JP5553098B2 - 熱転写シート - Google Patents
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Description
基材1は本発明の熱転写シート10における必須の構成であり、色材層4、或いは転写性保護層3、及び背面層5を含む耐熱滑性層7を保持するために設けられる。基材1の材料については特に限定されないが、色材層4の染料、或いは転写性保護層3を被転写体上に転写する際にサーマルヘッドにより加えられる熱に耐え、取り扱い上支障のない機械的特性を有することが望ましい。このような基材として、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン・エチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等の各種プラスチックフィルムまたはシートを挙げることができる。また、基材1の厚さは、その強度及び耐熱性が適切になるように材料に応じて適宜設定することができ、2.5〜100μm程度が一般的で、好ましくは1〜10μmである。
図1〜図6に示すように基材1の一方の面(図1に示す場合には基材1の下面)には、1つ又は2つ以上の層から構成される耐熱滑性層7が設けられている。なお、本発明の熱転写シートでは、耐熱滑性層7が、1つの層から構成される場合、2つ以上の層から構成される場合のいずれの場合であっても耐熱滑性層7には背面層5が含まれる。したがって、耐熱滑性層7が、1つの層から構成される場合には、背面層5がそのまま耐熱滑性層7となり、背面層5には多角形状の有機微粒子20が含有されることとなる。また、耐熱滑性層7が、2つ以上の層から構成される場合には、背面層5は、基材1から最も遠い位置に配置されている。以下、耐熱滑性層7について、背面層5に多角形状の有機微粒子20が含まれ、当該多角形状の有機微粒子20の表面の一部分が、背面層5の表面から突出している場合と、背面層5以外の層に多角形状の有機微粒子20が含まれ、当該多角形状の有機微粒子20の表面の一部分が、背面層5の表面から突出している場合にわけて説明する。
第1実施形態の耐熱滑性層7は、図1〜図4に示すように、必須の構成である背面層5を含む1つ、又は2つ以上の層から構成されている。
第1実施形態の耐熱滑性層7は、背面層5が、バインダー樹脂と、多角形状の有機微粒子20を含有しており、背面層5に含有された多角形状の有機微粒子20の表面の一部分は、背面層5の表面から突出する形態をとっている。以下、多角形状の有機微粒子20、バインダー樹脂について説明する。
図1〜4に示すように、耐熱滑性層を構成する背面層5には、多角形状の有機微粒子20が含有されており、背面層5の表面近傍に位置する多角形状の有機微粒子20は、その表面の一部分が背面層5の表面から突出している。本発明では、背面層5の表面から突出した多角形状の多角形状の有機微粒子によって、背面層5を含む耐熱滑性層7にサーマルヘッドに付着したカスの掻き取り性能を付与している。
背面層5に含有されるバインダー樹脂について特に限定はなく、例えば、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、酢酸セルロース、フッ化ビニリデン樹脂、ナイロン、ポリビニルカルバゾール、塩化ゴム、環化ゴム及びポリビニルアルコールが挙げられる。これらの樹脂は耐熱性を考慮して、ガラス転移点が60℃以上のものを好ましく使用可能である。
背面層5には、ポリエチレンワックスやタルクが含有されていてもよい。上述した多角形状の有機微粒子20が、サーマルヘッドに蓄積するカスの抑制性能、サーマルヘッドの摩耗防止性能の双方の性能を満たすために含有されているのに対し、ポリエチレンワックスは、背面層5の滑り性を向上させるために含有される。ポリエチレンワックスとしては、密度が0.94〜0.97のポリエチレンワックス粒子、例えば、ポリエチレンワックスを微粉末化したものを好適に使用できる。ポリエチレンワックスとしては、高密度または低密度ポリエチレンワックスがあり、低密度ポリエチレンは構造上、エチレン重合体で分岐が存在しているものが多く含まれ、これに対し、高密度ポリエチレンは比較的、ポリエチレンの直鎖状構造を主体に構成されているものである。
上記ポリエチレンワックスと同様の観点から、背面層5には、ポリエチレンワックスにかえて、またはこれとともにタルクが含有されていることが好ましい。
