JP2011191100A - モノパルスレーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 モノパルスレーダアンテナにおいて、給電部を構成するコンパレータの方向性結合器を用いる場合、180°の位相差の線路を用いる必要がある。そのため、線路長が長くなり通過位相、通過振幅、アイソレーション特性、反射特性の周波数特性が狭帯域になる問題がある。
【解決手段】給電部においてブランチカプラまたは、サイドウォールショートスロットカプラの方向性結合器を用いるコンパレータで、180°の位相差の線路を取り除く。それと同時に、放射部において、4つの象限に分けたアレーアンテナ開口面のある象限を逆位相にする。これにより、従来と同様にΣ信号、ΔAz信号、ΔEl信号を出力する特性を維持したまま、給電部の線路長を短くすることができる。これにより、通過位相、通過振幅、アイソレーション特性、反射特性の周波数特性の広帯域化を達成する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、放射部のアレーアンテナと給電部のコンパレータからなるモノパルスレーダ装置に関するものである。
通常、モノパルスレーダは放射部のアレーアンテナと給電部のモノパルスコンパレータから構成される。放射部のアレーアンテナはアレーアンテナの開口面の中心に対して、水平方向と垂直方向に分割する4つの象限に分けられる。この構成のアレーアンテナは、基準となる象限に対して、他の象限の位相を等位相又は逆位相に励振することにより、3つの信号を出力する。3つの信号とは、Σ信号、ΔAz信号、ΔEl信号である。Σ信号は4つの象限を等振幅、等位相で放射することにより得られる。ΔAz信号はアレーアンテナの開口面を開口面の中心に対して垂直方向で分割し、その分割した象限間の位相を逆位相の関係にして等振幅で放射することにより得られる。ΔEl信号はアレーアンテナの開口面を開口面の中心に対して水平方向で分割し、その分割した象限間の位相を逆位相の関係にして等振幅で放射することにより得られる。
給電部のモノパルスコンパレータは、これらの3種類の信号を生成させる構成要素である。コンパレータは、方向性結合器を用いることにより所望の位相差を生じさせる。ブランチカプラやサイドウォールショートスロットカプラは方向性結合器の一例であり、同一平面に構成できるため薄型化に向く特徴を有する。また、結合線路で90°の位相差を生じる特徴も有する(例えば、非特許文献1参照)。
コンパレータはこれらの方向性結合器を複数組み合わせ、線路長を調整することによりΣ信号、ΔAz信号、ΔEl信号の各信号を形成する。線路長の調整は、90°の位相差線路を2つと180°の位相差線路を1つ組み合わせて調整するものが一般的である。
J.HELSZAJN 著"Passive and Active Microwave Circuits" pp.39-59 JOHN WILEY & SONS 出版、1978年
このように、モノパルスレーダの給電部として用いられるコンパレータ(以下、モノパルスコンパレータという)において、方向性結合器により所望の位相差を生じさせる場合には、位相差を調整するために90°の位相差線路や180°の位相差線路が必要となる。
モノパルスコンパレータの構成要素として90°の位相差線路や180°の位相差線路を適用する場合、その線路の長さに応じて通過位相、通過振幅、アイソレーション特性、反射特性に周波数特性を有することとなり、使用可能な周波数帯域が狭帯域になるという課題があった。また、伝送損失も、適用する90°や180°の位相差線路の線路の長さに応じて大きくなるという課題があった。また、モノパルスコンパレータ自体の大きさも90°や180°の位相差線路に応じて大きくなるという課題があった。
なおこれらの課題は方向性結合器としてブランチカプラを適用する場合でも、また、サイドウォールショートスロットカプラを適用する場合においても発生する。
この発明は係る課題を解決するためになされたものであり、広帯域で伝送損失が小さく小型なモノパルスレーダ装置を提供することを目的とする。
