JP4185528B2 - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、薄膜磁気ヘッドに関する。
ハードディスク等の磁気媒体の磁気情報を読取る薄膜磁気ヘッドとして、磁気抵抗効果素子(以下、MR(Magneto Resistive)素子という)と、MR素子の上下両側に非磁性絶縁層を介して設けられた磁気シールド層とを備えた薄膜磁気ヘッドが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−288806号公報
ところで、薄膜磁気ヘッドに含まれる再生ヘッドの特性として、バルクハウゼンノイズが小さいものが求められている。
そこで、本発明は、バルクハウゼンノイズを十分に低減させることが可能な薄膜磁気ヘッドを提供することを目的とする。
バルクハウゼンノイズは、MR素子に含まれるフリー層の磁化方向が擾乱を受けることによって、再生ヘッドの磁気信号中に発生する。これは、磁気シールド層の磁区構造が外部からの衝撃や外部磁場の変化等によって容易に遷移し、フリー層の磁化方向を不規則に変動させるためである。
そこで、本発明者等は、バルクハウゼンノイズを十分に低減させ得る薄膜磁気ヘッドについて鋭意研究を行った。その結果、本発明者等は、特に、一対の磁気シールド層の間であって、一対の磁気シールド層の媒体対向面を形成する端面と反対側に位置する端面側に硬磁性層又は反強磁性層を設けることで、磁気シールド層の磁区構造を安定化させることができるという新たな事実を見出すに至った。
かかる研究結果を踏まえ、本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、媒体対向面を有する薄膜磁気ヘッドであって、媒体対向面を形成する第1の端面及びその第1の端面の反対側に位置する第2の端面をそれぞれ有し、互いに対向する一対の磁気シールド層と、一対の磁気シールド層の間に位置すると共に、第1の端面側に位置する磁気抵抗効果素子と、一対の磁気シールド層の間に位置すると共に、磁気抵抗効果素子にバイアス磁界を印加するバイアス印加層と、一対の磁気シールド層の間に位置すると共に、第2の端面側に位置する硬磁性層とを備え、硬磁性層の第1の端面に直交する方向の長さが、磁気シールド層の第1の端面と第2の端面との間の長さの1/3よりも大きくかつ1/2よりも小さく設定されている。
本発明に係る薄膜磁気ヘッドでは、硬磁性層が、一対の磁気シールド層の間に位置している。このため、硬磁性層から発生する静磁界が各磁気シールド層に作用する。これにより、磁気シールド層における磁区の磁化方向が硬磁性層による静磁界の向きと逆である場合には、磁気エネルギー的に不利となって、静磁界と逆向きの磁気モーメントを持つ当該磁区の領域が縮小することとなる。一方、磁気シールド層における磁区の磁化方向が硬磁性層による静磁界の向きと同じである場合には、磁気エネルギー的に有利となって、静磁界と同じ向きの磁気モーメントを持つ当該磁区の領域が拡大することとなる。このとき、硬磁性層が磁気シールド層の媒体対向面を形成する第1の端面の反対側に位置する第2の端面側にあり、硬磁性層の第1の端面に直交する方向の長さが磁気シールド層の第1の端面と第2の端面との間の長さの1/3よりも大きくかつ1/2よりも小さく設定されている。このため、磁気シールド層における第2の端面側の略半分の領域が硬磁性層から発生する静磁界の向きと同一となり、磁気シールド層の磁区数が略4つとなりやすい。従って、磁気シールド層の磁区構造を極めて磁気エネルギーが小さい4磁区構造のまま維持しやすくなり、磁気シールド層における磁区構造の遷移が抑制され、磁区構造の安定化を図ることができることとなる。この結果、バルクハウゼンノイズを十分低減させることが可能となる。また、本発明に係る薄膜磁気ヘッドでは、硬磁性層が磁気シールド層の第2の端面側に位置しているため、磁気シールド層の第1の端面側に位置している磁気抵抗効果素子に含まれるフリー層の磁化方向が、硬磁性層から発生する静磁界によって直接影響を受けることがほとんどない。
ここで、積層方向から見たときに、硬磁性層が矩形状であり、かつ硬磁性層の一辺が第1の端面と平行に配置されていると好ましい。このように構成すると、磁気シールド層をより4磁区構造としやすくなる。
この場合、積層方向から見たときに、硬磁性層の第1の端面に沿う方向の長さが、硬磁性層の第1の端面に対して直交する方向の長さよりも大きいと好ましい。このように構成すると、磁気シールド層に対して硬磁性層の面積が大きくなるため、磁気シールド層をより一層4磁区構造としやすくなる。
また、硬磁性層の積層方向の厚みが、バイアス印加層の積層方向の厚みと同じであると好ましい。このように構成すると、硬磁性層をバイアス印加層と同一の工程で製造することができる。
また、積層方向から見たときに、一対の磁気シールド層の第1の端面に沿う方向の長さが、一対の磁気シールド層の第1の端面に対して直交する方向の長さよりも大きいと好ましい。このように構成すると、磁気シールド層をさらにより一層4磁区構造としやすくなる。
また、硬磁性層の磁化方向が、バイアス印加層のバイアス磁界の方向と同じであると好ましい。このような構成の薄膜磁気ヘッドは、同一工程でバイアス印加層と硬磁性層とを着磁することにより製造することができる。
また、本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、媒体対向面を有する薄膜磁気ヘッドであって、媒体対向面を形成する第1の端面及びその第1の端面の反対側に位置する第2の端面をそれぞれ有し、互いに対向する一対の磁気シールド層と、一対の磁気シールド層の間に位置すると共に、第1の端面側に位置する磁気抵抗効果素子と、一対の磁気シールド層の間に位置すると共に、磁気抵抗効果素子にバイアス磁界を印加するバイアス印加層と、一対の磁気シールド層の間に位置すると共に、第2の端面側に位置し、且つ、一対の磁気シールド層のうち一方の磁気シールド層に接する第1の反強磁性層とを備え、第1の反強磁性層の第1の端面に直交する方向の長さが、磁気シールド層の第1の端面に直交する方向の長さの1/3よりも大きくかつ1/2よりも小さく設定されている。
本発明に係る薄膜磁気ヘッドでは、第1の反強磁性層が一対の磁気シールド層のうち一方に接している。このため、その磁気シールド層のうち第1の反強磁性層と接する領域における磁化の方向が、反強磁性層の交換相互作用によって固定されることとなる。このとき、第1の反強磁性層が磁気シールド層の媒体対向面を形成する第1の端面の反対側に位置する第2の端面側にあり、第1の反強磁性層の第1の端面に直交する方向の長さが磁気シールド層の第1の端面と第2の端面との間の長さの1/3よりも大きくかつ1/2よりも小さく設定されている。このため、磁気シールド層における第2の端面側の略半分の領域における磁化の方向が第1の反強磁性層により固定され、磁気シールド層の磁区数が略4つとなりやすい。従って、磁気シールド層の磁区構造を極めて磁気エネルギーが小さい4磁区構造のまま維持しやすくなり、磁気シールド層における磁区構造の遷移が抑制され、磁区構造の安定化を図ることができることとなる。この結果、バルクハウゼンノイズを十分低減させることが可能となる。
