JP2011196398A - 流体制御弁 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】薬液弁は、カバー、シリンダ、ボディ30及び取付板50にボルト60が挿通する貫通孔20H,30Hが形成され、カバーには、貫通孔20Hと連通すると共に、ボルト60の頭部を支持し収容する第1凹部が形成されていること、第1凹部の開口を閉塞すると共に、第1凹部を形成する内周面とボルト60の頭部とに対し、弾性変形した状態で密着することにより、ボルト60の締結力の緩みを防止する頭部側キャップ40を設けている。
【選択図】図1
Description
ここで、特許文献1に記載された薬液弁の断面を図19に示し、図19中、G部の拡大図を図20に示す。
図19に示すように、薬液弁201は、シリンダ210、カバー220、バネ281、弁体282、ピストン283等を有するアクチュエータ部205と、弁座231、入力ポート232、出力ポート233等を有するボディ230と、アクチュエータ部205と一体化したボディ230を固定させる取付板250とからなる。アクチュエータ部205、ボディ230及び取付板250は、これらを薬液弁201の製造時に一体的に重ね合わせて組付けられ、図20に示すように、カバー220の座ぐり222から挿通した金属製のボルト260を、シリンダ210、ボディ230を通じて取付板250に、所定のトルクで締結させて固定されている。
薬液弁201では、シリンダ210とボディ230の間、ボディ230と取付板250との間では、隣り合う部材同士で互いに係り合うものがなく、シリンダ210、ボディ230及び取付板250が単に重ね合わされて、ボルト260で一体に固定されている。
一体的に重ね合わせて組付けられたシリンダ210、カバー220、ボディ230及び取付板250(以下、単に「シリンダ210等」と称する。)に対し、クリープが生じると、これらシリンダ210等とボルト260との間に僅かな隙間が発生し、ボルト260による締結力が製造時より低下する虞がある。このような状態をさらに放置しておくと、ボルト260がシリンダ210等と相対的に空回りする事態を招く。
また、薬液弁201は、コイルスプリング等のバネ281による付勢力と、この付勢力に抗する向きに、加圧した操作エアARによる押圧力とを作用させて、弁体282が弁座231に対し当接または離間するようになっている。
従って、ボルト260がシリンダ210等と相対的に空回りする状態にあると、半導体製造装置から生じる何らかの外力のほか、薬液弁201において、弁座231に対し、弁体282が当接または離間するのに伴うバネ281による付勢力と、操作エアARによる押圧力に起因して、ボルト260は経時的に緩みが進行することも考えられる。
(1)薬液弁201の組付けに手間と時間がかかる問題
(2)薬液弁201の再組付け時の作業性が悪い問題
これらの問題は、以下の理由で生じていた。
接着部262は、接着材の硬化によって形成されている。ボルト260頭部と、座ぐり222の座面222a及び内周面222bとの間に接着材を注入する作業は、手間がかかる上、注入した接着材が硬化して、接着部262によってボルト260の回転を阻止できるようになるまでには、ある程度の時間を要する。すなわち、接着材を注入した後、次工程のキャップ261を嵌め込む作業がすぐにはできない。さらに、品質管理上、接着材の硬化を待って、接着部262がボルト260の回転を阻止できているかを確認しなければならず、薬液弁201の組付けに、時間がかかっていた。
実際に使用している薬液弁201の中には、ボルト260の締結を解除して、シリンダ210と、カバー220と、ボディ230と、取付板250とを分解し、薬液弁201のメンテナンスを実施した後、シリンダ210等を再組付けをすることがある。このとき、ボルト260が、接着部262で座ぐり222に固定されていると、接着部262を除去する作業は、大がかりで、手間がかかっていた。
(1)弁座を有するボディと、弁座に弁体を当接または離間させて流体の流れを制御するアクチュエータ部と、アクチュエータ部とボディとを支持する弁支持部材とを備え、アクチュエータ部は、弁体に押圧力を作用させるピストンを収容したシリンダと、シリンダの開口を塞ぐカバーとを有し、ボディ、アクチュエータ部及び弁支持部材を挿通する締結部材の締結力により、ボディと、アクチュエータ部と、弁支持部材とを一体にして固定した流体制御弁であって、カバー、シリンダ、ボディ及び弁支持部材に締結部材が挿通する貫通孔が形成され、カバーまたは弁支持部材のいずれか一方には、貫通孔と連通すると共に、締結部材の頭部を支持し収容する第1凹部が形成されていること、第1凹部の開口を閉塞すると共に、第1凹部を形成する壁面と締結部材の頭部とに対し、弾性変形した状態で密着することにより、締結部材の締結力の緩みを防止する部材としてのキャップを設けていることを特徴とする。
(2)(1)に記載する流体制御弁において、キャップは、第1凹部の開口を閉塞する閉塞部と、閉塞部の周縁から当該流体制御弁の軸線方向に沿って延びる筒状の外周部とからなり、キャップを第1凹部に嵌め合わせた状態にあるとき、閉塞部は、第1凹部の壁面を形成する内周面と密着し、外周部は、締結部材の頭部の周縁と密着することを特徴とする。
(3)(1)に記載する流体制御弁において、キャップは、第1凹部の開口を閉塞する閉塞部と、閉塞部の中心部から当該流体制御弁の軸線方向に沿って延びる連結部とからなり、連結部は、締結部材の頭部にある穴の内側形状に対応した形状で形成され、キャップを第1凹部に嵌め合わせた状態にあるとき、連結部の先端部が締結部材の頭部にある穴内に嵌り込むことを特徴とする。
