JP2011194647A - 積層体フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】透明性、耐熱性、および耐衝撃性に優れて、低熱膨張性の積層体フィルムを提供する。
【解決手段】一般式:[RSiO3/2]nで表される籠型シルセスキオキサン樹脂を含有した硬化性樹脂組成物からなる第一の層に、一般式:Y−[Z−(O1/2−R2 2SiO1/2)a−(R3SiO3/2)k−(O1/2)b]l−Z−Yで表される構成単位を有する籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体を含有した硬化性樹脂組成物からなる第二の層を積層させることで、耐熱性、透明性、及び低熱膨張性に優れた第一の層に、耐熱性、透明性、及び耐衝撃性に優れた第二の層を積層して、耐熱性、透明性、耐衝撃性、及び低熱膨張性を併せ持つようにした積層体フィルムである。
【選択図】なし
【解決手段】一般式:[RSiO3/2]nで表される籠型シルセスキオキサン樹脂を含有した硬化性樹脂組成物からなる第一の層に、一般式:Y−[Z−(O1/2−R2 2SiO1/2)a−(R3SiO3/2)k−(O1/2)b]l−Z−Yで表される構成単位を有する籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体を含有した硬化性樹脂組成物からなる第二の層を積層させることで、耐熱性、透明性、及び低熱膨張性に優れた第一の層に、耐熱性、透明性、及び耐衝撃性に優れた第二の層を積層して、耐熱性、透明性、耐衝撃性、及び低熱膨張性を併せ持つようにした積層体フィルムである。
【選択図】なし
Description
本発明は、透明性、耐熱性、及び耐衝撃性に優れ、かつ、低熱膨張性の積層体フィルムに関するものである。
従来からガラスは透明性、耐熱性、低熱膨張性、化学的安定性などの特色を生かした利用が進められ、古くからレンズ、光ディスクおよびディスプレイ基板などの光学ガラスとして幅広く利用され、産業の発展に寄与してきた。近年は、このような産業分野において部材の軽量化といった要求に応えるため、比重が大きいガラスを薄型化し利用する検討がなされている。しかし、ガラスは衝撃に弱く、割れやすいといった欠点があるため、部材の薄型化による軽量化においては、製造プロセス時の割れによる歩留まり低下が課題となっている。割れやすさの改善のために、ガラス基板の表面に有機基を含む金属酸化物ポリマーを主成分とした樹脂層を積層し、柔軟性と耐熱性に優れる薄膜基板が提案されている(特許文献1)が、これらの手法では依然、ガラスを用いるという点は変わらず、軽量化と加工性の更なる向上は困難である。
ところで近年、軽量化、薄型化、加工性といった特色を前面に押し出し、光学用途をターゲットとした透明プラスチック材料によるガラス代替の動きが注目されている。透明性に優れたプラスチック材料としては、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、脂環式ポリオレフィン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等を例示することができる。中でもPMMAや脂環式ポリオレフィンは、特に優れた透明性を有することから、有機ガラスと呼ばれており、光学レンズや液晶ディスプレイの導光板、光ディスク用途として多用されている。しかしながら、これらの材料は熱変形温度が低いために、例えば150℃〜200℃以上の熱プロセスを伴う表示素子用基板の製造において用いることは困難であり、ガラス代替としての用途が限定されてしまう。
これまでに本発明者らは、特許文献2において、透明性、耐熱性が高くかつ、寸法安定性に優れた籠型シルセスキオキサン樹脂を用いたプラスチックフィルムに関する発明を提案した。しかし、このプラスチックフィルムは、厚膜フィルムにおいては十分な衝撃強度を有するものの、薄膜フィルムでは、製造時、取り扱いによっては微小な傷が入ることがあり、歩留まり低下を招きかねないため、改良の余地があった。
本発明は、透明性、耐熱性、および耐衝撃性に優れて、低熱膨張性の積層体フィルムを提供するものである。
本発明者らは、上記のような従来技術の問題を鑑みて鋭意検討を重ねた結果、耐熱性、透明性、低熱膨張性の面で優れるが、一方で耐衝撃性については更なる改良が必要な層(内層)の一方又は両方の面に、耐熱性、透明性、耐衝撃性に優れた層(外層)を積層することにより、内層の衝撃に対する割れやすさを外層の衝撃吸収層により補うことで割れやすさの向上を図り、かつ、外層の面内方向の高い熱膨張を内層で抑制することで、耐熱性、透明性、耐衝撃性、低熱膨張性を併せ持つ積層体フィルムが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)
[RSiO3/2]n (1)
〔但し、Rは下記一般式(2)、(3)又は(4)
(但し、mは1〜3の整数であり、R1は水素原子又はメチル基を示す)のいずれか一つから選ばれる有機官能基であり、n=8、10、12又は14である〕で表される籠型シルセスキオキサン樹脂を含有した硬化性樹脂組成物からなる第一の層に、下記一般式(5)
Y−[Z−(O1/2−R2 2SiO1/2)a−(R3SiO3/2)k−(O1/2)b]l−Z−Y
(5)
〔但し、R2及びR3はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であって、R2又はR3において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよいが、1分子中に含まれるR3のうち少なくとも1つはビニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基のいずれかである。また、a及びbは0〜3の数であって、1≦a+b≦4の関係を満たし、kは8〜14の数を示し、kが奇数の場合は、aとbはゼロを含めた偶数と奇数との組み合わせであり、kが偶数の場合は、aとbはゼロを含めた偶数の組み合わせであり、lは1〜2000の数を示す。更に、Zは下記一般式(6)
(但し、R4は水素原子、ビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であって、R4は互いに同じか異なるものであってもよく、また、pは0〜30の数を示す。)で表される2価の基であり、Yは下記一般式(7)〜(10)から選ばれるいずれかの1価の基である。
[(R5O)R6 2SiO1/2]c−[R7SiO3/2]d−[O1/2]− (7)
[R5O1/2]e−[R7SiO3/2]d−[O1/2−R6 2SiO1/2]− (8)
(R5O1/2)− (9)
(R5 3SiO1/2)− (10)
