JP6256792B2 - ズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置 - Google Patents

ズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置 Download PDF

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Description

本発明は、ズームレンズに関し、より詳しくは回折面を有するズームレンズ、そのようなズームレンズを撮影用光学系として有するカメラおよびそのようなズームレンズをカメラ機能部の撮影用光学系として有する携帯情報端末装置に関するものである。
セキュリティ等に用いるカメラ市場は、大きなものとなっており、要望も多岐にわたっている。中でも、高画質化と高変倍化は、常にユーザの欲するところであり、ウエイトが大きい。よって、撮影レンズとして用いるズームレンズにも、高性能化と高変倍化の両立が求められる。
ここで、高性能化という面では、少なくとも、100万〜500万画素の撮像素子に対応した解像力を全ズーム域にわたって有することが必要である。また、高変倍化としては、16倍程度の変倍が必要と考えられる。
また、暗い状態においても撮影できるように、近赤外の波長域においても収差が十分に補正されていることが望まれている。
また、広画角化も望まれており、ズームレンズの短焦点端の半画角は、25度以上であることが望ましい。
さらに、大口径化も望まれており、短焦点端(「広角」と称する場合がある)のFナンバが2.0以下であることが望ましい。
物体側より像側に向かって、順に、正の屈折力を持つ第1レンズ群と、負の屈折力を持つ第2レンズ群と、負の屈折力を持つ第3レンズ群と、正の屈折力を持つ第4レンズ群とを有し、第1レンズ群が回折面を有するズームレンズの従来例として、特許文献1(特開2008−197534号公報)、特許文献2(特開2003−287678号公報)、特許文献3(特開2000−221402号公報)等に開示のものがある。
これら特許文献1および特許文献2に開示されたズームレンズは、レンズを構成する枚数が20枚以上と多く使われており、軽量化できておらず、大型であり、コストも高くなるという難点がある。
また、特許文献3に開示されたズームレンズは、Fナンバが4.0程度と大きく、変倍比も6倍程度と小さい。
また、特許文献1〜特許文献3のいずれにおいても、近赤外域の収差補正について何ら考慮されていない。
上述したように、特許文献1〜3のいずれかに開示された構成も、高変倍比で、高画角化および小型化を達成しながら、短焦点端のFナンバが2.0以下であり、特に、近赤外域の収差等が少ないというユーザーの要望を充分に満たすものではない。
そこで、高変倍比で、高画角化および小型化を達成することができ、しかも収差が少ないズームレンズを提供することが求められている。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、16倍程度の変倍比で、短焦点端の半画角が30度程度でありながら短焦点端のFナンバが2.0以下、長焦点端のFナンバが2.0程度であり、レンズの構成枚数が15〜16程度で比較的安価であり、近赤外の波長域においても収差が十分に補正され、小型でかつ100万〜500万画素の撮像素子に対応した解像力を有するズームレンズを提供することを目的としている。
本発明に係るズームレンズは、上述した目的を達成するために、
物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とで構成し、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第1レンズ群は固定であり、前記第2レンズ群は像側に移動し、前記第3レンズ群は移動し、前記第4レンズ群は固定であるズームレンズにおいて、前記第1レンズ群は物体側より順に負レンズL11と、正レンズL12と、正レンズL13とで構成し、前記第1レンズ群の中で前記正レンズL13が以下の条件式(1)、(2)、(3)を満足し、前記第1レンズ群は回折面を有し、以下の条件式(4)を満足することを特徴としている。
1.40<n<1.65 (1)
65.0<ν<100.0 (2)
0.015<Pg、F−(−0.001802×ν+0.6483)<0.060
(3) 50<fdoe/f1<200 (4)
ただし、nは前記正レンズL13の屈折率、νは前記正レンズL13のアッベ数、Pg、Fは、正レンズL13の部分分散比、fdoeは回折面の焦点距離、f1は前記第1レンズ群の焦点距離である。
ここで、Pg、F=(n−n)/(n−n)であり、n、n、nは、それぞれ正レンズL13のg線、F線、c線に対する屈折率である。
本発明によれば、
物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とで構成し、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第1レンズ群は固定であり、前記第2レンズ群は像側に移動し、前記第3レンズ群は移動し、前記第4レンズ群は固定であるズームレンズにおいて、前記第1レンズ群は物体側より順に負レンズL11と、正レンズL12と、正レンズL13とで構成し、
前記正レンズのL13の屈折率をnとし、前記正レンズL13のアッベ数をνとし、正レンズL13の部分分散比をPg、Fとし、回折面の焦点距離をfdoeとし、前記第1レンズ群の焦点距離をf1とし、前記正レンズL13のg線、F線、c線に対する屈折率をそれぞれn、n、nとし、前記正レンズL13の部分分散比Pg、Fを、
g、F=(n−n)/(n−n)として、
前記第1レンズ群の中で前記正レンズL13が以下の条件式(1)、(2)、(3):
1.40<n<1.65 (1)
65.0<ν<100.0 (2)
0.015<Pg、F−(−0.001802×ν+0.6483)<0.060
(3)
を満足し、
前記第1レンズ群は回折面を有し、
以下の条件式(4): 50<fdoe/f1<200 (4)
を満足することにより、16倍程度の変倍比で短焦点端の半画角が30度程度でありながら短焦点端のFナンバが2.0以下、長焦点端のFナンバが2.0程度であり、構成枚数が15〜16程度で比較的安価であり、近赤外の波長域においても収差が十分に補正され、小型で且つ100万〜500万画素の撮像素子に対応した解像力を有するズームレンズを提供することができる。
の後に上述した通りの処理がなされる。
本発明の第1の実施の形態に係る実施例(数値実施例。以下、同じ)1におけるズームレンズの光学系の構成およびズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示す図であり、(a)は短焦点端(広角端)、(b)は中間焦点距離および(c)は長焦点端(望遠端)のそれぞれにおける光軸に沿った断面図である。 図1に示す本発明の実施例1によるズームレンズの短焦点端(広角端)における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図1に示す本発明の実施例1によるズームレンズの中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図1に示す本発明の実施例1によるズームレンズの長焦点端(望遠端)における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 本発明の第2の実施の形態に係る実施例2におけるズームレンズの光学系の構成およびズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示す図であり、(a)は短焦点端、(b)は中間焦点距離および(c)は長焦点端のそれぞれにおける光軸に沿った断面図である。 図5に示す本発明の実施例2によるズームレンズの短焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図5に示す本発明の実施例2によるズームレンズの中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図5に示す本発明の実施例2によるズームレンズの長焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 本発明の第3の実施の形態に係る実施例3におけるズームレンズの光学系の構成およびズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示す図であり、(a)は短焦点端、(b)は中間焦点距離および(c)は長焦点端のそれぞれにおける光軸に沿った断面図である。 図9に示す本発明の実施例3によるズームレンズの短焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図9に示す本発明の実施例3によるズームレンズの中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図9に示す本発明の実施例3によるズームレンズの長焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 本発明の第4の実施の形態に係る実施例4におけるズームレンズの光学系の構成およびズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示す図であり、(a)は短焦点端、(b)は中間焦点距離および(c)は長焦点端のそれぞれにおける光軸に沿った断面図である。 図13に示す本発明の実施例4によるズームレンズの短焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図13に示す本発明の実施例4によるズームレンズの中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図13に示す本発明の実施例4によるズームレンズの長焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 本発明の第5の実施の形態に係るカメラとしてのデジタルカメラの物体側から見た外観構成を模式的に示す斜視図である。 図17のデジタルカメラを撮影者側から見た外観構成を模式的に示す斜視図である。 図17および図18のデジタルカメラの機能構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態に基づき、図面を参照して本発明に係るズームレンズ、カメラおよび携帯情報端末装置を詳細に説明する。
