JP5721799B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複数のスイッチング素子により構成されたブリッジ回路を介して、車両の操舵系にアシスト力を付与するモータを駆動するようにした電動パワーステアリング装置に関するものである。
自動車等の車両の操舵系にアシストトルクを付与するモータを、複数のスイッチング素子により構成されたブリッジ回路を介して車両に搭載されたバッテリにより駆動するようにした電動パワーステアリング装置は、例えば特許文献1に示されるように周知である。特許文献1に示されたブリッジ回路は、4個のスイッチング素子を備え、それらの4個のスイッチング素子のうち、ブリッジ回路の第1の対角位置に夫々設けられた2つのスイッチング素子を通電することによりモータ8を正転駆動し、ブリッジ回路の第2の対角位置に夫々設けられた2つのスイッチング素子を通電することによりモータを逆転駆動することができる。
いま、前述のようなブリッジ回路の第1の対角位置にある2つのアームに夫々設けられたスイッチング素子を夫々第1及び第4のスイッチング素子とし、第2の対角位置にある2つのアームに夫々設けられたスイッチング素子を夫々第3及び第2のスイッチング素子とする。このブリッジ回路に於いて、第1及び第3のスイッチング素子の一端子同士は互いに接続され、第2及び第4のスイッチング素子の一端子同士は互いに接続される。そして、第3及び第4のスイッチング素子の他端子同士はバッテリの正極側に接続され、第1及び第2のスイッチング素子の他端子同士は車両の接地電位部に接続される。モータの入力端子は、前述のブリッジ回路の第1及び第3のスイッチング素子の一端子同士の接続部と、第2及び第4のスイッチング素子の一端子同士の接続部と、の間に接続される。
このようなブリッジ回路を備えた従来の電動パワーステアリング装置の場合、通常、バッテリからブリッジ回路への電源の供給を通電/遮断する電源リレーがバッテリとブリッジ回路との間に接続され、更に、何らかの異常発生時にモータを停止させるモータリレーがブリッジ回路とモータの間に接続される。そして、リレー駆動回路により、電源リレーとモータリレーとを夫々独立して動作するように制御する場合と、電源リレーとモータリレーとを連動して動作するように制御する場合とがある。
電源リレーとモータリレーとが夫々独立して通電/遮断制御される構成の場合、モータリレーの通電/遮断を判定は次にようにして行なうことができる。即ち、電源リレーを通電にしてモータリレーを遮断にした状態で、ブリッジ回路の4個のスイッチング素子のうちバッテリに接続された側の第3のスイッチング素子を通電すると、モータリレーが正常に遮断していれば、第3のスイッチング素子と第1のスイッチング素子との接続部の電位のみがバッテリ電圧まで上昇する。しかし、モータリレーが通電していると、第3のスイッチング素子と第1のスイッチング素子との接続部の電位と、第4のスイッチング素子と第2のスイッチング素子との接続部の電位と、の両方がバッテリ電圧まで上昇する。従って、この現象を利用してモータリレーの通電/遮断を判定することが可能である。
又、電源リレー及びモータリレーが連動して通電/遮断制御される構成の場合、モータリレーの通電/遮断の判定は、例えば特許文献2に示される技術により可能である。即ち、例えば、モータリレー及び電源リレーを遮断した状態で、接地電位部に接続されている第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子のうちの何れか一方を通電にしたときに、第3のスイッチング素子と第1のスイッチング素子との接続部の電位と、第4のスイッチング素子と第2のスイッチング素子との接続部の電位とが、共に、分圧抵抗を介して印加されたバイアス電圧より低下した場合は、モータリレーが通電状態であると判定することができる。
特開2000−190861号公報 特開2005−80420号公報
しかしながら、従来の電源リレー及びモータリレーが連動して通電/遮断制御される構成でのモータリレーの通電/遮断の判定では、モータリレーが通電状態で且つモータ逆起電圧が発生している状態で、モータリレーの通電/遮断の判定を実施すると、接地電位部に接続されている第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子のうちの何れか一方を通電したときに、モータ逆起電圧の影響により、通電していない他方のスイッチング素子側の電位がバイアス電圧より高電位になる場合がある。つまり、例えば第1のスイッチング素子を通電したとき、通電していない第2のスイッチング素子と第4のスイッチング素子との接続部の電位がその接続部に印加されているバイアス電圧より高電位になる場合がある。このとき、モータリレーが通電状態であるにも関わらず、モータリレーを遮断状態であると誤判定するという課題があった。
この発明は、従来の電動パワーステアリング装置に於ける前述のような課題を解決するためになされたものであって、モータ逆起電圧が生じた状態でも、正確にモータリレーの通電/遮断を判定することができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
この発明による電動パワーステアリング装置は、
複数のスイッチング素子により構成されたブリッジ回路と、
前記ブリッジ回路の出力端子間に接続され、車両の操舵系にアシスト力を付与するモータと、
前記ブリッジ回路と前記モータとの間に接続されたモータリレーと、
前記ブリッジ回路の出力端子電圧を検出する出力端子電圧検出回路と、
を備えた電動パワーステアリング装置であって、
前記ブリッジ回路を構成する前記複数のスイッチング素子のうち、前記ブリッジ回路の低電位側に配置された複数のスイッチング素子のうちの1つを通電した際、前記ブリッジ回路の前記出力端子の電圧の変動に対応した値に基づいて、前記モータリレーが通電しているか若しくは遮断しているかを判定する判定手段を備え
前記判定手段は、
