JPH07169023A - 磁気抵抗効果型ヘッド - Google Patents
磁気抵抗効果型ヘッドInfo
- Publication number
- JPH07169023A JPH07169023A JP5309195A JP30919593A JPH07169023A JP H07169023 A JPH07169023 A JP H07169023A JP 5309195 A JP5309195 A JP 5309195A JP 30919593 A JP30919593 A JP 30919593A JP H07169023 A JPH07169023 A JP H07169023A
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- JP
- Japan
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- film
- layer
- magnetic
- soft magnetic
- head
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 シールド層が記録媒体からの余分な磁束を十
分に吸収し、更に前記シールド層の磁区構造が安定する
ことにより良好な再生を行うことが出来るMRヘッドを
提供する。 【構成】 下部シールド層5と上部シールド層6との間
に、MR素子層2と、該MR素子層2に電流を流すため
の一対の電極層3、3とを備えたMRヘッドにおいて、
前記両シールド層5、6をNiFeよりなる軟磁性膜7
とMoあるいはSiO2よりなる非磁性膜8との積層膜
により形成し、更に、前記軟磁性膜7は磁化容易軸方向
がトラック幅方向を向いており、且つ、各層間で前記磁
化容易軸の向きが逆向きになるようにカップリングして
いることを特徴とする。
分に吸収し、更に前記シールド層の磁区構造が安定する
ことにより良好な再生を行うことが出来るMRヘッドを
提供する。 【構成】 下部シールド層5と上部シールド層6との間
に、MR素子層2と、該MR素子層2に電流を流すため
の一対の電極層3、3とを備えたMRヘッドにおいて、
前記両シールド層5、6をNiFeよりなる軟磁性膜7
とMoあるいはSiO2よりなる非磁性膜8との積層膜
により形成し、更に、前記軟磁性膜7は磁化容易軸方向
がトラック幅方向を向いており、且つ、各層間で前記磁
化容易軸の向きが逆向きになるようにカップリングして
いることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はMR素子(磁気抵抗効果
素子)を備えた磁気抵抗効果型ヘッドに関する。
素子)を備えた磁気抵抗効果型ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭62−40610号公報等に示さ
れているような磁気抵抗効果型ヘッド(以下、MRヘッ
ドという)は、高い再生感度を有し、再生出力が媒体−
磁気ヘッド間の相対速度に依存しないので、磁気記録装
置の小型・高密度化に有利である。このMRヘッドにお
いては、磁気抵抗効果素子(以下、MR素子という)は
記録媒体に対して垂直に配置され、記録媒体からの磁束
の垂直成分を検出する。
れているような磁気抵抗効果型ヘッド(以下、MRヘッ
ドという)は、高い再生感度を有し、再生出力が媒体−
磁気ヘッド間の相対速度に依存しないので、磁気記録装
置の小型・高密度化に有利である。このMRヘッドにお
いては、磁気抵抗効果素子(以下、MR素子という)は
記録媒体に対して垂直に配置され、記録媒体からの磁束
の垂直成分を検出する。
【0003】図6はシールド型のMRヘッドの概略構成
を示す斜視図である。このMRヘッドは、基板(図示せ
ず)上に絶縁層(図示せず)を介して下部シールド層
1、下部絶縁層(図示せず)、MR素子層2、電極層
3、3、上部絶縁層(図示せず)、上部シールド層4が
順次積層された構造である。そして、このようなシール
ド型のMRヘッドでは、下部シールド層1、上部シール
ド層4が記録媒体からの余分な磁束を吸収し、MR素子
