JP2011213255A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】寄生ダイオードを有する電界効果トランジスタを電源開閉器として適用した場合に、電界効果トランジスタの異常を検出することができる電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】車両のステアリング機構に対する操舵補助力を発生する電動モータを駆動するモータ駆動回路13は、前記電動モータを駆動するブリッジ回路22と、該ブリッジ回路に直流電力を供給する直流電源からの直流電力が入力される電源端子tp,tnと、該電源端子と前記ブリッジ回路との間を接続する一対の電源ラインの何れか一方に、内部の寄生ダイオードが前記直流電源に対して順方向となるように介挿された電界効果トランジスタFET1と、該電界効果トランジスタをオン状態及びオフ状態に駆動したときの当該電界効果トランジスタの入力側及び出力側の両端の差動電圧を検出して当該電界効果トランジスタの異常を検出する異常検出手段とを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両のステアリング機構に対し、電動モータで発生する操舵補助力を伝達するようにした電動パワーステアリング装置に関し、特に、電動モータを駆動するモータ駆動回路の改良に関する。
この種の電動パワーステアリング装置としては、例えば、電動モータを駆動する電動機駆動回路とバッテリとの間にノーマルオープン接点構成のリレーを備えたリレー回路を介挿して、異常発生時にリレー回路をオフ状態として電動機駆動回路への直流電力の供給を遮断するようにした電動パワーステアリング装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、上記リレー回路に代えて2個の電界効果トランジスタを直列接続し、一方の電界効果トランジスタをその寄生ダイオードが電源に対して順方向となるように配置するともに、他方の電界効果トランジスタをその寄生ダイオードが電源に対して逆方向となるように配置した開閉器を適用した電動パワーステアリング装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許第2506269号公報 特許第3375502号公報
ここで、上記特許文献1に記載の従来例にあっては、異常発生時に電動機駆動回路へ供給する直流電源を遮断するためにリレー回路を適用しており、システム停止時にはリレー回路によって電源が遮断されるため、通常、電動機駆動回路に供給する直流電力を平滑化するために設けるコンデンサのリーク電流防止し、暗電流を抑制することができる。ところが、リレー回路を適用しているため、応答が遅いとともに電動モータを駆動するために大電流を必要とする場合に、リレー回路自体が大型化してしまうとともに、リレーのオン・オフ時に作動音が発生して運転者に違和感を与えるという問題点がある。さらに、機械的接点であるため、溶着や異物による接点不良が発生する可能性があるという問題点もある。
これに対して、上記特許文献2に記載の従来例にあっては、リレー回路に代えて2個の電界効果トランジスタを、一方の電界トランジスタをその寄生ダイオードが電源に対して順方向となるように配置し、他方の電荷トランジスタをその寄生ダイオードが電源に対して逆方向となるように配置することにより開閉器を構成しているので、応答速度を速めるとともに、大電力用のリレー回路に比較して小型であり、且つオン状態に制御するための電力が小さくてよいので消費電力を低減することができるという利点を有する。
この特許文献2に記載の従来例にあっては、バッテリ電源の逆極性接続に対処するため、電動機を駆動するブリッジ回路と電源との間の開閉器を2個の電界効果トランジスタで構成しているので、バッテリ電源が逆極性に接続された場合でも、電界効果トランジスタの寄生ダイオードによって逆電流が流れるのを阻止することができ、ブリッジ回路や電動機を保護することができるものであるが、この時、寄生ダイオードが電源に対して順方向となるように配置した電界効果トランジスタの異常を検出する手段は提案されていない。
そこで、本発明は上記従来例の課題に着目してなされたものであり、電源に対して順方向となる寄生ダイオードを備えた電界効果トランジスタを電源開閉器として適用した場合に、電界効果トランジスタの異常を検出することができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る電動パワーステアリング装置は、車両のステアリング機構に対する操舵補助力を発生する電動モータと、該電動モータを駆動するモータ駆動回路と、該モータ駆動回路を制御する制御装置とを備えた電動パワーステアリング装置であって、前記モータ駆動回路は、前記電動モータを駆動するブリッジ回路と、直流電源からの直流電力が入力されて前記ブリッジ回路に直流電力を供給する電源端子と、該電源端子と前記ブリッジ回路との間を接続する一対の電源ラインの何れか一方に、内部の寄生ダイオードが前記直流電源に対して順方向となるように介挿された電界効果トランジスタと、該電界効果トランジスタをオン状態及びオフ状態に駆動したときの当該電界効果トランジスタの入力側及び出力側の両端の差動電圧を検出して当該電界効果トランジスタの異常を検出する異常検出手段とを備えたことを特徴としている。
