JP2011191353A - ズームレンズ、撮像装置および情報装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 物体側から、順次、正の第1レンズ群G1、負の第2レンズ群G2、開口絞りAD、正の第3レンズ群G3および正の第4レンズ群G4を配置し、短焦点端から長焦点端への変倍に伴い、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が減小し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が増大し、第1レンズ群G1および第3レンズ群G3が長焦点端にて短焦点端におけるよりも物体側に位置するように移動するズームレンズである。第2レンズ群G2は、物体側から、順次、第1負レンズL21と、物体側に凸の第2負レンズL22と正レンズL23の接合レンズと、を配置する。
【選択図】 図1
Description
小型化という面では、まず、使用時のレンズ全長(最も物体側のレンズ面から像面までの距離)を短縮することが必要であり、また、各レンズ群の厚みを縮小して、収納時の全長を抑えることも重要である。さらに、高性能化という面では、全ズーム域にわたって、少なくとも、1000万〜1500万画素の撮像素子に対応する解像力を有することが必要である。
また、撮影レンズの広画角化を望むユーザも多く、ズームレンズの短焦点端の半画角は38度以上であることが望ましい。半画角38度は、35mm銀塩フィルム(いわゆるライカ判)用のレンズ換算の焦点距離で28mmに相当する。
さらに、変倍比についても、なるべく大きなものが望まれている。35mm銀塩カメラ用レンズ換算の焦点距離で28〜200mm相当程度(約7.1倍)のズームレンズであれば、一般的な撮影のほとんど全てをこなすことが可能であると考えられる。
このタイプの従来のズームレンズとしては、変倍に際して第1レンズ群が固定されるタイプおよび第1レンズ群が像側に凸となる弧状の軌跡を描いて往復移動するタイプ等があるが、この場合、変倍作用の多くを負担する第2レンズ群の移動量を大きく確保しようとすると、第3レンズ群近傍に配設される絞りが短焦点端においても第1レンズ群から離れることになり、広角・高変倍化のためには第1レンズ群が非常に大きなものとなってしまう。よって、広角・高変倍で且つ小型のズームレンズを実現するためには、第1レンズ群が、長焦点端において短焦点端におけるよりも物体側に位置するように移動するタイプが望ましい。短焦点端でのレンズ全長を長焦点端に比べて短くすることにより、第1レンズ群の大型化を抑制しつつ、充分な広角化が可能となる。
また、従来から良く知られている第2レンズ群の構成として、物体側から、順次、像側に曲率の大きな面を向けた負レンズと、物体側に凸面を向けた負レンズと、物体側に凸面を向けた正レンズとの3枚を配置したものがある。従来のこの種のズームレンズの例が、特許文献4(特開2009−198798号)に示されている。
また、特許文献4(特開2009−198798号)に示されたものは、8倍以上の高変倍ズームレンズにはなっていない。また、この場合も第2レンズ群における物体側から2番目の負レンズと正レンズとを接合していないため、それらのレンズ同士の偏心量が大きくなり、解像度の低下が懸念される。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、短焦点端における半画角を38度以上と充分な広画角とし、8倍以上の変倍比とすることを可能として、しかもレンズ構成枚数を10枚程度と少なくすることができ、小型で且つ変倍領域全域にわたって1000万〜1500万画素の撮像素子に対応する解像力を得ることの可能なズームレンズ、該ズームレンズを用いる撮像装置および情報装置を提供することを目的としている。
本発明の請求項2および請求項3の目的は、特に、各収差を、さらに良好に補正して、高性能で且つ安定して製造することが可能なズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項4の目的は、特に、各収差を、さらに良好に補正し、小型で且つ高性能を得ることが可能なズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項5の目的は、特に、短焦点端における軸外収差をさらに良好に補正し、小型で高性能を得ることが可能なズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項6および請求項7の目的は、特に、各収差をさらに良好に補正し、高性能を得ることが可能なズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項8の目的は、特に、各収差を、さらに一層良好に補正して、高性能で且つ安定して製造することが可能なズームレンズを提供することにある。
本発明の請求項9の目的は、特に、小型で高画質を得ることが可能な撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項10の目的は、特に、小型で高画質を得ることが可能な情報装置を提供することにある。
物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを配置してなり、
短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔が増大し、そして前記第1レンズ群および前記第3レンズ群が、長焦点端にて短焦点端におけるよりも物体側に位置するように移動するズームレンズにおいて、
前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間に開口絞りを配設するとともに、
前記第2レンズ群は物体側から、順次、第1負レンズと、物体側に凸の第2負レンズおよび正レンズの接合レンズとを配置してなることを特徴としている。
前記第2レンズ群の前記第1負レンズの焦点距離をf21とし、そして前記第2レンズ群の焦点距離をf22として、