(5)(1)乃至(4)のいずれか1つに記載する流体制御弁において、貫通孔は、当該流体制御弁の四隅に形成されていること、ボディまたは弁支持部材のいずれか一方側には、4つの貫通孔のそれぞれ外周側に、第1突起が各々設けられ、第1突起は、貫通孔の内周面に沿って周方向に延びると共に、当該流体制御弁の軸線方向に延びる第1外周面を有し、ボディと弁支持部材とが組付けられた状態にあるとき、4つの第1突起の第1外周面が、ボディまたは弁支持部材のいずれか他方側にある4つの貫通孔の内周面と、それぞれ嵌合することを特徴とする。
(6)(1)乃至(5)のいずれか1つに記載する流体制御弁において、貫通孔は、当該流体制御弁の四隅に形成されていること、シリンダまたはボディのいずれか一方側には、4つの貫通孔のそれぞれ外周側に、第2突起が各々設けられ、第2突起は、貫通孔の内周面に沿って周方向に延びると共に、当該流体制御弁の軸線方向に延びる第2外周面を有し、シリンダとボディとが組付けられた状態にあるとき、4つの第2突起の第2外周面が、シリンダまたはボディのいずれか他方側にある4つの貫通孔の内周面と、それぞれ嵌合することを特徴とする。
本発明の流体制御弁では、
(1)カバー、シリンダ、ボディ及び弁支持部材に締結部材が挿通する貫通孔が形成され、カバーまたは弁支持部材のいずれか一方には、貫通孔と連通すると共に、締結部材の頭部を支持し収容する第1凹部が形成されていること、第1凹部の開口を閉塞すると共に、第1凹部を形成する壁面と締結部材の頭部とに対し、弾性変形した状態で密着することにより、締結部材の締結力の緩みを防止する部材としてのキャップを設けているので、締結部材の回り止めの防止を行う作業に、手間がかからず、時間もかからない。
また、当該流体制御弁の使用開始後、メンテナンス時に、締結部材により一体に締結した状態にあるカバー、シリンダ、ボディ及び弁支持部材を、締結部材の締結を解除して分解するときも、キャップを第1凹部から取り除くだけで、第1凹部の壁面と締結部材の頭部との繋がりが解除され、締結部材の締結解除が容易にできる。
従って、締結部材の回り止めを防止する作業に、手間や時間がかからないため、当該流体制御弁の組付け時の作業性を向上することができると共に、分解時の作業性をも向上することができる、という優れた効果を奏する。
また、第1凹部の開口をキャップの閉塞部で閉塞することで、例えば、半導体製造や液晶パネル製造に必要な薬液等の液体や、このような液体がガス化した気体が、第1凹部の開口から侵入して、締結部材の頭部と接触するのを阻止することができ、キャップの閉塞部によって、締結部材全体やその頭部を腐食等から保護することができる。
(4)カバーまたは弁支持部材のいずれか他方には、貫通孔と連通すると共に、締結部材と螺合可能なナットをアウトサートで挿着し収容する第2凹部が形成されているので、カバーまたは弁支持部材のいずれか他方で、ナットをアウトサートで挿着し収容できる部材を製造する場合に、このような部材は、ナットと共に樹脂でインサート成形する場合に比して、生産性が良く、低コストで製造することができる。
薬液弁201では、樹脂製のシリンダ210、カバー220、ボディ230、及び取付板250に、経年変化と共にクリープが生じると、シリンダ210、カバー220、ボディ230及び取付板250を固定させているボルト260の締結力は低下した状態になる。
ボルト260が緩んだ状態になると、シリンダ210とカバー220との間で、何ら係り合うものがないために、シリンダ210、カバー220にクリープが生じて、ボルト260の締結力が製造時よりも低下した状態になる。このような状態になると、シリンダ210とカバー220との間で相対的にぐらつきが生じてしまい、クリープに起因して若干低下したボルト260の締結力の緩みが、一層進行する虞があり問題である。
また、ボディ230と取付板250との間でも何ら係り合うものがないために、ボディ230、取付板250にクリープが生じて、ボルト260の締結力が製造時よりも低下した状態になると、ボディ230と取付板250との間で相対的にぐらつきが生じてしまう。ボディ230と取付板250との間にぐらつきが生じると、弁座に対し、弁体が正常な動作で当接または離間できなくなる虞があり問題である。
(5)貫通孔は、当該流体制御弁の四隅に形成されていること、ボディまたは弁支持部材のいずれか一方側には、4つの貫通孔のそれぞれ外周側に、第1突起が各々設けられ、第1突起は、貫通孔の内周面に沿って周方向に延びると共に、当該流体制御弁の軸線方向に延びる第1外周面を有し、ボディと弁支持部材とが組付けられた状態にあるとき、4つの第1突起の第1外周面が、ボディまたは弁支持部材のいずれか他方側にある4つの貫通孔の内周面と、それぞれ嵌合するので、ボディと弁支持部材とは、当該流体制御弁の軸線に対し、その周方向に相対的に回転できなくなる。
すなわち、締結部材により一体に締結した状態にあるボディ及び弁支持部材が、例えば樹脂等で形成され、経年変化によりボディ及び弁支持部材にクリープが生じて、金属製の締結部材の締結力が製造時よりも低下した状態になることがある。
本発明の流体制御弁では、たとえボディ及び弁支持部材にクリープが生じても、締結された状態にある締結部材の緩みの進行は、キャップによって阻止されている。
また、ボディ及び弁支持部材に生じたクリープによって、締結された状態にある締結部材の締結力が多少低下しても、当該流体制御弁の四隅に形成した4つの第1突起の第1外周面が、ボディまたは弁支持部材のいずれか他方側にある4つの貫通孔の内周面とそれぞれ嵌合している。そのため、ボディと弁支持部材とが、当該流体制御弁の軸線を中心に相対的に回転できなくすることで、弁支持部材に対し、一体化したカバー、シリンダ及びボディのぐらつきを抑止して、このようなぐらつきに起因した締結部材の緩みが防止できる。
