JP2011199937A - 圧電トランス式高圧電源装置 - Google Patents

圧電トランス式高圧電源装置 Download PDF

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Abstract

【課題】圧電トランスのデジタル制御において、微細化されたプロセスルールの集積回路を用いずに高い分解能で制御することが可能な圧電トランス式高圧電源装置を提供することを目的とする。
【解決手段】デジタル素子内に、複数の逓倍器2055を持ち、圧電トランス101からの出力電圧値に応じて複数の逓倍器から出力される逓倍数の異なる逓倍クロックを切替え、圧電トランスを駆動するパルスを生成する。前記逓倍数をプログラマブルに選択できる構成とし、実現可能な圧電トランスの駆動パルス周波数を多く有し、選択、切替えにより圧電トランスより目標となる電圧値を出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電トランスを用いて高電圧を発生させる圧電トランス式高圧電源装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置に用いる高圧電源装置において、高圧電源装置の小型化・軽量化として圧電トランスを用いた構成が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
圧電トランス高圧電源の従来例を図21を用いて説明する。ここに示す回路は高圧電源であり、101は高圧電源の圧電トランス(圧電セラミックトランス)である。圧電トランス101の出力はダイオード102、103及び高圧コンデンサ104によって正電圧に整流平滑され負荷である転写ローラ(不図示)に供給される。出力電圧は抵抗105、106、107によって分圧され、保護用抵抗108を介してオペアンプ109の非反転入力端子(+端子)に入力される。他方オペアンプの反転入力端子(−端子)には抵抗114を介してアナログ信号である高圧電源の制御信号(Vcont)が入力される。オペアンプ109と抵抗114とコンデンサ113を図21のように構成することにより、積分回路として機能しており、抵抗とコンデンサの部品定数によって決まる積分時定数で平滑化した制御信号Vcontがオペアンプ109に入力される。オペアンプの出力端は電圧制御発振器(VCO)110に接続され、電圧制御発振器はオペアンプ109の出力電圧に応じた周波数でトランジスタ111をスイッチングし、インダクタ112で電圧を増幅して図22に示す電圧を圧電トランスの一次側に供給する。
圧電トランスの特性は一般的に図23に示すような共振周波数fにおいて出力電圧が最大となるような裾広がりの形状をしており、周波数による出力電圧の制御が可能である。共振周波数fよりも高い駆動周波数で出力電圧の制御を行う場合、圧電トランスの出力電圧を増加させるには駆動周波数を高い方から低い方へ変化させることで可能となる。共振周波数fよりも低い駆動周波数で出力電圧の制御を行う場合は、駆動周波数を低い方から高い方へ変化させることで出力電圧が増加する。
通常、電圧制御発振器(VCO)110の動作周波数範囲は、圧電トランスの素子のばらつきにより、共振周波数の値が異なるため、共振周波数fを含む範囲で設定し、圧電トランスの構造上の特性により発生する不要共振周波数(f以外の共振周波数。以下スプリアス周波数と記す)の電圧より大きく共振周波数fの電圧より小さい電圧範囲で制御を行う。
高圧電源装置のさらなる小型化として、圧電トランス高圧電源の駆動回路としてデジタル素子により制御を行う構成が考えられる。図24は図21の積分回路(オペアンプ109、抵抗114、コンデンサ113)と電圧制御発振器(VCO)110をデジタル素子とした場合の圧電トランス高圧電源を示している。
図24において、2051は、CPU207からのデータを記憶し、記憶したデータを接続されている各ブロックへ送出する記憶手段としてのメモリを示す。2052は、圧電トランスの出力電圧を分圧し、整流素子を通したアナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータを示す。2053は前記A/Dコンバータ2052によってデジタル信号に変換された出力電圧値と、目標電圧値との差分電圧を演算する差分電圧演算ブロックを示す。2054は前記差分電圧値から周波数変化量を演算し、演算した周波数変化量と現在出力しているパルスの周波数とを加算した周波数のパルスを生成し、生成したパルスによりトランジスタ111をスイッチングする周波数生成ブロックを示す。
圧電トランスを駆動させるために、CPU207は最大周波数fのパルス生成開始の命令と目標電圧値の情報をメモリ2051に送る。周波数生成ブロック2054は記憶手段2051からパルス生成開始の信号を受け、クロック発生手段から発生されたクロック信号を基準として周波数fのパルスを生成する。生成したパルスをトランジスタ111に入力する。生成されたパルスの周波数でトランジスタ111をスイッチングし、インダクタ112で電圧を増幅して、圧電トランスの一次側に供給し、二次側で出力電圧を得る。圧電トランスからの出力電圧は整流素子を介し、A/Dコンバータ2052によってデジタル値に変換される。差分電圧演算ブロック2053は、A/D変換されたデジタル値と、メモリ2051に送られた目標電圧値から差分電圧を演算する。得られた差分電圧から次に入力する周波数を演算する。演算により得られたパルスを生成し、圧電トランスに入力し、圧電トランスからの出力電圧が目標電圧となるまで、前記差分電圧演算、パルス生成の処理を繰り返す。
