JP6490397B2 - E平面内のtカプラを備えたパワースプリッタ、放射アレイ、およびそのような放射アレイを備えたアンテナ - Google Patents

E平面内のtカプラを備えたパワースプリッタ、放射アレイ、およびそのような放射アレイを備えたアンテナ Download PDF

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Description

本発明は、E平面内のTカプラを備えたパワースプリッタ、放射アレイ、およびそのような放射アレイを備えたアンテナに関する。本発明は、低周波数帯で動作する焦点アレイを備えた多重ビームアンテナの分野、より具体的には、C周波帯、L周波帯またはS周波帯の電気通信の分野に適用される。本発明はまた、特にX周波帯またはKa周波帯のアレーアンテナ用放射素子、および、特にC周波帯のグローバルカバレージの空間アンテナ用放射素子に適用される。
Tカプラは、Tの形に配置された3つの導波管の間の接合部であり、3つの導波管はそれぞれ、カプラの入力ポートまたは出力ポートを形成する端部を備える。T接合部は、Tの3つのアーム10、20、30を形成する導波管の、導波管内を伝播する電界Eおよび磁界Hに対する配置に応じて、E平面内の接合部またはH平面内の接合部と呼ばれる2つの異なるタイプのものであり得る。既知の方法では、電磁波が矩形導波管内を伝播する際、電界Eは導波管の大きい側面に垂直な方向に沿って延在し、磁界Hは導波管の大きい側面に平行な方向に沿って延在している。
導波路技術においてパワースプリッタに最も一般に使用されるTカプラは、図1aに概略的に示すH平面T接合部である。導波管の断面は矩形であり、各導波管は、2つの大きい側面および2つの小さい側面からなる周辺金属壁によって画定され、入力ポートまたは出力ポートを備える。3つの入力および出力導波管10、20および30は、それらの大きい側面で平坦に取り付けられ、同一平面XY内に延在し、入力導波管30は、2つの側出力導波管10および20に垂直である。Tの水平バーを形成する2つの側導波管10および20の出力ポート11、21は、入力導波管30の入力ポート31内に確立されたHフィールドと同じ平面XY内に配向しているため、接合部はH平面内にあると言われる。
H平面内のT接合部は、2つの出力ポート11、21を、例えば小型ホーンなどの2つの放射素子12、22に接続するために、導波管スプリッタアレイ内で頻繁に使用され、そのアセンブリは、平面アンテナ内で使用することができる放射アレイを形成する。図1bに示す放射アレイは、平面XZに平行に取り付けられたH平面T接合部と、軸Zに沿って配向し、T接合部の2つの出力ポートに接続された2つの放射ホーンとを備える。嵩高さの理由で、特に低周波数帯では、スプリッタアレイを平面XY内に位置させ、それによって、方向Zに沿ったスプリッタアレイの薄型化を可能にすることが望ましい場合がある。この場合、図1cで示すような電磁結合スロット13、23を介してスプリッタアレイによって、放射素子に給電することができる。この結合技術は、入射電磁波の伝播方向に影響を受けやすい。2つの放射素子12、22が、反対方向に伝播する電磁波によって励振されると、それらは逆位相で放射する。次いで、スプリッタアレイは、励振位相のこの差を補償しなければならない。このスプリッタアレイがH平面内のT接合部からなる場合、放射素子が同一給電源によって同相で励振され、コヒーレントに放射するように、導波管セグメントからなり、かつ誘導された半波長と等しい長さのスタブ14を、2つの出力ポート11または21のうちの1つの上に加える必要がある。この導波管セグメント14は、電磁スロットによる励振が原因の位相差を補償する180°の位相反転を実行する。放射アレイが平面XYに平行に配向したH平面T接合部と、方向Zに沿って配向したホーンタイプの2つの放射素子とを備える図1cの例で示すように、この付加的な導波管セグメントによって、2つの放射素子間の距離が増加する。さらに、このように形成されたパワースプリッタは非対称であり、これは放射アレイの通過帯域の性能に不利である。
対称で小型のスプリッタアレイと同相で放射素子を励振するためには、図2aおよび図2bに示すように、E平面内のTカプラを有する必要がある。図2aに概略的に示すE平面内のTカプラによって、付加的な導波管セグメントを必要とせずに、2つの放射素子を同相で励振することができる。E平面内のこのT接合部では、2つの側導波管10および20が、それらの大きい側面で、平面XYの同一方向Xに沿って前後に取り付けられ、入力導波管30は、2つの側導波管10および20に垂直に結合され、平面XYに垂直な方向Zに沿って延在している。Tの横バーを形成する2つの側導波管10、20の端部における2つの出力ポート11、21は、入力導波管30の入力ポート内に確立されたフィールドEと同じ平面XY内にあるため、この接合部はE平面内にあると言われる。しかしながら、この既知のT接合部は、矩形出力導波管の大きい側面によって形成された平面XYに垂直な方向Zに沿って配置された入力ポート31が特徴である。この配置によって、カプラが高さの点で嵩高くなり、パワースプリッタの嵩高さ、および、E平面内のそのようなTカプラと、それぞれの結合スロット13、23を介してこのパワースプリッタに結合された放射素子12、22とを備えた平面アンテナの嵩高さが増す。
