JP2011218852A - 二輪車の駐輪装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】二輪車の出し入れ速度の高速化と、二輪車の落下防止の両立を実現でき、さらに放置自転車問題の根本的な解決に貢献できる駐輪装置を提供すること。
【解決手段】車輪ガイドレールが水平部と傾斜部とを有し、水平部と傾斜部に亘って車輪の走行面となる一対の傾斜面を有する駐輪溝を形成し、二輪車が自走するように前記傾斜部を水平部に対して下り勾配に形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は機械式立体駐輪場に適用可能な駐輪装置に関し、より詳細には駐輪中の安定性と安全性を確保しつつ、二輪車の入出庫速度の高速化を実現できる二輪車の駐輪装置に関するものである。
放置自転車問題の解決策として各種の機械式立体駐輪場が提案されている(特許文献1)。
この種の立体駐輪場は、格納庫の内部に階層的に形成した保管棚と、入出庫口と保管棚との間で自転車を搬送する搬送手段を有している。
各階の保管棚は多数の駐輪室を有していて、各駐輪室には二輪車を駐輪する多数の駐輪装置が配備されている。
二輪車の搬送手段は格納庫内の通路を上下方向、及び水平方向へ向けて移動可能なスタッカークレーンやキャッチャー等であり、入出庫口と保管棚の特定の駐輪装置との間で自転車を搬送し、特定の駐輪装置の前で停止した後、搬送手段が一方の車輪を把持して前進又は後退することで二輪車を出し入れするようになっている。
出願人は先に二輪車の駐輪装置を提案した(特許文献2)。
この駐輪装置は、二輪車の前輪及び後輪を収容可能な駐輪溝を有する直線的な車輪ガイドレールと、車輪ガイドレールの一端に立設した車輪止め板と、車輪止め板の一部に支軸を介して回転自在に設けた車輪チャック装置とを具備している。
さらにこの駐輪装置は、地震等の振動や揺れに対して二輪車の落下を防止するように、車輪止め板側が低くなるように車輪ガイドレール全体が僅かに傾斜している。
特開2001−317226号公報 特開2008−149848号公報
上記した従来の駐輪装置にあってはつぎのような問題点がある。
(1)二輪車の落下防止効果を高めるためには車輪ガイドレール全体の傾斜角度(勾配)を大きくすればよい。
しかしながら、車輪ガイドレール全体の傾斜角度を大きくすると、出庫する際に搬送手段が二輪車を傾斜した車輪ガイドレールに沿って引き出すことが困難である。無理に引き出すと、把持されていない側の車輪が浮上して車輪ガイドレールから脱輪する。
(2)車輪ガイドレール全体の傾斜角度(勾配)を大きくした状態で二輪車を駐輪装置から引き出す方法としては、二輪車の搬送手段を改良して二輪車の通路側の車輪を車輪ガイドレールの延長方向に沿って斜め上方へ引き上げればよい。
この方法は、搬送手段の構造と作動制御が複雑化するだけでなく製造コストも嵩むといった問題がある。
(3)上記した(1)(2)の理由により、現実には車輪ガイドレールの勾配を大きくとることができない。実際には水平に対し1°〜2°の勾配が限界であり、そのため、二輪車の落下防止効果を十分に発揮することができなかった。
(4)従来の駐輪装置にあっては、円滑な走行性を確保するために駐輪溝の溝幅を車輪の断面幅より大きく形成し、駐輪溝の溝底面を二輪車の走行面としている。
そのために、車輪と駐輪溝の側面間に僅かな隙間を生じ、この隙間が原因で二輪車の出し入れの際に車輪が左右にふらつく。
特に二輪車の出し入れ速度を高めると、車輪やハンドルに激しい横ブレを生じるため、安全性確保の観点から二輪車の出し入れ速度が低速に抑えられている。
(5)上記したように駐輪装置に対する二輪車の出し入れ速度が低く抑えられているため、立体駐輪場全体の稼動効率に改善の余地があるだけでなく、一分一秒単位の待ち時間短縮が望まれている朝夕の通勤通学の時間帯において、利用者は長い待ち時間を強いられている。
(6)従来の駐輪装置にあってはタイヤサイズ(径と幅)が一般的なサイズより大きいか、又は小さいタイプは、二輪車の安定性を確保できないために駐輪の対象外となっており、さらに近時普及が目覚しい、大重量で高重心の電動アシスト自転車も駐輪の対象から外れている。
このように従来の立体駐輪場は、駐輪装置の構造的要因から駐輪対象とする自転車が少種類に限られており、放置自転車の問題を根本的に解決するに至っていない。
本発明は以上の点に鑑みて成されたもので、その目的とするところは少なくともつぎのひとつの駐輪装置を提供することにある。
(1)二輪車の出し入れ速度の高速化と、二輪車の落下防止の両立を実現すること。
(2)車輪の径や車輪の幅が異なっていても、或いは大重量で高重心の二輪車であっても駐輪可能であり、駐輪対象の車種を大幅に増やせること。
(3)放置自転車問題の根本的な解決に大きく貢献できること。
本願の第1発明に係る二輪車の駐輪装置は、両輪を保持して二輪車を前傾姿勢で駐輪する車輪ガイドレールと、車輪ガイドレールの一方で、該車輪ガイドレールの上方に設けられ、二輪車の一方の車輪を把持する車輪の把持手段とを有し、車輪ガイドレールの駐輪溝に両車輪を収容して二輪車を駐輪する機械式立体駐輪場用の駐輪装置であって、前記車輪ガイドレールが駐輪時に二輪車の他方の車輪を搭載する水平部と、駐輪時に二輪車の一方の車輪を搭載する傾斜部とを有し、前記水平部と傾斜部に亘って車輪の走行面となる一対の傾斜面を有する駐輪溝を形成し、二輪車が自走するように前記傾斜部が水平部に対して下り勾配で傾斜していることを特徴とする。
