JP2002330008A - 積層型方向性結合器 - Google Patents

積層型方向性結合器

Info

Publication number
JP2002330008A
JP2002330008A JP2001135337A JP2001135337A JP2002330008A JP 2002330008 A JP2002330008 A JP 2002330008A JP 2001135337 A JP2001135337 A JP 2001135337A JP 2001135337 A JP2001135337 A JP 2001135337A JP 2002330008 A JP2002330008 A JP 2002330008A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
line
sub
main
lines
directional coupler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001135337A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4360044B2 (ja
Inventor
Hiroshi Masuda
博志 増田
Noriaki Tsukada
憲彰 塚田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2001135337A priority Critical patent/JP4360044B2/ja
Publication of JP2002330008A publication Critical patent/JP2002330008A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4360044B2 publication Critical patent/JP4360044B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Transmitters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数帯毎に独立して電気特性を最適化する
ことができ、かつ、主線路間のアイソレーションが優れ
ている積層型方向性結合器を提供する。 【解決手段】 主線路14,15は渦巻形状である。副
線路13は渦巻形状の結合線路部13a,13bを有し
ている。結合線路部13aはシート12dの左半分に形
成され、結合線路部13bは右半分に形成されている。
結合線路部13aと13bは、シート12cに設けた中
継電極16およびビアホール25を介して電気的に直列
に接続される。主線路14の渦巻状パターンと結合線路
部13aの渦巻状パターンとは平面視で略重なってお
り、対向している部分で電磁結合して結合器1を構成す
る。同様に、主線路15の渦巻状パターンと結合線路部
13bの渦巻状パターンとは平面視で略重なっており、
対向している部分で電磁結合して結合器2を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型方向性結合
器、特に、携帯電話などの無線通信機器などに使用され
る積層型方向性結合器に関する。
【0002】
【従来の技術】1/4波長に相当する電気長を有する伝
送線路を用いた方向性結合器は、高周波機器に従来から
用いられている。また、積層型方向性結合器も、小型で
あるという利点から携帯電話等の小型無線通信機器に広
く用いられている。
【0003】ところで、近年、一つの携帯電話端末機で
二つの周波数帯での通話ができるデュアルバンド携帯電
話の提案がなされている。そして、このデュアルバンド
携帯電話端末機に使用される積層型方向性結合器とし
て、特開平11−261313号公報記載のものが知ら
れている。この方向性結合器は、図8に示すように、主
線路3,5をそれぞれ表面に設けた誘電体シート2b,
2dと、副線路4を表面に設けた誘電体シート2cと、
グランド電極6,7をそれぞれ表面に設けた誘電体シー
ト2a,2e等で構成されている。主線路3,5は、シ
ート2b,2cを挟んでそれぞれ副線路4に対向するよ
うに形成されている。従って、主線路3と副線路4、並
びに、主線路5と副線路4は、それぞれ電磁結合して結