また、複数の異なる周波数帯域で動作するPLL周波数シンセサイザの提供を目的とし、帯域によって使用する周波数を切替えるために、複数のPLLをデジタル素子中に配置しているものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−206113号公報 特開平10−303747号公報
特許文献1に記載の従来例では、最大周波数fから共振周波数fの間で圧電トランスの駆動周波数を変化させることによって出力電圧を制御している。図23におけるfは電圧制御発振器(VCO)110で動作可能な最低周波数、fは電圧制御発振器(VCO)110で動作可能な最大周波数である。
高圧電源装置のさらなる小型化として、図24に示すような駆動回路をデジタル素子で実現する構成が考えられている。しかしながら、図24に示すデジタル素子で圧電トランスを制御する場合、画像形成において画像に影響を与えないと考えられる圧電トランスの駆動周波数を2GHz以上とする高分解能のパルスを生成する必要がある。具体的に説明すると、例えば、画像形成の帯電高圧出力時の画像形成において画像に影響が出ないと考えられる出力電圧リップルを2Vとし、周波数分解能を10Hzと設定する。ここで、圧電トランスの駆動周波数を163kHzとすると、周波数を10Hzずらした値は162.99kHzとなり、これら2つの周期の差分が0.376ns(周波数2.66GHz)となる。したがって、前記周期の差分を満足するデジタル素子の駆動周波数は2GHz以上となり、2GHz以下の駆動周波数で制御した場合、ノイズ発生原因となって画像不良が発生する可能性がある。デジタル素子で2GHz以上の駆動周波数を実現するには、微細化されたプロセス(例えば90nmの微細化プロセス)の集積回路を使用する必要があり、集積回路のコストが高になる。 本発明は上記問題を解決するものであり、その目的は、高価な集積回路を用いなくても、高い分解能で圧電トランスの駆動周波数を制御をすることが可能な圧電トランス式高圧電源装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は以下の(1)と(2)の構成を有する。
(1)駆動パルスの周波数に応じた電圧を出力する圧電トランスと、
クロック信号の周波数を逓倍する周波数逓倍手段と、
前記周波数逓倍手段により逓倍された逓倍クロック信号から前記駆動パルスを発生する駆動パルス発生手段と、
前記圧電トランスの出力電圧を検出する電圧値検出手段と、
前記電圧値検出手段の検出結果と目標電圧との差分から圧電トランスに入力する前記駆動パルスの周波数を演算する周波数演算手段とを有し、
前記周波数演算手段により演算した周波数に応じて前記周波数逓倍手段の逓倍数を変更して、前記駆動パルスの周波数を制御することにより前記圧電トランスから出力される電圧を前記目標電圧になるように制御することを特徴とする圧電トランス式高圧電源装置。
(2)駆動パルスの周波数に応じた電圧を出力する圧電トランスと、
クロック信号の周波数を逓倍する複数の周波数逓倍手段と、
複数の前記周波数逓倍手段の夫々により逓倍された複数の逓倍クロック信号から前記駆動パルスを発生する複数の駆動パルス発生手段と、
前記圧電トランスの出力電圧を検出する電圧値検出手段と、
前記電圧値検出手段の検出結果と目標電圧との差分から圧電トランスに入力する前記駆動パルスの周波数を演算する周波数演算手段とを有し、
前記周波数演算手段により演算した周波数に応じて前記複数の駆動パルス発生手段のうちの1つを選択し、選択した駆動パルス発生手段から前記圧電トランスへ駆動パルスを出力して、前記圧電トランスから出力される電圧を前記目標電圧になるように制御することを特徴とする圧電トランス式高圧電源装置。
本発明は、上記構成を有することで、高い分解能で圧電トランスの駆動周波数を制御をすることが可能になる。
実施例1における圧電トランス高圧電源の駆動回路のデジタル素子化した場合の基本構成図 逓倍器の構成図 実施例1の画像形成装置の構成図 実施例1における電源投入からプリント終了までのフローチャート 図4の周波数制御のフローチャート 実施例1における圧電トランスの駆動パルス生成のタイミング図 実施例1の逓倍数を変化させずにフィードバック制御したときの目標電圧付近の出力電圧分布を示す図 実施例1の各逓倍クロック信号と生成できる圧電トランスの駆動パルスの周波数の対応表 実施例2におけるASIC205の内部ブロック図 実施例2における目標電圧出力までの周波数特性カーブを示す図 実施例2における電源投入からプリント終了までのフローチャート 実施例2における周波数制御のフローチャート 実施例2のクロック信号を20MHzとし、逓倍数5、10の逓倍クロック信号で実現できる駆動パルスの周波数の対応表 実施例2におけるパルス切替えのタイミング図 実施例3におけるパルス切替えのタイミング図 実施例4におけるASIC205の内部ブロック図 実施例4における目標電圧出力までの周波数特性カーブを示す図 実施例4における位相検出ブロックのタイミング図 実施例4における周波数制御のフローチャート 実施例4における逓倍クロック切替えのタイミング図 従来の圧電トランス高圧電源を示す図 圧電トランスの入力電圧波形を示す図 圧電トランスの駆動周波数と出力電圧の特性を表す図 従来の圧電トランス高圧電源の駆動回路をデジタル素子化した場合のASIC205の内部ブロック図
以下、添付図面に基づき、本発明を実施する為の最良の形態を、実施例により、詳しく説明する。
図1は図24の圧電トランス式高圧電源装置の回路図に逓倍器2055(周波数逓倍手段)を追加した圧電トランス高圧電源装置の回路図を示す。図24との違いは、逓倍器の逓倍数をプログラマブルに変更することによって圧電トランスを駆動する駆動パルスの周波数を多段階に細かく可変制御することが可能な点である。
