JP2000340540A - 超臨界乾燥装置 - Google Patents

超臨界乾燥装置

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JP2000340540A
JP2000340540A JP11151360A JP15136099A JP2000340540A JP 2000340540 A JP2000340540 A JP 2000340540A JP 11151360 A JP11151360 A JP 11151360A JP 15136099 A JP15136099 A JP 15136099A JP 2000340540 A JP2000340540 A JP 2000340540A
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Japan
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reaction
processing chamber
reaction processing
semiconductor substrate
chamber
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JP11151360A
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English (en)
Inventor
Toshio Nemoto
利夫 根本
Akio Sakazume
秋郎 坂爪
Hideo Ikutsu
英夫 生津
Kazuhiro Fujii
和博 藤井
Koichi Miyazawa
宏一 宮澤
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Koki Holdings Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Hitachi Science Systems Ltd
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Hitachi Science Systems Ltd
Hitachi Koki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】反応処理室への半導体基板の出し入れが容易に
出来る超臨界乾燥装置を提供する。 【解決手段】中空の反応処理室および反応処理室に通ず
る出し入れ口を有する反応槽と、出し入れ口を開け閉め
する蓋体を備え、反応処理室内で半導体基板の薬液処
理、洗浄処理、乾燥処理を含む各種処理を行なう超臨界
乾燥装置にあって、半導体基板を保持し、かつ蓋体に支
持される基板保持部材と、この基板保持部材が反応処理
室に収まるように反応槽に蓋体を近接したり、反応室よ
り基板保持部材を抜き出すように蓋体を反応槽から離し
たりする蓋体の接離移動動作が回転を伴なわずに直線的
に行なわれるように案内する案内手段と、蓋体に接離移
動動作を加える駆動手段とを有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板の洗
浄、エッチングもしくは微細パターンを形成するための
薬液処理、洗浄処理、乾燥処理を含む各種の処理を行な
う超臨界乾燥装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を図10を引用して説明す
る。
【0003】図10に示すように反応槽100の反応処
理室に半導体基板101を収納して薬液処理、洗浄処
理、乾燥処理を含む各種の処理をする。そして、例示す
るガスボンベ102の圧力で液化炭酸ガスを反応処理室
に注入し、さらにヒータ103で熱を加えて洗浄ないし
超臨界流体による乾燥処理を行なった後、減圧弁10
4、流量計105を介して大気中に反応処理室の炭酸ガ
スを排気する。
【0004】半導体基板101の出し入れに際し、蓋体
106を反応槽100に締結する多数のボルト107を
外したり、締め付けたりしなければならなく、手間がか