また、背面層5には、背面層の滑性の補助的な調整のために、無機微粒子、もしくはシリコーンオイルを添加することができる。無機微粒子としては、例えば、カオリン等の粘土鉱物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物、硫酸カルシウム等の硫酸塩、シリカ等の酸化物、グラファイト、硝石、窒化ホウ素等の無機微粒子が挙げられる。
図3、4に示すように基材1と背面層5との間に、耐熱滑性層7を構成する他の任意の層として、プライマー層6を設けることとしても良い。耐熱滑性層7を構成するプライマー層6は、基材1と、耐熱滑性層7を構成する背面層5との密着性を向上させるために設けられる層である。プライマー層6に含有されるバインダー樹脂として、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール樹脂等が挙げられる。
図5、6に示すように、第2実施形態の耐熱滑性層7は、背面層5を含む2つ以上の層から構成されている。そして、本実施形態では、耐熱滑性層7を構成する層のうち、背面層5以外の層に多角形状の有機微粒子20が含有され、当該背面層5以外の層に含有された多角形状の有機微粒子20は、その表面の一部分が、背面層5から突出している形態をとる。以下、背面層5以外の層であって、多角形状の有機微粒子が含有されている層のことを「他の層」という場合がある。
多角形状の有機微粒子が含有される「他の層」について特に限定はなく、基材1と背面層5との間に設けられるあらゆる層を採用することができる。例えば、図5、6に示すように、基材1と背面層5との密着性を向上させるプライマー層6を、「他の層」としてもよく、それ以外の層を「他の層」としてもよい。プライマー層6以外の「他の層」としては、例えば、帯電防止層等を挙げることができる。なお、図示する形態の熱転写シート10は、基材1と、背面層5との間に、「他の層」としてプライマー層6が設けられ、当該プライマー層6に、多角形状の有機微粒子20が含有されている。また、プライマー層6に含有される多角形状の有機微粒子20の表面の一部分は、背面層5の表面から突出している。以下、「他の層」がプライマー層6である場合を中心に説明を行うが、プライマー層6は、本発明、及び本実施形態の熱転写シート10における任意の構成である。
図1、3、5に示す形態では、基材1の背面層が設けられた面とは異なる面上(図1、3、5に示す場合には基材1の上面)には基材1から剥離可能な転写性保護層3が形成されている。転写性保護層3は印画物の耐久性を向上させるとともに、該転写性保護層3が転写された印画物に光沢感を付与するために設けられる。なお、転写性保護層3は本発明の熱転写シートにおける任意の構成である。
図2、4、6に示す形態では、基材1の背面層が設けられた面とは異なる面上(図2、4、6に示す場合には基材1の上面)には色材層4が形成されている。
)、CeresRed 7B(バイエル社製)、Samaron Red F3BS(三菱化学社製)等の赤色染料、ホロンブリリアントイエロー6GL(クラリアント社製)、PTY−52(三菱化成社製)、マクロレックスイエロー6G(バイエル社製)等の黄色染料、カヤセットブルー714(日本化薬社製)、ワクソリンブルーAP−FW(ICI社製)、ホロンブリリアントブルーS−R(サンド社製)、MSブルー100(三井東圧化学社製)、C.I.ソルベントブルー22等の青色染料が挙げられる。
図1、3、5に示すように基材1と転写性保護層3との間に離型層2を形成することとしてもよい。なお、離型層は本発明の熱転写シート10における任意の層である。離型層2を形成する樹脂としては、従来公知の離型性樹脂であれば特に限定されることはなく、例えば、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、フッ素樹脂、フッ素変性樹脂、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、熱架橋性エポキシ−アミノ樹脂及び熱架橋性アルキッド−アミノ樹脂等が挙げられる。また、離型層2は、1種の樹脂からなるものであってもよく、2種以上の樹脂からなるものであってもよい。また離型層2は、離型性樹脂に加えイソシアネート化合物等の架橋剤、錫系触媒、アルミニウム系触媒等の触媒を用いて形成することとしてもよい。なお、離型層2は、転写時に被転写体側へ移行してもよく、基材1側に残ることとしてもよい。また離型層2の厚みは0.5〜5μm程度が一般的である。離型層2の形成方法としては、上記樹脂を適当な溶剤により、溶解または分散させて離型層用塗工液を調製し、これを基材1上にグラビア印刷法、スクリーン印刷法またはグラビア版を用いたリバースコーティング法等の従来公知の手段により塗布、乾燥して形成することができる。