図1において、2051から2054は図24と同一の構成であるため、説明は省略する。2055は、クロック発生手段から出力される原振クロック信号を逓倍する逓倍器を示す。ここで、逓倍器2055の逓倍数はプログラマブルに変更できる構成となっている。また、逓倍器2055は図2で示されるPLL回路である。図2中の250、254は入力信号の周波数をそれぞれ1/M、1/N倍する分周器を示す。251は分周器250からの出力信号と帰還信号との位相差を検出する位相比較器、252は位相比較器からのリプルを含んだ直流信号を平均化し、交流成分の少ない直流信号に変換するためのループフィルタを示す。また、253は入力の直流信号によって発振周波数を制御する周波数発振器(VCO)を示す。
図3は本実施例の高圧電源装置を搭載した画像形成装置の構成図である。
レーザプリンタ401中の402は記録紙32を収納するデッキ、403はデッキ402内の記録紙32の有無を検知するデッキ紙有無センサ、404はデッキ402から記録紙32を繰り出すピックアップローラである。また、405は前記ピックアップローラ404によって繰り出された記録紙32を搬送するデッキ給紙ローラ、406は前記デッキ給紙ローラ405と対をなし記録紙32の重送を防止するためのリタードローラである。そして、デッキ給紙ローラ405の下流には記録紙32を同期搬送するレジストローラ対407、前記レジストローラ対への記録紙32の搬送状態を検知するレジ前センサ408が配設されている。
またレジストローラ対407の下流には静電吸着搬送転写ベルト(以下「ETB」と記す)409が配設されている。ETB上には4色(イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックBk)分のプロセスカートリッジ410Y〜410Bkとスキャナユニット420Y〜420Bkからなる画像形成部により形成される。この形成された画像が、転写ローラ430Y〜430Bkにより順次重ね合わされカラー画像が形成される。形成されたカラー画像は、記録紙32上に転写され、記録紙32は下流に搬送される。下流には記録紙32上に転写されたトナー像を熱定着するために内部に加熱用のヒータ432を備えた定着ローラ433と加圧ローラ434対、記録紙32を搬送するための定着排紙ローラ対435、搬送状態を検知する定着排紙センサ436が配設されている。
また、各スキャナユニット420は、各画像信号に基づいて変調されたレーザ光を発光するレーザユニット421、レーザ光を各感光ドラム305上に走査するためのポリゴンミラー422とスキャナモータ423、結像レンズ群424より構成されている。そして、前記各プロセスカートリッジ410には公知の電子写真プロセスに必要な感光ドラム305、帯電ローラ303と現像ローラ302、トナー格納容器411を備えており、レーザプリンタ401本体に対して着脱可能に構成されている。さらに、上記ビデオコントローラ440は、パーソナルコンピュータ等の外部装置441から送出される画像データを受け取ると、この画像データをビットマップデータに展開し、画像形成用の画像信号を生成する。
201はレーザプリンタ401の制御手段であるDCコントローラ、RAM2071、記憶手段2072を備えたCPU207、特定用途向け集積回路(以降ASICと記載)205、クロック発生手段208、各種入出力制御回路(不図示)等で構成されている。ASIC205とメインCPU207は高圧電源202の制御を行うデジタル素子である。ASIC205とメインCPU207は、バス通信を行う。
202は高圧電源(圧電トランス式高圧電源装置)であり、各プロセスカートリッジ410に対応した帯電高圧電源(不図示)、現像高圧電源(不図示)と、各転写ローラ430に対応した高圧を出力可能な圧電トランスを使用した転写高圧電源とで構成されている。
図1の構成における圧電トランス式高圧電源装置の電源投入からプリント終了までの制御に関して以下に説明する。
図4は図1の回路における電源投入からプリント終了までのフローチャートを示している。電源投入後、逓倍器2055はクロック発生手段から出力されるクロック信号の周波数を逓倍する(S101)。ここで例として、クロック信号の周波数を20MHz、逓倍数を10として、逓倍クロックの周波数を200MHzとする。CPU207はプリントコマンドを待ち(S102)、プリントコマンドが来ると高圧電源の出力目標電圧値の設定を行う(S103)。目標電圧値の設定後、CPU207はプリント動作を開始するための各種設定を行う(S104)。スタート設定終了後、圧電トランスの周波数制御を開始する(S105)。
周波数制御S105に関して、図5を用いて説明する。図5は周波数制御S105のフローチャートを示している。スタート設定終了後、CPU207はメモリ2051に制御開始位置の周波数fの情報を送り、周波数生成ブロック2054(駆動パルス発生手段)はメモリ2051からfの情報を受け取り、周波数fのパルスを生成する(S150)。周波数生成ブロック2054で生成したパルスをトランジスタ111、インダクタ112を介して、圧電トランス101に入力する(S151)。パルス入力により得られた圧電トランスからの出力電圧を整流素子にて整流し、A/Dコンバータ2052(電圧値検出手段)によってデジタル値に変換する(S152)。デジタル値に変換された出力電圧(検出結果)は、差分電圧演算ブロック2053(電圧差分値演算手段)へ送られ、前記差分電圧演算ブロック2053は、出力電圧値と目標電圧値との差分VDを演算する(S153)。