前記車両の操舵系に運転者により加えられた操舵トルクの回転方向が所定の回転方向であるときは、前記ブリッジ回路の低電位側に配置された複数のスイッチング素子のうちの所定の一つのスイッチング素子を通電し、前記車両の操舵系に運転者により加えられた操舵トルクの回転方向が前記所定の回転方向とは逆の回転方向であるときは、前記ブリッジ回路の低電位側に配置された複数のスイッチング素子のうちの前記所定の一つのスイッチング素子とは異なる一つのスイッチング素子を通電し、前記所定の一つのスイッチング素子を通電したときの前記ブリッジ回路の前記出力端子の電圧の変動状態と、前記所定の一つのスイッチング素子とは異なる一つのスイッチング素子を通電したときの前記ブリッジ回路の前記出力端子の電圧の変動状態とに基づいて、前記モータリレーが通電しているか若しくは遮断しているかを判定する、
ことを特徴とする。
この発明による電動パワーステアリング装置によれば、モータに逆起電圧が生じた場合でも、モータリレーの通電/遮断を正確に判定することができる。
この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の全体構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、コントロールユニットの構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、モータの動作を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電時で、且つモータ逆起電圧が発生していないときの動作を説明するフローチャート図である。 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの遮断時の動作を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの遮断時の動作を説明するタイミングチャートである。 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電時の動作を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電時で、且つモータ逆起電圧が未発生であるときの動作を説明するタイミングチャートである。 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電/遮断の判定の別の処理フローを説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電時で、且つモータ逆起電圧が発生しているときの動作を説明するタイミングチャートである。 この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電/遮断判定手段の処理フローを説明するフローチャート図である。 この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電/遮断判定手段の処理フローを説明するフローチャート図である。 この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電/遮断判定手段の処理フローを説明するフローチャート図である。 この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電/遮断判定手段の処理フローを説明するフローチャート図である。 この発明の実施の形態6による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電/遮断判定手段の処理フローを説明するフローチャート図である。 この発明の実施の形態2乃至5による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電/遮断時の出力端子電圧変動に対応した値の挙動を説明するタイミングチャートである。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置について、図に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の全体構成を示す構成図である。図1に示す電動パワーステアリング装置100に於いて、操舵ハンドル101は、操舵ハンドル軸102と、減速ギア103と、ハンドル側のユニバーサルジョイント104と、ピニオンラック機構側のユニバーサルジョイント105と、ピニオンラック機構106とを介して、車輪タイロッド107に連結されている。操舵ハンドル軸102に設けられたトルクセンサ110は、運転者により操舵ハンドル101に加えられる操舵トルクを検出する。操舵ハンドル101に加えられた操舵力に対応したアシストトルクを発生するモータ120は、減速ギア103を介して操舵ハンドル軸102に連結されている。
コントロールユニット130は、バッテリ160からイグニッションスイッチ150を介して電源が供給される。そして、トルクセンサ110が検出した操舵トルク値と、車速センサから送信される車速信号及びエンジンコントロールユニット(図示せず)から送信されるエンジン信号140等を入力値として、モータ120をコントローするモータコントロール信号を発生してモータ120をコントロールする。コントロールユニット130は、主として後述するCPUで構成され、所定のプログラムによってモータ120の制御を実行する。
次に、前述のコントロールユニット130の構成について説明する。図2は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、コントロールユニットの構成を示す構成図である。図2に於いて、コントロールユニット130は、CPU10と、リレー駆動回路11と、電源リレー12と、モータ電流検出回路15と、出力端子電圧検出回路17とFET駆動回路1Dと、ブリッジ回路19と、モータリレー1Cとを備える。モータ駆動回路1Aは、ブリッジ回路19を備えており、CPU10からの命令でモータ1Bを駆動する。
