JP4005957B2 - 薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、及びハードディスク装置 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、及びハードディスク装置 Download PDF

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本発明は、薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、及び、ハードディスク装置に関する。
ハードディスクの磁気情報を読取る薄膜磁気ヘッドとして、磁気抵抗効果素子(以下、MR(Magneto Resistive)素子と称する)を備えたものが用いられている。MR素子は、磁性体に電流を流した際に、外部磁界(例えばハードディスクからの漏洩磁界)の変化によって磁性体の抵抗値が変化する磁気抵抗効果を利用するものである。この磁気抵抗効果は、概略、磁化方向が反強磁性層との交換結合で固定されたピンド層、磁化方向が外部磁界によって変化するフリー層、及びこれらの間に設けられた中間層等が積層されたMR膜によって実現できる。巨大磁気抵抗効果を利用するGMR(Giant Magneto Resistive)素子では、中間層はCu等の導電材料で形成される。
MR膜には、一定のセンス電流が供給される。そして、外部磁界によってピンド層とフリー層の磁化方向の角度が変化し、各層の磁化の向きが一致した場合にセンス電流に対する抵抗が最も小さくなり、一方、磁化の向きが反対になった場合に抵抗は最も大きくなる。このような抵抗変化を電圧値として読取ることで、ハードディスクに書き込まれた磁気情報を再生できる。
ところで、薄膜磁気ヘッドにおいては、上記のセンス電流がMR膜の面方向に流れるCIP(Current In Plane)構造と、MR膜と垂直な方向(膜厚方向)に流れるCPP(Current Perpendicular to Plane)構造が開発されている。後者のCPP構造は、磁気シールド層そのものを電極として用いることができるため、CIP構造の狭リードギャップ化において問題となる磁気シールド層とMR膜との間のショート(絶縁不良)が実質的に生じない。そのため、ハードディスクの高記録密度化においてCPP構造は極めて有利である。CPP構造を採用したヘッドとしては、トンネル接合で生じる磁気抵抗効果を利用するTMR(Tunnel-type Magneto Resistive)素子や、CPP−GMR素子が挙げられる(例えば、非特許文献1参照)。このCPP−GMR素子は、TMR素子と比較して低抵抗であること、また、CIP−GMR素子と比較して狭トラック幅において高出力が得られることから、高いポテンシャルを持つものとして期待されている。
Journal of Applied Physics, vol.89, No.11, p6943 (2001)
本発明は、出力をより一層効果的に向上することが可能な薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、及び、ハードディスク装置を提供することを課題としている
発明者等は、再生出力をより一層効果的に向上し得る構成の薄膜磁気ヘッドについて鋭意研究を行った結果、以下のような事実を新たに見出した。
CPP−GMR素子は、TMR素子と異なり抵抗値が小さく、高い出力を得るためには、比較的大きなセンス電流を通電する必要がある。この場合、そのセンス電流が作る磁界の影響を考慮する必要がある。図18に示されるように、MR膜(フリー層)101の膜面に交差する方向(例えば、垂直な方向)SCにセンス電流を流すと、このセンス電流によりMR膜101に発生する電流磁界は、MR膜101中心を中心とした環状の電流磁界MCが発生する。図18は、MR膜101に通電するセンス電流により発生する電流磁界MCを説明するための模式図である。なお、図18においては、MR膜101の上方から下方に通電しているが、逆方向に通電してもかまわない。
図18では、センス電流がMR膜101の膜面の中心を流れるように描いているが、実際には、MR膜101の全面をセンス電流が流れる。このため、電流磁界MCの強度は、MR膜101の端部において強くなる。
また、電流磁界の方向は、MR膜の媒体対向面側と、当該媒体対向面と対向する面(磁気抵抗効果膜の奥行き方向での後端面)側とで反対方向を向く。このため、磁区制御ためのバイアス磁界MBがバイアス印加膜103からMR膜101(フリー層)に印加されると、電流磁界MCの方向は、図19に示されるように、バイアス磁界MBに対して、媒体対向面S1側と当該媒体対向面S1と対向する面側の一方においてはフォローとなり、他方においてはアゲンストとなるため、電流磁界MCとバイアス磁界MBとの合成磁界が媒体対向面S1側と当該媒体対向面S1と対向する面側とで異なる。図19は、センス電流により発生する電流磁界MCとバイアス印加膜103からのバイアス磁界MBとの方向を説明するための模式図である。
