JP2009087506A - 垂直記録用再生磁気ヘッド、複合型薄膜磁気ヘッド、及び、磁気記録装置 - Google Patents

垂直記録用再生磁気ヘッド、複合型薄膜磁気ヘッド、及び、磁気記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 垂直記録用再生磁気ヘッド、複合薄膜磁気ヘッド、及び、磁気記録装置に関し、バイアス磁界方向を均一化し、フリー層磁化を揃える。
【解決手段】 フリー層、非磁性中間層、ピンド層、及び、反強磁性層を順次積層した磁気抵抗効果膜1の両端に磁区制御膜2を設けた磁気抵抗効果膜1を備えた垂直記録用再生磁気ヘッドにおける磁区制御膜2の素子高さ方向の寸法を磁気抵抗効果膜1の素子高さ方向の寸法より大きくする。
【選択図】 図1

Description

本発明は垂直記録用再生磁気ヘッド、複合型薄膜磁気ヘッド、及び、磁気記録装置に関するものであり、特に、センス電流を磁気抵抗効果膜の膜厚方向に流すCPP(Current Perpendicular to Plane)構造の磁気抵抗効果素子に印加されるバイアス磁界方向分布を改善するための構成に特徴のある垂直記録用再生磁気ヘッド、複合型薄膜磁気ヘッド、及び、磁気記録装置に関するものである。
近年、各種の情報処理機器における記憶手段として、HDD(ハードディスクドライブ)装置が用いられているが、このようなHDD装置における磁気ヘッドを構成する再生磁気ヘッドとしてスピンバルブ(SV)膜を用いた磁気抵抗効果素子が用いられている。
このスピンバルブ膜を用いた磁気抵抗効果素子は、二層の磁性層を有し、そのうち一方の磁性層は反強磁性層との間の一方向異方性磁界Hua等により磁化方向を固定したピンド層であり、他方の磁性層は外部磁界に対して容易に磁化方向が変化するフリー層である。
そして、これら磁性層間の磁化方向の相対角度によって素子抵抗が変化するという性質を利用し、素子抵抗の変化に基づいて当該外部磁界の方向、及び大きさを検出する。
CPP構造のCPP−SV膜やTMR(tunnel magnetoresistance)膜等の磁気抵抗効果膜を用いた再生磁気ヘッドにおいては、磁気抵抗効果膜の両端に素子高さ方向寸法と同寸法の磁区制御膜(ハードバイアス膜)を配置し、磁気抵抗効果膜のフリー層磁化を磁気ヘッドのコア幅方向に向け、磁気ヘッドとしての線形応答性を高めている(例えば、特許文献1或いは特許文献2参照)。
両者の素子高さ方向寸法が同じであるのは製造が容易であること、素子寸法が比較的大きな領域では両磁区制御膜間の磁場分布の影響が小さいこと等が理由である。
特開2002−123916号公報 特開2003−303406号公報
しかしながら、厳密には両磁区制御層間の磁場方向には分布があり、高密度化に伴う素子寸法の減少によりその影響が無視できなくなるので、その様子を図11を参照して説明する。
図11参照
図11は、従来のCPP構造磁気抵抗効果素子の要部平面図であり、磁気抵抗効果膜61の両側に素子高さ方向の寸法が同じ磁区制御膜62が設けられている。
この場合、バイアス磁界は磁区制御膜62の素子高さ方向の中央部では一様に所望の素子幅方向に分布するが、磁区制御膜62の素子高さ方向の端部においてバイアス磁界は外側へ広がる分布となる。
したがって、磁気抵抗効果膜61と磁区制御膜62の素子高さが等しい場合には、この磁区制御膜62の端部のバイアス磁界不均一領域が磁気抵抗効果膜61のフリー層の位置と重なるため、この位置、即ち、磁気抵抗効果素子の上下端部領域において、フリー層磁化方向に分布が生じてしまう。
このようなフリー層磁化方向の分布は、上図に示すように、コア幅が比較的大きな場合には、したがって、素子高さが比較的大きな場合には、影響は少ないものの、下図に示すように、高密度化に伴ってコア幅が小さくなると、フリー層磁化方向の分布の影響が大きくなり、磁気抵抗効果素子の出力低減や磁化分散によるノイズ発生の原因になるという問題がある。
したがって、本発明は、バイアス磁界方向を均一化し、フリー層磁化を揃えることを目的とする。