すなわち、締結部材により一体に締結した状態にあるシリンダ及びボディが、例えば樹脂等で形成され、経年変化によりシリンダ及びボディにクリープが生じて、金属製の締結部材の締結力が製造時よりも低下した状態になることがある。
本発明の流体制御弁では、たとえシリンダ及びボディにクリープが生じても、締結された状態にある締結部材の緩みの進行は、キャップによって阻止されている。
また、シリンダ及びボディに生じたクリープによって、締結された状態にある締結部材の締結力が多少低下しても、当該流体制御弁の四隅に形成した4つの第2突起の第2外周面が、シリンダまたはボディのいずれか他方側にある4つの貫通孔の内周面とそれぞれ嵌合している。これにより、シリンダとボディとが、当該流体制御弁の軸線を中心に相対的に回転できないため、弁座と弁体との位置関係を正常に確保することができ、弁体が、弁座に対し、正常な動作で当接または離間する。
以下、本発明に係る流体制御弁について、実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
実施形態では、流体制御弁は、例えば、半導体製造装置や液晶パネル製造装置等に用いる薬液弁であり、入力ポートと出力ポートの間にある弁座に対し、弁体が当接または離間することで、入力ポートから出力ポートへの薬液の流れを制御する目的で用いられる。
実施形態に係る薬液弁を、図12に斜視図で、図13に断面図でそれぞれ示す。また、図1は、調整つまみ等を除いた薬液弁の全体的な総組付けの説明図であり、図2乃至図4は、アクチュエータ部の仮組付けの説明図である。
薬液弁1は、図1に示すように、主としてアクチュエータ部5、ボディ30、取付板50(弁支持部材)、及びボルト60とこれに螺合するナット65等からなる。薬液弁1では、アクチュエータ部5と、ボディ30と、取付板50とは、これらに挿通する金属製のボルト60と金属製のナット65による締結力によって、一体に固定されている。
ボディ30は、本実施形態では、射出成形によりPFA(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系樹脂でブロック状に成形されている。ボディ30には、図1及び図12に示すように、弁座31、入力ポート32、出力ポート33等が形成され、当該ボディ30(薬液弁1)の四隅に、ボルト60を挿通するストレート状の貫通孔30Hが形成されている。貫通孔30Hは、後述するシリンダ10の貫通孔10Hや取付板50の貫通孔50Hより径大となっている。
アクチュエータ部5は、シリンダ10、カバー20、バネ81、弁体82、ピストン83、インジケータ85等によって構成されている。
アクチュエータ部5は、弁座31に弁体82を当接または離間させて薬液の流れを制御するものであり、弁体82が、バネ81による付勢力と、この付勢力に抗する向きに、加圧した操作エアARによる押圧力とを作用させて、弁座31に対し上下動するようになっている(図13参照)。
アクチュエータ部5では、弁体82に押圧力を作用させるピストン83からその軸方向にピストンロッドが延びており、図2及び図13に示すように、ピストン83の受圧側とは反対側(反受圧側)の先端部にインジケータ85が取付けられている。
ピストン83を収容するシリンダ10は、本実施形態では、図2に示すように、上方から見たときに、操作ポート19を除いた側面の外形形状が略正方形で、射出成形によりPVDF(ポリビニリデンフルオライド、別名:2フッ化)等のフッ素系樹脂でブロック状に成形されている。
シリンダ10は、その一側面に操作ポート19を有し、操作ポート19は、組付け完了状態にある薬液弁1において、ピストン83の受圧側に形成される操作エアAR次室(図13参照)と連通するようになっている。
従来の薬液弁201では、入力ポート232から流入した薬液が出力ポート233に向けて流れるが、弁体282が弁座231に当接または離間することで、薬液の流れが制御される。弁体282では、図19に示すように、弁座231に当接する中央部と、外周縁でシリンダ210及びボディ230に挟持された固定部との間にある薄膜部は、流通する薬液と直に触れる。本実施形態に係る薬液弁1でも、弁体82は、弁体282と基本的に形状が同じになっており、入力ポート32と出力ポート33とを繋ぐ流路に流通する薬液が、弁体282の薄膜部に相当する部分に直接触れる。弁体82,282の薄膜部に薬液が直接触れると、液体状の薬液が気化した薬液ガスが、弁体82,282の薄膜部を経時的に透過することも考えられる。
従来の薬液弁201では、流通する薬液が弁体282の薄膜部に直接触れ、弁体282の薄膜部を、上記した薬液ガスが経時的に透過した場合には、薄膜部を透過した薬液ガスは、シリンダ210とボディ230との隙間を通じてアクチュエータ部205側に侵入してしまい、金属製のボルト260に腐食が発生する虞があった。
従って、仮に薬液ガスが弁体82の薄膜部を経時的に透過したとしても、薬液ガスのアクチュエータ部5側への侵入に起因したボルト60の腐食が防止でき、薄膜部を透過した薬液ガスは、薬液弁1内に滞留することなく、呼吸穴14Hから外部に排出できる。
シリンダ10の下面側には、図10に示すように、4つの貫通孔10Hのそれぞれ外周側に、第2突起13が各々設けられている。第2突起13は、ボディ30の貫通孔30Hの内周面に沿って周方向に延びると共に、当該薬液弁1の軸線AX方向に延びる第2外周面13aを有している。図12に示すように、シリンダ10とボディ30とが組付けられた状態にあるとき、4つの第2突起13の第2外周面13aが、ボディ30にある4つの貫通孔30Hの内周面と、それぞれ嵌合するようになっている。