十分なバイアス磁界を印加して、フリー層の磁区を安定化させると、媒体対向面側あるいは媒体対向面と対向する面側のどちらかはバイアス磁界が過剰となり、この部分でのフリー層の感度が低下し、出力が低下することとなる。
MR膜101を挟むようにして一対のシールド膜が配置されている場合、ハードディスク等の磁気記録媒体からの磁束がシールド膜に抜けていくため、媒体に近い媒体対向面S1側でよりセンシティブであるので、大きな出力を得るためには、図19に示されるように、電流磁界MCが媒体対向面S1側でバイアス磁界MBに対してアゲンストとなるようにセンス電流を流す必要がある。しかしながら、媒体対向面S1と対向する面側では、上述したように、バイアス磁界MBが過剰となり、出力が低下してしまう。
かかる研究結果を踏まえ、本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、磁気抵抗効果膜と、磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を印加するバイアス印加膜とを備え、磁気抵抗効果膜の膜厚方向にセンス電流が流される薄膜磁気ヘッドであって、センス電流により発生する電流磁界とバイアス印加膜により印加されるバイアス磁界との関係が、磁気抵抗効果膜の媒体対向面側においてアゲンストとなると共に、磁気抵抗効果膜の媒体対向面に対向する面側においてフォローとなり、バイアス印加膜の媒体対向面からの奥行き方向の幅は、磁気抵抗効果膜の媒体対向面からの奥行き方向の幅よりも短く設定されており、バイアス印加膜は、媒体対向面に直交する方向に見て当該媒体対向面側に位置していることを特徴とする。
本発明に係る薄膜磁気ヘッドでは、バイアス印加膜の媒体対向面からの奥行き方向の幅は、磁気抵抗効果膜の媒体対向面からの奥行き方向の幅よりも短く設定されており、バイアス印加膜が媒体対向面に直交する方向に見て当該媒体対向面側に位置しているので、磁気抵抗効果膜に対して印加されるバイアス磁界は、媒体対向面側に比して媒体対向面に対向する面側で弱くなる。これにより、電流磁界が媒体対向面側でバイアス磁界に対してアゲンストとなるようにセンス電流を流す場合、磁気抵抗効果膜の媒体対向面と対向する面側においてバイアス磁界が過剰となるのが抑制され、当該部分での磁気抵抗効果膜の感度が低下するのを抑制することができる。この結果、薄膜磁気ヘッドの再生出力をより一層効果的に向上することができる。
また、バイアス印加膜の膜厚方向での高さは、磁気抵抗効果膜の膜厚方向での高さより低く設定されている。磁気抵抗効果膜及びバイアス印加膜を除去するためのマスクとして用いるレジスト膜を光又は電子線にて形成する場合、磁気抵抗効果膜の膜厚方向での高さをバイアス印加膜の膜厚方向での高さよりも高くしておくことで、磁気抵抗効果膜の側面からの反射及びデフォーカス効果により、形成されたレジスト膜の幅は、磁気抵抗効果膜に対応する部分に比してバイアス印加膜に対応する部分で狭くなる。従って、バイアス印加膜は、レジスト膜における対応する部分が狭い分だけ、磁気抵抗効果膜よりも多く除去され、バイアス印加膜の媒体対向面からの奥行き方向の幅は磁気抵抗効果膜の媒体対向面からの奥行き方向の幅よりも短くなる。この結果、媒体対向面からの奥行き方向の幅を磁気抵抗効果膜の媒体対向面からの奥行き方向の幅よりも短くされたバイアス印加膜を簡易に形成することができる。
本発明に係るヘッドジンバルアセンブリは、基台と、基台上に形成される薄膜磁気ヘッドと、基台を固定するジンバルとを備え、薄膜磁気ヘッドは、磁気抵抗効果膜と、磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を印加するバイアス印加膜とを備え、磁気抵抗効果膜の膜厚方向にセンス電流が流され、センス電流により発生する電流磁界とバイアス印加膜により印加されるバイアス磁界との関係が、磁気抵抗効果膜の媒体対向面側においてアゲンストとなると共に、磁気抵抗効果膜の媒体対向面に対向する面側においてフォローとなり、バイアス印加膜の媒体対向面からの奥行き方向の幅は、磁気抵抗効果膜の媒体対向面からの奥行き方向の幅よりも短く設定されており、バイアス印加膜は、媒体対向面に直交する方向に見て当該媒体対向面側に位置していることを特徴とする。
本発明に係るハードディスク装置は、基台と、基台上に形成された薄膜磁気ヘッドと、薄膜磁気ヘッドと対向する記録媒体と、を備え、薄膜磁気ヘッドは、磁気抵抗効果膜と、磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を印加するバイアス印加膜とを備え、磁気抵抗効果膜の膜厚方向にセンス電流が流され、センス電流により発生する電流磁界とバイアス印加膜により印加されるバイアス磁界との関係が、磁気抵抗効果膜の媒体対向面側においてアゲンストとなると共に、磁気抵抗効果膜の媒体対向面に対向する面側においてフォローとなり、バイアス印加膜の媒体対向面からの奥行き方向の幅は、磁気抵抗効果膜の媒体対向面からの奥行き方向の幅よりも短く設定されており、バイアス印加膜は、媒体対向面に直交する方向に見て当該媒体対向面側に位置していることを特徴とする。