図3に示すように、入力導波管30および2つの側出力導波管10、20を、上下に重ね合わされた2つの別個の段に平坦に取り付けることによって、E平面内のTカプラを得ることもでき、すべての導波管10、20、30の大きい側面は、平面XYに平行である。この場合、2つの側出力導波管は、2つの出力ポート11、21を連結する単一の導波管40と置き換えられる。入力導波管30が下段に配置され、出力導波管40が上段に位置する場合、入力導波管30の端部における上壁のスロット35と、2つの出力ポートを連結する出力導波管40の下壁の中央における対応するスロットとを考案することによって、E平面内に結合が生じる。入力ポート31と出力ポート11、21との結合はE平面内にあるため、2つの放射素子が位相コヒーレンスで放射するように、2つの出力ポート11、21を2つの放射素子に接続することができる。したがって、出力ポートのうちの1つの上に導波管セグメントを加える必要はなく、それによって、得られるパワースプリッタのコンパクト性が改善する。しかしながら、側導波管を対称的に励振するためには、結合スロットを入力導波管内に非対称に作る必要がある。特に、図3では、結合スロットは、入力導波管の中心ではなく縁に配置されている。したがって、これにより、H平面内のTカプラの場合のように、パワースプリッタは非対称になる。この非対称によって、出力ポート間の結合は不平衡となり、得られるアンテナの通過帯域も変わる。さらにこの非対称は、放射アレイのコンパクト性に不利となる。
本発明の目的は、既存のパワースプリッタの問題を解決し、かつ、完全に対称で、高さの点でより小型のE平面内のTカプラを備えた、導波路技術における新規パワースプリッタであって、スタブを加えることなく放射素子を同相で給電することができ、したがって、C、LまたはS周波帯などの低周波数帯で放射素子のアレイ内で使用されるパワースプリッタの嵩高さを減らす助けとなり得るパワースプリッタを提案することである。
したがって、本発明は、断面が矩形の互いに平行な少なくとも2つの側導波管と、2つの側導波管にそれぞれ接続された2つの対向する端部を備えた、断面が矩形の横導波管とを備えたパワースプリッタに関する。2つの側導波管は、方向Yに沿って配向し、平面XYに平行なそれらの大きい側面で平坦に取り付けられ、横導波管は、方向Yに垂直な方向Xに沿って配向し、平面XYに平行なその小さい側面で縁に沿って取り付けられている。各側導波管は、埋め込み接合を備えたE平面内のTカプラによって横導波管に結合され、横導波管の2つの端部は、それぞれの側導波管の中央で、各前記側導波管内にそれぞれ埋め込まれている。
有利なことには、2つの側導波管はそれぞれ、4つの入力/出力ポートを構成する2つの対向する端部を備えることができ、横導波管は中央給電ポートを備える。
一実施形態によれば、各埋め込み接合の位置で、横導波管は、吸収フィルムを備えた外部空胴と、外部空胴に現れる結合スロットとを備えることができる。
本発明はまた、少なくとも1つのパワースプリッタと、パワースプリッタの4つのポートにそれぞれ結合された4つの放射素子とを備えた放射アレイに関する。
本発明はまた、少なくとも1つの放射アレイを備えたビーム形成アンテナに関する。
一実施形態によれば、ビーム形成アンテナは、少なくとも2つのパワースプリッタであって、互いに平行に配置され、直交モード変換器OMTによって、2つのパワースプリッタの側導波管の方向Yに沿って共に連結された少なくとも2つのパワースプリッタと、各それぞれの直交モード変換器の出力ポートにそれぞれ結合された放射素子とを備える。
別の実施形態によれば、ビーム形成アンテナは、互いに垂直に配置され、直交モード変換器OMTによって共に連結された少なくとも2つのパワースプリッタと、各それぞれの直交モード変換器の出力ポート(85)にそれぞれ結合された放射素子とを備える。
有利なことには、ビーム形成アンテナはさらに、少なくとも1つの反射器と、反射器の前に取り付けられた少なくとも2つの隣接する全く同じ放射アレイとを備えることができ、2つの隣接する放射アレイは、互いに直交する異なる2つの偏波に専用である。
