JP2011177880A - 眼鏡レンズのレイアウト表示装置、眼鏡レンズ加工データ演算方法、及び眼鏡レンズ研削加工装置 - Google Patents

眼鏡レンズのレイアウト表示装置、眼鏡レンズ加工データ演算方法、及び眼鏡レンズ研削加工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】いわゆるハイカーブの眼鏡フレームに適合する眼鏡レンズを研削加工により製作するに際して、作業者の判断ミスをなくすことができる、眼鏡レンズのレイアウト表示装置を提供する。
【解決手段】互いに平行な視軸線Vsを含む水平面にこの水平面と直交する方向から各フレーム枠1、2を射影して得られた射影枠の両端を結んだ開口基準直線STLの中点を幾何学中心P1と定義すると共に、開口基準直線STLが水平面内で視軸線Vsと垂直な直線に対して為す角度を反り角θ’と定義して中点を基準にして開口基準直線STLが視軸線Vsに対して直交する方向に反り角θ’分だけ回動させた状態で、水平面に対して直交する直交平面に各フレーム枠1、2を射影して得られるフレーム形状を玉型形状線Fsとして表示すると共に、幾何学中心P1と射影枠の回動前の瞳孔位置Piに対応する回動後の射影枠の瞳孔位置Pi’とを表示するレイアウト画面6を備えている。
【選択図】図3

Description

この発明は、生地レンズと眼鏡フレームのレンズ枠の溝形状(ヤゲン軌跡形状)に対応する玉型形状との加工可否を判断させ、作業者に、加工に必要な直径を有する生地レンズを認識させることが可能な眼鏡レンズのレイアウト表示装置、眼鏡レンズ加工データ演算方法、眼鏡レンズの研削加工を行うための眼鏡レンズ研削加工装置に関する。
従来から、レイアウト画面上での生地レンズの光学中心(加工済み眼鏡レンズの光学中心)を基準として眼鏡フレームの幾何学中心までの寄せ量に基づいて、ヤゲン軌跡を求める眼鏡レンズ研削加工装置が知られている(特許文献1参照)。
また、レイアウト画面上での眼鏡フレームの幾何学中心を基準として生地レンズの光学中心までの寄せ量に基づいて研削加工を行う眼鏡レンズ加工装置も知られている(特許文献2参照)。
この種の従来の研削加工装置では、眼鏡フレームのレンズ枠の枠形状としてのフレーム情報(レンズ形状情報)に基づいて眼鏡レンズ加工装置のレイアウト画面に玉型形状を表示させ、作業者は、例えば、生地レンズをレイアウト画面上に当てて、この生地レンズが研削を行うことが可能な大きさか否かの判断を行なっている。
そのレイアウト画面には、玉型形状と眼鏡フレームの幾何学中心の位置と生地レンズの光学中心軸の位置(瞳孔中心の位置又は瞳孔の位置)等が表示され、幾何学中心・光学中心の位置に基づいて吸着カップを吸着させてレンズ研削加工を行う場合、これらの関係に基づいて、生地レンズが選択される。
ところで、従来の眼鏡フレームは、三次元的に見て大略平坦な形状の眼鏡フレームが主流であり、すなわち、眼鏡フレームには、二次元的形状と同視し得る形状のものが用いられている。
また、従来のレイアウト画面には、実際の眼鏡フレームを平面的射影方法により射影した状態に対応する玉型形状、眼鏡フレームの幾何学中心の位置と光学中心の位置等が表示されている。
このような実際の眼鏡フレームを平面的射影方法により射影した状態に対応する玉型形状、眼鏡フレームの幾何学中心位置、生地レンズの光学中心位置等による表示を用いて、生地レンズを選択したとしても、従来の眼鏡フレームは二次元的形状と同視し得る形状のものが主流であったので、現実に支障なく眼鏡レンズの研削加工を行うことができていた。
特開2006−212735号公報 特開2006−102846号公報
ところが、近時、図1に外観図として示すように、カーブの大きないわゆるハイカーブの眼鏡フレームFLが市販されつつある。なお、この図1において、符号1は右フレーム枠、符号2は左フレーム枠、符号3は右フレーム枠1と左フレーム枠2との連結フレーム(ブリッジフレーム)、4は鼻当て、5は耳当てフレームを示している。
図2(a)は眼鏡装用者が眼鏡フレームFLを装用した状態で図1に示す眼鏡フレームFLのフレーム枠1、2と連結フレーム3とを模式化して示すと共に、幾何学中心により生地レンズの研削加工を行う際の研削砥石Drの回転軸Fxとフレーム枠1、2に対応するフレーム枠1’、2’との関係を模式化して示した図である。
図2(a)には、そのフレーム枠1、2として、眼鏡レンズMRのヤゲン頂点軌跡に対応する曲線が代表的に示されている。
ここでは、連結フレーム3の右フレーム枠1の連結点(一端)1aから連結フレーム3の左フレーム枠2の連結点(一端)2aまでの連結間距離DBLが最小であるとして説明する。
なお、厳密には、連結間距離DBLとは、右フレーム1に形成されている溝(加工済みの右側の眼鏡レンズMRのヤゲンが挿入される溝)と左フレーム2に形成されている溝(加工済みの左側の眼鏡レンズMRのヤゲンが挿入される溝)との最小間距離(ヤゲン頂点最小間距離)として定義される。
符号PDは瞳孔間距離を示しており、瞳孔間距離PDは右眼の瞳孔位置Piから左眼の瞳孔位置Piまでの水平方向距離として定義され、この瞳孔位置Piを通り、装用者が無限遠方を目視した状態での視軸線をVsとする。すなわち、右フレーム枠1の視軸線Vsと左フレーム枠2の視軸線Vsとは平行であるとする。
その図2(a)に示す右フレーム枠1と左フレーム枠2とは、右フレーム枠1の視軸線Vsと左フレーム枠2の視軸線Vsとを含む水平面に対して直交する方向から右フレーム枠1と左フレーム枠2とのヤゲン頂点軌跡に対応する溝枠を水平面に射影することによって得られる射影枠といえるものでもある。符号1b、2bは連結点(一端)1a、2aから水平方向に最大離間位置に存在する離間点(他端)として定義される。
その連結点1a、2aと離間点1b、2bとを結んだ直線を開口基準直線STLと定義し、この開口基準直線STLを二等分した中点を幾何学中心P1と定義する。この幾何学中心P1に対して射影枠として示されている実際のフレーム枠1、2の幾何学中心P1’は図2(a)に示す位置にある。
その幾何学中心P1から幾何学中心位置P1’までの距離をずれ量h”とする。
そのフレーム枠1、2の開口基準直線STLは研削砥石Drの回転軸Fxに対して傾斜しており、この傾斜の角度を反り角θ’とする。幾何学中心P1を中心にしてその反り角θ’だけ回転させた位置での開口基準直線STLを開口基準直線STL’とする。また、幾何学中心P1を中心にしてその反り角θ’だけ回転させた位置でのフレーム枠1、2をフレーム枠1’、2’とする。
そのフレーム枠1’、2’は、フレーム形状測定装置によって得られたレンズ枠の溝形状を水平面に対して直交する方向から見て水平面に射影した射影枠ともいえるものでもある。
ここでは、フレーム枠1’、フレーム枠2’は、右フレーム枠1、左フレーム枠2を別個独立に回動させたものであるから、連結点1aに対応する連結点1a’と連結点2aに対応する連結点2a’との最小間距離DBL’は最小間距離DBLよりも小さい。
また、そのフレーム枠1、2の瞳孔位置Piはフレーム枠1’、2’では瞳孔位置Pi’に移動している。更に、実際のフレーム枠1、2上の幾何学中心P1’はフレーム枠1、2の反り角θ’による回転によって、眼鏡装用者を正面から見た場合に幾何学中心P1と一致し、この幾何学中心をP1”とする。
従来の寄せ量hは、幾何学中心P1(P1”)から瞳孔Piまでの水平方向距離として定義される。
レイアウト画面6上では、その幾何学中心P1と瞳孔Piの位置とは、実際の眼鏡フレームを水平面に対して平行な方向から見て水平面に直交する直交平面に平面的射影方法により射影して得られるものである。
その瞳孔位置Piと瞳孔位置Pi’とのずれ量を仮のPD補正量h’と定義する。
図2(b)はそのフレーム形状測定装置によって得られた玉型形状線(フレーム形状線)Fsがレイアウト画面6に表示されている状態を示している。この玉型形状線Fsは、フレーム枠1’、2’を水平面に平行な方向から見て水平面に直交する直交平面に射影した状態に相当する。この玉型形状線Fsは、作業者が生地レンズ8の加工の可否を判断する際に用いられる。
その図2(b)において、符号Poはフレーム枠1’、2’の幾何学中心P1”に対応するレイアウト画面6上における幾何学中心を示し、符号Mrはクロスマークを示し、このクロスマークMrの交点は、図2(a)に示す瞳孔位置Piに対応するレイアウト画面6上の瞳孔位置を意味している。