本願の第2発明に係る二輪車の駐輪装置は、前記第1発明において、前記車輪の把持手段が、車輪ガイドレールの傾斜部の上方に配置し、二輪車の一方の車輪の中間部を収容して把持可能な開口部を有する中間把持装置と、該中間把持装置の上方に水平支軸を中心に回転可能に配置し、一方の車輪の上半部を収容して把持可能な開口部を有する上部把持装置とにより構成し、前記車輪ガイドレール、中間把持装置及び上部把持装置により前記二輪車の一方の車輪を構成するタイヤの両側を三箇所で把持することを特徴とする。
本願の第3発明に係る二輪車の駐輪装置は、前記第2発明において、前記中間把持装置が横向きに配置した一対の把持杆からなり、前記一対の把持杆の間に車輪の誘導機能と車輪の把持機能を併有する開口部を形成したことを特徴とする。
本願の第4発明に係る二輪車の駐輪装置は、前記第3発明において、前記一対の把持杆が一方の車輪を誘導する先端ガイド部と、一方の車輪を誘導するとともに、該車輪の過大な傾倒を防止する中間ガイド部と、該車輪を把持する基端ガイド部とを有し、先端ガイド部と基端ガイド部がハ字形に傾斜していて、中間ガイド部が互いに平行であることを特徴とする。
本願の第5発明に係る二輪車の駐輪装置は、前記第2発明において、前記上部把持装置が水平支軸を中心に回動可能に枢支した一枚の把持板を具備し、該把持板は開口入口側から開口奥側へ向けて開口幅を徐々に狭くした車輪の誘導機能と車輪の把持機能を併有する開口部を形成したことを特徴とする、二輪車の駐輪装置。
本願の第6発明に係る二輪車の駐輪装置は、前記第2発明において、前記上部把持装置が水平支軸を中心に回動可能に枢支した一対の把持板を具備し、該一対の把持板の間に、開口入口側から開口奥側へ向けて開口幅を徐々に狭くした車輪の誘導機能と車輪の把持機能を併有する開口部を形成したことを特徴とする。
本願の第7発明に係る二輪車の駐輪装置は、前記第1発明乃至第6発明のいずれか一項において、車輪ガイドレールの水平部と傾斜部の一部に嵩上板を付設して、駐輪溝の深さを部分的に深く形成したことを特徴とする。
本願の第8発明に係る二輪車の駐輪装置は、前記第1発明乃至第6発明のいずれかにおいて、前記二輪車の一方の車輪が前輪であり、前記他方の車輪が後輪であることを特徴とする。
本発明は少なくともつぎのひとつの効果を得ることができる。
(1)車輪ガイドレールに水平部を設けたことで、二輪車を安定した前傾姿勢で駐輪できるだけでなく、二輪車を入出庫するときに傾斜部を走行する車輪が横ブレせず、しかも車輪の傾斜部からの脱輪も防止できる。
したがって、二輪車の出し入れ速度の高速化と、二輪車の落下防止の両立を実現できる。
(2)車輪ガイドレールと複数の把持手段の開口部によって一方の車輪(前輪)の三箇所を把持可能であるため、車輪の径や車輪の幅が異なっていても、或いは大重量で高重心の二輪車であってもあらゆる種類の二輪車を安全かつ安定した姿勢で駐輪できる。
従来と比べて駐輪対象の二輪車の種類が大幅に増えて、放置自転車問題の根本的な解決に大きく貢献できる。
(3)従来の駐輪装置では地震等の揺れや振動を生じても車輪の把持力は変化しないが、本発明に係る駐輪装置では、揺れや振動を生じると二輪車の自重によって車輪の把持力が増す構造になっているために、駐輪中の二輪車の安全性がより高くなる。
(4)駐輪装置に対して二輪車の高速出し入れが可能であることと、駐輪装置への入庫途中で二輪車の搬送手段が入庫完了を待たずにつぎの出庫動作又は入庫動作を開始できることにより、立体駐輪場全体としての入出庫の稼動効率が格段によくなり、利用者の待ち時間を大幅に短縮できる。
(5)中間把持装置を構成する一対の把持杆が中間ガイド部を有することで、中間ガイド部の長さ分だけ車輪(前輪)の傾倒防止を図りながら誘導する距離を長くできる。
したがって、入庫途中で二輪車の自走開始時期を早められる利点と、駐輪中に二輪車が多少後退したとしても二輪車の傾倒を防止できる利点がある。
(6)車輪ガイドレールに嵩上板を付設して駐輪溝を部分的に深くすると、二輪車の脱輪防止効果が高くなることの他に、全長に亘って高さの高い車輪ガイドレールを使用する場合と比べて経済性の点で優れている。
(7)車輪(前輪)の三箇所を挟持するため、二輪車をほぼ鉛直に近い状態で駐輪できる。
そのため、駐輪装置の配置間隔を、隣り合う二輪車のハンドルが干渉しないギリギリの寸法まで狭くできるから、二輪車の駐輪台数を増やせる。
(8)一般に駐輪中の二輪車の転倒はハンドル側から倒れることが多い。
本発明のように二輪車の前輪の複数箇所を強制的に挟持すれば、後輪を把持する場合と比べて二輪車の転倒防止効果が極めて高くなる。
機械式立体駐輪場を構成する保管庫の断面図 本発明の実施例1に係る駐輪装置の側面図 駐輪装置の全体斜視図 図2におけるIV−IVの断面図 本発明の実施例1に係る中間把持装置及び上部把持装置の斜視図 中間把持装置及び上部把持装置の中央縦断面図 図6におけるVII−VIIの断面図 図6におけるVIIIの斜視図 本発明に係る駐輪装置の入出庫動作の説明図 本発明の実施例2に係る中間把持装置の平面図 本発明の実施例3に係る上部把持装置の側面 図10におけるXII−XIIの矢視図 図10におけるXIII−XIIIの矢視図 本発明の実施例4に係る駐輪装置の側面図 図14おけるXV−XVの断面図