なお、隣り合う係止部18,18の周方向の間隔は、次述するカバー20の各突出部28における周方向の長さ(円弧長)よりも大きくなっている。
図5はカバー20を側方から見た図であり、その一部を、図4中、A−A矢視断面で示した説明図である。
カバー20は、図2及び図5に示すように、シリンダ10の開口11を塞ぐ蓋部21と、この蓋部21から下方に延び、シリンダ10の開口11より径小な環状で、筒状の円環部27とからなる。
カバー20は、本実施形態では、図2に示すように、上方から見たときに、排気ポート26を除いた側面の外形形状が略正方形であり、射出成形によりPVDF(ポリビニリデンフルオライド、別名:2フッ化)等のフッ素系樹脂でブロック状に成形されている。蓋部21は、組付け完了後の薬液弁1において、1次室の操作エアARを排出する排気ポート26を有し、この排気ポート26を除いた当該蓋部21の側面形状がシリンダ10の側面形状と同じ略正方形で形成されている。
円環部27には、突出部28が、当該円環部27の径内側に突出すると共に、当該円環部27の周方向に、シリンダ10の係止部18の形状に対応した円弧状で形成されている。突出部28は、それぞれ同じ形態で4箇所に設けられ、蓋部21の各側面にほぼ沿うような形態で、何れの突出部28とも、隣り合う突出部28,28と均等な間隔をもって形成されている。
突出部28は、シリンダ10の開口11内に円環部27を挿入し、シリンダ10上にカバー20を載置したときに、シリンダ10とカバー20とがちょうど合わさった状態で、シリンダ10の係止部18と係留できる位置に配設されている。また、円環部27には、カバー20でシリンダ10の開口11を覆い被せ、シリンダ10に対し、カバー20が所定角度で回転した後、それ以上のカバー20の回転を規制するストッパ25が設けられている。
図6は、取付板に、ナットと先端側キャップをアウトサートで取付けするときの説明図であり、図7は、図6中、B−B矢視断面図である。図11は、取付板に設けた第1突起を説明する図である。
取付板50(弁支持部材)は、一体に重ね合わさったアクチュエータ部5とボディ30とを支持する。
取付板50は、本実施形態では、射出成形によりPVDF(ポリビニリデンフルオライド、別名:2フッ化)等のフッ素系樹脂で板状に成形され、取付板50の本体部四隅に、ボルト60が挿通する貫通孔50Hがそれぞれ形成されている。貫通孔50Hは、シリンダ10の貫通孔10Hと、カバー20の貫通孔20Hと、ボディ30の貫通孔30Hと同一軸線上で連通し、ボルト60の軸部が挿通できるようになっている。取付板50の第2面50bには、図6及び図7に示すように、貫通孔50Hと連通すると共に、ボルト60の軸部と螺合可能なナット65をアウトサートで挿着し収容する第2凹部51が形成されている。ナット65を第2凹部51に収容した後、第2凹部51の開口53に、ゴム製の先端側キャップ45で封止されるようになっている。
図8は、本実施形態に係る薬液弁に用いた頭部側キャップを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)中、C−C矢視断面図である。
頭部側キャップ40(キャップ)は、カバー20の第1凹部22の開口23を閉塞すると共に、この第1凹部22を形成する内周面22bとボルト60の頭部61とに対し、弾性変形した状態で密着することにより、ボルト60及びナット65による締結力の緩みを防止するものである。
頭部側キャップ40は、ゴム製であり、本実施形態では、図8に示すように、カバー20の第1凹部22の開口23を閉塞する閉塞部41と、この閉塞部41の周縁から薬液弁1の軸線AX方向に沿って延びる筒状の外周部42とからなる。閉塞部41は、カバー20の第1凹部22の内周面22bよりやや径大な外周面40aを有している。外周部42は、その径内側にある内周面40bと、この内周面40bに囲まれて繋がっている天井面40cとを有している。内周面40bの径は、ボルト60の頭部61周縁よりやや径小になっている。また、外周部42では、その外周面は第1凹部22の内周面22bよりやや径小となっている。
調整つまみ90は、図13に示すように、略円盤状のつまみ部91と、その中央から立設する円筒状の接続部92とを有している。接続部92の内部は、ピストンロッド84の先端部が挿入可能な径に形成されている。接続部92は、その先端部をピストンロッド84の基端部周囲に当接させて、ピストンロッド84本体を介してピストン83を押圧できるように形成されている。また、接続部92の外周には、カバー20の貫通孔21Hにある雌ネジと螺合可能な雄ネジが形成されている。
一方、ロックナット95は、接続部92の雄ネジと螺合可能に形成された雌ネジを内部に有した環状の部材であり、カバー20のカバー上面20aと当接する接触面を有している。
薬液弁1の組立ては、先にアクチュエータ部5の仮組付けを行った後、全体的な総組付けとして、仮組付けを完了したアクチュエータ部5と、ボディ30と、取付板50とを一体的に重ね合わせて、これ等をボルト60及びナット65による締結で固定させる。
そこで、まずアクチュエータ部5の仮組付けについて、図2乃至図4を用いて説明する。
次いで、シリンダ10の開口11側から駆動部80を挿入して、図2に示すように、アクチュエータコア部6を構成する。
