JP2011193635A - ブラシレスモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】有効磁束量を確保し、モータ効率を向上させる。
【解決手段】14極12スロットとされたブラシレスモータ10であって、複数のティース部22U1〜22W2は、モータ周方向に第一ピッチP1と第二ピッチP2とを交互に有するように配置され、ロータマグネット14A〜14Nのモータ周方向における磁極数をm、スロット数をnとした場合に、第一ピッチP1の中心角α度は、360度/n>α≧360度/(m+1)を満たし、第一ピッチP1の中心角α度と第二ピッチP2の中心角β度とは、α+β=360度÷n×2を満たす構成とされている。この構成よれば、複数のティース部が等ピッチで配置された場合に比して、ステータコイル18U1〜18W2を流れる電流Iの位相とステータコイルにロータマグネットから与えられる磁束φの位相との位相差Δθが90度に近づくので、有効磁束量を確保でき、モータ効率を向上させることができる。
【選択図】図1
【解決手段】14極12スロットとされたブラシレスモータ10であって、複数のティース部22U1〜22W2は、モータ周方向に第一ピッチP1と第二ピッチP2とを交互に有するように配置され、ロータマグネット14A〜14Nのモータ周方向における磁極数をm、スロット数をnとした場合に、第一ピッチP1の中心角α度は、360度/n>α≧360度/(m+1)を満たし、第一ピッチP1の中心角α度と第二ピッチP2の中心角β度とは、α+β=360度÷n×2を満たす構成とされている。この構成よれば、複数のティース部が等ピッチで配置された場合に比して、ステータコイル18U1〜18W2を流れる電流Iの位相とステータコイルにロータマグネットから与えられる磁束φの位相との位相差Δθが90度に近づくので、有効磁束量を確保でき、モータ効率を向上させることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ブラシレスモータに関する。
従来、ブラシレスモータとしては、例えば、次のものがある(例えば、特許文献1参照)。すなわち、特許文献1には、いわゆる10極12スロットのブラシレスモータの例が開示されている。この特許文献1に記載のブラシレスモータでは、ティース部がモータ周方向に360度/12=30度毎に形成され、ロータマグネットの磁極がモータ周方向に360度/10=36度毎に形成されている。
しかしながら、特許文献1に記載のブラシレスモータでは、モータ周方向におけるティース部のピッチと、モータ周方向におけるロータマグネットの磁極のピッチとの間に差(中心角で6度の差)があるため、次の不都合がある。
つまり、有効磁束量を確保でき、モータの高効率化を達成するためには、フレミング左手の法則等により知られているように、各ティース部に巻装されたステータコイルを流れる電流Iの位相と、このステータコイルにロータマグネットから与えられる磁束φの位相との位相差Δθ(図4参照)が90度となることが理想的とされている。
ところが、特許文献1に記載のブラシレスモータでは、上述のように、モータ周方向におけるティース部のピッチと、モータ周方向におけるロータマグネットの磁極のピッチとの間に差(中心角で6度の差)がある。このため、各ティース部に巻装されたステータコイルを流れる電流の位相と、このステータコイルにロータマグネットから与えられる磁束の位相との位相差が90度よりも小さい75度となっている。従って、有効磁束量が減少し、モータ効率が低下するという不都合がある。
また、このことは、いわゆる14極12スロットのブラシレスモータにおいても同様である。
本発明は、上記事実に鑑みてなされたものであって、有効磁束量を確保でき、モータ効率を向上させることができるブラシレスモータを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載のブラシレスモータは、モータ周方向に異なる磁極を交互に形成するロータマグネットと、モータ周方向に第一ピッチと前記第一ピッチよりも大きい第二ピッチとを交互に有するように配置された複数のティース本体部と、それぞれ前記ティース本体部の先端部からモータ周方向両側に延びると共に前記ロータマグネットとモータ径方向に対向して設けられた複数のティース傘部とを有して構成された複数のティース部を有するステータコアと、前記第一ピッチで配置された前記ティース本体部を有する前記ティース部で同一相を構成すると共に前記第二ピッチで配置された前記ティース本体部を有する前記ティース部で異なる相を構成するように、前記複数のティース部に巻装された複数のステータコイルと、を備え、前記ロータマグネットのモータ周方向における磁極数と前記複数のティース部間のスロット数との関係が、14極12スロットとされ、前記磁極数をm、前記スロット数をnとした場合に、前記第一ピッチの中心角α度は、360度/n>α≧360度/(m+1)を満たし、前記第一ピッチの中心角α度と前記第二ピッチの中心角β度とは、α+β=360度÷n×2を満たしている。
