JP2011189507A - 可逆性感熱記録材料の画像消去装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】可逆性感熱記録材料の画像を均一に一括して消去できることに加えて、消去済みの可逆性感熱記録材料に200mm/秒以上の高速印字を行った際にも明瞭なコントラストで高精細な画像を多数回に渡って安定的に繰り返し形成することが可能な画像消去装置を提供する。
【解決手段】画像消去装置内に、印字された可逆性感熱記録材料を収納する収納部、空気を暖める発熱体、マイナスイオンを放出するイオン発生手段、発熱体によって暖められた空気および/またはマイナスイオンを含有する空気を該収納部に送る送風手段とを少なくとも備える可逆性感熱記録材料の画像消去装置。
【選択図】図1
【解決手段】画像消去装置内に、印字された可逆性感熱記録材料を収納する収納部、空気を暖める発熱体、マイナスイオンを放出するイオン発生手段、発熱体によって暖められた空気および/またはマイナスイオンを含有する空気を該収納部に送る送風手段とを少なくとも備える可逆性感熱記録材料の画像消去装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、可逆性感熱記録材料の画像消去に適する画像消去装置に関するものである。
近年、一時的な画像の形成が行え、不要となった時にはその画像の消去ができる様にした可逆性感熱記録材料が注目されている。この様な可逆性感熱記録材料としては例えば、樹脂母材中に有機低分子を分散した可逆性感熱記録層をプラスチック基材上に設けた白濁タイプの可逆性感熱記録材料や、ロイコ染料と可逆性顕色剤と硬化樹脂を含有する可逆性感熱記録層をプラスチックフィルム基材上に設けたロイコタイプの可逆性感熱記録材料等が知られている。
従来、この種の画像消去装置として例えば特開平5−301417号公報(特許文献1)に記載される画像消去装置が知られていたが、可逆性感熱記録材料を1枚ずつ消去するものであり消去速度が遅いという課題を有していた。一方、複数の可逆性感熱記録材料の画像を一括して消去させる画像消去装置としては例えば特開平8−183190号公報(特許文献2)に記載される画像消去装置が知られている。この画像消去装置は、画像消去装置内に、印字された可逆性感熱記録材料を収納する収納部、空気を暖める発熱体によって暖められた空気を該収納部に送る送風手段を少なくとも備える。
特許文献2の画像消去装置において可逆性感熱記録材料は、収納部に送られる温風によって消去が行われるが、長時間の温風による加熱処理が行われると、可逆性感熱記録材料の変形が起こるため、短時間に効率よく均一に消去することが望まれる。更に、画像の印字と消去を複数回繰り返し行った際に、明瞭なコントラストで高精細な画像を多数回に渡って安定的に繰り返し形成することが求められる。
この場合、特許文献2に示す様に、可逆性感熱記録材料を消去する際に、温風による消去のみを目的とする画像消去装置にあっては、枚数が少ない場合は画像を短時間に均一に消去することが可能である。しかし、特許文献2の方法で多数枚、例えば20枚以上を同時に均一に消去する場合には、消し残りムラができやすく、結果として消去に必要な加熱時間が長くなり、少ない消去回数で可逆性感熱記録材料の変形が起こりやすくなることが問題であった。更に、200mm/秒以上の印字速度で高精彩の画像を形成した場合に、画質が劣化することも問題であった。
従来、可逆性感熱記録材料に画像を記録する場合は、約50mm/秒の印字速度で可逆性感熱記録材料用プリンターを用いて印字することが一般的である。また、高速印字が可能な可逆性感熱記録材料用プリンターの高速モード用いることで約75mm/秒で印字することが可能である。近年、ごみの減量化を推進する上で、一般感熱紙を可逆性感熱記録材料に置き換える検討が様々な用途で行われている。しかし、可逆性感熱記録材料の記録速度が遅いことが問題となり実用化に至らない用途が多い。可逆性感熱記録材料においても、一般感熱紙の画像記録速度に匹敵する200mm/秒の高速化が求められており、更に高速印字を可能にする消去方法が求められている。
本発明は、可逆性感熱記録材料の画像を均一に一括して消去できることに加えて、消去済みの可逆性感熱記録材料に200mm/秒以上の高速印字を行った際にも明瞭なコントラストで高精細な画像を多数回に渡って安定的に繰り返し形成することが可能な画像消去装置を提供することを目的とする。
