JP5761606B2 - ズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置 - Google Patents

ズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置 Download PDF

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Description

本発明は、焦点距離を変化させて画角を変化させる変倍機能を有するレンズに係り、特に、固体撮像素子を用いて被写体のデジタル画像データを取得する、いわゆるデジタルカメラやビデオカメラ等に好適なズームレンズ、そのようなズームレンズを撮像用光学系として用いるカメラおよびそのような撮像機能を有する携帯情報端末装置に関するものである。
デジタルカメラの市場は非常に大きなものとなっており、ユーザのデジタルカメラに対する要望も多岐にわたっている.撮影画質の更なる向上、装置本体の更なる小型化が求められ、撮影レンズとして用いられるズームレンズにも高性能化と小型化の両立が求められている。
ズームレンズの高性能化という面では、解像力の面から1000万画素以上の撮像素子に対応した解像力を「全ズーム域」にわたって有することが求められる。
また、ズームレンズの広画角化を望むユーザも多く、広角端の半画角は、38度以上であることが望ましい。この半画角38度は、「35mm銀塩カメラ(いわゆるライカ版)換算の焦点距離」で28mmに相当する。
さらに、フォーカシングに際しては、フォーカシング速度の向上が望まれている。
従来、4群構成のズームレンズとして、「物体側より像側に向かって順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、負の屈折力を有する第3レンズ群、開口絞り、正の屈折力を有する第4レンズ群を配設し、広角端から望遠端への変倍に際して、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群と第2レンズ群の間隔が増大し、第2レンズ群と第3レンズ群の間隔が増大し、第3レンズ群と第4レンズ群の間隔が減少するように各群が移動するズームレンズが特許文献1(特開2009−251112号公報)に記載されている。
また、このようなズームタイプのその他の従来技術としては、特許文献2(特開2004−34106号公報)に記載されたものがある。
しかしながら、上述した特許文献1に記載された結像レンズは、全長が長く、小型とは言えない.また絞りが第4レンズ群内にあることにより、第3レンズ群の径が大きくなっており、フォーカシングレンズの小型化が十分ではない。
また、特許文献2に記載された結像レンズは、フォーカシングを第2レンズ群と第3レンズ群で行っているため、フォーカシングレンズの小型化が十分ではない。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、請求項1に記載の発明の目的とするところは、広角端の半画角が38度以上と十分に広画角でありながら3倍程度の変倍比を有し、構成枚数が11枚程度と少なく、小型でかつ1000万〜1500万画素の撮像素子に対応した解像力を有すると共に、フォーカシングが速くできるズームレンズを提供することにある。
請求項1に記載した本発明に係るズームレンズは、
物体側より像側に向かって順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、から構成されるズームレンズにおいて、
前記第3レンズ群は1枚の負レンズで構成し、前記第4レンズ群は物体側に開口絞りを有し、
前記第4レンズ群は、物体側から像側に向かって順に、正レンズ、正レンズ、負レンズ、正レンズ、負レンズで構成し、
広角端から望遠端への変倍に際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔が増大し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が減少するように各群が移動し、フォーカシングに際して前記第3レンズ群が物体側に移動することにより行い、
広角端における前記第3レンズ群と前記開口絞りの空気間隔をD3s_wとし、レンズ全系の望遠端の焦点距離をftとするとき、
以下の条件式(1):
0.2<D3s_w/ft<0.4 (1)
を満足することを特徴としている。
請求項1に記載の本発明によれば、
物体側より像側に向かって順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、から構成されるズームレンズにおいて、
前記第3レンズ群は1枚の負レンズで構成し、前記第4レンズ群は物体側に開口絞りを有し、
前記第4レンズ群は、物体側から像側に向かって順に、正レンズ、正レンズ、負レンズ、正レンズ、負レンズで構成し、
広角端から望遠端への変倍に際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔が増大し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が減少するように各群が移動し、フォーカシングに際して前記第3レンズ群が物体側に移動することにより行い、
広角端における前記第3レンズ群と前記開口絞りの空気間隔をD3s_wとし、レンズ全系の望遠端の焦点距離をftとするとき、
以下の条件式(1):
0.2<D3s_w/ft<0.4 (1)
を満足することにより、
広角端の半画角が38度以上と十分に広画角でありながら3倍程度の変倍比を有し、構成枚数が11枚程度と少なく、小型でかつ1000万〜1500万画素の撮像素子に対応した解像力を有するズームレンズを提供することができ、延いては、小型かつ高画質で、フォーカシングの速いカメラおよび携帯情報端末装置を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態の実施例1に係るズームレンズの光学系の構成およびズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示す図であり、(a)は広角端(短焦点端)、(b)は中間焦点距離、(c)は望遠端(長焦点端)のそれぞれにおける光軸に沿った断面図である。 図1に示す本発明の実施例1によるズームレンズの広角端(短焦点端)における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図1に示す本発明の実施例1によるズームレンズの中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図1に示す本発明の実施例1によるズームレンズの望遠端(長焦点端)における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 本発明の第1の実施の形態の実施例2に係るズームレンズの光学系の構成およびズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示す図であり、(a)は広角端(短焦点端)、(b)は中間焦点距離、(c)は望遠端(長焦点端)のそれぞれにおける光軸に沿った断面図である。 図5に示す本発明の実施例2によるズームレンズの広角端(短焦点端)における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図5に示す本発明の実施例2によるズームレンズの中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図5に示す本発明の実施例2によるズームレンズの望遠端(長焦点端)における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 本発明の第1の実施の形態の実施例3に係るズームレンズの光学系の構成およびズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示す図であり、(a)は広角端(短焦点端)、(b)は中間焦点距離、(c)は望遠端(長焦点端)のそれぞれにおける光軸に沿った断面図である。 