JP2011213936A - 積層シート用接着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、屋外暴露時における経時的な接着強度の低下を抑制して、長期間にわたって高い接着強度を維持できる接着剤を提供することを課題とする。
【解決手段】 主剤と硬化剤とを用いる積層シート用接着剤組成物であって、前記主剤が数平均分子量700〜5,000のジオール(A)と、数平均分子量が7,000〜50,000、ガラス転移温度−20〜60℃であり、1分子中に平均して1.5〜3.5個の1級水酸基を有するポリマー(B)と、数平均分子量250〜3,000のエポキシ樹脂(C)からなり、前記硬化剤がポリイソシアネート(D)を含むことを特徴とする積層シート用接着剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、プラスティックフィルム、金属箔等に用いる屋外産業用に適した積層シート用接着剤組成物に関する。
近年、屋外産業用途向け、たとえば、防壁材、屋根材、太陽電池パネル材、窓材、屋外フローリング材、照明保護材、自動車部材、看板、ステッカーなどに用いられる多層(複合)フィルムとして、アルミニウムや銅、鋼板などの金属箔や金属板あるいは金属蒸着フィルムと、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、フッ素樹脂、アクリル樹脂などのプラスティックフィルムとを貼り合わせて積層(ラミネート)フィルムにしたものが使用されてきた。これらの多層フィルムにおける、金属箔、金属板または金属蒸着フィルムとプラスティックフィルムとを貼り合わせる接着剤としては、ポリエポキシ系接着剤およびポリウレタン系接着剤が知られている。
特開平10−218978号公報(特許文献1)には、優れた初期凝集力と接着力等を与えることができる、バランスを考慮したポリエステル樹脂と、これを用いたポリウレタン系接着剤が開示されている。
特開平06−116542号公報(特許文献2)には、食品包装用複合ラミネートフィルム形成用のポリウレタン系接着剤が開示されている。
さらに、特開2007−136911号公報(特許文献3)には、ポリエステル系樹脂またはポリエステルポリウレタン系樹脂で構成された接着改善層を備えた太陽電池裏面封止用シートが開示されている。
このように、ポリエステル系樹脂またはポリエステルポリウレタン系樹脂で構成された接着剤は様々なプラスティックフィルムに対して高い接着力を有する。
しかし、その反面、これらの接着剤は耐加水分解性が悪く、屋外暴露時に加水分解等による経時的な接着強度の低下が起こり、長期間にわたって強い接着強度を維持できず、その結果、外観不良およびデラミネーションが引き起こされ、水蒸気などに対するバリア性が低下して多層フィルムの機能が失われてしまうという問題があった。そのため、接着剤の長期耐久性の改善がはかられている。
例えば、特開2003−238930号公報(特許文献4)では耐加水分解性を向上させるために耐加水分解性の良いポリカーボネートジオールとポリエステルジオールを共重合させた樹脂で構成された接着剤が開示されているが、これもまた長期耐久性が十分であるとは言い難い。
さらに、特開2008−004691号公報(特許文献5)には、太陽電池裏面封止用シートにおいて、耐加水分解性を向上させるためにポリエステル系樹脂またはポリエステルポリウレタン系樹脂にカルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物、エポキシ化合物の少なくとも1種を配合した接着剤を使用することが開示されているが、長期耐久性が十分であるとは言い難い。
特開平10−218978号公報 特開平06−116542号公報 特開2007−136911号公報 特開2003−238930号公報 特開2008−004691号公報
本発明は、屋外暴露時における経時的な接着強度の低下を抑制して、長期間にわたって高い接着強度を維持できる接着剤を提供することを課題とする。
本発明は、主剤と硬化剤とを用いる積層シート用接着剤組成物であって、
前記主剤が数平均分子量700〜5,000のジオール(A)と、数平均分子量が7,000〜50,000、ガラス転移温度−20〜60℃であり、1分子中に平均して1.5〜3.5個の水酸基を有するポリマー(B)と、平均分子量300〜3,000のエポキシ樹脂(C)とを含有し、
前記(A)〜(C)の合計100重量%中、前記エポキシ樹脂(C)が5〜50重量%含まれ、
前記硬化剤がポリイソシアネート(D)を含み、
前記ジオール(A)とポリマー(B)の水酸基の合計に対して、ポリイソシアネート(D)の全イソシアネート基が、当量比で0.5〜10.0であることを特徴とする積層シート用接着剤組成物に関する。
前記発明において、前記ジオール(A)は、ポリカーボネートジオールであることが好ましく、
前記ポリマー(B)は、ポリエステルおよび/またはポリエステルポリウレタンであることが好ましい。
また、前記発明において、ジオール(A)とポリマー(B)とエポキシ樹脂(C)の合計100重量%中、前記ジオール(A)は5〜60重量%、前記ポリマー(B)は20〜90重量%、それぞれ含まれることが好ましい。
本発明の積層シート用接着剤組成物を用いて太陽電池裏面保護シートを形成することにより、屋外暴露時における経時的な接着強度の低下を抑制して、長期間に渡って接着強度を保持できる。
より詳細には、主剤中に含まれるある特定のポリマー(B)と硬化剤であるポリイソシアネート(D)が反応することで高い接着力を有する接着剤硬化皮膜が得られ、主剤中に含まれるある特定のエポキシ樹脂(C)がポリマー(B)の加水分解による分子量低下を抑制することで長期耐久性を向上させることができる。さらに、主剤中に含まれるある特定のジオール(A)が接着剤と基材の濡れ性を向上させることで高い接着力を保持することができ、また、ジオール(A)とポリイソシアネート(D)により形成させる高密度の架橋構造により、接着剤硬化皮膜の長期耐久性を飛躍的に向上させることができる。
本発明は、主剤と硬化剤とを用いるポリウレタン系接着剤であり、主剤と硬化剤とを使用時に混合する、いわゆる2液混合タイプの接着剤であってもよいし、主剤と硬化剤とが予め混合された1液タイプの接着剤であってもよい。さらに、複数の主剤および/または複数の硬化剤を使用時に混合するタイプであってもよい。
本発明で使用される主剤は、ジオール(A)とポリマー(B)とエポキシ樹脂(C)を含む。
本発明において、ジオール(A)は長期の耐湿熱性を向上させる目的で使用される。
本発明で使用されるジオール(A)としては、例えば、ポリエステルジオール、ポリウレタンジオール、ポリカーボネートジオール、ポリブタジエンジオール、ポリエーテルジオールなどが挙げられ、中でもポリカーボネートジオールが好ましい。
前記ポリエステルジオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール1種又は2種以上と、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸等のジカルボン酸1種又は2種以上とのエステル化反応により合成されたものが挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を組み合わせて使用しても良い。
前記ポリウレタンジオールとしては、例えば、前記グリコール1種又は2種以上と、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のジイソシアネート1種又は2種以上とをウレタン化反応により合成されたものが挙げられる。
前記ポリカーボネートジオールとしては、例えば、ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,9−ノナンジオール、又は2−メチル−1,8−オクタンジオール等のジオール1種又は2種以上をベースにしたポリカーボネートポリオールが挙げられる。市販品としては、例えば、宇部興産社製エタナコールUH−100、UH−200、UH−300、UHC50−200、UHC50−100、若しくはUC−100、クラレ社製クラレポリオールC−2090、C−2090R、若しくはC−3090、ダイセル社製プラクセルCD210、CD210PL、CD220、CD220PL、又は、旭化成社製ポリカーボネートジオールT6002、T6001、T5651、T5650J、T4671、T4672、T4692、若しくはT4691等が挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を任意に組み合わせて使用しても良い。
前記ポリブタジエンジオールとしては、例えば、1,2−ビニル構造を有するもの、1,2−ビニル構造と1,4−トランス構造を有するもの、および1,4−トランス構造を有するもの、およびそれらの水素添加物が挙げられる。市販品としては、例えば、日本曹達社製のG−1000、G−2000、G−3000、C−1000、C−2000、C−3000などが挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を任意に組み合わせて使用しても良い。
前記ポリエーテルジオールとしては、例えば、低分子グリコ−ル(エチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、1,4−ブタンジオ−ルなど)のアルキレンオキシド(炭素数2〜4のアルキレンオキシドたとえばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド)付加物、およびアルキレンオキシド、環状エ−テル(テトラヒドロフランなど)を開環重合または開環共重合(ブロックまたはランダム)させて得られるもの、たとえばポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリエチレン−プロピレン(ブロックまたはランダム)グリコ−ル、ポリオキシテトラメチレングリコ−ル、ポリオキシヘキサメチレングリコ−ル、ポリオキシオクタメチレングリコ−ル等が挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を任意に組み合わせて使用しても良い。
本発明で使用されるジオール(A)は、中でも、樹脂の相溶性、耐加水分解性が良いと理由からポリカーボネートであることが好ましい。
