JP6111937B2 - 電源遮断装置および電動機駆動装置 - Google Patents

電源遮断装置および電動機駆動装置 Download PDF

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Description

本発明は、直流電源から負荷回路への電力を導通または遮断する電源遮断装置、および電動機駆動装置に関する。
従来、直流電源を用いて負荷回路を駆動する装置では、電源と負荷回路とを接続する動力線に、装置の不使用時に電力供給経路を遮断するための電源リレーが設けられている。この電源リレー、および電源リレーのオンオフを切り替えるリレー駆動手段等が「電源遮断装置」を構成する。
ところで、電源リレーが本来オフすべきときにオン状態となる溶着(ショート)故障等のオン故障や、本来オンすべきときにオフ状態となる断線故障等のオフ故障が発生する可能性があり、このような故障の発生に気付かないと、制御に重大な影響を及ぼすおそれがある。例えば特許文献1には、イグニッションスイッチの投入時に、リレーのショート故障を検出する故障検出装置が開示されている。
特開2000−072020号公報
電源遮断装置の中には、直流電源の電極の向きを逆に接続した場合でも、不使用時に直流電源からの電力供給を遮断可能とすることを目的として、互いに逆向きのダイオードを有する2つの電源リレーを直列に接続する構成を有するものがある。この場合の2つの電源リレーとして、負荷回路から直流電源へ向かう方向の電流を導通させるダイオードを付随する第1電源リレーと、直流電源から負荷回路へ向かう方向の電流を導通させるダイオードを付随する第2電源リレーとが用いられる。
このような構成の電源遮断装置では、負荷回路の動作開始前に行うイニシャルチェックで、第1電源リレーおよび第2電源リレーのオンとオフとを組み合わせることによって、各電源リレーの故障検出を行うことができる。
しかし、負荷回路の動作開始前に各電源リレーの故障が検出されなかったとしても、動作中に故障が生じる可能性がある。
例えば、負荷回路としてインバータを備える電動機駆動装置に対し、上述の電源遮断装置を適用した場合を想定する。インバータは、直流電力を変換して出力した交流電力によって電動機を駆動するものである。このインバータの動作中、第2電源リレーがオフ故障した場合、電力は第2電源リレーのダイオードを介してインバータに供給されるため、電動機の駆動を継続することができる。ただし、抵抗の大きいダイオードを電流が流れることにより、第2電源リレーの発熱量が通常よりも大きくなるため、第2電源リレーにさらなる破損が生じる可能性がある。また、ダイオードによる電圧ドロップは、通常の電圧ドロップよりも大きくなるため、電動機駆動装置に十分な電流を供給できなくなる可能性がある。
よって、負荷回路の動作中に生じる第2電源リレーのオフ故障を検出することが、フェールセーフの観点から重要である。
一般に、電源リレーの故障を判定するためには、電源リレーの2つの端子間の電圧差を検出する。例えば、第1電源リレーがオン状態であれば2つの端子間の電圧差はないが、オフ状態であれば2つの端子間には電圧差が生じる。しかしながら、負荷回路の動作中には、第2電源リレーがオフ状態であっても、ダイオードの存在によって第2電源リレーの2つの端子間には十分な電圧差が生じない。このため、負荷回路の動作中、第2電源リレーのオフ故障を検出することは困難である。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、負荷回路の動作中であっても、その動作に影響を与えず、第2電源リレーのオフ故障を検出可能な電源遮断装置を提供することにある。
本発明に係る電源遮断装置は、直流電源から、電動パワーステアリング装置において操舵アシストトルクを発生する電動機を駆動する負荷回路への電力を導通または遮断する電源遮断装置であって、直流電源と負荷回路との間に接続され、負荷回路から直流電源に向かう方向の電流を導通させるダイオードを有する第1電源リレーと、第1電源リレーと負荷回路との間に接続され、直流電源から負荷回路に向かう方向の電流を導通させるダイオードを有する第2電源リレーと、第1電源リレーおよび第2電源リレーのオンオフを切り替えるリレー駆動手段と、第1電源リレーと第2電源リレーとの間の接続点の中間電圧を検出する中間電圧検出手段と、負荷回路の動作中、中間電圧の変化に基づいて第2電源リレーのオフ故障を判定する故障検出処理を実行する故障検出手段と、電動パワーステアリング装置のトルクセンサから取得した操舵トルクが中点状態であるときを、故障検出処理を実行するのに適した故障検出タイミングとして判定するタイミング判定手段と、を備える。故障検出手段は、負荷回路の動作中にタイミング判定手段が故障検出タイミングであると判定したとき、故障検出処理を開始する。
