JP2011207184A - 熱転写シート - Google Patents

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Abstract

【課題】基材と背面層との密着性、熱転写時の滑性、及び耐熱性に優れ、印画シワや濃淡ムラが生ずることのない印画物を形成することができる熱転写シートを提供すること。
【解決手段】基材1と、染料層3と背面層5とからなる熱転写シート10であって、背面層は、少なくとも紫外線硬化性樹脂と、滑剤とを有し、紫外線硬化性樹脂は、6官能アクリレートと、2〜5官能アクリレートからなる群のうち任意に選択される1種または2種以上とを含み、滑剤が、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛からなる群のうち任意に選択される1種または2種以上からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱転写シートに関し、詳しくは、基材と背面層との密着性、熱転写時の滑性、及び耐熱性に優れ、印画シワや濃淡ムラが生ずることのない印画物を形成することができる熱転写シートに関する。
プリンタで用いられる一般的な熱転写シートとして、基材(例えば、PETシート)と、基材の一方の面に形成された染料層と、基材の他方の面に形成された背面層とからなる熱転写シートが挙げられる。この熱転写シートによれば、被転写体と染料層とが対向するように重ねた後に、背面層とサーマルヘッド等の加熱デバイスとを接触させ、該サーマルヘッド等の加熱デバイスに画像情報に応じたエネルギーを印加しながら背面層上を擦るように移動させることで被転写体上に画像を形成することができる。
近時、高速印画適正に優れたプリンタに対する市場の要求は高まりつつある。この要求を満たすためにはサーマルヘッド等にかかる熱エネルギーを高くせざるを得ず、背面層にかかる熱エネルギーは増加の一途をたどっている。ここで、耐熱性、滑性、基材との密着性が低い背面層を備える熱転写シートを用いて、高速印画を行うべく背面層にかかる熱エネルギーを増加していったときには、印画時にサーマルヘッドと背面層とが粘着(スティッキング)して、カスが付着し剥離性、スリップ性が損なわれ、基材の破損のほか、印画シワが生ずることとなる。したがって、高速印画適正に対する要求を満たすためには、高い耐熱性、あらゆる温度において安定した滑性(滑り性)、さらには、基材との高い密着性を有する背面層が必要となる。
かかる問題に対し、特許文献1、2ではポリアミドイミド樹脂組成物からなる背面層が提案されており、特許文献3ではポリアミドイミド樹脂に潤滑剤を含む背面層が基材の他方の面に形成されてなる熱転写シートが提案されている。また、特許文献4では、熱転写シートの背面層に、滑性成分(滑剤)として有機金属化合物、リン系化合物、硫黄系化合物、ハロゲン系化合物およびこれらの混合物、更に金属石鹸等を含有させた熱転写シートが提案されている。また、金属石鹸としてはステアリルリン酸亜鉛等が知られている。
特開平8−113647号公報 特開平8−244369号公報 特開平10−297124号公報 特開2004−90594号公報
しかしながら、特許文献1〜3で提案される熱転写シートは、背面層を構成する樹脂が熱可塑性樹脂であることから、その耐熱性には限界があり、一定以上の熱エネルギーを加えた場合には、背面層とサーマルヘッドとがスティッキングをおこし印画時のシワを防止することができない。特許文献4によれば、プリンタの高速化に対応し、印画シワを防止するための低い摩擦係数における印画・非印画時の安定化、長期印画時の発生カスの問題の解消が図れるとしているが未だ不十分である。
また、滑剤として金属石鹸(例えば、ステアリルリン酸亜鉛)を用いた場合には、この滑剤を含有する塗工液を調製して、基材に塗工する際に泡立ちが生じ、塗工面(背面層の表面)に泡立ちに起因するスジが発生する。このスジ部分においては、塗工液のコート量が少なくなっており、サーマルヘッドを有するプリンタで印画を行った際に、印画物に濃淡ムラや、スジ部を起点とする印画シワが発生することとなる。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、基材と背面層との密着性、熱転写時の滑性、及び耐熱性に優れ、熱転写時に印画シワや濃淡ムラが生ずることのない印画物を形成することができる熱転写シートを提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための本発明は、基材の一方の面に染料層が設けられ、基材の他方の面に背面層が設けられた熱転写シートであって、前記背面層は、少なくとも紫外線硬化性樹脂と、滑剤とを有し、前記紫外線硬化性樹脂は、6官能アクリレートと、2〜5官能アクリレートからなる群のうち任意に選択される1種または2種以上とを含み、前記滑剤が、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛からなる群のうち任意に選択された1種または2種以上からなることを特徴とする。
また、前記滑剤は、前記群のうち任意に選択された2種以上からなるとともに、そのうちの1種がステアリン酸亜鉛であってもよい。また、前記群のうち任意に選択された1種又は2種以上の含有量が、前記背面層の固形分総質量の4〜20%であってもよい。
また、上記課題を解決するための本発明は、基材の一方の面に染料層が設けられ、基材の他方の面に背面層が設けられた熱転写シートであって、前記背面層は、少なくとも紫外線硬化性樹脂と、滑剤とを有し、前記紫外線硬化性樹脂は、6官能アクリレートと、2〜5官能アクリレートからなる群のうち任意に選択される1種または2種以上とを含み、前記滑剤は、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛からなる第1群のうち任意に選択された1種または2種以上と、ステアリルリン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムからなる第2群のうち任意に選択された1種または2種以上と、を含み、前記第1群のうち任意に選択された1種または2種以上の総質量と、前記第2群のうち任意に選択された1種または2種以上の総質量との質量比が、1:3〜3:1の範囲内であることを特徴とする。