具体的な実施例について説明する前に、先ず、本発明の原理的な実施の形態について説明する。
本発明は、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群を配置してなる。いわば、正−負−負−正の4レンズ群で構成されるズームレンズは、第2レンズ群が主要な変倍作用を負担する、いわゆるバリエータとして構成される。
短焦点端から長焦点端への変倍に際して、第1レンズ群は固定し、第2レンズ群は像側に移動し、第3レンズ群は移動し、第4レンズ群が固定であることにより、第1レンズ群と第2レンズ群の間隔は大きくなり、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔は小さくなる。
また、近赤外の波長域の色収差を補正するために、回折面を用いることが望ましい。第1レンズ群に回折面を用いると長焦点端の軸上色収差の補正に非常に有効である。長焦点端の軸上色収差を補正するためには、以下に述べる条件を満足する必要がある。
先ず、長焦点端の軸上色収差をレンズで補正しようとする場合、異常分散性の光学材料を第1レンズ群に多く用いることになる。そのため、第1レンズ群のレンズ枚数が増え、大型化につながる。また、異常分散性の光学材料は、温度による屈折率変化や線膨張係数が大きく、多数用いると温度変化により長焦点端の性能に対して影響が大きく発生するという新たな問題が生ずる。
そこで、長焦点端の軸上色収差の補正をするためには、第1レンズ群を、物体側から負レンズL11、正レンズL12および正レンズL13で構成し、第1レンズ群の中の正レンズL13が、以下の条件1、即ち、条件式(1)、(2)、(3)を満足すると良い。
条件1:
1.40<n<1.65 (1)
65.0<ν<100.0 (2)
0.015<Pg、F−(−0.001802×ν+0.6483)<0.060
(3)
また、第1レンズ群は、回折面を有し、条件2、即ち、条件式(4)を満足すると良い(請求項1に対応する)。
条件2:
50<fdoe/f1<200 (4)
ただし、上記条件式(1)〜(4)において、nは正レンズL13の屈折率であり、νは正レンズL13のアッベ数であり、Pg、Fは、正レンズL13の部分分散比であり、fdoeは回折面の焦点距離であり、f1は第1レンズ群の焦点距離である。
ここで、Pg、Fは、それぞれ正レンズL13のg線、F線、c線の屈折率をn、n、nとしたとき、
g、F=(n−n)/(n−n
となる。
回折面の焦点距離fは、
f=−1/(2×C2)
で表される。
ここで、C2は、位相関数の2次項の係数である。
上記条件式(1)、(2)、(3)を満足することにより、長焦点端の軸上色収差を十分に補正することができる。
上記条件式(1)の下限値を下回ると、単色収差の補正が不十分となり、条件式(2)の下限値を下回ると色収差の補正が不十分となり、(3)の下限値を下回ると色収差の二次スペクトルの補正が不十分となる。一方、全ての条件式(1)、(2)、(3)について上限を上回るような光学材料は存在しないか、仮に存在したとしても非常に特殊かつ高価であり、使用するには現実的でない。
一方、条件式(4)を満足することにより、長焦点端の軸上色収差を十分に補正することができる。
条件式(4)の上限値を上回ると、回折面による長焦点端の軸上色収差補正が小さくなりすぎ、十分な色収差補正をすることができない。上記条件式(4)の下限値を下回ると、回折面による長焦点端の軸上色収差補正を過剰補正することになったり、回折ピッチが小さくなりすぎ加工が困難になったり、フレアが大きく発生することにつながる。
より望ましくは、以下の条件式(4´)を満足するすると良い。
100<fdoe/f1<150 (4´)
より高性能にするためには、以下の条件式(4´´)を満足するすると良い。
50<fdoe/ft<150 (4´´)
条件式(4´)を満足することにより、長焦点端の軸上色収差を十分に補正することができる。
第1レンズ群の中で正レンズL13のみが条件1、即ち、条件式(1)、(2)、(3)を満足すれば良い(請求項2に対応する)。
第1レンズ群の中で正レンズL13のみ条件1、即ち、条件式(1)、(2)、(3)を満足することが、軸上色収差を補正するために必要である。しかし、条件式(1)、(2)、(3)を満足する光学材料は、温度による屈折率変化や線膨張係数が大きく、多数用いると温度により性能への影響がでる。そのため、軸上色収差と温度による性能への影響を両立させるためには、条件式(1)、(2)、(3)を満足する正レンズを第1レンズ群の正レンズ13のみに用いると良い。
より高性能にするためには、以下の条件式(5)を満足すると良い(請求項3に対応する)。
0.5<f1/ft<0.9 (5)
ただし、f1は第1レンズ群の焦点距離であり、ftは長焦点端における全系の焦点距離である。
この条件式(5)の上限値を上回ると第1レンズ群の焦点距離が大きくなりすぎ、変倍するための間隔が大きくなり、第1レンズ群以外の厚さを小さくすることに繋がるため、第1レンズ群以外の群内の収差補正が困難になる。条件式(5)の下限値を下回ると第1レンズ群の焦点距離が小さくなりすぎ、第1レンズ群内の収差補正が困難になる。
さらに高性能にするためには、以下の条件式(6)、(7)および(8)を満足すると良い(請求項4に対応する)。
−2.5<f11/f1<−1.0 (6)
0.5<f12/f1<1.5 (7)
1.0<f13/f1<3.0 (8)
ただし、f1は第1レンズ群の焦点距離であり、f11は第1レンズ群の負レンズL11の焦点距離であり、f12は第1レンズ群の正レンズL12の焦点距離であり、f13は第1レンズ群の正レンズL13の焦点距離である。
各レンズの焦点距離が条件式(6)、(7)および(8)を満足することにより、第1レンズ群内の収差補正を十分にすることができる。
小型でありながら高性能にするためには、以下の条件式(9)を満足すると良い(請求項5に対応する)。
0.15<D1/ft<0.25 (9)
ただし、D1は第1レンズ群の肉厚であり、ftは長焦点端における全系の焦点距離である。
上記条件式(9)の上限値を上回ると、第1レンズ群の肉厚が厚くなりすぎ、変倍するための間隔が小さくなり、各レンズ群の焦点距離が短くなりすぎ、ズーム域全体の収差補正が困難になる。一方、上記条件式(9)の下限値を下回ると、第1レンズ群の肉厚が小さくなりすぎ、第1レンズ群内の収差補正が困難になる。
第4レンズ群は、第4レンズ群内で最も間隔が大きい位置より物体側に第4aレンズ群、像側に第4bレンズ群を配置し、このうち、第4aレンズ群は、物体側から順に、正レンズ、正レンズ、正レンズ、負レンズ、正レンズを配置し、第4bレンズ群は、物体側から順に負レンズ、正レンズを配置すると良い(請求項6に対応する)。
第4aレンズ群は、軸上マージナル光線が高い位置を通るため、大口径なレンズにおいてレンズ構成が重要になる。そこで、上記構成とすることにより、球面収差やコマ収差を全体として十分に補正することができる。
また、第4bレンズ群は、上記構成とすることにより、第4aレンズ群で残存した収差を補正しつつ、射出瞳距離を適切に設定している。
第4レンズ群は、第4レンズ群内で最も間隔が大きい位置より物体側に第4aレンズ群、像側に第4bレンズ群を配置し、第4aレンズ群の正レンズのうち2枚の正レンズのみが以下の条件1、即ち、条件式(1)、(2)および(3)を満足すると良い(請求項7に対応する)。
1.40<n<1.65 (1)
65.0<ν<100.0 (2)
0.015<Pg、F−(−0.001802×ν+0.6483)<0.060 (3) ただし、nは第4レンズ群の前記正レンズの屈折率、νは前記正レンズのアッベ数、Pg、Fは、前記正レンズの部分分散比である。
ここで、Pg、F=(n−n)/(n−n)であり、n、n、nは、それぞれ正レンズのg線、F線、c線に対する屈折率である。
第4aレンズ群に条件式(1)、(2)および(3)を満足するレンズを用いることは、軸上色収差を補正するために望ましい。しかしながら、条件式(1)、(2)および(3)を満足する光学材料は、温度による屈折率変化や線膨張係数が大きく、多数用いると温度により性能への影響がでる。そのため、軸上色収差と温度による性能への影響を両立させるためには、条件式(1)、(2)および(3)を満足する正レンズを第4aレンズ群に2枚用いると良い。