具体的には、ピストンロッドの先端部にあるインジケータ85先端部をカバー20の貫通孔21Hに挿通させると共に、バネ81の端を蓋部21の支持面に当接させる。当接後、バネ81を、ピストン83の支持面と蓋部21の支持面の両支持面で支持した状態で収縮させながら、カバー20の蓋部21をシリンダ10に当接するまで、カバー20の円環部27をシリンダ10の開口11内に挿入する。なお、円環部27の周方向に対し、シリンダ10とカバー20とが相対的にねじれているため、円環部27の開口11への挿入時には、カバー20の突出部28とシリンダ10の係止部18とが緩衝することはない。
図3に示すように、カバー20の蓋部21がシリンダ10上に載置されるまで、円環部27が開口11内に挿入されると、シール溝に取付けたシール部材がシリンダ10の内壁面に嵌め込まれ、組立て後の薬液弁1に形成されている操作エアARの一次室と二次室とがピストン83を挟み区画されることになる。
このとき、開口11内に挿入された円環部27も、蓋部21の回転に追従して回転し、円環部27の突出部28が、シリンダ10の開口11にある係止部18と係止して、シリンダ10とカバー20とが互いに離れることなく一体的に係留される。
かくして、図4に示すように、アクチュエータ部5の仮組付けとして、シリンダ10とカバー20とが一体的に係留される。
具体的には、アクチュエータ部5の仮組付けが完了した後に、まずピストン83の受圧側の先端部に弁体82を接続する(図10参照)。
具体的には、図10及び図11に示すように、取付板50の第1突起55を、ボディ30下方側の貫通孔30Hに、4箇所とも挿入して、各第1突起55の第1外周面55aと各貫通孔30Hの内周面30Haとを嵌合させる。また、シリンダ10の第2突起13を、ボディ30上方側の貫通孔30Hに、4箇所とも挿入して、各第2突起13の第2外周面13aと各貫通孔30Hの内周面30Haとを嵌合させる。
なお、アクチュエータ部5のボディ30と、シリンダ10とを重ね合わせるときには、弁体82の周縁部をシリンダ10とボディ30との間に挟持させて、アクチュエータ部5の下方側(シリンダ10の下方側)をボディ30の上方側に嵌め込むようにする(図13参照)。
具体的には、図14及び図15を用いて説明する。図14及び図15は、ボルト60とナット65とが締結した様子と、頭部側キャップ40との関係を説明する説明図である。
まず、図14及び図15に示すように、頭部側キャップ40の外周部42を、その先端側からカバー20の第1凹部22に挿入し、閉塞部41を第1凹部22内に圧入で挿入し続ける。
外周部42が、第1凹部22の内周面22bとボルト60の頭部61周縁との間に、天井面40cがボルト60の頭部61に当接するまで挿入されると同時に、閉塞部41が第1凹部22内に挿入される。閉塞部41では、外周面40aが第1凹部22の内周面22bよりやや径大であるため、閉塞部41が弾性変形しながら第1凹部22に圧入されて、閉塞部41の外周面40aと第1凹部22の内周面22bとが密着する。すなわち、閉塞部41が第1凹部22と密着することにより、第1凹部22に挿入した頭部側キャップ40が第1凹部22でがたつくのを防止できている。
このように、頭部側キャップ40の閉塞部41を弾性変形させて第1凹部22の内周面22bに密着させ、頭部側キャップ40の外周部42をボルト60の頭部61に密着させた状態で覆うことで、ボルト60とナット65との締結力の緩みの進行が防止できている。
また、ボルト60とナット65との締結後、図6及び図14に示すように、取付板50の第2凹部51に先端側キャップ45を嵌め込む。
なお、図13に示すように、調整つまみ90を設けた薬液弁1については、調整つまみ90の接続部92をロックナット95と螺合させておき、調整つまみ90の回転によって、接続部92の雄ネジとカバー20の貫通孔の雌ネジとを螺合させ、接続部92の先端部をピストンロッド84の先端部周囲に当接させる。当接後、調整つまみ90の回転によってピストン83がピストンロッド84本体を介して所定位置、すなわち弁座31に対する弁体82の弁開度を所定弁開度に設定されたところまで押し下げられたところで、調整つまみ90の回転を停止し、ロックナット95を接続部92と相対的に回転させる。ロックナット95の接触面がカバー20のカバー上面20aに当接するまでロックナット95を回転させることで、調整つまみ90はカバー20に対して固定される。
かくして、アクチュエータ部5、ボディ30及び取付板50が一体的に重ね合わせて固定され、薬液弁1の全体的な総組付けが完了する。
本実施形態に係る薬液弁1では、シリンダ10、カバー20、ボディ30及び取付板50にボルト60が挿通する貫通孔10H,20H,30H,50Hが形成され、カバー20には、貫通孔50Hと連通すると共に、ボルト60の頭部61を支持し収容する第1凹部22が形成されていること、第1凹部22の開口23を閉塞すると共に、第1凹部22を形成する内周面22bとボルト60の頭部61とに対し、弾性変形した状態で密着することにより、ボルト60とナット65との締結力の緩みを防止する頭部側キャップ40を設けているので、ボルト60及びナット65の回り止めの防止を行う作業に、手間と時間がかからない。
従来の薬液弁201では、このような締結力の低下の進行を阻止するために、カバー220における座ぐり222の座面222a及び内周面222b(壁面)とボルト260の頭部とを、接着材で固定していた。
しかしながら、カバー220の座ぐり222の壁面とボルト260の頭部とを、接着材で固定していたために、接着材の注入作業に手間がかかる上、接着材が硬化するまでに時間がかかり、接着材の注入後、すぐに座ぐり222をキャップ261で閉塞する作業ができない。さらに、品質管理上、接着材の硬化を待って接着部262がボルト260の回転を阻止できているかを確認しなければならなかった。