また、前記第1群のうち任意に選択された1種または2種以上の含有量が、前記背面層の固形分総質量の4〜20%であってもよい。
また、前記1種のアクリレートが、4官能アクリレートであってもよく、前記背面層に、アクリル系樹脂及びセルロース系樹脂のいずれか一方又は双方が添加されていてもよい。
また、上記課題を解決するための本発明は、基材の一方の面に染料層を形成する工程と、基材の他方の面に背面層を形成する工程を有する熱転写シートの製造方法であって、前記背面層を形成する工程が、6官能アクリレートと、2〜5官能アクリレートからなる第1群のうち任意に選択される1種または2種以上と、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛からなる群のうち任意に選択された1種または2種以上と、を溶媒に分散した塗工液を塗布・乾燥する工程であることを特徴とする。
また、上記課題を解決するための本発明は、基材の一方の面に染料層を形成する工程と、基材の他方の面に背面層を形成する工程を有する熱転写シートの製造方法であって、
前記背面層を形成する工程が、6官能アクリレートと、2〜5官能アクリレートからなる群のうち任意に選択される1種または2種以上と、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛からなる第1群のうち任意に選択された1種または2種以上と、ステアリルリン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムからなる第2群のうち任意に選択された1種または2種以上と、を溶媒に分散した塗工液を塗布・乾燥する工程であり、前記塗工液中に含まれる、前記第1群のうち任意に選択された1種または2種以上の総質量と、前記第2群のうち任意に選択された1種または2種以上の総質量との質量比が、1:3〜3:1の範囲内であることを特徴とする。
本発明によれば、背面層に良好な滑性、高い耐熱性、及び基材との高い密着性を付与することができ、これにより高速印画時に印画シワ、スティッキングが発生することを防止することができる。さらには、熱転写により形成される印画物に印画シワや濃淡ムラが生ずることもない。
本願発明の熱転写シートの層構成を示す概略断面図である。
以下に、本発明の熱転写シート10について図面を用いて具体的に説明する。図1に示すように本発明の熱転写シート10は、基材1の一方の面に染料層3が設けられ、基材1の他方の面に背面層5が設けられることにより形成されている。ここで、本発明の熱転写シート10は、背面層5が、少なくとも紫外線硬化性樹脂と、滑剤とを有し、紫外線硬化性樹脂が、6官能アクリレートと、2〜5官能アクリレートからなる群のうち任意に選択される1種または2種以上とを含み、滑剤が、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛からなる群のうち任意に選択された1種または2種以上を含む点に特徴を有する。以下、本発明について更に具体的に説明する。
(基材)
基材1は本発明の熱転写シート10における必須の構成であり、後述する染料層3及び背面層5を保持するために設けられる。基材1の材料については特に限定されないが、染料層3を被転写体上に転写する際にサーマルヘッドにより加えられる熱に耐え、取り扱い上支障のない機械的特性を有することが望ましい。このような基材として、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン・エチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等の各種プラスチックフィルムまたはシートを挙げることができる。また、基材1の厚さは、その強度及び耐熱性が適切になるように材料に応じて適宜設定することができ、2.5〜100μm程度が一般的で、好ましくは1〜10μmである。
(背面層)
図1に示すように基材1の他方の面(図1に示す場合には基材1の下面)には、本発明の熱転写シート10における必須の構成である背面層5が形成されている。
背面層5は、6官能アクリレートと、2〜5官能アクリレートからなる群のうち任意に選択される1種または2種以上とを含有する紫外線硬化性樹脂(以下、6官能アクリレートと、2〜5官能アクリレートからなる群のうち任意に選択される1種または2種以上とを含有する紫外線硬化性樹脂を本発明の紫外線硬化性樹脂という場合がある。)と、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛からなる群のうち任意に選択された1種または2種以上からなる滑剤とから構成される。以下、具体的に説明する。
(紫外線硬化性樹脂)
背面層5に含まれる、6官能アクリレートと、2〜5官能アクリレートの中から任意に選択される1種または2種以上とを含有する紫外線硬化性樹脂によれば、光重合反応時に、主鎖骨格同士を理想的に結合させることができ、6官能アクリレートを単独で用いた場合や、6官能アクリレートを用いることなく2〜5官能アクリレートの中から任意に選択されたアクリレートを組合せた場合と比較して、耐熱性を飛躍的に向上させることができる。以下に、本発明の紫外線硬化性樹脂を構成する各成分について述べる。
<6官能アクリレート>
6官能アクリレートとは、1分子中に6個の官能基を有するアクリレートであり、例えば、脂肪族ウレタンアクリレート、芳香族ウレタンアクリレート等が使用可能である。中でも本発明においては、6個の官能基のうち少なくとも1以上の官能基がビニル基である6官能アクリレートを好適に使用することができ、6個全ての官能基がビニル基である6官能アクリレートを特に好適に使用することができる。
<2官能アクリレート>