条件式:
0.1<f21/f22<0.8
を満足することを特徴としている。
請求項3に記載した本発明に係るズームレンズは、請求項1または請求項2のズームレンズであって、
前記第2レンズ群の前記第1負レンズの焦点距離をf21とし、そして前記第2レンズ群の焦点距離をf2として、
条件式:
0.5<f21/f2<1.5
を満足することを特徴としている。
前記第2レンズ群の光軸上の厚さをD2とし、そしてレンズ全系の短焦点端の焦点距離をfwとして、
条件式:
0.7<D2/fw<1.3
を満足することを特徴としている。
請求項5に記載した本発明に係るズームレンズは、請求項1〜請求項4のいずれか1項のズームレンズであって、
短焦点端における前記第2レンズ群と前記開口絞りの間隔をD2Swとし、そして短焦点端における前記開口絞りと前記第3レンズ群の間隔をDS3wとして、
条件式:
0.3<DS3w/D2Sw<2.0
を満足することを特徴としている。
前記第2レンズ群の前記正レンズの像側の面は、物体側に凸で且つ非球面であることを特徴としている。
請求項7に記載した本発明に係るズームレンズは、請求項1〜請求項6のいずれか1項のズームレンズであって、
短焦点端から長焦点端への変倍に際しての前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔の変化量をX1−2とし、そして前記第2レンズ群の焦点距離をf2として、
条件式:
2.0<|X1−2/f2|<4.0
を満足することを特徴としている。
請求項8に記載した本発明に係るズームレンズは、請求項1〜請求項7のいずれか1項のズームレンズであって、
前記第2レンズ群の前記第1負レンズの物体側の面の有効光線径をφ1とし、そして前記第2レンズ群の前記第2負レンズの物体側の面の有効光線径をφ2として、
条件式:
0.50<φ2/φ1<0.80
を満足することを特徴としている。
撮像用光学系として、請求項1〜請求項8のいずれか1項のズームレンズを具備することを特徴としている。
請求項10に記載した本発明に係る情報装置は、
撮像機能を有し、撮像用光学系として、請求項1〜請求項8のいずれか1項のズームレンズを具備することを特徴としている。
すなわち本発明の請求項1のズームレンズによれば、
物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを配置してなり、
短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔が増大し、そして前記第1レンズ群および前記第3レンズ群が、長焦点端にて短焦点端におけるよりも物体側に位置するように移動するズームレンズにおいて、
前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間に開口絞りを配設するとともに、
前記第2レンズ群は物体側から、順次、第1負レンズと、物体側に凸の第2負レンズおよび正レンズの接合レンズとを配置することにより、
特に、短焦点端における半画角を38度以上の充分な広画角とし、8倍以上の変倍比を得て、しかも構成枚数が10枚程度と少なくて済み、小型で且つ1000万〜1500万画素の撮像素子に対応する解像力を得ることが可能となる。
前記第2レンズ群の前記第1負レンズの焦点距離をf21とし、そして前記第2レンズ群の前記第2負レンズの焦点距離をf22として、
条件式:
0.1<f21/f22<0.8
を満足することにより、
特に、各収差を、さらに良好に補正して、高性能で且つ安定して製造することが可能となる。
本発明の請求項3のズームレンズによれば、請求項1または請求項2のズームレンズにおいて、
前記第2レンズ群の前記第1負レンズの焦点距離をf21とし、そして前記第2レンズ群の焦点距離をf2として、
条件式:
0.5<f21/f2<1.5
を満足することにより、
特に、各収差を、さらに良好に補正して、高性能で且つ安定して製造することが可能となる。
前記第2レンズ群の光軸上の厚さをD2とし、そしてレンズ全系の短焦点端の焦点距離をfwとして、
条件式:
0.7<D2/fw<1.3
を満足することにより、
特に、各収差を、さらに良好に補正し、小型で且つ高性能を得ることが可能となる。
本発明の請求項5のズームレンズによれば、請求項1〜請求項4のいずれか1項のズームレンズにおいて、
短焦点端における前記第2レンズ群と前記開口絞りの間隔をD2Swとし、そして短焦点端における前記開口絞りと前記第3レンズ群の間隔をDS3wとして、
条件式:
0.3<DS3w/D2Sw<2.0
を満足することにより、
特に、短焦点端における軸外収差をさらに良好に補正し、小型で高性能を得ることが可能となる。
前記第2レンズ群の前記正レンズの像側の面を、物体側に凸で且つ非球面とすることにより、
特に、各収差をさらに良好に補正し、高性能を得ることが可能となる。
短焦点端から長焦点端への変倍に際しての前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔の変化量をX1−2とし、そして前記第2レンズ群の焦点距離をf2として、
条件式:
2.0<|X1−2/f2|<4.0
を満足することにより、
特に、各収差をさらに良好に補正し、高性能を得ることが可能となる。
前記第2レンズ群の前記第1負レンズの物体側の面の有効光線径をφ1とし、そして前記第2レンズ群の前記第2負レンズの物体側の面の有効光線径をφ2として、
条件式:
0.50<φ2/φ1<0.80
を満足することにより、
特に、各収差を、さらに一層良好に補正して、高性能で且つ安定して製造することが可能となる。
本発明の請求項9の撮像装置によれば、
撮像用光学系として、請求項1〜請求項8のいずれか1項のズームレンズを具備することにより、
小型で高画質を得ることが可能となる。
本発明の請求項10の情報装置によれば、
撮像機能を有し、撮像用光学系として、請求項1〜請求項8のいずれか1項のズームレンズを具備することにより、