この発明に係るモノパルスレーダ装置は、第1〜第4の4象限に分割されたアレーアンテナと、前記第1〜第4象限に形成された結合スロットと各々接続される第1〜第4ポートと、前記4象限の信号の和をなすΣ信号を形成するΣ信号形成ポートと、前記4象限の左右2組の信号の差をなすΔAz信号を形成するΔAz信号形成ポートと、前記4象限の上下2組の信号の差をなすΔEl信号を形成するΔEl信号形成ポートと、ダミーポートと、90°の位相差線路と、90°の方向性結合器と、からなるコンパレータと、を備えるモノパルスレーダ装置であって、前記コンパレータは、第1ポートを基点として反時計周りに第2ポート、ΔEl形成ポート、Σ信号形成ポート、第3ポート、第4ポート、ΔAz形成ポート、ダミーポートの順に配置され、90°の位相差線路が接続された前記第2ポートと前記第1ポートとの間、前記ΔEl信号形成ポートと前記Σ信号形成ポートとの間、90°の位相差線路が接続された前記第4ポートと前記第3ポートとの間、及び前記ΔAz信号形成ポートと前記ダミーポートとの間には、90°の方向性結合器がそれぞれ挿入されており、前記第3象限に形成された結合スロットで励振される電波の位相は、前記第1、第2、第4象限に形成された結合スロットで励振される電波の位相と逆の位相であるようにした。
この発明によれば、広帯域で伝送損失が小さく小型なモノパルスレーダ装置を提供ことができる。
実施の形態1に係るブランチカプラを用いたモノパルスコンパレータを説明する図である。 実施の形態1に係るブランチカプラにおいて、(a)Σ信号におけるアンテナ開口面の位相状態を説明する図である、(b)ΔAz信号におけるアンテナ開口面の位相状態を説明する図である、(c)ΔEl信号におけるアンテナ開口面の位相状態を説明する図である。 実施の形態1に係るアンテナ部において、各象限における励振の位相を説明する図である。 実施の形態1の他の例のサイドウォールショートスロットカプラを説明する図である。 (a)従来のブランチカプラの概略構成図である。(b)従来のコンパレータを説明する図である。 従来のモノパルスコンパレータにおいて、(a)Σ信号入力のときの各出力ポートの位相状態を示した図である、(b)ΔAz信号入力のときの各出力ポートの位相状態を示した図である、(c)ΔEl信号入力のときの各出力ポートの位相状態を示した図である。 従来のアンテナ部において、各象限における励振の位相を説明する図である。
まず、従来のモノパルスコンパレータの構成と動作について簡単に説明する。
図5(a)は、非特許文献1に開示されたブランチカプラの構成を説明する図である。図において1は入力端子、2はアイソレーション端子、3は終端端子、4は出力端子、5はブランチカプラを表す。図5(a)のブランチカプラにおいて入力端子1から伝播する電波が出力端子4に伝播する場合、90°の位相差を生じる。
図5(b)は、従来の方向性結合器を用いたモノパルスコンパレータの構成を説明する図である。図5(b)において、6は90°の位相差を生ずる位相調整用線路(以下90°の位相差線路という)、7は180°の位相差を生ずる位相調整用線路(以下180°の位相差線路という)、8はΣ信号を形成するポート(Σ信号形成ポートという)、9はΔAz信号を形成するポート(ΔAz信号形成ポート)、10はΔEl信号を形成するポート(ΔEl信号形成ポートという)、11はアレーアンテナ開口面の#1の象限(以下、第1象限という)とのインターフェースを示す#1ポート、12はアレーアンテナ開口面の#2の象限(第2象限)とのインターフェースを示す#2ポート、13はアレーアンテナ開口面の#3の象限(第3象限)とのインターフェースを示す#3ポート、14はアレーアンテナ開口面の#4の象限(第4象限)とのインターフェースを示す#4ポート、30は機能割付けのないDummyポートである。
#1ポート11を基点として反時計周りに#2ポート12、ΔEl信号形成ポート10、Σ信号形成ポート8、#3ポート13、#4ポート14、ΔAz信号形成ポート9、Dummyポート30の順に配置され、#1ポート11と90°の位相差線路6が接続された#2ポートの間、ΔEl形成ポート10とΣ信号形成ポート8の間、180°の位相差線路7が接続された#3ポートと90°の位相差線路6が接続された#4ポートの間、ΔAz信号形成ポート9とDummyポート30の間の各々には、周回するように4個の前記90°方向性結合器5が挿入されている。
次に、従来のブランチカプラを用いたコンパレータの動作を説明する。
Σ信号を形成するポート8から出力する場合、#1ポート11は、ポート8と#1ポート11の間にブランチカプラ5が2つあり180°の位相差を生じる。同様に、#2ポート12はブランチカプラ5で90°の位相差、90°の位相差線路6で90°の位相差が生じ合計で180°の位相差を生じる。#3ポート13は180°の位相差線路7で180°の位相差が生じる。#4ポート14はブランチカプラ5で90°の位相差、90°の位相差線路6で90°の位相差が生じ合計で180°の位相差を生じる。このため、入力信号が#1ポート11と#2ポート12と#3ポート13と#4ポート14とで同位相となる。