合器を構成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の積層型
方向性結合器1は、二つの主線路3,5がそれぞれ副線
路4の共通の部分に電磁結合しているため、主線路3と
5の間のアイソレーションが悪いという問題があった。
【0005】また、主線路3は二つの使用中心周波数の
うちいずれか一方の使用中心周波数の1/4波長に相当
する電気長に設定され、主線路5は他方の使用中心周波
数の1/4波長に相当する電気長に設定されている。つ
まり、主線路3,5はそれぞれ最適の電気長に設定され
ており、異なる電気長を有している。ところが、副線路
4は共用されているため、副線路4の電気長は、主線路
3と5を比較して長い方の電気長に合わされている。従
って、デュアルバンド携帯電話端末機の二つの周波数帯
のそれぞれに対してアイソレーション特性や電磁結合特
性などを個別に最適化することができないという不具合
があった。
【0006】そこで、本発明の目的は、周波数帯毎に独
立して電気特性を最適化することができ、かつ、主線路
間のアイソレーションが優れている積層型方向性結合器
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段と作用】前記目的を達成す
るため、本発明に係る積層型方向性結合器は、(a)高
周波信号が伝送される二つ以上の主線路と、(b)前記
二つ以上の主線路にそれぞれ電磁気的に結合する二つ以
上の結合線路部を有する一つの副線路と、(c)前記主
線路および前記副線路の少なくともいずれか一つの線路
に対向したグランド電極と、(d)前記主線路と前記副
線路と前記グランド電極の間にそれぞれ配置された誘電
体層とを備え、(e)前記主線路と前記副線路と前記グ
ランド電極と前記誘電体層とを積み重ねて積層体を構成
するとともに、前記副線路の結合線路部を前記積層体の
積み重ね方向に対して垂直な方向に並置していること、
を特徴とする。
【0008】以上の構成により、副線路が複数の結合線
路部にて構成され、これらの結合線路部のそれぞれが主
線路に独立して電磁気的に結合する。つまり、複数の主
線路はそれぞれ副線路の異なる部分に電磁結合している
ため、主線路間のアイソレーションが改善される。さら
に、副線路のそれぞれの結合線路部毎に、その電気長な
どを設定できる。
【0009】また、主線路や副線路の伝送線路に対向し
ているグランド電極を省くことにより、伝送線路の磁界
によりグランド電極に発生していた渦電流損を削減でき
る。さらに、前述の積層型方向性結合器において、主線
路と副線路を入れ替えて、二つ以上の副線路と、二つ以
上の結合線路部を有する一つの主線路とを備えるように
してもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る積層型方向性
結合器の実施の形態について添付の図面を参照して説明
する。各実施形態において、同一部品及び同一部分には
同じ符号を付した。
【0011】[第1実施形態、図1〜図3]図1に示す
ように、積層型方向性結合器11は、主線路14,15
をそれぞれ表面に設けた誘電体シート12e,12g
と、副線路13を表面に設けた誘電体シート12dと、
グランド電極20,21をそれぞれ表面に設けた誘電体
シート12b,12i等で構成されている。誘電体シー
ト12a〜12iの材料としては、エポキシ等の樹脂あ
るいはセラミック誘電体等が用いられる。第1実施形態
では、誘電体シート12a〜12iの材料として、誘電
体セラミック粉末を結合剤と共に混練した後、シート状
にしたものを用いた。各誘電体シート12a〜12iの
シート厚は所定の寸法に設定されている。つまり、シー
ト12b,12d,12f,12hは、他のシート12
a,12c,12e,12g,12iより厚く設定され
ている。このとき、シート12b,12d,12f,1
2hの厚さは、他のシート12a等と同じシート厚のも
のを複数枚積み重ねて確保してもよいし、1枚の厚いシ
ートを用いて確保してもよい。
【0012】主線路14は渦巻形状であり、シート12
eの左半分に形成されている。主線路14の一端は、シ
ート12eに設けたビアホール25を介して、引出し電
極18に電気的に接続される。主線路15は渦巻形状で
あり、シート12gの右半分に形成されている。主線路
15の一端は、シート12gに設けたビアホール25を
介して、引出し電極19に電気的に接続される。主線路
14,15は、それぞれ使用中心周波数の1/4波長に
