JP2011203504A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱定着方式の定着装置を備える画像形成装置において、電力供給が不安定な状態であっても、画像形成動作開始前に、定着手段の蓄熱量を充分に確保して定着不良の発生を防止できるとともに、印字の高速化を実現できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 画像形成装置1は、画像形成部2と中間転写部3と2次転写部4と定着部6と電源71と電圧検知手段72と温度検知手段70と定着部制御回路6aとを含む。定着部制御回路6aは、切替制御部6bと電圧判定部6cと温度判定部6dと準備制御部6eとを有する。準備制御部6eは、切替制御部6bが熱源54および駆動手段73に対する通電状態を電気の遮断状態から導通状態に切替え、電圧判定部6cが閾値電圧未満であると判定した場合、温度判定部6dが設定温度以上であると判定した後、切替制御部6bが導通状態を所定の空転時間にわたって継続するように加熱手段の準備動作を制御する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
複写機、レーザプリンタ、ファクシミリなどに多く採用されている電子写真方式の画像形成装置には、熱定着方式の定着装置が備えられている。熱定着方式の定着装置は、定着ローラと加圧ローラとを含む。定着ローラおよび加圧ローラは、金属などから構成される芯金と、芯金の表面に形成された、離型性の良好な樹脂またはゴムで構成される弾性体層とを含む。定着ローラの内部には、熱源となるヒータが設けられ、ヒータから発生する熱によって、定着ローラおよび加圧ローラを所定の温度になるよう加熱する。熱定着方式の定着装置では、定着ローラおよび加圧ローラを所定の温度まで加熱した後、加熱定着ローラと加圧ローラとを圧接させることでこれらのローラ間に形成される定着ニップ部に、未定着トナー像が担持された記録媒体を通過させることで、未定着トナー像を構成するトナーを加熱溶融し、未定着トナー像を記録媒体に定着させる。このような熱定着方式の定着装置は、定着ローラおよび加圧ローラ全体が所定の温度に保持されるため、印字の高速化に適している。
しかしながら、上記のような熱定着方式の定着装置は、画像形成装置の電源投入時に、定着ローラの内部に設けたヒータによって、定着ローラおよび加圧ローラを所定の温度まで加熱する必要があるため、電源投入時点から印字可能となるまでの時間(ウォーミングアップ時間)が比較的長くなる。そのため、ユーザーが電源を投入してから、画像が印字された記録媒体が出力されるまでの時間が長くなるという問題がある。
ウォーミングアップ時間を短縮させる方法として、たとえば定着ローラの芯金を薄肉化し、定着ローラの熱容量を小さくする方法がある。また、画像が印字された記録媒体が出力されるまでの時間を短縮する方法として、定着ローラの表面温度が定着可能な所定の温度に到達してからわずかな時間で通紙動作を開始する方法がある。
しかしながら、熱容量が小さい定着ローラを備える定着装置では、ウォーミングアップ完了直後において、定着ローラの蓄熱量が充分ではない場合がある。このような場合、定着動作時に定着ニップ部を通過する記録媒体によって定着ローラ表面の熱が奪われて、定着ローラの表面温度を定着可能な所定の温度に維持することができず、定着不良が発生する。
また、消費電力を極力削減して省エネ化を達成するために、ジョブ停止時に定着ローラの保温を行うスタンバイモード(Ready状態)から、定着ローラの保温を行わないスリープモードに移行するまでの時間が短縮される傾向にある。そのため、スリープモードからジョブ可能状態に復帰させるスリープ復帰動作完了直後において、定着ローラの蓄熱量が充分ではない場合がある。このような場合でも、前述と同様に定着不良が発生する。
このような問題を解決するために、特許文献1には、定着ローラの蓄熱量を予測し、この予測蓄熱量に応じてウォーミングアップ完了後における定着ローラの空転時間を変更する画像形成装置が開示されている。
特許文献1に開示される画像形成装置によれば、電源投入時点からウォーミングアップ動作が完了するまでの時間を計時し、その計時結果に基づいて定着ローラの蓄熱量を予測する。
また、特許文献2には、記録媒体を定着ニップ部に搬送する時間間隔を長くする、または記録媒体の搬送速度を遅くする画像形成装置が開示されている。特許文献2に開示の画像形成装置によれば、単位時間当たりに定着ローラから記録媒体に奪われる熱量を少なくすることで、定着ローラの表面温度の低下を抑制し、定着性を向上させることができる。
特開2004−126191号公報 特開2006−119194号公報
ところで、画像形成装置において、外部電源が、自家発電機などの電源である場合や他のOA(Office Automation)機器と蛸足配線されて供給されている場合には、画像形成装置への電力供給が不安定な状態となる。または、電源供給ラインのインピーダンスが大きくなり、電流の変動によって電圧が変動してしまう状態となる。さらに、商用交流電源は、各国の電力供給事情によって、定格電圧に対して比較的変動が大きい。
画像形成装置に印加される電圧の変動が大きく、定着ローラの内部に設けられるヒータに低い電圧が印加された場合には、ヒータへの通電が不充分となり、ヒータから定着ローラの芯金に供給される熱量が不足する。
たとえば、特許文献1に開示の画像形成装置で、印加電圧が定格電圧よりも低く、定着ローラの表面温度が常温まで充分に冷えた状態ではなく、熱を帯びた状態でヒータへの通電が開始された場合には、既に定着ローラの表面温度が高いため、印加電圧が定格電圧よりも低いにもかかわらずウォーミングアップ動作が完了するまでの計時時間としては短くなる。このとき画像形成装置としては、ウォーミングアップ動作が完了するまでの計時時間を用いて定着ローラの蓄熱量を予測しているので、定着ローラが充分に蓄熱できていると判定される。このような状態でジョブが開始された場合、ヒータに対して定格電圧よりも低い電圧が印加されているので、定着ローラの蓄熱が充分な状態ではなく、定着不良が発生することがある。
また、特許文献2に開示の画像形成装置では、記録媒体を定着ニップ部に搬送する時間間隔を長くする、または記録媒体の搬送速度を遅くするため、印字速度が低下して高速化を実現することができない。
本発明の目的は、熱定着方式の定着装置を備える画像形成装置において、電力供給が不安定な状態であっても、画像形成動作開始前に、定着手段の蓄熱量を充分に確保して定着不良の発生を防止できるとともに、印字の高速化を実現できる画像形成装置を提供することである。
本発明は、像担持体上に電子写真法により形成された静電潜像へ現像装置でトナーを供給して、トナー像を形成する画像形成装置であって、
前記像担持体上に担持されたトナー像を記録媒体上に転写する転写手段と、
記録媒体上に転写されたトナー像を加熱して定着させる定着手段であって、通電により発熱する熱源が内部に配設され、軸線回りに回転駆動可能に設けられる加熱手段と、加熱手段に圧接して加熱手段との間に圧接部を形成するように設けられる加圧手段と、通電により加熱手段を回転駆動させる駆動手段とを有する定着手段と、
前記定着手段に電圧を印加する電源と、
前記電源から前記定着手段に印加される電圧を検知する電圧検知手段と、
前記加熱手段の表面の温度を検知する温度検知手段と、
前記定着手段の動作を制御する定着制御手段とを含み、
前記定着制御手段は、
前記熱源と前記電源との間、および、前記駆動手段と前記電源との間における電気の導通および遮断の切替動作を制御する切替制御部と、