本発明で使用されるジオール(A)は数平均分子量が800〜5,000の範囲であるのが好ましく、更に好ましくは1,500〜5,000の範囲である。ジオール(A)の数平均分子量が800未満であるとエージング工程前の接着力が大きく悪化する恐れがあり、数平均分子量が5,000より大きいと、長期の耐湿熱性が悪化する恐れがある。
本発明で使用されるジオール(A)の配合量は、ジオール(A)とポリマー(B)とエポキシ樹脂(C)合計100重量%中、5〜60重量%の範囲が好ましく、更に好ましくは15〜45重量%の範囲である。ジオール(A)の配合量が5重量%部未満であると接着剤の十分な耐湿熱性が得られない恐れがあり、添加量が60重量%部より大きいと接着剤の接着力が大きく悪化する恐れがある。
本発明においてジオール(A)を使用することで長期の耐湿熱性が向上する理由としては、明確ではないが、ジオール(A)が比較的低分子量であるために、ジオール(A)と硬化剤の反応により高密度の架橋構造(網目構造)がつくられているためであると考えられる。また、ジオール(A)が比較的低分子量であるために、基材と接着剤との濡れ性が向上し高い接着力を保持できることが考えられる。
本発明で使用されるポリマー(B)としては、例えば、ポリエステル、ポリエステルウレタン、ポリカーボネートポリウレタン、ポリブタジエンポリウレタン、ポリエーテルポリウレタンなどが挙げられる。中でも、接着力が高いという理由からポリエステル、ポリエステルポリウレタンが好ましい。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を任意に組み合わせて使用しても良い。
本発明で使用されるポリエステルは、多価アルコールと多塩基酸とのエステル化反応により合成することができる。さらに、ポリエステルポリウレタンは、前記ポリエステルをポリイソシアネートで鎖延長することで合成することができる。
多価アルコールとしては、特に限定はされないが、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,9−ナノンジオール、若しくは3−メチル−1,5−ペンタンジオール等の2価アルコール、グリセリン、又はトリメチロールプロパン等の3価アルコール等が挙げられ、場合によりラウリルアルコール、ステアリルアルコール等の1価のアルコールも併用してよい、これらアルコールを2種類以上任意に組み合わせて使用することができる。
多塩基酸としては、特に限定はされないが、芳香族酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、若しくはナフタレンジカルボン酸等の芳香族二塩基酸が主に用いられるが、安息香酸、p−ターシャリーブチル安息香酸等の一塩基酸、無水トリメリット酸等の芳香族三塩基を用いることも出来る。脂肪族多塩基酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、マレイン等の脂肪族二塩基酸等が挙げられ、1種類以上を任意に組み合わせて使用することができる。ピロメリット酸等の4価以上の多塩基酸も使用できるが、好ましい分子量や粘度に調整することが難しい。前記二塩基酸は、全部又はその一部を、その無水物又はジメチルエステル(エステル交換反応
)として合成に使用することもできる。
分子量、一分子当たりの平均一級水酸基個数、接着性、耐久性を考慮して、二価アルコール、三価アルコール、芳香族二塩基酸、芳香族三塩基酸及び脂肪族二塩基酸のモル比率を調整して、ポリマー(B)を合成することができる。ポリマー(B)鎖の末端が一級水酸基になるように(末端がカルボキシル其ならないように)、多価アルコールを過剰にすることが望ましい。
前記ポリエステルに、ポリイソシアネート(後述)を反応させて、ポリエステルポリウレタンにすることもできる。
エステル化、又はウレタン化の際には、公知の反応触媒を使用することもできる。
ポリエステルと反応させてポリエステルポリウレタンを合成する際に用いられる有機ジイソシアネートとしては、特に限定されず、周知の原料を使用することができる。具体的には、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネートなどが挙げられ、これらは単独で使用しても良いし、2種以上を任意に組み合わせて使用しても良い。なかでも、屋外用途であるために、経時的な黄変を低減させる目的で、ウレタン架橋部には脂肪族または脂環族のイソシアネート化合物を用いることが好ましい。
本発明で使用されるポリマー(B)の数平均分子量は、7,000〜50,000であり、好ましくは8,000〜35,000である。ポリマー(B)の数平均分子量が7,000より小さいと初期凝集力が不足してラミネート時に貼り合わせる素材同士が巻きズレを起こす場合があり、50,000より大きいと初期凝集力は十分であるが、塗工粘度が高くなるため基材との濡れ性が低下し十分な接着力が得られない恐れがある。
本発明で使用されるポリマー(B)のガラス転移温度は、−20〜60℃であり、好ましくは―10〜30℃の範囲である。ポリマー(B)のガラス転移温度が―20℃より低いと、エージング工程前の十分な接着力が得られない恐れがある。また、60℃より高いと、十分な粘弾性が得られない恐れがある。
本発明でいうポリマー(B)のガラス転移温度とは、
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固体材料にガラス転移が起きる温度であり、示差走査熱量分析法などから求められるものである。
本発明で使用されるポリマー(B)の水酸基は、1分子あたり平均して1.5〜3.5個が好ましく、より好ましくは2.0〜3.0個である。ポリマー(B)の水酸基の量が1.5個より少ないと、架橋が進みにくく、耐湿熱性が悪化する恐れがある。また、3.5個より多いと合成中にゲル化が起きやすい等の問題があり、合成することが困難である。ポリマー(B)の水酸基は1級であることが好ましい。
ポリマー(B)の水酸基の平均個数は、以下のようにして求める。
ポリマー(B)の水酸基の平均個数=ポリマー(B)の水酸基価×ポリマー(B)の数平均分子量/56,100
本発明で使用されるポリマー(B)の配合量は、ジオール(A)とポリマー(B)とエポキシ樹脂(C)合計100重量%中、20〜90重量%の範囲であることが好ましく、更に好ましくは35〜75重量%の範囲である。ポリマー(B)の添加量が20重量%未満だと、十分な接着力が得られない恐れがあり、90重量%より大きいと、十分な耐湿熱性が得られない恐れがある。
本発明の接着剤は、積層体の耐湿熱性が向上するという理由からエポキシ樹脂(C)を含む。耐湿熱性が向上する理由として、ポリマー(B)のエステル結合が加水分解することで発生したカルボキシル基とエポキシ樹脂(C)中のグリシジル基とが反応することにより、ポリマー(B)の加水分解による分子量低下を抑制していることが推察される。
本発明で使用されるエポキシ樹脂(C)として、以下に限定されるものではないが、(水添化)ビスフェノールA型エポキシ樹脂、(水添化)ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールフルオレンジグリシジルエーテル、ビスクレゾールフルオレンジグリシジルエーテル、ビスフェノキシエタノールフルオレンジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、1,6−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、プロピレンオキサド変性ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、エピクロルヒドリン変性フタル酸、エピクロルヒドリン変性ヘキサヒドロフタル酸、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルが挙げられる。市販品としては、以下に限定するものではないが、ジャパンエポキシレジン社製、jER825、827、828、834、1001、1002、1003、1055、1004、1007、806、807、8000、8034、若しくは4004シリーズ、アデカ社製、アデカレジンEP−4100、4300、4340、4200、4400、4500、4510、4520、4530、4901、4930、4950、5100、4000、4005、1307、4004、4080、若しくは4092シリーズ、又は、DIC社製、エピクロン152、153、1121N、1123N、N−660、N−665、N−670、N−673、N−680、N−695、N−660、N−672、N−662、N−655、N−673、850、830、4032、7120、7015、若しくは7200シリーズ等が挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を任意に組み合わせて使用しても良い。
中でも、せん断強度の保持ができることから、(水添化)ビスフェノールA型エポキシ樹脂、(水添化)ビスフェノールF型エポキシ樹脂等の(水添化)ビスフェノール型エポキシ樹脂を含むことが好ましい。(水添化)ビスフェノール型エポキシ樹脂は、(水添化)ビスフェノール骨格による疎水性を有することからエステル結合の加水分解を抑制する効果が期待される。これらのエポキシ樹脂は、それぞれ単独で使用しても良いし、2種以上を任意に組み合わせて使用しても良い。
本発明で使用されるエポキシ樹脂(C)は、接着剤の溶液粘度の調整が可能であり、積層体の耐熱性や積層体中の接着層の粘弾性が優れるという理由から、平均分子量300〜3,000が好ましい。エポキシ樹脂(C)の平均分子量が300より小さい場合、積層体中の接着層としての粘弾性が損なわれ十分な接着力が得られない恐れがあり、平均分子量が3,000より大きい場合も同様に接着層としての粘弾性が損なわれてしまい接着力が悪化してしまう恐れがある。また、使用するポリマー(B)の平均分子量が大きい場合には、エポキシ樹脂(C)の平均分子量を小さくすることで接着剤溶液粘度を低下させて塗工適正を向上させる効果が得られるが、平均分子量が3,000より大きいと、溶液粘度を低下させる効果が小さくなってしまう。
エポキシ樹脂(C)の平均分子量は、以下のようにして求める。
エポキシ樹脂(C)の平均分子量=エポキシ樹脂(C)のエポキシ当量×エポキシ樹脂(C)1モル当たりのグリシジル基のモル数
本発明で使用されるエポキシ樹脂(C)の配合量は、ジオール(A)とポリマー(B)とエポキシ樹脂(C)合計100重量%中、5〜50重量%の範囲が好ましく、さらに好ましくは10〜40重量%の範囲である。エポキシ樹脂(D)の配合量が5重量%未満であると、接着剤の十分な耐湿熱性が得られない恐れがあり、50重量%よりも大きいと、接着剤としての粘弾性が損なわれ接着力を悪化させてしまう恐れがある。