有利なことには、ビーム形成アンテナは、少なくとも4つのパワースプリッタ、および、パワースプリッタのポートと各OMTの入力ポートとの間に接続された電力結合/分割手段を備え、パワースプリッタは、平面XYの2つの直交方向X、Yに沿って共に対で連結されている。
有利なことには、電力結合/分割手段は、4つのポートを有する埋め込み接合を備えたE平面内のTカプラを備え、4つのポートは、方向Xに沿って配向した2つの入力ポートと、方向Yに沿って配向した2つの出力ポートとからなり、3つのポートは、方向Yに沿って第1のパワースプリッタの側導波管を第1のパワースプリッタの横導波管に連結し、第4のポートは、方向Xに沿って第1のパワースプリッタの横導波管を、隣接する第2のパワースプリッタの横導波管に連結する。
本発明の他の特定の特徴および利点は、添付の概略図を参照しながら、単に例示的で非限定の例として挙げる以下の説明で明らかになる。
先行技術による、H平面内の例示的Tカプラの斜視図である。 先行技術による、放射アレイの平面XZに平行に取り付けられた図1aのH平面内のTカプラを備えた例示的放射アレイの断面図である。 先行技術による、放射アレイの平面XYに平行に取り付けられた図1aのH平面内のTカプラを備えた例示的放射アレイの断面図である。 先行技術による、E平面内の第1の例示的Tカプラの斜視図である。 先行技術による、平面XYに沿って配向した図2aのE平面内のTカプラを備えた例示的放射アレイの断面図である。 先行技術による、E平面内の第2の例示的Tカプラの斜視図である。 本発明による、3つのポートを有する埋め込み接合を備えたE平面内の例示的Tカプラの斜視図である。 本発明による、吸収空胴を備えた3つのポートを有する埋め込み接合を備えたE平面内のTカプラの斜視図である。 本発明による、E平面内のTカプラを使用する例示的放射アレイの平面XZに沿った断面図である。 本発明による、E平面内のTカプラを2つの備えた、4つのポートを有する例示的パワースプリッタアレイの上から見た概略図である。 本発明による、専用の給電源によって給電され、放射素子に接続された2つの全く同じパワースプリッタを備えたアンテナの断面概略図である。 本発明による、互いに平行に配置され、かつOMTによって共に連結された、図6aのスプリッタと全く同じ、4つのポートを有するスプリッタを3つの備えた例示的パワースプリッタアレイの上から見た概略図である。 本発明による、放射素子に結合された図7aのパワースプリッタアレイを備え、多重ビームアンテナの反射器の焦点面内に配置された1次ソースを形成する例示的多重ビームアンテナの断面概略図である。 本発明による、OMTによる2つのパワースプリッタの例示的接続部である。 本発明による、互いに垂直に配置され、かつOMTによって共に連結された、図6aのスプリッタと全く同じ、4つのポートを有するスプリッタを3つの備えた例示的パワースプリッタアレイの上から見た概略図である。 本発明による、例示的隔壁直交モード変換器の長手方向の概略図である。 本発明による、平面の2方向に沿って対で共に連結された複数のパワースプリッタを備えた第1の例示的スプリッタアレイの上から見た概略図である。 本発明による、OMTを介して放射素子に結合された例示的方向性カプラの長手方向の断面図である。 本発明による、OMTを介して放射素子に結合された例示的フェライトサーキュレータの長手方向の断面図である。 本発明による、4つのポートを有する埋め込み接合を備えたE平面内のTカプラの斜視図である。 本発明による、平面の2方向に沿って対で共に連結された複数のパワースプリッタを備えた第2の例示的スプリッタアレイの上から見た図である。 本発明による、吸収空胴を備えた4つのポートを有する埋め込み接合を備えたE平面内のTカプラの斜視図である。
図4aは、本発明によるE平面内の例示的Tカプラを示す。Tカプラは、埋め込み接合部を備え、3つまたは4つの入力/出力ポートを備えることができる。図4aでは、Tカプラ24は、3つの導波管10、20、30を備え、各導波管は、2つの大きい側面および2つの小さい側面からなる周辺金属壁によって画定され、入力ポートまたは出力ポート11、21、31を備える。2つの導波管10および20は、それらの大きい側面で平坦に取り付けられ、中央導波管30は、その小さい側面で縁に沿って取り付けられ、2つの側導波管10と20との間に埋め込まれている。したがって、側導波管10、20は、幅のより大きい壁が平面XYに平行であり、中央導波管30は、幅のより大きい壁が平面XYに垂直である。したがって、すべての導波管、ならびにすべての入力ポートおよび出力ポートが平面XYに平行であるが、中央導波管30の長手軸は、方向Yに沿って配向している2つの側導波管10、20の長手軸に垂直な方向Xに沿って配向している。