JP6324252B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6324252B2
JP6324252B2 JP2014152887A JP2014152887A JP6324252B2 JP 6324252 B2 JP6324252 B2 JP 6324252B2 JP 2014152887 A JP2014152887 A JP 2014152887A JP 2014152887 A JP2014152887 A JP 2014152887A JP 6324252 B2 JP6324252 B2 JP 6324252B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
wax
image forming
prescription
intermediate transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014152887A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016031416A (ja
Inventor
靖貴 八木
靖貴 八木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2014152887A priority Critical patent/JP6324252B2/ja
Priority to US14/810,153 priority patent/US9482993B2/en
Publication of JP2016031416A publication Critical patent/JP2016031416A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6324252B2 publication Critical patent/JP6324252B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/14Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base
    • G03G15/16Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer
    • G03G15/1605Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer using at least one intermediate support
    • G03G15/161Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for transferring a pattern to a second base of a toner pattern, e.g. a powder pattern, e.g. magnetic transfer using at least one intermediate support with means for handling the intermediate support, e.g. heating, cleaning, coating with a transfer agent
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2017Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means
    • G03G15/2025Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means with special means for lubricating and/or cleaning the fixing unit, e.g. applying offset preventing fluid
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/01Apparatus for electrophotographic processes for producing multicoloured copies
    • G03G2215/0103Plural electrographic recording members
    • G03G2215/0119Linear arrangement adjacent plural transfer points
    • G03G2215/0122Linear arrangement adjacent plural transfer points primary transfer to an intermediate transfer belt
    • G03G2215/0125Linear arrangement adjacent plural transfer points primary transfer to an intermediate transfer belt the linear arrangement being horizontal or slanted
    • G03G2215/0132Linear arrangement adjacent plural transfer points primary transfer to an intermediate transfer belt the linear arrangement being horizontal or slanted vertical medium transport path at the secondary transfer
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/06Developing structures, details
    • G03G2215/0602Developer
    • G03G2215/0604Developer solid type
    • G03G2215/0607Developer solid type two-component
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/20Details of the fixing device or porcess
    • G03G2215/2003Structural features of the fixing device
    • G03G2215/2016Heating belt
    • G03G2215/2035Heating belt the fixing nip having a stationary belt support member opposing a pressure member

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、電子写真プロセス等を用いた複写機、レーザープリンタなどの中間転写方式の画像形成装置に関する。
従来、中間転写方式の電子写真画像形成装置においては、像担持体として光導電性物質を利用した感光体を用い、この感光体上に、種々の手段により静電荷像を形成する。次いで静電荷像を、トナーを用いて現像し、現像されたトナー像を一旦、一次転写ローラを用いて中間転写体上に一次転写し、次に二次転写ローラを用いて紙の如き記録材にトナー画像を二次転写する。そして、その記録材を定着装置(定着部)に導入してトナー画像を固着画像として定着してプリント画像を得る。
ここで、トナーとは像担持体に形成された潜像に付着して潜像を顕画(現像)する色粒子(粉体)である。一成分系現像剤はトナー(非磁性または磁性)のみの形態のものである。二成分系現像剤はこのトナー(非磁性または磁性)とキャリア(磁性または非磁性)との混成形態のものである。
定着装置は加熱回転体(加熱フルムや加熱ローラ)と加圧回転体(以下、加圧ローラと記す)を備え、この両者で形成される定着ニップ部により上記の記録材を挟持搬送することで加熱、加圧してトナー画像を定着するものが汎用されている。加熱回転体が記録材のトナー像担持側の面(表面)に接し、加圧ローラが記録材のトナー像担持側の面とは反対側の面(裏面)に接する。
二次転写後に中間転写体上に残留した転写残トナーをクリーニングする手段として、ゴム状のクリーニングブレードを用いたブレードクリーニング方式が広く採用されている。このような画像形成装置では、クリーニングブレードと中間転写体との間に過大な摩擦力を発生させないために、定期的にクリーニングブレード部に潤滑剤としてのトナーを供給する(所謂トナーパージ)。これにより、クリーニングブレードと中間転写体の間の潤滑性を維持する方法が採られている。
また、画像形成に用いられるトナーには、定着性の向上を図るための添加剤として、離型剤としてのワックスが含有されている。そして、定着性を向上させるために、色によってワックス種を変更したトナー、具体的にはブラック(K)トナーに炭化水素ワックス、その他のカラー(Y、M、C)トナーにエステルワックスを含有する画像形成方法が提案されている(特許文献1、2)。
特開平10−97098号公報 特開2000−10377号公報