また、本発明の請求項2に係る電動パワーステアリング装置は、請求項1に係る発明において、前記異常検出手段が、前記電界効果トランジスタをオン状態及びオフ状態に駆動したときの入力側及び出力側の電圧の差動電圧を検出する差動電圧検出部と、該差動電圧検出部で検出した前記電界効果トランジスタをオン状態及びオフ状態に駆動したときの差動電圧変化に基づいて前記電界効果トランジスタの異常を検出する異常検出部とを備えていることを特徴としている。
さらに、本発明の請求項3に係る電動パワーステアリング装置は、請求項1又は2に係る発明において、前記一対の電源ライン間における前記電界効果トランジスタと前記ブリッジ回路との間に平滑用コンデンサが接続され、該平滑用コンデンサと直列に、内部の寄生ダイオードを前記平滑用コンデンサへの電荷の蓄積を阻止する方向となるように第2の電界効果トランジスタが接続されていることを特徴としている。
本発明によれば、電源端子とモータを駆動するブリッジ回路との間の一対の電源ラインにおける正極ラインに、電界効果トランジスタをその内部の寄生ダイオードが電源に対して順方向となるように接続して電源開閉器としたときに、その電界効果トランジスタをオン状態及びオフ状態に駆動したときの当該電界効果トランジスタの入力側及び出力側の差電圧を検出することにより、電界効果トランジスタの異常を正確に検出することができる。
この場合、電界効果トランジスタをオン状態及びオフ状態に駆動したときの電界効果トランジスタの入力側及び出力側の電圧の差電圧を、差動電圧検出部で、検出することにより、電界効果トランジスタをオン状態及びオフ状態に駆動したときの差動電圧変化に基づいて電界効果トランジスタの異常をより正確に検出することができる。
本発明を適用した電動パワーステアリング装置の概略構成を示す図である。 モータ駆動回路の具体的構成を示す回路図である。 コントロールユニット12で実行する異常検出処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の動作の説明に供する信号波形図である。 本発明の他の実施形態を示すモータ駆動回路の具体的構成を示す回路である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す概略構成図であって、図中、1はステアリング機構である。このステアリング機構1は、ステアリングホイール2が装着されたステアリングシャフト3と、このステアリングシャフト3のステアリングホイール2とは反対側に連結されたラックピニオン機構4と、このラックピニオン機構4にタイロッド等の連結機構5を介して図示しない左右の転舵輪が連結されている。
そして、ステアリングシャフト3には、例えばウォームギヤで構成される減速ギヤ機構7を介して例えばブラシレスモータで構成される電動モータ8が連結されている。
この電動モータ8は、電動パワーステアリング装置の操舵補助力を発生する操舵補助力発生用モータとして動作する。この電動モータ8は車両に搭載されたバッテリ9から出力されるバッテリ電圧が直接入力されるとともに、イグニッションスイッチ10を介して入力される制御装置11によって駆動される。
この制御装置11は、操舵補助指令値を演算してゲート駆動信号を出力するコントロールユニット12と、このコントロールユニット12から出力されるゲート駆動信号が入力されて、このゲート駆動信号に基づいて電動モータを駆動するモータ駆動回路13とを備えている。
コントロールユニット12には、電動モータ8に供給されるモータ駆動電流を検出するモータ電流検出回路15で検出したモータ電流検出値Imd、ステアリングシャフト3に配設された操舵トルクセンサ16で検出されたステアリングホイール2に入力される操舵トルクTが入力されていると共に、車速検出部としての車速センサ17で検出した車速Vsが入力されている。
ここで、操舵トルクセンサ16は、ステアリングホイール2に付与されてステアリングシャフト3に伝達された操舵トルクを検出するもので、例えば、操舵トルクを図示しない入力軸及び出力軸間に介挿したトーションバーの捩れ角変位に変換し、この捩れ角変位を磁気信号で検出し、それを電気信号に変換するように構成されている。
そして、コントロールユニット12は、操舵トルクT、車速Vsに基づいて操舵補助指令値を演算し、この操舵補助指令値に基づいてd−q軸電流指令値を算出し、このd−q軸電流指令値を2相−3相変換して3相電流指令値を算出し、算出した3相電流指令値とモータ電流検出回路15で検出したモータ電流検出値との電流偏差を比例・積分(PI)制御演算して3相電圧指令値を算出し、この3相電圧指令値に基づいてインバータ用ゲート駆動信号IG1〜IG6を形成し、形成したゲート駆動信号IG1〜IG6をモータ駆動回路13に出力する。
この他、電源投入時にモータ駆動回路13の後述する電源スイッチとなる第1及び第2の電界効果トランジスタFET1及びFET2をオン状態に制御し、システム停止時及び異常時にオフ状態に制御するゲート駆動信号SG1及びSG2を出力する。また、電源投入時にモータ駆動回路13とのモータスイッチとなる電界効果トランジスタFETu〜FETwをオン状態に制御し、システム停止時及び異常時にオフ状態に制御するゲート駆動信号SGu〜SGwを出力する。