本発明者はこれらの課題を解決すべく検討した結果、下記の発明により上記の課題が解決されることを見いだした。
(1)画像消去装置内に、印字された可逆性感熱記録材料を収納する収納部、空気を暖める発熱体、マイナスイオンを放出するイオン発生手段、発熱体によって暖められた空気および/またはマイナスイオンを含有する空気を該収納部に送る送風手段とを少なくとも備える可逆性感熱記録材料の画像消去装置。
(1)画像消去装置内に、印字された可逆性感熱記録材料を収納する収納部、空気を暖める発熱体、マイナスイオンを放出するイオン発生手段、発熱体によって暖められた空気および/またはマイナスイオンを含有する空気を該収納部に送る送風手段とを少なくとも備える可逆性感熱記録材料の画像消去装置。
本発明によって、可逆性感熱記録材料の画像を均一に一括して消去できることに加えて、消去済みの可逆性感熱記録材料に200mm/秒以上の高速印字を行った際にも明瞭なコントラストで高精細な画像を多数回に渡って安定的に繰り返し形成することが可能な画像消去装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について、図1、図2及び図3を参照しながら具体的に説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係わる画像消去装置1の内部概略構成を示す縦断面図である。また、図2は図1のA−A線における内部概略構成断面図である。更に、図3は本発明の第2の実施形態に係わる画像消去装置の内部概略構成を示す縦断面図である。
図1において、本発明の第1の実施形態に係わる画像消去装置は可逆性感熱記録材料100を収納する収納部2と収納部2に温風とマイナスイオンを供給する画像消去装置本体1から構成される。
画像消去装置本体1は温風を生成するヒータ等の発熱体4を有し、更に、マイナスイオン発生手段5が設けられている。また、温度センサー6と、送風手段3、発熱体4、マイナスイオン発生手段5のオン・オフ制御を行う制御部7と制御部のオン・オフ操作を可能とする制御部スイッチ8を有する。
収納部2は主に収納部筐体2aと可逆性感熱記録材料100を出し入れ可能な収納部上蓋2fから構成される。収納部筐体2aの底面には、収納部2に温風を取り入れる温風供給口2dと、収納部2を通過した温風を排出する温風排気口2eが設けられている。更に、収納部筐体2aの底面には、積層して収納された可逆性感熱記録材料100が温風の通過によって崩れることを防止し、積層された可逆性感熱記録材料100の積層面の角度を一定に保つために、温風供給口側に温風供給口側ガイド2bと温風排気口側に温風排気口側ガイド2cを備えている。温風供給口側ガイド2b及び温風排気口側ガイド2cは、任意に角度の変更と固定することが可能であり、可逆性感熱記録材料100の積層面に効率よく温風を当たるように調節することで、可逆性感熱記録材料100に形成した画像をより早く均一に消去することが可能となる。更に、収納部筐体2aと収納部上蓋2fは蝶番で一部固定されてもよい。
画像消去装置本体1は、発熱体4によって生成された温風を収納部に送る温風運転と、発熱体4がオフで送風手段3とマイナスイオン発生手段5のみの運転によりマイナスイオンを帯びた風を収納部に送る送風モード、発熱体4とマイナスイオン発生手段5が両方ともオンの状態で送風手段3を運転するモード、更に、送風のみの運転を行うモードも有している。任意の時間温風運転を行い画像消去終了後、マイナスイオンを帯びた風を収納部に送り、可逆性感熱記録材料100を冷却することも可能である。
本発明ではこの様な運転状態を適宜組み合わせることで、例えば、温風による画像消去後にマイナスイオンを帯びた風により冷却することで、加熱された可逆性感熱記録材料100を手で触れて火傷することを防止し、更に、次に感熱記録装置により画像を形成する際に、良好な印字品質の画像が得られる。またサーマルヘッドを用いて印字装置200mm/秒の高速印字を行った際に、印字される位置の再現性が良くなり、印字品質も向上する。印字品質が向上するメカニズムは明らかではないが、マイナスイオンで処理することにより、可逆性感熱記録材料100の搬送性が良くなる結果として、高速印字を行った際の印字品質が向上すると考えられる。