(但し、R6及びR7はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、又はオキシラン環を有する基であって、R6又はR7において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよく、R5は水素原子、メチル基又はエチル基から選ばれ、また、c及びeは0〜3の数であり、dは8〜14の数であり、dが奇数の場合は、cとeはそれぞれ独立に0又は2であり、dが偶数の場合は、cとeはそれぞれ独立に1又は3である。)〕で表される構成単位を有する籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体を含有した硬化性樹脂組成物からなる第二の層が積層してなることを特徴とする積層体フィルムである。
[RSiO3/2]n (1)
〔但し、Rは下記一般式(2)、(3)又は(4)
Y−[Z−(O1/2−R2 2SiO1/2)a−(R3SiO3/2)k−(O1/2)b]l−Z−Y
(5)
〔但し、R2及びR3はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であって、R2又はR3において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよいが、1分子中に含まれるR3のうち少なくとも1つはビニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基のいずれかである。また、a及びbは0〜3の数であって、1≦a+b≦4の関係を満たし、kは8〜14の数を示し、kが奇数の場合は、aとbはゼロを含めた偶数と奇数との組み合わせであり、kが偶数の場合は、aとbはゼロを含めた偶数の組み合わせであり、lは1〜2000の数を示す。更に、Zは下記一般式(6)
[(R5O)R6 2SiO1/2]c−[R7SiO3/2]d−[O1/2]− (7)
[R5O1/2]e−[R7SiO3/2]d−[O1/2−R6 2SiO1/2]− (8)
(R5O1/2)− (9)
(R5 3SiO1/2)− (10)
(但し、R6及びR7はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、又はオキシラン環を有する基であって、R6又はR7において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよく、R5は水素原子、メチル基又はエチル基から選ばれ、また、c及びeは0〜3の数であり、dは8〜14の数であり、dが奇数の場合は、cとeはそれぞれ独立に0又は2であり、dが偶数の場合は、cとeはそれぞれ独立に1又は3である。)〕で表される構成単位を有する籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体を含有した硬化性樹脂組成物からなる第二の層が積層してなることを特徴とする積層体フィルムである。
本発明の積層体フィルムによれば、籠型シルセスキオキサン樹脂を含有した硬化性樹脂組成物からなる第一の層の片面又は両面に、籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体を含有した硬化性樹脂組成物からなる第二の層を積層してなる積層体フィルムであるため、透明性、耐熱性、及び耐衝撃性に優れ、かつ、低熱膨張性の積層体フィルムを得ることができる。このような積層体フィルムは、例えば、液晶表示素子用基板、カラーフィルター用基板、有機EL表示素子用基板、電子ペーパー用基板、TFT用基板、太陽電池基板等の透明基板や、タッチパネル、透明電極付フィルム、導光板、保護フィルム、偏光フィルム、位相差フィルム、レンズシート等の光学フィルム用途や各種輸送機械、住宅の窓材などのガラス代替材料として、その利用範囲は広範となりその産業上の利用価値が極めて高いものである。
以下、本発明の積層体フィルムについて、好適な実施の形態に基づいて詳細に説明する。
本発明において積層体フィルムの第一の層(内層とも言う)には、下記一般式(1)
[RSiO3/2]n (1)
〔但し、Rは下記一般式(2)、(3)又は(4)
(但し、mは1〜3の整数であり、R1 は水素原子又はメチル基を示す)のいずれか一つから選ばれる有機官能基であり、n=8、10、12又は14である〕で表される籠型シルセスキオキサン樹脂を含有した硬化性樹脂組成物からなる層を用いる。
[RSiO3/2]n (1)
〔但し、Rは下記一般式(2)、(3)又は(4)
第一の層の形成に用いる籠型シルセスキオキサン樹脂は、ケイ素原子全てに(メタ)アクリロイル基、グリシジル基又はビニル基を有する有機官能基からなる反応性官能基を有する、分子量分布及び分子構造の制御された籠型シルセスキオキサン樹脂であるのが好ましいが、一部がアルキル基、フェニル基等に置き換わっていても差し支えなく、また、完全に閉じた多面体構造ではなく、一部が開裂したような構造であってもよい。また、このような籠型シルセスキオキサン樹脂の平均分子量も特に限定されず、このような籠型シルセスキオキサン樹脂がオリゴマーであってもよい。
第一の層の形成に用いる籠型シルセスキオキサン樹脂を含有した硬化性樹脂組成物は、籠型シルセスキオキサン樹脂のほかに、この籠型シルセスキオキサン樹脂と相溶性及び反応性を有する硬化性樹脂を混合した硬化性樹脂組成物であるのが良い。このような籠型シルセスキオキサン樹脂を含有した硬化性樹脂組成物は、加熱処理により硬化可能な樹脂組成物、或いは活性エネルギー線を照射して硬化可能な樹脂組成物である。
籠型シルセスキオキサン樹脂と相溶性及び反応性を有する硬化性樹脂としては、例えば、構造単位の繰り返し数が2〜20程度の重合体である反応性のオリゴマー又は低分子量、低粘度の反応性モノマーが挙げられる。具体的には、反応性のオリゴマーとしては、エポキシアクリレート、エポキシ化油アクリレート、ウレタンアクリレート、不飽和ポリエステル、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ビニルアクリレート、ポリエン/チオール、シリコーンアクリレート、ポリブタジエン、ポリスチリルエチルメタクリレート等を例示することができる。また、反応性モノマーとしては、スチレン、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、n−デシルアクリレート、イソボニルアクリレート、ジシクロペンテニロキシエチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート等の単官能モノマー又は、ジシクロペンタニルジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の多官能モノマーを例示することができる。
籠型シルセスキオキサン樹脂と相溶性及び反応性を有する硬化性樹脂としては、以上に例示したもの以外に、各種反応性オリゴマー、モノマーを用いることができ、これらはそれぞれ単独で使用しても、2種類以上混合して使用してもよい。
