JP2011190871A - 等速自在継手および動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐傷付き性、耐水性、耐腐食性の向上を図ることができ、また、絶縁機能を有し、漏電や電食を防止することが可能な等速自在継手および動力伝達装置を提供する。
【解決手段】継手内部を密封する密封装置を備えた等速自在継手である。密封装置はブーツを使用しない金属同士の球面接触による球面シール構造であり、少なくとも外側継手部材63(120、121)の外周部乃至密封装置の外周部にウレタンコーティング層を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄鋼設備や建設機械等の動力伝達装置に適用される等速自在継手および動力伝達装置に関する。
動力伝達装置としては、図5に示すように、中間のシャフト1と、シャフト1の一方の端部に連結される等速自在継手2と、シャフト1の他方の端部に連結される等速自在継手3とを備えるものがある。
シャフト1は中間の大径のシャフト本体1aと、シャフト本体1aの一方の等速自在継手2側に軸部材1bと、シャフト本体1aの他方の等速自在継手2側に軸部材1cとを備える。各軸部材1b、1cの端部にはそれぞれ雄スプライン4、5が形成されている。
この図例の等速自在継手2、3は、それぞれ、クロスグルーブ型等速自在継手であって、内周面10に軸線に対して傾斜する複数の直線状トラック溝11が形成された外側継手部材12と、外周面13に軸線に対して前記外側継手部材12のトラック溝11と反対方向に傾斜するトラック溝14が形成された内側継手部材16と、前記外側継手部材12のトラック溝11と前記内側継手部材16のトラック溝14との交叉部に組み込まれた複数のボール17と、前記外側継手部材12と前記内側継手部材16との間で前記ボール17を保持するケージ18とを備える。
各等速自在継手2、3には、シャフト側の開口部を塞ぐ密封装置Sが付設される。この場合の密封装置Sは、クロロプレンゴム(CRゴム)等からなるブーツ20と金属製のブーツアダプタ21とを備える。ブーツ20は大径端部20aと小径端部20bとを有する断面U字型の形状となっており、小径端部20bは軸部材1b(1c)の外周面に取り付けられ、この取り付け部分はブーツバンド22を介して固定されている。ブーツアダプタ21は円筒形で、一端部23は外側継手部材12の外周面に取り付けられ、また、他端部24は前記ブーツ20の大径端部20aに加締めて固定されている。
ところで、鉄鋼設備の連続鋳造設備に於いては、高温化で且つ薬剤・スケールの含まれる水蒸気の雰囲気状態である。また、熱延ラインの鋼鈑巻取り装置(ダウンコイラー)では、滝のように水がかかる雰囲気状態でロールを駆動させなければならない。製紙設備に於いては、抄紙機ラインのドライヤーロ−ル部では、高温雰囲気下でロールを駆動させなければならない。しかしながら、このような劣悪雰囲気下で前記したように密封装置Sにゴム製等のブーツを使用した場合、劣化するおそれがあった。また、ブーツの材料に耐久性向上のため熱可塑性の樹脂材料が用いられる場合もあるが、熱可塑性の樹脂材料であっても前記した劣悪雰囲気下では対応できなかった。
このため、近年においては、前記したようなブーツを使用しない金属球面シール構造のものもある(特許文献1および特許文献2)。このような球面シール構造を用いた等速自在継手は、図6に示すように、内周面に軸方向に延びる複数のトラック溝を有する外側継手部材30と、外周面に軸方向に延びる複数のトラック溝を有する内側継手部材31と、両トラック溝によって形成されたトラックに配された複数のトルク伝達ボール32と、これらボール32を円周方向等間隔に支持する保持器33とで構成されている。
この等速自在継手の外側継手部材30には、取り付けフランジ34が一体的に連結されている。等速自在継手の内側継手部材31には、取り付けフランジ35が取り付け部材36のボルト37による締結でもって一体的に取り付けられている。等速自在継手の外側継手部材30と内側継手部材31との間に、等速自在軸継手の内部からの潤滑剤の漏洩を防止する球面シール構造の密封装置40が設けられている。
この密封装置40は、凸球面部材である金属製のメカニカルシール内環41と、凹球面部材である金属製のメカニカルシール外環42と、中間部材である金属製のメカニカルシール中環43とで構成された二重の球面メカニカルシール構造を具備する。
メカニカルシール内環41は、外周に凸球面41aが部分的に形成された部材で、内側継手部材31に軸方向移動可能に外嵌され、内側継手部材31に取り付けられた受け部材44との間に弾性部材であるコイルばね45により弾性力が付与されている。