かる。しかも、蓋体106は高圧に耐え厚手の鋼板で作
られているので重く取り扱いにくいのである。
【0005】また反応処理室の底部が平坦で現像/リン
ス処理時に薬液が残留したり、現像/リンスが半導体基
板に全体に渡り平均的に噴射されなかったりする不具合
があった。各種の処理液や流体が反応処理室の上側だけ
から注入されるので、半導体基板は一方から押されて変
形ないし破損する。
【0006】反応処理室には、高圧がかかるので反応槽
100を鋼材で形成しているが、反応処理室の内面に機
械加工の傷が残ると、そこに応力が集中して反応槽10
0が破壊する恐れがある。
【0007】反応槽100の加熱や冷却は、ヒータ10
3やサーモモジュール108を外面に取付けたりしてい
たので、反応処理室に熱が伝わりにくかった。反応処理
に置かれる半導体基板は支持台に載置するだけで、固定
されないために処理液や流体の反応処理室内への注入に
より、半導体基板は振動して破損してしまう恐れがあ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に対処し、次ぎのような目的をしようとするものであ
る。
【0009】本発明の第1の目的は、反応処理室への半
導体基板の出し入れが容易に出来る超臨界乾燥装置を提
供するにある。
【0010】本発明の第2の目的は、薬液等の残留をよ
り少なくできる超臨界乾燥装置を提供するにある。
【0011】本発明の第3の目的は、薬液等が半導体基
板に全体に渡り平均的に噴射される超臨界乾燥装置を提
供するにある。
【0012】本発明の第4の目的は、半導体基板の変形
ないし破損が生じにくい超臨界乾燥装置を提供するにあ
る。
【0013】本発明の第5の目的は、反応処理室の内面
に機械加工の傷が残っても集中応力に対して丈夫な反応
槽の超臨界乾燥装置を提供するにある。
【0014】本発明の第6の目的は、反応処理室に熱が
伝わり易い超臨界乾燥装置を提供するにある。
【0015】本発明の第7の目的は、処理液や流体の反
応処理室内への注入により半導体基板の振動が生じにく
い超臨界乾燥装置を提供するにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の目的に対
する解決手段は、中空の反応処理室および反応処理室に
通ずる出し入れ口を有する反応槽と、出し入れ口を開け
閉めする蓋体を備え、反応処理室内で半導体基板の薬液
処理、洗浄処理、乾燥処理を含む各種処理を行なう超臨
界乾燥装置にあって、半導体基板を保持し、かつ蓋体に
支持される基板保持部材と、この基板保持部材が反応処
理室に収まるように反応槽に蓋体を近接したり、反応室
より基板保持部材を抜き出すように蓋体を反応槽から離
したりする蓋体の接離移動動作が回転を伴なわずに直線
的に行なわれるように案内する案内手段と、蓋体に接離
移動動作を加える駆動手段とを有することを特徴とする
ものである。
【0017】本発明の第2の目的に対する解決手段は、
中空の反応処理室および反応処理室に通ずる出し入れ口
を有する反応槽と、出し入れ口を開け閉めする蓋体を備
え、反応処理室内で半導体基板の薬液処理、洗浄処理、
乾燥処理を含む各種処理を行なう超臨界乾燥装置にあっ
て、反応処理室は、少なくとも下面側が中央部が低くな
る傾斜形状にしたことを特徴とするものである。
【0018】本発明の第3の目的に対する解決手段は、
中空の反応処理室および反応処理室に通ずる出し入れ口
を有する反応槽と、出し入れ口を開け閉めする蓋体を備
え、反応処理室内で半導体基板の薬液処理、洗浄処理、
乾燥処理を含む各種処理を行なう超臨界乾燥装置にあっ
て、反応処理室内の半導体基板に薬液や超臨界流体を注
入するスプレーを設け、スプレーの噴射口は、半導体基
板に噴射される噴射流がほぼ均一なるような構造に形成
したことを特徴とするものである。
【0019】本発明の第4の目的に対する解決手段は、
中空の反応処理室および反応処理室に通ずる出し入れ口
を有する反応槽と、出し入れ口を開け閉めする蓋体を備
え、反応処理室内で半導体基板の薬液処理、洗浄処理、
乾燥処理を含む各種処理を行なう超臨界乾燥装置にあっ
て、反応処理室に薬液や洗浄超臨界流体が注入する注入