第一の層の形成に用いる籠型シルセスキオキサン樹脂を含有した硬化性樹脂組成物は、本発明の目的から外れない範囲で各種添加剤を添加することができる。各種添加剤として有機/ 無機フィラー、可塑剤、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、離型剤、発泡剤、核剤、着色剤、架橋剤、分散助剤等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
第一の層の形成に用いる籠型シルセスキオキサン樹脂を含有した硬化性樹脂組成物は、籠型シルセスキオキサン樹脂を含有するものであることが必要であるが、このような籠型シルセスキオキサン樹脂の含有量は、3質量%以上となる量であることが好ましく、5〜50質量%の範囲内となる量であることがより好ましい。前記含有量が下限未満では、得られる積層体フィルムとして熱プロセスを伴う表示素子用基板の製造工程等において重要である耐熱性が不足する。一方、前記含有量が前記上限を超えると、得られるフィルムの靭性が損なわれ、ハンドリングにより表面にクラック発生、フィルムの破損等の不良が発生しやすい。
第一の層の形成に用いる籠型シルセスキオキサン樹脂を含有した硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、重合開始剤を更に含有していてもよい。このような重合開始剤としては、光重合開始剤、熱重合開始剤であればよく、市販されているものを適宜選択して使用することができる。光重合開始剤としては、例えば、アルキンフェノン系、アシルフォスフィンオキサイド系、チタノセン系等が挙げられる。熱重合開始剤としては、例えば、ケトンパーオキサイド系、パーオキシケタール系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオキサイド系、ジアシルパーオキサイド系、パーオキシジカーボネート系、パーオキシエステル系等が挙げられる。
本発明では、適当な溶媒を希釈剤として用い硬化性樹脂組成物の粘度調整等をして用いることもできるが、溶媒の揮発除去工程を考慮すると時間を要し生産効率が低下すること、硬化後に得られる樹脂層内部に残留溶媒等が存在して成形フィルムの特性低下につながることなどから、塗布される硬化性樹脂組成物中、溶媒の含有量は5%以下にとどめておくことがよく、より好ましくは、溶媒が含有されていないものを使用するのがよい。また、このような硬化性樹脂組成物は、硬化の際に揮発分を発生しないものであることが好ましい。
本発明において積層体フィルムの第二の層(外層とも言う)には、下記一般式(5)
Y−[Z−(O1/2−R2 2SiO1/2)a−(R3SiO3/2)k−(O1/2)b]l−Z−Y
(5)
〔但し、R2及びR3はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であって、R2又はR3において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよいが、1分子中に含まれるR3のうち少なくとも1つはビニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基のいずれかである。また、a及びbは0〜3の数であって、1≦a+b≦4の関係を満たし、kは8〜14の数を示し、kが奇数の場合は、aとbはゼロを含めた偶数と奇数との組み合わせであり、kが偶数の場合は、aとbはゼロを含めた偶数の組み合わせであり、lは1〜2000の数を示す。更に、Zは下記一般式(6)
(但し、R4は水素原子、ビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であって、R4は互いに同じか異なるものであってもよく、また、pは0〜30の数を示す。)で表される2価の基であり、Yは下記一般式(7)〜(10)から選ばれるいずれかの1価の基である。
[(R5O)R6 2SiO1/2]c−[R7SiO3/2]d−[O1/2]− (7)
[R5O1/2]e−[R7SiO3/2]d−[O1/2−R6 2SiO1/2]− (8)
(R5O1/2)− (9)
(R5 3SiO1/2)− (10)
(但し、R6及びR7はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、又はオキシラン環を有する基であって、R6又はR7において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよく、R5は水素原子、メチル基又はエチル基から選ばれ、また、c及びeは0〜3の数であり、dは8〜14の数であり、dが奇数の場合は、cとeはそれぞれ独立に0又は2であり、dが偶数の場合は、cとeはそれぞれ独立に1又は3である。)}で表される構成単位を有する籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体を含有した硬化性樹脂組成物からなる層を用いる。
Y−[Z−(O1/2−R2 2SiO1/2)a−(R3SiO3/2)k−(O1/2)b]l−Z−Y
(5)
〔但し、R2及びR3はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であって、R2又はR3において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよいが、1分子中に含まれるR3のうち少なくとも1つはビニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基のいずれかである。また、a及びbは0〜3の数であって、1≦a+b≦4の関係を満たし、kは8〜14の数を示し、kが奇数の場合は、aとbはゼロを含めた偶数と奇数との組み合わせであり、kが偶数の場合は、aとbはゼロを含めた偶数の組み合わせであり、lは1〜2000の数を示す。更に、Zは下記一般式(6)
[(R5O)R6 2SiO1/2]c−[R7SiO3/2]d−[O1/2]− (7)
[R5O1/2]e−[R7SiO3/2]d−[O1/2−R6 2SiO1/2]− (8)
(R5O1/2)− (9)
(R5 3SiO1/2)− (10)
(但し、R6及びR7はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、又はオキシラン環を有する基であって、R6又はR7において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよく、R5は水素原子、メチル基又はエチル基から選ばれ、また、c及びeは0〜3の数であり、dは8〜14の数であり、dが奇数の場合は、cとeはそれぞれ独立に0又は2であり、dが偶数の場合は、cとeはそれぞれ独立に1又は3である。)}で表される構成単位を有する籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体を含有した硬化性樹脂組成物からなる層を用いる。