このような、ヘッドジンバルアセンブリやハードディスク装置は、上述の薄膜磁気ヘッドを備えることにより、ハードディスク装置の再生出力をより一層効果的に向上することができる。
本発明によれば、再生出力をより一層効果的に向上することが可能な薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、及び、ハードディスク装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。また、説明中、「上」及び「下」なる語を使用することがあるが、これは図1の上下方向に対応したものである。
図1は、本実施形態の薄膜磁気ヘッドを記録媒体対向面(以下、「エアベアリング面(ABS:Air Bearing Surface)S」と称する)側から若干入り込んだ付近における断面図である。図2は、図1におけるII−II方向の断面図であり、図3は、図1におけるIII−III方向の断面図である。
薄膜磁気ヘッド1は、CPP−GMRヘッドであり、基台11上に、下部電極を兼ねる下部シールド層13、下部金属層(下地層)15、磁気抵抗効果膜(以下、MR(Magneto Resistive)膜と称する)17、及び、上部電極を兼ねる上部シールド層19がこの順で積層されている。また、MR膜17のトラック幅方向の両側には、絶縁膜21,21を介して硬磁性材料からなるバイアス印加膜23,23が形成されている。
基台11は、アルティック(Al23・TiC)からなる基板上に、アルミナ(Al23)等の電気絶縁材料からなる下地層を厚さ1〜10μm程度で形成したものである。
下部シールド層13及び上部シールド層19は、NiFe(パーマロイ)等の軟磁性材料からなり、不要な外部磁界をGMR素子が感知するのを防止する。各シールド層13,19の厚みは、例えば1〜3μm程度に設定される。なお、下部シールド層13は、上記のように電極としての役割も有し、下部シールド層13から供給された電子は、下部金属層15、MR膜17を通じて、上部電極としての上部シールド層19に伝達されることになる。つまり、センス電流は、少なくともMR膜17の膜厚方向に流されることになる。
下部金属層15は、Ta等の導電性金属材料からなり、記録媒体の記録密度に応じたリードギャップを所望の値に調整するためのものである。下部金属層15の厚みは、例えば3〜7nm程度に設定される。
MR膜17はGMR(Giant Magneto Resistive)スピンバルブ膜であって、ピン層(反強磁性層)31、ピンド層(固定磁性層)33、非磁性層35、フリー層37、上部金属層(キャップ層)39を含んでいる。
MR膜17は、下部金属層15上に、ピン層31、ピンド層33、非磁性層35、フリー層37、上部金属層39を薄膜で順次積層成膜、パターンニング(イオンミリング、RIE等の手法が利用可能である)することにより構成される。ピン層31とピンド層33の界面では交換結合が生じ、これによりピンド層33の磁化の向きが一定の方向(トラック幅方向と直交する方向)に固定される。一方、フリー層37は磁気記録媒体からの漏洩磁界、すなわち、外部磁界に応じて磁化の向きが変化する。
ピン層31は、PtMn、NiO等の反強磁性体を材料とし、下部金属層15上に成膜される。このとき、下部金属層15は下地層として機能する。ピン層31の厚みは、例えば5〜15nm程度に設定される。
ピンド層33は、Fe、Co、Ni、NiFe、CoFe、CoZrNb、FeCoNi等の強磁性体を材料とし、ピン層31上に成膜される。ピンド層33の厚みは、例えば3〜7nm程度に設定される。なお、Cu等の非磁性金属層をCoFe等の強磁性体層で挟んだいわゆるシンセティック型のピンド層としてもよい。
非磁性層35は、Cu、Ru、Rh、Ir、Au、Ag等の非磁性体を材料とし、ピンド層33上に成膜される。非磁性層35の厚みは、例えば2〜4nm程度に設定される。
フリー層37は、Fe、Co、Ni、NiFe、CoFe、CoZrNb、FeCoNi等の強磁性体を材料とし、非磁性層35上に成膜される。フリー層37の厚みは、例えば3〜7nm程度に設定される。
上部金属層39は、Ta等の導電性金属材料からなり、フリー層37上に成膜される。この上部金属層39は、下部金属層15と同じく、記録媒体の記録密度に応じたリードギャップを所望の値に調整する。上部金属層39の厚みは、例えば1〜6nm程度に設定される。なお、フリー層37と上部金属層39との間に、Cu等の非磁性金属層、ピンド層、反強磁性層を積層し、MR膜17をデュアル構造としてもよい。