前記電圧検知手段による検知電圧が所定の閾値電圧以上であるか否かを判定する電圧判定部と、
前記温度検知手段による検知温度が所定の設定温度以上であるか否かを判定する温度判定部と、
前記像担持体上にトナー像を形成する動作が実行される前における、前記加熱手段の準備動作を制御する準備制御部とを有し、
前記準備制御部は、
前記切替制御部が前記熱源および前記駆動手段に対する通電状態を電気の遮断状態から導通状態に切替え、前記電圧判定部が、前記電圧検知手段による検知電圧が前記閾値電圧未満であると判定した場合、
前記温度判定部が、前記温度検知手段による検知温度が前記設定温度以上であると判定した後、前記切替制御部が前記導通状態を所定の空転時間にわたって継続するように、前記加熱手段の準備動作を制御することを特徴とする画像形成装置である。
また本発明は、前記準備制御部は、前記定着手段に前記電源から電圧が印加されたとき、または、スリープモードからの復帰動作が開始されたときに、前記加熱手段の準備動作を制御することを特徴とする。
また本発明は、前記空転時間と電圧値とを関連付けた第1テーブルを記憶する記憶手段を備え、
前記準備制御部は、前記第1テーブルを用いて前記空転時間を決定することを特徴とする。
また本発明は、画像を形成する記録媒体の予約枚数に対応する予約ジョブ数を検知する予約ジョブ数検知手段を備え、
前記記憶手段は、前記空転時間と前記予約ジョブ数と電圧値とを関連付けた第2テーブルを記憶し、
前記準備制御部は、前記第2テーブルを用いて前記空転時間を決定することを特徴とする。
本発明によれば、画像形成装置は、転写手段と、定着手段と、電源と、電圧検知手段と、温度検知手段と、定着制御手段とを含む。定着制御手段は、切替制御部と、電圧判定部と、温度判定部と、準備制御部とを有する。準備制御部は、像担持体上にトナー像を形成する動作が実行される前における、加熱手段の準備動作を制御する。準備制御部は、切替制御部が熱源および駆動手段に対する通電状態を電気の遮断状態から導通状態に切替え、電圧判定部が電圧検知手段による検知電圧を閾値電圧未満であると判定した場合、温度判定部が温度検知手段による検知温度を所定の設定温度以上であると判定した後、切替制御部が熱源および駆動手段に対する導通状態を所定の空転時間にわたって継続するように、加熱手段の準備動作を制御する。
準備制御部は、電圧判定部が電圧検知手段による検知電圧を閾値電圧未満であると判定した場合に、切替制御部が熱源および駆動手段に対する導通状態を所定の空転時間にわたって継続するように準備動作を制御するので、定着手段に印加される電圧が低く、加熱手段への通電が不充分であっても、作像手段による作像動作が実行される前、すなわち画像形成動作開始前に、加熱手段の蓄熱量を充分に確保することができ、定着不良の発生を防止することができる。また、加熱手段の蓄熱量が充分に確保されているので、定着時に大量の記録媒体が連続して圧接部に搬送され、加熱手段の熱が記録媒体に奪われても、蓄熱を利用して加熱手段の温度の低下を抑制することができる。そのため、記録媒体が圧接部に搬送される時間間隔を短くする、または記録媒体の搬送速度を速くすることができ、印字の高速化を実現することができる。
また本発明によれば、準備制御部は、定着手段に電源から電圧が印加されたとき、または、スリープモードからの復帰動作が開始されたときに、加熱手段の準備動作を制御する。定着手段に電源から電圧が印加された直後、または、スリープモードからの復帰動作が開始された直後では、加熱手段表面の温度が定着可能な温度よりも低いので、画像形成動作を行う前に、加熱手段の温度を設定温度以上とする必要がある。このときに、定着手段に低い電圧が印加されると、熱源への通電が不充分となり、熱源から加熱手段に供給される熱量が不足する。
準備制御部が、定着手段に電源から電圧が印加されたとき、または、スリープモードからの復帰動作が開始されたときに、加熱手段の準備動作を制御することによって、画像形成動作開始前に、加熱手段の蓄熱量を充分に確保して定着不良の発生を防止できるとともに、印字の高速化を実現できる。
また本発明によれば、空転時間と電圧値とを関連付けた第1テーブルを記憶する記憶手段を備え、準備制御部は、第1テーブルを用いて空転時間を決定する。これによって準備制御部は、定着手段に印加される電圧に応じた空転時間を決定することができる。
また本発明によれば、画像を形成する記録媒体の予約枚数に対応する予約ジョブ数を検知する予約ジョブ数検知手段を備える。記憶手段は、空転時間と予約ジョブ数と電圧値とを関連付けた第2テーブルを記憶し、準備制御部は、第2テーブルを用いて空転時間を決定する。これによって準備制御部は、電源から定着手段に印加される電圧と予約ジョブ数とに応じて、空転時間を決定することができる。
本発明の実施の一形態である画像形成装置1の構成を模式的に示す図である。 作像ユニット10yの構成を模式的に示す図である。 定着部6の構成を示す断面図である。 画像形成装置1の制御部9の構成を示すブロック図である。 定着部制御回路6aの構成を示すブロック図である。 画像形成装置1の動作を示すフローチャートである。 画像形成装置1の動作を示すフローチャートである。 画像形成装置1における動作のタイミングを示すタイミングチャートである。 画像形成装置1の動作を示すフローチャートである。 画像形成装置1の動作を示すフローチャートである。 画像形成装置1における動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
図1は、本発明の実施の一形態である画像形成装置1の構成を模式的に示す図である。画像形成装置1は、画像形成部2と、中間転写部3と、2次転写部4と、記録媒体供給部5と、定着手段である定着部6と、図1には図示しない表示部、操作部および制御部とを備える。
(画像形成部)
作像手段である画像形成部2は、作像ユニット10y,10m,10c,10bを含む。作像ユニット10y,10m,10c,10bは、各色相のデジタル信号(以下、「画像情報」と記載する)に対応する静電潜像を形成し、該静電潜像を現像して、各色のトナーでトナー像を形成する。すなわち、作像ユニット10yはイエロー色の画像情報に対応するトナー像を形成し、作像ユニット10mはマゼンタ色の画像情報に対応するトナー像を形成し、作像ユニット10cはシアン色の画像情報に対応するトナー像を形成し、作像ユニット10bはブラック色の画像情報に対応するトナー像を形成する。
作像ユニット10y,10m,10c,10bは、それぞれイエロー色現像剤、マゼンタ色現像剤、シアン色現像剤またはブラック色現像剤を使用すること、および画像形成部2に入力される画像情報のうち、イエロー色成分像に対応する画素信号、マゼンタ色成分像に対応する画素信号、シアン色成分像に対応する画素信号、ブラック色成分像に対応する画素信号がそれぞれ入力されること以外は同様なので、以下、イエロー色に対応する作像ユニット10yを例として説明し、他の作像ユニットについては説明を省略する。
なお、各色に対応する作像ユニット10などを個々に示す場合には、アルファベットの添字:y(イエロー色)、m(マゼンタ色)、c(シアン色)、b(ブラック色)を付して表す。作像ユニット10y,10m,10c,10bは、後述する中間転写ベルト21の移動方向(副走査方向)、すなわち、矢符27の方向の上流側から下流側にこの順番で一列に並んで配列される。
図2は、作像ユニット10yの構成を模式的に示す図である。作像ユニット10yは、感光体ドラム11yと、帯電ローラ12yと、光走査ユニット13yと、現像装置14yと、ドラムクリーナ15yとを含む。