図9に示す本発明の実施例3によるズームレンズの広角端(短焦点端)における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図9に示す本発明の実施例3によるズームレンズの中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図9に示す本発明の実施例3によるズームレンズの望遠端(長焦点端)における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 本発明の第1の実施の形態の実施例4に係るズームレンズの光学系の構成およびズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示す図であり、(a)は広角端(短焦点端)、(b)は中間焦点距離、(c)は望遠端(長焦点端)のそれぞれにおける光軸に沿った断面図である。 図13に示す本発明の実施例4によるズームレンズの広角端(短焦点端)における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図13に示す本発明の実施例4によるズームレンズの中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図13に示す本発明の実施例4によるズームレンズの望遠端(長焦点端)における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置としてのデジタルカメラの外観構成を模式的に示す被写体側から見た斜視図である。 図17のデジタルカメラの外観構成を模式的に示す撮影者側から見た斜視図である。 図17のデジタルカメラの機能構成を模式的に示すブロック図である。 本発明で使用している画像処理による歪曲収差の電子的な補正を説明するための撮像視野の模式図である。
以下、本発明の実施の形態に基づき、図面を参照して本発明に係るズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置を詳細に説明する。
具体的な実施例について説明する前に、先ず、本発明の原理的な実施の形態を説明する。
本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズの特徴を以下に述べる。
物体側より像側に向かって順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、から構成されるズームレンズにおいて、
前記第3レンズ群は1枚の負レンズで構成し、前記第4レンズ群は物体側に開口絞りを有し、
前記第4レンズ群は、物体側から像側に向かって順に、正レンズ、正レンズ、負レンズ、正レンズ、負レンズで構成し、
広角端から望遠端への変倍に際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔が増大し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が減少するように各群が移動し、フォーカシングに際して前記第3レンズ群が物体側に移動することにより行い、さらに、広角端における前記第3レンズ群と前記開口絞りとの間の空気間隙をD3s_wとし、望遠端における全系の焦点距離をftとするとき、下記の条件式(1):
0.2<D3s_w/ft<0.4 (1)
を満足することである(請求項1に対応する)。
また、上記第1の実施の形態に係るズームレンズの特徴は、
物体側より像側に向かって順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、から構成されるズームレンズにおいて、
前記第3レンズ群は1枚の負レンズで構成し、前記第4レンズ群は物体側に開口絞りを有し、
前記第4レンズ群は、物体側から像側に向かって順に、正レンズ、正レンズ、負レンズ、正レンズ、負レンズで構成し、
広角端から望遠端への変倍に際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が変化し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔が増大し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が減少するように各群が移動し、フォーカシングに際して前記第3レンズ群が物体側に移動することにより行い、
広角端における前記第3レンズ群と前記開口絞りの空気間隔をD3s_wとし、レンズ全系の望遠端の焦点距離をftとするとき、
以下の条件式(1):
0.2<D3s_w/ft<0.4 (1)
を満足することである(請求項2に対応する)。このように構成することで、上記請求項1と同様に、
広角端の半画角が38度以上と十分に広画角でありながら3倍程度の変倍比を有し、構成枚数が11枚程度と少なく、小型でかつ1000万〜1500万画素の撮像素子に対応した解像力を有するズームレンズを提供することができ、延いては、小型かつ高画質で、フォーカシングの速いカメラおよび携帯情報端末装置を提供することができる。
上記第1の実施の形態に係るズームレンズの特徴は、広角端で物体距離が無限遠物体において、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の空気間隔をD23_wとし、広角端のレンズ全系の焦点距離をfwとしたとき、
下記の条件式(2):
0.1<D23_w/fw<0.3 (2)
を満足することである(請求項に対応する)。
第1の実施の形態に係るズームレンズのさらなる特徴は、
望遠端で物体距離が無限遠物体において、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔をD23_tとし、望遠端の全系の焦点距離をftとするとき、
下記の条件式(3):
0.05<D23_t/ft<0.1 (3)
を満足することである(請求項に対応する)。
本実施の形態におけるズームレンズのさらなる特徴は、
前記第3レンズ群の焦点距離をf3とし、広角端の全系の焦点距離をfwとするとき、
下記の条件式(4):
−3.0<f3/fw<−1.5 (4)
を満足することである(請求項に対応する)。
本実施の形態におけるズームレンズのさらなる特徴は、
前記第4レンズ群の光軸上の間隔をD4とし、広角端における全長をTLwとするとき、
下記の条件式(5):
0.2<D4/TLw<0.3 (5)
を満足することである(請求項に対応する)
本実施例の形態におけるズームレンズのさらなる特徴は、
前記第4レンズ群の焦点距離をf4とし、広角端の全系の焦点距離をfwとするとき、
下記の条件式(6):
1.0<f4/fw<1.5 (6)
を満足することである(請求項7に対応する)。
本実施例の形態におけるズームレンズのさらなる特徴は、
前記第4レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズが非球面レンズである(請求項8に対応する)。
本発明の第2の実施例の形態におけるカメラは、上記特徴を有するズームレンズを、カメラ機能部の撮影用光学系として有することである(請求項9に対応する)。
本発明の第3の実施例の形態に係る携帯情報端末装置は、上記ズームレンズを、カメラ機能部の撮影用光学系として有することである(請求項10に対応する)。
本発明の構成において、第3レンズ群を1枚のレンズで構成し、絞りを第4レンズ群の物体側に配置し、フォーカシングレンズの小型化を図っている。さらに以下の条件式(1)を満足することが望ましい。
0.2<D3s_w/ft<0.4 (1)
ここで、D3s_wは、広角端における第3レンズ群と絞りの空気間隔であり、ftは、望遠端の焦点距離である。
条件式(1)の上限を超えると、第3レンズ群と絞りが大きく離れるため、第3レンズ群の径方向が大型化し、第3レンズ群における収差補正が困難になる。一方、条件式(1)の下限を下回ると、第4レンズ群の変倍するための間隔が小さくなり、ズーム域全体の収差補正が困難になる。
広角端のフォーカシング範囲を確保しつつ、より高性能にするためには、以下の条件式(2)を満足することが望ましい。
0.1<D23_w/fw<0.3 (2)
ここで、D23_wは、広角端で物体距離が無限遠物体において、第2レンズ群と第3レンズ群の空気間隔であり、fwは、広角端の全系の焦点距離である。