従来、幾何学中心による研削加工を行う場合、吸着カップ7の中心軸O”を幾何学中心Poに一致させ、開口基準直線STL’と直交する回転軸Fxを中心に回転する研削砥石Drを生地レンズ8に接近させ、所定の加工手順に従って生地レンズ8を玉型形状Fsに仕上げている。
その生地レンズ8の選択は、例えば、以下に説明する手順によって行っている。
レイアウト画面6には、右フレーム枠1と左フレーム枠2との間の幾何学中心Po、Po間の距離を示す幾何学中心間距離FPD、瞳孔間距離PD、幾何学中心Po、Po、瞳孔位置Piに対応するクロスマークMr等が表示されている。
作業者は、このレイアウト画面6上で、選択したい生地レンズ8の光学中心軸OがクロスマークMrの交点に一致するようにその生地レンズ8と玉型形状線Fsとの位置関係を目視して最小レンズ径の選択を行っている。
なお、吸着カップ7は、光学中心軸Oによるレンズ研削加工のときには、その吸着カップ7の中心軸O”がクロスマークMrの交点に一致するようにして生地レンズ8が吸着カップ7に吸着される。
しかしながら、従来方法によるレイアウト画面表示では、図2(a)に示すように、眼鏡フレーム装用時のフレーム枠1、2と研削加工時におけるフレーム枠1’、2’とには回転によるずれがあるため、眼鏡装用状態での人間の眼の瞳孔位置Pi、Piと研削加工時の瞳孔位置Pi’、Pi’とではその位置がずれている。
従来の研削加工でも、研削加工の中心をずらして生地レンズ8の研削を行っているが、反り角θ’が小さかったので、支障なく研削加工を行うことが可能であった。
しかしながら、近時流行の眼鏡フレームのカーブが+6カーブ、+8カーブといういわゆるハイカーブフレームと言われる眼鏡フレームFLでは、図2(a)に示すように、反り角θ’が大きいために、眼鏡装用時の人間の眼の瞳孔位置Pi、Piと研削加工時における瞳孔位置Pi’、Pi’とではその位置ずれが大きい。
従って、レイアウト画面6上での表示と実際の加工との間でミスマッチが生じ、レイアウト画面6に従って忠実に研削加工を行っているにもかかわらず、生地レンズ8の研削加工代が不足してエラーが発生したり、生地レンズ8の研削加工代が不足のまま加工まで至ってしまい、眼鏡レンズMRに形成されるべきヤゲンが意図通りに形成できないという問題がある。
そこで、本発明は、いわゆるハイカーブの眼鏡フレームに適合する眼鏡レンズを研削加工により製作するに際して、作業者の判断ミスをなくすことができる、眼鏡レンズのレイアウト表示装置、眼鏡レンズ加工データ演算方法、及び眼鏡レンズ研削加工装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載のレイアウト表示装置は、互いに平行な視軸線を含む水平面に該水平面と直交する方向から各フレーム枠を射影して得られた射影枠の両端を結んだ開口基準直線の中点を幾何学中心と定義すると共に、前記開口基準直線が前記水平面内で前記視軸線と垂直な直線に対して為す角度を反り角と定義して前記中点を基準にして前記開口基準直線が前記視軸線に対して直交する方向に前記反り角分だけ回動させた状態で、前記水平面に対して直交する直交平面に前記各フレーム枠を射影して得られるフレーム形状を玉型形状線として表示すると共に、前記幾何学中心と前記射影枠の回動前の瞳孔位置に対応する回動後の射影枠の瞳孔位置とを表示するレイアウト画面を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載のレイアウト表示装置は、幾何学中心を基準とする研削加工を行う場合に、前記レイアウト画面に、前記各フレーム枠の回動前の瞳孔位置と前記フレーム枠の回動後の瞳孔位置とのずれ量を示す仮のPD補正量と、前記幾何学中心を基準としたときの幾何学中心の位置から前記回動後の瞳孔位置までの画面上での表示位置のずれ量を示す偏芯量と、前記瞳孔位置から垂直方向に降ろした垂線が前記玉型形状線と交わる点から前記瞳孔位置までの距離とが表示されていることを特徴とする。
請求項3に記載の眼鏡レンズ加工データ演算方法は、幾何学中心を基準とする研削加工を行う場合に、互いに平行な視軸線を含む水平面に該水平面と直交する方向から各フレーム枠を射影して得られた射影枠の両端を結んだ開口基準直線の中点を幾何学中心と定義すると共に、前記開口基準直線が前記水平面内で前記視軸線と垂直な直線に対して為す角度を反り角と定義して前記中点を基準にして前記開口基準直線が前記視軸線に対して直交する方向に前記反り角分だけ回動させた状態で、前記水平面に対して直交する直交平面に前記各フレーム枠を射影して得られるフレーム形状を玉型形状線として表示すると共に、前記幾何学中心位置と前記射影枠の回動前の瞳孔位置に対応する回動後の射影枠の瞳孔位置とを表示する際に用いられる眼鏡レンズ加工データ演算方法であって、
前記各射影枠の回動前の瞳孔位置と前記各射影枠の回動後の瞳孔位置とのずれ量を示す仮のPD補正量として、前記回動前の射影枠上の瞳孔位置を通りかつ前記開口基準直線と直交する直交直線の直交線交点から前記瞳孔位置を通る視軸線が前記回動前の開口基準直線と交わる視軸線交点までの開口基準直線長さを、前記直交線交点から前記射影枠上の瞳孔位置までの長さに相当する突出量と前記視軸線交点から前記瞳孔位置までの長さと前記各フレームの反り角とに幾何学的演算に基づく数式を適用して、演算により求めることを特徴とする。
請求項4に記載の眼鏡レンズ加工データ演算方法は、幾何学中心を基準位置にして吸着カップを生地レンズに装着したときの該生地レンズの接平面に対して光学中心を基準位置にして吸着カップを前記生地レンズに装着したときの該生地レンズの接平面が為す傾斜角度を有しかつ前記幾何学中心を通る傾斜直線と前記視軸線とが交わる視軸線交点から前記幾何学中心までの傾斜直線長さと、前記瞳孔位置を通りかつ前記傾斜直線に対して直交する直交直線が前記傾斜直線と交わる直交線交点から前記視軸線交点までの傾斜直線長さとに基づいて選択すべき生地レンズの径を演算することを特徴とする。
請求項5に記載の眼鏡レンズ加工データ演算装置は、幾何学中心を基準とする研削加工を行う場合に、互いに平行な視軸線を含む水平面に該水平面と直交する方向から各フレーム枠を射影して得られた射影枠の両端を結んだ開口基準直線の中点を幾何学中心と定義すると共に、前記開口基準直線が前記水平面内で前記視軸線と垂直な直線に対して為す角度を反り角と定義して前記中点を基準にして前記開口基準直線が前記視軸線に対して直交する方向に前記反り角分だけ回動させた状態で、前記水平面に対して直交する直交平面に前記各フレーム枠を射影して得られるフレーム形状を玉型形状線として表示すると共に、前記幾何学中心位置と前記射影枠の回動前の瞳孔位置に対応する回動後の射影枠の瞳孔位置とを表示する際に用いられる眼鏡レンズ加工データ演算装置であって、
前記各射影枠の回動前の瞳孔位置と前記各射影枠の回動後の瞳孔位置とのずれ量を示す仮のPD補正量として、前記回動前の射影枠上の瞳孔位置を通りかつ前記開口基準直線と直交する直交直線の直交線交点から前記瞳孔位置を通る視軸線が前記回動前の開口基準直線と交わる視軸線交点までの開口基準直線長さを、前記直交線交点から前記射影枠上の瞳孔位置までの長さに相当する突出量と前記視軸線交点から前記瞳孔位置までの長さと前記各フレームの反り角とに幾何学的演算に基づく数式を適用して、演算する演算部を有することを特徴とする。
請求項6に記載の眼鏡レンズ加工データ演算装置は、前記演算部は、幾何学中心を基準位置にして吸着カップを生地レンズに装着したときの該生地レンズの接平面に対して光学中心を基準位置にして吸着カップを前記生地レンズに装着したときの該生地レンズの接平面が為す傾斜角度を有しかつ前記幾何学中心を通る傾斜直線と前記視軸線とが交わる視軸線交点から前記幾何学中心までの傾斜直線長さと、前記瞳孔位置を通りかつ前記傾斜直線に対して直交する直交直線が前記傾斜直線と交わる直交線交点から前記視軸線交点までの傾斜直線長さとに基づいて選択すべき生地レンズの径を演算することを特徴とする。
請求項7に記載の眼鏡レンズ研削加工装置は、請求項1又は請求項2に記載のレイアウト表示装置又は請求項5又は請求項6に記載の眼鏡レンズ加工データ演算装置を有することを特徴とする。