ところで、トナーパージ時には、中間転写体のパージされたトナー(所謂パージトナー)が二次転写ローラに付着しないように、パージトナーの極性と同極性の電圧を二次転写ローラに印加する。しかしながら、パージトナーの二次転写ローラへの付着を十分に防止する事は困難であり、パージトナーの一部は二次転写ローラに付着し、その付着トナーが次の二次転写時に記録材の裏面に転写されることがある。
ところで、ワックスが含有されているトナーを用いてトナーパージを実施した場合、パージトナーに高温時の離型性が良くないエステルワックスを含有するトナーが含まれる。よって、上記のようにしてパージトナーが裏面に転写された記録材が定着装置で加熱、加圧される際、次のような課題があることが本発明者らの検討によって明らかになった。
即ち、記録材の裏面に付着したパージトナーの中で、エステルワックスを含有するトナーは高温時の離型性が良くないため、定着装置における加圧ローラの表面に付着しやすい。一旦、加圧ローラの離型層表面に付着したパージトナーは離脱しがたく、プリント枚数が進むにつれて多くなり、所謂加圧ローラ汚れとなって、画像品位の低下を引き起こす。
本発明は、以上のような状況を鑑みてなされたものであり、中間転写方式の画像形成装置においてクリーニングブレードを備えた中間転写体に対するトナーパージに起因する定着部の加圧回転体汚れを抑制することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、少なくとも二色以上のトナーにより移動する中間転写体の上にトナー像を形成するトナー像形成部と、前記中間転写体に当接して転写ニップ部を形成し前記転写ニップ部で記録材を挟持搬送して前記トナー像を前記記録材に転写する転写部材と、互いに当接して定着ニップ部を形成し、前記記録材のトナー像担持側の面に接する加熱回転体とトナー像担持側の面とは反対側の面に接する加圧回転体を有し、前記転写ニップ部からの記録材を挟持搬送して前記トナー像を加熱定着する定着部と、前記中間転写体に当接して前記記録材に対するトナー像の転写後の前記中間転写体の転写残トナーを除去するクリーニングブレードと、を備え、前記クリーニングブレードにトナーを供給するために、所定の制御タイミングにて前記トナー像形成部を動作させて前記中間転写体にトナーを供給するトナーパージ処理動作を実行する画像形成装置において、前記トナーの粒子は結着樹脂100質量部に対しワックスを3質量部以上含有し、少なくとも一色のトナーは前記粒子に前記ワックスとして炭化水素ワックスのみまたは炭化水素ワックスを他種の混ぜ合わせワックスよりも多く含有する第1処方トナーであり、その他のトナーの少なくとも一色のトナーは前記粒子に前記ワックスとしてエステルワックスのみまたはエステルワックスを他種の混ぜ合わせワックスよりも多く含有する第2処方トナーであり、前記トナーパージ処理動作において前記クリーニングブレードに供給するトナーは、一回のトナーパージ処理動作の中において前記第1処方トナーのみであることを特徴とする。
(2)また、上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の他の代表的な構成は、少なくとも二色以上のトナーにより移動する中間転写体の上にトナー像を形成するトナー像形成部と、前記中間転写体に当接して転写ニップ部を形成し前記転写ニップ部で記録材を挟持搬送して前記トナー像を前記記録材に転写する転写部材と、互いに当接して定着ニップ部を形成し、前記記録材のトナー像担持側の面に接する加熱回転体とトナー像担持側の面とは反対側の面に接する加圧回転体を有し、前記転写ニップ部からの記録材を挟持搬送して前記トナー像を加熱定着する定着部と、前記中間転写体に当接して前記記録材に対するトナー像の転写後の前記中間転写体の転写残トナーを除去するクリーニングブレードと、を備え、前記クリーニングブレードにトナーを供給するために、所定の制御タイミングにて前記トナー像形成部を動作させて前記中間転写体にトナーを供給するトナーパージ処理動作を実行する画像形成装置において、前記トナーの粒子は結着樹脂100質量部に対しワックスを3質量部以上含有し、少なくとも一色のトナーは前記粒子に前記ワックスとして炭化水素ワックスのみまたは炭化水素ワックスを他種の混ぜ合わせワックスよりも多く含有する第1処方トナーであり、その他のトナーの少なくとも一色のトナーは前記粒子に前記ワックスとしてエステルワックスのみまたはエステルワックスを他種の混ぜ合わせワックスよりも多く含有する第2処方トナーであり、前記トナーパージ処理動作において前記クリーニングブレードに供給するトナーは、一回のトナーパージ処理動作の中において前記第1処方トナーの割合が前記第2処方トナーよりも多いことを特徴とする。
(3)また、上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の更に他の代表的な構成は、少なくとも二色以上のトナーにより移動する中間転写体の上にトナー像を形成するトナー像形成部と、前記中間転写体に当接して転写ニップ部を形成し前記転写ニップ部で記録材を挟持搬送して前記トナー像を前記記録材に転写する転写部材と、互いに当接して定着ニップ部を形成し、前記記録材のトナー像担持側の面に接する加熱回転体とトナー像担持側の面とは反対側の面に接する加圧回転体を有し、前記転写ニップ部からの記録材を挟持搬送して前記トナー像を加熱定着する定着部と、前記中間転写体に当接して前記記録材に対するトナー像の転写後の前記中間転写体の転写残トナーを除去するクリーニングブレードと、を備え、前記クリーニングブレードにトナーを供給するために、所定の制御タイミングにて前記トナー像形成部を動作させて前記中間転写体にトナーを供給するトナーパージ処理動作を実行する画像形成装置において、前記トナーの粒子は結着樹脂100質量部に対しワックスを3質量部以上含有し、少なくとも一色のトナーの粒子は示差走査熱量分析で測定されるトナーに対するワックス相溶量が所定量A[質量%]未満の第1処方トナーであり、その他のトナーの少なくとも一色のトナーの粒子のトナーに対するワックス相溶量が所定量A[質量%]以上の第2処方トナーであり、前記トナーパージ処理動作において前記クリーニングブレードに供給するトナーは、一回のトナーパージ処理動作の中において前記第1処方トナーのみであることを特徴とする。
(4)また、上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の更に他の代表的な構成は、少なくとも二色以上のトナーにより移動する中間転写体の上にトナー像を形成するトナー像形成部と、前記中間転写体に当接して転写ニップ部を形成し前記転写ニップ部で記録材を挟持搬送して前記トナー像を前記記録材に転写する転写部材と、互いに当接して定着ニップ部を形成し、前記記録材のトナー像担持側の面に接する加熱回転体とトナー像担持側の面とは反対側の面に接する加圧回転体を有し、前記転写ニップ部からの記録材を挟持搬送して前記トナー像を加熱定着する定着部と、前記中間転写体に当接して前記記録材に対するトナー像の転写後の前記中間転写体の転写残トナーを除去するクリーニングブレードと、を備え、前記クリーニングブレードにトナーを供給するために、所定の制御タイミングにて前記トナー像形成部を動作させて前記中間転写体にトナーを供給するトナーパージ処理動作を実行する画像形成装置において、前記トナーの粒子は結着樹脂100質量部に対しワックスを3質量部以上含有し、少なくとも一色のトナーの粒子は示差走査熱量分析で測定されるトナーに対するワックス相溶量が所定量A[質量%]未満の第1処方トナーであり、その他のトナーの少なくとも一色のトナーの粒子のトナーに対するワックス相溶量が所定量A[質量%]以上の第2処方トナーであり、前記トナーパージ処理動作において前記クリーニングブレードに供給するトナーは、一回のトナーパージ処理動作の中において前記第1処方トナーの割合が前記第2処方トナーよりも多いことを特徴とする。
本発明によれば、中間転写方式の画像形成装置においてクリーニングブレードを備えた中間転写体に対するトナーパージに起因する定着部の加圧回転体汚れを抑制することができる。
画像形成装置例の概略構成図 定着装置の概略構成図 パージトナーの付着経路説明図
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
[装置説明]
図1は、少なくとも二色以上のトナーにより移動する中間転写体の上にトナー像を形成するトナー像形成部を有する、中間転写方式の画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の画像形成装置100は、4ドラム方式、中間転写方式の電子写真フルカラー画像形成装置である。
30は、移動する中間転写体8に対して複数色のトナー像、ここではイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色の重畳トナー像を形成するトナー像形成部である。トナー像形成部30は、画像形成装置本体100Aに対して、それぞれ、着脱自在な4個のプロセスカートリッジP(PY、PM、PC、PK)を備えている。また、トナー像形成部30は、中間転写体として中間転写ベルト8を用いた中間転写ベルトユニット40を有している。
4個のプロセスカートリッジPY、PM、PC、PKは、同一構造である。異なる点は、プロセスカートリッジPが収容しているトナーの色、すなわち、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナーによる画像を形成することである。
プロセスカートリッジPY、PM、PC、PKは、それぞれトナー容器23Y、23M、23C、23Kを有している。さらに、像担持体である感光ドラム1Y、1M、1C、1Kを有している。さらに、帯電ローラ2Y、2M、2C、2Kと、現像ローラ3Y、3M、3C、3Kを有している。また、ドラムクリーニングブレード4Y、4M、4C、4Kと、廃トナー容器24Y、24M、24C、24Kを有している。
