JP3618601B2 - 磁気抵抗効果型ヘッド及び磁気再生装置 - Google Patents

磁気抵抗効果型ヘッド及び磁気再生装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気抵抗効果型ヘッド及び磁気再生装置に関する。より詳細には、本発明は、磁気ヨークと磁気抵抗効果素子との磁気的な結合を改善することにより高効率化させ高出力化した磁気抵抗効果型ヘッド及びこれを用いた磁気再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、磁気記録の高記録密度化が進み、HDD(hard disc drive)では数G bpsiを越える高記録密度のシステムが実用化されており、さらなる高記録密度化が要求されている。このような高記録密度な磁気記録再生システムにおいては、再生ヘッドとして、ある種の磁性体膜の電気抵抗が外部磁界により変化する磁気抵抗効果(magnetoresistive effect)を利用した、「磁気抵抗効果ヘッド (以下、「MRヘッド」と称する)」が注目されている。中でも、特に大きな磁気抵抗効果を示すものとして、「スピンバルブ型磁気抵抗効果素子(以下、「SV素子」と称する)」を搭載した「スピンバルブ型磁気抵抗効果ヘッド(以下、「SVヘッド」と称する)」が提案されている。
【0003】
SV素子は、少なくとも1層以上の磁化固着された磁化固着層(ピン層)と、磁化が自由に動ける磁化自由層(フリー層)と、それらに挟まれる非磁性中間層(スペーサ層)とからなる積層構造を有する素子である。
【0004】
以下に、従来のSVヘッドの代表例として4種類の構造について説明する。
【0005】
まず、図13及び図14は、従来のシールド型SVヘッドの構造を概念的に表す斜視図である。すなわち、図13に表したヘッド100Aは、いわゆる「横型」のSVヘッドであり、図14に表したヘッド100Bは、いわゆる「縦型」のSVヘッドである。
【0006】
いずれのSVヘッドも、SV素子部102と、その両端に設置されたセンス電流を通電するための一対の電極103、103a、103bと、線記録密度方向にSV素子部102の両側に設置されたシールド部105とを有する。記録媒体200は、図示したようにヘッドの下方に配置され、ヘッドとの間で相対的に移動可能とされる。
【0007】
また、センス電流は矢印Cで表され、SV素子102の磁化固着層の磁化固着の方向は矢印Pで表されている。
【0008】
次に、図15及び図16は、従来の平面ヨーク型SVヘッドの概略構造の斜視図を示す。すなわち、図15に表したヘッド100Cは、いわゆる「横型」のヨーク型SVヘッドであり、図16に表したヘッド100Dは、いわゆる「縦型」のヨーク型SVヘッドである。
【0009】
図15に表した平面ヨーク型ヘッド100Cは、同一平面上に形成され磁気ギャップを介して形成された一対の磁気ヨーク107、107と、それらに磁気的に結合した状態で配置されるSV素子部102と、SV素子部の両端に配置される一対の電極103、103から構成される。
【0010】
また、図16に表した縦型のヨーク型SVヘッド100Dは、フロントヨーク107Aと、バックヨーク107Bと、ボトムヨーク107Cと、フロントヨークとバックヨークとに磁気的に結合されたSV素子102と、その両端に設置された一対の電極103A、103Bとからなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図13乃至図16に例示ような従来のSVヘッドは、いずれの構造においても、記録媒体200の記録密度を高密度化すると、十分な出力が得られなくなるという問題を有していた。
【0012】
図17は、図13乃至図16に表したSVヘッドに設けられるSV素子102の構造を表す概念斜視図である。同図に表したように、SV素子102は、磁化自由層102Aと、磁化固着層102Cと、それらに挟まれる非磁性中間層102Bとにより構成されている。そして、これらいずれの層も、平面且つ均一な膜厚の薄膜状に形成されている。
【0013】
記録媒体200の高記録密度化が進展するに従い、書き込まれる記録ビットのサイズが小さくなるために、記録ビットからの信号磁界すなわち磁気ヘッド側からいうと媒体検出磁界が非常に小さくなる。これに対して、SVヘッドでは、SV素子の磁化自由層102Aの膜厚を薄くすることにより外部磁界に対する感度を向上させる必要がある。また、出力を上げるために非磁性中間層102Bの膜厚を薄くすることも検討されている。
【0014】
磁化自由層102Aが薄くなるほど、SV素子102そのものの感度は向上する。しかし、膜厚が薄くなると磁化自由層102Aの磁気的抵抗が増加するため、SVヘッドにおいてSV素子部102に侵入する信号磁界の侵入効率が低下する。従って、図13乃至図14に例示したようなシールド型SVヘッド100A、100Bの場合には、磁気的抵抗の相対的な差から、媒体からの信号磁界のほとんどがシールド部105に吸い上げられることになる。つまり、SV素子部102には十分な信号磁界が侵入せず、SVヘッドの出力が低下するという問題が生ずる。
【0015】