また、従来、メンテナンスで薬液弁201を分解するときには、ボルト260の頭部と座ぐり222の間が接着部262で固定されていると、接着材が硬化した接着部262を破壊して、カバー220の座ぐり222の壁面とボルト260の頭部との繋がりを解除する必要がある。このとき、接着部262の破壊に伴う作業は、大がかりで、手間がかかっていた。
また、薬液弁1の使用開始後、メンテナンス時に、ボルト60とナット65とにより一体に締結した状態にあるシリンダ10、カバー20、ボディ30及び取付板50を、メンテナンスの都合上、ボルト60とナット65との締結を解除して分解することがある。
このような場合、ボルト60とナット65との締結を解除して分解する作業も、頭部側キャップ40を第1凹部22から取り除くだけで、第1凹部22の内周面22bとボルト60の頭部61との繋がりが解除され、ボルト60及びナット65による締結解除が容易にできる。
従って、ボルト60及びナット65の回り止めを防止する作業に、手間や時間がかからないため、当該薬液弁1の組付け時の作業性を向上することができると共に、分解時の作業性をも向上することができる、という優れた効果を奏する。
そのため、第1凹部22の内周面22bとボルト60の頭部61周縁との間に、頭部側キャップ40が密着する状態では、たとえボルト60とナット65とが緩む方向に回転しようとしても、回転モーメントが必然的に大きくなり、結果的に、ボルト60及びナット65に外力が作用しても、ボルト60及びナット65は、より確かに回転し難くい状態を維持することができる。
また、第1凹部22の開口23を頭部側キャップ40の閉塞部41で閉塞することで、例えば、半導体製造や液晶パネル製造に必要な薬液等の液体や、このような液体がガス化した気体が、第1凹部22の開口23から侵入して、ボルト60の頭部61と接触するのを阻止することができ、頭部側キャップ40の閉塞部41によって、ボルト60全体やその頭部61を腐食等から保護することができる。
薬液弁201では、樹脂製のシリンダ210、カバー220、ボディ230、及び取付板250に、経年変化と共にクリープが生じると、シリンダ210、カバー220、ボディ230及び取付板250を固定させているボルト260の締結力は、製造時よりも低下した状態になる。
このような状態になると、シリンダ210とカバー220との間で、何ら係り合うものがないために、シリンダ210とカバー220との間で相対的にぐらつきが生じてしまい、クリープに起因して若干低下したボルト260の締結力が、一層進行する虞があり問題である。
また、ボディ230と取付板250との間でも何ら係り合うものがないために、ボディ230と取付板250との間で相対的にぐらつきが生じ、弁座に対し、弁体が正常な動作で当接または離間できなくなる虞があり問題である。
本実施形態に係る薬液弁1では、たとえボディ30及び取付板50にクリープが生じても、締結された状態にあるボルト60及びナット65の緩みの進行は、頭部側キャップ40によって阻止されている。
また、ボディ30及び取付板50に生じたクリープによって、締結された状態にあるボルト60及びナット65による締結力が多少低下しても、当該薬液弁1の四隅に形成した4つの第1突起55の第1外周面55aが、ボディにある4つの貫通孔30Hの内周面30Haとそれぞれ嵌合している。そのため、ボディ30と取付板50とが、当該薬液弁1の軸線AXを中心に相対的に回転できなくすることで、取付板50に対し、一体化したシリンダ10、カバー20及びボディ30のぐらつきを抑止して、このようなぐらつきに起因したボルト60及びナット65の緩みが防止できる。また、図13に示すように、調整つまみ90を設けた薬液弁1についても、弁体82の弁開度を調整時するときに、調整つまみ90の回転動作によって、取付板50に対し、一体化したシリンダ10、カバー20及びボディ30のぐらつきは生じず、弁体82の弁開度の調整に支障はない。
薬液弁1では、たとえシリンダ10及びボディ30にクリープが生じても、締結された状態にあるボルト60及びナット65の緩みの進行は、頭部側キャップ40によって阻止されている。
また、シリンダ20及びボディ30に生じたクリープによって、締結された状態にあるボルト60及びナット65による締結力が多少低下しても、当該薬液弁1の四隅に形成した4つの第2突起13の第2外周面13aが、ボディ30にある4つの貫通孔30Hの内周面30Haとそれぞれ嵌合している。これにより、シリンダ10とボディ30とが、当該薬液弁1の軸線AXを中心に相対的に回転できないので、弁体82が、弁座31に対し、正常な動作で当接または離間する。
次に、本発明に係る薬液弁の第2実施形態について、図16乃至図18を用いて説明する。図16は、第2実施形態に係る薬液弁に用いる頭部側キャップを(a)に示し、(b)及び(c)に(a)に示した頭部側キャップの変形例を示す。図16(a)に示す頭部側キャップをネジ頭部の穴に挿着する前の状態を図17に示し、挿着した状態を図18に示す。なお、図16(b)及び(c)を用いた変形例についての説明は後述する。
第1実施形態に係る薬液弁1では、キャップとして、カバー20の第1凹部22の開口23を閉塞する閉塞部41と、この閉塞部41の周縁から薬液弁1の軸線AX方向に沿って延びる筒状の外周部42とを有する頭部側キャップ40を用いた。
これに対し、第2実施形態に係る薬液弁101では、頭部側キャップ40に代えて、カバー20の第1凹部22の開口23を閉塞する閉塞部141と、この閉塞部141の中心部から薬液弁101の軸線AX方向に沿う方向に延びる略T字状の連結部142とを有する頭部側キャップ140を用いる。