CPU207は前記差分電圧値演算ブロック2053の演算結果を受け取り、演算結果VDが−β≦VD≦βの条件を満足するかを判断する(S154)。ここで、βは画像形成において画像に影響を与えない範囲の電圧許容幅を示し、目標電圧値±βを目標出力電圧範囲とする。S154の条件を満足しない場合、CPU207は差分電圧値VD<−βであるかを判断する(S155)。VD<−βの状態でないと判断されると、CPU207は次のパルス生成の命令を送り、周波数生成ブロック2054は、差分電圧値演算ブロック2053で演算した差分電圧値VDから周波数変化量を演算する(S156)。周波数生成ブロック2054(周波数演算手段)は演算された周波数変化量を現在圧電トランスに入力している周波数に加算し、次に入力する周波数を演算する(S157)。演算によって得られた圧電トランスに入力する周波数は、メモリ2051に格納される(S158)。ここで、周波数は演算される度に、メモリ2051に格納、更新される。周波数生成ブロック2054は、演算によって得られた周波数のパルスを生成する(S159)。
ここで、パルス生成方法について、図6を用いて説明する。圧電トランスを駆動させるためのパルスの生成は、逓倍クロックを基準としたカウンタによって行う。波形100は逓倍クロック信号を、波形101はパルス生成開始信号を、波形102はパルス生成開始信号の立ち上りから逓倍クロック信号基準でカウントしたカウント値を、波形103はカウント値によって生成された圧電トランスに入力するパルスを示している。
制御開始時のfのパルス生成では、fの逆数の周期を逓倍クロックの周期で割った値(ここでは2A)が生成したい周波数のパルス1周期のカウント値となる。また、図6の波形102にあるように、前記パルス1周期カウント値の1/2の値(ここではA)がカウント上限値となる。パルス生成開始信号(波形101)の立ち上りを検知した後、逓倍クロック(波形100)基準でカウントする。カウントし始めは、パルスのHの部分を生成し、カウント上限値までカウントするとLの部分に切り替え、カウント上限値になる毎にH,Lを切替えてパルスを生成する。周波数生成ブロック2054はAの値を変えることにより、逓倍周波数を基準として圧電トランス101の駆動パルスの周波数を変えることができる。
生成したパルスを圧電トランスに入力し、圧電トランスからの出力電圧を取得し、差分電圧VDを演算する(S151〜S153)。次にS155でVD<−βであると判断された場合について説明する。VD<−βであると判断された場合、図7に示すように、フィードバック制御時に分解能不足から目標電圧の上下の電圧を行き来し続け、目標電圧範囲外の電圧値で止まってしまい、目標電圧範囲に到達することができない。そのため、S155でVD<−βの判断がされると、逓倍器2055の逓倍数を変化させる(S160)。逓倍器の逓倍数を変化させることにより、目標電圧範囲に出力電圧を制御するように逓倍器の逓倍数を可変に制御して圧電トランスの駆動パルスの周波数を細かく制御することが可能となる。
逓倍数を変化させた場合の実現可能周波数について図8を用いて説明する。図8は、クロック発生手段208から出力されるクロック信号の周波数を20MHz、逓倍によって得られる逓倍クロック信号の周波数を110〜200MHzまで10MHzおきに変化させた場合の例を示している。ここでは、逓倍クロック周期×2Aの周期のパルス生成について示している。図6に示すように、カウンタの上限値と逓倍クロックの周期(もしくは周波数)によって生成できるパルスの周波数が決定してしまう。そのため、200MHzの逓倍クロックを用いた場合、161.03kHzと160.9kHzの周波数を生成可能であるが、中間の周波数を実現することは不可能である。ここで、目標電圧を出力する周波数がこの中間の値、たとえば160.95kHzであった場合は、200MHzの逓倍クロックでは実現できないが、150MHzの逓倍クロックでは実現可能であり、逓倍数を変化させることで所望の周波数を生成できる。
S160で逓倍数を変化させた逓倍クロックを周波数生成ブロック2054に入力すると同時に、CPU207はS158でメモリ2051に格納した周波数値を周期に変換する。そして、変更後の逓倍クロックの周期で除算することにより、カウンタの上限値を演算し、メモリ2051へ送出する。周波数生成ブロック2054はCPU207からカウンタ上限値を受け取り(S161)、変更後の逓倍クロック基準で上限値までのカウントを繰り返し、パルスを生成する(S159)。生成したパルスにより圧電トランスから、生成したパルスの周波数に対応する出力電圧を得る。得られた出力電圧がS154の条件を満足するまで、S151〜S161のフローを繰り返す。
S154の条件を満足し、目標電圧を得られた後、連続してプリントを行うかをCPU207は判断し(S106)、プリント終了まで圧電トランスにパルスを入力し続ける。
実施例1では、S157で次に圧電トランスに入力するパルスの周波数を演算する構成を説明したが、図8に示すような実現可能な周波数を選択し、パルスを生成する構成でも構わない。
なお、記憶手段としてのメモリ2051としてはRAM等の揮発性メモリを用いればよいが、必要に応じて不揮発性メモリを用いてもよい。
実施例1の構成で、圧電トランスを駆動させるパルスを生成するための逓倍クロックの逓倍数を変化させることにより、圧電トランスを駆動させるパルスの周波数を多段階に細かく制御することが可能となる。
実施例1の構成では、逓倍数を変化させることで、所望となる出力電圧値は得られるものの、逓倍器2055から出力される逓倍クロック信号が安定するまでに時間がかかってしまう。そのため、周波数生成ブロック2054に安定しない状態の逓倍クロック信号が入力され、逓倍クロックが安定するまでの間、所望の周波数が得られないといった課題がある。
