JP6031273B2 - 電源装置、及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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これにより、電源装置を備える画像形成装置は、帯電ローラ、現像ローラ、供給ローラや転写ローラに所定のバイアス電圧が印加されることで、感光体ドラムを帯電させたり、トナーを感光体ドラムに移動させたり、媒体にトナー画像を転写させたりしていた。
各チャンネルの高圧制御部は、プリンタエンジン制御部から供給される制御信号に基づき、発振器から供給されるクロックを分周して4チャンネルの圧電トランス駆動パルスを出力する回路である。この各チャンネルの高圧制御部100は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等により構成されている。
前記交流信号の周波数の交流電圧を前記圧電トランスの一次側の各々に印加する複数の一次側回路と、各々の前記圧電トランスの二次側に接続され、前記各々の負荷に高電圧を印加する複数の二次側回路とを備え、前記交流信号は、前記クロック信号を自然数Nで分周した分周信号と、前記クロック信号をN以外の自然数Mで分周した他の分周信号とを合成することにより生成され、各々の前記交流信号生成部は、各々の前記圧電トランスの周波数特性の情報に基づき、前記自然数N,Mを決定し、前記圧電トランスの周波数特性の情報は、前記圧電トランスの一次側に前記交流電圧が入力されたときの、その交流電圧の周波数と、二次側出力電圧値とを対応づけて記憶する第1のステップ値テーブルであることを特徴とする。
複数種類の圧電トランスを、周波数が互いに異なる交流信号で駆動させることにより、各圧電トランスに対して精度の高い定電圧制御を行うことができる。
(構成の説明)
図1は、第1の実施形態に係る画像形成装置の全体構成図である。図1において、画像形成装置101(101A)は、電子写真方式を用いたタンデムカラー印刷装置であり、4色の現像器102(102K,102Y,102M,102C)と、4つの露光手段としてのLEDヘッド103(103K,103Y,103M,103C)と、転写ローラ111(111K,111Y,111M,111C)と、定着器123と、用紙カセット117と、転写ベルト114を含む搬送部と、スタッカ(排紙トレー)129と、転写ベルトクリーニングブレード115と、転写ベルトクリーナ容器116とを備える。
なお、トナーカートリッジ104(104K,104Y,104M,104C)は現像器102(102K,102Y,102M,102C)にそれぞれ着脱可能で、内部のトナーを現像器内部に供給可能な構造となっている。
記憶部215は、データやプログラムを記憶する構成部であり、画像形成装置101Aの内部に設置された、不揮発性の記憶装置であり、例えば、EEPROM(Electrically Erasable PROM)やフラッシュROM(Read Only Memory)等である。
第1電圧制御部206aは、帯電バイアス発生部207に制御信号(駆動パルス)を送り、第2電圧制御部206bは、転写バイアス発生部209に制御信号(駆動パルス)を送る。
図3は、第1の実施形態に係る第1高圧電源装置のブロック図である。
図3において、交流信号生成部としての第1高圧電源装置301aは、第1電圧制御部206aと、帯電バイアス発生部207と、現像/供給バイアス発生部208とを有し、プリンタエンジン制御部204、及び負荷3101,3102が接続されている。
ここで、電圧制御部206(第1電圧制御部206a,第2電圧制御部206b(図4))は、圧電トランス駆動信号を出力するためのASICとして構成されている。なお、図3において、第1電圧制御部206aは、第1高圧電源装置301a内にあるが、プリンタエンジン制御部204のLSI内にあっても構わない。また、本実施形態においては、ASICという呼称を用いているが、マイクロプロセッサ等のCPUを内蔵したものでも実現可能であるし、FPGA(Field Programmable Gate Array)でも実現可能である。
現像/供給バイアス発生部208は、降圧手段308(308C,308M,308Y,308K)を備え、現像/供給バイアス発生部208の入力側はX点で接続されている。
整流回路305aは、圧電トランス304の二次側出力電圧(交流電圧)を正極性の直流電圧に整流する整流回路である。
DC電源302は各チャネル共通の24Vの直流電源である。
DATA信号314aは、10bitの目標電圧値を示すデータ信号であり、圧電トランス駆動回路303aにより、圧電トランス304の二次側からは、この目標電圧値に相当する高電圧が出力される。この10bitの値は000〜3FFhexの範囲であり、0〜−1000Vの電圧値に対応した値である。
PWM信号316は、降圧手段308が出力する電圧(現像バイアス)を制御する信号であり、このPWM信号316のデューティに応じて降圧手段308により降圧されたバイアスが現像バイアスとして出力される。降圧手段308からは−100〜−500Vに降圧された現像バイアスが出力される。
ON信号313は、第1電圧制御部206aがOUT信号317a(バイアス電圧)を出力するタイミングを提供する信号である。
図4は、第1の実施形態に係る第2高圧電源装置のブロック図である。
交流信号生成部としての第2高圧電源装置301bは、図4に示すように、図3に示す第1高圧電源装置301aとほぼ同じ構成であり、現像/供給バイアス発生部208に相当する降圧手段308を備えない点で異なる。以下、図3に示す第1高圧電源装置301aと同じ構成部については説明を省略する。即ち、転写バイアス発生部209は、一次側回路としての圧電トランス駆動回路303、圧電トランス306、二次側回路としての整流回路305、及び帰還回路としての出力電圧変換回路305により構成されている。