本発明によれば、反り角の大きな眼鏡フレームに対する生地レンズの選択を支障なく行うことができ、ひいては、研削加工ミスを解消できるという効果を奏する。
すなわち、生地レンズ選択の際の作業の誤りを回避でき、ひいては、生地不足エラー発生、生地不足のまま加工に至って正常にヤゲン形成ができなくなるという不都合を未然に防止できる。また、作業工程後戻りを削減することができ、眼鏡レンズの失敗加工を防止することができる。
以下に、本発明による効果を更に附言して説明する。
一般に、眼鏡レンズ枠FLの反り角θ’や、生地レンズ8の傾斜角が、例えば10度以上になると、両方のレンズ枠形状(玉型形状)をレンズ研削加工装置のレイアウト画面6に二次元表示した場合、すなわち、開口基準直線STLが視軸線Vsに直交する直線に対して傾きを有するまま射影した場合、レイアウト画面6に表示された玉型の横軸方向の大きさと、実際のレンズ枠形状又はデモンストレーションレンズ等の玉型の横軸方向の大きさとのずれが加工の際に無視できない程度になる。
二次元表示された玉型は、現実の三次元のレンズ枠形状、又は、デモンストレーションレンズ等の平面的射影なので、原理上、大きさが一致しない。
ところが、作業者は、二次元表示の玉型を信じて生地レンズ8を選択しているので、実際にレンズ研削加工を行う際、選択した生地レンズ8の直径が加工の際の直径に合わず、意図通りに研削できなかったり、研削できたとしても、研削後の玉型の形状が現実の玉型に合わずに、眼鏡フレームFLに枠入れできないことが起こるという可能性が高い。
また、かに目状でかつ玉型の大きさが吸着カップ7に対して小さい場合、玉型の横方向の大きさが極端に長く、玉型の縦方向の大きさが狭く、光学中心Oを基準位置にして吸着カップ7を取り付けると、取り付けた吸着カップ7の位置が玉型の一方側に寄って配置されることになり、吸着カップ7が砥石と干渉することも起こり得る。
その一方、欧米では、玉型の中心に吸着カップ7を装着する幾何学中心Poを基準位置に吸着させる方が、作業者には装着しやすいという点から、吸着カップ7を幾何学中心Poを基準位置に装着する方式が主流である。
更に、三次元形状のレンズ枠1、2やデモンストレーションレンズの平面的射影である二次元の玉型形状を現実の三次元形状のレンズ枠、又は、デモンストレーションレンズの玉型の大きさで平面に表示した場合、装用者眼の瞳孔位置Pi、すなわち、光学中心軸Oがずれて、正確に表示できない。
この発明に係るレイアウト表示装置によれば、眼鏡レンズ枠FLの反り角θ’や、生地レンズ8の傾斜角が10度以上の場合、要するに、眼鏡レンズ枠FLのカーブが大きい場合、又は、眼鏡レンズMRの屈折面のカーブが大きい場合、吸着カップ7に対して玉型の大きさが小さい場合には、幾何学中心Poに吸着カップ7を装着する幾何学中心吸着方法により画面表示し、玉型と未加工の生地レンズ8との干渉(未加工領域等が生じること等)が発生するかどうかの加工の可否の判定、及び、玉型と吸着カップ7との干渉(研削砥石Drが吸着カップ7に接触する可能性があるか等)が発生するか否かの加工の可否の判定を容易に行うことができることになり、玉型形状に対する生地レンズ8のレイアウトを行って、吸着カップ7の装着作業、眼鏡レンズFLの研削加工作業にスムーズに移行できるものである。
例えば、図3(a)、図3(b)に示すように、研削加工時の右フレーム1’、左フレーム2’の瞳孔位置Pi’、Pi’をクロスマークG3の交点として表示すると共に、仮のPD補正量h’を、3D補正量としてレイアウト画面6に表示するようにしたから、図2に示す径の生地レンズ8を用いたのでは、斜線で示すように生地レンズ不足が生じることが一目でわかり、符号8’で示す大きさの生地レンズが必要となることを認識できる。
なお、ここで、クロスマークに符号Mrではなく符号G3を用いたのは、従来のクロスマークとは表示位置が異なるという意味で、あえて、異なる符号が用いられている。
請求項2に記載の発明によれば、各フレーム枠の回動前の瞳孔位置と各フレーム枠の回動後の瞳孔位置とのずれ量を示す仮のPD補正量をレイアウト画面に表示しているので、従来の平面的射影方法によるレイアウト画面上での瞳孔の表示位置に対して3次元補正(3D補正)を行った際のレイアウト画面上での瞳孔の表示位置のずれに対する違和感を解消できるという効果、幾何学中心位置から回動後の射影枠の瞳孔位置までの寄せ量(本発明では偏芯量と表現)を表示しているので、作業者にとって、マニュアル式の軸出し器のスケール板を用いて幾何学中心Poの位置に印点を行う場合に有益である。
請求項3、請求項5に記載の発明によれば、レンズ表面カーブの測定を行う前に、レンズ表面カーブに近似する近似カーブや、眼鏡フレームのカーブを用いて演算により仮のPD補正量を求めることができるので、生地レンズのフロントカーブ測定による真の寄せ量を実際に求めて、未加工の生地レンズを研削加工する前に、作業者に確認させることもできる。
更に、請求項4、請求項6に記載の発明によれば、選択すべき生地レンズとして適正な大きさの生地レンズをレイアウト画面に表示するのに好適である。
このように本発明によれば、実際に生地レンズを測定する前のレイアウト画面に仮のPDの補正量を表示することもできるので、幾何学中心間距離と瞳孔間距離との差の二分の一として定義されるいわゆる従来の寄せ量に相当する分だけ幾何学中心位置Poからずれた位置に表示されていた瞳孔位置に対応するクロスマークMrを、当該クロスマークMrの表示位置から実際に加工を行う際に相当する瞳孔位置に対応するクロスマークG3の位置にずらしてレイアウト画面6に表示した場合であっても、作業者に違和感を生じさせることなく必要な未加工の生地レンズ8を加工開始前に準備させることが可能となる。
図1は本発明に係る眼鏡フレームの一例を示す斜視図である。 図2は幾何学中心位置と瞳孔位置との関係を模式的に示す説明図であって、図2(a)は眼鏡装用者が眼鏡フレームを装用した状態で図1に示す眼鏡フレームのフレーム枠と連結フレームとを模式化して示すと共に、幾何学中心により生地レンズの研削加工を行う際の砥石軸とフレーム枠に対応するフレーム枠との関係を模式化して示した図であり、図2(b)は図2(a)に示すフレーム枠を水平面に対して直交する直交平面に射影してレイアウト画面に表示した状態を示すである。 図3は本発明に係る三次元的射影方法による射影に基づく幾何学中心位置と瞳孔位置とをレイアウト画面に表示した状態を示す図であって、本発明の作用効果を説明するための説明図である。 図4は本発明の実施の形態に係るレイアウト表示装置を備えるレンズ研削加工装置とフレーム形状測定装置との関係を示す説明図である。 図5は図4に示すレンズ研削加工装置の加工室内の加工主要部の斜視図である。 図6は図4に示すレンズ研削加工装置の表示部の構成を示し、図6(A)は第1の操作パネルの拡大説明図、図6(B)は液晶表示器の正面図である。 図7は図4に示すレンズ研削加工装置の制御回路の説明図である。 図8は図7に示す制御回路の制御を説明するためのタイムチャートである。 図9は幾何学中心間距離を基準とした瞳孔位置の偏芯量の算出方法の一例を示す説明図である。 図10は光学中心を基準とした瞳孔位置の偏芯量の算出方法の一例を示す説明図である。 図11は本発明に係る研削加工手順の一例を示すフローチャートである。 図12はボクシング中心によるレイアウト画面の表示状態を示す説明図である。 図13は光学中心によるレイアウト画面の表示状態を示す示す説明図である。 図14は従来のクロスマーク表示と本発明に係るクロスマーク表示との関係を比較して示す説明図である。 図15は光学軸を中心にして吸着カップを吸着させる際のシミュレーション画面の説明図であって、図15(a)は吸着カップと生地レンズと幾何学中心との位置関係を示す説明図であり、図15(b)は図15(a)に示す生地レンズと吸着カップとの位置関係を生地レンズの真上から観察した状態に対応する説明図であって、玉型形状線と生地レンズと吸着カップとの位置関係を示す説明図であり、図15(c)は図15(b)に示す生地レンズを研削加工した際のシミュレーション画面が液晶表示器に表示された状態を示す説明図であって、吸着カップのコバ形状部分と玉型形状線との関係を示すシミュレーション図である。 