JP2011204344A - 磁場検出装置およびその使用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】極めて小さいサイズまでスケールダウン可能な磁気センサ設計。
【解決手段】装置100は、主軸を有し、磁気抵抗積層体110を含む。磁気抵抗積層体は第1および第2の対向する面を有し、フリー層とスペーサ層とリファレンス層とを含む。スペーサ層は第1およびリファレンス層間に位置決めされている。フリー層は第1の平面内に自由磁場配向を有する磁性材料を含む。スペーサ層は非磁性材料を含む。リファレンス層は第2の平面内にピン止めされた磁場配向を有する磁性材料を含む。第2の平面は第1の平面に垂直で装置の主軸に平行である。装置は、磁気抵抗積層体の外表面の少なくとも一部分を取囲む絶縁層120と、絶縁層の少なくとも一部分を取囲む遮蔽層130と、磁気抵抗積層体と遮蔽層との間の電気的接続を提供する導電層140とをさらに含む。
【選択図】図1

Description

発明の詳細な説明
背景
磁気メモリにおける進歩は、最終的に5Tb/inch2を超える面密度を達成するであろう。そのような面密度は、2から1のビットアスペクト比(BAR:bit aspect ratio、これはトラック幅/ビット長に等しい)を必要としそうである。そのようなメモリからの読取りに必要な要求ダウントラックおよびクロストラック分解能を読取装置が達成するためには、あらゆる側面からの遮蔽が必要とされそうである。上記のBARで、磁気センサおよび磁気バイアス素子は、極めて小さい面積(272nm2の正方形または253nm2の矩形)に収まる必要があるであろう。現在設計されているような磁気センサは、このサイズまでスケールダウンすることが極めて困難または不可能であるだろう。したがって、このレベルまでスケールダウン可能な新規な磁気センサ設計に対する必要性は依然として存在する。
簡単な概要
開示される装置は、主軸を有し、磁気抵抗積層体を含む。磁気抵抗積層体は、第1および第2の対向する面を有する。磁気抵抗積層体は、フリー層と、スペーサ層と、リファレンス層とを含む。スペーサ層は、フリー層とリファレンス層との間に位置決めされている。フリー層は、第1の平面内に自由磁場配向を有する磁性材料を含む。スペーサ層は、非磁性材料を含む。リファレンス層は、第1の平面に垂直で装置主軸に平行なピン止めされた磁場配向を有する磁性材料を含む。この装置は、磁気抵抗積層体の外表面の少なくとも一部分を取囲む絶縁層と、絶縁層の少なくとも一部分を取囲む遮蔽層と、磁気抵抗積層体と遮蔽層との間の電気的接続を提供する導電層とをさらに含む。
開示される装置の使用方法は、磁場検出装置を磁場発生アーティクルに近接させるステップを含む。磁場検出装置は、主軸を有し、磁気抵抗積層体を含む。磁気抵抗積層体は、第1および第2の対向する面を有する。磁気抵抗積層体は、フリー層と、スペーサ層と、リファレンス層とを含む。スペーサ層は、フリー層とリファレンス層との間に位置決めされている。フリー層は、第1の平面内に自由磁場配向を有する磁性材料を含む。スペーサ層は、非磁性材料を含む。リファレンス層は、第1の平面に垂直で装置主軸に平行なピン止めされた磁場配向を有する磁性材料を含む。この装置は、磁気抵抗積層体の外表面の少なくとも一部分を取囲む絶縁層と、絶縁層の少なくとも一部分を取囲む遮蔽層と、磁気抵抗積層体と遮蔽層との間の電気的接続を提供する導電層とをさらに含む。この方法は、電流を磁場検出装置を通して導くステップと、磁場検出装置の抵抗を測定するステップとをさらに含む。
開示される装置の使用方法において、装置は、主軸を有し、磁気抵抗積層体を含む。磁気抵抗積層体は、第1および第2の対向する面を有する。磁気抵抗積層体は、フリー層と、スペーサ層と、リファレンス層とを含む。スペーサ層は、フリー層とリファレンス層との間に位置決めされている。フリー層は、第1の平面内に自由磁場配向を有する磁性材料を含む。スペーサ層は、非磁性材料を含む。リファレンス層は、第1の平面に垂直で、装置主軸に平行なピン止めされた磁場配向を有する磁性材料を含む。この装置は、磁気抵抗積層体の外表面の少なくとも一部分を取囲む絶縁層と、絶縁層の少なくとも一部分を取囲む遮蔽層と、磁気抵抗積層体と遮蔽層との間の電気的接続を提供する導電層とをさらに含む。この方法は、フリー層の磁場配向を回転させるステップと、装置の外部磁場を検出するために磁気抵抗積層体にわたる抵抗を監視するステップとをさらに含む。
装置の製作方法であって、基板上に少なくとも1つの電気的コンタクトを形成するステップと、第1の電気的コンタクトの少なくとも一部分の上に磁気抵抗積層体を形成するステップと、磁気抵抗積層体の層をエッチングして、磁気抵抗積層体を形成するステップと、磁気抵抗積層体の少なくとも一部分を取囲む絶縁層を形成するステップと、絶縁層の少なくとも一部分を取囲む遮蔽層を形成するステップとを含む方法。
これらのおよびさまざまな他の特徴および利点は、以下の詳細な説明を読むことから明らかになるであろう。
図面の簡単な説明
開示は、開示のさまざまな実施例の以下の詳細な説明を添付の図面に関連して考慮するとより完全に理解されるだろう。
本明細書中に開示されるような例示的な磁場検出装置の断面図である。 図2Aおよび図2Bは、本明細書中に開示されるような磁場検出装置に含まれ得る磁気抵抗積層体の概略図である。 図3Aおよび図3Bは、例示的な磁場検出装置の、ある実施例の概略図である。 図4Aおよび図4Bは、開示される磁場検出装置を含む装置のエアベアリング面から(図4A)および側面から(図4B)の断面図である。 図5Aから図5Pは、開示される装置を製造するための例示的なプロセスフローを描いた図である。 図6は、装置を使用するための開示される方法を例示するフロー図である。
図面は、必ずしも一律の縮尺に従ったものではない。図中で用いられる類似の数字は、類似の構成部品を指す。しかしながら、所与の図面の中のある構成部品をある数字を用いて参照することは、別の図面の中の同じ数字が振られた構成部品を限定することを意図するものでないことが理解されるであろう。
詳細な説明
以下の説明において、本明細書の一部を形成する添付の図面一式を参照する。いくつかの特定的な実施例が図中に例示的に示される。他の実施例が企図され、本開示の範囲または趣旨から逸脱することなくなされてもよいことが理解されるべきである。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で取られるべきでない。
別段の記載がない限りは、明細書および特許請求の範囲において用いられる特徴サイズ、量および物理的特性を表わすすべての数は、用語「約」によってあらゆる場合に変形されているものとして理解されるべきである。したがって、その逆に記載されているのでない限り、前述の明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、当業者が本明細書中に開示される教示を使用して得ようとする所望の特性に応じてさまざまであり得る近似値である。