条件式(2)の上限を超えると、広角端における収差補正が困難になる。条件式(2)の下限を下回ると、フォーカシング範囲を確保しようとする場合、第3レンズ群で発生する収差が大きくなることにより、フォーカシングの際の収差変動が大きくなる。
望遠端のフォーカシング範囲を確保しつつ、より高性能にするためには、以下の条件式(3)を満足すると良い。
0.05<D23_t/ft<0.1 (3)
ここで、D23_tは、望遠端で物体距離が無限遠物体において、第2レンズ群と第3レンズ群の間隔であり、ftは、広角端の全系の焦点距離である。
条件式(3)の上限を超えると、望遠端における収差補正が困難になる。条件式(3)の下限を下回ると、フォーカシング範囲を確保しようとする場合、第3レンズ群で発生する収差が大きくなり、フォーカシングの際の収差変動が大きくなる。
フォーカシング範囲を確保しつつ、より高性能にするためには、以下の条件式(4)を満足すると良い。
−3.0<f3/fw<−1.5 (4)
ここで、f3は、第3レンズ群の焦点距離であり、fwは、広角端の全系の焦点距離である。
条件式(4)の上限を超えると、フォーカシング時に移動する範囲を大きく確保する必要性が生じ、大型化するか、収差補正が困難になる。条件式(4)の下限を下回ると、第3レンズ群で発生する収差が大きくなり、フォーカシングの際の収差変動が大きくなる。
さらに高性能にするためには、以下の条件式(5)を満足すると良い。
0.2<D4/TLw<0.3 (5)
ここで、D4は、第4レンズ群の光軸上の間隔であり、TLwは、広角端における全長である。
条件式(5)の上限を超えると、第4レンズ群の像側のレンズの径方向が大型化する。また、沈胴で収納した場合の収納厚さが厚くなってしまう。条件式(5)の下限を下回ると、第4レンズ群内の収差補正が困難になる。
より高性能にするために、第4レンズ群は、物体側から順に、正レンズL7、正レンズL8、負レンズL9、正レンズL10、負レンズL11で構成すると良い。
上記のように構成することにより、単色収差・色収差共に収差補正することができる。正レンズL7、正レンズL8、負レンズL9と正レンズL10、負レンズL11を2つの群として構成しても良いが、2つの群間で収差のやりとりをするため、製造上1つの群として構成することが望ましい。
さらに高性能にするためには、以下の条件式(6)を満足することが望ましい。
1.0<f4/fw<1.5 (6)
ここで、f4は、第4レンズ群の焦点距離であり、fwは、広角端の全系の焦点距離である。
条件式(6)の上限値を超えると、第4レンズ群の移動量が大きくなりすぎ、全体の収差補正が困難になる。条件式(6)の下限値を下回ると、第4レンズ群の焦点距離が短くなりすぎ、第4レンズ群内の収差補正が困難になる。
球面収差やコマ収差を十分に補正するためには、第4レンズ群は、少なくとも1枚の正レンズであってかつ非球面レンズにすると良い。非球面の形状は、周辺になるに従い、正のパワーが弱くなる形状にすることが望ましい。
以下に、本発明の第1の実施の形態に係る結像レンズの具体的な数値実施例を示す。なお、全ての実施例において、最大像高は短焦点端においてY´=12.3mm、中間焦点距離、長焦点端においてY´=14.3mmである。
各実施例において、第4レンズ群の像面側に配設されるフィルタ等MFは、光学ローパスフィルタ・赤外カットフィルタ等の各種フィルタや、CCDセンサ等の受光素子のカバーガラス(シールガラス)を想定したものである。
実施例の収差は、十分に補正されており、1000万〜1500万画素の受光素子に対応することが可能となっている。本発明の実施の形態のようにズームレンズを構成することで、十分な小型化を達成しながら非常に良好な像性能を確保し得ることは、以下に説明する各実施例より明らかである。
ところで、実施例1〜4のズームレンズは、上記の如く性能良好であるが、広角端(短焦点短)においては歪曲収差が発生している。勿論、歪曲収差は「中間焦点距離付近や長焦点端」では有効に抑えられている。
この状態を、図20に説明図的に示す。図20において、符号Im1で示すのは、望遠端(長焦点端)および中間焦点距離近傍における「像面形状」であり、撮像素子の受光面と略同一の矩形形状をなしている。一方、破線で示す像面形状Im2は、広角端(短焦点端)における像面形状であり、負の歪曲収差により「樽型形状」となっている。しかしながら、この歪曲収差は、「電気的な補正」により補正可能である。補正の方法は、種々考えられるが、例えば、図20に示すように、像面形状の中心から縦方向の基準線に対して角:θをなす直線上にある「画素」Pを考えてみる。図の如く、この受光素子の画素Pの上記中心からの距離を「X」、上記中心からの距離を「X」における歪曲収差をDis(X)[%]とすると、上記距離「X」の位置にある画素Pを100×X/(100+Dis(X))に変換する補正を行えばよい。このようにして、広角端(短焦点端)における歪曲収差を良好に補正した画像を撮像することができる。
そのため、広角端(短焦点端)での像高は、中間焦点距離での像高や望遠端(長焦点端)での像高よりも小さくしている。
実施例における記号の意味は、以下の通りである。
f :全系の焦点距離
F :Fナンバ
ω :半画角
R :曲率半径
D :面間隔
:屈折率
ν :アッベ数
K :非球面の円錐定数
:4次の非球面係数
:6次の非球面係数
:8次の非球面係数
10 :10次の非球面係数
ただし、ここで用いられる非球面は、近軸曲率半径の逆数(近軸曲率)をc、光軸からの高さをHとするとき、面頂点から光軸方向の変位量をX、非球面係数をA2iとして、非球面は、以下の式で定義される。
Figure 0005761606
図1は、本発明の第1の実施の形態の実施例1に係るズームレンズの光学系の構成および広角端(短焦点端)から所定の中間焦点距離を経て望遠端(長焦点端)へのズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示しており、(a)は広角端(短焦点端)における光軸に沿った模式的断面図、(b)は中間焦点距離における光軸に沿った模式的断面図、(c)は望遠端(長焦点端)における光軸に沿った模式的断面図である。なお、実施例1のレンズ群配置を示す図1において、図示左側が物体(被写体)側である。
図1に示すズームレンズは、光軸に沿って、物体側から像側に向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、そして正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置し、第3レンズ群G3は、1枚の負レンズで構成し、第4レンズ群G4は、物体側に開口絞りADを配している。第1レンズ群G1は、第1レンズL1および第2レンズL2を有してなり、第2レンズ群G2は、第3レンズL3、第4レンズL4および第5レンズL5を有してなり、第3レンズ群G3は、第6レンズL6を有してなり、第4レンズ群G4は、物体側から像側に向かって、第7レンズL7、第8レンズL8、第9レンズL9、第10レンズL10および第11レンズL11を有してなる。
第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各群毎に一体的に動作し、開口絞りADは、第4レンズ群G4の物体側に設けられ、第4レンズ群G4と一体に動作する。図1には、各光学面の面番号も示している。
広角端(短焦点端)から望遠端(長焦点端)への変倍に際しては、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4の全群が移動して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が減少し、そして第1レンズ群および第3レンズ群は、それぞれの望遠端における位置が、広角端における位置よりも物体側に位置するように移動する。