感光体ドラム11yは、イエロー色のトナー像が表面に形成される像担持体であり、軸線回りに回転駆動可能に支持され、図示しない円筒状、円柱状または薄膜シート状(好ましくは円筒状)の導電性基体と、導電性基体の表面に形成される感光層とを含む。
感光体ドラム11yとしては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、導電性基体であるアルミニウム素管と、アルミニウム素管の表面に形成される感光層である有機感光層とを含む、GND(接地)電位に接続される感光体ドラムを使用できる。
有機感光層は、電荷発生物質を含む電荷発生層と、電荷輸送物質を含む電荷輸送層とを積層して形成されるものであってもよく、電荷発生物質と電荷輸送物質とを含む1つの層によって形成されてもよい。有機感光層の層厚は、特に限定されるものではないが、たとえば、20μmである。また有機感光層と導電性基体との間に下地層を設けてもよい。さらに、有機感光層の表面に保護層を設けてもよい。
感光体ドラム11yは、図2には図示しない駆動手段によって、図2の紙面向って反時計周りの方向に、たとえば周速度220mm/sで回転する。感光体ドラム11yの駆動手段は、後述する画像形成部制御手段によって制御され、画像形成部制御手段によって感光体ドラム11yの回転速度が制御される。
帯電ローラ12yは、感光体ドラム11yの表面を所定の極性の電位に帯電させる帯電手段である。帯電手段としては、帯電ローラ12yに限定されるものではなく、帯電ローラ12yに代えて、ブラシ型帯電器、チャージャー型帯電器、またはスコロトロンというコロナ帯電器なども使用できる。
光走査ユニット13yは、帯電状態にある感光体ドラム11yの表面にイエロー色の画像情報に対応するレーザ光を照射し、感光体ドラム11yの表面に、イエロー色の画像情報に対応する静電潜像を形成する潜像形成手段である。レーザ光の光源には、半導体レーザ素子などが用いられる。
現像装置14yは、感光体ドラム11yに臨んで設けられ、現像スリーブ17y表面に、2成分現像剤16yに含まれるイエロー色トナーおよびキャリアのうち、イエロー色トナーを担持し、層厚規制部材18yによって所定量の厚さに規制して感光体ドラム11y表面に搬送し、感光体ドラム11y表面に形成される静電潜像を現像して顕像化する現像手段である。なお、現像剤としては、キャリアを含まない1成分現像剤を用いることもできる。
現像スリーブ17yは、感光体ドラム11yに近接する現像ニップ部において、感光体ドラム11yの回転駆動方向と逆の方向に回転駆動する。
ドラムクリーナ15yは、感光体ドラム11y表面のイエロー色のトナー像が中間転写ベルト21に中間転写された後、感光体ドラム11y表面において中間転写ベルト21に中間転写されずに残存したイエロー色トナーを除去し回収する。
作像ユニット10yによれば、感光体ドラム11yをその軸線回りに回転駆動させながら、図示しない電源により帯電ローラ12yにたとえば−1200Vを印加し、放電させることよって感光体ドラム11yの表面をたとえば−600Vに帯電させる。次に、帯電状態にある感光体ドラム11yの表面に、光走査ユニット13yからイエロー色の画像情報に対応するレーザ光を照射し、イエロー色の画像情報に対応する露光電位−70Vの静電潜像を形成する。
次いで、感光体ドラム11yの表面と現像スリーブ17y表面に担持されるイエロー色トナーとを近接させる。現像スリーブ17yには現像電位として−450Vの直流電圧が印加されており、現像スリーブ17yと感光体ドラム11yとの電位差によって、静電潜像にイエロー色トナーが付着し、感光体ドラム11yの表面にイエロー色トナー像が形成される。このイエロー色トナー像は、後述するように、感光体ドラム11yの表面に圧接し、矢符27の方向に駆動する中間転写ベルト21に中間転写される。感光体ドラム11yの表面に残留するイエロー色トナーはドラムクリーナ15yにより除去回収される。以後、同様にしてイエロー色のトナー像の形成動作が繰り返し実行される。
以下に、本実施形態の画像形成装置1で用いられる2成分現像剤16y,16m,16c,16bについて詳細に説明する。2成分現像剤16y,16m,16c,16bは、トナーと、キャリアとを含む。
トナーは、結着樹脂、着色剤および離型剤を含有するトナー粒子で構成される。結着樹脂としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ポリスチレン、スチレンの置換体の単独重合体、スチレン系共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタンなどが挙げられる。結着樹脂は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
これらの結着樹脂の中でも、カラートナー用としては、保存性および耐久性などの点から、軟化点が100〜150℃であり、ガラス転移点が50〜80℃の結着樹脂が好ましく、上記範囲内に軟化点およびガラス転移点を有するポリエステルが特に好ましい。ポリエステルは軟化または溶融状態で高い透明度を示す。結着樹脂がポリエステルである場合、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナー像が重ね合わされた多色トナー像を、後述する定着部6で記録媒体8に定着させると、ポリエステル自体は透明化するので、減法混色によって充分な発色が得られる。
着色剤としては、従来から電子写真方式の画像形成技術に用いられるトナー用顔料、および染料を使用できる。トナー顔料としては、たとえば、アゾ系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、キナクリドン系顔料、フタロシアニン系顔料、イソインドリノン系顔料、イソインドリン系顔料、ジオキサジン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体系顔料等の有機系顔料、カーボンブラック、酸化チタン、モリブデンレッド、クロムイエロー、チタンイエロー、酸化クロムおよびベルリンブルーなどの無機系顔料、ならびにアルミニウム粉などの金属粉などが挙げられる。トナー顔料は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
離型剤としては、たとえば、ワックスを使用できる。ワックスとしてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、パラフィンワックスなどが挙げられる。
トナーは、結着樹脂、着色剤および離型剤の他に、帯電制御剤、流動性向上剤、定着促進剤および導電剤などの一般的なトナー用添加剤の1種または2種以上を含有してもよい。
トナーは、粉砕法、懸濁重合法、乳化凝集法などの公知の方法で製造できる。粉砕法では、着色剤および離型剤などを結着樹脂と溶融混練して粉砕することでトナーを得る。懸濁重合法では、結着樹脂、着色剤および離型剤などのモノマーを均一に分散した後、これらのモノマーを重合させることでトナーを得る。乳化凝集法では、結着樹脂、着色剤および離型剤などを凝集剤によって凝集させ、得られる凝集物の微粒子を加熱することでトナーを得る。
トナーの体積平均粒径は、特に制限されないけれども、好ましくは2μm以上7μm以下である。またトナーの体積平均粒径がこのように適度に小さい場合には、記録媒体8に対する被覆率が高くなるので、低付着量での高画質化、およびトナー消費量の低減化を達成できる。