数値範囲の端点による記載には、その範囲内に包含されるすべての数が含まれ(たとえば、1から5には1、1.5、2、2.75、3、3.80、4および5が含まれる)、またその範囲内の如何なる範囲も含まれる。
本明細書および添付の特許請求の範囲において用いられる単数形「a」、「an」および「the」は、内容によって明らかに他に決定付けられない限り複数の指示対象を有する実施例を包含する。本明細書および添付の特許請求の範囲で用いられる用語「また」は概して、内容によって明らかに他に決定付けられない限り「および/または」を含むその意味で用いられる。
「含む」、「含んでいる」または同様の用語は、包含するが限定されないことを意味し、すなわち含んでいるが排他的ではないことを意味する。
本明細書中に、磁場を検出するための装置が開示される。この装置は、磁場の検出が有用であり得る任意の用途に使用することができる。この装置は、比較的高い分解能での磁場の検出および測定が所望される用途に有利に用いることができる。例示的な用途には、磁気情報記憶用途(すなわち磁気メモリ)と、たとえば磁気顕微鏡において用いることができるナノメートル空間分解能を有する磁気センサとが含まれる。
開示される装置は、磁気抵抗積層体と、絶縁層と、遮蔽層と、導電層とを含む。図1には、開示される装置のある実施例が概略的に示されている。図1に見られる装置100は、磁気抵抗積層体110と、絶縁層120と、遮蔽層130と、導電層140とを含む。概して、絶縁層120は、磁気抵抗積層体110の周辺部の周りに位置決めされており、遮蔽層130は、絶縁層120の周りに位置決めされている。導電層140は概して、磁気抵抗積層体110の対向する一面に隣接して位置決めされている。
開示される装置は、磁気抵抗積層体を含む。磁気抵抗積層体は概して、多層構造である。磁気抵抗積層体は概して、任意の形状を有し得る。この実施例において、磁気抵抗積層体は、円筒形であり得る。実施例において、磁気抵抗積層体は、直円柱または楕円柱であり得る。実施例において、磁気抵抗積層体の形状または構成を、ビットアスペクト比またはBARと呼ばれる用語で説明することができる。BARは、積層体の幅を積層体の長さで割ったものである。したがって1に等しいBARは、直円柱に類似しており、したがって1よりも大きい、たとえば2であるBARは、楕円柱に類似している。磁気積層体は、形状が矩形でもあり得、その場合1に等しいBARは、正方形状であるであろう。
例示的な磁気抵抗積層体を概略的に図2Aに示す。磁気抵抗積層体210は、第1の面214と、第2の面216とを有し、これらの面は、対向している。磁気抵抗積層体210は、第1の面214の周辺部を第2の面216の周辺部に接続する外表面218も有する。
図2Bには、磁気抵抗積層体211のより具体的な描写が概略的に示されている。この例示的な磁気抵抗積層体211は、フリー層225と、スペーサ層235と、リファレンス層245とを含む。フリー層225は、第1の層または底層とも称され得る。スペーサ層235は、第2または中央層とも称され得る。リファレンス層245は、第3または最上層とも称され得る。スペーサ層235は、フリー層225とリファレンス層245との間に位置決めされている。フリー層225、スペーサ層235、またはリファレンス層245のうちいずれか1つ以上は、独立して1つ以上の層で構成され得、たとえばそれ自体が多層構造であり得る。フリー層225、スペーサ層235、リファレンス層245は、互いに積み重ねられており、(1つの実施例において)フリー層225が、磁気抵抗積層体211の底部を占め、リファレンス層245が、磁気抵抗積層体211の最上部を占め、スペーサ層235が磁気抵抗積層体211の中央部を占めているとも説明することができる。フリー層225は概して、磁気抵抗積層体211の第1の面214を構成する。リファレンス層245は概して、磁気抵抗積層体211の第2の面216を構成する。
開示される装置に含まれるような磁気抵抗積層体は概して、主軸を有する。磁気抵抗積層体211の主軸は、図2Bにzで示される矢印で示されている。主軸は概して、磁気抵抗積層体211の複数の部分(フリー層225、スペーサ層235、およびリファレンス層245)に沿っている。開示される装置は、主軸を有するともいうことができ、この主軸は、磁気抵抗積層体211の主軸と同一であると定義される。
磁気抵抗積層体のフリー層は概して、磁性材料を含む。フリー層の磁性材料の磁場配向は、その配向が装置の外側の磁場によって影響または変更され得るという点で自由である。具体的に、フリー層の磁場配向は、それが検出するように設計または構成された磁場によって少なくとも影響される。フリー層の磁性材料の磁場配向は、第1の平面内である。実施例において、第1の平面は、磁気抵抗積層体の主軸(矢印zによって示されるような)に垂直である。
概して、フリー層を構成する磁性材料は、特には限定されない。実施例において、磁性材料は、面内異方性を備えた材料であり得る。面内異方性を有するフリー層のための材料は、1つまたは1つ以上の(すなわち多層構造の)個々の層を含み得る。例示的な材料には、コバルト(Co)、鉄(Fe)、ホウ素(B)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、およびそれらの合金が含まれ得る。例示的な合金には、CoFe、CoFeB、NiFe、Co/Cu二層膜または多層膜、およびCoNiFeが含まれ得る。例示的な合金には、Co2MnSi、Co2MnGe、Co2FeAl、およびCo2FeSi、MnAlも含み得る。MnAlを使用する実施例において、MnAlは、異方性が面内であるようテクスチャされ得る。
実施例において、フリー層は、面内安定化を必要としない。リファレンス層の磁化は、装置主軸zに沿っている。リファレンス層の所望の磁場配向を得るために、RLにおける強い垂直方向異方性が作り出され得る。リファレンス層の磁化がフリー層の平面に垂直であることによって、フリー層は、安定化を必要としない。フリー層の磁化は、フリー層の平面内で任意のように配向され得、フリー層の磁化とリファレンス層の磁化との間の角度は、常に90°である。垂直磁化配向は、外部場からの励起なしに適正なバイアス状態を提供することができる。(そのような実施例においては)安定化の必要がないため、フリー層の寸法は、著しく小さいものであり得、したがってフリー層の材料は、単磁区状態で存在し得る。実施例において、フリー層の厚みは、約10nmであり得る。なお、実施例において、フリー層は、面内安定化を有し得る。