この故障検出処理では、負荷回路の動作中、故障検出手段は、共にオンされている第1電源リレーおよび第2電源リレーのうち第1電源リレーを暫時オフに切り替えるようにリレー駆動手段に指令する。これによって、第1電源リレーが直流電源からの電力供給を遮断する。このとき、負荷回路の入力部に備えられたコンデンサの電荷によって、負荷回路の電圧は急降下せず、ある程度の時間保たれる。
第2電源リレーがオフ故障していない場合、負荷回路の電圧は、第2電源リレーを介して、第1電源リレーと第2電源リレーとの間の接続点にも印加される。このため、第1電源リレーと第2電源リレーとの間の中間電圧は、負荷回路に印加される電圧と等しい。
一方、第2電源リレーがオフ故障している場合、第1電源リレーおよび第2電源リレーが共に電流を遮断することになるため、これらの間の接続点にかかる電圧は急降下する。
すなわち、第2電源リレーがオフ故障しているか否かによって中間電圧は異なる挙動を示すため、故障検出手段は、第1電源リレーがオフの間の中間電圧の変化に基づいて第2電源リレーのオフ故障を判定することができる。
したがって、本発明に係る電源遮断装置は、負荷回路の動作中、その動作に影響を与えずに、第2電源リレーのオフ故障を判定する故障検出処理を実行することができる。
この電源遮断装置は、具体的な負荷回路として、電動パワーステアリング装置の操舵アシスト電動機を駆動するインバータを備える電動機駆動装置等に適用することができる。電動パワーステアリング装置は、ユーザの操舵に応じて大電流が電源リレーを通って流れる可能性があり、特に電源リレーの発熱や電圧ドロップが問題となりやすい。また、動作中に、ユーザの操舵に違和感を与えることなく故障検出処理を実行することのニーズがある。よって、本発明の電源遮断装置の作用効果が特に有効に発揮される。
本発明の一実施形態による電動機駆動装置の回路構成を説明する回路図である。 本発明の一実施形態による電動機駆動装置を適用した電動パワーステアリング装置を説明する模式図である。 本発明の一実施形態による故障検出処理を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態による故障検出処理において第2電源リレーが正常の場合の中間電圧を説明するタイムチャートである。 本発明の一実施形態による故障検出処理において第2電源リレーがオフ故障している場合の中間電圧を説明するタイムチャートである。
以下、車両の電動パワーステアリング装置の電動機駆動装置に対して本発明の電源遮断装置を適用した実施形態について、図面を参照して説明する。
(一実施形態)
まず、電動パワーステアリング装置100を備えるステアリングシステムについて、図2を参照して簡単に説明する。
図2に示すように、電動パワーステアリング装置100は、運転者による操舵トルクを補助するための操舵アシストトルクをステアリングシャフト92に提供する。
ハンドル91に接続されたステアリングシャフト92には、操舵トルクを検出するためのトルクセンサ94が設置されている。ステアリングシャフト92の先端にはピニオンギア96が設けられており、ピニオンギア96はラック軸97に噛み合っている。ラック軸97の両端には、タイロッド等を介して一対の車輪98が回転可能に連結されている。ステアリングシャフト92の回転運動は、ピニオンギア96によってラック軸97の直線運動に変換され、ラック軸97の直線運動変位に応じた角度について一対の車輪98が操舵される。
電動パワーステアリング装置100は、電動機として操舵アシストトルクを発生する電動機80、電動機80の回転出力を減速してステアリングシャフト92に伝達する減速ギア89、および、電動機80を駆動する電動機駆動装置10から構成される。本実施形態では、電動機80は三相交流ブラシレスモータである。
次に、本発明の電源遮断装置18を適用した電動機駆動装置10について、図1を参照して説明する。
図1に示すように、電動機駆動装置10は、「直流電源」としてのバッテリ12に接続され、バッテリ12から供給された電力を変換して電動機80を駆動する。バッテリ12にはイグニッション(IG)スイッチ14が接続されており、IGスイッチ14がオンされることにより、電動機駆動装置10の動作が開始する。
電動機駆動装置10は、電源遮断装置40、インバータ部50、コンデンサ充電回路部60、およびインバータ駆動部70を備えている。