図6(a)はΣ信号を形成するポート8から信号を入力したときの、アレーアンテナ開口面の各象限(第1象限〜第4象限)に対応したモノパルスコンパレータ側の出力ポート(#1ポート11〜#4ポート14)から出力される信号の位相を示した図である。このように位相基準の第1象限(#1ポート11が対応)、第2象限(#2ポート12が対応)、第3象限(#3ポート13が対応)、第4象限(#4ポート14が対応)までの各象限の位相は同位相となる。
アンテナ部は、モノパルスコンパレータの出力ポート(#1ポート11〜#4ポート14)と相対する位置に形成された結合スロット部でモノパルスコンパレータからの信号と結合し、アンテナの各象限(第1象限〜第4象限)毎に独立した位相の電磁波を励振する。このとき、従来のアンテナ部では、モノパルスコンパレータの出力ポートからの信号の位相と同位相の電磁波を励振するように、各象限(第1象限〜第4象限)の設計がされている。
よって、Σ信号を形成するポート8から信号を入力したとき、アンテナ部の各象限は同位相の電磁波を励振し放射することになり、アンテナ部の4つの象現からは等位相、等振幅の電磁波が放射されてΣ信号を形成する。
なおアンテナ部は、その設計や評価の容易性から、アンテナ背面側からアンテナの各象限をみた場合に図7に示すように#1の象限を始点として時計回りに励振する向きが揃うように設計されている。
次にΔAz信号を形成するポート9から信号を入力したとき、#1ポート11はブランチカプラ5において90°の位相差を生じる。#2ポート12はブランチカプラ5が2つあり180°の位相差を生じ、90°の位相差線路6で90°の位相差が生じるため合計270°の位相差を生じる。#3ポート13はブランチカプラ5で90°の位相差を生じ、180°の位相差線路7で180°の位相差が生じるため合計で270°の位相差を生じる。#4ポート14は90°の位相差線路6で90°の位相差が生じる。このため、入力信号が#1ポート11と#4ポート14で同位相となり、#2ポート12と#3ポート13で逆位相となる。
図6(b)は、ΔAz信号を形成するポート9から信号を入力したときの、アレーアンテナ開口面の各象限に対応したモノパルスコンパレータ側の出力ポートから出力される信号の位相を示した図である。このように第1象限と第4象限は同位相であり、第2象限と第3象限は逆位相となる。
アンテナ部は、各象限でこの位相関係を維持したまま電磁波を励振して電波を放射する。このようにして、ΔAz信号を形成することができる。
次にΔEl信号を形成するポート10から信号を入力したとき、#1ポート11は、ブランチカプラ5において90°の位相差を生じる。#2ポート12は90°の位相差線路6で90°の位相差が生じる。#3ポート13はブランチカプラ5で90°の位相差を生じ180°の位相差線路7で180°の位相差が生じるため合計で270°の位相差を生じる。#4ポート14はブランチカプラ5が2つあり180°の位相差を生じ、90°の位相差線路6で90°の位相差が生じるため、270°の位相差を生じる。このため、入力信号が#1ポート11と#2ポート12で同位相となり、#3ポート13と#4ポート14で逆位相となる。
図6(c)は、ΔEl信号を形成するポート9から信号を入力したときの、アレーアンテナ開口面の各象限に対応したモノパルスコンパレータ側の出力ポートから出力される信号の位相を示した図である。このように第1象限と第2象限は同位相であり、第3象限と第4象限は逆位相となる。
アンテナ部は、各象限でこの位相関係を維持したまま電磁波を励振して電波を放射する。このようにして、ΔEl信号を形成することができる。
このようにして、従来のモノパルスレーダでは、給電部のモノパルスコンパレータと放射部のアンテナとが結合し、モノパルスコンパレータの入力信号に応じてアンテナ開口部からΣ信号、ΔAz信号、ΔEl信号の3つの信号が出力可能となっている。
しかしながら、図5(b)で説明した従来のモノパルスコンパレータでは90°の位相差線路6と180°の位相差線路が構成要素として有するため、通過位相、通過振幅、アイソレーション特性、反射特性において周波数特性をもつこととなり狭帯域な特性となり、また伝送損失が大きくなっていた。また、大きさも大きなものとなっていた。
実施の形態1.