バイアス印加膜23は、CoTa,CoCrPt,CoPt等の硬磁性材料からなる。このバイアス印加膜23は、MR膜17を挟むように、当該MR膜17のトラック幅方向における両側に互いに離間して一対配置されて、MR膜17(フリー層37)に縦バイアス磁界を印加する。フリー層37の磁化の向きは、バイアス印加膜23からの縦バイアス磁界によりトラック幅方向と平行な方向となっており、ピンド層33の磁化の向きと直交する方向である。なお、バイアス印加膜23は、反強磁性膜と、当該反強磁性膜と交換結合する軟磁性膜との積層体としてもよい。
絶縁膜21は、Al23やSiO2等の非磁性絶縁材料からなり、フリー層37等を流れる電流がバイアス印加膜23側にリークするのを防止する。なお、下部金属層15と上部シールド層19との間には、MR膜17及びバイアス印加膜23が形成されていない領域において、絶縁膜25が形成されている。この絶縁膜25は、絶縁膜21と同じく、Al23やSiO2等の非磁性絶縁材料からなる。
ところで、本実施形態においては、MR膜17のエアベアリング面S側の端部と、バイアス印加膜23のエアベアリング面S側の端部とが、ほぼ同一平面上に位置している。また、バイアス印加膜23のエアベアリング面Sからの奥行き方向(Y方向)の幅W1は、エアベアリング面Sに直交する平面内で見て、MR膜17のエアベアリング面Sからの奥行き方向(Y方向)の幅W2よりも短く設定されている。バイアス印加膜23は、図4にも示されるように、エアベアリング面Sに直交する方向に見て当該エアベアリング面S側に位置している。バイアス印加膜23のエアベアリング面Sからの奥行き方向の幅W1は、例えば0.04〜0.12μm程度に設定される。また、MR膜17のエアベアリング面Sからの奥行き方向の幅W2は、例えば0.07〜0.15μm程度に設定される。
ここで、エアベアリング面Sに直交する平面内で見てと規定しているのは、薄膜磁気ヘッドの製造に際して、エッチング等でパターニングされた膜の側壁がテーパ状になり、バイアス印加膜23の下端における奥行き方向の幅がMR膜17の上端における奥行き方向の幅よりも長くなることがあるためである。本発明において、上記バイアス印加膜23のエアベアリング面Sからの奥行き方向の幅がMR膜17のエアベアリング面Sからの奥行き方向の幅よりも短いという構成は、このように単にパターニングによってテーパ状になった場合を含まない意である。
また、本実施形態においては、MR膜17の下部金属層15側の面(下面)を基準面Gとして、当該基準面からバイアス印加膜23の上部シールド層19側の面(上面)までの間隔(バイアス印加膜23の膜厚方向での高さ)H1は、当該基準面GからMR膜17の上部シールド層19側の面(上面)までの間隔(MR膜17の膜厚方向での高さ)H2より短く設定されている。このため、バイアス印加膜23の上部シールド層19側の面は、MR膜17の上部シールド層19側の面よりも低い位置にある。
上述の「軟磁性」及び「硬磁性」なる語は保持力の大きさを示す規定であるが、全体として「軟磁性」及び「硬磁性」の機能を奏するものであれば、たとえば、微視的或いは特定領域において規定外の材料或いは構造を有するものであってもよい。たとえば、異なる磁気特性の材料を磁気的に交換結合させたものや一部分に非磁性体が含まれるものでもあっても、全体として軟磁性及び硬磁性の機能を奏するものであればよい。
次に、薄膜磁気ヘッド1の機能について説明する。MR膜17のフリー層37は、バイアス印加膜23によって、トラック幅方向に単磁区化されている。フリー層37の磁化の向きは、磁化遷移領域からの漏洩磁界によって、すなわち磁化遷移領域がN極であるかS極であるかによって、変化する。ピンド層33の磁化の向きはピン層31によって固定されているので、フリー層37とピンド層33の磁化方向間の余弦に対応する抵抗変化により、下部シールド層13と上部シールド層19との間における電子の伝達率(電流)が変化することとなる。この電流の変化を検出することで、磁気記録媒体の検出対象の磁化遷移領域からの漏洩磁界が検出される。なお、センス電流を一定としつつ電圧を検出することで磁界検出を行なうこともでき、一般にはこのような形式の検出が用いられる。
以上のように、本実施形態によれば、バイアス印加膜23のエアベアリング面Sからの奥行き方向の幅W1がMR膜17のエアベアリング面Sからの奥行き方向の幅W2よりも短く設定されており、バイアス印加膜23がエアベアリング面Sに直交する方向に見て当該エアベアリング面S側に位置しているので、図5に示されるように、MR膜17に対して印加されるバイアス磁界MBは、エアベアリング面S側に比してエアベアリング面Sに対向する面(後端面)側で弱くなる。これにより、電流磁界MCがエアベアリング面S側でバイアス磁界に対してアゲンストとなるようにセンス電流を流す場合、MR膜17のエアベアリング面Sと対向する面側においてバイアス磁界MBが過剰となるのが抑制され、当該部分でのMR膜17の感度が低下するのを抑制することができる。この結果、薄膜磁気ヘッド1の再生出力をより一層効果的に向上することができる。