図16は幾何学中心軸を中心にして吸着カップを吸着させる際のシミュレーション画面の説明図であって、図16(a)は吸着カップと生地レンズと幾何学中心との位置関係を示す説明図であり、図16(b)は図16(a)に示す生地レンズと吸着カップとの位置関係を生地レンズの真上から観察した状態に対応する説明図であって、玉型形状線と生地レンズと吸着カップとの位置関係を示す説明図であり、図16(c)は図16(b)に示す生地レンズを研削加工した際のシミュレーション画面が液晶表示器に表示された状態を示す説明図であって、吸着カップのコバ形状部分と玉型形状線との関係を示すシミュレーション図である。 図17は簡易型の吸着治具装置の外観図である。 図18は図17に示す簡易型の吸着治具装置への生地レンズのセット状態を示す説明図であって、図18(a)はその側面図であり、図18(b)は図18(a)に示す生地レンズを真上から目視した状態を示す平面図であり、図18(c)は図18(b)に示す生地レンズを研削加工した際のシミュレーション画面が液晶表示器に表示された状態を示す説明図であって、吸着カップのコバ形状部分と玉型形状線との関係を示すシミュレーション図である。 図19は一周目のレンズフロントカーブの測定途中でファンクションキーを操作した場合に表示されるポップアップメニューの一例を示す説明図である。 図20は二周目のレンズフロントカーブの測定途中でファンクションキーを操作した場合に表示されるポップアップメニューの一例を示す説明図である。
(実施例1)
[構成]
図4において、11は眼鏡フレームFLのレンズ枠形状やその型板或いは型板モデル等から玉型形状データであるレンズ形状情報(θi,ρi,Zi)を読み取る周知のフレーム形状測定装置である。
ここで、θiは図2を参照して説明すると、例えば、基準軸KAに対する吸着カップ7の中心軸O”回りの動径角、ρiは中心軸O”から動径角θiにおける眼鏡レンズMRの端縁又は端面(玉型形状線Fs)までの動径、Ziは所定基準位置からのレンズ光軸方向への移動量データである。
そのレンズ形状情報(θi,ρi,Zi)はレンズ研削加工装置12に例えば送信される。移動量データZiはなくても良い場合がある。
<レンズ研削加工装置12>
このレンズ研削加工装置12は、装置本体13に設けられた加工室14と、この加工室14を開閉するカバー15を有する。また、この加工室14内には図5に示す主加工部品が配置されている。加工室14の外側には、主加工部品の一部を保持するキャリッジと、主加工部品及びキャリッジの駆動系(モータ等)が配置されている。
なお、図5中、14a、14bは加工室14の側壁、14c、14cは側壁14a、14bに形成された円弧状のスリットである。
そのレンズ研削加工装置12は、その駆動系の制御操作やデータ設定操作を行う際に用いる第1操作パネル16、第2操作パネル17、操作パネル16、17による操作状態等その他を表示する表示装置(表示手段)としての液晶表示器18とを備えている(図4参照)。
(主加工部品)
主加工部品には、図5に示すように、装置本体13の左右に延びると共にスリット14c、14cを貫通する左右一対のレンズ回転軸9、10がある。
このレンズ回転軸9、10は、互いに直列に配置されて同一軸線を有すると共に、一対のキャリッジのアーム部にそれぞれ回転可能に保持されている。
このレンズ回転軸10は、レンズ回転軸9に対して進退調整可能に設けられている。そして、レンズ回転軸9、10間に生地レンズ8を配設してレンズ回転軸10をレンズ回転軸9側に進出させることにより、生地レンズ8がレンズ回転軸9、10間に挟持される。
また、主加工部品には、生地レンズ8を研削加工するための研削砥石Drと、研削砥石Drを回転させる回転軸Fxと、生地レンズ8の周縁部(端縁部)に面取加工を施す面取砥石13’、14’と、生地レンズ8のコバ面に溝加工を施す溝掘カッター(溝掘砥石)17’がある。溝掘カッター17’は面取砥石14’に隣接して面取軸15’に設けられている。
更に、主加工部品には、面取砥石13’、14’、溝掘カッター17’(溝掘砥石)を回転させる面取軸(溝掘軸)15’と、面取軸15’を駆動させると共に旋回させる旋回アーム16’と、面取砥石13’、14’及び溝掘カッター17’の下方を覆う円弧状カバー18’がある。
また、主加工部品には、円弧状カバー18’の内側に設けられて研削砥石Drや面取砥石13’、14’あるいは溝掘カッター17’の砥石面に研削水を掛けるためのホース(図示せず)と、生地レンズ8のコバ厚Wiを測定するコバ厚測定部材19’がある。
(主加工部品の駆動系)
駆動系は、キャリッジをパルスモータ等の駆動モータを用いて上下回転させる上下動手段と、キャリッジを左右動させるパルスモータ等の駆動モータと、レンズ回転軸9、10を回転駆動させるパルスモータ等の駆動モータと、キャリッジの上下回動に伴いレンズ回転軸9、10間に保持された生地レンズ8を研削加工する際に研削砥石Drを回転させる駆動モータ等を有する。
しかし、これらの駆動系には周知の構成が採用できるので、その図示及びその詳細な説明は省略する。また、研削砥石Drは、粗研削砥石11a、ヤゲン砥石11b、仕上砥石11c等を有する。仕上げ砥石11cはヤゲン砥石11bと同一の形状を有する。
そして、その駆動系は、レンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて、レンズ回転軸9、10を動径角度θi(i=0,1,2,3,…,n)毎に駆動モータで回動させると共に、キャリッジを駆動モータで上下回動させることにより、生地レンズ8の周縁8aを研削砥石Drの粗研削砥石11aで研削加工するようになっている。
駆動系は、レンズ回転軸9、10と回転軸Fxとの軸間距離が角度θi毎に砥石半径+動径ρiとなるように、キャリッジの前端部を角度θi毎に上下回動させてレンズ回転軸9、10及び生地レンズ8を上下動させるようになっている。これにより、生地レンズ8が研削砥石Drによりレンズ形状情報(θi,ρi)に従って粗研削加工されるようになっている。
また、駆動系は、各駆動モータをレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて作動制御して、レンズ形状(玉型形状)に粗研削された生地レンズ8の周縁のコバ端部に研削砥石Drのヤゲン砥石11bによりヤゲン加工できるようになっている。
駆動系は、予め設定されたヤゲン位置データに基づいてキャリッジを左右に駆動する駆動モータを制御することにより、玉型形状に粗加工された生地レンズ8のコバ端にヤゲン加工を施すようになっている。
(コバ厚測定装置)
コバ厚測定装置は既述のコバ厚測定部材19’を有する。このコバ厚測定部材19’は、互いに離間状態で対向する一対のフィーラ19a、19bを備える。このフィーラ19a、19bは作用右方向に延びる測定軸19cに一体に設けられている。この測定軸19cは、加工室14の側壁14bを左右に貫通していると共に、左右に移動可能となっている。
また、測定軸19cは、フィーラ19a、19bが加工室14の後縁部の略中央に位置するように、スプリング(図示を略す)で保持されている。従って、フィーラ19a、19b及び測定軸19cは、左右方向への移動力を解除すると、加工室14の後縁部の略中央に戻されるようになっている。なお、コバ厚測定装置は、測定軸19cに連動してフィーラ19a、19bの左右方向への移動位置(又は移動量)を検出して測定する測定部(図示を略す)を有する。
フィーラ19a、19b及び測定軸19cの左右方向への移動位置又は移動量は測定部に内蔵の読取センサにより読取られる。
コバ厚測定装置は、測定軸19cをその軸線回りに回動させるパルスモータ(図示を略す)等を有する。このパルスモータ等は、測定軸19cを回動させてフィーラ19a、19bを約90度跳ね上げた待機位置と前側に水平に倒れた使用位置とに測定軸19cを回動させる。
なお、レンズ形状情報(θi,ρi)に基づく生地レンズ8のコバ厚Wiの測定時には、回転軸9、10に生地レンズ8を保持させると共に、フィーラ19a、19bを前側に水平に倒した状態にする。
この状態で、回転軸9、10を駆動モータによりキャリッジと一体に上下動及び左右動させることにより、フィーラ19aの先端を生地レンズ8のフロント屈折面frに当接させるか、フィーラ19bの先端をバック屈折面fbに当接させる。