特に、小型で高画質を得ることが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズは、物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを配置してなり、短焦点端(広角端)から長焦点端(望遠端)への変倍に際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔が増大し、そして前記第1レンズ群および前記第3レンズ群が長焦点端にて、短焦点端におけるよりも物体側に位置するように移動するズームレンズにおいて、さらに、次に述べるような特徴を有している。
先ず、本発明に係るズームレンズの第1の特徴は、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間に開口絞りを配設することであり、さらに前記第2レンズ群は、物体側から、順次、第1負レンズと、物体側に凸の第2負レンズと、正レンズとを配置し、前記第2負レンズと正レンズとは互いに密着接合して接合レンズを形成することである(請求項1に対応する)。
0.1<f21/f22<0.8
ここで、f21は、第2レンズ群の第1負レンズ(L21)の焦点距離を、そして、f22は、第2レンズ群の第2負レンズ(L22)の焦点距離を、それぞれ示している。
本発明に係るズームレンズの第3の特徴は、また次の条件式を満足することである(請求項3に対応する)。
0.5<f21/f2<1.5
ここで、f21は、第2レンズ群の第1負レンズ(L21)の焦点距離を、そして、f2は、第2レンズ群(全体)の焦点距離を、それぞれ示している。
本発明に係るズームレンズの第4の特徴は、さらにまた、次の条件式を満足することである(請求項4に対応する)。
0.7<D2/fw<1.3
ここで、D2は、第2レンズ群の光軸上の厚さを、そして、fwは、短焦点端の焦点距離を、それぞれ示している。
0.3<DS3w/D2Sw<2.0
ここで、D2Swは、短焦点端における第2レンズ群と開口絞りとの間隔を、そして、DS3wは、短焦点端における開口絞りと第3レンズ群との間隔を、それぞれ示している。
本発明に係るズームレンズの第6の特徴は、さらに第2レンズ群の正レンズの像側の面は、物体側に凸であり、非球面であることである(請求項6に対応する)。
2.0<|X1−2/f2|<4.0
ここで、X1−2は、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔の変化量を、そして、f2は、第2レンズ群(全体)の焦点距離を、それぞれ示している。
0.50<φ2/φ1<0.80
ここで、φ1は、第2レンズ群の第1負レンズ(L21)の物体側の面の有効光線径を、そして、φ2は、第2レンズ群の第2負レンズ(L22)の物体側の面の有効光線径を、それぞれ示している。
本発明のように、正−負−正−正の4レンズ群で構成されるズームレンズは、一般に、第2レンズ群が主要な変倍作用を負担する、いわゆるバリエータとして構成される。また、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、第1レンズ群を大きく物体側へ移動させることにより、短焦点端において第1レンズ群を通過する光線高さを低くして、広角化に伴う第1レンズ群の大型化を抑制するとともに、長焦点端では第1レンズ群と第2レンズ群の間隔を大きく確保して、長焦点化を達成している。
短焦点端から長焦点端への変倍に際して、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔は大きくなり、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔は小さくなって、第2レンズ群および第3レンズ群の倍率(絶対値)は、どちらも増加し、変倍作用を互いに分担する。
そこで、本発明に係るズームレンズにおいては、第2レンズ群は、物体側から順に負レンズ(L21)と、物体側に凸の負レンズ(L22)および正レンズ(L23)を互いに密接してなる接合レンズとを配置するようにした(請求項1)。
短焦点端における歪曲収差を許容することにより、第2レンズ群の最も物体側の負レンズ(L21)が大きくパワーを持つことができるようになり、第2レンズ群内の軸外収差の補正を充分にできるようになる。そのため、第2レンズ群の物体側から2番目の負レンズ(L22)の物体側の面を凸とし、その面で発生する収差を小さくすることができ、偏心等による影響を小さくすることができる。また、負レンズ(L22)と正レンズ(L23)とを接合することにより長焦点端において効きが大きい正レンズ(L23)に対する負レンズ(L22)の偏心による影響を充分に抑制することができる。
0.1<f21/f22<0.8 (1)
ここで、f21は、第2レンズ群の第1負レンズ(L21)の焦点距離を、そして、f22は、第2レンズ群の第2負レンズ(L22)の焦点距離を、それぞれ示している。
より望ましくは、次の条件式を満足するとよい。
さらに高性能で偏心等による影響を抑制するためには、次の条件式を満足することが望ましい(請求項3)。
0.5<f21/f2<1.5 (2)
ここで、f21は、第2レンズ群の第1負レンズ(L21)の焦点距離を、そして、f2は、第2レンズ群(全体)の焦点距離を、それぞれ示している。
より望ましくは、次の条件式を満足するとよい。
0.7<f21/f2<1.2 (2′)
また、さらに高性能で小型化するためには、次の条件式を満足することが望ましい(請求項4)。
0.7<D2/fw<1.3 (3)
ここで、D2は、第2レンズ群の光軸上の厚さを、そして、fwは、レンズ全系の短焦点端の焦点距離を、それぞれ示している。
上記条件式(3)において、上限値を超えると、第2レンズ群の光軸上の厚さが厚くなり、第2レンズ群の変倍するためのスペースが狭くなり、ズーム域全体の収差補正をすることが困難になる。下限値を下回ると、第2レンズ群を構成するスペースが小さくなり過ぎ、第2レンズ群内の収差補正をすることが困難になる。
0.8<D2/fw<1.2 (3′)