実施例2では、複数の逓倍器の逓倍クロックが逓倍器と同数の周波数生成ブロックに対応して接続され、複数の周波数生成ブロックから生成されたパルスの1つを選択することで、逓倍器から出力される逓倍クロック信号を安定した状態で使用することを目的とする。実施例2における圧電トランスから目標電圧値の出力を得る構成について説明する。
図9は実施例2の圧電トランス式高圧電源装置を示す。実施例1と同様の構成については、図1と同じ記号を用い、ここでは説明を省略する。実施例1との違いは、逓倍器と周波数生成ブロックを複数有し、各逓倍器から生成された逓倍クロックからパルスを生成し、生成した複数のパルスから圧電トランスに入力するパルスを選択するセレクタを持つ点である。図9中の20551、20552は図1の逓倍器2055と、20541、20542の周波数生成ブロックは図1の周波数生成ブロック2054と同様の構成である。また、2056は複数の周波数生成ブロックで生成される圧電トランスに入力するパルスを切替えるセレクタ(駆動パルス選択手段)を示している。
実施例2は、図10(a)に示すように、圧電トランスの駆動パルスの周波数を高周波数側から低周波数側に変化させる際に、出力電圧の値に応じて周波数生成ブロック20541もしくは20542で出力しているパルスを切替える。目標出力付近まで到達し、目標出力電圧範囲以上の電圧となった場合、図10(b)に示すように、周波数生成ブロック20541、20542で出力しているパルスに切替えることで、目標電圧を出力させる。ここで、図10(b)は図10(a)の丸で囲まれた部分の拡大図を示す。異なる逓倍数の逓倍クロック信号から生成したパルスを切替えることにより、圧電トランスの出力電圧の立ち上り時間を短縮するとともに、逓倍器から出力される逓倍クロック信号が安定した状態で使用可能としたものである。以下本発明の実施例2を詳細に説明する。
実施例2の電源投入からプリント終了までの圧電トランスの制御に関して、図11を用いて説明する。
電源投入後、各逓倍器20551、20552にそれぞれ異なる逓倍数が設定される(S201)。設定された逓倍数でクロック発生手段から送られてくるクロック信号の周波数を逓倍器20551、20552で逓倍する(S202)。ここで、クロック発生手段から送られてくるクロック信号の周波数を20MHz、逓倍数をそれぞれ5、10と仮定する。CPU207はプリントコマンドを待ち(S203)、プリントコマンドが来ると目標電圧値の設定を行う(S204)。目標電圧値の設定後、CPU207はプリント動作を開始するための各種設定を行う(S205)。スタート設定終了後、圧電トランスの周波数制御を開始する(S206)。
図12は周波数制御S206のフローチャートを示す。図5と同様の構成については、同一の記号を用い、説明を省略する。ここで、最初に圧電トランスに入力されているパルスは周波数生成ブロック20541で生成されたパルスをセレクタ2056が選択していると仮定する。S150〜S153のステップを経て、目標電圧値と圧電トランスからの出力電圧値(A/D変換後の値)から差分電圧値VDを演算する。CPU207は前記差分電圧値演算ブロック2053の演算結果を受け取り、演算結果VDが−β≦VD≦βの条件を満足するかを判断する(S154)。S154の条件を満足しない場合、CPU207は差分電圧値VD<−βであるかを判断する(S155)。S155の状態でないと判断されると、CPU207はVDの値から使用している周波数生成ブロック20541を使用していない周波数生成ブロック20542に切替えるかの判断を行う(S180)。図10(a)に示すように、高周波数側から低周波数側へ駆動周波数を変化させる際に、パルス生成に用いる逓倍クロックを変化させる。具体的に、逓倍数5、逓倍数10の逓倍クロックの周期を比較した際、周期が2倍異なるため、図13に示すように、逓倍数10の逓倍クロックは、より細かい周波数で制御できる。図10(a)にあるように、最初に周波数を変化させる際は逓倍数が低い逓倍クロックにより粗く制御を行い、目標電圧付近になるについて逓倍数が高い逓倍クロックを使用することで細かい制御を行うことで圧電トランスの立上げ時間を短縮させる。S180で周波数生成ブロックの切替え必要であると判断した場合、セレクタ2056に切替え命令を送り、周波数生成ブロック20541から周波数生成ブロック20542に切替える(S181)。
周波数生成ブロックの切替えはCPU207が切替え必要と判断した任意のタイミングで行う。図14の波形1は、逓倍器20551で生成される逓倍クロック信号を示す。波形2は、周波数生成ブロック20541のパルス生成開始信号を示す。波形3は、周波数生成ブロック20541が入力する逓倍器20551の逓倍クロック基準でカウントしたカウント値を示す。波形4は、周波数生成ブロック20541が生成する圧電トランスに入力する駆動パルスを示す。波形5は、逓倍器20552で逓倍クロック信号を示す。波形6は、周波数生成ブロック20542のパルス生成開始信号を示す。波形7は、周波数生成ブロック20542が入力する逓倍器20552の逓倍クロック基準でカウントするカウント値を示す。波形8は周波数生成ブロック20542が生成するパルスを示す。波形9は、セレクタ2056の周波数生成ブロック切替え信号を示す。波形10はセレクタで選択した駆動パルス信号を示す。