口を設け、この注入口は反応処理室の上部中央および下
部中央に備えるか、もしくは反応処理室の側面でかつ反
応処理室に内位置される半導体基板の上下面に臨む二個
所に備えることを特徴とするものである。
【0020】本発明の第5の目的に対する解決手段は、
ステンレス鋼で形成する反応槽に設ける反応処理室およ
び出し入れ口3を丈の低い横長溝に形成したことを特徴
とするものである。
【0021】本発明の第6の目的に対する解決手段は、
中空の反応処理室および反応処理室に通ずる出し入れ口
を有する反応槽と、出し入れ口を開け閉めする蓋体を備
え、反応処理室内で半導体基板の薬液処理、洗浄処理、
乾燥処理を含む各種処理を行なう超臨界乾燥装置にあっ
て、反応槽の内部に熱媒体を流通する熱媒体流通穴を備
えたことを特徴とするものである。
【0022】本発明の第7の目的に対する解決手段は、
中空の反応処理室および反応処理室に通ずる出し入れ口
を有する反応槽と、出し入れ口を開け閉めする蓋体を備
え、反応処理室内で半導体基板の薬液処理、洗浄処理、
乾燥処理を含む各種処理を行なう超臨界乾燥装置にあっ
て、半導体基板を保持したまま反応処理室に出し入れさ
れる基板保持部材を備え、基板保持部材に保持された半
導体基板を基板保持部材に抑えつける抑え具を基板保持
部材に設けたことを特徴とするものである。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態について、実施
形態を示す図を引用して以下に述べる。
【0024】まず、図1、図2、図3に沿って超臨界乾
燥装置の全般について述べる。
【0025】反応槽1は、ステンレス鋼材の鍛造物で形
成されているので機械的強度の高いものである。反応槽
1の内部に反応処理室2が備わる。反応処理室2は反応
槽1の側面から横方向に堀込んで形成されている。反応
処理室2に通ずる出し入れ口3は一つ備わる。反応槽1
は、基板4に支持足5、6を介して支持される。
【0026】蓋体7は案内手段の案内軸8に支持され
る。案内軸8は、支持体9と反応槽1に形成した支持腕
10との間に掛け渡して支持されている。支持体9は反
応槽1と同様に支持足11を介して基板4に支持されて
いる。二本の案内軸8は、平行でしかも基板4と同様に
水平に置かれている。案内軸8の両端はナット12、1
3で、支持腕10および支持体9に締め付け固定されて
いる。蓋体7は案内軸8に摺動自在に支持され、接近し
たり、離れたりするように方向に動く。
【0027】この動きは、直線的で、かつ蓋体7の回転
が伴わないものである。蓋体7はステンレス鋼材で形成
され、案内軸8との摺動部には滑り易く、摩耗に強いブ
ッシュ14を備えている。
【0028】支持体9の中央には、蓋体7を反応槽1に
押し付けたり、離したりする接離移動動作を加える駆動
手段としてのスクリューシャフト15が備わる。ねじ込
み状態でスクリューシャフト15が支持体9に取り付け
られているのである。スクリューシャフト15の一端に
設けられた大径部16は、蓋体7に回転自在に支持さ
れ、かつ止め板17で抑えられている。大径部16と蓋
体7の摺動部には摩耗を少なくするための処置が施され
ている。例えば、テフロン(登録商標)シートを介在さ
せている。
【0029】スクリューシャフト15の他端にはハンド
ル18が備わる。ハンドル18でスクリューシャフト1
5を回すことにより、蓋体7は反応槽1に近づけたり、
離したりすることができる。ハンドル18に代えてモー
タで回したり、他の駆動手段で蓋体7を直接動かすよう
にしても良い。
【0030】蓋体7には半導体基板19を保持する基板
保持部材20が支持される。基板保持部材20は蓋体7
の前側に突き出す支持部21に取り付けて、ねじ211
で固定する。この基板保持部材20については、後でさ
らに詳しく述べる。
【0031】反応槽1には反応処理室2に通ずる三つの
注入口22、23、24が備わる。注入口22は、反応
処理室2の上面中央に臨むように貫通するものである。
注入口23は、反応処理室2の側面に臨むように貫通す
るものである。注入口24は、反応処理室2の下面中央
に臨むように貫通するものである。