また、さらに高性能で小型化するためには、次の条件式を満足することが望ましい(請求項5)。
0.3<DS3w/D2Sw<2.0 (4)
ここで、D2Swは、短焦点端における第2レンズ群と開口絞りの間隔を、そして、DS3wは、短焦点端における開口絞りと第3レンズ群の間隔を、それぞれ示している。
下限値を下回ると、第2レンズ群と絞りの間隔が大きくなり、短焦点端における第2レンズ群を通る軸外光線が高くなり過ぎ、第2レンズ群内における軸外収差の補正が困難になり、且つ第2レンズ群が大型化する。上限値を超えると、第3レンズ群と絞りの間隔が大きくなり、短焦点端における第3レンズ群を通る軸外光線が高くなり過ぎ、第3レンズ群内における収差補正が困難になり、且つ第3レンズ群が大型化する。
より望ましくは、次の条件式を満足するとよい。
0.6<DS3w/D2Sw<1.5 (4′)
また、短焦点端から長焦点端への変倍において、開口絞りと第3レンズ群の間隔が狭くなる構成にするとよい。
また、第2レンズ群の正レンズは、次の条件式を満足するようにすると、より高性能とすることができる。
2.2>Nd_23>1.95
25>νd_23>15
ここで、Nd_23は、第2レンズ群の正レンズ(L23)のd線の屈折率を、そしてνd_23は、第2レンズ群の正レンズ(L23)のd線に係るアッベ数を、それぞれ示している。
さらに、高性能にするためには、次の条件式を満足するとよい(請求項7)。
2.0<|X1−2/f2|<4.0 (5)
ここで、X1−2は、短焦点端から長焦点端への変倍に伴う、第1レンズ群と第2レンズ群の間隔の変化量を、そして、f2は、第2レンズ群(全体)の焦点距離を、それぞれ示している。
より望ましくは、次の条件式を満足すると良い。
2.5<|X1−2/f2|<3.5 (5′)
より高性能とし、偏心等による影響を抑制するためには、次の条件式を満足することが望ましい(請求項8)。
0.5<φ2/φ1<0.8 (6)
ここで、φ1は、第2レンズ群の負レンズ(L21)の物体側の面の有効光線径を、そして、φ2は、第2レンズ群の負レンズ(L22)の物体側の面の有効光線径を、それぞれ示している。
より望ましくは、次の条件式を満足すると良い。
0.6<φ2/φ1<0.75 (6′)
また、小型であって、しかも高性能とするためには、次の条件式を満足することが望ましい。
−1.5<f2/fw<−0.8 (7)
上記条件式(7)において、上限値を超えると、第2レンズ群のパワーが強すぎ、第2レンズ群内の収差を補正することが困難になる。第2レンズ群内にレンズをさらに増やすと、第2レンズ群が大型化する。下限値を下回ると、第2レンズ群のパワーが弱く、第2レンズ群の変倍への寄与が弱まり、第3レンズ群の変倍への寄与を強くしなければならなくなって、第3レンズ群内の収差を補正することが困難になる。
0.8<TLt/ft<1.5 (8)
ただし、TLtは長焦点端における全長、ftは長焦点端の焦点距離を表す。
上記条件式(8)において、上限値を超えると、長焦点端における全長が長くなるため、カメラの厚み寸法に対し長焦点端における全長が支配的になる。下限値を下回ると、長焦点端における全長を充分に確保することができず、長焦点端における収差補正が困難になる。
開口絞りの開放径は、長焦点端において短焦点端より大きくすることにより、変倍に伴うFナンバの変化を小さくすることができる。また、像面に到達する光量を減少させる必要があるときには、絞りを小径化しても良いが、絞り径を大きく変えることなく、ND(中間濃度)フィルタ等を挿入することによって、光量を減少させた方が、回折現象による解像力の低下を防止できて好ましい。
また、フォーカシング操作は、全体繰出しによるものとしても良いが、第4レンズ群のみの移動によって行うことが望ましい。
次に、上述した本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズを撮像用光学系として採用して構成した本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置としてのディジタルカメラについて図17〜図19を参照して説明する。図17は、物体側、すなわち被写体側、である前面側から見たディジタルカメラの外観を模式的に示す斜視図、図18は、撮影者側である背面側から見たディジタルカメラの外観を模式的に示す斜視図であり、図19は、ディジタルカメラの機能構成を示す模式的ブロック図である。なお、ここでは、ディジタルカメラを例にとって撮像装置について説明しているが、在来の画像記録媒体として銀塩フィルムを用いる銀塩フィルムカメラに本発明に係るズームレンズを採用してもよい。また、いわゆるPDA(personal data assistant)や携帯電話機等の携帯情報端末装置のような情報装置にカメラ機能を組み込んだものが広く用いられている。このような情報装置も外観は若干異にするもののディジタルカメラと実質的に全く同様の機能・構成を含んでおり、このような情報装置における撮像用光学系として、本発明に係るズームレンズを採用してもよい。
ディジタルカメラは、撮像用光学系としての撮影レンズ101と、CMOS(相補型金属酸化物半導体)撮像素子またはCCD(電荷結合素子)撮像素子等を用いてイメージセンサとして構成された受光素子113とを有しており、撮影レンズ101によって結像される被写体(物体)光学像を受光素子113によって読み取る。この撮影レンズ101として、上述した第1の実施の形態において説明したような本発明に係るズームレンズを用いる(請求項9または請求項10に対応)。
受光素子113の出力は、中央演算装置111によって制御される信号処理装置114によって処理され、ディジタル画像情報に変換される。すなわち、このようなディジタルカメラは、撮像された画像(被写体画像)をディジタル画像情報に変換する手段を含んでおり、この手段は、実質的に、受光素子113、信号処理装置114およびこれらを制御する中央演算装置(CPU)111等により構成される。