しかしながら、第2実施形態の薬液弁101では、頭部側キャップ140が、第1実施形態の頭部側キャップ40の形状と一部で異なるが、その他の部分については、第1実施形態の薬液弁1と同様である。
したがって、第1実施形態とは異なる部分を中心に説明し、同様な部分は第1実施形態と同じ符号を用いて、説明を省略または簡単に行う。
連結部142は、図17に示すように、ボルト60の頭部61にある穴61Hの内側形状に対応した形状で形成されている。頭部側キャップ140をカバー20の第1凹部22に嵌め合わせた状態にあるとき、図18に示すように、連結部142の先端部が、ボルト60の頭部61にある穴61Hに嵌り込むようになっている。
従って、第1実施形態に係る薬液弁1と同様、本実施形態に係る薬液弁101でも、ボルト60及びナット65の回り止めを防止する作業に、手間や時間もかからないため、当該薬液弁1の組付け時の作業性を向上することができると共に、分解時の作業性をも向上することができる、という優れた効果を奏する。
(1)例えば、第1実施形態では、本発明に係るキャップとして、図8に示す頭部側キャップ40を用いたが、本発明に係るキャップは、図9(a)及び(b)に示す頭部側キャップ40A,40Bを用いても良い。図9は、図8に示した頭部側キャップの変形例を示す。
すなわち、図9(a)に示す頭部側キャップ40Aは、頭部側キャップ40の閉塞部41に対応する閉塞部41Aと、外周部42に対応する閉塞部42Aとからなる。
頭部側キャップ40Aをカバー20の第1凹部22に嵌め込んだ状態にあるときには、閉塞部41Aの外周面40Aaが、第1凹部22の内周面22bと密着した状態となっている。第1凹部22の内周面22bとボルト60の頭部61とに対し、頭部側キャップ40Aを弾性変形した状態で密着させた状態では、閉塞部41Aの高位面41Aaは、カバー20のカバー上面20aとほぼ同一平面上となるよう同じ高さで配置されている。
その一方で、高位面41Aaと段差を有した低位面41Abはカバー上面20aより低位になるため、高位面41Aaと低位面41Abとの段差を利用することにより、頭部側キャップ40Aを第1凹部22から取り外し易くすることができる利点がある。
頭部側キャップ40Bをカバー20の第1凹部22に嵌め込んだ状態にあるときには、閉塞部41Bの外周面40Baが、第1凹部22の内周面22bと密着した状態となっている。第1凹部22の内周面22bとボルト60の頭部61とに対し、頭部側キャップ40Bを弾性変形した状態で密着させた状態では、閉塞部41Bの高位面41Baは、カバー20のカバー上面20aとほぼ同一平面上となるよう同じ高さで配置されている。
閉塞部41Bには、閉塞部上面41Baより凹設された切欠部41Bbが外周縁に形成されており、この切欠部41Bbを利用することにより、頭部側キャップ40Bを第1凹部22から取り外し易くすることができる利点がある。
すなわち、図16(b)に示す頭部側キャップ140Aは、頭部側キャップ140と同様の連結部142以外に、頭部側キャップ140の閉塞部141に対応する閉塞部141Aを有している。
頭部側キャップ140Aをカバー20の第1凹部22に嵌め込んだ状態にあるときには、閉塞部141Aの外周面140Aaが、第1凹部22の内周面22bと密着した状態となっている。その一方で、頭部側キャップ140Aの連結部142先端部が、ボルト60の頭部61にある穴61Hに、弾性変形して嵌め込まれた状態となっている。
このような状態では、閉塞部141Aの高位面141Aaは、カバー20のカバー上面20aとほぼ同一平面上となるよう同じ高さで配置されている一方で、高位面141Aaと段差を有した低位面141Abはカバー上面20aより低位となっている。
頭部側キャップ140Aをカバー20の第1凹部22から取り外すときには、高位面141Aaと低位面141Abとの段差を利用することにより、頭部側キャップ140Aを第1凹部22から取り外し易くすることができる利点がある。
頭部側キャップ140Bをカバー20の第1凹部22に嵌め込んだ状態にあるときには、閉塞部141Bの外周面140Baが、第1凹部22の内周面22bと密着した状態となっている。その一方で、頭部側キャップ140Bの連結部142先端部が、ボルト60の頭部61にあるねじ穴61Hに、弾性変形して嵌め込まれた状態となっている。
このような状態では、閉塞部141Bの閉塞部上面141Baは、カバー20のカバー上面20aとほぼ同一平面上となるよう同じ高さで配置されている。
閉塞部141Bには、閉塞部上面141Baより凹設された切欠部141Bbが外周縁に形成されており、この切欠部141Bbを利用することにより、頭部側キャップ140Bを第1凹部22から取り外し易くすることができる利点がある。
しかしながら、シリンダ、カバー、ボディ及び弁支持部材の材質を、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン、別名:4フッ化)等、他のフッ素系樹脂したり、シリンダ、カバー、ボディ、弁支持部材のそれぞれの材質を異なるフッ素系樹脂にしても良い。また、シリンダ、カバー、ボディ、弁支持部材を切削で形成しても良い。
しかしながら、シリンダに設ける係止部の数、及び係止部を配設する位置は、本実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
また、突出部28も、それぞれ同じ形態で4箇所に設け、蓋部21の各側面にほぼ沿うような形態で、何れの突出部28とも、隣り合う突出部28,28と均等な間隔をもって形成した。係止部と同様に、カバーに設ける突出部の数、及び突出部を配設する位置は、本実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
