JPH056515A - 薄膜磁気ヘツド - Google Patents
薄膜磁気ヘツドInfo
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- JPH056515A JPH056515A JP15807991A JP15807991A JPH056515A JP H056515 A JPH056515 A JP H056515A JP 15807991 A JP15807991 A JP 15807991A JP 15807991 A JP15807991 A JP 15807991A JP H056515 A JPH056515 A JP H056515A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】MR素子を保護しつつ、再生出力を増加させる
ための磁気結合層を有する薄膜磁気ヘッドを提供する。 【構成】MR素子11と上部ヨーク部13の間に設ける
結合層12を非晶質の磁性合金で形成し、結合層12の
膜厚と飽和磁束密度の積を、MR素子薄膜11の膜厚と
飽和磁束密度の積に対して大きくする。
ための磁気結合層を有する薄膜磁気ヘッドを提供する。 【構成】MR素子11と上部ヨーク部13の間に設ける
結合層12を非晶質の磁性合金で形成し、結合層12の
膜厚と飽和磁束密度の積を、MR素子薄膜11の膜厚と
飽和磁束密度の積に対して大きくする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気抵抗効果型の薄膜
磁気ヘッドに関する。
磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より磁気抵抗効果型の薄膜磁気ヘッ
ド(以下MRヘッドと呼ぶ)の一形式として、ヨークの
一部を切断し、この切断部すなわちギャップを橋渡しす
るべく設置された磁気抵抗効果素子(以下MR素子と呼
ぶ)を持つ、いわゆるヨーク型MRヘッドが知られてい
る。
ド(以下MRヘッドと呼ぶ)の一形式として、ヨークの
一部を切断し、この切断部すなわちギャップを橋渡しす
るべく設置された磁気抵抗効果素子(以下MR素子と呼
ぶ)を持つ、いわゆるヨーク型MRヘッドが知られてい
る。
【0003】従来のヨーク型MRヘッドの構成を図5に
示す。図5において、下部ヨーク15は、基板18上に
形成されている。13は上部ヨークで、一端は下部ヨー
ク15と接し、他の一端は磁気ギャップ16を介し下部
ヨーク15と対向し、上部ヨーク13と下部ヨーク15
は略環状の磁気回路を構成している。また上部ヨーク1
3にはギャップ19が設けられていて、このギャップ1
9には、切断された磁路を橋渡しするように、MR素子
11の薄膜が形成されている。このようなヨーク型MR
ヘッドにおいては、MR素子に入ってくる再生出力に寄
与する磁束が小さく、充分な再生出力が得られない。
示す。図5において、下部ヨーク15は、基板18上に
形成されている。13は上部ヨークで、一端は下部ヨー
ク15と接し、他の一端は磁気ギャップ16を介し下部
ヨーク15と対向し、上部ヨーク13と下部ヨーク15
は略環状の磁気回路を構成している。また上部ヨーク1
3にはギャップ19が設けられていて、このギャップ1
9には、切断された磁路を橋渡しするように、MR素子
11の薄膜が形成されている。このようなヨーク型MR
ヘッドにおいては、MR素子に入ってくる再生出力に寄
与する磁束が小さく、充分な再生出力が得られない。
【0004】その問題を解決するために例えば特開平2
−206009号公報では、MnZnフェライトからな
り、ギャップ19とMR素子11との間の磁気的結合を
強める結合層を備えた構造が考えられている。図6はそ
の構成を示す図である。図6で示された発明は、図5に
おいて形成されたMR素子11と上部ヨーク13との間
に、結合層12を設けたものである。この様に磁気結合
層12を設けることで、MR素子に入る磁束を増やし、
