JP2011178466A - 計量キャップ及び液体容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体の粘度が高い場合でも、洗い物の汚れ部位等の部分にのみ液体を簡単かつ確実に注出することができる計量キャップを提供する。
【解決手段】容器本体の口部に螺合する外筒部2と、この外筒部2の内側にある有底筒状の内筒部3と、これら外筒部2の端部と内筒部3の筒状壁4との間を閉じる環状壁5及び該環状壁5の内面に突条に形成された環状シール部とを有した計量キャップ1であって、内筒部3の筒状壁4の一部に横断面略V字状に屈曲した注出部9を形成し、内筒部3の筒状壁4は、環状壁5を境にしてその上下形状を略同一形状に形成してある。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体洗剤、液体柔軟剤、漂白剤等の液体を収容した容器本体に蓋として着脱自在に装着され、容器本体内の液体を計量し、あるいは少量ずつ塗布使用するために用いられる計量キャップ及び液体容器に関する。
液体洗剤、液体柔軟剤、漂白剤等の液体を収容した容器本体に蓋として装着されると共に、容器本体内の液体を計量し、あるいは適量を取り分け、少量ずつ塗布使用するなどのために用いられる計量キャップがある。この計量キャップの使用方法としては、まず、その計量キャップへ容器本体から液体を注出し、計量キャップから例えば洗濯槽へ液体を移す、あるいは計量キャップに移した液体を洗い物の汚れ部位等へ付着させる。このような計量キャップは、液体の計量を容易にし、また計量したキャップ内の液体を少量ずつ移すために、計量キャップの内筒部と外筒部とを有する二重構造とし、内筒部の筒壁の下端に外鍔状のフランジ片を設けたり、内筒部と外筒部の高さを調整したものがある(例えば、特許文献1,2参照。)。
また、計量部の底側部を多角形状にし、一方入出部(開口側)は内面を多角形状にすることで、計量し易くかつ移し易くした計量キャップがある(例えば、特許文献3参照)。
特開平8−48348号公報(図1) 特開2001−171704号公報 特開2000−62817号公報(図4)
しかしながら、前記特許文献1、2の計量キャップは、液体が注出される内筒部が円筒状等に形成されているために、洗い物の汚れ部位等に液体を滴下したり、塗布しようとすると、洗い物の汚れ部位等の周囲にも大量の液体が流出して、洗い物の汚れ部位等の部分にのみ液体を適量注出することが難しかった。また、前記特許文献3の計量キャップは、内筒部の内面側が六角形であるために、キャップ内の容量が小さくなり、多量の液を計量するにはキャップを大きくするか、又は複数回の計量が必要になる。また、入出部の内面側が六角形で角のある頂部を有しているものの、外面形状は円形となっているため、洗い物の汚れ部位等の目的箇所へ少量ずつ注出することが難しかった。
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、液体の粘度が高い場合でも、洗い物の汚れ部位等の部分にのみ液体を簡単かつ確実に注出することができる計量キャップ及び液体容器を提供することを目的とする。
本発明は、内筒部に部分的に横断面略V字状の注出部を設け、計量キャップから注出される液体が洗い物の汚れ部位等の部分にのみ注出できるため、洗い物の汚れ部位等の部分に適量の液体を簡単かつ確実に付着させることができる。また、横断面略V字状の注出部は軸方向に平坦な2面を形成しているので、計量目盛の見えやすさが向上する。
即ち、本発明は、容器本体の口部に螺合する外筒部と、この外筒部の内側にある有底筒状の内筒部と、これら外筒部の端部と内筒部の筒状壁との間を閉じる環状壁及び該環状壁の内面に突条に形成された環状シール部とを有した計量キャップであって、内筒部の筒状壁の一部に横断面略V字状に屈曲した注出部が形成され、内筒部の筒状壁は、環状壁を境にしてその上下形状が略同一形状に形成されている計量キャップを提供する。また、内筒部の筒状壁に横断面略円弧状の円筒状部を有し、平坦な2面が連設する横断面略V字状の注出部とは反対側の端部が横断面略円弧状の円筒状部の端部と連設するので、注出部のV字の頂部に向けて液体が注出し易くなる。