次に、実施の形態1に係るモノパルスコンパレータを図を参照しながら説明する。
従来、モノパルスコンパレータ側の出力ポートの#3ポート13には、180°の位相差を生ずる位相差線路7が形成されていたが、実施の形態1では、この180°の位相差を生ずる位相差線路7を無くしている。
図1は実施の形態1に係るモノパルスコンパレータの構成図である。従来技術で説明した図5(b)と同様の機能の構成要素には同一番号を付して説明を省略する。
図2はアレーアンテナ開口面の各象限(第1象限〜第4象限)に対応したモノパルスコンパレータ側の出力ポート(#1ポート11〜#4ポート14)から出力される信号の位相を示した図である。
図1で、11はアレーアンテナ開口面の#1の象限(以下、第1象限という)とのインターフェースを示す#1ポート、12はアレーアンテナ開口面の#2の象限(第2象限)とのインターフェースを示す#2ポート、13はアレーアンテナ開口面の#3の象限(第3象限)とのインターフェースを示す#3ポート、14はアレーアンテナ開口面の#4の象限(第4象限)とのインターフェースを示す#4ポートである。また、8はΣ信号を形成するポート(以下、Σポート8という)、9はΔAz信号を形成するポート(以下、ΔAzポート9という)、10はΔEl信号を形成するポート(以下、ΔElポート10という)、5は90°の位相差を生じるブランチカプラ(以下、90°ブランチカプラという)、6は90°の位相差を生ずる位相調整用線路(以下、90°の位相差線路という)である。
なお、図1のモノパルスコンパレータでは、#1ポート11を起点として反時計周りで、#2ポート12、ΔElポート10、Σポート8、#3ポート13、#4ポート14、ΔAzポート9、Dummyポート30の順で各ポートが配置されている。
各ポートは、次のように接続される。
まず、#1ポート11と#2ポート12の間、ΔElポート10とΣポート8の間、#3ポート13と#4ポート14の間、ΔAzポート9とDummyポート30の間には、各々90°ブランチカプラ5a、5b、5c、5dが挿入されている。
また、90°ブランチカプラ5aの一端には90°ブランチカプラ5bの一端が接続される。
90°ブランチカプラ5bの他端には90°ブランチカプラ5cの一端が接続される。 90°ブランチカプラ5cの他端には90°ブランチカプラ5dの一端が接続される。 90°ブランチカプラ5dの他端には90°ブランチカプラ5aの他端が接続される。
更に、#2ポート12と90°ブランチカプラ5aとの間には、90°位相線路6aが挿入される。
#4ポート14と90°ブランチカプラ5cとの間には、90°位相線路6bが挿入される。
このように実施の形態1のモノパルスコンパレータは、アレーアンテナ開口面の4象限とのインターフェースである#1ポート11、#2ポート12、#3ポート13、#4ポート14と、各信号を形成するΣポート8、ΔAzポート9、ΔElポート10を備え、各ポート間は4個の90°ブランチカプラ5a〜5dと2個の90°位相線路6a、6bとを用いて接続されるようにした。
ここで、実施の形態1のモノパルスコンパレータでは、従来のモノパルスコンパレータでは#3ポート13と90°ブランチカプラの間に挿入されていた180°の位相差線路が無い。
このように狭帯域化の原因でありその長さに応じて挿入損失もサイズも大きくなる180°の位相差線路を無くし、不要としている点に特徴をもつ。
次に、動作について説明する。
図2(a)はΣ信号を形成するポート8から信号を入力したときの、アレーアンテナ開口面の各象限(第1象限〜第4象限)に対応したモノパルスコンパレータ側の出力ポート(#1ポート11〜#4ポート14)から出力される信号の位相を示した図である。図2(a)では、Σ信号を形成するためには本来同位相となるべき第3象現の出力信号の位相が逆位相となっていることがわかる。
図2(b)、(c)はそれぞれ、ΔAz信号、ΔEl信号を形成するポート9から信号を入力したときの、アレーアンテナ開口面の各象限(第1象限〜第4象限)に対応したモノパルスコンパレータ側の出力ポート(#1ポート11〜#4ポート14)から出力される信号の位相を示した図である。図2(b)では、ΔAz信号を形成するためには本来逆位相となるべき第3象現の出力信号の位相が同位相となっていることがわかる。同様に図2(c)では、ΔEl信号を形成するためには本来逆位相となるべき第3象現の出力信号の位相が同位相となっていることがわかる。
このようにアンテナ開口面の第3象限に対応したモノパルスコンパレータ側の出力ポート(#3ポート13)の位相が180°反転する。
