JP2011193025A - 回路基板装置 - Google Patents

回路基板装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011193025A
JP2011193025A JP2011129102A JP2011129102A JP2011193025A JP 2011193025 A JP2011193025 A JP 2011193025A JP 2011129102 A JP2011129102 A JP 2011129102A JP 2011129102 A JP2011129102 A JP 2011129102A JP 2011193025 A JP2011193025 A JP 2011193025A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inductor
wiring layer
wiring
circuit board
bridge line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011129102A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Sawai
徹郎 澤井
Shunichi Imaoka
俊一 今岡
Takeshi Yamaguchi
健 山口
Atsushi Saida
敦 齋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2011129102A priority Critical patent/JP2011193025A/ja
Publication of JP2011193025A publication Critical patent/JP2011193025A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Waveguides (AREA)

Abstract

【課題】電磁界の発生を抑制し、一方で小型化の要求に即した回路基板装置を提案する。
【解決手段】本発明の回路基板装置100において、第1配線層110は、第1インダクタ12と第2インダクタ14とを有する。誘電体層115は、第1インダクタ12および第2インダクタ14のそれぞれに電気的に接続する第1ビア70および第2ビア72を有する。第2配線層120は、第1ビア70および第2ビア72を電気的に接続するブリッジ線路30と、ブリッジ線路30の周囲に設けられて、第1配線層110における第1配線パターンおよび第2配線パターンの外縁を越えた位置に外縁をもつ導体パターン50とを有する。ブリッジ線路30は、コプレナー線路として機能し、電磁界の発生を抑制する。
【選択図】図5