ここで、クロック発生手段で生成されるクロック信号の周波数を20MHz、逓倍器20551の逓倍数を10、逓倍器20552の逓倍数を8とする。そして、周波数生成ブロック20541、20542で生成しているパルスの周期をそれぞれ2A/200ns、2B/180nsと仮定して以下に説明する。また、図14において、逓倍器20552に関する信号は点線で示す。周波数生成ブロック20541、20542は記憶手段2051からパルス生成開始信号(波形2、波形6)を受けると、逓倍クロック(波形1、波形5)基準でカウントを始める(波形3、波形7)。CPU207は圧電トランスを駆動しているパルスの周波数からカウント上限値を設定し、記憶手段2051に送る。記憶手段2051に送られたカウント上限値を周波数生成ブロック20541、20542は受けとり、カウント上限値までカウントを行う。カウントし始めのパルスはHを生成し、カウント値がカウント上限値まで達するとLに切替え、カウント上限値になるごとにHとLを切替える(波形4、波形8)。CPU207が、周波数生成ブロック切替えを必要と判断したとき、セレクタ2056を切替え、周波数生成ブロック20542で生成した駆動パルスを出力する(波形9、波形10)。図14中のセレクタの波形9は0のときが周波数生成ブロック20541で生成した駆動パルスを、1のときが周波数生成ブロック20542で生成した駆動パルスを選択する。図14中の波形10にあるように、切替え時に、周波数生成ブロック20541で生成した駆動パルスのLの幅が短くなると同時に、周波数生成ブロック20542で生成した駆動パルスが1周期生成する途中の状態で出力されてしまう(波形10の丸で囲んだ部分)。しかしながら、圧電トランスの周波数応答性から連続的に同一の周波数のパルスを出力している際に異なる周波数のパルスを1波与えても、そのパルス分はほとんど無視されるため問題はない。
周波数生成ブロック切替え(S181)後、CPU207は切替えた周波数生成ブロックに入力している逓倍クロック信号の周波数からカウント上限値を演算し、記憶手段2051に送出する。送出したデータを周波数生成ブロックは受け取り(S182)、圧電トランスを駆動するパルスの周波数を演算する(S157)。切替えが必要ないと判断された場合は、差分電圧から周波数変化量を演算し、CPU207は演算結果からカウント上限値を演算し(S156)、演算結果から次の圧電トランスを駆動するパルスの周波数を演算する(S157)。演算された周波数は記憶手段2051に格納される(S158)。周波数生成ブロック切替えと同時に、CPU207は選択されていない周波数生成ブロックの逓倍数を変更するかの判断を行う。例えば、逓倍数6、逓倍数8の逓倍クロック基準で周波数生成ブロックを切替え時に、目標出力までの周波数の変化は逓倍数を変化させて細かく制御を行うため、逓倍数6に設定されている逓倍器の逓倍数を8以上の値にする必要がある。そのため、周波数生成ブロック切替え後は逓倍数の変更を行わなければならない。S183で逓倍数切替えが必要と判断されると、選択されていない周波数生成ブロックに入力している逓倍クロックを生成している逓倍器の逓倍数を変更する(S184)。逓倍数変更判断処理後、S157で演算した周波数のパルスを生成し(S159)、圧電トランスにパルスを入力し、出力電圧を得る。
次にS155の条件を満足した場合について以下に説明する。S155の条件を満足すると、CPU207はS158で格納した周波数と次に選択する周波数生成ブロックに入力されている逓倍周波数からカウント上限値を演算する(S185)。CPU207は演算結果を記憶手段2051に送出し、次に切替える周波数生成ブロックは記憶手段2051に送出されたカウント上限値を受け取る(S186)。S186後、セレクタにて現在選択されている周波数生成ブロックからもう一方の周波数生成ブロックに切替える(S187)。周波数生成ブロック切替え処理後は、S183からS154までのステップを実行し、差分電圧VDを取得する。出力電圧が目標電圧範囲内の電圧になるまで、前記フローを繰り返す。S154の条件を満足し、目標電圧を得られた後、連続してプリントを行うかをCPU207は判断し(S207)、プリント終了まで圧電トランスにパルスを入力し続ける。
また、本実施例では2つの逓倍器、周波数生成ブロックの構成について説明したが、2つ以上の逓倍器もしくは周波数生成ブロックを用いた構成でも構わない。
実施例1と同様に、図8に示すような実現可能な周波数を選択し、パルスを生成する構成でも構わない。
実施例2の構成で、圧電トランスを駆動させるパルスを複数もち選択することにより、実施例1と比較して安定した状態の逓倍クロックを使用できるとともに、圧電トランスの立上げ時間を短縮することができる。また、逓倍器を複数もちプログラマブルに逓倍数を変更することにより、圧電トランスを駆動させるパルスの周波数を多段階に細かく制御することが可能となる。
実施例3では、実施例2と同様の構成において、複数の周波数生成ブロックから1つの周波数生成ブロックを選択する際にタイミング設定を行い、目標電圧値の出力を得る構成について説明する。
実施例3では、実施例2と同様の構成であるため、ここでは周波数生成ブロックの切替えタイミングのみ説明する。本実施例の周波数制御における周波数生成ブロックで生成されるパルスの切替えタイミングに関して図15を用いて説明する。図15の波形1から波形10は図14と同一の信号であるため、同一の波形名を用いる。