次に、図6〜図10を参照して、本実施形態の薄膜磁気ヘッドの製造方法を説明する。図6〜図10の各(a)は、薄膜磁気ヘッドの製造過程を示した平面図である。図6(b)は図6(a)におけるVIb−VIb方向の断面図であり、図7(b)は図7(a)におけるVIIb−VIIb方向の断面図であり、図8(b)は図8(a)におけるVIIIb−VIIIb方向の断面図である。図9(b)は図9(a)におけるIXb−IXb方向の断面図であり、図9(c)は図9(a)におけるIXc−IXc方向の断面図である。図10(b)は図10(a)におけるXb−Xb方向の断面図であり、図10(c)は図10(a)におけるXc−Xc方向の断面図である。なお、各図では一つの素子のみを示すが、一般的には、一枚の基板(ウエハ)から複数個の薄膜磁気ヘッドを作製することになる。
まず、図6(a)及び(b)に示す工程で、アルティックからなる基板上に絶縁材料からなる下地層を形成した基台11上に、下部シールド層13、下部金属層15、ピン層31、ピンド層33、非磁性層35、フリー層37及び上部金属層39となる層を所定の厚さで順次形成する。形成手法としては、例えば下部シールド層13を湿式めっき法で形成し、他の各層をスパッタリング法で形成することができるが、この他にも公知の様々の手法を採用できる。尚、層に所望の磁気異方性を形成するために、公知のように、必要に応じて磁場を印加しながら形成するか、或いは、形成後に熱処理を施す。
図7(a)及び(b)を参照して、次の工程を説明する。上記のようにして得られた薄膜磁気ヘッドの中間体に、X方向に距離TWだけ離隔した2つの領域R1,R2が露出するレジスト膜を形成する。レジスト膜は、光又は電子線の照射によって重合するレジスト材料を中間体表面上に塗布し、光又は電子線を照射した後、現像処理を行うことによって形成する。レジスト膜を形成した際、領域R1,R2からは中間体の最上層の上部金属層39が露出している。次に、レジスト膜をマスクとして、露出した領域を中間体の表層側から下部金属層15の表面までイオンミリング等で除去する。なお、イオンミリングをピンド層33の表面あたりで停止するようにしてもよい。
そして、レジスト膜を残した状態で、スパッタリング法等で絶縁膜21、バイアス印加膜23を中間体の全表面に順次積層する。このとき、図7(b)に示すように、バイアス印加膜23は、その上面の高さが上部金属層39の上面の高さよりも所定の値αだけ低くなるように形成され、上述したように、バイアス印加膜23の膜厚方向での高さは、ピン層31、ピンド層33、非磁性層35、フリー層37及び上部金属層39の積層体(MR膜に相当)の膜厚方向での高さよりも低くなっている。次いで、レジスト膜を剥離してリフトオフを行い、レジスト膜上の堆積材料を除去する。このとき、中間体の最上に位置する層は、領域R1,R2ではバイアス印加膜23であり、その他の領域では上部金属層39となっている。
図8(a)及び(b)を参照して、次の工程を説明する。まず、中間体の表面のX方向に細長い領域R3に、レジスト膜41を形成する。このレジスト膜41は、領域R1,R2に掛け渡されるように形成されている。レジスト膜41は、光又は電子線の照射によって重合するレジスト材料を中間体表面上に塗布し、光又は電子線を照射した後、現像処理を行うことによって形成する。このとき、バイアス印加膜23の上面の高さが上部金属層39の上面の高さよりも低いので、ピン層31、ピンド層33、非磁性層35、フリー層37及び上部金属層39の積層体の側面(本実施形態においては、当該積層体の側面に形成されている絶縁膜21の表面)からの反射及びデフォーカス効果により、形成されたレジスト膜41におけるバイアス印加膜23に対応する部分のY方向での幅W3は、ピン層31、ピンド層33、非磁性層35、フリー層37及び上部金属層39の積層体に対応する部分のY方向での幅W4に比して狭くなる。なお、レジスト膜41におけるバイアス印加膜23に対応する部分のY方向での幅W3をピン層31、ピンド層33、非磁性層35、フリー層37及び上部金属層39の積層体に対応する部分のY方向での幅W4よりも狭くするためには、レジスト膜41の厚みや種類を含めたフォト条件の調整が必要となる。
図9(a)〜(c)を参照して、次の工程を説明する。まず、レジスト膜41をマスクとして、露出した領域を下部金属層15の表面までイオンミリング等で除去する。なお、イオンミリングをピンド層33の表面あたりで停止するようにしてもよい。次いで、レジスト膜41を残した状態で絶縁膜25を中間体の全面に形成した後、レジスト膜41を剥離してリフトオフを行い、レジスト膜41上の堆積材料を除去する。このとき、中間体の最上に位置する層は、領域R3の幅方向の中央部分では上部金属層39であり、その両側ではバイアス印加膜23であり、更に、領域R3以外では絶縁膜25となっている。