ブリッジ回路19は、第1の対角位置にある2つのアームに夫々設けられた第1のスイッチング素子18aと第4のスイッチング素子18dと、第2の対角位置にある2つのアームに夫々設けられた第2のスイッチング素子18bと第3のスイッチング素子18cとを備えている。このブリッジ回路19に於いて、第2及び第4のスイッチング素子18b、18dの一端子同士は互いに接続されて第1の出力端子TM1を構成し、第1及び第3のスイッチング素子18a、18cの一端子同士は互いに接続されて第2の出力端子TM2を構成している。又、第3及び第4のスイッチング素子18c、18dの他端子同士は互いに接続されて高電位端子THを構成し、第1及び第2のスイッチング素子18a、18bの他端子同士は互いに接続されて電位端子TLを構成している。第1乃至第4のス
イッチング素子18a、18b、18c、18dは、電界効果トランジスタ(FET)で構成されている。
ブリッジ回路19の第1の出力端子TM1は、車両内電源から分圧抵抗を介してバイアス電圧が印加されており、その電位は[M−]に保たれている。又、ブリッジ回路19の第2の出力端子TM2は、車両内電源から分圧抵抗を介してバイアス電圧が印加されており、その電位は[M+]に保たれている。
ブリッジ回路19の高電位端子THは、チョークコイル13、電源リレー12及びシャント抵抗16を介して、12[V]の定格電圧を有するバッテリ160のプラス電極に接続され、低電位端子TLは、車両の接地電位部に接続されている。モータ1Bの第1の入力端子は、モータリレー1Cを介してブリッジ回路19の第1の出力端子TM1に接続され、モータ1Bの第2の入力端子は、ブリッジ回路19の第2の出力端子TM2に接続されている。尚、モータリレー1Cは、ブリッジ回路19の第2の出力端子TM2とモータ1Bの第2の入力端子との間に接続されても良い。
バッテリ160からブリッジ回路19への電源の供給を通電/遮断する電源リレー12と、異常時にモータ1Bを停止させるモータリレー1Cとは、CPU10により制御される共通のリレー駆動回路11に接続されており、電源リレー12及びモータリレー1Cは、リレー駆動回路により連動して通電/遮断するように制御される。
モータ1Bの第1及び第2の入力端子間の電位は、ブリッジ回路19の第1の出力端子TM1の電位[M−]と第2の出力端子TM2の電位[M+]により定まる。そして、このモータ1Bの第1及び第2の入力端子間の電位は、CPU10に接続された出力端子電圧検出回路17にて検出される。モータ1Bが作動していないときは、電位[M−]及び電位[M+]は、夫々抵抗分圧により1[V]にバイアスされる。モータ電流検出回路15は、電源リレー12とブリッジ回路19の高電位端子THとの間に接続されたシャント抵抗16の両端間の電圧に基づいてモータ電流を検出し、CPU10に入力する。ブリッジ回路19の第1乃至第4スイッチング素子18a〜18dは、CPU10に接続されたFET駆動回路1Dにより後述のように制御される。
次に、以上のように構成されたこの発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の動作について説明する。図3は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、モータの動作を示す説明図であって、(A)はモータ1Bの逆転時、(B)はモータ1Bの正転時を示している。
図3の(A)に示すように、ブリッジ回路19に於ける第1の対角位置にある第1のスイッチング素子18aと第4のスイッチング素子18dが通電すると、第2の出力端子TM2は低電位端子TLに接続されて0[V]となり、第1の出力端子TM1は高電位端子THに接続されてバッテリー14の出力電圧である12[V]になって、モータ1Bが逆転駆動される。このときモータ1Bには、バッテリー14から、チョークコイル13、電源リレー12、シャント抵抗16、第4のスイッチング素子18d、第1の出力端子TM1、モータリレー1C、モータ1B、2の出力端子TM2、及び第1のスイッチング素子18aを介して、接地電位部へと流れる。
一方、図3の(B)に示すように、ブリッジ回路19に於ける第2の対角位置にある第3のスイッチング素子18cと第2のスイッチング素子18bが通電すると、第1の出力端子TM1は低電位端子TLに接続されて0[V]となり、第2の出力端子TM2は高電位端子THに接続されてバッテリー14の出力電圧である12[V]になって、モータ1Bが正転駆動される。このときモータ1Bには、バッテリー14から、チョークコイル13、電源リレー12、シャント抵抗16、第3のスイッチング素子18c、第2の出力端子TM2、モータ1B、モータリレー1C、第1の出力端子TM1、及び第2のスイッチング素子18bを介して、接地電位部へと流れる。
図1に示す電動パワーステアリング装置は、前述のように逆転駆動若しくは正転駆動されるモータ1Bの出力が減速ギア103を介して操舵ハンドル軸102にアシストトルクとして加え、運転者の操舵力を補助するものである。
次に、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレー1Cの通電/遮断の判定について説明する。図4は、電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電/遮断の判定処理のフローを説明するフローチャートであって、モータの停止時で、且つモータに逆機電力が発生していない場合に於ける判定処理のフローである。
図4に於いて、最初にステップS10にて運転者が操舵ハンドルに加えた操舵トルクの回転方向を判定する。このとき、トルクの回転方向が正転方向であれば(Y)、ステップS11にて第1のスイッチング素子1aを通電させる。一方、運転者が操舵ハンドルに加えたトルクの回転方向が逆転方向であれば(N)、ステップS12にて第2のスイッチング素子18bを通電させる。その後、ステップS13に進んで、モータリレー1Cの通電/遮断判定手段によりモータリレー1Cの通電/遮断の判定を行う。以上が、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、モータの停止時でのモータリレーの通電/遮断の判定処理の基本的処理フローである。