層2が余分な磁束を拾わず、再生信号にノイズを含まな
いようにしている。尚、MR素子層2はNiFe等より
なるMR素子膜、Mo等よりなるシャントバイアス膜、
FeMn等よりなる反強磁性膜等により構成されてい
る。
を示す斜視図である。このMRヘッドは、基板(図示せ
ず)上に絶縁層(図示せず)を介して下部シールド層
1、下部絶縁層(図示せず)、MR素子層2、電極層
3、3、上部絶縁層(図示せず)、上部シールド層4が
順次積層された構造である。そして、このようなシール
ド型のMRヘッドでは、下部シールド層1、上部シール
ド層4が記録媒体からの余分な磁束を吸収し、MR素子
層2が余分な磁束を拾わず、再生信号にノイズを含まな
いようにしている。尚、MR素子層2はNiFe等より
なるMR素子膜、Mo等よりなるシャントバイアス膜、
FeMn等よりなる反強磁性膜等により構成されてい
る。
【0004】従来、上記下部シールド層1、及び上部シ
ールド層4は、NiFe合金の単層膜により形成されて
いる。このNiFe合金は耐食性に優れ、また、非晶質
の軟磁性膜に比べて熱的にも安定しており、磁気特性の
経時的劣化が少ないという利点を有する。
ールド層4は、NiFe合金の単層膜により形成されて
いる。このNiFe合金は耐食性に優れ、また、非晶質
の軟磁性膜に比べて熱的にも安定しており、磁気特性の
経時的劣化が少ないという利点を有する。
【0005】このようなNiFe合金の単層膜により形
成されたシールド層では、十分なシールド効果を得るた
めには、膜厚が1μm程度必要である。しかしながら、
図7に示すように、膜厚が1μm(10000Å)にな
ると、透磁率が2000程度と低くなるため、高密度記
録化に応じて記録媒体の記録信号の波長が短くなり高周
波化してくると、記録媒体からの余分な磁束を十分に吸
収することが出来なくなり、MR素子膜が余分な磁束を
拾い、再生信号にノイズが発生するという問題が生じ
る。
成されたシールド層では、十分なシールド効果を得るた
めには、膜厚が1μm程度必要である。しかしながら、
図7に示すように、膜厚が1μm(10000Å)にな
ると、透磁率が2000程度と低くなるため、高密度記
録化に応じて記録媒体の記録信号の波長が短くなり高周
波化してくると、記録媒体からの余分な磁束を十分に吸
収することが出来なくなり、MR素子膜が余分な磁束を
拾い、再生信号にノイズが発生するという問題が生じ
る。
【0006】また、MRヘッドの狭ギャップ化を図るた
めに、下部シールド層と上部シールド層との距離を小さ
くすると、前記シールド層とMR素子層との相互作用が
大きくなる。このため、MR素子膜の磁区構造を安定に
するためには、前記シールド層の磁区構造を安定にする
必要がある。
めに、下部シールド層と上部シールド層との距離を小さ
くすると、前記シールド層とMR素子層との相互作用が
大きくなる。このため、MR素子膜の磁区構造を安定に
するためには、前記シールド層の磁区構造を安定にする
必要がある。
【0007】しかしながら、NiFe合金の単層膜によ
り形成されたシールド層では、その磁区構造が図8に示
すように還流磁区を構成するため、各磁区の境界である
磁壁10が移動し、磁区構造が不安定である。
り形成されたシールド層では、その磁区構造が図8に示
すように還流磁区を構成するため、各磁区の境界である
磁壁10が移動し、磁区構造が不安定である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来例の
欠点に鑑み為されたものであり、記録媒体に記録されて
信号の波長が短く、高周波化している場合においても、
シールド層が記録媒体からの余分な磁束を十分に吸収す
ることが出来、更に、狭ギャップ化を図るためにシール
ド層とMR素子層との距離を小さくした場合において
も、MR素子膜の磁区構造が安定しているMRヘッドを
提供することを目的とするものである。
欠点に鑑み為されたものであり、記録媒体に記録されて
信号の波長が短く、高周波化している場合においても、
シールド層が記録媒体からの余分な磁束を十分に吸収す
ることが出来、更に、狭ギャップ化を図るためにシール