トナーの体積平均粒径が2μm未満では、トナーの流動性が低下し、現像動作の際に、トナーの供給、撹拌および帯電が不充分になるので、感光体ドラム11に供給されるトナー量の不足や逆極トナーの増加などが発生し、高画質画像が得られないおそれがある。トナーの体積平均粒径が7μmを超えると、定着時に中心部分まで軟化し難い大粒径のトナー粒子が多くなるので、記録媒体8へのトナー像の定着性が低下するとともに、画像の発色が悪くなり、特にOHPシートへの定着の場合には、画像が暗くなる。
本実施形態の画像形成装置1で用いられるトナーは、ガラス転移点が60℃であり、軟化点が120℃であり、体積平均粒径が6μmの負帯電性の絶縁性非磁性トナーである。このトナーを用いて、X−Rite社製310による反射濃度測定値が1.4の画像濃度を得るには、記録媒体8の表面において5g/m2のトナー量が必要である。
また、トナーは、結着樹脂としてガラス転移点が60℃であり軟化点が120℃のポリエステルを含み、着色剤として各色の顔料をトナー全量の12重量%含み、離型剤としてガラス転移点が50℃であり軟化点が70℃の低分子ポリエチレンワックスをトナー全量の7重量%含む。このトナーに離型剤として用いられる低分子ポリエチレンワックスは、結着樹脂として用いられるポリエステルよりもガラス転移点および軟化点が低いワックスである。
キャリアとしては、磁性を有する粒子を使用することができる。磁性を有する粒子としては、たとえば、鉄、フェライトおよびマグネタイトなどの金属、これらの金属とアルミニウムまたは鉛などの金属との合金などが挙げられる。これらの中でも、フェライトが好ましい。
また、磁性を有する粒子に樹脂を被覆した樹脂被覆キャリア、または樹脂に磁性を有する粒子を分散させた樹脂分散型キャリアなどをキャリアとして用いてもよい。磁性を有する粒子を被覆する樹脂としては特に制限はないけれども、たとえばオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂およびフッ素含有重合体系樹脂などが挙げられる。また樹脂分散型キャリアに用いられる樹脂としては特に制限されないけれども、たとえばスチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂およびフェノール樹脂などが挙げられる。
キャリアの体積平均粒径は、特に制限されないけれども、高画質化を考慮すると、好ましくは30μm以上50μm以下である。さらにキャリアの抵抗率は、好ましくは108Ω・cm以上、さらに好ましくは1012Ω・cm以上である。
キャリアの抵抗率は、キャリアを0.50cm2の断面積を有する容器に入れてタッピングした後、容器内に詰められたキャリアにおもりで1kg/cm2の荷重を掛け、おもりと底面電極との間に1000V/cmの電界が生ずる電圧を印加したときの電流値を読取ることで得られる値である。キャリアの抵抗率が低いと、現像スリーブ17yにバイアス電圧を印加した場合にキャリアに電荷が注入され、感光体ドラム11yにキャリア粒子が付着し易くなる。またバイアス電圧のブレークダウンが起こり易くなる。
キャリアの磁化強さ(最大磁化)は、好ましくは10emu/g以上60emu/g以下、さらに好ましくは15emu/g以上40emu/g以下である。磁化強さは現像スリーブ17yの磁束密度にもよるけれども、現像スリーブ17yの一般的な磁束密度の条件下においては、10emu/g未満であると磁気的な束縛力が働かず、キャリア飛散の原因となるおそれがある。また磁化強さが60emu/gを超えると、キャリアの穂立ちが高くなり過ぎる非接触現像では、感光体ドラム11yと非接触状態を保つことが困難になる。また接触現像ではトナー像に掃き目が現れ易くなるおそれがある。
キャリアの形状は、球形または扁平形状が好ましい。
2成分現像剤16y,16m,16c,16bにおけるトナーとキャリアとの混合割合は特に制限されず、トナーおよびキャリアの種類に応じて適宜選択すればよい。
(中間転写部)
図1に示すように、中間転写部3は、中間転写ベルト21と、中間転写ローラ22y,22m,22c,22bと、支持ローラ23,25と、ベルトクリーナ26とを含む。本実施形態では、中間転写部3と、後述する2次転写部4とによって、転写手段を構成する。
中間転写ベルト21は、支持ローラ23,25と後述する支持ローラ24との間に張架されてループ状の移動経路を形成する無端ベルト状の像担持体であり、感光体ドラム11y,11m,11c,11bとほぼ同じ周速度で、矢符27の方向に、すなわち、感光体ドラム11y,11m,11c,11bに臨む像担持面が、感光体ドラム11yから感光体ドラム11bに向って移動するように回転駆動される。
中間転写ベルト21には、たとえば厚さ100μmのポリイミドフィルムを使用できる。中間転写ベルト21の材料としてはポリイミドのみに限定されず、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエステルおよびポリプロピレンなどの合成樹脂、または各種ゴムなどから構成されるフィルムを使用できる。
合成樹脂または各種ゴムから構成されるフィルム中には、中間転写ベルト21の電気抵抗値を調整するために、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャネルブラックおよびグラファイトカーボンなどの導電材が配合される。また中間転写ベルト21には、トナーに対する付着力の弱いフッ素樹脂組成物、またはフッ素ゴムなどから構成される被覆層が設けられていてもよい。被覆層の構成材料としては、たとえば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)およびPFA(テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)などが挙げられる。被覆層には導電材が配合されていてもよい。
中間転写ベルト21の像担持面は、中間転写ベルト21の回転駆動方向における上流側から、感光体ドラム11y,11m,11c,11bにこの順番で圧接するが、中間転写ベルト21の感光体ドラム11y,11m,11c,11bに圧接する位置が、各色トナー像の中間転写位置である。
中間転写ローラ22y,22m,22c,22bは、それぞれ、中間転写ベルト21を介して感光体ドラム11y,11m,11c,11bに対向するように設けられ、かつ中間転写ベルト21における像担持面の反対面に圧接し、かつ図示しない駆動手段によりその軸線回りに回転駆動可能に設けられるローラ状部材である。
中間転写ローラ22y,22m,22c,22bには、たとえば金属製軸体と、金属製軸体の表面に形成される導電性層とを含むローラ状部材が用いられる。
金属製軸体は、たとえばステンレス鋼などの金属によって構成される。金属製軸体の直径は特に制限されないけれども、好ましくは8mm以上10mm以下である。
導電性層は、導電性の弾性体などによって構成される。導電性の弾性体としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえばカーボンブラックなどの導電剤を含む、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、発泡EPDMおよび発泡ウレタンなどが挙げられる。導電性層によって、中間転写ベルト21に高電圧が均一に印加される。