同様の問題は、ヨーク型ヘッドの場合にも生ずる。すなわち、図15乃至図16に例示したヨーク型磁気抵抗効果ヘッド100C、100Dは、いずれの場合も記録信号磁界を磁気ヨークから間接的にSV素子102に導かなければならない。従って、SV素子の磁化自由層102Aの膜厚を薄くするとSV素子102の磁気的抵抗が非常に高くなり、磁気ヨークからSV素子102の感磁部に磁束がほとんど入らずに、磁気ヨークとSV素子の間で信号磁界が漏洩してしまい、ヘッドとして出力の向上が望めない。
【0016】
以上詳述したように、従来のSVヘッドでは、高密度化に伴うSV素子の磁化自由層厚が薄膜化により磁気的な抵抗が増大し、十分な信号磁界をSV素子のセンス部に導くことが困難となり、SVヘッドの高出力は望めなかった。
【0017】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものである。すなわち、その目的は、磁気的な抵抗が低く且つ感度が高く効率の良い磁化自由層を有するSV素子を搭載することにより高出力化が可能なSVヘッド型の磁気抵抗効果ヘッド及び磁気再生装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の磁気抵抗効果型ヘッドは、磁気記録媒体からの信号磁界を検出する磁気抵抗効果型ヘッドであって、磁化固着層と、磁化自由層と、前記磁化固着層と前記磁化自由層との間に設けられた非磁性中間層と、を有する磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子の両端に接続された一対の電極と、を備え、
前記信号磁界は前記磁気抵抗効果素子の脇部から中央部に流入し、前記磁気抵抗効果素子の前記脇部における前記磁化自由層の膜厚が前記中央部における膜厚よりも厚くされたことを特徴とする。
【0019】
または、本発明の磁気抵抗効果型ヘッドは、磁気記録媒体からの信号磁界を検出する磁気抵抗効果型ヘッドであって、磁化固着層と、磁化自由層と、前記磁化固着層と前記磁化自由層との間に設けられた非磁性中間層と、を有する磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子の両端に接続された一対の電極と、を備え、前記信号磁界は前記磁気抵抗効果素子の脇部から中央部に流入し、前記磁気抵抗効果素子の前記脇部においては前記磁化自由層は第1の飽和磁化を有する材料により形成され、前記磁気抵抗効果素子の前記中央部においては前記磁化自由層は前記第1の飽和磁化よりも小さい第2の飽和磁化を有する材料により形成されたことを特徴とする。
【0020】
または、本発明の磁気抵抗効果型ヘッドは、磁気記録媒体からの信号磁界を検出する磁気抵抗効果型ヘッドであって、磁化固着層と、磁化自由層と、前記磁化固着層と前記磁化自由層との間に設けられた非磁性中間層と、を有する磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子の両端に接続された一対の電極と、を備え、前記信号磁界は前記磁気抵抗効果素子の脇部から中央部に流入し、前記磁気抵抗効果素子の前記脇部においては前記磁化自由層を構成する材料の飽和磁化とその膜厚との積が第1の値を有し、前記磁気抵抗効果素子の中央部においては前記磁化自由層を構成する材料の飽和磁化とその膜厚との積が前記第1の値よりも小さい第2の値を有することを特徴とする。
【0021】
図2に例示したものは、本発明の磁気抵抗効果型ヘッドの磁気抵抗効果素子の概略構造の斜視図である。同図に表したように磁気抵抗効果素子は、軟磁性体からなる磁化自由層と、磁化固着層と、それらに挟まれる非磁性中間層から基本的には構成される。磁化固着層は反強磁性体膜、あるいは、硬磁性体膜により磁化方向が一方向に固着される。最近では、2層の軟磁性層の間に非磁性中間層を積層した反平行型磁化固着層がある。本発明のSVヘッドの磁化自由層は、Ms・t積の大きさにより中央部と端部(または「脇部」)に分けられる。端部のMs・t積は、中央部のそれよりも大きい。端部のMs・t積を大きくするには、磁化自由層に用いられる軟磁性層のMsを高くするか、あるいは、膜厚を厚くすることが有効である。これにより、端部から効率的に中央部に信号磁界を導くことができる。
【0022】
ここで、図2にも表したように中央部と端部は、ある傾斜を有する部分を経て接続されることが好ましい。これにより、媒体からの信号磁界を効率的に感磁部に導ける。
【0023】
さらに中央部のみが感磁部となるように一対の電極を中央部に設置するのが好ましい。これにより、磁化自由層に導かれる磁束の密度が高く、磁化自由層の磁化回転が大きい部分を感磁部として規定でき、SVヘッドの出力の向上につながる。
【0024】
さらに中央部の透磁率は端部の透磁率より大きいかあるいは略同一であることが好ましい。これにより、効率的に吸い上げられた信号磁界をシールド部に逃がさずに、効率的に感磁部となる中央部に導ける。
【0025】
ここで、本発明の実施の形態として、前記磁気抵抗効果素子が、同一平面上に磁気ギャップを介して対向するように形成された一対の磁気ヨークに磁気的に結合するよう配置されているものとすることができる。