ここで、第1の実施形態で用いる圧電トランス304と圧電トランス306との関係について説明する。
図9は、無負荷時において、25MHzのクロック周波数で動作する圧電トランス306を用いた場合に、第2電圧制御部206bが備える19bitレジスタ611に設定された値(19bitの分周比値)と、そのときの圧電トランス306が出力した二次側出力電圧値(出力電圧)を示したものである。ここで、圧電トランス306において昇圧比が大きい駆動周波数帯は、108.9〜130.2kHzである。
ここで、第1の実施形態で用いる2つの圧電トランスは、図11に示すように、駆動周波数帯が重複しないものであることが望ましい。
図5は、図3の構成図について、第1高圧電源装置301aを中心として詳細に説明する回路図である。図中で、図3と同じ構成要素には同じ符号を付している。
第1水晶発振回路440aは、振動周波数が38.4MHzの第1水晶発振子4341と、コンデンサ436,439と、抵抗器437,438とを備える。
第1水晶発振子4341は、抵抗器437と並列接続し、第1水晶発振子4341の一端がOSC_IN430と接続され、他端が抵抗器438を介してOSC_OUT431と接続されている。そして、第1水晶発振子4341の一端はコンデンサ439を介して接地され、他端はコンデンサ436を介して接地されている。
この第1水晶発振子4341に、第1電圧制御部206aから電圧(3.3V)が印加されることで、第1水晶発振子4341に固有のクロック周波数でパルスが生成され、クロック信号が出力される。
DC電源302は24Vの直流電源であり、DC電源480は3.3Vの直流電源である。DC電源302及びDC電源480は、図示しない低圧電源装置によって商用電源AC100Vから変圧・整流されることによって実現される。
圧電トランス駆動回路303aは、インダクタ401と、NチャネルパワーMOSFET402と、抵抗器403,404と、コンデンサ405とによって構成される。
スイッチング素子であるNチャネルパワーMOSFET402(以下、NFET402とする。)のゲート・ソース間に、短絡防止用の抵抗器403が接続されている。NFET402のドレインは、インダクタ401を介して、24Vの直流電圧を印加するDC電源302に接続されている。NFET402のドレイン・ソース間には、コンデンサ405が並列に接続され、このコンデンサ405及びインダクタ401により共振回路が構成されている。
NFET402のゲートがON(第1電圧制御部206aからOUT信号317a(圧電トランス制御パルス)が入力される)になることで、直線的に増加する電流がインダクタ401に流れ、電磁エネルギが蓄えられる。このとき、コンデンサ405の両端及び圧電トランス304の一次側は、短絡されている。そして、圧電トランス駆動回路303aは、NFET402のゲートがOFFになることで、インダクタ401に蓄えられた電磁エネルギが放出し、コンデンサ405及びインダクタ401により構成される共振回路で共振する。これにより、圧電トランス駆動回路303aは、コンデンサ405の両端に、(ピークがAC100V程度の)正弦半波の交流電圧(駆動電圧)が発生する。そして、圧電トランス304の一次側は、コンデンサ405の両端に接続されているので、正弦半波の交流電圧(駆動電圧)が印加される。
圧電トランス304の一次側の入力端子(図中A)が、圧電トランス駆動回路303aの共振回路の出力側と接続され、NFET402のスイッチング周波数に応じて、昇圧された交流電圧が二次側の出力端子(図中B)から発生する。この二次側の出力電圧は、一次側の入力端子に入力される周波数によって異なり、NFET211のスイッチング周波数により昇圧比が決定される。圧電トランス304の二次側の出力端子には、整流回路230及び出力電圧変換手段307が接続されている。
整流回路305aは、圧電トランス304の二次側の出力端子(B)から出力された交流電圧(AC高電圧)を直流電圧(DC高電圧)に変換して出力する回路である。整流回路305aの出力側には、抵抗器409を介して負荷3101である帯電ローラ105が接続されている。
この整流回路305aは、ダイオード4061,4071、及びコンデンサ408により構成され、負極性のバイアス電圧を出力する。
出力電圧変換手段307aは、抵抗器412,413,414と、コンデンサ415と、オペアンプ416とで構成される。オペアンプ416は、「+」入力端子が接地され、「−」入力端子が整流回路305aの出力端子(X点)と、直列に接続する抵抗器414と抵抗器413とを介して接続される。抵抗器414とオペアンプ416の出力端子との間で、抵抗器412と並列にオペアンプ出力平滑用のコンデンサ415とが接続されている。例えば、200MΩの抵抗器414と、470kΩの抵抗器412と、オペアンプ416とにより、電圧増幅率は−470/200000となる。つまり、0〜−1424Vの入力電圧に対して、0〜3.3Vが第1電圧制御部206aのADC端子318に出力される。
すなわち、オペアンプ416は、圧電トランス304が圧電トランス駆動回路303aによって駆動されて出力される電圧(整流回路305aから出力される電圧)に応じた電圧を、第1電圧制御部206a(ADC部601)に出力(フィードバック)する。
降圧手段308は、抵抗器410,417,419,422,423,427,429、コンデンサ424,426,428、オペアンプ425(図示しない24VのDC電源に接続される)、PNPトランジスタ420、及びツェナダイオード418で構成され、抵抗器410を介してX点に接続される。ここで、ツェナダイオード418は、ツェナ電圧75Vのものを用い、抵抗器419は100MΩのものを用い、抵抗器429は760kΩのものを用いている。
