JP6785631B2 - アンテナ給電回路 - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナに接続されるアンテナ給電回路に関する。
反射鏡を用いたマルチビームアンテナにおいて、反射鏡の一次放射器であるホーンアンテナはビーム方向に対応した位置に配置される。二次元的に密に配置したビーム配置を実現するためには、ホーンアンテナを密に配置する必要があり、そのホーンアンテナに接続される給電回路をコンパクトに構成する必要がある。また、低交差偏波化を実現するためには、十分に高い寸法精度で加工するか、何らかの位相調整機構により設計位相値との差異を小さくする必要がある。一般的な加工精度は決まっており、加工精度を高めるためには非常に長い加工時間を要することがある。また、調整機構を設けた場合には一般的には回路の大型化を招く。円偏波アンテナの給電回路においては特に経路ごとの位相を所望の値に揃える必要があり、精度よく経路長を調整することが必要となる。
特許文献1、特許文献2、および特許文献3には、円偏波を励振する給電回路の構成が開示されているが、給電回路の位相を調整する方法について、開示も示唆もされていない。
特願平10−348524号公報 米国特許出願公開第2010/0007432号 米国特許出願第7408427号
円偏波アンテナ給電回路において、経路ごとの位相を所望の値に合わせることが低交差偏波のために重要である。しかし、アンテナ給電回路を製造した場合、製造誤差により回路の寸法に変化が生じ、アンテナ給電回路内を伝搬する電波の位相に差異が生じ、低交差偏波特性を実現できない課題がある。特に高い周波数の場合には、実現できる加工誤差に対する位相差異が許容できない。一方、位相調整構造を設けた場合には回路の大型化するという課題がある。
この発明は、円偏波を励振するアンテナ給電回路において、低交差偏波を実現することを目的とする。また、低交差偏波を実現しつつアンテナ給電回路の小型性を維持することを目的とする。
本発明に係るアンテナ給電回路は、アンテナに接続される放射アンテナ端子と、電波を入出力する第1円偏波端子とを備えたアンテナ給電回路において、
前記第1円偏波端子に接続され、電波を90度の位相差で2分配する90度2分配回路と、
前記90度2分配回路に接続され、迂回導波管から成る位相調整回路と、
前記位相調整回路に接続され、前記90度2分配回路により2分配された電波の各々をさらに2分配する分配器と、
前記分配器に接続されているとともに前記放射アンテナ端子に接続され、前記分配器により分配された電波を合成する偏分波器とを備えた。
また、前記位相調整回路は、E面曲げされた迂回導波管から成る。
本発明に係るアンテナ給電回路によれば、分配器と90度2分配回路との間にE面曲げされた迂回導波管による位相調整回路を設けたので、低交差偏波を実現することができる。また、低交差偏波を実現しつつ、アンテナ給電回路の小型化を維持することができる。
実施の形態1に係るアンテナ給電回路100の回路構成図。 実施の形態1に係るアンテナ給電回路100の鳥瞰図。 実施の形態1に係るアンテナ給電回路100の側面図。 実施の形態1の別例に係るアンテナ給電回路100の鳥瞰図。 実施の形態1の別例に係るアンテナ給電回路100の側面図。 実施の形態1に係る位相調整回路5の例であるE面曲げ位相調整回路5aを示す図。 実施の形態1に係る位相調整回路5と比較するための比較例であるH面曲げ位相調整回路5bを示す図。 実施の形態1に係るE面曲げ位相調整回路5aの別例を示す図。 実施の形態2に係るアンテナ給電回路100aの回路構成図。 実施の形態2に係るアンテナ給電回路100aの鳥瞰図。 実施の形態2に係るアンテナ給電回路100aの側面図。 実施の形態3に係るアンテナ給電回路100bの鳥瞰図。 実施の形態3に係るアンテナ給電回路100bの側面図。
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。
実施の形態1.