ここで図1を参照して、本発明における課題を解決するための手段を説明する。
なお、図における符号3,4は、それぞれ下部電極を兼ねる下部磁気シールド層及び絶縁膜である。
図1参照
上記の課題を解決するために、本発明は、反強磁性層、ピンド層、非磁性中間層、及び、フリー層が積層されてなる磁気抵抗効果膜1の両端に磁区制御膜2を設けた磁気抵抗効果膜1を備えた垂直記録用再生磁気ヘッドであって、磁区制御膜2の素子高さ方向の寸法が磁気抵抗効果膜1の素子高さ方向の寸法より大きいことを特徴とする。
このように、磁区制御膜2の素子高さ方向の寸法を磁気抵抗効果膜1の素子高さ方向の寸法より大きくすることによって、磁気抵抗効果素子に印加されるバイアス磁界方向分布を改善し、フリー層の磁化を均一化することが可能となる。
これにより、磁気抵抗効果素子の出力低減や磁化分散によるノイズ発生を抑制し、さらには、それを用いた磁気ヘッドの性能の向上が可能になる。
また、この場合、磁区制御膜2の素子高さ方向の下端と磁気抵抗効果膜1の素子高さ方向の下端が一致していることが望ましく、それによって、磁気抵抗効果膜1のABS面(媒体対向面)を磁気記録媒体により近接させることができる。
また、この場合の磁区制御膜2の素子高さ方向の寸法は、磁気抵抗効果膜1の素子高さ方向の寸法の1.2倍以上であることが望ましく、それによって、バイアス磁界分布のバラツキを最小化することができる。
なお、上限は特にないものの、あまり大きくても意味がないので、2倍以下とすることが望ましい。
このような、磁区制御膜2の素子高さ方向の寸法の影響が大きくあらわれるのは、磁気抵抗効果膜1のコア幅及び素子高さがいずれも120nm以下、より顕著には100nm以下の場合である。
なお、原理的な下限は特にないものの、製造技術上の精度や磁気記録媒体からの磁界に対するセンス電流の出力の大きさと、その検出精度に依存する。
上述の垂直記録用再生磁気を誘導型の記録磁気ヘッドと積層させることによって、ノイズの少ない高密度記録複合型薄膜磁気ヘッドを実現することができる。
また、この複合型薄膜磁気ヘッドを垂直磁気記録媒体とともに搭載することによって、高性能の高密度磁気記録装置を実現することができる。
本発明によれば、磁気抵抗効果素子を用いた再生磁気ヘッドのバイアス磁界分布を改善し、フリー層の磁化方向の制御が可能となり、これにより、再生ヘッドの出力低減や磁化分散によるノイズ発生を抑制し、さらには、それを用いた磁気記録装置の性能を向上させることが可能になる。
ここで、図1乃至図4を参照して発明を実施するための最良の形態を説明する。
再び、図1参照
図1は、本発明の実施の形態の磁気抵抗効果素子の概念的構成図であり、上図は概略的平面図であり、下図は上図におけるA−A′を結ぶ一点鎖線に沿った概略的断面図であり、下部電極を兼ねる下部磁気シールド層3の上に設けた磁気抵抗効果膜1の両側に素子高さが磁気抵抗効果膜1の素子高さより大きな磁区制御膜2が設けられている。
この本発明の実施の形態においては、磁気抵抗効果膜1の素子高さ方向の寸法に対し、磁区制御膜2の素子高さ方向の寸法を大きくしているので、磁気抵抗効果膜1の素子高さ方向の上端部でのバイアス磁界分布を均一にすることができ、それによって、フリー層磁化方向を均一化する効果が得られる。
図2参照
図2は、このような効果を定量的に評価するためのシミュレーションモデルの概略的平面図であり、コア幅がLMRで素子高さがHMRの磁気抵抗効果膜11の両側に幅がLHBで素子高さがHHBの磁区制御膜12が設けている。
このような構成の磁気抵抗効果膜11及び磁区制御膜12の寸法によるバイアス磁界分布を汎用磁場計算ソフト:ELF MAGIC(株式会社エルフ社製商品名)を用いて算出した。
ここでは、計算パラメータとして、磁気抵抗効果膜11の寸法(コア幅、素子高さ)、及び磁区制御膜12の寸法(コア幅方向の長さ、素子高さ)を用い、磁区制御膜12は厚さを20nm、磁束密度を1Tと仮定し、図中右側に磁化方向を固定した。
また、磁気抵抗効果膜11のフリー層が両側に設けた磁区制御膜12の間に配置されることを想定し、その位置で空間磁界分布を算出した。
