JP2011219660A - 紫外線硬化性組成物 - Google Patents
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Abstract
耐擦傷性及び成形性(硬化被膜の伸び)に優れた紫外線硬化性組成物を提供することである。
【解決手段】
トリ−〜ヘキサ−イソシアネート(A)1モルと水酸基を有するジ(メタ)アクリレート及び/又は水酸基を有するトリ(メタ)アクリレート(B)1〜6.5モルとの反応によって得られる(メタ)アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(C)を含有することを特徴とする紫外線硬化性組成物を用いる。1分子中に(メタ)アクリロイル基を2〜3個含有する(メタ)アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(D)をさらに含有することが好ましい。さらに、ポリマー(E)、フィラー(F)、モノ−又はジ−(メタ)アクリレート(G)等を含有してもよい。
【選択図】なし
Description
すなわち、本発明の目的は、耐擦傷性及び成形性(硬化被膜の伸び)に優れた紫外線硬化性組成物を提供することである。
したがって、本発明の紫外線硬化性組成物を用いると、耐擦傷性と成形性に優れた成形用プラスチックフィルムが得られる。
トリ−〜ヘキサ−イソシアネート(A)としては、ジイソシアネート(J)の変成体{ヌレート体、ビュレット体及びアダクト体等}(A1)及びこの変性体とジオールとの反応物(A2)及びポリオールとジイソシアネート(J)との反応物(A3)が含まれる。
ここで(メタ)アクリレートとは、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味し、(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基及び/又はメタクリロイル基を意味する。
なお、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより、分子量既知のポリスチレンを標準物質として測定される。
本発明の紫外線硬化性組成物には、1分子中に(メタ)アクリロイル基を2〜3個含有する(メタ)アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(D)を含有することが好ましい。(メタ)アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(D)を含有すると、成形性がさらに良好となる。
本発明の紫外線硬化性組成物には、ポリマー(E)を含有することができる。ポリマー(E)を含有すると、成形性がさらに良好となる。
本発明の紫外線硬化性組成物には、フィラー(F)を含有することができる。フィラー(F)を含有すると、耐擦傷性がさらに良好となる。
なお、体積平均粒子径は、測定試料を適当な分散媒(例えば、水、メタノール及びこれらの混合物)に分散させ、JIS Z8825−1−2001「粒子径解析−レーザー回折法−第1部」:測定原理に記載された測定原理を有するレーザー回折式粒度分布測定装置(例えば株式会社島津製作所製SALD−1100、株式会社堀場製作所製LA−950、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分布測定装置UPA−ST150等、「マイクロトラック」はリーズ、アンド、ノースラップ、カンパニーの登録商標である。)等により測定される。
本発明の紫外線硬化性組成物には、モノ(メタ)アクリレート及び/又はジ(メタ)アクリレート(G)を含有することができる。モノ(メタ)アクリレート及び/又はジ(メタ)アクリレート(G)を含有すると、耐擦傷性がさらに良好となる。
モノ(メタ)アクリレート及び/又はジ(メタ)アクリレート(G)としては、特開2004−352781号公報に記載のモノ(メタ)アクリレート及び/又はジ(メタ)アクリレート等が使用できる。
本発明の紫外線硬化性組成物には、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物(H)及び/又はポリオキシアルキレン化合物(H)とジイソシアネート(J)との反応物(K)を含有することができる。これらを含有すると、指紋拭き取り性等を付与することができる。
{R-(OX)ni-}mQ (1)
本発明の紫外線硬化性組成物には、光ラジカル重合開始剤(P)を使用することが好ましい。光ラジカル重合開始剤(P)としては、紫外線(波長200〜400nm程度)を受けることによりラジカルを発生する化合物であれば制限なく使用でき、ベンゾイル基含有ラジカル開始剤、モルフォニル基含有ラジカル開始剤、リン原子含有ラジカル開始剤及びイオウ原子含有ラジカル開始剤等が使用できる。