また、メカニカルシール外環42は、内周に凹球面42bが部分的に形成された部材で、前述の内側継手部材31に固着された取り付けフランジ35に軸方向移動可能に外嵌され、その取り付けフランジ35に設けられた受け部材46との間に弾性部材であるコイルばね47により弾性力が付与されている。
さらに、メカニカルシール中環43は、内周に凹球面43bが部分的に形成されると共に外周に凸球面43aが部分的に形成された部材で、外側継手部材30にボルト50により固定されて、メカニカルシール内環41とメカニカルシール外環42との間に延びるように配されている。
特開2006−97733号公報 特開2004−162882号公報
ゴムや樹脂ブーツでは耐え切れない劣悪環境下において、前記のような金属球面シールタイプを用いれば、ゴムや樹脂ブーツに比べて耐水・耐食性に優れる。しかしながら、等速自在継手の外表面やシャフトの外表面等の腐食や摩滅を防止することができない。
また、等速自在継手は金属部品から構成される。このため、構成部品を通じて電気を通すことになる。すなわち、電気を通すことで漏電や電食等の不具合が起こす可能性がある。そこで、従来では、図7に示すように、外側継手部材に取付られる取付フランジ58と、相手軸(図示省略)に連結される相手側フランジ51との間に絶縁構造52を介在させている。
この場合、絶縁構造52は、取付フランジ58と相手側フランジ51との間に介在される絶縁材からなる絶縁プレート55を備えたものである。また、取付フランジ58の鍔部58a及び相手側フランジ51の鍔部51aには、それぞれ、周方向に沿って所定ピッチで複数の貫通孔53,54が設けられている。
そして、取付フランジ58と相手側フランジ51との間に絶縁プレート55を介在させるとともに、相手側フランジ51の貫通孔54に絶縁構造52の一部を構成する短円筒体の絶縁材からなる絶縁ブッシュ56を嵌入した状態で、取付フランジ58側からボルト部材60を貫通孔53及び貫通孔54に嵌入された絶縁ブッシュ56に挿通し、貫通孔54から突出したボルト部材60のねじ軸端部に絶縁ワッシャー59を挟み、ナット部材57を螺着する。これにて、取付フランジ58と相手側フランジ51とが連結されることになる。
このように、漏電や電食等を防止するために、従来では絶縁構造52(絶縁プレート55、絶縁ブッシュ56、絶縁ワッシャー59)を必要としていた。このため、部品点数が増加して、組立作業工程の増加することになって、コスト高となる。
そこで、本発明は斯かる実情に鑑み、耐傷付き性、耐水性、耐腐食性の向上を図ることができ、また、絶縁機能を有し、漏電や電食を防止することが可能な等速自在継手および動力伝達装置を提供しようとするものである。
本発明の第1の等速自在継手は、継手内部を密封する密封装置を備えた等速自在継手であって、前記密封装置はブーツを使用しない金属同士の球面接触による球面シール構造であり、少なくとも外側継手部材の外周部乃至密封装置の外周部にウレタンコーティング層を設けたものである。
本発明の第1の等速自在継手によれば、密封装置がブーツを使用しない球面シール構造であるので、ゴム製ブーツや樹脂製ブーツに比べて劣悪雰囲気下であっても、耐久性がある。ここで、劣悪雰囲気下とは、例えば鉄鋼設備に於いて薬剤水やスケールを含む温水等の飛散がある劣悪環境下等である。
また、外側継手部材の外周部乃至密封装置の外周部にウレタンコーティング層を設けているので、外側継手部材の外周部乃至密封装置の外周部において、ウレタンコーティング層にて耐傷付き性、耐水性、耐腐食性の向上を図ることができる。このため、劣悪雰囲気下においても、外側継手部材の外周部乃至密封装置の外周部における腐食や摩滅を防止できる。ここで、ウレタンコーティング層は、母材表面へウレタン樹脂をコートしてなるものである。ウレタン樹脂とは、組成中にウレタン結合を繰返し持つ化合物であり、イソシアネート基を2個以上持ったポリイソシアネート化合物(O=C=N-R-N=C=O)と、水酸基を2個以上持ったポリオール化合物(HO-R'-OH)、ポリアミン(H2N-R"-NH2)、水などの活性水素(-NH2,-NH,-CONH-など)を持った化合物などと反応して得られる。(R,R',R":脂肪族、芳香族など)
コーティングとは金属等の母材表面へ樹脂をコートすることにより、耐摩耗性、防錆、非粘着等の樹脂特性を付加させる方法である。
本発明の第2の等速自在継手は、継手内部を密封する密封装置を備えた等速自在継手であって、前記密封装置はブーツを使用しない金属同士の球面接触による球面シール構造であり、外側継手部材を外径側から包囲状とするカバー部材を備え、このカバー部材の外周部にウレタンコーティング層を設けたものである。
本発明の第2の等速自在継手によれば、前記第1の等速自在継手と同様、密封装置がブーツを使用しない球面シール構造であるので、ゴム製ブーツや樹脂製ブーツに比べて劣悪雰囲気下であっても、耐久性がある。また、カバー部材の外周部にウレタンコーティング層を設けているので、カバー部材の腐食や摩滅を防止できる。