以下に図面を参照しながら本発明の実施例について説明する。
<1>機械式立体駐輪場の概要
図1に機械式立体駐輪場の断面図を示す。
機械式立体駐輪場は複数組の駐輪装置30を装備した保管庫10と、保管庫10の通路11内に移動自在に配備した二輪車Aの搬送手段20とを具備していて、二輪車Aの搬送手段20が保管庫10の一部に形成した出入口部と特定の駐輪装置30との間で入出庫予定の二輪車Aを搬送し、各駐輪装置30に対して二輪車Aを駐輪(格納)したり、引き出せるようになっている。
本例では駐輪装置30に対して二輪車Aを前向きで駐輪する形態について説明する。
<2>保管庫
保管庫10はその内部に通路11を有するとともに、通路11の両側又は片側に階層的に形成した複数の保管棚12を有する構造物で、地上構造物、半地下構造物、或いは地下構造物の何れをも含む。
各保管棚12には水平方向に沿って、或いは通路を中心に放射状に、複数の駐輪室13を有している。
各駐輪室13には通路11の直交方向に向けて後述する駐輪装置30が配備されていて、保管棚12を構成する複数の梁材と支柱が複数の駐輪装置30を支持している。
保管庫10は通路11の端部、又は両端部の間に該通路11と連通した出入口部を有している。
<3>二輪車の搬送手段
例示した搬送手段20は自走式の走行体21と、走行体21に旋回自在に搭載した移載装置22とを具備する。走行体21の走行移動及び移載装置22の移載動作は、図示していない中央制御手段により個別に制御可能である。
移載装置22は固定式のガイドレール24と、ガイドレール24の長手方向に沿った往復スライドが可能なクランプ機構26を具備する。
ガイドレール24は二輪車Aが走行可能なガイド溝25を有する(図9)。二輪車Aの後輪a2の下半部両側を保持及び開放するクランプ機構26は、例えば接近及び離隔する一対の可動板等で構成できる。
クランプ機構26はガイドレール24に干渉せずにガイドレール24を越える範囲までスライド移動が可能である。
尚、搬送手段20は少なくとも二輪車Aを搭載して搬送する機能と、駐輪装置30との間で二輪車Aを受渡しする機能を有する装置であればよく、公知の搬送機構や搬送手段を適用できる。
<4>駐輪装置
図2に本発明に係る駐輪装置30の中央縦断面図を示し、図3に駐輪装置30の全体斜視図を示す。
市販の略全ての車種の二輪車Aを安全かつ安定した姿勢で駐輪するための駐輪装置30は、二輪車Aの前輪a1及び後輪a2の両輪の下部を把持して二輪車Aを前傾姿勢で駐輪する車輪ガイドレール31と、車輪ガイドレール31の一方に設けられ、車輪ガイドレール31の上位で前輪a1の中間部を把持する中間把持装置40と、中間把持装置40の上位で前輪a1の上半部を把持する上部把持装置50とを具備する。以降に駐輪装置30について詳述する。
<5>車輪ガイドレール
車輪ガイドレール31は駐輪時に二輪車Aの後輪a2を搭載する水平部32と、駐輪時に前輪a1の下部を搭載する傾斜部33とを有し、両部32,33に亘って連続した駐輪溝34を形成している。駐輪溝34の全長は二輪車Aの前後輪a1,a2を同時に収容可能な長さに設定されている。
車輪ガイドレール31の水平部32は通路11側に水平に位置し、傾斜部33は水平部32に対して所定の傾斜角θ1(5°〜15°)の下り勾配で傾斜している。
例えば水平部32に対して傾斜部33を6°傾けると、標準サイズの自転車の場合に前輪a1と後輪a2の間に約10cmの高低差を生じ、二輪車Aの脱落防止効果を十分に発揮できる。
車輪ガイドレール31に傾斜部33を設けたのは、自重を利用して二輪車Aを自走させるためと、二輪車Aを安定した前傾姿勢で駐輪するためである。
車輪ガイドレール31に水平部32を設けたのは、車輪ガイドレール31と二輪車Aの搬送手段20との間で二輪車Aの受渡しを円滑に行なうことと、傾斜部33の傾斜角を従来より大きくすることの両立を図るためである。
<5.1>駐輪溝
図4に示すように車輪ガイドレール31は、底面31a、底面31aの両端から立ち上げた一対の傾斜面31b、及び各傾斜面31bの上端から鉛直に立ち上げた一対の垂直面31cを有し、その内側には底面31aから垂直面31cへ向けて拡幅する断面形状が略V字形の駐輪溝34を形成している。
本発明では一対の傾斜面31b,31bを車輪の走行面として使用する。
一対の傾斜面31b,31bを走行面としたのは、車輪と駐輪溝34との間の隙間をなくして車輪の横ブレを防止して車輪の直進性をよくするためである。
そのため、現存するタイヤの最小断面幅から最大断面幅(25mm〜54mm)までのタイヤに対応できるように、一対の傾斜面31b,31bの角度と高さが設定されている。
すなわち、駐輪溝34の最小開口幅L1は現存するタイヤの最小断面幅より小さく形成し、駐輪溝34の最大開口幅L2は現存するタイヤの最大断面幅より大きく形成してある。
尚、車輪ガイドレール31の強度を高めるために形成した垂直面31cや底面31aは省略可能であり、駐輪溝34は少なくとも車輪の走行面となる一対の傾斜面31b,31bを有していればよい。