本発明の紫外線硬化性組成物には、取扱性(コーティング性等)をさらに向上させること等を目的として、さらに必要に応じて溶剤(T)を含有させることができる。
本発明の紫外線硬化性組成物には、硬化性をさらに向上させる目的で、さらに光増感剤(U)を含有できる。
これらの光増感剤のうち、トリアルキリアミン及びジアルキルアミノフェニル光増感剤(U2)が好ましく、さらに好ましくはジアルキルアミノフェニル増感剤、特に好ましくは4,4'−ジアルキルアミノベンゾフェノンである。
本発明の紫外線硬化性組成物には、耐候性を向上させる目的で、紫外線吸収剤(光安定剤を含む)(V)を含有することができる。紫外線吸収剤(V)としては、ベンゾトリアゾール紫外線吸収剤(V1)、ヒンダードアミン紫外線吸収剤(V2)、ベンゾフェノン紫外線吸収剤(V3)、サリチル酸紫外線吸収剤(V4)及びトリアジン紫外線吸収剤(V5)等が含まれる。
本発明の紫外線硬化性組成物には、必要に応じて、他の添加剤(たとえば、染料、顔料、熱安定剤、密着促進剤、消泡剤、垂れ防止剤及び/又は難燃剤等)を添加することができる。
他の添加剤を含有する場合、他の添加剤の含有量(重量%)は、各添加剤の特性を発揮でき、本発明の効果を阻害しない範囲で添加することができ、本発明の紫外線硬化性組成物{溶剤(T)を含む場合、溶剤(T)を除く}の重量に基づいて、0.01〜50が好ましく、さらに好ましくは0.05〜30、特に好ましくは0.1〜10である。
保護層は、プラスチックベース(成型用のプラスチックベースフィルム)に、本発明の紫外線硬化性組成物をコーティングし、必要により加熱乾燥した後、紫外線照射することにより形成される。
コーティング方法としては、ロールコート法、ディップ法、スプレー法、フローコート法及びスクリーン印刷法等が適用できる。
加熱乾燥時間(分)としては、0.5〜30程度が好ましく、さらに好ましくは1〜20である。
(ジオール又はポリオールの分子量)=56100×官能基数÷(水酸基価)
冷却管、撹拌装置、温度計を取り付けた反応容器に、1,6ヘキサンジイソシアネートのイソシアヌレート体(商品名:デュラネートTPA−100、旭化成株式会社製、「デュラネート」は旭化成ケミカルズ株式会社の登録商標である。)545部(1mol)、ポリエチレングリコール(商品名:PEG−600、三洋化成工業株式会社製)295部(0.5mol)、ジブチルスズジラウレート(反応触媒)0.05部及びメチルエチルケトン210部(加熱残分が80%となる理論値)を攪拌下30分間環流させた後、30℃以下まで冷却し、ペンタエリスリトールトリアクリレートを主成分としたアクリレート(商品名:ライトアクリレートPE−3A、共栄社化学株式会社製、ペンタエリスリトールのテトラ−、トリ−、ジ−アクリレートの混合物(重量比でそれぞれ35:60:5))826部(トリアクリレート1.7mol、ジアクリレート0.2mol、ヒドロキシ基の当量2.0mol)及びヒドロキノンモノメチルエーテル(重合禁止剤)0.5部をメチルエチルケトン207部(加熱残分が80%となる理論値)に溶解した溶液を、攪拌下30分間で滴下し、さらにイソシアネート基含有率が0.2%となるまで環流を継続した。その後30℃以下まで冷却し、目開き45μmのステンレス製金網でろ過し、ろ液の加熱残分を測定し、80%となるようメチルエチルケトンで調整した後、アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(c1)のメチルエチルケトン溶液を得た。アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(c1)の数平均分子量は2900であった。
「1,6ヘキサンジイソシアネートのイソシアヌレート体545部」を「1,6ヘキサンジイソシアネートのビュレット体(商品名:デュラネート24A−100、旭化成株式会社製)536部(1mol)」に変更したこと、「ポリエチレングリコール498部」を「ポリプロピレングリコール(商品名:ニューポールPP−1000、三洋化成工業株式会社製、「ニューポール」は同社の登録商標である。)505部(0.5mol)」に変更したこと以外、製造例1と同様にして(メチルエチルケトンは加熱残分で80%となる理論量)、アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(c2)のメチルエチルケトン溶液を得た。アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(c2)の数平均分子量は3500であった。