相当する電気長を有している。
【0013】副線路13は、渦巻形状の結合線路部13
a,13bを有している。結合線路部13aはシート1
2dの左半分に形成され、結合線路部13bは右半分に
形成されている。結合線路部13aと13bは、シート
12cに設けた中継電極16およびビアホール25を介
して電気的に直列に接続される。
【0014】シールド用グランド電極20,21は、そ
れぞれシート12b,12iの略全面に設けられてい
る。これらのシールド用グランド電極20,21は方向
性結合器の特性を考慮して、主線路14,15や副線路
13の結合線路部13a,13bから所定の距離だけ離
れた位置に配置されることが好ましい。ただし、グラン
ド電極20,21は、片方が設けられていなくてもよ
い。主線路14,15、副線路13及びシールド用電極
20,21などは、スパッタリング法、蒸着法、印刷
法、フォトリソグラフィ法等の方法により形成され、A
g−Pd,Ag,Pd,Cu等の材料からなる。
【0015】各シート12a〜12iは積み重ねられ、
一体的に焼成されることにより、図2に示すように矩形
体状の積層体30とされる。積層体30には8個の外部
電極31〜36,G1,G2が形成されている。これら
の外部電極31〜36,G1,G2はスパッタリング
法、蒸着法、塗布法、印刷法等の方法によって形成さ
れ、Ag−Pd,Ag,Pd,Cu,Cu合金などの材
料からなる。
【0016】積層体30の手前側および奥側の側面に形
成された外部電極31,32はそれぞれ、主線路14お
よび引出し電極18に電気的に接続しており、主線路1
4の外部端子として機能する。外部電極33,34はそ
れぞれ、引出し電極19および主線路15に電気的に接
続しており、主線路15の外部端子として機能する。外
部電極G1,G2は、シールド電極17およびグランド
電極20,21に電気的に接続し、グランド端子として
機能する。積層体30の左右の端面に形成された外部電
極35,36はそれぞれ、副線路13の結合線路部13
a,13bに電気的に接続しており、副線路13の外部
端子として機能する。図3に積層型方向性結合器11の
電気等価回路図を示す。
【0017】以上の構成からなる方向性結合器11にお
いて、副線路13および主線路14,15はシールド用
グランド電極20,21の間に配置され、ストリップラ
イン構造をしている。そして、主線路14と副線路13
の結合線路部13aがシート12dを挟んで対向するよ
うに形成されている。従って、主線路14の渦巻状パタ
ーンと結合線路部13aの渦巻状パターンとは平面視で
略重なっており、対向している部分で電磁結合(ライン
結合)して結合器1を構成する。同様に、主線路15の
渦巻状パターンと結合線路部13bの渦巻状パターンと
は平面視で略重なっており、対向している部分で電磁結
合(ライン結合)して結合器2を構成する。
【0018】ここに、隣り合う結合器1と2でそれぞれ
発生する磁束の方向が逆方向になるように、結合線路部
13a,13bと主線路14,15が巻回されている。
具体的には、結合線路部13aと主線路14は、方向性
結合器11の上面側から見て時計回り方向に巻回してい
る。一方、結合線路部13bと主線路15は、反時計回
り方向に巻回している。これにより、結合器1で発生す
る磁束と結合器2で発生する磁束とが電磁的に結合せ
ず、結合器1と2の間のアイソレーションをより一層向
上させることができる。ただし、結合器1と2でそれぞ
れ発生する磁束方向が同じ方向であってもよいことは言
うまでもない。
【0019】さらに、本第1実施形態では、結合線路部
13aと13bの間にシールド電極17を設けて結合器
1と2の電磁的結合を防止している。このシールド電極
17の替わりに、長尺状ビアホールを誘電体シート12
dに形成してもよい。
【0020】また、副線路13が、二つの結合線路部1
3a,13bを有し、これら二つの結合線路部13a,
13bのそれぞれが主線路14,15に独立して電磁気
的に結合しているので、主線路14と15の間のアイソ
レーションを改善することができる。さらに、電気長の
異なる主線路14,15に合わせて、結合線路部13
a,13b毎に電気長を設定できるため、二つの使用周
波数帯のそれぞれに対してアイソレーション特性や電磁
結合特性などを個別に最適化することができる。
【0021】また、方向性結合器11の電気特性を調整
する場合、誘電体シート12d,12e,12fの厚み