更に、フィーラ19aの先端を生地レンズ8のフロント屈折面frに当接させた状態で、レンズ回転軸9、10をレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて動径角度θi毎に回動させると共に、回転軸9、10と研削砥石Drとの軸間距離が動径角θi毎にXi(研削砥石Drの半径+動径ρi)となるように、キャリッジを上下動させることにより、フィーラ19aの先端を生地レンズ8のフロント屈折面frの動径ρiの位置に接触移動させる。
同様に、フィーラ19bの先端を生地レンズ8のバック屈折面fbに当接させた状態で、回転軸9、10をレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて動径角θi毎に回動させると共に、回転軸9、10と研削砥石Drとの軸間距離が動径角θi毎にXi(研削砥石11の半径+動径ρi)となるように、キャリッジを上下動させることにより、フィーラ19bの先端を生地レンズ8のバック屈折面fbの動径ρiの位置に接触移動させる。
このようにフィーラ19a、19bが生地レンズ8に接触した状態で回転軸9、10をレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて回動させると、フィーラ19a、19bが生地レンズ8の屈折面の湾曲に従って左右方向に移動する。
これにより、眼鏡レンズMLのレンズ形状情報(θi,ρi)に対応する位置の生地レンズ8のコバ厚Wiが求められる。このコバ厚測定も周知であるので、その詳細な説明は省略する。
(操作パネル16)
操作パネル16は、図6(A)に示すように、生地レンズ8を回転軸9、10によりクランプするための『クランプ』スイッチ16a、生地レンズ8の右眼用・左眼用の加工の指定や表示の切換え等を行う『左』スイッチ16b、『右』スイッチ16c、砥石を左右方向に移動させる『砥石移動』スイッチ16d、16e、生地レンズ8の仕上加工が不十分である場合や試し摺りする場合の再仕上又は試し摺り加工するための『再仕上/試』スイッチ16f、レンズ回転モード用の『レンズ回転』スイッチ16g、ストップモード用の『ストップ』スイッチ16hを備えている。
(操作パネル17)
操作パネル17には、図6(B)に示すように、液晶表示器18の表示状態を切り換える『画面』スイッチ17a、液晶表示器18に表示された加工に関する設定等を記憶する『メモリー』スイッチ17b、レンズ形状情報(θi,ρi)を取り込むための『データ要求』スイッチ17c、数値補正等に使用されるシーソー式の『− +』スイッチ17d、カーソル式ポインタ移動用の『▽』スイッチ17e、ファンクションキーF1〜F6が設けられている。
ファンクションキーF1〜F6は、生地レンズ8の加工に関する設定時に使用されるほか、加工工程で液晶表示器18に表示されたメッセージに対する応答・選択用として用いられる。
(液晶表示器18)
液晶表示器18には、『レイアウト』タブTB1、『加工中』タブTB2、『加工済』タブTB3、『メニュー』タブTB4が表示されている。そして、この『レイアウト』タブTB1、『加工中』タブTB2、『加工済』タブTB3、『メニュー』タブTB4を選択することにより、液晶表示器18の表示が切り替えられるようになっている。
また、液晶表示器18には、ファンクションキーF1〜F6に対応したファンクション表示部H1〜H6が設けられている。このファンクション表示部H1〜H6は、必要に応じたものが適宜表示される。
『レイアウト』タブTB1、『加工中』タブTB2、『加工済』タブTB3が選択された時には、アイコン表示エリアE1、メッセージ表示エリアE2、数値表示エリアE3、状態表示エリアE4に区画した状態が表示される。また、『メニュー』タブTB4を選択した状態の時には、例えば、全体的に一つのメニュー表示エリアが表示される。
アイコン表示エリアE1に表示されるアイコンは、玉型形状データであるレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて生地レンズ8のコバ厚形状を測定している状態、生地レンズ8のコバ端面に形成されるヤゲン形状をシミュレーションしている状態、コバ端面を粗加工する状態、コバ端面を仕上加工する状態、コバ端面を鏡面加工する状態、コバ端面を溝掘り加工する状態、コバ端面を溝掘り・面取加工する状態、コバ端面を溝掘り・面取・鏡面加工する状態、コバ端面をヤゲン加工する状態、コバ端面をヤゲン・面取加工する状態、コバ端面をヤゲン・面取・鏡面加工する状態、眼鏡レンズの研削加工の終了、という各作業に対応している。
また、作業者が、その一連の作業の進行状況を識別できるように、各アイコンの上方の『加工中』タブTB2には、各アイコンに一対一に対応して、一連の作業の進行状況を点灯表示する複数カーソルインジケータが設けられている。この複数カーソルインジケータは右眼レンズ進行状況表示用と左眼レンズ進行状況表示用とに分けて、上下2段に配置されている。メッセージ表示エリアE2には、各種エラーメッセージや警告メッセージ等が作業状況に応じて表示される。
なお、加工装置内部品等の破損や被加工レンズの破損等のおそれがある場合の警告メッセージ等は、作業者(オペレータ)が認識し易いようにメッセージ表示エリアE2以外のエリアにはみ出して、重畳表示させることも可能である。
数値表示エリアE3には、レイアウトデータの入力時に、眼鏡フレームFLの左右レンズ枠1、2の幾何学中心間距離(FPD値)、眼鏡装用者の眼の瞳孔間距離(PD値)、FPD値とPD値との差である従来の寄せ量、鉛直方向成分UP値及びHlp値、加工サイズ調整の各項目等が表示される。
幾何学中心間距離FPDはフレーム形状測定装置11により公知の測定方法によって求められ、瞳孔間距離PDは作業者が被検者の眼の瞳孔間距離を実測して入力することによって得るか、人間の眼の瞳孔間距離の平均値を入力することによって得る。
鉛直方向成分UP値、Hlp値も同様に実際に測定によって得ることができる値である。
例えば、UP値は、眼鏡装用状態で幾何学中心Po位置を含む水平面に対して実際の瞳孔の高さがどの程度ずれているかを示す値であり、HIP値は、実際に眼鏡を装用者が装用した状態での瞳孔位置から眼鏡レンズの下縁までの垂線長さを示す値である。
レイアウト画面上では、UP値は幾何学中心位置Poから瞳孔位置Piまでの垂直方向距離に相当し、Hlp値はレイアウト画面6上での瞳孔位置Pi’から垂直方向に降ろした垂線が玉形形状線Fsと交わる点から瞳孔位置Pi’までの垂直線長さに相当する(図3参照)。
また、初期設定時には、幾何学中心間距離FPD、瞳孔間距離PD、鉛直方向成分UP、サイズの他に生地レンズ8の吸着位置がボックス中心であるのか、光学中心であるのかが表示される。モニターデータ入力時には、生地レンズ8の二次加工的な面取加工に関わる寸法関係の数値が表示される。
状態表示エリアE4には、右眼用及び左眼用の生地レンズ8のレイアウト画像や生地レンズ8の最大、最小、最大及び最小以外の中間(任意)コバ周縁に形成されるヤゲン形状、コバ周縁を側面から見たレンズ側面形状等や、現実の加工状態に即した模式図等が表示される。
(ファンクションキー)
このファンクションキーF1〜F6は、生地レンズ8の加工に関する設定時に使用されるか、又は、加工工程で液晶表示器18に表示されたメッセージに対する応答・選択用として用いられる。
各ファンクションキーF1〜F6は、加工に関する設定時(レイアウト画面)においては次のように用いられる。
すなわち、ファンクションキーF1はレンズタイプ入力用、ファンクションキーF2はレンズ素材入力用、ファンクションキーF3はフレーム種類入力用、ファンクションキーF4は面取加工種類入力用、ファンクションキーF5は鏡面加工入力用、ファンクションキーF6は加工コース入力用として用いられる。
ファンクションキーF1で入力されるレンズタイプとしては、『単焦点』、『眼科処方』、『累進』、『バイフォーカル』、『キャタラクト』、『ツボクリ』、『8カーブ』等がある。なお、『キャタラクト』とは、眼鏡業界では一般にプラスレンズで屈折度数が大きいものをいい、『ツボクリ』とは、マイナスレンズで屈折度数が大きいものをいう。