【0026】
さらに、前記磁化自由層の両端部が磁気的等方性を有するものとすることがてきる。
【0027】
このタイプの磁気抵抗効果型ヘッドの場合、媒体からの信号磁界は磁気ヨーク を通して間接的にSV素子部に導かれる。従って、磁気ヨークの低磁気的抵抗化および高透磁率化はもちろんのこと、磁気ヨークからいかにしてSV素子部に引き込めるかが重要となる。従って、SV素子部の磁化自由層の両端のMs・t積を大きくすることにより磁気的抵抗を下げることが可能となるので好ましい。さらに磁気ヨークとのオーバーラップ部分は、Ms・t積が大きいことが好ましい。
【0028】
また、磁化自由層端部の磁気異方性を等方的にすることにより、さらにSV素子方向への磁気的抵抗を低減でき、効率的に磁気ヨークからの信号磁界をSV素子部に導くことが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
【0030】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる磁気ヘッドを表す概念図である。すなわち、同図(a)は、本発明による平面ヨーク型磁気抵抗効果型ヘッドの概略構造を表す一部透視平面図であり、同図(b)はそのA−A線断面図である。
【0031】
磁気抵抗効果型ヘッド10Aは、AlOx・Ti・C(アルチック)等からなる基板11A上に形成される。基板11Aの上にはAlOxからなる絶縁層11Bが形成される。この絶縁層11Bの上には、磁気ギャップ15を介して、磁性体からなる一対の磁気ヨーク17、17が形成される。この一対の磁気ヨークは、基板11Aの主面と平行な同一面上に形成される。一対の磁気ヨーク17、17は、例えばNiFe合金、アモルファスCoZrNb合金などの軟磁性体の単層からなるものとするか、または、これら軟磁性膜と反強磁性体膜とからなる積層膜からなるものとすることができる。磁気ヨーク17の磁気異方性は、一方向異方性かあるいは等方性となるように制御されている。
【0032】
SV素子12は、一対の磁気ヨーク17、17に磁気的に結合するように一部分が磁気ヨーク17にオーバーラップして配置される。
【0033】
図2は、本実施形態の磁気ヘッドに搭載されるSV素子12を表す斜視概念図である。
【0034】
同図に表したようにSV素子12は、基本的には、磁化自由層(フリー層)12A、非磁性中間層(スペーサ層)12B、磁化固着層(ピン層)12Cにより形成される。磁化自由層12Aは軟磁性体からなり、磁化固着層12Cは反強磁性体膜あるいは硬磁性体膜により磁化方向が一方向に固着される。また、磁化固着層12Cの構成として、2層の軟磁性層の間に第2の非磁性中間層を積層した反平行型の構造も採用することができる。
【0035】
本発明のSVヘッドの磁化自由層12Aは、Ms・t積(飽和磁化と膜厚との積)の大きさにより中央部Cと端部(または「脇部」)Eとに分けられる。端部EにおけるMs・t積は、中央部Cのそれよりも大きい。本実施形態においては、図1及び図2に表したように、端部(脇部)Eにおいて磁化自由層12Aの膜厚を厚くした場合を例示した。これ以外にも、後に詳述するように、端部Eにおいて磁化自由層12AのMsを大きくしても良い。または、これらの方策を組み合わせても良い。
【0036】
図1に表したように、両端部EのMs・t積が大きい部分は、磁気ヨーク17とオーバーラップしている。これにより、端部Eから効率的に中央部に信号磁界を導くことができる。
【0037】
一方、中央部Cにおいては、磁化自由層12Aの膜厚は薄く且つ一定とされている。これにより、信号磁界に対する感度を上げることができる。
【0038】
また、図1乃至図2にも表したように、SV素子12の中央部Cと端部Eは、傾斜を有する部分を経て接続されることが好ましい。これにより、信号磁界を磁気ヨーク17から効率的に中央部Cすなわち感磁部に導ける。
【0039】
一方、両端部Eにおける磁気異方性は、NiFe/IrMnのような強磁性体膜/反強磁性体膜の積層膜により等方性を有するものとすることが望ましい。このようにすれば、Ms・t積を大きくしただけの場合よりもさらにSV素子の中央部Cすなわち感磁部方向への磁気的抵抗を小さくすることができる。
【0040】
SV素子12の両端には、センス電流を通電するための一対の電極13、13が電気的に接続され設置されている。電極13は、Ta(タンタル),Cu(銅),Au(金),Ti(チタン),W(タングステン)等の材料からなる。一対の電極13、13の間隔によって「感磁部」が規定される。感磁部は、一対の磁気ヨーク17、17よりも内側に設定されるように電極13、13を配置するのがよい。但し、さらなる高出力を確保する場合はその限りではない。
【0041】
さらに、SV素子の磁化自由層12Aに発生する磁区を制御するため、すなわち磁化自由層12Aを単磁区化するために、SV素子12の両端には磁気バイアス膜18、18が設けられている。
【0042】
図3は、バイアス膜18の作用を説明する概念図である。本実施形態の平面ヨーク型磁気抵抗効果型ヘッドにおいては、磁気バイアス膜18は、磁化自由層12Aと磁気的に結合し、図中にMで表した方向にバイアス磁界を印加することによって磁化自由層12Aの磁区の発生を抑制しバルクハウゼンノイズの発生を防ぐ役割を有する。