図3参照
図3は、バイアス磁界方向(角度)の標準偏差(バラツキ)の磁区制御膜の素子高さ寸法依存性の説明図であり、ここでは、フリー層位置に相当する各空間位置におけるバイアス磁界方向(角度)の標準偏差(バラツキ)を示している。
なお、ここでは、図2における右方向、即ち、磁区制御膜12の磁化方向を0度としている。
この場合、図3における5つのサンプルにおけるパラメータ(磁気抵抗効果素子幅〔nm〕、磁気抵抗効果素子高さ〔nm〕、磁区制御膜幅〔μm〕、磁区制御膜高さ〔μm〕)の組み合わせは、
サンプル1(100,100,5,0.04〜0.2)
サンプル2(50,50,5,0.04〜0.2)
サンプル3(50,100,5,0.04〜0.2)
サンプル4(100,100,0.12,0.04〜0.2)
サンプル5(100,100,0.2,0.04〜0.2)
であり、磁区制御膜高さを0.04〜0.2μm(40〜200nm)の範囲で振っている。
図から明らかなように、磁区制御膜12の素子高さ寸法が増大するにつれバイアス磁界方向のバラツキは低減し、ある寸法からその値はほぼ一定となることがわかる。
これは磁気抵抗効果素子の素子高さ方向の上側で発生していた従来のようなバイアス磁界分布が、磁区制御膜12の高さ寸法が増大するにつれ分散が無視できるほど一様になっていることを示している。
また、サンプル1とサンプル5との比較から磁区制御膜12の幅の影響は小さく、磁区制御膜12の高さ寸法が重要であることがわかる。
図4参照
図4は、バイアス磁化角度のバラツキ(標準偏差)の規格化値の素子高さ比依存性の説明図であり、ここでは、バイアス磁化角度のバラツキ(標準偏差)を磁区制御膜12を高くし磁界分布が最小となったバラツキ(磁区制御膜高さ0.16μmにおける標準偏差)で規格化した値を示す。
また、横軸は各条件における磁区制御膜高さを磁気抵抗効果素子高さで規格化した値を示す。
図から明らかなように、磁気抵抗効果膜11の寸法によらずバイアス磁界分布が磁気抵抗効果膜11と磁区制御膜12との寸法比に依存することがわかる。
この場合、その寸法比を1.2以上にすることでバイアス磁界分布のバラツキを最小限に抑制することができることが分かる。
次に、図5乃至図8を参照して、本発明の実施例1の垂直記録用再生磁気ヘッドの製造工程を説明する。
図5参照
まず、スライダーの母体となる、Al2 3 −TiC基板上にAl2 3 膜(いずれも図示を省略)を介してNiFeからなる下部磁気シールド層21を設け、その上に、スパッタリング法を用いてTMR膜22を形成する。
このTMR膜22は、例えば、5nmのTa下地層23、8nmのPdPtMn反強磁性層24、2nmのCoFeBピンド層25、MgOからなるトンネル絶縁膜26、1.5nmのCoFeBフリー層27、2nmのNiFeフリー層28、及び、6nmのTaキャップ層29からなる。
次いで、コア幅が50〜120nm、例えば、100nmになるように加工を設けたレジストパターン30をマスクとしてイオンミリングを施すことによって、所定の形状に加工することによってTMR膜22の露出部をエッチングして下部磁気シールド層21を露出させる。
図6参照
次いで、例えば、ステップカバレッジの良好なCVD法を用いて厚さが、例えば、5nmのAl2 3 膜31を形成したのち、例えば、直進性に優れたロングスロースパッタリング法を用いて厚さが、例えば、25nmのCoCrPtからなる磁区制御膜32を堆積する。
次いで、レジストパターン30を除去することによって、磁気抵抗効果素子を構成するTMR膜22の両側を磁区制御膜32で埋め込んだ構成が得られる。
図7参照
次いで、TMR膜22及び磁区制御膜32のサイズを規定するレジストパターン33を設け、イオンミリング法を用いることによって、露出部を下部磁気シールド層21に達するまでエッチング除去する。
この際の微細なレジストパターン33は、例えば、スキャナー装置やEB描画装置を用いることでTMR膜22及び磁区制御膜32に対して精度良く位置合わせをすることができる。