フリー層のための材料は、二層構造も含み得る。たとえば、フリー層は、面内磁化を備えた材料で作られた最上層(フリー層の第1の層とも称される)と面垂直固有異方性を有する材料で作られた底層(フリー層の第2の層とも称される)とを含み得る。そのような実施例は、面内磁化を備えた最上層と最上層に垂直な固有異方性を備えた底層とを有する。そのような実施例において、最上層は、形状異方性が磁化を面内にまたはほぼ面内に維持することができるように十分に弱い固有異方性を有し得る。そのような実施例において、底層の垂直異方性は概して、フリー層全体の磁化を平面から外れさせるには十分に大きくないが、フリー層全体を媒体場に対して磁気的により軟らかくする。最上層と底層とのそのような相互作用は、装置が磁気記録媒体中の磁場を検出するのに使用される実施例におけるリードバック感度を向上させることができる。そのような実施例の最上層のための例示的な材料には、Co、CoFe、CoFeB、NiFe、Co/Cu二層膜または多層膜、およびCoNiFeが含まれ得る。そのような実施例の底層のための例示的な材料には、FePt、CoPt、CoPd、Co/Cu多層膜、Co/Pt多層膜、Co/Pd多層膜、Fe/Pt多層膜またはFe/Pd多層膜が含まれ得る。
フリー層が面内磁化最上層と面垂直固有異方性底層とを有する二層構造を含む実施例において、磁気抵抗積層体のフリー層に追加的な層も含まれ得る。たとえば、磁気抵抗積層体の磁気抵抗を増加させるように設計された層がフリー層に追加され得る。たとえば、CoFeBの層をスペーサ層とフリー層との境界面に追加して、磁気抵抗を増加させることができる。ある実施例において、少なくとも約2nm厚のCoFeB層を、スペーサ層とフリー層との境界面に追加することができる。
概して、スペーサ層を構成する材料またはスペーサ層は、材料が非磁性である限り特には限定されない。実施例において、スペーサ層の材料は、磁気抵抗スペーサとして機能することができる。例示的な材料には、トンネルバリア材料、貴金属、または絶縁材料と導電性材料とを含む複合材料が含まれる。例示的なトンネルバリア材料は、MgO、Al23およびTiOXが含まれる。例示的な貴金属には、Cu、Ag、およびAuが含まれる。実施例において、使用することができる貴金属は、膜面垂直電流(CPP:current perpendicular to the plane)スピンバルブにおいて用いることができるものである。絶縁材料と導電性材料とを含む例示的な複合材料には、Al23/Cu、Al23/Ag、Al23/Au、MgO/Cu、MgO/Ag、MgO/Au、TiOX/Cu、TiOX/Ag、およびTiOX/Auが含まれる。実施例において、使用することができる複合材料は、CPPスピンバルブにおいて用いることができるものである。
スペーサ層のために使用される特定の材料は、磁気抵抗積層体全体の異なる磁気抵抗に繋がり得る。たとえば、トンネルバリア材料を使用する実施例において、抵抗・面積(RA:resistance-area)の積は、0.1Ωμm2から0.2Ωμm2の範囲内であり得る。そのようなRA積は、言い換えると、一般的な寸法の磁気メモリを読取るための装置において使用されるときの1kΩから2kΩの範囲内の抵抗ということになり得る。CPPスピンバルブにおいて使用される貴金属などの貴金属を使用する実施例において、RA積は、0.01Ωμm2から0.05Ωμm2の範囲内であり得る。そのようなRA積は、言い換えると、一般的な寸法の磁気メモリを読取るための装置において使用されるときの200Ωから500Ωの範囲内の抵抗ということになり得る。CPPスピンバルブにおいて使用される絶縁材料と導電性材料とを含む複合材料などの複合材料を使用する実施例において、RA積は、0.05Ωμm2から0.1Ωμm2の範囲内であり得る。そのようなRA積は、言い換えると、一般的な寸法の磁気メモリを読取るための装置において使用されるときの500Ωから1kΩの範囲内の抵抗ということになり得る。これらの例からわかるように、前置増幅器入力インピーダンスおよび(メモリ材料のための読取装置との関連において)ヘッド容量は、スペーサ層のための材料の選択に少なくとも部分的に基づいて選択されてもよい。
磁気抵抗積層体のリファレンス層またはリファレンス層は、概して、磁性材料を含む。リファレンス層の磁性材料の磁場配向は、装置の外側に通常存在する磁場によって影響または変更されないという点においてピン止めされている。より具体的には、リファレンス層の磁場配向は、装置が検出するように設計または構成された磁場によって少なくとも影響されない。リファレンス層の磁性材料の磁場配向は、磁気抵抗積層体の主軸(zで示される)に平行である。主軸およびリファレンス層配向は、第1の平面(フリー層の磁化の平面)に垂直である。
概して、リファレンス層を構成する磁性材料は、特に限定されない。実施例において、リファレンス層は、単層または多層で作られ得る。リファレンス層が単層で作られている実施例において、適切な材料には、大きな磁気抵抗効果と垂直異方性との両方を有する材料が含まれ得る。単層リファレンス層のための例示的な材料には、FePtまたはMnAlが含まれる。
実施例において、リファレンス層は、二層膜から構成され得る。二層膜は、磁気抵抗積層体のスペーサ層と接触している底層と、この底層の上に載った最上層とを有し得る。リファレンス層の最上層は、磁気抵抗積層体の第2の面216を形成もし得る。最上層は、底層に交換結合され得る。リファレンス層の底層は、フリー層およびスペーサ層とともに機能して、磁気抵抗積層体中に磁気抵抗効果を生じ、リファレンス層の最上層は、比較的大きい垂直異方性を有し、平面に垂直なリファレンス層の全体磁化を安定化する。
リファレンス層の底層のための材料には、Co、Fe、B、Ni、Cu、およびそれらの合金が含まれる。例示的な合金には、CoFe、CoFeB、NiFe、Co/Cu二層膜または多層膜、およびCoNiFeが含まれ得る。リファレンス層の最上層のための材料には、Co、Fe、Cuおよびそれらの合金が含まれる。例示的な合金には、FePt、CoPt、CoPd、Co/Cu多層膜、Co/Pt多層膜、Co/Pd多層膜、Fe/Pt多層膜、またはFe/Pd多層膜が含まれ得る。
フリー層、スペーサ層、およびリファレンス層のための構成(単層または多層)および材料のさまざまな組合せが本開示によって想定され、如何なるそのような可能性のある組合せも、本明細書中に開示されると考えられるべきである。MgOをスペーサ層として使用する実施例において、フリー層は、CoFeBを含み得る。リファレンス層において、材料(たとえばCoPt、FePd、またはFePt)からなるfcc(face cubic centered:面心立方)111多層膜、材料(たとえばCoPd、CoPtまたはCoNi)からなるL10合金、またはレアアース材料(たとえばTbFeCo)を含む非晶質合金を使用する実施例において、スペーサ層とリファレンス層との境界面にCoFeBの層を含むことは有益であることがある。実施例において、CoFeBの層は、少なくとも約2nm厚であり得る。そのようなCoFeB層は、スペーサ層のテンプレートに影響を与えることによって磁気抵抗積層体の磁気抵抗を増加させることができる。