【0032】薬液処理に供される現像液の薬液タンク2
5は、バルブ26および配管等介して注入口22に連通
している。また薬液タンク25は、さらにバルブ27、
28および配管等を介して注入口23に連通し、さらに
またバルブ29および配管等を介して注入口24に連通
している。現像液の薬液タンク25の他にリンス、アル
コール、窒素、純水等の各種タンクが備わるのである。
【0033】洗浄/乾燥処理に供される液化炭酸ガスの
ガスボンベ30は、バルブ31、加圧ポンプユニット3
2、バルブ33および配管等を介して注入口22に連通
される。このガスボンベ30の注入口23、24への連
通は、薬液タンク25の場合と同様にして行われる。
【0034】廃液タンク34はバルブ35、流量計3
6、減圧弁37、バルブ38、バルブ29および配管を
介して注入口24に連通される。
【0035】反応槽1の内部には多数の温水流通穴(熱
媒体流通穴)39および冷水流通穴(熱媒体流通穴)4
0を備える。温水流通穴39は反応処理室2に近い方に
位置している。温水流通穴(熱媒体流通穴)39に連通
した温水チラー41、冷水流通穴40に連通した冷水チ
ラー42で反応槽1の温度がコントロールされるのであ
る。
【0036】次ぎに図4を加えて、反応処理室2および
出し入れ口3について詳しく述べる。
【0037】図4は図2をQ−Qの矢印し方向反応槽1
を見て表したもので、図示のとおり、出し入れ口3は丈
の低い横長の溝になっている。出し入れ口3の両端の側
面部43は円弧形状にしている。しかも側面部43の上
下丈が出し入れ口3の丈よりも少し高くしている。この
形状で出し入れ口3は、奥に延在して反応処理室2につ
づいているのである。反応処理室2および出し入れ口3
は横に形成しているが、縦にすることも可能である。
【0038】反応処理室2は、点線で示すように、側面
部43の上下から中央に向かうにしたがって丈が広がる
形状になっている。つまり、反応処理室2は、側面部が
出し入れ口3の側面部43と同じ形状で、上面が中央に
向かって上り勾配の傾斜形状に、下面が中央に向かって
下り勾配の傾斜形状になって居るのである。反応処理室
2の上下面が傾斜形状にしたので、反応処理室2内の薬
剤や水滴の流れが良く、残留が少なくなる。
【0039】また反応処理室2は、側面部、上下面が溌
水性の表面にしているので薬剤や水滴の付着が少なく、
水切れが良い。具体的にはフッソ樹脂コーティング処理
を施す。
【0040】シールパッキング44は反応処理室2をぐ
るりと囲うように反応槽1に備えられ、図3に示すよう
に出し入れ口3を蓋体7で閉じたときに反応処理室2の
気密を高めるのである。反応処理室2は、間口を広く掘
ったものとは違って、断面積の小さい細長形状であるた
め、シールパッキング44は小さく、シールパッキング
44の範囲が狭くなる分、気密性を高める上で有利であ
る。また反応処理室2の体積を小さくしたことから、反
応処理室2の内表面積が小さくなり、これにより受圧面
積が小さくなるため、反応処理室2の中から外に向けて
押し広げようとする全体的な力も小さくなるので、反応
槽1は強度の面でも有利である。反応処理室2は、切削
機械加工で形成するので、切削傷が残り場合がある。そ
の切削傷に応力が多少多めにかかっても、反応槽1自体
が強度の面で有利になっているので破損に耐えるもので
ある。また応力緩和を計るために粉末混入放電加工法に
より反応処理室2の内面を鏡面仕上げにすることが望ま
しい。反応処理室2および出し入れ口3の側面部は円弧
状になっているので、応力集中が緩和されるのである。
【0041】次ぎに図2、図3、図5、図6に基づき、
基板保持部材20について詳しく説明する。
【0042】テフロン樹脂で形成又はステンレス材料に
テフロンコーティングを施して形成された基板保持部材
20は、円形の保持穴45と、半円弧の環状部46と、
根本部47を有し、根本部47から環状部46の先端ま
でほぼ同じ厚さで真っすぐ延在する形状になっている。
環状部46の外周および根本部47の両側面部は円弧形
状に形成されている。保持穴45は、内周の中段に載置
突起48を有する。この載置突起48は複数個設けられ
ている。