図10(a)〜(c)を参照して、次の工程を説明する。上記のようにして得られた薄膜磁気ヘッドの中間体の全表面に、上部シールド層19を積層する。上部シールド層19は、例えば湿式めっき法で形成することができる。以上のようにして、薄膜磁気ヘッドの再生ヘッド部が得られる。
詳細は省略するが、この再生ヘッド部分の上には、誘導型の記録用ヘッド部が形成される。記録用ヘッド部は、薄膜コイルを上部磁極と下部磁極で挟んだ面内記録方式でもよいし、或いは、薄膜コイルを主磁極と補助磁極で挟んだ垂直記録方式のものでもよい。
以上のようにして、薄膜磁気ヘッドの中間体を基台11上に形成した後、ダイシング加工により、複数本のバーを作製する。各バーには、薄膜磁気ヘッドの中間体が複数並列されている。このようなバーを作製した段階で、MRハイトを調整するためのラッピング加工(研磨加工)を行う。ラッピングは、図10(b)及び(c)に示す一点鎖線L1から一点鎖線L2に向けて行い、ラッピング面からMR膜の後端部までの距離が予め定められたMRハイトになった時点でラッピングを終了する。このとき、バイアス印加膜23及びMR膜(ピン層31、ピンド層33、非磁性層35、フリー層37及び上部金属層39の積層体)の材料の違い等によりそれぞれの研磨量が微妙に異なり、バイアス印加膜23のエアベアリング面側の端面とMR膜のエアベアリング面側の端面とは必ずしも同一平面上に位置しない。ラッピング加工を終えた後、バーをそれぞれが薄膜磁気ヘッドを有するブロック単位に切断し、スライダレールを形成していわゆるヘッドスライダを得る。これにより、薄膜磁気ヘッドの一連の製造過程が終了する。
以上のように、本実施形態の製造方法では、MR膜(ピン層31、ピンド層33、非磁性層35、フリー層37及び上部金属層39の積層体)及びバイアス印加膜23を除去するためのマスクとして用いるレジスト膜41を光又は電子線にて形成する際に、上述したように、形成されたレジスト膜41におけるバイアス印加膜23に対応する部分のY方向での幅W3は、ピン層31、ピンド層33、非磁性層35、フリー層37、及び上部金属層39の積層体に対応する部分のY方向での幅W4に比して狭くなる。従って、バイアス印加膜23は、レジスト膜41における対応する部分が狭い分だけ、MR膜よりも多く除去されることとなり、薄膜磁気ヘッドのエアベアリング面を研磨すると、バイアス印加膜23のエアベアリング面からの奥行き方向の幅はMR膜のエアベアリング面からの奥行き方向の幅よりも短くなる。この結果、エアベアリング面からの奥行き方向の幅をMR膜のエアベアリング面からの奥行き方向の幅よりも短くされたバイアス印加膜23を簡易に形成することができる。
次に、上記の薄膜磁気ヘッド1を備えたヘッドジンバルアセンブリ及びハードディスク装置について説明する。
図11は、薄膜磁気ヘッド1を備えたハードディスク装置を示す図である。ハードディスク装置51は、ヘッドジンバルアセンブリ(HGA:Head Gimbals Assembly)53を作動させて、高速回転するハードディスク55の記録面に、薄膜磁気ヘッド1によって磁気情報を記録及び再生するものである。ヘッドジンバルアセンブリ53は、薄膜磁気ヘッド1が形成された上記ヘッドスライダ57を搭載したジンバル59と、これが接続されたサスペンションアーム61とを備え、支軸63周りに例えばボイスコイルモータによって回転可能となっている。ヘッドジンバルアセンブリ53を回転させると、ヘッドスライダ57は、ハードディスク55の半径方向、すなわちトラックラインを横切る方向に移動する。
図12は、ヘッドスライダ57の拡大斜視図である。ヘッドスライダ57は略直方体形状をなし、基台11上に薄膜磁気ヘッド1が形成されている。同図における手前側の面が、ハードディスク55の記録面に対向するエアベアリング面Sである。ハードディスク55が回転する際、この回転に伴う空気流によってヘッドスライダ57が浮上し、エアベアリング面Sはハードディスク55の記録面から離隔する。薄膜磁気ヘッド1には記録用パッド63a,63b及び再生用パッド65a,65bが接続されており、図11に示したサスペンションアーム61には、各パッドに接続される、電気信号の入出力用の配線(図示省略)が取付けられている。記録用パッド63a,63bは記録ヘッド部の薄膜コイルに電気的に接続され、再生用パッド65a,65bは薄膜磁気ヘッド1の上部シールド層19及び下部シールド層13に電気的に接続されている。なお、薄膜磁気ヘッド1には、当該薄膜磁気ヘッド1を保護するために、図中破線で示したオーバーコート層を設けてもよい。尚、エアベアリング面Sに、DLC(Diamond Like Carbon)等のコーティングを施してもよい。
このようなヘッドジンバルアセンブリ53及びハードディスク装置51によれば、上記薄膜磁気ヘッド1を備えているため、ハードディスク装置51の再生出力をより一層効果的に向上することができる。