再生出力を増大できるという効果がある。
−206009号公報では、MnZnフェライトからな
り、ギャップ19とMR素子11との間の磁気的結合を
強める結合層を備えた構造が考えられている。図6はそ
の構成を示す図である。図6で示された発明は、図5に
おいて形成されたMR素子11と上部ヨーク13との間
に、結合層12を設けたものである。この様に磁気結合
層12を設けることで、MR素子に入る磁束を増やし、
再生出力を増大できるという効果がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、通常MR素
子薄膜に使用されるNiFe合金(以下パーマロイと呼
ぶ)の上に、MnZnフェライト膜を結合層として成膜
する場合、MnZnフェライトの形成温度がパーマロイ
のキュリー点や結晶再配列を起こす温度よりも高いため
に、MR素子としての特性が損なわれてしまう。このた
めに磁気抵抗効果が小さくなったり、バルクハウゼンノ
イズが発生するなど様々な問題が生じてきてしまうこと
がわかった。
子薄膜に使用されるNiFe合金(以下パーマロイと呼
ぶ)の上に、MnZnフェライト膜を結合層として成膜
する場合、MnZnフェライトの形成温度がパーマロイ
のキュリー点や結晶再配列を起こす温度よりも高いため
に、MR素子としての特性が損なわれてしまう。このた
めに磁気抵抗効果が小さくなったり、バルクハウゼンノ
イズが発生するなど様々な問題が生じてきてしまうこと
がわかった。
【0006】また図6のような構成で磁気ヘッドを作成
するときに、磁気結合層をパターニングする際、イオン
ミリング法を使うと下地となっているパーマロイをオー
バーミリングしてしまうが、MR素子薄膜として用いる
パーマロイの膜厚が非常に薄いためにその損傷が無視で
きなくなってしまう。
するときに、磁気結合層をパターニングする際、イオン
ミリング法を使うと下地となっているパーマロイをオー
バーミリングしてしまうが、MR素子薄膜として用いる
パーマロイの膜厚が非常に薄いためにその損傷が無視で
きなくなってしまう。
【0007】本発明の目的は、MR素子を保護しつつ、
再生出力を増加させるための磁気結合層を有する薄膜磁
気ヘッドを提供することである。
再生出力を増加させるための磁気結合層を有する薄膜磁
気ヘッドを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】MR素子薄膜の
特性を劣化させることなく、MR素子薄膜とヨーク部と
の間に磁気結合層を設けるには考慮しなければならない
点として発明者は二つの点に着目した。
特性を劣化させることなく、MR素子薄膜とヨーク部と
の間に磁気結合層を設けるには考慮しなければならない
点として発明者は二つの点に着目した。
【0009】一点目は磁気結合層の材料である。
【0010】磁気結合層の材料の選択においては、結合
層の生成温度が周りに与える影響と物質の比抵抗を考え
ねばならない。
層の生成温度が周りに与える影響と物質の比抵抗を考え
ねばならない。
【0011】そこで磁気結合層を、比抵抗も高く形成温
度の低い非晶質磁性合金で形成することにより、NiF
e合金(パーマロイ)からなるMR素子薄膜に対しても
磁気抵抗効果を損なうことなく磁気結合層を形成でき
る。
度の低い非晶質磁性合金で形成することにより、NiF
e合金(パーマロイ)からなるMR素子薄膜に対しても
磁気抵抗効果を損なうことなく磁気結合層を形成でき
る。
【0012】また、比抵抗の小さな物質を磁気結合層に
用いた場合でも、磁気結合層とMR素子薄膜の間に絶縁
層を設けることで、MR素子の内部電気抵抗を落す問題
を防ぐことができる。
用いた場合でも、磁気結合層とMR素子薄膜の間に絶縁
層を設けることで、MR素子の内部電気抵抗を落す問題
を防ぐことができる。
【0013】第1の発明としては、磁気回路を形成する
ように配置された第1及び第2のヨークと、前記第二の