本明細書中に説明される装置は、絶縁層120も含む。絶縁層120は、概して、磁気抵抗積層体110を電気的に絶縁するように機能する。絶縁層120をより大きな装置内部に配置することにより、電流を磁気抵抗積層体110を通して、導電層140に、そして最終的に遮蔽層130まで(またはその逆)流すことが可能になる。絶縁層120は、概して、磁気抵抗積層体110の少なくとも一部分を取囲んでいる。実施例において、絶縁層120は、磁気抵抗積層体110の第1の面114および第2の面116を除くすべてを取囲んでいる。実施例において、絶縁層120は、実質的に磁気抵抗積層体110のすべての外表面(図2Aおよび図2B中の外表面218参照)を取囲んでいる。
図3Aには、開示される装置の別の実施例が示されている。装置301は、絶縁層320が異なり得ることを除いて、図1に関して上述した構成部品を含む。図3Aに見られるように、絶縁層320は、磁気抵抗積層体310の外表面全体は取囲んでいない。そうではなく、絶縁層320によって取囲まれていないフリー層325の一部分がある。代わりに、フリー層325のそれらの部分は、ギャップスペーサ355によって取囲まれ得る。ギャップスペーサ355は、導電性材料であり得る。ギャップスペーサ355は非磁性材料でもある。なお、絶縁層320はスペーサ層335の下方でなくてはならず、そうでない場合、磁気抵抗積層体310を通して流される電流は、フリー層325を通っていかないであろう。
実施例において、絶縁層は、磁気抵抗積層体の外表面の周りで均一な厚みを有し得る。実施例において、絶縁層は、約3nmから約5nmの厚みを有し得る。実施例において、絶縁層の厚みは、約3nmから約5nm厚であり得る。絶縁層は、電気的に絶縁する任意の材料で作られ得る。例示的な材料には、アルミナ(Al23)、ジルコニア(ZrO2)、二酸化ケイ素(SiO2)、および窒化ケイ素(Si34)が含まれる。実施例において、Al23、SiO2またはSiONを絶縁層に使用し得る。
本明細書中に説明される装置は、遮蔽層130も含む。遮蔽層130は、この装置において2つの目的を果たす。遮蔽層130は、磁気抵抗積層体110を外部からの磁気的影響から磁気的に遮蔽するように機能する。たとえば、装置が磁気メモリからの磁場を検出するように構成されている実施例において、遮蔽層130は、読取られているものではないメモリバイトから、すなわちダウントラック磁気転移およびクロストラック磁気転移から磁気抵抗積層体110を遮蔽するように機能することができる。遮蔽層130は、電流を磁気抵抗積層体110を通して送る第2の電極(磁気抵抗積層体110のリファレンス層またはその電気的に接続された導電面が第1の電極であり、またはその逆である)としても機能する。遮蔽層130は、概して、絶縁層120の少なくとも一部分を取囲む。実施例において、遮蔽層130は、絶縁層120の外側部分を取囲むが、磁気抵抗積層体110の第1の面114および第2の面116と同じ平面内の絶縁層120の面全体は取囲まない。
実施例において、遮蔽層は、絶縁層の外表面の周りで均一な厚みを有し得る。実施例において、遮蔽層は、約0.2から約2μmの厚みを有し得る。遮蔽層は、電気を導電し磁気を遮蔽する任意の材料で作られ得る。例示的な材料には、ゼロまたは小さな磁歪ジュール効果を有する軟磁性材料が含まれる。具体的な例示的材料には、NiFe(パーマロイ)、NiFeの誘導体、またはCoZrまたはFeSiベースの非晶質材料が含まれ、そのような材料も、さまざまな量のB、Zr、Nb、Cu、SiまたはCoを加え得る。実施例において、遮蔽層は、耐腐食性、テクスチャまたは微細構造などを向上させるために添加剤を含むパーマロイまたはパーマロイ誘導体を含み得る。
本明細書に説明される装置は、導電層140も含む。導電層140は、この装置において2つの目的を果たす。導電層140は、電流を磁気抵抗積層体110を通して導く電極として(第2の電極としての磁気抵抗積層体110のリファレンス層またはその電気的に接続された導電面とともに)機能する。導電層140は、装置の底面が接触または空気に晒されることにより損傷を受けないように保護する保護層としても機能する。導電層140は、概して、磁気抵抗積層体110の第1の面114全体ならびに絶縁層120の底面の全部分および遮蔽層130の少なくとも一部分を被覆する。なお、導電層140は、遮蔽層130の下側面全体を被覆する必要はなく、電流のための電気路を提供するのに十分なだけ被覆する。実施例において、導電層140は、腐食および物理的接触による機械的摩耗からの保護を提供するために遮蔽層130の下側面全体を被覆し得る。
実施例において、導電層140は、均一な厚みを有し得る。実施例において、導電層140は、約1nmから約3nmの厚みを有し得る。導電層140は、必要な導電性、機械的強度および耐腐食性を有する材料で作られ得る。概して、導電層を構成する材料は、少なくとも銅(Cu)と同程度の導電性を有し、ダイヤモンドライク被膜の機械的強度および耐腐食性を有する。導電層140は、単層または複層構造であり得る。例示的な導電層140は、導電性金属(たとえばCuまたはAg)と硬いダイヤモンドライク保護膜とからなる二層膜であり得る。別の例示的な導電層140は、高導電性非金属材料(たとえばグラフェン)および硬いダイヤモンドライク保護膜とからなる二層膜であり得る。
開示される装置の別の実施例が、概略的に図3Bに描かれている。この例示的な実施例は、上述の構成要素と、コンタクト350とを含む。コンタクト350は、電流を磁気抵抗積層体310の中に導くように機能することができる。この装置は、電流を、コンタクト350から磁気抵抗積層体310を通して導電層340に、および遮蔽層330を通して外へと(またはその逆)導くように構成され得る。コンタクト350は、任意の導電性材料で作ることができる。コンタクト350のための例示的な材料には、Ag、Cu、Au、Ni、α−Ta、およびRuが含まれる。コンタクト350のための例示的な材料には、Cu、Ag、またはAuが含まれる。