2つの側導波管10と20との間に中央導波管30を埋め込むことによって、カプラの厚さを中央導波管30の大きい側面の幅Lに制限することができる。側導波管10、20の端部は、方向Yに沿って配向した2つの側出力ポートまたは側入力ポート11、21を形成し、中央導波管30の端部のうちの1つは、方向Yに垂直な方向Xに沿って配向した入力ポートまたは出力ポート31を形成している。3つの導波管は、同一平面XY内に配置されている。次いでカプラの構造は、完全に対称であり、側導波管の入力/出力ポートは、中央導波管の入力/出力ポートに対して対称に配置され、2つの側導波管の2つのポート11、21への中央導波管のポート31の結合は、完全に平衡が保たれている。E平面内のこのTカプラの接合部は埋め込まれているため、このTカプラは、完全に対称で、得やすいという利点を示し、すべての既知のパワースプリッタより小型の対称パワースプリッタを得ることができる。2つの側導波管の2つのポート11、21を適応させるためには、側導波管10、20の断面を、中央導波管30の断面よりも、幅を小さくする必要がある。
埋め込み接合を備えたE平面内のTカプラ24は、中央導波管の入力/出力ポート31と側導波管の2つの出力/入力ポート11、21との間に対称パワースプリッタを形成し、例えば図5に示すような放射アレイ50の2つの異なる放射素子に同相で給電するために使用され得る。2つの放射素子51、52、例えばホーン、またはファブリ・ペロー共振器などの放射空胴を、埋め込み接合を備えたE平面内のカプラの側導波管10、20における2つのポート11、21に結合し、中央導波管30のポート31に接続された給電源53によって同相で給電することができる。各側ポート11、21と2つの対応する放射素子との連結は、曲がり導波管によって得ることができる。E平面内のTカプラによってアレイ状に接続された2つの放射素子51、52は、単独で、または他の配列された放射素子と組み合わせて、送信時もしくは受信時に動作する平面アンテナ内で使用することができる放射アレイ50を形成する。
埋め込み接合を備え、図4aに示す3つのポートを備えたTカプラ24は、受信時にパワースプリッタが動作する際の、側導波管の2つのポート21および11への入射信号の位相コヒーレンス合わせの点で影響を受けやすい。例えば、アレイの表面に垂直でない方向の入射波向けの放射素子によって受信された信号の場合のように、入射信号が逆位相でないならば、信号は同相で若干平衡を失う。これによって、放射アレイの放射パターンに不利な、3つのポートを備えたTカプラの不一致が生じ得る。この場合、図4bに示すように、3つのポートを有する埋め込み接合を備えたTカプラ24は、底部に吸収フィルム26が配置されている空胴25を備えることができる。吸収フィルムを備えた空胴は、例えばカプラ24の中央導波管30の下壁27の下に作ることができ、前記下壁27に作られた長手方向スロット28によって給電される。吸収フィルム26を備えた空胴25によって、パワースプリッタ内を伝播し、かつE平面内のTカプラの動作に必要な位相条件に対応しない電磁波を吸収することができる。
図6aは、本発明による、埋め込み接合を備えたE平面内のTカプラを2つの備えた、4つの出力ポートを有する例示的パワースプリッタアレイを示す。パワースプリッタは、互いに平行な2つの側導波管61、62、およびその2つの側導波管に垂直に結合された横導波管63とを備え、各側導波管と横導波管との結合は、本発明による埋め込み接合を備えたE平面内のTカプラによって得られる。各側導波管61、62は、平面XYに平行なその大きい側面で平坦に取り付けられ、横導波管63は、平面XYに垂直なその大きい側面で縁に沿って取り付けられている。横導波管は、各側導波管内にそれぞれ埋め込まれた2つの端部63a、63bを備える。パワースプリッタ60は、完全に対称であり、E平面内のT接合部2つは、横導波管63の2つの端部63a、63bの位置で各側導波管の中央に埋め込まれている。各側導波管は、4つの放射素子を結合することができる、パワースプリッタ60の2つの出力/入力ポート、それぞれ64、65と66、67とを構成する2つの対向する端部を備え、次いでパワースプリッタ60の各出力/入力ポート64、65、66、67は、放射素子の入力/出力ポートを構成する。パワースプリッタ60はまた、横導波管の中央の上壁または下壁のうちの1つに作られた給電ポート68を備える。対応する放射素子の4つの入力/出力ポートが同相で給電されるように、給電ポート68は、図示していないが給電源に接続することができ、その電力は、パワースプリッタ60によって4つの出力/入力ポート64、65、66、67に分配される。埋め込み接合を備えたE平面内のTカプラが、図4bおよび図13に示すような吸収フィルム26を備えた外部空胴25を備える場合、各埋め込み接合の位置で、横導波管63は、周壁内に作られ、かつ外部空胴25に現れる結合スロット28を備える。パワースプリッタ60および放射素子69からなるアセンブリは、単一偏波下で動作する平面アンテナとして使用することができる放射アレイを構成する。パワースプリッタアレイ60によってアレイ状に接続された4つの放射素子69は、同相で放射し、同一ビーム1の形成に関与している。複数の連続ビームを形成するために、複数の全く同じ放射アレイを組み合わせることができる。放射アレイは、直接放射アンテナとして単独で使用し、または1つもしくは複数の反射器と組み合わせて使用することができる。