本発明の第3の等速自在継手は、継手内部を密封する密封装置を備え、取付フランジが取付られる等速自在継手であって、前記取付フランジとの接合部にウレタンコーティング層を設けたものである。
本発明の第3の等速自在継手によれば、取付フランジとの接合部にウレタンコーティング層を設けているので、この継手本体(外側継手部材と、この外側継手部材に内装される内側継手部材等で構成される内部部品とからなる)と取付フランジとの間を絶縁状態とすることができる。
ウレタンコーティング層には防錆表面処理下地が施されてなるのが好ましい。防錆表面処理としては例えばリン酸塩処理を採用できる。
本発明の動力伝達装置は、中間のシャフトと、このシャフトの両端にそれぞれ連結される等速自在継手とを備えた動力伝達装置であって、少なくともいずれか一方の等速自在継手に前記等速自在継手を用いるとともに、シャフトの外周面にウレタンコーティング層を設けたものである。
本発明の第1及び第2等速自在継手では、劣悪雰囲気下であっても、密封装置が損傷等を生じることなく継手内部の密封性を維持することができる。また、高角度における高速回転性能の向上を図ることができる。
劣悪雰囲気下においても、第1の等速自在継手では、外側継手部材の外周部乃至密封装置の外周部における腐食や摩滅を防止でき、第2の等速自在継手では、カバー部材の腐食や摩滅を防止でき、耐久性に優れた等速自在継手となる。ところで、長期の使用による摩滅等によって、各ウレタンコーティング層の肉厚が薄くなる場合がある。このような場合、肉厚が薄くなったウレタンコーティング層の上からさらにウレタンコーティングを重ねることによって、所定の肉厚のウレタンコーティング層を構成することができ、寿命の長寿化を図ることができる。
第2の等速自在継手においては、カバー部材にウレタンコーティング層を設けることによって、カバー部材の摩耗を防止し、カバー部材の寿命を延ばすことができる。このため、カバー部材の素材にSUS材等を使用する必要が無く低コスト化を図ることができる。特に、ウレタンコーティングは素地を選ばないため、カバー部材の素材に種々のものを用いることができる利点がある。また、カバー部材としては、一般には、組立てられた継手本体に外装されるものであるので、カバー部材の点検交換が容易である。このため、長期の使用による摩滅等によって、ウレタンコーティング層の肉厚が薄くなった場合においての修復作業を容易に行うことができる。
また、ウレタンコーティングは耐水性、耐食性、耐薬品性、及び耐熱性を有しているが、特に耐摩耗性に優れている。このため、ウレタンコーティング層が設けられている部位は、耐水性、耐食性、耐薬品性、耐熱性、及び耐摩耗性に優れることになり、しかも外部からの異物の衝突等による衝撃に対しても損傷を防止することができる。
第3の等速自在継手では、継手本体と取付フランジとの間を絶縁状態とすることができ、この等速自在継手を介した漏電や電食等を防止でき、耐久性に優れた等速自在継手となる。しかも、従来のような絶縁構造を必要とせず、部品点数の減少を図ることができ、組立性に優れ、低コスト化を図ることができる。
ウレタンコーティング層に防錆表面処理下地が施されているものでは、この下地によって、ウレタンコーティング層を剥離しにくくすること、ウレタンコーティング層(塗膜)に傷が付いても錆が広がらないようにすることができる。
防錆表面処理としては、リン酸マンガン処理やリン酸鉄処理等のリン酸塩処理を採用できる。すなわち、従来の公知公用の防錆表面処理を用いることができ、低コストで容易に処理することができる。なお、リン酸マンガン処理は、処理液の主成分がリン酸イオン及びマンガンイオンから構成されており、結晶性の皮膜が形成される。リン酸鉄処理は、処理液の主成分はリン酸イオンで、他のリン酸塩処理と違い非晶質の皮膜が形成される。
本発明の動力伝達装置によれば、等速自在継手が耐久性に優れ、しかも、シャフトの腐食や摩滅を防止でき、薬剤水やスケールを含む温水等の飛散がある劣悪環境で使用される動力伝達装置に最適となる。
本発明の第1の実施形態を示す等速自在継手の断面図である。 前記図1の要部拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態を示す等速自在継手の断面図である。 本発明の第3の実施形態を示す等速自在継手の断面図である。 動力伝達装置の断面図である。 従来の等速自在継手の断面図である。 従来の絶縁構造を示す断面図である。
以下本発明の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