ここで、一対の磁気シールド層の間に位置すると共に、第2の端面側に位置し、且つ、一対の磁気シールド層のうちの他方の磁気シールド層に接する第2の反強磁性層を更に備え、第2の反強磁性層の第1の端面に直交する方向の長さが、磁気シールド層の第1の端面に直交する方向の長さの1/3よりも大きくかつ1/2よりも小さく設定されていると好ましい。このようにすると、他方の磁気シールド層のうち第2の反強磁性層と接する領域における磁化の方向についても、第2の反強磁性層によって固定されることとなる。このとき、第2の反強磁性層が設けられる位置及び第2の反強磁性層の大きさが第1の反強磁性層と同じであるため、各磁気シールド層の磁区数が略4つとなりやすい。従って、各磁気シールド層の磁区構造を極めて磁気エネルギーが小さい4磁区構造のまま維持しやすくなり、各磁気シールド層における磁区構造の遷移が抑制され、磁区構造の安定化を図ることができることとなる。この結果、バルクハウゼンノイズをより一層低減させることが可能となる。
また、積層方向から見たときに、反強磁性層が矩形状であり、かつ反強磁性層の一辺が第1の端面と平行に配置されていると好ましい。このように構成すると、磁気シールド層をより4磁区構造としやすくなる。
また、積層方向から見たときに、反強磁性層の第1の端面に沿う方向の長さが、反強磁性層の第1の端面に対して直交する方向の長さよりも大きいと好ましい。このように構成すると、磁気シールド層に対して反強磁性層の面積が大きくなるため、磁気シールド層をより一層4磁区構造としやすくなる。
また、積層方向から見たときに、一対の磁気シールド層の第1の端面に沿う方向の長さが、一対の磁気シールド層の第1の端面に対して直交する方向の長さよりも大きいと好ましい。このように構成すると、磁気シールド層をさらにより一層4磁区構造としやすくなる。
本発明によれば、磁気シールド層の磁区構造を安定化させ、バルクハウゼンノイズを十分に低減させることが可能な薄膜磁気ヘッドを提供することができる。
本発明の実施形態に係る薄膜磁気ヘッドについて、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、説明中、「上」及び「下」なる語を使用することがあるが、これは図面の上方向及び下方向に対応したものである。
(第1実施形態)
(薄膜磁気ヘッドの構成)
図1及び図2を参照して、第1実施形態に係る薄膜磁気ヘッド1の構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る薄膜磁気ヘッドの媒体対向面(エアベアリング面(ABS:AirBearing Surface)ともいう)に対して垂直であってかつトラック幅方向から見た薄膜磁気ヘッドの概略断面図である。図2は、第1実施形態に係る薄膜磁気ヘッドの一部を示す斜視図である。
薄膜磁気ヘッド1は、基台10の上部に備えられており、図示しない磁気ヘッドスライダの一部をなすものである。薄膜磁気ヘッド1は、基台10上に、後述するMR(磁気抵抗効果:Magneto Resistive)素子22を有する再生ヘッド部20と、絶縁層39と、書込用の誘導型の電磁変換素子としての記録ヘッド部30とが順次積層された複合型薄膜磁気ヘッドとなっている。薄膜磁気ヘッド1では、図1における左側の端面が、図示しないハードディスクの記録面に対向する記録媒体対向面(エアベアリング面S)となっている。基台10は、アルティック(Al・TiC)からなる基板上に、アルミナ(Al)等の電気絶縁材料からなる下地層が厚さ0.3〜5.0μm程度に形成されて構成されている。
再生ヘッド部20は、基台10上に、下部電極を兼ねる下部磁気シールド層21と、MR素子22と、上部電極を兼ねる上部磁気シールド層23とが、この順で積層されている。また、MR素子22のトラック幅方向の両側には、絶縁層24を介して、硬磁性材料からなる一対のバイアス印加層25が形成されている。さらに、バイアス印加層25と同一層に、同じく硬磁性材料からなる硬磁性層26が形成されている。
下部磁気シールド層21及び上部磁気シールド層23は、NiFe(パーマロイ)等の軟磁性材料からなり、不要な外部磁界をMR素子22が感知するのを防止する。各磁気シールド層21,23は、積層方向から見て略矩形状を呈しており、エアベアリング面Sを形成する端面A1と、この端面A1と反対側に位置する端面A2とを有している。ここで、各磁気シールド層21,23において、端面A1に沿う方向の長さ(各磁気シールド層21,23の幅)W1は、端面A1からの奥行き方向の長さ(各磁気シールド層21,23の高さ)H1よりも長く設定される。すなわち、各磁気シールド層21,23では、例えば、幅W1が50〜100μm程度、高さH1が20〜50μm程度に設定される。また、各磁気シールド層21,23の厚みTは、例えば、それぞれ1〜3μm程度に設定される。
MR素子22は、フリー層を含む多層構造であり(図示せず)、エアベアリング面Sに露出するようにエアベアリング面S側に配置されている。MR素子22は、磁気抵抗効果を利用して、ハードディスクから入力される磁界の変化を検出して、ハードディスクに記録されている磁気情報を読出す。なお、MR素子21の代わりに、磁気抵抗変化率の高い巨大磁気抵抗効果を利用したGMR(Giant Magneto Resistive)素子、異方性磁気抵抗効果を利用するAMR(Anisotropy MagnetoResistive)素子、トンネル接合で生じる磁気抵抗効果を利用するTMR(Tunnel Magneto Resistive)素子、CPP−GMR素子等を利用してもよい。
ここで、MR素子22の一形態としてのTMR素子の構造について、図3を参照して説明する。TMR素子は、下部金属層51、ピン層52、ピンド層53、トンネルバリア層54、フリー層55及び上部金属層56がこの順で積層されて形成されている。TMR素子においては、TMR素子を構成する各層の積層方向にセンス電流が流れるようになっている。
下部金属層51は、Ta等の非磁性の導電性金属材料からなり、記録媒体の記録密度に応じたリードギャップを所望の値に調整するためのものである。ピン層52は、PtMn、NiO等の反強磁性体を材料とし、下部金属層51上に成膜される。このとき、下部金属層51は下地層として機能する。ピンド層53は、Fe、Co、Ni、NiFe、CoFe、CoZrNb、FeCoNi等の軟磁性材料からなり、ピン層52上に成膜される。ピンド層53の磁化の方向は、ピン層52とピンド層53との界面において生じる交換結合により、一定の方向(エアベアリング面Sと直交する方向)に固定される。トンネルバリア層54は、トンネル効果によりスピンを保存しながら電子が通過できるようになっており、例えばAl、NiO、MgO、Ta、TiO等の絶縁材料で形成することができる。フリー層55は、Fe、Co、Ni、NiFe、CoFe、CoZrNb、FeCoNi等の軟磁性材料からなり、トンネルバリア層54上に成膜される。フリー層55の磁化の方向は、記録媒体からの漏洩磁界、すなわち外部磁界に応じて変化するようになっている。上部金属層56は、Ta等の非磁性の導電性金属材料からなり、フリー層55上に成膜される。この上部金属層56は、下部金属層51と同じく、記録媒体の記録密度に応じたリードギャップを所望の値に調整する。