水平部32の入口側の駐輪溝34は車輪を進入し易くするため拡幅して形成し、また傾斜部33の最下位部の駐輪溝34は水や砂等の異物が落下するように開放しておくとよい(図3)。
<5.2>マスト
車輪ガイドレール31の最下位部には略L字形を呈するマスト35の一方を固着し、マスト35の他方の起立部が鉛直に起立している。
マスト35の起立部の頂部は保管棚12を構成する梁材等に固定されている。
<6>中間把持装置
図2に示すように中間把持装置40は、前輪a1の誘導機能と前輪a1の把持機能を併有する一対の把持杆41とからなり、車輪ガイドレール31の傾斜部33の最下位部側の上方に配置されている。
一対の把持杆41は車輪ガイドレール31から離隔した位置で、傾斜部33側へ向けて横向きに突設されている。以下に本例の中間把持装置40について詳しく説明する。
<6.1>一対の把持杆
図5〜図7に示すように、一対の把持杆41は、前輪a1を誘導する先端ガイド部41aと、同じく前輪a1を誘導するとともに、前輪a1の過大な傾倒を防止する中間ガイド部41bと、前輪a1を把持する基端ガイド部41cの三つの部位を有している。
一対の把持杆41,41は、例えばマスト35の最上部に延設した一対の延長マスト36,36の取付板37に固定されている。一対の把持杆41の取付け部材は、取付板37に限定されず、マスト35の一部や駐輪室12を構成する支柱や梁材に直接固定してもよい。
<6.2>開口部の幅
図7に基づいて一対の把持杆41,41の開口部の幅について説明する。
一対の把持杆41,41の開口部は先端ガイド部41a、中間ガイド部41b、基端ガイド部41cの順に幅が狭くなっている。
先端ガイド部41aと基端ガイド部41cは一対の把持杆41,41がハ字形に傾斜していて、その開口部は開口入口側から開口奥側へ向けて幅が狭くなっている。中間ガイド部41bは一対の把持杆41,41が互いに平行で、その開口部の幅は一定である。
具体的には、先端ガイド部41aの最大開口幅L3は現存するタイヤの最大断面幅(最大タイヤ幅)より大きい。
先端ガイド部41aの最小開口幅、中間ガイド部41bの開口幅、及び基端ガイド部41cの最大開口幅は何れも同幅L4で等しく、現存するタイヤの最大断面幅(最大タイヤ幅)よりやや大きい。「やや」とは数ミリ単位を意味する。
基端ガイド部41cの最小開口幅L5は、現存するタイヤの最小断面幅(最小タイヤ幅)より小さい。
<6.3>把持杆の設置高さ
図2に基づいて一対の把持杆41の設置高さについて説明する。
同図の二点差線で示す前輪a1及び後輪a2は、最大径と最小径の車輪をそれぞれ示している。
車輪径が異なる複数車種の二輪車Aの前輪a1の中間部を把持できるように、例えば一対の把持杆41は、最小径の車輪(前輪a1)の中心を通る水平線の高さよりやや高い位置に設ける。
<6.4>把持杆の突出長
車輪径が異なる複数車種の二輪車Aに対応するため、一対の把持杆41の長さは最大径の車輪(前輪a1)を挟持可能な寸法に設定する。
一対の把持杆41はその先端が前輪a1の車軸に干渉しないようにする。
<7>上部把持装置
上部把持装置50は車輪ガイドレール31及び中間把持装置40と協働して前輪a1を把持する装置で、延長マスト36の上部に水平支軸51を介して回動可能に枢支する。
図5,6,8に例示した上部把持装置50について説明すると、上部把持装置50は、水平支軸51に枢支した一枚の把持板52と、把持板52に突設し、把持板52の回転を規制するストッパピン53と、把持板52に対して一方向へ向けて回転力を与えるばね54とを具備する。
<7.1>把持板
把持板152は薄板からなり、その一方に入口側から奥側へ向けて開口幅が徐々に減少したV字形の開口部52aを形成している。開口部52aは、前輪a1の誘導機能と前輪a1の把持機能を併有する。
上部把持装置50は単に前輪a1の把持機能を有するだけでなく、前輪a1を下向きに押し下げる機能も併有する。
把持板52には連接筒55が一体に連結していて、連接筒55に貫挿した水平支軸51が把持板52を空転自在に枢支している。
<7.2>開口部の幅
図8に基づいて把持板52の開口部52aについて説明する。
把持板52の開口部52aは複数の車輪径及び複数の車輪の断面幅に対応し得るように形成されている。
具体的には、開口部52aはその最小開口幅L6を現存するタイヤの最小断面幅(最小タイヤ幅)より小さく形成し、かつ、開口部152aの最大開口幅L7を現存するタイヤの最大断面幅(最大タイヤ幅)より大きく形成するとともに、現存する最大径から最小径までの車輪(前輪a1)を把持可能なように開口部52aの傾斜角θ2が設定してある。
<7.3>把持板の回転半径と枢支高さ
把持板52の回転半径は、現存する最大径から最小径までの車輪(前輪a1)を把持可能な長さに設定してある。
二輪車の前輪a1の上半部を挟持するため、把持板52を枢支する水平支軸51は、最大径の車輪(前輪a1)の中心を通る水平線の高さより高い位置に設ける(図2)。
<7.4>ストッパピン
ストッパピン53はばね54と協働して把持板52を待機位置に位置させるためのストッパであり、延長マスト36の側面の内側へ突出していて、延長マスト36の端面に当接することで把持板152の回転を一定範囲に制限する。
<7.5>ばね