図1に本発明にかかる第1の実施形態である動力伝達装置の等速自在継手を示し、この等速自在継手は、内径面61に複数のトラック溝62が軸方向に沿って形成された外側継手部材63と、外径面64に複数のトラック溝65が軸方向に沿って形成された内側継手部材66と、外側継手部材63のトラック溝62と内側継手部材66のトラック溝65との対で形成されるボールトラックに配置される複数のトルク伝達ボール67と、外側継手部材63の内径面61と内側継手部材66の外径面64との間に介在すると共にトルク伝達ボール67を保持するケージ68を備える。
内側継手部材66の孔部の内径面には雌スプライン71が形成され、この内側継手部材66の孔部に、シャフト72の雄スプライン73が嵌入され、この雄スプライン73が内側継手部材66の雌スプライン71に嵌合する。
シャフト72は、筒体からなるシャフト本体72aと、このシャフト本体72aに連結されるシャフト端部材72bとを備える。シャフト端部材72bは、基部75と、この基部75から突設される軸部76とからなり、この軸部76の先端部に前記雄スプライン73が形成されている。基部75は、シャフト本体72aに嵌入される嵌入部75aと、鍔部75bとからなる。また、シャフト本体72aには、その開口部が大径部77とされ、この大径部77にシャフト端部材72bの嵌入部75aが嵌入される。シャフト本体72aの開口端のテーパ面と、基部75のシャフト本体側のテーパ面との間に溶接部78が形成され、シャフト本体72aとシャフト端部材72bとが連結される。
また、シャフト72のシャフト端部材72bの端面にはストッパ板80がボルト部材81を介して取付けられている。すなわち、このストッパ板80は、平板状本体80aと、平板状本体80aの外周側に配設される周方向脚部80bとからなる。ボルト部材81がシャフト端部材72bのねじ孔に螺着された状態で、周方向脚部80bが内側継手部材66の端面(反シャフト側の端面)66aに当接するともに、平板状本体80aがシャフト端部材72bの端面76aに当接する。
外側継手部材63の反シャフト側にはフランジ90が連設されている。フランジ90は、そのシャフト側の軸方向端部が、外側継手部材63の反シャフト側の開口部91に内環される。そして、溶接を介して外側継手部材63とフランジ90とが接合される。なお、図1において、92は溶接部を示している。
フランジ90の反シャフト側の軸方向端部には外鍔部90bが設けられている。この外鍔部90bには取付用の孔部93が設けられている。また、フランジ90にはシールプレート95が内装されている。すなわち、フランジ90の内径面に内鍔部96が設けられ、この内鍔部96にシールプレート95が継手外部側から当接する。この当接した状態で、内鍔部96よりも継手外部側に設けられた周方向嵌合溝に装着されるストッパ97と、内鍔部96とで挟持される。
継手の反フランジ側の開口部は密封装置Sにて塞がれている。密封装置Sは、ブーツを使用しない金属同士の球面接触による球面シール構造であり、シャフト側のシール内環100と、外側継手部材側のシール外環101と、シール内環100をシール外環101側へ押圧する弾性部材102とを備える。
図2に示すように、シール内環100は、凸球面のシール面103を有するお碗形状の本体部100aと、本体部100aの内径部に連設される短円筒部100bとからなる。また、シール外環101は、継手外部側の内径部に内鍔部101aを有するリング体からなる。シール外環101は、外側継手部材63に螺着されるボルト部材110(図1参照)を介して外側継手部材63の端面111に固着される。シール外環101の内鍔部101aは、径方向に延びる内鍔本体105と、この内鍔本体105の内径部に継手外部から継手内部に向かって縮径する延設部106とを備える。そして、この延設部106の端面が前記シール面103に摺接する摺接面107となる。
また、シャフト72のシャフト端部材72bには、円筒状のスペーサ112が外嵌されている。このスペーサ112の継手内部側に端部には外鍔部112aが設けられている。そして、このスペーサ112にシール内環100が外嵌される。
このため、シール外環101に設けられた貫通孔113に挿入されるボルト部材110を、外側継手部材63のねじ孔114に螺着することによって、外側継手部材63にシール外環101を取付ければ、シール外環101の摺接面107がシール内環100のシール面103に圧接する状態となる。
ところで、弾性部材102はコイルスプリングからなり、シール内環100と内側継手部材66との間に介在される。この場合、シール内環100には、短円筒部100bの外径面と本体部100aの内面との間に周方向凹部115が設けられる。
このため、弾性部材102の一方の端部102aが周方向凹部115に嵌合し、他方の端部102bが内側継手部材66の端面に接触している。したがって、弾性部材102の弾性力によって、シール内環100が継手外方へ押圧される。
すなわち、等速自在継手が作動角をとった場合であっても、弾性部材102の弾性力によって、シール内環100のシール面103とシール外環101の摺接面107とが圧接するように設定される。このため、シール内環100のシール面103とシール外環101の摺接面107との間において、シール性に優れ、安定したシール機能を発揮する。
