JP3160947B2 - 磁気抵抗効果型磁気ヘッド - Google Patents
磁気抵抗効果型磁気ヘッドInfo
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Description
記録情報を再生するために用いる磁気抵抗効果型磁気ヘ
ッドに関する。
録された情報を再生する磁気ヘッドとして磁気抵抗効果
型磁気ヘッド(以下、MRヘッドと称する)を用いるこ
とがある。このMRヘッドは、磁気抵抗効果型素子(以
下、MR素子と称する)に入り込んだ磁束の変化をMR
素子の抵抗値の変化として取出すもので、磁気記録媒体
の速度変化に影響されない特徴をもっている。
8を参照しながら説明する。図6は従来のMRヘッドの
斜視図、図7は図6に示すA部の拡大斜視図、図8は図
7に示すX−X線を含む面で切断した部分の一部拡大横
断面図である。
その上にMR素子を形成したフェライトブロック1と他
のフェライトブロック2とがそのMR素子を挟んでエポ
キシ樹脂で接着され、薄膜で形成されたMR素子の端子
3からフレキシブル・プリント基板4(以下、FPCと
称する)により信号磁界を外部に取出すような構造をし
ている。MR素子の部分を図7,図8により詳しく説明
すると、まずフェライトブロック1上に第1の絶縁膜5
をスパッタ等により形成する。次に、バイアス導体用薄
膜(Ti,Cr,Al等の材料)、MR素子用薄膜(F
e・Ni合金,Co・Ni合金等の材料)、端子用薄膜
(Cu,Au,Al等の材料)が、それぞれスパッタ,
蒸着等により形成され、バイアス導体6とMR素子7と
端子3の形状になるように、フォトリソグラフィ技術を
用いて加工される。次に第2の絶縁膜8がスパッタ等に
より形成され、これらの各種薄膜が形成されたフェライ
トブロック1と他のフェライトブロック2とがエポキシ
樹脂等により接合されてトラック幅L,電磁変換ギャッ
プ長GLをもつ構造のMRヘッドとなる。これらのフェ
ライトブロック1,2は、MR素子7を保護すると共に
磁気記録媒体からの不要な信号磁界を除去し、分解能を
高める磁気シールドの役目をする。
MR素子7の磁気抵抗の変化ΔRは、図9に示す曲線の
ようになることが知られており、磁気テープ等の磁気記
録媒体からの信号磁界に対する応答は、バイアス導体6
で印加されるバイアス磁界Hbを中心として信号磁界の
大きさに対応して電気抵抗が変化し、それをMR素子7
に流す電流で再生出力として取出す。
来の技術では、所定のバイアス磁界Hbを得るために比
較的大電流をバイアス導体6に流す必要があり、したが
って、MR素子7の電気ドリフトを起こし、かつ熱雑音
の原因にもなっていた。さらに比較的大電流をバイアス
導体6に分流させるには、MR素子7と同程度の電気抵
抗を有するようにバイアス導体6の膜厚および材料を選
択する必要があり、これは結局MRヘッドの信号磁界を
低下させ、したがってMRヘッドの再生出力を低下させ
ていた。また、周波数特性を改善して高記録密度化を行
うためには、電磁変換ギャップ長GLを小さくする必要
があるが、しかし、図8に示すように電磁変換ギャップ
長GLの中にバイアス導体6を配置するため、電磁変換
ギャップ長GLを小さくできないという問題点もあっ
た。
気ドリフトや熱雑音の発生を防止し、周波数特性を向上
させたMRヘッドを提供することを目的とする。
に本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの一つは、第1の
フェライトブロックと、そのフェライトブロックの磁気
記録媒体に対向する面に対して直角な主平面上に設けた
前記磁気記録媒体に対向する面より離れた内側に切り欠
き部分を有する第1の絶縁膜と、前記切り欠き部分では
前記第1のフェライトブロックの主平面に密着するよう
に前記第1の絶縁膜上に設けた磁気抵抗効果型素子と、
その磁気抵抗効果型素子の一部に設けた端子と、前記第
1の絶縁膜上および前記端子を除く前記磁気抵抗効果型
素子上を覆う第2の絶縁膜と、その第2の絶縁膜上に設
けた第2のフェライトブロックとからなる構成とする。
代えて、磁気記録媒体に対して直角な主平面上の前記磁
気記録媒体に対向する面より離れた内側に突起部を設け
た変形フェライトブロックを有し、前記突起部を除く前
記変形フェライトブロックの主平面上に第1の絶縁膜が
形成され、前記突起部と密着するようにその絶縁膜上に
磁気抵抗効果型素子を設けて他の部分は前記と同様の構
成としたものである。
トブロックとが密着する部分を設けたことによってMR
素子に電流を流してバイアス磁界を発生させることがで
きる。これにより、従来のバイアス導体が不要となり、
バイアス導体に起因していた電気ドリフトや熱雑音の発
生を抑えることができる。また、バイアス導体が無いた
めに電磁変換ギャップ長を短くすることができ、周波数
特性が改善されて高記録密度化を図ることができる。
照しながら説明する。