この降圧手段308は、DC電源302からの24Vの直流電圧が、抵抗器417を介してPNPトランジスタ420のエミッタに印加されている。また、DC電源480からの3.3Vの直流電圧が、抵抗器429を介してオペアンプ425の「+」入力端子に入力される。
そして、降圧手段308は、プリンタエンジン制御部253から出力されるPWM信号のデューティに応じた電圧を負荷309(現像ローラ134)に印加する。
図6は、図4の構成図について、第2高圧電源装置301bを中心として詳細に説明する回路図である。図中で、図4と同じ構成要素には同じ符号を付している。
第2高圧電源装置301bは、図6に示すように、図5に示す第1高圧電源装置301aとほぼ同じ構成であり、現像/供給バイアス発生部208に相当する降圧手段308を備えない点と、出力電圧変換手段307bの回路構成が異なる点とで異なる。以下、図5に示す第1高圧電源装置301aと同じ構成部については説明を省略する。
整流回路305bは、図5の整流回路305aと同様に、圧電トランス306の二次側の出力端子(B)から出力された交流電圧(AC高電圧)を直流電圧(DC高電圧)に変換して出力する回路である。この整流回路305bの出力側には、抵抗器409を介して負荷3103である転写ローラ111が接続されている。
この整流回路305bは、ダイオード4062,4072、及びコンデンサ428により構成される。ここで、整流回路305a(図5)と異なり、ダイオード4062,4072が逆向きに接続されており、整流回路305bは正極性の直流バイアス電圧を出力する。
出力電圧変換手段307bは、抵抗器440,441,442、コンデンサ443、オペアンプ445を備え、整流回路305bの正の二次側電圧を、100MΩの抵抗器440と33kΩの抵抗器441とで分圧して、オペアンプ445のバッファ回路を介して、分圧電圧を第2電圧制御部206bのADC端子318bに印加する。
図7は、図5及び図6に示す電圧制御部206(206a,206b)のブロック図である。回路は論理記述言語等により記述され、ASIC化される。この電圧制御部206は、ADC部601と、比較器602と、演算器604と、制御ステップ値テーブル605と、カウンタ上限値レジスタ606と、カウンタ下限値レジスタ607と、タイマ608と、周期値レジスタ609と、パルス生成部610とで構成される。
パルス生成部610は、19bitレジスタ611と、誤差保持レジスタ612と、加算器613と、分周セレクタ614と、分周器615と、出力セレクタ616とで構成される。詳細な説明は後記する。
ここで、制御ステップ値テーブル605と、カウンタ上限値レジスタ606と、カウンタ下限値レジスタ607と、周期値レジスタ609とは、ASICである電圧制御部206(206a,206b)が内蔵するバッファメモリ620内部に構成され、プリンタエンジン制御部204からのSCI信号315として入力されたデータを記憶する。
制御ステップ値テーブル605は、目標電圧値に出力制御するOUT信号317(圧電トランス制御パルス)の周波数可変幅を、19bitレジスタ611の値に基づいて可変する値が記憶されている。
図8に制御ステップ値テーブル605の一例を示す。この制御ステップ値テーブル605には、8bitの入力値に対応する9bitの出力値が記憶される。この制御ステップ値テーブル605には、予め実験して得られた値が記憶される。
ここで、制御ステップ値テーブル605を、4チャンネル(CMYK)それぞれに対応するように4つ設けることで、4チャンネルそれぞれで異なる圧電トランス304を用いていることによる圧電トランスの製造バラツキをも補正することができる。
カウンタ上限値レジスタ606、及びカウンタ下限値レジスタ607には、圧電トランス304(図5、図6)の駆動周波数帯を限定する設定値が記憶される。ここで、カウンタ上限値レジスタ606には駆動周波数帯の上限値を示すカウンタ上限値(最大リミット値)が記憶され、カウンタ下限値レジスタ607には駆動周波数帯の下限値を示すカウンタ下限値(最小リミット値)が記憶される。
周期値レジスタ609には、約100μsecの制御周期に相当する12bit値が設定される。例えば、第1電圧制御部206aには、第1水晶発振子4341が発振する38.4MHzのクロック周波数が入力されるため、第1電圧制御部206aの周期値レジスタ609には、約100μsecの制御周期に相当する12bit値のF00hex(=384)が設定される。一方、第2電圧制御部206bには、第2水晶発振子4342が発振する25MHzのクロック周波数が入力されるため、第2電圧制御部206bの周期値レジスタ609には、約100μsecの制御周期に相当する12bit値の9C4hex(=2500)が設定される。
ADC部601は、ADC端子318を介して入力された出力電圧変換手段307の出力電圧(0〜3.3V)を、10bitのデジタル値に変換するアナログ−デジタル変換器である。デジタル値に変換した値をADC変換値とする。
比較器602は、ON信号313に応じてADC変換値と目標電圧値とを比較し、演算器604にHighまたはLowの信号を出力する。
ここで、比較器602は、ON信号313がLowであれば、Lowを出力する。一方、ON信号313がHighであれば、ADC部601のADC変換値(10bit)と、プリンタエンジン制御部204からDATA信号314として入力される目標電圧値(10bit)とを比較する。比較の結果、「ADC変換値≦目標電圧値」であれば、比較器602は「High」を出力し、「ADC変換値>目標電圧値」であれば、比較器602は「Low」を出力する。
ON信号313がLow:Lowを出力
ON信号313がHigh:以下の比較を行う。
ADC変換値≦目標電圧値:Highを出力
ADC変換値>目標電圧値:Lowを出力