【0043】
また、ここで、磁化固着層12Cの磁化固着方向とセンス電流iの通電方向が略平行となるように磁化固着層12Cの磁化固着方向が設定されている。このようにすれば、センス電流iによる磁界Hiがバイアス点に影響を及ぼすことがなくなり、センス電流として大電流を通電できるために出力を上げることができる。
【0044】
さらに、図3に表したように、本発明の磁気抵抗効果型ヘッドにおいては、センス電流iはセンス電流磁界Hiが磁気バイアス膜18の磁化方向Mと同じになるように通電される。これと逆方向に通電すると、磁気バイアス膜18の効果を打ち消すように、磁化自由層12Aにセンス電流磁界Hiが作用し、バイアス効果が薄れてしまう。その結果として、磁化自由層12Aに磁区が形成され、バルクハウゼンノイズが発生しやすくなる。
【0045】
これに対して、図3に表した方向にセンス電流iを通電すると、バルクハウゼンノイズを抑制できると共に、磁化固着層12Cにかかる磁気バイアス磁界を打ち消すように作用し、磁化固着層磁化方向を安定化する効果も得られる。
【0046】
磁気バイアス膜18は、硬磁性体からなり、例えばFe・Co・Oからなる硬磁性フェライト膜やCoPt・SiOx等の高電気抵抗膜あるいは絶縁膜を用いることが望ましい。磁気バイアス膜18は、その上に形成する電極13と電気的に絶縁することが望ましい。両者の絶縁を確保する方法としては、磁気バイアス膜18の上にAlOx等からなる図示しない絶縁膜を形成するか、あるいは、電極13との接触部分をFIB(focused ion beam)等の加工方法を用いて切断する方法がある。
【0047】
再び図1に戻って説明すると、SV素子12は、磁気ヨーク17上のABS面(anti−bearing surface:媒体対向面)から所定の距離だけ後退させた磁気ギャップ上に形成される。これによりABS面上にSV素子12が露出することがなく、磁気ヘッド10Aが記録媒体上を走行する場合、媒体と接触して磨耗により削り落とされることがなくなる。また、媒体と接触したときに発生する熱によるヘッドの出力変動、すなわち、サーマルアスペリティを回避できる。
【0048】
図4は、本発明の磁気ヘッドと従来の磁気ヘッドにおいて、磁気ヨークからSV素子に信号磁界が流入する様子を概念的に表す斜視図である。同図(b)に表した従来の磁気ヘッドにおいては、SV素子102の磁化自由層102Aの膜厚は均一であり、高感度化のために磁化自由層の膜厚を薄くすると、磁気的な抵抗が増加して、磁気ヨーク207からの信号磁界Hの流入が妨げられて、外部に漏洩してしまう。
【0049】
これに対して、本発明の磁気ヘッドにおいては、磁気ヨーク17との接触部において磁化自由層12AのMs・t積が大きくされている。つまり、磁気的抵抗が低くされているため、図4(a)に表したように、磁気ヨーク17からの信号磁界Hの流入を妨げることがない。磁気的な抵抗が低い端部Eにおいて磁化自由層12Aに流入した信号磁界Hは、Ms・t積の傾斜部を介して円滑に中央部Cすなわち感磁部に導入される。その結果として、磁化自由層を高感度化させつつ、信号磁界Hを十分に取り込んで高出力を確保することができる。
【0050】
本発明者の検討の結果、本発明の平面ヨーク型磁気抵抗効果型ヘッドと従来のSV素子を用いた平面ヨーク型磁気抵抗ヘッドの出力を比較した場合、従来のヘッドの場合よりも1.5倍以上の出力が得られることが確認できた。
【0051】
次に、本実施形態の磁気抵抗効果型ヘッドの作成方法について説明する。
【0052】
図5は、本実施形態の磁気抵抗効果型ヘッドの要部製造工程を表す概略工程図である。すなわち、図5(a)〜(d)は、それぞれ各工程における平面図とそのA−A線断面図を表す。
【0053】
磁気抵抗効果型ヘッドの製造にあたっては、まず、図5(a)に表したように、基板上に磁気ヨークとなるべき材料を堆積する。具体的には、AlOx・Ti・C(アルチック)等からなる基板11A上にAlOxなどからなる絶縁層11Bを形成し、その上に、磁気ヨーク層17aを蒸着法あるいはスパッタリング法などの方法により成膜する。磁気ヨーク層17aとしては、例えば、Ta/NiFe/IrMn/NiFeからなる積層膜を用いることができる。
【0054】
次に、図5(b)に表したように、磁気ヨーク層17aをパターニングする。具体的には、フォトリソグラフィ技術により、磁気ヨーク層17aの上に磁気ヨーク17のパターンのレジストマスクを形成し、ドライエッチングにより磁気ヨーク層17aをエッチングし、レジストを除去する。ここで、磁気ギャップ15の間隙は微細であるので、FIB等で加工することが望ましい。その後、磁気ギャップ15にSiOx等の非磁性絶縁体を埋め込み、平坦化を行う。
【0055】
次に、図5(c)に表したように、磁化自由層12Aの一部12AEを形成する。具体的には、まず、SV素子12の端部Eの磁化自由層の一部となるべき軟磁性層Ta/IrMn/NiFeを成膜する。そして、磁化自由層の中央部Cにあたる部分を選択的にエッチング除去する。例えば、フォトリソグラフィー技術により磁化自由層12Aの両端をレジストマスクで覆い、この状態でイオンミリングやリアクティブイオンエッチング等のドライエッチングを施すことによって、図5(c)に表したように、両端部Eにのみ磁化自由層の一部を残すことができる。