第1レンズ群G1は、物体側から像側に向かって、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズ(負レンズ)L1と、物体側に凸面を向けたメニスカス正レンズからなる第2レンズ(第1正レンズ)L2とを配している。第1レンズL1と第2レンズL2の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第2レンズ群G2は、物体側から像側に向かって、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第3レンズ(第3負レンズ)L3と、像側により強い凹面を向けた両凹レンズであって、その両面に非球面を形成している非球面レンズからなる第4レンズ(第4負レンズ)L4と、像側により強い凸面を向けた両凸レンズからなる第5レンズ(正レンズ)L5とを配している。
第3レンズ群G3は、物体側により強い凹面を向けた1枚の両凹負レンズ(負レンズ)L6からなる。開口絞りADは、第4レンズ群G4の物体側に配置されている。第4レンズ群G4は、物体側により強い凸面を向けた両凸レンズであり且つ両面に非球面を形成した非球面レンズからなる第7レンズ(第7正レンズ)L7と、像側により強い凸面を向けた両凸正レンズからなる第8レンズ(第8正レンズ)L8と、物体側により強い凹面を向けた両凹負レンズからなる第9レンズ(負レンズ)L9とを配しており、第8レンズL8と第9レンズL9の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第4レンズ群G4の像側には、さらに、像側により強い凸面を向けた両凸正レンズからなる正レンズL10および像側に凸面を向けた負メニスカスレンズ(負レンズ)L11が配置されている。
この場合、図1に示すように、広角端(短焦点端)から望遠端(長焦点端)への変倍に伴って、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間隔が増大し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間隔が減少するように、各群が移動し、フォーカシングに際して第3レンズ群G3が物体側に移動することにより行う。
この実施例1においては、全光学系の焦点距離f、FナンバF、半画角ωが、ズーミングによって、それぞれf=16.15〜53.87、F=3.65〜5.86、ω=41.85〜14.57の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表1の通りである。
Figure 0005761606
表1において、面番号に「*(アスタリスク)」を付して示した面番号のレンズ面が非球面であり、また、硝種名の後の括弧内に、次の通り硝材の製造メーカー名を、HOYA(HOYA株式会社)、OHARA(株式会社オハラ)として略記した。これらは、他の実施例についても同様である。
すなわち、表1においては、「*」が付された第6面、第7面、第13面および第14面の各光学面が非球面であり、式(7)における各非球面のパラメータは、下記の表2の通りである。
但し、第4レンズL4および第7レンズL7は、物体側面(第6面、第13面)および像側面(第7面、第14面)に、それぞれ樹脂からなる非球面薄膜が形成されたハイブリッド非球面レンズである。
Figure 0005761606
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔DA、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の可変間隔DB、第3レンズ群G3と開口絞りADとの間の可変間隔DC、そして第4レンズ群G4とフィルタ等MFとの間の可変間隔DDは、ズーミングに伴って表3のように変化させられる。
Figure 0005761606
また、望遠端における開口絞りADの開放径はφ10.2であり、このときの像高Y′=14.3である。図20を参照して、先に述べたように、歪曲収差の画像処理による収差補正を行うため、受光素子の撮像範囲に望遠端(および中間焦点距離)における撮像範囲をほぼ一致させて、矩形の撮像範囲とし、広角端における開口絞りADの開放径は、φ10.8であり、このときの像高Y′=12.3として、広角端における撮像範囲が樽型となるような歪曲収差を発生させる。そして、広角端における樽型の有効撮像範囲を画像処理により画像変換し、歪みを低減させた矩形の画像情報に変換する。
したがって、条件式(1)〜条件式(6)に対応する値は、次表のようになり、それぞれ条件式(1)〜条件式(6)を満足している。
Figure 0005761606
また、図2、図3および図4に、それぞれ、実施例1の広角端、中間焦点距離および望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差並びにコマ収差の各収差図を示している。なお、これらの図において、球面収差における破線は正弦条件をあらわし、非点収差における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。また、球面収差、非点収差、並びにコマ収差の各収差図におけるgおよびdはそれぞれ、g線およびd線をあらわしている。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
図5は、本発明の第1の実施の形態の実施例2に係るズームレンズの光学系の構成および広角端(短焦点端)から所定の中間焦点距離を経て望遠端(長焦点端)へのズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示しており、(a)は広角端(短焦点端)における光軸に沿った模式的断面図、(b)は中間焦点距離における光軸に沿った模式的断面図、(c)は望遠端(長焦点端)における光軸に沿った模式的断面図である。なお、実施例2のレンズ群配置を示す図5において、図示左側が物体(被写体)側である。
図5に示すズームレンズは、光軸に沿って、物体側から像側に向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、そして正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置し、第3レンズ群G3は、1枚の負レンズで構成し、第4レンズ群G4は、物体側に開口絞りADを配している。第1レンズ群G1は、第1レンズL1および第2レンズL2を有してなり、第2レンズ群G2は、第3レンズL3、第4レンズL4および第5レンズL5を有してなり、第3レンズ群G3は、第6レンズL6を有してなり、第4レンズ群G4は、物体側から像側に向かって順に、第7レンズL7、第8レンズL8、第9レンズL9、第10レンズL10および第11レンズL11を有してなる。
第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各群毎に一体的に動作し、開口絞りADは、第4レンズ群G4の物体側に設けられ、第4レンズ群G4と一体に動作する。図5には、各光学面の面番号も示している。なお、図5における各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため他の実施例に係る図面と共通の参照符号を付していてもそれらは他の実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
広角端(短焦点端)から望遠端(長焦点端)への変倍に際しては、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4の全群が移動して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が減少し、そして第1レンズ群および第3レンズ群は、それぞれの望遠端における位置が、広角端における位置よりも物体側に位置するように移動する。
第1レンズ群G1は、物体側から像側に向かって、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズ(負レンズ)L1と、物体側に凸面を向けたメニスカス正レンズからなる第2レンズ(第1正レンズ)L2とを配している。第1レンズL1と第2レンズL2の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第2レンズ群G2は、物体側から像側に向かって、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第3レンズ(第3負レンズ)L3と、像側に強い凹面を向けた両凹レンズであって、その両面に非球面を形成している非球面レンズからなる第4レンズ(第4負レンズ)L4と、像側に強い凸面を向けた両凸レンズからなる第5レンズ(正レンズ)L5とを配している。