よりズーム域全体の高性能を達成するためには、以下の条件式(10)を満足することが望ましい(請求項8に対応する)。
0.10<f4/ft<0.25 (10)
ただし、f4は第4レンズ群の焦点距離であり、ftは長焦点端における全系の焦点距離である。
第4レンズ群は、条件式(10)を満足することにより、ズーム域全体としてバランスがとれ、ズーム域全体の収差補正を達成することができる。
尚、像面に到達する光量を減少させる必要があるときには、絞りを小さくしても良いが、絞り径を大きく変えることなく、NDフィルタ等の光軸上への挿入により光量を減少させた方が、回折現象による解像力の低下を防止できて好ましい。
フォーカシングは、第1レンズ群ですることが望ましい。第1レンズ群でフォーカスする場合、如何なるズーム域でもフォーカス群である第1レンズ群の位置が同じであるメリットがある。特に、動画撮影の場合、ズーミングしていった時に、フォーカシングし直す必要がないというメリットになる。
回折面には、積層型の回折光学素子を用いることが望ましい。各々の波長において適切な屈折率差になるような光学素子を積層することにより、広範囲な波長域において回折効率を高くすることが可能となる。
また、積層した光学素子をレンズ面に密着しても良い。さらにレンズの接合面を回折構造にすることにより、回折面に対する環境による影響(外乱)に対して十分耐え得るロバスト(robust)にすることができる。
一方、上述した本発明に係るズームレンズを、撮影用光学系として、または動画撮影用光学系として用いて、いわゆるデジタルカメラ等のカメラまたは動画撮影用カメラを構成することができる(請求項9または請求項10に対応する)。
このようなカメラは、撮影用光学系として、上述したようなズームレンズを具備することにより、小型且つ高画質で、通常の撮影領域を十分にカバーする変倍域を有したカメラを実現することができる。
また、カメラ機能等の撮影機能部を有する、いわゆる携帯情報端末装置における撮影機能部の撮影用光学系として、上述したようなズームレンズを用いて構成することもできる(請求項11に対応する)。
このような携帯情報端末装置は、撮影機能を有し、撮影用光学系として、上述したようなズームレンズを具備することにより、小型で高画質であり、通常の撮影領域を十分カバーする変倍域を有した携帯情報端末装置を提供することができる。このためユーザは、携帯性に優れた携帯情報端末装置で高画質な画像を撮影し、その画像を外部へ送信したりすることができる。
上述したように、請求項1に記載の発明によれば、短焦点端の半画角が30度程度でありながら短焦点端のFナンバが2.0以下、長焦点端のFナンバが2.0程度であり、構成枚数が15〜16枚程度で比較的安価であり、近赤外の波長域においても収差が十分に補正され、小型で且つ100万〜500万画素の撮像素子に対応した解像力を有するズームレンズを提供することができる。
また、請求項2、請求項7に記載の発明によれば、温度変化による性能への影響を抑えつつ、色収差を良好に補正し、高性能なズームレンズを提供することができるため、画面全体にわたる色にじみ等を抑えつつ、温度変化があっても良好な描写の得られるカメラを実現することができる。
また、請求項3、請求項4、請求項6、請求項8に記載の発明によれば、各収差をさらに良好に補正した、高性能なズームレンズを提供することができるため、さらに高い解像力を有する高画質のカメラを実現することができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、高性能でありながら小型なズームレンズを提供することができるため、良好な描写の得られる小型なカメラを実現することができる。
また、請求項9に記載の発明によれば、16倍程度の変倍比で短焦点端の半画角が30度程度でありながら、短焦点端のFナンバが2.0以下、長焦点端のFナンバが2.0程度であり、構成枚数が15〜16程度で比較的安価であり、近赤外の波長域においても収差が十分に補正され、小型でかつ100万〜500万画素の撮像素子に対応した解像力を有するズームレンズを撮影光学系として使用した、小型で高画質のカメラを提供ことができるため、ユーザは携帯性に優れたカメラで高画質な画像を撮影することができる。
請求項10、請求項11に記載の発明によれば、16倍程度の変倍比で短焦点端の半画角が30度程度でありながら、短焦点端のFナンバが2.0以下、長焦点端のFナンバが2.0程度であり、構成枚数が15〜16程度で比較的安価であり、近赤外の波長域においても収差が十分に補正され、小型でかつ100万〜500万画素の撮像素子に対応した解像力を有するズームレンズをカメラ機能部の撮影光学系として使用した、小型で高画質で動画が撮影できるカメラまたは携帯情報端末装置を提供ことができるため、ユーザは携帯性に優れたカメラや携帯情報端末装置で高画質な動画や静止画を撮影することができる。
次に、上述した本発明の原理的な実施の形態に基づく、具体的な実施例を詳細に説明する。以下に述べる実施例1〜実施例4は、本発明の第1の実施の形態〜第4の実施の形態に係るズームレンズの数値例(数値実施例)による具体的な構成の実施例である。図1〜図4は、本発明の第1の実施の形態に係る実施例1におけるズームレンズを説明するためのものである。図5〜図8は、本発明の第2の実施の形態に係る実施例2におけるズームレンズを説明するためのものである。図9〜図12は、本発明の第3の実施の形態に係る実施例3におけるズームレンズを説明するためのものである。そして図13〜図16は、本発明の第4の実施の形態に係る実施例4におけるズームレンズを説明するためのものである。
実施例1〜実施例4のズームレンズは、いずれも、物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを配置した、いわゆる正−負−負−正の4群構成のズームレンズである。
実施例1〜実施例4の各実施例のズームレンズにおいて、第4レンズ群の像面側に配設される平行平板からなる光学要素は、光学ローパスフィルタおよび紫外カットフィルタ等の各種光学フィルタや、CMOS(相補型金属酸化物半導体)イメージセンサまたはCCD(電荷結合素子)イメージセンサ等の受光撮像素子のカバーガラス(シールガラス)を想定したものであり、ここでは、等価的な透明平行平板として、フィルタ等FGと総称することにする。
また、絞りADの物体側または像側に配置される平行平板は、NDフィルタ等の各種フィルタFを想定したものである。
また、実施例1〜実施例4の各実施例において用いている光学ガラスの硝材は、株式会社オハラ(OHARA)およびHOYA株式会社(HOYA)の製品の光学硝種名で示している。
レンズの材質は、全ての実施例において、全て光学ガラスとなっているが、樹脂レンズを用いても良い。
実施例1〜実施例4の各実施例のズームレンズにおける収差は、十分に補正されており、100万〜500万画素またはそれ以上の画素数の受光素子に対応することが可能となっている。本発明の第1の実施の形態〜第4の実施の形態に従ってズームレンズを構成することによって、十分な小型化を達成しながら、非常に良好な像性能を確保し得ることは、実施例1〜実施例4の各実施例より明らかである。
実施例1〜実施例4に共通な記号の意味は、次の通りである。
f:光学系全系の焦点距離
F:F値(Fナンバ)
ω:半画角(度)
R:曲率半径
D:面間隔
:屈折率
ν:アッベ数
C2:位相関係の2次項の係数
C4:位相関係の4次項の係数
回折格子の形状を、基準波長(d線)をλd、光軸からの距離をh、位相をφ(h)とし、
φ(h)=(2π/λd)(C2・h+C4・h)と表す。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る実施例1のズームレンズの光学系のレンズ構成および短焦点端、つまり広角端から所定の中間焦点距離を経て長焦点端、つまり望遠端へのズーミングに伴うズーム軌跡を示しており、(a)は短焦点端、即ち広角端における断面図、(b)は所定の中間焦点距離における断面図、そして(c)は長焦点端、即ち望遠端における断面図である。なお、実施例1のレンズ群配置を示す図1において、図示左側が物体(被写体)側である。
図1に示すズームレンズは、物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置している。
第4レンズ群G4は、当該第4レンズ群G4内で最も間隔が大きい位置より物体側に第4aレンズ群G4aを、像側に第4bレンズ群G4bを配置している。
第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の各群毎に一体的に動作し、絞りADは、第4レンズ群G4と一体的に設けられている。図1には、各光学面の面番号も示している。なお、図1における各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いている。そのため他の実施例に係る図面と共通の参照符号を付していてもそれらは、他の実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
短焦点端(広角端)から長焦点端(望遠端)への変倍に際しては、第1レンズ群G1は、固定であり、第2レンズ群G2は、像側に移動し、第3レンズ群G3は、移動し、第4レンズ群G4は、固定であることにより、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が大きくなり、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が小さくなるように移動する。