この場合、TMR膜22の素子高さは50〜120nm、例えば、100nmとし、磁区制御膜32の素子高さはTMR膜22の1.2倍以上、例えば、2倍になるようにする。
なお、磁区制御膜32のコア幅方向のサイズは任意であるが、例えば、素子高さと同じにする。
図8参照
次いで、再び、直進性に優れたロングスロースパッタリング法を用いて厚さが、例えば、25nmのAl2 3 膜34を堆積させたのち、レジストパターン33を除去することによって、TMR膜22及び磁区制御膜32の周囲がAl2 3 膜34で埋め込まれて全体が平坦化される。
最後に、スパッタリング法を用いて上部磁気シールド層(図示は省略)を設けることによって、本発明の実施例1の垂直記録用再生磁気ヘッドの基本構成が完成する。
次に、図9を参照して、本発明の実施例2の垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドを説明する。
図9参照
まず、上記の実施例1の製造工程の全く同様に、スライダーの母体となる、Al2 3 −TiC基板上にAl2 3 膜(いずれも図示を省略)を介して下部磁気シールド層21、TMR膜22、磁区制御膜32、Al2 3 膜34、及び、上部磁気シールド層35を設ける。
次いで、上部磁気シールド層35上にAl2 3 膜36を全面に設けたのち、選択電解メッキ法を用いてAl2 3 膜36上に厚さが1〜3μm、例えば、1.0μmのNiFeからなる主磁極補助層37を設ける。
なお、電解メッキ工程におけるメッキベース層については説明を省略する。
次いで、スパッタリング法を用いて全面にAl2 3 膜を堆積させたのち、CMP(化学機械研磨)法を用いて平坦化することによって、ヘッド媒体対向面側の凹部をAl2 3 埋込層38で埋め込み、次いで、選択電解メッキ法を用いて全面に厚さが0.15〜0.30μm、例えば、0.25μmのCoNiFe層39を形成する。
次いで、スパッタリング法を用いて全面に厚さが30〜100nm、例えば、60nmで、非磁性体、例えば、Ruからなるギャップ層40を設ける。
この場合のギャップ層40の膜厚は、最終的な磁気ヘッド構造において、ヘッド媒体対向面から垂直記録媒体の裏打ち層表面までの距離の1〜2倍程度となるように設定する。
次いで、選択電解メッキ法を用いてヘッド媒体対向面側に厚さが0.3〜0.5μm、例えば、0.5μmのCoNiFe層を堆積させたのち、レジストパターン(図示を省略)をマスクとして傾斜方向からArイオンを用いたイオンミリングを施すことによってCoNiFe層乃至Al2 3 埋込層38の先端部を選択的に除去して主磁極41及び突出部42を形成する。
次いで、再び、スパッタリング法を用いて全面にAl2 3 膜を堆積させたのち、CMP法を用いて平坦化することによって、Al2 3 埋込層43を形成したのち、再び、選択電解メッキ法を用いてAl2 3 埋込層43上にCuを選択的に成膜して平面スパイラル状のライトコイル44を形成する。
次いで、ライトコイル44を覆うようにフォトレジストを設け、このフォトレジストを被覆絶縁膜45としたのち、再び、選択電解メッキ法を用いてNiFe層を堆積させ、被覆絶縁膜45上に堆積したNiFe層をリターンヨーク46とし、被覆絶縁膜45のヘッド媒体対向面側の側面に堆積したNiFe層をシールド層47とする。
なお、ライトコイル44は主磁極41とリターンヨーク46とを磁気的に接続するリターンヨーク46と一体に形成された接続部48を中心として巻回した構造となっている。 最後に、ヘッド媒体対向面側を切断し、素子高さを調整するようにABS面を研磨することによって、垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドの基本構成が完成する。
次に、図10を参照して、本発明の実施例3の磁気ディスク装置を説明するが、この磁気ディスク装置は上述の実施例2の垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドを搭載したものである。