そこで実施の形態1では、モノパルスコンパレータと共にモノパルスレーダを構成するアンテナ部(アレーアンテナ)において、その第3象限のみを、モノパルスコンパレータの出力ポートからの信号の位相と逆位相の電磁波を励振するように設計する。
図3は実施の形態1のアンテナ部において、各象限ごとに励振する位相を説明する図である。図3ではアンテナ部を背面側からみた図を示している。
アンテナ部を単体でみると第1象限(#1の象限)を始点として第2象限(#2の象限)と第4象限(#4の象限)は時計回りに励振する向きとなっているが、第3象限(#3の象限)のみが反時計回りに励振する向きとなっている。このとき、各象限からの電波の位相の向きが全て同相となっていないためアンテナ部単体としては動作はしない。しかしながら実施の形態1では、アンテナ部を図3に示すように第1象限(#1の象限)を始点として第2象限(#2の象限)と第4象限(#4の象限)は時計回りに励振する向きとし、第3象限(#3の象限)のみは反時計回りに励振する設計とする。このような位相励振の設計はモノパルスコンパレータと結合する結合スロットの設計により可能である。
このように実施の形態1では、モノパルスレーダを構成する放射部のアンテナ部(アレーアンテナ)と給電部のモノパルスコンパレータにおいて、モノパルスコンパレータを、周波数特性が狭帯域となる原因でありまた寸法が大きくなる原因でもあった180°の位相差線路を用いない設計とした。そして、モノパルスコンパレータと結合するアンテナ部を、アンテナ開口面の4象限の各象限でモノパルスコンパレータの出力ポートと結合する各結合スロットの設計により、1つの象限のみが他の3つの象限と逆位相の電磁波を励振する設計となるようにした。
これにより、180°の位相差線路を不要にして、通過位相、通過振幅、アイソレーション特性、反射特性において広帯域で小型のモノパルスレーダを得ることができる。
実施の形態1では、方向性結合器の例としてブランチカプラを用いたが、方向性結合器の他の例として、サイドウォールショートスロットカプラを用いても構わない。
図4に、非特許文献1によるサイドウォールショートスロットカプラの構造を示す。図において16はサイドウォールショートスロットカプラであり、入力端子1から伝播する電波は出力端子4に伝播する場合、90°の位相差を生じる。このようなサイドウォールショートスロットカプラを、図1のモノパルスコンパレータで90°ブランチカプラ5a、5b、5c、5dの代わりに用いるようにしてもよい。
この構成により、従来の180°の位相差線路7が内挿されている場合に比べ、特性の広帯域化、小型化を実現することができる。
1 入力端子、2 アイソレーション端子、3 終端端子、4 出力端子、5 ブランチカプラ、6 90°の位相差線路、7 180°の位相差線路、8 Σ信号を形成するポート、9 ΔAz信号を形成するポート、10 ΔEl信号を形成するポート、11 #1ポート、12 #2ポート、13 #3ポート、14 #4ポート、15 アレーアンテナ開口面、16 サイドウォールショートスロットカプラ、17 アンテナ裏面側。

Claims (2)

  1. 第1〜第4の4象限に分割されたアレーアンテナと、
    前記第1〜第4象限に形成された結合スロットと各々接続される第1〜第4ポートと、前記4象限の信号の和をなすΣ信号を形成するΣ信号形成ポートと、前記4象限の左右2組の信号の差をなすΔAz信号を形成するΔAz信号形成ポートと、前記4象限の上下2組の信号の差をなすΔEl信号を形成するΔEl信号形成ポートと、ダミーポートと、90°の位相差線路と、90°の方向性結合器と、からなるコンパレータと、を備えるモノパルスレーダ装置であって、
    前記コンパレータは、第1ポートを基点として反時計周りに第2ポート、ΔEl形成ポート、Σ信号形成ポート、第3ポート、第4ポート、ΔAz形成ポート、ダミーポートの順に配置され、90°の位相差線路が接続された前記第2ポートと前記第1ポートとの間、前記ΔEl信号形成ポートと前記Σ信号形成ポートとの間、90°の位相差線路が接続された前記第4ポートと前記第3ポートとの間、及び前記ΔAz信号形成ポートと前記ダミーポートとの間には、90°の方向性結合器がそれぞれ挿入されており、
    前記第3象限に形成された結合スロットで励振される電波の位相は、前記第1、第2、第4象限に形成された結合スロットで励振される電波の位相と逆の位相である、ことを特徴とするモノパルスレーダ装置。
  2. 前記90°の方向性結合器はブランチカプラ、またはサイドウォールショートスロットカプラであることを特徴とするモノパルスレーダ装置。
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