Description

本発明は、ICチップなどを搭載するための回路基板装置に関し、特に複数の配線層を有する回路基板装置に関する。
携帯電話機に、通話機能以外の様々な付加機能を追加することが一般的になっている。携帯電話機を多機能化することで市場評価を獲得し、人気機種としての地位を確立することができる。特に近年では、ラジオを受信するFMチューナを搭載した携帯電話機の人気が高まり、各メーカとも、FMチューナの小型化に注力している。
FMチューナでは、発振回路に2つのスパイラル形状のコイルパターンが必要となる。従来では、ダイオード素子ではなく、バルク電位を制御可能なMOSトランジスタを利用することで、最大発振周波数を向上させる高周波発振回路を提案するものがある(例えば、特許文献1参照。)。また、複数のコイルパターンのそれぞれの外周部が誘電体を介して対向して構成したLC回路を備えた回路基板を提案するものもある(例えば、特許文献2参照。)。
特開2001−332931号公報 特開2004−87524号公報
2つのコイルパターンを同一の配線層上に形成し、それぞれのコイルパターンの一端同士を接続する回路基板装置を作製する場合、配線層の下層に位置する誘電体層において、それぞれのコイルパターンの一端から、誘電体層の下層に位置する別の配線層までビアを形成し、ビア間をブリッジ線路で電気的に接続する。ブリッジ線路およびコイルパターンの周辺には電磁界が発生するため、それぞれの近傍に他の回路が存在する場合には、その動作性能に悪影響を与えることがある。
例えば、回路基板装置が、ブリッジ線路を形成された側でボードに実装されるとき、ボードの表面ないしは表面近傍に形成された配線と電磁的に干渉して、回路基板装置の動作性能に変動が生じる。この場合には、ボードにおいて形成された配線も、回路基板装置におけるブリッジ線路やコイルパターンから電磁的な干渉を受けることになる。これにより、発振回路において発振周波数を固定することが困難となり、適切なチューニングに支障をきたす場合もある。
この状況への対策として、例えば、ブリッジ線路を封止した面を導電層(グランド)で全面被覆し、ブリッジ線路およびコイルパターンからの電磁界の漏れを抑制することが考えられる。しかしながら、全面導電層を形成することで工程数が増加するため、製造コストが上がる。さらに、導電層を形成することで、回路基板装置の全体の厚みが増し、小型化の要求に沿わないという問題もある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ブリッジ線路などから漏れる電磁界の発生を抑制し、一方で小型化の要求に即した回路基板装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の回路基板装置は、スパイラル状に形成された第1配線パターンと、スパイラル状に形成された第2配線パターンとを有する第1配線層と、第1配線パターンおよび第2配線パターンのそれぞれに電気的に接続する第1ビアおよび第2ビアを有する誘電体層と、第1ビアおよび第2ビアを電気的に接続するブリッジ線路と、ブリッジ線路の周囲に設けられて、第1配線層における第1配線パターンおよび第2配線パターンの外縁を越えた位置に外縁をもつ導体パターンとを有する第2配線層とを備える。回路基板装置がボード等に実装されるとき、導体パターンは、接地されたグランド層として機能してもよい。第1配線層、誘電体層および第2配線層は積層構造をとる。なお各配線パターンおよび導体パターンの外縁は、積層方向に垂直な平面を基準に定められる。導体パターンは、導体層と記載されてもよい。
この態様によると、導電層において、第1配線パターンおよび第2配線パターンで発生する電磁界の漏洩を抑制できる。また、導電層をブリッジ線路と同一層に形成することで、回路基板装置を薄型に形成することが可能となる。導体パターンの作用により、ブリッジ線路をコプレナー線路として機能させることで、ブリッジ線路からの電磁界の漏洩を抑制することができる。
第1配線パターンの中心および第2配線パターンの中心を結ぶ方向を第1の方向とし、第1の方向と垂直な方向を第2の方向とした場合、第1配線パターンの外縁および第2配線パターンの外縁の第1の方向に沿った長さは、その外縁の第2の方向に沿った長さより短くてもよい。この場合、第1ビアおよび第2ビアの間の距離を短くすることができ、ブリッジ線路の長さを短くできるため、ブリッジ線路からの電磁界の漏洩をさらに抑制できる。
第2配線層は、ブリッジ線路に替えて、第1ビアおよび第2ビアのそれぞれと電気的に接続する第1電極および第2電極を有してもよい。この場合、第1電極および第2電極と導体パターンの間のギャップの面積は、ブリッジ線路と導体パターンの間のギャップの面積より小さくすることが可能なため、第1配線パターンおよび第2配線パターンで発生する電磁界の漏洩をさらに抑制できる。また、回路基板装置を実装するボード等にブリッジ線路を形成する際に、特性調整が可能であり、回路設計の自由度が増す。
本発明の別の態様は、回路基板装置である。この回路基板装置は、所定の配線パターンを有する第1配線層と、所定の配線パターンに電気的に接続するビアを有する誘電体層と、ビアに接続するブリッジ線路と、ブリッジ線路の周囲に設けられて、第1配線層における所定の配線パターンの外縁を越えた位置に外縁をもつ導体パターンとを有する第2配線層とを備える。回路基板装置がボード等に実装されるとき、導体パターンは、接地されたグランド層として機能してもよい。