中間転写ローラ22y,22m,22c,22bには、感光体ドラム11y,11m,11c,11bの表面に形成されるトナー像を中間転写ベルト21上に転写するために、トナーの帯電極性とは逆極性の中間転写バイアスが定電圧制御によって印加される。これによって、感光体ドラム11y,11m,11c,11bに形成されるイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラック色のトナー像が中間転写ベルト21の像担持面に順次重ね合わさって転写され、多色のトナー像が形成される。ただし、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラック色の一部のみの画像情報が入力される場合には、作像ユニット10y,10m,10c,10bのうち、入力される画像情報の色に対応する作像ユニット10のみにおいてトナー像が形成される。
支持ローラ23,24,25は、図示しない駆動手段によって軸線回りに回転駆動可能に設けられ、中間転写ベルト21を張架して矢符27の方向に回転駆動させる。支持ローラ23,25には、たとえば直径30mm、および肉厚1mmのアルミニウム製円筒体(パイプ状ローラ)が用いられる。このうち、支持ローラ24は、中間転写ベルト21を介して後述する2次転写ローラ28に圧接して2次転写ニップ部を形成し、かつ電気的に接地される。
ベルトクリーナ26は、中間転写ベルト21の像担持面上のトナー像を後述の2次転写部4において記録媒体8に転写した後に、像担持面上に残存するトナーを除去する部材であり、中間転写ベルト21を介して支持ローラ25に対向するように設けられる。
中間転写部3によれば、感光体ドラム11y,11m,11c,11b上に形成されるトナー像は、中間転写ローラ22y,22m,22c,22bにトナーの帯電極性とは逆極性の高電圧が均一に印加されることによって、中間転写ベルト21の像担持面の所定位置に重ね合わされて中間転写され、多色のトナー像が形成される。このトナー像は、後述するように、2次転写ニップ部において記録媒体8に2次転写される。2次転写後に中間転写ベルト21の像担持面に残留するトナー、および紙粉などがベルトクリーナ26によって除去され、中間転写ベルト21の像担持面には再度多色のトナー像が転写される。
(2次転写部)
2次転写部4は、支持ローラ24と、2次転写ローラ28とを含む。支持ローラ24は、中間転写ベルト21を張架する機能と共に、中間転写ベルト21上の多色のトナー像を記録媒体8に2次転写させる機能を有する。2次転写ローラ28は、中間転写ベルト21を介して支持ローラ24に圧接し、かつ軸線方向に回転駆動可能に設けられるローラ状部材である。
2次転写ローラ28は、たとえば、金属製軸体と、金属製軸体の表面に形成される導電性層とを含む。金属製軸体は、たとえばステンレス鋼などの金属によって形成される。導電性層は、導電性弾性体などによって形成される。
導電性弾性体としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえばカーボンブラックなどの導電材を含む、EPDM、発泡EPDMおよび発泡ウレタンなどが挙げられる。2次転写ローラ28には図示しない電源が接続され、トナーの帯電極性とは逆極性の高電圧が均一に印加される。支持ローラ24と中間転写ベルト21と2次転写ローラ28との圧接部が2次転写ニップ部である。
2次転写部4によれば、中間転写ベルト21上のトナー像が2次転写ニップ部に搬送されるのに同期して、後述する記録媒体供給部5から送給される記録媒体8が2次転写ニップ部に搬送される。そして、2次転写ニップ部において多色のトナー像と記録媒体8とが重ね合わされ、2次転写ローラ28にトナーの帯電極性とは逆極性の高電圧が均一に印加されることによって、未定着のトナー像が記録媒体8に2次転写される。そして、未定着トナー像を担持した記録媒体8は、定着部6に搬送される。
(記録媒体供給部)
記録媒体供給部5は、記録用紙収容トレイ42と、記録用紙搬出ローラ43と、搬送ローラ44a,44bと、搬送路Pとを含む。記録用紙収容トレイ42は、記録媒体である記録媒体8を収容する。記録用紙搬出ローラ43は、記録用紙収容トレイ42に収容されている記録媒体8を搬出する。搬送ローラ44a,44bは、搬出された記録媒体8を2次転写部4へ搬送する。
(定着部)
図3は、定着部6の構成を示す断面図である。定着手段である定着部6は、定着ローラ50と、加圧ローラ60と、図3には図示しない駆動手段とを含む。
加熱手段である定着ローラ50は、芯金51と、弾性体層52と、表面層53とを含む。定着ローラ50は、図示しない支持手段によって回転自在に支持され、かつ定着ローラ駆動手段によって矢符56の方向に所定の速度で回転駆動されるローラ状部材であり、記録媒体8に担持される未定着トナー像を構成するトナーを加熱溶融させて記録媒体8に定着させる。
芯金51を形成する金属には熱伝導率の高い金属を使用でき、たとえばアルミニウムおよび鉄などが挙げられる。芯金51の形状としては、円筒状および円柱状などが挙げられるけれども、芯金51からの放熱量が少ない円筒状が好ましい。芯金51の厚さは定着ローラ50の熱容量を少なくする目的で薄い方が望ましく、厚さが0.4mm以上1.0mm以下であれば、ウォーミングアップ時間の短縮が可能となるだけでなく、定着ローラ50がたわむことによる、記録媒体8の中央部での定着不良を防止することができる。
弾性体層52は、芯金51の外周面上に形成された層である。弾性体層52を構成する材料としては、ゴム弾性を有するものであれば特に制限はないけれども、さらに耐熱性にも優れるものが好ましい。このような材料としては、たとえば、シリコーンゴム、フッ素ゴムおよびフルオロシリコーンゴムなどが挙げられる。これらの中でも、特にゴム弾性に優れるシリコーンゴムが好ましい。弾性体層52の厚みは熱容量の観点から薄い方が望ましく、0.5mm以下が最適である。また、弾性体層52は設けなくても良い。
表面層53は、弾性体層52の外周面上に形成された層である。表面層53を構成する材料は、耐熱性および耐久性に優れ、トナーとの付着力が弱いものであれば特に制限されず、たとえばPFA(テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)およびPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などのフッ素系樹脂材料、ならびにフッ素ゴムなどが挙げられる。表面層53の厚さは5μm以上50μm以下が好ましい。
そして、定着ローラ50の内部には熱源54が配設されている。具体的には、熱源54は、円筒状に形成される芯金51の半径方向内方に形成される内部空間に配設され、通電によって発熱する。本実施形態では、熱源54にはハロゲンランプが用いられる。
定着ローラ50においては、熱源54で発生した熱が芯金51、弾性体層52、表面層53の順に伝達し、この熱によって、定着ローラ50の表面、すなわち表面層53の外周面に接触する記録媒体8に担持される未定着トナー像を加熱する。また、熱源54で発生した熱は、一部が定着ローラ50の表面から放熱されるけれども、定着ローラ50の内部に蓄熱される。
加圧手段である加圧ローラ60は、芯金61と、弾性体層62と、表面層63とを含む。加圧ローラ60は、定着ローラ50の鉛直方向最下点よりも定着ローラ50の回転方向下流側において、図示しない加圧機構によって定着ローラ50に圧接された状態で回転自在に設けられるローラ状部材である。定着ローラ50と加圧ローラ60との圧接部が定着ニップ部55である。加圧ローラ60は定着ローラ50の回転に従動して回転する。加圧ローラ60は、定着ローラ50によるトナー像の記録媒体8への加熱定着に際し、溶融状態にあるトナーを記録媒体8に対して押圧することによって、トナー像の記録媒体8への定着を促進する。