***構成の説明***
図1は、本実施の形態に係るアンテナ給電回路100の回路構成図である。図2は、本実施の形態に係るアンテナ給電回路100の鳥瞰図である。図3は、図2を側面から見た図である。
本実施の形態では、高域円偏波あるいは低域円偏波といった電波を扱うアンテナ給電回路100について説明する。高域円偏波の具体例は、マイクロ波あるいはミリ波といった高周波の円偏波である。低域円偏波は、高域円偏波よりも低い周波数の円偏波である。
アンテナ給電回路100は、アンテナに接続される放射アンテナ端子1と、第1円偏波端子110とを入出力端子として備える。アンテナ給電回路100は、第1円偏波端子110として、低域右旋円偏波端子7と低域左旋円偏波端子8とを備える。また、アンテナ給電回路100は、入出力端子である第2円偏波端子140として、さらに第1円偏波端子110により入出力される電波より高い高域周波数の電波を入出力する高域右旋円偏波端子10と高域左旋円偏波端子11とを備える。
上述したように、本実施の形態に係るアンテナ給電回路100は、入出力端子として、低域右旋円偏波端子7、低域左旋円偏波端子8、高域右旋円偏波端子10、高域左旋円偏波端子11、および放射アンテナ端子1を有する。
また、アンテナ給電回路100は、LPF3、OMJ2、円偏波発生器9、逆相2分配回路4、位相調整回路5、90度2分配回路6から構成されている。LPFは、低域通過フィルタであり、Low Pass Filterの略語である。OMJは、高域通過機能と低域分配機能を有するOrtho−Mode Junctionの略語である。円偏波発生器9は、高域用円偏波発生器ともいう。
通常、低域右旋円偏波端子7、低域左旋円偏波端子8、高域右旋円偏波端子10、および高域左旋円偏波端子11は方形導波管であり、放射アンテナ端子1は円形導波管であるが、必ずしもそれに限定されない。また、各回路が物理的に独立しているとは限らず、一体構造で製造してもよい。
90度2分配回路6は、位相調整回路5と第1円偏波端子110との間に配置され、電波を90度の位相差で2分配する。あるいは、90度2分配回路6は、90度の位相差の2つの電波を合成する。
90度2分配回路6は、例えば、ブランチラインカプラである。ここでは、90度2分配回路6として、4段のブランチラインカプラを一例として示したが、段数は限定しない。
位相調整回路5は、90度2分配回路に接続され、E面曲げされた迂回導波管から成る。
分配器120は、位相調整回路5に接続され、90度2分配回路6により2分配された電波の各々をさらに2分配する。分配器120は、電波を逆相で2分配する逆相2分配回路4である。また、分配器120は、偏分波器130により4つに分波された電波を逆相の2つの電波に合成する。
すなわち、分配器120は、電波を逆相で2つに分配する、あるいは、逆相の2つの電波を合成する逆相2分配回路4である。
偏分波器130は、分配器120に接続されているとともに放射アンテナ端子1に接続され、分配器120により分配された電波を合成する。また、偏分波器130は、放射アンテナ端子1に入力された電波を4つに分波する。偏分波器130は、高域周波数の電波を通過させるとともに高域周波数より低域の電波を合成あるいは分波するOMJ2である。
低域通過フィルタであるLPF3は、分配器120とOMJ2との間に配置されている。
円偏波発生器9は、高域右旋円偏波端子10と高域左旋円偏波端子11とから成る第2円偏波端子140とOMJ2との間に配置されている。
***動作の説明***
<低域の周波数のアンテナ給電回路100の動作>