タイマ608は、100μs周期のパルス(HighレベルまたはLowレベル)をADC部601及び演算器604に出力する回路であり、通常Lowレベルを出力するが、減算結果が、001hexから000hexとなったときにHighレベルを出力する。
ここで、タイマ608は、周期値レジスタ609に記憶された値「F00hex(3840)」を取得し、F00hex、EFFhex、EFEhex、・・・、002hex、001hex、000hexと減算する。この減算値が「000hex」となったときに、CLK信号444(38.4MHzであるので26ns周期)を出力するタイミングとなる、100μs周期の矩形波パルスを出力する。出力された矩形波パルスは、演算器604及びADC部601に入力され、演算開始及びAD変換開始のトリガ信号となる。
そして、0000hexの次の減算タイミングで、再び周期値レジスタ609に記憶された値「F00hex」を取得し、その次の減算タイミングで、減算を行う。
ここで、タイマ608は、クロック信号であるCLK_IN444のパルス信号が立ち上がったときに、減算を行う。
演算器604は、比較器602からの入力に応じて演算を行い、パルス生成部610の19bitレジスタ611の値を更新する。
ここで、演算器604は、19bitレジスタ611から上位9bitを抽出し、(この上位9bit値のうち、最上位ビット(bit18)の値は常に1であるため)最上位ビットをマスクした残りの8bit値(bit17〜10)を取得する。そして、演算器604は、制御ステップ値テーブル605(図8)を参照して、8bit値と対応する9bitの制御ステップ値を取得する。
制御ステップ値加算値≧シフトカウンタ上限値:シフトカウンタ上限値
制御ステップ値加算値<シフトカウンタ上限値:制御ステップ値加算値
(比較器602からの入力がLowのときの、演算器604の演算結果)
制御ステップ値減算値≦シフトカウンタ下限値:シフトカウンタ上限値
制御ステップ値減算値>シフトカウンタ下限値:制御ステップ値減算値
パルス生成部610は、19bitレジスタ611と、誤差保持レジスタ612と、加算器613と、分周セレクタ614と、分周器615と、出力セレクタ616とで構成される。
19bitレジスタ611は、19bitの分周比値を保持するレジスタであり、演算器604により値が更新される。ここで、上位8bit(bit18〜11)が分周比整数部を示し、下位11bit(bit10〜0)が分周比小数値を示す。この小数部は、下位11bit値/2047(=7FFhex)である。
この19bitレジスタ611に、演算器604による演算結果が記録された(レジスタ値が更新された)タイミングで、下位11bitを誤差保持レジスタ612に出力し、上位9bit値を加算器613及び分周セレクタ614に出力する。
誤差保持レジスタ612は、11bitのレジスタ値と1bitのフラグ値とで構成され、リセット信号であるRESET312の入力時、及びON信号313がLowの時に、11bitのレジスタ値と1bitのフラグ値が全て0に初期化される。
この4チャンネルの誤差保持レジスタ612は、4チャンネルの分周器615が出力セレクタ616に出力するパルスの立ち上がりエッジが入力された時に、19bitレジスタ611の下位11bit値(bit10〜0)と、この誤差保持レジスタ612の11bitレジスタ値とを加算する。そして、誤差保持レジスタ612は、その加算結果を11bitレジスタ値として保持する。ここで、誤差保持レジスタ612は、この加算により、桁上がりが発生した場合、フラグに1をセットし、一方、桁上がりがなかった場合、フラグを0にクリアする。そして、誤差保持レジスタ113は、フラグ値が1の場合に、HighのSelect信号(オーバフロー信号)を分周セレクタ614に出力し、一方、フラグ値が0の場合に、LowのSelect信号を分周セレクタ614に出力する。
加算器613は、19bitレジスタ611の上位9bit(bit18〜10)のうち最上位ビットがマスクされた8bit値(bit17〜10)(=N)に1を加算して、加算後の8bit値(=N+1)を分周セレクタ614に出力する。
分周セレクタ614は、誤差保持レジスタ612から入力されるSelect信号に応じて、19bitレジスタ611の上位9bitのうち最上位ビットがマスクされた8bit値(=N)、または加算器613の8bit値(=N+1)を分周器615に出力する。
ここで、分周セレクタ614は、Select信号がHighの場合、加算器613の8bit値(=N+1)を出力し、一方、Select信号がLowの場合、19bitレジスタ611の8bit値(N)を出力する。
分周器615は、分周セレクタ614から入力される8bit値のパルスを出力セレクタ616に出力する。これにより、分周器615からは、N分周のパルスと、(N+1)分周のパルスとが出力される。
ここで、分周器615から出力されるN分周のパルスと(N+1)分周のパルスとの割合は、誤差保持レジスタ612がSelect信号をHighまたはLowで出力する割合である。即ち、分周器615は、{N+(19bitレジスタ611の下位11bit値/2047}分周相当の平均周波数のパルスを出力する。
まず、本実施形態における画像形成装置全体の概略動作を説明する。
図1の画像形成装置101は、外部機器からホストインタフェース部201(図2)を介してPDL(Page Description Language)等で記述された印刷データを入力する。入力された印刷データは、コマンド/画像処理部202によってビットマップデータに変換される。
各色の現像器102(102K,102Y,102M,102C)は、電子写真プロセスにより現像器102内の感光体ドラム109にトナー像を形成する。現像器102によって現像されたトナー像は、転写ベルト114上を搬送される用紙に転写される。このとき、転写ベルト114を狭持して各色の感光体ドラム109に対向して配設されている各色の転写ローラ111(111K,111Y,111M,111C)は、転写バイアス電圧が印加されている。