反射器89の焦点面内に取り付けられた2つの放射アレイを備えたアンテナの断面概略図を示す図6bの例に示すように、専用の給電源によって給電された複数の全く同じパワースプリッタ60、70を使用することによって、複数の全く同じ平面アンテナを得ることができ、その全く同じ平面アンテナは、放物面反射器89の焦点面内に位置付けされた1次ソースとして使用する際に、連続ビームを生成する。各ビーム1、2は、4つのそれぞれの放射素子69、79によって形成され、その放射素子のうちの2つを図6bの断面図に見ることができる。各ビーム1、2を形成する4つの放射素子は、専用のパワースプリッタ60、70の4つの出力/入力ポートにそれぞれ接続され、対応するパワースプリッタ60、70のそれぞれの給電ポート68、78に接続された中央給電源によって、全く同じ偏波下で同相で給電される。
図7aおよび図7cは、本発明による、それぞれ4つの出力/入力ポートを有する3つのパワースプリッタ60、70、80を備えた例示的パワースプリットアレイを示す。3つのパワースプリッタ60、70、80は、互いに平行に並んで配置され、2つの直交偏波P1、P2で放射素子69に給電するために、偏波ダイプレクサまたは直交モード変換器OMT71、72、73、74(OMTは、直交モード変換器を表す)に結合されている。各パワースプリッタは、図6aのパワースプリッタと全く同じであるが、2つの隣接するパワースプリッタは、互いに直交する異なる2つの偏波に専用である。OMT71、72、73、74は、放射素子69の入力/出力ポートを構成する。このスプリッタアレイは、直接放射アンテナとして単独で使用することができ、または、図7bに示すように、このスプリッタアレイは、多重ビームアンテナの反射器89の焦点面内に配置された1次ソースのアレイとして使用することができる。次いで、各1次ソースは、同相で結合され、かつパワースプリッタのうちの1つによって全く同じ偏波で給電された4つの放射素子からなり、ビームを形成することができる。2つの隣接するパワースプリッタは、互いに直交する異なる2つの偏波によって給電され、それによって、直交するように偏波され、かつ空間的にオフセットされた隣接する2つのビームを形成することができる。
あるいは、図7dの例では、2つの隣接するスプリッタアレイを、互いに垂直に配置することができる。この第2の構成では、隣接するスプリッタアレイは、互いに直交する2つのポートを備えたOMTに結合されている。
これら2つの例示的実施形態では、2つの隣接するパワースプリッタ60、70は、2つの異なる直交偏波にそれぞれ対応し、直交するように偏波され、かつ空間的にオフセットされた隣接する2つのビームを生成することができる。
反射器89によって生成されたビーム1、2、3が、図7bに示すような高い位置で重なり合うためには、1次ソースの放射開口部4、5、6をずらして配列する必要がある。図7cは、1次ソースの放射開口部が、方向Yに沿ってずらして配列される場合を示す。したがって、本発明によれば、パワースプリッタ60、70、80は、互いに並んで配置され、かつ2つの入力ポートと、2つの直交直線偏波または直交円偏波を伝えることができる1つの出力ポートとを備えた直交モード変換器OMT71、72、73、74によって対で共に連結されている。したがって、入力信号を円形偏波の2つの信号にダイプレックスすることができるOMTは、例えば隔壁偏波器タイプのものであり得る。
図8は、本発明で使用することができる隔壁偏波器タイプの例示的直交モード変換器についての長手方向の図を示す。隔壁偏波器タイプのOMTは、逆位相で動作する2つの入力ポート83、84、および2つの直交偏波に従って動作する出力ポート85を備えた導波管と、2つの入力ポートを分離し、OMTの導波管の長さの一部にわたって方向Zに沿って延在する、隔壁と呼ばれる長手方向の内部プレート86とからなる。隔壁の内部プレート86は、励振された入力ポートに応じて、隔壁への入力時の直線偏波の電磁界を、隔壁からの出力時の右または左の円形偏波の電磁界に変換することができる様々な段を備える。隔壁偏波器タイプのOMTは円形偏波下で動作するが、直交直線偏波のビームを生成するために、直線偏波下で動作するOMTを使用することもできる。