モータ駆動回路13は、図2に示すように、バッテリ9の正極端子が接続される電源端子tpと、負極端子が接続される電源端子tnを有し、これら電源端子tp及びtnから正極ラインLp及び負極ラインLnが導出されている。これら正極ラインLp及び負極ラインLn間には、これらライン上のノイズを低減するためのノーマルコイルやコモンコイルを備えたノイズフィルタ21が接続されている。
さらに、ノイズフィルタ21の出力側の正極ラインLpに電源供給用としての第1の電界効果トランジスタFET1がその寄生ダイオードが正極ラインの電源に対して順方向となるように接続されている。この第1の電界効果トランジスタFET1の出力側には、正極ラインLp及び負極ラインLn間に平滑用コンデンサC1及びC2が並列に接続され、これら平滑用コンデンサの正極ラインLp側と正極ラインLpとの間に第2の電界効果トランジスタFET2がその寄生ダイオードが平滑用コンデンサC1及びC2への電荷の蓄積を阻止する方向となるように接続されている。
さらに、正極ラインLp及び負極ラインLnには平滑用コンデンサC1及びC2と第2の電界効果トランジスタFET2の直列回路と並列にブリッジ回路としてのインバータ回路22が接続されている。
このインバータ回路22は、6個の電界効果トランジスタFET11〜FET16を有し、これら電界効果トランジスタFET11及びFET12が直列に接続されてU相スイッチングアームSAuを形成し、電界効果トランジスタFET13及びFET14が直列に接続されたV相スイッチングアームSAvを形成し、電界効果トランジスタFET15及びFET16が直列に接続されてW相スイッチングアームSAwを形成し、各スイッチングアームSAu〜SAwが並列に接続されている。
各スイッチングアームSAu、SAv及びSAwの電界効果トランジスタFET11及びFET12の接続点、電界効果トランジスタFET13及びFET14の接続点及び電界効果トランジスタFET15及びFET16の接続点が夫々U相交流出力点Pu、V相交流出力点Pv及びW相交流出力点Pwとされている。そして、各交流出力点Pu、Pv及びPwと出力端子tu、tv及びtwとの間にモータ用開閉器として夫々電界効果トランジスタFETu、FETv及びFETwがその寄生ダイオードを電動モータ側への電力供給を許容する方向として接続されている。
そして、出力端子tu、tv及びtwが電動モータ8の3相給電端子に接続されている。また、インバータ回路22の各電界効果トランジスタFET11〜FET16のゲートにはコントロールユニット12から出力されるゲート駆動信号IG1〜IG6が供給されている。また、第1及び第2の電界効果トランジスタFET1及びFET2のゲートには、コントロールユニット12から出力されるゲート駆動信号SG1及びSG2が供給されている。さらに、電界効果トランジスタFETu〜FETwのゲートにはコントロールユニット12から出力されるゲート駆動信号SGu〜SGwが供給されている。
さらに、前述した正極ラインLpに接続した第1の電界効果トランジスタFET1の異常を検出するために、電界効果トランジスタFET1の入力側及び出力側の電圧を個別に検出する一対の電圧検出部30A及び30Bが設けられている。
これら電圧検出部30A及び30Bのそれぞれは、図2に示すように、電界効果トランジスタFET1の入力側及び出力側と接地との間にそれぞれ分圧抵抗R1及びR2を接続し、両分圧抵抗R1及びR2の接続点から検出電圧Va及びVbを出力するように構成されている。
そして、電圧検出部30A及び30Bで検出された検出電圧Va及びVbが差動増幅回路31に供給されて差動増幅されてコントロールユニット12のA/D変換機能を有する入力端子に入力される。
このコントロールユニット12では、第1の電界効果トランジスタFET1の異常を検出する図3に示す異常検出処理が実行される。この異常検出処理は、コントロールユニット12に電源が投入された直後の初期診断過程で実行され、先ず、ステップS1で、電動モータ8を、トルクを発生しない無トルク状態で駆動する。ここで、電動モータ8を無トルク状態で駆動するには、例えば定格電流の1/5程度の電流指令を出力するともに、d軸電流のみを通電してトルクが発生しない電流で駆動する。
次いで、ステップS2に移行して、ゲート駆動信号SG1をオフ状態に制御し、次いでステップS3に移行して、ゲート駆動信号SG1をオフ状態としてから所定時間T1(例えば1msec)が経過したか否かを判定し、所定時間T1が経過していないときには所定時間T1が経過するまで待機し、所定時間T1が経過したときには、ステップS4に移行する。
このステップS4では、差動増幅回路31から出力される差動電圧Vd(n)を読込み、次いでステップS5に移行して、今回値記憶領域に記憶されている前回値Vd(n-1)を前記メモリに形成した前回値記憶領域に更新記憶してから読込んだ差動電圧Vd(n)を今回値記憶領域に更新記憶してステップS6に移行する。
このステップS6では、差動電圧の今回値Vd(n)から前回値Vd(n-1)を減算した値の絶対値でなる差動電圧変化量ΔVd(=|Vd(n)−Vd(n-1)|)を算出し、次いでステップS7に移行して、算出した差動電圧変化量ΔVdが予め設定された変化量設定値ΔVs以上であるか否かを判定する。
この判定結果がΔVd≧ΔVsであるときには差動電圧変化量ΔVd(n)に変化があり、第1の電界効果トランジスタFET1が正常であると判断してステップS8に移行し、正常検出回数Nを“1”だけインクリメントしてからステップS9に移行し、ΔVd<ΔVsであるときには、第1の電界効果トランジスタFET1がオン異常である可能性があるものと判断してそのままステップS9に移行する。