2官能アクリレートとは、1分子中に2個の官能基を有するアクリレートであり、例えば、ジオキサングリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ビスフェノールA型エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート等が使用可能である。中でも本発明においては、2個の官能基のうち1の官能基がビニル基である2官能アクリレートを好適に使用することができ、2個全ての官能基がビニル基である2官能アクリレートを特に好適に使用することができる。
<3官能アクリレート>
3官能アクリレートとは、1分子中に3個の官能基を有するアクリレートであり、例えば、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス-(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート等が使用可能である。中でも本発明においては、3個の官能基のうち少なくとも1以上の官能基がビニル基である3官能アクリレートを好適に使用することができ、3個全ての官能基がビニル基である3官能アクリレートを特に好適に使用することができる。
<4官能アクリレート>
4官能アクリレートとは、1分子中に4個の官能基を有するアクリレートであり、例えば、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等が使用可能である。中でも本発明においては、4個の官能基のうち少なくとも1以上の官能基がビニル基である4官能アクリレートを好適に使用することができ、4個全ての官能基がビニル基である4官能アクリレートを特に好適に使用することができる。
<5官能アクリレート>
5官能アクリレートとは、1分子中に5個の官能基を有するアクリレートであり、例えば、ジペンタエリスリトールポリアクリレート等が使用可能である。中でも本発明においては、5個の官能基のうち少なくとも1以上の官能基がビニル基である5官能アクリレートを好適に使用することができ、5個全ての官能基がビニル基である5官能アクリレートを特に好適に使用することができる。
また、6官能アクリレートが、背面層5の固形分総質量に対し40〜60質量%、好ましくは48〜52質量%の割合で含有され、2〜5官能アクリレートの中から任意に選択される1種又は2種以上のアクリレートが、背面層5の固形分総質量に対し10〜30質量%、好ましくは20〜22質量%の割合で含有されることが好ましい。このような組成配分とすることで、耐熱性をさらに向上させることができ、スティッキングや印画ジワをより効果的に防止することができる。
このとき、6官能アクリレートが40質量%未満では、含有量が少なすぎるため、環状構造を持つ主鎖骨格の割合が低く、必要とする耐熱性が得ることができない虞があり、また60質量%を超える比率では光重合反応における反応点が多すぎるため、主鎖骨格の形成が多角的に進行し、主鎖長の短いものが得られてしまい、耐熱性が減少してしまう虞が生ずることとなる。また、2〜5官能アクリレートの中から選択される1種または2種以上の含有量が10質量%未満では、含有量が少なすぎるため、主鎖骨格同士を理想的に結合させる効果が得られず、30質量%を越える比率では今度は、主鎖骨格に対する含有量が多すぎるため、主鎖骨格を理想的に結合させることができなくなる虞が生ずることとなる。
また、6官能アクリレートとともに含有される、2〜5官能アクリレートの中から選択される少なくとも1種が4官能アクリレートであることが好ましい。6官能アクリレートとともに、少なくとも4官能アクリレートが含有された紫外線硬化性樹脂を主体とする背面層5とすることで、最も優れた耐熱性を有する背面層5を得ることができる。
また、上記の紫外線硬化性樹脂には、必要に応じて光重合開始剤を添加することとしてもよい。光重合開始剤としては、一般的に紫外線硬化性塗料の光増感剤として用いられている各種の光増感剤を用いることができる。このような光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α−メチルベンゾイン、α−フェニルベンゾイン等のベンゾイン系化合物;アントラキノン、メチルアントラキノン等のアントラキノン系化合物;ベンジル:ジアセチル;アセトフェノン、ベンゾフェノン等のフェニルケトン化合物;ジフェニルジスルフィド、テトラメチルチウラムスルフィド等のスルフィド化合物;α−クロルメチルナフタリン;アントラセン及びヘキサクロロブタジエン、ペンタクロロブタジエン等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
また、背面層5には、上記の紫外線硬化性樹脂に加え、アクリル系樹脂及びセルロース系樹脂のいずれか一方又は双方が含有されていることが好ましい。背面層5にアクリル樹脂及びセルロース系樹脂のいずれか一方又は双方を含有させることで、背面層5が硬化収縮によりカールすることを防止することが可能となる。
背面層5に含有されるアクリル系樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、スチレンアクリル共重合体等が挙げられる。上記アクリル系樹脂の中でも、ポリメチルメタクリレートを特に好適に用いることができる。また、背面層5に含有されるセルロース系樹脂としてはセルロース・アセテート、セルロース・アセテート・ブチレート、セルロース・アセテート・プロピレート等が挙げられる。上記セルロース系樹脂の中でも、セルロース・アセテート・プロピレートを特に好適に用いることができる。
アクリル系樹脂及びセルロース樹脂のいずれか一方又は双方は、上記の紫外線硬化性樹脂における耐熱性の効果を妨げない範囲で適宜含有させることができ、その含有量について特に限定はないが、背面層5の固形分総質量に対し、10〜15質量%の割合で含有されていることが好ましい。10質量%未満である場合には、アクリル系樹脂、セルロース樹脂を含有することによる硬化収縮の防止効果を発揮することができなくなる場合があり、また、15質量%を超える場合には、その分紫外線硬化性樹脂の含有量が減少することとなり、所望の耐熱効果を得られなくなる虞があるためである。