のMRヘッドにおけるMR素子部分の一部拡大斜視図、
図2は図1のY−Y線を含む面で切断した一部拡大横断
面図である。図1,図2において、11および12はM
n−Zn,Ni−Znフェライト等からなるそれぞれ第
1および第2のフェライトブロックである。前記第1の
フェライトブロック11の主平面上に二酸化硅素,Al
2O3等からなる第1の絶縁膜をスパッタ,蒸着等により
形成する。その膜厚は4000Å程である。そして、フ
ォトリソグラフィ技術を用いた微細加工により、磁気記
録媒体に対向する面より内側近傍に切り欠き部分13a
を有する所定形状の絶縁膜13を形成する。次にFe−
Ni合金,Co−Ni合金等からなるMR素子用材料を
用いてスパッタ,蒸着等により、厚さ300〜800Å
のMR膜を絶縁膜13上およびその切り欠き部分13a
ではフェライトブロック11の主平面上に密着して形成
する。さらに、このMR膜上にCu,Au,Al等から
なる厚さ1μm程度の導体膜をスパッタ,蒸着等により
形成する。そして、これらの薄膜をフォトリソグラフィ
技術を用いて微細加工し、所定形状のMR素子14と端
子15を形成する。次に二酸化硅素,Al2O3等からな
る厚さ0.4〜0.8μmの第2の絶縁膜16をスパッ
タ,蒸着等により形成する。この際、端子15には前記
絶縁膜16が形成されないようにする。そして、前記各
種の薄膜形成が行なわれた第1のフェライトブロック1
1と第2のフェライトブロック12とがMR素子14を
挟むようにエポキシ樹脂やガラス等により接合される。
これらの両フェライトブロック11,12はMR素子1
4を保護するとともに、分解能を高める磁気シールドの
役目をする。次に、図6において示したのと同じように
して、FPCを端子15に接合し、FPCによりMR素
子14からの再生信号を外部に取出す。また、図1に示
すように、トラック幅LはMR素子14の幅と同じであ
り、図2に示すように、電磁変換ギャップ長GLは両フ
ェライトブロック11,12の間の距離と同じである。
について図3および図4を参照しながら説明する。
電流Iを流したときの磁束の流れを説明する図である。
今仮に、MR素子14を厚さ方向に2等分し、そこに流
れる電流Iが図3(a)のように、下側半分を手前側か
ら奥行き方向に流れたと仮定した場合、そこに流れる磁
束は太い矢印のように流れる。すなわち磁束の流れはM
R素子14の中では、上半分を左から右へ流れ、さらに
MR素子14と第1のフェライトブロック11の接する
部分を通ってフェライトブロック11へ流れる。フェラ
イトブロック11内では右から左へ流れ、絶縁膜13を
通ってMR素子14へ流れる。また、図3(b)のよう
に上側半分を手前側から奥行方向に電流Iが流れたと仮
定した場合、そこに流れる磁束は細い矢印で示すよう
に、MR素子14中では下半分を右から左へ流れ、絶縁
膜16を通って第2のフェライトブロック12中を左か
ら右へ流れ、さらに絶縁膜16を通ってMR素子14へ
帰る。すなわち、MR素子14に電流を通すと、図3
(a)と図3(b)とを合わせた磁束が発生する。ただ
し、図3(a)と図3(b)とで発生する磁束が同じで
ある場合は互いに相殺されてMR素子14中に磁束は流
れず、MR素子14にバイアス磁界は印加されない。し
かし、図3(a)と図3(b)とで発生する磁束の量が
違う時は、MR素子14にバイアス磁界が印加される。
すなわち、本実施例のようにMR素子14が絶縁膜13
の切り欠き部分でフェライトブロック11と密着してい
る場合は、磁束が磁性体であるMR素子14からフェラ
イトブロック11へ流れる間に非磁性層を通さないため
に図3(a)に示す磁束の量の方が図3(b)に示す磁
束の量よりも多くなり、磁束の発生効率が高まってMR
素子14にバイアス磁界が印加される。したがって、本
実施例では、従来のようにバイアス導体を設けて大電流
を流す必要がなく、MR素子14の電気ドリフトや熱雑
音の発生が抑えられる。
のMRヘッドの動作について説明する。図4は、図2の
断面図においてその磁束が入ったときのMRヘッドにお
ける磁束の流れを説明する図である。磁気記録媒体17
から入ってきた磁束は、まずMR素子14中を流れ、さ
らに第1のフェライトブロック11を通って磁気記録媒
体17に帰るものと、第2のフェライトブロック12を
通って磁気記録媒体17に帰るものとに別れる。このと
き、本実施例では、第2のフェライトブロック12を通
る磁束の流れは非磁性体である第2の絶縁膜16を通る
ため、すなわち磁気的に離れているために極めて少な
く、流入してきた磁束のほとんどは、MR素子14と第
1のフェライトブロック11とが磁気的につながってい
るためMR素子14から第1のフェライトブロック11
へ流れる。またMR素子14の途中から第1のフェライ
トブロック11へ漏れることも極めて少なく、再生出力
が向上する。
とフェライトブロック11とをつなぐためにMR素子1
4を曲げた形状としたが、図5に示すように、第1のフ
