JP2011214873A - 半導体回路装置、半導体回路装置の測定方法 - Google Patents

半導体回路装置、半導体回路装置の測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マイクロバンプに対応した測定用のパッドを有する半導体回路装置のアクセス時間tACの測定がより高精度に行えるようにする。
【解決手段】測定クロック生成回路200はメモリ部140の動作クロックCLK2のタイミングを変化させることで測定クロックCLK3を生成する。フリップフロップ154と排他的論理和ゲート155から成る部位は、比較結果信号XOR1として、出力データDoutの位相が測定クロックCLKに対して進んでいるときと遅れているときとで異なる値の信号を出力するように動作する。そこで、測定クロックCLK3のタイミングを変化させながら出力データDoutと測定クロックCLKの位相が一致するタイミングを特定し、アクセス時間tACを求める。
【選択図】図2

Description

本発明は半導体回路装置に関し、特に、アクセス時間の測定に対応した回路構成を有する半導体回路装置とその測定方法に関する。
例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)などの半導体メモリに代表される半導体回路装置では、各種の特性について規定した規格値を満足している必要がある。そこで、半導体回路装置の製造段階において所定の特性について実測を行って、その規格値を満足しているか否かについて試験、検査することが行われる。
上記の特性は、大きくはAC(交流)特性とDC(直流)特性(性的特性)とに分けることができる。また、AC特性の1つに、半導体メモリ装置のデータ書き込みに対応する特性であるセットアップ・ホールド時間が知られている。
例えば、上記のセットアップ・ホールド時間を測定するために次のような構成を採ることが知られている。すなわち、半導体回路装置の機能マクロに対してセレクタ回路とフリップフロップ回路とを設ける。そのうえでまず、フリップフロップ回路の信号入力端子に対してはセレクタにより機能マクロのための外部クロック信号を入力し、クロック入力端子には測定用クロック信号を入力する。この状態で測定用クロック信号の位相をずらしていき、フリップフロップ回路の出力が遷移するタイミングを検出し、この検出したタイミングに応じた測定用クロック信号のタイミングTbを観測する。次に、フリップフロップ回路の信号入力端子に対してセレクタにより機能マクロへの入力信号を分岐して入力させる。この状態で測定用クロック信号の位相をずらしていき、フリップフロップ回路の出力が遷移したタイミングに応じた測定用クロック信号のタイミングTaを観測する。そしてタイミングTa、Tbの時間差を算出するというものである(例えば特許文献1参照。)。
特開2003−218216号公報(図1)
上記のような試験が行われる半導体回路装置においては、マイクロバンプといわれる微細な電極を有し、この電極により他のチップなどと接続するための配線が行われるようにされたものが知られている。例えばウェハの状態で試験を行う場合には、通常、プローブカードを用いて半導体回路装置の端子電極とプローブとを接続する。しかし、通常のプローブカードのプローブ間のピッチに対してマイクロバンプ間のピッチは非常に狭く、そのままプローブカードを使用することが難しい。そこで、プローブカードの使用を可能とするために、マイクロバンプとは個別に、パッドといわれるプローブ用の電極を半導体回路装置に設けることが行われている。
また、半導体回路装置のAC特性には、セットアップ・ホールド時間のほかに例えばデータ書き込みに対応した特性であるアクセス時間が知られている。このアクセス時間に関しては、例えばデータ出力用のマイクロバンプにおけるデータを観測することで正確な測定結果を得ることができる。
しかし、上記のようにしてプローブカード対応のパッドを設けた場合、測定のために半導体回路装置に入出力される各信号は、マイクロバンプではなくパッドを経由する。従って、データ出力用のマイクロバンプにおける信号の動作を測定することはできない。現状において、このマイクロバンプにおける信号の動作を観測しようとする場合には、例えば別のチップと半導体回路装置とをマイクロバンプで接続してパッケージ化してから測定するという手法が採られる。しかし、この手法では、例えば測定により不良であるとの検査結果となった場合にはパッケージごと廃棄することになるために不良コストが増加してしまう。
先に述べた従来技術は、パッドなどによる信号の遅延をできるだけ排除してより正確なセットアップ・ホールド時間を求めようとするものである。しかし、ここで測定対象となっている特性はセットアップ・ホールド時間であるために、機能マクロに入力される段階の信号を監視すればよい。これに対して、データ出力に関係する特性であるアクセス時間は、例えばメモリアレイなどの機能マクロから出力される信号を監視する必要がある。しかし、上記の従来技術は、機能マクロからの出力信号を監視する必要はなく、そのための構成も採られていない。従ってアクセス時間の測定のためにこの従来技術の構成を適用することはできない。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、アクセス時間の測定が正確に行える半導体回路装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その第1の側面は、動作クロックが入力される動作クロック入力パッドと、入力される信号を遅延させて測定クロックを生成し、遅延時間を変更することによって上記測定クロックのタイミングを変化させる測定クロック生成部と、上記動作クロックに応じたタイミングで動作する機能回路部から出力されてデータ出力マイクロバンプにて得られる出力データと、上記測定クロック生成部によって生成されたタイミング可変の測定クロックとを比較して、上記出力データに対して上記測定クロックの位相が進んでいるのか遅れているのかを示す位相判定信号を生成する位相判定信号生成部と、上記位相判定信号生成部からの上記位相判定信号を出力する位相判定信号出力パッドとを具備する半導体回路装置である。これにより、位相判定信号生成部が、データ出力マイクロバンプにて得られる出力データと測定クロックとの位相が一致するタイミングを示すことのできる位相判定信号を生成するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記測定クロック生成部は、上記動作クロックを入力して上記測定クロックを生成してもよい。これにより、半導体回路装置内部における測定クロック生成部が測定クロックを生成するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記測定クロック生成部は、上記動作クロックが反転するごとにそのレベルが可変の定電流の出力開始または停止を行う定電流出力部と、上記定電流出力部からの出力が時定数を有する信号線の配線を経由して得られる鋸歯状波の信号を入力し、この入力された信号を所定の閾値でクランプすることによって矩形波に整形した信号を上記測定クロックとして出力する信号整形部とを備える構成としてもよい。これにより、定電流源から出力させる電流を基として上記測定クロックを生成するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記測定クロック生成部から出力された測定クロックの信号を入力し、この入力された信号に対して、上記動作クロックが上記測定クロック生成部に入力されて上記測定クロックとして出力されるまでの時間と同じ遅延時間により遅延させることで、上記測定クロック生成部から出力される測定クロックをさらに上記遅延時間により遅延させたタイミングとなるリターン信号を生成するリターンパス回路部と、当該リターンパス回路部から出力される上記リターン信号の信号経路と接続されるリターン信号出力パッドとをさらに具備することとしてよい。これにより、リターン信号出力パッドから測定クロックに対応するタイミングのリターン信号を外部に出力させるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記リターンパス回路部は、上記測定クロック生成部において備えられる所定部位と共有して構成されてもよい。これにより、測定クロック生成部とリターンパス回路部とを形成する総合的な回路規模を縮小化させるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記リターンパス回路部は、上記測定クロック生成部が上記測定クロックを生成して出力しているときにはリターン信号を出力する動作を停止し、上記測定クロック生成部が上記測定クロックを生成して出力していないときに、上記データ出力マイクロバンプからの出力データの信号を入力し、この入力された信号を遅延させて上記リターン信号として出力するようにしてもよい。これにより、所定部位を共有する測定クロック生成部とリターンパス回路部のそれぞれから、正常な測定クロックとリターン信号とを生成して出力させるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記測定クロック生成部は、入力されるトリガ信号が反転するごとに定電流の出力開始または停止を行う定電流出力部と、上記定電流出力部からの出力が時定数を有する信号線の配線を経由して得られる鋸歯状波の信号を入力し、当該入力された信号を所定の閾値でクランプすることによって矩形波に整形して上記測定クロックの生成タイミングを示すタイミング信号を生成する信号整形部とを含み、上記定電流出力部の出力する上記定電流のレベルがそれぞれの間では同じとなるようにして変更される複数のタイミング信号生成部と、上記動作クロックを入力して、上記複数のタイミング信号生成部ごとに応じて異なるタイミングの上記トリガ信号を生成するトリガ信号生成部と、上記複数のタイミング信号生成部から出力される上記タイミング信号に基づいて上記測定クロックを生成する最終測定クロック生成部とを備えるようにしてもよい。これにより、複数のタイミング信号のそれぞれが示すタイミングに従って測定クロックの波形を生成するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、入力された上記動作クロックが上記測定クロック生成部に入力されるまでの信号経路における所定位置にて得られる信号を入力して、この入力された信号について、上記所定位置にて得られる信号が上記測定クロック生成部に入力されて上記測定クロックとして出力されるまでの時間と同じ遅延時間により遅延させることで、上記測定クロック生成部から出力される上記測定クロックと同じタイミングとなるリターン信号として出力するリターンパス回路部と、当該リターンパス回路部から出力される上記リターン信号の信号経路と接続されるリターン信号出力パッドとをさらに具備するようにしてもよい。これにより、リターン信号出力パッドから測定クロックと同じタイミングのリターン信号を外部に出力させるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記測定クロック生成部から出力される上記測定クロックが入力されるための測定クロック入力パッドをさらに具備し、上記位相判定信号生成部は、上記測定クロック入力パッドに入力された上記測定クロックを入力するようにしてもよい。これにより、外部から入力させた測定クロックを利用して位相判定信号を出力させるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記動作クロック入力パッドからの上記動作クロックと、上記測定クロック入力パッドからの上記測定クロックとの位相が一致しているか否かを示す位相比較信号を出力する位相比較部をさらに具備することとしてもよい。これにより、外部から入力させた測定クロックのタイミングを変更して得られる位相比較信号により、動作クロックが動作クロック入力パッドから機能回路部に入力されるまでの伝搬時間を特定するという作用をもたらす。
また、本発明の第2の側面は、動作クロック入力パッドから動作クロックを入力させる動作クロック入力手順と、入力される信号を遅延させて測定クロックを生成する測定クロック生成部に設定する遅延時間を変更することによって上記測定クロックのタイミングを変化させる測定クロックタイミング変更手順と、上記動作クロックに応じたタイミングで動作する機能回路部から出力されてデータ出力マイクロバンプにて得られる出力データに対して上記測定クロックの位相が進んでいるかの遅れているのかを示すものとして上記位相判定信号生成部により生成される位相判定信号に基づいて、上記データ出力マイクロバンプにて得られる出力データと上記測定クロックとの位相一致タイミングを特定する位相一致タイミング特定手順と、上記動作クロックのタイミングと特定された上記位相一致タイミングとに基づいてアクセス時間を測定するアクセス時間測定手順とを具備する半導体回路装置の測定方法である。これにより、位相判定信号生成部が生成する位相判定信号に基づいて、データ出力マイクロバンプにて得られる出力データと測定クロックとの位相が一致するタイミングを特定するという作用をもたらす。
本発明によれば、マイクロバンプを有する半導体回路装置単体で、そのアクセス時間をより正確に測定することが可能になるという優れた効果を奏し得る。