【0056】
次に、図5(d)に表したように、SV膜を成膜する。SV膜の積層構造は、例えばNiFe/CoFe/Cu/CoFe/PtMn/Taとすることができる。SV膜を堆積した後、フォトリソグラフィーとドライエッチングによりパターニングして、SV素子12を形成する。
【0057】
この後、図示しない磁気バイアス膜18を成膜、パターニングし、さらに電極13をリフトオフ法によって形成する。
【0058】
以上のウェーハ工程終了後、270℃−10時間のSV素子磁化固着層固着アニール、200℃−5時間の磁気ヨークおよび磁化自由層端部の等方化アニールを行い、最後に磁気バイアス膜の磁化固着層磁化方向と略直角な方向への着磁を行うことにより、磁気ヘッドが完成する。
【0059】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0060】
図6は、本発明の第2の実施の形態にかかる磁気ヘッドを表す概念図である。すなわち、同図(a)は、本発明による平面ヨーク型磁気抵抗効果型ヘッドの概略構造を表す一部透視平面図であり、同図(b)はそのA−A線断面図である。図6については、図1乃至図5に関して前述した部分と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0061】
本実施形態の磁気抵抗効果型ヘッド10Bも、基板11A上に絶縁層11Bが形成され、その上に、磁気ギャップ15を介して一対の磁気ヨーク17、17が形成され、その上に形成されたSV素子22、電極13、13及びバイアス膜18、18を有する。
【0062】
本実施形態においても、SV素子22は、基本的に磁化自由層22A、非磁性中間層22B及び磁化固着層22Cを積層した構成を有する。但し、本実施形態においては、磁化自由層22Aの両端部(両脇部)Eは、膜厚が厚くされる代わりに、飽和磁化Msが高い材料により形成されている。つまり、磁化自由層22Aは、両端部EはMsが相対的に高い材料により形成され、中央部CはMsが相対的に低い材料により形成されている。具体的には、例えば、磁化自由層22Aの両端部EをCo90Fe10(Ms=1.8キロガウス)により形成し、中央部CをNi80Fe20(Ms=1キロガウス)により形成することができる。
【0063】
このようにMsの高い材料を用いることによっても、磁気抵抗を下げることができる。その結果として、磁化自由層22Aの膜厚を薄くしても、磁気ヨーク17からの信号磁界の流入を妨げることがなくなる。つまり、磁気的な抵抗が低い端部(脇部)Eにおいて磁気ヨーク17から磁化自由層22Aに信号磁界を円滑に流入させ、中央部Cすなわち感磁部に導入することができる。その結果として、磁化自由層を薄膜化して高感度化させつつ、信号磁界を十分に取り込んで高出力を確保することができる。
【0064】
次に、本実施形態の磁気抵抗効果型ヘッド10Bの製造方法について説明する。
【0065】
図7は、本実施形態の磁気抵抗効果型ヘッド10Bの要部製造工程を表す工程断面図である。
【0066】
同図(a)に表した状態は、図5(c)に表した状態に対応する。すなわち、第1実施形態に関して前述したように、基板11Aの上に絶縁層11Bを形成し、さらに磁気ヨーク17と磁気ギャップ15を形成する。そして、この上に、磁化自由層の端部22AEとして、Co90Fe10などのMsの高い材料を堆積し、パターニングする。
【0067】
次に、図7(b)に表したように、Ni80Fe20などのMsの低い材料を堆積する。
【0068】
次に、図7(c)に表したように、表面を平坦化する。具体的には、CMP(chmical mechanical etching:化学機械研磨)などの方法によりそのままエッチングしても良く、または、中央部Cをマスキングして端部Eの上の層22AEエッチング除去しても良い。
【0069】
次に、図7(d)に表したように、非磁性中間層22Bと磁化固着層22Cをこの順に堆積する。この後に、第1実施形態に関して前述したような工程を施すことにより、磁気ヘッドが完成する。
【0070】
以上説明したように、本実施形態によっても、磁気的な抵抗が低い端部Eにおいて磁気ヨーク層から磁化自由層に信号磁界を円滑に流入させ、中央部Cすなわち感磁部に導入することかできる。その結果として、磁化自由層を高感度化させつつ、信号磁界を十分に取り込んで高出力を確保することができる。
【0071】
さらに、本実施形態によれば、磁化自由層の膜厚を一定にすることも可能となる。つまり、SV素子22の表面に段差が形成されることを防ぎ、電極13の「段切れ」などの問題を解消することもできる。
【0072】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0073】