第二の層の形成に用いる籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体は、分子量分布及び分子構造の制御された籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体であるのが好ましいが、分子量分布が広くてもよく、また重量平均分子量が7000以上であれば特に限定されるものではない。
第二の層の形成に用いる硬化性樹脂組成物は、籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体、及びこの籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体と相溶性及び反応性を有する硬化性樹脂を混合した硬化性樹脂組成物であるのが良い。
籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体と相溶性及び反応性を有する硬化性樹脂としては、例えば、構造単位の繰り返し数が2〜20程度の重合体である反応性のオリゴマー又は低分子量、低粘度の反応性モノマーが挙げられる。具体的には、反応性のオリゴマーとしては、エポキシアクリレート、エポキシ化油アクリレート、ウレタンアクリレート、不飽和ポリエステル、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ビニルアクリレート、ポリエン/チオール、シリコーンアクリレート、ポリブタジエン、ポリスチリルエチルメタクリレート等を例示することができる。また、反応性モノマーとしては、スチレン、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、n−デシルアクリレート、イソボニルアクリレート、ジシクロペンテニロキシエチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート等の単官能モノマー又は、ジシクロペンタニルジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の多官能モノマーを例示することができ、これらはそれぞれ単独で使用しても、2種類以上混合して使用してもよい。
第二の層の形成に用いる硬化性樹脂組成物には、本発明の目的から外れない範囲で各種添加剤を添加することができる。各種添加剤として熱可塑性樹脂及び熱硬化性のエラストマーやゴム、有機/無機フィラー、可塑剤、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、離型剤、発泡剤、核剤、着色剤、架橋剤、分散助剤等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
第二の層の形成に用いる硬化性樹脂組成物における籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体の含有量は、好ましくは3重量%以上にするのが良い。前記含有量が下限未満では、熱プロセスを伴う表示素子用基板の製造工程において、重要である耐熱性が不足する。
第二の層の形成に用いる硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、重合開始剤を更に有していてもよい。このような重合開始剤としては、光重合開始剤、熱重合開始剤であればよく、市販されているものを適宜選択して使用することができる。光重合開始剤としては、例えば、アルキンフェノン系、アシルフォスフィンオキサイド系、チタノセン系等が挙げられる。熱重合開始剤としては、例えば、ケトンパーオキサイド系、パーオキシケタール系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオキサイド系、ジアシルパーオキサイド系、パーオキシジカーボネート系、パーオキシエステル系等が挙げられる。
本発明では、適当な溶媒を希釈剤として用い硬化性樹脂組成物の粘度調整等して用いることもできるが、溶媒の揮発除去工程を考慮すると時間を要し生産効率が低下すること、硬化後に得られる樹脂層内部に残留溶媒等が存在して成形フィルムの特性低下につながることなどから、塗布される硬化性樹脂組成物中、溶媒の含有量は5%以下にとどめておくことがよく、より好ましくは、溶媒が含有されていないものを使用するのがよい。また、このような硬化性樹脂組成物は、硬化の際に揮発分を発生しないものであることが好ましい。
本発明の積層体フィルムは、「第二の層(外層)−第一の層(内層)−第二の層(外層)」の三層構造からなる積層体フィルムにすることが好ましい。外層となる樹脂層を片面のみに設けた二層構造からなる積層体フィルムに比べてフィルムの反りや変形等を低減させることができる。また、2つの外層の硬化性樹脂組成物は、同一の成分から形成してもよく、反りやたわみ等の変形が大きくならない範囲において、各面の硬化性樹脂組成物を異なるようにしてもよい。
積層体フィルムの外層と内層の厚み比率(外層厚み÷内層厚み)は0.01以上1.0以下であるのが良く、より好ましくは0.025以上1.0以下であるのが良い。上記厚み比率が下限未満では、外層が薄くなり過ぎて外層の特徴である衝撃吸収層としての効果が十分に発揮されず、積層体フィルムが破損しやすくなるおそれがある。一方、上記厚み比率が上限を超えると、外層が厚くなり過ぎて表層の面内方向の熱膨張を内層で拘束することができなくなり、積層体フィルムの寸法安定性が悪化するおそれがある。さらには、積層体フィルムのたわみ量が大きくなり、内層の耐衝撃性向上が見込めない。
積層体フィルムの厚みについて、内層と外層の厚み比率が上述した範囲を満たすことが必要であるが、より好ましくは、積層体フィルムの総厚みが10〜1000μmであるのが良く、より好ましくは50〜200μmであるのが良い。積層体フィルムの厚みが下限未満では、積層体フィルムの厚みが薄くなり過ぎて、積層体フィルムとしての剛性が不足する。また、積層体フィルムの厚みが上限を超えると、内層のフィルム単独で、フィルムとしての耐衝撃性を十分に有するため、積層構造を作製する意図が小さくなる。
積層体フィルムの透明性について、例えば下記のような加熱前の積層体フィルムの波長550nmでの光線透過率は85%以上であることが好ましく、特に好まししくは90%以上である。さらに、150℃、2時間の加熱処理後の波長550nmでの光線透過率は85%以上であることが好ましく、特に好ましくは90%以上である。本発明では、上記範囲の光線透過率を示す第一の層に上記範囲の光線透過率を示す第二の層を積層することにより、上記のような透明性を確保することができる。
本発明の積層体フィルムの熱膨張係数については、外層の面内方向の熱膨張は低熱膨張性に優れた内層により拘束されるため、単層では面内方向と厚み方向で同じ熱膨張挙動を示すものであっても、積層体フィルムとすることで、外層の熱膨張の一部は厚み方向の熱膨張の増加分として表れ、積層体フィルムの熱膨張係数は面方向と厚み方向で異なる値を示すこととなる。よって、以下で言う本発明の積層体フィルムの熱膨張係数とは、積層体フィルムの状態で、その面内方向の熱膨張係数を求めたものである。