開示される装置を、他の装置と組合せて使用することができる。実施例において、開示される磁場検出装置を、磁場を変調させることができる装置と組合せることができる。磁気記録媒体との関連において、磁場検出装置は、読取装置と称され得、磁場変調装置は、書込装置と称され得る。読取装置と書込装置とは、一般的にスライダの上に組合せられ、このスライダは、読取装置および書込装置の位置を磁気記録媒体に対して移動させるために使用され得る。図4には、磁気記録媒体のエアベアリング面(ABS:air bearing surface)からの図(図4A)および磁気記録媒体を含む断面図(図4B)が概略的に示されている。これらの図に見られるように、スライダ405は、書込装置415と読取装置425とを含む。図4AのABS図に見られるのは、フリー層410と、絶縁層420と、遮蔽層430とである。読取装置425は、遮蔽層430を取囲むより大きな本体435も含む。これらの図には、機械的柔軟層445および圧電素子455も開示されている。図4Bには、磁気記録媒体465も描かれている。
図4Aおよび図4Bに描かれたもののような装置は、層の配向が従来の書込装置および読取装置において一般的に使用されるものと直交するので、磁気メモリ読取装置/書込装置を製造するための一般的に使用されるプロセスフローを用いて作製することができないかもしれない。開示される磁場検出装置(読取装置)を磁場形成装置(書込装置)と組合せて製造する1つの方法は、読取装置を別個のウェハの上に組立て、機械加工し、その後それを書込装置を含んでいるスライダの上に所望の配向で取付けることであろう。実施例において、スライダの、読取装置が取付けられる部分は、読取装置が媒体の近傍にあるようにヒータまたは磁気抵抗素子を用いて突出させられ得る。
開示される装置を書込装置と組合せて同じ基板上に作る例示的な方法は、図5Aから図5Pに関して描かれ、述べられる。そのような例示的な方法の1つは、基板上に少なくとも第1の電気的コンタクトを形成するステップと、磁気抵抗積層体を第1の電気的コンタクトの少なくとも一部分の上に形成するステップと、磁気抵抗積層体をエッチングして、磁気抵抗積層体を形成するステップと、磁気抵抗積層体の少なくとも一部分を取囲む絶縁層を形成するステップと、絶縁層の少なくとも一部分を取囲む遮蔽層を形成するステップとを含む。
図5Aから図5Pに描かれるステップは、本明細書中に開示される磁場検出装置が作製され得る方法を如何なるようにも限定するものではない。なおまた、図面は必ずしも一律の縮尺に従ったものではなく、アーティクルを準備のあらゆる状態で必ずしも描いていない、すなわちアーティクルの中間段階は一連の図中に示されていないかもしれない。図5Aから図5Pに関して述べられる材料およびプロセスも、本明細書中で使用することができる材料またはプロセスを如何なるようにも限定しない。
図5Aには、2つの電気的コンタクト503および505が形成された基板501が描かれている。電気的コンタクト503および505(ならびにこの例示的方法中の他のステップ)は、さまざまなエッチングおよびパターン形成技術を用いて形成することができる。パターン形成は、概して、堆積された材料の既存の形状を成形または変えるプロセスまたは一連のプロセスを表し、リソグラフィと称され得る。たとえば、従来のリソグラフィにおいて、パターン形成する層を、フォトレジストと称される化学薬品で被覆することができる。なお、本明細書中で具体的に述べられたいくつかのステップは、フォトレジストの堆積を具体的に示し、いくつかは示さない。一旦堆積させると、次にフォトレジストを、ステッパ、すなわち焦点を合わせ、位置合わせし、マスクを移動させて、層の選択された部分を光に晒す機械によって露光させることができる。未露光の領域は、現像液で洗い流すことができる。エッチングまたは他の処理後、残っているフォトレジストを、プラズマエッチングなどのさまざまな技術を用いて取除くことができる。次のステップは、磁気抵抗積層体507をアーティクルの表面全体の上に形成することを含む。磁気抵抗積層体507は、必要に応じてさまざまな堆積、パターン形成およびエッチング技術で形成され得る。
図5Bには、基板501が描かれており、その上に磁気抵抗積層体507が形成されている。磁気抵抗積層体507の最上面の上に、ハードマスクが堆積され得る。本明細書中に開示される例において、ハードマスク層は、薄い非晶質炭素層509(実施例において、非晶質炭素層509は、約1nm厚であり得る)とタンタル(Ta)層511(実施例において、タンタル層511は、約5nm厚であり得る)とを含む。フォトレジスト層513は、タンタル層511の上に堆積され得る。図5Cには、フォトレジスト層513が露光され、現像され、保護されなかったハードマスク層(具体的には非晶質炭素層509およびタンタル層511)がエッチングされて、エッチングされたフォトレジスト層521、エッチングされたタンタル層519およびエッチングされた非晶質炭素層517を形成した後のアーティクルが描かれている。図5Dには、エッチングされたフォトレジスト層521が剥がされて、エッチングされたタンタル層519およびエッチングされた非晶質炭素層517(ハードマスク層)のみが磁気抵抗積層体507の上に残っているアーティクルが示されている。
次のステップは、磁気抵抗積層体507をエッチングして、磁気抵抗積層体を形成することである。実施例において、このステップは、タンタルおよび磁気抵抗積層体材料間の高い選択性を備えた反応性イオンエッチング(RIE:reactive ion etching)または誘導結合プラズマ(ICP:inductive coupled plasma)エッチングを用いて実行することができる。図5Eには、このステップがなされた後のアーティクルが示されており、アーティクルは、磁気抵抗積層体523をハードマスク層(非晶質炭素層517およびタンタル層519)とともに含む。次のステップは、装置の絶縁層を最終的には形成するであろう絶縁材料(たとえばAl23)の堆積である。絶縁材料を堆積するための例示的な技術には、プラズマ気相堆積(PVD:plasma vapor deposition)、電離プラズマベースのスパッタリング、遠距離スパッタリング、化学気相堆積(CVD:chemical vapor deposition)および原子層堆積(ALD:atomic layer deposition)が含まれる。実施例において、ALDを使用して電気的絶縁材料をアーティクルの壁の上に堆積させることができる。図5Fには、絶縁材料が堆積されて未加工の絶縁層525が形成された後のアーティクルが示されている。絶縁材料を堆積した後、次のステップは、最終的な装置において遮蔽層を構成するであろう材料(たとえばNiFe)を堆積することである。実施例において、スパッタリング堆積法、またはスパッタリング堆積法および続いての電着が行なわれ得る。図5Gには、遮蔽材料が堆積されて、未加工の遮蔽層527が形成されたアーティクルが示されている。