ヨークに設けられた磁気ギャップに磁気回路を構成する
ように設置されている磁気抵抗効果素子と、第二のヨー
クと前記磁気抵抗効果素子の間の磁気的結合を行うため
の結合層を備える薄膜磁気ヘッドにおいて、MR素子の
磁気抵抗効果を高めるために設けた磁気結合層が、ヨー
ク又はMR素子のどちらかと絶縁層を介して接してい
て、この磁気結合層を非晶質磁性合金で形成するように
したものである。
ように配置された第1及び第2のヨークと、前記第二の
ヨークに設けられた磁気ギャップに磁気回路を構成する
ように設置されている磁気抵抗効果素子と、第二のヨー
クと前記磁気抵抗効果素子の間の磁気的結合を行うため
の結合層を備える薄膜磁気ヘッドにおいて、MR素子の
磁気抵抗効果を高めるために設けた磁気結合層が、ヨー
ク又はMR素子のどちらかと絶縁層を介して接してい
て、この磁気結合層を非晶質磁性合金で形成するように
したものである。
【0014】考慮しなければならない二点目は、磁気結
合層とMR素子との位置関係である。MR素子薄膜の特
性を劣化させることなく、MR素子薄膜とヨーク部との
間に磁気結合層を設けるためである。
合層とMR素子との位置関係である。MR素子薄膜の特
性を劣化させることなく、MR素子薄膜とヨーク部との
間に磁気結合層を設けるためである。
【0015】磁気結合層を設けることで、MR素子の素
子抵抗を下げないようにすることを考えなければならな
い。磁気結合層が形成温度の高い物質であっても、磁気
結合層をMR素子よりも先に膜を形成することで、磁気
結合層の形成温度によりMR素子の能力の劣化を招かな
いようにする。
子抵抗を下げないようにすることを考えなければならな
い。磁気結合層が形成温度の高い物質であっても、磁気
結合層をMR素子よりも先に膜を形成することで、磁気
結合層の形成温度によりMR素子の能力の劣化を招かな
いようにする。
【0016】第2の発明としては、磁気結合層の形成の
後に、MR素子の薄膜を形成した構成を持つ薄膜磁気ヘ
ッドの製法を示す。
後に、MR素子の薄膜を形成した構成を持つ薄膜磁気ヘ
ッドの製法を示す。
【0017】基板上に下部ヨークと絶縁層を形成し、そ
の下部ヨークの上に絶縁層をはさみ、下部ヨークと磁気
回路を形成するように上部ヨークを成膜する。その上部
もしくは下部ヨークに設ける磁気ギャップに、磁気回路
を構成するように磁気抵抗効果素子を形成し、磁気ギャ
ップが設けられたヨークと磁気抵抗効果素子の間の磁気
的結合を行うための結合層を形成する薄膜磁気ヘッドの
製法において、磁気結合層を形成した後に、磁気抵抗効
果素子を成膜するようにした薄膜磁気ヘッドの製法であ
る。
の下部ヨークの上に絶縁層をはさみ、下部ヨークと磁気
回路を形成するように上部ヨークを成膜する。その上部
もしくは下部ヨークに設ける磁気ギャップに、磁気回路
を構成するように磁気抵抗効果素子を形成し、磁気ギャ
ップが設けられたヨークと磁気抵抗効果素子の間の磁気
的結合を行うための結合層を形成する薄膜磁気ヘッドの
製法において、磁気結合層を形成した後に、磁気抵抗効
果素子を成膜するようにした薄膜磁気ヘッドの製法であ
る。
【0018】また、磁気結合層とMR素子との間を通過
する磁束の流れを考えたときに、磁気結合層の膜厚と飽
和磁束密度の積を、MR素子の膜厚と飽和磁束密度の積
よりも大きくするように規定する。この磁気結合層とM
R素子薄膜の膜厚の比に対する再生出力の関係から、M
R素子の薄膜の膜厚に対する結合層の必要膜厚を開示す
る。第3の発明としては、磁気結合層の膜厚と飽和磁束
密度の積を、MR素子の膜厚と飽和磁束密度の積よりも
大きくした薄膜磁気ヘッドを提供するものである。
する磁束の流れを考えたときに、磁気結合層の膜厚と飽
和磁束密度の積を、MR素子の膜厚と飽和磁束密度の積
よりも大きくするように規定する。この磁気結合層とM
R素子薄膜の膜厚の比に対する再生出力の関係から、M
R素子の薄膜の膜厚に対する結合層の必要膜厚を開示す