次に、前述の図4のフローチャートに於ける、ステップS13でのモータリレーの通電/遮断判定手段による判定の内容について、図5及び図6を用いて説明する。即ち、以下の説明は、モータ1Bが停止状態にあるときのモータリレーの通電/遮断の判定の説明である。図5は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの遮断時の動作を示す説明図であって、(A)は第1のスイッチング素子18aを通電した場合、(B)は第2のスイッチング素子18bを通電した場合を示している。図6は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの遮断時の動作を説明するタイミングチャートであって、(A)は第1のスイッチング素子18aを通電した場合、(B)は第2のスイッチング素子18bを通電した場合を示している。
先ず、モータリレー1Cの遮断時に、ブリッジ回路19の低電位端子TLに接続されている第1のスイッチング素子18a及び第2のスイッチング素子18bのうちの何れか一方を通電させた場合について説明する。第1の出力端子TM1及び第2の出力端子TM2は1[V]にバイアスされている。
いま、第1及び第2のスイッチング素子18a、18bのうち、第1のスイッチング素子18aを通電させた場合、図5の(A)及び図6の(A)に示すように、第2の出力端子TM2が低電位端子TLを介して接地され、その電位[M+]は1[V]から0[V]に低下するが、第1の出力端子TM1の電位[M−]は、モータリレー1Cが遮断されているので、第1のスイッチング素子18aから第2の出力端子TM2、モータ1B、及びモータリレー1Cを介して第1の出力端子TM1が接地されることはなく、1[V]のままである。
一方、第1及び第2のスイッチング素子18a、18bのうち、第2のスイッチング素子18bを通電させた場合、図5の(B)及び図6の(B)に示すように、第1の出力端子TM1が低電位端子TLを介して接地され、その電位[M−]は1[V]から0[V]に低下するが、モータリレー1Cが遮断されているので、第2のスイッチング素子18bからモータリレー1C、モータ1Bを介して第2の出力端子TM2が接地されることはなく、1[V]のままである。
このことから、図4に示す処理フローに於けるステップS13に於いて、モータリレーの通電/遮断判定手段は、ブリッジ回路19の低電位端子TLに接続された2つのスイッチング素子のうちの一方を通電させたとき、通電されていない他方のスイッチング素子が接続されているブリッジ回路の出力端子の電位が変動しないことを検出することで、モータリレー1Cが遮断状態であると判定することが出来る。
次に、モータリレー1Cが通電時に、前述の図4のフローチャートに於ける、ステップS13でのモータリレーの通電/遮断判定手段による判定の内容について説明する。即ち、以下の説明は、モータ1Bが停止状態にあるときであって、モータリレー1Cが通電時に於けるモータリレーの通電/遮断の判定の説明である。ブリッジ回路19の低電位端子TLに接続されている第1のスイッチング素子18a及び第2のスイッチング素子18bのうちの何れか一方を通電させた場合について説明する。
即ち、図7は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電時の動作を示す説明図であって、(A)は第1のスイッチング素子18aを通電した場合、(B)は第2のスイッチング素子18bを通電した場合を示している。図8は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電時で、且つモータ逆起電圧が未発生であるときの動作を説明するタイミングチャートであって、(A)は第1のスイッチング素子18aを通電した場合、(B)は第2のスイッチング素子18bを通電した場合を示している。
いま、図7の(A)及び図8の(A)に示すように、第1のスイッチング素子18aを通電させると、第2の出力端子TM2は低電位端子TLを介して接地され、その電位[M+]は1[V]から0[V]に低下する。第1の出力端子TM1は、モータリレー1Cが通電しているので、第1のスイッチング素子18aによりモータ1Bとモータリレー1Cと低電位端子TLを介して接地されて、その電位[M−]は1[V]から0[V]に低下する。
一方、図7の(B)及び図8(B)に示すように、第2スイッチング素子18bを通電させると、第1の出力端子TM1は低電位端子TLを介して接地され、その電位[M−]が1[V]から0[V]に低下する。第2の出力端子TM2は、モータリレー1Cが通電しているので、モータ1B、モータリレー1C、第2のスイッチング素子18bを介して低電位端子TLにより接地され、その電位[M+]は1[V]から0[V]に低下する。
このことから、図4に示す処理フローに於けるステップS13に於いて、モータリレーの通電/遮断判定手段は、ブリッジ回路19の低電位端子TLに接続された2つのスイッチング素子のうちの一方を通電させたとき、通電されていない他方のイッチング素子が接続されているブリッジ回路の出力端子の電位が変動したことを検出することで、モータリレー1Cが通電状態であると判定することが出来る。
次に、モータ1Bが停止している状態で、運転者が操舵ハンドルに操舵トルクを加えて操舵ハンドルを回転させたとき、操舵ハンドル軸102から減速ギア103を介してモータ1Bに電力が供給されていないにもかかわらず回転子が回転し、これによりモータ1Bの電機子巻線に逆起電力が発生した場合の、モータリレー1Cの通電/遮断の判定処理について説明する。
図9は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電/遮断の判定処理の別のフローを説明するフローチャートであって、モータ1Bの停止時に於いて、運転者が操舵ハンドルに操舵トルクを加えて操舵ハンドルを回転させたとき、操舵ハンドル軸102から減速ギア103を介してモータ1Bに電力が供給されていないにもかかわらず回転子が回転し、これによりモータ1Bの電機子巻線に逆起電力が発生した場合の、モータリレー1Cの通電/遮断の判定処理について示している。