積層体フィルムの面内方向の線膨張係数については、好ましくは80ppm/K以下、より好ましくは60ppm/K以下である。線膨張係数が上限を超えると、ディスプレイ用基板やタッチパネルなどの材料として使用した場合に、熱プロセスを含む製造工程において周辺部材との線膨張係数の差が大きくなるため信頼性が不足する。また、積層体フィルムを構成する各層の線膨張係数については、内層の線膨張係数が80ppm/K未満であると共に、外層の線膨張係数は80ppm/K以上となるものを用いるのが良い。内層の線膨張係数が80ppm/K以上であると積層体フィルムの線膨張係数が高くなり、低熱膨張性に優れた積層体フィルムとして積層構造を作製する意図が小さくなる。外層の線膨張係数が80ppm/K以下であると単層として十分に低熱膨張性に優れたフィルムであるため、積層構造を作製する意図が小さくなるものである。また、そもそも積層体フィルムの面内方向の熱膨張は、内層が外層の膨張を拘束することにより積層体フィルムとして線膨張係数を内層の値まで抑えることができるため、外層の線膨張係数の上限値は規定されない。
積層体フィルムの弾性率については、外層の弾性率は内層の弾性率よりも小さくすることが必要である。外層の弾性率が内層の弾性率より大きい場合、積層体フィルムのたわみ量が大きくなり耐衝撃性の向上が見込めない。また、外層の線膨張係数が支配的となり外層の面内方向の熱膨張率を抑制できなくなるおそれがある。
本発明の積層体フィルムの生産方法については特に制限はなく、例えば内層となる籠型シルセスキオキサン樹脂を含有した硬化性樹脂組成物を硬化したフィルムの両面に、外層となる液状の籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体を含有した硬化性樹脂組成物を塗布して積層体フィルムを作製する方法が挙げられ、また、外層となる籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体を含有した硬化性樹脂組成物を硬化したフィルムで、内層となる液状の籠型シルセスキオキサン樹脂を含有した硬化性樹脂組成物を挟み込み、積層体フィルムを作製する方法も挙げられる。さらには、外層および内層となる液状の硬化性樹脂組成物を塗布して同時に硬化する方法、または内層となる籠型シルセスキオキサン樹脂を含有した硬化性樹脂組成物を硬化したフィルムと、外層となる籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体を含有した硬化性樹脂組成物を硬化したフィルムとを熱圧着させて、積層体フィルムとする方法等が挙げられる。各層は密着性に優れたものとすることが好ましいが、各層の密着性をより向上させるために、例えばフィルムの表面にコロナ放電処理、紫外線照射処理、プラズマ処理等の表面活性処理を行ってもよい。
以下、本発明の積層体フィルム及びその作製方法について、実施例及び比較例により詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
[合成例1:第一の層(内層)を形成するのに使用する硬化性樹脂の製造]
内層材を形成するのに使用する籠型シルセスキオキサン樹脂は、特開2004‐143449号公報に記載された方法により以下のようにして合成した。
撹拌機、滴下ロート、及び温度計を備えた反応容器に、溶媒として2-プロパノール(IPA)40mlと、塩基性触媒として5%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(TMAH水溶液)3.1gを装入した。滴下ロートにIPA 15mlと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン12.7gを入れ、反応容器を撹拌しながら、室温で3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランのIPA溶液を30分かけて滴下した。3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン滴下終了後、徐々に室温に戻し加熱することなく2時間撹拌した。撹拌後、減圧下でIPAを除去し、トルエン50mlで溶解した。
内層材を形成するのに使用する籠型シルセスキオキサン樹脂は、特開2004‐143449号公報に記載された方法により以下のようにして合成した。
撹拌機、滴下ロート、及び温度計を備えた反応容器に、溶媒として2-プロパノール(IPA)40mlと、塩基性触媒として5%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(TMAH水溶液)3.1gを装入した。滴下ロートにIPA 15mlと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン12.7gを入れ、反応容器を撹拌しながら、室温で3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランのIPA溶液を30分かけて滴下した。3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン滴下終了後、徐々に室温に戻し加熱することなく2時間撹拌した。撹拌後、減圧下でIPAを除去し、トルエン50mlで溶解した。
[合成例2:第二の層(外層材)を形成するのに使用する硬化性樹脂の製造]
外層材を形成するのに使用する籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体樹脂は、特開2009-227863号公報に記載された方法により以下のようにして合成した。
反応容器にトルエン250mlとフェニルトリクロロシラン52.5gを装入し、0℃に冷却した。水を適量滴下し、加水分解が完了するまで撹拌した。加水分解生成物を水洗後市販の30%ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキサイド溶液8.3mlを加え、この混合物を4時間還流温度に加熱した。次いで全体を冷却し、約96時間放置した。この時間経過後得られたスラリーを再び24時間還流温度に加熱し次いで冷却し濾過を行い、白色の粉末としてオクタフェニルシルセスキオキサン37.5gを得た。
外層材を形成するのに使用する籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体樹脂は、特開2009-227863号公報に記載された方法により以下のようにして合成した。