る。第3の発明としては、磁気結合層の膜厚と飽和磁束
密度の積を、MR素子の膜厚と飽和磁束密度の積よりも
大きくした薄膜磁気ヘッドを提供するものである。
【0019】
【実施例】図1は第1の実施例において説明する薄膜磁
気ヘッドの断面図である。本実施例では、非晶質の磁性
合金であるコバルト−ジルコニウム合金Co90Zr10を
磁気結合層に用いたものである。本実施例の薄膜磁気ヘ
ッドは読み取りと書き込み用のヘッドを兼ねている。
気ヘッドの断面図である。本実施例では、非晶質の磁性
合金であるコバルト−ジルコニウム合金Co90Zr10を
磁気結合層に用いたものである。本実施例の薄膜磁気ヘ
ッドは読み取りと書き込み用のヘッドを兼ねている。
【0020】本実施例の薄膜磁気ヘッドは、まず軟磁性
体の基板18に下部ヨーク15が形成されている。その
下部ヨーク15の上に絶縁層20をはさみながら、コイ
ル14を形成する。コイル14の上の絶縁層20上に形
成される上部ヨーク13は、下部ヨーク15と磁気回路
をなすように形成され、磁気記録媒体に向き合う端部は
磁気ギャップ16を構成する。上部ヨーク13に設けら
れたギャップ19に、途切れた磁気回路を構成するため
のMR素子11と磁気結合層12が、絶縁層20を介し
て密接に形成している。
体の基板18に下部ヨーク15が形成されている。その
下部ヨーク15の上に絶縁層20をはさみながら、コイ
ル14を形成する。コイル14の上の絶縁層20上に形
成される上部ヨーク13は、下部ヨーク15と磁気回路
をなすように形成され、磁気記録媒体に向き合う端部は
磁気ギャップ16を構成する。上部ヨーク13に設けら
れたギャップ19に、途切れた磁気回路を構成するため
のMR素子11と磁気結合層12が、絶縁層20を介し
て密接に形成している。
【0021】本実施例では、Co90Zr10スパッタ法に
よって冷却しながら形成するためにMR素子薄膜11で
あるパーマロイの特性を劣化させない。
よって冷却しながら形成するためにMR素子薄膜11で
あるパーマロイの特性を劣化させない。
【0022】また、Co90Zr10で形成される磁気結合
層12のパターニングは、イオンミリング法を使うとパ
ーマロイまでたたいてしまう可能性があるので、リフト
オフ法によっている。リフトオフ法とは、薄膜のパター
ニング方法であって、薄膜をパターニングする部分をそ
のままに残し、その他の部分にレジスト層を形成する。
次に、全面に薄膜を形成し、有機剤などでレジスト層を
除去すると、レジスト層の上に形成された薄膜も除去さ
れ、パターニングされた薄膜が残るという方法である。
層12のパターニングは、イオンミリング法を使うとパ
ーマロイまでたたいてしまう可能性があるので、リフト
オフ法によっている。リフトオフ法とは、薄膜のパター
ニング方法であって、薄膜をパターニングする部分をそ
のままに残し、その他の部分にレジスト層を形成する。
次に、全面に薄膜を形成し、有機剤などでレジスト層を
除去すると、レジスト層の上に形成された薄膜も除去さ
れ、パターニングされた薄膜が残るという方法である。
【0023】全ての実施例で使用されるCo90Zr10合
金は導電性ではあるが、非晶質であるためにパーマロイ
に比べて3倍程度以上の比抵抗を持っている。従って磁
気抵抗効果による再生出力の低下はあまりない。しか
し、磁気結合層12が、ヘッドヨークと直接接触してい
ると、MR素子薄膜11に流れる電流が小さくなりすぎ
て再生出力が著しく低下する。そこで本実施例において
はCo90Zr10合金からなる磁気結合層12と上部ヨー
ク13との間に絶縁層20を介している。
金は導電性ではあるが、非晶質であるためにパーマロイ
に比べて3倍程度以上の比抵抗を持っている。従って磁
気抵抗効果による再生出力の低下はあまりない。しか
し、磁気結合層12が、ヘッドヨークと直接接触してい
ると、MR素子薄膜11に流れる電流が小さくなりすぎ
て再生出力が著しく低下する。そこで本実施例において