用紙上に4色のトナー像を転写した後、定着器123は、加熱・加圧により用紙上のトナー像を定着させ、排出ローラ126,127は、用紙ガイド128に沿って用紙を搬送し、排紙する。
図3の第1高圧電源装置301a及び図4の第2高圧電源装置301bは、例えば、4出力の電源装置である。画像形成装置101において、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、及びブラック(K)の4チャンネル出力となり、4チャンネルとも同じ構成となるので、以下では、1チャンネルのみ説明する。
(1)バッファメモリ620への書き込み
まず、プリンタエンジン制御部204は、第1電圧制御部206a及び第2電圧制御部206bに対して、それぞれが内蔵するバッファメモリ620に設定させる値をSCI信号315(315a,315b)として出力する。これにより、第1電圧制御部206a及び第2電圧制御部206bが備える、図7に示すカウンタ上限値レジスタ606、カウンタ下限値レジスタ607、周期値レジスタ609、及び制御ステップ値テーブル605にデータが書き込まれる。
ここで、図12は、圧電トランスの負荷が大きい場合と無負荷の場合との出力電圧と駆動周波数との関係を示す図である。
周期値レジスタ609には、約100μsecの制御周期に相当する値のF00hexが設定される。
制御ステップ値テーブル605には、図8に示す、8bitの入力値に対応する9bitの出力値を示すテーブルが、4チャンネル分記憶される。
プリンタエンジン制御部204は、目標電圧値としてのDATA信号314を、電圧制御部206に送信する。このとき、DATA信号314として、10bitのパラレルデータ(4チャンネル分)が送信される。また、ここでは、パラレルデータとして送信しているが、シリアルデータとして送信してもよい。
ここで、第1電圧制御部206aに出力するDATA信号314a(目標電圧値)には、負荷3101(すなわち、帯電ローラ105)に印加する帯電バイアスの値が設定される。一方、第2電圧制御部206bに出力するDATA信号314b(目標電圧値)には、負荷3103(すなわち、転写ローラ111)に印加する転写バイアスの値が設定される。
まず、帯電バイアスは0〜−1424Vの値であり、出力電圧変換手段307に印加されて0〜3.3Vに変換されて、第1電圧制御部206aのADC端子318a(図3)に入力される。よって、帯電バイアスを−1000Vに制御する場合、出力電圧変換手段307により、−1000Vは2.3174Vに変換されることになる。この2.3174Vの電圧は、第1電圧制御部206aのADC部601によりアナログデジタル変換されると、2CEhexとなる。すなわち、帯電バイアスを−1000Vに制御する場合、プリンタエンジン制御部204はDATA信号314a(目標電圧値)として、この2CEhexを第1電圧制御部206aに送信する。
また、プリンタエンジン制御部204(図3,図4)から比較器602には、ON信号313が入力されており、このON信号313は、現像バイアス電圧を印加する所定のタイミングでLowレベルからHighレベルに切り替えられて、第1電圧制御部206aに入力される。
比較器602は、ON信号313がLowである場合は、演算器604にLowを出力する。一方、ON信号313がHighである場合には、ADC部601の10bit値(ADC変換値)と、DATA信号314aの10bit値(目標電圧値)とを比較する。そして、比較器602は、比較の結果、「ADC変換値≦目標電圧値」であればHighレベルを、一方、「ADC変換値>目標電圧値」であればLowレベルを、演算器604に出力する。
演算器604は、タイマ608からHighレベルの立ち上がりエッジが入力されたタイミングで、19bitレジスタ611のレジスタ値を演算して、値を更新する処理を行う。まず、演算器604は、19bitレジスタ611のレジスタ値を取得して、そこから上位9bit値を抽出し、最上位bitをマスクした8bit値を取得する。そして、演算器604は、19bitレジスタ611から取得した時のレジスタ値に対して、比較器602からの入力がHighレベルであれば取得した8bit値を加算し、一方、Lowレベルであれば取得した8bit値を減算する。
このように、まずは、プリンタエンジン制御部204からのON信号313がLowレベルである間、19bitレジスタ611の値が6A000hex(=シフトカウンタ下限値)として扱われる。
ここで、「ADC変換値≦目標電圧値」であれば、比較器602はHighレベルを演算器604に出力する。これにより、演算器604は、19bitレジスタ611のレジスタ値(19bit値)を取得して、そこから上位9bit値を抽出し、最上位bitをマスクした8bit値を取得する。そして、演算器604は、19bitレジスタ611から取得した時のレジスタ値(19bit値)に、取得した8bit値を加算する。ここで、この加算結果が、カウンタ上限値レジスタ606に設定された9bit値(1EDhex)をシフトして19bitに拡張したシフトカウンタ上限値(7B400hex)を超える場合は、加算結果を7B400hexとする。
まず、演算器604による演算結果が、19bitレジスタ611に書き込まれ(更新され)、下位10bitが誤差保持レジスタ612に入力されると、図11のルーチンが起動する。
誤差保持レジスタ612は、分周器615の立ち上がりエッジを検出したか否かを判定する(ステップS601)。立ち上がりエッジを検出した場合はステップS602へ進み、検出しない場合は、ステップS601を再実行する。
誤差保持レジスタ612は、19bitレジスタ611の下位11bit値(A00〜A10)と誤差保持レジスタ612の11bit値(G00〜G10)を加算した11bit値{(A00〜A10)+(G00〜G10)}は、7FFhexより大きいか(オーバフローするか)否かを判定する(ステップS602)。