開口絞りADは、第4レンズ群G4の物体側に配置されている。
第3レンズ群G3は、物体側により強い凹面を向けた1枚の負メニスカスレンズ(負レンズ)L6からなる。第4レンズ群G4は、物体側により強い凸面を向けた両凸レンズであり且つ両面に非球面を形成した非球面レンズからなる第7レンズ(第7正レンズ)L7と、像側により強い凸面を向けた両凸正レンズからなる第8レンズ(第8正レンズ)L8と、物体側により強い凹面を向けた両凹負レンズからなる第9レンズ(負レンズ)L9とを配している。第8レンズL8と第9レンズL9の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第4レンズ群G4像側には、さらに、像側により強い凸面を向けた両凸正レンズからなる正レンズL10および像側に凸面を向けた負メニスカスレンズ(負レンズ)L11が配置されている。
この場合、図5に示すように、広角端(短焦点端)から望遠端(長焦点端)への変倍に伴って、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間隔が増大し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間隔が減少するように、各群が移動し、フォーカシングに際して第3レンズ群G3が物体側に移動することにより行う。
この実施例2においては、全光学系の焦点距離f、FナンバF、半画角ωが、ズーミングによって、それぞれf=16.17〜53.83、F=3.66〜5.81、ω=41.81〜14.59の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表5の通りである。
Figure 0005761606
表5において、面番号に「*(アスタリスク)」を付して示した面番号のレンズ面が非球面であり、また、硝種名の後の括弧内に、次の通り硝材の製造メーカー名を、HOYA(HOYA株式会社)、OHARA(株式会社オハラ)として略記した。これらは、他の実施例についても同様である。
すなわち、表5においては、「*」が付された第6面、第7面、第13面および第14面の各光学面が非球面であり、式(7)における各非球面のパラメータは、下記の表6の通りである。
但し、第4レンズL4および第7レンズL7は、物体側面(第6面、第13面)および像側面(第7面、第14面)に、それぞれ樹脂からなる非球面薄膜が形成されたハイブリッド非球面レンズである。
Figure 0005761606
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔DA、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の可変間隔DB、第3レンズ群G3と開口絞りADとの間の可変間隔DC、そして第4レンズ群G4とフィルタ等MFとの間の可変間隔DDは、ズーミングに伴って表7のように変化させられる。
Figure 0005761606
また、望遠端における開口絞りADの開放径はφ10.2であり、このときの像高Y′=14.3である。図20を参照して、先に述べたように、歪曲収差の画像処理による収差補正を行うため、受光素子の撮像範囲に望遠端(および中間焦点距離)における撮像範囲をほぼ一致させて、矩形の撮像範囲とし、広角端における開口絞りADの開放径は、φ10.8であり、このときの像高Y′=12.3として、広角端における撮像範囲が樽型となるような歪曲収差を発生させる。そして、広角端における樽型の有効撮像範囲を画像処理により画像変換し、歪みを低減させた矩形の画像情報に変換する。
したがって、条件式(1)〜条件式(6)に対応する値は、次表のようになり、それぞれ条件式(1)〜条件式(6)を満足している。
Figure 0005761606
また、図6、図7および図8に、それぞれ、実施例2の広角端、中間焦点距離および望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差並びにコマ収差の各収差図を示している。なお、これらの図において、球面収差における破線は正弦条件をあらわし、非点収差における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。また、球面収差、非点収差、並びにコマ収差の各収差図におけるgおよびdはそれぞれ、g線およびd線をあらわしている。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
図9は、本発明の第1の実施の形態の実施例3に係るズームレンズの光学系の構成および広角端(短焦点端)から所定の中間焦点距離を経て望遠端(長焦点端)へのズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示しており、(a)は広角端(短焦点端)における光軸に沿った模式的断面図、(b)は中間焦点距離における光軸に沿った模式的断面図、(c)は望遠端(長焦点端)における光軸に沿った模式的断面図である。なお、実施例3のレンズ群配置を示す図9において、図示左側が物体(被写体)側である。
図9に示すズームレンズは、光軸に沿って、物体側から像側に向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、そして正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置し、第3レンズ群G3は、1枚の負レンズで構成し、第4レンズ群G4は、物体側に開口絞りADを配している。第1レンズ群G1は、第1レンズL1および第2レンズL2を有してなり、第2レンズ群G2は、第3レンズL3、第4レンズL4および第5レンズL5を有してなり、第3レンズ群G3は、第6レンズL6を有してなり、第4レンズ群G4は、物体側から像側に向かって順に、第7レンズL7、第8レンズL8、第9レンズL9、第10レンズL10および第11レンズL11を有してなる。第3レンズ群G3は、単一のレンズL6を有している。
第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各群毎に一体的に動作し、開口絞りADは、第4レンズ群G4の物体側に設けられ、第4レンズ群G4と一体に動作する。図9には、各光学面の面番号も示している。なお、図9における各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため他の実施例に係る図面と共通の参照符号を付していてもそれらは他の実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
広角端(短焦点端)から望遠端(長焦点端)への変倍に際しては、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4の全群が移動して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が変化し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が減少し、そして第1レンズ群および第3レンズ群は、それぞれの望遠端における位置が、広角端における位置よりも物体側に位置するように移動する。
第1レンズ群G1は、物体側から像側に向かって、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズ(負レンズ)L1と、物体側に凸面を向けたメニスカス正レンズからなる第2レンズ(第1正レンズ)L2とを配している。第1レンズL1と第2レンズL2の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第2レンズ群G2は、物体側から像側に向かって、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第3レンズ(第3負レンズ)L3と、物体側に強い凹面を向けた両凹レンズであって、その両面に非球面を形成している非球面レンズからなる第4レンズ(第4負レンズ)L4と、像側に強い凸面を向けた両凸レンズからなる第5レンズ(正レンズ)L5とを配している。