撮影レンズ101は、カメラの携帯時には、その対物面がレンズバリア(図示していない)により覆われており、ユーザが電源スイッチ106を操作して電源を投入すると、レンズバリアが開き、対物面が露出する構成とする。このとき、撮影レンズ101の鏡胴の内部では、ズームレンズを構成する各群の光学系が、例えば短焦点端(広角端)の配置となっており、ズームスイッチ110を操作することによって、各群光学系の配置が変更されて、中間焦点距離を経て長焦点端(望遠端)への変倍動作を行うことができる。なお、光学ファインダ102の光学系も撮影レンズ101の画角の変化に連動して変倍するようにすることが望ましい。
半導体メモリ115に記録した画像を液晶モニタ107に表示させたり、通信カード等116を介して外部へ送信させる際には、操作ボタン108を所定のごとく操作する。半導体メモリ115および通信カード等116は、メモリカードスロット109および通信カードスロット等のような、それぞれ専用または汎用のスロットに装填して使用される。
上述のようなディジタルカメラ(撮像装置)または情報装置には、既に述べた通り、第1の実施の形態に示されたようなズームレンズを用いて構成した撮影レンズ101を撮像用光学系として使用することができる。したがって、1、000万画素〜1,500万画素またはそれ以上の画素数の受光素子を使用した高画質で小型のディジタルカメラ(撮像装置)または情報装置を実現することができる。
実施例1〜実施例4において、第4レンズ群の像面側に配設される平行平板からなる光学要素は、光学ローパスフィルタ・赤外カットフィルタのような各種の光学フィルタや、CMOSイメージセンサのような受光素子のカバーガラス(シールガラス)等を想定したものであり、ここでは、これらをまとめてフィルタ等(FM)と総称することにする。
また、実施例1〜実施例4のズームレンズにおけるレンズを形成する材質については、実施例1〜実施例4の全てのズームレンズにおける第4レンズ群の正レンズの材質が光学プラスチックである以外は、全てのレンズの材質が光学ガラスである。
実施例1〜実施例4において、第2レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面の双方、第3レンズ群の最も物体側のレンズの両面および第4レンズ群の物体側の面をそれぞれ非球面としている。なお、実施例1〜実施例4における非球面は、いわゆるモールド非球面レンズのように、各レンズ面を直接非球面とするものとして説明しているが、球面レンズのレンズ面に非球面を形成する樹脂薄膜を敷設して同等の非球面を得る、いわゆるハイブリッド非球面等により非球面レンズを構成してもよい。
また、実施例1〜実施例4のズームレンズにおいては、先に述べたように、歪曲収差の画像処理による収差補正を行う。すなわち、実施例1〜実施例4のズームレンズにおいては、図20に、受光素子の撮像範囲(並びに中間焦点距離および長焦点端(望遠端)における撮像範囲)をTFとし、短焦点端(広角端)における撮像範囲をWFとして、それぞれ示すように、矩形の受光素子受光面TF上に、短焦点端においては、撮像範囲WFのような樽型の歪曲収差が発生する。一方、中間焦点距離およびその近傍の状態や長焦点端においては、歪曲収差の発生が抑えられている。歪曲収差を電気的に補正するために、有効撮像範囲を、短焦点端では樽型形状(WF)とし、中間焦点距離や長焦点端では矩形状(TF)となるようにしている。そして、短焦点端における有効撮像範囲(WF)を画像処理により画像変換し、歪みを低減させた矩形の画像情報に変換する。そのため、実施例1〜実施例4においては、短焦点端での像高を、中間焦点距離での像高や長焦点端での像高よりも小さくなるようにしている。
F:F値(Fナンバ)
ω:半画角
R:曲率半径
D:面間隔
Nd:屈折率
νd:アッベ数
φ:有効光線径
K:非球面の円錐定数
A4:4次の非球面係数
A6:6次の非球面係数
A8:8次の非球面係数
A10:10次の非球面係数
但し、ここで用いられる非球面は、近軸曲率半径の逆数(近軸曲率)をC、光軸からの高さをHとするとき、面頂点から光軸方向の変位量をA2iとして、非球面は、次式で定義される。
図1に示すズームレンズは、光軸に沿って、物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、そして正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に開口絞りADを配している。第1レンズ群G1は、第1レンズL11、第2レンズL12および第3レンズL13を有してなり、第2レンズ群G2は、第1レンズL21、第2レンズL22および第3レンズL23を有してなり、第3レンズ群G3は、第1レンズL31、第2レンズL32および第3レンズL33を有してなり、そして第4レンズ群G4は、単一のレンズL40を有してなる。
短焦点端(広角端)から長焦点端(望遠端)への変倍に際しては、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4の全群が移動して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が減小し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が増大し、そして第1レンズ群および第3レンズ群は、それぞれの長焦点端における位置が、短焦点端における位置よりも物体側に位置するように移動する。
第1レンズ群G1は、物体側から、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズ(負レンズ)L11と、物体側により強い凸面を向けた両凸正レンズからなる第2レンズ(第1正レンズ)L12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第3レンズ(第2正レンズ)L13とを配している。第1レンズL11と第2レンズL12の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