この請求項1に記載のブラシレスモータでは、いわゆる14極12スロットの構成において、複数のティース部における第一ピッチの中心角α度は、360度/n>α≧360度/(m+1)を満たし、複数のティース部における第一ピッチの中心角α度と第二ピッチの中心角β度とは、α+β=360度÷n×2を満たす構成とされている。
つまり、14極12スロットの場合、第一ピッチの中心角α度は、30度>α≧24度とされ、第二ピッチの中心角β度は、30度<β≦36度とされている。
従って、複数のティース部がモータ周方向に等ピッチで配置された場合(つまり、上述の角度α、角度βに相当する角度がそれぞれ30度で一定である場合であって下記位相差Δθが105度である場合)に比して、各ティース部に巻装されたステータコイルを流れる電流Iの位相と、このステータコイルにロータマグネットから与えられる磁束φの位相との位相差Δθが90度に近づくので、有効磁束量を確保でき、モータ効率を向上させることができる。
なお、14極12スロットにおいて第一ピッチの中心角α度が25.7度とされた場合、各ティース部に巻装されたステータコイルを流れる電流Iの位相と、このステータコイルにロータマグネットから与えられる磁束φの位相との位相差Δθが90度となり、モータ効率を最も向上させることができる。
また、前記課題を解決するために、請求項2に記載のブラシレスモータは、モータ周方向に異なる磁極を交互に形成するロータマグネットと、モータ周方向に間隔を空けて配置された複数のティース本体部と、それぞれ前記ティース本体部の先端部からモータ周方向両側に延びると共に前記ロータマグネットとモータ径方向に対向して設けられた複数のティース傘部とを有して構成された複数のティース部を有するステータコアと、前記複数のティース部に巻装された複数のステータコイルと、を備え、前記複数のティース部は、前記ティース本体部の長手方向に延びる中心線と、前記ティース傘部における前記ロータマグネット側と反対側の面に沿う第一仮想線との交点の周方向の間隔が第一ピッチと前記第一ピッチよりも大きい第二ピッチとを交互に有するように配置され、前記ステータコイルは、前記第一ピッチで配置された前記ティース部で同一相を構成すると共に前記第二ピッチで配置された前記ティース部で異なる相を構成し、前記ロータマグネットのモータ周方向における磁極数と前記複数のティース部間のスロット数との関係が、14極12スロットとされ、前記磁極数をm、前記スロット数をnとすると共に、前記交点と前記ステータコアの中心点とを結ぶ線を第二仮想線とした場合に、前記第一仮想線が前記第二仮想線と直交すると共に、前記中心線が前記第二仮想線に対し傾斜され、前記第一ピッチの中心角α度は、360度/n>α≧360度/(m+1)を満たし、前記第一ピッチの中心角α度と前記第二ピッチの中心角β度とは、α+β=360度÷n×2を満たしている。
この請求項2に記載のブラシレスモータでは、いわゆる14極12スロットの構成において、複数のティース部における第一ピッチの中心角α度は、360度/n>α≧360度/(m+1)を満たし、複数のティース部における第一ピッチの中心角α度と第二ピッチの中心角β度とは、α+β=360度÷n×2を満たす構成とされている。
つまり、14極12スロットの場合、第一ピッチの中心角α度は、30度>α≧24度とされ、第二ピッチの中心角β度は、30度<β≦36度とされている。
従って、複数のティース部がモータ周方向に等ピッチで配置された場合(つまり、上述の角度α、角度βに相当する角度がそれぞれ30度で一定である場合であって下記位相差Δθが105度である場合)に比して、各ティース部に巻装されたステータコイルを流れる電流Iの位相と、このステータコイルにロータマグネットから与えられる磁束φの位相との位相差Δθが90度に近づくので、有効磁束量を確保でき、モータ効率を向上させることができる。
なお、14極12スロットにおいて第一ピッチの中心角α度が25.7度とされた場合、各ティース部に巻装されたステータコイルを流れる電流Iの位相と、このステータコイルにロータマグネットから与えられる磁束φの位相との位相差Δθが90度となり、モータ効率を最も向上させることができる。