本発明の実施の形態における半導体回路装置の全体構成例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の半導体回路装置の構成例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態の半導体回路装置の構成例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態の半導体回路装置におけるアクセス時間tAC測定に対応する動作例を示すタイミングチャートである。 本発明の第3の実施の形態の半導体回路装置の構成例を示す回路図である。 本発明の第3の実施の形態の半導体回路装置におけるアクセス時間tAC測定に対応する動作例を示すタイミングチャートである。 本発明の第4の実施の形態の半導体回路装置の構成例を示す回路図である。 本発明の第4の実施の形態の半導体回路装置におけるアクセス時間tAC測定に対応する動作例を示すタイミングチャートである。 本発明の第4の実施の形態の半導体回路装置における、動作クロックの伝搬時間測定を含むアクセス時間tAC測定に対応する動作例を示すタイミングチャートである。 本発明の第5の実施の形態の半導体回路装置の構成例を示す回路図である。 本発明の第5の実施の形態の半導体回路装置におけるアクセス時間tAC測定に対応する動作例を示すタイミングチャートである。 本発明の第6の実施の形態の半導体回路装置の構成例を示す回路図である。 本発明の第6の実施の形態の半導体回路装置におけるアクセス時間tAC測定に対応する動作例を示すタイミングチャートである。 本発明の第7の実施の形態の半導体回路装置の構成例を示す回路図である。 本発明の第7の実施の形態の半導体回路装置におけるアクセス時間tAC測定に対応する動作例を示すタイミングチャートである。 本発明の第8の実施の形態の半導体回路装置の構成例を示す回路図である。 本発明の第8の実施の形態の半導体回路装置におけるアクセス時間tAC測定に対応する動作例を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態における第1の変形例としての半導体回路装置の構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態における第2の変形例としての半導体回路装置の構成例を示す回路図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(実施の形態の基本構成:動作クロックから生成した測定クロックとマイクロバンプから出力されるデータを比較してアクセス時間を測定する例)
2.第2の実施の形態(遅延回路に動作クロックを経由させることで測定クロックを生成し、かつ、測定クロックに対応するリターンパス回路を設ける例)
3.第3の実施の形態(動作クロックを入力する定電流源回路により測定クロックを生成する例)
4.第4の実施の形態(定電流源回路により測定クロックを生成し、かつ、測定クロックに対応するリターンパス回路を設ける例)
5.第5の実施の形態(定電流源回路による測定クロック生成回路と、測定クロックに対応するリターンパス回路とを共有する例)
6.第6の実施の形態(定電流源回路による複数の測定クロック生成回路を並列に設ける例)
7.第7の実施の形態(外部入力パッドから測定クロックを入力する例)
8.第8の実施の形態(外部入力パッドから測定クロックを入力し、かつ、パッドからマイクロバンプまでの動作クロックの伝搬時間を判定する機能を備える例)
9.第1の変形例(データ入力とデータ出力のマイクロバンプが共通である場合の例)
10.第2の変形例(データ同期用のフリップフロップに対するデータと測定クロックの入力を逆とした場合の例)
<1.第1の実施の形態>
[半導体回路装置の全体構成]
図1は、本発明の実施の形態における半導体回路装置の全体についての構成例を示している。本発明の実施の形態の半導体回路装置としては、DRAM、SDRAMなどに代表される半導体メモリを例に挙げる。
この図においては、半導体メモリとしての半導体回路装置におけるメモリ部140と、このメモリ部140に対応する各種信号の入出力部とが示されている。メモリ部140は、入力データを書き込んで保持し、保持したデータを読み出して出力するものである。このメモリ部140は、例えばメモリ素子がマトリクス状に配列されて形成されるメモリアレイと、このメモリアレイの駆動系やメモリアレイの信号入出力に対応するデータバス、アンプなどの周辺回路から成る。
また、メモリ部140に対する信号入出力部としては、まず、所定数のマイクロバンプが設けられる。すなわち、本発明の実施の形態の半導体回路装置は、他のチップと接続して信号を入出力させるための端子電極として、マイクロバンプを採用する。ここでは、これらのマイクロバンプのうち、クロック入力バンプ111、データ入力バンプ112、データ出力バンプ151、アドレス入力バンプ113およびコマンド入力バンプ114を抜き出して示している。
クロック入力バンプ111は、メモリ部140の動作タイミングを決定するための動作クロックが入力される端子電極である。データ入力バンプ112は、メモリ部140のメモリアレイに書き込むべきデータが入力される端子電極である。データ出力バンプ151は、メモリアレイから読み出されたデータが出力される端子電極である。なお、本発明の実施の形態の場合には、データ出力バンプ151は、アクセス時間測定のために形成されるバンプ対応回路部150に含まれるものとなる。メモリ部140内のメモリアレイから読み出されたデータは、信号線182を介してバンプ対応回路部150に入力される。バンプ対応回路部150においては、例えば信号線182から入力されたデータの信号を、後述の図2などに示すようにフリップフロップ、バッファなどの回路を介して、出力データDoutとしてデータ出力バンプ151に供給する。アドレス入力バンプ113は、メモリ部140のメモリアレイにおけるアドレスを指定する信号を入力するための端子電極である。コマンド入力バンプ114は、メモリ部140に対して送信すべきコマンドの信号が入力される端子電極である。
上記のマイクロバンプのサイズおよびバンプ間ピッチは、例えば数乃至十数μmと非常に微細なものとなっている。例えば半導体回路装置の製造段階におけるウェハ状態での試験などの際にはプローブカードを用いる。しかし、このプローブカードのプローブのサイズでは、マイクロバンプの極小のサイズ、ピッチに対応したものを得ることが非常に難しい。すなわち、マイクロバンプを採用する半導体回路装置の試験においてプローブカードをそのまま使用することは難しい。そこで、本発明の実施の形態の半導体回路装置は、例えばウェハ試験などに対応して、所定のマイクロバンプに対応したパッドといわれる端子電極をさらに設ける。例えばこれらのパッドは、半導体回路装置のチップ表面において、プローブカードのプローブと接触できるようにして設けられる。
図においては、これらのパッドのうち、クロック入力バンプ111、データ入力バンプ112、データ出力バンプ151、アドレス入力バンプ113およびコマンド入力バンプ114のそれぞれに対応するパッドを抜き出して示している。すなわち、クロック入力パッド101、データ入出力パッド102、アドレス入力パッド103、コマンド入力パッド104が示されている。さらに、本発明の実施の形態のアクセス時間測定に対応するものとして、モニタパッド105、外部入力パッド106も示されている。
クロック入力パッド101は、例えばウェハ試験時において、動作クロックが入力される端子電極である。このクロック入力パッド101は、例えばパッド入出力回路130における動作クロックに対応する信号経路を経由してセレクタ121の一方の入力端子と接続される。なお、パッド入出力回路130は、例えばパッドごとに対応して設けられるバッファなどを一括して示したものである。また、クロック入力パッド101は、特許請求の範囲に記載の動作クロック入力パッドの一例である。
セレクタ121の他方の入力端子はクロック入力バンプ111と接続される。セレクタ121は、試験時にクロック入力パッド101側を選択し、通常動作時にはクロック入力バンプ111側を選択し、選択した側から入力される動作クロックを、信号線185を介してメモリ部140と測定クロック生成回路200に対して出力する。メモリ部140は、入力される動作クロックに従ったタイミングで、例えば内部のメモリアレイに対するデータの書き込み、読み出しを実行する。また、測定クロック生成回路200は後述するようにして動作クロックを利用して測定クロックを生成して出力する。
データ入出力パッド102は、試験時においてメモリ部140に対して書き込むべきデータが入力されるとともに、メモリ部140からの読み出されたデータが出力される端子電極である。このデータ入出力パッド102は、パッド入出力回路130を経由してセレクタ122の一方の入力端子と接続される。また、バンプ対応回路部150の所定の回路を介してデータ出力バンプ151と接続される。
セレクタ122は、試験時のデータ書き込み時にはデータ入出力パッド102側を選択し、通常動作時には他方の入力端子に接続されるデータ入力バンプ112側を選択する。そして、選択した側から入力されるデータを信号線181経由でメモリ部140に出力する。メモリ部140は、このようにして入力されるデータを内部のメモリアレイに書き込んで保持させることができる。
また、メモリ部140から出力されたデータは、信号線182を経由してバンプ対応回路部150に入力される。バンプ対応回路部150においては、この信号線182経由で入力されたデータの信号が、データ出力バンプ151にて出力データDoutとして得られる。また、バンプ対応回路部150は、データ出力バンプ151にて得られる出力データDoutと同等の信号と、アクセス時間tACの測定に利用すべきものとして生成した比較結果信号XOR1をセレクタ160に出力する。セレクタ160は、試験時において、制御に応じて上記出力データDoutと同等の信号と比較結果信号XOR1の何れか一方を選択して、信号線183経由で出力する。この図では、例えば実際との配線構造などに対応させて、信号線183経由で出力された信号がメモリ部140におけるメモリアレイ以外の所定の周辺回路を経由したうえで信号線184に出力される態様を示している。そして、この信号線184からパッド入出力回路130を経由してデータ入出力パッド102に入力される。
なお、データ書き込み時においては、例えばパッド入出力回路130内の信号線184をデータ入出力パッド102に接続する信号経路はハイインピーダンスに設定される。これにより、データ入出力パッド102からの入力データがデータ出力のための信号経路にて伝達されることはない。また、データ読み出し時においても、パッド入出力回路130は、データ入出力パッド102からの信号線経由での信号入力を遮断状態に設定する。これにより、信号線184を経由した信号がセレクタ122側に伝達されることはない。
アドレス入力パッド103は、試験時においてアドレスが入力される電極端子であり、パッド入出力回路130を経由してセレクタ123の一方の端子と接続される。セレクタ123は、試験時にはアドレス入力パッド103側を選択し、通常動作時には他方の入力端子と接続されるアドレス入力バンプ113側を選択する。そして、選択した側から入力されるアドレスを信号線187経由でメモリ部140に出力する。
コマンド入力パッド104は、試験時においてコマンドの信号が入力される電極である。このコマンド入力パッド104は、例えばパッド入出力回路130を経由してセレクタ124の一方の入力端子と接続される。セレクタ124は、試験時にはコマンド入力パッド104側を選択し、通常動作時には他方の入力端子と接続されるアドレス入力バンプ113側を選択する。そして、選択した側から入力されるアドレスを信号線188経由でメモリ部140に出力する。
このようにして、本発明の実施の形態においては、通常動作時においてマイクロバンプ経由で入出力される信号について、試験時においてはパッドを経由して入出力されるようにしている。
また、モニタパッド105は、後述するようにして、本発明の実施の形態アクセス時間tACの測定にあたって、バンプ対応回路部150においてモニタ信号を生成する場合に対応して設けられる端子電極である。すなわち、モニタパッド105においては、バンプ対応回路部150からパッド入出力回路130を経由したモニタ信号が得られる。
また、外部入力パッド106は、後述するようにして半導体回路装置の外部から測定クロックを入力させる場合に対応して設けられる端子電極である。外部入力パッド106から入力した測定クロックとしての信号は、例えばパッド入出力回路130を経由してバンプ対応回路に対して入力される。
また、測定クロック生成回路200は、例えばセレクタ121から入力される動作クロックを基にして、後述するアクセス時間測定のための測定クロックを生成して出力するものである。測定クロック生成回路200は、例えば測定装置などによる外部からの制御に応じて測定クロックのタイミングを変更させるようにして生成できるようになっている。なお、以降説明する各実施形態において、測定クロック生成回路200に相当する部位は、バンプ対応回路部150内にあるものとして形成される場合もある。いずれにせよ、測定クロック生成回路200は、本発明の実施の形態の半導体回路装置内部に設けられる。また、測定クロック生成回路200は、特許請求の範囲に記載の測定クロック生成部の一例となる。また、例えば測定装置からの測定クロックのタイミングを制御する信号は、例えば、この信号に対応して設けられたパッドを経由して、測定クロック生成回路200に対して入力されるようになっている。