加圧ローラ60の芯金61、弾性体層62および表面層63を形成する材料としては、それぞれ定着ローラ50の芯金51、弾性体層52および表面層53を形成する金属または材料と同じものを使用できる。本実施形態では、加圧ローラ60の直径は40mmである。
また、画像形成装置1は、図3に示すように、電圧検知手段72と、温度検知手段70と、画像形成動作を制御する後述の制御部9とを備える。温度検知手段70は、定着ローラ50の表面近傍に設けられ、定着ローラ50表面の温度を検知する。電圧検知手段72は、電源71から定着部6に印加される電圧を検知する。
図4は、画像形成装置1の制御部9の構成を示すブロック図である。制御部9は、CPU(中央演算処理装置)9a、HDD(ハードディスクドライブ)9b、メモリ9c、表示部制御回路9d、操作部制御回路9e、LAN(Local Area network)制御回路9f、画像形成部制御回路2a、中間転写部制御回路3a、2次転写部制御回路4a、記録媒体供給部制御回路5aおよび定着部制御回路6aで構成される。
HDD9bには、画像形成装置1を制御するのに用いられるOS(Operation System)や各種の制御プログラムやアプリケーションプログラムなどのソフトウエアが記憶されている。CPU9aは、マイクロプロセッサで構成され、HDD9bに記憶されるソフトウエアに基づいて各種の制御や処理を行う。
表示部制御回路9dは、LCD(液晶表示装置)で形成された表示部7aの動作を制御する。操作部制御回路9eは、各種のキーを備えた操作部7bの動作を制御する。LAN制御回路9fは、LANインターフェイスの動作を制御する。画像形成部制御回路2aは、画像形成部2の動作を制御する。中間転写部制御回路3aは、中間転写部3の動作を制御する。2次転写部制御回路4aは、2次転写部4の動作を制御する。記録媒体供給部制御回路5aは、記録媒体供給部5の動作を制御する。定着制御手段である定着部制御回路6aは、定着部6の動作を制御する。
図5は、定着部制御回路6aの構成を示すブロック図である。
定着部制御回路6aは、切替制御部6bと、電圧判定部6cと、温度判定部6dと、準備制御部6eと、計時判定部6fとを含む。
切替制御部6bは、熱源54と電源71との間、および、定着ローラ50を回転駆動させる駆動手段73と電源71との間における電気の導通および遮断の切替動作を制御する。
電圧判定部6cは、電圧検知手段72による検知電圧が所定の閾値電圧以上であるか否かを判定する。
温度判定部6dは、温度検知手段70による検知温度が所定の設定温度以上であるか否かを判定する。
準備制御部6eは、画像形成部2による感光体ドラム11上にトナー像を形成する作像動作が実行される前における、定着ローラ50の準備動作を制御する。
計時判定部6fは、画像形成装置1に備えられる計時手段74による計時時間が所定の時間以上であるか否か判定する。
次に、画像形成装置1の画像形成動作について、図6A,6Bおよび図7を用いて説明する。
図6A,6Bは、画像形成装置1の動作を示すフローチャートである。図7は、画像形成装置1における動作のタイミングを示すタイミングチャートである。画像形成装置1においては、CPU9aが、電源71に対する電源投入信号、またはスリープモードからの復帰信号を検知した時点(時刻T1)でステップS1に進み、画像形成装置1における画像形成動作が開始される。
ステップS1では、電圧検知手段72は、電源71から定着部6に印加される印加電圧Vinを時刻T1に検知する。
ステップS2では、切替制御部6bが、定着ローラ50の内部に設けられる熱源54に電力を供給する電源71に制御信号を送信して、電源71と熱源54との間における通電状態を電気の遮断状態から導通状態に切替え、時刻T2に熱源54に電力を供給する。それとともに、切替制御部6bが、電源71と駆動手段73との間における通電状態を電気の遮断状態から導通状態に切替え、時刻T2に定着ローラ50を矢符56の方向に回転駆動させる。これによって、定着ローラ50は加熱され、加圧ローラ60が定着ローラ50の駆動に伴って従動回転する。
ステップS3では、温度検知手段70は、定着ローラ50の表面温度を時刻T2に検知する。
ステップS4では、温度判定部6dは、ステップS3で検知した定着ローラ50の表面温度が第1設定温度ta以上であるか判定する。第1設定温度ta未満であれば、ステップS3に戻り、定着ローラ50の表面温度が第1設定温度ta以上となるまでこの動作を繰り返す。第1設定温度ta以上であれば、ステップS5に進む。第1設定温度taは、たとえば200℃である。
CPU9aが、定着ローラ50の表面温度が第1設定温度ta以上に到達したことを検知した時点(時刻T3)がウォーミングアップ期間H1の完了となる。また、温度検知手段70は、定着ローラ50の表面温度の検知を時刻T3に停止する。
ステップS5では、準備制御部6eが切替制御部6bを制御して、熱源54に対する通電状態を導通状態から遮断状態に切替えることで、熱源54への電力供給を時刻T3に停止させる。それとともに、準備制御部6eが切替制御部6bを制御して、駆動手段73に対する通電状態を導通状態から遮断状態に切替えることで、定着ローラ50の回転駆動を時刻T3に停止させる。
ステップS6では、電圧判定部6cが、印加電圧Vinと所定の閾値電圧Vaとの比較を行い、印加電圧Vinが閾値電圧Va以上であるか否か時刻T3に判定する。印加電圧Vinが閾値電圧Va以上であれば、ステップS16に進む。印加電圧Vinが閾値電圧Va未満であれば、ステップS7に進む。印加電圧Vinが閾値電圧Va未満であれば、熱源54に対する供給電力が充分ではないことを示す。なお、本実施形態において、閾値電圧Vaは、205Vである。
ステップS7では、計時手段74が、時間の計時を時刻T3に開始する。
以下、準備制御部6eが定着ローラ50の準備動作を制御する、準備動作期間H2に移行する。
ステップS8では、準備制御部6eが、第1テーブルを用いて第1空転時間を決定する。第1テーブルは、空転時間と電圧値とを関連付けたものであり、印加電圧Vin値が大きくなるほど空転時間が短くなるように関連付けられている。第1テーブルは、メモリ9cに記憶されている。これによって準備制御部6eは、印加電圧Vinに応じた空転時間を決定することができる。第1テーブルの例を表1に示す。
Figure 2011203504
電源71から定着部6に印加される電圧が大きいほど、定着ローラ50に蓄熱される熱量が多く、電源71から定着部6に印加される電圧が小さいほど、定着ローラ50に蓄熱される熱量が少ない。そのため、表1に示されるように、電源71から定着部6に印加される電圧が大きいほど、第1空転時間が相対的に短くて済み、電源71から定着部6に印加される電圧が小さいほど、第1空転時間が相対的に長く必要となる。
準備制御部6eが、電圧値が大きくなるほど空転時間が短くなるように空転時間と電圧値とを関連付けた第1テーブルを用いて第1空転時間を決定することによって、電源71から定着部6に印加される電圧に基づいて、最適な第1空転時間を決定することができるので、安定して定着ローラ50の蓄熱量を充分に確保し、定着不良の発生を防止できるとともに、さらなる印字の高速化を実現できる。
ステップS9では、準備制御部6eが切替制御部6bを制御して、電源71と熱源54との間における通電状態を電気の遮断状態から導通状態に切替えることで、時刻T4に熱源54に電力を供給する。それとともに、準備制御部6eが切替制御部6bを制御して、駆動手段73に対する通電状態を遮断状態から導通状態に切替えることで、定着ローラ50を時刻T4に回転駆動させる。