続いて、本実施形態によって、MR膜(フリー層)における磁界分布特性がいかに変化するかを計算により求めた。ここでは、図13に示されるように、MR膜17のエアベアリング面Sからの奥行き方向の幅を0.12μmとし、バイアス印加膜23のエアベアリング面Sからの奥行き方向の幅W1を変化(0.12μm、0.11μm、0.09μm、0.07μm、0.05μm)させたときの、MR膜17の中心を通りエアベアリング面Sに垂直なY1−Y2線上での磁界分布を計算した。エアベアリング面SがY1−Y2線上で0μmとなり、MR膜17のエアベアリング面Sに対向する面(後端面)がY1−Y2線上で0.12μmとなる。
センス電流は、紙面上方から下方に流す方向を正電流方向、下方から上方に流す方向を負電流方向とし、磁界方向は紙面右から左を正の磁界方向としている。バイアス印加膜23の着磁方向は正の磁界方向(図13中、左向きの矢印で示す)としている。したがって、センス電流を負電流方向に通電した場合に、エアベアリング面S側で電流磁界とバイアス印加膜23のバイアス磁界がアゲンストとなる。なお、センス電流は、5mAとした。
計算結果を、図14〜図17に示す。
図14(a)は、バイアス印加膜23の厚みを固定値(30nm)した場合におけるバイアス磁界の磁界分布特性を示している。図14(b)は、バイアス印加膜23の厚みを、エアベアリング面Sの位置での磁界がどの幅でも同じとなるように変えた場合におけるバイアス磁界の磁界分布特性を示している。図15は、Y1−Y2線上での電流磁界の磁界分布特性を示している。
図14(a)及び(b)から分かるように、バイアス印加膜23のエアベアリング面Sからの奥行き方向の幅W1を狭くするにしたがって、エアベアリング面S側における磁界に比して後端面における磁界が小さくなっている。また、図15から分かるように、センス電流により形成される電流磁界は、MR膜17の端面(エアベアリング面S及び後端面)の位置で最大となっている。
図16(a)は、センス電流を正電流方向に流した場合における電流磁界と、図14(a)に示されたバイアス磁界との合成磁界の磁界分布特性を示している。図16(b)は、センス電流を正電流方向に流した場合における電流磁界と、図14(b)に示されたバイアス磁界との合成磁界の磁界分布特性を示している。
図16(a)及び(b)から分かるように、エアベアリング面S側において、電流磁界がバイアス磁界に対してフォローとなり、合成磁界が大きくなっている。したがって、バイアス印加膜23のエアベアリング面Sからの奥行き方向の幅W1の値にかかわらず、図16(a)及び(b)に示された磁界分布特性は、薄膜磁気ヘッドに採用される磁界分布特性として好ましくない。
図17(a)は、センス電流を負電流方向に流した場合における電流磁界と、図14(a)に示されたバイアス磁界との合成磁界の磁界分布特性を示している。図17(b)は、センス電流を負電流方向に流した場合における電流磁界と、図14(b)に示されたバイアス磁界との合成磁界の磁界分布特性を示している。
図17(a)及び(b)から分かるように、エアベアリング面S側において、電流磁界がバイアス磁界に対してアゲンストとなり、合成磁界が小さくなっている。また、バイアス印加膜23のエアベアリング面Sからの奥行き方向の幅W1を狭くするにしたがって、後端面における合成磁界が小さくなっていることも分かる。ただし、バイアス印加膜23のエアベアリング面Sからの奥行き方向の幅W1を狭くするにしたがって、バイアス印加膜23の体積が少なくなり、フリー層の磁区の安定化に十分なバイアス磁界が印加しにくくなるので、バイアス印加膜23のエアベアリング面Sからの奥行き方向の幅W1は薄膜磁気ヘッドの動特性が安定である範囲で狭くする必要がある。
なお、センス電流は必要な出力によって決定されるものであり、また、バイアス印加膜23の膜厚すなわちバイアス磁界の強度はフリー層の磁区が安定化されるために必要な膜厚として決定されるものである。ここでは、5mAのセンス電流により形成される電流磁界に対して、エアベアリング面Sにおけるバイアス磁界が2倍となる条件で上述した合成磁界を求めている。
以上、本発明者らによってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、バイアス印加膜23と上部シールド層19との間に、Al23やSiO2等の非磁性絶縁材料からなる絶縁膜を配置してもよい。