再び図1及び図2に戻って、絶縁層24は、AlやSiO等の非磁性絶縁材料からなり、MR素子22に含まれるフリー層等に流れる電流がバイアス印加層25にリークするのを防止する。
バイアス印加層25は、CoTa、CoCrPt、CoPt等の硬磁性材料からなる。バイアス印加層25は、MR素子22を挟むように、MR素子22のトラック幅方向における両側に互いに離間してそれぞれ配置されている。このバイアス印加層25は、MR素子22にバイアス磁界を印加し、MR素子22に含まれるフリー層の磁化方向の向きを一時的に揃えて、フリー層を単磁区化するものである。なお、バイアス印加層25では、図2に示されるように、例えば、端面A1に沿う方向の長さ(幅)Xを2.0〜10.0μm程度、端面A1と交差する方向の長さ(奥行き)Yを0.05〜6.0μm程度、積層方向の厚さZを100〜500nm程度とすることができる。
硬磁性層26は、バイアス印加層25と同じく、CoTa、CoCrPt、CoPt等の硬磁性材料からなる。硬磁性層26は、積層方向から見て略矩形状を呈しており、各磁気シールド層21,23の端面A2側に配置されている。また、硬磁性層26は、積層方向から見て、その長辺が各磁気シールド層21,23の端面A1,A2に沿う方向と平行になるように配置されている。ここで、積層方向から見たときに、硬磁性層26の端面A1に対して直交する方向の辺の長さ(硬磁性層26の高さ)H2は、端面A1に沿う方向の辺の長さ(硬磁性層26の幅)W2よりも長く設定されていると共に、各磁気シールド21,23の高さH1の1/3よりも大きくかつ1/2よりも小さく設定される。すなわち、硬磁性層26では、例えば、幅W2は幅W1の1/2〜4/5程度に設定される。また、硬磁性層26の厚みは、例えば、100〜500nm程度に設定される。
絶縁層39は、再生ヘッド部20と記録ヘッド部30とで挟まれるように位置しており、AlやSiO等の非磁性絶縁材料からなる。絶縁層39の厚みとしては、例えば、0.1〜2.0μm程度に設定することができる。
記録ヘッド部30は、基台10に近い順に、下部磁極層31と、上部磁極層32とを有しており、さらに薄膜コイル33とを有している。また、下部磁極層31と薄膜コイル33との間、上部磁極層32と及び薄膜コイル33との間、及び上部磁極層32の上部には、AlやSiO等の非磁性絶縁材料からなる絶縁層34が形成されている。
下部磁極層31及び上部磁極層32は、FeAlN、FeN、FeCo、CoFeN、FeZrN等の高飽和磁束密度材料からなる。各磁極層31,32におけるエアベアリング面S側の端部は、互いに所定の間隔を有してエアベアリング面Sにそれぞれ露出しており、記録ギャップGを形成している。一方、上部磁極層32におけるエアベアリング面Sと離れた側の端部32aは下部磁極層31と接続されており、下部磁極層31と上部磁極層32とが互いに磁気的に連結している。こうして、下部磁極層31と上部磁極層32とによって、ギャップGを挟む磁気回路が形成されることとなる。
薄膜コイル33は、上部磁極層32における端部32aを取り囲むように配置されており、電磁誘導により記録ギャップGに磁界を発生させ、ハードディスクの記録面に磁気情報を記憶させるものである。
(再生ヘッド部の製造方法)
次に、図4〜図8を参照して、薄膜磁気ヘッド1を構成する再生ヘッド部20の製造方法について説明する。図4〜図8の各(a)は、第1実施形態に係る再生ヘッド部の製造過程を示した図4〜図8の各(b)におけるA−A方向の断面図である。図4〜図8の各(b)は、第1実施形態に係る再生ヘッド部の製造過程を示した平面図である。図4〜図8の各(c)は、第1実施形態に係る再生ヘッド部の製造過程を示した図4〜図8の各(b)におけるC−C方向の断面図である。なお、各図では一つの素子のみを示しているが、一般的には一枚の基板(ウエハ)から複数個の薄膜磁気ヘッドが製造されることとなる。
まず、図4に示される工程において、アルティックからなる基板上に絶縁材料からなる下地層を形成した基台10上に、下部磁気シールド層21及びMR素子22となるMR層22aを所定の厚さとなるよう順次積層する。形成方法としては、例えば下部磁気シールド層21を湿式めっき法で形成し、MR層22aをスパッタリング法で形成することができるが、この他にも公知の様々な手法を採用することができる。なお、下部磁気シールド層21及びMR層22aに所望の磁気異方性を与えるために、公知のように必要に応じて磁場を印加しながら各層を形成し、あるいは各層を形成後に熱処理を施す。
次に、図5を参照して、次の工程を説明する。まず、バイアス印加層25を形成しようとする2つの領域R1及び硬磁性層26を形成しようとする領域R2が露出するように、MR層22aの上部にレジスト膜を形成する。レジスト膜は、光又は電子線の照射によって重合するレジスト材料をMR膜22aの表面上に塗布し、光又は電子線を照射した後、現像処理を行うことによって形成される。レジスト膜を形成すると、領域R1,R2においてMR膜22aの表面が露出している状態となっている。次に、レジスト膜をマスクとして、露出している領域R1,R2をMR膜22aの表面から下部磁気シールド層21の表面までイオンミリング等によって除去する。
続いて、レジスト膜を残した状態で、スパッタリング法等で非磁性絶縁材料からなる絶縁膜24aを領域R1,R2に積層する。続いて、絶縁膜24aの上部に硬磁性材料を積層して、領域R1においてバイアス印加層25を形成し、領域R2において硬磁性層26を形成する。このとき、バイアス印加層25と硬磁性層26とを同一工程で形成しているため、バイアス印加層25及び硬磁性層26の積層方向の厚みは略同一となっている。そして、レジスト膜を剥離してリフトオフを行い、レジスト膜上の堆積材料を除去する。このとき、中間体の表面には、MR膜22aと、バイアス印加層25と、硬磁性層26とが位置していることとなる。
次に、図6を参照して、次の工程を説明する。まず、表面に位置している2つのバイアス印加層25を覆う領域R3及び表面に位置している硬磁性層26を覆う領域R4において、レジスト膜27を形成する。ここで、領域R3においては、所定の部分にのみMR層22aを残してMR素子22とするために、2つの領域R1上に掛け渡されるようにレジスト膜27が形成されている。また、領域R4においては、領域R2上に領域R2よりもやや小さな矩形状にレジスト膜27が形成されている。レジスト膜27は、光又は電子線の照射によって重合するレジスト材料を中間体表面上に塗布し、光又は電子線を照射した後、現像処理を行うことによって形成される。このとき、MR素子22のエアベアリング面Sに垂直な方向の長さ(MR素子22の高さ)と、硬磁性層26の大きさが決定されることとなる。次に、レジスト膜27をマスクとして、露出している表面の領域を下部磁気シールド層21の表面までイオンミリング等によって除去する。そして、レジスト膜27を残した状態で非磁性絶縁材料からなる絶縁膜24bを中間体の全面に形成した後、レジスト膜27を剥離してリフトオフを行い、レジスト膜27上の堆積材料を除去する。なお、このときの状態を図7に示している。
このとき、図6において領域R3であったところ以外は絶縁膜24bとなっている。なお、図5における工程で形成された絶縁膜24a及び今回の工程で形成された絶縁膜24bにより、図1及び図2に示される絶縁層24が形成されている。