「1,6ヘキサンジイソシアネートのイソシアヌレート体545部」を「1,6ヘキサンジイソシアネート(商品名:タケネート700、三井武田ケミカル株式会社製、「タケネート」は三井化学株式会社の登録商標である。)504部(3mol)」に変更したこと、「ポリエチレングリコール498部」を「プロピレンオキシド変性グリセリン(商品名:ニューポールGP−600、三洋化成工業株式会社製)602部(1mol)」に変更したこと、「ペンタエリスリトールトリアクリレートを主成分としたアクリレート826部」を「1239部(トリアクリレート2.5mol、ジアクリレート0.3mol、ヒドロキシ基として3.0mol)」に変更したこと以外、製造例1と同様にして(メチルエチルケトンは加熱残分で80%となる理論量)、アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(c3)のメチルエチルケトン溶液を得た。アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(c3)の数平均分子量は2100であった。
「1,6ヘキサンジイソシアネートのイソシアヌレート体545部」を「1,6ヘキサンジイソシアネート(商品名:タケネート700、三井武田ケミカル株式会社製)504部(3mol)」に変更したこと、「ポリエチレングリコール498部」を「プロピレンオキシド変性グリセリン(商品名:ニューポールGP−4000、三洋化成工業株式会社製)3990部(1mol)」に変更したこと、「ペンタエリスリトールトリアクリレートを主成分としたアクリレート826部」を「1239部(トリアクリレート2.5mol、ジアクリレート0.3mol、ヒドロキシ基として3.0mol)」に変更したこと以外、製造例1と同様にして(メチルエチルケトンは加熱残分で80%となる理論量)、アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(c4)のメチルエチルケトン溶液を得た。アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(c4)の数平均分子量は5600であった。
加熱、攪拌、冷却、滴下、加圧及び減圧の可能な反応容器に、蔗糖{商品名;スクロース、和光純薬工業株式会社製、1級}342部(1mol)及びジメチルホルムアミド(DMF){三菱ガス化学株式会社製}1000部を均一混合した後、窒素ガスを用いて、ゲージ圧で0.4MPaになるまで加圧し0.02MPaになるまで排出する操作(加圧窒素置換)を3回繰り返した。その後、攪拌しつつ100℃まで昇温し、同温度にてプロピレンオキシド(PO)4350部(75mol)を4時間かけて滴下した後、同温度にて30分間攪拌を続けて残存するPOを反応させた。次いで120℃まで加熱し、同温度に保持しながら0.01〜0.1MPaの減圧下にてDMFを留去し、次いで90℃に冷却し、イオン交換水20部を加えた後、キョーワード700{協和化学工業株式会社製合成無機吸着剤、「キョワード」は同社の登録商標である。}100部を加え、同温度にて1時間攪拌した。次いで同温度にてNo.2濾紙{東洋濾紙株式会社製}を用いて濾過してキョーワード700を取り除き、さらに0.01〜0.02MPaの減圧下120℃にて1時間脱水して、ポリオキシアルキレン化合物(h1)(蔗糖/PO75モル)を得た。
加熱、冷却、攪拌及び密閉が可能な耐圧反応容器に、製造例5で得たポリオキシアルキレン化合物(h1)469部(0.1モル)を仕込み、1.3〜2.7Paの減圧下100℃にて1時間脱水した。ついで50℃まで冷却後、1,6ヘキサンジイソシアネート{商品名:タケネート700、三井武田ケミカル株式会社製}12部(0.07モル)を加え、製造例5と同様の方法で窒素置換を3回繰り返した。その後、攪拌しつつ1時間で120℃まで昇温し、同温度にて12時間攪拌を続けた後にイソシアネート基含有率が0.2%となるのを確認して、反応物(k1)を得た。
攪拌羽及びモーター付ステンレス製配合槽に、製造例1で作成した(メタ)アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(c1)のメチルエチルケトン溶液106.3部(加熱残分として85部)、(メタ)アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(d1){2官能ウレタンオリゴマー、商品名:CN9783、サートマージャパン株式会社製}15部、製造例5で得たポリアルキレンオキシド化合物(h1)0.2部、製造例6で得た反応物(k1)1部、光ラジカル開始剤(p1){1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン}5部、及び溶剤{メチルエチルケトン}227部(加熱残分が30%となる理論値)仕込み、40℃で1時間混合し、その後加熱残分を測定し加熱残分が30%となるよう溶剤(t1){メチルエチルケトン}で調整し、保留粒子径2μmのろ紙{東洋濾紙株式会社製、PF020}でろ過することにより本発明の紫外線硬化性組成物(1)を得た。