なお、シール内環100、メカニカルシール外環101は、耐腐食性に優れたSUS系材料が好適であるが、耐熱性を目的とする場合には機械構造用炭素鋼であってもよく、さらに炭素鋼に自己潤滑性のあるテフロン(登録商標)系コーティングを施すようにしてもよい。また、耐熱性に優れたSiやフッ素系ゴム等のエラストマーを適用してもよい。
この等速自在継手においては、外側継手部材63の外周部乃至密封装置Sの外周部にウレタンコーティング層を設けている。すなわち、外径側の図1の2点鎖線で示す範囲にウレタンコーティング層を設けている。具体的には、外側継手部材63とフランジ90とを接合するための溶接部92近傍から外側継手部材63の外径面およびシール外環101の外径面全体に至る範囲である。このため、外側継手部材63の外周部乃至密封装置Sの外周部において、ウレタンコーティング層にて耐傷付き性、耐水性、耐腐食性の向上を図ることができる。
ここで、ウレタンコーティング層は、母材表面へウレタン樹脂をコートしてなるものである。ウレタン樹脂とは、組成中にウレタン結合を繰返し持つ化合物であり、イソシアネート基を2個以上持ったポリイソシアネート化合物(O=C=N-R-N=C=O)と、水酸基を2個以上持ったポリオール化合物(HO-R'-OH)、ポリアミン(H2N-R"-NH2)、水などの活性水素(-NH2,-NH,-CONH-など)を持った化合物などと反応して得られる。 (R,R',R":脂肪族、芳香族など)
コーティングとは金属等の母材表面へ樹脂をコートすることにより、耐摩耗性、防錆、
非粘着等の樹脂特性を付加させる方法である。コーティングには、エアガン塗装、エアレスガン塗装、流動浸漬法、静電塗装法、ディッピング法等の方法がある。エアガン塗装は、水性塗料・溶剤系塗料など、比較的粘土の低い塗料をエア圧縮空気によってワークに吹き付ける方法である。エアレスガン塗装は、樹脂材質の主剤と硬化剤を定量混合し、電気式圧送(ポンプ)にて吹き付ける方法である。粘土の高い塗装に用いられ、比較的厚膜が得られる。流動浸漬法は、樹脂粉体槽へ圧縮エアを下から送り込み粉体を槽内に流動させ、加熱処理したワークを一定秒間浸漬することにより、ワークの熱で粉体を融解させ塗膜を得る方法である。静電塗装法は、高圧の直流電気を利用し、ワークの陽極(+)塗装霧化装置を陰極(−)とし、これに直流高電圧を与えて両極間に静電界を作り、霧化した塗料を負に帯電させて反対極である被塗物に効率よく塗装を吸着させる方法である。ディッピング法は、予熱したワークをゾル状の樹脂の中に浸漬し、附着させ加熱してゲル硬化させる方法である。このため、ウレタンコーティングには、エアレスガン塗装が好ましい。
ところで、シャフト端部材72bと反対側のシャフト本体72aの端部にも、このシャフト端部材72bと同様にシャフト端部材が連設され、このシャフト端部材に図1に示す等速自在継手と同様の等速自在継手が連結されている。このため、この図示省略の等速自在継手においても、外側継手部材の外周部乃至密封装置Sの外周部にウレタンコーティング層を設けている。
また、このシャフト72の外周面にもウレタンコーティング層が設けられる。この場合、図1の2点鎖線で示す範囲、すなわち、シャフト端部材72bの基部75の鍔部75bの大径部から、溶接部78、シャフト本体72a、図示省略のシャフト端部材側の溶接部、及びこの図示省略のシャフト端部材の鍔部の大径部に至る範囲である。シャフト72の外周面において、このウレタンコーティング層にて耐傷付き性、耐水性、耐腐食性の向上を図ることができる。
このように、動力伝達装置によれば、等速自在継手における密封装置Sがブーツを使用しない球面シール構造であるので、ゴム製ブーツや樹脂製ブーツに比べて劣悪雰囲気下であっても、密封装置Sには耐久性がある。しかも、シャフト72の腐食や摩滅を防止でき、薬剤水やスケールを含む温水等の飛散がある劣悪環境で使用される動力伝達装置に最適となる。また、ウレタンコーティングは耐水性、耐食性、耐薬品性、及び耐熱性を有しているが、特に耐摩耗性に優れている。このため、ウレタンコーティング層が設けられている部位は、耐水性、耐食性、耐薬品性、耐熱性、及び耐摩耗性に優れることになり、しかも外部からの異物の衝突等による衝撃に対しても損傷を防止することができる。
長期の使用による摩滅等によって、ウレタンコーティング層の肉厚が薄くなる場合がある。このような場合、肉厚が薄くなったウレタンコーティング層の上からさらにウレタンコーティングを重ねることによって、所定の肉厚のウレタンコーティング層を構成することができ、寿命の長寿化を図ることができる。