また、この図は、以降説明する発明の実施の形態としての半導体回路装置に共通となる一構成例を示したものである。従って、以降説明する各実施の形態によっては、図1に示される部位における一部を使用しなくともよい場合がある。また、実施の形態に応じては、図1に示す構成から、適宜、回路部や信号線などが追加または省略される場合がある。
[第1の実施の形態における半導体回路装置の構成]
本発明の実施の形態では、上記図1に示した半導体回路装置の構成のもとで、例えばウェハ試験に際してAC特性の1つであるアクセス時間tACを測定する。ここでのアクセス時間tACは、半導体回路装置の機能回路部であるメモリ部140に動作クロックが入力されてから、この動作クロックに対応してメモリ部140のメモリアレイから読み出されたデータがデータ出力バンプ151にて得られるまでの時間となる。
図2は、このアクセス時間tACの測定に対応する本発明の第1の実施の形態としての半導体回路装置の構成例を示している。この図に示す構成が、例えば本発明の実施の形態としての基本的な構成となる。なお、この図において図1と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。また、先の図1には、アドレス入力とコマンド入力とに対応した信号経路の構成(アドレス入力パッド103、アドレス入力バンプ113、セレクタ123、コマンド入力パッド104、コマンド入力バンプ114、セレクタ124)を示していた。しかし、以降説明する各本発明の実施の形態においては、動作の説明を簡単で分かりやすいものとすることの便宜上、これらのアドレス入力とコマンド入力とに対応した信号経路は省略する。また、第1の実施の形態においては、モニタパッド105と外部入力パッド106も使用されない。
この図においては、バンプ対応回路部150の内部構成例が示される。なお、バンプ対応回路部150を形成する各部位は、データ出力バンプ151に対して物理的に近傍に位置するようにして設けられている。また、バンプ対応回路部150およびセレクタ160から成る部位は、例えば実際においては、メモリ部140におけるメモリアレイを形成するメモリ素子のうち、所定の複数のメモリ素子に対して共通に接続されるものとなる。
図2に示されるバンプ対応回路部150は、データ出力バンプ151とともに、フリップフロップ152、バッファ153、フリップフロップ154および排他的論理和ゲート155を備えて成る。
フリップフロップ152は、例えばメモリ部140から読み出されたデータがデータ出力バンプ151から出力されるまでの信号経路において最終段に位置するフリップフロップである。このフリップフロップ152は、メモリ部140内のメモリアレイから出力された信号を信号線182から入力し、この入力した信号をセレクタ121から出力される動作クロックに同期して出力する。なお、この図においてフリップフロップ152のクロック入力端子に入力されるクロックは、セレクタ121から信号線185を介してメモリ部140に入力される動作クロックとなる。この動作クロックCLK2がさらにメモリ部140におけるメモリ部以外の周辺回路を経由して信号線186に出力され、フリップフロップ152のクロック入力端子に入力される。
上記フリップフロップ152から出力された信号は、分岐してバッファ153を介してデータ出力バンプ151に伝達されるとともに、セレクタ160の一方の端子に入力される。
フリップフロップ154は、データ出力バンプ151にて得られる出力データDoutの信号を入力し、この入力した信号を、測定クロック生成回路200から出力される測定クロックCLK3に同期させて出力するものである。
ここで、アクセス時間tAC測定時においては、クロック入力パッド101から動作クロックCLK1が入力される。この動作クロックCLK1は、パッド入出力回路130からさらにセレクタ121を介して出力される。
なお、ここでは、例えばセレクタ121の出力端子において得られる動作クロックをCLK2として表している。セレクタ121の一方の入力端子にはクロック入力バンプ111が接続されている。従って、例えばセレクタ121の入力端子と出力端子とで得られる信号のタイミングを同じとして扱って良いことを前提とすれば、この動作クロックCLK2は、例えばクロック入力バンプ111にて観測される動作クロックであるとしてみることができる。そのうえで、例えばクロック入力パッド101とクロック入力バンプ111との間の物理的距離、回路の段数などによる伝搬時間が一定以下である場合には、動作クロックCLK1と動作クロックCLK2のタイミングは同じとして扱ってよい。すなわち、クロック入力パッド101から入力された動作クロックCLK1が動作クロックCLK2として伝搬されるまでの遅延時間は測定結果には影響しない程度に小さいものであるとして無視してよい。以降の各実施の形態の説明においては、特に言及する場合を除き、動作クロックCLK1と動作クロックCLK2のタイミングが同じであるとして扱われる場合を前提とする。
セレクタ121から出力された動作クロックCLK2は、この図との対応では、信号線185からメモリ部140に対して入力される。そして測定クロック生成回路200は、信号線185にて得られている信号、すなわち、セレクタ121からメモリ部140に入力される段階の動作クロックCLK2を分岐して入力して測定クロックCLK3を生成して出力する。
例えばセレクタ121を信号が通過する時間は、アクセス時間tACの測定には影響をおよぼすことがないものとして無視できる。従って、この場合の測定クロック生成回路200は、例えばクロック入力バンプ111にて得られるのと同等とみてよいタイミングの動作クロックCLK2を入力していることになる。例えば、測定クロック生成回路200を半導体回路装置の外部に設けた場合にはこのような構成を採ることは難しい。本実施の形態のようにして測定クロック生成回路200を半導体回路装置の内部に形成して設けることとすれば、製造のプロセスにより、測定クロック生成部200に動作クロックCLK2を入力させるように配線を形成することは容易に可能となる。そして、このように測定クロック生成部200が動作クロックCLK2を入力する構成とすることで、測定クロック生成部200は、クロック入力バンプ111にて得られるのと同じタイミングの動作クロックから測定クロックCLK3を生成することができる。これにより本実施の形態では、より正確なアクセス時間tACを測定することが可能になる。
排他的論理和ゲート155は、フリップフロップ154から出力される信号とデータ出力バンプ151からの出力データDoutの信号とを比較するものである。すなわち、データ比較結果に応じた比較結果信号XOR1として、両者が一致していれば「L」、一致していなければ「H」を出力する。
セレクタ160は、例えば外部からの設定に応じて、一方の入力端子に対して入力される比較結果信号XOR1と他方の入力端子に入力されるフリップフロップ152から出力される信号の何れかを選択して出力するものである。アクセス時間tACを測定するときには、セレクタ160は比較結果信号XOR1を選択する状態に制御される。ウェハ試験においては、アクセス時間tACの測定とは別に、入力データに応じた正確なデータが出力されているか否かについての検査を行う。すなわち、書き込みデータに忠実な読み出しデータが得られているか否かの検査を行う。このときに、セレクタ160についてフリップフロップ152から出力される信号を選択する状態とする。フリップフロップ152から出力される信号は、バッファ153を介してデータ出力バンプ151に供給されていることからも分かるように、出力データDoutと同等の信号であるとみてよい。
セレクタ160から出力された信号は、例えばこの図の場合には、信号線183、メモリ部140、信号線184、パッド入出力回路130の順で経由してデータ入出力パッド102に対して出力される。なお、セレクタ160から出力された信号は、例えば図1にて述べたように、メモリ部140においてはメモリアレイに対する書き込み、読み出しは行われることなく、他の所定の回路または配線などを経由する。これにより、アクセス時間tACの測定時においては、データ入出力パッド102にて得られる比較結果信号XOR1を監視することができる。データ入出力パッド102は、特許請求の範囲に記載の位相判定信号出力パッドの一例となる。
なお、上記図2に示した第1の実施の形態の構成は、先にも述べたように、以降の本発明の各実施の形態に対して基本の構成となる。そこで、この第1の実施の形態においては、アクセス時間tAC測定時の具体的動作についての説明は省略し、続く第2の実施の形態以降の各実施の形態においてそれぞれ個別に説明を行っていくこととする。
<2.第2の実施の形態>
[半導体回路装置の構成]
図3は、本発明の第2の実施の形態に対応する半導体回路装置の構成例を示している。なお、この図において、図2と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。この図においては、バンプ対応回路部150において遅延回路210が設けられる。この遅延回路210は、入力される信号を遅延させて、フリップフロップ154に対して測定クロックとして出力するものである。この遅延回路210における遅延時間τ2は、測定装置などの外部からの制御や指定に応じて変更することができるようになっている。半導体回路装置が半導体メモリである場合の一例としては、測定装置から半導体回路装置のMRS(Mode Register Set)に対して設定すべき遅延時間τ2を指定するコマンドの書込みを行う。測定に応じた動作時には、上記のようにして書き込まれたMRSコマンドが発行され、これに応じて遅延回路210はMRSコマンドにより指定された値を内部のレジスタに設定する。これにより、遅延回路210において遅延時間τ2が設定されることになる。
そして、この遅延回路210は、機能的には図2に示した測定クロック生成回路200に相当する。すなわち、遅延回路210は、次に説明する第1論理回路220と第2論理回路230を介して入力される動作クロックを遅延させることによって測定クロックCLK3を生成する。なお、遅延回路210は、例えばバッファ、インバータなどを直列に多段接続して形成することができる。
また、この場合には、セレクタ121から出力される動作クロックCLK2のための信号線185は、メモリ部140に接続されるのではなく、第1論理回路220の入力端子に接続される。そして、動作クロックCLK2は、この第1論理回路220と次段の第2論理回路230との直列接続を介して、バンプ対応回路部150内のフリップフロップ152のクロック入力端子と、遅延回路210とに入力される。これら第1論理回路220および第2論理回路230は、セレクタ121以降の動作クロックの信号経路において必要となるバッファリングなどの回路となる。また、ここでは、第1論理回路220と第2論理回路230のそれぞれを通過することによる遅延時間をτ1としている。なお、ここでは説明を簡単にするために、第1論理回路220と第2論理回路230の遅延時間をともにτ1で同じとしているが、両者については互いに異なる遅延時間であってもよい。
また、この第2の実施の形態においては、モニタパッド105が使用されるとともに、これに応じてリターンパス回路240が設けられる。リターンパス回路240は、モニタパッド105にて得られるモニタ信号MONとして、フリップフロップ154のクロック入力端子に入力される測定クロックと同じタイミングのリターン信号を出力するための信号経路である。リターンパス回路240は特許請求の範囲に記載のリターンパス回路部の一例である。
このリターンパス回路240は、第3論理回路241と遅延回路242から成る。第3論理回路241は、例えば第2論理回路と同じ回路構成により形成することで、通過する信号に対して第2論理回路と同じ遅延時間τ1を与えるものである。遅延回路242は、遅延回路210と同じ構成を有するようにして形成され、入力される信号を遅延させて出力する。また、この遅延回路242は、例えば外部からの制御により遅延時間を変更するのにあたり、遅延回路210と同じ遅延時間τ2が設定されるようになっている。第3論理回路241は、第1論理回路220から出力される動作クロックの信号を入力して遅延回路242に出力する。遅延回路242は、第3論理回路241から入力される信号を遅延させて得られるリターン信号をモニタパッド105に出力する。モニタパッド105においては、このリターン信号がモニタ信号MONとして得られる。このリターン信号が出力されるモニタパッド105は、特許請求の範囲に記載のリターン信号出力パッドの一例となる。
この場合、リターンパス回路240における第3論理回路241、遅延回路242を信号が通過することによる遅延時間と、第2論理回路230、遅延回路210を信号が通過することによる遅延時間とは互いにτ1+τ2で同じであることになる。従って、モニタパッド105にて観測されるモニタ信号MONは、フリップフロップ154に入力される測定クロックCLK3と同じタイミングとなる。