まず、本発明の特徴的構成である電源遮断装置40について説明する。電源遮断装置40は、電源リレー部20、中間電圧検出部30、故障検出手段42、およびタイミング判定手段44を備えている。
電源リレー部20は、バッテリ12からインバータ部50への電力を導通または遮断する。電源リレー部20は、バッテリ12とインバータ部50との間のラインに直列に接続された第1電源リレー21および第2電源リレー22を備える。第1電源リレー21および第2電源リレー22は、バッテリ12とインバータ部50とを電気的に接続し又は遮断する。例えば、インバータ部50等に異常が発生した場合、第1電源リレー21および第2電源リレー22は、速やかにバッテリ12からインバータ部50への電力供給を遮断する。
本実施形態では、第1電源リレー21および第2電源リレー22は、寄生ダイオードを付随した半導体スイッチング素子であり、例えばMOSFET(金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)である。第1電源リレー21の寄生ダイオードは、インバータ部50からバッテリ12に向かう方向の電流を導通させる。第2電源リレー22の寄生ダイオードは、バッテリ12からインバータ部50に向かう方向の電流を導通させる。
このように、互いに逆向きの寄生ダイオードを付随する第1電源リレー21および第2電源リレー22が直列に接続する構成によれば、第1電源リレー21および第2電源リレー22を共にオフしたとき、バッテリ12の接続の向きに拘わらず、バッテリ12からインバータ部50への電力供給を遮断することができる。
また、電源リレー部20は、第1電源リレー21および第2電源リレー22のオンオフを切り替える「リレー駆動手段」としての第1リレー駆動部23および第2リレー駆動部24を備えている。第1リレー駆動部23および第2リレー駆動部24としては、汎用ICを用いることができる。
「中間電圧検出手段」としての中間電圧検出部30は、第1電源リレー21と第2電源リレー22との間の接続点25に接続された2つの抵抗器31、32、および、2つの抵抗器31、32の間に接続されたコンデンサ33を備え、RC回路を構成している。また、中間電圧検出部30は、第1電源リレー21と第2電源リレー22との間の接続点25にかかる中間電圧V1を分圧させる分圧回路を構成している。中間電圧V1を分圧した電圧を分圧電圧V2と称する。
中間電圧検出部30は、その時定数が、後述するインバータ部50の入力部に設けられるコンデンサ57が構成する回路の時定数より十分に小さくなるように構成されている。このような構成は、例えば、コンデンサ33の容量を、インバータ部50のコンデンサ57の容量よりも十分に小さく、例えば1/100程度にすることによって実現できる。ここで、時定数が「十分に」小さいとは、以下に説明する故障検出処理のために、中間電圧V1とインバータ部50の入力部の電圧である入力部電圧V3との電圧の降下速度の差を確保可能な程度を意味する。コンデンサ33は、例えばセラミックコンデンサであり、中間電圧検出部30の時定数は、例えば100μsecである。
故障検出手段42およびタイミング判定手段44は、インバータ駆動部70とともに、一般的なマイクロコンピュータによって構成される。
故障検出手段42は、インバータ部50の動作中に、第2電源リレー22のオフ故障を検出する故障検出処理を実行する。故障検出手段42は、第1リレー駆動部23および第2リレー駆動部24に指令し、第1電源リレー21および第2電源リレー22のオンオフを切り替える。また、故障検出手段42は、故障検出処理のための情報として、中間電圧検出部30によって検出された分圧電圧V2に基づいて、中間電圧V1の値を取得する。また、図示しない電圧センサによって検出された入力部電圧V3の値を取得する。
本実施形態において、「電源リレーのオフ故障」とは、電源リレーが本来導通(オン)すべきときに遮断(オフ)する故障をいう。オフ故障には、スイッチングの動作不良等による回復可能な故障の他、断線故障(オープン故障)のように回復不能な故障を含む。
タイミング判定手段44は、インバータ駆動部70又はトルクセンサ94からの情報に基づいて、故障検出処理の実行に適した「故障検出タイミング」を判定する。
例えば、タイミング判定手段44は、スイッチング素子対51〜56の駆動デューティに基づいて、インバータ部50の要求電流が最小であるときを故障検出タイミングとして判定する。また、トルクセンサ94から取得した操舵トルクが中点状態であるときは、インバータ駆動部70のトルク指令値がゼロとなり、インバータ部50の要求電流が最小になる。よって、タイミング判定手段44は、操舵トルクが中点状態のときを故障検出タイミングとして判定してもよい。