本実施形態に係る薄膜磁気ヘッドを示す断面図である。 図1に示す薄膜磁気ヘッドのII−II方向の断面図である。 図1に示す薄膜磁気ヘッドのIII−III方向の断面図である。 MR膜及びセンス電流の位置関係を示す模式図である。 センス電流により発生する電流磁界とバイアス印加膜からのバイアス磁界との方向を説明するための模式図である。 (a)は、薄膜磁気ヘッドの製造過程を示した平面図であり、(b)は、(a)におけるVIb−VIb方向の断面図である。 (a)は、薄膜磁気ヘッドの製造過程を示した平面図であり、(b)は、(a)におけるVIIb−VIIb方向の断面図である。 (a)は、薄膜磁気ヘッドの製造過程を示した平面図であり、(b)は、(a)におけるVIIIb−VIIIb方向の断面図である。 (a)は、薄膜磁気ヘッドの製造過程を示した平面図であり、(b)は、(a)におけるIXb−IXb方向の断面図であり、(c)は、(a)におけるIXc−IXc方向の断面図である。 (a)は、薄膜磁気ヘッドの製造過程を示した平面図であり、(b)は、(a)におけるXb−Xb方向の断面図であり、(c)は、(a)におけるXc−Xc方向の断面図である。 本実施形態に係るハードディスク装置を示す斜視図である。 図11のハードディスク装置に搭載されたヘッドスライダを示す拡大斜視図である。 磁界分布特性を計算にて求めるための条件等を説明するための模式図である。 (a)及び(b)は、バイアス磁界の磁界分布特性を示す線図である。 電流磁界の磁界分布特性を示す線図である。 (a)及び(b)は、電流磁界とバイアス磁界との合成磁界の磁界分布特性を示す線図である。 (a)及び(b)は、電流磁界とバイアス磁界との合成磁界の磁界分布特性を示す線図である。 MR膜に通電するセンス電流により発生する電流磁界を説明するための模式図である。 センス電流により発生する電流磁界とバイアス印加膜からのバイアス磁界との方向を説明するための模式図である。
符号の説明
1…薄膜磁気ヘッド、13…下部シールド層、17…磁気抵抗効果膜(MR膜)、19…上部シールド層、23…バイアス印加膜、31…ピン層、33…ピンド層、35…非磁性層、37…フリー層、41…レジスト膜、51…ハードディスク装置、53…ヘッドジンバルアセンブリ、MB…バイアス磁界、MC…電流磁界、S…エアベアリング面(記録媒体対向面)。


Claims (4)

  1. 磁気抵抗効果膜と、前記磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を印加するバイアス印加膜とを備え、前記磁気抵抗効果膜の膜厚方向にセンス電流が流される薄膜磁気ヘッドであって、
    センス電流により発生する電流磁界と前記バイアス印加膜により印加されるバイアス磁界との関係が、前記磁気抵抗効果膜の媒体対向面側においてアゲンストとなると共に、前記磁気抵抗効果膜の前記媒体対向面に対向する面側においてフォローとなり、
    前記バイアス印加膜の媒体対向面からの奥行き方向の幅は、前記磁気抵抗効果膜の前記媒体対向面からの奥行き方向の幅よりも短く設定されており、
    前記バイアス印加膜は、前記媒体対向面に直交する方向に見て当該媒体対向面側に位置していることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 前記バイアス印加膜の膜厚方向での高さは、前記磁気抵抗効果膜の前記膜厚方向での高さより低く設定されていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド。
  3. 基台と、前記基台上に形成される薄膜磁気ヘッドと、前記基台を固定するジンバルとを備え、
    前記薄膜磁気ヘッドは、磁気抵抗効果膜と、前記磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を印加するバイアス印加膜とを備え、前記磁気抵抗効果膜の膜厚方向にセンス電流が流され、
    センス電流により発生する電流磁界と前記バイアス印加膜により印加されるバイアス磁界との関係が、前記磁気抵抗効果膜の媒体対向面側においてアゲンストとなると共に、前記磁気抵抗効果膜の前記媒体対向面に対向する面側においてフォローとなり、
    前記バイアス印加膜の媒体対向面からの奥行き方向の幅は、前記磁気抵抗効果膜の前記媒体対向面からの奥行き方向の幅よりも短く設定されており、
    前記バイアス印加膜は、前記媒体対向面に直交する方向に見て当該媒体対向面側に位置していることを特徴とするヘッドジンバルアセンブリ。
  4. 基台と、前記基台上に形成された薄膜磁気ヘッドと、前記薄膜磁気ヘッドと対向する記録媒体と、を備え、
    前記薄膜磁気ヘッドは、磁気抵抗効果膜と、前記磁気抵抗効果膜にバイアス磁界を印加するバイアス印加膜とを備え、前記磁気抵抗効果膜の膜厚方向にセンス電流が流され、
    センス電流により発生する電流磁界と前記バイアス印加膜により印加されるバイアス磁界との関係が、前記磁気抵抗効果膜の媒体対向面側においてアゲンストとなると共に、前記磁気抵抗効果膜の前記媒体対向面に対向する面側においてフォローとなり、
    前記バイアス印加膜の媒体対向面からの奥行き方向の幅は、前記磁気抵抗効果膜の前記媒体対向面からの奥行き方向の幅よりも短く設定されており、
    前記バイアス印加膜は、前記媒体対向面に直交する方向に見て当該媒体対向面側に位置していることを特徴とするハードディスク装置。
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