開口絞りADは、第4レンズ群G4の物体側に配置されている。
第3レンズ群G3は、物体側により強い凹面を向けた1枚の負メニスカスレンズ(負レンズ)L6からなる。第4レンズ群G4は、物体側により強い凸面を向けた両凸レンズである第7レンズ(第7正レンズ)L7と、物体側により強い凸面を向けた両凸正レンズからなる第8レンズ(第8正レンズ)L8と、物体側により強い凹面を向けた両凹負レンズからなる第9レンズ(負レンズ)L9とを配している。第8レンズL8と第9レンズL9の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第4レンズ群G4の像側には、さらに、物体側により強い凸面を向けた両凸正レンズからなる正レンズL10および像側に凸面を向けた負メニスカスレンズ(負レンズ)L11が配置されている。上記第10レンズL10の両面に非球面を形成した非球面レンズである。
この場合、図9に示すように、広角端(短焦点端)から望遠端(長焦点端)への変倍に伴って、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間隔が増大し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間隔が減少するように、各群が移動し、フォーカシングに際して第3レンズ群G3が物体側に移動することにより行う。
この実施例3においては、全光学系の焦点距離f、FナンバF、半画角ωが、ズーミングによって、それぞれf=16.17〜53.77、F=3.63〜5.89、ω=41.84〜14.57の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表9の通りである。
Figure 0005761606
表9において、面番号に「*(アスタリスク)」を付して示した面番号のレンズ面が非球面である。また、硝種名の後の括弧内に、次の通り硝材の製造メーカー名を、HOYA(HOYA株式会社)、OHARA(株式会社オハラ)として略記した。これらは、他の実施例についても同様である。
すなわち、表9においては、「*」が付された第6面、第7面、第18面および第19面の各光学面が非球面であり、式(7)における各非球面のパラメータは、下記の表10の通りである。
但し、第4レンズL4および第10レンズL10は、物体側面(第6面、第18面)および像側面(第7面、第19面)に、それぞれ樹脂からなる非球面薄膜が形成されたハイブリッド非球面レンズである。
Figure 0005761606
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔DA、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の可変間隔DB、第3レンズ群G3と開口絞りADとの間の可変間隔DC、そして第4レンズ群G4とフィルタ等MFとの間の可変間隔DDは、ズーミングに伴って表11のように変化させられる。
Figure 0005761606
また、望遠端における開口絞りADの開放径はφ10.2であり、このときの像高Y′=14.3である。図20を参照して、先に述べたように、歪曲収差の画像処理による収差補正を行うため、受光素子の撮像範囲に広角端(および中間焦点距離)における撮像範囲をほぼ一致させて、矩形の撮像範囲とし、広角端における開口絞りADの開放径は、φ11.0であり、このときの像高Y′=12.3として、広角端における撮像範囲が樽型となるような歪曲収差を発生させる。そして、広角端における樽型の有効撮像範囲を画像処理により画像変換し、歪みを低減させた矩形の画像情報に変換する。
したがって、条件式(1)〜条件式(6)に対応する値は、次表のようになり、それぞれ条件式(1)〜条件式(6)を満足している。
Figure 0005761606
また、図10、図11および図12に、それぞれ、実施例3の広角端、中間焦点距離および望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差並びにコマ収差の各収差図を示している。なお、これらの図において、球面収差における破線は正弦条件をあらわし、非点収差における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。また、球面収差、非点収差、並びにコマ収差の各収差図におけるgおよびdはそれぞれ、g線およびd線をあらわしている。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
図13は、本発明の第1の実施の形態の実施例4に係るズームレンズの光学系の構成および広角端(短焦点端)から所定の中間焦点距離を経て望遠端(長焦点端)へのズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示しており、(a)は広角端(短焦点端)における光軸に沿った模式的断面図、(b)は中間焦点距離における光軸に沿った模式的断面図、(c)は望遠端(長焦点端)における光軸に沿った模式的断面図である。なお、実施例4のレンズ群配置を示す図13において、図示左側が物体(被写体)側である。
図13に示すズームレンズは、光軸に沿って、物体側から像側に向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、そして正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置し、第3レンズ群G3は、1枚の負レンズで構成し、第4レンズ群G4は、物体側に開口絞りADを配している。第1レンズ群G1は、第1レンズL1および第2レンズL2を有してなり、第2レンズ群G2は、第3レンズL3、第4レンズL4および第5レンズL5を有してなり、第3レンズ群G3は、第6レンズL6を有してなり、第4レンズ群G4は、物体側から像側に向かって順に、第7レンズL7、第8レンズL8、第9レンズL9、第10レンズL10および第11レンズL11を有してなる。第3レンズ群G3は、単一のレンズL6を有している。
第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各群毎に一体的に動作し、開口絞りADは、第4レンズ群G4の物体側に設けられ、第4レンズ群G4と一体に動作する。図13には、各光学面の面番号も示している。なお、図13における各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため他の実施例に係る図面と共通の参照符号を付していてもそれらは他の実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
広角端(短焦点端)から望遠端(長焦点端)への変倍に際しては、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4の全群が移動して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が減少し、そして第1レンズ群および第3レンズ群は、それぞれの望遠端における位置が、広角端における位置よりも物体側に位置するように移動する。
第1レンズ群G1は、物体側から像側に向かって、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズ(負レンズ)L1と、物体側に凸面を向けたメニスカス正レンズからなる第2レンズ(第1正レンズ)L2とを配している。第1レンズL1と第2レンズL2の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第2レンズ群G2は、物体側から像側に向かって、順次、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第3レンズ(第3負レンズ)L3と、物体側に強い凹面を向けた両凹レンズであって、その両面に非球面を形成している非球面レンズからなる第4レンズ(第4負レンズ)L4と、像側に強い凸面を向けた両凸レンズからなる第5レンズ(正レンズ)L5とを配している。