まず、低域の周波数のアンテナ給電回路100の動作について説明する。
本実施の形態においては、低域端子から入力された電波がアンテナ給電回路100を経由して放射アンテナ端子1に出力される場合について説明するが、逆に、放射アンテナ端子1から入力されて低域端子に出力してもよい。
低域右旋円偏波端子7から入力された電波は、90度2分配回路6で90度の位相差がつけられ2分配される。それぞれの電波は位相調整回路5を通過し、逆相2分配回路4において、さらに逆相で2分配される。このとき、逆相2分配回路4の代わりに同相分配回路を用いた場合には、一方の位相を逆相になるように調整する。
図4は、本実施の形態の別例に係るアンテナ給電回路100の鳥瞰図である。
図5は、図4を側面から見たものである。
図2および図3では、逆相2分配回路4としてT分岐回路を想定している。しかし、図4および図5に示すように、同相分配端子を導波管終端器4bで終端したマジックT回路4aを用いてもよい。
4分配された電波は、LPF3を通過し、OMJ2において右旋円偏波の電波として合成され、放射アンテナ端子1から出力される。放射アンテナ端子1にはホーンアンテナが接続され、電波が放射される。
また、アンテナ給電回路100は、可逆性を有しており、放射アンテナ端子1から低域右旋円偏波電波が入力された場合は、上記と逆の経路をたどり低域右旋円偏波端子7から電波が出力される。また、低域左旋円偏波端子8から入力された電波は、電波の位相関係が異なる以外は、低域右旋円偏波端子7から入力された場合と同様の経路を通り、放射アンテナ端子1から左旋円偏波として出力される。また、同様に、放射アンテナ端子1から低域左旋円偏波電波が入力された場合は、低域左旋円偏波端子8から電波が出力される。
<高域の周波数のアンテナ給電回路100の動作>
次に、高域の周波数のアンテナ給電回路100の動作について説明する。
本実施の形態においては、高域端子から入力された電波がアンテナ給電回路100を経由して放射アンテナ端子1に出力される場合について説明するが、逆に、放射アンテナ端子1から入力されて高域端子に出力してもよい。
高域右旋円偏波端子10から入力された電波は、円偏波発生器9において右旋円偏波電波に変換され、OMJ2を通過して、放射アンテナ端子1から出力される。ここで、高域電波はLPF3を通過できないため2分配回路へは伝搬しない。
アンテナ給電回路100は、可逆性を有しており、放射アンテナ端子1から高域右旋円偏波電波が入力された場合は、上記と逆の経路をたどり高域右旋円偏波端子10から出力される。同様に、高域左旋円偏波端子11から入力された電波は、円偏波発生器9において左旋円偏波電波に変換され、OMJ2を通過して、放射アンテナ端子1から出力される。また、同様に、放射アンテナ端子1から高域左旋円偏波電波が入力された場合は、高域左旋円偏波端子11から出力される。
図2および図3においては、直線−円偏波変換と偏波分離の機能を有するセプタムポラライザを想定して、円偏波発生器9のみで直接円偏波を合成しているが、直線−円偏波変換回路と偏波分離回路とを組み合わせて円偏波を合成してもよい。
以上で、本実施の形態に係るアンテナ給電回路100の動作の説明を終わる。
***本実施の形態の効果の説明***
円偏波アンテナ給電回路において、経路ごとの位相を所望の値に合わせることが低交差偏波を実現するために重要である。寸法加工誤差がない場合は位相が揃うように設計されているが、製造誤差により回路の寸法に変化が生じ、アンテナ給電回路内を伝搬する電波の位相に差異が生じ、低交差偏波特性を実現できない。一般的に製造誤差をなくすことはできず、特に高い周波数の場合には、実現できる加工誤差に対する位相差異が許容できない。一方、位相調整構造を設けた場合には構造によっては、回路の大型化するという課題がある。