なお、第2の実施の形態においては、リターンパス回路240を省略しても実用上十分な精度でアクセス時間tACを測定することが可能である。しかし、リターンパス回路240を経由してモニタパッド105に得られる信号を観測することで、後述するようにしてより高い精度でアクセス時間tACを測定することが可能になる。
[アクセス時間tAC測定時の動作例]
図4のタイミングチャートは、上記図3に示した第2の実施の形態の半導体回路装置におけるアクセス時間tAC測定時の動作例を示している。なお、先にも述べたように、ここではクロック入力パッド101における動作クロックCLK1とクロック入力バンプ111における動作クロックCLK2のタイミングは同じものとして扱っている。
また、セレクタ121から出力される動作クロックCLK2が測定クロックCLK3として出力されるまでの遅延時間は、第1論理回路220の遅延時間τ1と、第2論理回路230の遅延時間τ1と、遅延回路210の遅延時間τ2とを加算したものとなる。図4の説明にあたっては、この加算した総合の遅延時間をτ0とする。すなわち、τ0=τ1+τ1+τ2として表される。また、ここではまず、モニタパッド105のモニタ信号MONを利用しない測定について説明する。
アクセス時間tACを測定するのに際しては、まず、例えばプローブカードなどを用いてクロック入力パッド101に対して動作クロックCLK1を入力させる。また、メモリ部140は、セレクタ121を介した動作クロックCLK1である、動作クロックCLK2の入力に応じてデータが出力されるようにして動作させる。
例えば動作クロックCLK2が図4に示す波形によるものであるとすると、測定クロックCLK3は、動作クロックCLK2を遅延時間τ0だけ遅延させたタイミングによる波形となる。具体的には、例えば時刻T1における動作クロックCLK2の立ち上がりエッジに対応する動作クロックCLK2の立ち上がりエッジは、時刻T1から遅延時間τ0を経過した時刻T2において得られる。なお、遅延時間τ0には、遅延回路210による可変の遅延時間τ2が含まれるため、遅延時間τ0も遅延時間τ2に応じて変化するものとなる。
そして、アクセス時間tACの測定にあっては、遅延回路210の遅延時間τ2を変化させながら動作クロックCLK2に対する測定クロックCLK3のタイミング、すなわち遅延時間τ0を変化させていくようにする。このようにして測定クロックCLK3のタイミングを変化させながら、排他的論理和ゲート155の比較結果信号XOR1を監視する。
排他的論理和ゲート155は、フリップフロップ154により出力データDoutを測定クロックCLK3に同期させた信号と、出力データDoutの信号とを入力する。これにより、排他的論理和ゲート155の比較結果信号XOR1は、例えば出力データDoutの立ち上がりエッジに対して測定クロックCLK3の立ち上がりエッジの位相が進んでいるときには「L」で、遅れているときには「H」となる。従って、比較結果信号XOR1が「L」と「H」との間でちょうど切り替わる状態が、出力データDoutと測定クロックCLK3との位相が一致しているタイミング、すなわち位相一致タイミングとなる。なお、フリップフロップ154と排他的論理和ゲート155から成る部位が、特許請求の範囲に記載の位相判定信号生成部の一例となる。
従って、位相一致タイミングの状態が得られているときに設定されている遅延時間τ0は、アクセス時間tACであることになる。図4との対応では、動作クロックCLK2の立ち上がりエッジがメモリ部140に入力されたタイミングであるとみてよい時刻T3から、データ出力バンプ151に出力データDoutが出力される時刻T4までがアクセス時間tACとなる。また、その時間長は、そのときに設定されている遅延時間τ0である。
この場合、前提として動作クロックCLK1、CLK2のタイミングは同じである。従って、動作クロックCLK2の立ち上がりエッジが得られる時刻T3の実時間は、クロック入力パッド101に対して入力する動作クロックCLK1を観測することで特定することができる。また、位相一致タイミングとなる時刻T4の実時間は、データ入出力パッド102に出力される比較結果信号XOR1を観測することで特定できる。そこで、実時間が特定された時刻T3から時刻T4までの時間長を求める。こうして求められた時間長がアクセス時間tACとなる。
なお、このアクセス時間tACとしての時間長は、クロック入力パッド101およびデータ入出力パッド102を介して接続された測定装置により得ることができる。すなわち、測定装置は、例えば自身から出力する上記動作クロックCLK2を観測して時刻T3の実時間を得る。また、データ入出力パッド102経由で入力される比較結果信号XOR1を観測して時刻T4の実時間を得る。そして、測定装置は両者の実時間の差を算出することによりアクセス時間tACを得ることができる。
なお、上記したように測定装置などによる外部からの制御、指定に応じたMRSコマンドの出力などによって上記の遅延時間を変更することが特許請求の範囲に記載の測定クロックタイミング変更手順の一例となる。また、測定装置などにて得られる比較結果信号XOR1により位相一致タイミングを特定することが特許請求の範囲に記載の位相一致タイミング特定手順となる。また、上記のようにして測定装置などにより時刻T3と時刻T4の時間差としてアクセス時間tACを求めることが特許請求の範囲に記載のアクセス時間測定手順の一例となる。
[リターンパス回路を利用した測定例]
また、この第2の実施の形態においては、リターンパス回路240によりモニタパッド105にて得られるモニタ信号を利用することで、より高い精度で測定されたアクセス時間tACを求めることができる。
例えば、前述のリターンパス回路240を利用しないアクセス時間tACの測定では、データ入出力パッド102にて得られる比較結果信号XOR1を観測することにより時刻T4の実時間を特定している。ただし、実際には比較結果信号XOR1の出力元である排他的論理和ゲート155からデータ入出力パッド102までの間には必ず物理的な配線、もしくは回路等が介在する。これにより、厳密には、データ入出力パッド102における比較結果信号XOR1の観測により特定される時刻T4としての実時間は、実際に排他的論理和ゲート155の出力端子から比較結果信号XOR1が出力される実時間に対して遅延していることになる。
先にも述べたように、モニタパッド105にて得られるモニタ信号MONは、フリップフロップ154に入力される測定クロックCLK3と同じタイミングのリターン信号でなる。従って、アクセス時間tACの測定時においてモニタ信号MONと排他的論理和ゲート155からの比較結果信号XOR1とを観測することによっては、図4の時刻T4に対応してモニタ信号MONのエッジが立ち上がる実時間を特定できる。これは、すなわちフリップフロップ154にて、時刻T4に対応する測定クロックCLK3の立ち上がりエッジが入力されるタイミングの実時間を特定していることに相当する。ここで、フリップフロップ154のクロック入力端子に信号の立ち上がりエッジが入力されるタイミングと、これに同期して信号出力端子から信号が出力されるタイミングとが同じであることを前提にする。すると、そして、上記の特定された実時間は、信号排他的論理和ゲート155からの比較結果信号XOR1が現実に出力されるタイミングと同時刻とみなせる。
このようにして、モニタ信号MONを観測することによっては、時刻T4に対応するフリップフロップ154と排他的論理和ゲート155の信号出力タイミングが特定できる。すなわちより厳密で正確な時刻T4が得られる。そのうえで、このようにして特定された時刻T4を利用すれば、より正確なアクセス時間tACが求められることになる。
<3.第3の実施の形態>
[半導体回路装置の構成]
図5は、本発明の第3の実施の形態における半導体回路装置の構成例を示している。なお、この図において図2と同一部分には同一符号を付して、これらの図と重複する内容については適宜説明を省略する。
図5においては、先に図2に示した測定クロック生成回路200の一具体例が示される。この図に示す測定クロック生成回路200は、定電流源バッファ201、バッファ202と、これら定電流源バッファ201とバッファ202との間を接続するために配線される信号線203から成るものとしている。
定電流源バッファ201は、定電流を出力するものであり、入力される動作クロックCLKに応じては定電流出力の開始、停止が制御される。定電流源バッファ201から出力される定電流は信号線203を経由してバッファ202に入力される。定電流源バッファ201は、特許請求の範囲に記載の定電流出力部の一例である。
ここで、信号線203は実際には単なる配線であるが、この配線自体にRC(抵抗、静電容量)の成分が含まれる。このため、例えば信号線203においては、等価回路として示すように、抵抗R1、静電容量C1,C2および抵抗R2、静電容量C3,C4などから成る、固定の時定数によるローパスフィルタが形成されているものとみることができる。すなわち、定電流源バッファ201から出力された定電流は、ローパスフィルタを介してバッファ202に入力される。
上記のローパスフィルタを通過することで、バッファ202に入力される信号は後述するようにして鋸歯状波となる。この場合のバッファ202は、例えばその閾値電圧Vth特性などにより、入力される鋸歯状波の信号を矩形波とみてよい波形に整形する機能を有する。このバッファ202の出力が測定クロックCLK3としてフリップフロップ154に入力される。バッファ202は特許請求の範囲に記載の信号整形部の一例である。
[アクセス時間tAC測定時の動作例]
図6は、上記図5に示した第3の実施の形態の半導体回路装置におけるアクセス時間tAC測定時の動作例を示している。この場合にもアクセス時間tAC測定時においては外部よりクロック入力パッド101に動作クロックCLK1が入力され、セレクタ121を経由して動作クロックCLK2としてメモリ部140および測定クロック生成回路200に入力される。
測定クロック生成回路200における定電流源バッファ201は定電流出力について、図6の時刻T1の動作クロックCLK2が「H」に立ち上がるタイミングで開始し、次に時刻T3に至って「L」に立ち下がるタイミングで停止するようにして制御される。以降の動作クロックCLK2が反転する時刻T5、T7、T9、T11においても示されるように、上記の動作は同様にして繰り返される。
上記のようにして定電流源バッファ201から出力される定電流は、信号線203において形成されるローパスフィルタを通過してバッファ202に入力されることになる。従って、バッファ202の入力端子にて得られる信号SAW1は、図示するようにして、鋸歯状波となる。すなわち、動作クロックCLK2が「H」に立ち上がる時刻にて或る傾きで上昇を開始し、次に「L」に立ち上がる時刻において下降を開始するという動作を繰り返す。
バッファ202は、上記鋸歯状波による信号SAW1を入力して、例えば閾値電圧などに基づいた閾値thでクランプして出力するようにして動作する。これにより、バッファ202の出力である測定クロックCLK3は、例えば信号SAW1が時刻T1から或る遅延時間τを経過して閾値th以上となる時刻T2より前においては「L」で、時刻T2を経過すると「H」となる。またこの後、時刻T4に至って信号SAW1が閾値th以下になるタイミングで「L」に反転する。このような動作が図の時刻T6、T8、T10、T12として示されるように、以降においても繰り返される。これにより、測定クロックCLK3は、動作クロックCLK2に対する立ち上がりエッジのタイミングが遅延時間τにより遅延された信号として得られることになる。
そのうえで定電流源バッファ201は、出力すべき定電流レベルを外部からの制御に応じて変更する。このようにして定電流レベルが変更されることに応じては、信号SAW1として得られる鋸歯状波の傾きが変化し、動作クロックCLK2に対する測定クロックCLK3の立ち上がりタイミングが変更される。すなわち遅延時間τが変化する。
ここまでの説明から理解されるように、第3の実施の形態においては、アクセス時間tACの測定に際して測定クロックCLK3の立ち上がりタイミングを変更するために、定電流源バッファ201から出力させる定電流量を変化させる。そして、第2の実施の形態において説明したように、測定クロックCLK3のタイミングを変更させながら、比較結果信号XOR1が「L」から「H」に切り替わる限界の測定クロックCLK3のタイミングを特定する。すなわち位相一致タイミングを特定する。この位相一致タイミングを特定したときに得られる遅延時間τがすなわちアクセス時間tACとなる。
図6との対応では、位相一致タイミングに対応する測定クロックCLK3の立ち上がりエッジは時刻T6にて得られているものとしている。また、この時刻T6における立ち上がりエッジは、時刻T5における動作クロックCLK2の立ち上がりエッジを遅延させて得られている。すなわち、遅延時間τとしては時刻T5から時刻T6までの時間長となるものであり、この遅延時間τが測定されたアクセス時間tACとして測定される。
これまでの説明から理解されるように、クロックの立ち上がりエッジタイミングについてみれば、定電流源バッファ201を有する測定クロック生成回路200は動作クロックCLK2を遅延させて測定クロックCLK3を生成しているものとみてよい。この動作クロックCLK2を遅延させる構成は、例えばインバータなどの論理回路を直列に多段接続して形成することも可能である。ただし、この場合には、追加されるインバータによる遅延時間のばらつきを生じる。また、このようなインバータを追加した構成では、半導体チップにおけるPVT(プロセス:Process、 電源電圧:Voltage、 温度:Temperature)による遅延時間のばらつきも生じることになる。