本発明で使用される硬化剤は、ポリイソシアネート(D)を含む。
ポリイソシアネート(D)は、主剤中のジオール(A)及びポリマー(B)と主として反応する。
本発明で使用されるポリイソシアネート(D)としては、以下に限定されるものではないが、周知のジイソシアネートから誘導された化合物を好ましく用いることができる。例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(4−イソシアネートシクロヘキシル)メタン、若しくは水添化ジフェニルメタンジイソシアネート等のジイソシアネートから誘導された化合物、即ち、前記ジイソシアネートヌレート体、トリメチロールプロパンアダクト体、ビウレット型、イソシアネート残基を有するプレポリマー(ジイソシアネートとポリオールから得られる低重合体)、イソシアネート残基を有するウレトジオン体、アロファネート体、若しくはこれらの複合体等が挙げられ、これらを単独で使用しても良いし、2種以上を任意に組み合わせても使用しても良い。
本発明で使用されるポリイソシアネート(D)として、中でも、屋外用途にも使用されるために、経時的な黄変を低減させる目的で、脂肪族若しくは脂環族イソシアネート、又はその誘導体を用いることが好ましい。又、その中でもイソホロンジイソシアネートの誘導体もしくは、ヘキサメチレンジイソシアネートの誘導体を用いることが特に好ましく、更に耐熱性が高いという理由から、イソホロンジイソシアネートの誘導体を用いることが好ましい。
本発明で使用されるポリイソシアネート(D)として、接着剤の長期にわたる耐湿熱性を得られるという理由からイソシアヌレート骨格を含むことが好ましい。
より具体的には、上記イソシアヌレートとしては、長期高温下での樹脂膨潤を抑えてポリマーへの吸水を低減させるのに有効な耐熱性を有するものとして、イソホロンジイソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシアネートからなるイソシアヌレートが好ましく、さらに好ましくは、より耐熱性の高いイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレートである。これらのイソシアヌレートは、ジオール(A)およびポリマー(B)と混合した後のポットライフが長く、溶液安定性が良好である点からも好ましい。
ポリイソシアネート(D)のイソシアネート基の数は、1分子中、平均して2.5〜7個が好ましく、さらに好ましくは2.7〜3.7個である。2.5個より少ないと、接着剤としての凝集力を得るために十分な架橋量を得ることができず、結果十分な接着力や長期耐久性を得ることができない。7個より多いと、接着剤の架橋密度が高くなりすぎ、ラミネート時の密着性が低下する。又、ポットライフが非常に短くなり使用が困難となる。
本発明で使用されるポリイソシアネート(D)は、ジオール(A)とポリマー(B)の水酸基の合計に対して、ポリイソシアネートの全イソシアネート基が、当量比で0.5〜10.0となるように配合されることが好ましく、更に好ましくは0.8〜5.0である。0.5未満では、接着剤の長期にわたる耐湿熱性が不十分であり、10.0より大きいとポットライフが非常に短くなり使用が困難になる恐れがある。
その他、本発明の屋外用ポリウレタン系接着剤において、接着剤用として公知の添加剤を主剤に配合しても良い。
本発明で使用される公知の添加剤として、金属箔に対する接着強度を向上させたい場合、シランカップリング剤を含むことが好ましい。
本発明で使用されるシランカップリング剤としては、たとえば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどのビニル基を有するトリアルコキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ基を有するトリアルコキシシラン;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのグリシジル基を有するトリアルコキシシランが挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を任意に組み合わせて使用しても良い。
本発明で使用されるシランカップリング剤の添加量は、ジオール(A)とポリマー(B)とエポキシ樹脂(C)合計100重量部(不揮発分)に対し、0.5〜5重量部であることが好ましく、1〜3重量部であることがより好ましい。シランカップリング剤の添加量が0.5重量部未満では、シランカップリング剤を添加することによる金属箔に対する接着強度向上効果に乏しく、5重量部より多く添加しても、それ以上の性能の向上は認められない。
本発明で使用される公知の添加剤として、硬化反応を促進させたい場合、公知の反応促進剤を使用することができる。
本発明で使用される反応促進剤としては、たとえば、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジオクチルチンジラウレート、ジブチルチンジマレート等金属系触媒;1 ,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の3級アミン;トリエタノールアミンのような反応性3級アミン等が挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を任意に組み合わせて使用しても良い。
本発明で使用される反応促進剤としては、ジオール(A)とポリマー(B)とエポキシ樹脂(C)合計100重量部(不揮発分)に対し0.005〜0.2重量部の範囲が好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.1重量部である。反応促進剤の添加量が0.005重量部未満であると、硬化反応の十分な促進効果が得られない恐れがあり、0.2重量部よりも大きいと、硬化反応が早すぎるため溶液安定性を損ねてしまう恐れがある。
本発明で使用される公知の添加剤として、ラミネート外観を向上させる目的で、公知のレベリング剤または消泡剤を、主剤に配合することができる。
本発明で使用されるレベリング剤としては、たとえば、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、アラルキル変性ポリメチルアルキルシロキサン、ポ
リエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、ポリエーテルエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、アクリル系共重合物、メタクリル系共重合物、ポリエーテル変性ポリメチルアルキルシロキサン、アクリル酸アルキルエステル共重合物、メタクリル酸アルキルエステル共重合物、レシチンなどが挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を任意に組み合わせて使用しても良い。
本発明で使用されるレベリング剤としては、ジオール(A)とポリマー(B)とエポキシ樹脂(C)合計100重量部に対し0.05〜3重量部の範囲が好ましく、さらに好ましくは0.1〜2重量部である。レベリング剤の添加量が0.05重量未満であると、十分なレベリング性の向上が得られない恐れがあり、3重量%よりも大きいと、接着剤の接着力を大きく悪化させてしまう恐れがある。
本発明で使用される消泡剤としては、シリコーン樹脂、シリコーン溶液、アルキルビニルエーテルとアクリル酸アルキルエステルとメタクリル酸アルキルエステルとの共重合物などの公知のものが挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を任意に組み合わせて使用しても良い。
本発明で使用される消泡剤としては、ジオール(A)とポリマー(B)とエポキシ樹脂(C)合計100重量部に対し0.05〜3重量部の範囲が好ましく、さらに好ましくは0.1〜2重量部である。消泡剤の添加量が0.05重量未満であると、十分な消泡効果が得られない恐れがあり、3重量%よりも大きいと、接着剤の接着力を大きく悪化させてしまう恐れがある。
次に本発明の接着剤組成物を用いてなる太陽電池裏面保護シートについて説明する。
太陽電池モジュールのうち、単純なものは、太陽電池素子の両面に充填剤、ガラス板を、順に積層した構成形態を呈する。ガラス板は、透明性、耐候性、耐擦傷性に優れることから、太陽の受光面側の封止シートとして、現在も一般的に用いられている。しかし、透明性を必要としない非受光面側においては、コストや安全性、加工性の面から、ガラス板以外の太陽電池裏面保護シート(以下裏面保護シート)が各社により開発され、ガラス板に置き換わりつつある。
裏面保護シートとしては、ポリエステルフィルム等の単層フィルムや、ポリエステルフィルム等に金属酸化物や非金属酸化物の蒸着層を設けたものや、ポリエステルフィルムやフッ素系フィルム、オレフィンフィルムやアルミニウム箔などのフィルムを積層した多層フィルムが挙げられる。
多層構成の裏面保護シートは、その多層構造により、さまざま性能を付与することができる。例えば、ポリエステルフィルムを用いることで絶縁性を、フッ素系フィルムを用いることで耐候性を、アルミニウム箔を用いることで水蒸気バリア性を付与することができる。
どのような裏面保護シートを用いるかは、太陽電池モジュールが用いられる製品・用途によって、適宜選択され得る。
本発明に係る接着剤を用いて多層フィルムを製造するには、通常用いられている方法を採用できる。たとえば、一方のラミネート基材の片面に、コンマコーターやドライラミネーターによって接着剤を塗布し、溶剤を揮散させた後、他方のラミネート基材と貼り合わせ、常温もしくは加熱下に硬化させれば良く、加熱下に貼り合せることが好ましい。具体的には、50〜80℃、加圧下に貼り合せた後、40〜60℃で3〜7日程度静置し、エージング(接着剤層の硬化を進行)することが好ましい。ラミネート基材表面に塗布される接着剤量は、1〜50g/m2程度であることが好ましい。ラミネート基材としては、用途に応じて任意の基材を、任意の数で選択することができ、3層以上の多層構成とする際には、各層の貼り合わせの全てまたは一部に本発明に係る接着剤を使用できる。
以下、裏面保護シートの形成に用いられる各種シート状部材を例示する。
太陽電池裏面保護シートを構成するシート状部材は特に限定されるものではなく、プラスチックフィルム、金属箔、前記プラスチックフィルムに金属酸化物もしくは非金属酸化物が蒸着されてなるもの等が挙げられる。
プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂フィルム、
ポリエチレン系樹脂フィルム、ポリプロピレン系樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、ポリスルホン系樹脂フィルム、ポリ(メタ)アクリル系樹脂フィルム、
ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリエチレンテトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などのフッ素系樹脂フィルム等が挙げられる。
これらのプラスチックフィルムを支持体とし、アクリル系、フッ素系塗料がコーティングされてなるフィルムや、ポリフッ化ビニリデンやアクリル樹脂などが共押出しにより積層されてなる多層フィルムなどを使用することができる。さらに、ウレタン系接着剤層などを介して上記のプラスチックフィルムが複数積層されたシート状部材を用いても良い。
金属箔としては、アルミニウム箔が挙げられる。
蒸着される金属酸化物もしくは非金属無機酸化物としては、例えば、ケイ素、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、カリウム、スズ、ナトリウム、ホウ素、チタン、鉛、ジルコニウム、イットリウムなどの酸化物が使用できる
これらの中でも、太陽電池モジュールとして使用する際の耐候性、水蒸気透過性、電気絶縁性、機械特性、実装作業性などの性能を満たす為に、温度に対する耐性を有する、ポリエチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルムと、
太陽電池セルの水の影響による出力低下を防止する為に水蒸気バリア性を有する金属酸化物もしくは非金属無機酸化物が蒸着されたプラスチックフィルムまたはアルミニウム箔などの金属箔と、
光劣化による外観不良発生を防止する為に耐候性の良好なフッ素系樹脂フィルムが積層されてなる太陽電池用裏面保護シートが好ましい。
特に本発明の接着剤は、フッ素系樹脂フィルムに対する親和性に富み、接着力が大きく、積層体を高温高湿度下に長時間を置いても、その接着力が低下しにくいという特徴を有する。即ち、本発明の接着剤は、フッ素系樹脂フィルムに対する接着力の長期耐久性に優れる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例中における各評価は下記の方法に従った。なお、実施例中、部は重量部、%は重量%、水酸基価はKOHmg/g、酸価はKOHmg/gをそれぞれ示す。数平均分子量、ガラス転移温度、水酸基価、酸価は以下のようにして求めた。
<数平均分子量>
数平均分子量の測定は、東ソー社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「HPC−8020」を用い、溶媒はテトラヒドロフランを用いた。数平均分子量は標準ポリスチレン換算で行った。
<ガラス転移温度>
ガラス転移温度の測定は、セイコーインスツルメンツ社製DSC「RDC220」を用いて行った。下記手法で合成したポリマーB−1〜B−11溶液を乾燥した試料、約10mgをアルミニウムパンに量り採り、DSC装置にセットして液体窒素で−100℃まで冷却した後、10℃/minで昇温して得られたDSCチャートからガラス転移温度を求めた。
<水酸基価、酸価>
酸価は、試料0.2gを三角フラスコに取り、エタノール20mlに溶解した後に、0.01Nの水酸化カリウム(エタノール溶液)で滴定して求めた。指示薬にはフェノールフタレインを用いた。
水酸基価は、試料約2gをピリジン約10mlに溶解した後、予め調整した無水酢酸/ピリジンの体積比が15/85である混合溶液5mlを加え、20時間放置した。その後、水1mlとエタノール10mlを加え、0.1Nの水酸化カリウム(エタノール溶液)で滴定して求めた。指示薬にはフェノールフタレインを用いた。
<ジオールA−1>
(末端1級水酸基が2官能、数平均分子量7,000ポリカーボネートジオール)
1,6−ヘキサンジオール27.9部、2−メチル1,8−オクタンジオール34.3部、エチレンカーボネート37.8部を用いて、溶融縮合反応によりポリカーボネートジオールを得た。これを酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、ポリオールA−1溶液とする。
このポリカーボネートジオールは、数平均分子量7,000、水酸基価16.0のポリカーボネートジオールである。
<ポリマーB−1>
(末端一級水酸基が2官能、数平均分子量10,000、ガラス転移温度−15℃のポリエステルポリオール)
イソフタル酸39.8部、アジピン酸23.4部、エチレングリコール14.90部、ネオペンチルグリコール12.5部、及び1,6−ヘキサンジオール9.4部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら160〜240℃まで徐々に加熱し、エステル化反応を行なった。240℃で1時間反応し、酸価を測定し、15以下になったら反応缶を徐々に1〜2トールまで減圧し、所定の粘度に達した時、反応を停止した。これを酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、ポリマーB−1溶液とする。
このポリエステル樹脂は、数平均分子量10,000、水酸基価11.2、酸価0.2、ガラス転移温度−15℃であり、末端一級水酸基が平均2官能のポリエステルポリオールである。
<ポリマーB−2>
(末端一級水酸基が2.5官能、数平均分子量25,000、ガラス転移温度35℃のポリエステルポリオール)
イソフタル酸67.7部、エチレングリコール22.7部、ネオペンチルグリコール4.2部、及び1,6−ヘキサンジオール4.8部、トリメチロールプロパン0.5部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら160〜240℃まで徐々に加熱し、エステル化反応を行なった。240℃で1時間反応し、酸価を測定し、15以下になったら反応缶を徐々に1〜2トールまで減圧し、所定の粘度に達した時、反応を停止した。これを酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、ポリマーB−2溶液とする。
このポリエステル樹脂は、数平均分子量25,000、水酸基価5.6、酸価0.3、ガラス転移温度35℃であり、末端一級水酸基が平均2.5官能のポリエステルポリオールである。
<ポリマーB−3>
(末端一級水酸基が3官能、数平均分子量47,000、ガラス転移温度−5℃のポリエステルポリオール)
イソフタル酸42.1部、アジピン酸15.9部、エチレングリコール2.2部、ネオペンチルグリコール26.4部、1,6−ヘキサンジオール12.4部、トリメチロールプロパン1.0部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら160〜240℃まで徐々に加熱し、エステル化反応を行なった。240℃で1時間反応し、酸価を測定し、15以下になったら反応缶を徐々に1〜2トールまで減圧し所定の粘度に達した時、反応を停止した。これを酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、ポリマーB−3溶液とする。
このポリエステル樹脂は、数平均分子量47,000、水酸基価3.6、酸価0.3、ガラス転移温度−5℃であり、末端一級水酸基が平均3官能のポリエステルポリオールである。
<ポリマーB−4>
(末端一級水酸基が3官能、数平均分子量10,000、ガラス転移温度7℃のポリエステルポリオール)
イソフタル酸53.1部、セバシン酸7.2部、エチレングリコール4.4部、ネオペンチルグリコール22.2部、1,6−ヘキサンジオール12.2部、トリメチロールプロパン1.0部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら160〜240℃まで徐々に加熱し、エステル化反応を行なった。240℃で1時間反応し、酸価を測定し、15以下になったら反応缶を徐々に1〜2トールまで減圧し所定の粘度に達した時、反応を停止した。これを酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、ポリマーB−4溶液とする。
このポリエステル樹脂は、数平均分子量10,000、水酸基価16.8、酸価0.3、ガラス転移温度7℃であり、末端一級水酸基が平均3官能のポリエステルポリオールである。
<ポリマーB−5>
(末端一級水酸基が2官能、数平均分子量10,000、ガラス転移温度30℃のポリエステルポリウレタンポリオール)
ネオペンチルグリコール17.6部、1,6−ヘキサンジオール11.6部、エチレングリコール6.3部、イソフタル酸39.3部、セバシン酸20.5部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら160〜250℃に過熱し、エステル化反応を行った。このまま反応缶を徐々に1〜2トールまで減圧し、酸価が1mgKOH/g以下となったところで減圧下での反応を停止し、反応中間体として数平均分子量が2,000のポリエステルポリオールを得た。得られたポリエステルポリオールにイソホロンジイソシアネート3.8部を徐々に加え、100〜150℃で6時間加熱反応させた。これを酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、ポリマーB−5溶液とする。
このポリエステルポリウレタン樹脂は、数平均分子量10,000、水酸基価11.5、酸価0.3、ガラス転移温度30℃であり、末端一級水酸基が平均2官能のポリエステルポリウレタンポリオールである。
<ポリマーB−6>
(末端一級水酸基が2官能、数平均分子量12,000、ガラス転移温度−10℃のポリエーテルポリウレタンポリオール)
数平均分子量が1,000〜3,000のポリテトラメチレングリコール(保土ヶ谷化学製、PTG−L)52.1部、シクロヘキシルジメタノール40.5部、イソホロンジイソシアネート7.4部を徐々に加え、窒素雰囲気下、150℃で8時間加熱反応させた。これを酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、ポリマーB−6溶液とする。