図5Hには、未加工の遮蔽層527および未加工の絶縁層525の一部分が取除かれて、中間絶縁層529および中間遮蔽層531が形成された後のアーティクルが示されている。実施例において、未加工の遮蔽層527を、たとえば化学機械平坦化(CMP:chemical mechanical planarization)によって、非晶質炭素層517に接触するまで取除く。NiFe(または他の磁気遮蔽材料)と非晶質炭素とに対して非常に異なるCMP速度を有するスラリーがあるため(たとえば、NiFeよりも約100倍遅い非晶質炭素のCMP速度を有するスラリーがある)、非晶質炭素層は、非常に薄いものの非常によいCMP停止層となり得る。
図5Iには、遮蔽層を形成するフォトレジスト構造533の形成後のアーティクルが示されている。フォトレジスト構造533は、フォトレジスト材料を堆積させ、露光させ、現像し、エッチングすることによって形成することができる。フォトレジスト構造を形成した後、次にそれを用いて、中間遮蔽層531を(たとえばICP、RIE、イオンビームエッチング(IBE:ion beam etch)によって)エッチングして、図5Jに見られるような遮蔽部分535を形成することができる。図5Jに見られるように、このエッチングは、磁気抵抗積層体の周辺部上の遮蔽材料内で止まる。なぜならば、磁気遮蔽材料の一部が、最終的な装置における戻り電極を形成するであろうためである。
図5Kには、フォトレジスト構造533を剥がし、新しいフォトレジスト材料を塗布し、新しいフォトレジスト材料を露光および現像して、第2の電極503の上方の区域を開く第2のフォトレジスト構造537を形成した後のアーティクルが示されている。図5Lには、第2のフォトレジスト構造537を用いて中間絶縁層529および遮蔽部分535の一部分をエッチングして絶縁層520および遮蔽層530を形成した後のアーティクルが示されている。このステップは、第2の電極を露出させ、そのため第2の電極との電気的コンタクトを作ることができる。図5Mには、第2のフォトレジスト構造537を剥がし、新しいフォトレジスト層を塗布し、この新しいフォトレジスト層を露光および現像して、電極503を戻り電極として働く遮蔽層530と接続するビアを電気めっきするための区域を開く第3のフォトレジスト構造539を形成した後のアーティクルが示されている。図5Nには、ビア541の形成後のアーティクルが描かれている。ビア541は、電極503を遮蔽層530と接続し、そのため、遮蔽層が戻り電極として機能することができる。実施例において、ビア541は、導電性材料を電気めっきすることによって形成することができる。図5Oには、第3のフォトレジスト構造539が剥がされ、非晶質炭素層517が取除かれた(たとえばビアアッシング)後のアーティクルが描かれている。この例示的な方法における最終ステップは、図5Pに達成されたものとして示されており、導電層543を形成する導電性材料の堆積である。
上記のような装置の使用方法も本明細書中に開示される。より具体的には、本明細書中に開示される方法は、一般的に、開示された装置を用いて磁場を検出する方法を含み得る。方法のある実施例は、図6に描かれており、磁場検出装置を磁場発生アーティクルに近接させるステップ601と、電流を磁場検出装置を通して導くステップ602と、磁場検出装置の抵抗を測定するステップ603とを含む。
磁場検出装置を磁場発生アーティクルに近接させるステップ601は、磁場検出装置を移動させることによって、磁場を発生させているアーティクルを移動させることによって、または両者を移動させることの組合せによって達成することができる。磁場発生アーティクルによって、磁場発生アーティクルが移動されるかまたは磁場検出装置が移動されるかが少なくとも部分的に決まり得る。磁場発生アーティクルが磁気メモリである実施例において、磁場検出装置は、磁場発生アーティクルに近接するように移動され得る。
概して、磁場発生装置に近接する磁場検出装置とは、磁場発生装置の一部分に空間的に隣接する磁場検出装置を指す。本明細書中において用いられる、空間的に隣接との表現は、互いに接触している磁場検出装置および磁場発生アーティクルまたは互いに接触していない磁場検出装置および磁場発生アーティクルを指し得る。実施例において、磁場検出装置を、磁場発生アーティクルに空間的に隣接しており、接触していない(または間隔を空けた)位置まで移動させることができる。磁場発生アーティクルが磁気記録媒体のビットである実施例において、磁場検出装置を、磁気記録媒体と接触はしていないが間隔を空けて磁気記録媒体のビットの上(または下)の位置まで移動させることができる。磁場発生装置と磁気記録媒体のビットとの間の公差は、一般的に用いられるものに類似し得る。
磁場検出装置が磁場に近接していない場合、磁気抵抗積層体のフリー層は、第1の平面内であり(上述のように第1の平面は装置の垂直軸に垂直な平面である)、したがってリファレンス層の磁化配向に垂直(90°の角度にある)である。磁場検出装置が、磁場発生アーティクルからの磁場に近接しているとき、フリー層の磁化は、第1の平面から外れて傾くであろう。外部磁場に近接しているときのフリー層の磁化は、z軸に対する極角およびx−y平面内の方位角の2つの角度によって説明することができる。極角は、外部磁場の磁場によって完全に決定され、方位角は、決定されない。これは、x−y平面内の磁場の成分が任意の方向を指し得ることを意味する。
開示される方法における次のステップは、電流を磁場検出装置を通して導くステップ602である。概して、電流を装置を通して以下の経路で導くことができる:磁気抵抗積層体のリファレンス層の中へ、磁気抵抗積層体のフリー層の外へ、導電層の中へ、そして遮蔽層の中へ。これに代えて、電流の経路は、反転され得る。装置を通される電流の電圧はさまざまであり得、装置の用途、装置の構成部品、および監視されている磁場発生アーティクルに少なくとも部分的に基づいて選択され得る。
上述のように、磁場検出装置が外部磁場に近接しているようになると、フリー層の磁化は、z軸に対する極角およびx−y平面内の方位角との2つの角度で説明することができる。一旦電流が磁場検出装置にわたって導かれると、磁場検出装置の抵抗は、フリー層の極角に完全に依存する。
電流を磁場検出装置にわたって導いた(ステップ602)後、次のステップは、磁場検出装置の抵抗を測定するステップ603である。磁気抵抗積層体のフリー層の磁化配向が外部磁場によって影響を受けるにつれて、磁気抵抗積層体の抵抗は変化する。次に抵抗を使用して、磁場発生アーティクルによって発生されている磁場を検出することができる。実施例において、測定された抵抗を用いて、磁場に関するさらなる情報を提供することができる。たとえば、磁場発生アーティクルが磁気メモリである実施例において、測定された抵抗を使用して、磁気メモリが「0」を含むかまたは「1」を含むかを決定することができる。