「(メタ)アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(c1)のメチルエチルケトン溶液106.3部」、「(メタ)アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(d1)15部」、「溶剤{メチルエチルケトン}227部」を、表1に示したもの及び使用量(部)に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の紫外線硬化性組成物(2)〜(7)を得た。
なお、表1の記載は加熱残分としての値を示した。
c2:製造例2で作成したアクリロイル基含有ウレタンオリゴマー{テトライソシアネート(1mol)とジアクリレート(0.2モル)及びトリアクリレート(1.7モル)の反応物、数平均分子量3500}
c3:製造例3で作成したアクリロイル基含有ウレタンオリゴマー{トリイソシアネート(1mol)とジアクリレート(0.3モル)及びトリアクリレート(2.5モル)の反応物、数平均分子量2100}
c4:製造例4で作成したアクリロイル基含有ウレタンオリゴマー{トリイソシアネート(1mol)とジアクリレート(0.3モル)及びトリアクリレート(2.5モル)の反応物、数平均分子量5600}
c5:アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー{根上工業株式会社製アートレジンUN−909、数平均分子量3000;トリイソシアネート(プレポリマー)1モルとペンタエリスリトールトリアクリレート及びペンタエリスリトールジアクリレート1〜6.5モルとを反応して得られるアクリロイル基含有ウレタンオリゴマー}
d2:アクリロイル基を3個含有するアクリロイル基含有ウレタンオリゴマー{コグニスジャパン株式会社製PHOTOMER6008}
d3:アクリロイル基を2個含有するアクリロイル基含有ウレタンオリゴマー{日本合成化学工業株式会社製紫光UV−7000B}
g2:アクリロイルモルホリン{株式会社興人製ACMO(「ACMO」は同社の登録商標である。)}
f2:リンドープ酸化スズ{日産化学工業株式会社製セルナックスCX−S204IP、イソプロピルアルコール溶液、体積平均粒子径12nm、「セルナックス」は同社の登録商標である。}
「(メタ)アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(c1)のメチルエチルケトン溶液100部」、「(メタ)アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(d1)20部」、「溶剤{メチルエチルケトン}228部」を、表2に示したもの及び使用量(部)に変更したこと以外、実施例1と同様にして、比較用の紫外線硬化性組成物(1)及び(2)を得た。
なお、表2の記載は加熱残分としての値を示した。
g2:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとペンタアクリレートの混合物{三洋化成工業株式会社製ネオマーDA600、「ネオマー」は同社の登録商標である。}
g3:ビスフェノールA型エポキシアクリレート{ダイセル・サイテック株式会社製Ebecryl600}
p2:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド
易接着処理ポリエステルフィルム{東洋紡績株式会社製、品番A4100、厚み100μm}を30cm(縦)×15cm(横)角に切り出し、塗工面をイソプロピルアルコールで拭き取り、イソプロピルアルコールを乾燥して、被塗工用のプラスチックベースフィルムを用意した。次いで、JIS K5101−4:2004「顔料試験方法−第4部:隠ぺい力−隠ぺい率試験紙法−4.装置及び器具、(d)バーコーター」と同等のバーコーター(No.12:ステンレス綱径0.30mm)を用いて、評価試料(紫外線硬化性組成物)を被塗工用のプラスチックベースフィルムに、テスター産業株式会社製自動塗工装置PI−1210を用い、100mm/秒の塗工速度で、プラスチックベースフィルムの縦方向へ塗工した後、塗工面が水平になるようにして塗工フィルムを、循風式乾燥機内で80℃で1分間加熱乾燥し、塗工面に紫外線(高圧水銀灯、300mJ/cm2)を塗工面に対して垂直に照射した。
その後、耐擦傷性の評価及び指紋拭き取り性の評価用として、10cm×10cm角に切り出し、また、加工性の評価用として、5mm×120mmに切り出して、評価用試料を調製した。