低域右旋円偏波端子7または低域左旋円偏波端子8から入力された電波は、90度2分配回路6で分配される。しかし、2つの逆相2分配回路4に至るまでの経路の長さに誤差が生じると、逆相2分配回路4で分配された後でLPF3を経由してOMJ2で結合されたときの円偏波特性を劣化させる。
また、逆相2分配回路4からLPF3を経由してOMJ2までの経路に誤差が生じた場合、OMJ2部分で反射波を生じる。しかし、逆相2分配器としてマジックT回路4aを用いた場合には同相分配端子に終端される。
逆相2分配回路4としてT分岐回路を用いた場合には、逆相2分配回路4とOMJ2との間に定在波を生じて、円偏波特性を劣化させる可能性がある。よって、逆相2分配回路4としてT分岐回路を用いる場合には、逆相2分配回路4とOMJ2間の位相を揃える必要がある。
上述したように、逆相2分配回路4とOMJ2間の位相調整は、逆相2分配器としてマジックT回路を用いることで回避可能である。しかし、90度2分配回路6から逆相2分配回路4に至るまでの経路での位相差異は、その経路で補正しない限り最終的に交差偏波となるため、90度2分配回路6と逆相2分配回路4の間の位相調整は必須となる。位相差異は構造物により位相調整することも可能であるが、経路長を変更する以外の方法で位相調整をした場合には、位相量が周波数特性をもつため、広帯域に低交差偏波とすることはできない。
そこで、本実施の形態に係るアンテナ給電回路100では、90度2分配回路6と逆相2分配回路4との間に位相調整回路5を設けている。本実施の形態に係る位相調整回路5は、導波管の迂回路でその経路長を変更することで位相を調整する。このように位相調整回路5による位相調整が可能となるので、アンテナ給電回路内を伝搬する電波の位相の差異を抑制し、広帯域に低交差偏波特性を実現することができる。
図6は、本実施の形態に係る位相調整回路5の例であるE面曲げ位相調整回路5aを示す図である。図7は、本実施の形態に係る位相調整回路5と比較するための比較例であるH面曲げ位相調整回路5bを示す図である。図8は、本実施の形態に係るE面曲げ位相調整回路5aの別例を示す図である。
図6に示すように、E面曲げ位相調整回路5aは、導波管の広壁面を曲げることができるように、90度2分配回路6および逆相2分配回路4の入出力端子の導波管の向きおよび位置を調整する。E面曲げ位相調整回路5aでは、導波管の広壁面がE面曲げされている。E面曲げ位相調整回路5aは、図7に示す導波管の狭壁面をH面曲げする場合と比較して、曲げの半径を小さくすることが可能であるため、アンテナ給電回路100の小型化が実現できる。
なお、位相調整回路5は、位相調整用の迂回路全体を入れ替えて位相調整してもよい。あるいは、位相調整回路5は、迂回導波管の一部を分割可能に形成してもよい。図8に示すように迂回路の一部を分割して、迂回路の一部を切削するか、シム等の調整用の小片を用いて、位相調整してもよい。分割する分割面12の位置は任意に変えてよい。
また、本実施の形態に係るアンテナ給電回路100では、90度2分配回路6として、ブランチラインカプラを用いることで図6に示すE面曲げ位相調整回路5aとの接続がより容易となる。よって、アンテナ給電回路全体の小型化を実現できる。なお、90度2分配回路6は、電波を90度の位相差をつけて2分配する機能を有していればよく、ブランチラインカプラでなくてもよい。
実施の形態2.