ステップS9では、前記ステップS2でゲート駆動信号SG1をオフ状態としてから所定時間T1より大きい所定時間T2(例えば2msec)が経過したか否かを判定し、所定時間T2が経過していないときには所定時間T2が経過するまで待機し、所定時間T2が経過したときにはステップS10に移行する。
このステップS10では、ゲート駆動信号SG1をオン状態に制御し、次いでステップS11に移行して、ゲート駆動信号SG1をオン状態としてから前述した所定時間T1が経過したか否かを判定し、所定時間T1が経過していないときには所定時間T1が経過するまで待機し、所定時間T1が経過したときには、ステップS12に移行する。
このステップS12では、差動増幅回路31から出力される差動電圧Vd(n)を読込み、次いで、ステップS13に移行して、メモリの今回値記憶領域に記憶されている前回値Vd(n-1)をメモリの前回値記憶領域に更新記憶し、次いで読込んだ差動電圧Vd(n)を今回値記憶領域に更新記憶してからステップS14に移行する。
このステップS14では、差動電圧の今回値Vd(n)から前回値Vd(n-1)を減算した値の絶対値でなる差動電圧変化量ΔVd(=|Vd(n)−Vd(n-1)|)を算出し、次いでステップS15に移行して、算出した差動電圧変化量ΔVdが予め設定された変化量設定値ΔVs以上であるか否かを判定する。
この判定結果がΔVd≧ΔVsであるときには差動電圧変化量ΔVd(n)に変化があり、第1の電界効果トランジスタFET1が正常であると判断してステップS16に移行して正常検出回数Nを“1”だけインクリメントしてからステップS17に移行し、ΔVd<ΔVsであるときにはオフ異常が発生しているものと判断して直接ステップS17に移行する。
ステップS17では、正常検出回数Nが予め設定した所定値Nsに達したか否かを判定し、正常検出回数NがN≧Nsであるときには、ステップS18に移行して、前述した所定時間T2が経過したか否かを判定し、所定時間が経過していないときにはこれが経過するまで待機し、所定時間が経過したときにはステップS19に移行して、電動モータ8の駆動を停止して電界効果トランジスタFET1が正常であると確定して異常検出処理を終了する。
また、ステップS17の判定結果が、N<NsであるときにはステップS20に移行し、異常状態を確定するに十分な例えば第1の電界効果トランジスタFET1が正常であって、正常回数Nが所定値Nsに達するまでの時間より長い異常監視時間T3が経過したか否かを判定し、異常監視時間T3が経過していないときには前記ステップS2に戻り、異常監視時間T3が経過したときには、ステップS21に移行する。
このステップS21では、電動モータ8の駆動を停止し、次いでステップS22に移行して、第1の電界効果トランジスタFET1がオン異常又はオフ異常であることを表す異常警報として例えば運転席のインストルメントパネルに形成した警報表示素子32を点灯表示する警告処理を行ってから異常を確定して異常検出処理を終了する。
この図3の処理が異常検出部に対応し、この図3の処理と、電圧検出部30A,30B及び差動増幅回路31とで異常検出手段に対応している。
次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、車両が停止している状態で、イグニッションスイッチ10をオン状態とすると、これに応じてバッテリ9のバッテリ電圧がコントロールユニット12に入力されることにより、コントロールユニットに電源が投入される。
この状態で、コントロールユニット12では所定の初期診断等の初期化処理を行って、診断結果が正常であるときに、モータ駆動回路13の第1及び第2の電界効果トランジスタFET1及びFET2と、電界効果トランジスタFETu、FETv及びFETwとをそれぞれオン状態とするゲート駆動信号SG1、SG2、SGu、SGv及びSGwをモータ駆動回路13に出力する。
これにより、モータ駆動回路13の電界効果トランジスタFET1、FET2、FETu〜FETwがオン状態となって、バッテリ9の直流電力がノイズフィルタ21を介し、さらに平滑コンデンサC1及びC2で平滑化されてインバータ回路22に供給され、インバータ回路22の出力が電界効果トランジスタFETu〜FETwを介して電動モータ8に供給される。
このとき、ステアリングホイール2を操舵していない非操舵状態では、トルクセンサ16で検出される操舵トルクが零を維持するため、コントロールユニット12で、算出される操舵補助指令値が零となり、この操舵補助指令値をd−q軸変換したd軸電流指令値及びq軸電流指令値も零となり、これらを2相−3相変換した3相電流指令値も零となる。
また、電動モータ8は停止状態を維持しており、インバータ回路22でモータ電流検出回路15によって検出されるモータ電流検出値も零であるので、電流指令値及びモータ電流検出値の電流偏差も零となり、PI制御演算結果の3相電圧指令値も零となって、インバータ用ゲート駆動信号IG1〜IG6が全て50%デューティ(duty)となる。このため、モータ駆動回路13のインバータ回路22の電界効果トランジスタFET11〜FET16が全て50%デューティ(duty)状態を維持する。