また、前記課題を解決するために、請求項3に記載のブラシレスモータは、モータ周方向に異なる磁極を交互に形成するロータマグネットと、モータ周方向に等ピッチで配置された複数のティース本体部と、それぞれ前記ティース本体部の先端部からモータ周方向両側に延びると共に前記ロータマグネットとモータ径方向に対向して設けられ且つモータ周方向に第一ピッチと前記第一ピッチよりも大きい第二ピッチとを交互に有するように配置された複数のティース傘部とを有して構成された複数のティース部を有するステータコアと、前記第一ピッチで配置された前記ティース傘部を有する前記ティース部で同一相を構成すると共に前記第二ピッチで配置された前記ティース傘部を有する前記ティース部で異なる相を構成するように、前記複数のティース部に巻装された複数のステータコイルと、を備え、前記ロータマグネットのモータ周方向における磁極数と前記複数のティース部間のスロット数との関係が、14極12スロットとされ、前記磁極数をm、前記スロット数をnとした場合に、前記第一ピッチの中心角γ度は、360度/n>γ≧360度/(m+1)を満たし、前記第一ピッチの中心角γ度と前記第二ピッチの中心角δ度とは、γ+δ=360度÷n×2を満たしている。
この請求項3に記載のブラシレスモータでは、いわゆる14極12スロットの構成において、複数のティース傘部における第一ピッチの中心角γ度は、360度/n>γ≧360度/(m+1)を満たし、複数のティース傘部における第一ピッチの中心角γ度と第二ピッチの中心角δ度とは、γ+δ=360度÷n×2を満たす構成とされている。
つまり、14極12スロットの場合、第一ピッチの中心角γ度は、30度>γ≧24度とされ、第二ピッチの中心角δ度は、30度<δ≦36度とされている。
従って、複数のティース傘部がモータ周方向に等ピッチで配置された場合(つまり、上述の角度γ、角度δに相当する角度中心角がそれぞれ30度で一定である場合であって下記位相差Δθが105度である場合)に比して、各ティース部に巻装されたステータコイルを流れる電流Iの位相と、このステータコイルにロータマグネットから与えられる磁束φの位相との位相差Δθが90度に近づくので、有効磁束量を確保でき、モータ効率を向上させることができる。
なお、14極12スロットにおいて第一ピッチの中心角γ度が25.7度とされた場合、各ティース部に巻装されたステータコイルを流れる電流Iの位相と、このステータコイルにロータマグネットから与えられる磁束φの位相との位相差Δθが90度となり、モータ効率を最も向上させることができる。
[第一実施形態]
はじめに、本発明の第一実施形態について説明する。
はじめに、本発明の第一実施形態について説明する。
図1には、本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ10がモータ軸線方向と直交する方向に切断された断面図にて示されている。この図に示されるように、ブラシレスモータ10は、ロータハウジング12と、複数のロータマグネット14A〜14Nと、ステータコア16と、複数のステータコイル18U1〜18W2とを主要な構成として備えている。
ロータマグネット14A〜14Nは、モータ周方向に沿った円弧状に形成されており、ロータハウジング12の内周面に固着されている。このロータマグネット14A〜14Nは、互いに同一形状で構成されると共に、モータ周方向に等ピッチで配置されている。また、各ロータマグネット14A〜14Nは、モータ径方向に異なる磁極を有すると共に、モータ周方向に異なる磁極が交互に並ぶようにそれぞれ着磁されている。
ステータコア16は、環状本体部20と複数のティース部22U1〜22W2を有して構成されている。環状本体部20は、複数のロータマグネット14A〜14Nに対するモータ径方向内側に配置されると共に、この複数のロータマグネット14A〜14Nと同心状に形成されている。
複数のティース部22U1〜22W2は、図2に示されるように、それぞれ環状本体部20からロータマグネット14A〜14N側(モータ径方向外側)に向けて延設されたティース本体部27U1〜27W2と、それぞれティース本体部27U1〜27W2の先端部からモータ周方向両側に延びると共にロータマグネット14A〜14Nとモータ径方向に対向して設けられた複数のティース傘部28U1〜28W2とによって構成されている。