図1に示す本発明に係る第1の実施の形態であって、実施例(数値実施例。以下同じ)1のズームレンズの第1レンズ群G1は、物体側から順に、凹面を像面側に向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL11と、物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL13とを、配置している。
この第1レンズ群G1のレンズ面、この例の場合、接合面に積層型の回折光学素子を密着する。
そして、第1レンズ群G1の負レンズL11と正レンズL12の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚の接合レンズを形成している。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、像面側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL21と、像面側に物体側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL22と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL23とを配置している。
第3レンズ群G3は、物体側に像面側より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL31と、物体側に凸面を向けた平凸レンズからなる正レンズL32とを配置している。
そして、第3レンズ群G3の負レンズL31と正レンズL32の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合された2枚の接合レンズを形成している。
第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間には、絞りADと、この絞りADに隣接して平行平板よりなるNDフィルタ等の各種フィルタFが介挿され、第4レンズ群G4と一体に保持されている。
第4レンズ群G4のうち、第4レンズ群G4内で最も間隔が大きい位置より物体側に配置された第4aレンズ群G4aは、物体側から順に、像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL41と、像面側に物体側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL42と、像面側に物体側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL43と、物体側に像面側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL44と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL45とを配置している。
そして、第4aレンズ群G4aの正レンズL43と負レンズL44とは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合された2枚の接合レンズを形成している。
第4レンズ群G4のうち、第4レンズ群G4内で最も間隔が大きい位置より像面側に配置された第4bレンズ群G4bは、物体側から順に、像面側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL46と、物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL47を配置している。
そして、第4aレンズ群G4aの像面側には、光学ローパスフィルタや赤外カットフィルタ等の各種光学フィルタやCMOSイメージセンサまたはCCDイメージセンサ等の受光撮像素子のカバーガラス(シールガラス)を想定したものであり、ここでは、等価的な透明平行平板として表わした、フィルタ等FGが配置されている。
この場合、図1に示すように、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は移動し、第4レンズ群G4は固定であるため、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間隔は大きくなり、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔は小さくなる。
フォーカシングは、第1レンズ群G1で行うことが望ましい。
その理由は、第1レンズ群でフォーカシングする場合、どのズーム域でもフォーカス群である第1レンズ群の位置が同じくなる、というメリットがあるからである。
この実施例1においては、全光学系の焦点距離f、FナンバFおよび半画角ωが、短焦点端から長焦点端へのズーミングによって、それぞれf=7.72〜30.00〜116.43、F=1.64〜1.64〜1.92およびω=32.64〜8.59〜2.24の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表1の通りである。
Figure 0006256792
この実施例1においては、全光学系の焦点距離f、F値、半画角ω、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔DA、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の可変間隔DB、そして第3レンズ群G3とフィルタ等Fとの間の可変間隔DC等の可変量は、ズーミングに伴って次表2のように変化する。
Figure 0006256792
回折面の焦点距離fdoeは、位相関数の2次項の係数をC2とし、位相関数の4次項の係数をC4として、
fdoe=−1(2×C2)
で表されるが、この実施例1においては、第2面、即ち、負レンズL11と正レンズL12との接合面に形成される回折面の位相関数の2次項の係数C2は、以下の表3に記載の通りである。尚、位相関数の4次項の係数C4も併記する。
Figure 0006256792
尚、回折格子の形状は、上述したように、基準波長(d線)をλd、光軸からの距離をh、位相をφ(h)として、
φ(h)=2π/λd(C2・h+C4・h)と表される。
この実施例1の場合、上記条件式(1)〜条件式(10)に対応する値は、次表4の通りとなり、それぞれ条件式(1)〜(10)を満足している。
Figure 0006256792
また、図2、図3および図4に、それぞれ、実施例1の短焦点端(広角端)、中間焦点距離および長焦点端(望遠端)における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びにコマ収差の各収差図を示している。なお、これらの収差図において、球面収差図における破線は正弦条件をあらわし、非点収差図における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
図2〜図4より明らかなように、実施例1のズームレンズにおいて、収差は、十分に補正されており、100万〜500万画素の受光素子に対応することが可能となっており、実施例1のようにズームレンズを構成することで、十分な小型化を達成しながら、非常に良好な像性能を確保し得ることが明らかである。
図5は、本発明の第2の実施の形態に係る実施例2のズームレンズの光学系のレンズ構成および短焦点端、つまり広角端から所定の中間焦点距離を経て長焦点端、つまり望遠端へのズーミングに伴うズーム軌跡を示しており、(a)は短焦点端、即ち広角端における断面図、(b)は所定の中間焦点距離における断面図、そして(c)は長焦点端、即ち望遠端における断面図である。なお、実施例2のレンズ群配置を示す図5において、図示左側が物体(被写体)側である。
図5に示すズームレンズは、物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置している。
第4レンズ群G4は、当該第4レンズ群G4内で最も間隔が大きい位置より物体側に第4aレンズ群G4aを、像側に第4bレンズ群G4bを配置している。
第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際して、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3は、各群毎に一体的に動作し、絞りADは、第4レンズ群G4と一体的に設けられている。図5には、各光学面の面番号も示している。なお、図5における各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いている。そのため他の実施例に係る図面と共通の参照符号を付していてもそれらは、他の実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
短焦点端(広角端)から長焦点端(望遠端)への変倍に際しては、第1レンズ群G1は、固定であり、第2レンズ群G2は、像側に移動し、第3レンズ群G3は、移動し、第4レンズ群G4は、固定であることにより、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が大きくなり、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が小さくなるように移動する。