転写性保護層3上にヒートシール層を設けてもよい(図示しない)。ヒートシール層は、本発明の熱転写シート10における任意の層であり転写性保護層3の被転写体に対する密着性を向上させるために設けられる。ヒートシール層を形成する材料については特に限定はなく、従来公知の感熱接着剤等を使用できるが、ガラス転移温度が50〜100℃の熱可塑性樹脂から形成することがより好ましく、例えば、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂などの如く熱時接着性の良好な樹脂から、屈折率が1.52〜1.59程度のもので、また適当なガラス転移温度を有するものが好ましい。
上記熱転写シート10の転写に使用可能な被転写体(熱転写受像シート)としては、例えば、普通紙、上質紙、トレーシングペーパー、プラスチックフィルム等の従来公知の材料を挙げることができ、その材料について特に限定されない。
基材として厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、該基材の一方の面に下記組成の離型層用塗工液をグラビアコート法にて塗工し、厚さ1.0μmの離型層を形成した。次いで、該離型層上に下記組成の転写性保護層用塗工液をグラビアコート法にて塗工し、厚さ1.0μmの転写性保護層を形成した。基材の他方の面には、下記組成のプライマー層用塗工液1をグラビアコート法にて塗工し、厚さ0.2μmのプライマー層を形成し、次いでプライマー層上に下記組成の背面層用塗工液1をグラビアコート法にて塗工し、厚さ0.5μmの背面層を形成して実施例1の熱転写シートを得た。
・シリコーン変性アクリル樹脂 16部
(セルトップ226、ダイセル化学工業(株)製
・シリコーン変性アクリル樹脂 8部
(セルトップ227、ダイセル化学工業(株)製)
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 2.4部
(ソルバインA、日信化学工業(株)製)
・硬化触媒 4.5部
(セルトップCAT−A、ダイセル化学工業(株)製
・紫外線吸収剤 0.05部
(ユビテックスOB、日本チバガイギー(株)製)
・トルエン 9.8部
・メチルエチルケトン 9.8部
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 4.5部
(ソルバインCNL、日信化学工業(株)製)
・紫外線吸収剤 15部
(ST−I UVA 40KT、ダイセル化学工業(株)製)
・アクリル樹脂溶液 15部
(LP−45M 昭和インキ工業(株)製、固形分:13%)
・ポリエステル 16.67部
(商品名 ポリエスター WR−961、日本合成化学社製 固形分30%)
・水 41.67部
・イソプロピルアルコール 41.67部
モル当量比(―NCO/−OH);0.53
・ポリビニルアセタール樹脂 51.2部
(エスレックKS−1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート 17.8部
(バーノックD750 大日本インキ化学工業(株))
・シリコーンレジン(粒子径;3μm 多角形状) 1部
(MSP−4000 日興リカ(株)製)
・ステアリルリン酸亜鉛 10部
(LBT1830精製 堺化学工業(株)製)
・ステアリン酸亜鉛 10部
(SZ−PF 堺化学工業(株)製)
・ポリエチレンワックス 10部
(ポリワックス3000 東洋アドレ(株)製)
・メチルエチルケトン 200部
・トルエン 100部
背面層用塗工液1にかえて、下記組成の背面層用塗工液2を使用した以外は、全て実施例1と同様にして実施例2の熱転写シートを得た。
モル当量比(―NCO/−OH);0.53
・ポリビニルアセタール樹脂 51.2部
(エスレックKS−1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート 17.8部
(バーノックD750 大日本インキ化学工業(株))