故障検出手段42は、タイミング判定手段44が判定した故障検出タイミングにおいて故障検出処理を実行する。
次に、周知の構成であるインバータ部50、コンデンサ充電回路部60およびインバータ駆動部70について簡単に説明する。
インバータ部50は、本実施形態では三相インバータであり、ブリッジ接続された6個のスイッチング素子51〜56を備えている。スイッチング素子51〜56は、例えばMOSFETである。スイッチング素子51、52、53とスイッチング素子54、55、56との接続点は、それぞれ、動力線を経由して、電動機80を構成する巻線の一端に接続されている。
スイッチング素子51〜56は、インバータ駆動部70から出力される制御信号によってオンオフし、電動機80への通電を切り替える。これにより、インバータ部50は、バッテリ12から供給される直流電力を三相交流電力に変換する。
また、インバータ部50の入力部には、ブリッジ回路と並列にコンデンサ57が設けられている。コンデンサ57は、電荷を蓄えることにより、スイッチング素子51〜56への電力供給を補助する。また、コンデンサ57は、バッテリ12からのエネルギーを平滑化する。コンデンサ57は、例えば電解コンデンサである。
コンデンサ充電回路部60は、インバータ部50のコンデンサ57に充電を行うことができる。例えば、IGスイッチ14がオンされたとき、コンデンサ57に初期充電を行う。
インバータ駆動部70は、トルクセンサ94から取得した操舵トルク等の情報に基づいて、電動機80に出力させるトルク指令値を演算し、これに基づいてスイッチング素子51〜56のオンオフを制御することにより、インバータ部50の制御を行う。これによって、電動機80のコイルに通電される電流が制御され、電動機80の回転が制御される。なお、インバータ駆動部70からのインバータ部50への制御線は、煩雑になることを避けるため図示を簡略化した。
次に、電動機80の回転制御中における第2電源リレー22のオフ故障検出処理について、図3のフローチャート、および、図4、図5のタイムチャートに基づいて説明する。
なお、図3に示す故障検出処理の開始前、第1電源リレー21および第2電源リレー22は共にオン状態である。このとき、図4、図5において時刻t0以前に相当する。時刻t0以前には、バッテリ12の電力が、第1電源リレー21および第2電源リレー22を介してインバータ部50に供給されており、中間電圧V1は入力部電圧V3と等しくなっている。
最初のステップS11(以下、「ステップ」を省略し、単に記号「S」で示す。)では、タイミング判定手段44が、現在、「故障検出タイミング」であるか否か判定する。
故障検出タイミングではないと判定された場合(S11:NO)、S11に戻り、上述の判定処理を繰り返す。故障検出タイミングであると判定された場合(S11:YES)、タイミング判定手段44は、そのことを故障検出手段42に通知する。
S12では、故障検出手段42は、第1電源リレー21をオフに切り替えるよう、第1リレー駆動部23に指令する。故障検出手段42は、このタイミングを時刻t0として処理時間のカウントを開始する。
時刻t0で、バッテリ12からの電力は、第1電源リレー21によって遮断される。しかし、コンデンサ57が蓄えた電荷を放出しインバータ部50への電力供給を補うため、入力部電圧V3は、急にゼロに降下するのでなく、一次遅れ系の応答特性に従って徐々に減少する。したがって、インバータ部50は、ある程度の時間、動作を継続することができる。
S13では、故障検出手段42は、中間電圧V1と入力部電圧V3とを比較することによって、中間電圧V1と入力部電圧V3とが一致するか否かを判断する。
ここで、「中間電圧V1と入力部電圧V3とが一致する」とは、中間電圧V1の値と入力部電圧V3との値との差の絶対値が所定範囲以内であることをいう。この所定範囲は、測定誤差等を考慮して任意に設定することができる。
図4に示すように、第2電源リレー22がオフ故障していない場合、インバータ部50に印加される電圧は、第2電源リレー22を介して接続点25にも印加される。このため、中間電圧V1は入力部電圧V3と等しいままである。
一方、図5に示すように、第2電源リレー22がオフ故障している場合、第1電源リレー21および第2電源リレー22が共に電流を遮断することになるため、接続点25にかかる中間電圧V1は急降下し、0Vまで下がる。中間電圧V1の降下速度は、中間電圧検出部30の時定数に応じて決まる。