このポリエーテルポリウレタン樹脂は、数平均分子量12,000、水酸基価9.4、ガラス転移温度−10℃であり、末端一級水酸基が平均2官能のポリエーテルポリウレタンポリオールである。
<ポリマーB−7>
(末端一級水酸基が2官能、数平均分子量4,000、ガラス転移温度2℃のポリエステルポリオール)
イソフタル酸53.1部、アジピン酸5.2部、エチレングリコール2.2部、ネオペンチルグリコール18.5部、1,6−ヘキサンジオール21.0部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら160〜240℃まで徐々に加熱し、エステル化反応を行なった。240℃で1時間反応し、酸価を測定し、15以下になったら反応缶を徐々に1〜2トールまで減圧し、所定の粘度に達した時、反応を停止した。これを酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、ポリマーB−7溶液とする。
このポリエステル樹脂は、数平均分子量4,000、水酸基価28.1、酸価0.1、ガラス転移温度2℃であり、末端一級水酸基が平均2官能のポリエステルポリオールである。
<ポリマーB−8>
(末端一級水酸基が2官能、数平均分子量60,000、ガラス転移温度9℃のポリエステルポリオール)
イソフタル酸55.3部、アジピン酸5.4部、エチレングリコール2.3部、ネオペンチルグリコール19.3部、1,6−ヘキサンジオール17.7部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら160〜240℃まで徐々に加熱し、エステル化反応を行なった。240℃で1時間反応し、酸価を測定し、15以下になったら反応缶を徐々に1〜2トールまで減圧し、所定の粘度に達した時、反応を停止した。これを酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、ポリマーB−7溶液とする。
このポリエステル樹脂は、数平均分子量60,000、水酸基価1.87、酸価0.1、ガラス転移温度9℃であり、末端一級水酸基が平均2官能のポリエステルポリオールである。
<ポリマーB−9>
(末端一級水酸基が2官能、数平均分子量10,000、ガラス転移温度−62℃のポリエステルポリオール)
1,6−ヘキサンジオール39.1部、セバシン酸60.9部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら160〜270℃に加熱し、エステル化反応を行なった。240℃で1時間反応し、酸価を測定し、15以下になったら反応缶を徐々に1〜2トールまで減圧し、所定の粘度に達した時、反応を停止した。これを酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、ポリマーB−9溶液とする。
このポリエステル樹脂は、数平均分子量10,000、水酸基価11.3、酸価0.2、ガラス転移温度−62℃であり、末端1級水酸基が平均2官能のポリエステルポリオールである。
<ポリマーB−10>
(末端一級水酸基が1.3官能、数平均分子量10,000、ガラス転移温度−6℃のポリエステルポリオール)
イソフタル酸43.04部、アジピン酸15.09部、安息香酸0.01部、エチレングリコール4.59部、ネオペンチルグリコール15.41部、1,6−ヘキサンジオール21.86部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら160〜240℃まで徐々に加熱し、エステル化反応を行なった。240℃で1時間反応し、酸価を測定し、15以下になったら反応缶を徐々に1〜2トールまで減圧し、所定の粘度に達した時、反応を停止した。これを酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、ポリマーB−10溶液とする。
このポリエステル樹脂は、数平均分子量10,000、水酸基価7.3、酸価0.2、ガラス転移温度−6℃であり、末端一級水酸基が平均1.3官能のポリエステルポリオールである。
<ポリマーB−11>
(末端一級水酸基が4官能のポリエステルポリオール)
イソフタル酸42.2部、アジピン酸15.9部、エチレングリコール4.5部、ネオペンチルグリコール15.1部、1,6−ヘキサンジオール20.1部、トリメチロールプロパン2.2部を反応缶に仕込み、窒素気流下で攪拌しながら160〜240℃まで徐々に加熱し、エステル化反応を行なった。240℃で1時間反応し、酸価を測定し、15以下になったら反応缶を徐々に1〜2トールまで減圧し反応を継続したところゲル化したので、主剤及び接着剤は作成しなかった。
<主剤1>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(クラレポリオール C−1090、クラレ(株)製、数平均分子量1,000)を40.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−1を50.0部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER1002、ジャパンエポキシレジン(株)製、平均分子量1,200)を8.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403、信越化学工業(株)製)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810、日東化成(株)製)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤1とする。
主剤1は、ジオール(A)とポリマー(B)とエポキシ樹脂(C)の合計100重量%中、(A)/(B)/(C)=41.1/50.5/8.1(重量%)であり、(A)+(B)+(C)=100重量部に対して、シランカップリング剤を1.01重量部、反応促進剤を0.0101重量部含む。シランカップリング剤及び反応促進剤の量は、主剤2〜29の場合も同様である。
<主剤2>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(クラレポリオール C−2090、クラレ(株)製、数平均分子量=2,000)を42.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−1を50.0部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER1002)を6.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤2とする。
主剤2は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=43.4/50.5/6.1(重量%)である。
<主剤3>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(クラレポリオール C−3090、クラレ(株)製、数平均分子量=3,000)を16.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−1を40.0部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER1002)を42.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤3とする。
主剤3は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=17.2/40.4/42.4(重量%)である。
<主剤4>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(ETERNACOLL UH−300、宇部興産(株)製、数平均分子量=3,000)を16.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−2を14.1部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER828、ジャパンエポキシレジン(株)製、平均分子量370)を42.4部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤4とする。
主剤4は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=17.2/40.4/42.4(重量%)である。
<主剤5>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(ETERNACOLL UH−300)を48.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−2を30.0部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER834、ジャパンエポキシレジン(株)製、平均分子量470)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤5とする。
主剤5は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=49.5/30.3/20.2(重量%)である。
<主剤6>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(ETERNACOLL UH−100、宇部興産(株)製、数平均分子量=1,000)を48.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−2を30.0部、エポキシ樹脂(C)として水添化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(リカレジンHBE−100、新日本理化(株)製、平均分子量430)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤6とする。
主剤6は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=49.5/30.3/20.2(重量%)である。