ばね54はその一端が把持板52の水平支軸51を間に挟んで開口部52aの反対側に連結し、その他端が取付けバー38に連結されている。
ばね54は、把持板52に図6の時計回り方向へ向けて回転するようにバネ力が常時はたらいていて、通常は把持板52を待機位置に位置させ、車輪を把持するときに伸長して把持板52が同図の反時計回り方向(タイヤの挟持方向)へ向けて回転する。
尚、ばね54に代えて「ヤジロベイ」のように把持板52の端部に直接、或いはロープ材を介して重錘を取付けて把持板52に回転力を付与するように構成してもよい。
<7.6>一枚の把持板で把持する理由
本実施例では、前輪a1を一枚の把持板52の開口部52aに把持するようにした。
その理由は、把持板52をタイヤと線接触に近い形態で接触させて、前輪a1の進入抵抗を小さくするためである。
<8>複数の把持手段の関係
前輪a1の鉛直性を維持しながら前輪a1の下部、中間部、上半部の三箇所を把持するため、中間把持装置40及び上部把持装置50の両把持中心と、車輪ガイドレール31の駐輪溝34の把持中心は同一の鉛直線上に位置する。
つぎに駐輪装置30に対する二輪車Aの入出庫動作について説明する。
[入庫動作]
<1>二輪車の搭載
図1において、搬送手段20は移載装置22のガイドレール24が、駐輪装置30の車輪ガイドレール31の水平部32と同一線上に位置して停止している。
移載装置22は前輪a1をガイドレール24に収容し、後輪a2を移載装置22のチャック機構26に把持した状態で二輪車Aを搭載している。
<2>二輪車の前進
後輪a2を把持したチャック機構26が車輪ガイドレール31へ向けてスライド移動すると、ガイドレール24に位置する前輪a1が直進して、該ガイドレール24の延長上に位置する車輪ガイドレール31の水平部32へ乗り移り、さらに水平部32から傾斜部33へ向けて直進する。
<3>二輪車の自走
図9は二輪車Aの前輪a1が車輪ガイドレール31の傾斜部33へ達した状態を示す。
二輪車Aの前輪a1が傾斜部33へ達すると、前輪a1と後輪a2との間に高低差を生じるために二輪車Aが水平姿勢から前傾姿勢へと変化する。
二輪車Aの前輪a1が車輪ガイドレール31の傾斜部33へ達するとともに、前輪a1の先端部が中間把持装置40へ達したとき、チャック機構26が後輪a2を開放すると、二輪車Aはその慣性と自重により自走する。
前輪a1は車輪ガイドレール31の傾斜部33に沿った走行を継続し、後輪a2がガイドレール24を経て車輪ガイドレール31の水平部32へ乗り移る。
殊に前輪a1の径や幅に関係なく、タイヤの両側が図4に示す一対の傾斜面31b,31bに接面して走行するので、前輪a1が横ブレを起こさずに直進する。
このように、搬送手段20が入庫途中で二輪車Aを開放しても二輪車Aが自走して入庫を継続するので、搬送手段20は二輪車Aの入庫完了を待たずにつぎの出庫動作又は入庫動作に移ることができて、時間短縮が図れる。
<4>把持装置による車輪の把持
図2に示すように、二輪車Aが車輪ガイドレール31に沿って自走を続け、前輪a1が中間把持装置40及び上部把持装置50に把持されることで、二輪車Aは自走を停止する。
本発明では二輪車Aの自重を利用して前輪a1を把持するものである。以下に各把持要素31,40,50による前輪a1の把持作用について詳しく説明する。
<4.1>中間把持装置による車輪の把持
図7に示すように、直進する前輪a1は、中間把持装置40を構成する一対の把持杆41,41の先端ガイド部41aを経て、開口幅が一定の中間ガイド部41bに進入する。
一対の把持杆41,41の中間に形成した中間ガイド部41bは、先端ガイド部41aで誘導した前輪a1の傾倒を防止しつつ、基端ガイド部41c内へ円滑に案内する。
基端ガイド部41cの開口部へ進入した前輪a1の中間部は、タイヤの両側を押し潰されて強固に把持される。
中間把持装置40は二輪車Aの車種により車輪径や車輪の断面幅が異なっていても前輪a1を強固に把持できる。
<4.2>上部把持装置による車輪の把持
図8に示すように、上部把持装置50を構成する把持板52の開口部52aの最小開口幅L6は、現存するタイヤの最小幅(最大タイヤ幅)より小さく形成してある。
そのため、前輪a1が把持板52の開口部52aへ進入すると、タイヤの両側が開口部52aの内面で押し潰されて前輪a1の上半部が把持される。
上部把持装置50は先の中間把持装置40と同様に二輪車Aの車種により車輪径や車輪の断面幅が異なっていても前輪a1を把持できる。
<5>タイヤの把持力が高まる理由
図6に基づいて車輪ガイドレール31、中間上部把持装置40及び上部把持装置50が、相互に影響し合って前輪a1を強固に把持するメカニズムについて説明する。
上部把持装置50が前輪a1を把持する際に、水平支軸51を中心に把持板52が図6の反時計方向へ回転することに伴い、前輪a1が下向きに押し付けられる。
その結果、前輪a1のタイヤの下部が車輪ガイドレール31の駐輪溝43の開口部の奥側へ押し込まれるだけでなく、タイヤの上半部も把持板52の開口部52aの奥側へ押し込まれる。
特に上部把持装置50を構成する一枚の把持板52の開口部52aに対して前輪a1が点接触に近い形態で接触するために、進入抵抗が小さいから、前輪a1を開口部52aの奥深くまで進入させることができる。