また、本発明は、液体を収容する容器本体と、この容器本体の口部に着脱自在に取り付ける上述の計量キャップとを備えた液体容器を提供する。
本発明によれば、内筒部に部分的に横断面略V字状の注出部が設けられているので、使用者が計量キャップの内筒部から液体を注出する際に、少量抽出が可能で、洗い物の汚れ部位等の部分にのみ適量の液体を簡単かつ確実に注出して付着させることができる。また、横断面略V字状を形成する平面部分を有するので、計量時にキャップ内が見やすくなる。
本発明の第1の実施形態の計量キャップを示す斜視図である。 上記キャップを注出部側から見た斜視図である。 図2中X−X線に沿う断面図である。 上記キャップの注出部を有した内筒部の概略説明図である。 上記キャップを装着した液体容器の斜視図である。 上記キャップを取り外した液体容器の容器本体の斜視図である。 図5中Y−Y線に沿う断面図である。 容器本体に中栓を介してキャップを装着した他の態様を示す断面図である。 (a)は本発明の第1の実施形態の計量キャップを傾けてその略V字状の注出部から液体を注出して性能を測定する際の説明図、(b)は比較例の計量キャップを傾けてその丸形状の注出部から液体を注出して性能を測定する際の説明図である。 上記各計量キャップの性能評価を比較した説明図である。 (a)は本発明の第2の実施形態の計量キャップを示す斜視図、(b)は同キャップを注出部側から見た斜視図、(c)は同(b)中X−X線に沿う断面図である。 本発明の第3の実施形態の計量キャップの注出部を有した内筒部の概略説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態の計量キャップを示す斜視図、図2は同キャップを注出部側から見た斜視図、図3は図2中X−X線に沿う断面図、図4は同キャップの注出部を有した内筒部の説明図、図5は同キャップを装着した液体容器の斜視図、図6は同キャップを取り外した液体容器の容器本体の斜視図、図7は図5中Y−Y線に沿う断面図、図8は容器本体に中栓を介して計量キャップを装着した他の態様を示す断面図である。
図1〜図3及び図5,図7に示すように、計量キャップ1は、液体Aを収容する容器本体20の口部21に螺合する外筒部2と、この外筒部2の内側に二重筒形態で一体形成されている有底筒状の内筒部3と、これら外筒部2の端部と内筒部3の筒状壁4との間を閉じる環状壁5、及び、環状壁5の内面に突条に一体形成された環状シール部6とを有する。この環状シール部6は、環状リブからなるコンタクト7と、その内側でコンタクト7よりも突出した環状壁からなるインナーリング8とを備えている。
図6及び図7に示すように、液体容器100の容器本体20の口部21には中栓30が取り付けられており、計量キャップ1の外筒部2を容器本体20の口部21に螺合させた場合に、中栓30の周壁31の縁部31aに上述のコンタクト7が押し当てられると共に、インナーリング8の壁面が中栓30の周壁31に当接し、これにより、容器本体20内が密封されるように各部を配置している。
本発明の液体容器100において、容器本体20の口部21に中栓30を設けることは必ずしも必要ではないが、容器本体20から計量キャップ1への液体の注出を容易にすると共に、その注出に伴う液だれを防止する点から、図6に示す容器本体20のように、嘴状の注出部32を有し、この注出部32の基部に液体の戻り孔33を有する中栓30を容器本体20に設けることが好ましい。なお、中栓30は、図8に示す液体容器100Aのように、容器本体20の口部21に中栓30を螺合させて、中栓30と計量キャップ1Aとを螺合させても良い。
本発明の計量キャップ1は、外筒部2と内筒部3を有する二重筒形態のキャップであって、内筒部3の筒状壁4が部分的に横断面略V字状に屈曲することにより一体形成された注出部9を有することを特徴としている。より具体的には、本実施形態の計量キャップ1において、内筒部3の筒状壁4は、その一部が連続する2つの平面部9a,9aで屈曲することにより横断面が略V字状となり、この部分が当該キャップ1から液体Aを注出させる際に液体の流路として使用される注出部9となっている。また、図4に示すように、横断面略V字状の注出部9の連続する2つの平面部9a,9aの角度(θ)は50°〜150°の範囲内に設定されている(好ましくは60°〜130°、特に好ましくは90°〜120°の範囲内)。
