JP2011218094A - オゾン滅菌試験装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】オゾン滅菌試験装置は、中空の滅菌容器2と、滅菌容器内にオゾンガスを供給するオゾン発生器3と、滅菌容器内のオゾン濃度を計測するオゾンガスモニター22と、所定時間ごとにその間のオゾンガスモニターが計測したオゾン濃度と所定時間との積を積算するCT値管理手段21と、を有する。必要に応じて、滅菌容器内の温度調節装置、湿度調節装置が設けられる。
【選択図】図1
Description
ところで、オゾンガスによる殺菌効果は、使用されるオゾンガスの濃度(ppm)と接触時間(分)との積であるCT値に依存することが知られている(非特許文献1)。
好ましくは、前記滅菌容器内の湿度を調節する湿度調節装置を有する。
好ましくは、前記CT値管理手段は、前記オゾンガスモニターが計測するオゾン濃度に応じて前記オゾン発生器によるオゾン生成を停止させ再開させる機能を有する。
オゾン滅菌試験装置1は、滅菌箱2、オゾン発生器3、CT値管理装置4、温度調節装置5、湿度調節装置6および循環装置7からなる。
滅菌箱2は、外形が直方体の中空の箱であり、上面は取り外し可能な蓋11となっている。蓋11は、複数のキャッチクリップ12,…,12により滅菌箱本体に固定され、滅菌箱2内を略密閉化する。滅菌箱2の側面には、内側に収容する機器およびセンサー等の電源および信号線を貫通させるサービス孔13が複数設けられている。滅菌箱2は、内部の観察が外部から容易にように、透明な塩化ビニル樹脂により製作される。
CT値管理装置4は、操作表示部21およびオゾンガスモニター22からなる。
図4を参照して、操作表示部21は、設定入力部23、オゾン濃度表示部24、経過時間表示部25、CT測定値表示部26、進捗度表示部27、処理完了表示部28、スタートボタン29およびリセットボタン30で構成される。
進捗度表示部27は、5つの表示灯で構成される。5つの表示灯は、CT測定値表示部26の下に、CT測定値表示部の4つの7セグメントディスプレイの並びと同方向に並べて配されている。5つの表示灯は、左から順に、CT測定値表示部26の表示値がCT設定値表示部の表示値の20%以上、40%以上、60%以上、80%以上、100%以上になったときに点灯する。
スタートボタン29は、押されることにより、オゾン滅菌試験装置1内に配されたオゾン発生器3を起動させ、同時にオゾンガスモニター22が検出したオゾン濃度によって滅菌試験の管理を開始する。リセットボタン30は、押されることにより、CT設定値、CT測定値、オゾン濃度および経過時間の表示のリセットを行い、または滅菌試験を終了させる。
温度調節装置5は、温度センサー41、温度コントローラー42およびヒーター43からなる。温度センサー41は、検出部分が滅菌箱2の内部に差し入れられている。温度センサー41には、熱電対が使用される。温度センサー41は、温度コントローラー42に接続されて測定温度に応じた電流を温度コントローラー42に送る。
循環装置7は、滅菌箱2内の場所によるオゾン濃度、温度および湿度の偏りをなくすために設けられる。循環装置7には、パソコン用の冷却ファンが使用される。循環装置7は、間隔を有して平行な板材51,51の一端に固定され、平行な板材51,51の多端は、滅菌箱2の内側面に固定されている。循環装置7は、吸引した空気を、板材51,51が固定された内側面に当てて上下の二方向に分け、滅菌箱2内部を循環させる。
最初に、試験対象物Wsを滅菌箱2の中に入れ、キャッチクリップ12,…,12により蓋11を滅菌箱本体に固定する。
温度調節装置5、湿度調節装置6および循環装置7を起動させ、滅菌箱2内の温度および湿度を設定範囲内にする。なお温度および湿度を調節しないで滅菌試験を行う場合、この工程は省略される。
温度コントローラー42は、温度センサー41による検出温度が管理範囲以下になったときヒーター43を所定時間θt動作させる。その後、温度コントローラー42は、温度を監視し、所定時間経過後に検出温度が管理範囲内に達しない場合、先の所定時間θtに一定時間(θc)を加えたものを所定時間として(θt=θt+θc)ヒーター43を動作させる。温度コントローラー42は、温度センサー41による検出温度が管理範囲内に達するまで、この動作を繰り返す。