この車両の停止状態で、運転者がステアリングホイール2を操舵する所謂据え切りを行うと、トルクセンサ16で大きな操舵トルクが検出され、これがコントロールユニット12に入力される。このため、コントロールユニット12で大きな操舵補助指令値が演算され、これに応じてd−q軸変換したd軸電流指令値及びq軸電流指令値も大きくなって、これを2相−3相変換した3相電流指令値も大きな値となる。この3相電流指令値と零を維持するモータ電流検出値との偏差がPI制御演算されることによって算出される3相電圧指令値も大きな値となることから、コントロールユニット12からゲート駆動信号IG1〜IG6がモータ駆動回路13のインバータ回路22に出力される。
これに応じてインバータ回路22から大きな3相駆動電流が電動モータ8の3相コイルに供給されて電動モータ8が回転駆動され、操舵トルクに応じた操舵補助力を発生する。電動モータ8で発生された操舵補助力は減速ギヤ機構7を介してステアリングシャフト3に伝達されることにより、ステアリングホイール2を軽く操舵することができる。
その後、車両が発進すると、これに応じて路面抵抗が減少することにより、ステアリングホイール2を操舵したときの操舵トルクが小さくなるので、これに応じた操舵補助力指令値が演算されて、電動モータ8で操舵トルクに応じた補助補助力が発生される。
その後、車両を停止させた後に、イグニッションスイッチ10をオフ状態とすると、このイグニッションスイッチ10を介してコントロールユニット12に入力される電源路は遮断されるが、バッテリ9から直接コントロールユニット12に供給される電源路はコントロールユニット12で所定時間が経過するまでは自己保持される。この間に、操舵角情報や故障情報の不揮発性メモリへの書込みを行ったり、やイグニッションスイッチ10の再始動に備えたりすることができる。
そして、所定時間が経過すると、コントロールユニット12が自己保持状態から開放されることにより、コントロールユニット12へのバッテリ電力の供給が停止されて、コントロールユニット12が非作動状態に移行する。このため、コントロールユニット12から出力されるゲート駆動信号IG1〜IG6、SG1,SG2及びSGu〜SGwはオフ状態となる。
このとき、モータ駆動回路13では、図2に示すように、電界効果トランジスタFET1がその寄生ダイオードがバッテリ9の直流電力に対して順方向となるように接続されているので、ゲート駆動信号SG1がオフ状態となって電界効果トランジスタFET1がオフ状態となってもバッテリ9の直流電力が寄生ダイオードを通じて正極ラインLpの後段側に出力可能な状態となる。
しかしながら、平滑用コンデンサC1及びC2には、これらと正極ラインLpとの間に電界効果トランジスタFET2がその寄生ダイオードを平滑用コンデンサC1及びC2への電荷の蓄積を阻止する方向として接続されており、且つゲート駆動信号SG2がオフ状態となって電界効果トランジスタFET2がオフ状態となっている。このため、電界効果トランジスタFET1の寄生ダイオードを通じて供給されるバッテリ電力が電界効果トランジスタFET2及びその寄生ダイオードによって遮断され、平滑用コンデンサC1及びC2に電荷が蓄積されることを確実に阻止して暗電流が流れることを確実に防止することができる。
また、電界効果トランジスタFET1の寄生ダイオードから出力されるバッテリ電力がインバータ回路22にも供給されるが、各電界効果トランジスタFET11〜FET16に供給されるゲート駆動信号IG1〜IG6がオフ状態であり、且つ各電界効果トランジスタFET11〜FET16の寄生ダイオードがバッテリ電力を阻止する方向に接続されているので、バッテリ電力はインバータ回路22で遮断される。
つまり、電界効果トランジスタFET1の寄生ダイオードがバッテリ電力に対して順方向となっているが、その後段側で電界効果トランジスタFET2及びインバータ回路22で遮断されるので、バッテリ電力が消費されることはなく、暗電流が流れることを確実に防止することができる。
同様に、コントロールユニット12の自己診断結果が異常である場合や、電動モータ8への駆動電流が過電流状態となったときなどの異常が発生した場合にも、コントロールユニット12から出力される各ゲート駆動信号IG1〜IG6、SG1,SG2及びSGu〜SGwがオフ状態に制御され、この場合にも上述した同様にバッテリ電力の消費が停止されて、暗電流が流れることを確実に阻止することができる。
さらに、新たにバッテリ9を取付ける場合や古くなったバッテリ9を取外して新たなバッテリ9に交換する場合に、バッテリ9の接続極性を間違えて、電源端子tpに負極側を電源端子tnに正極側を接続した場合には、バッテリ電力が負極ラインLnから平滑用コンデンサC1及びC2と電界効果トランジスタFET2の寄生ダイオードを通じて正極ラインLpに向かうとともに、インバータ回路22の各電界効果トランジスタFET11〜FET16の寄生ダイオードを通じて正極ラインLpに向かう。しかしながら、正極ラインLpに介挿されている電界効果トランジスタFET1の寄生ダイオードが逆方向となるので、この寄生ダイオードによってバッテリ9の負極側に向かうバッテリ電力が確実に遮断されて、バッテリ9の誤接続によって、電流路が形成されることを確実に阻止することができる。
一方、コントロールユニット12では、イグニッションスイッチ10がオン状態となってバッテリ9からバッテリ電力が供給開始されて電源投入状態となると、初期化処理における自己診断処理で、図3に示す異常検出処理が実行開始される。