これに対して、図5に示す測定クロック生成回路200を形成する要素は、各1つの定電流源バッファ201とバッファ202のみとされている。これにより、インバータの追加による遅延時間のばらつきは生じないことになる。また、PVTによる遅延時間の存在はほとんど無視できる程度に小さくすることができる。また、図5の測定クロック生成回路200では、動作クロックCLKを遅延させるために信号線203の配線により生じるRC成分を利用している。すなわち、信号線203の配線自体により生じる信号の遅延タイミングを含めて動作クロックCLKの遅延時間τを設定している。これにより、信号線203自体の配線自体による遅延時間のばらつきなどについて考慮する必要はなくなり、例えば、配線自体の長さ、配置位置などについて厳密に規定する必要はなく自由度が高まる。さらに、定電流源を利用した信号遅延の構成では、実際の測定の工程も効率化され、例えば量産するにあたってのコストダウンを図ることができる。すなわち、予めの測定などにより位相一致タイミングが得られる定電流値の範囲を特定しておく。そして、実際の製造段階での製品の試験時においては、特定された定電流値を定電流源バッファ201および301に設定し、比較結果信号XOR1を確認するというものである。これにより、例えば毎回モニタなどにより測定波形を監視するような作業を行う必要はなく、例えば他のデータの確認試験と同程度の工程で試験を行うことが可能になる。
<4.第4の実施の形態>
[半導体回路装置の構成]
図7は、本発明の第4の実施の形態における半導体回路装置の構成例を示している。なお、この図において図2、図3、図5と同一部分には同一符号を付して、これらの図と重複する内容については適宜説明を省略する。
図7に示す半導体回路装置は、例えば先の図5に示した構成に対して、リターンパス回路300と、セレクタ170を追加した構成となる。リターンパス回路300は、図5に示した測定クロック生成回路200と同じ構成を採る。すなわち、リターンパス回路300は、定電流源バッファ301とバッファ302とを信号線303により接続して形成される。そのうえで、定電流源バッファ301は、測定クロック生成回路200における定電流源バッファ201と同じ構成を有するとともに、外部からの制御に応じては、常に定電流源バッファ201と同じとなるようにして、その定電流レベルを変更する。リターンパス回路300は特許請求の範囲に記載のリターンパス回路部の一例である。
また、信号線303も、図において抵抗R21、静電容量C21、C22、抵抗R22、静電容量C22、C23から成る等価回路として示すように、その配線に応じたRC成分によりローパスフィルタを形成している。なお、信号線303が有するとされる時定数は、信号線203と同じである。すなわち、リターンパス回路300は測定クロック生成回路200と同じローパスフィルタ特性を有する。
そして、リターンパス回路300の定電流源バッファ301に対しては、測定クロック生成回路200のバッファ202から出力される信号、すなわち、測定クロックCLK3が入力される。また、リターンパス回路300のバッファ302から出力されるリターン信号は、セレクタ170の一方の入力端子に対して入力される。セレクタ170は、外部での設定に応じて、上記バッファ302から出力される信号と他方の入力端子に入力される動作クロックCLK2の何れかを選択して、モニタ信号MONとしてモニタパッド105に出力する。
以降の説明から理解されるように、アクセス時間tACを実際に測定して得ようとするときには、セレクタ170によりリターンパス回路300(バッファ302)からのリターン信号を選択してモニタ信号MONとして出力させる。一方、アクセス時間tACの測定に際して、動作クロックCLK1から動作クロックCLK2までの伝搬時間を測定しようとするときには、セレクタ170により動作クロックCLK2を選択する。なお、第4の実施の形態において、リターン信号が出力されるときのモニタパッド105は、特許請求の範囲に記載のリターン信号出力パッドの一例となる。
[アクセス時間tAC測定時の動作例]
図8のタイミングチャートは、上記図7に示した第4の実施の形態の半導体回路装置におけるアクセス時間tAC測定時の動作例を示している。図8では、セレクタ170がリターンパス回路300から出力されるリターン信号をモニタ信号MONとして選択している場合を前提にして説明する。
まず、図8において示されるCLK1、CLK2、出力データDout、バッファ202の入力端子の信号SAW1、測定クロックCLK3および排他的論理和ゲート155の比較結果信号XOR1の動作は、先の第3の実施の形態に対応する図6と同じになる。
そのうえで、第4の実施の形態においては、測定クロックCLK3がリターンパス回路300の定電流源バッファ301に入力される。従って、定電流源バッファ301は、測定クロックCLK3が「H」、「L」で反転する時刻T2、T5、T8、T11、T14,T17の各タイミングに応じて、定電流出力の開始と停止を交互に繰り返す。従って、定電流源バッファ301からの定電流が信号線303のローパスフィルタを介してバッファ202の入力端子にて得られる鋸歯状波の信号SAW2は、図示するようにして、信号SAW1を遅延時間τにより遅延させたものとなる。また、これに伴って、リターンパス回路300のバッファ302から出力されるモニタ信号MONは、信号SAW2が閾値th以上となる時刻T3、T9、T15の各タイミングで立ち上がりエッジが得られる。また、閾値th以下となる時刻T6、T12、T18の各タイミングで立ち下がりエッジが得られる。このようにして得られるモニタ信号MONは、測定クロックCLK3を正確に遅延時間τにより遅延させたものとなる。従って、モニタ信号MONは、動作クロックCLK2を遅延時間τ×2により正確に遅延させた信号であることにもなる。
この場合には、例えば時刻T7から或る遅延時間τを経過した時刻T8において、位相一致タイミングが得られている。すなわち、時刻T7から時刻T8までの時間長がアクセス時間tACとなる。このアクセス時間tACに対応する時刻T8は、例えば前述もしているように、データ入出力パッド102に出力される比較結果信号XOR1を観測することによって特定できる。ただし、モニタパッド105にて得られるモニタ信号MONを観測することにより、例えばセレクタ160からデータ入出力パッド102に至るまでの信号経路の遅延要因を排除して、次のようにして、より正確な時刻T8の実時間を特定できる。
この場合、アクセス時間tACの計測開始時点は時刻T7である。この時刻T7における動作クロックCLK2の立ち上がりエッジが遅延してモニタ信号MONの立ち上がりエッジとして現れるタイミングは時刻T9となる。この時刻T9は、モニタパッド105にて得られるモニタ信号MONを監視していることにより特定できる。計測開始の時刻T7から上記のようにして特定された時刻T9までの時間長は、これまでの説明から理解できるように、正確にτ×2で表すことができる。すなわち、2倍のアクセス時間(tAC×2)となる。そこで、時刻T7乃至T9の期間の時間長を1/2とすることで、より正確なアクセス時間tACを求めることが可能となる。
[動作クロックの伝搬時間測定]
ところで、これまでの説明においては、クロック入力パッド101にて観測される動作クロックCLK1と、セレクタ121の入力段にて観測される動作クロックCLK2とは同じタイミングとして扱える場合を前提としていた。なお、セレクタ121の入力段にて観測される動作クロックCLK2とは、クロック入力バンプ111にて動作クロックが得られるタイミングに相当する。
しかし、実際においては、クロック入力パッド101からセレクタ121の入力段までの信号経路における物理的な配線距離や回路の段数が一定以上となった場合には、その伝搬時間によるこれによる信号遅延が無視できなくなる場合があると考えられる。そこで、第4の実施の形態では、次のようにして、上記の信号経路による動作クロックの伝搬時間を測定可能に構成することとした。そして、この測定された伝搬時間を利用してより正確なアクセス時間tACの測定を行う。
図9のタイミングチャートを参照して、動作クロックの伝搬時間の測定および測定された伝搬時間を利用したアクセス時間tACの測定の仕方について説明する。この場合には、図の時刻T0と時刻T1との関係から理解されるように、動作クロックCLK2が、動作クロックCLK1に対して伝搬時間tigだけ遅延して現れている状態が示されている。
そして、動作クロックの伝搬時間を測定するときには、図7のセレクタ170について、動作クロックCLK2を選択して出力させるように制御する。なお、図9の説明にあたっては、モニタパッド105にて得られる信号について、リターンパス回路300からのリターン信号であるときにはモニタ信号MON1とし、動作クロックCLK2であるときにはモニタ信号MON2として区別する。
上記のセレクタ170の状態でクロック入力パッド101に対して動作クロックCLK1を与えたとする。これに応じては、動作クロックCLK1がパッド入出力回路130を経由して動作クロックCLK2として得られ、さらにこの動作クロックCLK2がモニタパッド105にてモニタ信号MON2として得られることになる。なお、ここでは、セレクタ121、セレクタ170を介してモニタパッド105に至るまでの信号経路の伝搬時間については無視できる程度に十分小さいものであるとする。
すると、モニタ信号MON2を観測することによっては、動作クロックCLK1と動作クロックCLK2のタイミング差(位相差)に応じた時間を測定することができる。この時間がすなわち伝搬時間tigとなる。
このようにして伝搬時間tigが既知となる場合のアクセス時間tACの測定は次のような手順で行う。なお、ここでは、セレクタ170によりリターンパス回路300からの出力信号を選択させることでモニタ信号MON1を観測し、これによりアクセス時間tACを測定する場合を前提とする。
この場合のアクセス時間tACの測定も、まずは図8の場合と同様に、定電流源バッファ201の定電流レベルを変化させながら、位相一致タイミングを特定する。これにより、例えば図9との対応では、モニタ信号MON1の観測によって時刻T9が特定されることになる。
先に述べたように、半導体回路装置の構造上、クロック入力パッド101における動作クロックCLK1を観測はできるが、クロック入力バンプ111に対応する動作クロックCLK2を直接観測することはできない。従って、まずこの場合には、時刻T6−1の動作クロックCLK1の立ち上がりエッジのタイミングから時刻T9までの時間長を、仮のtAC×2として特定することになる。この仮のtAC×2となる時刻T6−1乃至T9の期間を、ここでは仮特定期間tAC_msとする。この仮特定期間tAC_msは、実際には図示するようにして、時刻T4−1乃至時刻T7による動作クロックの伝搬時間tigと2倍のアクセス時間(tAC×2)から成る時間長を有する。
しかし先に説明した測定を行うことで伝搬時間tigは既知となる。そこで、仮特定期間tAC_msとして求められた時間長から伝搬時間tigを減算すれば、2倍のアクセス時間(tAC×2)が得られ、結果として正確なアクセス時間tACを得ることができる。
<5.第5の実施の形態>
[半導体回路装置の構成]
図10は、本発明の第5の実施の形態における半導体回路装置の構成例を示している。なお、この図において図7と同一部分には同一符号を付して重複する内容については適宜説明を省略する。
図10に示す半導体回路装置は、先の図7に示した構成に準じて、リターンパス回路300と、リターンパス回路300Aが設けられる。ただし、図10においては、リターンパス回路300Aと、測定クロック生成回路200とが信号線203を共有する構成を採る。
すなわち、リターンパス回路300Aは、回路として定電流源バッファ301とバッファ302を備える。定電流源バッファ301の出力端子は、例えば測定クロック生成回路200のバッファ202の入力端子と接続される。また、バッファ302の入力端子は、測定クロック生成回路200の定電流源バッファ201の出力端子と接続される。これにより、リターンパス回路300Aは、定電流源バッファ301の出力端子とバッファ302の入力端子との間に信号線203の配線が介在するようにして形成される。なお、第5の実施の形態において、リターン信号が出力されるときのモニタパッド105は、特許請求の範囲に記載のリターン信号出力パッドの一例となる。
このようにして測定クロック生成回路200とリターンパス回路300Aとで信号線203の物理的な配線を共有することで、例えば限られたサイズのウェハ面積を効率よく利用することができる。これにより、例えばより高い集積密度を得ることも可能になる。
また、上記のようにして信号線203を共有したことに応じて、バンプ対応回路部150においては、バッファ156が追加される。バッファ156は、データ出力バンプ151からの出力データDoutを帰還用クロック信号CLKBとして出力するものである。バッファ156の出力端子は、図示するように、フリップフロップ154のクロック入力端子、バッファ202の出力端子および定電流源バッファ301の入力端子の接続点に対して接続される。