(滑剤)
背面層5に含まれる滑剤の説明をするに当たり、まずはじめに、上記で説明した紫外線硬化性樹脂と、滑剤として金属石鹸が含有された背面層について説明する。上記で説明した紫外線硬化性樹脂と、金属石鹸が含有された背面層は、該紫外線硬化性樹脂と、金属石鹸とを溶媒に溶解又は分散した背面層用塗工液を調製し、これを基材上に塗工・乾燥することで形成される。このとき、金属石鹸としてステアリルリン酸亜鉛を用いて、塗工液を調製した場合には、ステアリルリン酸亜鉛の存在に塗工液中に「泡立ち」が発生する。そして、塗工時には、塗工液中の「泡立ち」により、塗工面に泡に起因するスジが生ずる。このスジ部分は、塗工液の塗工量が少なくなっており、ステアリルリン酸亜鉛を含む背面層を有する熱転写シートを用いて、熱転写により印画物の形成を行った場合には、印画物に濃度ムラやスジ部を起点とする印画ジワが生ずる。この「泡立ち」の発生は、ステアリルリン酸亜鉛に限られず、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムを滑剤して含有させた場合にも生ずる。
本発明者らは、泡立ちの発生に着目し鋭意研究した結果、背面層に含有される金属石鹸として、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛のうちのいずれかを採用することで、塗工液中に「泡立ち」が発生しないことを見出した。
そこで、本発明の熱転写シート10を構成する背面層5には、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛からなる群(以下、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛からなる群を第1群という場合がある。)のうち任意に選択された1種又は2種以上の滑剤が含まれる。
上記第1群から選択される1種又は2種以上の滑剤を含む背面層5によれば、本発明の紫外線硬化性樹脂により、背面層に優れた耐熱性と、基材との密着性及び、優れた滑性を付与することができるほか、背面層5の表面に「泡立ち」によるスジが生じないことから、この背面層5を含む本発明の熱転写シート10を用いて印画物を形成した際に、印画物に、スジに起因する濃度ムラやスジ部を起点とする印画ジワが生ずることを防止することができる。
背面層5には、上記第1群(ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛)から選択される1種が含まれていればよく、滑性を所望する階調領域に応じて2種以上が含まれていてもよい。
例えば、125℃付近から滑性を発揮するステアリン酸亜鉛と、210℃付近から滑性を発揮するヒドロキシステアリン酸リチウム及び/又はターシャリーブチル安息香酸亜鉛とを背面層5に含有させることで、背面層5に、幅広い階調領域において安定した滑性を発揮することができる。この点を考慮すると、本発明においては、ステアリン酸亜鉛を含む2種以上の組合せを特に好適に用いることができる。
なお、本発明においては、ヒドロキシステアリン酸リチウムとして、12−ヒドロキシステアリン酸リチウムを、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛として、パラターシャリーブチル安息香酸亜鉛を特に好適に使用することができる。
また、背面層5には、上記第1群から選択される1種又は2種以上の滑剤のほか、背面層5に含有される滑剤として従来公知の他の滑剤を含有させることができる。
このとき、上記第1群に含まれる滑剤とともに、塗工液中に「泡立ち」が発生するステアリルリン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムからなる群(以下、ステアリルリン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムからなる群を第2群という場合がある。)から選択される1種又は2種以上の滑剤を含有させる場合に、第1群から選択される滑剤の総質量と、第2群から選択される滑剤の総質量の比が、1:3〜3:1の範囲外である場合には、塗工液中に「泡立ち」が生じ、背面層の表面に「泡立ち」に起因するスジが生ずることとなる。
この点を考慮した本発明の熱転写シート10は、背面層5に、上記第1群の滑剤に加え、第2群の滑剤を含有させる場合には、第1群から選択される滑剤の総質量と、第2群から選択される滑剤の総質量の比が、1:3〜3:1の範囲内に規定される。背面層5に、当該範囲内で第1群から選択される滑剤と、第2群から選択される滑剤とを含有させることで、第2群の滑剤に起因する「泡立ち」の発生を、第1群の滑剤で抑えることができ、背面層の表面に、「泡立ち」に起因するスジの発生を防止することができる。つまり、第1群から選択される1種又は2種以上の滑剤は、第2群から選択される1種又は2種以上の滑剤を含有させることで生ずる「泡立ち」を打ち消す消泡剤としての機能を果たす。
また、背面層5に含まれる上記第1群から選択される1種又は2種以上の滑剤の含有量が、背面層5の固形分総質量の4%未満である場合には、背面層5に滑性を付与することができず、また、20%より多い場合には、本発明の紫外線硬化性樹脂の含有量がその分減少することとなり、耐熱性が低下する虞がある。このような点を考慮すると、背面層5の固形分総質量に対する上記第1群から選択される1種又は2種以上の滑剤の含有量が、4%以上20%以下であることが好ましい。
また、背面層5の厚さについても特に限定はないが、背面層5の厚さが薄すぎる場合には、上記紫外線硬化性樹脂による耐熱性の効果を発揮できない虞が生ずる。このような点を考慮すると、背面層の厚さは0.8μm〜2.2μmであることが好ましい。
(プライマー層)
また、本発明の背面層は、紫外線硬化性樹脂を主体とし、基材1と高い接着性を有することから、基材と1背面層5との接着性を向上させるためのプライマー層を特に設けることなく熱転写シートを構成することができる。なお、帯電防止効果を所望する場合には、必要に応じて、基材1と背面層5との間に帯電防止剤を含有したプライマー層(図示しない)を設けてもよい。