次に、図8を参照して、次の工程を説明する。上記のようにして得られた再生ヘッド部の中間体の全表面に、上部磁気シールド層23を積層する。上部磁気シールド層23は、例えば湿式めっき法で形成することができる。こうして、再生ヘッド部20が得られる。
その後、詳細は省略するが、再生ヘッド部20の上部に絶縁層39を積層した後、公知の方法等によって絶縁層39上に記録ヘッド部30を形成すると、薄膜磁気ヘッド1が得られることとなる。なお、薄膜磁気ヘッド1が形成された後、薄膜磁気ヘッド1に対してエアベアリング面Sに沿う方向に外部から磁場を印加することにより、バイアス印加層25及び硬磁性層26が共に同じ方向(エアベアリング面Sに沿う方向)に着磁されることとなる。
以上のようにして、ウエハに複数の薄膜磁気ヘッド1を形成した後、ダイシング加工によりウエハから複数本のバー(図示せず)を作成する。各バーには、薄膜磁気ヘッド1が複数本並列されている。このようなバーを作成した段階で、MR素子22のハイトを調整するためのラッピング加工(研磨加工)を行う。なお、ラッピング加工の際、エアベアリング面S側となるラッピング面からエアベアリング面Sに対して奥行方向に向けてラッピングを行い、所定のMR素子22の高さになったときにラッピングが終了する。ラッピング加工を終えた後、それぞれ薄膜磁気ヘッド1を含むブロック単位に各バーを切断し、スライダレールを形成していわゆるヘッドスライダを得る。これにより、薄膜磁気ヘッド1の一連の製造工程が終了する。
(薄膜磁気ヘッドの機能)
ここで、本発明の実施形態に係る薄膜磁気ヘッド1の作用について説明する。
まず、図9を参照して、下部磁気シールド層21の磁区構造について説明する。図9は、硬磁性層の大きさに対してとりうる磁気シールド層の磁区構造を説明するための図である。なお、上部磁気シールド層23の磁区構造及び各磁区の磁化方向は、下部磁気シールド層21と略同一であるため、その説明を省略する。
下部磁気シールド層21は、一般的に、図9(a),(b)に示されるような磁区構造101あるいは磁区構造102を有している。磁区構造101,102では、破線で示される磁壁(Domain Wall(図中ではDW))によって、各磁区(Magnet Domain(図中ではMD))の領域が形成されている。各磁区は、図に示される矢印M方向に磁化されており、磁区構造101,102は共にエネルギー的に安定な状態である還流磁区構造となっている。なお、磁区構造101では、下部磁気シールド層21の磁区の数が4つであり、磁区の数が7つである磁区構造102よりも磁区の数が少なく磁壁エネルギーが小さい。このため、磁区構造101は、磁区構造102よりもエネルギー的に安定となっている。
ここで、磁区構造101と磁区構造102とでは、それぞれが有する磁気エネルギーの大きさが近似していることから、外部からの衝撃や外部磁場の変化等によって容易に磁区構造101と磁区構造102とが遷移する。この磁区構造の遷移に伴う磁壁の移動によって、各シールド層21,23においてMR素子22が積層されている部分における磁区の磁化方向が変化し、MR素子22に含まれるフリー層の磁化方向が擾乱を受けて不規則に変動するため、再生ヘッド部20における再生信号中にバルクハウゼンノイズが発生することとなる。
本発明に係る薄膜磁気ヘッド1では、上記の磁区構造101,102の遷移を抑制してバルクハウゼンノイズを低減させるために、矩形状の硬磁性層26を下部磁気シールド層21の端面A2側に配置している。ここで、図10を参照して、硬磁性層26による磁区構造の遷移を抑制する方法について説明する。図10は、磁気シールド層における磁区構造の遷移を説明するための図である。なお、図10(a)〜(d)において、上部磁気シールド23等を一部省略している。
図10(a)に示されるように、下部磁気シールド21が磁区構造102と同じく磁区数が7である還流磁区構造となっていると仮定すると、磁区MD1においては磁化方向が例えば矢印A方向となり、磁区MD2においては磁化方向が矢印A方向と反対向きの矢印B方向となる。一方、硬磁性層26では、着磁によりその内部の磁化方向が例えば矢印C方向に一様に揃っている。また、硬磁性層26の周囲には静磁場が発生しており、特に硬磁性層26の上部及び下部の空間においては、静磁場が図10(a),(b)に示される矢印D方向となる。
このため、磁区MD1においては、図10(b)に示されるように、磁区MD1の磁化方向(矢印A方向)と硬磁性層26による静磁場の方向(矢印D方向)とが同じ向きになる。この結果、下部シールド層21における磁区MD1と硬磁性層26との間で静磁気結合が生じ、磁区MD1において磁気エネルギー的に有利となるので、磁区MD1の領域が矢印E方向に移動して広がろうとする。一方、磁区MD2においては、図10(c)に示されるように、磁区MD2の磁化方向(矢印B方向)と硬磁性層26による静磁場の方向(矢印D方向)とが反対の向きとなり、磁気エネルギー的に不利となるので、磁区MD2の領域が矢印E方向に移動して狭まろうとする。こうして、下部シールド層21の磁区構造が図10(a)に示される7磁区構造であった場合には、硬磁性層26の周囲に発生する静磁界が下部磁気シールド層21に作用することにより下部シールド層21の各磁区が移動して、下部シールド層21の磁区構造が図10(d)に示される4磁区構造に遷移しやすい。
このように、第1実施形態においては、硬磁性層26が端面A2側に位置すると共に、硬磁性層26の高さH2が下部磁気シールド層の高さH1の1/3より大きく1/2より小さものとなっているため、硬磁性層26の静磁界が磁区MD1及びMD2に作用して、下部磁気シールド層21を4磁区構造に維持することができることとなる(図9(a)及び図10(d)参照)。なお、硬磁性層26の高さH2が下部磁気シールド層21の高さH1の1/3以下である場合には、硬磁性層26の静磁界が複数の磁区に作用しにくいため、下部磁気シールド層21を4磁区構造に維持し難くなる(図9(b)参照)。一方、硬磁性層26の高さH2が下部磁気シールド層21の高さH1の1/2以上である場合には、硬磁性層26の静磁界が下部シールド層21の広い範囲に作用して下部シールド層21の磁区が歪むと共に、硬磁性層26の静磁界がMR素子22のフリー層に作用して再生ヘッド部20の読出し性能が劣化しやすい傾向がある(図9(c)参照)。
ここで、本発明に係る薄膜磁気ヘッド1において、バルクハウゼンノイズが低減されることを確認するための試験を行った。試験としては、以下に示す実施例1、比較例1及び比較例2の各構成を有する薄膜磁気ヘッド1が種類に応じて複数形成されたウエハをそれぞれ用意し、QST(Quasi Static Tester)によりそれぞれのウエハに形成されている各薄膜磁気ヘッド1について外部磁場に対するMR素子22の磁気抵抗の変化を測定し、磁気抵抗曲線(R−H曲線)を得る。そして、同一ウエハ内における各薄膜磁気ヘッド1について得られた磁気抵抗曲線から、各MR素子22に含まれるフリー層の磁化方向の擾乱され易さを示す指標(以下、FF(FluctuationFactor)値という)がそのウエハについて得られる。すなわち、このFF値が大きな値であると、そのウエハにおける薄膜磁気ヘッド1のフリー層の磁化方向が外部からの影響により不規則に変動し易く、そのウエハが、バルクハウゼンノイズを生じ易い薄膜磁気ヘッド1を有するため、不安定であるといえることとなる。こうして、実施例1、比較例1及び比較例2の各薄膜磁気ヘッド1がそれぞれ形成された各ウエハについて、FF値を求める。また、各ウエハに形成されている複数の薄膜磁気ヘッド1から一つの薄膜磁気ヘッド1を選択し、その薄膜磁気ヘッド1のMR比を求める。このMR比は、外部磁界の変化に応じた磁気抵抗の変化率を表し、MR比が大きい値である場合には薄膜磁気ヘッド1におけるハードディスクの磁気情報を読取る感度が大きいことを示すものである。