このため、先ず、電動モータ8に低電流のd軸電流を供給することにより、電動モータ8をトルクを発生しない状態で駆動する(ステップS1)。このように、電動モータ8を無トルク状態で駆動することにより、電界効果トランジスタFET2がオン状態に制御されて平滑用コンデンサC1及びC2に蓄積されている電荷を放電する。この無トルク状態で電動モータ8を駆動する場合には、電動モータ8で操舵補助力が発生することはなく、ステアリングシャフト3へ操舵補助力が伝達されることもない。
この状態で、図4(a)に示すように、ゲート駆動信号SG1を時点t1でオフ状態に制御する(ステップS2)。次いで、所定時間T1が経過した時点t2で差動増幅回路31から出力される差動電圧Vd(n)を読込み(ステップS4)、今回値記憶領域に記憶されている初期値を前回値記憶領域に記憶し、読込んだ差動電圧Vd(n)を今回値記憶領域に更新記憶する(ステップS5)。このとき、電界効果トランジスタFET1が正常であるものとすると、ゲート駆動信号SG1がオフ状態となっているので、この電界効果トランジスタFET1もオフ状態となっている。
このため、電界効果トランジスタFET1の入力側及び出力側が寄生ダイオードを通じて接続される状態となる。このとき、電界効果トランジスタFET1の入力電圧Vaは図4(b)に示すように、バッテリ9のバッテリ電圧VBと略等しくなるが、出力電圧Vbは寄生ダイオードで電圧降下Vfを生じることから図4(c)に示すように入力電圧Vaから電圧降下Vf分低下した電圧(Va−Vf)となる。このため、入力電圧Vaと出力電圧Vbとの差電圧(Va−Vb)は図4(d)に示すように電圧降下Vfに対応した値となる。これに応じて、差動増幅回路31から出力される差動電圧Vd(n)は図4(e)に示すように、電圧降下Vf分にゲインGを乗算した値となる。この差動電圧Vd(n)が時点t2で今回値記憶領域に記憶される。
このとき、今回値記憶領域に記憶されていた初期値として小さい値を設定しておくことにより、ステップS6で算出される差動電圧変化量ΔVdがG×Vfとなって変化量設定値ΔVsより大きな値となる。このため、電界効果トランジスタFET1が正常であると判断されてステップS8に移行して、正常検出回数Nを“1”だけインクリメントする。
その後、所定時間T2が経過した時点t3でゲート駆動信号SG1をオン状態に制御する(ステップS10)。その後、所定時間T1が経過した時点t4で差動増幅回路31から出力される差動電圧Vd(n)を読込む(ステップS12)。このとき、電界効果トランジスタFET1が正常である場合には、ゲート駆動信号SG1がオン状態となることにより、電界効果トランジスタFET1もオン状態となり、その入力側及び出力側が非常に小さなオン抵抗によって接続される状態となる。このため、出力電圧Vbは図4(c)に示すように入力電圧Vaと略等しい電圧となり、両者の差電圧(Va−Vb)は図4(d)に示すように零となり、差動増幅回路31から出力される差動電圧Vd(n)も図4(e)に示すように零となる。
このため、読込んだ差動電圧Vd(n)から前回の差動電圧Vd(n-1)を減算した値の絶対値でなる差動電圧変化量ΔVdはG×Vfとなり、変化量設定値ΔVsより大きな値となる。したがって、図3の異常検出処理で、電界効果トランジスタFET1が正常であると判断されてステップS15からステップS16に移行して、正常検出回数Nが“1”だけインクリメントされて“2”となる。
このとき、異常検出処理が開始されたばかりで、正常検出回数Nが設定値Nsには達しないので、ステップS17からステップS20に移行して、異常監視時間T3が経過したか否かを判定し、異常監視時間T3が経過していないので、ステップS2に戻る。
その後、上記ステップS2〜S17及びステップS20の処理を繰り返して、第1の電界効果トランジスタFET1が正常である場合には、正常検出回数Nが順次インクリメントされる。そして、異常監視時間T3が経過する前に、正常検出回数Nが設定値Ns以上となると、正常と判断されてステップS18に移行し、所定時間T2が経過後に、ステップS19に移行して、モータの駆動が停止されて電界効果トランジスタFET1の正常を確定する。
このとき、ゲート駆動信号SG1がオン状態であるときに電界効果トランジスタFET1の正常を確定するので、電界効果トランジスタFET1のオン状態を継続させることにより、正常な状態で電動モータ8の駆動制御を開始することができる。
因みに、ゲート駆動信号SG1をオフ状態にした状態で、電界効果トランジスタFET1の正常を確定した場合には、その後に電動モータ8の駆動制御を開始した時点で電界効果トランジスタFET1をオン状態とすることになり、このときにオフ異常が発生する恐れがあるが、上記のように電界効果トランジスタFET1のオン状態で正常を確定することにより、オフ異常が発生することを確実に防止することができる。
ところが、電界効果トランジスタFET1にゲート駆動信号SG1がオフ状態となってもオン状態を継続するオン異常が発生している場合には、時点t1〜t3のように、ゲート駆動信号SG1がオフ状態となっている状態で、実際には電界効果トランジスタFET1がオン状態を継続することから、電界効果トランジスタFET1の入力側及び出力側が低抵抗値で接続される状態となり、出力電圧Vbが図4(c)で破線図示のように入力電圧Vaと略等しい状態となる。このため、差電圧(Va−Vb)が略零となり、差動増幅回路31から出力される差動電圧Vd(n+1)も零となる。