プライマー層に含有される帯電防止剤としては、例えば、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物等のポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤、ポリエチレンオキサイド、グリセリンの脂肪酸エステル、ペンタエリスリットの脂肪酸エステル、ソルビットおよびソルビタンの脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミン類の脂肪族アミド等の多価アルコール型非イオン界面活性剤等の非イオン界面活性剤;高級脂肪酸のアルカリ金属塩等のカルボン酸塩類、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩等の硫酸エステル塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩類、高級アルコールリン酸エステル塩等のリン酸エステル塩類等のアニオン界面活性剤;アルキルトリメチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩類等のカチオン界面活性剤;高級アルキルアミノプロピオン酸塩等のアミノ酸型両性界面活性剤、高級アルキルジメチルベタイン、高級アルキルジヒドロキシエチルベタイン等のベタイン型両性界面活性剤等の両性界面活性剤等が挙げられる。これらの帯電防止剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(染料層)
図1に示すように、基材1の一方の面上(図1に示す場合にあっては基材1の上面)には、1色以上の染料層3が形成されている。なお、染料層3は本発明の熱転写シート10における必須の構成である。染料層3は、所望の画像がモノカラーである場合には、染料層3として適宜選択した1色の層のみ形成してもよいし、所望の画像がフルカラー画像である場合には、イエロー、マゼンダ、シアン、必要に応じてブラック等の色相の異なる染料を含む複数の染料層3を、同一基材の同一面に面順次に、繰り返し形成してもよい。
また、本発明の熱転写シート10が、昇華型熱転写シートである場合には、染料層3として昇華性の染料を含む染料層3を形成し、熱溶融型の熱転写シートである場合には、染料層3として顔料等で着色した染料層3を形成する。以下、昇華型熱転写シートの場合を例に挙げて説明するが、本発明の熱転写シート10は昇華型熱転写シートのみに限定されるものではない。
昇華型の染料層3に用いられる昇華性の染料としては、特に限定されず、従来公知のものを使用することができる。上記昇華性の染料として、例えば、ジアリールメタン系染料;トリアリールメタン系染料;チアゾール系染料;メロシアニン染料;ピラゾロン染料;メチン系染料;インドアニリン系染料;アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチン等のアゾメチン系染料;キサンテン系染料;オキサジン系染料;ジシアノスチレン、トリシアノスチレン等のシアノスチレン系染料;チアジン系染料;アジン系染料;アクリジン系染料;ベンゼンアゾ系染料;ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラゾールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジスアゾ等のアゾ系染料;スピロピラン系染料;インドリノスピロピラン系染料;フルオラン系染料;ローダミンラクタム系染料;ナフトキノン系染料;アントラキノン系染料;キノフタロン系染料;等が挙げられる。
上記染料層3において、昇華性の染料は染料層3の全固形分に対し5〜90質量%、好ましくは10〜70質量%の量である。昇華性の染料の使用量が、上記範囲未満であると印字濃度が低くなることがあり、上記範囲を越えると保存性等が低下することがある。
上記染料を担持するためのバインダー樹脂としては、一般に、耐熱性を有し、染料と適度の親和性があるものを使用することができる。バインダー樹脂としては、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロース系樹脂;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂;ポリ(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリルアミド等のアクリル樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリエステル系樹脂;等が挙げられる。なかでも、耐熱性、染料の移行性等の点、セルロース系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂等が好ましく、ビニル系樹脂がより好ましく、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタール等が更に好ましい。
上記染料層3は、所望により、離型剤、無機微粒子、有機微粒子等の添加剤を使用してもよい。離型剤としては、シリコーンオイル、リン酸エステル等が挙げられ、無機微粒子としては、カーボンブラック、アルミニウム、二硫化モリブデン等が挙げられ、有機微粒子としては、ポリエチレンワックス等が挙げられる。
また、上記染料層3は、上述の染料とバインダー樹脂とを、必要に応じて添加する添加剤とともに、適当な有機溶剤や水に溶解又は分散して塗工液を調製し、更に、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング印刷法等の公知の手段により、上述の基材フィルムの一方の面に上記塗工液を塗布し、乾燥することにより形成することができる。上記有機溶剤としては、トルエン、メチルエチルケトン、エタノール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド〔DMF〕等が挙げられる。また、上記着色熱転写層の塗工量は、乾燥固形基準で0.2〜6.0g/m2、好ましくは0.2〜3.0g/m2程度である。