この態様によると、導電層において、所定の配線パターンで発生する電磁界の漏洩を抑制できる。また、導電層をブリッジ線路と同一層に形成することで、回路基板装置を薄型に形成することが可能となる。
本発明によれば、ブリッジ線路などから漏れる電磁界の発生を抑制し、小型化の要求に即した回路基板装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施例にかかるFMチューナ装置の発振回路の回路図を示す。発振回路10は、高周波発振用の第1MOSトランジスタ20、第2MOSトランジスタ22と、LC共振回路を構成する第1インダクタ12および第1可変容量16と、第2インダクタ14および第2可変容量18とを備える。第1インダクタ12および第1可変容量16
のLC回路と、第2インダクタ14および第2可変容量18のLC回路は、ブリッジ線路30を介して直列に接続される。制御電圧入力端子4から印加する電圧を制御することで、第1可変容量16および第2可変容量18の容量を変化させる。これにより、出力端子6および出力端子8から出力される発振周波数を可変にできる。出力端子6に至るノードをノードA、制御電圧入力端子4に至るノードをノードB、出力端子8に至るノードをノードCとする。
本実施例の発振回路10において、第1インダクタ12および第2インダクタ14と、これらを接続するブリッジ線路30は、ICチップを搭載する回路基板装置に作り込まれる。本実施例の回路基板装置は複数の配線層を有して構成され、本明細書では、第1インダクタ12および第2インダクタ14が形成される層を「第1配線層」、ブリッジ線路30が形成される層を「第2配線層」と呼ぶ。第1配線層と第2配線層の間には、誘電体層が設けられる。なお、第1可変容量16や第2可変容量18などの他の構成は、ICチップにて形成されてもよい。ICチップおよび回路基板装置は、パッケージICを構成する。
図2は、第1配線層と第2配線層の関係を概念的に示す図である。第1配線層110および第2配線層120は、回路基板装置100に構成される。第1配線層110において、第1インダクタ12および第2インダクタ14が、並んで設けられる。第1インダクタ12は、スパイラル状に形成された第1配線パターンとして構成され、同様に第2インダクタ14もスパイラル状に形成された第2配線パターンとして構成される。第1配線パターンおよび第2配線パターンは、ともに同一の特性を有して構成され、ここでは左右対称となるパターンをとる。したがって、第1配線パターンおよび第2配線パターンにおける配線の巻数、配線幅、また配線間の距離は等しく、インダクタ特性は同一である。
第1配線パターンの第1端部32は、第1インダクタ12の中心部に位置する。同様に、第2配線パターンの第2端部34は、第2インダクタ14の中心部に位置する。第2配線層120において、ブリッジ線路30は、第1端部32および第2端部34を結線する。既述したように、第1配線層110と第2配線層120との間には誘電体層(図示せず)が存在し、その誘電体層において、第1端部32および第2端部34が存在する位置にビアを形成することで、第1端部32を、ブリッジ線路30における第1接点36に電気的に接続し、また第2端部34を、ブリッジ線路30における第2接点38に電気的に接続する。
また第2配線層120において、導体パターン50がブリッジ線路30の周囲に設けられる。導体パターン50は、第1インダクタ12の第1配線パターンおよび第2インダクタ14の第2配線パターンの外縁を越えた位置に外縁をもつ。なお、第1配線パターンおよび第2配線パターンの外縁とは、第1配線パターンと第2配線パターンとを一体としてみた場合の外周枠に相当する。したがって、本実施例において、導体パターン50の外周は、第1配線パターンおよび第2配線パターンの外周枠よりも広く設定される。
図3は、第1インダクタ、第2インダクタおよびブリッジ線路の関係を概念的に示す図である。回路基板装置100において、ブリッジ線路30が、第1インダクタ12における第1端部32と第2インダクタ14における第2端部34とを電気的に接続する。
図4は、実施例にかかるパッケージICの断面構造を示す。パッケージIC1は、回路装置40および回路基板装置100を備える。回路装置40は、回路基板装置100に取り付けられる。回路基板装置100上にダイアタッチシート64が接着され、ダイアタッチシート64上にICチップ60が固定される。ICチップ60は、封止樹脂層62により保護される。また、図示は省略したが、ICチップ60は、たとえば、ワイヤボンディングなどによって、第1配線層110との間で電気的に接続される。
図4に示す断面構造は、図3における回路基板装置100のA−A断面に相当する。回路基板装置100は、上層から、コーティング層112、第1配線層110、誘電体層115、第2配線層120、コーティング層118を有して構成される。第1配線層110には、第1インダクタ12が形成されており、誘電体層115に設けられた第1ビア70が、第1インダクタ12の第1端部32に電気的に接続している。第1ビア70の他端は、ブリッジ線路30の第1接点36に電気的に接続している。