プロセスカートリッジPY、PM、PC、PKの下方にはレーザユニット7Y、7M、7C、7Kが配置され、画像信号に基づく露光を感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに対して行う。感光ドラム1Y、1M、1C、1Kは矢印の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。そして、各感光ドラムは、帯電ローラ2Y、2M、2C、2Kに所定の負極性の電圧を印加することで、所定の負極性の電位に帯電された後、レーザユニット7Y、7M、7C、7Kによる走査露光によってそれぞれ静電潜像が形成される。
この静電潜像は現像ローラ3Y、3M、3C、3Kに所定の負極性の電圧を印加することで反転現像されて、感光ドラム1Y、1M、1C、1K上に、それぞれY色、M色、C色、K色の各色トナー像(負極性)が形成される。また、各プロセスカートリッジPY、PM、PC、PKは、トナーの残量を検知する検知部材31Y、31M、31C、31Kと、検知部材の検知結果を記憶する記憶手段32Y、32M、32C、32Kを有する。
中間転写ベルトユニット40は、可撓性を有する無端状の中間転写ベルト8と、このベルト8を懸回張設する駆動ローラ9と従動ローラ10から構成されている。また、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに対向して、中間転写ベルト8の内側に一次転写ローラ(転写部材)6Y、6M、6C、6Kが配設されており、それぞれ、中間転写ベルト8を介して対応する感光ドラム1と当接している。各感光ドラム1と中間転写ベルト8の当接部が一次転写ニップ部(転写ニップ部)である。各一次転写ローラ6には不図示の電圧印加手段により転写電圧を印加する構成となっている。
中間転写ベルト8は駆動ローラ9の回転駆動による矢印Aの反時計方向に感光ドラム1の回転周速度に対応した周速度で回転(移動)する。感光ドラム1Y、1M、1C、1K上にそれぞれ形成された負極性のトナー像は、一次転写ローラ6Y、6M、6C、6Kに正極性の電圧を印加することにより、一次転写ニップ部にて中間転写ベルト8上に順次に所定に重畳されて一次転写される。
即ち、中間転写ベルト8の面に、Y色、M色、C色、K色の4色のトナー像がこの順で重なった状態で形成される。そして、引き続く中間転写ベルト8の回転で中間転写ベルト8と二次転写ローラ(転写部材)11との当接部である二次転写ニップ部(転写ニップ部)T2へ搬送される。
給搬送装置12は、シート状の記録材Sを積載して収納する記録材カセット13内から記録材Sを給送する給送ローラ14と、給送された記録材Sを搬送する搬送ローラ対15とを有している。給搬送装置12から搬送された記録材Sはレジストローラ対16によって所定の制御タイミングにて二次転写ニップ部T2に導入されて、二次転写ニップ部T2で挟持搬送される。二次転写ローラ11には正極性の電圧が印加される。これにより、二次転写ニップ部T2で挟持搬送される記録材Sに対して中間転写ベルト8側の上記の4色重ね合わせのトナー像が順次に一括して二次転写されていく。
従って、二次転写ニップ部T2を通過した記録材Sの面(表面)には中間転写ベルト8上とは色の重なり順が逆となった、K色、C色、M色、Y色の4色のトナー像が形成される。即ち、記録材Sには、K色のトナー像が最下層で、Y色のトナー像が最上層である4色重ね合わせのトナー像が形成される。
上記のようにトナー像が二次転写により形成された記録材Sが、定着部としての定着装置17に導入される。この定着装置17でトナー像(トナー画像)の加熱定着を受けた記録材Sが排出ローラ対20によって排出トレイ50上に排出される。
各プロセスカートリッジPY、PM、PC、PKにおいて、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kから中間転写ベルト8へのトナー像に一次転写後に感光ドラム表面に残ったトナーは、クリーニングブレード4Y、4M、4C、4Kによって除去される。また、中間転写ベルト8から記録材Sへのトナー像の二次転写後に中間転写ベルト8の面に残ったトナー(転写残トナー)は、ベルト8にカウンター当接しているクリーニングブレード21によって除去される。除去されたトナーは廃トナー回収容器22へと回収される。
25は画像形成装置の制御を行うための電気回路が搭載された制御基板であり、制御基板25には制御部としてのCPU26が搭載されている。CPU26は記録材Sの搬送に関る駆動源(不図示)や中間転写ベルト8及びプロセスカートリッジPY、PM、PC、PKの駆動源(不図示)等の制御、画像形成に関する制御、更には故障検知に関する制御など、画像形成装置の動作を一括して制御している。
CPU26はカートリッジPY、PM、PC、PKの検知部材31Y、31M、31C、31Kで検知されるトナー容器23Y、23M、23C、23Kにおけるトナー残量の検知結果を記憶手段32Y、32M、32C、32Kに更新して記憶させる。また、所定の残量閾値と比較してトナー残量が閾値以下となったカートリッジについてユーザーに交換を促すメッセージを表示部(不図示)に表示する。
[定着装置の説明]
図2は本実施例における定着装置17の要部の横段概略構成図である。この定着装置17はフィルム加熱方式・加圧回転体駆動方式の装置であり、互いに当接して定着ニップ部Nを形成する加熱回転体としての耐熱性を持つエンドレスベルト状(筒状)のフィルム18と加圧回転体としての弾性加圧ローラ19をする。そして、フィルム18の少なくとも一部は常にテンションが加わらない状態とし、フィルム18は加圧ローラ19の回転駆動力で回転駆動するようにした装置である。
定着ニップ部Nにおいて、フィルム18は記録材Sのトナー像担持側の面(表面)に接し、加圧ローラ19はトナー像担持側の面とは反対側の面(裏面)に接する。
28はステーであり、発熱手段保持部材兼フィルムガイド部材としての耐熱性の剛性部材である。27は発熱手段としてのセラミックヒータであり、ステー28の下面にステー長手に沿って配置させてある。フィルム18は、発熱手段27を含むフィルムガイド部材であるステー28にルーズに外嵌させてある。即ち、フィルム18の内周長と、発熱手段27を含むステー28の外周長は、フィルム18の方を例えば3mm程度大きくしてあり、ステー28に対してフィルム18は余裕を持って外嵌している。
ステー28はポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PPS、液晶ポリマー等の高耐熱性樹脂や、これらの樹脂とセラミックス、金属、ガラス等との複合材料等で構成できる。本実施例では液晶ポリマーを用いた。
フィルム18の膜厚は100μm以下、好ましくは80μm以下20μm以上の耐熱性のあるPTFE、PFA、FEP等の単層フィルムを使用できる。或いはポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPS等のフィルムの外周表面にPTFE、PFA、FEP等をコーティングした複合層フィルムを使用できる。本実施例では膜厚約60μmのポリイミドフィルムの外周表面にPTFEをコーティングしたものを用いた。フィルム18の外径は24mmとした。
加圧ローラ19は芯金19−aと弾性体層19−bと最外層の離型層19−cからなり、本実施例では、芯金19−aはアルミニウムを、弾性体層19−bはシリコーンゴムを、離型層19−cは厚さ約50μmのPFAのチューブを用いた。加圧ローラ19の外径は30mm、弾性体層の厚さは3mm、製品硬度は55°(アスカーC)、フィルム18への加圧力は200Nとした。
加圧ローラ19は、セラミックヒータ27との間にフィルム18を挟んで弾性体層19−bの弾性に抗して圧接して記録材搬送方向Xにおいて所定幅の定着ニップ部Nを形成する。また、加圧ローラ19は、駆動系Mにより矢印R19の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。そして、定着ニップ部Nにおける加圧ローラ19とフィルム外面との摩擦力でフィルム18が矢印R18の反時計方向に、フィルム内面がセラミックヒータ27に密着して摺動しながら従動回転する。
加圧ローラ19が回転駆動され、これに伴いフィルム18が従動回転し、セラミックヒータ27に通電がなされてヒータ27が所定の温度に立ち上げられて温調された状態において、トナー像tを担持した記録材Sが定着ニップ部Nに導入される。そして、記録材Sが定着ニップ部Nにて挟持搬送される過程で加熱加圧されて表面にトナー像tが定着される。トナー像tの加熱は定着ニップ部Nにおいてヒータ27の熱でフィルム18が加熱され、その加熱されたフィルム18の熱によりなされる。
[トナーパージの実施タイミング]
前述の通り、クリーニングブレード21は、中間転写ベルト8上の残留トナーを除去するためのブレード状のクリーニング手段である。クリーニングブレード21は、例えばウレタンなど弾性ゴムで出来ており、中間転写ベルト8に対して線圧0.49N/cm程度の加圧力で、カウンター方向に圧接させている。
一般的に、クリーニングブレード21と中間転写ベルト8の間には大きな摩擦力が生じる。その摩擦力が大きいと、クリーニングブレード21に歪が生じ、その結果として、クリーニングブレード21と中間転写ベルト8の間に隙間ができ、そこからトナーがすり抜けることで、クリーニング性能を満足できなくなることがある。また、場合によって、カウンターで接触させた弾性ゴムの先端がめくれ上がることもある。