開口絞りADは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に介挿配置されている。
第3レンズ群G3は、物体側から、順次、物体側により強い凸面を向けた両凸正レンズであり且つ両面に非球面を形成した非球面レンズからなる第1レンズ(第1正レンズ)L31と、物体側により強い凸面を向けた両凸正レンズからなる第2レンズ(第2正レンズ)L32と、像側により強い凹面を向けた両凹負レンズからなる第3レンズ(負レンズ)L33とを配している。第2レンズL32と第3レンズL33の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
この場合、図1に示すように、短焦点端(広角端)から長焦点端(望遠端)への変倍に伴って、第1レンズ群G1は像側から物体側へほぼ単調に移動し、第2レンズ群G2は像側に凸となる軌跡を描いて移動し、第3レンズ群G3は像側から物体側へ移動した後に物体側から像側へ移動しその後再度像側から物体側へ移動し、そして第4レンズ群G4は物体側に凸となる軌跡を描いて移動する。
この実施例1における各光学要素の光学特性は、次表の通りである。
すなわち、表1においては、「*」が付された第6面、第10面、第12面、第13面および第17面の各光学面が非球面であり、式(9)における各非球面のパラメータは、次表の通りである。
したがって、条件式(1)〜条件式(8)に対応する値は、次表のようになり、それぞれ条件式(1)〜条件式(8)を満足している。
図5に示すズームレンズは、光軸に沿って、物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、そして正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に開口絞りADを配している。第1レンズ群G1は、第1レンズL11、第2レンズL12および第3レンズL13を有してなり、第2レンズ群G2は、第1レンズL21、第2レンズL22および第3レンズL23を有してなり、第3レンズ群G3は、第1レンズL31、第2レンズL32および第3レンズL33を有してなり、そして第4レンズ群G4は、単一のレンズL40を有してなる。
短焦点端から長焦点端への変倍に際しては、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4の全群が移動して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が減小し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が増大し、そして第1レンズ群および第3レンズ群は、それぞれの長焦点端における位置が、短焦点端における位置よりも物体側に位置するように移動する。
第1レンズ群G1は、物体側から、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズ(負レンズ)L11と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第2レンズ(第1正レンズ)L12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第3レンズ(第2正レンズ)L13とを配している。第1レンズL11と第2レンズL12の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
開口絞りADは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に介挿配置されている。
第3レンズ群G3は、物体側から、順次、物体側により強い凸面を向けた両凸正レンズであり且つ両面に非球面を形成した非球面レンズからなる第1レンズ(第1正レンズ)L31と、物体側により強い凸面を向けた両凸正レンズからなる第2レンズ(第2正レンズ)L32と、像側により強い凹面を向けた両凹負レンズからなる第3レンズ(負レンズ)L33とを配している。第2レンズL32と第3レンズL33の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
この場合、図5に示すように、短焦点端(広角端)から長焦点端(望遠端)への変倍に伴って、第1レンズ群G1は像側から物体側へほぼ単調に移動し、第2レンズ群G2は像側にほぼ凸となる軌跡を描いて移動し、第3レンズ群G3は像側から物体側へ移動した後に物体側から像側へ移動しその後再度像側から物体側へ移動し、そして第4レンズ群G4は物体側に凸となる軌跡を描いて移動する。
この実施例2における各光学要素の光学特性は、次表の通りである。
すなわち、表5においても、「*」が付された第6面、第10面、第12面、第13面および第17面の各光学面が非球面であり、式(9)における各非球面のパラメータは、次表の通りである。
したがって、条件式(1)〜条件式(8)に対応する値は、次表のようになり、それぞれ条件式(1)〜条件式(8)を満足している。
図9に示すズームレンズは、光軸に沿って、物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、そして正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に開口絞りADを配している。第1レンズ群G1は、第1レンズL11、第2レンズL12および第3レンズL13を有してなり、第2レンズ群G2は、第1レンズL21、第2レンズL22および第3レンズL23を有してなり、第3レンズ群G3は、第1レンズL31、第2レンズL32および第3レンズL33を有してなり、そして第4レンズ群G4は、単一のレンズL40を有してなる。