<主剤7>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(ETERNACOLL UH−200、宇部興産(株)製、数平均分子量=2,000)を8.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−3を70.0部、エポキシ樹脂(C)としてポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(デナコールEX−861、ナガセケムテックス(株)製、平均分子量1,100)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤7とする。
主剤7は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=9.1/70.7/20.2(重量%)である。
<主剤8>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(ETERNACOLL UH−200)を8.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−4を70.0部、エポキシ樹脂(C)として水添化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER8034、ジャパンエポキシレジン(株)製、平均分子量540)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤8とする。
主剤8は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=9.1/70.7/20.2(重量%)である。
<主剤9>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(ETERNACOLL UH−100)を28.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−4を40.0部、エポキシ樹脂(C)として水添化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER8034)を30.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤9とする。
主剤9は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=29.3/40.4/30.3(重量%)である。
<主剤10>
ジオール(A)としてポリブタジエンジオール(NISSO−PB G−2000、日本曹達(株)製、数平均分子量=2,000)を28.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−4を40.0部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER828)を30.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤10とする。
主剤10は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=29.3/40.4/30.3(重量%)である。
<主剤11>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(ETERNACOLL UH−200)を38.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−3を40.0部、エポキシ樹脂(C)として1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル(リカレジンDME−100、新日本理化(株)製、平均分子量320)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤11とする。
主剤11は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=39.4/40.4/20.2(重量%)である。
<主剤12>
ジオール(A)としてポリマーB−7を38.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−3を40.0部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER828)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤12とする。
主剤12は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=39.4/40.4/20.2(重量%)である。
<主剤13>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(クラレポリオール C−1090)を28.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−5を50.0部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER834)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤13とする。
主剤13は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=29.3/50.5/20.2(重量%)である。
<主剤14>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(クラレポリオール C−1090)を28.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−6を50.0部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER834)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤14とする。
主剤14は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=29.3/50.5/20.2(重量%)である。
<主剤15>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(クラレポリオール C−2090)を28.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−4を50.0部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER1002)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤15とする。
主剤15は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=29.3/50.5/20.2(重量%)である。
<主剤16>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(ETERNACOLL UH−200)を28.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−4を50.0部、エポキシ樹脂(C)として水添化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER8034)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤16とする。
主剤16は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=29.3/50.5/20.2(重量%)である。
<主剤17>
ポリマー(B)としてポリマーB−4を78.99部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER1002)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤17とする。
主剤17は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=0/79.8/20.2(重量%)である。
<主剤18>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(ETERNACOLL UH−50、宇部興産(株)製、数平均分子量=500)を18.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−4を60.0部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER1002)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤18とする。
主剤18は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=19.2/60.6/20.2(重量%)である。
<主剤19>
ジオール(A)としてポリオールA−1を28.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−4を50.0部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER1002)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤19とする。
主剤19は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=29.3/50.5/20.2(重量%)である。
<主剤20>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(クラレポリオール C−2090)を58.99部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER1002)を40.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤20とする。