本実施の形態では、主に、実施の形態1との差異について説明する。
本実施の形態において、実施の形態1で説明した構成と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
***構成の説明***
図9、図10および図11を用いて、本実施の形態の原理を説明する。
図9は、本実施の形態に係るアンテナ給電回路100aの回路構成図である。
図10は、本実施の形態に係るアンテナ給電回路100aの鳥瞰図である。
図11は、図10を側面から見たものである。
本実施の形態に係るアンテナ給電回路100aは、入出力端子として、右旋円偏波端子7a、左旋円偏波端子8a、および放射アンテナ端子1を備える。また、アンテナ給電回路100aは、OMT2a、逆相2分配回路4、位相調整回路5、90度2分配回路6から構成されている。OMT2aは、Ortho−Mode Transducerの略語である。右旋円偏波端子7aは、低域右旋円偏波端子の例である。左旋円偏波端子8aは、低域左旋円偏波端子の例である。
通常、右旋円偏波端子7aおよび左旋円偏波端子8aは方形導波管であり、放射アンテナ端子1は円形導波管であるが、必ずしもそれに限定されない。また、各回路が物理的に独立しているとは限らず、一体構造で製造してもよい。
***動作の説明***
次に、本実施の形態に係るアンテナ給電回路100aの動作について説明する。本実施の形態では、円偏波端子から入力された電波がアンテナ給電回路100aを経由して放射アンテナ端子1に出力される場合について説明するが、逆に、放射アンテナ端子1から入力されて円偏波端子に出力してもよい。
右旋円偏波端子7aから入力された電波は、90度2分配回路6で90度の位相差がつけられ2分配される。それぞれの電波は位相調整回路5を通過し、逆相2分配回路4でさらに逆相で2分配される。このとき、逆相2分配回路4の代わりに同相分配回路を用いた場合には一方の位相を逆相になるように調整する。
また、図10および図11においては、逆相2分配回路4としてT分岐回路を想定した図で示したが、図4および図5と同様に、同相分配端子を導波管終端器で終端したマジックT回路を用いてもよい。
4分配された電波は、OMT2aにおいて右旋円偏波の電波として合成され、放射アンテナ端子1から出力される。放射アンテナ端子1にはホーンアンテナが接続され、電波が放射される。OMT2aは、偏分波器130の例である。偏分波器130は、分配器120に接続されているとともに放射アンテナ端子1に接続され、分配器120により分配された電波を合成する。また、偏分波器130は、放射アンテナ端子1に入力された電波を4つに分波する。
また、アンテナ給電回路100aは、可逆性を有しており、放射アンテナ端子1から右旋円偏波電波が入力された場合は、上記と逆の経路をたどり右旋円偏波端子7aから出力される。また、左旋円偏波端子8aから入力された電波は、電波の位相関係が異なる以外は、右旋円偏波端子7aから入力された場合と同様の経路を通り、放射アンテナ端子1から左旋円偏波として出力される。また、同様に、放射アンテナ端子1から左旋円偏波電波が入力された場合は、左旋円偏波端子8aから出力される。
***本実施の形態の効果の説明***
円偏波アンテナ給電回路において、経路ごとの位相を所望の値に合わせることが低交差偏波を実現するために重要である。寸法加工誤差がない場合は位相が揃うように設計されているが、一般には製造誤差により回路の寸法に変化が生じ、アンテナ給電回路内を伝搬する電波の位相に差異が生じ、低交差偏波特性を実現できない。特に高い周波数の場合には、実現できる加工誤差に対する位相差異が許容できない。一方、位相調整構造を設けた場合には回路が大型化するという課題がある。
右旋円偏波端子7aまたは左旋円偏波端子8aから入力された電波は、90度2分配回路6で分配されるが、2つの逆相2分配回路4に至るまでの経路長さに誤差が生じると、逆相2分配回路4で分配された後、OMT2aで結合されたときの円偏波特性を劣化させる。
また、逆相2分配回路4からOMT2aまでの経路に誤差が生じた場合、OMT2a部分で反射波を生じる。しかし、逆相2分配器としてマジックT回路を用いた場合には同相分配端子に終端される。
逆相2分配回路としてT分岐回路を用いた場合には、逆相2分配回路4とOMT2aとの間に定在波を生じて、円偏波特性を劣化させる可能性がある。よって、逆相2分配回路4としてT分岐回路を用いる場合には、逆相2分配回路4とOMT2a間の位相を揃える必要がある。