ファンクションキーF2で入力される被加工レンズの素材としては、プラスチック(以下、『プラ』と略する。)、『ハイインデックス』、『ガラス』、ポリカーボネイト(以下、『ポリカ』と略する。)、『アクリル』等がある。
ファンクションキーF3で入力される眼鏡フレームFLの種類としては、『メタル』、『セル』、『オプチル』、『平』、『溝掘り(細)』、『溝掘り(中)』、『溝掘り(太)』等がある。
ファンクションキーF4で入力される面取り加工種類としては、図19、図20に示す『無し』、『小(前後)』、『中(前後)』、『大(前後)』、『特殊(前後)』、『小(後)』、『中(後)』、『大(後)』、『特殊(後)』等がある。
なお、この面取位置を示すポップアップは、『無し』、『小(前後)』、『特殊耳(前後)』、『特殊鼻(前後)』、『特殊(前後)』、『小(前後)』、『特殊耳(前後)』、『特殊鼻(前後)』、『特殊(後)』等でもよい。
ファンクションキーF5で入力される鏡面加工としては、『なし』、『あり』、『面取部鏡面』等がある。ファンクションキーF6で入力される加工コースとしては、『オート』、『試し』、『モニター』、『枠替え』或いは『内トレース』等がある。
なお、ファンクションキーF1〜F6のモードや種別或いは順序は特に限定されるものではない。また、各タブTB1〜TB4の選択として、後述の『レイアウト』、『加工中』、『加工済』、『メニュー』等を選択するためのファンクションキーを設けるなど、キー数に限定されるものではない。
ファンクションキーF1ないしF6に対応するファンクション表示部H1〜H6の上には、レンズタイプ、レンズ、フレーム、面取、鏡面及びコース等がそれぞれ表示される(図12、図13参照)。また、ファンクション表示部H1〜H6には、レンズタイプ、レンズ、フレーム、面取、鏡面及びコース等に対応する内容、すなわち、ファンクションキーF1〜F6により選択するための種類や加工内容等が表示される。
なお、以下、レイアウト時の液晶表示器18の表示状態としてのシステム起動直後・データ要求直後・レイアウト設定終了・各コース選択等、或いは、加工時の液晶表示器18の表示状態としてのコバ厚確認・右眼レンズ加工中及び終了・左眼レンズ加工中等、更に、加工済み後の液晶表示器18の表示状態としての確認・データ保存、研削加工中におけるエラー・アイコンとカーソル・溝掘り加工及び面取加工・試し摺り・加工追加再仕上げ等の表示や操作等は、特願2000−287040号又は特願2000−290864号と同様のものとすることができる。
[制御回路]
レンズ研削加工装置12は、図7に示すように、演算制御回路40を有し、この演算制御回路40はCPUを有する。この演算制御回路40には、操作パネル16,17、記憶手段としてのROM41、記憶手段としてのデータメモリ42、RAM43が接続されていると共に、補正値メモリ44が接続されている。
また、演算制御回路40には、表示用ドライバ45を介して液晶表示器(LCD)18が接続され、パルスモータドライバ46を介して駆動系の各種駆動モータ(パルスモータ)47a…47nが接続されていると共に、通信ポート48を介してフレーム形状測定装置11が接続されている。
駆動モータには、例えば、キャリッジを上下動させるパルスモータ等の駆動モータ47a、キャリッジを左右動させるパルスモータ等の駆動モータ47b、レンズ回転軸9、10を回転駆動させるパルスモータ等の駆動モータ47c、研削砥石Drを回転させる駆動モータ47d、旋回アーム16を上下回動させるパルスモータ等の駆動モータ47e、面取り軸15’を回転駆動するモータ47fがある。
駆動モータ47aを正転又は逆転させることによりキャリッジが上下動され、駆動モータ47bを正転又は逆転させることにより、キャリッジが左右動される。駆動モータ47cを正転又は逆転させることにより、回転軸9、10が正転又は逆転され、駆動モータ47dを作動制御することにより研削砥石Drが回転駆動される。
駆動モータ47eを正転又は逆転させることにより、旋回アーム16’が上方又は下方に旋回駆動され、駆動モータ47fを作動制御することにより、面取軸(回転軸)15’が回転駆動される。これらの各駆動モータ47a〜47fの駆動制御は演算制御回路40により行われる。
演算制御回路40は、加工制御開始後に、フレーム形状測定装置11からのデータ読み込みや、データメモリ42の記憶領域m1〜m8に記憶されたデータの読み込みがある場合には、図8に示すように、時分割による加工制御とデータの読み込みやレイアウト設定の制御を行う。
即ち、時間t1,t2間の期間をT1、時間t2,t3間の期間をT2、時間t3,t4間の期間をT3、・・・、時間tn−1,tn間の期間をTn−1とすると、期間T1,T3・・・Tn−1の間で加工制御が行われ、データの読み込みやレイアウト設定の制御を期間T2,T4・・・Tnの間に行う。
従って、生地レンズ8(被加工レンズ)の研削加工中に、次の複数の玉型形状データの読み込み記憶や、データの読み出しとレイアウト設定(調整)等を行うことができ、データ処理の作業効率を格段に向上させることができる。
ROM41にはレンズ研削加工装置12の動作制御のための種々のプログラム等が記憶されている。データメモリ42には複数のデータ記憶領域が設けられている。
RAM43は、加工中のデータを記憶する加工データ記憶領域43a、新たなデータを記憶する新データ記憶領域43b、フレームデータや加工済みデータ等を記憶するデータ記憶領域43cが設けられている。
なお、データメモリ42には、読み書き可能なFEEPROM(フラッシュEEROM)を用いることもできるし、メインの電源がオフされても内容が消えないようにバックアップ電源使用のRAMを用いることもできる。
この実施例に係る眼鏡レンズ加工装置は、従来構成のレイアウト表示、眼鏡レンズ研削加工を行うことができるし、本発明に係る眼鏡レンズ加工データ演算方法と従来の眼鏡レンズ加工データ演算方法との両方を制御回路が選択により行うことができる。
本発明のレイアウト画面を説明する前に、本発明に係る眼鏡レンズ加工データ演算方法、レイアウト表示装置を説明する。
眼鏡レンズ加工データ演算方法として幾何学中心P1を基準とした演算方法を図9を参照しつつ説明し、ついで、光学中心軸Oを基準とした演算方法を図10を参照しつつ説明する。
(幾何学中心間距離を基準とした寄せ量の算出方法)
図9は、幾何学中心間距離(ボックス中心間距離)を基準とした瞳孔位置の偏芯量の算出方法の一例を示す説明図である。
この図9には、右フレーム枠1(図2(a)参照)の回転前の状態に相当する状態で右フレーム枠1に装着されるべき加工済みの眼鏡レンズMRと吸着カップ7との相対的位置関係が仮想的に示されている。
その図9において、横軸Xは視軸線Vsに直交する方向であり、Y軸は視軸線Vsに平行な方向である。符号FCLは、眼鏡レンズMRのヤゲン頂点位置におけるフロントカーブ線(フロントカーブ面)である。その図9では、原点は連結点1aに一致させて示されている。
このフロントカーブ線FCLは、実際の生地レンズ8のフロント屈折面frを測定していないという意味で近似カーブである。眼鏡レンズMRと吸着カップ7との相対的位置関係は実際の生地レンズ8のフロント屈折面frに接触していないという意味で模式的に描かれている。
開口基準直線STLの幾何学中心P1は、幾何学中心による研削加工の場合、吸着カップ7の中心軸O”上に存在し、吸着カップ7の吸着点Qqはフロントカーブ線FCLと吸着カップ7の中心軸O”との交点に存在し、この中心軸O”はフロントカーブ線FCLに対して直交している。
瞳孔位置Piは視軸線Vsがフロントカーブ線FCLと交わる交点に位置し、研削加工前の生地レンズ8について言えば、その生地レンズ8の実際の光学中心位置を示している。その視軸線Vsと開口基準直線STLとの視軸線交点をP2とする。
幾何学中心P1による研削加工を行うに際し、吸着カップ7の吸着点Qq、瞳孔位置Piとの相対位置関係を、加工済みの眼鏡レンズMRを正面から見た状態に回転させてレイアウト画面上に表示するための一例を以下に説明する。
ボックス中心間距離FPDは、図2に示すように、X軸方向のフレーム枠1、2のX軸方向における中点P1、P1の水平方向距離を示し、瞳孔間距離PDは、X軸方向の瞳孔位置Pi、Pi間の水平方向距離を示しているので、片側のみについて、図9に示すX軸方向の幾何学中心P1と視軸線交点P2とのずれ量、すなわち、右フレーム枠1の傾斜角θ’を考慮する前の従来のいわゆる寄せ量hは、