(実施例1)
実施例1は、Al・TiCの基板上に下地層としてAlを積層して基台10を形成した後、上述した薄膜磁気ヘッド1の製造方法に従って各磁気シールド層21,23、MR層22、バイアス印加層25、硬磁性層26を形成した。各磁気シールド層21,23は、NiFeからなり、幅W1を90μm、高さH1を25μm、厚みTを2.0μmに設定した。バイアス印加層25は、CoCrPtからなり、幅Xを14μm、奥行きYを3.5μmに設定した。硬磁性層26は、CoCrPtからなり、幅W2を50μm、高さH2を10μmに設定した。
(比較例1)
比較例1が実施例1と異なる点は、硬磁性層26を備えておらず、バイアス印加層25の奥行きYを3.5μmに設定した点である。
(比較例2)
比較例2が実施例1と異なる点は、硬磁性層26を備えておらず、バイアス印加層25の奥行きYを6μmに設定した点である。
なお、実施例1、比較例1及び比較例2のそれぞれにおいて、バイアス印加層25の積層方向の厚さZが1.75μm及び2.5μmの2種類を用いて試験を行った。
上記の試験結果に基づいて、図11及び図12を参照して、本発明に係る薄膜磁気ヘッド1がバルクハウゼンノイズの低減に有効であることを説明する。図11は、実施例1、比較例1及び比較例2において得られたバイアス印加層厚さとFF値との対応関係を示す図である。図12は、実施例1、比較例1及び比較例2において得られたMR比とFF値との対応関係を示す図である。
図11から分かるように、実施例1、比較例1及び比較例2のいずれにおいても、バイアス印加層25の厚さZが大きくなるとFF値が小さくなっている。これは、バイアス印加層25の厚さZが大きくなることで、MR素子22に印加されるバイアス磁界が大きくなり、MR素子22に含まれるフリー層が擾乱されにくくなっているためである。また、比較例2では、バイアス印加層25の厚さにかかわらず、比較例1のFF値よりも小さくなっている。これは、比較例2のバイアス印加層25の面積(バイアス印加層の幅Xと奥行きYとの積の大きさ)が比較例1のバイアス印加層25の面積よりも大きいため、上記と同じくMR素子22に含まれるフリー層が擾乱されにくくなっているためである。さらに、実施例1では、バイアス印加層25の厚さにかかわらず、比較例2よりもさらにFF値が小さくなっている。従って、本発明に係る実施例1によれば、硬磁性層26によって下部シールド層21及び上部シールド層23の磁区構造が4磁区構造に維持され、バルクハウゼンノイズの低減に有効であることが確認された。
また、MR素子22のフリー層に無限に大きいバイアス磁界を印加した場合には、フリー層の磁化方向が外部磁界によって全く変化しないため、MR比及びFF値が共に0となる。このため、図12において、切片を0として実施例1、比較例1及び比較例2の近似直線を求めると、それぞれ直線a,b,cが得られる。ここで、各直線a,b,cの傾きを比較すると、実施例1における直線aの傾きが比較例1における直線bの傾き及び比較例2の直線cの傾きよりも小さなものとなっている。このため、あるMR比を示す実施例1における薄膜磁気ヘッド1についてのウエハのFF値が、同じMR比を示す比較例1及び比較例2における薄膜磁気ヘッド1についてのウエハのFF値と比較して、最も小さいものとなる。従って、本発明に係る実施例1によれば、比較例1及び比較例2と同じMR比を示す薄膜磁気ヘッド1を作成した場合、薄膜磁気ヘッドの読取感度を維持しつつバルクハウゼンノイズの低減に有効であることが確認された。
以上のように、第1実施形態においては、硬磁性層26が、下部磁気シールド層21及び上部磁気シールド層23の間に位置し、各磁気シールド層21,23の端面A2側に配置されると共に、硬磁性層26の高さH2が各磁気シールド層21,23の高さH1の1/3より大きくかつ1/2よりも小さいものとなっている。このため、各磁気シールド層21,23の磁区構造を4磁区構造のまま維持しやすくなり、各磁気シールド層21,23における磁区構造の遷移が抑制され、磁区構造の安定化を図ることができる。この結果、バルクハウゼンノイズを十分に低減することが可能となる。また、MR素子22が端面A1側に位置し、硬磁性層26が端面A1とは反対側の端面A2側に位置しているため、MR素子22に含まれるフリー層の磁化方向が、硬磁性層26から発生する静磁場によって影響を受けにくくなっている。
また、第1実施形態においては、硬磁性層26が矩形状であって、硬磁性層26の幅W2が高さH2よりも大きくなっており、硬磁性層26の幅W2の方向が各磁気シールド層21,23の幅H1の方向に沿うものとなっている。さらに、各磁気シールド層21,23の幅W1が高さH1よりも大きくなっている。この結果、各磁気シールド層21,23の磁区構造をより4磁区構造のまま維持しやすくなっている。
また、第1実施形態においては、バイアス印加層25の磁化方向と、硬磁性層26の磁化方向とが同一方向であり、1回の工程でそれぞれを着磁させることができるものとなっている。
(第2実施形態)
次に、図13及び図14を参照して、第2実施形態に係る薄膜磁気ヘッド100の構成について説明する。図13は、第2実施形態に係る薄膜磁気ヘッドの媒体対向面に対して垂直であってかつトラック幅方向から見た薄膜磁気ヘッドの概略断面図である。図14は、第2実施形態に係る薄膜磁気ヘッドの一部を示す斜視図である。第2実施形態に係る薄膜磁気ヘッド100は、更に絶縁膜24cを備えている点が、第1実施形態に係る薄膜磁気ヘッド1と相違する。以下では、その相違点を中心に説明し、重複する説明は省略する。
絶縁膜24cは、図13及び図14に示されるように、MR素子22の上面を覆わないと共に、硬磁性層26の上面を覆うように形成されている。すなわち、絶縁膜24cは、MR素子22を介した各磁気シールド層21,23間における電流の導通を阻害しないように形成されている。
次に、図15及び図16を参照して、第2実施形態に係る薄膜磁気ヘッド1を構成する再生ヘッド部20の製造方法について説明する。図15は、(a)及び(c)がそれぞれ第2実施形態に係る再生ヘッド部の製造過程の一部を示した(b)におけるA−A方向及びC−C方向の断面図であり、(b)が第2実施形態に係る再生ヘッド部の製造過程の一部を示した平面図である。図16は、(a)及び(c)がそれぞれ図15の後続の工程を示す(b)のA−A方向及びC−C方向の断面図であり、(b)が図15の後続の工程を示す平面図である。
第2実施形態に係る薄膜磁気ヘッド100の製造方法では、レジスト膜27を形成し(図6参照)、レジスト膜27をマスクとして露出している表面の領域を下部磁気シールド層21の表面までイオンミリング等によって除去し、絶縁膜24bを中間体の全面に形成した後、レジスト膜27を剥離してリフトオフするまでの工程が、薄膜磁気ヘッド1の製造方法と同じである。