図10参照
図10は、本発明の実施例3の磁気ディスク装置の平面図であり、磁気ディスク装置50は、スピンドルモータ53の回転軸に取り付けられるとともに、ディスククランプリング52によって固定された磁気ディスク51、磁気ディスク51に書き込まれた磁気情報を読み取るとともに、磁気ディスク51に磁気情報を書き込む実施例2に記載した垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドを備えたスライダー54、スライダー54の先端部に取り付けた微動アーム55、微動アーム55を駆動する一対の圧電アクチュエータ(図示を省略)、微動アーム55を軸56により揺動支持するとともに磁気ディスク装置50のシャーシ57に回動可能に支持されたベースアーム58、ベースアーム58を駆動する電磁アクチュエータ59によって構成される。
以上、本発明の各実施例を説明してきたが、本発明は各実施例に記載された構成・条件等に限られるものではなく各種の変更が可能であり、例えば、上記の実施例1においては再生磁気ヘッドをTMR素子で構成しているが、TMR素子に限られるものではなく、トンネル絶縁膜の代わりに非磁性中間層、例えば、Cu中間層を設けたGMR素子を用いても良いものである。
また、上記の実施例1においては、TMR膜と磁区制御膜を分離するAl2 3 膜をCVD法を用いて成膜しているが、CVD法に限られるものではなく、CVD法と同様に膜付き回りが良い成膜手法であるALD(原子層堆積)法を用いても良いものである。
また、上記の実施例1においては説明を簡単にするために、イオンミリングだけで素子高さを決定しているが、磁気抵抗効果膜、磁区制御膜の高さ寸法は、従来と同様に媒体対抗面(ABS面)からの研磨法により決定しても良いものであり、研磨分を見込んでイオンミリングを行えば良い。
また、上記の実施例1においては、ABS面において磁気抵抗効果膜、磁区制御膜を一致させているが、必ずしも一致させる必要はなく、ABS面において磁気抵抗効果膜が引っ込むようにしても良く、それによって、磁気抵抗効果膜の下端においてもフリー層の磁界分布のばらつきをより少なくすることができる。
また、上記の実施例1に示した製造方法は単なる一例であり、このような製造方法に限られるものではなく、他の製造方法を用いても良いものであり、例えば、上記の実施例1においては磁区制御膜の形成をリフトオフ法を用いて行っているが、リフトオフ法を用いずに形成しても良いものである。
即ち、TMR膜を所定の形状にエッチングしたのちレジストパターンを除去し、全面にAl2 3 膜、磁区制御膜、及び、Ta膜を堆積させたのち、全面が平坦になるようにTMR膜の頂部に堆積したAl2 3 膜が完全に除去されるまでCMP研磨を行うことによって、TMR膜の両側を磁区制御膜で埋め込んでも良いものである。
また、上記の実施例1においては、TMR膜を堆積する際に、反強磁性層側から堆積しているが、フリー層側から堆積しても良いものであり、その場合には、反強磁性層としてIrMnを用いても良いものである。
ここで、再び図1を参照して、本発明の詳細な特徴を改めて説明する。
再び、図1参照
(付記1) 反強磁性層、ピンド層、非磁性中間層、及び、フリー層が積層されてなる磁気抵抗効果膜1の両端に磁区制御膜2を設けた磁気抵抗効果膜1を備えた垂直記録用再生磁気ヘッドであって、前記磁区制御膜2の素子高さ方向の寸法が前記磁気抵抗効果膜1の素子高さ方向の寸法より大きいことを特徴とする垂直記録用再生磁気ヘッド。
(付記2) 前記磁区制御膜2の素子高さ方向の下端と磁気抵抗効果膜1の素子高さ方向の下端が一致していることを特徴とする付記1記載の垂直記録用再生磁気ヘッド。
(付記3) 前記磁区制御膜2の素子高さ方向の寸法が、前記磁気抵抗効果膜1の素子高さ方向の寸法の1.2倍以上であることを特徴とする付記1または2に記載の垂直記録用再生磁気ヘッド。
(付記4) 上記磁気抵抗効果膜1のコア幅及び素子高さがいずれも120nm以下であることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1に記載の垂直記録用再生磁気ヘッド。