反応容器にトルエン250mlとフェニルトリクロロシラン52.5gを装入し、0℃に冷却した。水を適量滴下し、加水分解が完了するまで撹拌した。加水分解生成物を水洗後市販の30%ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキサイド溶液8.3mlを加え、この混合物を4時間還流温度に加熱した。次いで全体を冷却し、約96時間放置した。この時間経過後得られたスラリーを再び24時間還流温度に加熱し次いで冷却し濾過を行い、白色の粉末としてオクタフェニルシルセスキオキサン37.5gを得た。
次いで、ディンスターク、及び冷却管を備えた反応容器にトルエン100ml、水酸化テトラメチルアンモニウム0.123g(1.35mmol、25%のメタノール溶液として0.49g)、上記オクタフェニルシルセスキオキサン20.3g(19.7mmol)、及び3−メタクリロキシプロピルジエトキシメチルシラン5.12g(19.7mmol)を入れ、80℃で1時間加熱しメタノールを留去し、さらに100℃に加熱し2時間後、室温に戻し反応を終了とした。反応溶液はオクタフェニルシルセスキオキサンの白色粉末が消え、完全に反応が進行したと判断できた。
反応溶液を10%クエン酸水溶液で中和した後、水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで籠型シルセスキオキサンを無色透明の粘性液体を19.7g、収率78%で得た。得られた籠型シルセスキオキサンはGPC、及びNMR測定により構造が確認された。さらに、窒素雰囲気下、滴下ロート及び冷却管を備えた反応容器に、トルエン15ml、上記で得られた籠型シルセスキオキサン9.0g(7mmol)、及び水酸化テトラメチルアンモニウム4mg(0.044mmol、2.5%のメタノール溶液として153mg)を装入した。反応溶液を70℃で撹拌しながら、滴下ロートよりシラノール末端ポリジメチルシロキサン(DMS-S12:Mn(数平均分子量)=400−700:アズマックス株式会社)4.6gを3時間かけて滴下した。更に3時間撹拌後、室温まで冷却した。
反応溶液を10%クエン酸水溶液で中和した後、水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体を無色透明の粘性液体として12.5g得た。得られた籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体のGPCを測定した結果、重量平均分子量(Mw)=14000であった。また1H−NMRを測定した結果、籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体を主とした樹脂であることを確認した。
[実施例1]
合成例2で得た籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体:30重量部、ジシクロペンタニルジアクリレート:70重量部、及び光重合開始剤として2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン:1.5重量部を混合し、脱泡して得た液状の硬化性樹脂組成物を得た。次に、硬化性樹脂組成物をガラス板の上にロールコーターを用いて、厚さ15μmになるようにキャストし、さらにガラス板を上から被せ、80W/cmの高圧水銀ランプを用い、2000mJ/cm2の積算露光量で硬化させた後、ガラスから硬化させたフィルムを剥離し所定の厚みの外層用フィルを2枚得た。
合成例2で得た籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体:30重量部、ジシクロペンタニルジアクリレート:70重量部、及び光重合開始剤として2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン:1.5重量部を混合し、脱泡して得た液状の硬化性樹脂組成物を得た。次に、硬化性樹脂組成物をガラス板の上にロールコーターを用いて、厚さ15μmになるようにキャストし、さらにガラス板を上から被せ、80W/cmの高圧水銀ランプを用い、2000mJ/cm2の積算露光量で硬化させた後、ガラスから硬化させたフィルムを剥離し所定の厚みの外層用フィルを2枚得た。
次に、合成例1で得た籠型シルセスキオキサン樹脂:20重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート:25重量部、ジシクロペンタニルジアクリレート:55重量部、及び光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン:2.5重量部を混合し、脱泡して得た液状の硬化性樹脂組成物を、上記で得た1枚の外層用フィルムの上にロールコーターを用いて厚さ50μmになるようにキャストし、その上からもう一枚の外層用フィルムで圧着し、80W/cmの高圧水銀ランプを用い、2000mJ/cm2の積算露光量で硬化させ、[外層材(厚さ:15μm)−内層材(厚さ:50μm)−外層材(厚さ:15μm)]の3層構造からなる積層体フィルムを得た。
[実施例2]
内層のキャスト厚みを80μmに変えた以外は実施例1と同様にして、外層(厚さ:15μm)−内層(厚さ:80μm)−外層(厚さ:15μm)]の3層構造からなる積層体フィルムを得た。
内層のキャスト厚みを80μmに変えた以外は実施例1と同様にして、外層(厚さ:15μm)−内層(厚さ:80μm)−外層(厚さ:15μm)]の3層構造からなる積層体フィルムを得た。
[実施例3]
外層用フィルムの厚みを25μmに変えた以外は実施例1と同様にして、外層(厚さ:25μm)−内層(厚さ:50μm)−外層(厚さ:25μm)]の3層構造からなる積層体フィルムを得た。
外層用フィルムの厚みを25μmに変えた以外は実施例1と同様にして、外層(厚さ:25μm)−内層(厚さ:50μm)−外層(厚さ:25μm)]の3層構造からなる積層体フィルムを得た。
[実施例4]
合成例1で得た籠型シルセスキオキサン樹脂:20重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート:25重量部、ジシクロペンタニルジアクリレート:55重量部、及び光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン:2.5重量部を混合し、脱泡して液状の硬化性樹脂組成物を得た。次に、硬化性樹脂組成物をガラス板の上にロールコーターを用いて、厚さ50μmになるようにキャストし、さらにガラス板を上から被せ、80W/cmの高圧水銀ランプを用い、2000mJ/cm2の積算露光量で硬化させた後、ガラスから硬化させたフィルムを剥離し、所定の厚みの内層用フィルムを得た。
合成例1で得た籠型シルセスキオキサン樹脂:20重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート:25重量部、ジシクロペンタニルジアクリレート:55重量部、及び光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン:2.5重量部を混合し、脱泡して液状の硬化性樹脂組成物を得た。次に、硬化性樹脂組成物をガラス板の上にロールコーターを用いて、厚さ50μmになるようにキャストし、さらにガラス板を上から被せ、80W/cmの高圧水銀ランプを用い、2000mJ/cm2の積算露光量で硬化させた後、ガラスから硬化させたフィルムを剥離し、所定の厚みの内層用フィルムを得た。