図5に示す本発明に係る第2の実施の形態であって、実施例(数値実施例。以下同じ)2のズームレンズの第1レンズ群G1は、物体側から順に、凹面を像面側に向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL11と、物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL13とを、配置している。
この第1レンズ群G1のレンズ面、この例の場合、接合面に積層型の回折光学素子を密着する。
そして、第1レンズ群G1の負レンズL11と正レンズL12の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚の接合レンズを形成している。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、像面側に物体側より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL21と、像面側に物体側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL22と、像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL23と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL24を配置している。そして、第2レンズ群G2の正レンズL23と負レンズL24の2枚のレンズは、互いに密接に貼り合わせられて一体に接合され、2枚の接合レンズを形成している。
第3レンズ群G3は、物体側に像面側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL31と、物体側に凸面を向けた平凸レンズからなる正レンズL32とを配置している。
そして、第3レンズ群G3の負レンズL31と正レンズL32の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合された2枚の接合レンズを形成している。
第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間には、絞りADと、この絞りADに隣接して平行平板よりなるNDフィルタ等の各種フィルタFが介挿され、第4レンズ群G4と一体に保持されている。
第4レンズ群G4のうち、第4レンズ群G4内で最も間隔が大きい位置より物体側に配置された第4aレンズ群G4aは、物体側から順に、像面側に物体側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL41と、像面側に物体側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL42と、像面側に物体側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL43と、物体側に像面側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL44と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL45とを配置している。
そして、第4aレンズ群G4aの正レンズL43と負レンズL44とは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合された2枚の接合レンズを形成している。
第4レンズ群G4のうち、第4レンズ群G4内で最も間隔が大きい位置より像面側に配置された第4bレンズ群G4bは、物体側から順に、像面側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL46と、像面側に物体側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL47を配置している。
そして、第4aレンズ群G4aの像面側には、光学ローパスフィルタや赤外カットフィルタ等の各種光学フィルタやCMOSイメージセンサまたはCCDイメージセンサ等の受光撮像素子のカバーガラス(シールガラス)を想定したものであり、ここでは、等価的な透明平行平板として表わしたフィルタ等FGが配置されている。
この場合、図5に示すように、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は移動し、第4レンズ群G4は固定であるため、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間隔は大きくなり、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔は小さくなる。
フォーカシングは、第1レンズ群G1で行うことが望ましい。
この実施例2においては、全光学系の焦点距離f、FナンバFおよび半画角ωが、短焦点端から長焦点端へのズーミングによって、それぞれf=7.72〜30.00〜116.36、F=1.65〜1.65〜1.95およびω=31.51〜8.08〜2.10の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表5の通りである。
Figure 0006256792
この実施例2においては、全光学系の焦点距離f、F値、半画角ω、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔DA、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の可変間隔DB、そして第3レンズ群G3と絞りADとの間の可変間隔DC等の可変量は、ズーミングに伴って次表6のように変化する。
Figure 0006256792
回折面の焦点距離fdoeは、位相関数の2次項の係数をC2とし、位相関数の4次項の係数をC4として、
fdoe=−1(2×C2)
で表されるが、この実施例2においては、第2面、即ち、負レンズL11と正レンズL12との接合面に形成される回折面の位相関数の2次項の係数C2は、以下の表7に記載の通りである。尚、位相関数の4次項の係数C4も併記する。
Figure 0006256792
尚、回折格子の形状は、上述したように、基準波長(d線)をλd、光軸からの距離をh、位相をφ(h)として、
φ(h)=2π/λd(C2・h+C4・h)と表される。
この実施例2の場合、上記条件式(1)〜条件式(10)に対応する値は、次表8の通りとなり、それぞれ条件式(1)〜(10)を満足している。
Figure 0006256792
また、図6、図7および図8に、それぞれ、実施例2の短焦点端(広角端)、中間焦点距離および長焦点端(望遠端)における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びにコマ収差の各収差図を示している。なお、これらの収差図において、球面収差図における破線は正弦条件をあらわし、非点収差図における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
図6〜図8より明らかなように、実施例2のズームレンズにおいて、収差は、十分に補正されており、100万〜500万画素の受光素子に対応することが可能となっており、実施例2のようにズームレンズを構成することで、十分な小型化を達成しながら、非常に良好な像性能を確保し得ることが明らかである。
図9は、本発明の第3の実施の形態に係る実施例3のズームレンズの光学系のレンズ構成および短焦点端、つまり広角端から所定の中間焦点距離を経て長焦点端、つまり望遠端へのズーミングに伴うズーム軌跡を示しており、(a)は短焦点端、即ち広角端における断面図、(b)は所定の中間焦点距離における断面図、そして(c)は長焦点端、即ち望遠端における断面図である。なお、実施例3のレンズ群配置を示す図9において、図示左側が物体(被写体)側である。
図9に示すズームレンズは、物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置している。
第4レンズ群G4は、当該第4レンズ群G4内で最も間隔が大きい位置より物体側に第4aレンズ群G4aを、像側に第4bレンズ群G4bを配置している。
第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては少なくとも第2レンズ群G2と第3レンズ群G3は、各群毎に一体的に動作し、絞りADは、第4レンズ群G4と一体的に設けられている。
短焦点端(広角端)から長焦点端(望遠端)への変倍に際しては、第1レンズ群G1は、固定であり、第2レンズ群G2は、像側に移動し、第3レンズ群G3は、移動し、第4レンズ群G4は、固定であることにより、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が大きくなり、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が小さくなるように移動する。
図9に示す本発明に係る第3の実施の形態であって、実施例3のズームレンズの第1レンズ群G1は、物体側から順に、凹面を像面側に向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL11と、物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL13とを、配置している。