第2配線層120において、ブリッジ線路30と導体パターン50とが形成される。導体パターン50は、第1配線層110における第1インダクタ12の配線パターンの外縁を越えた位置に外縁を有している。すなわち、第1インダクタ12の第1配線パターンの下層には、導体パターン50が存在するように構成する。これにより、第1インダクタ12からの電磁界の漏れを導体パターン50において吸収することが可能となる。本実施例の回路基板装置100においては、導体パターン50において電磁界の漏洩を抑制するため、第2配線層120の他に別途接地層などを設けて電磁界の漏洩を抑制する必要がない。配線層が2段構造ですむため、回路基板装置100の製造工程が容易になるとともに、回路基板装置100の薄型化を実現することが可能となる。FMチューナ用の回路基板装置100においては、第1インダクタ12および第2インダクタ14が大きな面積をもつため、発生する電磁界も広範囲に広がり、外部の影響を受けやすい。第2配線層120は、本来、ブリッジ線路30を形成するための役割しか有していないが、第1インダクタ12および第2インダクタ14に対応する位置に導体パターン50を形成して電磁界の影響を抑制することは、製造コスト的に非常にメリットが高い。
図5は、回路基板装置の断面構造を示す。この断面構造は、図3におけるB−B断面に相当する。誘電体層115において、第1インダクタ12における第1端部32とブリッジ線路30における第1接点36とを電気的に接続する第1ビア70が設けられ、また第2インダクタ14における第2端部34とブリッジ線路30における第2接点38とを電気的に接続する第2ビア72が設けられる。これによりブリッジ線路30は、第1インダクタ12と第2インダクタ14とを結線する。
導体パターン50を、第1インダクタ12および第2インダクタ14の配線パターンを包含するように大きく形成することで、第1インダクタ12および第2インダクタ14において発生する電磁界がコーティング層118から下方に漏れる量を低減できる。これにより、パッケージIC1をボードに取り付けたときであっても、ボードの配線ないしは回路からの影響を抑制できるため、発振回路10は周波数の安定した信号を発振できる。
本実施例の回路基板装置100においては、ブリッジ線路30が、導体パターン50が周囲に設けられることでコプレナー線路として機能する。これにより、ブリッジ線路30において発生する電磁界を、導体パターン50に吸収させることができる。なお、コプレナー線路の特性インピーダンスは、第1インダクタ12の特性インピーダンスよりも低く設定されることが好ましい。なお、既述したように、第1インダクタ12および第2インダクタ14は左右対称の同一構造を有して構成されている。コプレナー線路の特性インピーダンスを低くすることで、発振回路10の安定動作を保証できる。
コプレナー線路の特性インピーダンスは、以下の式で求められる。
容量Cは、ブリッジ線路30と導体パターン50の間のギャップに依存し、ギャップが大きければ容量Cは小さくなり、ギャップが小さければ容量Cは大きくなる。したがって、コプレナー線路の特性インピーダンスを低減させるためには、ブリッジ線路30と導体パターン50の間のギャップを可能な限り小さくすることが好ましい。
図6は、回路基板装置の断面構造の変形例を示す。図6に示す回路基板装置100においては、ブリッジ線路30と導体パターン50のギャップを、図4に示すものよりも狭く構成している。これにより、コプレナー線路の特性インピーダンスを低くでき、したがってブリッジ線路30から漏れる電磁界は、導体パターン50に吸収されやすくなる。
第2配線層120において、ブリッジ線路30と導体パターン50の間のギャップは、第1配線層110の第1配線パターンにおける配線間の距離以下に設定されることが好ましい。配線間の距離以下とすることにより、第1配線層110の第1インダクタ12からの電磁界の漏れ量を狭くすることができる。このように、電磁界が漏洩する出口を狭めることで、電磁界の漏れ量を低減できる。また、ブリッジ線路30からの電磁界の漏れ量も低減される。これは、ギャップを狭めることで、コプレナー線路としての機能を高めたことによる。
図7は、ブリッジ線路と導体パターンのギャップを変化させたときの電磁界漏洩のシミュレーション結果を示す図である。図7(a)は、ギャップを狭めた場合の電界分布を示し、図7(b)は、図7(a)のシミュレーション条件よりもギャップを広げた場合の電界分布を示す。このシミュレーション結果により、ギャップを狭めた方が、電磁界の漏洩量を削減できることが分かる。
図8は、図2に示した第1配線層と第2配線層の関係の別の例を示す。第1配線層110および第2配線層120は、回路基板装置100に構成され、第1配線層110において、第1インダクタ12および第2インダクタ14が、並んで設けられる。第1端部32と第1接点36はビアで接続され、また第2端部34と第2接点38もビアで接続される。第2配線層120において、ブリッジ線路30は、第1端部32および第2端部34を結線する。