それを防止するため、クリーニングブレード21のエッジ部に粉状の潤滑剤を塗布した上で、クリーニングブレード21と中間転写ベルト8を圧接させることで摩擦力を低減する処置を施すことがある。しかしながら、通紙耐久を行なうと、徐々に潤滑剤は少なくなる。よって、クリーニング性能を継続的に維持するためには、定期的に、潤滑剤をクリーニングブレード21に供給する必要がある。
本実施例においては、トナーが潤滑剤としての役割を担う。即ち、CPU(制御部)26は、クリーニングブレード21にトナーを供給するために、所定の制御タイミングにてトナー像形成部30を動作させて中間転写ベルト8にトナーを供給するトナーパージ処理動作を実行する。
以下、このトナーパージ処理動作でクリーニングブレード21に供給するトナーを、便宜上、パージトナー44(図3)と呼称する。このパージトナー44は、通常の画像形成時と同様に、感光ドラム母線方向に長い帯状などの適宜のパターンにて感光ドラムに現像され、中間転写ベルト8上に一次転写される。そのパージトナー44が引き続く中間転写ベルト8の回転で、中間転写ベルト8と二次転写ローラ11の当接部である二次転写ニップ部T2を通過してクリーニングブレード21のエッジ部に搬送されて供給され、潤滑剤としての機能を果たす。
ここで、中間転写ベルト8上のパージトナー44が二次転写ローラ11の位置T2の通過時には、二次転写ローラ11の表面に対するトナー44の付着をしにくくするために、トナー44の極性と同極性である負極性の電圧を二次転写ローラ11に印加する。
トナーパージ処理動作は、中間転写ベルト8の回転数に応じて画像形成装置の非画像形成時に実施される。本実施例における実施タイミングの例を表1に記す。
上記タイミングはあくまで一例であり、二枚以上のプリントジョブにおける、記録材と記録材の間、所謂紙間にトナーパージ処理動作を実施しても良い。
ただし、前述の通り、二次転写ローラ11に負極性の電圧を印加しても、二次転写ローラ11へのトナー44の付着を十分に防止する事は困難であり、パージトナー44の内、一部微量は図3の(a)の符号44aのように二次転写ローラ11に付着する。そして、その付着トナー44aが次の二次転写時に図3の(b)の符号44bのように二次転写ローラ11から記録材Sの裏面に付着することがある。
そして、その記録材Sが定着装置17の定着ニップ部Nに導入されて挟持搬送されることで裏面に付着のパージトナー44bが図3の(b)の符号44cにように加圧ローラ19の表面に付着しやすい。一旦、加圧ローラ19の離型層表面に付着したパージトナーは離脱しがたく、プリント枚数が進むにつれて多くなり、所謂加圧ローラ汚れとなって、画像品位の低下を引き起こすことにもなる。
そこで、本実施形態においてはこの加圧ローラ汚れを抑制するために下記のような手段構成を講じている。
[トナー]
本実施形態で用いたトナーは、粒径が5〜8μmのほぼ球形である一成分非磁性トナーである。本実施形態の画像形成装置では、前述の通り、一次転写と二次転写の合計2回転写されるために、転写性の良好な球形トナーを用いている。
本実施形態に用いているトナーは重合法によって製造されるが、その製造法上略球形となり、コアにワックスを内包し、その上の結着樹脂層にスチレン−ブチルアクリレート、最外殻にスチレン−ポリエステルという構成からなっている。また、被帯電性能安定化、及び潤滑性付与のために外添剤を添加している。トナーに用いられる結着樹脂としては、スチレン系樹脂及びアクリル系樹脂からなるビニル系共重合体や、ポリエステル樹脂等を使用することが可能である。
ワックスについて詳しく述べる。本発明者らは、前述の課題を改善できる画像形成方法について鋭意検討を行った。特に、トナーに含有されるワックスについて検討を重ねた。その結果、ワックスの種類と相溶量を制御することにより、上記効果が極めて有効に発現することを見出した。
[ワックスの種類と相溶量]
本発明者らの検討によると、エステルワックスの場合、トナー中の結着樹脂と非常に相溶しやすいため、定着時に結着樹脂を可塑(樹脂が軟化)しやすいことがわかった。その結果、軟化した樹脂は、トナー一個一個が結合しやすく、ワックスの離型効果だけでは防げないほど樹脂が定着装置17の加圧ローラ19の離型層19−cの表面に付着しやすくなるため、加圧ローラ汚れになりやすい。
一方、炭化水素ワックスの場合、エステルワックスと比べて、トナー中の結着樹脂と相溶しにくいため、定着時にエステルワックスと比べて結着樹脂を可塑(樹脂が軟化)しにくくなる。そのため、加圧ローラ19の離型層19−cの表面に付着しにくくなり、加圧ローラ汚れを抑制できる。
また、ワックスの相溶量が加圧ローラ汚れと関係することも本発明者らの検討で明らかになった。具体的には、示差走査熱量分析(DSC)において、エステルワックスのワックス相溶量が2.0質量%以上(所定量A[質量%]以上)である場合、加圧ローラ汚れが発生しやすくなる。エステルワックスのワックス相溶量が2.0質量%以上である場合、トナー中には結着樹脂に相溶しやすいワックスが多く存在することを意味する。
相溶ワックスが多く存在すると、定着時に結着樹脂を可塑し、樹脂が軟化する。その結果、軟化し過ぎた樹脂が多く存在すると、ワックスの離型効果だけでは防げないほど樹脂が加圧ローラ19の離型層19−cの表面に付着するため、加圧ローラ汚れが発生する。したがって、加圧ローラ汚れを抑制するためには、トナーに対するエステルワックスのワックス相溶量が2.0質量%未満(所定量A[質量%]未満)であることが必要である。
トナーに使用可能なワックスとしては、以下のものが挙げられる。これらワックスは単独でまたは2種以上を併せて(混ぜ合わせて)用いられる。
1)炭化水素系として
パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムの如き石油系ワックス及びその誘導体。モンタンワックス及びその誘導体。フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体。ポリエチレン、ポリプロピレンの如きポリオレフィンワックス及びその誘導体。
2)エステル系ワックスとして
カルナバワックス、キャンデリラワックスの如き天然ワックス及びその誘導体。エステルワックス。
3)その他のワックスとして
ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体。植物系ワックス。動物性ワックス。シリコ−ンワックス。
ワックスの含有量は、結着樹脂100.0質量部に対して好ましくは3.0質量部以上20.0質量部以下であり、より好ましくは5.0質量部以上15.0質量部以下である。
[ワックス相溶量測定]
ワックス相溶量の測定方法について説明する。ワックス相溶量は、示差走査熱量分析(DSC)で測定されるトナー及びワックスの吸熱量から求める。分析装置としては「Q1000」(TA Instruments社製)を用い、ASTM D3418−82に準じて測定する。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、トナーまたはワックス約10mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、第1昇温過程では測定温度範囲20℃から140℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。その後、140℃で10分間保持した後に140℃から20℃まで10℃/minで冷却し、20℃で10分間保持した後に、第2昇温過程では再び20℃から140℃まで昇温速度10℃/minで測定を行う。
吸熱量は、融解ピーク前の外挿基線からピークが立ち上がる点と、融解ピーク終了後の外挿基線とピークが接する点とを結んだ直線と融解ピークとで囲まれる面積より求める。またワックス相溶量は、下記式(1)より求める。
ワックス相溶量(質量%)=A−C×100/B ・・・式(1)
〔Aはトナー中のワックス添加量(質量%)、BはワックスをDSCで測定した時の第1昇温過程での吸熱量(J/g)、CはトナーをDSCで測定した時の第2昇温過程でのワックス由来の吸熱量(J/g)を表す〕
≪実施例1〜7≫
以下に示す実施例により具体的に説明する。しかし、これは本発明をなんら限定するものではない。なお、実施例中及び比較例中の部および%は特に断りがない場合、全て質量基準である。
また、以下において、第1処方トナーとは、トナーの粒子が結着樹脂100質量部に対しワックスを3質量部以上含有しており、ワックスとして炭化水素ワックスのみまたは炭化水素ワックスを他種の混ぜ合わせワックスよりも多く含有するトナーである。あるいは、トナーの粒子が結着樹脂100質量部に対しワックスを3質量部以上含有しており、示差走査熱量分析で測定されるトナーに対するワックス相溶量が所定量A[質量%]未満のトナーである。
また、第2処方トナーとは、トナーの粒子が結着樹脂100質量部に対しワックスを3質量部以上含有しており、ワックスとしてエステルワックスのみまたはエステルワックスを他種の混ぜ合わせワックスよりも多く含有するトナーである。あるいは、トナーの粒子が結着樹脂100質量部に対しワックスを3質量部以上含有しており、示差走査熱量分析で測定されるトナーに対するワックス相溶量が所定量A[質量%]以上のトナーである。
<ポリエステル樹脂の製造例>
・テレフタル酸 15.00質量部
・イソフタル酸 15.00質量部
・ビスフェノールA−プロピレンオキサイド2モル付加物 70.00質量部
・シュウ酸チタン酸カリウム 0.03質量部