中間電圧V1と入力部電圧V3とが一致すると判断された場合(S13:YES)、S14に移行する。中間電圧V1と入力部電圧V3とが一致しないと判断された場合(S13:NO)、S15に移行する。
S14では、故障検出手段42は、第2電源リレー22がオフ故障していないと判断し、S16に移行する。一方、S15では、故障検出手段42が、第2電源リレー22がオフ故障していると判断し、ユーザに知らせるための警告手段に故障情報を通知した後、S16に移行する。なお、警告手段としては、車両のメータ表示部に点灯するウォーニングランプ等を用いることができる。
S16では、故障検出手段42は、時刻teに第1電源リレー21をオンに切り替えるよう、第1リレー駆動部23に指令し、故障検出処理を終了する。ここで、S12により処理を開始する時刻t0からS16により処理を終了する時刻teまでの処理時間Tは、10msec以内に設定される。
時刻teで第1電源リレー21がオンに切り替えられると、バッテリ12の電力は、再び第1電源リレー21および第2電源リレー22を介して、インバータ部50に供給される。そのため、中間電圧V1は、時刻t0以前と同様、入力部電圧V3と等しくなる。
(効果)
次に、本実施形態の効果について説明する。
上述の通り、MOSFETの導通時におけるドレイン−ソース間の電位差は、オフ状態を判別可能なほど十分に大きくないため、従来では、電動機駆動装置の動作中に第2電源リレーのオフ故障を検出することが困難である。
ところで、従来例として、特殊なドライバICを、第2リレー駆動部として用いることにより、第2電源リレーのオフ故障を検出する方法がある。この特殊なドライバICは、第2電源リレーであるMOSFETのゲート端子電圧とソース端子電圧を取り込み、両者の電位差を検出するものである。
しかしながら、上述の特殊なドライバICを用いた場合であっても、
(1)第2電源リレーのオープン故障(例えば、ゲートのワイヤボンディングの断線故障など)については検出することができない
(2)第2電源リレーとして用いるMOSFETをオン制御するためのゲート電圧を変更する場合には、故障判定値が異なるドライバICを準備することが必要である
などの問題点が存在する。
それに対し、本実施形態では、第2リレー駆動部24として汎用ICを用いる前提で、動作中に、通常制御に影響を与えない程度の時間、暫時第1電源リレー21をオフしてバッテリ12からの電力供給を停止し、その間の中間電圧V1の変化に基づいて第2電源リレー22のオフ故障を検出することを特徴とする。
例えば、本実施形態のような電動パワーステアリング装置では、一般に、操舵アシストの停止時間が15msec以内であればユーザの違和感が発生しない。よって、本実施形態の故障検出処理では、第1電源リレー21がオフ状態になる時間を、15msecに対し余裕を持たせた10msec以下に設定している。
また、本実施形態では、中間電圧検出部30の時定数が10msecの1/100の100μsecに設定されている。よって、第2電源リレー22がオフ故障している場合には、第1電源リレー21をオフすると、中間電圧V1が0Vまで即時に降下する。
一方、インバータ部50の時定数は、中間電圧検出部30の時定数よりも十分大きいため、入力部電圧V3は、第1電源リレー21がオフ状態である10msecの間にはほとんど下がらない。したがって、第2電源リレー22がオフ故障していない場合には、第1電源リレー21をオフしても、中間電圧V1は入力部電圧V3と同等に維持される。
したがって、本実施形態によれば、電動パワーステアリング装置100の電動機駆動装置10の動作中、ユーザにハンドル操舵の違和感を与えることなく、第2電源リレー22のオフ故障を検出することができる。また、本実施形態は、上述の特殊なドライバICの問題点(1)(2)についても解決可能である。さらに、特殊なドライバICを用いないため、部品コストを低減することができる。
(他の実施形態)
(ア)上述した実施形態の故障検出処理において、故障検出処理を開始する前、または開始(S12の第1電源リレー21のオフ切り替え)と同時に、インバータ駆動部70がコンデンサ充電回路60を作動し、コンデンサ57に電荷を充電してもよい。これによって、第1電源リレー21をオフしたときの入力部電圧V3の電圧降下をさらに遅くすることができる。ひいては、インバータ部50の動作に影響を与えずに、故障検出処理にかける時間をより長く確保することができる。