この変形例においては、誘電体層115において、ブリッジ線路30における第3接点39と、第1配線層110における接点33とを接続する第3ビアを形成する。これにより、制御電圧入力端子4に接続するノードBを、第1配線層110上に構成することが可能となる。既述したように、第1インダクタ12および第2インダクタ14が左右対称構造に形成されるため、第3接点39は、第1接点36および第2接点38の中点に形成され、また接点33も、第1端部32および第2端部34の中点に形成されることが好ましい。
ノードBに到達する線路を第1配線層110に配置することで、実装時にボード側に位置する第2配線層120にて露出する線路を減らすことができる。これにより、回路基板装置100の外部に漏洩する電磁界を低減でき、また回路基板装置100の外部から受ける電磁界の影響を低減できる。
図9は、図2に示した第1配線層と第2配線層の関係のさらに別の例を示す。この変形例の回路基板装置100において、図2と異なる点は、2つである。1つは、第1配線層110において、第1インダクタ12および第2インダクタ14の外縁が、横方向が縦方向より短い方形形状である点である。横方向とは、第1配線層110において第1端部32および第2端部34を結ぶ方向である。縦方向は、横方向と垂直な方向である。第1インダクタ12および第2インダクタ14の外縁を、横方向が縦方向より短い方形形状とすることで、正方形形状の場合と比較して、第1ビア70および第2ビア72の間の距離を短くすることができる。したがって、第2配線層120においてブリッジ線路30の長さを短くでき、ブリッジ線路30からの電磁界の漏洩をさらに抑制できる。また、第1配線層110において第1インダクタ12の第1端部32および第2インダクタ14の第2端部34の位置を縦方向に動かすスペースができるため、第1端部32および第2端部34の縦方向の位置を調整することで、第1インダクタ12および第2インダクタ14のインダクタ値を調整することができる。異なる点のもうひとつは、第1配線層110において第1インダクタ12の第1端部32および第2インダクタ14の第2端部34の位置が、第1インダクタ12および第2インダクタ14の中心位置より下方にある点である。この場合、第1端部32および第2端部34の位置が第1インダクタ12および第2インダクタ14の中心位置にある場合と比較して、第2配線層120においてブリッジ線路30のノードBに至る長さを短くできるため、ブリッジ線路30からの電磁界の漏洩をさらに抑制できる。
図10は、図9に示した第1配線層と第2配線層の関係の別の例を示す。この変形例においては、図8の場合と同様に、制御電圧入力端子4に接続するノードBを、第1配線層110上に構成しているので、実装時にボード側に位置する第2配線層120にて露出する線路を減らすことができる。これにより、回路基板装置100の外部に漏洩する電磁界を低減でき、また回路基板装置100の外部から受ける電磁界の影響を低減できる。
図11は、図8に示した第1配線層と第2配線層の関係のさらに別の例を示すとともに、回路基板装置を実装するボードとの関係を概念的に示す。第1配線層110については、図8のものと同様である。図8と異なる点は、2つである。1つは、第2配線層120が、ブリッジ線路30に替えて、第1ビア70、第2ビア72および第3ビアのそれぞれと電気的に接続する第1電極74、第2電極76および第3電極78を有している点である。もうひとつは、ブリッジ線路30が、回路基板装置100を実装するボード80に形成されている点である。ボード80において、ブリッジ線路30の周囲には、導体パターン52が設けられている。
図12は、図11に示した第1配線層、第2配線層およびボードの断面構造を示す。この断面構造は、図3におけるB−B断面に相当する。回路基板装置100は、上層から、コーティング層112、第1配線層110、誘電体層115、第2配線層120を有して構成される。第1配線層110には、第1インダクタ12および第2インダクタ14が形成されている。誘電体層115には、第1ビア70、第2ビア72および第3ビア73が設けられている。第2配線層120には、第1電極74、第2電極76および第3電極78と導体パターン50とが形成される。導体パターン50は、第1配線層110における第1インダクタ12の第1配線パターンおよび第2インダクタ14の第2配線パターンの外縁を越えた位置に外縁を有している。すなわち、第1インダクタ12の第1配線パターンおよび第2インダクタ14の第2配線パターンの下層には、導体パターン50が存在するように構成する。導体パターン50は、回路基板装置100がボード80に実装されるとき、接地されたグラウンド層として機能する。
第1ビア70は、第1インダクタ12の第1端部32と第1電極74とを電気的に接続する。第2ビア72は、第2インダクタ14の第2端部34と、第2電極76とを電気的に接続する。第3ビア73は、第1配線層110における接点33と第3電極78とを電気的に接続する。ブリッジ線路30は、ボード80上に形成されている。第2配線層120とボード80の間は、はんだにより電気的に接続される。第1はんだ84は、第1電極74とブリッジ線路30の第1接点36とを電気的に接続する。第2はんだ86は、第2電極76とブリッジ線路30の第2接点38とを電気的に接続する。第3はんだ88は、第3電極78とブリッジ線路30の第3接点39とを電気的に接続する。