(付記5) 付記1乃至4のいずれか1に記載の垂直記録用再生磁気と記録磁気ヘッドとを積層させたことを特徴とする複合型薄膜磁気ヘッド。
(付記6) 付記5記載の複合型薄膜磁気ヘッドと垂直磁気記録媒体とを備えたことを特徴とする磁気記録装置。
本発明の活用例としては、垂直記録用再生磁気ヘッドが典型的なものであるが、再生磁気ヘッドに限られるものではなく、磁気記録以外の磁気センサを構成する磁気抵抗効果素子の構成としても適用されるものである。
本発明の実施の形態の磁気抵抗効果素子の概念的構成図である。 シミュレーションモデルの概略的平面図である。 バイアス磁界方向の標準偏差の磁区制御膜の素子高さ寸法依存性の説明図である。 バイアス磁界方向の標準偏差の規格化値の素子高さ比依存性の説明図である。 本発明の実施例1の垂直記録用再生磁気ヘッドの途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1の垂直記録用再生磁気ヘッドの図5以降の途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1の垂直記録用再生磁気ヘッドの図6以降の途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1の垂直記録用再生磁気ヘッドの図7以降の製造工程の説明図である。 本発明の実施例2の垂直記録用複合型薄膜磁気ヘッドの概略的構成図である。 本発明の実施例3の磁気ディスク装置の平面図である。 従来のCPP構造磁気抵抗効果素子の要部平面図である。
符号の説明
1 磁気抵抗効果膜
2 磁区制御膜
3 下部磁気シールド層
4 絶縁膜
11 磁気抵抗効果膜
12 磁区制御膜
21 下部磁気シールド層
22 TMR膜
23 Ta下地層
24 PdPtMn反強磁性層
25 CoFeBピンド層
26 トンネル絶縁膜
27 CoFeBフリー層
28 NiFeフリー層
29 Taキャップ層
30 レジストパターン
31 Al2 3
32 磁区制御膜
33 レジストパターン
34 Al2 3
35 上部磁気シールド層
36 Al2 3
37 主磁極補助層
38 Al2 3 埋込層
39 CoNiFe層
40 ギャップ層
41 主磁極
42 突出部
43 Al2 3 埋込層
44 ライトコイル
45 被覆絶縁膜
46 リターンヨーク
47 シールド層
48 接続部
50 磁気ディスク装置
51 磁気ディスク
52 ディスククランプリング
53 スピンドルモータ
54 スライダー
55 微動アーム
56 軸
57 シャーシ
58 ベースアーム
59 電磁アクチュエータ
61 磁気抵抗効果膜
62 磁区制御膜

Claims (5)

  1. 反強磁性層、ピンド層、非磁性中間層、及び、フリー層が積層されてなる磁気抵抗効果膜の両端に磁区制御膜を設けた磁気抵抗効果膜を備えた垂直記録用再生磁気ヘッドであって、前記磁区制御膜の素子高さ方向の寸法が前記磁気抵抗効果膜の素子高さ方向の寸法より大きいことを特徴とする垂直記録用再生磁気ヘッド。
  2. 前記磁区制御膜の素子高さ方向の下端と磁気抵抗効果膜の素子高さ方向の下端が一致していることを特徴とする請求項1記載の垂直記録用再生磁気ヘッド。
  3. 前記磁区制御膜の素子高さ方向の寸法が、前記磁気抵抗効果膜の素子高さ方向の寸法の1.2倍以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の垂直記録用再生磁気ヘッド。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の垂直記録用再生磁気と記録磁気ヘッドとを積層させたことを特徴とする複合型薄膜磁気ヘッド。
  5. 請求項4記載の複合型薄膜磁気ヘッドと垂直磁気記録媒体とを備えたことを特徴とする磁気記録装置。
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