また発熱体4がオフで送風手段3とマイナスイオン発生手段5のみの運転によりマイナスイオンと風を収納部2に送り、可逆性感熱記録材料100にマイナスイオンを行き渡らせた後、温風によって画像の消去を行うことも可能である。この様にして画像消去することでも画像を均一に一括して消去できることに加えて、印字品質も向上する。
各モードは、制御部7に設けられた複数(図面では1つだけ示す)の制御部スイッチ8の選択操作によって切換制御が可能となる。
マイナスイオン発生手段5には、図示しないマイナスイオン発生電極が設けられている。マイナスイオン発生電極としては交流やパルス波形の高電圧電源を用いた沿面放電方式、及び針状電極に直流、交流またはパルス波形の高電圧を印加するコロナ方式、または直接放電方式のものが用いられる。マイナスイオン発生電極は制御部スイッチ8の切換操作により制御部7からの信号に基づきマイナスイオンを放出する。
本発明に関わる温風の温度(温度センサー6の位置での温度)としては、50℃以上120℃以下が好ましい。温風の温度が50℃に満たない場合は、消去に必要な時間が長くなり、また、消去可能な可逆性感熱記録材料が非常に限られる(低融点の可逆性顕色剤を使った可逆性感熱記録材料に限られる)。一方、120℃を超える温風を用いると可逆性感熱記録材料の熱による変形が大きくなり、プリンター内での搬送不良や印字不良を生じやすくなることがある。温風の温度として、より好ましくは60℃以上100℃以下であり、最も好ましくは、70℃以上95℃以下の温度である。
送風手段3により収納部に送られる温風またはマイナスイオンを帯びた空気の風速は、1m/秒以上30m/秒以下が好ましい。風速が1m/秒に満たないと複数のシートを積層して一度に消去した場合に、可逆性感熱記録材料100の間で熱伝達の差が大きくなり、消去のムラが起こりやすくなる。また、30m/秒を超える風を送ると可逆性感熱記録材料100が収納部内で激しく動き、変形等を起こしやすくなる。好ましい風速は、風圧によって可逆性感熱記録材料100が収納部内で軽く浮き沈みする程度であり、それによりシート間に温風が入りやすくなり、消去速度が上がり、均一な消去が可能となる。
図3において、本発明の第2の実施形態に係わる画像消去装置は、画像消去装置本体21の側面に吸気口32を備え、収納部筐体2gの側面に排気口31を備えている。画像消去装置本体21の外から空気を取り入れ、収納部筐体2gの外に温風またはマイナスイオンを帯びた風を排気する構造になっており、マイナスイオンを発生する際に僅かに発生するオゾンが内部に溜まりにくいことが利点である。その他の構成は、図1と同様である。
本発明に関わる可逆性感熱記録材料は、樹脂母材中に有機低分子を分散した可逆性感熱記録層をプラスチック基材上に設けた白濁タイプの可逆性感熱記録材料と、ロイコ染料と可逆性顕色剤と硬化樹脂を含有する可逆性感熱記録層をプラスチックフィルム基材上に設けたロイコタイプの可逆性感熱記録材料を用いることができる。本発明の画像消去装置は筐体に用いる材質の選択肢を広げることが可能で、プラスチック基材の変形を防止する理由から100℃以下の温風を用いることが好ましいため、特に可逆性顕色剤の選択により消去温度を低く設定できるロイコタイプの可逆性感熱記録材料に好適である。
ロイコタイプの可逆性感熱記録材料としては、融点が95℃以上130℃以下である可逆性顕色剤を含有していることが好ましい。融点が95℃に満たない可逆性顕色剤は温風による消去速度は速いが、実用的な画像の保存性が得られない。一方、融点が130℃を超える可逆性顕色剤は120℃以下の温風による消去速度が遅くなるため実用上の使用が困難である。より好ましい可逆性顕色剤の融点は100℃以上125℃以下であり、最も好ましくは、105℃以上120℃以下である。
以下実施例によって本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の部数は質量基準である。
[可逆性感熱記録材料1の作製]