や、副線路13の結合線路部13a,13bおよび主線
路14,15のライン幅あるいは巻回数を変えることに
より、主線路14と結合線路部13aの間の電磁結合、
並びに、主線路15と結合線路部13bの間の電磁結合
を調整する。ライン幅や巻回数を変えて調整する場合に
は、主線路14と15が同一誘電体シート上に配置され
ていてもよい。
【0022】次に、この方向性結合器11をデュアルバ
ンド携帯電話端末機の送信回路部に使用した場合につい
て、図3を参照して説明する。通常、高周波(マイクロ
波)信号の送信は、使用する二つのシステム(例えば9
00MHz帯と1800MHz帯)に対応するそれぞれ
の信号を同時に送信することはなく、二つの結合器1と
2が同時に動作することはない。
【0023】変調回路部から伝送されてきた高周波の伝
送信号は、送信電力増幅器41で増幅された後、方向性
結合器11、分波器42を経てアンテナ43に供給さ
れ、該アンテナ43から空中に放射される。方向性結合
器11の副線路13の一端は抵抗Rで終端され、他端は
自動利得制御回路44に電気的に接続されている。この
副線路13は、主線路14(又は15)を送信電力増幅
器41から分波器42に向かって伝送される送信信号に
結合して、それに比例する出力(送信信号の数十〜数分
の一の電力)を取り出し、自動利得制御回路44に供給
している。自動利得制御回路44は、副線路13から取
り出された前記出力をモニタすると共に、送信電力増幅
器41のゲインを制御している。
【0024】[第2実施形態、図4及び図5]伝送線路
(主線路や副線路)に対向しているグランド電極には、
伝送線路の磁界により渦電流が発生する。この渦電流に
よる損失は、方向性結合器のQを劣化させる。そこで、
本第2実施形態では、この渦電流損によるQの劣化を防
止することができる方向性結合器について説明する。
【0025】図4及び図5に示すように、第2実施形態
の積層型方向性結合器51は、前記第1実施形態の方向
性結合器11において、シールド用グランド電極及びグ
ランド外部電極を省いたものと同様のものである。従っ
て、主線路14,15や副線路13の磁界によってグラ
ンド電極に発生していた渦電流損を削減することができ
る。この結果、方向性結合器51のQが向上し、挿入損
失を抑えることができる。なお、誘電体シート12b又
は12iのいずれか一方の誘電体シートのみに、シール
ド用グランド電極を形成してもよい。
【0026】[第3実施形態、図6及び図7]本発明に
係る積層型方向性結合器が内蔵する結合器の数は、2以
上任意である。そこで、第3実施形態は、三つの結合器
を内蔵したものについて説明する。
【0027】図6に示すように、方向性結合器61は、
主線路64,65,66をそれぞれ表面に設けた誘電体
シート12e,12i,12gと、副線路63の三つの
結合線路部63a,63b,63cをそれぞれ表面に設
けた誘電体シート12c,12dと、共通グランド電極
70及び個別グランド電極71,72,73をそれぞれ
表面に設けた誘電体シート12b,12k,12l,1
2m等で構成されている。
【0028】渦巻形状の主線路64,65,66はそれ
ぞれ、ビアホール25を介して引出し電極67,68,
69に電気的に接続される。主線路64〜66は、相互
に巻回数が異なっており、それぞれ使用中心周波数の1
/4波長に相当する電気長を有している。副線路63は
渦巻形状の結合線路部63a,63b,63cを有して
いる。これら結合線路部63a〜63cは、引出し電極
64とともに、ビアホール25を介して電気的に直列に
接続される。
【0029】各シート12a〜12mは積み重ねられ、
一体的に焼成されることにより、図7に示すように積層
体80とされる。積層体80には12個の外部電極81
〜88,G1〜G4が形成されている。外部電極81,
82はそれぞれ、主線路64および引出し電極67に電
気的に接続し、主線路64の外部端子として機能する。
外部電極83,84はそれぞれ、主線路65および引出
し電極68に電気的に接続し、主線路65の外部端子と
して機能する。外部電極85,86はそれぞれ、主線路
66および引出し電極69に電気的に接続し、主線路6
6の外部端子として機能する。
【0030】外部電極G1,G2は、共通グランド電極
70および個別グランド電極71に電気的に接続し、グ
ランド端子として機能する。外部電極G3,G4は、共
通グランド電極70および個別グランド電極72,73