この第1レンズ群G1のレンズ面、この例の場合、接合面に積層型の回折光学素子を密着する。
そして、第1レンズ群G1の負レンズL11と正レンズL12の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚の接合レンズを形成している。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、像面側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL21と、像面側に物体側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL22と、像面側に物体側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL23と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL24とを配置している。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、物体側に像面側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL31と、物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた平凸レンズからなる正レンズL32とを配置している。
そして、第3レンズ群G3の負レンズL31と正レンズL32の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合された2枚の接合レンズを形成している。
第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間には、絞りADと、この絞りADに隣接して平行平板よりなるNDフィルタ等の各種フィルタFが介挿され、第4レンズ群G4と一体に保持されている。
第4レンズ群G4のうち、第4レンズ群G4内で最も間隔が大きい位置より物体側に配置された第4aレンズ群G4aは、物体側から順に、像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL41と、像面側に物体側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL42と、物体側に像面側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL43と、物体側に像面側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL44と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL45とを配置している。
そして、第4aレンズ群G4aの正レンズL43と負レンズL44とは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合された2枚の接合レンズを形成している。
第4レンズ群G4のうち、第4レンズ群G4内で最も間隔が大きい位置より像面側に配置された第4bレンズ群G4bは、物体側から順に、像面側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL46と、物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL47を配置している。
そして、第4aレンズ群G4aの像面側には、光学ローパスフィルタや赤外カットフィルタ等の各種光学フィルタやCMOSイメージセンサまたはCCDイメージセンサ等の受光撮像素子のカバーガラス(シールガラス)を想定したものであり、ここでは、等価的な透明平行平板として表わしたフィルタ等FGが配置されている。
この場合、図9に示すように、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は移動し、第4レンズ群G4は固定であるため、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間隔は大きくなり、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔は小さくなる。
フォーカシングは、第1レンズ群G1で行うことが望ましい。
この実施例3においては、全光学系の焦点距離f、FナンバFおよび半画角ωが、短焦点端から長焦点端へのズーミングによって、それぞれf=7.72〜29.99〜116.36、F=1.64〜1.64〜1.92およびω=31.42〜8.08〜2.10の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表9の通りである。
Figure 0006256792
この実施例3においては、全光学系の焦点距離f、F値、半画角ω、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔DA、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の可変間隔DB、そして第3レンズ群G3と絞りADとの間の可変間隔DC等の可変量は、ズーミングに伴って次表10のように変化する。
Figure 0006256792
回折面の焦点距離fdoeは、位相関数の2次項の係数をC2とし、位相関数の4次項の係数をC4として、
fdoe=−1(2×C2)
で表されるが、この実施例3においては、第2面、即ち、負レンズL11と正レンズL12との接合面に形成される回折面の位相関数の2次項の係数C2は、以下の表11に記載の通りである。尚、位相関数の4次項の係数C4も併記する。
Figure 0006256792
尚、回折格子の形状は、上述したように、基準波長(d線)をλd、光軸からの距離をh、位相をφ(h)として、
φ(h)=2π/λd(C2・h+C4・h)と表される。
この実施例3の場合、上記条件式(1)〜条件式(10)に対応する値は、次表12の通りとなり、それぞれ条件式(1)〜(10)を満足している。
Figure 0006256792
また、図10、図11および図12に、それぞれ、実施例3の短焦点端(広角端)、中間焦点距離および長焦点端(望遠端)における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びにコマ収差の各収差図を示している。なお、これらの収差図において、球面収差図における破線は正弦条件をあらわし、非点収差図における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
図10〜図12より明らかなように、実施例3のズームレンズにおいて、収差は、十分に補正されており、100万〜500万画素の受光素子に対応することが可能となっており、実施例3のようにズームレンズを構成することで、十分な小型化を達成しながら、非常に良好な像性能を確保し得ることが明らかである。
図13は、本発明の第4の実施の形態に係る実施例4のズームレンズの光学系のレンズ構成および短焦点端、つまり広角端から所定の中間焦点距離を経て長焦点端、つまり望遠端へのズーミングに伴うズーム軌跡を示しており、(a)は短焦点端、即ち広角端における断面図、(b)は所定の中間焦点距離における断面図、そして(c)は長焦点端、即ち望遠端における断面図である。なお、実施例4のレンズ群配置を示す図13において、図示左側が物体(被写体)側である。
図13に示すズームレンズは、物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置している。
第4レンズ群G4は、当該第4レンズ群G4内で最も間隔が大きい位置より物体側に第4aレンズ群G4aを、像側に第4bレンズ群G4bを配置している。
第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3とは、各群毎に一体的に動作し、絞りADは、第4レンズ群G4に保持される。
短焦点端(広角端)から長焦点端(望遠端)への変倍に際しては、第1レンズ群G1は、固定であり、第2レンズ群G2は、像側に移動し、第3レンズ群G3は、移動し、第4レンズ群G4は、固定であることにより、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が大きくなり、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が小さくなるように移動する。
図13に示す本発明に係る第4の実施の形態であって、実施例(数値実施例。以下同じ)4のズームレンズの第1レンズ群G1は、物体側から順に、凹面を像面側に向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL11と、物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL13とを、配置している。
この第1レンズ群G1のレンズ面、この例の場合、接合面に積層型の回折光学素子を密着する。