・シリコーン樹脂微粒子(粒子径;4μm 多角形状) 1部
(トスパール240 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)
・ステアリルリン酸亜鉛 10部
(LBT1830精製 堺化学工業(株)製)
・ステアリン酸亜鉛 10部
(SZ−PF 堺化学工業(株)製)
・ポリエチレンワックス 10部
(ポリワックス3000 東洋アドレ(株)製)
・メチルエチルケトン 200部
・トルエン 100部
背面層用塗工液1にかえて、下記組成の背面層用塗工液3を使用した以外は、全て実施例1と同様にして実施例3の熱転写シートを得た。
モル当量比(―NCO/−OH);0.52
・ポリビニルアセタール樹脂 47.5部
(エスレックKS−1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート 16.5部
(バーノックD750 大日本インキ化学工業(株))
・シリコーン樹脂微粒子(粒子径;4μm 多角形状) 1部
(トスパール240 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)
・ステアリルリン酸亜鉛 10部
(LBT1830精製 堺化学工業(株)製)
・ステアリン酸亜鉛 10部
(SZ−PF 堺化学工業(株)製)
・ポリエチレンワックス 10部
(ポリワックス3000 東洋アドレ(株)製)
・フィラー 5部
(MICRO ACE P−3 日本タルク工業(株)製
・メチルエチルケトン 200部
・トルエン 100部
背面層用塗工液1にかえて、下記組成の背面層用塗工液4を使用した以外は、全て実施例1と同様にして実施例4の熱転写シートを得た。
モル当量比(―NCO/−OH);0.21
・ポリビニルアセタール樹脂 60.6部
(エスレックKS−1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート 8.4部
(バーノックD750 大日本インキ化学工業(株))
・シリコーン樹脂微粒子(粒子径;4μm 多角形状) 1部
(トスパール240 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)
・ステアリルリン酸亜鉛 10部
(LBT1830精製 堺化学工業(株)製)
・ステアリン酸亜鉛 10部
(SZ−PF 堺化学工業(株)製)
・ポリエチレンワックス 10部
(ポリワックス3000 東洋アドレ(株)製)
・メチルエチルケトン 200部
・トルエン 100部
背面層用塗工液1にかえて、下記組成の背面層用塗工液5を使用し、プライマー層用塗工液1にかえて、下記組成のプライマー層用塗工液2を使用した以外は全て実施例1と同様にして、実施例5の熱転写シートを得た。
モル当量比(―NCO/−OH);0.21
・ポリビニルアセタール樹脂 60.6部
(エスレックKS−1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート 8.4部
(バーノックD750 大日本インキ化学工業(株))
・ステアリルリン酸亜鉛 10部
(LBT1830精製 堺化学工業(株)製)
・ステアリン酸亜鉛 10部
(SZ−PF 堺化学工業(株)製)
・ポリエチレンワックス 10部
(ポリワックス3000 東洋アドレ(株)製)
・メチルエチルケトン 200部
・トルエン 100部
・ポリビニルアルコール樹脂 2.67部
(クラレポバールPVA−117 クラレ(株)製 固形分100% 重合度1700)
・チタンキレート剤 55.5部
(オルガチックスTC−300 マツモトファインケミカル(株)製 固形分42%)
・シリコーン樹脂微粒子(粒子径;4μm 多角形状) 0.26部
(トスパール240 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)
・水 45.89部
・変性エタノール 45.89部
背面層用塗工液1にかえて、上記組成の背面層用塗工液5を使用し、プライマー層用塗工液1にかえて、下記組成のプライマー層用塗工液3を使用した以外は全て実施例1と同様にして、実施例5の熱転写シートを得た。
・ポリエステル樹脂 16.67部
(ポリエスターWR−961 日本合成化学(株)製 固形分30%)
・シリコーン樹脂微粒子(粒子径;4μm 多角形状) 0.05部