図11および図12に示した変形例によれば、実装時にボード側に位置する第2配線層120において、第1電極74、第2電極76および第3電極78と導体パターン50との間のギャップの面積は、ブリッジ線路30と導体パターン50との間のギャップの面積より小さくすることが可能なため、回路基板装置100の外部に漏洩する電磁界を低減できる。また、回路基板装置100の外部から受ける電磁界の影響を低減できる。また、図11においてはボード80上に形成されたブリッジ線路30は、第1接点36、第2接点38および第3接点39を直線的に結ぶ例を示したが、ボード80上に設けられるブリッジ線路30は、ユーザ側において自由に形成できる。すなわち、各接点の間に部品を外付けしたり、ブリッジ線路30を曲線状に引き回したりすることで、特性調整が可能であり、回路設計の自由度が増す。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施例においては、FMチューナ用の回路基板装置100について説明したが、回路基板装置100は、他の用途に利用してもよい。例えば、回路基板装置100は、TVチューナ用に利用することも可能であり、また無線タグに利用することも可能である。回路基板装置100上には、ICチップだけでなく、受動部品などが搭載されてもよい。実施例では2つの配線層を有する2層構造について説明したが、回路基板装置100は、3つ以上の配線層を有する積層構造を有して構成されることも可能である。また、回路基板装置100はパッケージICの基礎となるだけでなく、モジュールやサブボードなどを構成してもよい。
実施例では、発振回路10の高周波発振用のトランジスタとして、MOSトランジスタを使用する例を説明したが、発振回路10の高周波発振用のトランジスタとしては、バイポーラトランジスタを使用することもできる。また、ブリッジ線路30は、各図に示されるような第1接点36および第2接点38、あるいは第1接点36、第2接点38および第3接点39を結ぶ直線状の最短配線には限定されない。ブリッジ線路30は、折れ線状あるいは曲線状の配線であってもよい。この場合、回路設計の自由度が増す。
また、第1接点36および第2接点38、あるいは第1接点36、第2接点38および第3接点39の縦方向の位置は、各図に示したように一致する場合には限定されない。これらの縦方向の位置は、オフセットしてもよい(ずれていてもよい)。この場合、回路設計の自由度が増す。このことは、特に図9および図10のように第1インダクタ12および第2インダクタ14を長方形形状とした場合に顕著にいえる。また、図11および図12に示した変形例では、図8と同様に、制御電圧入力端子4に接続するノードBを、第1配線層110上に構成する例を示したが、ノードBは、ボード80に構成されてもよい。この場合、第2配線層120において第3電極78を設ける必要がなくなり、回路基板装置100の外部に漏洩する電磁界をさらに低減できる。
また、スパイラル状に形成された第1配線パターンおよび第2配線パターンは、各図に
示されるような方形の形状に限定されない。スパイラル状に形成された第1配線パターンおよび第2配線パターンは、円状、楕円状あるいは任意の多角形の形状であってもよい。また、回路基板装置100には第1インダクタ12および第2インダクタ14の2つのコイルパターンが形成されている場合について説明したが、第1配線層110においては他の所定の配線パターンが形成されていてもよい。この場合であっても、誘電体層115には、所定の配線パターンに電気的に接続するビアが形成され、第2配線層120には、ビアに接続するブリッジ線路30と、第1配線層110における配線パターンの外縁を越えた位置に外縁をもつ導体パターン50とが形成される。これにより、配線パターンから第2配線層120の下方に漏洩する電界量を低減できる。また、ブリッジ線路30がコプレナー線路として機能することで、ブリッジ線路30からの電磁界の漏洩量も低減することが可能となる。
本発明の実施例にかかるFMチューナ装置の発振回路の回路図である。 回路基板装置における第1配線層と第2配線層の関係を概念的に示す図である。 回路基板装置における第1インダクタ、第2インダクタおよびブリッジ線路の関係を概念的に示す図である。 実施例にかかるパッケージICの断面構造を示す図である。 回路基板装置の断面構造を示す図である。 回路基板装置の断面構造の変形例を示す図である。 ブリッジ線路と導体パターンのギャップを変化させたときの電磁界漏洩のシミュレーション結果を示す図である。 図2に示した第1配線層と第2配線層の関係の別の例を示す図である。 図2に示した第1配線層と第2配線層の関係のさらに別の例を示す図である。 図9に示した第1配線層と第2配線層の関係の別の例を示す図である。 図8に示した第1配線層と第2配線層の関係のさらに別の例を示すとともに、回路基板装置を実装するボードとの関係を概念的に示す図である。 図11に示した第1配線層、第2配線層およびボードの断面構造を示す図である。
1・・・パッケージIC、10・・・発振回路、12・・・第1インダクタ、14・・・第2インダクタ、30・・・ブリッジ線路、32・・・第1端部、34・・・第2端部、40・・・回路装置、50・・・導体パターン、60・・・ICチップ、70・・・第1ビア、72・・・第2ビア、100・・・回路基板装置、110・・・第1配線層、115・・・誘電体層、120・・・第2配線層。