次に、図3は本発明にかかる第2の実施形態である等速自在継手を示す。この等速自在継手は、内周面に軸方向に延びる複数のトラック溝を有する外側継手部材120と、外周面に軸方向に延びる複数のトラック溝を有する内側継手部材121と、両トラック溝によって形成されたトラックに配された複数のトルク伝達ボール122と、これらボール122を円周方向等間隔に支持する保持器123とで構成されている。
この外側継手部材120には、取り付けフランジ116が溶接部108にて一体的に連結されている。内側継手部材121には、取り付けフランジ117が取り付け部材128のボルト129による締結でもって一体的に取り付けられている。外側継手部材120と内側継手部材121との間に、ブーツを使用しない金属同士の球面接触による球面シール構造の密封装置Sが設けられている。また、内側継手部材121は、トラック溝を有する内輪構成部121aと、外周面に雄スプライン118が形成された軸部121bとを備える。取り付けフランジ117は、その内径面に雄スプライン118に嵌合する雌スプライン118aが形成されている。
内側継手部材121においては、トラック溝を有する内輪構成部121aと軸部121bとの間に段差部121cがあり、この段差部121cより継手外部側においてスペーサ119が外嵌されている。内側継手部材121にフランジ117が装着された状態では、その一端面119aが段差部121cに当接しているスペーサ119の他端面119bがフランジ117の継手内部側端面117aに当接する。
この密封装置Sは、凸球面部材である金属製のメカニカルシール内環131と、凹球面部材である金属製のメカニカルシール外環132と、中間部材である金属製のメカニカルシール中環133とで構成された二重の球面メカニカルシール構造(球面シール構造)を具備する。
前述のメカニカルシール内環131は、外周に凸球面131aが部分的に形成された部材で、内側継手部材121にOリング134を介して軸方向移動可能に外嵌され、内側継手部材121に取り付けられた受け部材135との間に弾性部材であるコイルばね136により弾性力が付与されている。
また、メカニカルシール外環132は、内周に凹球面132bが部分的に形成された部材で、前述の内側継手部材121に固着された取り付けフランジ117にOリング137を介して軸方向移動可能に外嵌され、その取り付けフランジ117に設けられた受け部材138との間に弾性部材であるコイルばね139により弾性力が付与されている。
さらに、メカニカルシール中環133は、内周に凹球面133bが部分的に形成されると共に外周に凸球面133aが部分的に形成された部材で、前述の外側継手部材120にボルト140により固定されて、メカニカルシール内環131とメカニカルシール外環132との間に延びるように配されている。
メカニカルシール内環131は、その凸球面131aがOリング141を介してメカニカルシール中環133の凹球面133bと接する。内側継手部材121の受け部材135とメカニカルシール内環131との間には圧縮状態のコイルばね136が介在し、このコイルばね136の弾性力により、メカニカルシール内環131をメカニカルシール中環133に押圧して高いシール性を確保している。また、メカニカルシール内環131とメカニカルシール中環133に間にOリング141を介在させることによっても、高いシール性を確保している。
一方、メカニカルシール外環132は、その凹球面132bがOリング142を介してメカニカルシール中環133の凸球面133aと接する。取り付けフランジ117の受け部材138とメカニカルシール外環132との間には圧縮状態のコイルばね139が介在し、このコイルばね139の弾性力により、メカニカルシール外環132をメカニカルシール中環133に押圧して高いシール性を確保している。また、メカニカルシール外環132とメカニカルシール中環133に間にOリング142を介在させることによっても、高いシール性を確保している。
なお、前述したメカニカルシール内環131、メカニカルシール中環133、メカニカルシール外環132は、耐腐食性に優れたSUS系材料が好適であるが、耐熱性を目的とする場合には機械構造用炭素鋼であってもよく、さらに炭素鋼に自己潤滑性のあるテフロン(登録商標)系コーティングを施すようにしてもよい。また、耐熱性に優れたSiやフッ素系ゴム等のエラストマーを適用してもよい。Oリング134、137、141、142としては、摺動性のよいフッ素ゴム系を用いることが好ましい。
この等速自在継手は、その継手中心Oから軸方向等距離の位置に保持器123の内径中心O’と、保持器123の外径中心O'’を有するダブルオフセット構造を有する。また、継手中心Oから、メカニカルシール内環131の外周面半径およびメカニカルシール外環124の内周面半径が設定されている。