複数のティース部本体部27U1〜27W2は、モータ周方向に第一ピッチP1と第一ピッチP1よりも大きい第二ピッチP2とを交互に有するように配置されている。なお、符合Oは、ステータコア16の中心点Oであり、符合CLは、中心点Oを通過し、ステータコア16の径方向に延びる各ティース本体部の周方向中心線である。また、第一ピッチP1で配置された一対のティース本体部の先端部に形成されたティース傘部の間の長さT1と、第二ピッチP2で配置された一対のティース本体部の先端部に形成されたティース傘部の間の長さT2との長さは等しくなっている。
ステータコイル18U1〜18W2は、それぞれ各ティース部22U1〜22W2に巻装されている。ステータコイル18U1,18U2は、U相を構成しており、ステータコイル18V1,V2は、V相を構成しており、ステータコイル18W1,18W2は、W相を構成している。
U相を構成するステータコイル18U1,U2は、一対のティース部22U1,22U2に互いに逆巻となるように巻装されており、V相を構成するステータコイル18V1,18V2は、一対のティース部22V1,22V2に互いに逆巻となるように巻装されており、W相を構成するステータコイル18W1,W2は、一対のティース部22W1,W2に互いに逆巻となるように巻装されている。
また、複数のステータコイル18U1〜18W2は、第一ピッチP1で配置されたティース部22U1及びティース部22U2、ティース部22V1及びティース部22V2、ティース部22W1及びティース部22W2ではそれぞれ同一相(U相、V相、W相)を構成し、第二ピッチP2で配置されたティース部22U2及びティース部22V1、ティース部22V2及びティース部22W1、ティース部22W2及びティース部22U1ではそれぞれ異なる相を構成している。
また、このブラシレスモータ10では、ロータマグネット14A〜14Nのモータ周方向における磁極24の数及び複数のティース部22U1〜22W2間のスロット26の数との関係が、14極12スロットとされている。
また、磁極24の数をm、スロット26の数をnとした場合に、第一ピッチP1の中心角α度は、360度/n>α≧360度/(m+1)を満たし、第一ピッチP1の中心角α度と第二ピッチP2の中心角β度とは、α+β=360度÷n×2を満たす構成とされている。
つまり、第一ピッチP1の中心角α度は、30度>α≧24度とされ、第二ピッチP2の中心角β度は、30度<β≦36度とされている。
次に、本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ10の作用及び効果について説明する。
本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ10では、上述のように、いわゆる14極12スロットの構成において、複数のティース部22U1〜22W2における第一ピッチP1の中心角α度は、360度/n>α≧360度/(m+1)を満たし、複数のティース部22U1〜22W2における第一ピッチP1の中心角α度と第二ピッチP2の中心角β度とは、α+β=360度÷n×2を満たす構成とされている。
つまり、第一ピッチP1の中心角α度は、30度>α≧24度とされ、第二ピッチP2の中心角β度は、30度<β≦36度とされている。
従って、複数のティース部22U1〜22W2がモータ周方向に等ピッチPで配置された場合(つまり、上述の角度α、角度βに相当する角度がそれぞれ30度で一定である場合であって下記位相差Δθが105度である場合;図9参照)に比して、各ティース部22U1〜22W2に巻装されたステータコイル18U1〜18W2を流れる電流Iの位相と、このステータコイル18U1〜18W2にロータマグネット14A〜14Nから与えられる磁束φの位相との位相差Δθ(図3,図4参照)が90度に近づくので、有効磁束量を確保でき、モータ効率を向上させることができる。
なお、14極12スロットにおいて第一ピッチP1の中心角α度が25.7度とされた場合、各ティース部22U1〜22W2に巻装されたステータコイル18U1〜18W2を流れる電流Iの位相と、このステータコイル18U1〜18W2にロータマグネット14A〜14Nから与えられる磁束φの位相との位相差Δθ(図3,図4参照)が90度となり、モータ効率を最も向上させることができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
図5には、本発明の第二実施形態に係るブラシレスモータ40がモータ軸線方向と直交する方向に切断された断面図にて示されており、図6には、図5の要部が示されている。