減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置、撹拌装置を備えたオートクレープ中に、上記各成分を仕込み、窒素雰囲気下、220℃で17時間反応を行い、更に10乃至20mmHgの減圧下で0.5時間反応させた。その後、180℃に降温し、無水トリメリット酸を0.10質量部添加して、175℃で2.0時間反応させ、ポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は9,500、ガラス転移温度(Tg)は73℃、酸価(Av)は8.0mgKOH/gであった。
<イエロートナー1(Y1)の製造例>
スチレン60.0質量部に対して、C.I.ピグメントイエロー155を5.0質量部、荷電制御剤(ボントロンE88;オリエント化学工業社製)を1.0質量部用意した。これらを、アトライター(三井鉱山社製)に導入し、半径1.25mmのジルコニアビーズを用いて200rpmにて25℃で180分間撹拌を行い、顔料分散組成物を調製した。
一方、別容器に60℃に加温したイオン交換水900質量部、リン酸三カルシウム2.5質量部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて10000rpmにて撹拌し、水系媒体を得た。
また、下記材料をTK式ホモミキサー(特殊機化工業製)により、5000rpmにて混合・分散した。
・顔料分散組成物 66.0質量部
・スチレン 15.0質量部
・n−ブチルアクリレート 25.0質量部
・ポリエステル樹脂 5.0質量部
更に、60℃に加温した後、炭化水素ワックス(HNP−9;日本精鑞社製)8.0質量部を投入し、30分間分散・混合を行い、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10.0質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、温度60℃、窒素雰囲気下において、TK式ホモミキサーにて10000rpmで10分間撹拌し、重合性単量体組成物を造粒した後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ温度70℃に昇温した。5時間反応させた後、更に85℃に昇温し、2時間反応させた。冷却後、塩酸を加えpHを1.4にし、2時間撹拌した。トナー粒子を濾別し、水洗を行った後、温度40℃にて48時間乾燥し、イエロートナー粒子1を得た。
得られたイエロートナー粒子1の重量平均粒径(D4)をコールター・カウンターMultisizer3(ベックマン・コールター社製)で測定したところ、6.2μmであった。
このイエロートナー粒子1を100.0質量部に対し、無機微粉体(無機粉体)として、ジメチルシリコーンオイルで表面処理された疎水性シリカ微粉体1.0質量部(数平均一次粒子径:7nm)を外添した。これをヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で10分間乾式混合して、Y1トナーを得た。Y1トナーのワックス相溶量は1.4質量%であった。
<イエロートナー2乃至4マゼンタトナー1乃至4、シアントナー1乃至4、ブラックトナー1乃至4の製造例>
Y1トナーの製造例において、添加する顔料を各色に最適な物に変更した。また、添加するワックスの種類や添加量を表2に示す組成に変更した。これ以外は、Y1トナー製造例と同様にしてイエロートナー2乃至4(Y2乃至Y4)、マゼンタトナー1乃至4(M1乃至M4)、シアントナー1乃至4(C1乃至C4)、ブラックトナー1乃至4(K1乃至K4)を製造した。得られたトナーの物性を表2に示す。
<評価方法>
評価機としてLBP9600C(キヤノン社製:レーザープリンタ)を使用した。イエローカートリッジにイエロートナー1(Y1)を、マゼンタカートリッジにマゼンタトナー1(M1)を、シアンカートリッジにシアントナー2(C2)を、ブラックカートリッジにブラックトナー2(K2)を詰め替えた。低温低湿環境下(15℃、10%RH)において加圧ローラ汚れの評価を行った。プリントモードはフルカラー印字のノーマルモードである。
評価に使用した記録材SはUPM Copykid(坪量70g/m2)であり、YMCK各色のハーフトーン、文字から成る混合画像を出力した。1枚プリントジョブを繰り返し、3000枚片面通紙した後の加圧ローラ19の汚れのレベルを、目視で以下の評価基準に基づいて評価した。評価結果を表3に示す。表3における使用トナーの割合は、一回のトナーパージ動作に使用されるトナーの割合を示す。
レベルA:発生無し
レベルB:極微量に発生する
レベルC:僅かな汚れが発生する
レベルD:汚れの膜が一部を覆う
レベルE:汚れの膜がほぼ全周を覆う
〔実施例1〕
表3に示す通り、本実施例1では、パージトナー44として、ワックス相溶量1.4%の炭化水素ワックスのみ含有するY1トナー(第1処方トナー)のみ使用する。そのため、高温時の離型性が低下することなく、加圧ローラ汚れの発生が無いレベルAであった。
〔実施例2〕
表3に示すトナーを用いて、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表3に示す。本実施例2では、パージトナー44として、高温時の離型性の良い、ワックス相溶量1.4%の炭化水素ワックスのみ含有するY1、M1トナー(第1処方トナー)のみをパージトナー44に用いているため、加圧ローラ汚れの発生が無いレベルAであった。
〔実施例3〕
表3に示すトナーを用いて、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表3に示す。本実施例3では、パージトナー44の98%がワックス相溶量1.4%の炭化水素ワックスのみ含有するY1、M1トナー(第1処方トナー)でありる。残りはワックス相溶量2.7%のエステルワックスのみ含有するC2、K2トナー(第2処方トナー)各1%である。この点で実施例1と異なる。
高温時に離型性の良くないエステルワックスを含有するM2、C2、K2トナー(第2処方トナー)でも、極微量であれば、パージトナー44に使用しても問題ない。即ち、パージトナー44の大部分を占める第1処方トナーの炭化水素ワックスの離型性の良さが支配的となり、加圧ローラ汚れは極微量のレベルBであった。
〔実施例4〕
表3に示すトナーを用いて、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表3に示す。本実施例4では、パージトナー44として、高温時の離型性の良い、ワックス相溶量1.9%の炭化水素ワックスを多く含有するY4トナー(第1処方トナー)のみをパージトナーに用いている。Y4トナーには極微量のエステルワックスが含まれるものの(表3参照)、炭化水素ワックスが大部分を占め、且つワックス相溶量も1.9%と小さいため、高温時の離型性が低下することなく、加圧ローラ汚れは極微量のレベルBであった。
〔比較例1〕
表3に示すトナーを用いて、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表3に示す。本比較例1においては、パージトナー44の一部に、高温時の離型性の良い、ワックス相溶量1.4%の炭化水素ワックスを多く含有するY1、M1トナー(第1処方トナー)を用いている。しかしながら、高温時の離型性が良くなく、ワックス相溶量2.7%のエステルワックスのみを含有するC2、K2トナー(第2処方トナー)の量が多い。そのため、加圧ローラ汚れのレベルは良くなく、汚れの膜が一部を覆うレベルDであった。
〔比較例2〕
表3に示すトナーを用いて、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表3に示す。本比較例2においては、パージトナー44の一部に、高温時の離型性の良い、ワックス相溶量1.4%の炭化水素ワックスを多く含有するY1トナー(第1処方トナー)を用いている。しかしながら、高温時の離型性が良くなく、ワックス相溶量2.7%のエステルワックスのみを含有するM2トナー(第2処方トナー)の量が多いため、加圧ローラ汚れのレベルは良くなく、汚れの膜が一部を覆うレベルDであった。
〔比較例3〕
表3に示すトナーを用いて、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表3に示す。本比較例3においては、トナー処方自体は実施例3と同じである。しかしながら、パージトナー44に、高温時の離型性が良くないエステルワックスを多く含み、ワックス相溶量2.8%のY3トナー(第2処方トナー)のみを用いているため、加圧ローラ汚れのレベルは良くなく、汚れの膜が一部を覆うレベルEであった。
以上、実施例1乃至4においては、炭化水素ワックスのみ、または炭化水素ワックス多く含有するトナー(第1処方トナー)をパージトナー44に使用する例について述べた。しかし、ワックス相溶量が小さい(好ましくは2.0質量%未満)ものであれば、炭化水素ワックスに限定されることなく、それ以外のワックス種でも同様の効果を得る事ができる。
また、実施例1乃至4において、前述した通り、各プロセスカートリッジPY、PM、PC、PKに備わっているトナー残量検知部材31と検知結果記憶手段32を用いて、各トナーの残量を記憶しておくことができる。従って、実施例1乃至4で指定したパージトナーに使うトナーの残量が所定値より少ない場合には、その他のトナーを一時的にパージトナーに用いても良い。