パワースプリッタアレイが2つのパワースプリッタ60、70を備える場合、2つのパワースプリッタは、2つのOMT71、72を介して共に連結することができ、各OMTの出力ポート85は、放射素子69に接続するように意図されている。この場合、各OMT71、72の2つの入力ポート83、84は、2つのパワースプリッタのそれぞれに属する、2つの出力ポート、それぞれ65、75と67、77とにそれぞれ接続されている。スプリッタアレイが2つを超えるパワースプリッタを備える場合、パワースプリッタはすべて、複数のOMT71、72、73、74を介して共に連結することができ、各OMTは、2つの隣接するパワースプリッタ60、70または70、80の2つの出力ポートに結合されている。各パワースプリッタの横導波管は、専用の給電源によって給電することができる入力ポート68、78、88を備える。例えば、対で隣接する3つのパワースプリッタ60、70、80の入力ポート68、78、88は、TE10モードで給電することができる。2つの隣接するスプリッタ60、70、80に接続された各OMTは、直交円形偏波下で2つの信号を生成する。OMTの入力ポートに応じて、OMTからの出力時に生成された円形偏波は、右または左になる。したがって、第1のパワースプリッタに接続されたOMTは、同相で、かつ同一の第1の偏波P1を有する信号を生成するように配向することができ、第2のパワースプリッタに接続されたOMTは、同相で、かつP1に直交する同一の第2の偏波P2を有する信号を生成するように配向することができる。次いで、各OMT71、72、73、74の出力ポート85は、第1の偏波P1または第2の偏波P2でビームを形成することができる放射アレイを得るために、それぞれの放射素子、例えばホーンまたはファブリ・ペロー共振器にそれぞれ結合することができる。得られた放射アレイは、2つの異なる色を有する隣接するビーム1、2を形成するために、放物面反射器89の1次ソースとして使用することができ、2つの色は、偏波P1およびP2にそれぞれ対応する。
図7a、図7cおよび図7dに示す例では、スプリッタアレイは、単一方向Yに沿って互いに連結され、それによって、単一方向に延在する、ずらされて配列されたビームを得ることができる。同様に、図9の例示的スプリッタアレイ内に示すような平面XYの2方向に沿って対で共に連結された複数のパワースプリッタ60、70、80、90を備えたスプリッタアレイを用いて、4つの異なる色を有する隣接するスプリッタの放射素子に給電することによって、平面の2方向に沿ってずらして配列されるビームを形成することができ、隣接するビームは、異なる色を有する。4つの異なる色は、4組の異なる周波数および偏波値(F1、P1)、(F2、P1)、(F1、P2)、(F2、P2)に対応する。したがって、各放射素子は、4つの異なるパワースプリッタから生じる4つの異なる色によって、給電され得る必要がある。
一実施形態によれば、各放射素子69は、送信中に、パワースプリッタの各出力ポートと、OMT71、72の各入力ポート83、84との間に接続された電力結合手段を使用することによって、4つの異なる色により給電することができる。受信時には、電力結合手段は、電力分割手段として動作し、パワースプリッタの出力ポートは、入力ポートになり、一方、OMT71、72の入力ポート83、84は、出力ポートになる。受信中のアンテナの動作は、送信中のアンテナの動作の逆であるため、後の説明では、様々なポートの適性は、送信時の動作に対応する。
電力結合/分割手段92、93は、様々な方法で得ることができる。図10aの例では、2つの電力結合/分割手段92、93が示され、各電力結合/分割手段は、2つの出力ポートを備えた導波管を使用する方向性カプラによって得られる。図10aでは、方向性カプラは、2つの導波管を分離する内部金属壁に作られた穴部94によって、端部で共に結合された2つの入力導波管を備えるが、他の多くの変形例が存在し、使用することができる。穴部を備えたこのカプラは、抵抗性負荷に接続された絶縁ポート95と、OMT71の入力部に接続された出力ポート96とを備える。しかしながら、そのような電力結合器/分割器は、受信時に動作する際、受信された信号を減衰させる。これらの減衰は、パワースプリッタとOMTとの間に低雑音増幅器を加えることによって、補償することができる。
あるいは、別の実施形態によれば、結合器/分割器は、例えば、図10bの例に示すような結合器/分割器にフェライトワッシャ98を挿入することによって、サーキュレータ97に変えることができる。