はCo90Zr10合金からなる磁気結合層12と上部ヨー
ク13との間に絶縁層20を介している。
【0024】次に図2を参照して他の実施例について説
明する。図2は第2の実施例における薄膜磁気ヘッドの
断面図である。
明する。図2は第2の実施例における薄膜磁気ヘッドの
断面図である。
【0025】前述した第1の実施例では、磁気結合層1
2とMR素子11が密接に形成されていて、磁気結合層
12に電流が流れてしまうことは避けられない。そこで
第2の実施例においては、MR素子11と磁気結合層1
2との間に絶縁層20を設けたものである。リフトオフ
法のためのレジストパターンは前記絶縁層の上に形成し
たが、パーマロイの上に形成することも考えられる。そ
の場合は前記絶縁層がストッパー膜として働くのでイオ
ンミリング法でもパターニングできる。第2の実施例で
は、この時に形成する絶縁層20を磁気ギャップとして
も使用する。
2とMR素子11が密接に形成されていて、磁気結合層
12に電流が流れてしまうことは避けられない。そこで
第2の実施例においては、MR素子11と磁気結合層1
2との間に絶縁層20を設けたものである。リフトオフ
法のためのレジストパターンは前記絶縁層の上に形成し
たが、パーマロイの上に形成することも考えられる。そ
の場合は前記絶縁層がストッパー膜として働くのでイオ
ンミリング法でもパターニングできる。第2の実施例で
は、この時に形成する絶縁層20を磁気ギャップとして
も使用する。
【0026】第3の実施例について説明する。図3は第
3の実施例における薄膜磁気ヘッドの断面図である。
3の実施例における薄膜磁気ヘッドの断面図である。
【0027】第3の実施例では、磁気結合層が形成する
ときの高い形成温度によってMR素子が損傷することを
防ぐために、磁気結合層膜12をMR素子薄膜11より
も先に形成したものである。すなわち、軟磁性体の基板
18の上に磁気結合層膜12を成膜した後に、MR素子
薄膜11、下部ヨーク15を形成する。
ときの高い形成温度によってMR素子が損傷することを
防ぐために、磁気結合層膜12をMR素子薄膜11より
も先に形成したものである。すなわち、軟磁性体の基板
18の上に磁気結合層膜12を成膜した後に、MR素子
薄膜11、下部ヨーク15を形成する。
【0028】本実施例では、磁気結合層12に高い形成
温度をもつMnZnフェライトも使用できる。MnZn
フェライトを磁気結合層12に用いると、下部ヨーク1
5と磁気結合層12の間、もしくは磁気結合層12とM
R素子薄膜の間の何れかに絶縁層を形成する必要が無
い。また本実施例は、パターニングをスパッタエッチ法
で行ったほうが、エッチング断面が急俊にならずパーマ
ロイの磁区構造に悪影響を及ぼさない。
温度をもつMnZnフェライトも使用できる。MnZn
フェライトを磁気結合層12に用いると、下部ヨーク1
5と磁気結合層12の間、もしくは磁気結合層12とM
R素子薄膜の間の何れかに絶縁層を形成する必要が無
い。また本実施例は、パターニングをスパッタエッチ法
で行ったほうが、エッチング断面が急俊にならずパーマ
ロイの磁区構造に悪影響を及ぼさない。
【0029】図4は本発明の実施例における、結合層の
膜厚と飽和磁束密度の積と、MR素子の膜厚と飽和磁束
密度の積との比に対する再生出力の大きさを示す図であ
る。
膜厚と飽和磁束密度の積と、MR素子の膜厚と飽和磁束
密度の積との比に対する再生出力の大きさを示す図であ
る。
【0030】図4より、結合層の膜厚と飽和磁束密度の
積(図中ではMcと記載)と、MR素子の膜厚と飽和磁
束密度の積(図中ではMmrと記載)との比が1を超え
る付近において再生出力が飽和してきていることがわか
る。このことは、結合層の膜厚と飽和磁束密度の積が、
MR素子の膜厚と飽和磁束密度の積に対して大きくない
と磁気結合層に捕らえられた磁束が少なく、磁気結合層
の効果が充分に発揮されないことを示している。
積(図中ではMcと記載)と、MR素子の膜厚と飽和磁