上述したように、逆相2分配回路4とOMT2a間の位相調整は、逆相2分配回路としてマジックT回路を用いることで回避可能である。しかし、90度2分配回路6から逆相2分配回路4に至るまでの経路での位相差異は、その経路で補正しない限り最終的に交差偏波となるため、90度2分配回路6と逆相2分配回路4の間の位相調整は必須となる。位相差異は構造物により位相調整することも可能であるが、経路長を変更する以外の方法で位相調整をした場合には、位相量が周波数特性をもつため、広帯域に低交差偏波とすることはできない。
そこで、本実施の形態に係るアンテナ給電回路100aでは、実施の形態1と同様に、90度2分配回路6と逆相2分配回路4との間に位相調整回路5を設けている。本実施の形態に係る位相調整回路5は、導波管の迂回路でその経路長を変更することで位相を調整する。
図6に示すように、E面曲げ位相調整回路5aは、導波管の広壁面を曲げることができるように、90度2分配回路6および逆相2分配回路4の入出力端子の導波管の向きおよび位置を調整する。E面曲げ位相調整回路5aでは、導波管の広壁面がE面曲げされている。E面曲げ位相調整回路5aは、図7に示す導波管の狭壁面をH面曲げする場合と比較して、アンテナ給電回路100の小型化が実現できる。
なお、位相調整回路5は、位相調整用の迂回路全体を入れ替えて位相調整してもよい。あるいは、位相調整回路5は、迂回導波管の一部を分割可能に形成してもよい。図8に示すように迂回路の一部を分割して、迂回路の一部を切削するか、シム等の調整用の小片を用いて、位相調整してもよい。分割する分割面12の位置は任意に変えてよい。
実施の形態3.
本実施の形態では、主に、実施の形態1および2との差異について説明する。
本実施の形態において、実施の形態1および2で説明した構成と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
***構成の説明***
図12は、本実施の形態に係るアンテナ給電回路100bの鳥瞰図である。
図13は、図12を側面から見たものである。
図12および図13において、図2および図3と異なる点は、90度2分配回路の構成である。本実施の形態において、90度2分配回路は、ツイスト導波管13とショートスロットカプラ6bとから成る。ツイスト導波管13を、ショートスロットカプラ6bと位相調整回路5との間に配置することにより、導波管端子の向きをE面曲げ位相調整回路に合わせることができる。図12は図2のブランチラインカプラをツイスト導波管13とショートスロットカプラ6bで置き換えたものであるが、図4または図10のアンテナ給電回路のブランチラインカプラを、本実施の形態のツイスト導波管13とショートスロットカプラ6bに置き換えてもよい。
***本実施の形態の効果の説明***
ショートスロットカプラは、振幅および位相の分配特性が広帯域であり、広い周波数にわたり、90度の位相差、同振幅という所望の分配特性を実現可能である。よって、本実施の形態に係るアンテナ給電回路100bによれば、広い周波数範囲にわたって低交差偏波特性を実現可能となる。
実施の形態1から3について説明したが、これらの実施の形態のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つの部分を実施しても構わない。その他、これらの実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
なお、上述した実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物および用途の範囲を制限することを意図するものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
1 放射アンテナ端子、2 OMJ、2a OMT、3 LPF、4 逆相2分配回路、4a マジックT回路、4b 導波管終端器、5 位相調整回路、5a E面曲げ位相調整回路、5b H面曲げ位相調整回路、6 90度2分配回路、6b ショートスロットカプラ、7 低域右旋円偏波端子、7a 右旋円偏波端子、8 低域左旋円偏波端子、8a 左旋円偏波端子、9 円偏波発生器、10 高域右旋円偏波端子、11 高域左旋円偏波端子、12 分割面、13 ツイスト導波管、100,100a,100b アンテナ給電回路、110 第1円偏波端子、120 分配器、130 偏分波器、140 第2円偏波端子。

Claims (9)

  1. アンテナに接続される放射アンテナ端子と、電波を入出力する第1円偏波端子とを備えたアンテナ給電回路において、
    前記第1円偏波端子に接続され、電波を90度の位相差で2分配する90度2分配回路と、
    前記90度2分配回路に接続され、広壁面をE面曲げされた迂回導波管から成る位相調整回路と、