Claims (3)

  1. 所定の配線パターンを有する第1配線層と、
    前記所定の配線パターンに電気的に接続するビアを有する誘電体層と、
    前記ビアに接続するブリッジ線路と、前記ブリッジ線路の周囲に設けられて、前記第1配線層における前記所定の配線パターンの外縁を越えた位置に外縁をもつ導体パターンとを有する第2配線層と、
    を備えることを特徴とする回路基板装置。
  2. 前記第2配線層において、前記ブリッジ線路は、前記導体パターンが周囲に設けられることでコプレナー線路として機能することを特徴とする請求項1に記載の回路基板装置。
  3. 前記コプレナー線路の特性インピーダンスは、前記所定の配線パターンの特性インピーダンスよりも低く設定されることを特徴とする請求項2に記載の回路基板装置。
JP2011129102A 2005-01-31 2011-06-09 回路基板装置 Pending JP2011193025A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011129102A JP2011193025A (ja) 2005-01-31 2011-06-09 回路基板装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005024422 2005-01-31
JP2005024422 2005-01-31
JP2011129102A JP2011193025A (ja) 2005-01-31 2011-06-09 回路基板装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005346372A Division JP4799150B2 (ja) 2005-01-31 2005-11-30 回路基板装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011193025A true JP2011193025A (ja) 2011-09-29