束密度の積(図中ではMmrと記載)との比が1を超え
る付近において再生出力が飽和してきていることがわか
る。このことは、結合層の膜厚と飽和磁束密度の積が、
MR素子の膜厚と飽和磁束密度の積に対して大きくない
と磁気結合層に捕らえられた磁束が少なく、磁気結合層
の効果が充分に発揮されないことを示している。
【0031】よって、結合層の膜厚と飽和磁束密度の積
が磁気抵抗効果素子の膜厚と飽和磁束密度の積よりも大
きいという関係が、磁気結合層とMR素子にあることに
より、磁気結合層により再生出力を増加することができ
る磁気抵抗効果型の薄膜磁気ヘッドを得ることができ
る。
が磁気抵抗効果素子の膜厚と飽和磁束密度の積よりも大
きいという関係が、磁気結合層とMR素子にあることに
より、磁気結合層により再生出力を増加することができ
る磁気抵抗効果型の薄膜磁気ヘッドを得ることができ
る。
【0032】本実施例では、MR素子が充分な再生出力
を得るための磁気結合層の必要膜厚を規定できる。
を得るための磁気結合層の必要膜厚を規定できる。
【0033】第4の実施例を図7に示す。図7はMR素
子を磁気シールド17の間に挾んだタイプの読み取り用
薄膜磁気ヘッドの断面図である。
子を磁気シールド17の間に挾んだタイプの読み取り用
薄膜磁気ヘッドの断面図である。
【0034】本実施例においては磁気結合層12を媒体
対向面側の上部ヨーク13とMR素子11との間にしか
置いていないが、再生出力に大きな差は無い。
対向面側の上部ヨーク13とMR素子11との間にしか
置いていないが、再生出力に大きな差は無い。
【0035】第5の実施例を図8に示す。図8は本発明
を適用した垂直記録の読み取り用ヘッドの断面図であ
る。本ヘッドは軟磁性体の基板18の上に形成してい
る。
を適用した垂直記録の読み取り用ヘッドの断面図であ
る。本ヘッドは軟磁性体の基板18の上に形成してい
る。
【0036】図1、図2、図3を参照した実施例におい
て、夫々の薄膜磁気ヘッドはコイル14を有し、読み取
りと再生を両方行える形態を取っているが、読み取り専
用の薄膜磁気ヘッドとしてコイル14を除いてもよい。
て、夫々の薄膜磁気ヘッドはコイル14を有し、読み取
りと再生を両方行える形態を取っているが、読み取り専
用の薄膜磁気ヘッドとしてコイル14を除いてもよい。
【0037】また、本発明における実施例を磁気記録装
置、例えば磁気ディスク記録装置に適用する。図1にお
けるヨーク型MRヘッドの本発明における実施例の断面
図で説明する。上部ヨーク13と磁気ギャップ16と下
部ヨーク15に相対する位置に磁気記録媒体(図示せ
ず)を設け、その磁気記録媒体から上部ヨーク13、下
部ヨーク15が磁気回路を形成する。その磁気回路に生
じる磁束の変化を、MR素子11によって信号の変化に
変換し、記録された情報を再生する。
置、例えば磁気ディスク記録装置に適用する。図1にお
けるヨーク型MRヘッドの本発明における実施例の断面
図で説明する。上部ヨーク13と磁気ギャップ16と下
部ヨーク15に相対する位置に磁気記録媒体(図示せ
ず)を設け、その磁気記録媒体から上部ヨーク13、下
部ヨーク15が磁気回路を形成する。その磁気回路に生
じる磁束の変化を、MR素子11によって信号の変化に
変換し、記録された情報を再生する。
【0038】本実施例は、従来のヨーク型MRヘッドを
用いた場合に比べて、磁気ディスクに記録された磁気記
録情報に対し、再生感度の高い磁気記録装置を実現でき
る。
用いた場合に比べて、磁気ディスクに記録された磁気記
録情報に対し、再生感度の高い磁気記録装置を実現でき
る。
【0039】
【発明の効果】本発明により、磁気抵抗効果を高める磁
気結合層を有する、磁気抵抗効果型の薄膜磁気ヘッドを
得ることができる。
気結合層を有する、磁気抵抗効果型の薄膜磁気ヘッドを
得ることができる。
【図1】本発明の第1の実施例における、非晶質な磁性
合金を磁気結合層に用いた薄膜磁気ヘッドを示す断面図