続く工程では、レジスト膜27を剥離してリフトオフした後、MR素子22及びMR素子22の近傍を覆う略矩形状の領域R5(図15参照)において、図示しないレジスト膜を形成する。このレジスト膜は、光又は電子線の照射によって重合するレジスト材料を中間体表面上に塗布し、光又は電子線を照射した後、現像処理を行うことによって形成される。そして、レジスト膜を残した状態で、スパッタリング法等で非磁性絶縁材料からなる絶縁膜24cを領域R5以外の領域に積層する。さらに、レジスト膜を剥離してリフトオフを行い、レジスト膜上の堆積材料を除去する。これにより、領域R5以外の領域について絶縁膜24cが形成されることとなる。
続いて、上記のようにして得られた再生ヘッド部20の中間体の全表面に、上部磁気シールド層23を積層する(図16参照)。こうして、第2実施形態に係る再生ヘッド部20が得られることとなる。
以上のように、第2実施形態においても、硬磁性層26が、下部磁気シールド層21及び上部磁気シールド層23の間に位置し、各磁気シールド層21,23の端面A2側に配置されると共に、硬磁性層26の高さH2が各磁気シールド層21,23の高さH1の1/3より大きくかつ1/2より小さいものとなっている。そのため、第2実施形態に係る薄膜磁気ヘッド100においても、上述した第1実施形態の薄膜磁気ヘッド1と同じ作用効果を奏することとなる。また、第2実施形態に係る薄膜磁気ヘッド100では、絶縁膜24aが設けられているために、磁気シールド層21,23間が電気的に絶縁される。さらに、第2実施形態に係る薄膜磁気ヘッド100では、絶縁膜24cが設けられているために、絶縁膜24cがセパレータとして機能して磁気シールド層21,23間の距離を確保することができ、磁気シールド層21,23間における静電容量を低減することができることとなる。
(第3実施形態)
次に、図17及び図18を参照して、第3実施形態に係る薄膜磁気ヘッド200の構成について説明する。図17は、第3実施形態に係る薄膜磁気ヘッドの媒体対向面に対して垂直であってかつトラック幅方向から見た薄膜磁気ヘッドの概略断面図である。図18は、第3実施形態に係る薄膜磁気ヘッドの一部を示す斜視図である。第3実施形態に係る薄膜磁気ヘッド200は、主として、硬磁性層の代わりに反強磁性層226が形成されている点が、上述の実施形態と相違する。以下では、その相違点を中心に説明し、重複する説明は省略する。
反強磁性層226は、例えば、IrMn、PtMn、FeMn、NiMn、PtPdMn等の反強磁性材料からなる。反強磁性層126は、下部磁気シールド層21と接するように設けられている。反強磁性層226は、下部磁気シールド層21と上部磁気シールド層23との絶縁を図るために、反強磁性層226と上部磁気シールド層23とによって後述する絶縁膜24cを挟持するように設けられている。また、反強磁性層226は、積層方向から見て略矩形状を呈しており、各磁気シールド層21,23の端面A2側に配置されている。さらに、反強磁性層226は、積層方向から見て、その長辺が各磁気シールド層21,23の端面A1,A2に沿う方向と平行になるように配置されている。ここで、積層方向から見たときに、反強磁性層226の端面A1に対して直交する方向の辺の長さ(反強磁性層226の高さ)H2は、端面A1に沿う方向の長さ(反強磁性層226の幅)W2よりも長く設定されていると共に、各磁気シールド層21,23の高さH1の1/3よりも大きく且つ1/2よりも小さく設定される。すなわち、反強磁性層226では、例えば、幅W2は幅W1の1/2〜4/5程度に設定される。また、反強磁性層226の厚みは、例えば、100〜500nm程度に設定することができる。
次に、図19〜図23を参照して、第3実施形態に係る薄膜磁気ヘッド200を構成する再生ヘッド部20の製造方法について説明する。図19〜図23の各(a)は、第3実施形態に係る再生ヘッド部の製造過程を示した図19〜図23の各(b)におけるA−A方向の断面図である。図19〜図23の各(b)は、第3実施形態に係る再生ヘッド部の製造過程を示した平面図である。図19〜図23の各(c)は、第3実施形態に係る再生ヘッド部の製造過程を示した図19〜図23の各(b)におけるC−C方向の断面図である。
第3実施形態に係る薄膜磁気ヘッド200の製造方法では、基台10上に、下部シールド層21及びMR層22aを形成するまでの工程が、薄膜磁気ヘッド1の製造方法と同じである(図4参照)。
続く工程では、バイアス印加層25を形成しようとする2つの領域R1(図19参照)が露出するように、MR層22aの上部に図示しないレジスト膜を形成する。このレジスト膜を形成すると、領域R1においてMR膜22aの表面が露出している状態となっている。次に、レジスト膜をマスクとして、露出している領域R1をMR膜22aの表面から下部磁気シールド層21の表面までイオンミリング等によって除去する。
続いて、レジスト膜を残した状態で、スパッタリング法等で非磁性絶縁材料からなる絶縁膜24aを領域R1に積層する。続いて、絶縁膜24aの上部に硬磁性材料を積層して、領域R1においてバイアス印加層25を形成する。そして、レジスト膜を剥離してリフトオフを行い、レジスト膜上の堆積材料を除去する。
続いて、表面に位置している2つのバイアス印加層25を覆う領域R3において、レジスト膜227を形成する(図20参照)。ここで、領域R3においては、所定の部分にのみMR層22aを残してMR素子22とするために、2つの領域R1上に掛け渡されるようにレジスト膜127が形成されている。このとき、MR素子22のエアベアリング面Sに垂直な方向の長さ(MR素子22の高さ)が決定されることとなる。次に、レジスト膜227をマスクとして、露出している表面の領域を下部磁気シールド層21の表面までイオンミリング等によって除去する。そして、レジスト膜227を残した状態で非磁性絶縁材料からなる絶縁膜24bを中間体の全面に形成した後、レジスト膜227を剥離してリフトオフを行い、レジスト膜227上の堆積材料を除去する。
続いて、反強磁性層226を形成しようとする領域R6が露出するように、絶縁膜24bの上部にレジスト膜228を形成する(図21参照)。このとき、反強磁性層226の位置及び大きさが決定されることとなる。次に、レジスト膜228をマスクとして、露出している表面の領域R6を下部磁気シールド層21の表面までイオンミリング等によって除去する。
続いて、レジスト膜228を残した状態で、スパッタリング法等で領域R6に反強磁性材料を積層し、領域R6において反強磁性層226を形成する(図22参照)。このとき、下部磁気シールド層21に所望の磁気異方性を与えるために、磁場を印加しながら反強磁性層226を形成している。そして、レジスト膜228を剥離してリフトオフを行い、レジスト膜228上の堆積材料を除去する。
続いて、MR素子22及びMR素子22の近傍を覆う略矩形状の領域R5において、図示しないレジスト膜を形成する。そして、このレジスト膜を残した状態で、スパッタリング法等で非磁性絶縁材料からなる絶縁膜24cを領域R5以外の領域に積層する。さらに、レジスト膜を剥離してリフトオフを行い、レジスト膜上の堆積材料を除去する。これにより、領域R5以外の領域について絶縁膜24cが形成されることとなる。