主剤20は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=59.6/0/40.4(重量%)である。
<主剤21>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(クラレポリオール C−2090)を28.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−7を50.0部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER1002)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤21とする。
主剤21は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=29.3/50.5/20.2(重量%)である。
<主剤22>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(クラレポリオール C−2090)を28.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−8を50.0部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER1002)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤22とする。
主剤22は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=29.3/50.5/20.2(重量%)である。
<主剤23>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(クラレポリオール C−2090)を28.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−9を50.0部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER1002)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤23とする。
主剤23は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=29.3/50.5/20.2(重量%)である。
<主剤24>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(クラレポリオール C−2090)を28.99部、ポリマー(B)としてバイロン200を50.0部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER1002)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤24とする。
主剤24は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=29.3/50.5/20.2(重量%)である。
<主剤25>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(クラレポリオール C−2090)を28.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−10を50.0部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER1002)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤25とする。
主剤25は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=29.3/50.5/20.2(重量%)である。
<主剤26>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(クラレポリオール C−2090)を28.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−4を50.0部、エポキシ樹脂(C)としてエチレングリコールジグリシジルエーテル(デナコールEX−810、ナガセケムテックス(株)製、平均分子量=230)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤26とする。
主剤26は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=29.3/50.5/20.2(重量%)である。
<主剤27>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(クラレポリオール C−2090)を28.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−4を50.0部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER1009、ジャパンエポキシレジン(株)製、平均分子量3,800)を20.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤27とする。
主剤27は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=29.3/50.5/20.2(重量%)である。
<主剤28>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(クラレポリオール C−2090)を28.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−4を50.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤28とする。
主剤28は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=29.3/70.7/0(重量%)である。
<主剤29>
ジオール(A)としてポリカーボネートジオール(クラレポリオール C−2090)を15.99部、ポリマー(B)としてポリマーB−4を30.0部、エポキシ樹脂(C)としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER1002)を53.0部、シランカップリング剤としてエポキシ基含有オルガノシランカップリング剤(KBM−403)を1.0部、反応促進剤としてジラウリン酸ジオクチル錫(ネオスタンU−810)を0.01部混合し、酢酸エチルで希釈して得られた固形分50%の樹脂溶液を、主剤29とする。
主剤29は、(A)+(B)+(C)=100重量%中、(A)/(B)/(C)=16.2/30.3/53.5(重量%)である。
<硬化剤1>
イソホロンジイソシアネートの三量体を酢酸エチルで希釈して固形分70%の樹脂溶液としたものを硬化剤1とする。
<硬化剤2>
ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体を酢酸エチルで希釈して固形分70%の樹脂溶液としたものを硬化剤2とする。
<硬化剤3>
ヘキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンとのアダクト体を酢酸エチルで希釈して固形分70%の樹脂溶液としたものを硬化剤3とする。
<硬化剤4>
6官能のイソシアネート其のアダクト体(デュラネートMHG−80、旭化成(株)製)を酢酸エチルで希釈して固形分70%の樹脂溶液としたものを硬化剤4とする。
<硬化剤5>
硬化剤1の50部と硬化剤3の50部を70℃で混合し、酢酸エチルで希釈して固形分70%の樹脂溶液としたものを硬化剤5とする。
<実施例1〜16>、<比較例1〜15>
表1に示すように、各種主剤溶液と硬化剤溶液を重量比で、100:15(実施例1)、100:10(実施例2)、100:20(実施例3〜6、実施例10〜12、実施例15〜16、比較例1、比較例5〜13)、100:30(実施例7〜9、実施例13〜14、比較例2〜4)、100:120(比較例15)となるように配合し、酢酸エチルで希釈して固形分30%に調整した溶液を接着剤溶液とする。
Figure 2011213936
Figure 2011213936
表1中に示す略語は以下の通り。
<ジオール(A)>
・C−1090:クラレ(株)製 クラレポリオール C−1090(ポリカーボネートジオール)
・C−2090:クラレ(株)製 クラレポリオール C−2090(ポリカーボネートジオール)
・C−3090:クラレ(株)製 クラレポリオール C−2090(ポリカーボネートジオール)
・UH−50:宇部興産(株)製 ETERNACOLL UH−50(ポリカーボネートジオール)
・UH−100:宇部興産(株)製 ETERNACOLL UH−100(ポリカーボネートジオール)
・UH−200:宇部興産(株)製 ETERNACOLL UH−200(ポリカーボネートジオール)
・UH−300:宇部興産(株)製 ETERNACOLL UH−300(ポリカーボネートジオール)
・G−2000:日本曹達(株)製 NISSO−PB G−2000(ポリブタジエンジオール)
<ポリマー(B)>
・バイロン200:東洋紡績(株)製 バイロン200(ポリエステルジオール)
<エポキシ樹脂(C)>
・jER828:ジャパンエポキシレジン(株)製 jER828(平均分子量:370、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)
・jER834:ジャパンエポキシレジン(株)製 jER834(平均分子量:470、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)
・jER1002:ジャパンエポキシレジン(株)製 jER1002(平均分子量:1200、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)
・jER1009:ジャパンエポキシレジン(株)製 jER1009(平均分子量:3800、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)