ステップS10では、定着ローラ50を回転駆動させた状態で、定着ローラ50表面の温度制御を行う。定着ローラ50表面の温度制御は、準備制御部6eが切替制御部6bを制御して、電源71と熱源54との間における通電状態を適宜切替えることで行う(ON・OFF制御)。本実施形態では、定着ローラ50表面の温度を200℃に維持する。
ステップS11では、計時判定部6fが、時刻T3から経過した時間を取得する。
ステップS12では、計時判定部6fが、ステップS11で取得した時間が、ステップ8で決定した第1空転時間以上であるか判定する。取得した時間が第1空転時間未満であれば、ステップS10に戻り、定着ローラ50表面の温度制御を行いつつ、取得した時間が第1空転時間以上となるまでこの動作を繰り返す。取得した時間が第1空転時間以上であれば、ステップS13に進む。定着ローラ50表面の温度が一定温度に維持された状態で定着ローラ50を第1空転時間にわたって、回転駆動させることによって、熱源54から芯金51に充分な熱が供給されて芯金51の蓄熱量が充分となる。
ステップS13では、計時手段74が時間の計時を時刻T5に停止する。
以上のように、画像形成動作が開始される前であり、ウォーミングアップ動作完了後の準備動作期間H2において、準備制御部6eは、電圧判定部6cが電圧検知手段72による印加電圧Vinを閾値電圧Va未満であると判定した場合に、切替制御部6bが熱源54および駆動手段73に対する導通状態を第1空転時間にわたって継続するように準備動作を制御するので、定着部6に印加される電圧が低く、熱源54への通電が不充分であっても、画像形成部2による作像動作が実行される前、すなわち画像形成動作開始前に、定着ローラ50の蓄熱量を充分に確保することができ、定着不良の発生を防止することができる。また、定着ローラ50の蓄熱量が充分に確保されているので、定着時に大量の記録媒体8が連続して定着ニップ部55に搬送され、定着ローラ50の熱が記録媒体8に奪われても、蓄熱を利用して定着ローラ50の表面温度の低下を抑制することができる。そのため、記録媒体8が定着ニップ部55に搬送される時間間隔を短くする、または記録媒体8の搬送速度を速くすることができ、印字の高速化を実現することができる。
ステップS14では、CPU9aが、ジョブ要求があるかどうか判断する。ジョブ要求があれば、ステップS15に進み、ジョブ要求がないのであれば、ステップS17に進む。
ステップS15では、CPU9aが、ジョブ動作を時刻T6に開始する。
ステップS17では、CPU9aが、スタンバイモードへ移行させる。
ステップS6からステップS16へ進んだ場合、ステップS16では、準備制御部6eが切替制御部6bを制御して、熱源54に対する通電状態を遮断状態から導通状態に切替えることで熱源54に電力を供給し、準備制御部6eが切替制御部6bを制御して、駆動手段73に対する通電状態を遮断状態から導通状態に切替えることで定着ローラ50を回転駆動させた後、ステップS14に進む。
なお、上記の画像形成装置1の動作では、第1テーブルを用いて第1空転時間を決定したが、第1空転時間はあらかじめ所定の時間に定められておいてもよい。
図8A,8Bは、画像形成装置1の動作を示すフローチャートである。図9は、画像形
成装置1における動作のタイミングを示すタイミングチャートである。画像形成装置1においては、CPU9aが、電源71に対する電源投入信号、またはスリープモードからの復帰信号を検知した時点(時刻T1)でステップS30に進み、画像形成装置1における画像形成動作が開始される。
ステップS30では、図4に示す操作部制御回路9eが予約枚数検知手段としての機能を果たし、その予約枚数検知手段が、画像を形成する記録媒体8の予約枚数に対応する予約ジョブ数の検知を時刻T1に開始する。具体的には、予約枚数検知手段は、操作部7bから入力された、画像を形成する記録媒体8の予約枚数に対応する予約ジョブ数を検知する。
ステップS31では、電圧検知手段72が、図6A,6Bに示すフローチャートのステップS1と同様に、電源71から定着部6に印加される印加電圧Vinを時刻T1に検知する。
ステップS32〜S35は、図6A,6Bに示すフローチャートのステップS2〜S5と同様である。
ステップS36では、予約枚数検知手段が、予約ジョブ数の検知を時刻T3に停止する。
ステップS37,38は、図6A,6Bに示すフローチャートのステップS6,7と同様である。
ステップS39では、準備制御部6eは、予約枚数検知手段で検知した、ウォーミングアップ期間H1に予約された予約ジョブ数を取得する。
ステップS40では、準備制御部6eが、第2テーブルを用いて第2空転時間を決定する。第2テーブルは、空転時間と予約ジョブ数と電圧値とを関連付けたものであり、電圧値が大きく、予約ジョブ数が少ないほど空転時間が短くなるように関連付けられている。これによって準備制御部6eは、電源71から定着部6に印加される電圧と予約ジョブ数とに応じて、第2空転時間を決定することができる。第2テーブルは、メモリ9cに記憶されている。第2テーブルの例を表2に示す。
Figure 2011203504
電源71から定着部6に印加される電圧が大きいほど、ウォーミングアップ期間H1の完了直後において定着ローラ50に蓄熱される熱量が多く、電源71から定着部6に印加される電圧が小さいほど、ウォーミングアップ期間H1の完了直後において定着ローラ50に蓄熱される熱量が少ない。すなわち、電源71から定着部6に印加される電圧が大きいほど、第2空転時間が相対的に短くて済み、電源71から定着部6に印加される電圧が小さいほど、第2空転時間が相対的に長く必要となる。
さらに、画像を形成する記録媒体8の予約枚数が多いほど、定着動作時に定着ニップ部55を通過する記録媒体8によって定着ローラ50表面の熱が多く奪われて、定着ローラ50の表面温度が低下しやすい。また、画像を形成する記録媒体8の予約枚数が少ないほど、定着動作時に定着ニップ部55を通過する記録媒体8によって奪われる定着ローラ50表面の熱が少なくて済むので、定着ローラ50の表面温度が低下しにくい。すなわち、記録媒体8の予約枚数が多いほど、第3空転時間が相対的に長く必要となり、記録媒体8の予約枚数が少ないほど、第2空転時間が相対的に少なくて済む。
準備制御部6eが、電圧値が大きく、予約ジョブ数が少ないほど空転時間が短くなるように空転時間と予約ジョブ数と電圧値とを関連付けた第2テーブルを用いて第2空転時間を決定することによって、電源71から定着部6に印加される電圧と予約ジョブ数に基づいて、最適な第2空転時間を決定することができるので、安定して定着ローラ50の蓄熱量を充分に確保し、定着不良の発生を防止できるとともに、さらなる印字の高速化を実現できる。
ステップS41〜S43は、図6Bに示すフローチャートのステップS9〜S11と同様である。
ステップS44では、計時判定部6fが、ステップS43で取得した時間が、ステップS40で決定した第2空転時間以上であるか否か判断する。第2空転時間未満であれば、ステップS42に戻り、第2空転時間以上となるまでこの動作を繰り返す。第2空転時間以上であれば、ステップS45に進む。熱源54が通電によって発熱した状態で定着ローラ50を第1空転時間にわたって、回転駆動させることによって、熱源54から芯金51に充分な熱が供給されて定着ローラ50の芯金51の蓄熱量が充分となる。
ステップS45〜S49は、図6A,6Bに示すフローチャートのステップS13〜S17と同様である。