さらに、筒状壁4の注出部9の連続する2つの平面部9a,9aはそのV字状の頂部9bを境にして左右対称に形成してあると共に、容器本体20の嘴状の注出部32の大きさの関係により、筒状壁4の横断面略円弧状の円筒状部10の外接円の径内に収まる大きさに形成されている。
また、計量キャップ1の内筒部3の筒状壁4には、横断面略V字状の注出部9以外の部分に横断面が略円弧状の円筒状部10を有している。即ち、この横断面略円弧状の円筒状部10は、その両端部が、2つの連設する平面部9a,9aの注出部9とは反対の端部に連設されている。そして、円筒状部10は横断面略円弧状であるので、注出部9を傾けた際に、注出部9のV字の頂部9b内に液体Aが集まりやすくなり、その注出性が向上するようになっている。また、内筒部分を必要以上に大きくしなくても十分な容量を確保できる。
さらに、図1に示すように、内筒部3の筒状壁4は、環状壁5を境にして上下形状が略同一形状に形成されている。すなわち、内筒部3の開口端3a側と底部3b側の内筒部4がそれぞれ環状壁5を境にして外筒部2からその軸方向に突出し、開口端3a側の内筒部3の筒状壁4の外側形状及び内側形状と、底部3b側の内筒部3の筒状壁4の外形形状及び内側形状とが略同一形状に形成されている。また、内筒部3の筒状壁4は、全周にわたり略均一な肉厚に形成することができる。
さらに、内筒部3の開口端3aは、液切れをよくするために、横断面略V字状の注出部9のみ、注出部9を含む連続する2つの平面部9a,9a、または注出部9及び円筒状部10の全周に渡り、部分的に外側にアール状に拡がっていても良い。
なお、外筒部2の径は使用者が握り易い大きさに形成してある。また、外筒部2の筒状壁の外表面には、図1,図2に示すように、必要に応じてローレットを形成して滑りにくくすることができる。さらに、図1に示すように、内筒部3には適宜目盛りを付してある。
液体容器100は、図5に示すように、液体Aを収容する容器本体20と、この容器本体20の口部21に着脱自在に取り付けられる計量キャップ1とで構成されている。液体Aとしては、界面活性剤を含んだ液体洗剤、液体柔軟剤、また漂白剤等が上げられる。本発明の計量キャップ1は、液体の物性が低粘度のもだけでなく、特に、糸引きや粘調性等が高く、液切れしにくい場合にも有効であり、例えばこの液体Aは、25℃の粘度が50〜2000mPa・s(B型粘度計、回転数60rpm、ローターNo.3)、特に100〜1000mPa・sであることが好ましく、また5℃と25℃との粘度変化(Vis(5℃)/Vis(25℃))は1.5以上8以下であることが好ましい。
本実施形態の液体容器100を使用する場合には、まず、容器本体20から計量キャップ1の内筒部3内に液体Aを注出し、次いで、図2に示すように、キャップ1を傾けて液体Aを例えば洗い物の汚れた部位等に注出する。この際、内筒部3の筒状壁4の一部に、連続する2つの平面部9a,9aにより横断面略V字状の注出部9が設けられているので、この横断面略V字状の注出部9のV字の頂部9bにより少量抽出が可能で、洗い物の汚れ部位等の部分にのみ適量の液体Aを簡単かつ確実に注出して付着させることができる。
また、この計量キャップ1では、内筒部3の開口端3a側と底部3b側がそれぞれ外筒部2からその軸方向に突出し、開口端3a側の内筒部3の筒状壁4の外側形状及び内側形状と、底部3b側の内筒部3の筒状壁4の外形形状及び内側形状とが略同一形状に形成されている。したがって、計量キャップ1の使用者は、当該計量キャップ1が容器本体20に装着されているときから一見して注出部9の形状位置を容易に確認することができる。さらに、計量キャップ1を用いて液体Aを注出するときには、所定の塗布した箇所に、確実に計量キャップ1の注出部9から液体Aを少量ずつが注出することができる。また、内筒部3の筒状壁4の内側に付着した液体Aは、円弧状部から平面部をつたって、その注出部9のV字の頂部9bに集中することとなり、より確実に液体Aを集めることが可能となる。さらに、内筒部3の開口端3aで、筒状部4の外形形状に円弧状部を有するので、容器本体20に中栓30が配されている場合には、計量キャップ1の開口端3aが中栓30の最下部に溜まった液体Aを戻り孔33から回収できる。