また、この場合のバッファ202、302およびバッファ156は、例えば3ステートバッファなどとして形成されることで、イネーブル信号ENの「L」、「H」の切り替えに応じて、オン(イネーブル)/オフ(ディスイネーブル)の間で状態が切り替わる。なお、バッファ302とバッファ156には、イネーブル信号ENが反転して入力される。従って、バッファ302とバッファ156のイネーブル信号ENに応じたオン/オフ状態の切り替わりはバッファ202対して反対となる。
また、この場合の定電流源バッファ201、301も、それぞれイネーブル信号ENによりその動作のオン/オフが制御されるようになっている。イネーブル信号ENによりイネーブル状態とされた場合、定電流源バッファ201、301は、それぞれ、これまでに説明してきたように、トリガ信号となる動作クロックCLK2または測定クロックCLK3として入力に応じた定電流の出力開始、停止の動作を行う。これに対してディスイネーブル状態では、上記トリガ入力に係わらず、定電流の出力は停止した状態となる。
また、定電流源バッファ301にはイネーブル信号ENが反転して入力されるので、定電流源バッファ201とのイネーブル、ディスイネーブルの状態の切り替わりは互いに反対になる。
[アクセス時間tAC測定時の動作例]
図11のタイミングチャートは、上記図10に示した第5の実施の形態の半導体回路装置におけるアクセス時間tAC測定時の動作例を示している。なお、この図に示す動作は、先の図9に準じて動作クロックの伝搬時間tigを測定する場合を想定したものとなっている。伝搬時間tigを測定するときの半導体回路装置の動作と、その測定の手順については、先の図9における説明と同様となる。
また、この図の説明にあたり、イネーブル信号ENが入力される各回路は、「L」の入力時にイネーブル状態を設定し、「H」の入力時にディスイネーブル状態を設定するものとする。従って、イネーブル信号ENが「L」のとき、定電流源バッファ201およびバッファ202はイネーブル状態となり、定電流源バッファ301、バッファ302およびバッファ156はディスイネーブル状態となる。一方、イネーブル信号ENが「H」のとき、定電流源バッファ201およびバッファ202はディスイネーブル状態となり、定電流源バッファ301、バッファ302およびバッファ156はイネーブル状態となる。
図10のようにして測定クロック生成回路200とリターンパス回路300Aとで信号線203を共有する構成では、定電流源バッファ201、201Aのそれぞれから同時に信号線203に対して定電流を出力させることはできない。この場合には、測定クロックCLK3、リターン信号のいずれについても、他方の定電流の影響を受けて正常な波形が得られなくなる。すなわち、この場合には、測定クロック生成回路200で生成した測定クロックCLKを出力させながら、これと同時にモニタ信号MON1を監視して位相一致タイミングを特定することができない。
そこで、まずは図11の時刻T0以降として示すように、イネーブル信号ENを「L」として、定電流源バッファ201およびバッファ202をイネーブル状態とし、定電流源バッファ301、バッファ302およびバッファ156をディスイネーブル状態に設定する。なお、ディスイネーブルの状態の回路の出力はハイインピーダンスの状態となる。
これにより、まず、リターンパス回路300Aの定電流源バッファ301とバッファ302は動作を停止する。このときセレクタ170はリターンパス回路300Aの出力を選択しているが、リターン信号は出力されないために、例えば図示するようにモニタ信号MON1は「L」を維持する。
一方、測定クロック生成回路200は、定電流源バッファ201が動作クロックCLK2を入力してバッファ202から測定クロックCLK3を出力させるように動作する。そして、この状態のもとで定電流源バッファ201の定電流レベルを変化させていく。これにより、時刻T1以降の動作クロックCLK2、信号SAW1、測定クロックCLK3および比較結果信号XOR1の動作として示すように、時刻T2として示される位相一致タイミングの状態を見つけて特定する。ここでは、時刻T2としての実時間を求める必要はなく、位相一致タイミングが得られたときの定電流源バッファ201に対する定電流制御値を保持しておけばよい。
なお、イネーブル信号ENが「L」のときにはバンプ対応回路部150内のバッファ156はディスイネーブル状態とされている。従って、バッファ156からは、帰還用クロック信号CLKBとしての信号は出力されない。ただし、図示するようにして、この場合の帰還用クロック信号CLKBと測定クロックCLK3の信号ラインは共通となっている。したがって、例えば時刻T2乃至T4においては、後述するようにして出力される測定クロックCLK3に応じて「H」が現れる。ちなみに、このときにバッファ156がイネーブル状態であるとすると、図において波線で示すように、出力データDoutが「H」であるのに応じて、時刻T2乃至T5の期間により「H」が現れる。
このようにして位相一致タイミングに対応する定電流源バッファ201、301の制御量を特定して保持した後においては、任意のタイミングでイネーブル信号ENを「L」から「H」に切り替える。ここでは時刻T6において「H」に切り替えている。
イネーブル信号ENが「H」とされたことにより、測定クロック生成回路200における定電流源バッファ201とバッファ202はディスイネーブル状態となる。これにより、測定クロック生成回路200は、動作クロックCLK2を元にして測定クロックCLK3を生成して出力する動作を停止する。
一方、リターンパス回路300の定電流源バッファ301とバッファ302がイネーブル状態となる。また、バンプ対応回路部150内のバッファ156もイネーブル状態となる。これにより、データ出力バンプ151からの出力データDoutがバッファ156を介して、帰還用クロック信号CLKBとして出力される。この帰還用クロック信号CLKBは、フリップフロップ154のクロック入力端子に入力される測定クロックCLK3および定電流源バッファ301に入力されるトリガ信号となる。
例えば図11においてイネーブル信号ENが「H」に切り替わった時刻T6においては、出力データDoutは「L」であり、これに応じて帰還用クロック信号CLKBも「L」となっている。そしてこの後、時刻T9に至って出力データDoutが「H」に変化すると、これに応じて、帰還用クロック信号CLKBも「H」となる。
これにより、帰還用クロック信号CLKBをトリガ信号として入力する定電流源バッファ301は時刻T9から定電流の出力を開始する。このとき定電流源バッファ301は、先の時刻T3に対応した位相一致タイミングを設定したときと同じレベルの定電流を流すように制御される。従って、このときのバッファ202の入力端子における信号SAW2の傾きは、時刻T2の位相一致タイミングを設定したときの信号SAW1の傾きと同じである。従って、時刻T9から、信号SAW2が閾値th以上となってモニタ信号MON1が「H」に切り替わる時刻T10までの時間長は、時刻T1乃至T2と同じであることになる。すなわち、時刻T9乃至T10は、実のアクセス時間tACと同じになる。
この場合、まずクロック入力パッド101にて得られる動作クロックCLK1の観測と、モニタパッド105にて観測されるモニタ信号MON1とにより、まず、時刻T7乃至時刻T9による仮特定期間tAC_msの時間長が求められる。この時刻T7乃至時刻T9による仮特定期間tAC_msは、図示するように、時刻T7乃至時刻T8、時刻T8乃至時刻T9、時刻T9乃至時刻T10の各期間から成る。時刻T7乃至時刻T8の期間は動作クロックの伝搬時間tigとなる。時刻T8乃至時刻T9の期間は、実際に動作クロックCLK2が入力されてからデータ出力バンプ151から出力データDoutが現れるまでの実のアクセス時間tACに相当する。さらに、時刻T9乃至時刻T10も、上記したように、実のアクセス時間tACに相当する。従って、仮特定期間tAC_msの時間長から先の測定により求めた伝搬時間tigを減算すれば、実の2倍のアクセス時間(tAC×2)が正確に得られていることになる。このようにして、第5の実施の形態においても、高い精度のアクセス時間tACを測定することができる。
<6.第6の実施の形態>
[半導体回路装置の構成]
図12は、本発明の第6の実施の形態における半導体回路装置の構成例を示している。なお、この図において図5と同一部分には同一符号を付して重複する内容については適宜説明を省略する。
図12に示す半導体回路装置は、先に図5に示した測定クロック生成回路200を備える構成に対して、さらにもう1つの測定クロック生成回路200Aと、正/反転信号出力回路181およびRSフリップフロップ182とを設けて構成される。
測定クロック生成回路200Aは、測定クロック生成回路200と同じ構成を有するようにして形成される。すなわち、測定クロック生成回路200と同じ構成による定電流源バッファ201Aとバッファ202Aを備え、これらの回路を信号線203Aにより接続して形成される。定電流源バッファ201Aは、常に、測定クロック生成回路200の定電流源バッファ201と同じ定電流レベルとなるようにして制御される。また、信号線203Aは、R1、R2、および静電容量C1乃至C4から成る等価回路が示すように、測定クロック生成回路200の信号線203と同じ時定数によるローパスフィルタが形成される配線としている。従って、測定クロック生成回路200、200Aにて設定される入力信号に対する遅延時間は、変更を伴うとしても常に同じとなる。
正/反転信号出力回路181は、セレクタ121からの動作クロックCLK2を入力し、入力した動作クロックCLK2を通過させた信号、すなわち動作クロックCLK2と、入力した動作クロックCLK2を反転させた反転信号とを同時に出力する。これらの同時に出力される信号は、それぞれ測定クロック生成回路200、200Bのトリガ信号となる。ここでは、これらのトリガ信号のうち、正/反転信号出力回路181から出力される動作クロックCLK2の信号を測定クロック生成回路200の定電流源バッファ201に入力している。また、反転信号を測定クロック生成回路200Aの定電流源バッファ201Aに入力させることとしている。正/反転信号出力回路181は、特許請求の範囲に記載のトリガ信号生成部の一例である。
また、RSフリップフロップ182は、測定クロック生成回路200のバッファ201と測定クロック生成回路200Aのバッファ201Aから出力される各タイミング信号を利用して測定クロックCLK3を生成するものである。このために、RSフリップフロップ182は、セット信号入力端子にバッファ202の出力信号を入力し、リセット信号入力端子にバッファ202Aの出力信号を入力する。このようにして、測定クロック生成回路200、200Aは、セレクタ181とRSフリップフロップ182との間で並列となる関係により設けられる。そして、RSフリップフロップ182の信号出力端子から出力される信号が、測定クロックCLK3としてフリップフロップ154のクロック入力端子に対して入力される。RSフリップフロップ182は、特許請求の範囲に記載の最終測定クロック生成部の一例である。
[アクセス時間tAC測定時の動作例]
図13のタイミングチャートは、上記図12に示した第6の実施の形態の半導体回路装置におけるアクセス時間tAC測定時の動作例を示している。なお、この図に示す動作では、動作クロックCLK1、CLK2が同じタイミングになるものとして扱われている場合を前提とする。
まず、測定クロック生成回路200の定電流源バッファ201に対しては動作クロックCLK2が入力される。従って、バッファ202に入力される信号SAW1は、動作クロックCLK2が立ち上がる時刻T1、T5、T9、T13の各タイミングで上昇を開始し、動作クロックCLK2が立ち下がる時刻T3、T7、T11の各タイミングで下降を開始する鋸歯状波となる。
一方、測定クロック生成回路200Aの定電流源バッファ201Aに対しては反転した動作クロックCLK2が入力される。従って、バッファ202Aに入力される信号SAW11の波形は、図示するように、動作クロックCLK2の立ち下がる時刻T3、T7、T11の各タイミングで上昇を開始するものとなる。また、動作クロックCLK2の立ち下がる時刻T1、T5、T9、T13の各タイミングで下降を開始するものとなる。
従って、図示は省略しているが、測定クロック生成回路200のバッファ202から出力される信号は、信号SAW1が閾値th以上となる時刻T2乃至T3、時刻T6乃至T7、時刻T10乃至T11において「H」となる。これに対して、測定クロック生成回路200Aのバッファ202Aから出力される信号は、信号SAW11が閾値th以上となる時刻T4乃至T5、時刻T8乃至T9、時刻T12乃至T13において「H」となる。これらの信号は、次に説明するRSフリップフロップ182にて測定クロックCLK3を生成するのにあたり、それぞれ、立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの生成タイミングを示すタイミング信号となる。なお、この第6の実施の形態に関しては、測定クロック生成回路200、200Aは、それぞれ特許請求の範囲に記載のタイミング信号生成部の一例となる。また、特許請求の範囲に記載のクロック生成部の一例としては、測定クロック生成回路200、200A、正/反転信号出力回路181、RSフリップフロップ182から成る部位となる。