Family

ID=44797556

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011129102A Pending JP2011193025A (ja) 2005-01-31 2011-06-09 回路基板装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011193025A (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0786863A (ja) * 1993-06-29 1995-03-31 Taiyo Yuden Co Ltd ノイズ除去部品
JPH09293826A (ja) * 1996-04-26 1997-11-11 Kyocera Corp 高周波用半導体装置
JP2000022042A (ja) * 1998-06-30 2000-01-21 Kyocera Corp 高周波用パッケージ
JP2002330008A (ja) * 2001-05-02 2002-11-15 Murata Mfg Co Ltd 積層型方向性結合器
JP2003163467A (ja) * 2001-05-14 2003-06-06 Fuji Xerox Co Ltd プリント配線基板及びプリント配線基板設計支援装置
JP2003218610A (ja) * 2002-01-17 2003-07-31 Mitsubishi Electric Corp 高周波線路

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0786863A (ja) * 1993-06-29 1995-03-31 Taiyo Yuden Co Ltd ノイズ除去部品
JPH09293826A (ja) * 1996-04-26 1997-11-11 Kyocera Corp 高周波用半導体装置
JP2000022042A (ja) * 1998-06-30 2000-01-21 Kyocera Corp 高周波用パッケージ
JP2002330008A (ja) * 2001-05-02 2002-11-15 Murata Mfg Co Ltd 積層型方向性結合器
JP2003163467A (ja) * 2001-05-14 2003-06-06 Fuji Xerox Co Ltd プリント配線基板及びプリント配線基板設計支援装置
JP2003218610A (ja) * 2002-01-17 2003-07-31 Mitsubishi Electric Corp 高周波線路

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7750434B2 (en) Circuit substrate structure and circuit apparatus
US9881882B2 (en) Semiconductor package with three-dimensional antenna
US7432580B2 (en) Semiconductor device with a substrate having a spiral shaped coil
US7365628B2 (en) Semiconductor apparatus
WO2009082003A1 (ja) 電磁バンドギャップ素子及びそれを用いたアンテナ並びにフィルタ
JP4732128B2 (ja) 高周波無線モジュール
JP2004296613A (ja) 半導体装置
KR100475477B1 (ko) 인덕턴스 소자 및 반도체 장치
JP6973667B2 (ja) 回路基板及び電子機器
JP2010161271A (ja) 半導体パッケージ
JP2019212870A (ja) 電子部品モジュール
JP6102770B2 (ja) 高周波モジュール
US20230156910A1 (en) Circuit board and electronic device
JP4799150B2 (ja) 回路基板装置
WO2018012378A1 (ja) コイルモジュール
WO2020196131A1 (ja) 電子部品モジュール
WO2007049382A1 (ja) 高周波モジュール
JP2011193025A (ja) 回路基板装置
JP5207587B2 (ja) 回路装置
JP6256575B2 (ja) 高周波モジュール
JP3111672U (ja) 高周波電子部品
KR100593894B1 (ko) 튜닝 가능한 집적 수동 소자
JP2019121993A (ja) 無線通信モジュール、プリント基板、および製造方法
JP7464210B1 (ja) Rfidモジュール
JP2011187662A (ja) 半導体パッケージ、基板、電子部品、及び半導体パッケージの実装方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110704

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20111118

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20111130

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20130628

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130731

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130820

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20131217