なお、図5,図6では、複数のティース部22U1〜22W2に巻装された複数のステータコイル18U1〜18W2が省略されている。この複数のステータコイル18U1〜18W2については、図1を参照することとする。
本発明の第二実施形態に係るブラシレスモータ40は、上述の本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ10に対し、次の如く構成が変更されている。
つまり、複数のティース部22U1〜22W2は、ティース本体部27U1〜27W2の長手方向に延びる中心線CLと、ティース傘部28U1〜W2におけるモータ径方向内側(ロータマグネット側と反対側)の面28Aに沿う第一仮想線VL1との交点Qの周方向の間隔が第一ピッチP1と第一ピッチP1よりも大きい第二ピッチP2とを交互に有するように配置されている。
また、交点Qとステータコア16の中心点Oとを結ぶ線を第二仮想線VL2とした場合に、第一仮想線VL1は、第二仮想線VL2と直交している。また、第一ピッチP1で配置された一対のティース部(例えば、ティース部U1,U2)については、一対の第二仮想線VL2の外側に各中心線CLが位置し、第二ピッチP2で配置された一対のティース部(例えば、ティース部U1,W2)については、一対の第二仮想線VL2の内側に各中心線CLが位置するように、複数のティース部22U1〜22W2は傾斜されている(中心線CLが第二仮想線VL2に対し傾斜されている)。
また、上述のように、第一ピッチP1で配置された一対のティース部(例えば、ティース部U1,U2)について、一対の第二仮想線VL2の外側に各中心線CLが位置されることにより、第一ピッチP1で配置された一対のティース部の基端部の間隔B1の方が、第二ピッチP2で配置された一対のティース部の基端部の間隔B2よりも大とされている。
そして、これにより、このブラシモータ40では、複数のティース部22U1〜22W2のうち第二ピッチP2よりも狭い第一ピッチP1で配置された一対のティース部間のスロット26の大きさ(特にスロット26の底部側の大きさ)が確保され、ティース部22U1,22V1,22W1に巻装されるステータコイル18U1,18V1,18W1の占積率が向上されている。
また、これにより、ティース部22U1,22V1,22W1に巻装されるステータコイル18U1,18V1,18W1の占積率と、ティース部22U2,22V2,22W2に巻装されるステータコイル18U2,18V2,18W2の占積率とが略均一とされている。
なお、第一ピッチP1で配置された一対のティース本体部の先端部に形成されたティース傘部の間の長さT1と、第二ピッチP2で配置された一対のティース本体部の先端部に形成されたティース傘部の間の長さT2との長さは等しくなっている。
さらに、磁極24の数をm、スロット26の数をnとした場合に、第一ピッチP1の中心角α度は、360度/n>α≧360度/(m+1)を満たし、第一ピッチP1の中心角α度と第二ピッチP2の中心角β度とは、α+β=360度÷n×2を満たす構成とされている。
つまり、第一ピッチP1の中心角α度は、30度>α≧24度とされ、第二ピッチP2の中心角β度は、30度<β≦36度とされている。
このように構成されていても、複数のティース部22U1〜22W2がモータ周方向に等ピッチPで配置された場合(つまり、上述の角度α、角度βに相当する角度がそれぞれ30度で一定である場合であって下記位相差Δθが105度である場合;図9参照)に比して、各ティース部22U1〜22W2に巻装されたステータコイル18U1〜18W2を流れる電流Iの位相と、このステータコイル18U1〜18W2にロータマグネット14A〜14Nから与えられる磁束φの位相との位相差Δθ(図3,図4参照)が90度に近づくので、有効磁束量を確保でき、モータ効率を向上させることができる。
なお、14極12スロットにおいて第一ピッチP1の中心角α度が25.7度とされた場合、各ティース部22U1〜22W2に巻装されたステータコイル18U1〜18W2を流れる電流Iの位相と、このステータコイル18U1〜18W2にロータマグネット14A〜14Nから与えられる磁束φの位相との位相差Δθ(図3,図4参照)が90度となり、モータ効率を最も向上させることができる。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について説明する。
次に、本発明の第三実施形態について説明する。
図7には、本発明の第三実施形態に係るブラシレスモータ50がモータ軸線方向と直交する方向に切断された断面図にて示されており、図8には、図7の要部が示されている。