ェライトブロック11の代わりに、磁気記録媒体に対向
する面の内側近傍に突起部を設けた形状の変形フェライ
トブロック18を用い、その上に第1の絶縁膜13を形
成してさらに平らなMR素子19を設けた構造としても
良い。この構造でも実施例1と同様に作用し、同様の効
果が得られることは明らかである。
イアス導体に電流を流す方式と違い、MR素子に電流を
流してバイアス磁界を発生させる構造としたことによ
り、MR素子におこる電気ドリフトや熱雑音の発生が抑
制され、さらにMR素子に流入する磁束が増加するた
め、再生出力を増加させることもできる。また、電磁変
換ギャップ中にバイアス導体を配置しないため、電磁変
換ギャップ長を小さくできることにより、周波数特性を
改善して高記録密度化を実現することができる。
磁気ヘッドの一部拡大斜視図
断面図
型素子に電流を流したときの磁束の流れを示す第1の説
明図 (b)は同じく第2の説明図
が入ったときの磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおける磁束
の流れを示す説明図
磁気ヘッドの一部拡大横断面図
断面図
Claims (2)
- 【請求項1】第1のフェライトブロックと、そのフェラ
イトブロックの磁気記録媒体に対向する面に対して直角
な主平面上に設けた前記磁気記録媒体に対向する面より
離れた内側に切り欠き部分を有する第1の絶縁膜と、前
記切り欠き部分では前記第1のフェライトブロックの主
平面に密着するように前記第1の絶縁膜上に設けた磁気
抵抗効果型素子と、その磁気抵抗効果型素子の一部に設
けた端子と、前記第1の絶縁膜上および前記端子を除く
前記磁気抵抗効果型素子上を覆う第2の絶縁膜と、その
第2の絶縁膜上に設けた第2のフェライトブロックとか
らなる磁気抵抗効果型磁気ヘッド。 - 【請求項2】第1のフェライトブロックに代えて、磁気
記録媒体に対して直角な主平面上の前記磁気記録媒体に
対向する面より離れた内側に突起部を設けた変形フェラ
イトブロックを有し、前記突起部を除く前記変形フェラ
イトブロックの主平面上に第1の絶縁膜が形成され、前
記突起部と密着するように前記絶縁膜上に磁気抵抗効果
型素子が設けられた請求項1記載の磁気抵抗効果型磁気
ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18220191A JP3160947B2 (ja) | 1991-07-23 | 1991-07-23 | 磁気抵抗効果型磁気ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18220191A JP3160947B2 (ja) | 1991-07-23 | 1991-07-23 | 磁気抵抗効果型磁気ヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0528435A JPH0528435A (ja) | 1993-02-05 |
JP3160947B2 true JP3160947B2 (ja) | 2001-04-25 |
Family
ID=16114126
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18220191A Expired - Lifetime JP3160947B2 (ja) | 1991-07-23 | 1991-07-23 | 磁気抵抗効果型磁気ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3160947B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5557491A (en) * | 1994-08-18 | 1996-09-17 | International Business Machines Corporation | Two terminal single stripe orthogonal MR head having biasing conductor integral with the lead layers |
US5646051A (en) * | 1995-05-05 | 1997-07-08 | Nec Research Institute, Inc. | Process for forming a magnetoresistive sensor for a reading head |
-
1991
- 1991-07-23 JP JP18220191A patent/JP3160947B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0528435A (ja) | 1993-02-05 |
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