ド層とMR素子層との距離を小さくした場合において
も、MR素子膜の磁区構造が安定しているMRヘッドを
提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対のシール
ド層間に、MR素子層と、該MR素子層に電流を流すた
めの一対の電極層とを備えたMRヘッドにおいて、前記
一対のシールド層を軟磁性膜と非磁性膜との積層膜によ
り形成したことを特徴とする。
ド層間に、MR素子層と、該MR素子層に電流を流すた
めの一対の電極層とを備えたMRヘッドにおいて、前記
一対のシールド層を軟磁性膜と非磁性膜との積層膜によ
り形成したことを特徴とする。
【0010】更に、本発明は、前記一対のシールド層を
構成する軟磁性膜は磁化容易軸方向がトラック幅方向を
向いており、且つ、前記軟磁性膜の各層間で上記磁化容
易軸の向きが逆向きになるようにカップリングしている
ことを特徴とする。
構成する軟磁性膜は磁化容易軸方向がトラック幅方向を
向いており、且つ、前記軟磁性膜の各層間で上記磁化容
易軸の向きが逆向きになるようにカップリングしている
ことを特徴とする。
【0011】
【作用】上記構成によれば、一対のシールド層は軟磁性
膜と非磁性膜との積層構造であるため、軟磁性膜の各層
の厚さを薄くすることにより透磁率は向上し、また、前
記軟磁性膜の各層間の磁化のカップリングにより保磁力
が低下する。このため、前記一対のシールド層は記録媒
体からの余分な磁束を十分に吸収する。
膜と非磁性膜との積層構造であるため、軟磁性膜の各層
の厚さを薄くすることにより透磁率は向上し、また、前
記軟磁性膜の各層間の磁化のカップリングにより保磁力
が低下する。このため、前記一対のシールド層は記録媒
体からの余分な磁束を十分に吸収する。
【0012】更に、前記軟磁性膜の各層間で磁化容易軸
の向きが逆向きになるようにカップリングしているの
で、前記一対のシールド層の磁区構造が安定する。
の向きが逆向きになるようにカップリングしているの
で、前記一対のシールド層の磁区構造が安定する。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明の一実施例に
ついて詳細に説明する。
ついて詳細に説明する。
【0014】図1は本実施例のMRヘッドの概略構成を
示す斜視図であり、図6と同一部分には同一符号を付
し、その説明は割愛する。
示す斜視図であり、図6と同一部分には同一符号を付
し、その説明は割愛する。
【0015】本実施例のMRヘッドでは、下部シールド
5及び上部シールド層6はNiFe等の軟磁性膜7とM
o、SiO2等の非磁性膜8とを交互に成膜してなる積
層構造である。前記軟磁性膜7は磁化容易軸方向がトラ
ック幅方向(矢印A方向)を向くように、成膜時におい
て膜面の所望の方向に静磁場を印加して形成した。
5及び上部シールド層6はNiFe等の軟磁性膜7とM
o、SiO2等の非磁性膜8とを交互に成膜してなる積
層構造である。前記軟磁性膜7は磁化容易軸方向がトラ
ック幅方向(矢印A方向)を向くように、成膜時におい
て膜面の所望の方向に静磁場を印加して形成した。
【0016】次に、上記本実施例のMRヘッドにおける
下部シールド層5及び上部シールド層6の特性を調べる
ために、図2に示すように、非磁性基板9上に下部シー
ルド層5及び上部シールド層6を構成する積層膜を形成
し、該積層膜の透磁率及び保磁力を測定した。
下部シールド層5及び上部シールド層6の特性を調べる
ために、図2に示すように、非磁性基板9上に下部シー
ルド層5及び上部シールド層6を構成する積層膜を形成
し、該積層膜の透磁率及び保磁力を測定した。
【0017】先ず、軟磁性膜7をNiFeにより、非磁
性膜8をMoにより夫々形成し、前記積層膜の全膜厚を
1μmとし、非磁性膜8の膜厚を50Åで一定とした場
合において、前記軟磁性膜の各層の膜厚、及び積層数を
変化させた。尚、前記積層膜の形成は、成膜装置にマル
チカソード・RFスパッタリング装置を用い、NiFe
膜とMo膜とを連続成膜した。NiFe膜の成膜条件は
ターゲット・基板間距離が50mm、Arガス圧が3m