図5に於いて、最初にステップS20にて運転者が操舵ハンドルに加えた操舵トルクの回転方向を判定する。このとき、運転者が操舵ハンドルに加えた操舵トルクの回転方向が正転方向であれば(Y)、ステップS21にて、ブリッジ回路19の第1の出力端子TM1の電位[M−]の変動の有無を検出し、変動があれば、モータリレー1Cが通電しておりモータ1Bに発生した逆起電力が第1の出力端子TM1に印加されたことになるので、ステップS25にてモータリレー1Cは通電していると判定し、モータリレー通電/遮断判定処理を終了する。
一方、ステップS21での判定でブリッジ回路19の第1の出力端子TM1の電位[M−]の変動がなければ(N)、ステップS23にて第1のスイッチング素子を通電させる。その後、ステップS27にてモータリレーの通電/遮断判定手段にて判定を行う。このときの判定は、図4に於けるステップS13に於ける前述の判定と同様である。
又、ステップS20での判定の結果、モータ1Bのトルクの回転方向が逆転方向であれば(N)、ステップS22にて第1の出力端子TM1の電位[M−]の変動の有無を検出し、変動があれば(Y)、モータリレー1Cが通電しておりモータ1Bに発生した逆起電力が第1の出力端子TM1に印加されたことになるので、ステップS26にてモータリレー1Cは通電していると判定し、モータリレー通電/遮断判定処理を終了する。ステップS22での判定の結果、第1の出力端子TM1の電位[M−]の変動がなければ(N)、ステップS24にて第2スイッチング素子18bを通電させる。このときの判定は、図4に於けるステップS13に於ける前述の判定と同様である。
次に、前述の図9のフローチャートに於ける、ステップS27でのモータリレーの通電/遮断判定手段による判定の内容について、図7及び図10を用いて説明する。即ち、以下の説明は、モータ1Bが停止状態にあるときのモータリレーの通電/遮断の判定の説明である。図10は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電時で、且つモータ逆起電圧が発生しているときの動作を説明するタイミングチャートであって、(A)は第1のスイッチング素子18aを通電した場合、(B)は第2のスイッチング素子18bを通電した場合を示している。
以下の説明は、モータ1Bが停止状態にあるときであって、モータリレー1Cが通電されており、且つモータ1Bに逆起電力が発生している時に於けるモータリレーの通電/遮断の判定の説明である。ブリッジ回路19の低電位端子TLに接続されている第1のスイッチング素子18a及び第2のスイッチング素子18bのうちの何れか一方を通電させた場合について説明する。
先ず、モータ1Bが停止している状態で、運転者が操舵ハンドル101をモータが逆転駆動する方向にハンドル操舵したとすると、モータ1Bの回転子が操舵ハンドル軸102から減速ギア102を介して逆回転させられることによって電機子巻線に逆起電圧が生じる。このとき図10の(A)に示すように第1の出力端子TM1の電位[M−]は1[V]より高電位の電位Hになり、第2の出力端子TM2の電位[M+]は1[V]より低電位の電位Lになる。このとき、電位Hと電位Lの電位差は、モータ1Bに発生した逆起電圧となる。
この状態で、第1スイッチング素子18aを通電させると、図7の(A)に示すように、第2の出力端子TM2は低電位端子TLを介して接地され、図10の(A)に示すようにその電位[M+]が電位Lから0[V]に低下する。一方、第1の出力端子TM1は、モータリレー1Cとモータ1Bと低電位端子TLを介して接地されて、その電位[M−]は逆起電圧により第2の出力端子TM2電位[M+]と電位差が生じているため、図10の(A)に示すように電位Hから電位L分だけ低下する。
次に、モータ1Bが停止している状態で、運転者が操舵ハンドル101をモータが正転駆動する方向にハンドル操舵したとすると、モータ1Bの回転子が操舵ハンドル軸102から減速ギア102を介して正回転させられることによって電機子巻線に前述の逆回転時とは逆方向の逆起電圧が生じる。このとき図10の(B)に示すように第2の出力端子TM2の電位[M+]は1[V]より高電位の電位Hになり、第1の出力端子TM1の電位[M−]は1[V]より低電位の電位Lになる。このとき、電位Hと電位Lの電位差は、モータ1Bに発生した逆起電圧となる。
この状態で、第2スイッチング素子18bを通電させると、図7の(B)に示すように、第1の出力端子TM1は低電位端子TLを介して接地され、図10の(B)に示すようにその電位[M−]が電位Lから0[V]に低下する。一方、第2の出力端子TM2は、モータ1Bとモータリレー1Cと低電位端子TLを介して接地されて、その電位[M+]は逆起電圧により第1の出力端子TM1電位[M−]と電位差が生じているため、図10の(B)に示すように電位Hから電位L分だけ低下する。
このことから、図9に示す処理フローに於けるステップS21、S22に於いて、モータリレーの通電/遮断判定手段は、ブリッジ回路19の低電位端子TLに接続された2つのスイッチング素子のうちの一方を通電させたとき、通電されていない他方のスイッチング素子が接続されているブリッジ回路の出力端子の電位が変動したことを検出することで、モータリレー1Cが通電状態であると判定することが出来る。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置について説明する。実施の形態2による電動パワーステアリング装置では、前述の実施の形態1に於ける図4のフローチャートのステップS13、及び図9のフローチャートのステップS27での、モータリレーの通電/遮断の判定処理の仕方を変更したものであって、その他の構成は実施の形態1の場合と同様である。