次に、図9及び図10を用いて、本発明の第1の実施形態の計量キャップ1と比較例の計量キャップKの性能評価を説明する。
<測定方法>
計量キャップ1,K内に液体Aとしての液体洗剤を入れた状態で、1秒間計量キャップ1,Kを水平状態から20°に傾けた場合の注出液量を測定した。
<使用キャップ>
1.計量キャップ1(計量容量:55ml、計量部内径:φ38mm、注出部9の形状:横断面略V字状)
2.計量キャップK(計量容量:55ml、計量部内径:φ38mm、注出部Lの形状:横断面丸形状)
<使用液体洗剤>
1.低粘度液(10mPa・s)
2.中粘度液(170mPa・s)
3.高粘度液(500mPa・s)
計量容量は各洗剤30g共通
<測定結果>
図10に示すZのように、高粘度液の場合、横断面略V字状の注出部9を有した計量キャップ1の使用液量は26.5%となり、また、横断面丸形状Lを有した計量キャップKの使用液量は49%となって、計量キャップ1の使用液量は計量キャップKの使用液量の約半分(約1/2)となる評価が得られた。
図11は、本発明の第2の実施形態であり、前記第1の実施形態が内筒部3の筒状壁4の一部に連続する2つの平面部9a,9aにより横断面略V字状の注出部9を形成したことに対し、内筒部3の筒状壁4の一部に連続する2つの内側に凹んだ湾曲部9a′,9a′により横断面略V字状の注出部9′を形成した計量キャップ1Bである。この第2の実施形態を用いても、前記第1の実施形態と同様の作用・効果を奏する。
図12は、本発明の第3の実施形態であり、前記第1の実施形態が内筒部3の筒状壁4の一部に連続する2つの平面部9a,9aにより横断面略V字状の注出部9を形成したことに対し、内筒部3の筒状壁4の一部に連続する2つの外側に突出した湾曲部9a″,9a″により横断面略V字状の注出部9″を形成した計量キャップ1Cである。この第3の実施形態を用いても、前記第1の実施形態と同様の作用・効果を奏する。
また、前記各実施形態のキャップ1,1A,1B,1Cや液体容器100,100Aに使用する容器本体20は、例えば合成樹脂を用いたインジェクション成型法により容易に工業的に製造することができる。
本発明の計量キャップは、界面活性剤を含んだ液体洗剤、液体柔軟剤、または漂白剤等の種々の液体を収容する液体容器の計量キャップであって、所定量の高粘度の液体を容器本体から計り取るため、あるいは、小分けして少量ずつ洗濯物などの被塗布物に塗布するために使用する計量キャップとして有用である。したがって、かかる計量キャップを備えた本発明の液体容器は、界面活性剤を含んだ液体洗剤、液体柔軟剤、または漂白剤等の種々の液体容器として有用となる。
1,1A,1B,1C 計量キャップ
2 外筒部
3 内筒部
3a 開口端
3b 底部
4 筒状壁
5 環状壁
6 環状シール部
9,9′,9″ 注出部
10 円筒状部
20 容器本体
21 口部
100,100A 液体容器
A 液体

Claims (4)

  1. 容器本体の口部に螺合する外筒部と、この外筒部の内側にある有底筒状の内筒部と、これら外筒部の端部と内筒部の筒状壁との間を閉じる環状壁及び該環状壁の内面に突条に形成された環状シール部とを有した計量キャップであって、
    前記内筒部の筒状壁の一部に横断面略V字状に屈曲した注出部が形成され、
    かつ前記内筒部の筒状壁は、前記環状壁を境にしてその上下形状が略同一形状に形成されている計量キャップ。
  2. 前記横断面略V字状の注出部の角度が50°〜150°の範囲内に設定されている請求項1記載の計量キャップ。
  3. 前記内筒部の筒状壁は、前記横断面略V字状の注出部以外の部分に横断面が略円弧状の円筒状部を有している請求項1又は2記載の計量キャップ。
  4. 液体を収容する容器本体と、この容器本体の口部に着脱自在に取り付ける請求項1〜3のいずれかに記載の計量キャップとを備えた液体容器。
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