黒発色ロイコ染料(山本化成(株)製、YK−2)20部、N−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル]ドコサンアミド100部、n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド4部、ポリエステルポリオール(DIC(株)製、バーノック11−408、有効成分:70質量%)50部、硬化剤(三井武田ケミカル(株)製、タケネートD110N、有効成分75質量%)70部、酢酸エチル600部をそれぞれ添加し、ガラスビーズと共にペイントシェーカーで3時間粉砕し、分散液を得た。上記の分散液をポリエチレンテレフタレート(125μm)シートに乾燥膜厚6μmとなる様に塗工し、乾燥して感熱記録層を設けた。
黒発色ロイコ染料(山本化成(株)製、YK−2)20部、N−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル]ドコサンアミド100部、n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド4部、ポリエステルポリオール(DIC(株)製、バーノック11−408、有効成分:70質量%)50部、硬化剤(三井武田ケミカル(株)製、タケネートD110N、有効成分75質量%)70部、酢酸エチル600部をそれぞれ添加し、ガラスビーズと共にペイントシェーカーで3時間粉砕し、分散液を得た。上記の分散液をポリエチレンテレフタレート(125μm)シートに乾燥膜厚6μmとなる様に塗工し、乾燥して感熱記録層を設けた。
次に、2,2′−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(2−ヒドロキシメチル)フェノール]10部、ポリオール(DIC(株)製、バーノック11−408)50部、硬化剤(日本ポリウレタン(株)製、コロネートHL)25部、硬化剤(日本ポリウレタン(株)製、コロネート2030)25部、メチルエチルケトン300部、トルエン300部をガラスビーズと共にペイントシェーカーで5時間粉砕し、紫外線吸収剤の分散液を得た。この液を、感熱記録層の上に乾燥膜厚1μmとなる様に塗工し、保護層1を得た。
更に、アクリレート系紫外線硬化樹脂の20%イソプロピルアルコール溶液を乾燥硬化後の膜厚が2μmとなる様に塗工し、紫外線で硬化させて可逆性感熱記録材料1を得た。
[可逆性感熱記録材料2の作製]
更に、カール矯正層として、ポリエステルフィルムの反対面にアンチモンドープスズ含有UV硬化樹脂を膜厚1μmとなる様に塗工した以外は、可逆性感熱記録材料1と同様にして可逆性感熱記録材料2を得た。
更に、カール矯正層として、ポリエステルフィルムの反対面にアンチモンドープスズ含有UV硬化樹脂を膜厚1μmとなる様に塗工した以外は、可逆性感熱記録材料1と同様にして可逆性感熱記録材料2を得た。
実施例1
[印字消去試験1]
可逆性感熱記録材料1は140×210mmのサイズにカットした後、感熱ラベルプリンター(AP−4331:(株)エイピーリファイン製)を用いて、20枚連続で文字印刷を行った(印字エネルギー標準、印字速度:203mm/秒)。印字部分の画像の濃度は、濃度計(RD−19:gretagmacbeth社製)を用いて測定した。図1の画像消去装置1を温風供給口の風速で5m/秒の温風運転にして、温風温度が90℃で安定したところで、一度温風運転を停止し、収納部上蓋2fを開け、前記印字済みの可逆収納部性感熱記録材料1を20枚重ねて収納部2の上に置き、温風供給側ガイド2bと温風排気口側ガイド2cの角度を図1の様に可逆性感熱記録材料が重ねられた平面に対し概略60°図中左側に傾けて固定し、図1の様に可逆性感熱記録材料1の重なりをずらして印字面が上になる様にセットした後、温風運転を再開した。マイナスイオン発生手段をオンの状態で温風運転(90℃)を5分間行った後、発熱体4をオフにし、送風運転を2分間行った。印字画像を消去した部分の濃度を測定し、地肌部分とのコントラストを求めた。その結果、消去前の印字部の濃度は、20枚全てが1.2以上であり、消去後の消去部分のコントラストは20枚全てが0.015以下であった。また、搬送不良を起こすことなく20枚を印字することができた。更に濃度測定時間を含めて5分間のインターバルを開けて、同様の操作を5回繰り返した。その結果、5回目の消去前の印字濃度は20枚全てが1.2以上、消去後の消去部分のコントラストは20枚全て0.015以下であり、良好な印字及び消去特性を示した。また、長手方向の印字位置のずれが1mm未満であり、良好な印字位置再現性を示した。