タイヤの上半部が把持板52の開口部52aの奥側へ押し込まれることに伴い、タイヤの中間部も中間把持装置40を構成する一対の把持杆41の開口部の奥側へ押し込まれる。
このように三つの把持要素31,40,50により前輪a1の下部、中間部、上半部の三箇所を強固に把持できるので、二輪車Aの側方への傾倒が完全に拘束される。
<6>駐輪中における二輪車の安全性
本発明に係る駐輪装置30は、前記した二輪車Aの側方へ向けた傾倒防止作用だけでなく、地震時等の大きな揺れや振動に対しても有効に作用するため、駐輪中の二輪車Aの安全性がより高くなるといった特性を有する。
<6.1>タイヤの把持力増大作用
従来の駐輪装置では地震等で二輪車Aに揺れや振動を生じてもタイヤの把持力が大きくなることはなかったが、本発明に係る駐輪装置30では、二輪車Aの自重が前輪a1の把持力を増す方向に作用するため、タイヤの把持力が大きくなる。
具体的には、本発明では前傾姿勢の二輪車Aの自重が鉛直方向と前輪a1側へ向けて作用している。
この状態で二輪車Aに揺れや振動を生じると、上部把持装置50を構成する把持板52の開口部52a、中間把持装置40を構成する一対の把持杆41の開口部、及び車輪ガイドレール31の駐輪溝43の開口部に対して前輪a1が夫々奥側へ押し込まれるため、前輪a1のタイヤの把持力が増すことになる。
二輪車Aの後輪a2についても同様に車輪ガイドレール31の駐輪溝43の開口部に対して奥側へ押し込まれて把持力が増す。
このように本発明では、揺れや振動を生じると、前輪a1および後輪a2の把持力が大きくなる。
<6.2>二輪車の後退移動の抑制作用
図2に示すように、二輪車Aは駐輪装置30に前傾姿勢で駐輪されていて、二輪車Aの自重の一部が前輪a1側へ向けて作用している。
そのため、地震等により二輪車Aに後退方向の外力が作用しても、前傾姿勢の二輪車Aの一部の自重が外力に対抗するため、二輪車Aの後退移動を効果的に抑制できる。
<6.3>二輪車の自重復帰作用
図7を参照して二輪車Aの自重復帰作用について説明する。
仮に非常に大きな揺れが作用して駐輪装置30上で二輪車Aが多少後退したとしても、前輪a1が中間把持装置40を構成する一対の把持杆41内に位置すれば、その中間ガイド部41bが前輪a1の過大な傾倒を防止する。
二輪車Aの後退がピークを過ぎると、前傾姿勢の二輪車Aが自走するため、中間ガイド部41bで誘導された前輪a1は両把持装置40,50で以って再び把持される。
中間ガイド部41bの長さは、二輪車Aの後退移動距離を考慮して決定するとよい。
このように、駐輪装置30上で二輪車Aが後退したとしても、二輪車Aの転倒や落下を防止できるだけでなく、二輪車Aを自重で元の正しい駐輪位置に復帰させることができる。
<7>前向き駐輪をする理由
一般に駐輪中の二輪車Aが転倒するときはハンドル側から倒れることが多い。
二輪車Aの重心がハンドル側にあることと、操舵のため前輪a1がハンドルと一体に可動する構造になっているためである。
上記した二輪車Aの転倒原因に鑑みて、本例では駐輪装置30に対して二輪車Aを前向きで駐輪させるようにした。
二輪車Aを前向きに駐輪すれば、前輪a1の複数箇所を把持できるだけでなく、前輪a1と一体のハンドルの自由な動きも確実に拘束できるから、二輪車Aを後ろ向きに駐輪する場合と比べて二輪車Aの転倒防止効果が高くなる。
<8>駐輪可能な二輪車の種類と駐輪台数
駐輪装置30を構成する車輪ガイドレール31、中間把持装置40及び上部把持装置50の開口部は、車輪径や車輪の断面幅が異なるタイヤを把持できるように関係付けられているため、あらゆる種類の二輪車Aを安全かつ安定した姿勢で駐輪することができる。
さらに、二輪車Aの前輪a1および後輪a2の下部を車輪ガイドレール31が把持し、前輪a1の中間部及び上半部を夫々段違いに配置した中間把持装置40及び上部把持装置50で強固に把持しているため、二輪車Aが大重量で高重心の電動アシスト自転車であっても駐輪が可能となる。
殊に、駐輪装置30は二輪車Aの側方へ向けた傾きをなくして、ほぼ鉛直に近い状態で駐輪できる。
そのため、駐輪装置30の配置間隔を、隣り合う二輪車Aのハンドルが干渉しないギリギリの寸法まで狭く設定できて、駐輪場内の駐輪台数を増やすことが可能となる。
[出庫動作]
二輪車Aを駐輪装置30から出庫するときは、基本的に上記した入庫動作と逆の動作になる。以下に二輪車Aの出庫動作について説明する。
<1>二輪車の後退
出庫する場合も搬送手段20を構成する移載装置22のガイドレール24が、駐輪装置30の車輪ガイドレール31の水平部32と同一の水平線上に位置する。
出庫する場合は、図9に示した移載装置22のチャック機構26が水平に前進して出庫予定の二輪車Aの後輪a2を把持した後に、チャック機構26が水平に後退する。その結果、二輪車Aが通路11側へ引き出される。
この間、図4に示すように、前輪a1及び後輪a2の側面と車輪ガイドレール31の駐輪溝34を構成する一対の傾斜面31b,31bとの間に隙間を生じないため、二輪車Aを高速で後退していても、前輪a1及び後輪a2は横ブレを起こさずに直進する。
車輪ガイドレール31を構成する水平部32が移載装置22のガイドレール24と同一の水平面上に位置するため、チャック機構26が水平に後退移動するだけで、水平部32に搭載した後輪a2を円滑に移載装置22へ受け渡すことができる。