このため、ステップS6で差動電圧変化量ΔVdを算出したときに、差動電圧変化量ΔVdが零に近い値となり、変化量設定値ΔVsより小さくなるので、ステップS7で電圧効果トランジスタFET1がオン異常であると判定して直接ステップS9に移行して、正常検出回数Nがインクリメントされない。
同様に、電界効果トランジスタFET1が、ゲート駆動信号SG1がオン状態であるときにオフ状態を継続するオフ異常が発生したときには、例えば、図4の時点t4でゲート駆動信号SG1がオン状態であるときに、電界効果トランジスタFET1がオフ状態を継続するので、差電圧(Va−Vb)がVfとなることから差動増幅回路31から出力される差動電圧Vd(n+2)がVfとなって、前回値Vd(n+1)と略等しい値となる。
このため、ステップS14で算出する差動電圧変化量ΔVdが略零となって、変化量設定値ΔVsより小さくなることから電界効果トランジスタFET1がオフ異常であると判断してステップS17に移行して正常検出回数Nがインクリメントされない。
したがって、電界効果トランジスタFET1にオフ異常またはオン異常が発生したときに、正常検出回数Nがインクリメントされないので、ステップS17に移行したときに、正常検出回数Nが設定値Ns以上となることはなく、ステップS20に移行する。
このため、正常判断時間に比較して長い異常判断時間T3が経過するまで、ステップS2〜S17及びS20の処理が繰り返され、この間にオン異常又はオフ異常を継続していると、正常検出回数Nのインクリメントが停止される。
その後、異常判断時間T3が経過した時点でステップS20からステップS21に移行し、電動モータ8の無トルク駆動を停止し、第1の電界効果トランジスタFET1の異常状態を確定して、ステップS22に移行して、警報表示素子を点灯して第1の電界効果トランジスタFET1の異常を報知してから異常状態を確定して異常検出処理を終了する。
このように、上記実施形態によると、バッテリ9に接続される正極ラインLpに電源用開閉器として1つの第1の電界効果トランジスタFET1をその寄生ダイオードがバッテリ電力に対して順方向となるようにして接続するだけでよく、電源用開閉器の構成を簡略化することができるとともに、バッテリ9の誤接続時に通常と逆方向の電流路が形成されることも確実に阻止することができる。また、電源用開閉器としてリレー回路を適用する場合のように、リレー回路の構成が大形化したり、耳障りな作動音が発生したりすることもない。
また、正極ラインLp及び負極ラインLn間に接続される平滑用コンデンサについては第2の電界効果トランジスタFET2をその寄生ダイオードが平滑用コンデンサC1及びC2への電荷の蓄積を阻止するようにして接続するだけで、第1の電界効果トランジスタFET1の寄生ダイオードを通じて平滑用コンデンサC1及びC2へ電荷が蓄積されることを確実に阻止することができ、暗電流を確実に防止することができる。
さらに、電源用開閉器となる第1の電界効果トランジスタFET1がオフ異常となった場合でも、寄生ダイオードを介してインバータ回路22に寄生ダイオードの電圧降下Vf分低くなるが電力を供給することができる。このため、インバータ回路22で電動モータ8を駆動して操舵補助制御を継続することができ、モータ駆動回路13の信頼性を向上させることができる。
しかも、電界効果トランジスタFET1にオフ異常やオン異常が発生したときに、電界効果トランジスタFET1の入力電圧Va及び出力電圧Vbを検出することにより、両者の差動電圧Vd(n)に基づいて異常状態を正確に検出することができる。このとき、第1の電界効果トランジスタFET1の正常時における正常確定時間を極力短くすることができ、逆に異常検出時間については異常監視時間T3を比較的大きな値に設定することにより、異常判定時間を長くとって、異常判断を正確に行うことができる。
なお、上記実施形態においては、正極側ラインLp側に第1の電界効果トランジスタFET1をその寄生ダイオードが正極ラインLpの電源に対して順方向となるように介挿した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図5に示すように構成することもできる。
すなわち、前述した図1の構成において、第1の電界効果トランジスタFET1を正極ラインLpに、その寄生ダイオードが正極ラインLpの電源に対して逆方向となるように介挿するとともに、電圧検出部30A,30B及び差動増幅回路31と第2の電界効果トランジスタFET2を省略し、さらに負極側ラインLnにおける平滑用コンデンサC1及びC2とノイズフィルタ21間に、第3の電界効果トランジスタFET3をその寄生ダイオードが負極ラインLnの電源に対して順方向となるように介挿するようにしている。
そして、第3の電界効果トランジスタFET3の入力側の電圧Vc及び出力側の電圧Vdを差動増幅回路41に直接入力することにより、第3の電界効果トランジスタFET3の異常を検出することができる。この場合、第3の電界効果トランジスタFET3の異常診断を行う場合に、第1の電界効果トランジスタFET1をオン状態とするとともに、インバータ回路22によって、電動モータ8を無トルク状態で駆動制御する。
また、上記実施形態においては、図3の異常判定処理をコントロールユニット12に電源が投入された直後に行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えばトルクセンサ16で検出される操舵トルクTが略零の状態すなわち非操舵状態が所定期間以上継続したときに、短時間実行するようにしてもよい。