なお、図7,図8では、複数のティース部22U1〜22W2に巻装された複数のステータコイル18U1〜18W2が省略されている。この複数のステータコイル18U1〜18W2については、図1を参照することとする。
本発明の第三実施形態に係るブラシレスモータ50は、上述の本発明の第一実施形態に係るブラシレスモータ10に対し、次の如く構成が変更されている。
つまり、複数のティース本体部27U1〜27W2は、モータ周方向に等ピッチで配置されており、複数のティース傘部28U1〜28W2は、モータ周方向に第一ピッチP1と第一ピッチP1よりも大きい第二ピッチP2とを交互に有するように配置されている。
なお、この場合、図8に一例を示すように、各ティース傘部28U1〜28W2におけるモータ周方向両端部の間の中央部とステータコア16の中心点Oとを結ぶ線CL’を各ティース傘部28U1〜28W2における中心線としている。つまり、各ティース傘部28U1〜28W2におけるモータ周方向一方側の端部と中心線CL’との間の距離Aと、各ティース傘部28U1〜28W2におけるモータ周方向他方側の端部と中心線CL’との間の距離Bとは等しくなっている。また、この中心線CL’を基準に第一ピッチP1及び第二ピッチP2を規定している。
さらに、磁極24の数をm、スロット26の数をnとした場合に、第一ピッチP1の中心角γ度は、360度/n>γ≧360度/(m+1)を満たし、第一ピッチP1の中心角γ度と第二ピッチP2の中心角δ度とは、γ+δ=360度÷n×2を満たす構成とされている。
つまり、このブラシレスモータ50では、ロータマグネット14A〜14Nのモータ周方向における磁極24の数及び複数のティース部22U1〜22W2間のスロット26の数との関係が、14極12スロットとされているので、第一ピッチP1の中心角γ度は、30度>γ≧24度とされ、第二ピッチP2の中心角δ度は、30度<δ≦36度とされている。
このように構成されていても、複数のティース傘部28U1〜28W2がモータ周方向に等ピッチPで配置された場合(つまり、上述の角度γ、角度δに相当する角度がそれぞれ30度で一定である場合であって下記位相差Δθが105度である場合;図9参照)に比して、各ティース部22U1〜22W2に巻装されたステータコイル18U1〜18W2を流れる電流Iの位相と、このステータコイル18U1〜18W2にロータマグネット14A〜14Nから与えられる磁束φの位相との位相差Δθ(図3,図4参照)が90度に近づくので、有効磁束量を確保でき、モータ効率を向上させることができる。
なお、14極12スロットにおいて第一ピッチP1の中心角γ度が25.7度とされた場合、各ティース部22U1〜22W2に巻装されたステータコイル18U1〜18W2を流れる電流Iの位相と、このステータコイル18U1〜18W2にロータマグネット14A〜14Nから与えられる磁束φの位相との位相差Δθが90度となり、モータ効率を最も向上させることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
また、上記実施形態において、各ブラシレスモータ10,40,50は、ステータに対するモータ径方向外側でロータが回転されるアウタロータタイプとされていたが、ステータに対するモータ径方向内側でロータが回転されるインナロータタイプとされていても良い。
10,40,50・・・ブラシレスモータ、12・・・ロータハウジング、14A〜14N・・・ロータマグネット、16・・・ステータコア、18U1〜18W2・・・ステータコイル、20・・・環状本体部、22U1〜22W2・・・ティース部、24・・・磁極、26・・・スロット、27U1〜27W2・・・ティース本体部、28U1〜28W2・・・ティース傘部
Claims (3)
- モータ周方向に異なる磁極を交互に形成するロータマグネットと、
モータ周方向に第一ピッチと前記第一ピッチよりも大きい第二ピッチとを交互に有するように配置された複数のティース本体部と、それぞれ前記ティース本体部の先端部からモータ周方向両側に延びると共に前記ロータマグネットとモータ径方向に対向して設けられた複数のティース傘部とを有して構成された複数のティース部を有するステータコアと、
前記第一ピッチで配置された前記ティース本体部を有する前記ティース部で同一相を構成すると共に前記第二ピッチで配置された前記ティース本体部を有する前記ティース部で異なる相を構成するように、前記複数のティース部に巻装された複数のステータコイルと、
を備え、
前記ロータマグネットのモータ周方向における磁極数と前記複数のティース部間のスロット数との関係が、14極12スロットとされ、