例えば、実施例3において、Y1トナー(第1処方トナー)の残量が所定値より少ない場合、Y1トナーと同じく、高温時の離型性の良い、ワックス相溶量1.4%の炭化水素ワックスのみ含有するM1トナー(第1処方トナー)をパージトナー44に用いる。また、Y1、M1トナーの両方共、トナー残量が所定値より少ない場合には、C2または、K2トナー(第2処方トナー)をパージトナー44として用いる。
C2、K2トナーは高温時の離型性が良くない、エステルワックスを多く含有するワックス相溶量2.8%のトナーである。しかしながら、Y1、M1トナーを有するプロセスカートリッジPY、PMが新品に交換されるまでの間に限定されるため、定着装置17の寿命期間に対しては、大部分が加圧ローラ汚れに有利なY1トナーでトナーパージを行うことになる。従って、加圧ローラ汚れに与える影響度は小さく、定着装置17の寿命を通じて、良好なレベルAを保つことができる。
また、実施例1乃至4は、全てフルカラー印字モード(フルカラー印字時)の場合について述べたものの、もちろんモノカラー印字モードの場合にも適用できる。ただし、モノカラー印字モードの時は、印字に使用しない色(Y、M、C)のトナーや、感光ドラム1Y、1M、1Cの不要な劣化、消耗を防ぐための次のような装置構成がある。即ち、現像ローラ3Y、3M、3Cと感光ドラム1Y、1M、1C、または感光ドラム1Y、1M、1Cと中間転写ベルト8を離間する構成である。
そのような離間する構成において、トナーパージ動作のために、各部材を離間状態から当接させる余分な時間をかけたくない場合には、モノカラー印字モードの時だけ、Kトナーをパージトナーに用いても良い。例えば、実施例1のK2トナー(第2処方トナー)のように、高温時の離型性が良くない、エステルワックスのみ含有するワックス相溶量2.7%のトナーであっても、一般的な市場で使われ方として、フルカラー印字モードの割合の方が高い。
そのため、画像形成装置の寿命期間に対しては、大部分が加圧ローラ汚れに有利なY1、M1トナー(第1処方トナー)でトナーパージを行うことになる。従って、加圧ローラ汚れに与える影響度は小さく、画像形成装置の寿命を通じて、良好なレベルAを保つことができる。
以上まとめると次のとおりである。少なくとも二色以上のトナーにより移動する中間転写体8の上にトナー像を形成するトナー像形成部30で使用するトナーの粒子は結着樹脂100質量部に対しワックスを3質量部以上含有している。少なくとも一色のトナーは前記粒子に前記ワックスとして炭化水素ワックスのみまたは炭化水素ワックスを他種の混ぜ合わせワックスよりも多く含有する第1処方トナーである。その他のトナーの少なくとも一色のトナーは前記粒子に前記ワックスとしてエステルワックスのみまたはエステルワックスを他種の混ぜ合わせワックスよりも多く含有する第2処方トナーである。
そして、トナーパージ処理動作において中間転写体8のクリーニングブレード21に供給するパージトナー44は、一回のトナーパージ処理動作の中において前記第1処方トナーのみであることを特徴とする。或いは、トナーパージ処理動作において中間転写体8のクリーニングブレード21に供給するトナーは、一回のトナーパージ処理動作の中において前記第1処方トナーの割合が前記第2処方トナーよりも多いことを特徴とする。これによりトナーパージによる定着部17の加圧ローラ汚れ(加圧回転体汚れ)を抑制することができた。
また、少なくとも二色以上のトナーにより移動する中間転写体8の上にトナー像を形成するトナー像形成部30で使用するトナーの粒子は結着樹脂100質量部に対しワックスを3質量部以上含有している。少なくとも一色のトナーの粒子は示差走査熱量分析で測定されるトナーに対するワックス相溶量が所定量A[質量%]未満の第1処方トナーである。その他のトナーの少なくとも一色のトナーの粒子のトナーに対するワックス相溶量が所定量A[質量%]以上の第2処方トナーである。
そして、トナーパージ処理動作において中間転写体8のクリーニングブレード21に供給するパージトナー44は、一回のトナーパージ処理動作の中において前記第1処方トナーのみであることを特徴とする。或いは、トナーパージ処理動作において中間転写体8のクリーニングブレード21に供給するトナーは、一回のトナーパージ処理動作の中において前記第1処方トナーの割合が前記第2処方トナーよりも多いことを特徴とする。これによりトナーパージによる定着部17の加圧ローラ汚れ(加圧回転体汚れ)を抑制することができた。
一方、加圧ローラ汚れを抑制できた場合、記録材Sの裏面に付着した微量パージトナーは、加圧ローラ19の離型層19−c表面19−cに付着することなく、そのまま記録材Sの裏面に定着され、プリント画像となる。その際、記録材Sの裏面に定着されたパージトナーは極微量であるものの、ユーザーが視認可能な場合もあるため、プリント画像の画質低下につながる可能性もある(所謂裏汚れ)。
従って、パージトナー44に使用するトナーは、実施例1乃至4で述べた高温時の離型性が良いものである事と同時に、明度(L*)が高い方が裏汚れが視認しづらくより好ましいと言える。以下、実施例5乃至7で詳しく説明する。
〔実施例5〕
表4に示すトナーを用いて、実施例1と同様の加圧ローラ汚れ評価と、裏汚れの評価を行った。裏汚れの評価は、加圧ローラ評価と同じ手順で実施し、記録材の裏汚れのレベルを目視で以下の評価基準に基づいて評価した。尚、L*の値は、キヤノンGFC−081紙に各色0.40mg/cm2載せた時の、色度をSpectrolino(GretagMacbeth社製)で測定した値である。
レベルA:視認困難
レベルB:僅かに視認可能
レベルC:視認可能
レベルD:容易に視認可能
評価結果を表4に示す。本実施例5では、高温時の離型性の良い、ワックス相溶量1.4%の炭化水素ワックスのみ含有するY1トナー(第1処方トナー)のみをパージトナー44に用いている。そのため、加圧ローラ汚れの発生が無いレベルAであった。またY1トナーはL*=89と高いため、裏汚れも視認困難なレベルAであった。
〔実施例6〕
表4に示すトナーを用いて、実施例5と同様の加圧ローラ汚れ、裏汚れの評価を行った。本実施例6では、高温時の離型性の良い、炭化水素ワックスを多く含有するワックス相溶量1.9%である、Y4トナーとM4トナー(第1処方トナー)のみをパージトナー44に用いている。そのため、加圧ローラ汚れの発生が極微量であるレベルBであった。またL*92のY4トナーを80%、L*=54のM4トナーを20%の割合でパージトナー44に用いているため、裏汚れも僅かに視認可能なレベルBであった。
〔実施例7〕
表4に示すトナーを用いて、実施例5と同様の加圧ローラ汚れ、裏汚れの評価を行った。本実施例7では、パージトナー44の98%が、高温時の離型性の良い、ワックス相溶量1.4%の炭化水素ワックスのみ含有するY1トナー(第1処方トナー)である。そのため、高温時の離型性の良くないワックス相溶量2.7%のエステルワックスのみ含有するC2トナー、K2トナー(第2処方トナー)が各々1%ずつ含まれていても、加圧ローラ汚れの発生が極微量であるレベルBであった。
またパージトナー44の98%が、L*=89のY1トナー(第1処方トナー)であるため、L*=55のC2トナーが1%、L*=14のK2トナーが1%含まれていても、裏汚れも僅かに視認可能なレベルBであった。
〔比較例3〕
表4に示すトナーを用いて、実施例5と同様の加圧ローラ汚れ、裏汚れの評価を行った。本比較例3では、高温時の離型性の良い、ワックス相溶量1.4%の炭化水素ワックスのみ含有するK1トナー(第1処方トナー)のみをパージトナーに用いているため、加圧ローラ汚れの発生が無いレベルAであった。しかしながら、K1トナーはL*=13と低いため、裏汚れは容易に視認可能なレベルDであった。
〔比較例4〕
表4に示すトナーを用いて、実施例5と同様の加圧ローラ汚れ、裏汚れの評価を行った。本比較例4では、高温時の離型性の良い、炭化水素ワックスを多く含有するワックス相溶量1.9%のC4トナーとK4トナー(第1処方トナー)をパージトナー44に用いているため、加圧ローラ汚れの発生が極微量なレベルBであった。しかしながら、パージトナー44の80%が、L*=57のC4トナーであり、残りの20%がL*=16のK4トナーであるため、裏汚れは視認可能なレベルCであった。
〔比較例5〕
表4に示すトナーを用いて、実施例5と同様の加圧ローラ汚れ、裏汚れの評価を行った。本比較例5では、パージトナー44の98%が、高温時の離型性の良い、ワックス相溶量1.4%の炭化水素ワックスを多く含有するK1トナー(第1処方トナー)である。そのため、高温時の離型性の良くないワックス相溶量2.7%のエステルワックスのみ含有するY2トナー、M2トナー(第2処方トナー)が各々1%ずつ含まれていても、加圧ローラ汚れの発生が極微量であるレベルBであった。
しかしながら、パージトナー44の98%が、L*=14のK1トナーであるため、裏汚れは容易に視認可能なレベルDであった。
また、実施例5乃至7において、前述した通り、各プロセスカートリッジに備わっているトナー残量検知手段31と検知結果記憶手段32を用いて、各トナーの残量を記憶しておくことができる。従って、実施例5乃至7で指定したパージトナー44に使うトナーの残量が所定値より少ない場合には、その他のトナーを一時的にパージトナーに用いても良い。
例えば、実施例5においてY1トナー(第1処方トナー)の残量が所定値より少ない場合、Y1トナーと同じく、高温時の離型性の良い、ワックス相溶量1.9%の炭化水素ワックスを多く含有するM4トナー(第1処方トナー)をパージトナー44に用いる。また、Y1、M4トナーの両方共、トナー残量が所定値より少ない場合には、C2または、K2トナー(第2処方トナー)をパージトナー44として用いる。