合金を磁気結合層に用いた薄膜磁気ヘッドを示す断面図
【図2】本発明の第2の実施例における、MR素子薄膜
と磁気結合層との間に絶縁層を設けた薄膜磁気ヘッドを
示す断面図
と磁気結合層との間に絶縁層を設けた薄膜磁気ヘッドを
示す断面図
【図3】本発明の第3の実施例における、磁気結合層膜
をMR素子薄膜よりも先に形成した薄膜磁気ヘッドを示
す断面図
をMR素子薄膜よりも先に形成した薄膜磁気ヘッドを示
す断面図
【図4】本発明の実施例における、結合層の膜厚と飽和
磁束密度の積と、MR素子の膜厚と飽和磁束密度の積と
の比に対する再生出力を表す図
磁束密度の積と、MR素子の膜厚と飽和磁束密度の積と
の比に対する再生出力を表す図
【図5】従来のヨーク型MRヘッドの断面図
【図6】ヨーク中のギャップとMR素子薄膜との間に磁
気的結合を強める結合層を備えたヨーク型MRヘッドの
断面図
気的結合を強める結合層を備えたヨーク型MRヘッドの
断面図
【図7】本発明の第4の実施例における、MR素子を磁
気シールド膜の間に挾んだ薄膜磁気ヘッドの断面図
気シールド膜の間に挾んだ薄膜磁気ヘッドの断面図
【図8】本発明の第5の実施例における垂直磁気記録用
の薄膜磁気ヘッドの断面図
の薄膜磁気ヘッドの断面図
11:MR素子 12:磁気結合層 13:上
部ヨーク 14:コイル 15:下部ヨーク 16:磁
気ギャップ 17:磁気シールド 18:基板 19:ギ
ャップ 20:絶縁層 Mc:結合層の膜厚と飽和磁束密度の積 Mmr:MR素子の膜厚と飽和磁束密度の積
部ヨーク 14:コイル 15:下部ヨーク 16:磁
気ギャップ 17:磁気シールド 18:基板 19:ギ
ャップ 20:絶縁層 Mc:結合層の膜厚と飽和磁束密度の積 Mmr:MR素子の膜厚と飽和磁束密度の積
Claims (4)
- 【請求項1】磁気回路を形成し得るように配置された第
1及び第2のヨークと、前記第二のヨークに設けられた
磁気ギャップに磁気回路を構成するように設置されてい
る磁気抵抗効果素子と、第二のヨークと前記磁気抵抗効
果素子の間の磁気的結合を行うための結合層を備える薄
膜磁気ヘッドにおいて、前記第二のヨークと前記結合層
の間か、前記結合層と前記磁気抵抗効果素子の間の間隙
に絶縁層を設け、前記結合層を非晶質の磁性合金で形成
したことを特徴とする薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項2】基板上に第1のヨークと絶縁層を形成し、
該第1のヨークの上に絶縁層をはさみ、該第1のヨーク
と磁気回路を形成する第2のヨークを順次成膜し、前記
第1もしくは第2のヨークに設ける磁気ギャップに対
し、磁気回路を構成するように磁気抵抗効果素子を形成
し、前記磁気ギャップを設けるヨークと前記磁気抵抗効
果素子の間の磁気的結合を行うための結合層を形成する
薄膜磁気ヘッドの製法において、前記結合層を形成した
後に前記磁気抵抗効果素子を成膜することを特徴とする
薄膜磁気ヘッドの製法。 - 【請求項3】磁気回路を形成し得るように配置された第
1及び第2のヨークと、前記第二のヨークに設けられた
磁気ギャップに磁気回路を構成するように設置されてい
る磁気抵抗効果素子と、第二のヨークと前記磁気抵抗効
果素子の間の磁気的結合を行うための結合層を備える薄
膜磁気ヘッドにおいて、前記結合層の膜厚と飽和磁束密
度の積が、前記磁気抵抗効果素子の膜厚と飽和磁束密度
の積よりも大きいことを特徴とする薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項4】磁気記録媒体に対して、情報の再生を行う
磁気ヘッドと、該磁気ヘッドを用いて該磁気記録媒体へ
情報の再生を行わせる制御手段を持つ磁気記録装置にお
いて、前記磁気ヘッドは、磁気回路を形成し得るように
配置された第1及び第2のヨークと、前記第二のヨーク
に設けられた磁気ギャップに磁気回路を構成するように
設置されている磁気抵抗効果素子と、第二のヨークと前