・jER8034:ジャパンエポキシレジン(株)製 jER8034(平均分子量:540、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂)
・EX−810:ナガセケムテックス(株)製 デナコールEX−810(平均分子量:230、エチレングリコールジグリシジルエーテル)
・EX−861:ナガセケムテックス(株)製 デナコールEX−861(平均分子量:1100、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル)
・HBE−100:新日本理科(株)製 リカレジンHBE−100(平均分子量:430、水添化ビスフェノールA型エポキシ樹脂)
・DME−100:新日本理化(株)製 リカレジンDME−100(平均分子量:320、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル)
<シランカップリング剤>
・KBM−403:信越化学(株)製 KBM−403(エポキシ基含有オルガノシランカップリング剤)
<反応促進剤>
・U−810:日東化成(株)社製 ネオスタンU−810(ジラウリン酸ジオクチル錫)
<性能試験>
(フッ素フィルム/フッ素フィルムの作製)
フッ素フィルム(Kynar Film302−PGM−TR、アルケマ(株)製PVDF、厚み30μm)に実施例および比較例の各接着剤を、ドライラミネーターによって塗布し、80℃、1分間乾燥し(乾燥時接着剤量:4〜5g/m2)、前記接着剤層にフッ素フィルム(Kynar Film302−PGM−TR)を重ね合わせ、60℃に設定した2つのロール間を通過させることでラミネートした。その後、得られた積層フィルムを40℃、3日間の硬化(エージング)を行い、接着剤を硬化させた。
(接着力)
[初期]
エージングする前の前記フッ素フィルム系積層フィルムとエージングした後の前記前記フッ素フィルム系積層フィルムを、25℃、湿度65%の環境下で6時間静置後、それぞれ200mm×15mmの大きさに切断し、ASTM−D1876−61の試験法に準じ、引張り試験機を用いて、25℃、湿度65%の環境下で、荷重速度300mm/分でT型剥離試験をおこなった。フッ素フィルム間の剥離強度(N/15mm巾)を5個の試験片の平均値で示す。
[耐湿熱性試験後]
エージングした後の前記フッ素フィルム系積層フィルムを121℃、100%RHの環境下に、24時間、48時間、72時間、96時間、120時間、144時間静置した。
その後、前記積層フィルムを25℃、湿度65%の環境下で6時間静置後、それぞれ200mm×15mmの大きさに切断し、ASTM−D1876−61の試験法に準じ、引張り試験機を用いて、25℃、湿度65%の環境下で、荷重速度300mm/分でT型剥離試験をおこなった。フッ素フィルム間の剥離強度(N/15mm巾)を5個の試験片の平均値で示し、以下のように評価した。
得られた積層フィルムの評価結果を表3〜4に示す。
◎ 実用上優れる:5N/15mm以上
○ 実用域:4〜5N/15mm
△ 実用下限:2〜4N/15mm
× 実用不可:2N/15mm未満
Figure 2011213936
Figure 2011213936
表4に示すように、比較例1は、ジオール(A)を含有しないため、耐湿熱試験後の接着力が大きく悪化した。
比較例2は、ジオール(A)の数平均分子量が700未満であるためエージング前の接着力が小さいうえ、エージングによって初期接着力はある程度確保できたが、耐湿熱試験によりその接着力も著しく低下した。
比較例3は、ジオール(A)の数平均分子量が5,000より大きいため、耐湿熱試験による接着力の低下が著しい。
比較例4は、ポリマー(B)を含有しないため、エージングしてさえ十分な初期接着力が得られなかった。
比較例5は、ポリマー(B)の数平均分子量が7,000未満であるため凝集力が不足し、十分な接着力が得られなかった。
比較例6は、ポリマー(B)の数平均分子量が50,000より大きいため基材との濡れ性が低下し、十分な接着力が得られなかった。
比較例7は、ポリマー(B)のガラス転移温度が―20℃より低いため、接着剤の凝集力が不足しエージング前の接着力が大きく悪化した。
比較例8は、ガラス転移温度が60℃より高いため、接着剤としての粘弾性が不足し、接着力が大きく悪化した。
比較例9は、ポリマー(B)の1分子あたりの1級水酸基が1.5個より少ないため、架橋度が不足し、耐湿熱性試験後に接着力が大きく低下した。
比較例10は、エポキシ樹脂(C)の数平均分子量が250より小さいため、接着剤が柔らかくなりすぎて接着剤としての粘弾性が損なわれ、初期接着力が小さいうえ、耐湿熱性試験により接着力が低下した。
比較例11は、エポキシ樹脂(C)の数平均分子量が3,000より大きいため、接着剤が硬くなりすぎて、初期接着力すら確保できなかった。
比較例12は、エポキシ樹脂(C)を含有しないため、ポリマー(B)の加水分解が抑制できず、耐湿熱試験後の接着力が大きく悪化した。
比較例13は、エポキシ樹脂(C)の添加量がジオール(A)とポリマー(B)とエポキシ樹脂(C)合計100重量部に対して50重量部よりも多いため、接着剤の凝集力が不足し、接着力が悪化した。
比較例14は、ポリイソシアネート(D)を含有しないので、架橋構造が形成されないため、耐湿熱性試験後の接着力が大きく悪化した。
一方、表3に示す実施例1〜16は、ジオール(A)として数平均分子量700〜5,000のポリカーボネートジオール、ポリマー(B)として数平均分子量7,000〜50,000、ガラス転移温度−20〜60℃であり、1分子中に平均して1.5〜3.5個の1級水酸基を有するポリエステルポリオールおよび/またはポリエステルポリウレタンポリオール、エポキシ樹脂(C)として数平均分子量250〜3,000のエポキシ樹脂、及びポリイソシアネート(D)としてイソシアヌレート骨格を含むイソホロンジイソシアネートの誘導体を、それぞれ好適な量を含有するので、初期接着力、エージング後の接着力、耐湿熱性試験後の接着力をすべてバランスよく満たしていた。
中でも実施例15および実施例16がすべての試験で高い接着力を示した。
実施例15、16の接着剤は、ジオール(A)として好適な数平均分子量1,500〜5,000のポリカーボネートジオールを使用しているため、数平均分子量1,000のポリカーボネートジオールを使用してなる実施例9と比較するとエージング工程前の接着力が良好であった。
また、実施例15、16の接着剤は、ポリマー(B)としてガラス転移温度が7℃のものを用いるので、ガラス転移温度が−5℃のポリマー(B)を用いる実施例12と比較すると耐湿熱性試験後も高い接着力を維持していた。
また、実施例15、16の接着剤は、エポキシ樹脂(C)として(水添化)ビスフェノールA型を使用しているので、エポキシ樹脂(C)としてポリエチレングリコールジグリシジルエーテルを使用する実施例7や、エポキシ樹脂(C)として1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテルを使用する実施例11と比較すると、耐湿熱性試験後も十分にせん断強度が保持されており高い接着力を維持していた。
また、実施例15、16の接着剤は、実施例2と比較すると、(水添化)ビスフェノールA型のエポキシ樹脂(C)がより好ましい配合量(ジオール(A)とポリマー(B)とエポキシ樹脂(C)合計100重量%中10〜40重量%の範囲)で配合されているため、耐湿熱性試験後もより高い接着力を維持していた。
本発明の接着剤を用いれば、耐久性に優れる太陽電池裏面保護シートを形成することができる。

たとえば、JIS C 8917(結晶系太陽電池モジュールの環境試験方法及び耐久試験方法)には、耐湿性試験B−2として、85℃、85%RH下で1000時間の耐久性試験が課せられており、特に過酷な試験方法として知られている。今回は121℃、100%RH雰囲気下での耐湿熱性試験を行ったが、この試験はJIS C 8917に比べてさらに過酷であり、この121℃、100%RH雰囲気下での耐湿熱性試験に耐えることは、長期の耐湿性試験B−2にも十分耐え得ることを示唆する。
本発明の接着剤を用いてなる太陽電池裏面保護シートは、このような長期耐湿熱試験において、十分な層間接着強度(ラミネート強度)を保持し、シート層間にデラミネーションを発生させないことにより、太陽電池素子の保護、発電効率の維持、さらに太陽電池の寿命延長に寄与することができる。太陽電池の寿命延長は、太陽電池システムの普及につながり、化石燃料以外でのエネルギー確保の観点から、環境保全に寄与することにもなる。
本発明に係る接着剤は、太陽電池裏面保護シートの他、長期の耐湿熱性の要求される建造物など屋外産業用途向け多層積層材(防壁剤、屋根材、窓材、屋外フローリング材、証明保護材、自動車部材等)用の接着剤として好適である。

Claims (5)

  1. 主剤と硬化剤とを用いる積層シート用接着剤組成物であって、
    前記主剤が、数平均分子量700〜5,000のジオール(A)と、数平均分子量が7,000〜50,000、ガラス転移温度−20〜60℃であり、1分子中に平均して1.5〜3.5個の水酸基を有するポリマー(B)と、数平均分子量300〜3,000のエポキシ樹脂(C)とを含有し、
    前記(A)〜(C)の合計100重量%中、前記エポキシ樹脂(C)が5〜50重量%含まれ、
    前記硬化剤がポリイソシアネート(D)を含み、
    前記ジオール(A)とポリマー(B)の水酸基の合計に対して、ポリイソシアネート(D)の全イソシアネート基が、当量比で0.5〜10.0であることを特徴とする積層シート用接着剤組成物。
  2. 前記ジオール(A)がポリカーボネートジオールである請求項1記載の積層シート用接着剤組成物。
  3. 前記ポリマー(B)がポリエステルおよび/またはポリエステルポリウレタンであることを特徴とする請求項1または2いずれか記載の積層シート用接着剤組成物。
  4. 前記ジオール(A)が、ジオール(A)とポリマー(B)とエポキシ樹脂(C)の合計100重量%中、5〜60重量%含まれることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の積層シート用接着剤組成物。
  5. 前記ポリマー(B)が、ジオール(A)とポリマー(B)とエポキシ樹脂(C)の合計100重量%中、20〜90重量%含まれることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の積層シート用接着剤組成物。
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