図8は、本発明の第3の実施の形態にかかる磁気抵抗効果型ヘッドの要部を概念的に表す一部透視斜視図である。すなわち、同図の磁気ヘッド10Cは、SV素子を用いた横型磁気抵抗効果型ヘッドであり、媒体200上に横方向に設けられたSV素子30と、その両端に接続された一対の電極13、13とを有する。SV素子30は、磁化自由層30Aと非磁性中間層30Bと磁化固着層30Cとを有し、ABS面側において磁化自由層30A端部Eの膜厚が厚くされ、Ms・t積が大きくされている。このようにすれば、媒体200からの磁束を磁化自由層30Aに円滑に導入することが可能となる。つまり、磁化自由層30Aのより多くの信号磁界を受けることが可能となる。
【0074】
また、磁気ヘッド10Cにおいては、電極13が磁化自由層30Aの膜厚が薄い部分すなわち低Ms・t積の部分に接続されている。このようにすれば、磁化自由層30Aのうちで、膜厚が薄く感度が高い部分を「感磁部」とすることができる。すなわち、磁化自由層30Aのうちで膜厚の厚い端部は、信号磁界を集める役割を果たし、膜厚が薄い部分は、集められた信号磁界を電気信号に変換するための検出部としての役割を果たす。
【0075】
本実施形態は、縦型の磁気抵抗効果型ヘッドについても同様に適用可能である。
【0076】
図9は、本実施形態の変型例にかかる磁気抵抗効果型ヘッドの要部を概念的に表す一部透視斜視図である。すなわち、同図の磁気ヘッド10Dは、SV素子を用いた縦型磁気抵抗効果型ヘッドであり、媒体200上に縦方向に設けられたSV素子40と、その両端に接続された一対の電極13a、13bとを有する。
【0077】
SV素子40は、磁化自由層40Aと非磁性中間層40Bと磁化固着層40Cとを有し、ABS面側において磁化自由層40A端部Eの膜厚が厚くされ、Ms・t積が大きくされている。本変型例においても、媒体200からの磁束を磁化自由層40Aに円滑に導入することが可能となる。つまり、磁化自由層40Aのより多くの信号磁界を受けることが可能となる。
【0078】
また、磁気ヘッド10Dにおいても、電極13a、13bが磁化自由層40Aの膜厚が薄い部分すなわち低Ms・t積の部分に通電するように接続されている。このようにすれば、磁化自由層40Aのうちで、膜厚が薄く感度が高い部分を「感磁部」とすることができる。すなわち、磁化自由層40Aのうちで膜厚の厚い端部は、信号磁界を集める役割を果たし、膜厚が薄い部分は、集められた信号磁界を電気信号に変換するための検出部としての役割を果たす。
【0079】
さらに、本変型例においては、ABS面側の電極13bを接地することにより、記録媒体200と接触した際にも静電破壊を起こすことが抑制される。さらに、熱拡散に優れるためにサーマルアスペリティにも強くなる。
【0080】
なお、図8及び図9においては、ABS面側において磁化自由層の膜厚を厚くする具体例を表したが、本発明はこれに限定されない。これ以外にも、例えば、第2実施形態に関して前述したように、ABS面側において磁化自由層のMsが高くなるように材料を選択しても良い。
【0081】
または、ABS面側において磁化自由層のMs・t積が高くなるように磁化自由層の膜厚と材料とを同時に変化させても良い。
【0082】
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態として、本発明の磁気再生装置について説明する。図1乃至図9に関して前述した本発明の磁気ヘッドは、例えば、記録再生一体型の磁気ヘッドアセンブリに組み込まれ、磁気再生装置に搭載することができる。
【0083】
図10は、このような磁気記録装置の概略構成を例示する要部斜視図である。すなわち、本発明の磁気記録再生装置150は、ロータリーアクチュエータを用いた形式の装置である。同図において、長手記録用または垂直記録用磁気ディスク200は、スピンドル152に装着され、図示しない駆動装置制御部からの制御信号に応答する図示しないモータにより矢印Aの方向に回転する。磁気ディスク200は、長手記録用または垂直記録用の記録層を有する記録媒体である。磁気ディスク200は、磁気ディスク200に格納する情報の記録再生を行うヘッドスライダ153は、薄膜状のサスペンション154の先端に取り付けられている。ここで、ヘッドスライダ153は、例えば、前述したいずれかの実施の形態にかかる磁気ヘッドをその先端付近に搭載している。
【0084】
磁気ディスク200が回転すると、ヘッドスライダ153の媒体対向面(ABS)は磁気ディスク200の表面から所定の浮上量をもって保持される。
【0085】
サスペンション154は、図示しない駆動コイルを保持するボビン部などを有するアクチュエータアーム155の一端に接続されている。アクチュエータアーム155の他端には、リニアモータの一種であるボイスコイルモータ156が設けられている。ボイスコイルモータ156は、アクチュエータアーム155のボビン部に巻き上げられた図示しない駆動コイルと、このコイルを挟み込むように対向して配置された永久磁石および対向ヨークからなる磁気回路とから構成される。
【0086】
アクチュエータアーム155は、固定軸157の上下2箇所に設けられた図示しないボールベアリングによって保持され、ボイスコイルモータ156により回転摺動が自在にできるようになっている。
【0087】