湿度調節装置6による湿度調節も、温度調節と同様にして行われる。動作の内容は、上述した温度調節装置5の動作の記載における「検出温度」を「検出湿度」に置き換えたものである。
滅菌箱2内の温度および湿度をそれぞれの管理範囲内に収束させる間、滅菌試験完了時のCT値(CT設定値)を、設定入力部23を操作して入力する。
スタートボタン29が押されると、オゾン発生器3が稼働しオゾンが滅菌箱2内に供給される。
以後、CT値管理装置4は、微小時間とその間のオゾン濃度の平均との積を積算し、積算値をCT測定値表示部26に、その時々のオゾン濃度をオゾン濃度表示部24に、およびスタートからの経過時間を経過時間表示部25に表示する。また、CT値管理装置4は、積算値をCT設定値表示部36に表示されたCT設定値と比較し、積算値の大きさに応じて進捗度表示部27の進捗度を示す各表示灯を点灯させる。
CT値管理装置4におけるこのような作業は、操作表示部21に組み込まれたCPU、RAM、および入出力インターフェース等により行われる。
なお、リセットボタン30は、オゾン滅菌試験がスタート前に押された場合、CT設定値、CT測定値、オゾン濃度および経過時間の全ての表示をゼロに(リセット)する。リセットボタン30は、オゾン滅菌試験がスタート後に押された場合には、1回目の押下によりオゾン発生器3のオゾンランプを消灯させる。この後も、CT値管理装置4は、オゾンガスモニター22からオゾン濃度をサンプリングし、積算値およびCT測定値表示部26に表示されるCT値を更新する。再びスタートボタン29が押されると、オゾンランプが点灯する。リセットボタン30が1度押された後、所定時間内(短時間である)にもう1度押されると、CT値管理装置4は、滅菌試験を終了させる。
また、滅菌試験において、必要なCT値に対する湿度等の影響を容易に調べることができる。
図5は他のCT値管理装置における操作表示部21Bの正面図である。
操作表示部21Bにおけるこれらの機能は、濃度上下限設定部50Bから入力されたオゾン濃度上限値およびオゾン濃度下限値に基づき発揮される。
オゾン濃度上限値を設定する場合、上限選択ボタン53Bが押される。上限選択ボタンが押下されると、上限選択ランプ59Bが点灯し、オゾン濃度上限値の設定が可能となる。オゾン濃度上限表示部57Bに表示されるオゾン濃度上限値は、アップボタン55Bを押すことにより増加し、ダウンボタン56Bを押すことにより減少する。いずれも長く押すことにより、その数値変化速度が速くなる。同様に、下限選択ボタン54Bが押されると、下限選択ランプ60Bが点灯し、アップボタン55Bおよびダウンボタン56Bにより、オゾン濃度下限表示部58Bに表示されるオゾン濃度下限値を変更することができる。
濃度上下限設定部50Bを有する操作表示部21Bが設けられたオゾン試験装置による滅菌試験は、オゾンの上下限濃度を予め設定し、滅菌試験においてCT値管理装置がオゾン濃度を管理する点を除き、これを有しないオゾン試験装置による滅菌試験と同様にして行われる。
その他、オゾン滅菌試験装置1、およびオゾン滅菌試験装置1の各構成または全体の構造、形状、寸法、個数、材質などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
2 滅菌箱(滅菌容器)
3 オゾン発生器
5 温度調節装置
6 湿度調節装置
21,21B 操作表示部(CT値管理手段)
22 オゾンガスモニター
Claims (4)
- 中空の滅菌容器と、
前記滅菌容器内にオゾンガスを供給するオゾン発生器と、
前記滅菌容器内のオゾン濃度を計測するオゾンガスモニターと、
所定時間ごとにその間の前記オゾンガスモニターが計測したオゾン濃度と前記所定時間との積を積算するCT値管理手段と、を有する
ことを特徴とするオゾン滅菌試験装置。 - 前記滅菌容器内の湿度を調節する湿度調節装置を有する
請求項1に記載のオゾン滅菌試験装置。 - 前記滅菌容器内の温度を調節する温度調節装置を有する
請求項1または請求項2に記載のオゾン滅菌試験装置。 - 前記CT値管理手段は、
前記オゾンガスモニターが計測するオゾン濃度に応じて前記オゾン発生器によるオゾン生成を停止させ再開させる機能を有する
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のオゾン滅菌試験装置。
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