h=(FPD−PD)/2
の式により表すことができる。
連結フレーム間距離DBLを無視して以下の式を説明する。
吸着カップ7の中心軸O”が幾何学中心P1を通るようにして眼鏡レンズMRを加工する前の生地レンズ8に吸着カップ7を装着したとき、瞳孔位置Piを通りかつ中心軸O”と平行でしかも開口基準直線STLと直交する直線STVが開口基準直線STLと交わる直交線交点をP3とする。
研削砥石Drの回転軸Fxと直交する方向は、開口基準直線STLの延びる方向であり、研削加工を支障なく行うためのシミュレーションとしてレイアウト6の画面上に表示すべきは、幾何学中心P1と直交線交点P3である。
この幾何学中心P1、直交線交点P3の位置は以下に説明する手順によって求める。
ここで、開口基準直線STL上で、幾何学中心P1から直交線交点P3までの開口基準直線長さを幾何学中心基準偏芯量(ボクシング偏芯量)DCNと定義する。
この幾何学中心基準偏芯量DCNは、開口基準直線STL上での幾何学中心P1から視軸線交点P2までの開口基準直線長さDCTと、視軸線交点P2から直交線交点P3までの開口基準直線長さDCHの和として表される。
DCN=DCT+DCH
寄せ量hと開口基準直線長さDCTとの間には、三角形の公式を用いて、
h=DCT・cosθ’の関係があるので、
DCT=h/(cosθ’)
ここで、開口基準直線長さDCTはフレーム枠1、2の反り角θ’を含めたずれ量を意味している。
開口基準直線長さDCHは開口基準直線STLからの眼鏡レンズMRの突出量(直交線交点P3から射影枠上の瞳孔位置に相当する突出量)を加味した偏芯量を意味している。実際の眼鏡レンズMRの瞳孔位置Piは開口基準直線STL上の視軸線交点P2にないからである。
この開口基準直線長さDCHは直交線交点P3から瞳孔位置(交点)Piまでの突出量をhigとすると、
tanθ’=DCH/hig
であるので、
DCH=hig・tanθ’の式により求められる。
突出量hig、瞳孔位置(交点)Pi、直交線交点P3はフロンカーブ線FCLが円軌跡を描くものと仮定して求める。
円の中心座標をC(A,B)、円の半径をRとすると、円の式は、
(X−A)2+(Y−B)2=R2
で表される。
この円は、連結点1a(X=0,Y=0)、離間点1b(X=BW×cosθ,Y= BW×sinθ)の2点を通るので、上記式から、
2+B2=R2
(BW×cosθ’−A)2+(BW×sinθ’−B)2=R2
の2式が成り立つ。
BWは連結点1aから離間点1bまでの開口基準直線STLの長さであり、玉幅を意味する。
この2式をA、Bについて解くと、
A=−tanθ’×B+BW/(2×cosθ’)
B=(BW×sinθ’±(√BW2×(sinθ’)2−{BW2−4×R2×(cosθ’)2}))/2
となる。
一方、開口基準直線STLを表す直線の式は、
Y=tanθ’×X
である。
視軸線Vsを表す直線の式は、
X=(BW/2)×cosθ’−h
従って、上記直線を表す2式により視軸線交点P2(X#p2,Y#p2)の座標値は、
X#p2=(BW/2)×cosθ’−h
Y#p2=X#p2×tanθ’
となる。
また、円の公式(X−A)2+(Y−B)2=R2 と視軸線Vsを表す直線の公式
X=(BW/2)×cosθ’−hとにより、交点Pi(X#pi,Y#pi)の座標値は、
X#pi=Xp2=(BW/2)×cosθ’−h
Y#pi=±√(R2−{X#pi−A}2)+B
である。
従って、直交線交点P3と瞳孔位置(交点)Pi間の突出量higは、
hig=(Y#p2−Y#pi)×cosθ’である。
そのフロントカーブ線FCLは連結点1aと離間点1bにおけるヤゲン頂点位置Ly’(図14参照)を結んで得られる曲線であるので、ヤゲン頂点位置Ly’を考慮したときの開口基準直線長さDCHは、
DCH=(hig+Ly’)×tan(θ’)
となる。
従って、幾何学中心P1を基準とした偏芯量(本発明の寄せ量である開口基準直線長さ)DCNは、
DCN=DCT+DCH
DCT=h/(cosθ’)
DCH=(hig+Ly’)×tan(θ’)
により求めることができる。
このときの玉幅BW(点1bから1b’までの長さ)は、直交線交点P3から離間点1bまでの距離の2倍として求められ、この玉幅BWが後述する生地レンズ8の直径を示す数値としてレイアウト画面6のエリアE4上に表示されることになる。
(光学中心を基準とした寄せ量の算出方法)
図10は、光学中心(眼鏡装用者の瞳中心)を基準とした偏芯量(本発明の寄せ量である傾斜直線長さ)DCNの算出方法を説明するための図である。
図10において、図9に示す符号と同一符号は、同一物理量又は構成要素を意味する。
傾斜直線長さDCNは図10から明らかなように、
DCN=DCT+DCH である。
傾斜直線直線長さDCT、DCHは以下のようにして求めることができる。
光学中心を基準にして吸着カップ7を生地レンズ8に装着したときの研削砥石Drの回転軸Fxと直交しかつ幾何学中心P1を通る傾斜直線Fxvが開口基準直線STLと為す傾斜角度をδとする。
ここで、傾斜角度δは幾何学中心を基準位置にして吸着カップ7を生地レンズ8に装着したときの生地レンズ8の接平面に対して光学中心を基準位置にして吸着カップ7を生地レンズ8に装着したときの生地レンズ8の接平面が為す角度を意味する。
また、傾斜直線Fxvと視軸線Vsとの視軸線交点をP2’、傾斜直線Fxvと直交しかつ瞳孔位置Piを通る中心軸O”と傾斜直線Fxvとの交わる直交線交点をP3’とする。
三角形の公式により
DCT=hcos(θ’−δ)、h=(FPD−PD)/2であるので、
幾何学中心P1から視軸線交点P2’までの傾斜直線長さDCTは、
DCT=[(FPD−PD)/2]/cos(θ’−δ)
である。
開口基準直線STLを表す式は、Y=tanθ’×X であった。
視軸線Vsを表す直線の式は、X=(BW/2)×cosθ’−h であった。
生地レンズ8の光学中心を基準として吸着カップ7を装着する場合、中心軸O”は円の中心C(A,B)と瞳孔位置Piとを通るので、
中心軸O”を表す方程式は、Y=a1×X+b1 として表される。
ここで、a1は中心軸O”という直線Yの傾きを表す係数であり、b1はその切片を意味する値である。
これらの値は、中心軸O”を表す方程式に、二点C(A,B)、瞳孔位置Piの各座標値を代入し、二つの連立方程式を解くことによって得られ、
a1=(B−Y#pi)/(A−X#pi)
b1=Y#pi−a1×X#pi
である。
これに対して、傾斜直線Fxvを表す式は、Y=−(1/a1)×X+b2 である。
ここで、1/a1は直線Yの傾きを表す係数であり、b2は切片を意味する値である。
幾何学中心P1の座標(X_p1、Y_p1)の値は、
X#p1=(BW/2)×cosθ’
Y#p1=(BW/2)×sinθ’
である。
傾斜直線Fxvを表す式Y=−(1/a1)×X+b2の変数「Y」に中点P1のY座標値「Y#p1」を代入し、変数「X」に中点P1の座標値「X_p1」を代入すると、切片b2が、b2=Y#p1+a1×X#p1として得られる。
視軸線Vsを表す式X=(BW/2)×cosθ’−hと、傾斜直線Fxvを表す式
Y=−(1/a1)×X+b2とから、交点P2’の座標(X#p2',Y#p2')は、
X#p2’=X#p2
Y#p2'=−(1/a1)×X#p2'+b2
である。
従って、傾斜直線長さDCTは、
DCT=√{(X#p2'−X#p1)2+(Y#p2'−Y#p1)2
である。
また、直交線交点P3’の座標値(X#p3',Yp#3')は、
X#p3'=(b2−b1)/(a1+1/a1)
Y#p3'=a1×X#p3'+b1
傾斜直線長さ(仮のPD補正量)DCHは視軸線交点P2'と傾斜交点P3’の距離であるので、
DCH=√{(X#p3'−X#p2')2+(Y#p3'−Y#p2')2
である。
また、直交線交点P3'に対する瞳孔位置Piの突出量higは、
h=√{(X#p3'−X#pi)2+(Y#p3'−Y#pi)2
である。
更に、傾斜角度δは、
θ’−δ=tan-1(DCH/hig)から、δ=θ’−tan-1(DCH/hig)
又は傾斜直線Fxvの傾きが−(1/a1)の場合、
δ=θ’+tan-1(DCH/hig)