以上のように、画像形成動作が開始される前であり、ウォーミングアップ動作完了後の準備動作期間H2において、準備制御部6eは、電圧判定部6cが電圧検知手段72による印加電圧Vinを閾値電圧Va未満であると判定した場合に、切替制御部6bが熱源54および駆動手段73に対する導通状態を第3空転時間にわたって継続するように準備動作を制御するので、定着部6に印加される電圧が低く、熱源54への通電が不充分であっても、画像形成部2による作像動作が実行される前、すなわち画像形成動作開始前に、定着ローラ50の蓄熱量を充分に確保することができ、定着不良の発生を防止することができる。また、定着ローラ50の蓄熱量が充分に確保されているので、定着時に大量の記録媒体8が連続して定着ニップ部55に搬送され、定着ローラ50の熱が記録媒体8に奪われても、蓄熱を利用して定着ローラ50の温度の低下を抑制することができる。そのため、記録媒体8が定着ニップ部55に搬送される時間間隔を短くする、または記録媒体8の搬送速度を速くすることができ、印字の高速化を実現することができる。
(実施例1)
電源の定格電圧が230Vである画像形成装置(商品名:MX−M700、SHARP製)を用い、CPUが、電源に対する電源投入信号を検知してから、図6A,6Bに示すフローチャートの動作を行った。この画像形成装置のプロセススピードは395mm/secであり、1分間に75枚印字を行うことができる。
定着部では、直径が40mmであり、芯金の厚みが0.8mmであり、弾性体層の厚みが200μmであり、表面層の厚さが40μmの定着ローラを用いた。また、直径が40mmであり、芯金の厚みが3mmであり、弾性体層の厚みが5mmであり、表面層の厚みが0.05mmの加圧ローラを用いた。定着ニップ部にかかる総荷重は70kgに調整した。第1空転時間を50秒とし、閾値電圧Vaを212Vとし、交流安定化電源によって定着部に印加される電圧を207Vとして、準備動作期間終了後に100枚連続のジョブを行った。
(実施例2)
スリープモードに移行して1時間経過し、CPUがスリープモードからの復帰信号を検知してから、図6A,6Bに示すフローチャートの動作を行ったこと以外は実施例1と同様にしてジョブを行った。
(実施例3)
上記表1に示す第1テーブルを用いて第1空転時間を決定したこと以外は実施例1と同様にしてジョブを行った。
(実施例4)
定着部に印加する電圧を207Vから218Vに変更したこと以外は実施例3と同様にしてジョブを行った。
(実施例5〜10)
実施例1で用いた画像形成装置を使用し、上記表2に示す第2テーブルを用い、CPUが、電源に対する電源投入信号を検知してから図8A,8Bのフローチャートに示す動さを行った。定着部に印加する電圧および予約ジョブ枚は、下記表3に示す。
(比較例1)
ウォーミングアップ完了直後に準備動作期間を設けなかったこと以外は実施例1と同様にジョブを行った。
<評価>
実施例1〜10および比較例1で得られた出力画像を用い、黒ベタ部分の定着性を以下のようなこすり試験によって評価した。
こすり試験は、出力画像の黒ベタ部分に、おもりで9.8Nの荷重をかけた砂消しゴムを押し付け、砂消しゴムを3回往復させた前後の反射濃度をX−Rite社製Model938を用いて測定し、反射濃度の変化の割合を数値化することで行った。
反射濃度の変化の割合を数値化した定着強度が70以上であれば、充分な定着性が得られたと判断できる。
実施例1〜4および比較例1の評価結果を表3に示し、実施例5〜10の評価結果を表4に示す。
Figure 2011203504
Figure 2011203504
実施例1〜10では、充分な定着性が得られたことが分かる。また、実施例5〜10のように、印加電圧と予約ジョブの枚数とに基づいて制御を行うことで、予約ジョブの枚数が少ない場合に、空転期間を短くすることができ、画像形成装置の電源が投入されてから画像が出力されるまでの時間をさらに短縮できるとともに、充分な定着性を得ることができる。
比較例1は、指で強めにこすると黒ベタ部分のトナーが流れ、充分な定着性を得ることができなかった。
1 画像形成装置
2 画像形成部
3 中間転写部
4 2次転写部
5 記録媒体供給部5
6 定着部
9 制御部
9a CPU
9b HDD
9c メモリ
9d 表示部制御回路
9e 操作部制御回路
9f LAN制御回路
2a 画像形成部制御回路
3a 中間転写部制御回路
4a 2次転写部制御回路
5a 記録媒体供給部制御回路
6a 定着部制御回路

Claims (4)

  1. 像担持体上に電子写真法により形成された静電潜像へ現像装置でトナーを供給して、トナー像を形成する画像形成装置であって、
    前記像担持体上に担持されたトナー像を記録媒体上に転写する転写手段と、
    記録媒体上に転写されたトナー像を加熱して定着させる定着手段であって、通電により発熱する熱源が内部に配設され、軸線回りに回転駆動可能に設けられる加熱手段と、加熱手段に圧接して加熱手段との間に圧接部を形成するように設けられる加圧手段と、通電により加熱手段を回転駆動させる駆動手段とを有する定着手段と、
    前記定着手段に電圧を印加する電源と、
    前記電源から前記定着手段に印加される電圧を検知する電圧検知手段と、
    前記加熱手段の表面の温度を検知する温度検知手段と、
    前記定着手段の動作を制御する定着制御手段とを含み、
    前記定着制御手段は、
    前記熱源と前記電源との間、および、前記駆動手段と前記電源との間における電気の導通および遮断の切替動作を制御する切替制御部と、
    前記電圧検知手段による検知電圧が所定の閾値電圧以上であるか否かを判定する電圧判定部と、
    前記温度検知手段による検知温度が所定の設定温度以上であるか否かを判定する温度判定部と、
    前記像担持体上にトナー像を形成する動作が実行される前における、前記加熱手段の準備動作を制御する準備制御部とを有し、
    前記準備制御部は、
    前記切替制御部が前記熱源および前記駆動手段に対する通電状態を電気の遮断状態から導通状態に切替え、前記電圧判定部が、前記電圧検知手段による検知電圧が前記閾値電圧未満であると判定した場合、
    前記温度判定部が、前記温度検知手段による検知温度が前記設定温度以上であると判定した後、前記切替制御部が前記導通状態を所定の空転時間にわたって継続するように、前記加熱手段の準備動作を制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記準備制御部は、前記定着手段に前記電源から電圧が印加されたとき、または、スリープモードからの復帰動作が開始されたときに、前記加熱手段の準備動作を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記空転時間と電圧値とを関連付けた第1テーブルを記憶する記憶手段を備え、
    前記準備制御部は、前記第1テーブルを用いて前記空転時間を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 画像を形成する記録媒体の予約枚数に対応する予約ジョブ数を検知する予約ジョブ数検知手段を備え、
    前記記憶手段は、前記空転時間と前記予約ジョブ数と電圧値とを関連付けた第2テーブルを記憶し、
    前記準備制御部は、前記第2テーブルを用いて前記空転時間を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
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