実施例2と同様に、クロック発生手段の周波数を20MHz、逓倍器20551の逓倍数を10、逓倍器20552の逓倍数を8とする。また、圧電トランスを駆動しているパルスを2A/200nsと仮定して以下に説明する。周波数生成ブロック20541は記憶手段2051からパルス生成信号(波形2)を受けると、逓倍クロック(波形1)基準でカウントを始める(波形3)。CPU207は圧電トランスを駆動しているパルスの周波数からカウント上限値を設定し、記憶手段2051に送る。記憶手段2051に送られたカウント上限値を周波数生成ブロック20541は受けとり、カウント上限値までカウントを行う。カウントし始めのパルスはHを生成し、カウント値がカウント上限値まで達するとLに切替え、カウント上限値になるごとにHとLを切替える(波形4)。CPU207が、パルス切替えを必要と判断したとき、生成された圧電トランス駆動パルスのLの幅が終了する数カウント前を閾値(ここでは、A−3を閾値としている)として設定する。カウント値(波形3)がCPUで設定された閾値までカウントすると、周波数生成ブロック20542のパルス生成開始信号(波形6)を立てると同時に、セレクタ2056を切替え(波形9)、周波数生成ブロックで生成した駆動パルスを出力する(波形10)。図15中のセレクタの波形9は図14と同様に0のときが周波数生成ブロック20541で生成した駆動パルスを、1のときが周波数生成ブロック20542で生成した駆動パルスを選択する。周波数生成ブロック20542はパルス生成開始信号(波形6)を受けると、目標電圧値と出力電圧値の差分から次の周波数を演算し、逓倍クロック(波形5)のカウント上限値を設定し、カウントを開始する(波形7)。周波数生成ブロック20541は、設定されたカウントの上限値までカウントすると、パルス生成開始信号(波形2)を停止し、カウント動作を止める。ここで、波形3と波形7のカウント値Nはカウントできるビット幅での最大値を示している。また、切替えによって駆動パルスのLの幅が短くなってしまう(ここでは波形3のカウント値A−3からA−1までの時間)が、実施例1で説明したように圧電トランスの周波数応答性から問題ない。
実施例3の構成で、周波数生成ブロックの切替えタイミング設定を行い、圧電トランスを駆動するパルスを生成する周波数生成ブロックを設定されたタイミングで切替えることで、実施例2と比較して、切替え時に安定したパルスを出力可能となる。また、実施例2と同様に、逓倍器を複数もちプログラマブルに逓倍数を変更することにより、圧電トランスを駆動させるパルスの周波数を多段階に細かく制御することが可能となる。
実施例4では、複数の逓倍器をもち、1つの周波数生成ブロックに入力された複数の逓倍クロック信号から1つの逓倍クロック信号を選択する構成について説明する。
図16は、実施例4における圧電トランス式高圧電源の回路図を示している。実施例1および実施例2との相違点は、圧電トランス101を駆動するパルスを生成する周波数生成ブロックが1つである点である。
図16において、図1および実施例1と同様の構成は、同一の記号で示し、説明は省略する。図16の2057は、逓倍器20551、20552から出力される逓倍クロック信号を選択するセレクタ(逓倍クロック信号選択手段)を示す。また、20581、20582は逓倍器20551、20552から出力される逓倍クロック信号を遅延させる遅延回路を示す。20591、20592はクロック発生手段208で生成されたクロック信号と遅延回路20581、20582で逓倍クロック信号を遅延させた信号の位相情報を検出する位相検出ブロックを示す。
実施例4は、図17(a)に示すように、圧電トランスの駆動パルスの周波数を高周波数側から低周波数側に変化させる際に、出力電圧の値に応じて逓倍器20551で生成した逓倍クロック信号を別の逓倍器20552で生成した逓倍クロック信号に切替える。切替えタイミングには、位相検出ブロック20591、20592で検出したものを利用する。また、目標出力以上の電圧となった場合、図17(b)のように、周波数生成ブロック2054に入力している逓倍器20551で生成した逓倍クロック信号を、もう一方の逓倍器20552で生成した逓倍クロック信号に切替えることで、目標電圧を出力させる。これにより圧電トランスの出力電圧の立ち上り時間を短縮するとともに、逓倍器から出力される逓倍クロック信号を安定した状態で切替えることを可能としたものである。以下本発明の実施例4を詳細に説明する。
電源投入からプリント終了までのフローチャートは実施例1および実施例2と同様の構成であるため、説明には図11を用いる。図18は位相検出ブロックの信号のタイミング波形を示している。図19は周波数制御(図11中のS206)のフローチャートを示している。ここで、実施例4の周波数制御のフローチャートは実施例2の周波数制御のフローチャートの周波数生成ブロック切替えの部分を逓倍器切替えに置き換えた構成であるため、フローチャートの説明はここでは省略し、逓倍器切替えのみ説明する。
逓倍器切替えに関して図18を用いて説明する。波形11は、クロック発生手段から生成されるクロック信号、波形12は、逓倍器20551で生成される逓倍クロック信号、波形13は遅延回路20581を通した後の逓倍クロック信号を示す。また、波形14は波形13基準でクロック信号をカウントしたカウント値、波形15は逓倍器20552で生成される逓倍クロック信号、波形16は遅延回路20582を通した後の逓倍クロック信号を示す。さらに、波形17は波形16基準でクロック信号をカウントしたカウント値を示している。ここで、逓倍器20551の逓倍数を5、逓倍器20552の逓倍数を4と仮定する。図16において、位相検出ブロックの前に遅延回路20581、20582を設置しているのは、各逓倍クロック信号とクロック信号との位相を比較する際に、クロック信号のセットアップタイム、ホールドタイムを満足する点でカウントをするためである。ここで、クロック信号の立ち上りでのカウント値が0からとなるように、カウント値に対応するクロック信号の値(H,L)が異なる場合には、カウントを1ではなく、2加算させることで立ち上りを検知させる。図18でクロック信号から生成される逓倍クロックの位相が合う点をカウント値の0と仮定し、図20を用いてセレクタ2057の切替えについて説明をする。