に電気的に接続し、グランド端子として機能する。さら
に、外部電極87,88はそれぞれ、副線路63の結合
線路部63aおよび引出し電極64に電気的に接続し、
副線路63の外部端子として機能する。
【0031】以上の構成からなる方向性結合器61にお
いて、主線路64と結合線路部63aは対向している部
分で電磁結合(ライン結合)して結合器1を構成する。
同様に、主線路65と結合線路部63b、並びに、主線
路66と結合線路部63cは、それぞれ対向している部
分で電磁結合(ライン結合)して結合器2、結合器3を
構成する。従って、例えば、結合器1〜3をそれぞれ、
GSMの高周波信号とDCSの高周波信号とPCSの高
周波信号に対応したものにできる。
【0032】[他の実施形態]なお、本発明に係る積層
型方向性結合器は前記実施形態に限定するものではな
く、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
例えば、前記第1〜第3実施形態の方向性結合器11,
51,61において、主線路と副線路を入れ替え、二つ
以上の副線路と、二つ以上の結合線路部を有する一つの
主線路とを備える方向性結合器として使用してもよい。
具体的には、第1及び第2実施形態の方向性結合器1
1,51において、渦巻状パターン14,15を副線路
とし、渦巻状パターン13a,13bをそれぞれ主線路
の結合線路部として使用してもよい。
【0033】また、主線路および副線路の形状は任意で
あり、渦巻状の他に、蛇行状、直線状であってもよい。
また、主線路および副線路は、必ずしも1/4波長の長
さに設定する必要はなく、ライン幅も全ての線路が等し
い寸法に設定される必要もない。
【0034】また、主線路および副線路は、二つのグラ
ンド電極の間に配置されたストリップライン構造に限る
ものではなく、誘電体基板(裏面にグランド電極を設け
ている)の表面に、線路部が配置された、いわゆるマイ
クロストリップライン構造であってもよい。さらに、主
線路と副線路の電磁結合はライン結合に限るものではな
い。複数の渦巻状線路パターンをビアホールを介して直
列に接続し、多層構造の主線路や副線路を構成した場合
には、主線路と副線路はコイル結合する。
【0035】また、前記実施形態は、積層体の上面側か
ら下面側に向かって、伝送線路を副線路、主線路、主線
路の順で配置しているが、必ずしもこれに限定するもの
ではない。例えば、主線路、副線路、主線路の順で配置
してもよい。
【0036】また、前記実施形態は個産品の場合を例に
して説明したが、量産時の場合には複数個分の方向性結
合器を備えたマザー基板を製作し、所望のサイズに切り
出して製品とすることができる。さらに、前記実施形態
は、導体が形成された誘電体シートを積み重ねた後、一
体的に焼成するものであるが、必ずしもこれに限定され
ない。シートは予め焼成されたものを用いてもよい。ま
た、以下に説明する製法によって方向性結合器を製作し
てもよい。印刷等の手段によりペースト状の誘電体材料
を塗布して誘電体層を形成した後、その誘電体層の表面
にペースト状の導電体材料を塗布して任意の導体を形成
する。次に、ペースト状の誘電体材料を前記導体の上か
ら塗布する。こうして順に重ね塗りすることによって積
層構造を有する方向性結合器が得られる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、副線路が複数の結合線路部にて構成され、これ
らの結合線路部のそれぞれが主線路に独立して電磁気的
に結合する。つまり、複数の主線路はそれぞれ副線路の
異なる部分に電磁結合しているため、主線路間のアイソ
レーションを改善することができる。さらに、副線路の
それぞれの結合線路部毎に、その電気長などを設定でき
る。従って、使用周波数帯のそれぞれに対して電気特性
を個別に最適化することができる。
【0038】また、主線路や副線路の伝送線路に対向し
ているグランド電極を省くことにより、伝送線路の磁界
によりグランド電極に発生していた渦電流損を削減でき
る。さらに、積層型方向性結合器において、二つ以上の
副線路と、二つ以上の結合線路部を有する一つの主線路
とを備えることにより、通信機器の設計の自由度が大き
くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層型方向性結合器の第1実施形
態を示す分解斜視図。
【図2】図1に示されている積層型方向性結合器の外観
を示す斜視図。