開口絞りADは、第4レンズ群G4の物体側に配置されている。
第3レンズ群G3は、物体側により強い凹面を向けた1枚の負メニスカスレンズ(負レンズ)L6からなる。第4レンズ群G4は、物体側により強い凸面を向けた両凸レンズである第7レンズ(第7正レンズ)L7と、像側により強い凸面を向けた両凸正レンズからなる第8レンズ(第8正レンズ)L8と、物体側により強い凹面を向けた両凹負レンズからなる第9レンズ(負レンズ)L9とを配している。第8レンズL8と第9レンズL9の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第4レンズ群G4の像側には、さらに、像側により強い凸面を向けた両凸正レンズからなる正レンズL10および像側に凸面を向けた負メニスカスレンズ(負レンズ)L11が配置されている。
この場合、図13に示すように、広角端(短焦点端)から望遠端(長焦点端)への変倍に伴って、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間隔が増大し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間隔が減少するように、各群が移動し、フォーカシングに際して第3レンズ群G3が物体側に移動することにより行う。
この実施例4においては、全光学系の焦点距離f、FナンバF、半画角ωが、ズーミングによって、それぞれf=16.15〜53.89、F=3.54〜5.84、ω=41.88〜14.54の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表13の通りである。
Figure 0005761606
表13において、面番号に「*(アスタリスク)」を付して示した面番号のレンズ面が非球面であり、また、硝種名の後の括弧内に、次の通り硝材の製造メーカー名を、HOYA(HOYA株式会社)、OHARA(株式会社オハラ)として略記した。
すなわち、表13においては、「*」が付された第6面、第7面、第18面および第19面の各光学面が非球面であり、式(7)における各非球面のパラメータは、下記の表14の通りである。
但し、第4レンズL4および第7レンズL7は、物体側面(第6面、第18面)および像側面(第7面、第19面)に、それぞれ樹脂からなる非球面薄膜が形成されたハイブリッド非球面レンズである。
Figure 0005761606
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔DA、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の可変間隔DB、第3レンズ群G3と開口絞りADとの間の可変間隔DC、そして第4レンズ群G4とフィルタ等MFとの間の可変間隔DDは、ズーミングに伴って表15のように変化させられる。
Figure 0005761606
また、望遠端における開口絞りADの開放径はφ10.0であり、このときの像高Y′=14.3である。図20を参照して、先に述べたように、歪曲収差の画像処理による収差補正を行うため、受光素子の撮像範囲に望遠端(および中間焦点距離)における撮像範囲をほぼ一致させて、矩形の撮像範囲とし、広角端における開口絞りADの開放径は、φ11.0であり、このときの像高Y′=12.3として、広角端における撮像範囲が樽型となるような歪曲収差を発生させる。そして、広角端における樽型の有効撮像範囲を画像処理により画像変換し、歪みを低減させた矩形の画像情報に変換する。
したがって、条件式(1)〜条件式(6)に対応する値は、次表のようになり、それぞれ条件式(1)〜条件式(6)を満足している。
Figure 0005761606
また、図14、図15および図16に、それぞれ、実施例4の広角端、中間焦点距離および望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差並びにコマ収差の各収差図を示している。なお、これらの図において、球面収差における破線は正弦条件をあらわし、非点収差における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。また、球面収差、非点収差、並びにコマ収差の各収差図におけるgおよびdはそれぞれ、g線およびd線をあらわしている。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
次に、上述した本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズを撮像用光学系として採用して構成した本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置としてのデジタルカメラについて図17〜図19を参照して説明する。図17は、物体側、すなわち被写体側、である前面側から見たデジタルカメラの外観を模式的に示す斜視図、図18は、撮影者側である背面側から見たデジタルカメラの外観を模式的に示す斜視図であり、図19は、デジタルカメラの機能構成を示す模式的ブロック図である。なお、ここでは、デジタルカメラを例にとって撮像装置について説明しているが、在来の画像記録媒体として銀塩フィルムを用いる銀塩フィルムカメラに本発明に係るズームレンズを採用してもよい。また、いわゆるPDA(personal data assistant)や携帯電話機等の携帯情報端末装置のような情報装置にカメラ機能を組み込んだものが広く用いられている。このような情報装置も外観は若干異にするもののデジタルカメラと実質的に全く同様の機能・構成を含んでおり、このような情報装置における撮像用光学系として、本発明に係るズームレンズを採用してもよい。
図17および図18に示すように、デジタルカメラは、撮影レンズ101、光学ファインダ102、ストロボ(フラッシュライト)103、シャッタボタン104、カメラボディ105、電源スイッチ106、液晶モニタ107、操作ボタン108、メモリカードスロット109およびズームスイッチ110等を具備している。さらに、図19に示すように、デジタルカメラは、中央演算装置(CPU)111、画像処理装置112、受光素子113、信号処理装置114、半導体メモリ115および通信カード等116を備えている。
デジタルカメラは、撮像用光学系としての撮影レンズ101と、CMOS(相補型金属酸化物半導体)撮像素子またはCCD(電荷結合素子)撮像素子等を用いてイメージセンサとして構成された受光素子113とを有しており、撮影レンズ101によって結像される被写体(物体)光学像を受光素子113によって読み取る。この撮影レンズ101として、上述した第1の実施の形態において説明したような本発明に係るズームレンズを用いる。
受光素子113の出力は、中央演算装置111によって制御される信号処理装置114によって処理され、デジタル画像情報に変換される。すなわち、このようなデジタルカメラは、撮像された画像(被写体画像)をデジタル画像情報に変換する手段を含んでおり、この手段は、実質的に、受光素子113、信号処理装置114およびこれらを制御する中央演算装置(CPU)111等により構成される。
信号処理装置114によってデジタル化された画像情報は、やはり中央演算装置111によって制御される画像処理装置112において所定の画像処理が施された後、不揮発性メモリ等の半導体メモリ115に記録される。この場合、半導体メモリ115は、メモリカ1ードスロット109に装填されたメモリカードでもよく、カメラ本体に(オンボードで)内蔵された半導体メモリでもよい。液晶モニタ107には、撮影中の画像を表示することもできるし、半導体メモリ115に記録されている画像を表示することもできる。また、半導体メモリ115に記録した画像は、通信カードスロット(図示していない)に装填した通信カード等116を介して外部へ送信することも可能である。
撮影レンズ101は、カメラの携帯時には、その対物面がレンズバリア(図示していない)により覆われており、ユーザが電源スイッチ106を操作して電源を投入すると、レンズバリアが開き、対物面が露出する構成とする。このとき、撮影レンズ101の鏡胴の内部では、ズームレンズを構成する各群の光学系が、例えば広角端(短焦点端)の配置となっており、ズームスイッチ110を操作することによって、各群光学系の配置が変更されて、中間焦点距離を経て望遠端(長焦点端)への変倍動作を行うことができる。なお、光学ファインダ102の光学系も撮影レンズ101の画角の変化に連動して変倍するようにすることが望ましい。