記磁気抵抗効果素子の間の磁気的結合を行うための結合
層を備え、前記第二のヨークと前記結合層の間か、前記
結合層と前記磁気抵抗効果素子の間の間隙に絶縁層を設
け、前記結合層を非晶質の磁性合金で形成し、磁気記録
媒体上の磁気的変化を前記磁気抵抗効果素子からの信号
の変化としてとらえて情報の再生を行うことを特徴とす
る磁気記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15807991A JPH056515A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 薄膜磁気ヘツド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15807991A JPH056515A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 薄膜磁気ヘツド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH056515A true JPH056515A (ja) | 1993-01-14 |
Family
ID=15663840
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15807991A Pending JPH056515A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 薄膜磁気ヘツド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH056515A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0654782A2 (en) * | 1993-11-22 | 1995-05-24 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Magnetic head having a head face and a thin-film structure, and method of manufacturing the magnetic head |
-
1991
- 1991-06-28 JP JP15807991A patent/JPH056515A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0654782A2 (en) * | 1993-11-22 | 1995-05-24 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Magnetic head having a head face and a thin-film structure, and method of manufacturing the magnetic head |
EP0654782A3 (en) * | 1993-11-22 | 1995-06-21 | Philips Electronics Nv | Magnetic head having a head face and a thin-film structure, and method of manufacturing the magnetic head. |
BE1007775A3 (nl) * | 1993-11-22 | 1995-10-17 | Philips Electronics Nv | Magneetkop, voorzien van een kopvlak en een dunnefilm structuur, en werkwijze voor het vervaardigen van de magneetkop. |
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