    前記位相調整回路に接続され、前記90度2分配回路により2分配された電波の各々をさらに2分配する分配器と、
    前記分配器に接続されているとともに前記放射アンテナ端子に接続され、前記分配器により分配された電波を合成する偏分波器と
    を備え
    前記90度2分配回路および前記分配器の各々において、入出力端子の導波管の向きおよび位置が、前記位相調整回路を構成する前記迂回導波管の前記広壁面を曲げることができるように調整されているアンテナ給電回路。
  2. アンテナに接続される放射アンテナ端子と、第1円偏波端子とを備えたアンテナ給電回路において、
    前記放射アンテナ端子に接続され、電波を4つに分波する偏分波器と、
    前記偏分波器により4つに分波された電波を2つの電波に合成する分配器と、
    前記分配器に接続され、広壁面をE面曲げされた迂回導波管から成る位相調整回路と、
    前記位相調整回路と前記第1円偏波端子との間に配置され、90度の位相差の2つの電波を合成する90度2分配回路と
    を備え
    前記90度2分配回路および前記分配器の各々において、入出力端子の導波管の向きおよび位置が、前記位相調整回路を構成する前記迂回導波管の前記広壁面を曲げることができるように調整されているアンテナ給電回路。
  3. 前記アンテナ給電回路は、さらに、
    前記第1円偏波端子により入出力される電波より高い高域周波数の電波を入出力する高域右旋円偏波端子と高域左旋円偏波端子とを備え、
    前記偏分波器は、高域周波数の電波を通過させるとともに高域周波数より低域の電波を合成あるいは分波するOMJ(Ortho−Mode Junction)であり、
    前記アンテナ給電回路は、さらに、
    前記分配器と前記OMJとの間に配置された低域通過フィルタと、
    前記高域右旋円偏波端子と前記高域左旋円偏波端子とから成る第2円偏波端子と、前記OMJとの間に配置された円偏波発生器と
    を備えた請求項1または請求項2に記載のアンテナ給電回路。
  4. 前記アンテナ給電回路は、さらに、
    前記第1円偏波端子である低域右旋円偏波端子と低域左旋円偏波端子とにより入出力される電波より高い高域周波数の電波を入出力する高域右旋円偏波端子と高域左旋円偏波端子とを備え、
    前記偏分波器は、高域周波数の電波を通過させるとともに高域周波数より低域の電波を合成あるいは分波するOMJ(Ortho−Mode Junction)であり、
    前記アンテナ給電回路は、さらに、
    前記分配器と前記OMJとの間に配置された低域通過フィルタと、
    前記高域右旋円偏波端子と前記高域左旋円偏波端子とから成る第2円偏波端子と、前記OMJとの間に配置された円偏波発生器と
    を備え、
    前記分配器は、電波を逆相で2つに分配する、あるいは、逆相の2つの電波を合成する逆相2分配回路であり、
    前記OMJと前記円偏波発生器を接続する導波管の周囲にE面で折り曲げた導波管のT分岐回路からなる逆相2分配回路を配置し、前記高域右旋円偏波端子、前記高域左旋円偏波端子、前記低域右旋円偏波端子、および前記低域左旋円偏波端子の4つの端子に接続する導波管を隣接して集約配置する請求項1または請求項2に記載のアンテナ給電回路。
  5. 前記アンテナ給電回路は、
    前記第1円偏波端子として、右旋円偏波端子と左旋円偏波端子とを備え、
    前記偏分波器は、OMT(Ortho−Mode Transducer)である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のアンテナ給電回路。
  6. 前記位相調整回路は、
    前記迂回導波管の一部が分割可能に形成された請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のアンテナ給電回路。
  7. 前記90度2分配回路は、ブランチラインカプラである請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のアンテナ給電回路。
  8. 前記90度2分配回路は、ツイスト導波管とショートスロットカプラとから成る請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のアンテナ給電回路。
  9. 前記分配器は、電波を逆相で2つに分配する、あるいは、逆相の2つの電波を合成する逆相2分配回路である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のアンテナ給電回路。
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