Torr、基板温度が200℃、投入電力が500W、
成膜レートが2Å/secである。この時、前記NiF
e膜に異方性を付与し透磁率を向上させるために、基板
側に永久磁石を配置し、成膜中に膜面の所望の方向に3
0Oeの静磁場を印加した。
性膜8をMoにより夫々形成し、前記積層膜の全膜厚を
1μmとし、非磁性膜8の膜厚を50Åで一定とした場
合において、前記軟磁性膜の各層の膜厚、及び積層数を
変化させた。尚、前記積層膜の形成は、成膜装置にマル
チカソード・RFスパッタリング装置を用い、NiFe
膜とMo膜とを連続成膜した。NiFe膜の成膜条件は
ターゲット・基板間距離が50mm、Arガス圧が3m
Torr、基板温度が200℃、投入電力が500W、
成膜レートが2Å/secである。この時、前記NiF
e膜に異方性を付与し透磁率を向上させるために、基板
側に永久磁石を配置し、成膜中に膜面の所望の方向に3
0Oeの静磁場を印加した。
【0018】図3は前記積層膜におけるNiFe膜の各
層の膜厚と、透磁率及び保磁力との関係を示す図であ
る。この図3から判るように、NiFe膜の各層の膜厚
を2000Å(5層構造)とした場合、透磁率が300
0と高く、保磁力が0.2Oeよりも小さい積層膜を得
ることが出来る。
層の膜厚と、透磁率及び保磁力との関係を示す図であ
る。この図3から判るように、NiFe膜の各層の膜厚
を2000Å(5層構造)とした場合、透磁率が300
0と高く、保磁力が0.2Oeよりも小さい積層膜を得
ることが出来る。
【0019】次に、軟磁性膜7をNiFeにより、非磁
性膜8をSiO2により夫々形成し、前記積層膜の全膜
厚を1μmとし、非磁性膜8の膜厚を50Åで一定とし
た場合において、前記軟磁性膜の各層の膜厚、及び積層
数を変化させた。尚、前記積層膜の形成は、成膜装置に
マルチカソード・マグネトロンスパッタリング装置を用
い、NiFe膜とSiO2膜とを連続成膜した。NiF
e膜の成膜条件はターゲット・基板間距離が95mm、
Arガス圧が6mTorr、基板温度が200℃、投入
電力が500W、成膜レートが20Å/secである。
この時、前記NiFe膜に異方性を付与し透磁率を向上
させるために、基板側に永久磁石を設置し、成膜中に膜
面の所望の方向に30Oeの静磁場を印加した。
性膜8をSiO2により夫々形成し、前記積層膜の全膜
厚を1μmとし、非磁性膜8の膜厚を50Åで一定とし
た場合において、前記軟磁性膜の各層の膜厚、及び積層
数を変化させた。尚、前記積層膜の形成は、成膜装置に
マルチカソード・マグネトロンスパッタリング装置を用
い、NiFe膜とSiO2膜とを連続成膜した。NiF
e膜の成膜条件はターゲット・基板間距離が95mm、
Arガス圧が6mTorr、基板温度が200℃、投入
電力が500W、成膜レートが20Å/secである。
この時、前記NiFe膜に異方性を付与し透磁率を向上
させるために、基板側に永久磁石を設置し、成膜中に膜
面の所望の方向に30Oeの静磁場を印加した。
【0020】図4は前記積層膜におけるNiFe膜の各
層の膜厚と、透磁率及び保磁力との関係を示す図であ
る。通常、マグネトロンスパッタリング装置により成膜
レートが20Å/secでNiFe膜を高速成膜した場
合、そのNiFe膜は結晶構造の乱れから、膜厚が厚く
なると垂直異方性が出現し、透磁率が小さくなり、保磁
力は増大する。しかしながら、図4から判るように、前
述の積層膜では、NiFe膜の各層の膜厚を2000Å
(5層構造)とした場合、結晶構造が乱れているにもか
かわらず、垂直異方性は現れず、透磁率が2800Oe
と高く、保磁力が0.2Oeより小さい積層膜を得るこ
とが出来る。
層の膜厚と、透磁率及び保磁力との関係を示す図であ
る。通常、マグネトロンスパッタリング装置により成膜
レートが20Å/secでNiFe膜を高速成膜した場
合、そのNiFe膜は結晶構造の乱れから、膜厚が厚く
なると垂直異方性が出現し、透磁率が小さくなり、保磁
力は増大する。しかしながら、図4から判るように、前
述の積層膜では、NiFe膜の各層の膜厚を2000Å
(5層構造)とした場合、結晶構造が乱れているにもか