【0043】抑え具49は、保持穴45の上段に位置す
るように置かれ、基板保持部材20にヒンジで開閉自在
に支持されている。抑え具49には抑え突起50が形成
されている。抑え具49は、ステンレス鋼板で形成さ
れ、表面にフッソ樹脂コーティング処理を施している。
【0044】半導体基板19は、基板保持部材20の載
置突起48に支持される。半導体基板19は回路形成面
が上側になるように載置する。半導体基板19を載置し
た後、抑え具49を図5に示すように閉じた状態で半導
体基板19は基板保持部材20と一緒に反応処理室2に
セットされ、各種の処理が行なわれるのであるが、半導
体基板19は抑え具49で抑えられているので、振動し
たり、動いたりすることがなく、変形や破損が生じない
のである。
【0045】基板保持部材20は、環状部46の外周お
よび根本部47の両側面部は円弧形状に形成されている
ので、反応処理室2の円弧形状をなす側面部および出し
入れ口3の円弧形状を側面部43に座り良く収まる。こ
のため基板保持部材20は反応処理室2および出し入れ
口3に安定した状態で保持され、各種の処理が行なわれ
る際に基板保持部材20自体が振動してしまうような不
具合は生じないのである。
【0046】基板保持部材20は、根本部47から環状
部46の先端までほぼ同じ厚さで真っすぐ延在する形状
になっている。この基板保持部材20を支持する蓋体7
が回転することなく、直線的に移動する移動動作で、基
板保持部材20が反応処理室2に出入りするので、反応
処理室2の大きさは基板保持部材20より若干大きい程
度の大きさに抑えることができるのである。このため、
前述したように小さな反応処理室2による強度上の有利
さを実現できたのである。
【0047】図3に示すように反応処理室2に臨む注入
口22の先端には、ノズル51が備わる。ノズル51
は、下方に向かって円錐状に拡がる噴出口を有する。さ
らにノズル51には噴出口に向かって流れる流体に旋回
動作を加える螺旋状の流通が噴出口の手前に備わる。こ
のため、円錐状に拡がる噴出口から流体が噴出する際に
流体に旋回運動をしているので噴出流体は大きく拡がり
半導体基板の表面に均一に降りかかるのである。
【0048】図3、図6に示すように基板保持部材20
の環状部46には、反応処理室2の側面に備わる注入口
23に対向する位置に4つの流入噴出口52が貫通する
ように形成されている。前述した半導体基板19は上側
に配置された二つ流入噴出口52と下側に配置された二
つの流入噴出口52との間に位置するように置かれる。
注入口23から供給されて流入噴出口52から噴出する
流体は、半導体基板19の上面と下面に分かれて両面に
沿うように流れるために半導体基板19の上下面の圧力
が均一になるのである。
【0049】次ぎに薬液処理、洗浄処理、乾燥処理を含
む各種処理に関し、要点をしぼって述べる。
【0050】反応処理室2に基板保持部材20をもって
半導体基板19をセットした後、バルブ26、バルブ2
7、バルブ28、バルブ29を開いて、薬液タンク25
の現像液を反応処理室2に注入することにより、半導体
基板19の現像は行なわれる。
【0051】現像液の注入に際し、注入口22の注入は
反応処理室2の上面から、注入口22の注入は反応処理
室2の上面から、それぞれ一緒に行なわれるので、半導
体基板19の上下面にかかる圧力は均衡が保たれ、半導
体基板19を変形したり傷めたりすることは生じない。
また注入口23から供給される現像液は、上下の流入噴
出口52から半導体基板19の上下面に沿うように流れ
るので半導体基板19の上下面の圧力が均一になる。バ
ルブ27を閉じることで、注入口23および注入口24
側からの注入は止めることができる。バルブ29を閉じ
ることで、注入口22、注入口23からの注入にするこ
とができる。この場合、半導体基板19の上下面の圧力
差が生じ易いので、関係する流路のバルブの開き加減を
工夫する必要がある。
【0052】現像が済んだら、バルブ29、バルブ3
8、バルブ35を開いて廃液タンク34に現像液を回収
する。この回収で、反応処理室2内の現像液が排出され
る際に、反応処理室2の下面は中央が低くなる傾斜にな