多くの場合、シャッタボタン104の半押し操作により、フォーカシングがなされる。本発明に係るズームレンズ(請求項1〜請求項8で定義され、あるいは後述する実施例1〜実施例4に示されるズームレンズ)におけるフォーカシングは、ズームレンズを構成する複数群の光学系の一部の群の移動、または受光素子の移動などによって行うことができる。シャッタボタン104をさらに押し込み全押し状態とすると撮影が行なわれ、その後に上述した通りの処理がなされる。
半導体メモリ115に記録した画像を液晶モニタ107に表示させたり、通信カード等116を介して外部へ送信させる際には、操作ボタン108を所定のごとく操作する。半導体メモリ115および通信カード等116は、メモリカードスロット109および通信カードスロット等のような、それぞれ専用または汎用のスロットに装填して使用される。
上述のようなデジタルカメラ(撮像装置)または情報装置には、既に述べた通り、第1の実施の形態に示されたようなズームレンズを用いて構成した撮影レンズ101を撮像用光学系として使用することができる。したがって、1、000万画素〜1,500万画素またはそれ以上の画素数の受光素子を使用した高画質で小型のデジタルカメラ(撮像装置)または携帯情報端末装置を実現することができる。
G1 第1レンズ群(正)
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
G2 第2レンズ群(負)
L3 第3レンズ
L4 第4レンズ
L5 第5レンズ
G3 第3レンズ群(正)
L6 第6レンズ
G4 第4レンズ群(正)
L7 第7レンズ
L8 第8レンズ
L9 第9レンズ
L10 第10レンズ
L11 第11レンズ
AD 開口絞り
MF フィルタ等
101 撮影レンズ
102 光学ファインダ
103 ストロボ(フラッシュライト)
104 シャッタボタン
105 カメラボディ
106 電源スイッチ
107 液晶モニタ
108 操作ボタン
109 メモリカードスロット
110 ズームスイッチ
111 中央演算装置(CPU)
112 画像処理装置
113 受光素子
114 信号処理装置
115 半導体メモリ
116 通信カード等
特開2009−251112号公報 特開2004−341060号公報

Claims (10)

  1. 物体側より像側に向かって順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、から構成されるズームレンズにおいて、
    前記第3レンズ群は1枚の負レンズで構成し、前記第4レンズ群は物体側に開口絞りを有し、
    前記第4レンズ群は、物体側から像側に向かって順に、正レンズ、正レンズ、負レンズ、正レンズ、負レンズで構成し、
    広角端から望遠端への変倍に際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔が増大し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が減少するように各群が移動し、フォーカシングに際して前記第3レンズ群が物体側に移動することにより行い、以下の条件式(1)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    0.2<D3s_w/ft<0.4 (1)
    ここで、D3s_wは、広角端における前記第3レンズ群と前記開口絞りの空気間隔であり、ftは、望遠端の焦点距離である。
  2. 物体側より像側に向かって順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、から構成されるズームレンズにおいて、
    前記第3レンズ群は1枚の負レンズで構成し、前記第4レンズ群は物体側に開口絞りを有し、
    前記第4レンズ群は、物体側から像側に向かって順に、正レンズ、正レンズ、負レンズ、正レンズ、負レンズで構成し、
    広角端から望遠端への変倍に際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間隔が変化し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔が増大し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が減少するように各群が移動し、フォーカシングに際して前記第3レンズ群が物体側に移動することにより行い、以下の条件式(1)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    0.2<D3s_w/ft<0.4 (1)
    ここで、D3s_wは、広角端における前記第3レンズ群と前記開口絞りの空気間隔であり、ftは、望遠端の焦点距離である。
  3. 請求項1または請求項2に記載のズームレンズにおいて、以下の条件式(2)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    0.1<D23_w/fw<0.3 (2)
    ここで、D23_wは、広角端で物体距離が無限遠物体において、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の空気間隔であり、fwは、広角端のレンズ全系の焦点距離である。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、以下の条件式(3)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    0.05<D23_t/ft<0.1 (3)
    ここで、D23_tは、望遠端で物体距離が無限遠物体において、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の間隔であり、ftは、広角端の全系の焦点距離である。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、以下の条件式(4)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    −3.0<f3/fw<−1.5 (4)
    ここで、f3は、前記第3レンズ群の焦点距離であり、fwは、広角端の全系の焦点距離である。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、以下の条件式(5)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    0.2<D4/TLw<0.3 (5)
    ここで、D4は、前記第4レンズ群の光軸上の間隔であり、TLwは、広角端における全長である。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、以下の条件式(6)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    1.0<f4/fw<1.5 (6)
    ここで、f4は、前記第4レンズ群の焦点距離であり、fwは、広角端の全系の焦点距離である。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、前記第4レンズ群は少なくとも1枚の正レンズが非球面レンズであることを特徴とするズームレンズ。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のズームレンズを、撮影用光学系として有することを特徴とするカメラ。
  10. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のズームレンズを、カメラ機能部の撮影用光学系として有することを特徴とする携帯情報端末装置。
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