また、この等速自在継手は外側継手部材120を外径側から包囲状とするカバー部材150を備えている。カバー部材150は、例えば、SUS系材料や機械構造用炭素鋼等から構成され、円筒状の本体150aと、この本体150aのフランジ117側の開口に連設される円板状の側壁150bとからなる。この場合、カバー部材150の本体150aのフランジ116側が外側継手部材120に外嵌され、ボルト部材151を介してこの外側継手部材120にカバー部材150が固定される。この際、側壁150bがメカニカルシール外環132の軸心方向中央部に対応するまで、カバー部材150の本体150aはフランジ117側に延びる。これによって、この等速自在継手はその継手本体(外側継手部材、内側継手部材121の内輪構成部121aと、ボール122と、ケージ123等にて構成)をカバーすることができる。
また、このカバー部材150の外周部に、図1に示した等速自在継手に形成されたウレタンコーティング層と同様のウレタンコーティング層を設けている。ウレタンコーティング層を設ける範囲としては、図3の2点鎖線で示す範囲である。すなわち、フランジ116の継手本体側の端部Aからカバー部材150の側壁150bの内径端Bまでである。
図3に示す等速自在継手では、カバー部材150にウレタンコーティング層を設けることによって、カバー部材150の摩耗を防止し、カバー部材150の寿命を延ばすことができる。このため、カバー部材150の素材にSUS材等を使用する必要が無く低コスト化を図ることができる。特に、ウレタンコーティングは素地を選ばないため、カバー部材150の素材に種々のものを用いることができる利点がある。また、カバー部材150としては、組立てられた継手本体に外装されるものであるので、カバー部材150の点検交換が容易である。このため、長期の使用による摩滅等によって、ウレタンコーティング層の肉厚が薄くなった場合においての修復作業を容易に行うことができる。
次に、図4は第3の実施形態を示し、この等速自在継手は、取付フランジ182との接合部にウレタンコーティング層を設けたものである。この場合の等速自在継手は、内径面160にトラック溝161を有する外側継手部材162と、外径面164にトラック溝165を有する内側継手部材166と、外側継手部材162のトラック溝161と内側継手部材166のトラック溝165との対で形成されるボールトラックに配置される複数のトルク伝達ボール167と、外側継手部材162の内径面160と内側継手部材166の外径面164との間に介在すると共にトルク伝達ボール167を保持するケージ168を備える。
内側継手部材166の軸心孔の内径面には雌スプライン171が設けられ、内側継手部材166の軸心孔に、シャフト72のシャフト端部材72bの雄スプライン73が嵌入され、この雄スプライン73が内側継手部材166の雌スプライン171に嵌合する。なお、シャフト端部材72bの雄スプライン73には、一対の止め輪174a,174bが装着され、これらによって抜け止めが構成される。
また、シャフト側の外側継手部材162の開口部を塞ぐ密封装置Sとしては、ブーツ175が用いられている。すなわち、ブーツ175は、大径部175aと、小径部175bと、大径部175aと小径部175bとを連結する蛇腹部175cとからなる。大径部175aが外側継手部材162の外径面の開口部側のブーツ装着部176に外嵌され、ブーツバンド177の締め付けによって外側継手部材162に固定される。また、小径部175bがシャフト72のシャフト端部材72bのブーツ装着部178に外嵌され、ブーツバンド177の締め付けによってシャフトに固定される。なお、ブーツ175はクロロプレンゴム(CRゴム)等のゴムや熱可塑性エラストマー等の樹脂からなる。
外側継手部材162の奥側小径部162aに板フランジ180が溶接を介して固着されている。すなわち、板フランジ180の内径面に周方向切欠部180a,180bが設けられ、一方の周方向切欠部180aに外側継手部材162の奥側小径部162aが嵌合される。なお、181は板フランジ180と外側継手部材162の奥側小径部162aとを連結するための溶接部である。
そして、この板フランジ180に、図示省略の相手軸(駆動軸等)を連結するためのフランジ182が連結される。フランジ182は、短円筒体からなる本体部182aと、本体部182aの板フランジ側に設けられる外鍔部182bとからなる。フランジ182の板フランジ側の端面182cには嵌合用膨出部183が設けられ、この嵌合用膨出部183が板フランジ180の他方の周方向切欠部180bに嵌合する。
板フランジ180およびフランジ182の外鍔部182bには、周方向に沿って所定ピッチで貫通孔185、186が設けられている。そして、嵌合用膨出部183を板フランジ180の他方の周方向切欠部180bに嵌合させた状態で、板フランジ180の反継手側の端面180cと、フランジ182の端面182cとを突き合わせる。この状態で、フランジ182の外鍔部182bの貫通孔186から板フランジ180の貫通孔185にボルト部材187を挿通し、貫通孔185から突出したねじ軸187bにナット部材188を螺着する。