殊に車輪ガイドレール31が水平部32を有するため、二輪車Aを高速移動しても前輪a1が傾斜部33のガイド溝34から脱輪することがない。
<2>前輪の把持解除
二輪車Aの後輪a2を水平に後退移動させると、車輪ガイドレール31の傾斜部33に位置する前輪a1が水平部32へ向けて走行する。
図9に示す前輪a1が車輪ガイドレール31、中間把持装置40及び上部把持装置50の開口部の拡幅方向(図9の左方)へ移動することになるから、前輪a1の把持を簡単に解除できる。
前輪a1の後退に伴い、上部把持装置50を構成するばね54のバネ力によって一対の把持板52,52は、ストッパピン53が延長マスト36の側端面に当接するまで入庫時と逆方向に回転して当初の待機位置へ復帰する(図6)。
<3>二輪車の高速引き戻し
二輪車Aの前輪a1が車輪ガイドレール31の傾斜部33から水平部32へ達すると二輪車Aが前傾姿勢から水平姿勢となる。
さらに前輪a1が車輪ガイドレール31の水平部32から移載装置22のガイドレール24へ乗り移ることで、二輪車Aの移載装置22への搭載を完了する。
二輪車Aの前輪a1が車輪ガイドレール31の傾斜部33と水平部32を走行する際、前輪a1が傾斜した一対の傾斜面31b,31bを走行するために前輪a1が横ブレせず、水平部32の存在により、二輪車Aを高速で移動しても前輪a1が傾斜部33のガイド溝34から浮き上がりを回避して脱輪を防止できる。
したがって、駐輪装置30から移載装置22への二輪車Aの高速引き戻しが可能となるため、既述した入庫時における搬送手段20の時間短縮効果と相まって駐輪場全体の入出庫の稼動効率が格段によくなる。
以降に他の実施例について説明するが、その説明に際し、前記した実施例1と同一の部位は同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
<1>他の中間把持装置
図10に前輪a1の誘導機能と把持機能を併有する他の中間把持装置40の平面図を示す。
本実施例の中間把持装置140は、二輪車Aの進入方向(車輪ガイドレール31の中心線)に対して所定の角度(5°〜10°)で傾斜した平面ハ字形に配置した一対の把持杆41,41により構成する。
<2>把持杆
把持杆41は、横棒41aと、横棒41aに回転及びスライド可能に外装したローラ41bとにより構成し、横棒41aの基端は例えばマスト35等に固着する。
横棒41aの自由端には止め輪付きボルト41cを螺着してローラ41bの脱落を防止している。
尚、一対の把持杆41の取付け部材は、マスト35に限定されず、駐輪室12を構成する支柱や梁材に直接固定してもよい。
<3>把持杆の開口部の幅と突出長
現存する複数車種の二輪車Aの異なる断面幅の前輪a1を把持するために、一対のローラ41b,41bの最小開口幅を現存するタイヤの最小断面幅より小さく形成し、一対のローラ41b,41bの最大開口幅を現存するタイヤの最大断面幅より大きく形成することや、一対の把持杆41の突出長は既述した実施例1と同様である。
<4>中間把持装置の作用
二輪車Aの前輪a1が中間把持装置40を構成する平面ハ字形に拡開した一対の締付杆41,41の開口部へ進入すると、開口幅が徐々に狭く変化しているために前輪a1は一対の締付杆41,41の開口部の途中で把持される。
本実施例にあっては、締付杆41を構成するローラ41bが横棒41aに沿って回転とスライドするため、前輪a1の進入抵抗が小さくなる。
そのため、タイヤが潰されて一対の締付杆41,41の奥深くまで進入して前輪a1をより強固に挟持できるといった利点がある。
<1>他の上部把持装置
図11〜図13に前輪a1の誘導機能と把持機能を併有する他の上部把持装置50を示す。
図11に上部把持装置50の側面図を示し、図12は図11のXIIの矢視図、図13は図10のXIIIの矢視図を示す。
本実施例の上部把持装置50は、水平支軸51に枢支した一対の把持板52,52と、一方の把持板52に突設し、一対の把持板52,52の回転を規制するストッパピン53と、一対の把持板52,52に対して一方向へ向けて回転力を与えるばね54とを具備する。
<2>一対の把持板
一対の把持板52,52は、前輪a1を把持するための板材で、相対向して平面ハ字形に配置した一対の把持板52,52の入口側から奥側へ向けて開口幅が徐々に減少した開口部を形成している。
一対の把持板52,52の間を連接筒55が一体に連結していて、連接筒55に貫挿した水平支軸51が一対の把持板52,52を空転自在に枢支している。
<3>把持板の開口幅
図12,図13に基づいて一対の把持板52,52の開口幅について説明すると、一対の把持板52,52の開口部は、二輪車Aの進入側である開口入口側から開口奥側へ向けて開口幅が狭くなるだけでなく、一対の把持板52,52の上側から下側へ向けてもその開口幅が狭くなっている。
具体的には一対の把持板52,52の開口部の最小開口幅L6は現存するタイヤの最小断面幅(最小タイヤ幅)より小さく形成し、かつ、一対の把持板52,52の開口部の最大開口幅L7は現存するタイヤの最大断面幅(最大タイヤ幅)より大きく形成してあって、二輪車Aの車種により車輪径や車輪の断面幅の異なる前輪a1を把持できるようになっている。
<4>上部把持装置の作用