っているので良く排水され、残るようなことはない。上
面は、中央が高くなる傾斜になっているので、付着して
いる液滴は流れ落ちるので、液の残留はないのである。
【0053】リンス、アルコール、窒素、純水等による
処理も上記と同様な要領で行なわれ、廃液タンク34に
回収されるのである。
【0054】最後に炭酸ガスによる洗浄/乾燥の処理が
行なわれる。
【0055】バルブ31、バルブ33を開いて加圧ポン
プユニット32による加圧注入を行なうと、反応処理室
2に液化炭酸ガスが入る。反応処理室2の圧力は60気
圧程度の高圧で半導体基板19の表面や反応処理室2内
に残留する不純物の洗浄が行なわれる。そして、その高
気圧のもとで反応処理室2の温度を23℃程度から35
℃程度まで高めると、液化炭酸ガスの液体が超臨界流体
の変化して乾燥が行なわれるのである。その後、バルブ
29、バルブ38、バルブ35を開けて行くと、徐々に
反応処理室2の圧力が低下しながら超臨界流体から気体
に変わって廃液タンク34に回収される。なお、超臨界
流体は圧力の低下にともなって気体になる性質がある。
【0056】超臨界流体は、洗浄にも利用できる。高圧
/高温のもとで、超臨界流体を反応処理室2に送り込み
ながら、抜くことにより洗浄と乾燥を一緒にできるので
ある。
【0057】次ぎに他の実施形態について図7、図8お
よび図9を引用して述べる。
【0058】これらの図に示す基板保持部材55は、前
述した基板保持部材20と同様に円形の保持穴56と、
半円弧の環状部57と、根本部58を有し、根本部58
から環状部57の先端までほぼ同じ厚さで真っすぐ延在
する形状になっている。保持穴56の内側に取外し自在
なるアダプター59が備わる。基板保持部材55、アダ
プター59はテフロン樹脂で形成されている。アダプタ
ー59は、後述するサイズの小さな半導体基板を保持す
る場合に用いる。前述したサイズの大きい半導体基板1
9を保持する場合にはアダプター59は不要である。
【0059】根本部58の両側にはガイド部60を有す
る。ガイド部60は、根本部58の丈(板厚)より少し
径の大きい円弧形状に形成されている。環状部57は、
外周側に円弧形状の側面部を有する。この側面部の円弧
は、ガイド部60の円弧より少し径が小さく形成されて
いる。側面部の円弧の径は、根本部58の丈(板厚)と
同じにしている。
【0060】環状部57の側面部には中心部を円周に沿
って走るように形成した流通溝61を備え、流通溝61
の左右中間に円形の受溝62を形成している。流通溝6
1から斜め上方に向かって延在する旋回溝63を環状部
57の側面部に複数形成している。
【0061】こうすることにより、注入口23から円形
の受溝62に入った流体は流通溝61を流れて旋回溝6
3から斜め上に放出される。その放出流体で反応処理室
2の上面はよく洗われるのである。
【0062】保持穴56の内周側の中段には載置段部6
4が備わる。この載置段部64に前記アダプター59が
載置されるのである。アダプター59の内周端には載置
突起部65が複数設けられる。載置突起部65の上面
は、保持穴56の載置段部64にアダプター59を載置
した際に、載置段部64の上面と同一レベルなるように
している。
【0063】抑え具66は、保持穴56の上段に位置す
るように置かれ、基板保持部材55にヒンジで開閉自在
に支持されている。抑え具66には抑え突起67が形成
されている。抑え具66は、ステンレス鋼板で形成さ
れ、表面にフッソ樹脂コーティング処理を施している。
抑え具66には、ヒンジの反対側に取っ手68を備え、
止めねじ69で取っ手68を抑え具66に止めている。
取っ手68の上外周側はガイド部60の円弧と面一にし
ている。
【0064】さて、アダプター59の載置突起部65に
小サイズの半導体基板70を載置し、抑え具66を閉じ
ることで、半導体基板70は抑え突起67で抑えられて
基板保持部材55に保持されることになるのである。
【0065】前述したように載置突起部65の上面が載
置段部64の上面と同一レベルになるようにしているの
で、アダプター59を用いても、用いなくとも基板保持
部材55に保持される半導体基板19ないし小サイズ半