そして、第1レンズ群G1の負レンズL11と正レンズL12の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚の接合レンズを形成している。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、像面側に物体側より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL21と、像面側に物体側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL22と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL23を配置している。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、物体側に像面側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL31と、物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた平凸レンズからなる正レンズL32とを配置している。
そして、第3レンズ群G3の負レンズL31と正レンズL32の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合された2枚の接合レンズを形成している。
第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間には、絞りADと、この絞りADに隣接して平行平板よりなるNDフィルタ等の各種フィルタFが介挿され、第4レンズ群G4と一体に保持されている。
第4レンズ群G4のうち、第4レンズ群G4内で最も間隔が大きい位置より物体側に配置された第4aレンズ群G4aは、物体側から順に、像面側に物体側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL41と、像面側に物体側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL42と、物体側に像面側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL43と、物体側に像面側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹レンズからなる負レンズL44と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる正レンズL45とを配置している。
そして、第4aレンズ群G4aの正レンズL43と負レンズL44とは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合された2枚の接合レンズを形成している。
第4レンズ群G4のうち、第4レンズ群G4内で最も間隔が大きい位置より像面側に配置された第4bレンズ群G4bは、物体側から順に、像面側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる負レンズL46と、物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸レンズからなる正レンズL47を配置している。
そして、第4aレンズ群G4aの像面側には、光学ローパスフィルタや赤外カットフィルタ等の各種光学フィルタやCMOSイメージセンサまたはCCDイメージセンサ等の受光撮像素子のカバーガラス(シールガラス)を想定したものであり、ここでは、等価的な透明平行平板として表わしたフィルタ等FGが配置されている。
この場合、図13に示すように、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は移動し、第4レンズ群G4は固定であるため、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間隔は大きくなり、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔は小さくなる。
フォーカシングは、第1レンズ群G1で行うことが望ましい。
この実施例4においては、全光学系の焦点距離f、FナンバFおよび半画角ωが、短焦点端から長焦点端へのズーミングによって、それぞれf=7.72〜30.00〜116.40、F=1.64〜1.64〜1.92およびω=31.38〜8.09〜2.11の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表13の通りである。
Figure 0006256792
この実施例4においては、全光学系の焦点距離f、F値、半画角ω、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔DA、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の可変間隔DB、そして第3レンズ群G3と絞りADとの間の可変間隔DC等の可変量は、ズーミングに伴って次表14のように変化する。
Figure 0006256792
回折面の焦点距離fdoeは、位相関数の2次項の係数をC2とし、位相関数の4次項の係数をC4として、
fdoe=−1(2×C2)
で表されるが、この実施例4においては、第2面、即ち、負レンズL11と正レンズL12との接合面に形成される回折面の位相関数の2次項の係数C2は、以下の表15に記載の通りである。尚、位相関数の4次項の係数C4も併記する。
Figure 0006256792
尚、回折格子の形状は、上述したように、基準波長(d線)をλd、光軸からの距離をh、位相をφ(h)として、
φ(h)=2π/λd(C2・h+C4・h)と表される。
この実施例4の場合、上記条件式(1)〜条件式(10)に対応する値は、次表16の通りとなり、それぞれ条件式(1)〜(10)を満足している。
Figure 0006256792
また、図14、図15および図16に、それぞれ、実施例4の短焦点端(広角端)、中間焦点距離および長焦点端(望遠端)における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びにコマ収差の各収差図を示している。なお、これらの収差図において、球面収差図における破線は正弦条件をあらわし、非点収差図における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
図14〜図16より明らかなように、実施例4のズームレンズにおいて、収差は、十分に補正されており、100万〜500万画素の受光素子に対応することが可能となっており、実施例4のようにズームレンズを構成することで、十分な小型化を達成しながら、非常に良好な像性能を確保し得ることが明らかである。
〔第5の実施の形態〕
次に、上述した本発明の第1の実施の形態〜第4の実施の形態に係る実施例1〜実施例4等のようなズームレンズを撮影用光学系または動画撮影用光学系として採用して構成した本発明の第5の実施の形態に係るカメラについて図17〜図19を参照して説明する。図17は、本発明の第5の実施の形態に係るカメラとしてのデジタルカメラを物体側から見た外観構成を模式的に示す斜視図、そして図18は、当該デジタルカメラを撮影者側から見た外観構成を模式的に示す斜視図である。また、図19は、当該デジタルカメラの機能構成を示すブロック図である。なお、図17〜図19には、カメラとしてのデジタルカメラについて説明しているが、動画撮影を主としたビデオカメラおよび在来の、いわゆる銀塩フィルムを用いるフィルムカメラ等を含む主として撮像専用の撮像装置だけでなく、携帯電話機や、PDA(personal data assistant)などと称される携帯情報端末装置、さらにはこれらの機能を含む、いわゆるスマートフォンやタブレット端末などの携帯端末装置を含む種々の情報装置にデジタルカメラ等に相当する撮像機能が組み込まれることが多い(請求項9〜請求項11に対応する)。
このような情報装置も、外観は若干異にするもののデジタルカメラ等と実質的に全く同様の機能・構成を含んでおり、このような情報装置に上述した本発明の第1の実施の形態〜第4の実施の形態に係るズームレンズを撮像用光学系として用いることができる。
図17および図18に示すように、デジタルカメラは、カメラボディ100に、撮像レンズ(撮影レンズ)101、光学ファインダ102、ストロボ(電子フラッシュライト)103、シャッタボタン104、電源スイッチ105、液晶モニタ106、操作ボタン107、メモリカードスロット108およびズームスイッチ109等を装備している。さらに、図19に示すように、デジタルカメラは、カメラボディ100内に、中央演算装置(CPU)111、画像処理装置112、受光素子113、信号処理装置114、半導体メモリ115および通信カード等116を具備している。
デジタルカメラは、撮像用光学系としての撮像レンズ101と、CMOS(相補型金属酸化物半導体)撮像素子またはCCD(電荷結合素子)撮像素子等を用いてイメージセンサとして構成された受光素子113とを有しており、撮像レンズ101によって結像される被写体光学像を受光素子113によって読み取る。この撮像レンズ101として、上述した実施例1〜実施例4等において説明したような本発明の第1の実施の形態〜第4の実施の形態に係るズームレンズを用いる。