しかしながら、流体制御弁は、本実施形態のピストン83の受圧側に相当するピストンの一方側と、シリンダの底部側との間に付勢部材を配設し、操作エアによる押圧力が作用しないときに、付勢部材の付勢力によって弁体が弁座から離間して開弁し、操作エアによる押圧力が作用すると、弁体が弁座に当接して閉弁するノーマルオープンタイプの弁としても良い。
なお、ノーマルオープンタイプの流体制御弁では、操作ポートが、ノーマルクローズタイプである本実施形態の薬液弁1の排気ポート26の位置に配設され、排気ポートが、操作ポート19の位置に配設される。
1 薬液弁(流体制御弁)
5 アクチュエータ部
10 シリンダ
10H,20H,30H,50H 貫通孔
11 (シリンダの)開口
13 第2突起
13a (第2突起の)第2外周面
20 カバー
22 第1凹部
22a 底面(第1凹部の壁面)
22b 内周面
23 (第1凹部の)開口
30 ボディ
30Ha(貫通孔の)内周面
31 弁座
40,140 頭部側キャップ(キャップ)
41,141 閉塞部
42 外周部
42a (外周部の)内周面
142 連結部
50 取付板(弁支持部材)
51 第2凹部
53 (第2凹部の)開口
55 第1突起
55a (第1突起の)第1外周面
60 ボルト(締結部材)
61 (締結部材の)頭部
65 ナット
82 弁体
83 ピストン
Claims (6)
- 弁座を有するボディと、前記弁座に弁体を当接または離間させて流体の流れを制御するアクチュエータ部と、前記アクチュエータ部と前記ボディとを支持する弁支持部材とを備え、前記アクチュエータ部は、前記弁体に押圧力を作用させるピストンを収容したシリンダと、前記シリンダの開口を塞ぐカバーとを有し、前記ボディ、前記アクチュエータ部及び前記弁支持部材を挿通する締結部材の締結力により、前記ボディと、前記アクチュエータ部と、前記弁支持部材とを一体にして固定した流体制御弁において、
前記カバー、前記シリンダ、前記ボディ及び前記弁支持部材に前記締結部材が挿通する貫通孔が形成され、前記カバーまたは前記弁支持部材のいずれか一方には、前記貫通孔と連通すると共に、前記締結部材の頭部を支持し収容する第1凹部が形成されていること、
前記第1凹部の開口を閉塞すると共に、前記第1凹部を形成する壁面と前記締結部材の頭部とに対し、弾性変形した状態で密着することにより、前記締結部材の締結力の緩みを防止する部材としてのキャップを設けていることを特徴とする流体制御弁。 - 請求項1に記載する流体制御弁において、
前記キャップは、前記第1凹部の開口を閉塞する閉塞部と、前記閉塞部の周縁から当該流体制御弁の軸線方向に沿って延びる筒状の外周部とからなり、
前記キャップを前記第1凹部に嵌め合わせた状態にあるとき、前記閉塞部は、第1凹部の壁面を形成する内周面と密着し、前記外周部は、前記締結部材の頭部の周縁と密着することを特徴とする流体制御弁。 - 請求項1に記載する流体制御弁において、
前記キャップは、前記第1凹部の開口を閉塞する閉塞部と、前記閉塞部の中心部から当該流体制御弁の軸線方向に沿って延びる連結部とからなり、
前記連結部は、前記締結部材の頭部にある穴の内側形状に対応した形状で形成され、
前記キャップを前記第1凹部に嵌め合わせた状態にあるとき、前記連結部の先端部が前記締結部材の頭部にある前記穴内に嵌り込むことを特徴とする流体制御弁。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載する流体制御弁において、
前記カバーまたは前記弁支持部材のいずれか他方には、前記貫通孔と連通すると共に、前記締結部材と螺合可能なナットをアウトサートで挿着し収容する第2凹部が形成されていることを特徴とする流体制御弁。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載する流体制御弁において、
前記貫通孔は、当該流体制御弁の四隅に形成されていること、
前記ボディまたは前記弁支持部材のいずれか一方側には、前記4つの貫通孔のそれぞれ外周側に、第1突起が各々設けられ、
前記第1突起は、前記貫通孔の内周面に沿って周方向に延びると共に、当該流体制御弁の軸線方向に延びる第1外周面を有し、
前記ボディと前記弁支持部材とが組付けられた状態にあるとき、前記4つの第1突起の前記第1外周面が、前記ボディまたは前記弁支持部材のいずれか他方側にある前記4つの貫通孔の前記内周面と、それぞれ嵌合することを特徴とする流体制御弁。 - 請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載する流体制御弁において、
前記貫通孔は、当該流体制御弁の四隅に形成されていること、
前記シリンダまたは前記ボディのいずれか一方側には、前記4つの貫通孔のそれぞれ外周側に、第2突起が各々設けられ、
前記第2突起は、前記貫通孔の内周面に沿って周方向に延びると共に、当該流体制御弁の軸線方向に延びる第2外周面を有し、
前記シリンダと前記ボディとが組付けられた状態にあるとき、前記4つの第2突起の前記第2外周面が、前記シリンダまたは前記ボディのいずれか他方側にある前記4つの貫通孔の前記内周面と、それぞれ嵌合することを特徴とする流体制御弁。
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JP2010060901A JP5297406B2 (ja) | 2010-03-17 | 2010-03-17 | 流体制御弁 |
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