(熱転写シートの形成方法)
次に、本発明の熱転写シートの形成方法について説明する。本発明の熱転写シートの製造方法は、基材の一方の面に染料層を形成する工程と、基材の他方の面に背面層を形成する工程を有する熱転写シートの製造方法であって、前記背面層を形成する工程が、6官能アクリレートと、2〜5官能アクリレートからなる第1群のうち任意に選択される1種または2種以上と、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛からなる群のうち任意に選択された1種または2種以上と、を溶媒に溶解又は分散した塗工液を塗布・乾燥する工程であることを特徴とする。
6官能アクリレート、1〜5官能アクリレートについては、上記で説明したアクリレートを適宜選択して用いることができ、ここでの説明は省略する。
本発明によれば、背面層を形成するための塗工液中(背面層形成用塗工液中)に含まれる滑剤が、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛からなる群のうち任意に選択された1種または2種以上であることから、塗工液中に「泡立ち」が生ずることがない。
背面層形成用塗工液は、上記で説明した6官能アクリレートと、2〜5官能アクリレートの中から選択される1種又は2種以上のアクリレートと、上記第1群から選択される1種又は2種以上の滑剤、必要に応じて、アクリル系樹脂、その他の成分を加えて溶剤に溶解または分散させることで調製される。そして、この塗工液を、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の公知の塗工手段を用いて塗工し、乾燥することで背面層が形成される。
染料層を形成する工程について特に限定はなく、例えば、上記で説明した染料、バインダー樹脂を、適当な有機溶剤や水に溶解又は分散して染料層形成用塗工液を調製し、この塗工液を、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング印刷法等の公知の手段により、上述の基材の一方の面に塗布し、乾燥することにより形成することができる。
また、上記第1群から選択される1種又は2種以上に加えて、上記で説明した第2群から選択される1種又は2種以上とを組合せて背面層を形成する場合には、上記背面層を形成する工程が、6官能アクリレートと、2〜5官能アクリレートからなる第1群のうち任意に選択される1種または2種以上と、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛からなる第1群のうち任意に選択された1種または2種以上と、ステアリルリン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムからなる第2群のうち任意に選択された1種または2種以上と、を溶媒に溶解又は分散した背面層形成用塗工液を塗布・乾燥する工程であるとともに、該塗工液中に含まれる、第1群のうち任意に選択された1種または2種以上の総質量と、第2群のうち任意に選択された1種または2種以上の総質量との質量比が、1:3〜3:1の範囲内であることを特徴とする。
本発明によれば、上記第1群から選択される1種又は2種以上に加え、背面層形成用塗工液中に「泡立ち」を生じさせる上記第2群から選択される1種または2種以上を、用いた場合であっても、第1群から選択される滑剤が、第2群から選択される滑剤により生ずる「泡立ち」を打ち消す消泡効果としての作用を果たす。これにより、塗工液中に「泡立ち」が生じることはなく、形成される背面層に「泡立ち」に起因するスジが生ずることはない。なお、背面層形成用塗工液中に含まれる、第1群のうち任意に選択された1種または2種以上の総質量と、第2群のうち任意に選択された1種または2種以上の総質量との質量比が、1:3〜3:1の範囲外である場合には、形成される背面層の表面に「泡立ち」に起因するスジが発生することとなる。
また、背面層形成用塗工液には、必要に応じて、リン酸エステル、シリコーンオイル、変性シリコーン、ポリエチレンワックス、脂肪酸アマイド等を添加することもできる。
有機溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール、メチルエチルケトン、2−ぺンタノン、イソホロンなどのケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシプロピルなどのエステル、エチルセロソルブなどのセロソルブ系溶剤、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、メトキシブタノールなどのグリコール系溶剤を単独又は混合した有機溶剤を挙げることができる。
(被転写体)
上記熱転写シート10の転写に使用可能な被転写体(熱転写受像シート)としては、本発明の熱転写シートが熱溶融型の熱転写シートの場合、被転写材は特に限定されず、例えば、上質紙、トレーシングペーパー、プラスチックフィルム等を用いることができる。また、本発明の熱転写シートが昇華型の熱転写シートの場合、その記録面が前記の染料に対して染料受容性を有するものであればいかなるものでもよく、また、染料受容性を有しない紙、金属、ガラス、合成樹脂である場合には少なくともその一方の面に染料受容層を形成しておけばよい。上記の熱転写シートおよび上記の被転写材を使用して熱転写を行う際に使用するプリンタとしては、公知の熱転写プリンタがそのまま使用可能であり、特に限定されない。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下、特に断りのない限り、部または%は質量基準である。
(実施例1)