次に、合成例2で得た籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体:30重量部、ジシクロペンタニルジアクリレート:70重量部、及び光重合開始剤として2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン:1.5重量部を混合し、脱泡して得た液状の硬化性樹脂組成物を得た。次に、硬化性樹脂組成物をガラス板の上にロールコーターを用いて、厚さ15μmになるようにキャストし、上記内層用フィルムを上から被せ、さらに上記硬化性樹脂組成物をロールコーターを用いて厚さ15umになるようにキャストし、その上にガラスを被せ、80W/cmの高圧水銀ランプを用い、2000mJ/cm2の積算露光量で硬化させさせた後、ガラスから硬化させたフィルムを剥離し、[外層(厚さ:15μm)−内層(厚さ:50μm)−外層(厚さ:15μm)]の3層構造からなる積層体フィルムを得た。
[実施例5]
合成例2で得た籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体:50重量部、ジシクロペンタニルジアクリレート:50重量部、及び光重合開始剤として2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン:1.5重量部を混合し、脱泡して得た液状の硬化性樹脂組成物を得た。次に、硬化性樹脂組成物をガラス板の上にロールコーターを用いて、厚さ15μmになるようにキャストし、さらにガラス板を上から被せ、80W/cmの高圧水銀ランプを用い、2000mJ/cm2の積算露光量で硬化させさせた後、ガラスから硬化させたフィルムを剥離し、所定の厚みの外層用フィルムを2枚得た。
合成例2で得た籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体:50重量部、ジシクロペンタニルジアクリレート:50重量部、及び光重合開始剤として2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン:1.5重量部を混合し、脱泡して得た液状の硬化性樹脂組成物を得た。次に、硬化性樹脂組成物をガラス板の上にロールコーターを用いて、厚さ15μmになるようにキャストし、さらにガラス板を上から被せ、80W/cmの高圧水銀ランプを用い、2000mJ/cm2の積算露光量で硬化させさせた後、ガラスから硬化させたフィルムを剥離し、所定の厚みの外層用フィルムを2枚得た。
次に、合成例1で得た籠型シルセスキオキサン樹脂:20重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート:25重量部、ジシクロペンタニルジアクリレート:55重量部、及び光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン:2.5重量部を混合し、脱泡して得た液状の硬化性樹脂組成物を、上記で得た1枚の外層用フィルムの上にロールコーターを用いて厚さ50μmになるようにキャストし、その上からもう一枚の上記外層用フィルムで圧着し、80W/cmの高圧水銀ランプを用い、2000mJ/cm2の積算露光量で硬化させ、[外層(厚さ:15μm)−内層(厚さ:50μm)−外層(厚さ:15μm)]の3層構造からなる積層体フィルムを得た。
[比較例1]
合成例1で得た籠型シルセスキオキサン樹脂:25重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート:20重量部、ジシクロペンタニルジアクリレート:55重量部、及び光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン:2.5重量部を混合し、脱泡して液状の硬化性樹脂組成物を得た。次にガラス板の上にロールコーターを用いて、厚さ80μmになるようにキャストし、さらにガラス板を上から被せ、80W/cmの高圧水銀ランプを用い、2000mJ/cm2の積算露光量で硬化させさせた後、ガラスから硬化させたフィルムを剥離し、所定の厚みとした単層フィルムを得た。
合成例1で得た籠型シルセスキオキサン樹脂:25重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート:20重量部、ジシクロペンタニルジアクリレート:55重量部、及び光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン:2.5重量部を混合し、脱泡して液状の硬化性樹脂組成物を得た。次にガラス板の上にロールコーターを用いて、厚さ80μmになるようにキャストし、さらにガラス板を上から被せ、80W/cmの高圧水銀ランプを用い、2000mJ/cm2の積算露光量で硬化させさせた後、ガラスから硬化させたフィルムを剥離し、所定の厚みとした単層フィルムを得た。
[比較例2]
合成例2で得た籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体:30重量部、ジシクロペンタニルジアクリレート:70重量部、及び光重合開始剤として2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン:1.5重量部を混合し、脱泡して液状の硬化性樹脂組成物を得た。次にガラス板の上にロールコーターを用いて、厚さ80μmになるようにキャストし、さらにガラス板を上から被せ、80W/cmの高圧水銀ランプを用い、2000mJ/cm2の積算露光量で硬化させさせた後、ガラスから硬化させたフィルムを剥離し、所定の厚みとした単層フィルムを得た。
合成例2で得た籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体:30重量部、ジシクロペンタニルジアクリレート:70重量部、及び光重合開始剤として2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン:1.5重量部を混合し、脱泡して液状の硬化性樹脂組成物を得た。次にガラス板の上にロールコーターを用いて、厚さ80μmになるようにキャストし、さらにガラス板を上から被せ、80W/cmの高圧水銀ランプを用い、2000mJ/cm2の積算露光量で硬化させさせた後、ガラスから硬化させたフィルムを剥離し、所定の厚みとした単層フィルムを得た。
[比較例3]