[印字消去試験1]
可逆性感熱記録材料1は140×210mmのサイズにカットした後、感熱ラベルプリンター(AP−4331:(株)エイピーリファイン製)を用いて、20枚連続で文字印刷を行った(印字エネルギー標準、印字速度:203mm/秒)。印字部分の画像の濃度は、濃度計(RD−19:gretagmacbeth社製)を用いて測定した。図1の画像消去装置1を温風供給口の風速で5m/秒の温風運転にして、温風温度が90℃で安定したところで、一度温風運転を停止し、収納部上蓋2fを開け、前記印字済みの可逆収納部性感熱記録材料1を20枚重ねて収納部2の上に置き、温風供給側ガイド2bと温風排気口側ガイド2cの角度を図1の様に可逆性感熱記録材料が重ねられた平面に対し概略60°図中左側に傾けて固定し、図1の様に可逆性感熱記録材料1の重なりをずらして印字面が上になる様にセットした後、温風運転を再開した。マイナスイオン発生手段をオンの状態で温風運転(90℃)を5分間行った後、発熱体4をオフにし、送風運転を2分間行った。印字画像を消去した部分の濃度を測定し、地肌部分とのコントラストを求めた。その結果、消去前の印字部の濃度は、20枚全てが1.2以上であり、消去後の消去部分のコントラストは20枚全てが0.015以下であった。また、搬送不良を起こすことなく20枚を印字することができた。更に濃度測定時間を含めて5分間のインターバルを開けて、同様の操作を5回繰り返した。その結果、5回目の消去前の印字濃度は20枚全てが1.2以上、消去後の消去部分のコントラストは20枚全て0.015以下であり、良好な印字及び消去特性を示した。また、長手方向の印字位置のずれが1mm未満であり、良好な印字位置再現性を示した。
実施例2
[印字消去試験2]
可逆性感熱記録材料1を可逆性感熱記録材料2に代えた以外は実施例1の印字消去試験1と同様にして、実施例2の印字消去試験2を行った。その結果、実施例1と同様に、消去前の印字部の濃度は、20枚全てが1.2以上であり、消去後の消去部分のコントラストは20枚全てが0.015以下であった。また、搬送不良を起こすことなく20枚を印字することができた。更に実施例1と同様にして、同様の操作を5回繰り返したが、5回目の消去前の印字濃度は20枚全てが1.2以上、消去後の消去部分のコントラストは20枚全て0.015以下であり、良好な印字及び消去特性を示し、長手方向の印字位置のずれが1mm未満であり、良好な印字位置再現性を示した。
[印字消去試験2]
可逆性感熱記録材料1を可逆性感熱記録材料2に代えた以外は実施例1の印字消去試験1と同様にして、実施例2の印字消去試験2を行った。その結果、実施例1と同様に、消去前の印字部の濃度は、20枚全てが1.2以上であり、消去後の消去部分のコントラストは20枚全てが0.015以下であった。また、搬送不良を起こすことなく20枚を印字することができた。更に実施例1と同様にして、同様の操作を5回繰り返したが、5回目の消去前の印字濃度は20枚全てが1.2以上、消去後の消去部分のコントラストは20枚全て0.015以下であり、良好な印字及び消去特性を示し、長手方向の印字位置のずれが1mm未満であり、良好な印字位置再現性を示した。
実施例3
[印字消去試験3]
マイナスイオン発生手段をオンの状態で温風運転(90℃)を5分間行った後、発熱体4をオフにし、送風運転を2分間行った実施例1の画像消去装置の運転条件を変更し、マイナスイオン発生手段5をオフの状態で温風運転(90℃)を5分間行った後、発熱体をオフにし、マイナスイオン発生手段をオンの状態で送風運転を2分間行った以外は実施例1の印字消去試験1と同様にして、実施例3の印字消去試験3を行った。その結果、5回目の画像の印字消去においては、消去前の印字濃度は20枚全てが1.2以上、消去後の消去部分のコントラストは20枚全て0.015以下であり、良好な印字及び消去特性を示した。更に、印字位置のばらつきも1mm未満であった。
[印字消去試験3]