また、トルクセンサ16で検出される操舵トルクTが略零の状態を継続しているときすなわちインバータ回路22の少なくとも電界効果トランジスタFET11、FET13及びFET15がオフ状態に制御されている状態で、入力電圧Va及び出力電圧Vbを監視し、差動増幅回路31から出力される差動電圧Vd(n)が前回値Vd(n-1)に対して変化したときに、電界効果トランジスタFET1がオフ異常であると検出することもできる。
また、上記実施形態においては、差動電圧変化量ΔVdが変化量設定値ΔVs未満であるときに正常検出回数Nをインクリメントすることなく、異常監視時間T3が経過するか否かで異常判断する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、差動電圧変化量ΔVdが変化量設定値ΔVs未満であるときに異常検出回数Mをインクリメントし、異常検出回数Mが前述した所定値Nsより大きな値の所定値Ms以上となったときに電界効果トランジスタFET1の異常を確定させるようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、コントロールユニット12で異常検出処理を行って電界効果トランジスタFET1の異常を検出する場合について説明したか、これに限定されるものではなく、差動増幅回路31の出力を2段のリングレジスタに順次記憶し、このリングレジスタの初段目と2段目の値を減算器で減算し、その減算結果を絶対値化して変化量設定値ΔVsが入力される比較器に供給することにより、この比較器の比較出力から電界効果トランジスタFET1の異常を検出することもでき、その他任意の論理回路等を適用して異常検出を行うことができる。
また、上記実施形態においては、容量の小さい2つの平滑用コンデンサC1及びC2を並列に接続する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、容量の大きな1つの平滑用コンデンサを適用するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、ブリッジ回路としてインバータ回路を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電動モータ8として直流モータを適用した場合には、ブリッジ回路として4つの電界効果トランジスタで構成するHブリッジ回路を適用することができる。
また、上記実施形態においては、本発明をコラムアシスト式の電動パワーステアリング装置に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ピニオンアシスト式やラックアシスト式の電動パワーステアリング装置に本発明を適用しても上記と同様の効果が得られる。
1…ステアリング機構、2…ステアリングホイール、3…ステアリングシャフト、7…減速ギヤ機構、8…電動モータ、9…バッテリ、10…イグニッションスイッチ、11…制御装置、12…コントロールユニット、13…モータ駆動回路、Lp…正極ライン、Ln…負極ライン、21…ノイズフィルタ、22…インバータ回路、FET1…第1の電界効果トランジスタ、FET2…第2の電界効果トランジスタ、FET11〜FWT16、FETu〜FETw…電界効果トランジスタ、30A,30B…異常検出部、31…差動増幅回路、32…警報表示素子

Claims (3)

  1. 車両のステアリング機構に対する操舵補助力を発生する電動モータと、該電動モータを駆動するモータ駆動回路と、該モータ駆動回路を制御する制御装置とを備えた電動パワーステアリング装置であって、
    前記モータ駆動回路は、前記電動モータを駆動するブリッジ回路と、直流電源からの直流電力が入力されて前記ブリッジ回路に直流電力を供給する電源端子と、該電源端子と前記ブリッジ回路との間を接続する一対の電源ラインの何れか一方に、内部の寄生ダイオードが前記直流電源に対して順方向となるように介挿された電界効果トランジスタと、該電界効果トランジスタをオン状態及びオフ状態に駆動したときの当該電界効果トランジスタの入力側及び出力側の両端の差動電圧を検出して当該電界効果トランジスタの異常を検出する異常検出手段とを備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記異常検出手段は、前記電界効果トランジスタをオン状態及びオフ状態に駆動したときの入力側及び出力側の差動電圧を検出する差動電圧検出部と、該差動電圧検出部検出した前記電界効果トランジスタをオン状態及びオフ状態に駆動したときの差動電圧変化に基づいて前記電界効果トランジスタの異常を検出する異常検出部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記一対の電源ライン間における前記電界効果トランジスタと前記ブリッジ回路との間に平滑用コンデンサが接続され、該平滑用コンデンサと直列に、内部の寄生ダイオードを前記平滑用コンデンサへの電荷の蓄積を阻止する方向となるように第2の電界効果トランジスタが接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
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