かわらず、垂直異方性は現れず、透磁率が2800Oe
と高く、保磁力が0.2Oeより小さい積層膜を得るこ
とが出来る。
【0021】上述の図3、図4の結果から判るように、
軟磁性膜7の各層の膜厚を2000Å程度と薄くし、そ
れに非磁性膜8を介して積層することにより構成した下
部シールド層5及び上部シールド層6は、図7のグラフ
から判るように、軟磁性膜7の各層の透磁率が高くな
り、しかも軟磁性膜7の各層間の磁化のカップリングに
より保持力が低下する。このため、このような構造のシ
ールド層では、記録媒体に記録されている信号の波長が
短く、高周波化していても、記録媒体からの余分な磁束
を吸収することが出来、MR素子膜が余分な磁束を拾う
ことは無く、再生信号に発生するノイズを抑制すること
が出来る。
軟磁性膜7の各層の膜厚を2000Å程度と薄くし、そ
れに非磁性膜8を介して積層することにより構成した下
部シールド層5及び上部シールド層6は、図7のグラフ
から判るように、軟磁性膜7の各層の透磁率が高くな
り、しかも軟磁性膜7の各層間の磁化のカップリングに
より保持力が低下する。このため、このような構造のシ
ールド層では、記録媒体に記録されている信号の波長が
短く、高周波化していても、記録媒体からの余分な磁束
を吸収することが出来、MR素子膜が余分な磁束を拾う
ことは無く、再生信号に発生するノイズを抑制すること
が出来る。
【0022】また、上記構成の上部シールド層5及び下
部シールド層6では、図5に示すように、各層間で磁化
容易軸の向きが逆向きになるようにカップリングするた
め、磁壁の移動が無く、磁区構造が安定している。この
ため、狭ギャップ化を図るために、下部シールド層5と
上部シールド層6との間の距離を小さくし、これによ
り、MR素子層2と前記両シールド層5、6との相互作
用が大きくなった場合においても、前記両シールド層
5、6の磁区構造が安定しているため、MR素子層2内
のMR素子膜の磁区構造も安定し、再生信号にバルクハ
ウゼンノイズ等が発生しない。
部シールド層6では、図5に示すように、各層間で磁化
容易軸の向きが逆向きになるようにカップリングするた
め、磁壁の移動が無く、磁区構造が安定している。この
ため、狭ギャップ化を図るために、下部シールド層5と
上部シールド層6との間の距離を小さくし、これによ
り、MR素子層2と前記両シールド層5、6との相互作
用が大きくなった場合においても、前記両シールド層
5、6の磁区構造が安定しているため、MR素子層2内
のMR素子膜の磁区構造も安定し、再生信号にバルクハ
ウゼンノイズ等が発生しない。
【0023】尚、上記実施例以外にも、軟磁性膜7をC
oZr系アモルファス磁性膜、FeAlSi系磁性膜、
Fe系窒化膜、Fe系炭化膜等により、非磁性膜8をN
b、Ti、Ta、Zr、Cr、Hf、Al、Cu、A
u、Ag、Pt、Al2O3、SiN、TiN等により形
成した場合においても、同様の効果が得られる。また、
成膜方法も、上記以外のスパッタリング、蒸着等でも良
い。
oZr系アモルファス磁性膜、FeAlSi系磁性膜、
Fe系窒化膜、Fe系炭化膜等により、非磁性膜8をN
b、Ti、Ta、Zr、Cr、Hf、Al、Cu、A
u、Ag、Pt、Al2O3、SiN、TiN等により形
成した場合においても、同様の効果が得られる。また、
成膜方法も、上記以外のスパッタリング、蒸着等でも良
い。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、シールド層が記録媒体
からの余分な磁束を十分に吸収し、更に前記シールド層
の磁区構造が安定しているため、記録媒体に記録されて
いる信号が高周波化したり、あるいはヘッド自体の構造
を狭ギャップ化した場合においても、再生信号にノイズ
が発生することは無く、良好な再生を行うことが出来る
MRヘッドを提供し得る。
からの余分な磁束を十分に吸収し、更に前記シールド層
の磁区構造が安定しているため、記録媒体に記録されて
いる信号が高周波化したり、あるいはヘッド自体の構造
を狭ギャップ化した場合においても、再生信号にノイズ