第1レンズ群G1は、物体側から、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズ(負レンズ)L11と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第2レンズ(第1正レンズ)L12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第3レンズ(第2正レンズ)L13とを配している。第1レンズL11と第2レンズL12の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第2レンズ群G2は、物体側から、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズであって、その物体側に非球面を形成している非球面レンズからなる第1レンズ(第1負レンズ)L21と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第2レンズ(第2負レンズ)L22と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズであって、その像側に非球面を形成している非球面レンズからなる第3レンズ(正レンズ)L23とを配している。第2レンズL22と第3レンズL23の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第3レンズ群G3は、物体側から、順次、物体側により強い凸面を向けた両凸正レンズであり且つ両面に非球面を形成した非球面レンズからなる第1レンズ(第1正レンズ)L31と、物体側により強い凸面を向けた両凸正レンズからなる第2レンズ(第2正レンズ)L32と、像側により強い凹面を向けた両凹負レンズからなる第3レンズ(負レンズ)L33とを配している。第2レンズL32と第3レンズL33の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第4レンズ群G4は、物体側により強い凸面を向けた両凸正レンズであり、且つ物体側を非球面とした非球面レンズからなる単一の正レンズL40のみからなっている。
この場合、図9に示すように、短焦点端(広角端)から長焦点端(望遠端)への変倍に伴って、第1レンズ群G1は像側から物体側へほぼ単調に移動し、第2レンズ群G2は像側に凸となる軌跡を描いて移動し、第3レンズ群G3は像側から物体側へ移動した後に物体側から像側へ移動しその後再度像側から物体側へ移動し、そして第4レンズ群G4は物体側に凸となる軌跡を描いて移動する。
この実施例3における各光学要素の光学特性は、次表の通りである。
すなわち、表9においても、「*」が付された第6面、第10面、第12面、第13面および第17面の各光学面が非球面であり、式(9)における各非球面のパラメータは、次表の通りである。
したがって、条件式(1)〜条件式(8)に対応する値は、次表のようになり、それぞれ条件式(1)〜条件式(8)を満足している。
図13に示すズームレンズは、光軸に沿って、物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、そして正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に開口絞りADを配している。第1レンズ群G1は、第1レンズL11、第2レンズL12および第3レンズL13を有してなり、第2レンズ群G2は、第1レンズL21、第2レンズL22および第3レンズL23を有してなり、第3レンズ群G3は、第1レンズL31、第2レンズL32および第3レンズL33を有してなり、そして第4レンズ群G4は、単一のレンズL40を有してなる。
第1レンズ群G1は、物体側から、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズ(負レンズ)L11と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第2レンズ(第1正レンズ)L12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第3レンズ(第2正レンズ)L13とを配している。第1レンズL11と第2レンズL12の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第2レンズ群G2は、物体側から、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズであって、その物体側に非球面を形成している非球面レンズからなる第1レンズ(第1負レンズ)L21と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第2レンズ(第2負レンズ)L22と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズであって、その像側に非球面を形成している非球面レンズからなる第3レンズ(正レンズ)L23とを配している。第2レンズL22と第3レンズL23の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
開口絞りADは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に介挿配置されている。
第3レンズ群G3は、物体側から、順次、物体側により強い凸面を向けた両凸正レンズであり且つ両面に非球面を形成した非球面レンズからなる第1レンズ(第1正レンズ)L31と、物体側により強い凸面を向けた両凸正レンズからなる第2レンズ(第2正レンズ)L32と、像側により強い凹面を向けた両凹負レンズからなる第3レンズ(負レンズ)L33とを配している。第2レンズL32と第3レンズL33の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第4レンズ群G4は、物体側により強い凸面を向けた両凸正レンズであり、且つ物体側を非球面とした非球面レンズからなる単一の正レンズL40のみからなっている。
この場合、図13に示すように、短焦点端(広角端)から長焦点端(望遠端)への変倍に伴って、第1レンズ群G1は像側から物体側へほぼ単調に移動し、第2レンズ群G2は像側に凸となる軌跡を描いて移動し、第3レンズ群G3は像側から物体側へ移動した後に物体側から像側へ移動しその後再度像側から物体側へ移動し、そして第4レンズ群G4は物体側に凸となる軌跡を描いて移動する。