上述のように、フリー層の磁化配向は、2つの成分、極角と方位角とを有する。したがって、方位角は、磁気抵抗積層体の抵抗に無関係であるため、方位角を決定する必要はない。本明細書中に開示される装置の設計により、極角は、リファレンス層とフリー層との間の角度である。そのような設計は、磁場検出装置における特定の利点を提供することができる。
読取装置非対称平均を改善することができる。磁場がない場合、フリー層とリファレンス層との間の角度は、90°である。これは磁気抵抗積層体の形状にかかわらず、すなわち積層体が目標とされる円または楕円形状からずれている場合でも当てはまる。読取装置非対称平均は、0であることが想定され、非対称シグマは、従来設計された磁場検出装置(たとえば磁気メモリ読取装置)と比較して大幅に小さいことが想定される。開示された装置において読取装置非対称平均の改善が見られるのは、開示される装置において2つの主要な要因(形状変動および永久磁石バイアス変動)が完全になくなっているためである。
磁場検出装置を磁気メモリを読み取るために使用する場合、クロストラック遮蔽を、従来使用される磁場検出装置よりも向上させることができる。開示される装置は、ダウントラック方向のみに良好な遮蔽をもたらすことができる従来の装置とは対照的に、ダウントラック方向およびクロストラック方向の両方における非常に効果的な磁気遮蔽を可能にする。
開示される装置は、従来の磁場検出装置よりもはるかに信頼性があり得る。開示される装置は、反強磁性(AFM:antiferromagnetic)材料を使用しない。従来の磁場検出装置におけるマンガン(Mn)含有AFM層は一般的に、装置の残りの部分よりも腐食されやすい。そのような材料をなくすことにより、磁場検出装置全体の耐腐食性を大きく向上させることができる。Mnをなくすことにより、Mn含有装置において見られる装置の長時間動作中のMn拡散による信号劣化の可能性を減少させることもできる。Mn拡散は、磁気メモリ読取装置における巨大磁気抵抗(GMR:giant magnetoresistance)およびリードバック信号劣化に関する重大な懸念であることが知られている。
開示される装置は、より熱的に頑強であり、電気的ストレスに対するよりよい抵抗を提供することができる。磁場検出装置の磁気抵抗積層体中のリファレンス層を、非常に大きい垂直異方性を有する材料を用いて構築することができ、磁気的に非常に安定させることができる。そのような材料は、AFM材料を用いるときの重大な懸念である、加熱によるリファレンス層の脱ピン止めまたは回転に関する問題を、その比較的低いブロッキング温度(約250°)によりなくすことができる。
この磁場検出装置によって、従来の磁場検出装置と比較してより大きくより均一な信号を見ることができる。これは概してそうである。なぜならば開示される磁場検出装置の中のフリー層は、比較的薄いため、フリー層全体が装置のエアベアリング面(ABS)および検出する磁場に近いためである。従来の磁気メモリ読取装置と比較すると(たとえば)フリー層の厚みが(フリー層は安定化されなくてはならないため)増大するにつれて、フリー層から検出する磁場までの距離が増大する。距離が増大するにつれ、検出する磁場は、指数関数的に減衰する。実施例において、これは、従来の磁場検出装置によって見られるものよりほぼ3倍大きい信号に繋がる。
開示される装置は、一般的に使用される磁気媒体読取装置において見られる大きな1/f型磁気ノイズを削減することもできる。なぜならば、そのようなノイズは、フリー層または合成AFM層のいずれかの中の多重準安定磁気状態間のランダムテレグラフノイズジャンプによって引起されるためである。開示される装置は、非常に大きい垂直異方性を有する材料を用いることによって磁気的に硬いリファレンス層を使用することができる。リファレンス層を通過する電流は、スピン偏極し、その後スピン注入磁化反転効果を通じてフリー層にトルクを及ぼすであろう。リファレンス層のスピン偏極効率およびバイアス電流振幅が適切に選択されている場合、それは、フリー層を安定した歳差運動に追込むことができる。そのような歳差運動は、フリー層を安定した磁気軌道に乗せ、ランダムテレグラフノイズジャンプおよび1/f磁気ノイズを削減することができる。
フリー層の安定した歳差運動をさらに一層強化させて、ランダムテレグラフノイズジャンプによるノイズを一層最小化することができる。図6には、任意選択的なステップが示されており、このステップは、磁気抵抗積層体のフリー層の磁場配向をスピンさせるステップ604である。フリー層の磁場配向をスピンさせるまたはフリー層の磁場配向を振動させることによって、磁化は明確に定義された磁気状態に追込まれ、これにより磁化が別の準安定磁気状態にジャンプする可能性が一層削減される。
2つの方法のうち一方を用いて、フリー層の磁場配向を振動する(または位相を固定される)ように追込むことができる。実施例において、振動は、比較的大きいDCバイアス電流からのスピン注入磁化反転を用いることによって誘起され得る。実施例において、少なくとも50マイクロアンペア(μA)のDCバイアス電流を使用することができる。実施例において、約50μAから約1ミリアンペア(mA)のDCバイアス電流を使用することができる。磁気振動を位相固定する第2の方法は、DCバイアス電流と、フリー層におけるスピンの固有スピン注入磁化反転振動周波数に等しい周波数を有するAC電流とを印加することである。磁気振動の周波数を有するAC電流が装置に印加される実施例において、追加的なAC周波数を、装置のリードバック信号から容易にフィルタすることができる。なぜならば、AC周波数は、最も高い磁気記録周波数のものよりも1桁高いであろうためである。
上述のように、磁場検出装置およびその使用方法の実施例が開示される。上述の実現化例および他の実現化例は、以下の特許請求の範囲内である。当業者は、本開示は、開示された以外の実施例で実行することができることを理解するであろう。開示された実施例は、限定ではなく例示を目的として提示されたものであり、本開示は、以下の特許請求の範囲によってのみ限定される。

Claims (23)

  1. 主軸を有する装置であって、
    磁気抵抗積層体を備え、前記磁気抵抗積層体は、第1および第2の対向する面を有し、
    前記磁気抵抗積層体は、フリー層と、スペーサ層と、リファレンス層とを含み、前記スペーサ層は、前記第1およびリファレンス層間に位置決めされており、
    前記フリー層は、第1の平面内に自由磁場配向を有する磁性材料を含み、
    前記スペーサ層は、非磁性材料を含み、
    前記リファレンス層は、第2の平面内にピン止めされた磁場配向を有する磁性材料を含み、
    前記第2の平面は、前記第1の平面に垂直で前記装置の前記主軸に平行であり、前記装置は、
    前記磁気抵抗積層体の外表面の少なくとも一部分を取囲む絶縁層と、
    前記絶縁層の少なくとも一部分を取囲む遮蔽層と、
    前記磁気抵抗積層体と前記遮蔽層との間の電気的接続を提供する導電層とをさらに備える、装置。
  2. 前記スペーサ層は、トンネルバリア材料、貴金属、絶縁材料と導電性材料とを含む複合材料、またはTiNを含む、請求項1に記載の装置。
  3. 前記フリー層は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、ホウ素(B)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、またはそれらの合金を含む、請求項1に記載の装置。
  4. 前記フリー層は、面内磁化を備えた最上層と、固有異方性を備えた底層とを含み、前記固有異方性は、前記底層に垂直である、請求項1に記載の装置。
  5. 前記最上層は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、ホウ素(B)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、またはそれらの合金を含み、前記底層は、FePt、CoPt、CoPd、Co/Cu多層膜、Co/Pt多層膜、Co/Pd多層膜、Fe/Pt多層膜、またはFe/Pd多層膜を含む、請求項4に記載の装置。
  6. 前記リファレンス層は、交換結合された2つの層を含む、請求項1に記載の装置。
  7. 前記交換結合された第1の層は、Co、CoFe、CoFeB、Ni、Fe、Co/Cu多層膜、またはCoNiFeを含み、前記交換結合された第2の層は、FePt、CoPt、CoPd、Co/Cu多層膜、Co/Pt多層膜、Co/Pd多層膜、Fe/Pt多層膜、またはFe/Pd多層膜を含む、請求項6に記載の装置。
  8. 前記絶縁層は、約3ナノメートル(nm)から約5nm厚である、請求項1に記載の装置。
  9. 前記遮蔽層は、約0.2から約2nm厚である、請求項1に記載の装置。
  10. 前記導電層は、導電性材料とダイヤモンドライク保護膜または導電性非金属材料とからなる二層膜を含む、請求項1に記載の装置。
  11. 磁気記録および書込ヘッドに組込まれた請求項1に記載の装置。
  12. 装置の使用方法であって、
    磁場検出装置を磁場発生アーティクルに近接させるステップを備え、
    前記磁場検出装置は、主軸を有し、磁気抵抗積層体を含み、前記磁気抵抗積層体は、第1および第2の対向する面を有し、
    前記磁気抵抗積層体は、フリー層と、スペーサ層と、リファレンス層とを含み、前記スペーサ層は、前記第1およびリファレンス層間に位置決めされており、
    前記フリー層は、第1の平面内に自由磁場配向を有する磁性材料を含み、
    前記スペーサ層は、非磁性材料を含み、
    前記リファレンス層は、第2の平面内にピン止めされた磁場配向を有する磁性材料を含み、
    前記第2の平面は、前記第1の平面に垂直で前記装置の前記主軸に平行であり、前記装置は、
    前記磁気抵抗積層体の外表面の少なくとも一部分を取囲む絶縁層と、
    前記絶縁層の少なくとも一部分を取囲む遮蔽層と、
    前記磁気抵抗積層体と前記遮蔽層との間の電気的接続を提供する導電層とをさらに含み、前記方法は、
    電流を前記磁場検出装置を通して導くステップと、
    前記磁場検出装置の抵抗を測定するステップとをさらに備える、方法。
  13. 前記電流を前記磁場検出装置を通して前記磁気抵抗積層体の前記リファレンス層から前記スペーサ層へ、前記フリー層へ、前記導電層へ、そして前記遮蔽層へと導く、請求項12に記載の方法。
  14. 前記磁場発生アーティクルは、磁気記録媒体である、請求項12に記載の方法。
  15. 前記磁場検出装置の抵抗は、前記磁気記録媒体に格納された値を示す、請求項14に記載の方法。
  16. 装置の使用方法であって、前記装置は、主軸を有し、磁気抵抗積層体を含み、前記磁気抵抗積層体は、第1および第2の対向する面を有し、
    前記磁気抵抗積層体は、フリー層と、スペーサ層と、リファレンス層とを含み、前記スペーサ層は、前記第1およびリファレンス層間に位置決めされており、
    前記フリー層は、第1の平面内に自由磁場配向を有する磁性材料を含み、
    前記スペーサ層は、非磁性材料を含み、
    前記リファレンス層は、第2の平面内にピン止めされた磁場配向を有する磁性材料を含み、
    前記第2の平面は、前記第1の平面に垂直で、前記主軸に平行であり、前記装置は、
    前記磁気抵抗積層体の外表面の少なくとも一部分を取囲む絶縁層と、
    前記絶縁層の少なくとも一部分を取囲む遮蔽層とをさらに含み、
    前記方法は、
    前記フリー層の前記磁場配向をスピンさせるステップと、
    前記装置の外部磁場を検出するために前記磁気抵抗積層体にわたる抵抗を監視するステップとをさらに備える、方法。
  17. 前記フリー層の前記磁場配向を、少なくとも約50μAmpのDCバイアス電流からのスピン注入磁化反転を用いることによってスピンさせる、請求項16に記載の方法。
  18. 前記フリー層の前記磁場配向を、DCバイアス電流と、前記フリー層における前記スピンの固有スピン注入磁化反転振動周波数に等しい周波数を有するAC電流とを印加することによってスピンさせる、請求項16に記載の方法。
  19. 前記フリー層の前記磁場配向をスピンさせるステップは、前記磁場検出装置からのノイズを削減する、請求項16に記載の方法。
  20. 前記磁気抵抗積層体にわたる抵抗を監視するために前記AC電流をフィルタにかけるステップをさらに備える、請求項18に記載の方法。
  21. 装置の形成方法であって、
    基板上に少なくとも1つの電気的コンタクトを形成するステップと、
    前記第1の電気的コンタクトの少なくとも一部分の上に磁気抵抗積層体を形成するステップと、
    前記磁気抵抗積層体層をエッチングして、前記磁気抵抗積層体を形成するステップと、
    前記磁気抵抗積層体の少なくとも一部分を取囲む絶縁層を形成するステップと、
    前記絶縁層の少なくとも一部分を取囲む遮蔽層を形成するステップとを備える、方法。
  22. 基板上に第2のコンタクトを形成するステップと、前記遮蔽層を前記第2のコンタクトに電気的に接続するステップとをさらに備える、請求項21に記載の方法。
  23. 前記遮蔽層を前記第2のコンタクトに電気的に接続するステップは、前記遮蔽層の少なくとも一部分と前記第2のコンタクトまたはそこに電気的に接続された導電性材料の少なくとも一部分とを被覆する導電層を形成することによって達成される、請求項22に記載の方法。
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