図11は、アクチュエータアーム155から先の磁気ヘッドアセンブリをディスク側から眺めた拡大斜視図である。すなわち、磁気ヘッドアッセンブリ160は、例えば駆動コイルを保持するボビン部などを有するアクチュエータアーム151を有し、アクチュエータアーム155の一端にはサスペンション154が接続されている。
【0088】
サスペンション154の先端には、図1乃至図9に関して前述したいずれかの再生用磁気抵抗効果型ヘッドを具備するヘッドスライダ153が取り付けられている。記録用ヘッドを組み合わせても良い。サスペンション154は信号の書き込みおよび読み取り用のリード線164を有し、このリード線164とヘッドスライダ153に組み込まれた磁気ヘッドの各電極とが電気的に接続されている。図中165は磁気ヘッドアッセンブリ160の電極パッドである。
【0089】
ここで、ヘッドスライダ153の媒体対向面(ABS)と磁気ディスク200の表面との間には、所定の浮上量が設定されている。
【0090】
図12(a)は、浮上量が所定の正の値の場合のヘッドスライダ153と磁気ディスク200との関係を表す概念図である。同図に例示したように、通常、多くの磁気記録装置においては、磁気ヘッド10を搭載したスライダ153は、磁気ディスク200の表面から所定の距離だけ浮上した状態で動作する。本発明においては、このような「浮上走行型」の磁気記録装置においても、従来よりも高分解能且つ高出力で低ノイズの再生を行うことができる。すなわち、図1乃至図9に関して前述したいずれかの磁気抵抗効果型ヘッドを採用することにより、SV素子の感度を上げつつ信号磁界を円滑に導入させることができる。つまり、従って、磁気ディスク200の記録密度を上げて媒体磁化が小さくなった場合でも、高感度且つ高出力で低ノイズの再生が可能となる。
【0091】
一方、記録密度がさらに上がると、浮上高を低下させて、より磁気ディスク200に近いところを滑空させて情報を読み取る必要が生ずる。例えば、1インチ平方あたり30G(ギガ)ビット程度の記録密度を得るためには、もはや、浮上にしていることによるスペーシングロスが大きくなり過ぎ、極低浮上によるヘッド10と磁気ディスク200とのクラッシュの問題も無視できなくなる。
【0092】
そのため、磁気ヘッド10と磁気ディスク200とを逆に積極的に接触させて、走行させる方式も考えられる。
【0093】
図12(b)は、このような「接触走行型」のヘッドスライダ153と磁気ディスク200との関係を表す概念図である。本発明の磁気ヘッドにおいても、媒体との接触面にDLC(Diamond−Like−Carbon)潤滑膜などを設けることにより 「接触走行型」のスライダに搭載することが可能である。従って、図12(b)に例示したような「接触走行型」の磁気再生装置においても、高密度化により縮小された記録ビットからの微小な信号磁界を確実に入力し、高い感度で検出することにより低ノイズで安定した再生を行うことができるようになる。
【0094】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、磁気抵抗効果素子は、磁化自由層と非磁性中間層と磁化固着層とを有していれば、具体例として挙げたものの他にも、当業者が選択しうるあらゆる構造、材料から選択して用いることが可能である。
【0095】
同様に、磁気ヘッドを構成する各要素の材料や形状などに関しても、具体例として前述したものには限定されず、当業者が選択しうる範囲のすべてを同様に用いて同様の効果を奏し得る。
【0096】
また、磁気再生装置に関しても、再生のみを実施するものでも、記録・再生を実施するものあっても良く、また、媒体は、ハードディスクには限定されず、その他、フレキシブルディスクや磁気カードなどのあらゆる磁気記録媒体を用いることが可能である。さらに、磁気記録媒体を装置から取り外し可能した、いわゆる「リムーバブル」の形式の装置であっても良い。
【0097】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、記録媒体からの信号磁界を効率的にSV素子の磁化自由層に導くことが可能となり、微小な記録ビットからの微弱な信号磁界を確実に再生することができるようになる。その結果として、磁気記録媒体の記録密度を大幅に向上することを可能とする磁気抵抗効果型ヘッド及びそれを用いた磁気再生装置を提供することが可能となり、磁気記録関連産業上のメリットは非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる磁気ヘッドを表す概念図である。すなわち、同図(a)は、本発明による平面ヨーク型磁気抵抗効果型ヘッドの概略構造を表す一部透視平面図であり、同図(b)はそのA−A線断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態の磁気ヘッドに搭載されるSV素子12を表す斜視概念図である。
【図3】バイアス膜18の作用を説明する概念図である。
【図4】本発明の磁気ヘッドと従来の磁気ヘッドにおいて、磁気ヨークからSV素子に信号磁界が流入する様子を概念的に表す斜視図である。