受光素子113の出力は、中央演算装置111によって制御される信号処理装置114によって処理され、デジタル画像情報に変換される。信号処理装置114によってデジタル化された画像情報は、やはり中央演算装置111によって制御される画像処理装置112において所定の画像処理が施された後、不揮発性メモリ等の半導体メモリ115に記録される。この場合、半導体メモリ115は、メモリカードスロット108に装填されたメモリカードでもよく、デジタルカメラ本体にオンボードで内蔵された半導体メモリでもよい。液晶モニタ106には、撮影中の画像を表示することもできるし、半導体メモリ115に記録されている画像を表示することもできる。また、半導体メモリ115に記録した画像は、通信カードスロット(明確には図示していないが、メモリカードスロット108と兼用しても良い)に装填した通信カード等116を介して外部へ送信することも可能である。
撮像レンズ101は、カメラの携帯時には、その対物面がレンズバリア(明確には図示していない)により覆われており、ユーザが電源スイッチ105を操作して電源を投入すると、レンズバリアが開き、対物面が露出する構成とする。このとき、撮像レンズ101の鏡胴の内部では、ズームレンズを構成する各群の光学系が、例えば短焦点端(広角端)の配置となっており、ズームスイッチ109を操作することによって、各群光学系の配置が変更されて、中間焦点距離を経て長焦点端(望遠端)への変倍動作を行うことができる。
なお、光学ファインダ102の光学系も撮像レンズ101の画角の変化に連動して変倍するようにすることが望ましい。
多くの場合、シャッタボタン104の半押し操作により、フォーカシングがなされる。
本発明の第1〜第4の実施の形態に係るズームレンズ(請求項1〜請求項8で定義され、あるいは前述した実施例1〜実施例4に示されるズームレンズ)におけるフォーカシングは、ズームレンズを構成する複数群の光学系の一部の群の移動によって行うことができる。シャッタボタン104を更に押し込み全押し状態とすると撮影が行なわれ、その後に上述した通りの処理がなされる。
半導体メモリ115に記録した画像を液晶モニタ106に表示させたり、通信カード等116を介して外部へ送信させたりする際には、操作ボタン107を所定のごとく操作する。半導体メモリ115および通信カード等116は、メモリカードスロット108および通信カードスロット等のような、それぞれ専用または汎用のスロットに装填して使用される。
なお、撮像レンズ101が沈胴状態にあるときには、結像レンズの各群は必ずしも光軸上に並んでいなくても良い。例えば、沈胴時に第2レンズ群G2および第3レンズ群G3の少なくとも一方が光軸上から退避して、その他のレンズ群と並列的に収納されるような機構とすれば、デジタルカメラのさらなる薄型化を実現することができる。
上述したデジタルカメラ(カメラ)のような撮像装置または同様の撮像機能を有する情報装置には、既に述べた通り、第1〜第4の実施の形態(実施例1〜実施例4)のようなズームレンズを用いて構成した撮像レンズ101を撮影用光学系として使用することができる。したがって、100万〜500万画素またはそれ以上の画素数の受光素子を使用した高画質で小型のデジタルカメラのような撮像装置または同様の撮像機能を有する携帯情報端末装置等の情報装置を実現することができる。
また、本発明の第1〜第4の実施の形態に係るズームレンズの構成は、在来の銀塩フィルムカメラの撮影レンズや投影機の投射レンズとしても応用が可能である。
G1 第1レンズ群(正)
L11 負レンズ
L12 正レンズ
L13 正レンズ
G2 第2レンズ群(負)
L21 負レンズ
L22 負レンズ
L23 正レンズ
L24 負レンズ
G3 第3レンズ群(負)
L31 負レンズ
L32 正レンズ
G4 第4レンズ群(正)
L41 正レンズ
L42 正レンズ
L43 正レンズ
L44 負レンズ
L45 正レンズ
L46 負レンズ
L47 正レンズ
AD 絞り
FG フィルタ等
F 各種フィルタ
100 カメラボディ
101 撮像レンズ
102 光学ファインダ
103 ストロボ(電子フラッシュライト)
104 シャッタボタン
105 電源スイッチ
106 液晶モニタ
107 操作ボタン
108 メモリカードスロット
109 ズームスイッチ
111 中央演算装置(CPU)
112 画像処理装置
113 受光素子(エリアセンサ)
114 信号処理装置
115 半導体メモリ
116 通信カード等
特開2008−197534号公報 特開2003−287678号公報 特開2000−221402号公報

Claims (11)

  1. 物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とで構成し、短焦点端から長焦点端への変倍に際して、前記第1レンズ群は固定であり、前記第2レンズ群は像側に移動し、前記第3レンズ群は移動し、前記第4レンズ群は固定であるズームレンズにおいて、前記第1レンズ群は物体側より順に負レンズL11と、正レンズL12と、正レンズL13とで構成し、前記第1レンズ群の中で前記正レンズL13が以下の条件式(1)、(2)、(3)を満足し、前記第1レンズ群は回折面を有し、以下の条件式(4)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    1.40<n<1.65 (1)
    65.0<ν<100.0 (2)
    0.015<Pg,F−(−0.001802×ν+0.6483)<0.060
    (3) 50<fdoe/f1<200 (4)
    ただし、nは前記正レンズL13の屈折率、νは前記正レンズL13のアッベ数、Pg,Fは、正レンズL13の部分分比、fdoeは回折面の焦点距離、f1は前記第1レンズ群の焦点距離である。
    ここで、Pg,F=(n−n)/(n−n)であり、n、n、nは、それぞれ正レンズL13のg線、F線、c線に対する屈折率である。
  2. 請求項1に記載のズームレンズにおいて、前記第1レンズ群の中で前記正レンズL13のみが条件(1)、(2)、(3)を満足することを特徴とするズームレンズ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のズームレンズにおいて、以下の条件式(5)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    (5) 0.5<f1/ft<0.9
    ただし、f1は前記第1レンズ群の焦点距離であり、ftは長焦点端における全系の焦点距離である。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、以下の条件式(6)、(7)、(8)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    −2.5<f11/f1<−1.0 (6)
    0.5<f12/f1<1.5 (7)
    1.0<f13/f1<3.0 (8)
    ただし、f1は前記第1レンズ群の焦点距離であり、f11は前記第1レンズ群の前記負レンズL11の焦点距離であり、f12は前記第1レンズ群の前記正レンズL12の焦点距離であり、f12は前記第1レンズ群の前記正レンズL13の焦点距離であり、ftは長焦点端における全系の焦点距離である。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、以下の条件式(9)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    0.15<D1/ft<0.25 (9)
    ただし、D1は前記第1レンズ群の肉厚であり、ftは長焦点端における全系の焦点距離である。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、前記第4レンズ群は前記第4レンズ群内で最も間隔が大きい位置より物体側に第4aレンズ群、像側に第4bレンズ群を有し、前記第4aレンズ群は物体側から順に正レンズ、正レンズ、正レンズ、負レンズ、正レンズを有し、前記第4bレンズ群は物体側から負レンズ、正レンズを有することを特徴とするズームレンズ。
  7. 求項6に記載のズームレンズにおいて、前記第4レンズ群は、前記第4レンズ内で最も間隔が大きい位置より物体側に前記第4aレンズ群、像側に前記第4bレンズ群を有し、前記第4aレンズ群の前記正レンズのうち2枚の正レンズのみが条件式(1)、(2)、(3)を満足することを特徴とするズームレンズ。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のズームレンズにおいて、以下の条件式(10)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    0.10<f4/ft<0.25 (10)
    ただし、f4は前記第4レンズ群の焦点距離であり、ftは長焦点端における全系の焦点距離である。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のズームレンズを、撮影用光学系として有することを特徴とするカメラ。
  10. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のズームレンズを、動画撮影用光学系として有することを特徴とするカメラ。
  11. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のズームレンズを、カメラ機能部の撮影用光学系として有することを特徴とする携帯情報端末装置。
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