(イ)上記実施形態では、第1電源リレー21および第2電源リレー22は、寄生ダイオードを付随したMOSFETで構成されている。この他、第1、第2電源リレー21、22は、寄生ダイオードを有しない半導体スイッチング素子と別体のダイオード素子とを並列に接続して構成してもよい。或いは、電磁リレー等と別体のダイオード素子とを並列に接続して構成してもよい。
(ウ)電動パワーステアリング装置100に適用される上記実施形態では、ユーザの違和感を考慮し、バッテリ12からの電力供給を停止しても電動機駆動装置10の通常動作に与える影響の小さいタイミングをタイミング判定手段44が判定し、短時間で故障検出処理を実行している。しかし、動作中のどのタイミングに電力供給を停止しても実用上の影響が無い装置に適用する場合は、故障検出手段42が任意のタイミングで故障検出処理を実行するようにしてもよい。
(エ)上述の実施形態では、負荷回路としてインバータ部50を備える電動機駆動装置10に電源遮断装置40を適用した例について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、負荷回路がHブリッジ回路等の他の回路であってもよい。なお、負荷回路としては、入力部にコンデンサを備える構成であることが好ましい
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
10・・・電動機駆動装置
12・・・バッテリ(直流電源)
20・・・電源リレー部
21・・・第1電源リレー
22・・・第2電源リレー
23・・・第1リレー駆動部(リレー駆動手段)
24・・・第2リレー駆動部(リレー駆動手段)
25・・・接続点
30・・・中間電圧検出部(中間電圧検出手段)
40・・・電源遮断装置
42・・・故障検出手段
44・・・タイミング判定手段
50・・・インバータ部(負荷回路)

Claims (4)

  1. 直流電源(12)から、電動パワーステアリング装置(100)において操舵アシストトルクを発生する電動機(80)を駆動する負荷回路(50)への電力を導通または遮断する電源遮断装置(16)であって、
    前記直流電源と前記負荷回路との間に接続され、前記負荷回路から前記直流電源に向かう方向の電流を導通させるダイオードを有する第1電源リレー(21)と、
    前記第1電源リレーと前記負荷回路との間に接続され、前記直流電源から前記負荷回路に向かう方向の電流を導通させるダイオードを有する第2電源リレー(22)と、
    前記第1電源リレーおよび前記第2電源リレーのオンオフを切り替えるリレー駆動手段(23、24)と、
    前記第1電源リレーと前記第2電源リレーとの間の接続点(25)の中間電圧を検出する中間電圧検出手段(30)と、
    前記負荷回路の動作中、共にオンされている前記第1電源リレーおよび前記第2電源リレーのうち前記第1電源リレーを暫時オフに切り替えるように前記リレー駆動手段に指令し、前記第1電源リレーがオフの間の前記中間電圧の変化に基づいて前記第2電源リレーのオフ故障を検出する故障検出処理を実行する故障検出手段(42)と、
    前記電動パワーステアリング装置のトルクセンサ(94)から取得した操舵トルクが中点状態であるときを、前記故障検出処理を実行するのに適した故障検出タイミングとして判定するタイミング判定手段(44)と、
    を備え
    前記故障検出手段は、前記負荷回路の動作中に前記タイミング判定手段が故障検出タイミングであると判定したとき、前記故障検出処理を開始することを特徴とする電源遮断装置。
  2. 前記第1電源リレーは、前記負荷回路から前記電源に向かう方向の電流を導通させる寄生ダイオードを有する半導体スイッチング素子であり、
    前記第2電源リレーは、前記電源から前記負荷回路に向かう方向の電流を導通させる寄生ダイオードを有する半導体スイッチング素子であることを特徴とする請求項に記載の電源遮断装置。
  3. 請求項1または2に記載の電源遮断装置と、
    ブリッジ接続された複数のスイッチング素子(51〜56)によって構成され、入力部にコンデンサ(57)を含む前記負荷回路としてのインバータ部(50)と、
    前記スイッチング素子のオンオフを切り替えることにより前記インバータ部が変換する電力を制御するインバータ駆動部(70)と、
    を備え、
    前記インバータ部が出力する電力により前記電動機を駆動することを特徴とする電動機駆動装置(10)。
  4. 前記故障検出処理を開始する前、または開始と同時に前記コンデンサに電荷を充電するコンデンサ充電回路部(60)を備えることを特徴とする請求項に記載の電動機駆動装置。
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