合成例2で得た籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体:50重量部、ジシクロペンタニルジアクリレート:50重量部、及び光重合開始剤として2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン:1.5重量部を混合し、脱泡して液状の硬化性樹脂組成物を得た。次にガラス板の上にロールコーターを用いて、厚さ80μmになるようにキャストし、さらにガラス板を上から被せ、80W/cmの高圧水銀ランプを用い、2000mJ/cm2の積算露光量で硬化させさせた後、ガラスから硬化させたフィルムを剥離し、所定の厚みとした単層フィルムを得た。
合成例2で得た籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体:50重量部、ジシクロペンタニルジアクリレート:50重量部、及び光重合開始剤として2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン:1.5重量部を混合し、脱泡して液状の硬化性樹脂組成物を得た。次にガラス板の上にロールコーターを用いて、厚さ80μmになるようにキャストし、さらにガラス板を上から被せ、80W/cmの高圧水銀ランプを用い、2000mJ/cm2の積算露光量で硬化させさせた後、ガラスから硬化させたフィルムを剥離し、所定の厚みとした単層フィルムを得た。
[比較例4]
厚み0.6mmのPMMA(MR-200、三菱レイヨン社製)シートを用意した。
厚み0.6mmのPMMA(MR-200、三菱レイヨン社製)シートを用意した。
上記で準備した実施例及び比較例のフィルムについて、以下の物性評価を行った。結果を表1に示す。
[評価方法:光線透過率]
紫外可視分光光度計(日立製作所社製U4000)を用いて、下記加熱前、および150℃で2時間加熱した後のそれぞれのフィルムについて、400〜800nmの光での光透過率スペクトルを測定し、代表値として波長550nmの光の透過率を示した。
紫外可視分光光度計(日立製作所社製U4000)を用いて、下記加熱前、および150℃で2時間加熱した後のそれぞれのフィルムについて、400〜800nmの光での光透過率スペクトルを測定し、代表値として波長550nmの光の透過率を示した。
[評価方法:ガラス転移温度]
動的機械分析(DMA)装置において、昇温速度5℃/min、チャック間距離10mm、16Hzの条件でtanδが最大となる温度をガラス転移温度とした。
動的機械分析(DMA)装置において、昇温速度5℃/min、チャック間距離10mm、16Hzの条件でtanδが最大となる温度をガラス転移温度とした。
[評価方法:線膨張係数]
熱機械分析装置(TMA)の引張荷重モードにおいて、昇温速度5℃/minの条件で50℃から150℃における熱膨張量の変化を測定した。なお、比較例4では、100℃以上において急激な線膨張量を示したため、50°から90℃における熱膨張量の変化を測定した。
熱機械分析装置(TMA)の引張荷重モードにおいて、昇温速度5℃/minの条件で50℃から150℃における熱膨張量の変化を測定した。なお、比較例4では、100℃以上において急激な線膨張量を示したため、50°から90℃における熱膨張量の変化を測定した。
[評価方法:引張弾性率]
引張試験機(ORIENTEC社製RTE-1210)を用いて、25℃における各フィルムの引張弾性率を測定した。この際、チャック間距離50mmおよび引張速度2mm/minの条件で測定した。
引張試験機(ORIENTEC社製RTE-1210)を用いて、25℃における各フィルムの引張弾性率を測定した。この際、チャック間距離50mmおよび引張速度2mm/minの条件で測定した。
[評価方法:落錘衝撃試験]
任意の高さから40gの錘(R=2.5mm)を積層体フィルムの外層用フィルムの面に垂直に自由落下させる試験を5回以上行い、50%以上の確率でこの積層体フィルムが破壊するときの高さを評価した。
任意の高さから40gの錘(R=2.5mm)を積層体フィルムの外層用フィルムの面に垂直に自由落下させる試験を5回以上行い、50%以上の確率でこの積層体フィルムが破壊するときの高さを評価した。
実施例及び比較例で得られたフィルムの物性は表1に示したとおりであり、実施例1〜5及び比較例1では、300℃以下において明確なガラス転移温度は観測されなかった。上記の結果より、実施例においては、耐熱性、耐衝撃性および低熱膨張性を併せ持つフィルムが得られたのに対し、比較例1では耐熱性は有するものの、実施例の積層体フィルムに比べて、耐衝撃性が不十分なフィルムであることが確認された。また、比較例2及び3では、耐衝撃性は高いが低熱膨張性が不十分なフィルムしか得ることができなかった。さらに、比較例4では、耐熱性試験において150℃の加熱でフィルムは変形し、また100℃以上の高温領域で線膨張係数が増大し、耐熱性が不十分なシートであった。
Claims (1)
- 下記一般式(1)
[RSiO3/2]n (1)
〔但し、Rは下記一般式(2)、(3)又は(4)
Y−[Z−(O1/2−R2 2SiO1/2)a−(R3SiO3/2)k−(O1/2)b]l−Z−Y
(5)
〔但し、R2及びR3はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であって、R2又はR3において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよいが、1分子中に含まれるR3のうち少なくとも1つはビニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基のいずれかである。また、a及びbは0〜3の数であって、1≦a+b≦4の関係を満たし、kは8〜14の数を示し、kが奇数の場合は、aとbはゼロを含めた偶数と奇数との組み合わせであり、kが偶数の場合は、aとbはゼロを含めた偶数の組み合わせであり、lは1〜2000の数を示す。更に、Zは下記一般式(6)
[(R5O)R6 2SiO1/2]c−[R7SiO3/2]d−[O1/2]− (7)
[R5O1/2]e−[R7SiO3/2]d−[O1/2−R6 2SiO1/2]− (8)
(R5O1/2)− (9)
(R5 3SiO1/2)− (10)
(但し、R6及びR7はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、又はオキシラン環を有する基であって、R6又はR7において、各置換基は互いに同じか異なるものであってもよく、R5は水素原子、メチル基又はエチル基から選ばれ、また、c及びeは0〜3の数であり、dは8〜14の数であり、dが奇数の場合は、cとeはそれぞれ独立に0又は2であり、dが偶数の場合は、cとeはそれぞれ独立に1又は3である。)〕で表される構成単位を有する籠型シルセスキオキサン含有硬化性シリコーン共重合体を含有した硬化性樹脂組成物からなる第二の層が積層してなることを特徴とする積層体フィルム。
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