(トスパール240 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)
・水 41.67部
・変性エタノール 41.66部
背面層用塗工液1にかえて、下記組成の背面層用塗工液7を使用した以外は、全て実施例1と同様にして実施例7の熱転写シートを得た。
モル当量比(―NCO/−OH);0.01
・ポリビニルアセタール樹脂 68.6部
(エスレックKS−1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート 0.5部
(バーノックD750 大日本インキ化学工業(株))
・シリコーン樹脂微粒子(粒子径;4μm 多角形状) 1部
(トスパール240 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)
・ステアリルリン酸亜鉛 10部
(LBT1830精製 堺化学工業(株)製)
・ステアリン酸亜鉛 10部
(SZ−PF 堺化学工業(株)製)
・ポリエチレンワックス 10部
(ポリワックス3000 東洋アドレ(株)製)
・メチルエチルケトン 200部
・トルエン 100部
背面層用塗工液1にかえて、下記組成の背面層用塗工液8を使用した以外は、全て実施例1と同様にして実施例8の熱転写シートを得た。
モル当量比(―NCO/−OH);0.21
・ポリビニルアセタール樹脂 60.6部
(エスレックKS−1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート 8.4部
(バーノックD750 大日本インキ化学工業(株))
・シリコーン樹脂微粒子(粒子径;4μm 多角形状) 0.01部
(トスパール240 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)
・ステアリルリン酸亜鉛 10部
(LBT1830精製 堺化学工業(株)製)
・ステアリン酸亜鉛 10部
(SZ−PF 堺化学工業(株)製)
・ポリエチレンワックス 10部
(ポリワックス3000 東洋アドレ(株)製)
・フィラー 1部
(MICRO ACE P−3 日本タルク工業(株)製
・メチルエチルケトン 200部
・トルエン 100部
背面層用塗工液1にかえて、下記組成の背面層用塗工液Aを使用した以外は、全て実施例1と同様にして比較例1の熱転写シートを得た。
モル当量比(―NCO/−OH);0.52
・ポリビニルアセタール樹脂 52部
(エスレックKS−1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート 18部
(バーノックD750 大日本インキ化学工業(株))
・ステアリルリン酸亜鉛 10部
(LBT1830精製 堺化学工業(株)製)
・ステアリン酸亜鉛 10部
(SZ−PF 堺化学工業(株)製)
・ポリエチレンワックス 10部
(ポリワックス3000 東洋アドレ(株)製)
・メチルエチルケトン 200部
・トルエン 100部
背面層用塗工液1にかえて、下記組成の背面層用塗工液Bを使用した以外は、全て実施例1と同様にして比較例2の熱転写シートを得た。
モル当量比(―NCO/−OH);0.53
・ポリビニルアセタール樹脂 51.2部
(エスレックKS−1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート 17.8部
(バーノックD750 大日本インキ化学工業(株))
・シリコーン樹脂微粒子(平均粒子径;2μm 真球状) 1部
(トスパール120 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)
・ステアリルリン酸亜鉛 10部
(LBT1830精製 堺化学工業(株)製)
・ステアリン酸亜鉛 10部
(SZ−PF 堺化学工業(株)製)
・ポリエチレンワックス 10部
(ポリワックス3000 東洋アドレ(株)製)
・メチルエチルケトン 200部
・トルエン 100部
実施例1〜8、及び比較例1、2の熱転写シートを、三菱電機社製昇華型プリンタ(CP9800D)用熱転写受像シートと組み合わせ、以下の印画条件にて0階調、128階調、255階調の印画を、印画メートル数400m、800m、及び1200mでそれぞれ行った。このときのサーマルヘッドに付着する印画カスの状態を目視にて確認し、以下の評価基準に基づいて印画カスの評価を行った。評価結果を表1に示す。