評価用試料について、 JIS K7105(1981)の「5.5光線透過率及び全光線反射率、(1)装置」に準処した装置(日本電色工業株式会社製NDH2000)を用い、23±2℃、相対湿度50±5%の環境下、ヘイズ(%)を測定した(初期値)後、JIS L0849:2004の摩耗試験器I形(クロックメーター)に準拠した装置{株式会社井元製作所製ラビングテスターB1052}の試料台に試料を取り付け、加重腕にスチールウール{日本スチールウール株式会社製ボンスターNo.0000「ボンスター」は同社の登録商標である}を取り付け、荷重500g/cm2で10往復、硬化膜表面を摩耗した。摩耗した表面を日本薬局タイプIの脱脂綿で、スチールウール及び削り取られた硬化膜などのホコリを拭き取った後、再度、上記と同様にしてヘイズを測定した(摩耗後)。ヘイズ(摩耗後)−ヘイズ(初期値)を耐擦傷性とした。数値が小さいほど耐擦傷性に優れていることを意味する。
評価用試料について、引っ張り試験機{島津製作所株式会社製 島津小型卓上試験機EZ−L、引っ張り速度100mm/分}につかみ間隔5cmで取り付け、23±2℃、相対湿度50±5%の環境下で、目視にて塗膜にクラックが発生するまで引き延ばし、クラックが発生したときの伸び(cm)から、(伸び)÷5×100を算出して、成型性とした。たとえば、クラックが発生した距離が6cmの場合、伸びは1cm(6−5cm)であり、20%(1cm÷5cm×100)と算出される。数値が大きいほど成形性に優れていることを意味する。
評価用試料(各5枚)の塗工面に、無作為に5人の試験者の親指を押しつけて塗工面に指紋を付着させた後(1人/1枚)、指紋の付いた試料を試料台に取り付け、付着した指紋を株式会社井元製作所製ラビングテスターB1052の加重腕に日本薬局タイプIの脱脂綿を取り付け、500g/cm2の荷重をかけながら試料台を移動させてて拭き取り、指紋の跡が見えなくなるまで試料台の往復回数を測定し、5回の平均を指紋拭き取り性とした(拭き取り性が30以上の場合は×を表示した。)。数値が小さいほど指紋拭き取り性に優れることを意味する。
また、成形性を優先する用途(成型性20%以上、実施例3〜5及び比較例2)において、本発明の紫外線硬化性組成物(実施例3〜5)は、比較用の紫外線硬化性組成物(比較例2)に比較して、耐擦傷性及び指紋拭き取り性が著しく優れていた。
また、耐擦傷性を強く問わないような用途(耐擦傷性4程度、実施例6、7及び比較例2)において、本発明の紫外線硬化性組成物(実施例6、7)は、比較用の紫外線硬化性組成物(比較例2)に比較して、成形性及び指紋拭き取り性が極めて優れていた。
Claims (7)
- トリ−〜ヘキサ−イソシアネート(A)1モルと、水酸基を有するジ(メタ)アクリレート及び/又は水酸基を有するトリ(メタ)アクリレート(B)1〜6.5モルとの反応によって得られる(メタ)アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(C)を含有することを特徴とする紫外線硬化性組成物。
- 1分子中に(メタ)アクリロイル基を2〜3個含有する(メタ)アクリロイル基含有ウレタンオリゴマー(D)をさらに含有する請求項1に記載の紫外線硬化性組成物。
- さらに、ポリマー(E)を含有する請求項1又は2に記載の紫外線硬化性組成物。
- さらに、フィラー(F)を含有する請求項1〜3いずれかに記載の紫外線硬化性組成物。
- さらに、モノ(メタ)アクリレート及び/又はジ(メタ)アクリレート(G)を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の紫外線硬化性組成物。
- さらに、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物(H)及び/又はポリオキシアルキレン化合物(H)とジイソシアネート(J)との反応物(K)を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の紫外線硬化性組成物。
{R-(OX)ni-}mQ (1)
Qは非還元性の二又は三糖類のm個の水酸基から水素原子を除いた反応残基、OXはオキシアルキレン基、Rはアルキル基、共重合性二重結合含有基及び/又は水素原子、niは0〜100の整数、mは2〜4の整数、iは1〜mの整数を表し、m個のniは同じでも異なってもよいが少なくとも1個は1以上であり、OXの総数(Σni×m)は20〜100の整数である。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の紫外線硬化性組成物をプラスチックベースフィルムにコーティングして得られる成形用プラスチックフィルム。
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