続いて、上記のようにして得られた再生ヘッド部20の中間体の全表面に、上部磁気シールド層23を積層する(図23参照)。こうして、第3実施形態に係る再生ヘッド部20が得られることとなる。
以上のように、第3実施形態においては、反強磁性層226が、一対の磁気シールド層21,23のうち一方の磁気シールド層である下部磁気シールド層21と接するように設けられている。また、反強磁性層226は、各磁気シールド層21,23の端面A2側に配置されると共に、反強磁性層226の高さH2が各磁気シールド層21,23の高さH1の1/3より大きくかつ1/2よりも小さいものとなっている。このため、反強磁性層226と下部磁気シールド層21との交換相互作用によって下部磁気シールド層21のうち反強磁性層226と接する領域における磁化の方向が固定され、下部磁気シールド層21の磁区構造を図10(d)に示されるような4磁区構造のまま維持しやすくなり、下部磁気シールド層21における磁区構造の遷移が抑制されて、磁区構造の安定化を図ることができる。この結果、バルクハウゼンノイズを十分に低減することが可能となる。
また、第3実施形態においては、反強磁性層126が矩形状であって、反強磁性層126の幅W2が高さH2よりも大きくなっており、反強磁性層126の幅W2の方向が各磁気シールド層21,23の幅H1の方向に沿うものとなっている。さらに、各磁気シールド層21,23の幅W1が高さH1よりも大きくなっている。この結果、各磁気シールド層21,23の磁区構造をより4磁区構造のまま維持しやすくなっている。
(第4実施形態)
次に、図24及び図25を参照して、第4実施形態に係る薄膜磁気ヘッド300を構成について説明する。図24は、第4実施形態に係る薄膜磁気ヘッドの媒体対向面に対して垂直であってかつトラック幅方向から見た薄膜磁気ヘッドの概略断面図である。図25は、第4実施形態に係る薄膜磁気ヘッドの一部を示す斜視図である。第4実施形態に係る薄膜磁気ヘッド300は、主として、反強磁性層が2層設けられている点が、上述の第3実施形態に係る薄膜磁気ヘッド200と相違する。以下では、その相違点を中心に説明し、重複する説明は省略する。
反強磁性層326a,326bは、上述の第3実施形態における反強磁性層226と同様の材料からなっている。反強磁性層326aは下部磁気シールド層21と接するように設けられており、反強磁性層326bは上部磁気シールド層23と接するように設けられている。反強磁性層326a,326bは、下部磁気シールド層21と上部磁気シールド層23との絶縁を図るために、後述する絶縁膜24dを挟持するように設けられている。なお、反強磁性層326a,326bが設けられている位置及び反強磁性層326a,326bの大きさは、上述の第3実施形態に係る反強磁性層226と同様である。また、反強磁性層126a,126bの厚みは、例えば、30〜200nm程度にそれぞれ設定することができる。さらに、絶縁膜24dの厚みは、例えば、5〜100nm程度に設定することができる。
次に、図26を参照して、第4実施形態に係る薄膜磁気ヘッド300を構成する再生ヘッド部20の製造方法について説明する。図26は、(a)及び(c)がそれぞれ第4実施形態に係る再生ヘッド部の製造過程の一部を示した(b)におけるA−A方向及びC−C方向の断面図であり、(b)が第4実施形態に係る再生ヘッド部の製造過程の一部を示した平面図である。
第4実施形態に係る薄膜磁気ヘッド300の製造方法では、レジスト膜228を形成し(図21参照)、レジスト膜228をマスクとして露出している表面の領域R6における絶縁膜24bを下部磁気シールド層21の表面までイオンミリング等によって除去するまでの工程が、第3実施形態に係る薄膜磁気ヘッド200の製造方法と同じである。
続く工程では、領域R6における絶縁膜24bを下部シールド層21の表面まで除去した後、スパッタリング法等で反強磁性材料からなる反強磁性層326a、非磁性絶縁材料からなる絶縁膜24d及び反強磁性材料からなる反強磁性層326bを、この順で領域R6に積層する(図26参照)。このとき、下部磁気シールド層21及び上部磁気シールド層23に所望の磁気異方性を与えるために、磁場を印加しながら反強磁性層326a,326bを形成している。
続いて、MR素子22及びMR素子22の近傍を覆う略矩形状の領域R5、並びに表面に位置している反強磁性層326bを覆う領域R7において、図示しないレジスト膜を形成する。そして、このレジスト膜を残した状態で、スパッタリング法等で非磁性絶縁材料からなる絶縁膜24cを領域R5,R7以外の領域に積層する。さらに、レジスト膜を剥離してリフトオフを行い、レジスト膜上の堆積材料を除去する。これにより、領域R5,R7以外の領域について絶縁膜24cが形成されることとなる(図26参照)。そして、このようにして得られた再生ヘッド20の中間体の全表面に、上部磁気シールド層23を積層する。こうして、第4実施形態に係る再生ヘッド部20が得られることとなる。
このような第4実施形態に係る薄膜磁気ヘッド300では、反強磁性層326aが、一対の磁気シールド層21,23のうち一方の磁気シールド層である下部磁気シールド層21と接するように設けられており、反強磁性層326bが、一対の磁気シールド層21,23のうち他方の磁気シールド層である上部磁気シールド層23と接するように設けられている。このため、反強磁性層326aと下部磁気シールド層21との交換相互作用によって下部磁気シールド層21のうち反強磁性層226と接する領域における磁化の方向が固定され、反強磁性層326bと上部磁気シールド層23との交換相互作用によって上部磁気シールド層23のうち反強磁性層326と接する領域における磁化の方向が固定されることとなる。その結果、各磁気シールド層21,23の磁区構造を4磁区構造のまま維持しやすくなり、各磁気シールド層21,23における磁区構造の遷移が抑制され、磁区構造の安定化を図ることができ、バルクハウゼンノイズを第3実施形態に係る薄膜磁気ヘッド300よりも一層低減することが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態及び変形例に限定されるものではない。例えば、本実施形態においてはバイアス印加層25及び硬磁性層26を同一工程で形成したが、同一工程でなく別々に形成してもよい。
また、本実施形態においてはバイアス印加層25の厚みと硬磁性層26の厚みとを略同一に形成したが、異なる厚さに形成してもよい。
また、本実施形態においてはバイアス印加層25の磁化方向と硬磁性層26の磁化方向とが同じ方向になるようにバイアス印加層25及び硬磁性層26を着磁したが、それぞれの磁化方向が反対となうようにバイアス印加層25及び硬磁性層26を着磁してもよい。
また、本実施形態においてはバイアス印加層25が積層方向から見て矩形状となるように形成したが、これに限られず、他の形状とした場合でも実施は可能である。
また、第3実施形態においては各磁気シールド層21,23を絶縁するために、反強磁性層226と上部磁気シールド層23との間に絶縁膜24cを設け、第4実施形態においては磁気シールド層21,23間を電気的に絶縁するために、反強磁性層326aと反強磁性層326bの間に絶縁膜24dを設けたが、反強磁性材料としてNiO等の酸化物といった電気絶縁材料を用いる場合には、絶縁膜24c,24dを設けなくてもよい。