が発生することは無く、良好な再生を行うことが出来る
MRヘッドを提供し得る。
【図1】本発明のMRヘッドの概略構成を示す斜視図で
ある。
ある。
【図2】本発明のシールド層の特性を調べるための積層
膜の構造を示す斜視図である。
膜の構造を示す斜視図である。
【図3】本発明のシールド層における軟磁性膜の各層の
膜厚と透磁率との関係を示す図である。
膜厚と透磁率との関係を示す図である。
【図4】本発明のシールド層における軟磁性膜の各層の
膜厚と透磁率との関係を示す図である。
膜厚と透磁率との関係を示す図である。
【図5】本発明のシールド層の磁気構造を示す図であ
る。
る。
【図6】従来のMRヘッドの概略構成を示す斜視図であ
る。
る。
【図7】従来のシールド層の膜厚と透磁率との関係を示
す図である。
す図である。
【図8】従来のシールド層の磁区構造を示す図である。
2 MR素子層 3 電極層 5 下部シールド層 6 上部シールド層 7 軟磁性膜 8 非磁性膜
Claims (2)
- 【請求項1】 一対のシールド層間に、磁気抵抗効果素
子層と、該磁気抵抗効果素子層に電流を流すための一対
の電極層とを備えた磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、前
記一対のシールド層のうち少なくとも一方のシールド層
を軟磁性膜と非磁性膜との積層膜により形成したことを
特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。 - 【請求項2】 前記少なくとも一方のシールド層を構成
する軟磁性膜は磁化容易軸方向がトラック幅方向を向い
ており、且つ、前記軟磁性膜の各層間で上記磁化容易軸
の向きが逆向きになるようにカップリングしていること
を特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5309195A JPH07169023A (ja) | 1993-12-09 | 1993-12-09 | 磁気抵抗効果型ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5309195A JPH07169023A (ja) | 1993-12-09 | 1993-12-09 | 磁気抵抗効果型ヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07169023A true JPH07169023A (ja) | 1995-07-04 |
Family
ID=17990076
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5309195A Pending JPH07169023A (ja) | 1993-12-09 | 1993-12-09 | 磁気抵抗効果型ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07169023A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US6141190A (en) * | 1996-02-14 | 2000-10-31 | Hitachi, Ltd. | Magnetoresistive effect head |
US6267824B1 (en) | 1996-11-28 | 2001-07-31 | Nec Corporation | Method for manufacturing a magnetoresistive effect composite having a pole containing Co-M |
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US7573675B2 (en) | 2005-03-18 | 2009-08-11 | Tdk Corporation | Thin film magnetic head |
-
1993
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