C2、K2トナーは高温時の離型性が良くない、エステルワックスを多く含有するワックス相溶量2.7%のトナーである。しかしながら、Y1、M4トナーを有するプロセスカートリッジPY、PMが新品に交換されるまでの間に限定されるため、定着装置17の寿命期間に対しては、大部分が加圧ローラ汚れに有利なY1トナーでトナーパージを行うことになる。従って、加圧ローラ汚れに与える影響度は小さく、定着装置17の寿命を通じて、良好なレベルAを保つことができる。
また、L*値の点においても、裏汚れに不利な低いL*のトナー、例えばK2トナー(第2処方トナー)は高温時の離型性が良くないため、加圧ローラ側に多く付着する事になり、紙裏に付着する割合は小さくなる。そのため、裏汚れへの影響は小さく、問題にならないレベルである。
また、実施例5乃至7は、全てフルカラー印字モードの場合について述べたものの、もちろんモノカラー印字モードの場合にも適用できる。ただし、モノカラー印字モードの時は、印字に使用しない色(Y、M、C)のトナーや、感光ドラム1Y、1M、1Cの不要な劣化、消耗を防ぐため、前述したように離間構成がある。そのような離間する構成において、トナーパージ動作のために、各部材を離間状態から当接させる余分な時間をかけたくない場合には、モノカラー印字モードの時だけ、Kトナー(第2処方トナー)をパージトナー44に用いても良い。
例えば実施例5のK2トナーのように、高温時の離型性が良くない、エステルワックスのみ含有するワックス相溶量2.7%のトナーであっても、一般的な使われ方としてフルカラー印字モードの割合の方が高い。そのため、画像形成装置の寿命期間に対しては、大部分が加圧ローラ汚れに有利なY1、M1トナー(第1処方トナー)でトナーパージを行うことになる。
従って、加圧ローラ汚れに与える影響度は小さく、画像形成装置の寿命を通じて、良好なレベルAを保つことができる。また、L*値の点においても、裏汚れに不利な低いL*のトナー、例えばK2トナー(第2処方トナー)は高温時の離型性が良くない。そのため、加圧ローラ側に多く付着する事になり、紙裏に付着する割合は小さくなるため、裏汚れへの影響は小さく、問題にならないレベルである。
以上、最も明度が高いトナーは第1処方トナーである。そして、高温時の離型性が良い、炭化水素ワックスを含有する、或いはワックス相溶量の小さい、且つL*値が高いこのトナーをパージトナー44として用いる事で、加圧ローラ汚れを抑制し、同時に裏汚れも抑制する事ができる。
〔その他の事項〕
(1)少なくとも二色以上のトナーにより移動する中間転写体8の上にトナー像を形成するトナー像形成部30と、実施例の中間転写体としてベルトを用いたものでなくともよい。中間転写ドラムを用いてもよい。
(2)トナー像形成部のトナー像形成原理や作像プロセスは電子写真方式に限られない。像担持体として誘電体を用いる中間転写方式の静電記録方式、磁性体を用いる中間転写方式の磁気記録方式などであってもよい。
(3)トナーの色は、実施例におけるY色、M色、C色、K色に限られない。レッド、グリーン、ブレーなどその他の種々の色が含まれる。白色トナー、クリアー(透明)トナー、蛍光トナーなどの特色トナーも含まれる。
(4)現像方式は一成分系現像剤を用いる現像方式でも二成分系現像剤を用いる現像方式でもよい。

(5)定着部の構成は、実施例のフィルム加熱方式の装置構成に限られるものではない。加熱回転体はローラ体であってもよい。加圧回転体はエンドレスベルトであってもよい。加熱回転体の加熱方式は、電磁誘導加熱方式、熱線照射方式などであってもよい。
100・・画像形成装置、30・・トナー像形成部、8・・中間転写体、21・・クリーニングブレード、T2・・二次転写ニップ部、17・・定着部、18・・加熱回転体、19・・加圧回転体、N・・定着ニップ部、S・・記録材、t・・トナー像

Claims (13)

  1. 少なくとも二色以上のトナーにより移動する中間転写体の上にトナー像を形成するトナー像形成部と、
    前記中間転写体に当接して転写ニップ部を形成し前記転写ニップ部で記録材を挟持搬送して前記トナー像を前記記録材に転写する転写部材と、
    互いに当接して定着ニップ部を形成し、前記記録材のトナー像担持側の面に接する加熱回転体とトナー像担持側の面とは反対側の面に接する加圧回転体を有し、前記転写ニップ部からの記録材を挟持搬送して前記トナー像を加熱定着する定着部と、
    前記中間転写体に当接して前記記録材に対するトナー像の転写後の前記中間転写体の転写残トナーを除去するクリーニングブレードと、
    を備え、前記クリーニングブレードにトナーを供給するために、所定の制御タイミングにて前記トナー像形成部を動作させて前記中間転写体にトナーを供給するトナーパージ処理動作を実行する画像形成装置において、
    前記トナーの粒子は結着樹脂100質量部に対しワックスを3質量部以上含有し、少なくとも一色のトナーは前記粒子に前記ワックスとして炭化水素ワックスのみまたは炭化水素ワックスを他種の混ぜ合わせワックスよりも多く含有する第1処方トナーであり、その他のトナーの少なくとも一色のトナーは前記粒子に前記ワックスとしてエステルワックスのみまたはエステルワックスを他種の混ぜ合わせワックスよりも多く含有する第2処方トナーであり、前記トナーパージ処理動作において前記クリーニングブレードに供給するトナーは、一回のトナーパージ処理動作の中において前記第1処方トナーのみであることを特徴とする画像形成装置。
  2. 少なくとも二色以上のトナーにより移動する中間転写体の上にトナー像を形成するトナー像形成部と、
    前記中間転写体に当接して転写ニップ部を形成し前記転写ニップ部で記録材を挟持搬送して前記トナー像を前記記録材に転写する転写部材と、
    互いに当接して定着ニップ部を形成し、前記記録材のトナー像担持側の面に接する加熱回転体とトナー像担持側の面とは反対側の面に接する加圧回転体を有し、前記転写ニップ部からの記録材を挟持搬送して前記トナー像を加熱定着する定着部と、
    前記中間転写体に当接して前記記録材に対するトナー像の転写後の前記中間転写体の転写残トナーを除去するクリーニングブレードと、
    を備え、前記クリーニングブレードにトナーを供給するために、所定の制御タイミングにて前記トナー像形成部を動作させて前記中間転写体にトナーを供給するトナーパージ処理動作を実行する画像形成装置において、
    前記トナーの粒子は結着樹脂100質量部に対しワックスを3質量部以上含有し、少なくとも一色のトナーは前記粒子に前記ワックスとして炭化水素ワックスのみまたは炭化水素ワックスを他種の混ぜ合わせワックスよりも多く含有する第1処方トナーであり、その他のトナーの少なくとも一色のトナーは前記粒子に前記ワックスとしてエステルワックスのみまたはエステルワックスを他種の混ぜ合わせワックスよりも多く含有する第2処方トナーであり、前記トナーパージ処理動作において前記クリーニングブレードに供給するトナーは、一回のトナーパージ処理動作の中において前記第1処方トナーの割合が前記第2処方トナーよりも多いことを特徴とする画像形成装置。
  3. 最も明度が高いトナーは前記第1処方トナーであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. トナー像形成部における前記第1処方トナーの残量が所定量よりも少ない場合、前記トナーパージ処理動作において前記第2処方トナーを前記クリーニングブレードに供給することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像形成装置。
  5. フルカラー印字時に、前記トナーパージ処理動作を実行することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記トナーの粒子には無機粉体が外添されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 少なくとも二色以上のトナーにより移動する中間転写体の上にトナー像を形成するトナー像形成部と、
    前記中間転写体に当接して転写ニップ部を形成し前記転写ニップ部で記録材を挟持搬送して前記トナー像を前記記録材に転写する転写部材と、
    互いに当接して定着ニップ部を形成し、前記記録材のトナー像担持側の面に接する加熱回転体とトナー像担持側の面とは反対側の面に接する加圧回転体を有し、前記転写ニップ部からの記録材を挟持搬送して前記トナー像を加熱定着する定着部と、
    前記中間転写体に当接して前記記録材に対するトナー像の転写後の前記中間転写体の転写残トナーを除去するクリーニングブレードと、
    を備え、前記クリーニングブレードにトナーを供給するために、所定の制御タイミングにて前記トナー像形成部を動作させて前記中間転写体にトナーを供給するトナーパージ処理動作を実行する画像形成装置において、
    前記トナーの粒子は結着樹脂100質量部に対しワックスを3質量部以上含有し、少なくとも一色のトナーの粒子は示差走査熱量分析で測定されるトナーに対するワックス相溶量が所定量A[質量%]未満の第1処方トナーであり、その他のトナーの少なくとも一色のトナーの粒子のトナーに対するワックス相溶量が所定量A[質量%]以上の第2処方トナーであり、前記トナーパージ処理動作において前記クリーニングブレードに供給するトナーは、一回のトナーパージ処理動作の中において前記第1処方トナーのみであることを特徴とする画像形成装置。
  8. 少なくとも二色以上のトナーにより移動する中間転写体の上にトナー像を形成するトナー像形成部と、
    前記中間転写体に当接して転写ニップ部を形成し前記転写ニップ部で記録材を挟持搬送して前記トナー像を前記記録材に転写する転写部材と、