すなわち、表13においても、「*」が付された第6面、第10面、第12面、第13面および第17面の各光学面が非球面であり、式(9)における各非球面のパラメータは、次表の通りである。
したがって、条件式(1)〜条件式(8)に対応する値は、次表のようになり、それぞれ条件式(1)〜条件式(8)を満足している。
上述のように、本発明の第1の実施の形態の実施例1〜実施例4によれば、短焦点端の半画角が38度以上と充分に広画角でありながら8倍以上の変倍比を有し、レンズ構成枚数が10程度と少なく、小型で且つ1000万〜1500万画素の撮像素子に対応する解像力を有するズームレンズを提供することができ、本発明の第2の実施の形態によれば、本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズを用いて、小型且つ高画質で、通常の撮影領域を充分にカバーする変倍域を有するディジタルカメラ等の撮像装置および携帯情報端末装置等の情報装置を実現することができる。
さらに、各収差をさらに良好に補正し、高性能で安定したズームレンズを提供することができ、一層高い解像力を有する高画質の撮像装置および情報装置を実現することができる。
L11 第1レンズ(負レンズ)
L12 第2レンズ(第1正レンズ)
L13 第3レンズ(第2正レンズ)
G2 第2レンズ群(負)
L21 第1レンズ(第1負レンズ)
L22 第2レンズ(第2負レンズ)
L23 第3レンズ(正レンズ)
G3 第3レンズ群(正)
L31 第1レンズ(第1正レンズ)
L32 第2レンズ(第2正レンズ)
L33 第3レンズ(負レンズ)
G4 第4レンズ群(正)
L40 単一正レンズ
AD 開口絞り
FM フィルタ等
101 撮影レンズ
102 光学ファインダ
103 ストロボ(フラッシュライト)
104 シャッタボタン
105 カメラボディ
106 電源スイッチ
107 液晶モニタ
108 操作ボタン
109 メモリカードスロット
110 ズームスイッチ
111 中央演算装置(CPU)
112 画像処理装置
113 受光素子
114 信号処理装置
115 半導体メモリ
116 通信カード等
Claims (10)
- 物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを配置してなり、
短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第1レンズ群と第2レンズ群との間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔が増大し、そして前記第1レンズ群および前記第3レンズ群が、長焦点端にて短焦点端におけるよりも物体側に位置するように移動するズームレンズにおいて、
前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間に開口絞りを配設するとともに、
前記第2レンズ群は物体側から、順次、第1負レンズと、物体側に凸の第2負レンズおよび正レンズの接合レンズとを配置してなることを特徴とするズームレンズ。 - 前記第2レンズ群の前記第1負レンズの焦点距離をf21とし、そして前記第2レンズ群の前記第2負レンズの焦点距離をf22として、
条件式:
0.1<f21/f22<0.8
を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。 - 前記第2レンズ群の前記第1負レンズの焦点距離をf21とし、そして前記第2レンズ群の焦点距離をf2として、
条件式:
0.5<f21/f2<1.5
を満足することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のズームレンズ。 - 前記第2レンズ群の光軸上の厚さをD2とし、そしてレンズ全系の短焦点端の焦点距離をfwとして、
条件式:
0.7<D2/fw<1.3
を満足することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のズームレンズ。 - 短焦点端における前記第2レンズ群と前記開口絞りの間隔をD2Swとし、そして短焦点端における前記開口絞りと前記第3レンズ群の間隔をDS3wとして、
条件式:
0.3<DS3w/ D2Sw<2.0
を満足することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のズームレンズ。 - 前記第2レンズ群の前記正レンズの像側の面は、物体側に凸で且つ非球面であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のズームレンズ。
- 短焦点端から長焦点端への変倍に際しての前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔の変化量をX1−2とし、そして前記第2レンズ群の焦点距離をf2として、
条件式:
2.0<|X1−2/f2|<4.0
を満足することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のズームレンズ。 - 前記第2レンズ群の前記第1負レンズの物体側の面の有効光線径をφ1とし、そして前記第2レンズ群の前記第2負レンズの物体側の面の有効光線径をφ2として、
条件式:
0.50<φ2/φ1<0.80
を満足することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のズームレンズ。 - 撮像用光学系として、請求項1〜請求項8のいずれか1項のズームレンズを具備することを特徴とする撮像装置。
- 撮像機能を有し、撮像用光学系として、請求項1〜請求項8のいずれか1項のズームレンズを具備することを特徴とする情報装置。
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