・サーマルヘッド;ヘッド抵抗値5020Ω、解像度300dpi(dots per inch)(東芝ホクト電子社製)
・ライン速度;1ms/Line、(用紙搬送方向の解像度は、300lpi(line per inch))
・パルスデューティ;90%
・印加電力;32V
・印圧;40N
・印画画像;幅1600ピクセル×長さ1090ピクセルのサイズで、階調0〜255のグラデーション画像(1ピクセルは、1ドットに相当)
◎・・・発熱体周辺部にカスが溜まらない
○・・・発熱体周辺部に非常に微量のカスが見られる。
△・・・発熱体周辺部にカスが溜まっているが、印画物に濃淡ムラがない。
×・・・発熱体周辺部にカスが溜まっており、印画物に濃淡ムラが発生している。
なお、評価が◎、○である場合には、印画物に色抜けが生じる虞が殆どなく良好な印画物を得ることができる。
実施例1〜8、及び比較例1、2の熱転写シートを、三菱電機社製昇華型プリンタ(CP9800D)用熱転写受像シートと組み合わせ、以下の印画条件にて前半分が255階調、後半分が180階調のパターンを印画した。このときの印画物を目視にて確認し、以下の評価基準に基づいて、印画物濃淡ムラの評価行った。評価結果を表1に示す。なお、印画条件は上記印画カスの評価で行った印画と同条件である。
○・・・印画物の180階調部分が均一となっている。印画物の濃淡ムラがない。
△・・・印画物の180階調部分にわずかに濃淡ムラがある。
×・・・印画物の180階調部分に激しい濃淡ムラがある。
実施例1〜8、及び比較例1、2の熱転写シートを、三菱電機社製昇華型プリンタ(CP9800D)用熱転写受像シートと組み合わせ、上記印画条件にて255階調の印画を、印画メートル数20mで行った。なお、印画は、0℃環境下にて行った。印画後の印画物を目視にて確認し、以下の評価基準により印画キズの評価を行った。評価結果を表1に併せて示す。
○・・・印画キズの発生がない。
△・・・印画キズの発生はあるが、増加傾向はない。
×・・・印画キズが発生し、印画枚数を重ねると印画キズの発生本数が増加する。
なお、評価が○である場合には、印画物に色抜けが生じる恐れが殆どなく、良好な印画物を得ることができる。
2…離型層
3…転写性保護層
4…色材層
5…背面層
6…プライマー層
7…耐熱滑性層
20…多角形状の有機微粒子
10…熱転写シート
Claims (5)
- 基材の一方の面に、耐熱滑性層が設けられた熱転写シートであって、
前記耐熱滑性層は、背面層のみからなる、又は背面層を含む2つ以上の層からなり、
前記背面層は、バインダー樹脂を含有しており、
(A)前記耐熱滑性層が、前記背面層のみからなる場合には、当該背面層には、多角形状の有機微粒子が含有され、当該有機微粒子の表面の一部分が当該背面層の表面から突出しており、
(B)前記耐熱滑性層が、背面層を含む2つ以上の層からなる場合には、当該背面層は、前記基材から最も離れた位置に配置され、当該耐熱滑性層を構成する少なくとも1つの層には、多角形状の有機微粒子が含有され、当該有機微粒子の表面の一部分が当該基材から最も離れた位置に配置されてなる背面層の表面から突出していることを特徴とする熱転写シート。 - 前記有機微粒子がシリコーン樹脂微粒子であることを特徴とする請求項1に記載の熱転写シート。
- 前記有機微粒子が前記背面層に含有される場合における当該有機微粒子の平均粒子径が、0.3μm以上15μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱転写シート。
- 前記背面層に含有されるバインダー樹脂が、ポリビニルブチラール樹脂及びポリビニルアセタール樹脂の何れか一方又は双方を、イソシアネート系硬化剤によって硬化せしめた硬化型樹脂であり、
前記ポリビニルブチラール樹脂及びポリビニルアセタール樹脂の何れか一方又は双方が有する水酸基と、前記イソシアネート系硬化剤が有するイソシアネート基とのモル当量比(−NCO/−OH)が0.01以上0.7未満であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の熱転写シート。 - 前記基材の他方の面に色材層及び転写性保護層の何れか一方又は双方を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の熱転写シート。
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