【図3】図1に示されている積層型方向性結合器を用い
た携帯電話端末機の送信回路部の構成を示す電気ブロッ
ク図。
【図4】本発明に係る積層型方向性結合器の第2実施形
態を示す分解斜視図。
【図5】図4に示されている積層型方向性結合器の外観
を示す斜視図。
【図6】本発明に係る積層型方向性結合器の第3実施形
態を示す分解斜視図。
【図7】図6に示されている積層型方向性結合器の外観
を示す斜視図。
【図8】従来の積層型方向性結合器を示す分解斜視図。
【符号の説明】
11,51,61…積層型方向性結合器 12a〜12m…誘電体シート 13,63…副線路 13a,13b,63a〜63c…結合線路部 14,15,64,65,66…主線路 20,21,70〜73…グランド電極 30,80…積層体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波信号が伝送される二つ以上の主線
    路と、 前記二つ以上の主線路にそれぞれ電磁気的に結合する二
    つ以上の結合線路部を有する一つの副線路と、 前記主線路および前記副線路の少なくともいずれか一つ
    の線路に対向したグランド電極と、 前記主線路と前記副線路と前記グランド電極の間にそれ
    ぞれ配置された誘電体層とを備え、 前記主線路と前記副線路と前記グランド電極と前記誘電
    体層とを積み重ねて積層体を構成するとともに、前記副
    線路の結合線路部を前記積層体の積み重ね方向に対して
    垂直な方向に並置していること、 を特徴とする積層型方向性結合器。
  2. 【請求項2】 高周波信号が伝送される二つ以上の主線
    路と、 前記二つ以上の主線路にそれぞれ電磁気的に結合する二
    つ以上の結合線路部を有する一つの副線路と、 前記主線路と前記副線路との間にそれぞれ配置された誘
    電体層とを備え、 前記主線路と前記副線路と前記誘電体層とを積み重ねて
    積層体を構成するとともに、前記副線路の結合線路部を
    前記積層体の積み重ね方向に対して垂直な方向に並置
    し、前記積層体にグランド電極を設けないこと、 を特徴とする積層型方向性結合器。
  3. 【請求項3】 高周波信号が伝送される二つ以上の副線
    路と、 前記二つ以上の副線路にそれぞれ電磁気的に結合する二
    つ以上の結合線路部を有する一つの主線路と、 前記主線路および前記副線路の少なくともいずれか一つ
    の線路に対向したグランド電極と、 前記主線路と前記副線路と前記グランド電極の間にそれ
    ぞれ配置された誘電体層とを備え、 前記主線路と前記副線路と前記グランド電極と前記誘電
    体層とを積み重ねて積層体を構成するとともに、前記主
    線路の結合線路部を前記積層体の積み重ね方向に対して
    垂直な方向に並置していること、 を特徴とする積層型方向性結合器。
  4. 【請求項4】 高周波信号が伝送される二つ以上の副線
    路と、 前記二つ以上の副線路にそれぞれ電磁気的に結合する二
    つ以上の結合線路部を有する一つの主線路と、 前記主線路と前記副線路との間にそれぞれ配置された誘
    電体層とを備え、 前記主線路と前記副線路と前記誘電体層とを積み重ねて
    積層体を構成するとともに、前記主線路の結合線路部を
    前記積層体の積み重ね方向に対して垂直な方向に並置
    し、前記積層体にグランド電極を設けないこと、 を特徴とする積層型方向性結合器。
JP2001135337A 2001-05-02 2001-05-02 積層型方向性結合器 Expired - Fee Related JP4360044B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001135337A JP4360044B2 (ja) 2001-05-02 2001-05-02 積層型方向性結合器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001135337A JP4360044B2 (ja) 2001-05-02 2001-05-02 積層型方向性結合器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002330008A true JP2002330008A (ja) 2002-11-15
JP4360044B2 JP4360044B2 (ja) 2009-11-11