図11は、この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電/遮断判定手段の処理フローを説明するフローチャート図である。図11に於いて、ステップS30にて、通電させたスイッチング素子と反対側の出力端子電圧の前回値と今回値の差分値を算出する。次に、ステップS31にて前記差分値を加算した差分積算値を算出する。ステップS32にて前記差分積算値が所定閾値以上か判定する。所定閾値以上であればステップS33にてモータリレー1Cは通電状態であると判定し、それ以外ではステップS34にてモータリレー1Cは遮断状態であると判定する。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング装置について説明する。この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング装置では、モータ1Bが停止している状態で、運転者が操舵ハンドルに操舵トルクを加えて操舵ハンドルを回転させたとき、操舵ハンドル軸102から減速ギア103を介してモータ1Bに電力が供給されていないにもかかわらず回転子が回転した場合に、モータの角加速度が所定の閾値の範囲内にあるか否かを判定して、モータリレー1Cの通電/遮断の判定を行なうものである。実施の形態1に於ける図1、図2の構成は、実施の形態3の場合も同様である。
図12は、この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電/遮断判定手段の処理フローを説明するフローチャート図である。図12に於いて、ステップS40にて、運転者が操舵ハンドルに操舵トルクを加えて操舵ハンドルを回転させたとき、操舵ハンドル軸102から減速ギア103を介してモータ1Bに電力が供給されていないにもかかわらず回転子が回転した場合のモータ角加速度が、所定閾値範囲外であるか判定する。その結果、モータ角加速度が所定閾値範囲外であれば(Y)、ステップS41にてモータリレー1Cは通電状態であると判定し、モータ角加速度が所定閾値範囲内であれば(N)、ステップS42にてモータリレー1Cは遮断状態であると判定する。
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング装置について説明する。この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング装置では、実施の形態1に於ける図9のフローチャートでステップS27でのモータリレー1Cの通電/遮断の判定処理の仕方を変更したものであって、それ以外は図9に示す実施の形態1の場合と同様である。
この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング装置では、モータ1Bの停止時に於いて、運転者が操舵ハンドルに操舵トルクを加えて操舵ハンドルを回転させたとき、操舵ハンドル軸102から減速ギア103を介してモータ1Bに電力が供給されていないにもかかわらず回転子が回転し、これによりモータ1Bの電機子巻線に逆起電力が発生した場合に於いて、モータに誘起された逆起電力の電圧が所定閾値範囲外であるか判定してモータリレー1Cの通電/遮断の判定を行なうものである。
図13は、この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電/遮断判定手段の処理フローを説明するフローチャート図である。図13に於いて、ステップS50にて、モータ1Bの停止時に、運転者が操舵ハンドルに操舵トルクを加えて操舵ハンドルを回転させたとき、操舵ハンドル軸102から減速ギア103を介してモータ1Bに電力が供給されていないにもかかわらず回転子が回転し、これによりモータ1Bの電機子巻線に逆起電力が誘起された場合に於いて、モータの誘起電圧が所定の閾値の範囲外であるか否かを判定する。その結果、モータの誘起電圧が所定の閾値の範囲外であれば(Y)、ステップS51にてモータリレー1Cは通電状態であると判定し、モータの誘起電圧が所定の閾値の範囲内であれば(N)、ステップS52にてモータリレー1Cは遮断状態であると判定する。
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング装置について説明する。この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング装置では、実施の形態1に於ける図4及び図9のフローチャートでのモータリレー1Cの通電/遮断の判定の仕方を変更したものであり、通電したスイッチング素子と反対側の出力端子電圧変動を表すエッジ形状の有無により、モータリレーの通電/遮断の判定を行なうものである。
図14は、この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電/遮断判定手段の処理フローを説明するフローチャート図である。図14に於いて、ステップS60にて、通電させたスイッチング素子と反対側の出力端子電圧のハイパスフィルター値を算出する。次に、ステップS61にてハイパスフィルター値が所定の閾値の範囲外か判定する。その結果、通電させたスイッチング素子と反対側の出力端子電圧のハイパスフィルター値が所定の閾値の範囲外であれば(Y)、ステップS62にてモータリレー1Cは通電状態であると判定し、通電させたスイッチング素子と反対側の出力端子電圧のハイパスフィルター値が所定の閾値の範囲内であれば(N)、ステップS63にてモータリレー1Cは遮断状態であると判定する。
実施の形態6.
次に、この発明の実施の形態6による電動パワーステアリング装置について説明する。この発明の実施の形態6による電動パワーステアリング装置では、実施の形態1に於ける図9のフローチャートのステップS21、S22での電位[M−]の変動の有無の判定の仕方を具体化したものであり、その他は図9の図フローチャートの場合と同様である。
図15は、この発明の実施の形態6による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電/遮断判定手段の処理フローを説明するフローチャート図である。図15に於いて、モータリレー通電後、ステップS70にてモータリレー1Cが接続された側の出力端子電圧(今回は電位[M−])の前回値と今回値の差分値を算出する。次に、ステップS71にて前回値と今回値の差分値を加算した差分積算値を算出する。次に、ステップS72にてその差分積算値が所定の閾値範囲外か否かを判定する。その結果、差分積算値が所定の閾値の範囲外であれば(Y)、ステップS73にてモータリレー1Cは通電状態であると判定する。差分積算値が所定の閾値の範囲内であれば(N)、ステップS74にて第1のスイッチング素子18a及び第2のスイッチング素子18bの何れか一方を駆動させ、ステップS75にてモータリレー通電/遮断判定処理を実施する。このステップS74、S75での処理は、前述の図9に於けるステップS23/S24、S27に相当する。