マイナスイオン発生手段をオンの状態で温風運転(90℃)を5分間行った後、発熱体4をオフにし、送風運転を2分間行った実施例1の画像消去装置の運転条件を変更し、マイナスイオン発生手段5をオフの状態で温風運転(90℃)を5分間行った後、発熱体をオフにし、マイナスイオン発生手段をオンの状態で送風運転を2分間行った以外は実施例1の印字消去試験1と同様にして、実施例3の印字消去試験3を行った。その結果、5回目の画像の印字消去においては、消去前の印字濃度は20枚全てが1.2以上、消去後の消去部分のコントラストは20枚全て0.015以下であり、良好な印字及び消去特性を示した。更に、印字位置のばらつきも1mm未満であった。
実施例4
[印字消去試験4]
マイナスイオン発生手段5をオンの状態で温風運転(90℃)を5分間行った後、発熱体4をオフにし、送風運転を2分間行った実施例2の画像消去装置の運転条件を変更し、1回目〜3回目までの繰り返し試験はマイナスイオン発生手段5をオフの状態で温風運転(90℃)及び発熱体4をオフにし送風運転した以外は実施例2と同様にして、印字消去試験4を行った。その結果、印字消去試験5回までは、消去前の印字濃度は20枚全てが1.2以上、消去後の消去部分のコントラストは20枚全て0.015以下であり、良好な印字及び消去特性を示した。また2回目までは印字位置のばらつきも1mm未満であった。しかし、3回目の印字消去試験では、長手方向の印字位置に1mm以上、2mm以下のばらつきが見られたが、温風運転(90℃)時にマイナスイオン発生手段5をオンにした4回目と5回目の印字消去試験では、長手方向の印字位置のばらつきも1mm未満であった。この結果から本発明の画像消去装置において、マイナスイオンを放出するイオン発生手段が高精細な画質を多数回に渡って安定的に繰り返し形成することに、極めて有効に作用していることが判る。
[印字消去試験4]
マイナスイオン発生手段5をオンの状態で温風運転(90℃)を5分間行った後、発熱体4をオフにし、送風運転を2分間行った実施例2の画像消去装置の運転条件を変更し、1回目〜3回目までの繰り返し試験はマイナスイオン発生手段5をオフの状態で温風運転(90℃)及び発熱体4をオフにし送風運転した以外は実施例2と同様にして、印字消去試験4を行った。その結果、印字消去試験5回までは、消去前の印字濃度は20枚全てが1.2以上、消去後の消去部分のコントラストは20枚全て0.015以下であり、良好な印字及び消去特性を示した。また2回目までは印字位置のばらつきも1mm未満であった。しかし、3回目の印字消去試験では、長手方向の印字位置に1mm以上、2mm以下のばらつきが見られたが、温風運転(90℃)時にマイナスイオン発生手段5をオンにした4回目と5回目の印字消去試験では、長手方向の印字位置のばらつきも1mm未満であった。この結果から本発明の画像消去装置において、マイナスイオンを放出するイオン発生手段が高精細な画質を多数回に渡って安定的に繰り返し形成することに、極めて有効に作用していることが判る。
1 画像消去装置本体
2 収納部
2a 収納部筐体
2b 温風供給口側ガイド
2c 温風排気口側ガイド
2d 温風供給口
2e 温風排気口
2f 収納部上蓋
2g 収納部筐体
3 送風手段
4 発熱体
5 マイナスイオン発生手段
6 温度センサー
7 制御部
8 制御部スイッチ
21 画像消去装置本体
31 排気口
32 吸気口
100 可逆性感熱記録材料
2 収納部
2a 収納部筐体
2b 温風供給口側ガイド
2c 温風排気口側ガイド
2d 温風供給口
2e 温風排気口
2f 収納部上蓋
2g 収納部筐体
3 送風手段
4 発熱体
5 マイナスイオン発生手段
6 温度センサー
7 制御部
8 制御部スイッチ
21 画像消去装置本体
31 排気口
32 吸気口
100 可逆性感熱記録材料
Claims (1)
- 画像消去装置内に、印字された可逆性感熱記録材料を収納する収納部、空気を暖める発熱体、マイナスイオンを放出するイオン発生手段、発熱体によって暖められた空気および/またはマイナスイオンを含有する空気を該収納部に送る送風手段とを少なくとも備える可逆性感熱記録材料の画像消去装置。
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- 2010-03-11 JP JP2010054922A patent/JP2011189507A/ja active Pending
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