基材として厚さ6μmの易接着処理済みポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、該基材の一方の面に下記組成の背面層用塗工液を、バーコーターを用いて塗工し、80℃で1分間乾燥させ、厚さ1.6μmの背面層を形成した。また、基材の他方の面(易接着処理面)に、下記組成の染料層(Y,M,C)用塗工液を、イエロー染料層(Y)、マゼンタ染料層(M)、シアン染料層(C)の順に面順次に繰り返してバーコーターを用いて塗工し、厚さ1.0μmの各染料層を形成して実施例1の熱転写シートを得た。
<背面層用塗工液>
・芳香族ウレタンアクリレート 14.5部
(EBECRYL220 ダイセルサイテック(株))
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート 6.5部
(NKエステル A−TMMT 新中村化学工業(株))
・ポリメチルメタクリレート 3.5部
(ダイヤナールBR−80 三菱レイヨン(株))
滑剤の合計 5.0部
・滑剤1:ステアリン酸亜鉛(融点125℃) 100%
(SZ−PF 堺化学工業(株))
・タルク 0.5部
(ミクロエースP−3 日本タルク工業(株))
・メチルエチルケトン 56部
・メチルイソブチルケトン 14部
<染料層用塗工液>
<イエロー染料層用塗工液(Y)>
・分散染料 5.5部
(ホロンブリリアントイエローS−6GL)
・ポリビニルアセタール樹脂 4.5部
(エスレックスKS−5 積水化学(株))
・リン酸エステル系界面活性剤 0.1部
(プライサーフA208N 第一工業製薬(株))
・ポリエチレンワックス 0.1部
・トルエン 44.9部
・メチルエチルケトン 44.9部
<マゼンタ染料層用塗工液(M)>
・MS−RED−G 1.5部
(ディスパーレッド60 三井東圧化学(株))
・マクロレックスレッドバイオレットR 2部
(ディスパースバイオレット26 バイエル社)
・ポリビニルアセタール樹脂 4.6部
(エスレックスKS−5 積水化学(株))
・リン酸エステル系界面活性剤 0.1部
(プライサーフA208N 第一工業製薬(株))
・ポリエチレンワックス 0.1部
・トルエン 45.8部
・メチルエチルケトン 45.8部
<シアン染料層用塗工液(C)>
・分散染料 4.5部
(カヤセットブルー714)
・ポリビニルアセタール樹脂 4.5部
(エスレックスKS−5 積水化学(株))
・リン酸エステル系界面活性剤 0.1部
(プライサーフA208N 第一工業製薬(株))
・ポリエチレンワックス 0.1部
・トルエン 45.4部
・メチルエチルケトン 45.4部
(実施例2〜27)
「背面層用塗工液」に含有する滑剤を下表1に変更して背面層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜27の熱転写シートを得た。
(比較例1〜9)
「背面層用塗工液」に含有する滑剤を下表1に変更して背面層を形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例1〜9の熱転写シートを得た。
Figure 2011207184
なお、表1に示される滑剤1〜6は以下のものを使用した。また、表1中の配合量とあるのは、滑剤1〜滑剤6の合計配合量であり、添加量とあるのは、固形分成分総質量に対する滑剤1〜滑剤6の合計添加量である。なお、滑剤1〜滑剤3は、上記で説明した第1群に含まれる滑剤であり、滑剤4〜滑剤6は、上記で説明した第2群に含まれる滑剤である。
・滑剤1:ステアリン酸亜鉛(融点125℃)
(SZ−PF 堺化学工業(株))
・滑剤2:12−ヒドロキシステアリン酸リチウム(融点212℃)
(S−7000H 堺化学工業(株))
・滑剤3:パラターシャリーブチル安息香酸亜鉛(融点210℃)
(Z46 (堺化学工業(株))
・滑剤4:ステアリルリン酸亜鉛(融点230℃)
(LBT−1830精製 堺化学工業(株))
・滑剤5:ラウリン酸亜鉛(融点125℃)
(Z−12 (堺化学工業(株))
・滑剤6:ステアリン酸マグネシウム(融点125℃)
(SM−P (堺化学工業(株))
(スジ評価試験)
実施例1〜27及び比較例1〜9の熱転写シートのスジ評価を行った。スジ評価は、背面層の表面を目視で観察し以下の基準により評価を行った。結果を表2に示す。
◎:スジが全くない
○:少量のスジがみえる
×:スジが大量にみえる
(接着性評価試験)
接着性評価試験は、実施例1〜27および比較例1〜9の熱転写シートにおける背面層にセロテープ(登録商標)(CT405AP−18 ニチバン(株))を十分に接着させ、背面層に対して垂直、水平方向に剥がした際に、背面層が基材からはがれ取れるかどうかを評価した。その結果を表2に併せて示す。
接着性評価の基準は以下の通りである。
○:テープを接着させた部分の背面層が、基材から全く剥がれない。
△:テープを密着させた部分の背面層の、一部が剥がれる。
×:テープを密着させた部分の背面層が、全て剥がれてしまう。
(印画物の形成)
白色塩化ビニルカードと、実施例1〜27および比較例1〜9の熱転写シートの染料層とを重ねあわせ、線密度300dpiのサーマルヘッドを搭載した256階調制御が可能な熱転写プリンタを使用して、印画スピード:2ms/Line、印画エネルギー:0.26mj/dotの条件で、イエロー、マゼンダ、シアンの順に印画を行い、実施例1〜27、比較例1〜9の印画物を形成した。
(印画評価試験)
実施例1〜27、比較例1〜9の印画物の評価を行った。印画評価は印画物を目視で観察し、以下の基準により評価した。結果を表2に併せて示す。
○:印画物の表面に濃淡ムラがない
×:印画物の表面に濃淡ムラがある
(シワ評価試験)
シワ評価試験は、実施例1〜27、比較例1〜9の印画物に見られるシワの程度目視で観察し以下の基準により評価した。結果を表2に示す。
○:印画シワなし。
△:印画物の端部に細かい印画シワが有る。
×:印画物に目立った印画シワが有る。
(背面摩擦評価)