図16は、この発明の前述の実施の形態2乃至5による電動パワーステアリング装置に於ける、モータリレーの通電/遮断時の出力端子電圧変動に対応した値の挙動を説明するタイミングチャートであって、(A)はモータリレー1Cの通電時、(B)はモータリレー1Cの遮断時、を夫々示している。図16に基づいて、モータリレー1Cが通電及び遮断であった場合にモータリレーの通電/遮断判定を行った際の出力端子電圧の変動に対応した各値の挙動について説明する。このとき、モータリレー1Cの通電/遮断の判定時に通電させるスイッチング素子は、第2のスイッチング素子18bとする。
モータリレー1Cが通電の場合は、通電した第2のスイッチング素子18bとは逆側の、つまり第1のスイッチング素子18a側の出力端子電圧である第2の出力端子TM2の電位[M+]は、モータリレー1Cが通電しているため0[V]となる。又、第1の出力端子TM1の電位[M−]及び第2の出力端子TM2の電位[M+]が常に同電位となり、電位[M−]と電位[M+]間に電位差は生じない。上記の現象より、モータリレー1Cの通電時の出力端子電圧の変動に対応した各値の挙動と各閾値の関係は図16の(A)の通りになる。
図16の(A)に於いて、「端子電圧差分積算値」は、実施の形態2に於ける図11にて説明したモータリレー通電/遮断判定で用いる判定値である。このとき、駆動した第2のスイッチング素子18bとは反対側の第2の出力端子TM2の電位[M+]が変動しているため、端子電圧差分積算値を検出することができる。
又、「モータ角加速度」は、実施の形態3に於ける図12にて説明したモータリレー通電/遮断判定で用いる判定値であり、第1の出力端子TM1の電位[M−]及び第2の出力端子TM2の電位[M+]との間の電位差を基に算出される。このとき、電位[M−]と電位[M+]に電位差が生じないことから、モータ角加速度は検出されない。
更に、「モータ誘起電圧」は、実施の形態4に於ける図13にて説明したモータリレー通電/遮断判定で用いる判定値であり、第1の出力端子TM1の電位[M−]及び第2の出力端子TM2の電位[M+]との間の電位差を基に算出される。このとき、電位[M−]と電位[M+]に電位差が生じないことから、モータ誘起電圧は検出されない。
そして、「ハイパスフィルター値」は、実施の形態5に於ける図14にて説明したモータリレー通電/遮断判定で用いる判定値であり、このとき、駆動した第2のスイッチング素子18bと反対側の第2の出力端子TM2の電位[M+]が変動しているため、変動を検出するハイパスフィルター値を検出することができる。
次に、モータリレー1Cの遮断時では、通電させた第2のスイッチング素子18bと逆側の第2の出力端子TM2の電位[M+]は変動しない。又、第2のスイッチング素子18bを通電させたタイミングから電位[M−]と電位[M+]に電位差が生じる。これらの現象より、モータリレー1Cの遮断時の出力端子電圧の変動に対応した各値の挙動と各閾値の関係は図16(B)の通りになる。
図16の(B)に於いて、「端子電圧差分積算値」は、駆動した第2のスイッチング素子18bと反対側の第2の出力端子TM2の電位[M+]が変動していないため、端子電圧差分積算値を検出されない。又、「モータ角加速度」及び「モータ誘起電圧」は電位[M−]と電位[M+]に電位差が生じるため、モータ角加速度およびモータ誘起電圧が検出される。更に、「ハイパスフィルター値」は駆動した第2のスイッチング素子18bと反対側の第2の出力端子TM2の電位[M+]が変動していないため検出されない。
このように、ブリッジ回路19の低電位TL側に配置された第1及び第2のスイッチング素子18a、18bのうちの何れか一方を通電させ、ブリッジ回路の出力端子の電圧変動を検出することで、従来の電源リレー及びモータリレーが連動して通電/遮断する構造でのモータリレーの通電/遮断判定手段では検出できなかった、モータ逆起電圧が発生した場合でも、正確に通電/遮断を判定することが可能となる。
以上述べたこの発明の実施の形態1乃至6による電動パワーステアリング装置は、以下の発明の何れかを具体化したものである。
(1) 複数のスイッチング素子により構成されたブリッジ回路と、
前記ブリッジ回路の出力端子間に接続され、車両の操舵系にアシスト力を付与するモータと、
前記ブリッジ回路と前記モータとの間に接続されたモータリレーと、
前記ブリッジ回路の出力端子電圧を検出する出力端子電圧検出回路と、
を備えた電動パワーステアリング装置であって、
前記ブリッジ回路を構成する前記複数のスイッチング素子のうち、前記ブリッジ回路の低電位側に配置された複数のスイッチング素子のうちの1つを通電した際、前記ブリッジ回路の前記出力端子の電圧の変動に対応した値に基づいて、前記モータリレーが通電しているか若しくは遮断しているかを判定する判定手段を備え
前記判定手段は、
前記車両の操舵系に運転者により加えられた操舵トルクの回転方向が所定の回転方向であるときは、前記ブリッジ回路の低電位側に配置された複数のスイッチング素子のうちの所定の一つのスイッチング素子を通電し、前記車両の操舵系に運転者により加えられた操舵トルクの回転方向が前記所定の回転方向とは逆の回転方向であるときは、前記ブリッジ回路の低電位側に配置された複数のスイッチング素子のうちの前記所定の一つのスイッチング素子とは異なる一つのスイッチング素子を通電し、前記所定の一つのスイッチング素子を通電したときの前記ブリッジ回路の前記出力端子の電圧の変動状態と、前記所定の一つのスイッチング素子とは異なる一つのスイッチング素子を通電したときの前記ブリッジ回路の前記出力端子の電圧の変動状態とに基づいて、前記モータリレーが通電しているか若しくは遮断しているかを判定する、
ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(2)前記判定手段は、前記出力端子電圧検出回路により検出された前記出力端子電圧の変動差分の積算値が所定の閾値以上であるか否かに基づいて前記判定を行う、