あるいは、本発明の別の実施形態によれば、電力結合/分割手段は、4つのポートを有する埋め込み接合を備えたE平面内のTカプラからなり得る。図11に示すように、本発明によれば、埋め込み接合を備えたE平面内のTカプラ99は、それらの大きい側面で平坦に取り付けられた2つの側導波管10および20と、その小さい側面で縁に沿って取り付けられた中央導波管30とを備え、中央導波管30は、図4に示す埋め込み接合を備えたTカプラの構造のような2つの側導波管10と20との間に埋め込まれている。埋め込み接合を備えたE平面内のこのTカプラはまた、2つの側導波管の2つの端部に位置する2つの出力ポート11、21と、中央導波管30の第1の端部に位置する第1の入力ポート31とを備える。さらに、埋め込み接合を備えたE平面内のこのTカプラは、第1の入力ポート31に対向する、中央導波管30の第2の端部に位置する付加的な第2の入力ポート91を備える。2つの入力ポート31、91は、2つの出力ポート11、21の方向Yに垂直な方向Xに沿って配向している。この場合、4つのポートを有する埋め込み接合を備えたカプラの側導波管10、20の2つのポート11、21が、逆位相で給電されると、信号は、中央導波管30の2つのポート31、91に均等に分かれる。次いで、これにより、対応するパワースプリッタの出力ポートの数、ひいては給電入力ポートに接続されている放射素子向けの給電入力ポートの数を2倍にすることができる。次いで、図12の例に概略的に示すような平面の2方向に沿った4つのポートを有する埋め込み接合を備えたE平面内のTカプラを備えたパワースプリッタを得ることによって、平面XYの2方向に沿ってずらして配列されたビーム形成アンテナを得ることができる。4つのポートを備えた埋め込み接合を備えたE平面内のTカプラ99は、3つのポートを備えた埋め込み接合を備えたE平面内のTカプラ24の代わりに特定のパワースプリッタに挿入され、それによって、各パワースプリッタの中央導波管の長手軸に平行な方向Xに沿って隣接するパワースプリッタと確実に連結することができる。パワースプリッタの中央導波管の端部に位置する各カプラ99の第4のポートが利用可能であり、隣接するパワースプリッタの中央導波管に直接接続することができる。このように、各パワースプリッタの中央導波管の長手軸に平行な方向Xに沿って隣接し、かつ4つのポートを備えたカプラ99によって共に連結された2つのスプリッタは、側導波管を共有し、それによって、対応する放射開口部を方向Xに沿ってずらして配列することができる。次いで、平面の2方向に沿ってずらして配列されているビームを形成することができ、隣接するビームは異なる色を有する。4つの異なる色は、4組の異なる周波数および偏波値(F1、P1)、(F2、P1)、(F1、P2)、(F2、P2)に対応する。図9のスプリッタと同様に、4つのポートを備えた埋め込み接合99は、受信時に動作する際、放射素子によって受信された信号を分割し、それらを出力ポート78、78bに送る。これらの減衰は、パワースプリッタとOMTとの間に低雑音増幅器を加えることによって、補償することができる。
送信時での使用には、埋め込み接合を備えたE平面内のTカプラの2つの入力ポート31と91との結合が重要であり、パワースプリッタの給電入力ポート68、78、88の位置での重要な結合になり、それによって、この位置でアイソレータを利用する必要がある。さらに、このポート間結合を制限し、これらのアイソレータ内の電力損失を減少させるために、カプラの埋め込み接合部の中央にフェライトワッシャを含めることもできる。次いで、2つの入力ポート31と91との結合は、かなり修正され、次いで、Tカプラの入力ポート31または91の方へ送信された信号は、2つの出力ポート11および21の方へ均等に分かれながら、完全に送られる。
図11に示す4つのポートを有する埋め込み接合を備えたTカプラ99は、受信時にスプリッタが動作する際にはポート21および11に入り、または送信中にスプリッタが動作する際にはポート31および91に入る入射信号の位相コヒーレンス合わせの点で影響を受けやすい。例えば、アレイの表面に垂直でない方向の入射波向けの放射素子によって受信された信号の場合のように、入射信号が逆位相でないならば、信号は同相で若干平衡を失う。これによって、放射アレイの放射パターンに不利な、4つのポートを備えたTカプラ99の不一致が生じ得る。この場合、図13に示すように、4つのポートを有する埋め込み接合を備えたTカプラ99は、底部に吸収フィルム101が配置されている空胴100を備えることができる。吸収空胴は、例えばカプラ99の中央導波管30の下壁104の下に作ることができ、前記下壁104に作られた2つの長手方向スロット102、103によって給電される。