波形21は逓倍器20551で生成される逓倍クロック信号、波形22は逓倍器20552で生成される逓倍クロック信号、波形23はセレクタ2057で出力している逓倍クロック、波形24は圧電トランスを駆動するパルス生成のためのカウント数を示す。また、波形25は波形21と波形22の逓倍クロック信号の切替えタイミング信号、波形26は逓倍クロック信号の切替え報知信号、波形27はセレクタの逓倍クロック選択信号、波形28は圧電トランスを駆動するパルスを示す。ここで、発生しているパルスの周期をD=2A×(波形1の逓倍クロック周期)と仮定する。また図20中の逓倍器20552で生成される逓倍クロックに関連する信号部分については、点線で示す。逓倍器20551で生成された逓倍クロック(波形21)を基準として、周波数生成ブロック2054はカウントを開始する(波形24)。また、図16の位相検出ブロック20591、20592により選択されたカウント値(図18の波形14、波形17)によって切替えタイミング信号を生成する(波形25)。ここでは切替えタイミング信号は図18の波形14(逓倍器20552が選択されている場合は波形17)が0の間だけHとなる信号とする。ここで、タイミング信号を生成せずに任意のタイミングで逓倍器を切替えてしまうと、カウンタの動作が不安定になり、誤動作をする可能性があるため、タイミング設定を行う。パルス生成の終了の逓倍クロック信号がクロック信号をカウントする上限値直前(ここでは5)のクロック周期になるとCPU207は切替え報知信号(波形26)を立ち上げる。切替え報知信号がHになった状態で切替えタイミング信号を受けると、波形27を1にし、逓倍クロックを波形21から波形22に切替える。波形27は実施例1および実施例2で説明した信号と同様の信号である。ここで、実施例2と同様に切替え時に切替える前のパルスの下の幅が短くなってしまうが、圧電トランスの周波数応答性から問題ない。
本実施例では2つの逓倍器を用いた構成について説明したが、2つ以上の逓倍器を用いた構成でも構わない。
実施例4の構成では、実施例2と比較して低コストで安定した逓倍クロックを使用できるとともに、圧電トランスを駆動させるパルスの周波数を多段階に細かく制御することが可能となる。
101 圧電トランス
208 クロック発生手段
2053 差分電圧検出ブロック(電圧差分値演算手段に対応)
2054 周波数生成ブロック(駆動パルス発生手段に対応)
2055 逓倍器(周波数逓倍手段に対応)

Claims (7)

  1. 駆動パルスの周波数に応じた電圧を出力する圧電トランスと、
    クロック信号の周波数を逓倍する周波数逓倍手段と、
    前記周波数逓倍手段により逓倍された逓倍クロック信号から前記駆動パルスを発生する駆動パルス発生手段と、
    前記圧電トランスの出力電圧を検出する電圧値検出手段と、
    前記電圧値検出手段の検出結果と目標電圧との差分から圧電トランスに入力する前記駆動パルスの周波数を演算する周波数演算手段とを有し、
    前記周波数演算手段により演算した周波数に応じて前記周波数逓倍手段の逓倍数を変更して、前記駆動パルスの周波数を制御することにより前記圧電トランスから出力される電圧を前記目標電圧になるように制御することを特徴とする圧電トランス式高圧電源装置。
  2. 駆動パルスの周波数に応じた電圧を出力する圧電トランスと、
    クロック信号の周波数を逓倍する複数の周波数逓倍手段と、
    複数の前記周波数逓倍手段の夫々により逓倍された複数の逓倍クロック信号から前記駆動パルスを発生する複数の駆動パルス発生手段と、
    前記圧電トランスの出力電圧を検出する電圧値検出手段と、
    前記電圧値検出手段の検出結果と目標電圧との差分から圧電トランスに入力する前記駆動パルスの周波数を演算する周波数演算手段とを有し、
    前記周波数演算手段により演算した周波数に応じて前記複数の駆動パルス発生手段のうちの1つを選択し、選択した駆動パルス発生手段から前記圧電トランスへ駆動パルスを出力して、前記圧電トランスから出力される電圧を前記目標電圧になるように制御することを特徴とする圧電トランス式高圧電源装置。
  3. 前記電圧値検出手段は、整流素子を通した前記圧電トランスの出力電圧をデジタル値に変換することを特徴とする請求項1または2に記載の圧電トランス式高圧電源装置。
  4. 前記周波数逓倍手段の逓倍数は、プログラマブルに変更できることを特徴とする請求項1に記載の圧電トランス式高圧電源装置。
  5. 前記周波数逓倍手段の逓倍数を、前記圧電トランスからの出力電圧値に応じて変化させることを特徴とする請求項1に記載の圧電トランス式高圧電源装置。
  6. 前記駆動パルス発生手段を選択するための切替えタイミングは、任意に設定されるタイミングもしくは前記圧電トランスに入力するパルスの生成の終了の直前であることを特徴とする請求項2に記載の圧電トランス式高圧電源装置。
  7. 前記周波数逓倍手段を複数有し、複数の前記周波数逓倍手段からの夫々の前記逓倍クロック信号を遅延させる複数の遅延回路を有し、複数の前記周波数逓倍手段の1つを選択するための切替えタイミングは、複数の前記遅延回路によって生成される信号に同期したタイミングであることを特徴とする請求項1に記載の圧電トランス式高圧電源。
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