ことを特徴とする上記(1)に記載の電動パワーステアリング装置。
(3)前記判定手段は、前記出力端子電圧検出回路により検出された前記出力端子電圧から求めたモータの角加速度が所定の閾値範囲外であるか否かに基づいて前記判定を行う、ことを特徴とする上記(1)に記載の電動パワーステアリング装置。
(4)前記判定手段は、前記出力端子電圧検出回路により検出された前記出力端子電圧から求めたモータの誘起電圧が所定の閾値範囲外であるか否かに基づいて前記判定を行う、ことを特徴とする上記(1)に記載の電動パワーステアリング装置。
(5)前記判定手段は、前記出力端子電圧検出回路により検出された前記出力端子電圧が、所定の閾値以上の変動を表すエッジ形状を示すか否かに基づいて前記判定を行う、
ことを特徴とする上記(1)に記載の電動パワーステアリング装置。
(6)前記判定手段は、前記モータリレーを通電状態に駆動した後、前記ブリッジ回路を構成する前記複数のスイッチング素子のうち前記ブリッジ回路の低電位側に配置されたスイッチング素子のうちの1つを通電するまでの間に、前記モータリレーが接続された側の出力端子の電圧が変動を示す場合に、前記モータリレーが通電状態であると判定する、
ことを特徴とする上記(1)乃至(5)のうちの何れかに記載の電動パワーステアリング装置。
尚、前述の各実施の形態1乃至6では、電源リレーを備えた電動パワーステアリング装置としたが、電源リレーを備えないタイプであっても良く、更に、ブリッジ回路として4個のスイッチング素子を用いたHブリッシ回路として説明したが、例えば3相ブラシレス回路にもこの発明は適用可能である。
尚、この発明は、その発明の範囲内に於いて、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
100 電動パワーステアリング装置、101 操舵ハンドル、102 操舵ハンドル軸、103 減速ギア、104 ハンドル側のユニバーサルジョイント、105 ピニオンラック機構側のユニバーサルジョイン、106 ピニオンラック機構、107 車輪タイロッド、110 トルクセンサ、130 コントロールユニット、150 イグニッションスイッチ、160 バッテリ、10 CPU、11 リレー駆動回路、12 電源リレー、15 モータ電流検出回路、17 出力端子電圧検出回路、1D FET駆動回路、19 ブリッジ回路、1C モータリレー、1A モータ駆動回路。

Claims (6)

  1. 複数のスイッチング素子により構成されたブリッジ回路と、
    前記ブリッジ回路の出力端子間に接続され、車両の操舵系にアシスト力を付与するモータと、
    前記ブリッジ回路と前記モータとの間に接続されたモータリレーと、
    前記ブリッジ回路の出力端子電圧を検出する出力端子電圧検出回路と、
    を備えた電動パワーステアリング装置であって、
    前記ブリッジ回路を構成する前記複数のスイッチング素子のうち、前記ブリッジ回路の低電位側に配置された複数のスイッチング素子のうちの1つを通電した際、前記ブリッジ回路の前記出力端子の電圧の変動に対応した値に基づいて、前記モータリレーが通電しているか若しくは遮断しているかを判定する判定手段を備え
    前記判定手段は、
    前記車両の操舵系に運転者により加えられた操舵トルクの回転方向が所定の回転方向であるときは、前記ブリッジ回路の低電位側に配置された複数のスイッチング素子のうちの所定の一つのスイッチング素子を通電し、前記車両の操舵系に運転者により加えられた操舵トルクの回転方向が前記所定の回転方向とは逆の回転方向であるときは、前記ブリッジ回路の低電位側に配置された複数のスイッチング素子のうちの前記所定の一つのスイッチング素子とは異なる一つのスイッチング素子を通電し、前記所定の一つのスイッチング素子を通電したときの前記ブリッジ回路の前記出力端子の電圧の変動状態と、前記所定の一つのスイッチング素子とは異なる一つのスイッチング素子を通電したときの前記ブリッジ回路の前記出力端子の電圧の変動状態とに基づいて、前記モータリレーが通電しているか若しくは遮断しているかを判定する、
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記判定手段は、前記出力端子電圧検出回路により検出された前記出力端子電圧の変動差分の積算値が所定の閾値以上であるか否かに基づいて前記判定を行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記判定手段は、前記出力端子電圧検出回路により検出された前記出力端子電圧から求めたモータの角加速度が所定の閾値範囲外であるか否かに基づいて前記判定を行う、ことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記判定手段は、前記出力端子電圧検出回路により検出された前記出力端子電圧から求めたモータの誘起電圧が所定の閾値範囲外であるか否かに基づいて前記判定を行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記判定手段は、前記出力端子電圧検出回路により検出された前記出力端子電圧が、所定の閾値以上の変動を表すエッジ形状を示すか否かに基づいて前記判定を行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記判定手段は、前記モータリレーを通電状態に駆動した後、前記ブリッジ回路を構成する前記複数のスイッチング素子のうち前記ブリッジ回路の低電位側に配置されたスイッチング素子のうちの1つを通電するまでの間に、前記モータリレーが接続された側の出力端子の電圧が変動を示す場合に、前記モータリレーが通電状態であると判定する、
    ことを特徴とする請求項2乃至5のうちの何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置。
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