導体基板70は、同じ高さのところに支持されるように
したものである。このため、抑え具65の抑え突起67
による抑えは、半導体基板19の場合でも小サイズ半導
体基板70の場合でも同じように確実に抑えることがで
きるのである。
【0066】また取っ手68の上外周側がガイド部60
の円弧と面一にしているので、基板保持部材55を反応
処理室2にセットしたときに、取っ手67が反応処理室
2の円弧形状をなす側面部ないし出し入れ口3の円弧形
状をなす側面部43に当接するようになる。このため、
抑え具65の閉じ状態が拘束され、半導体基板19、7
0の保持がより確実に行われるのである。
【0067】
【発明の効果】以上に述べたとおり、本発明によるば、
反応処理室への半導体基板の出し入れがしやすく、薬液
等の残留少なく、薬液等の半導体基板への噴射が平均に
良く行われる。また半導体基板の変形ないし破損が生じ
なく、丈夫で反応槽が破損することがなく、反応処理室
への熱の伝わりよく、反応処理室での処理時に半導体基
板の振動がしない等の優れた超臨界乾燥装置を提供する
ことができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるもので、超臨界乾
燥装置の正面図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるもので、超臨界乾
燥装置の平面図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかるもので、反応槽の
拡大図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかるもので、図2をQ
−Qの矢印方向から見た図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかるもので、図4に示
す反応槽に半導体基板および基板保持部材を加えた図で
ある。
【図6】本発明の一実施形態にかかるもので、図2をP
矢印方向から見た図である。
【図7】本発明の他の実施形態にかかるもので、基板保
持部材の平面図である。
【図8】本発明の他の実施形態にかかるもので、図7の
A−A断面図である。
【図9】本発明の他の実施形態にかかるもので、図7を
R矢印方向から見た図である。
【図10】従来例を示す図である。
【符号の説明】
1…反応槽、2…反応処理室、3…出し入れ口、7…蓋
体、15…スクリューシャフト15、19…半導体基
板、20…基板保持部材、25…薬液タンク25、30
…ガスボンベ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 根本 利夫 茨城県ひたちなか市武田1060番地 日立工 機株式会社内 (72)発明者 坂爪 秋郎 茨城県ひたちなか市武田1060番地 日立工 機株式会社内 (72)発明者 生津 英夫 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 藤井 和博 茨城県ひたちなか市大字1040番地 株式会 社日立サイエンスシステムズ内 (72)発明者 宮澤 宏一 茨城県ひたちなか市大字市毛1040番地 株 式会社日立サイエンスシステムズ内 Fターム(参考) 3B201 AA03 AB42 AB47 BB02 BB24 BB32 BB62 BB90 BB91 BB92 BB99 CC01 CC12 CD22 3L113 AA01 AB02 AB05 AC01 AC20 AC45 AC46 AC48 AC49 AC54 AC57 AC63 AC67 AC75 AC76 AC77 AC79 AC90 BA34 DA02 DA07 DA18 DA24 DA30

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空の反応処理室および反応処理室に通
    ずる出し入れ口を有する反応槽と、出し入れ口を開け閉
    めする蓋体を備え、反応処理室内で半導体基板の薬液処
    理、洗浄処理、乾燥処理を含む各種処理を行なう超臨界
    乾燥装置において、 半導体基板を保持し、かつ蓋体に支持される基板保持部