実施例1〜27、比較例1〜9の熱転写シートを、白色塩化ビニルカードと組み合わせ、以下の条件で印画時の摩擦力を測定し、背面摩擦の評価を行った。なお、印画及び摩擦力の測定には、特開2003−300338号公報で記載されている摩擦力測定機能付熱転写プリンタを使用した。サーマルヘッド:東芝ホクト電子社製サーマルヘッド、ヘッド抵抗値5020Ω 解像度300dpi(dots per inch)ライン速度:2ms/Line、(用紙搬送方向の解像度は、300lpi(line per inch))パルスデューティ:80%、印加電圧:23.0V、印圧:40N、印画画像:幅600ピクセル×長さ945ピクセルのサイズで階調0〜255のグラデーション画像(1ピクセルは、1ドットに相当)を印画し、以下の基準により評価した。
◎:最大応力が12N以下。
○:最大応力が12〜13N。
△:最大応力が13〜14N。
×:最大応力が14N以上。
Figure 2011207184
表2からも明らかなように、第1群から選択される1種又は2種以上を含む背面層を有する本発明の熱転写シートは、基材との密着性が良好であるとともに、背面層にスジの発生がなく、印画シワ、濃淡ムラの発生もない。また、第2群から選択される1種又は2種を含む背面層であっても、第1群から選択される1種又は2種以上とが本発明の範囲内で組合されてなる実施例6〜10、13〜27においても、スジの発生は殆どなく、形成された印画物に濃淡ムラの発生もない。
一方、上記第2群から選択される1種又は2種以上のみが含まれる背面層を有する比較例1〜6、9及び第1群から選択される1種又は2種以上と、上記第2群から選択される1種又は2種以上との配合比が本発明の範囲外の比較例7、8の熱転写シートは、スジが発生し、印画物に濃淡ムラが発生している。
1…基材
3…染料層
5…背面層
10…熱転写シート

Claims (9)

  1. 基材の一方の面に染料層が設けられ、基材の他方の面に背面層が設けられた熱転写シートであって、
    前記背面層は、少なくとも紫外線硬化性樹脂と、滑剤とを有し、
    前記紫外線硬化性樹脂は、6官能アクリレートと、2〜5官能アクリレートからなる群のうち任意に選択される1種または2種以上を含み、
    前記滑剤が、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛からなる群のうち任意に選択された1種または2種以上からなることを特徴とする熱転写シート。
  2. 前記滑剤は、前記群のうち任意に選択された2種以上からなるとともに、そのうちの1種がステアリン酸亜鉛であることを特徴とする請求項1に記載の熱転写シート。
  3. 前記群のうち任意に選択された1種又は2種以上の含有量が、前記背面層の固形分総質量の4〜20%であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の熱転写シート。
  4. 基材の一方の面に染料層が設けられ、基材の他方の面に背面層が設けられた熱転写シートであって、
    前記背面層は、少なくとも紫外線硬化性樹脂と、滑剤とを有し、
    前記紫外線硬化性樹脂は、6官能アクリレートと、2〜5官能アクリレートからなる群のうち任意に選択される1種または2種以上とを含み、
    前記滑剤は、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛からなる第1群のうち任意に選択された1種または2種以上と、ステアリルリン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムからなる第2群のうち任意に選択された1種または2種以上とを含み、
    前記第1群のうち任意に選択された1種または2種以上の総質量と、前記第2群のうち任意に選択された1種または2種以上の総質量との質量比が、1:3〜3:1の範囲内であることを特徴とする熱転写シート。
  5. 前記第1群のうち任意に選択された1種または2種以上の含有量が、前記背面層の固形分総質量の4〜20%であることを特徴とする請求項4に記載の熱転写シート。
  6. 前記1種のアクリレートが、4官能アクリレートであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の熱転写シート。
  7. 前記背面層に、アクリル系樹脂及びセルロース系樹脂のいずれか一方又は双方が添加されてなることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の熱転写シート。
  8. 基材の一方の面に染料層を形成する工程と、基材の他方の面に背面層を形成する工程を有する熱転写シートの製造方法であって、
    前記背面層を形成する工程が、6官能アクリレートと、2〜5官能アクリレートからなる群のうち任意に選択される1種または2種以上と、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛からなる群のうち任意に選択された1種または2種以上と、を溶媒に分散した塗工液を塗布・乾燥する工程であることを特徴とする熱転写シートの製造方法。
  9. 基材の一方の面に染料層を形成する工程と、基材の他方の面に背面層を形成する工程を有する熱転写シートの製造方法であって、
    前記背面層を形成する工程が、6官能アクリレートと、2〜5官能アクリレートからなる群のうち任意に選択される1種または2種以上と、ステアリン酸亜鉛、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ターシャリーブチル安息香酸亜鉛からなる第1群のうち任意に選択された1種または2種以上と、ステアリルリン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムからなる第2群のうち任意に選択された1種または2種以上と、を溶媒に分散した塗工液を塗布・乾燥する工程であり、
    前記塗工液中に含まれる、前記第1群のうち任意に選択された1種または2種以上の総質量と、前記第2群のうち任意に選択された1種または2種以上の総質量との質量比が、1:3〜3:1の範囲内であることを特徴とする熱転写シートの製造方法。
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