RSフリップフロップ182は、セット信号入力端子とリセット信号入力端子とに対して、それぞれ、上記バッファ202、202Aからの出力信号を入力することで、測定クロックCLK3を図示するタイミングにより出力する。すなわち、測定クロックCLK3は、信号SAW1が上昇して閾値th以上となってバッファ202の出力信号の立ち上がりエッジが得られるタイミング(時刻T2、T6、T10)で「H」に立ち上がる。また、信号SAW11が上昇して閾値th以上となってバッファ202Aの出力信号の立ち上がりエッジが得られるタイミング(時刻T4、T8、T112)で「L」に立ち下がる。このように、測定クロック生成回路200からの出力信号により測定クロックCLK3の立ち上がりエッジタイミングが決定される。また、測定クロック生成回路200からの出力信号によりその立ち下がりエッジタイミングが決定される。このように、第6の実施の形態においては、測定クロックCLK3の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの各タイミングを、それぞれ異なる定電流源バッファからの出力に基づいて決定している。
そして、このようにして得られる測定クロックCLK3は、動作クロックCLK2について或る遅延時間τにより遅延させたものとなる。この遅延時間τは、信号SAW1、SAW11の傾き、すなわち定電流源バッファ201、201Aが出力する定電流レベルに応じて決まる。
アクセス時間tACを測定するのにあたっては、定電流源バッファ201、201Aの定電流レベルを変更させて測定クロックCLK3のタイミングをずらしていきながら、図の時刻T2に対応する位相一致タイミングの実時間を特定すればよい。
測定クロック生成回路200は、比較的低レベルの定電流を信号線203の時定数回路に流すことで生成される鋸歯状波をもとにして測定クロックを生成する。このために、動作クロック周波数が非常に高い場合には、この周波数に対して信号線203の時定数が相対的に大きすぎることになって適正な波形の測定クロックを生成できなくなる可能性がある。例えば、高い動作クロック周波数に対応させるための対策の1つとしては、定電流レベルを大きくしていくことも考えられる。しかし、定電流レベルが一定以上になると信号線203における電流量が飽和状態となり、やはり適正な鋸歯状波が生成されなくなってしまう。
そこで、この第6の実施の形態では、定電流源バッファを備える複数の測定クロック生成回路を並列に設けることとした。そして、これらの測定クロック生成回路から互いに異なるタイミングの信号を出力させ、これらの信号のエッジタイミングに応じて反転する信号を生成して測定クロックCLK3を得るようにしている。これにより、定電流源バッファを備える測定クロックを用いながらも、高速な動作クロックに対応して安定した測定クロックCLK3を生成できる。すなわち、動作クロックが高速な半導体回路装置として、定電流源バッファにより測定クロックを生成する利点を活かすことができる。
<7.第7の実施の形態>
[半導体回路装置の構成]
図14は、本発明の第7の実施の形態における半導体回路装置の構成例を示している。なお、この図において例えば図2と同一部分には同一符号を付して重複する内容については適宜説明を省略する。
これまでの第1乃至第6の各実施の形態では、半導体回路装置の内部に測定クロックを生成する回路部を備える構成を採っていた。これに対して、第7の実施の形態は、内部の測定クロック生成回路200に代えて、半導体回路装置の外部から測定クロックを入力させる構成を採る。
このために、第7の実施の形態では外部入力パッド106を使用する。外部入力パッド106は、例えばパッド入出力回路130を介してフリップフロップ154のクロック入力端子と接続される。そして、この外部入力パッド106に対して、測定クロック生成回路200Bから出力されるクロックの信号を、外部測定クロックEXTとして入力する。この場合の測定クロック生成回路200Bは、例えば外部の測定装置にて生成された動作クロックと同じ周波数の信号を入力し、この入力信号を遅延させることで外部測定クロックEXTを生成する。また、この測定クロック生成回路200Bも、例えば測定装置などの制御に応じて、入力信号の遅延時間を変更可能とされている。これにより、これまでの実施の形態と同様に、外部測定クロックEXTの位相タイミングを変更させることができる。この測定クロック生成回路200Bの実際としては、例えば図3の遅延回路210と同様に、インバータ、バッファなどの回路を直列に接続して形成することが考えられる。また、図5の測定クロック生成部200のように定電流源バッファ201とバッファ202とを信号線203を介して接続して形成することも考えられる。さらには、他の遅延素子を備えて構成することも考えられる。このようにして外部から測定クロックを入力する構成を採ることによっては、例えば半導体回路装置内部の測定クロックを生成する部位を省略して、例えばその分の回路規模の縮小を図ることが可能になる。また、半導体回路装置と測定装置との兼ね合いによっては、外部から測定クロックを入力させた方が、測定クロックのタイミング変更をより細かく調整可能になって都合のよい場合もあると考えられる
[アクセス時間tAC測定時の動作例]
図15のタイミングチャートは、上記図14に示した第7の実施の形態の半導体回路装置におけるアクセス時間tAC測定時の動作例を示している。なお、この図に示す動作においても動作クロックCLK1、CLK2は同じタイミングになるものとして扱われている場合を前提とする。また、外部入力パッド106からフリップフロップ154のクロック入力端子までの信号の伝搬時間についてもアクセス時間tACの測定に関しては無視できる程度に小さいものであることを前提とする。すなわち、この場合に外部入力パッド106にて得られる外部測定クロックEXTは、フリップフロップ154のクロック入力端子に入力されるタイミングと同じであるとして扱う。
アクセス時間tACの測定動作にあっては、まず、動作クロックCLK1を入力するとともに、メモリ部140からのデータ読み出しを行ってデータ出力バンプ151にて出力データDoutを出力させるようにする。そのうえで、この第7の実施の形態においては例えば外部の測定装置などにより外部測定クロックEXTのタイミングをずらしていきながら位相一致タイミングとなる時刻T2の実時間を特定する。そして、この特定された時刻T2の実時間と、出力データDoutの出力に対応する動作クロックCLK1,CLK2の立ち上がりエッジタイミングである時刻T1の実時間との差によりアクセス時間tACを求める。
<8.第8の実施の形態>
[半導体回路装置の構成]
図16は、本発明の第8の実施の形態における半導体回路装置の構成例を示している。なお、この図において例えば図14と同一部分には同一符号を付して重複する内容については適宜説明を省略する。
この第8の実施の形態は、先の第7の実施の形態のように外部測定クロックEXTを利用してアクセス時間tACを測定する構成において、動作クロックCLK1が動作クロックCLK2として伝搬されるまでの伝搬時間tigを測定可能に構成したものとなる。
このために、第8の実施の形態の半導体回路装置においては、図16に示すようにして、伝搬時間測定回路400を備える。伝搬時間測定回路400は動作クロックCLK2と外部測定クロックEXTとの位相差を示す位相比較信号XOR2を出力するものである。後述するようにして、動作クロックCLK2と外部測定クロックEXTとの位相差に応じた時間が伝搬時間tigとなる。
伝搬時間測定回路400は、フリップフロップ401、402、遅延回路403、および排他的論理和ゲート404から成る。フリップフロップ401、402は、それぞれ、信号入力端子に入力された信号をクロック入力端子に入力されたクロックの立ち上がりエッジのタイミングで出力する。フリップフロップ401、402のクロック入力端子にはともに外部測定クロックEXTが入力される。また、フリップフロップ401の信号入力端子にはセレクタ121からの動作クロックCLK2が入力され、フリップフロップ402の信号入力端子には、動作クロックCLK2を遅延回路403により所定の遅延時間により遅延させた信号が入力される。
なお、遅延回路403の遅延時間は、例えば動作クロックの1/2周期より短い任意の時間を設定する。排他的論理和ゲート404は、フリップフロップ401、S402の出力信号の「H」、「L」の値を比較して一致していれば「L」、一致していなければ「H」を出力する。また、この伝搬時間測定回路400は、位相比較器としての構成を有するものとしてみることができる。伝搬時間測定回路400は、特許請求の範囲に記載の位相比較部の一例となる。
[アクセス時間tAC測定時の動作例]
図17のタイミングチャートは、上記図16に示した第8の実施の形態の半導体回路装置におけるアクセス時間tAC測定時の動作例を示している。なお、この図に示す動作においては、外部入力パッド106に入力される外部測定クロックEXTは、クロックCLK1と同じタイミングで入力可能であることを前提にする。両者の信号が同じタイミングであるときには、例えばこれら両者の信号の立ち上がりエッジのタイミングは同時刻となるようにして入力される。そのうえで、図14の場合と同様に、外部入力パッド106からフリップフロップ154のクロック入力端子までの信号経路の配線は、その伝搬時間が無視できる程度に小さいものであることを前提とする。すなわち、外部測定クロックEXTの外部入力パッド106におけるタイミングと、フリップフロップ154のクロック入力端子におけるタイミングとは同じとみてよい。
この第8の実施の形態のアクセス時間tACの測定にあたっては、例えば先に伝搬時間tigを測定する。伝搬時間tigは、例えば図17の時刻T1から時刻T2までの期間の時間長に相当する。
この伝搬時間tigの測定のためには、外部入力パッド106とクロック入力パッド101に対して、それぞれ、外部測定クロックEXT、動作クロックCLK2を入力させる。また、例えば外部測定装置などにより位相比較信号XOR2の変化を監視可能なようにしておく。
上記の状態のもと、まず、外部測定クロックEXTと動作クロックCLK1とについては同じタイミングで入力させる。図17では、時刻T0において動作クロックCLK1と波線の外部測定クロックEXTの両者の立ち上がりエッジが得られている状態により示している。
このとき、動作クロックCLK2は、図示するように、外部測定クロックEXTに対してちょうど伝搬時間tigだけ遅延していることになる。すなわち位相差が存在している。この位相差が存在している状態では、上記構成の伝搬時間測定回路400は、図示するように位相比較信号XOR2として「L」を出力する。そこで続いては、これまで動作クロックCLK1と同じタイミングで入力させていた外部測定クロックEXTを、例えば遅延させていくようにしてその入力タイミングを変化させていく。そしてこの状態のもと、位相比較信号XOR2が「L」から「H」に反転するタイミングを特定する。図における時刻T1として示すように、この位相比較信号XOR2が「L」から「H」に反転するタイミングに対応して外部測定クロックEXTと動作クロックCLK2は同位相になる。
上記したことによれば、伝搬時間tigを求めるためには次のようにすればよい。すなわち、例えば外部測定クロックEXTを動作クロックCLK1と同じタイミングで入力させていたときと、位相比較信号XOR2が「L」から「H」に反転する状態のときの、外部測定クロックEXTの位相差に応じた時間を求める。このようにして求めた時間がすなわち伝搬時間tigとなる。
次にアクセス時間tACの測定にあたっては、先の第7の実施の形態の場合と同様に、メモリ部140からのデータ読み出しを実行させてデータ出力バンプ151に出力データDoutを出力させるようにする。そして、外部測定クロックEXTのタイミングをずらしていきながら位相一致タイミングとなる時刻T4の実時間を特定する。
この場合には、まず、動作クロックCLK1が立ち上がる時刻T2から上記の位相一致タイミングである時刻T4までによる仮特定期間tAC_msの実時間長が求められる。この仮特定期間tAC_msは、時刻T2乃至時刻T3に対応する伝搬時間tigと、時刻T3乃至T4による実のアクセス時間とから成る。そこで、続いては、この仮特定期間tAC_msの実時間長から、先に測定した伝搬時間tigを減算する。これにより、正確なアクセス時間tACを求めるようにする。
<9.第1の変形例>
図18は、本発明の実施の形態における第1の変形例を示している。なお、この図において、例えば図2と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
これまでの各実施の形態では、例えば回路の図示及び説明を簡単なものとすることなどの便宜上、データ入力バンプ112とデータ出力バンプ151とを個別に設ける構成を例に挙げていた。しかし、本発明の実施の形態の半導体回路装置としては、データ入力バンプとデータ出力バンプとを共用する構成も採ることができる。図18は、本発明の実施の形態として、データ入力バンプとデータ出力バンプとを共有した構成例を示している。