先の実施例1の上部把持装置50では横向きに配置した一枚の把持板52で前輪a1を把持したが、本実施例では縦向きに配置した2枚の把持板52,52で前輪a1を把持するようにしたものである。
平面ハ字形に拡開した一対の把持板52,52の開口部へ前輪a1が進入すると、上部把持装置50がタイヤの両側を押し潰して前輪a1を強固に把持する。
本実施例でも上部把持装置50は二輪車Aの車種により車輪径や車輪の断面幅が異なっていても前輪a1を強固に把持できる。
本実施例における上部把持装置50の他の構成や作用は既述した実施例1と同様であるので説明を省略する。
図14,15は車輪ガイドレール31の水平部32と傾斜部33の一部に、矩形を呈する二枚一組の嵩上板31d,31dを一体に付設して、駐輪溝34の深さを部分的に深く形成した他の実施例を示したものである。
各嵩上板31d,31dは二輪車Aの前輪a1及び後輪a2の駐輪位置に合わせて車輪ガイドレール31の垂直面31cにスポット溶接等で一体に固着してある。
本例では継板31eを介して嵩上板31dを垂直面31cに固着した場合を示す。
嵩上板31d,31dによる駐輪溝34は、車輪断面径の2倍以上であって、二輪車Aのペダルに衝突しない高さまで嵩上げすることが可能である。
嵩上板31dの形状は特に制限がないが、嵩上板31dの横方向の長さは現存する複数車種の二輪車Aの前輪a1及び後輪a2をカバーできるだけの長さを有すればよい。
本実施例にあっては、車輪ガイドレール31に嵩上板31d,31dを付設して、前輪a1及び後輪a2に対応して駐輪溝34を部分的に深くできるので、二輪車Aの脱輪防止効果が高くなるといった利点がある。
さらに、本実施例は、垂直面31cをその全長に亘って高くした車輪ガイドレール31を使用する場合と比べて経済性の点で優れている。
尚、本発明は後輪a2側を両把持装置40,50に把持するように、駐輪装置30に対して二輪車Aを後向きで駐輪してもよい。
A・・・・・・二輪車
a1・・・・・二輪車の前輪
a2・・・・・二輪車の後輪
10・・・・・保管庫
20・・・・・二輪車の搬送手段
30・・・・・駐輪装置
31・・・・・車輪ガイドレール
40・・・・・中間把持装置
50・・・・・上部把持装置

Claims (8)

  1. 両輪を保持して二輪車を前傾姿勢で駐輪する車輪ガイドレールと、車輪ガイドレールの一方で、該車輪ガイドレールの上方に設けられ、二輪車の一方の車輪を把持する車輪の把持手段とを有し、車輪ガイドレールの駐輪溝に両車輪を収容して二輪車を駐輪する機械式立体駐輪場用の駐輪装置であって、
    前記車輪ガイドレールが駐輪時に二輪車の他方の車輪を搭載する水平部と、
    駐輪時に二輪車の一方の車輪を搭載する傾斜部とを有し、
    前記水平部と傾斜部に亘って車輪の走行面となる一対の傾斜面を有する駐輪溝を形成し、
    二輪車が自走するように前記傾斜部を水平部に対して下り勾配で傾斜していることを特徴とする、
    二輪車の駐輪装置。
  2. 請求項1において、前記車輪の把持手段が、車輪ガイドレールの傾斜部の上方に配置し、二輪車の一方の車輪の中間部を収容して把持可能な開口部を有する中間把持装置と、該中間把持装置の上方に水平支軸を中心に回転可能に配置し、一方の車輪の上半部を収容して把持可能な開口部を有する上部把持装置とにより構成し、前記車輪ガイドレール、中間把持装置及び上部把持装置により前記二輪車の一方の車輪を構成するタイヤの両側を三箇所で把持することを特徴とする、二輪車の駐輪装置。
  3. 請求項2において、前記中間把持装置が横向きに配置した一対の把持杆からなり、前記一対の把持杆の間に車輪の誘導機能と車輪の把持機能を併有する開口部を形成したことを特徴とする、二輪車の駐輪装置。
  4. 請求項3において、前記一対の把持杆が一方の車輪を誘導する先端ガイド部と、一方の車輪を誘導するとともに、該車輪の過大な傾倒を防止する中間ガイド部と、該車輪を把持する基端ガイド部とを有し、先端ガイド部と基端ガイド部がハ字形に傾斜していて、中間ガイド部が互いに平行であることを特徴とする、二輪車の駐輪装置。
  5. 請求項2において、前記上部把持装置が水平支軸を中心に回動可能に枢支した一枚の把持板を具備し、該把持板は開口入口側から開口奥側へ向けて開口幅を徐々に狭くた車輪の誘導機能と車輪の把持機能を併有する開口部を形成したことを特徴とする、二輪車の駐輪装置。
  6. 請求項2において、前記上部把持装置が水平支軸を中心に回動可能に枢支した一対の把持板を具備し、該一対の把持板の間に、開口入口側から開口奥側へ向けて開口幅を徐々に狭くした車輪の誘導機能と車輪の把持機能を併有する開口部を形成したことを特徴とする、二輪車の駐輪装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、車輪ガイドレールの水平部と傾斜部の一部に嵩上板を付設して、駐輪溝の深さを部分的に深く形成したことを特徴とする、二輪車の駐輪装置。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、前記二輪車の一方の車輪が前輪であり、前記他方の車輪が後輪であることを特徴とする、二輪車の駐輪装置。
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