ここで、7FFhexより大きければ(ステップS602,Yes)、誤差保持レジスタ612は、1加算した値を選択する(ステップS603)。即ち、誤差保持レジスタ612は、HighレベルのSelect信号を出力すると共に、分周セレクタ614は、加算器(+1)613から入力される8bit値を分周器615に出力する。そして、ステップS605の処理を行う。
目標電圧の−1000Vに定電圧制御された帯電バイアスは、抵抗器410、抵抗器419、抵抗器429により分圧され、電圧降下される。さらにプリンタエンジン制御部253より出力されるPWM信号315Aのデューティに応じてツェナーダイオード418、PNPトランジスタ420、抵抗器417に流れる電流が積分回路により制御される。これにより、負荷3102に印加されるバイアスは、−100〜−500Vの範囲で調整される。
本実施例では図5に示す回路構成を示したが、これに限るものでなく、公知の種々の回路が適用可能である。
次に図6及び図7を用いて、第2高圧電源装置301bの動作を説明する。ここで、図5及び図7を用いて説明した第1高圧電源装置301aと重複する構成に関しては説明を省略する。
第2水晶発振回路440bが備える第2水晶発振子4342は、25MHzのクロック周波数を出力する。
図7のカウンタ上限値レジスタ606には、19bitレジスタ611に設定される値の上位9bit値のカウンタ上限値が設定される。例えば、図9で示される72C00hexの上位9bit値の1CBhexがカウンタ上限値として設定される。ここで、負荷3103(転写ローラ111)は、負荷3101(帯電ローラ105)及び負荷3102(現像ローラ107及び供給ローラ106)よりも負荷が小さい。そのため、出力最大電圧が高くなるので、共振周波数を超えることのないリミット値としている。
このように演算器604により算出される値は、シフトカウンタ上限値(72C00hex)から、シフトカウンタ下限値(60000hex)までの範囲で制御される。
第1の実施形態の画像形成装置101において、共振周波数が異なり、かつ駆動周波数帯が重複しない2種類の圧電トランスを用いる。第1の交流信号生成部(第1電圧制御部)は、第1の発振器(第1水晶発振回路)が発生する第1のクロック信号で第1の圧電トランスを駆動させた。また、第2の交流信号生成部(第2電圧制御部)は、第2の発振器(第2水晶発振回路)が発生する第2のクロック信号で第2の圧電トランスを駆動させた。このように、2種類の圧電トランスの周波数特性に応じて、第1のクロック信号と第2のクロック信号とで異なる周波数のクロック信号で駆動させることにより、精度の高い定電圧制御を行うことができた。
さらに、分周比を200程度にし、N分周と(N+1)分周とを組み合わせた分周比を用いて、駆動周波数の分解能を上げることにより、さらに精度の高い定電圧制御を行うことができた。
また、第2電圧制御部206bを第1電圧制御部206aと同様の構成にして、第2電圧制御部206bが負荷3103(転写ローラ111)に印加する転写バイアスを制御してもよい。
(構成の説明)
図14は、第2の実施形態に係る画像形成装置の全体構成図である。
第2の実施形態である画像形成装置101Bは、図1に示した第1の実施形態である画像形成装置101Aの4色印刷に、さらに2色を印刷できる構成である。ここでは、クリア(N)とホワイト(W)との2色が追加された場合について説明する。
画像形成装置101Bは、図1に示した画像形成装置101Aの構成に、さらに2色の現像器102(102N,102W)と、LEDヘッド103(103N,103W)と、転写ローラ111(111N,111W)とを備える。
また、追加された2色のLEDヘッド103C及びLEDヘッド103Wは、他の色のLEDヘッド103と同様にLEDヘッドインタフェース部203と接続されている。
第1電圧制御部806aは、第1転写バイアス発生部8091及び帯電バイアス発生部807を制御し、第2電圧制御部806bは、第2転写バイアス発生部8092及び現像/供給バイアス発生部808を制御する。
ここで、第1転写バイアス発生部8091は、転写ローラ111N、転写ローラ111W、及び転写ローラ111Kと、転写バイアスを印加可能に接続される。第2転写バイアス発生部8092は、転写ローラ111Y、転写ローラ111M、及び転写ローラ111Cと、転写バイアスを印加可能に接続される。
図16を用いて、第2電圧制御部806bが備える第2転写バイアス発生部8092及び現像/供給バイアス発生部808の内部構成とその周辺部品について説明する。
第2転写バイアス発生部8092は、図4に示す転写バイアス発生部209と同様に、圧電トランス駆動回路303、圧電トランス304、整流回路305を介して出力される電圧を、負荷3103(転写ローラ111)に印加する。この負荷3103に印加される出力電圧は、出力電圧変換手段307を介して、第2電圧制御部806bにフィードバックされる。これにより、印加電圧が、第2電圧制御部806bのADC端子8318bに入力される。この電圧値に基づき、第2電圧制御部806bは、転写ローラ111に目標電圧が印加されるよう、圧電トランス駆動回路303を制御する。
各色の降圧手段308は、プリンタエンジン制御部804からのPWM信号316に応じた電圧を印加する。
図17を用いて、第1電圧制御部806aが備える第1転写バイアス発生部8091及び帯電バイアス発生部807の内部構成とその周辺部品について説明する。