この図において、例えばクロック入力パッド101、クロック入力バンプ111、セレクタ121、測定クロック生成回路200から成る、動作クロックCLK1、CLK2、測定クロックCLK3に対応する信号経路については、図2と同様となる。ただし、この図では、パッド入出力回路130において動作クロックCLK1が入力される回路としてバッファ131が示されている。また、この場合においては、例えばセレクタ121から出力された動作クロックCLK2がメモリ部140を介することなくバンプ対応回路部150に入力される点が図2とは異なっている。
また、データの入出力に関する信号経路としては、まず、パッド入出力回路130においてスリーステートバッファ132、133が設けられる。スリーステートバッファ132は、データ書き込みモード時においてオンとなるように制御され、データ入出力パッド102に入力された書き込みデータを通過させる。また、スリーステートバッファ133は、データ読みだしモード時においてオンとなるように制御され、バンプ対応回路部150内のフリップフロップ152から出力される読み出しデータを通過させてデータ入出力パッド102に出力する。
また、バンプ対応回路部150においては、図2のデータ出力バンプ151に代えて、書き込みデータの入力と読み出しデータの出力が行われるデータ入出力バンプ151Aが設けられる。そのうえで、図2のバンプ対応回路部150の構成に対して、さらに書き込みデータの信号用のスリーステートバッファ153A、フリップフロップ152Aが設けられる。また、この場合のバッファ153もスリーステートバッファにより形成される。
スリーステートバッファ153は、データ書き込みモード時にはオフで、データ読み出しモード時においてオンとなるように制御される。一方のスリーステートバッファ153Aは、データ書き込みモード時にオンで、データ読み出しモード時においてオフとなるように制御される。これにより、データ読み出しモード時におけるバンプ対応回路部150は、図2と等価の回路を形成する。すなわち、本発明の実施の形態に対応するアクセス時間tACを測定するための回路構成が得られる。
ただし、この図のセレクタ160はその一方の入力端子がメモリ部140のデータ信号線と接続され、他方の入力端子に対して比較結果信号XOR1が入力されるようになっている。そこで、この回路構成でのアクセス時間tACの測定に際しては、測定クロック生成回路200から出力する測定クロックCLK3のタイミングを予め1つ設定しておく。そのうえで、メモリ部140からデータを読み出させてセレクタ160からバンプ対応回路部150に出力させる。そして、このメモリ部140からデータを出力させた次の動作クロックタイミングに対応してセレクタ160により比較結果信号XOR1を選択させる。これにより、比較結果信号XOR1は、フリップフロップ152からバッファ133を介してデータ入出力パッド102に出力される。例えばこの行程を、異なる測定クロックCLK3のタイミングに設定していきながら繰り返すことにより位相一致タイミングを特定する。このようにしてデータ入力とデータ出力のバンプが共有される構成であっても本発明の実施の形態としてのアクセス時間tACを測定することができる。
また、データ書き込みモード時のバンプ対応回路部150においては、スリーステートバッファ153Aがオン、バッファ153がオフとなる。これにより、データ入出力バンプ151Aから入力された書き込みのための入力データDinをフリップフロップ152A経由でメモリ部140に入力させることのできる信号経路が形成される。フリップフロップ152Aは、入力データDinがデータ入出力バンプ151Aからメモリ部140のメモリアレイに到達するまでの信号経路において、例えば初段に位置するフリップフロップである。
<10.第2の変形例>
図19は、本発明の実施の形態における第2の変形例を示している。なお、この図において、例えば図18と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。図19の構成では、バンプ対応回路部150のフリップフロップ154の信号入力端子とクロック入力端子に入力される信号が、図18の場合とは逆になっている。すなわち、信号入力端子に対して測定クロック生成回路200からの測定クロックCLK3を入力し、クロック入力端子に対してデータ入出力バンプ151Aからの出力データDoutを入力している。
この場合にはフリップフロップ154のクロック入力端子に入力される出力データDoutの信号のタイミングが固定であるのに対して、信号入力端子に入力される測定クロックCLK3のタイミングが変更されることになる。従って、相対的にみれば、先の各実施の形態と同様に、フリップフロップ154の出力信号は、測定クロックCLK3に出力データDoutを同期させて出力されたものと同じになる。よって、このようにしてフリップフロップ154のクロックと信号の入力を入れ替えたとしても、結果的に得られる動作に変りはなく、本発明の実施の形態としてのアクセス時間tACの測定は問題なく行える。また、このフリップフロップ154のクロックと信号の入力を入れ替えた構成は、先の各実施の形態のようにデータ入力バンプ112とデータ出力バンプ151とが個別に設けられる構成にも適用できる。
また、メモリなどとしての半導体回路装置においてはデータの書き込み、読み出しにデータストローブ信号(DQS)を使用するものが知られている。これまでの各実施の形態および変形例の説明では、アクセス時間tACを測定することを前提に説明してきた。しかし、上記各実施の形態および変形例の構成により、データストローブ信号についてのアクセス時間tDQSCKについても測定することが可能である。アクセス時間tACは、動作クロックCLK2が入力されてからデータ出力バンプ151に出力データDoutが現れるまでの時間とされていた。これに対してアクセス時間tDQSCKは、動作クロックCLK2が入力されてからデータ出力バンプ151にデータストローブ信号DSQが現れるまでの時間となる。
図2を例に挙げると、アクセス時間tDQSCKの測定に際しては、例えばバンプ対応回路部150内のフリップフロップ152の信号入力端子に対して、メモリ部140からの読み出しデータに代えて、データストローブのイネーブル信号を入力させればよい。これにより、先に説明したアクセス時間tACと同じ測定の仕方により、高い精度でアクセス時間tDQSCKを測定できる。
また、例えば上記各実施の形態および変形例として示した構成を上記アクセス時間tAC、tDQSCK以外のデータ出力に関するAC特性の測定に適用することも考えられる。
また、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、本発明の実施の形態において明示したように、本発明の実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本発明の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本発明は実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
101 クロック入力パッド
102 データ入出力パッド
105 モニタパッド
106 外部入力パッド
111 クロック入力バンプ
112 データ入力バンプ
130 パッド入出力回路
140 メモリ部
144 フリップフロップ
150 バンプ対応回路部
151 データ出力バンプ
181 反転信号出力回路
200 測定クロック生成回路
201 定電流源バッファ
202 バッファ
203 信号線
210 遅延回路
240 リターンパス回路
242 遅延回路
300 リターンパス回路
400 伝搬時間測定回路

Claims (11)

  1. 動作クロックが入力される動作クロック入力パッドと、
    入力される信号を遅延させて測定クロックを生成し、遅延時間を変更することによって前記測定クロックのタイミングを変化させる測定クロック生成部と、
    前記動作クロックに応じたタイミングで動作する機能回路部から出力されてデータ出力マイクロバンプにて得られる出力データと、前記測定クロック生成部によって生成されたタイミング可変の測定クロックとを比較して、前記出力データに対して前記測定クロックの位相が進んでいるのか遅れているのかを示す位相判定信号を生成する位相判定信号生成部と、
    前記位相判定信号生成部からの前記位相判定信号を出力する位相判定信号出力パッドと
    を具備する半導体回路装置。
  2. 前記測定クロック生成部は、前記動作クロックを入力して前記測定クロックを生成する請求項1記載の半導体回路装置。
  3. 前記測定クロック生成部は、前記動作クロックが反転するごとにそのレベルが可変の定電流の出力開始または停止を行う定電流出力部と、
    前記定電流出力部からの出力が時定数を有する信号線の配線を経由して得られる鋸歯状波の信号を入力し、この入力された信号を所定の閾値でクランプすることによって矩形波に整形した信号を前記測定クロックとして出力する信号整形部と
    を備える請求項2記載の半導体回路装置。
  4. 前記測定クロック生成部から出力された測定クロックの信号を入力し、この入力された信号に対して、前記動作クロックが前記測定クロック生成部に入力されて前記測定クロックとして出力されるまでの時間と同じ遅延時間により遅延させることで、前記測定クロック生成部から出力される測定クロックをさらに前記遅延時間により遅延させたタイミングとなるリターン信号を生成するリターンパス回路部と、
    当該リターンパス回路部から出力される前記リターン信号の信号経路と接続されるリターン信号出力パッドと
    をさらに具備する請求項1記載の半導体回路装置。
  5. 前記リターンパス回路部は、前記測定クロック生成部において備えられる所定部位と共有して構成される請求項4記載の半導体回路装置。
  6. 前記リターンパス回路部は、前記測定クロック生成部が前記測定クロックを生成して出力しているときにはリターン信号を出力する動作を停止し、前記測定クロック生成部が前記測定クロックを生成して出力していないときに、前記データ出力マイクロバンプからの出力データの信号を入力し、この入力された信号を遅延させて前記リターン信号として出力する請求項5記載の半導体回路装置。
  7. 前記測定クロック生成部は、
    入力されるトリガ信号が反転するごとに定電流の出力開始または停止を行う定電流出力部と、前記定電流出力部からの出力が時定数を有する信号線の配線を経由して得られる鋸歯状波の信号を入力し、当該入力された信号を所定の閾値でクランプすることによって矩形波に整形して前記測定クロックの生成タイミングを示すタイミング信号を生成する信号整形部とを含み、前記定電流出力部の出力する前記定電流のレベルがそれぞれの間では同じとなるようにして変更される複数のタイミング信号生成部と、
    前記動作クロックを入力して、前記複数のタイミング信号生成部ごとに応じて異なるタイミングの前記トリガ信号を生成するトリガ信号生成部と、
    前記複数のタイミング信号生成部から出力される前記タイミング信号に基づいて前記測定クロックを生成する最終測定クロック生成部と
    を備える請求項2記載の半導体回路装置。
  8. 入力された前記動作クロックが前記測定クロック生成部に入力されるまでの信号経路における所定位置にて得られる信号を入力して、この入力された信号について、前記所定位置にて得られる信号が前記測定クロック生成部に入力されて前記測定クロックとして出力されるまでの時間と同じ遅延時間により遅延させることで、前記測定クロック生成部から出力される前記測定クロックと同じタイミングとなるリターン信号として出力するリターンパス回路部と、
    当該リターンパス回路部から出力される前記リターン信号の信号経路と接続されるリターン信号出力パッドと
    をさらに具備する請求項1記載の半導体回路装置。
  9. 前記測定クロック生成部から出力される前記測定クロックが入力されるための測定クロック入力パッドをさらに具備し、
    前記位相判定信号生成部は、前記測定クロック入力パッドに入力された前記測定クロックを入力する
    請求項1記載の半導体回路装置。
  10. 前記動作クロック入力パッドからの前記動作クロックと、前記測定クロック入力パッドからの前記測定クロックとの位相が一致しているか否かを示す位相比較信号を出力する位相比較部をさらに具備する請求項9記載の半導体回路装置。
  11. 動作クロック入力パッドから動作クロックを入力させる動作クロック入力手順と、
    入力される信号を遅延させて測定クロックを生成する測定クロック生成部に設定する遅延時間を変更することによって前記測定クロックのタイミングを変化させる測定クロックタイミング変更手順と、
    前記動作クロックに応じたタイミングで動作する機能回路部から出力されてデータ出力マイクロバンプにて得られる出力データに対して前記測定クロックの位相が進んでいるかの遅れているのかを示すものとして前記位相判定信号生成部により生成される位相判定信号に基づいて、前記データ出力マイクロバンプにて得られる出力データと前記測定クロックとの位相一致タイミングを特定する位相一致タイミング特定手順と、
    前記動作クロックのタイミングと特定された前記位相一致タイミングとに基づいてアクセス時間を測定するアクセス時間測定手順と
    を具備する半導体回路装置の測定方法。
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