【図5】本発明の第1実施形態の磁気抵抗効果型ヘッドの要部製造工程を表す概略工程図である。すなわち、図5(a)〜(d)は、それぞれ各工程における平面図とそのA−A線断面図を表す。
【図6】本発明の第2の実施の形態にかかる磁気ヘッドを表す概念図である。すなわち、同図(a)は、本発明による平面ヨーク型磁気抵抗効果型ヘッドの概略構造を表す一部透視平面図であり、同図(b)はそのA−A線断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態の磁気抵抗効果型ヘッド10Bの要部製造工程を表す工程断面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態にかかる磁気抵抗効果型ヘッドの要部を概念的に表す一部透視斜視図である。
【図9】本発明の第3実施形態の変型例にかかる磁気抵抗効果型ヘッドの要部を概念的に表す一部透視斜視図である。
【図10】本発明の磁気記録装置の概略構成を例示する要部斜視図である。
【図11】アクチュエータアーム155から先の磁気ヘッドアセンブリをディスク側から眺めた拡大斜視図である。
【図12】(a)は、浮上量が所定の正の値の場合のヘッドスライダ153と磁気ディスク200との関係を表す概念図であり、(b)は、このような「接触走行型」のヘッドスライダ153と磁気ディスク200との関係を表す概念図である。
【図13】従来の「横型」のシールド型SVヘッドの構造を概念的に表す斜視図である。
【図14】従来の「縦型」のシールド型SVヘッドの構造を概念的に表す斜視図である。
【図15】従来の「横型」のヨーク型SVヘッドを表す斜視図である。
【図16】従来の「縦型」のヨーク型SVヘッドを表す斜視図である。
【図17】図13乃至図16に表したSVヘッドに設けられるSV素子102の構造を表す概念斜視図である。
【符号の説明】
10A〜10D、100A〜D 磁気抵抗効果型ヘッド
11A 基板
11B 絶縁膜
12、22、30、40102 スピンバルブ素子(SV素子)
12A、22A、30A、40A、102A 磁化自由層(フリー層)
12B、22B、30B、40B、102B 非磁性中間層(スペーサ層)
12C、22C、30C、40C、102C 磁化固着層(ピン層)
13、103 電極
15 磁気ギャップ
17、107 磁気ヨーク
18 磁気バイアス部
150 磁気記録再生装置
152 スピンドル
153 ヘッドスライダ
154 サスペンション
155 アクチュエータアーム
156 ボイスコイルモータ
160 磁気ヘッドアセンブリ
200 媒体(磁気記録ディスク)

Claims (4)

  1. 磁気記録媒体からの信号磁界を検出する磁気抵抗効果型ヘッドであって、
    磁化固着層と、磁化自由層と、前記磁化固着層と前記磁化自由層との間に設けられた非磁性中間層と、を有する磁気抵抗効果素子と、
    前記磁気抵抗効果素子の両端に接続された一対の電極と、
    を備え、
    前記信号磁界は前記磁気抵抗効果素子の脇部から中央部に流入し、
    前記磁気抵抗効果素子の前記脇部における前記磁化自由層の膜厚が前記中央部における膜厚よりも厚くされたことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  2. 磁気記録媒体からの信号磁界を検出する磁気抵抗効果型ヘッドであって、
    磁化固着層と、磁化自由層と、前記磁化固着層と前記磁化自由層との間に設けられた非磁性中間層と、を有する磁気抵抗効果素子と、
    前記磁気抵抗効果素子の両端に接続された一対の電極と、
    を備え、
    前記信号磁界は前記磁気抵抗効果素子の脇部から中央部に流入し、
    前記磁気抵抗効果素子の前記脇部においては前記磁化自由層は第1の飽和磁化を有する材料により形成され、
    前記磁気抵抗効果素子の前記中央部においては前記磁化自由層は前記第1の飽和磁化よりも小さい第2の飽和磁化を有する材料により形成されたことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  3. 磁気記録媒体からの信号磁界を検出する磁気抵抗効果型ヘッドであって、
    磁化固着層と、磁化自由層と、前記磁化固着層と前記磁化自由層との間に設けられた非磁性中間層と、を有する磁気抵抗効果素子と、
    前記磁気抵抗効果素子の両端に接続された一対の電極と、
    を備え、
    前記信号磁界は前記磁気抵抗効果素子の脇部から中央部に流入し、
    前記磁気抵抗効果素子の前記脇部においては前記磁化自由層を構成する材料の飽和磁化とその膜厚との積が第1の値を有し、
    前記磁気抵抗効果素子の前記中央部においては前記磁化自由層を構成する材料の飽和磁化とその膜厚との積が前記第1の値よりも小さい第2の値を有することを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の磁気抵抗効果型ヘッドを備え、
    磁気記録媒体に格納された磁化情報を再生可能とした磁気再生装置。
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