第1転写バイアス発生部8091は、図4に示す転写バイアス発生部209と同様に、圧電トランス駆動回路303、圧電トランス306、及び整流回路305を介して出力される電圧を、負荷3103(転写ローラ111)に印加する。この負荷3103に印加される出力電圧は、出力電圧変換手段307を介して、第1電圧制御部806aにフィードバックされる。これにより、印加電圧が、第1電圧制御部806aのADC端子8318aに入力される。この電圧値に基づき、第1電圧制御部806aは、転写ローラ111に目標電圧値が印加されるよう、圧電トランス駆動回路303を制御する。
図18及び図19は、現像/供給バイアス発生部808(図16)の具体的な回路図である。この現像/供給バイアス発生部808は、図5に示す第1高圧電源装置301aが備える構成と同様な構成を備えるため、同様な符号が付された構成要素(図5の圧電トランス駆動回路303a、圧電トランス306、整流回路305a、及び出力電圧変換手段307a等)については、説明を省略する。ここで、圧電トランス306には長手方向の長さが32mmの圧電トランスを使用した。
また、図19に示すように、降圧手段308(DB出力回路)の構成は、図5に示す第1高圧電源装置301aが備える降圧手段308の構成と同様な構成であるため、説明を省略する。
図19に示す圧電トランス回路は、図18のバイアス発生部DB、出力電圧変換手段307等で構成される回路の図示を省略したものである。
図20は、帯電バイアス発生部807(図15)の具体的な回路図である。この帯電バイアス発生部807は、図5に示す第1高圧電源装置301aが備える構成と同様な構成を備えるため、同様な符号が付された構成要素(図5の圧電トランス駆動回路303a、圧電トランス306、整流回路305a、出力電圧変換手段307a等)については、説明を省略する。この圧電トランス306には、現像/供給バイアス発生部808が備える圧電トランス306と同じ長手方向の長さが32mmの圧電トランスを使用した。
図21は、第2の実施形態の電圧制御部806(第1電圧制御部806a及び第2電圧制御部806b)の内部構成を示すブロック図である。
第2の実施形態の電圧制御部806は、図7に示す第1の実施形態の電圧制御部206に、さらに、補正値20bitレジスタ710と、4チャンネルの演算器711と、4チャンネルの19bitレジスタB712とを備える。また、第1の実施形態の19bitレジスタ611の代わりに、19bitレジスタ611Aを備える。その他の構成部について、図7に示す第1の実施形態の電圧制御部206と同じ構成部については、同一の符号を付し、説明を省略する。
第2電圧制御部806bは、第1転写バイアス発生部8091(図15)を構成するシアン(C)、マゼンタ(M)、及びイエロー(Y)の3つのバイアス発生部と、と、バイアス発生部DB(図16)との4チャンネルに対して駆動制御信号を出力する。
周期値レジスタ609には、第1の実施形態と同様に、約100μsecの制御周期に相当する12bit値が設定される。例えば、図20に示す電圧制御部806aには、第1水晶発振子4341aが発振する24.576MHzのクロック周波数が入力されるため、第1電圧制御部806aの周期値レジスタ609には、約100μsecの制御周期に相当する12bit値の999hex(=2457)が設定される。一方、第2電圧制御部806bには、第2水晶発振子4342aが発振する26MHzのクロック周波数が入力されるため、第2電圧制御部806bの周期値レジスタ609には、約100μsecの制御周期に相当する12bit値のA28hex(=2600)が設定される。
第1電圧制御部806aが備える補正値20bitレジスタ710には、26MHzの駆動周波数で駆動する第1電圧制御部806aが、図9に示す駆動周波数が25MHzの場合の圧電トランスの出力特性表を用いて制御する場合に、駆動周波数のずれを補う補正値が予め記憶されている。
また、第2電圧制御部806bが備える補正値20bitレジスタ710には、24.576MHzの駆動周波数で駆動する第2電圧制御部806bが、図10に示す駆動周波数が38.4MHzの場合の圧電トランスの出力特性表を用いて制御する場合に、駆動周波数のずれを補う補正値が予め記憶されている。
最上位bitは符号付値であり、0なら正、1なら負を示す。
19bitレジスタ611Aは、第1の実施形態の19bitレジスタ611の一部機能を備える19bitの分周比値を保持するレジスタであり、演算器604により値が更新される。演算器604により値が更新されたタイミングで、19bit値を演算器711に出力する。
演算器711は、19bitレジスタ611Aのレジスタ値(19bit値)に、補正値20bitレジスタ710の補正値(20bit値(最上位bitは符号))を加算して、駆動周波数のずれを補う処理を行う。
19bitレジスタB712は、第1の実施形態の19bitレジスタ611の一部機能を備える19bitの分周比値を保持するレジスタであり、演算器711により値が更新されたタイミングで、下位11bitを誤差保持レジスタ612に出力し、上位9bit値を加算器613及び分周セレクタ614に出力する。
図21を用いて、第2の実施形態の電圧制御部806(第1電圧制御部806a及び第2電圧制御部806b)の動作について説明する。ここでは、26MHzの駆動周波数で駆動する第1電圧制御部806aについて説明する。
ここで、制御ステップ値テーブル605には、図8に示す、8bitの入力値に対応する9bitの出力値を示すテーブルが、4チャンネル分記憶される。
第1電圧制御部806aの周期値レジスタ609には、第1電圧制御部806aが26MHzの周波数で駆動するため、100μsecの制御周期に相当するA28hex(=2600)が設定される。
第2電圧制御部806bの周期値レジスタ609には、第2電圧制御部806bが24.576MHzの周波数で駆動するため、100μsecの制御周期に相当する999hex(=2457)が設定される。
第1電圧制御部806aの場合も同様に、補正値20bitレジスタ710、カウンタ上限値レジスタ606、及びカウンタ下限値レジスタ607に設定を行う。