また、第3及び第4実施形態においては磁場を印加しながら反強磁性層226,326a,326bを形成しているが、これらの反強磁性層226,326a,326bを形成した後に磁場を印加しつつ反強磁性層226,326a,326bをブロッキング温度(反強磁性層226,326a,326bの材料としてIrMnを用いた場合には250℃程度)以上に加熱し、その後冷却を行ってもよい。この場合、MR素子22が反強磁性材料を含んで構成されているときには、MR素子22のピンド層の磁化方向の変化を防止するために、MR素子22に含まれる反強磁性材料よりもブロッキング温度が低い反強磁性材料を反強磁性層226,326a,326bとして用いると好ましい。
第1実施形態に係る薄膜磁気ヘッドの媒体対向面に対して垂直であってかつトラック幅方向から見た薄膜磁気ヘッドの概略断面図である。 第1実施形態に係る再生ヘッド部の一部を示す斜視図である。 TMR素子の要部を示す概略断面図である。 (a)及び(c)はそれぞれ第1実施形態に係る再生ヘッド部の製造過程の一部を示した(b)におけるA−A方向及びC−C方向の断面図であり、(b)は第1実施形態に係る再生ヘッド部の製造過程の一部を示した平面図である。 (a)及び(c)はそれぞれ図4の後続の工程を示す(b)のA−A方向及びC−C方向の断面図であり、(b)は図4の後続の工程を示す平面図である。 (a)及び(c)はそれぞれ図5の後続の工程を示す(b)のA−A方向及びC−C方向の断面図であり、(b)は図5の後続の工程を示す平面図である。 (a)及び(c)はそれぞれ図6の後続の工程を示す(b)のA−A方向及びC−C方向の断面図であり、(b)は図6の後続の工程を示す平面図である。 (a)及び(c)はそれぞれ図7の後続の工程を示す(b)のA−A方向及びC−C方向の断面図であり、(b)は図7の後続の工程を示す平面図である。 硬磁性層の大きさに対してとりうる磁気シールド層の磁区構造を説明するための図である。 磁気シールド層における磁区構造の遷移を説明するための図である。 実施例1、比較例1及び比較例2において得られたバイアス印加層厚さとFF値との対応関係を示す図である。 実施例1、比較例1及び比較例2において得られたMR比とFF値との対応関係を示す図である。 第2実施形態に係る薄膜磁気ヘッドの媒体対向面に対して垂直であってかつトラック幅方向から見た薄膜磁気ヘッドの概略断面図である。 第2実施形態に係る薄膜磁気ヘッドの一部を示す斜視図である。 (a)及び(c)はそれぞれ第2実施形態に係る再生ヘッド部の製造過程の一部を示した(b)におけるA−A方向及びC−C方向の断面図であり、(b)は第2実施形態に係る再生ヘッド部の製造過程の一部を示した平面図である。 (a)及び(c)はそれぞれ図15の後続の工程を示す(b)のA−A方向及びC−C方向の断面図であり、(b)は図15の後続の工程を示す平面図である。 第3実施形態に係る薄膜磁気ヘッドの媒体対向面に対して垂直であってかつトラック幅方向から見た薄膜磁気ヘッドの概略断面図である。 第3実施形態に係る薄膜磁気ヘッドの一部を示す斜視図である。 (a)及び(c)はそれぞれ第3実施形態に係る再生ヘッド部の製造過程の一部を示した(b)におけるA−A方向及びC−C方向の断面図であり、(b)は第3実施形態に係る再生ヘッド部の製造過程の一部を示した平面図である。 (a)及び(c)はそれぞれ図19の後続の工程を示す(b)のA−A方向及びC−C方向の断面図であり、(b)は図19の後続の工程を示す平面図である。 (a)及び(c)はそれぞれ図20の後続の工程を示す(b)のA−A方向及びC−C方向の断面図であり、(b)は図20の後続の工程を示す平面図である。 (a)及び(c)はそれぞれ図21の後続の工程を示す(b)のA−A方向及びC−C方向の断面図であり、(b)は図21の後続の工程を示す平面図である。 (a)及び(c)はそれぞれ図22の後続の工程を示す(b)のA−A方向及びC−C方向の断面図であり、(b)は図22の後続の工程を示す平面図である。 第4実施形態に係る薄膜磁気ヘッドの媒体対向面に対して垂直であってかつトラック幅方向から見た薄膜磁気ヘッドの概略断面図である。 第4実施形態に係る薄膜磁気ヘッドの一部を示す斜視図である。 (a)及び(c)はそれぞれ第4実施形態に係る再生ヘッド部の製造過程の一部を示した(b)におけるA−A方向及びC−C方向の断面図であり、(b)は第4実施形態に係る再生ヘッド部の製造過程の一部を示した平面図である。
符号の説明
1,100,200,300…薄膜磁気ヘッド、20…再生ヘッド部、21…下部磁気シールド層、22…MR素子、23…上部磁気シールド層、24…絶縁層、25…バイアス印加層、26…硬磁性層、30…記録ヘッド部、A1,A2…端面、226,326a,326b…反強磁性層、H1…磁気シールド層の高さ、H2…硬磁性層の高さ、S…エアベアリング面。

Claims (7)

  1. 媒体対向面を有する薄膜磁気ヘッドであって、
    前記媒体対向面を形成する第1の端面及び該第1の端面の反対側に位置する第2の端面をそれぞれ有し、互いに対向する下部磁気シールド層及び上部磁気シールド層と、
    前記下部磁気シールド層と前記上部磁気シールド層の間に位置すると共に、前記第1の端面側に位置する磁気抵抗効果素子と、
    前記下部磁気シールド層と前記上部磁気シールド層の間に位置すると共に、前記磁気抵抗効果素子にバイアス磁界を印加するバイアス印加層と、
    前記下部磁気シールド層と前記上部磁気シールド層の間に位置すると共に、前記第2の端面側に位置する硬磁性層と
    前記下部磁気シールド層と前記硬磁性層との間に位置する第1絶縁層とを備え、
    前記硬磁性層の前記第1の端面に直交する方向の長さが、前記下部磁気シールド層及び前記上部磁気シールド層の前記第1の端面に直交する方向の長さの1/3よりも大きくかつ1/2よりも小さく設定されている薄膜磁気ヘッド。
  2. 前記上部磁気シールド層と前記硬磁性層との間に位置する第2絶縁層を更に備える、請求項1に記載された薄膜磁気ヘッド。
  3. 積層方向から見たときに、前記硬磁性層が矩形状であり、かつ前記硬磁性層の一辺が前記第1の端面と平行に配置されている請求項1又は2に記載された薄膜磁気ヘッド。
  4. 積層方向から見たときに、前記硬磁性層の前記第1の端面に沿う方向の長さが、前記硬磁性層の前記第1の端面に対して直交する方向の長さよりも大きい請求項に記載された薄膜磁気ヘッド。
  5. 前記硬磁性層の積層方向の厚みが、前記バイアス印加層の積層方向の厚みと同じである請求項1〜のいずれか1項に記載された薄膜磁気ヘッド。
  6. 積層方向から見たときに、前記下部磁気シールド層及び前記上部磁気シールド層の前記第1の端面に沿う方向の長さが、前記下部磁気シールド層及び前記上部磁気シールド層の前記第1の端面に対して直交する方向の長さよりも大きい請求項1〜のいずれか1項に記載された薄膜磁気ヘッド。
  7. 前記硬磁性層の磁化方向が、前記バイアス印加層のバイアス磁界の方向と同じである請求項1〜のいずれか1項に記載された薄膜磁気ヘッド。
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