Family

ID=18982819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001135337A Expired - Fee Related JP4360044B2 (ja) 2001-05-02 2001-05-02 積層型方向性結合器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4360044B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006123482A1 (ja) * 2005-05-20 2006-11-23 Murata Manufacturing Co., Ltd. 積層型方向性結合器
JP2011193025A (ja) * 2005-01-31 2011-09-29 Sanyo Electric Co Ltd 回路基板装置
CN104577289A (zh) * 2013-10-22 2015-04-29 株式会社村田制作所 定向耦合器
JP2018207473A (ja) * 2017-06-01 2018-12-27 株式会社村田製作所 双方向性結合器、モニタ回路、およびフロントエンド回路
WO2020066804A1 (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 株式会社村田製作所 方向性結合器

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5477469B2 (ja) * 2010-07-06 2014-04-23 株式会社村田製作所 電子部品
CN102593567A (zh) * 2012-03-22 2012-07-18 南京理工大学常熟研究院有限公司 超宽带多倍频程微型定向耦合器

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011193025A (ja) * 2005-01-31 2011-09-29 Sanyo Electric Co Ltd 回路基板装置
WO2006123482A1 (ja) * 2005-05-20 2006-11-23 Murata Manufacturing Co., Ltd. 積層型方向性結合器
US7504907B2 (en) 2005-05-20 2009-03-17 Murata Manufacturing Co., Ltd. Multilayer directional coupler
CN104577289A (zh) * 2013-10-22 2015-04-29 株式会社村田制作所 定向耦合器
JP2015109630A (ja) * 2013-10-22 2015-06-11 株式会社村田製作所 方向性結合器
US9843085B2 (en) 2013-10-22 2017-12-12 Murata Manufacturing Co., Ltd. Directional coupler
JP2018207473A (ja) * 2017-06-01 2018-12-27 株式会社村田製作所 双方向性結合器、モニタ回路、およびフロントエンド回路
WO2020066804A1 (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 株式会社村田製作所 方向性結合器
CN112740477A (zh) * 2018-09-28 2021-04-30 株式会社村田制作所 定向耦合器
CN112740477B (zh) * 2018-09-28 2023-02-17 株式会社村田制作所 定向耦合器

Also Published As

Publication number Publication date
JP4360044B2 (ja) 2009-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3780414B2 (ja) 積層型バラントランス
JP2656000B2 (ja) ストリップライン型高周波部品
JP2990652B2 (ja) 積層型バルントランス
US6628189B2 (en) Laminated balun transformer
JP4360044B2 (ja) 積層型方向性結合器
JP4783996B2 (ja) 積層型複合バラントランス
JPH10154917A (ja) ローパスフィルタ
JP3664358B2 (ja) 方向性結合器及び、それを用いた携帯電話
JP2702894B2 (ja) 方向性結合器
JP3830046B2 (ja) 方向性結合器
JP4360045B2 (ja) 積層型方向性結合器
JP4586282B2 (ja) 積層型バラントランス
JP4711038B2 (ja) 非可逆回路モジュール
JP4423830B2 (ja) 積層型方向性結合器
JP2002050910A (ja) バラン素子
JP4069457B2 (ja) 積層型方向性結合器
JPH09116312A (ja) 積層型方向性結合器
JP4604431B2 (ja) 積層型方向性結合器
JP4069431B2 (ja) 積層型方向性結合器
JP3022797B2 (ja) ストリップライン型高周波部品
JP2010011519A (ja) 積層型方向性結合器
JP2002100909A (ja) 方向性結合器及びそれを用いた通信機
KR20000041045A (ko) 칩형 전력분배기
JP2001339209A (ja) 方向性結合器
JP2003298317A (ja) 積層型共用器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080306

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090428

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090623

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090721

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090803

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4360044

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120821

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120821

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130821

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees