JP6090654B2 - ズームレンズ、撮像装置および情報装置 - Google Patents

ズームレンズ、撮像装置および情報装置 Download PDF

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Description

本発明は、焦点距離を変化させて画角を変化させる変倍機能を有するレンズに係り、主として、固体撮像素子を用いて被写体のデジタル画像データを取得する、いわゆるデジタルカメラやビデオカメラ等に好適なズームレンズ、そのようなズームレンズを撮像用光学系として用いる撮像装置およびそのような撮像機能を有する情報装置に関するものである。
固体撮像素子を用いて被写体のデジタル画像データを取得する、いわゆるデジタルカメラ等の市場は非常に大きな市場となっており、この種のデジタルカメラ等に対するユーザの要望も多岐にわたっている。中でも、高画質化と小型化は、常にユーザの欲するところであり、ユーザのデジタルカメラに対する要望の大きなウエイトを占めている。この種のデジタルカメラ等における撮影レンズとしては、焦点距離を変化させて画角を変化させる変倍機能を有するズームレンズが広く用いられている。このようなデジタルカメラ等に撮影レンズとして用いられるズームレンズにも、高性能化と小型化の両立が求められている。
この場合、小型化という面では、まず、使用時のレンズ全長(最も物体側のレンズ面から像面までの距離)を短縮することが必要となり、また、各レンズ群の厚みを縮小して、収納時の全長を抑えることも重要である。さらに、高性能化という面では、少なくとも、1000万〜2000万画素の撮像素子に対応した解像力を全ズーム域にわたって有することが必要である。
また、多くのユーザが撮影レンズの広画角化を望んでおり、この種のズームレンズの短焦点端、つまり広角端での半画角は、45度程度またはそれ以上であることが望ましい。半画角45度は、35mm銀塩フィルム(いわゆるライカ判)用のレンズに換算した焦点距離で約20mmに相当する。
さらに、明るさに対応する口径についてもなるべく大口径とすることが望まれており、短焦点端、つまり広角端におけるF値が、F2.0以下であることが望ましい。
この種のデジタルカメラ等に用いるズームレンズとしては、多くの種類が考えられるが、3.5倍程度の変倍比を確保しつつ、大口径化に適するものとして、物体側から、順次、正の焦点距離(正の屈折力)を有する第1レンズ群と、負の焦点距離(負の屈折力)を有する第2レンズ群と、正の焦点距離(正の屈折力)を有する第3レンズ群と、そして正の焦点距離(正の屈折力)を有する第4レンズ群とを配置してなり、広角端、つまり短焦点端と望遠端つまり長焦点端との間の変倍操作に伴って、前記第1レンズ群は像側に凸になるように移動し、前記第2レンズ群は像側に移動し、前記第3レンズ群は物体側に移動し、そして前記第4レンズ群が移動するタイプのズームレンズがある。
物体側から、順次、正の焦点距離(正の屈折力)を有する第1レンズ群と、負の焦点距離(負の屈折力)を有する第2レンズ群と、正の焦点距離(正の屈折力)を有する第3レンズ群と、そして正の焦点距離(正の屈折力)を有する第4レンズ群とを配置してなるタイプの従来のズームレンズとして、前記第1レンズ群は、正レンズで構成し、前記第2レンズ群は、物体側から、順次、負レンズと、負レンズと、負レンズと、そして正レンズを、物体側から順次配置して構成するものがある。
このようなタイプの従来のズームレンズの例が、例えば、特許文献1および特許文献2に開示されている。
これら特許文献1および特許文献2に開示されたズームレンズは、短焦点端において42度程度の半画角を得ようとすると、短焦点端におけるF値をF2.0以下とすることは困難である。
上述したように、特許文献1および特許文献2に開示されたズームレンズにおいては、短焦点端における半画角を42度程度以上とすると、短焦点端におけるF値がF2.0を超えてしまうことになる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、短焦点端(広角端)における半画角を42度以上と充分な広画角として、しかも短焦点端(広角端)におけるF値をF2.0以下、長焦点端(望遠端)におけるF値をF3.0以下とすることができ、構成レンズ枚数を12枚程度に抑え、小型で且つ1000万〜2000万画素またはそれ以上の画素数の撮像素子に対応する高解像力を得ることの可能なズームレンズを提供することを目的としている。
本発明に係るズームレンズは、上述した目的を達成するために、
物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを配置してなり、
短焦点端から長焦点端への変倍に伴って、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が減小し、そして前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔が変化するように移動するズームレンズにおいて、
前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間に開口絞りを配設し、
前記第1レンズ群は正レンズで構成し、
前記第2レンズ群は、物体側から、順次、像側が凹面である負レンズL21と、像側が凹面である負レンズL22と、物体側が凹面である負レンズL23と、物体側が凸面である正レンズL24とを配置して構成するとともに、
前記第2レンズ群の負レンズL23の焦点距離をf2_3とし、そして前記第2レンズ群全体の焦点距離をf2として、
条件式:
〔1〕 1.5<f2_3/f2<2.5
を満足することを特徴としている。
本発明によれば、短焦点端(広角端)における半画角を42度以上と充分な広画角として、しかも短焦点端(広角端)におけるF値をF2.0以下、長焦点端(望遠端)におけるF値をF3.0以下とすることができ、構成レンズ枚数を12枚程度に抑え、小型で且つ1000万〜2000万画素またはそれ以上の画素数の撮像素子に対応する高解像力を得ることの可能なズームレンズを提供することができる。
すなわち、本発明に係るズームレンズによれば、
物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを配置してなり、
短焦点端から長焦点端への変倍に伴って、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が減小し、そして前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔が変化するように移動するズームレンズにおいて、
前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間に開口絞りを配設し、
前記第1レンズ群は正レンズで構成し、
前記第2レンズ群は、物体側から、順次、像側が凹面である負レンズL21と、像側が凹面である負レンズL22と、物体側が凹面である負レンズL23と、物体側が凸面である正レンズL24とを配置して構成するとともに、
前記第2レンズ群の負レンズL23の焦点距離をf2_3とし、そして前記第2レンズ群全体の焦点距離をf2として、
条件式:
〔1〕 1.5<f2_3/f2<2.5
を満足することにより、
短焦点端(広角端)における半画角を42度以上の広画角として、しかも短焦点端(広角端)におけるF値をF2.0以下、長焦点端(望遠端)におけるF値をF3.0以下とすることができ、構成レンズ枚数を12枚程度に抑え、小型で且つ1000万〜2000万画素またはそれ以上の画素数の撮像素子に対応する高解像力を得ることが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る実施例(数値実施例。以下、同じ)1におけるズームレンズの光学系の構成およびズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示す図であり、(a)は短焦点端(広角端)、(b)は中間焦点距離および(c)は長焦点端(望遠端)のそれぞれにおける光軸に沿った断面図である。 図1に示す本発明の実施例1によるズームレンズの短焦点端(広角端)における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図1に示す本発明の実施例1によるズームレンズの中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図1に示す本発明の実施例1によるズームレンズの長焦点端(望遠端)における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 本発明の第2の実施の形態に係る実施例2におけるズームレンズの光学系の構成およびズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示す図であり、(a)は短焦点端、(b)は中間焦点距離および(c)は長焦点端のそれぞれにおける光軸に沿った断面図である。 図5に示す本発明の実施例2によるズームレンズの短焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図5に示す本発明の実施例2によるズームレンズの中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図5に示す本発明の実施例2によるズームレンズの長焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 本発明の第3の実施の形態に係る実施例3におけるズームレンズの光学系の構成およびズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示す図であり、(a)は短焦点端、(b)は中間焦点距離および(c)は長焦点端のそれぞれにおける光軸に沿った断面図である。 図9に示す本発明の実施例3によるズームレンズの短焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図9に示す本発明の実施例3によるズームレンズの中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図9に示す本発明の実施例3によるズームレンズの長焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 本発明の第4の実施の形態に係る実施例4におけるズームレンズの光学系の構成およびズーミングに伴うズーム軌跡を模式的に示す図であり、(a)は短焦点端、(b)は中間焦点距離および(c)は長焦点端のそれぞれにおける光軸に沿った断面図である。 図13に示す本発明の実施例4によるズームレンズの短焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図13に示す本発明の実施例4によるズームレンズの中間焦点距離における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 図13に示す本発明の実施例4によるズームレンズの長焦点端における球面収差、非点収差、歪曲収差およびコマ収差を示す収差曲線図である。 本発明の第5の実施の形態に係る撮像装置としてのデジタルカメラの物体側から見た外観構成を模式的に示す斜視図である。 図17のデジタルカメラを撮影者側から見た外観構成を模式的に示す斜視図である。 図17および図18のデジタルカメラの機能構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態に基づき、図面を参照して本発明に係るズームレンズ、撮像装置および情報装置を詳細に説明する。具体的な実施例について説明する前に、まず、本発明の原理的な実施の形態を説明する。
本発明のような、物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、そして正の屈折力を有する第4レンズ群を配置した、いわゆる正−負−正−正の4レンズ群で構成されるズームレンズにおいては、一般に、第3レンズ群が変倍作用を主に負担する、いわゆるバリエータとして構成される。しかし、本発明においては、短焦点端(広角端)から長焦点端(望遠端)への変倍に伴って、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔は増大し、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔は減少し、第3レンズ群と第4レンズ群との間隔が変化することによって、第2レンズ群および第3レンズ群の倍率(絶対値)はどちらも増加して、変倍作用を互いに分担するように機能する。
そして、短焦点端において第2レンズ群は開口絞りから離れることから、第2レンズ群が大型化し、第2レンズ群内の収差補正が困難になる。
そして、短焦点端の歪曲収差を光学的に補正するためには、この第2レンズ群は、さらに重要になる。第2レンズ群を、負レンズ−負レンズ−正レンズで構成した場合には、非球面を2枚用いるなどのコストアップが必要となり、軸外収差の補正も困難になってくる。そこで、本発明においては、物体側から、順次、像側が凹面である負レンズL21と、像側が凹面である負レンズL22と、物体側が凹面である負レンズL23と、そして物体側が凸面である正レンズL24とを配置して構成することとした。
すなわち、負レンズL21および負レンズL22の像側を凹面とする形状にし、負レンズL23の物体側を凹面とする形状にすると各種収差をバランス良く補正することができる。
ここで、負レンズL23は、第2レンズ群の負レンズの中で最も軸外光線が通る高さが低い。そのため、負レンズL23に適切なパワーを持たせることによって、軸外収差を有効に補正することができる。そこで、次の条件式を満足するように構成する(請求項1に対応する)。
〔1〕 1.5<f2_3/f2<2.5
ここで、f2_3は、第2レンズ群の負レンズL23の焦点距離を、そしてf2は、第2レンズ群全体の焦点距離をそれぞれあらわしている。
条件式〔1〕において、f2_3/f2が上限値2.5以上となると、第2レンズ群の負レンズL23の焦点距離が長くなり過ぎ、負レンズL21と負レンズL22のパワーを強くすることになり、短焦点端の軸外収差を補正することが困難になる。また、f2_3/f2が下限値1.5以下となると、第2レンズ群の負レンズL23の焦点距離が短くなり過ぎ、前述と同様に短焦点端の軸外収差を補正することが困難になる。
さらに高性能にするためには、次の条件式を満足することが望ましい(請求項2に対応する)。
〔2〕 −2.5<f2/fw<−2.0
ここで、f2は、第2レンズ群全体の焦点距離を、そしてfwは、短焦点端における当該ズームレンズの全光学系の焦点距離をそれぞれあらわしている。
条件式〔2〕において、f2/fwが上限値−2.0以上となると、第2レンズ群全体の焦点距離が長くなり過ぎて、第2レンズ群の変倍作用が小さくなり、第3レンズ群で大きく変倍させることになって、ズーム域全体で収差補正することが困難になる。また、f2/fwが下限値−2.5以下となると、第2レンズ群の焦点距離が短くなり過ぎて、第2レンズ群内の軸外収差を補正することが困難になる。
また、一層高性能にするためには、次の条件式を満足することが望ましい(請求項3に対応する)。
〔3〕 2.5<f2_1/f2<3.5
ここで、f2_1は、第2レンズ群の負レンズL21の焦点距離を、そしてf2は、第2レンズ群全体の焦点距離をそれぞれあらわしている。
条件式〔3〕において、f2_1/f2が上限値3.5以上となると、第2レンズ群の負レンズL21の焦点距離が長くなり過ぎて、負レンズL22と負レンズL23のパワーを強くすることになり、短焦点端の軸外収差を補正することが困難になる。また、f2_1/f2が下限値2.5以下となると、第2レンズ群の負レンズL21の焦点距離が短くなり過ぎて、前述と同様に短焦点端の軸外収差を補正することが困難になる。
より一層高性能にするためには、次の条件式を満足することが望ましい(請求項4に対応する)。
〔4〕 1.0<f2_2/f2<2.0
ここで、f2_2は、第2レンズ群の負レンズL22の焦点距離を、そしてf2は、第2レンズ群全体の焦点距離をそれぞれあらわしている。
条件式〔4〕において、f2_2/f2が上限値2.0以上となると、第2レンズ群の負レンズL22の焦点距離が長くなり過ぎて、負レンズL21と負レンズL23のパワーを強くすることになり、短焦点端の軸外収差を補正することが困難になる。また、f2_2/f2が下限値1.0以下となると、第2レンズ群の負レンズL22の焦点距離が短くなり過ぎて、前述と同様に短焦点端の軸外収差を補正することが困難になる。
さらに、色収差を補正するためには、次の条件式を満足することが望ましい(請求項5に対応する)。
〔5〕 25<ν21<37
ここで、ν21は、第2レンズ群の負レンズL21のアッベ数をあらわしている。
短焦点端においては、倍率色収差がプラス側に発生し易い。第2レンズ群の負レンズL21は軸外光線が高い位置を通るため、倍率色収差への寄与度が大きいので、負レンズL21のアッベ数を適切に設定することが重要である。また、第2レンズ群の負レンズL21の焦点距離を、条件式〔3〕程度とすることにより、軸上色収差への影響は小さくすることができる。
そして、条件式〔5〕において、アッベ数ν21が、上限値37以上となると、第2レンズ群の負レンズL21のアッベ数が大きくなり過ぎて、短焦点端の倍率色収差を充分に補正することが困難になる。アッベ数ν21が、下限値25以下となると、負レンズL21のアッベ数が小さくなり過ぎて、軸上色収差、特に長焦点端の軸上色収差を補正することが困難になる。
さらに一層高性能にするためには、次の条件式を満足することが望ましい(請求項6に対応する)。
〔6〕 15<f1/fw<25
ここで、f1は、第1レンズ群全体の焦点距離を、そしてfwは、短焦点端における当該ズームレンズの全光学系の焦点距離を、それぞれあらわしている。
条件式〔6〕において、f1/fwが、上限値25以上となると、第2レンズ群がほとんど変倍機能に寄与することができなくなり、ズーム域全体の収差補正が困難になる。f1/fwが、下限値15以下となると、第1レンズ群の焦点距離が短くなり過ぎ、第1レンズ群を1枚で構成して、ズーム域全体の収差補正をしつつ、望遠端での軸上色収差を補正することが困難になる。
さらに高性能にするためには、第2レンズ群の負レンズL22を非球面レンズとすることが望ましい(請求項7に対応する)。第2レンズ群の負レンズL22の像側面を、周縁部に近付くほど負の屈折力が弱くなるような非球面とすることにより、短焦点端における歪曲収差を充分に補正することができる。
そして、本発明に係るズームレンズを、さらに一層小型で且つ高性能とするためには、次の条件式を満足することが望ましい(請求項8に対応する)。
〔7〕 0.10<TLs3_w/TL2s_w<0.60
ここで、TLs3_wは、短焦点端における開口絞りと第3レンズ群との間隔を、そしてTL2s_wは、短焦点端における第2レンズ群と開口絞りとの間隔をそれぞれあらわしている。
条件式〔7〕において、TLs3_w/TL2s_wが、下限値0.10以下となると、第2レンズ群と開口絞りの間隔が大きくなり、短焦点端における第2レンズ群を通る軸外光線が高くなり過ぎて、第2レンズ群内における軸外収差の補正が困難になり、そして第2レンズ群が大型化する。また、TLs3_w/TL2s_wが、上限値0.60以上となると、第3レンズ群と開口絞りの間隔が大きくなって、短焦点端における第3レンズ群を通る軸外光線が高くなりすぎ、第3レンズ群内における収差補正が困難になり、しかも、第3レンズ群が大型化する。
さらに高性能にするためには、次の条件式を満足するようにする。
〔7′〕 0.12<TLs3_w/TL2s_w<0.50
上述した本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズにおいて、第1レンズ群は、物体側に凸形状の正メニスカスレンズ1枚で構成することが望ましい。
また、第2レンズ群は、物体側に凸形状の負メニスカスレンズ、物体側に凸形状の負メニスカスレンズ、両凹レンズ、そして両凸レンズを、物体側から順次配置して構成すると、ズーム域全体の収差を補正しつつ、短焦点端の軸外収差を充分に補正することができる。
さらに高性能にするためには、第3レンズ群を、物体側から順次、正レンズと、正レンズ−負レンズ−正レンズの3枚接合レンズと、負レンズ−正レンズの2枚接合レンズとを配置して構成することにより、大口径であって、しかも球面収差およびコマ収差等を充分に補正することができる。
また、フォーカシングは、第4レンズ群によって行うようにすることが望ましい。この場合、フォーカス群としての第4レンズ群を、正レンズ1枚で構成することによって、フォーカス群を軽量化することができ、省エネルギーにつながる。さらに、第4レンズ群の正レンズは、物体側に凸のメニスカス形状を有することが望ましい。
そして、像面に到達する光量を減少させる必要があるときには、開口絞りを小径化しても良いが、開口絞り径を大きく変えることなく、NDフィルタ(減光フィルタ)等の挿入により光量を減少させるようにしたほうが、回折現象による解像力の低下を防止することができて一層好ましい。
また、上述したズームレンズにおいて、第1レンズ群は、像側に凸になるような軌跡で移動させることにより、短焦点端においても全長を確保し、広角で且つ大口径であって、しかも高性能となるようにしている。
一方、本発明の第5の実施の形態は、上述した本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズ(後述する第2〜第4の実施の形態に係るズームレンズ)を、撮像用光学系として用いて構成した、いわゆるデジタルカメラ等の撮像装置である(請求項9に対応する)。
このような撮像装置は、撮像用光学系として、上述したようなズームレンズを具備することにより、小型で高画質を得ることが可能となる。
また、カメラ機能等の撮像機能を有する、いわゆる携帯情報端末装置等の情報装置における撮像機能部の撮像用光学系として、上述したようなズームレンズを用いて構成することもできる(請求項10に対応する)。
このような情報装置は、撮像機能を有し、撮像用光学系として、上述したようなズームレンズを具備することにより、小型で高画質を得ることが可能となる。
したがって、上述した本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズは、
物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを配置してなり、
短焦点端から長焦点端への変倍に伴って、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔が増大し、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔が減小し、第3レンズ群と第4レンズ群との間隔が変化するように移動するズームレンズであって、さらに、次のような特徴を有している。
第2レンズ群と第3レンズ群との間に開口絞りを配設し、
第1レンズ群は正レンズで構成し、
第2レンズ群は、物体側から、順次、像側が凹面である負レンズL21と、像側が凹面である負レンズL22と、物体側が凹面である負レンズL23と、物体側が凸面である正レンズL24とを配置して構成するとともに、
第2レンズ群の負レンズL23の焦点距離をf2_3とし、そして前記第2レンズ群全体の焦点距離をf2として、
条件式:
〔1〕 1.5<f2_3/f2<2.5
を満足することを特徴としている(請求項1)。
また、望ましくは、第2レンズ群全体の焦点距離をf2とし、そして短焦点端における当該ズームレンズの全光学系の焦点距離をfwとして、
条件式:
〔2〕 −2.5<f2/fw<−2.0
を満足するようにする(請求項2)。
さらに、望ましくは、第2レンズ群の負レンズL21の焦点距離をf2_1とし、そして第2レンズ群全体の焦点距離をf2として、
条件式:
〔3〕 2.5<f2_1/f2<3.5
を満足するようにする(請求項3)。
また、より望ましくは、第2レンズ群の負レンズL22の焦点距離をf2_2とし、そして第2レンズ群全体の焦点距離をf2として、
条件式:
〔4〕 1.0<f2_2/f2<2.0
を満足するようにする(請求項4)。
さらに、第2レンズ群の負レンズL21のアッベ数をν21として、
条件式:
〔5〕 25<ν21<37
を満足するようにしても良い(請求項5)。
また、第1レンズ群の焦点距離をf1とし、そして短焦点端における当該ズームレンズの全光学系の焦点距離をfwとして、
条件式:
〔6〕 15<f1/fw<25
を満足するようにしても良い(請求項6)。
さらにまた、第2レンズ群の負レンズL22は、少なくとも一方の面を非球面とした非球面レンズとしても良い(請求項7)。
またさらに、短焦点端における前記開口絞りと第3レンズ群との間隔をTLs3_wとし、そして短焦点端における第2レンズ群と開口絞りとの間隔をTL2s_wとして、
条件式:
〔7〕 0.10<TLs3_w/TL2s_w<0.60
を満足するようにしても良い(請求項8)。
そして、上述した本発明の第5の実施の形態に係る撮像装置は、
撮像用光学系として、上述したいずれかのズームレンズを具備して構成する(請求項9)。
また、本発明の第5の実施の形態に係る情報装置は、撮像機能を有する情報装置であって、撮像機能部の撮像用光学系として、上述したいずれかのズームレンズを具備して構成する(請求項10)。
次に、上述した本発明の実施の形態に基づく、具体的な実施例を詳細に説明する。以下に述べる実施例1〜実施例4は、本発明の第1の実施の形態〜第4の実施の形態に係るズームレンズの数値例(数値実施例)による具体的な構成の実施例である。図1〜図4は、本発明の第1の実施の形態に係る実施例1におけるズームレンズを説明するためのものであり、図5〜図8は、本発明の第2の実施の形態に係る実施例2におけるズームレンズを説明するためのものであり、図9〜図12は、本発明の第3の実施の形態に係る実施例3におけるズームレンズを説明するためのものであり、そして図13〜図16は、本発明の第4の実施の形態に係る実施例4におけるズームレンズを説明するためのものである。
実施例1〜実施例4のズームレンズは、いずれも、物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群、そして正の屈折力を有する第4レンズ群を配置した、いわゆる正−負−正−正の4群構成のズームレンズである。
実施例1〜実施例4の各実施例のズームレンズにおいて、第4レンズ群の像面側に配設される平行平板からなる光学要素は、光学ローパスフィルタおよび赤外カットフィルタ等の各種光学フィルタや、CMOS(相補型金属酸化物半導体)イメージセンサまたはCCD(電荷結合素子)イメージセンサ等の受光撮像素子のカバーガラス(シールガラス)を想定したものであり、ここでは、等価的な透明平行平板として、フィルタ等FGと総称することにする。
また、実施例1〜実施例4の各実施例において用いている光学ガラスの硝材は、株式会社オハラ(OHARA)、HOYA株式会社(HOYA)および光ガラス株式会社(HIKARI)の製品の光学硝種名で示している。
実施例1〜実施例4の各実施例のズームレンズにおける収差は、充分に補正されており、1000万〜2000万画素またはそれ以上の画素数の受光素子に対応することが可能となっている。本発明の第1の実施の形態〜第4の実施の形態に従ってズームレンズを構成することによって、充分な小型化を達成しながら、非常に良好な像性能を確保し得ることは、実施例1〜実施例4の各実施例より明らかである。
実施例1〜実施例4に共通な記号の意味は、次の通りである。
f:光学系全系の焦点距離
F:F値(Fナンバ)
ω:半画角(度)
R:曲率半径(非球面については近軸曲率半径)
D:面間隔
Nd:屈折率
νd:アッベ数
K:非球面の円錐定数
:4次の非球面係数
:6次の非球面係数
:8次の非球面係数
10:10次の非球面係数
ここで用いられる非球面形状は、近軸曲率半径の逆数(近軸曲率)をC、光軸からの高さをH、そして円錐定数をKとし、上記各次数の非球面係数を用い、Xを光軸方向における非球面量として、次の式〔8〕で定義され、近軸曲率半径および円錐定数、並びに非球面係数を与えて形状を特定する。
Figure 0006090654
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る実施例1のズームレンズの光学系のレンズ構成および短焦点端、つまり広角端から所定の中間焦点距離を経て長焦点端、つまり望遠端へのズーミングに伴うズーム軌跡を示しており、(a)は短焦点端、すなわち広角端における断面図、(b)は所定の中間焦点距離における断面図、そして(c)は長焦点端、すなわち望遠端における断面図である。なお、実施例1のレンズ群配置を示す図1において、図示左側が物体(被写体)側である。
図1に示すズームレンズは、物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、そして正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に開口絞りADを配している。
第1レンズ群G1は、第1レンズL10からなる。第2レンズ群G2は、物体側から順次、第1レンズL21、第2レンズL22、第3レンズL23および第4レンズL24を配置してなる。第3レンズ群G3は、物体側から順次、第1レンズL31、第2レンズL32、第3レンズL33、第4レンズL34、第5レンズL35および第6レンズL36を配置してなる。そして第4レンズ群G4は、第1レンズL40からなる。
第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各群毎に一体的に動作し、開口絞りADは、各群とは独立に動作する。図1には、各光学面の面番号も示している。なお、図1における各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いている。そのため他の実施例に係る図面と共通の参照符号を付していてもそれらは、他の実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
短焦点端(広角端)から長焦点端(望遠端)への変倍に際しては、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4の全群が移動して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が減小し、そして第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が増大するように移動する。
第1レンズ群G1は、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた正メニスカスレンズからなる単一の正レンズである第1レンズL10のみからなっている。
第2レンズ群G2は、物体側から、順次、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズ(第1負レンズ)L21と、物体側に凸形状をなし、像側に非球面を形成してなる凹面を向けた負メニスカスレンズである非球面レンズからなる第2レンズ(第2負レンズ)L22と、物体側に像面側より曲率の大きな凹面を向けた両凹負レンズからなる第3レンズ(第3負レンズ)L23と、そして物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸正レンズからなる第4レンズ(正レンズ)L24とを配している。
開口絞りADは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に介挿配置されている。
第3レンズ群G3は、物体側から、順次、物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸正レンズであり且つ両面に非球面を形成した非球面レンズからなる第1レンズ(第1正レンズ)L31と、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた正メニスカスレンズからなる第2レンズ(第2正レンズ)L32と、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる第3レンズ(第1負レンズ)L33と、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた正メニスカスレンズからなる第4レンズ(第3正レンズ)L34と、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる第5レンズ(第2負レンズ)L35と、そして物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸正レンズからなる第6レンズ(第4正レンズ)L36とを配している。第2レンズL32と第3レンズL33と第4レンズL34の3枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、3枚接合からなる接合レンズを形成している。第5レンズL35と第6レンズL36の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第4レンズ群G4は、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた正メニスカスレンズであり、且つ物体側に向けた凸面を非球面とした非球面レンズからなる単一の正レンズである第1レンズL40のみからなっている。
この場合、図1に示すように、短焦点端(広角端)から長焦点端(望遠端)への変倍に伴って、第1レンズ群G1は、像側から若干像側へ凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2は、像側へ凸の軌跡を描いて、物体側から像側へ移動した後若干物体側へ移動する。開口絞りADは、像側から物体側へほぼ単調に移動し、第3レンズ群G3は、像側から物体側へほぼ単調に移動し、そして第4レンズ群G4は像側から物体側へほぼ単調に移動する。
この実施例1においては、全光学系の焦点距離f、FナンバFおよび半画角ωが、ズーミングによって、それぞれf=4.63〜8.32〜14.94、F=1.85〜2.31〜2.88およびω=47.12〜30.80〜18.33の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表1の通りである。
Figure 0006090654
表1において、面番号に「*(アスタリスク)」を付して示した面番号のレンズ面が非球面である。また、表1には、各レンズの材質も示している。これらは、他の実施例についても同様である。
すなわち、表1においては、「*」が付された第6面、第12面、第13面および第21面の各光学面が非球面であり、式〔8〕における各非球面のパラメータは、次表2の通りである。
Figure 0006090654
この実施例1においては、全光学系の焦点距離f、F値、半画角ω、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔DA、第2レンズ群G2と開口絞りADとの間の可変間隔DB、開口絞りADと第3レンズ群G3との間の可変間隔DC、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間の可変間隔DD、そして第4レンズ群G4とフィルタ等FGとの間の可変間隔DE等の可変量は、ズーミングに伴って次表3のように変化する。
Figure 0006090654
この場合、上記条件式〔1〕〜条件式〔7〕に対応する値は、次表4の通りとなり、それぞれ条件式〔1〕〜条件式〔7〕を満足している。
Figure 0006090654
また、図2、図3および図4に、それぞれ、実施例1の短焦点端(広角端)、中間焦点距離および長焦点端(望遠端)における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びに横収差の各収差図を示している。なお、これらの収差図において、球面収差図における破線は正弦条件をあらわし、非点収差図における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
図5は、本発明の第2の実施の形態に係る実施例2のズームレンズの光学系のレンズ構成および短焦点端(広角端)から所定の中間焦点距離を経て長焦点端(望遠端)へのズーミングに伴うズーム軌跡を示しており、(a)は短焦点端(広角端)における断面図、(b)は所定の中間焦点距離における断面図、そして(c)は長焦点端(望遠端)における断面図である。なお、第2の実施の形態である実施例2のレンズ群配置を示す図5においても、図示左側が物体(被写体)側である。
図5に示すズームレンズは、物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、そして正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に開口絞りADを配している。
第1レンズ群G1は、第1レンズL10からなり、第2レンズ群G2は、物体側から順次、第1レンズL21、第2レンズL22、第3レンズL23および第4レンズL24を配置してなり、第3レンズ群G3は、物体側から順次、第1レンズL31、第2レンズL32、第3レンズL33、第4レンズL34、第5レンズL35および第6レンズL36を配置してなり、そして第4レンズ群G4は、第1レンズL40からなる。
第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各群毎に一体的に動作し、開口絞りADは、各群とは独立に動作する。図5には、各光学面の面番号も示している。なお、図5における各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため他の実施例に係る図面と共通の参照符号を付していてもそれらは他の実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
短焦点端(広角端)から長焦点端(望遠端)への変倍に際しては、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4の全群が移動して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が減小する。そして第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が増大するように移動する。
第1レンズ群G1は、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた正メニスカスレンズからなる単一の正レンズである第1レンズL10のみからなっている。
第2レンズ群G2は、物体側から、順次、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズ(第1負レンズ)L21と、物体側に凸形状をなし、像側に非球面を形成してなる凹面を向けた負メニスカスレンズである非球面レンズからなる第2レンズ(第2負レンズ)L22と、物体側に像面側より曲率の大きな凹面を向けた両凹負レンズからなる第3レンズ(第3負レンズ)L23と、そして物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸正レンズからなる第4レンズ(正レンズ)L24とを配している。
開口絞りADは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に介挿配置されている。
第3レンズ群G3は、物体側から、順次、物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸正レンズであり且つ両面に非球面を形成した非球面レンズからなる第1レンズ(第1正レンズ)L31と、物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸正レンズからなる第2レンズ(第2正レンズ)L32と、像面側に物体側より曲率の大きな凹面を向けた両凹負レンズからなる第3レンズ(第1負レンズ)L33と、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた正メニスカスレンズからなる第4レンズ(第3正レンズ)L34と、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる第5レンズ(第2負レンズ)L35と、そして物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸正レンズからなる第6レンズ(第4正レンズ)L36とを配している。第2レンズL32と第3レンズL33と第4レンズL34の3枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、3枚接合からなる接合レンズを形成している。第5レンズL35と第6レンズL36の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第4レンズ群G4は、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた正メニスカスレンズであり、且つ物体側に向けた凸面を非球面とした非球面レンズからなる単一の正レンズである第1レンズL40のみからなっている。
この第2の実施の形態に係るズームレンズと、第1の実施の形態に係るズームレンズとは、第3レンズ群G3において、第2レンズL32が、前者は、両凸正レンズからなるのに対し、後者は、正メニスカスレンズからなっている点で異なっている。
また、同様に、第3レンズ群G3において、第3レンズL33が、前者は凹レンズからなるのに対し、後者は、負メニスカスレンズからなっている点で異なっている。
この実施例2においては、全光学系の焦点距離f、FナンバFおよび半画角ωが、ズーミングによって、それぞれf=4.63〜8.32〜14.96、F=1.85〜2.31〜2.87およびω=47.12〜30.73〜17.98の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表5の通りである。
Figure 0006090654
表5において、面番号に「*」を付して示した面番号のレンズ面が非球面である。また、表5には、各レンズの材質も示している。これらは、他の実施例についても同様である。
すなわち、表5においては、「*」が付された第6面、第12面、第13面および第21面の各光学面が非球面であり、式〔8〕における各非球面のパラメータは、次表6の通りである。
Figure 0006090654
この実施例2においては、全光学系の焦点距離f、F値、半画角ω、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔DA、第2レンズ群G2と開口絞りADとの間の可変間隔DB、開口絞りADと第3レンズ群G3との間の可変間隔DC、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間の可変間隔DD、そして第4レンズ群G4とフィルタ等FGとの間の可変間隔DE等の可変量は、ズーミングに伴って次表7のように変化する。
Figure 0006090654
この場合、条件式〔1〕〜条件式〔7〕に対応する値は、次表8の通りとなり、それぞれ条件式〔1〕〜条件式〔7〕を満足している。
Figure 0006090654
また、図6、図7および図8に、それぞれ、実施例2の短焦点端(広角端)、中間焦点距離および長焦点端(望遠端)における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びに横収差の各収差図を示している。なお、これらの収差図において、球面収差図における破線は正弦条件をあらわし、非点収差図における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
図9は、本発明の第3の実施の形態に係る実施例3のズームレンズの光学系のレンズ構成および短焦点端(広角端)から所定の中間焦点距離を経て長焦点端(望遠端)へのズーミングに伴うズーム軌跡を示しており、(a)は短焦点端(広角端)における断面図、(b)は所定の中間焦点距離における断面図、そして(c)は長焦点端(望遠端)における断面図である。なお、実施例3のレンズ群配置を示す図9においても、図示左側が物体(被写体)側である。
図9に示すズームレンズは、物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、そして正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に開口絞りADを配している。
第1レンズ群G1は、第1レンズL10からなり、第2レンズ群G2は、物体側から順次、第1レンズL21、第2レンズL22、第3レンズL23および第4レンズL24を配置してなる。第3レンズ群G3は、物体側から順次、第1レンズL31、第2レンズL32、第3レンズL33、第4レンズL34、第5レンズL35および第6レンズL36を配置してなり、そして第4レンズ群G4は、第1レンズL40からなる。
第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各群毎に一体的に動作し、開口絞りADは、各群とは独立に動作する。図9には、各光学面の面番号も示している。なお、図9における各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため他の実施例に係る図面と共通の参照符号を付していてもそれらは他の実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
短焦点端(広角端)から長焦点端(望遠端)への変倍に際しては、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4の全群が移動して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が減小し、そして第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が増大するように移動する。
第1レンズ群G1は、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた正メニスカスレンズからなる単一の正レンズである第1レンズL10のみからなっている。
第2レンズ群G2は、物体側から、順次、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズ(第1負レンズ)L21と、物体側に凸形状をなし、像側に非球面を形成してなる凹面を向けた負メニスカスレンズである非球面レンズからなる第2レンズ(第2負レンズ)L22と、像面側に物体側の面より曲率の大きな凹面を向けた両凹負レンズからなる第3レンズ(第3負レンズ)L23と、そして物体側に像面側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸正レンズからなる第4レンズ(正レンズ)L24とを配している。
開口絞りADは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に介挿配置されている。
第3レンズ群G3は、物体側から、順次、物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸正レンズであり且つ両面に非球面を形成した非球面レンズからなる第1レンズ(第1正レンズ)L31と、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた正メニスカスレンズからなる第2レンズ(第2正レンズ)L32と、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる第3レンズ(第1負レンズ)L33と、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた正メニスカスレンズからなる第4レンズ(第3正レンズ)L34と、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる第5レンズ(第2負レンズ)L35と、そして物体側に像面側の面より曲率の大きな凸面を向けた両凸正レンズからなる第6レンズ(第4正レンズ)L36とを配している。第2レンズL32と第3レンズL33と第4レンズL34の3枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、3枚接合からなる接合レンズを形成している。第5レンズL35と第6レンズL36の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第4レンズ群G4は、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた正メニスカスレンズであり、且つ物体側に向けた凸面を非球面とした非球面レンズからなる単一の正レンズである第1レンズL40のみからなっている。
この実施例3においては、全光学系の焦点距離f、FナンバFおよび半画角ωが、ズーミングによって、それぞれf=4.63〜8.32〜14.96、F=1.85〜2.25〜2.88およびω=47.08〜30.51〜17.63の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表9の通りである。
Figure 0006090654
表9において、面番号に「*」を付して示した面番号のレンズ面が非球面である。また、表9には、各レンズの材質も示している。これらは、他の実施例についても同様である。
すなわち、表9においては、「*」が付された第6面、第12面、第13面および第21面の各光学面が非球面であり、式〔8〕における各非球面のパラメータは、次表10の通りである。
Figure 0006090654
この実施例3においては、全光学系の焦点距離f、F値、半画角ω、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔DA、第2レンズ群G2と開口絞りADとの間の可変間隔DB、開口絞りADと第3レンズ群G3との間の可変間隔DC、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間の可変間隔DD、そして第4レンズ群G4とフィルタ等FGとの間の可変間隔DE等の可変量は、ズーミングに伴って次表11のように変化する。
Figure 0006090654
この場合、上記条件式〔1〕〜条件式〔7〕に対応する値は、次表12の通りとなり、それぞれ条件式〔1〕〜条件式〔7〕を満足している。
Figure 0006090654
また、図10、図11および図12に、それぞれ、実施例3の短焦点端(広角端)、中間焦点距離および長焦点端(望遠端)における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びに横収差の各収差図を示している。なお、これらの収差図において、球面収差図における破線は正弦条件をあらわし、非点収差図における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
図13は、本発明の第4の実施の形態に係る実施例4のズームレンズの光学系のレンズ構成および短焦点端(広角端)から所定の中間焦点距離を経て長焦点端(望遠端)へのズーミングに伴うズーム軌跡を示しており、(a)は短焦点端(広角端)における断面図、(b)は所定の中間焦点距離における断面図、そして(c)は長焦点端(望遠端)における断面図である。なお、実施例4のレンズ群配置を示す図13においても、図示左側が物体(被写体)側である。
図13に示すズームレンズは、物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、そして正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に開口絞りADを配している。
第1レンズ群G1は、第1レンズL10からなる。第2レンズ群G2は、物体側から順次、第1レンズL21、第2レンズL22、第3レンズL23および第4レンズL24を配置してなる。第3レンズ群G3は、物体側から順次、第1レンズL31、第2レンズL32、第3レンズL33、第4レンズL34、第5レンズL35および第6レンズL36を配置してなる。そして第4レンズ群G4は、第1レンズL40からなる。
第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は、それぞれ各群毎に適宜なる共通の支持枠等によって支持され、ズーミング等に際しては各群毎に一体的に動作し、開口絞りADは、各群とは独立に動作する。図13には、各光学面の面番号も示している。なお、図13における各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立に用いており、そのため他の実施例に係る図面と共通の参照符号を付していてもそれらは他の実施例とはかならずしも共通の構成ではない。
短焦点端(広角端)から長焦点端(望遠端)への変倍に際しては、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4の全群が移動して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が減小し、そして第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が増大するように移動する。
第1レンズ群G1は、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた正メニスカスレンズからなる単一の正レンズである第1レンズL10のみからなっている。
第2レンズ群G2は、物体側から、順次、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる第1レンズ(第1負レンズ)L21と、物体側に凸形状をなし、像側に非球面を形成してなる凹面を向けた負メニスカスレンズである非球面レンズからなる第2レンズ(第2負レンズ)L22と、像面側に物体側より曲率の大きな凹面を向けた両凹負レンズからなる第3レンズ(第3負レンズ)L23と、そして物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸正レンズからなる第4レンズ(正レンズ)L24とを配している。
開口絞りADは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に介挿配置されている。
第3レンズ群G3は、物体側から、順次、物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸正レンズであり且つ両面に非球面を形成した非球面レンズからなる第1レンズ(第1正レンズ)L31と、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた正メニスカスレンズからなる第2レンズ(第2正レンズ)L32と、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズからなる第3レンズ(第1負レンズ)L33と、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた正メニスカスレンズからなる第4レンズ(第3正レンズ)L34と、像面側に物体側より曲率の大きな凹面を向けた両凹負レンズからなる第5レンズ(第2負レンズ)L35と、そして物体側に像面側より曲率の大きな凸面を向けた両凸正レンズであり、且つ像側に向けた凸面を非球面とした非球面レンズからなる第6レンズ(第4正レンズ)L36とを配している。
第2レンズL32と第3レンズL33と第4レンズL34の3枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、3枚接合からなる接合レンズを形成している。第5レンズL35と第6レンズL36の2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第4レンズ群G4は、物体側に凸形状をなし、像側に凹面を向けた正メニスカスレンズであり、且つ物体側に向けた凸面を非球面とした非球面レンズからなる単一の正レンズである第1レンズL40のみからなっている。
この第4の実施の形態に係るズームレンズと第1の実施の形態に係るズームレンズとは、第3レンズ群G3において、第5レンズL35が、前者は、両凹レンズからなっているのに対し、後者は負メニスカスレンズからなっている点で異なっている。
この実施例4においては、全光学系の焦点距離f、FナンバFおよび半画角ωが、ズーミングによって、それぞれf=5.28〜8.89〜14.85、F=1.64〜2.12〜2.57およびω=43.24〜29.00〜18.32の範囲で変化する。各光学要素の光学特性は、次表13の通りである。
Figure 0006090654
表13において、面番号に「*」を付して示した面番号のレンズ面が非球面である。また、表13には、各レンズの材質も示している。これらは、他の実施例についても同様である。
すなわち、表13においては、「*」が付された第6面、第12面、第13面、第20面および第21面の各光学面が非球面であり、式〔8〕における各非球面のパラメータは、次表14の通りである。
Figure 0006090654
この実施例4においては、全光学系の焦点距離f、F値、半画角ω、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の可変間隔DA、第2レンズ群G2と開口絞りADとの間の可変間隔DB、開口絞りADと第3レンズ群G3との間の可変間隔DC、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間の可変間隔DD、そして第4レンズ群G4とフィルタ等FGとの間の可変間隔DE等の可変量は、ズーミングに伴って次表15のように変化する。
Figure 0006090654
この場合、上記条件式〔1〕〜条件式〔7〕に対応する値は、次表16の通りとなり、それぞれ条件式〔1〕〜条件式〔7〕を満足している。
Figure 0006090654
また、図14、図15および図16に、それぞれ、実施例4の短焦点端(広角端)、中間焦点距離および長焦点端(望遠端)における球面収差、非点収差、歪曲収差、並びに横収差の各収差図を示している。なお、これらの収差図において、球面収差図における破線は正弦条件をあらわし、非点収差図における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
〔第5の実施の形態〕
次に、上述した本発明の第1の実施の形態〜第4の実施の形態に係る実施例1〜実施例4等のようなズームレンズを撮像用光学系として採用して構成した本発明の第5の実施の形態に係る撮像装置について図17〜図19を参照して説明する。図17は、本発明の第5の実施の形態に係る撮像装置としてのデジタルカメラを物体側から見た外観構成を模式的に示す斜視図、そして図18は、当該デジタルカメラを撮影者側から見た外観構成を模式的に示す斜視図である。また、図19は、当該デジタルカメラの機能構成を示すブロック図である。なお、図17〜図19には、撮像装置としてのデジタルカメラについて説明しているが、ビデオカメラおよび在来の、いわゆる銀塩フィルムを用いるフィルムカメラ等を含む主として撮像専用の撮像装置だけでなく、携帯電話機や、PDA(personal data assistant)などと称される携帯情報端末装置、さらにはこれらの機能を含む、いわゆるスマートフォンやタブレット端末などの携帯端末装置を含む種々の情報装置にデジタルカメラ等に相当する撮像機能が組み込まれることが多い。
このような情報装置も、外観は若干異にするもののデジタルカメラ等と実質的に全く同様の機能・構成を含んでおり、このような情報装置に上述した本発明の第1の実施の形態〜第4の実施の形態に係るズームレンズを撮像用光学系として用いることができる。
図17および図18に示すように、デジタルカメラは、カメラボディ100に、撮像レンズ101、光学ファインダ102、ストロボ(電子フラッシュライト)103、シャッタボタン104、電源スイッチ105、液晶モニタ106、操作ボタン107、メモリカードスロット108およびズームスイッチ109等を装備している。さらに、図19に示すように、デジタルカメラは、カメラボディ100内に、中央演算装置(CPU)111、画像処理装置112、受光素子113、信号処理装置114、半導体メモリ115および通信カード等116を具備している。
デジタルカメラは、撮像用光学系としての撮像レンズ101と、CMOS(相補型金属酸化物半導体)撮像素子またはCCD(電荷結合素子)撮像素子等を用いてイメージセンサとして構成された受光素子113とを有しており、撮像レンズ101によって結像される被写体光学像を受光素子113によって読み取る。この撮像レンズ101として、上述した実施例1〜実施例4等において説明したような本発明の第1の実施の形態に係るズームレンズを用いる。
受光素子113の出力は、中央演算装置111によって制御される信号処理装置114によって処理され、デジタル画像情報に変換される。 信号処理装置114によってデジタル化された画像情報は、やはり中央演算装置111によって制御される画像処理装置112において所定の画像処理が施された後、不揮発性メモリ等の半導体メモリ115に記録される。この場合、半導体メモリ115は、メモリカードスロット108に装填されたメモリカードでもよく、デジタルカメラ本体にオンボードで内蔵された半導体メモリでもよい。液晶モニタ106には、撮影中の画像を表示することもできるし、半導体メモリ115に記録されている画像を表示することもできる。また、半導体メモリ115に記録した画像は、通信カードスロット(明確には図示していないが、メモリカードスロット108と兼用しても良い)に装填した通信カード等116を介して外部へ送信することも可能である。
撮像レンズ101は、カメラの携帯時には、その対物面がレンズバリア(明確には図示していない)により覆われており、ユーザが電源スイッチ105を操作して電源を投入すると、レンズバリアが開き、対物面が露出する構成とする。このとき、撮像レンズ101の鏡胴の内部では、ズームレンズを構成する各群の光学系が、例えば短焦点端(広角端)の配置となっており、ズームスイッチ109を操作することによって、各群光学系の配置が変更されて、中間焦点距離を経て長焦点端(望遠端)への変倍動作を行うことができる なお、光学ファインダ102の光学系も撮影レンズ101の画角の変化に連動して変倍するようにすることが望ましい。
多くの場合、シャッタボタン104の半押し操作により、フォーカシングがなされる。 本発明の第1〜第4の実施の形態に係るズームレンズ(請求項1〜請求項8で定義され、あるいは前述した実施例1〜実施例4に示されるズームレンズ)におけるフォーカシングは、ズームレンズを構成する複数群の光学系の一部の群の移動によって行うことができる。シャッタボタン104を更に押し込み全押し状態とすると撮影が行なわれ、その後に上述した通りの処理がなされる。
半導体メモリ115に記録した画像を液晶モニタ106に表示させたり、通信カード等116を介して外部へ送信させたりする際には、操作ボタン107を所定のごとく操作する。半導体メモリ115および通信カード等116は、メモリカードスロット109および通信カードスロット等のような、それぞれ専用または汎用のスロットに装填して使用される。
なお、撮影レンズ101が沈胴状態にあるときには、結像レンズの各群は必ずしも光軸上に並んでいなくても良い。例えば、沈胴時に第3レンズ群G3および第4レンズ群G4の少なくとも一方が光軸上から退避して、その他のレンズ群と並列的に収納されるような機構とすれば、デジタルカメラのさらなる薄型化を実現することができる。
上述したデジタルカメラのような撮像装置または同様の撮像機能を有する情報装置には、既に述べた通り、第1〜第4の実施の形態(実施例1〜実施例4)のようなズームレンズを用いて構成した撮影レンズ101を撮像用光学系として使用することができる。したがって、1000万〜2000万画素またはそれ以上の画素数の受光素子を使用した高画質で小型のデジタルカメラのような撮像装置または同様の撮像機能を有する携帯情報端末装置等の情報装置を実現することができる。
また、本発明の第1〜第4の実施の形態に係るズームレンズの構成は、在来の銀塩フィルムカメラの撮影レンズや投影機の投射レンズとしても応用が可能である。
G1 第1レンズ群(正)
L10 第1レンズ(正レンズ)
G2 第2レンズ群(負)
L21 第1レンズ(第1負レンズ)
L22 第2レンズ(第2負レンズ)
L23 第3レンズ(第3負レンズ)
L24 第4レンズ(正レンズ)
G3 第3レンズ群(正)
L31 第1レンズ(第1正レンズ)
L32 第2レンズ(第2正レンズ)
L33 第3レンズ(第1負レンズ)
L34 第4レンズ(第3正レンズ)
L35 第5レンズ(第2負レンズ)
L36 第6レンズ(第4正レンズ)
G4 第4レンズ群(正)
L40 第1レンズ(正レンズ)
AD 開口絞り
FG フィルタ等
100 カメラボディ
101 撮像レンズ
102 光学ファインダ
103 ストロボ(電子フラッシュライト)
104 シャッタボタン
105 電源スイッチ
106 液晶モニタ
107 操作ボタン
108 メモリカードスロット
109 ズームスイッチ
111 中央演算装置(CPU)
112 画像処理装置
113 受光素子(エリアセンサ)
114 信号処理装置
115 半導体メモリ
116 通信カード等
特開2006−308649号公報 特開2006−337419号公報

Claims (10)

  1. 物体側から、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを配置してなり、
    短焦点端から長焦点端への変倍に伴って、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が減小し、そして前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔が変化するように移動するズームレンズにおいて、
    前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間に開口絞りを配設し、
    前記第1レンズ群は正レンズで構成し、
    前記第2レンズ群は、物体側から、順次、像側が凹面である負レンズL21と、像側が凹面である負レンズL22と、物体側が凹面である負レンズL23と、物体側が凸面である正レンズL24とを配置して構成するとともに、
    前記第2レンズ群の負レンズL23の焦点距離をf2_3とし、そして前記第2レンズ群全体の焦点距離をf2として、
    条件式:
    〔1〕 1.5<f2_3/f2<2.5
    を満足することを特徴とするズームレンズ。
  2. 前記第2レンズ群全体の焦点距離をf2とし、そして短焦点端における当該ズームレンズの全光学系の焦点距離をfwとして、
    条件式:
    〔2〕 −2.5<f2/fw<−2.0
    を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
  3. 前記第2レンズ群の負レンズL21の焦点距離をf2_1とし、そして前記第2レンズ群全体の焦点距離をf2として、
    条件式:
    〔3〕 2.5<f2_1/f2<3.5
    を満足することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のズームレンズ。
  4. 前記第2レンズ群の負レンズL22の焦点距離をf2_2とし、そして前記第2レンズ群全体の焦点距離をf2として、
    条件式:
    〔4〕 1.0<f2_2/f2<2.0
    を満足することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  5. 前記第2レンズ群の負レンズL21のアッベ数をν21として、
    条件式:
    〔5〕 25<ν21<37
    を満足することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  6. 前記第1レンズ群全体の焦点距離をf1とし、そして短焦点端における当該ズームレンズの全光学系の焦点距離をfwとして、
    条件式:
    〔6〕 15<f1/fw<25
    を満足することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  7. 前記第2レンズ群の負レンズL22が少なくとも一方の面を非球面とした非球面レンズであることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  8. 短焦点端における前記開口絞りと前記第3レンズ群との間隔をTLs3_wとし、そして短焦点端における前記第2レンズ群と前記開口絞りとの間隔をTL2s_wとして、
    条件式:
    〔7〕 0.10<TLs3_w/TL2s_w<0.60
    を満足することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  9. 撮像用光学系として、請求項1〜請求項8のいずれか1項のズームレンズを具備することを特徴とする撮像装置。
  10. 撮像機能を有し、撮像用光学系として、請求項1〜請求項8のいずれか1項のズームレンズを具備することを特徴とする情報装置。
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