本発明について、特定の実施形態と共に説明してきたが、本発明はそれらに全く限定されず、説明した手段の技術的な等価物すべて、および、本発明の構成物の範囲内にあるならば、それら等価物の組合せも含むことが極めて明らかである。
11、21 Tカプラの出力ポート
25 外部空胴
26 吸収フィルム
28 結合スロット
31、91 Tカプラの入力ポート
60、70 パワースプリッタ
61、62 側導波管
63 横導波管
63a、63b 横導波管の端部
64、65、66、67 側導波管の入力/出力ポート
68 中央給電ポート
69 放射素子
71、72、73、74 直交モード変換器(OMT)
83、84 OMTの入力ポート
85 OMTの出力ポート
89 反射器
92、93、97、99 電力結合/分割手段

Claims (10)

  1. 断面が矩形の互いに平行な少なくとも2つの側導波管(61、62)と、前記2つの側導波管にそれぞれ接続された2つの対向する端部(63a、63b)を備えた、断面が矩形の横導波管(63)とを備えたパワースプリッタであって、前記2つの側導波管(61、62)が、方向Yに沿って配向し、それらの大きい側面が平面XYに平行であるように配置され、前記横導波管(63)が、前記方向Yに垂直な方向Xに沿って配向し、その小さい側面が前記平面XYに平行であるように縁に沿って配置され、および、各側導波管が、埋め込み接合を備えたE平面内のTカプラによって前記横導波管に結合され、埋め込み接合が、それぞれの側導波管の中央で、各前記側導波管(61、62)内に埋め込まれた、前記横導波管(63)の端部(63a、63b)によってそれぞれ作られている、パワースプリッタ。
  2. 前記2つの側導波管(61、62)それぞれが、4つの入力/出力ポート(64、65、66、67)を構成する2つの対向する端部を備え、前記横導波管(63)が、中央給電ポート(68)を備える、請求項1に記載のパワースプリッタ。
  3. 各埋め込み接合の位置で、前記横導波管(63)が、吸収フィルム(26)を備えた外部空胴(25)と、前記外部空胴に現れる結合スロット(28)とを備える、請求項2に記載のパワースプリッタ。
  4. 少なくとも1つの、請求項2または3に記載のパワースプリッタ(60)と、前記パワースプリッタ(60)の前記4つのポート(64、65、66、67)にそれぞれ結合された4つの放射素子(69)とを備える、放射アレイ。
  5. 少なくとも1つの、請求項4に記載の放射アレイを備える、ビーム形成アンテナ。
  6. 少なくとも2つのパワースプリッタ(60、70)であって、互いに平行に配置され、直交モード変換器OMT(71、72、73、74)によって、前記2つのパワースプリッタの前記側導波管の前記方向Yに沿って共に連結された少なくとも2つのパワースプリッタ(60、70)と、各それぞれの直交モード変換器(71、72、73、74)の出力ポート(85)にそれぞれ結合された放射素子とを備える、請求項5に記載のビーム形成アンテナ。
  7. 互いに垂直に配置され、直交モード変換器OMT(71、72、73、74)によって共に連結された少なくとも2つのパワースプリッタ(60、70)と、各それぞれの直交モード変換器(71、72、73、74)の出力ポート(85)にそれぞれ結合された放射素子とを備える、請求項5に記載のビーム形成アンテナ。
  8. 少なくとも1つの反射器(89)と、前記反射器の前に取り付けられた少なくとも2つの隣接する全く同じ放射アレイとを備え、前記2つの隣接する放射アレイが、互いに直交する異なる2つの偏波に専用である、請求項5に記載のビーム形成アンテナ。
  9. 少なくとも4つのパワースプリッタ、および、前記パワースプリッタの前記ポート(64、65、66、67)と各OMT(71、72、73、74)の入力ポート(83、84)との間に接続された電力結合/分割手段(92、93、97、99)を備え、前記パワースプリッタが、平面XYの2つの直交方向X、Yに沿って対で共に連結されている、請求項6〜8のいずれか一項に記載のビーム形成アンテナ。
  10. 前記電力結合/分割手段が、4つのポートを有する埋め込み接合を備えたE平面内のTカプラ(99)を備え、前記4つのポートが、前記方向Xに沿って配向した2つの入力ポート(31、91)と、前記方向Yに沿って配向した2つの出力ポート(11、21)とからなり、3つのポートが、前記方向Yに沿って第1のパワースプリッタの前記側導波管を前記第1のパワースプリッタの前記横導波管に連結し、第4のポートが、前記方向Xに沿って前記第1のパワースプリッタの前記横導波管を、隣接する第2のパワースプリッタの横導波管に連結する、請求項9に記載のビーム形成アンテナ。
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