以上説明したように、第2の実施形態の画像形成装置は、図17に示すように第1転写バイアス発生部8091が転写ローラ111(N,W,K)に印加する転写バイアスを、帯電ローラ105に印加する構成と、図16に示すように第2転写バイアス発生部8092が転写ローラ111(Y,M,C)に印加する転写バイアスを、現像ローラ107及び供給ローラ106に印加する構成とを備える。
(構成の説明)
図22は、第3の実施形態に係る電圧制御部のブロック図である。電圧制御部806(806a,806b)以外の構成については、第2の実施形態と同様の構成を備えるため、説明を省略する。電圧制御部806(806a,806b)は補正値20bitレジスタ710を4組備えるものである。これは4チャンネルそれぞれに対応する。補正値20bitレジスタ710に保持される20bit値は、プリンタエンジン制御部804により設定される構成となる。
第3の実施形態では、この製造バラツキにより生じてしまう印加電圧差を低減させる制御を行うものである。
動作については、第2の実施形態の電圧制御部と異なる部分のみ説明する。
ここで、圧電トランスは製造時の寸法バラツキにより周波数特性が図23のようにばらついてしまう。そこで、第2の実施形態において、2つの圧電トランスを用いて、図9(または図10)の特性を得た圧電トランス(以下、標準圧電トランスと称する)との製造バラツキを予め測定しておき、差分値(19bit値)を補正値20bitレジスタ710に設定する。
以上のように、第3の実施形態において補正値20bitレジスタ710に設定される補正値は、圧電トランスの製造バラツキと、2つの電圧制御部を用いることによるクロック周波数分のずれ(クロックバラツキ)とを補正する値である。
以上説明したように、第3の実施形態の画像形成装置によれば、クロックバラツキだけでなく、圧電トランスの製造バラツキをも補正することにより、第2の実施形態よりさらに精度の高いバイアス電圧制御を行うことができ、安定した高電圧を負荷に印加することができる。そして、良好な制御性を保持したまま、放射ノイズを低減することが可能となる。
例えば、第3の実施形態において、プリンタエンジン制御部804に値を保持する構成としているが、圧電トランスの製造バラツキのみ、記憶部215に記憶させておき、プリンタエンジン制御部804から前記値を読み出した上でクロック周波数補正値と加算した結果をSCI340にて設定してもよい。
106 供給ローラ
107 現像ローラ
111 転写ローラ
204 プリンタエンジン制御部
206 電圧制御部(交流信号生成部)
206a 第1電圧制御部(交流信号生成部)
206b 第2電圧制御部(交流信号生成部)
207 帯電バイアス発生部
208 供給バイアス発生部
209 転写バイアス発生部
301 高圧電源装置
301a 第1高圧電源装置
301b 第2高圧電源装置
302 DC電源
303 圧電トランス駆動回路(一次側回路)
304,306 圧電トランス
305 整流回路(二次側回路)
307 出力電圧変換手段(帰還回路)
308 降圧手段
312 RESET
313 ON信号
314 DATA信号
315 SCI信号
316 PWM信号
317 OUT信号
318 ADC端子
3101 負荷
3102 負荷
3103 負荷
C シアン
M マゼンタ
Y イエロー
K ブラック
Claims (5)
- 複数の負荷に電圧を印加する電源装置であって、
駆動周波数に応じて昇圧比が変化する複数種類の圧電トランスと、
周波数が互いに異なるクロック信号を発生する複数の発振器と、
各々の前記発振器が発生したクロック信号を用いて、周波数が互いに異なる交流信号を生成する複数の交流信号生成部と、
前記交流信号の周波数の交流電圧を前記圧電トランスの一次側の各々に印加する複数の一次側回路と、
各々の前記圧電トランスの二次側に接続され、前記各々の負荷に高電圧を印加する複数の二次側回路とを備え、
前記交流信号は、前記クロック信号を自然数Nで分周した分周信号と、前記クロック信号をN以外の自然数Mで分周した他の分周信号とを合成することにより生成され、
各々の前記交流信号生成部は、各々の前記圧電トランスの周波数特性の情報に基づき、前記自然数N,Mを決定し、
前記圧電トランスの周波数特性の情報は、
前記圧電トランスの一次側に前記交流電圧が入力されたときの、その交流電圧の周波数と、二次側出力電圧値とを対応づけて記憶する第1のステップ値テーブルである
ことを特徴とする電源装置。 - 各々の前記二次側回路の出力電圧を、各々の前記交流信号生成部に帰還させる複数の帰還回路をさらに備え、
各々の前記交流信号生成部は、前記二次側回路の出力電圧が目標電圧に一致するように、前記分周信号を合成することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。 - 各々の前記目標電圧は、複数の前記圧電トランスの駆動周波数の比と複数の前記クロック信号の周波数の比とが略等しくなるように設定されていることを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
- 現像器及び転写ローラを有する画像形成装置であって、
請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の電源装置を備え、
前記複数の負荷は、前記現像器及び前記転写ローラであることを特徴とする画像形成装置。 - 帯電手段及び現像手段を備える現像器を複数有する画像形成装置であって、
請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の電源装置を備え、
各々の前記負荷は、複数の前記帯電手段及び降圧手段を介して接続された前記現像手段であることを特徴とする画像形成装置。
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