この等速自在継手は、前記したように、取付フランジ182との接合部にウレタンコーティング層を設けたものである。この場合、クロスハッチングで示す範囲である板フランジ180の外面(端面180c、180d、外周面180e)、および板フランジ180の貫通孔185の内周面にウレタンコーティング層が設けられる。
図4に示す等速自在継手では、ウレタンコーティング層を設けることによって、継手本体(外側継手部材162と、この外側継手部材162に内装される内側継手部材166等で構成される内部部品とからなる)と取付フランジ182との間を絶縁状態とすることができる。
このため、この図4に示す等速自在継手では、この等速自在継手を介した漏電や電食等を防止でき、耐久性に優れた等速自在継手となる。しかも、従来のような絶縁構造を必要とせず、部品点数の減少を図ることができ、組立性に優れ、低コスト化を図ることができる。
ところで、前記各実施形態におけるウレタンコーティング層に防錆表面処理下地が施されてなるものであってもよい。ウレタンコーティング層に防錆表面処理下地が施されているものでは、この下地によって、ウレタンコーティング層を剥離しにくくすること、ウレタンコーティング層(塗膜)に傷が付いても錆が広がらないようにすることができる。
防錆表面処理としては、リン酸マンガン処理やリン酸鉄処理等のリン酸塩処理を採用できる。すなわち、従来の公知公用の防錆表面処理を用いることができ、低コストで容易に行うことはができる。なお、リン酸マンガン処理は、処理液の主成分がリン酸イオン及びマンガンイオンから構成されており、結晶性の皮膜が形成される。リン酸鉄処理は、処理液の主成分はリン酸イオンで、他のリン酸塩処理と違い非晶質の皮膜が形成される。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、図1に示す等速自在継手では、トラック溝62、65が円弧部から構成されるバーフィールド型(BJ)であったが、トラック溝62、65が円弧部と直線部とからなるアンダーカットフリー型(UJ)等の固定式等速自在継手であってもよく、さらには、ダブルオフセット型(DOJ)、クロスグルーブ型(LJ)、トリポード型(TJ)などの摺動型等速自在継手にも適用可能である。
また、図3に示すようにカバー部材150を有する等速自在継手や図4に示すように絶縁構造を有する等速自在継手においても、種々の固定式等速自在継手や種々の摺動式等速自在継手であってもよい。
図4に示すように絶縁構造を有する等速自在継手においても、図1や図2に示すようなブーツを使用しない金属同士の球面接触による球面シール構造を備えたものであってもよい。
ウレタンコーティング層を形成する範囲としては、前記各実施形態のものに限るものではなく、コーティング可能な種々の範囲に設けることが可能である。また、各ウレタンコーティング層の厚さとしても、用いるコーティング方法に応じて種々設定できる。
63、120、162 外側継手部材
66、121 166内側継手部材
72 シャフト
150 カバー部材
182 取付フランジ

Claims (6)

  1. 継手内部を密封する密封装置を備えた等速自在継手であって、
    前記密封装置はブーツを使用しない金属同士の球面接触による球面シール構造であり、少なくとも外側継手部材の外周部乃至密封装置の外周部にウレタンコーティング層を設けたことを特徴とする等速自在継手。
  2. 継手内部を密封する密封装置を備えた等速自在継手であって、
    前記密封装置はブーツを使用しない金属同士の球面接触による球面シール構造であり、外側継手部材を外径側から包囲状とするカバー部材を備え、このカバー部材の外周部にウレタンコーティング層を設けたことを特徴とする等速自在継手。
  3. 継手内部を密封する密封装置を備え、取付フランジが取付られる等速自在継手であって、
    前記取付フランジとの接合部にウレタンコーティング層を設けたことを特徴とする等速自在継手。
  4. ウレタンコーティング層には防錆表面処理下地が施されてなることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の等速自在継手。
  5. 前記防錆表面処理がリン酸塩処理であることを特徴とする請求項4に記載の等速自在継手。
  6. 中間のシャフトと、このシャフトの両端にそれぞれ連結される等速自在継手とを備えた動力伝達装置であって、少なくともいずれか一方の等速自在継手に前記請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の等速自在継手を用いるとともに、シャフトの外周面にウレタンコーティング層を設けたことを特徴とする動力伝達装置。
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