    互いに当接して定着ニップ部を形成し、前記記録材のトナー像担持側の面に接する加熱回転体とトナー像担持側の面とは反対側の面に接する加圧回転体を有し、前記転写ニップ部からの記録材を挟持搬送して前記トナー像を加熱定着する定着部と、
    前記中間転写体に当接して前記記録材に対するトナー像の転写後の前記中間転写体の転写残トナーを除去するクリーニングブレードと、
    を備え、前記クリーニングブレードにトナーを供給するために、所定の制御タイミングにて前記トナー像形成部を動作させて前記中間転写体にトナーを供給するトナーパージ処理動作を実行する画像形成装置において、
    前記トナーの粒子は結着樹脂100質量部に対しワックスを3質量部以上含有し、少なくとも一色のトナーの粒子は示差走査熱量分析で測定されるトナーに対するワックス相溶量が所定量A[質量%]未満の第1処方トナーであり、その他のトナーの少なくとも一色のトナーの粒子のトナーに対するワックス相溶量が所定量A[質量%]以上の第2処方トナーであり、前記トナーパージ処理動作において前記クリーニングブレードに供給するトナーは、一回のトナーパージ処理動作の中において前記第1処方トナーの割合が前記第2処方トナーよりも多いことを特徴とする画像形成装置。
  9. 前記所定量Aが2.0[質量%]であることを特徴とする請求項7または8に記載の画像形成装置。
  10. 最も明度が高いトナーは前記第1処方トナーであることを特徴とする請求項7乃至9の何れか一項に記載の画像形成装置。
  11. トナー像形成部における前記第1処方トナーの残量が所定量よりも少ない場合、前記トナーパージ処理動作において前記第2処方トナーを前記クリーニングブレードに供給することを特徴とする請求項7乃至10の何れか一項に記載の画像形成装置。
  12. フルカラー印字時に、前記トナーパージ処理動作を実行することを特徴とする請求項7乃至11の何れか一項に記載の画像形成装置。
  13. 前記トナーの粒子には無機粉体が外添されていることを特徴とする請求項7乃至12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
JP2014152887A 2014-07-28 2014-07-28 画像形成装置 Active JP6324252B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014152887A JP6324252B2 (ja) 2014-07-28 2014-07-28 画像形成装置
US14/810,153 US9482993B2 (en) 2014-07-28 2015-07-27 Image forming apparatus having containers for toners including wax

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014152887A JP6324252B2 (ja) 2014-07-28 2014-07-28 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016031416A JP2016031416A (ja) 2016-03-07
JP6324252B2 true JP6324252B2 (ja) 2018-05-16

Family

ID=55166694

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014152887A Active JP6324252B2 (ja) 2014-07-28 2014-07-28 画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9482993B2 (ja)
JP (1) JP6324252B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102016214429A1 (de) 2015-08-05 2017-02-09 Yazaki Corporation Kabelbaum und Herstellungsverfahren für einen Kabelbaum
JP7080756B2 (ja) 2018-07-17 2022-06-06 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2021060485A (ja) * 2019-10-04 2021-04-15 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー.Hewlett‐Packard Development Company, L.P. 光沢処理装置を有する画像形成システム

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004170605A (ja) * 2002-11-19 2004-06-17 Canon Inc 画像形成装置
JP2005181372A (ja) * 2003-12-16 2005-07-07 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
KR101324144B1 (ko) * 2007-01-19 2013-11-01 삼성전자주식회사 화상형성장치 및 그 제어방법
JP4930325B2 (ja) * 2007-10-30 2012-05-16 富士ゼロックス株式会社 画像定着方法、画像形成方法、及び画像形成装置
JP5188268B2 (ja) * 2008-05-29 2013-04-24 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP5162543B2 (ja) * 2009-08-26 2013-03-13 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 トナーセット、現像剤セット及び画像形成装置
JP2012173357A (ja) * 2011-02-17 2012-09-10 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置、及び画像形成方法
JP2014142470A (ja) * 2013-01-23 2014-08-07 Canon Inc 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
US9482993B2 (en) 2016-11-01
JP2016031416A (ja) 2016-03-07
US20160026121A1 (en) 2016-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2573624B1 (en) Image forming apparatus
US8774667B2 (en) Image forming apparatus
JP5812732B2 (ja) 定着装置及びこれを用いる画像形成装置
JP5037825B2 (ja) トナー、画像形成方法及びプロセスカートリッジ
JP5729354B2 (ja) 画像形成方法
JP6324252B2 (ja) 画像形成装置
JP5022430B2 (ja) 画像形成装置
JP6394016B2 (ja) 画像形成装置
CN106483783B (zh) 图像形成装置
JP2009282156A (ja) 定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置
JP4664400B2 (ja) 画像形成装置、中断制御プログラムおよび記録媒体
JP3927815B2 (ja) トナーおよび画像形成方法
JP2006337603A (ja) 画像形成方法
JP2016031417A (ja) 画像形成装置
JP2007304295A (ja) カラートナー、画像形成方法および画像形成装置
JP2006084842A (ja) 画像形成装置
JP2008268435A (ja) カラー画像形成装置
JP2017097231A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP2006251256A (ja) 画像形成装置
JP5847277B2 (ja) 画像形成方法
EP2088474A2 (en) Image forming apparatus and image forming method
JP2004198788A (ja) 画像形成装置
JP5446346B2 (ja) 静電荷像現像用現像剤、現像装置、画像形成装置、画像形成方法及びプロセスカートリッジ
JP2018066843A (ja) 画像形成装置および現像装置
JP2015022250A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180313

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180314

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180410

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6324252

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D03