    材と、 この基板保持部材が反応処理室に収まるように反応槽に
    蓋体を近接したり、反応室より基板保持部材を抜き出す
    ように蓋体を反応槽から離したりする蓋体の接離移動動
    作が回転を伴なわずに直線的に行なわれるように案内す
    る案内手段と、 蓋体に接離移動動作を加える駆動手段とを有することを
    特徴とする超臨界乾燥装置。
  2. 【請求項2】 中空の反応処理室および反応処理室に通
    ずる出し入れ口を有する反応槽と、出し入れ口を開け閉
    めする蓋体を備え、反応処理室内で半導体基板の薬液処
    理、洗浄処理、乾燥処理を含む各種処理を行なう超臨界
    乾燥装置において、 反応処理室は、少なくとも下面側が中央部が低くなる傾
    斜形状にしたことを特徴とする超臨界乾燥装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載したものにおい
    て、反応処理室は水をはじく溌水表面にしたことを特徴
    とする超臨界乾燥装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載したものにおいて、溌水
    表面をフッ素樹脂コーティングで形成したことを特徴と
    する超臨界乾燥装置。
  5. 【請求項5】 中空の反応処理室および反応処理室に通
    ずる出し入れ口を有する反応槽と、出し入れ口を開け閉
    めする蓋体を備え、反応処理室内で半導体基板の薬液処
    理、洗浄処理、乾燥処理を含む各種処理を行なう超臨界
    乾燥装置において、 反応処理室内の半導体基板に薬液や超臨界流体を注入す
    るスプレーを設け、スプレーの噴射口は、半導体基板に
    噴射される噴射流がほぼ均一なるような構造に形成した
    ことを特徴とする超臨界乾燥装置。
  6. 【請求項6】 中空の反応処理室および反応処理室に通
    ずる出し入れ口を有する反応槽と、出し入れ口を開け閉
    めする蓋体を備え、反応処理室内で半導体基板の薬液処
    理、洗浄処理、乾燥処理を含む各種処理を行なう超臨界
    乾燥装置において、 反応処理室に薬液や洗浄超臨界流体が注入する注入口を
    設け、この注入口は反応処理室の上部中央および下部中
    央に備えるか、もしくは反応処理室の側面でかつ反応処
    理室に内位置される半導体基板の上下面に臨む二個所に
    備えることを特徴とする超臨界乾燥装置。
  7. 【請求項7】 中空の反応処理室および反応処理室に通
    ずる出し入れ口を有する反応槽と、出し入れ口を開け閉
    めする蓋体を備え、反応処理室内で半導体基板の薬液処
    理、洗浄処理、乾燥処理を含む各種処理を行なう超臨界
    乾燥装置において、 反応処理室および出し入れ口は、側面部を円弧形状に形
    成し、半導体基板を保持したまま反応処理室に出し入れ
    される基板保持部材は外縁を反応処理室および出し入れ
    口の側面部に合う円弧形状にしたことを特徴とする超臨
    界乾燥装置。
  8. 【請求項8】 中空の反応処理室および反応処理室に通
    ずる出し入れ口を有する反応槽と、出し入れ口を開け閉
    めする蓋体を備え、反応処理室内で半導体基板の薬液処
    理、洗浄処理、乾燥処理を含む各種処理を行なう超臨界
    乾燥装置において、 反応槽の内部に熱媒体を流通する熱媒体流通穴を備えた
    ことを特徴とする超臨界乾燥装置。
  9. 【請求項9】 中空の反応処理室および反応処理室に通
    ずる出し入れ口を有する反応槽と、出し入れ口を開け閉
    めする蓋体を備え、反応処理室内で半導体基板の薬液処
    理、洗浄処理、乾燥処理を含む各種処理を行なう超臨界
    乾燥装置において、 半導体基板を保持したまま反応処理室に出し入れされる
    基板保持部材を備え、基板保持部材に保持された半導体
    基板を基板保持部材に抑えつける抑え具を基板保持部材
    に設けたことを特徴とする超臨界乾燥装置。
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