前記磁極数をm、前記スロット数をnとした場合に、
前記第一ピッチの中心角α度は、360度/n>α≧360度/(m+1)を満たし、
前記第一ピッチの中心角α度と前記第二ピッチの中心角β度とは、α+β=360度÷n×2を満たす、
ブラシレスモータ。 - モータ周方向に異なる磁極を交互に形成するロータマグネットと、
モータ周方向に間隔を空けて配置された複数のティース本体部と、それぞれ前記ティース本体部の先端部からモータ周方向両側に延びると共に前記ロータマグネットとモータ径方向に対向して設けられた複数のティース傘部とを有して構成された複数のティース部を有するステータコアと、
前記複数のティース部に巻装された複数のステータコイルと、
を備え、
前記複数のティース部は、前記ティース本体部の長手方向に延びる中心線と、前記ティース傘部における前記ロータマグネット側と反対側の面に沿う第一仮想線との交点の周方向の間隔が第一ピッチと前記第一ピッチよりも大きい第二ピッチとを交互に有するように配置され、
前記ステータコイルは、前記第一ピッチで配置された前記ティース部で同一相を構成すると共に前記第二ピッチで配置された前記ティース部で異なる相を構成し、
前記ロータマグネットのモータ周方向における磁極数と前記複数のティース部間のスロット数との関係が、14極12スロットとされ、
前記磁極数をm、前記スロット数をnとすると共に、前記交点と前記ステータコアの中心点とを結ぶ線を第二仮想線とした場合に、前記第一仮想線が前記第二仮想線と直交すると共に、前記中心線が前記第二仮想線に対し傾斜され、
前記第一ピッチの中心角α度は、360度/n>α≧360度/(m+1)を満たし、
前記第一ピッチの中心角α度と前記第二ピッチの中心角β度とは、α+β=360度÷n×2を満たす、
ブラシレスモータ。 - モータ周方向に異なる磁極を交互に形成するロータマグネットと、
モータ周方向に等ピッチで配置された複数のティース本体部と、それぞれ前記ティース本体部の先端部からモータ周方向両側に延びると共に前記ロータマグネットとモータ径方向に対向して設けられ且つモータ周方向に第一ピッチと前記第一ピッチよりも大きい第二ピッチとを交互に有するように配置された複数のティース傘部とを有して構成された複数のティース部を有するステータコアと、
前記第一ピッチで配置された前記ティース傘部を有する前記ティース部で同一相を構成すると共に前記第二ピッチで配置された前記ティース傘部を有する前記ティース部で異なる相を構成するように、前記複数のティース部に巻装された複数のステータコイルと、
を備え、
前記ロータマグネットのモータ周方向における磁極数と前記複数のティース部間のスロット数との関係が、14極12スロットとされ、
前記磁極数をm、前記スロット数をnとした場合に、
前記第一ピッチの中心角γ度は、360度/n>γ≧360度/(m+1)を満たし、
前記第一ピッチの中心角γ度と前記第二ピッチの中心角δ度とは、γ+δ=360度÷n×2を満たす、
ブラシレスモータ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2010057798A JP2011193635A (ja) | 2010-03-15 | 2010-03-15 | ブラシレスモータ |
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JP2010057798A JP2011193635A (ja) | 2010-03-15 | 2010-03-15 | ブラシレスモータ |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014150710A (ja) * | 2013-01-11 | 2014-08-21 | Asmo Co Ltd | 回転電機 |
WO2021157657A1 (ja) * | 2020-02-07 | 2021-08-12 | ミネベアミツミ株式会社 | モータ |
JP2021180596A (ja) * | 2020-05-15 | 2021-11-18 | 株式会社デンソー | 回転電機 |
JP7241987B1 (ja) * | 2022-05-20 | 2023-03-17 | 三菱電機株式会社 | 永久磁石同期モータ |
-
2010
- 2010-03-15 JP JP2010057798A patent/JP2011193635A/ja active Pending
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