となる。なお、傾斜角度δは内寄せではプラス、外寄せではマイナスになる。
そして、ヤゲン頂点位置Ly’を考慮すると、傾斜直線長さ(仮のPD補正量)DCHは、
DCH=(hig+Ly’)×tan(θ−δ)
となるので、これらにより求めた傾斜直線長さDCTと傾斜直線長さ(仮のPD補正量)DCHとにより、光学中心(眼鏡装用者の瞳中心間距離)を基準とした偏芯量(本発明の寄せ量)DCNを求めることができる。
なお、光学中心基準による研削加工時の玉幅サイズ修正量△bwは、
Δbw=BW−BW×cosδ
=BW×(1−cosδ)
となる。
光学中心吸着加工では、生地レンズがクランプ軸から傾斜角度δだけ傾くので、動径ρで加工制御すると加工サイズが大きくなるので、玉幅サイズ修正量△bwが必要となるのである。
すなわち、光学中心基準の場合、図10に示すように、直線Fxv上での直交線交点P3’を中心として点1bまでの距離と、直交線交点P3’を中心として点1b’までの距離との和が、必要最小限の生地レンズ8の径となる。
以下に、この本発明に係る研削加工データ演算方法によるレイアウト作業手順を説明する。
[レイアウト作業手順]
図11はレイアウト作業手順を示すフローチャートである。
スタート待機状態からメイン電源がオンされると、演算制御回路40は加工操作開始の状態となる。そして、演算制御回路(演算部)40は、フレーム形状測定装置11からのデータ読み込みのために待機する(S.1)。
なお、液晶表示器18には、初期画面としてレイアウト画面が表示されているものとする。
すなわち、演算制御回路40は、ステップS1において、操作パネル17の『データ要求』スイッチ17c(図6(B)参照)が押されてデータ要求があると、フレーム形状測定装置11からのレンズ形状情報(θi,ρi,Zi)又はレンズ形状情報(θi,ρi)のデータをRAM43の新データ記憶領域43b(図7参照)に読み込み、ステップS2に移行する。
次に、作業者はレイアウト画面を見つつレイアウトデータを入力する(S.2)。すなわち、作業者が瞳孔間距離PD、UP値を入力する。
(なお、玉型板等によるパターン測定データの場合には、フレームの左右反り角度の平均値を入力することになるが、ここでは、詳細な説明は省略する。)
この入力時点では、初期レイアウト画面では、従来の寄せ量hに基づく瞳孔位置Piに対応するクロスマークMrが表示されている。
そして、演算制御回路40は、レンズ形状情報(θi,ρi,Zi)又は(θi,ρi)のデータと、瞳孔間距離データPDとに基づいて、図9、図10に基づき説明した演算式に基づく演算プログラムを実行し、仮の3D補正量h’(A値)その他関連する値を算出する(S.3)
ここで、3D補正量h’を算出するのに必要なパラメータは、既述の通り、平均的ヤゲン頂点位置Ly’、眼鏡フレームFLの左右の反り角θ’の平均値、眼鏡フレームFLの左右のフレームカーブの平均値、左右の玉幅BW、幾何学中心間距離FPD、瞳孔間距離PDである。
演算制御回路40は、仮の3D補正量h’その他関連する値が得られると、図12又は図13に示すレイアウト設定の為の表示内容を液晶表示器18に表示させる(S.4)。
すなわち、レイアウト画面6の各表示アイテムは3D補正値が加味された表示内容に変更される。
なお、後述する研削加工が開始される前に、作業者により再度レイアウト入力が行われた場合には、3D補正量h’が再計算され、レイアウト画面6の表示内容が変更される。
生地レンズ8の軸出し作業の説明を行う前に、この本発明に係る液晶表示器18のレイアウト表示の詳細を以下に説明する。
<液晶表示器18のレイアウト表示>
レイアウト設定時には、演算制御回路40により、図12又は図13に示す通常の面取加工の内容が液晶表示器18に表示される。すなわち、液晶表示器18の表示エリアE2には、「砥石:ミニ砥石」、「レンズ:プラ」、「コース:オート」が表示されると共に、ヤゲン及び面取加工のための図形Ygiが表示される。
また、表示エリアE3には、フレーム幾何学中心間距離FPD、眼鏡装用者の瞳孔間距離PD、垂直成分UP、サイズ及びその数値が表示される。図12又は図13では、規定値(標準値)としてFPDが72.5、PDが64.0、UPが+2.0、サイズが+0.00となっている。また、表示エリアE3には、図12では「サイズ」の下方に「吸着位置:ボクシング中心」、図13では「サイズ」の下方に「吸着位置:光学中心」が表示されている。
(本発明の実施例によるレイアウト表示)
図12は、レンズ枠1、2の幾何学中心を基準として吸着する場合のレイアウト表示である。未加工の生地レンズ8を重ね合わせることを前提として、瞳孔位置をシフトして表示する。図13は、眼鏡装用者眼の瞳中心(光学中心)を基準として吸着する場合のレイアウト表示である。
ファンクション表示部H1には、「8カーブ」、ファンクション表示部H2には、「プラ(CR−39)」、ファンクション表示部H3には、「メタル」、ファンクション表示部H4には、「小(前後)」、ファンクション表示部H5には、「なし」、ファンクション表示部H4には、「オート」と表示されている。
また、エリアE4には、生地レンズ8の投影形状イメージG1、玉型形状線Fs、クロスマークG3、仮のPD補正量(3D補正→2.0)G4、最小必要レンズ径(Φ)G5、フレームカーブ:8.7、DBL:17.5、フレームカーブ8.6、HIPG6が表示されている。
玉型形状線Fsは、フレーム形状測定装置により得られたレンズ形状情報と、DCN[sim_box]−DCN[sim_opt]とにより求めている。記号[sim_box]、[sim_opt]はシミュレーションにより求めることを意味している。
クロスマークG3の位置は、本発明の寄せ量である偏芯量DCN[sim_box]により求めている。仮のPD補正量G4は、DCN[sim_box]により求めている。図13に示す光学中心の場合には、最小必要レンズ径(Φ)G5は、DCN[sim_opt]により求めている。
HIPG6は、加工済みレンズを枠入れしたときの瞳孔位置からレンズの下側縁までの距離を予め作業者に知らせるために、DCN[sim_box]により算出する。最小加工径判定等もエリアE4に表示される。なお、HIPG6は、玉型形状線Fsと瞳孔位置から垂直方向に降ろした垂線の交点からクロスマーク(光学中心位置)G3までの垂線長さとして求められる。このHIPG6は、光学中心位置「+」と、玉型のトリムとの距離を示す。装用者眼が玉型の最適な位置に配置されるように、レイアウトを修正するために必要なデータである。
吸着位置Qqがボクシング中心の場合には、図12に示すように、ボクシング偏芯量(本発明の寄せ量DCT)G7も表示される。このボクシング偏芯量G7は、DCN[sim_box]により求めている。なお、G9は印点、G10はカップマーク(吸着カップ像)を示している。
図12では、クロスマーク(光学中心位置)G3は十字基準線G8の交点位置(ボックス中心)から位置がずれて表示され、図13では、クロスマークG3は生地レンズ8の中心位置に一致して表示されている。
すなわち、従来のレイアウト画面6には、二次元的射影方法(平面的射影方法)による幾何学中心位置P1と瞳孔位置Piとが表示されていたのに対し、この発明に係るレイアウト画面6には、幾何学中心位置P1を基準にして反り角θ’分だけ回動させた状態に対応する瞳孔位置Pi’を表示させているので、作業者は従来の寄せ量hに対応する瞳孔位置Piと、実際にレイアウト画面6に表示されている瞳孔位置Pi’との間にずれがあることに違和感を覚えることになる。
そこで、このレイアウト画面6には、瞳孔位置Pi’が幾何学中心間距離FPDと瞳孔間距離PDとの差を二分の一して得られる従来の寄せ量hに対応する瞳孔位置Piに対してずれた位置に瞳孔位置Pi’が表示されていることを認識させるために、仮のPD補正量を「3D補正」G4と表示し、内側に「2.0mm」分だけ瞳孔位置Pi’がずれて表示されていることを示すことにしたものである。「→2.0」の表示はこのことを意味している。
また、「→」は両方の玉型が向かい合う方向、すなわち、玉型が向かい合う方向に瞳孔位置Piが移動して表示されていることを意味している。また、「↑」は玉型に対して上向きに瞳孔位置Piが移動して表示されていることを示している。
また、玉型形状幅の太字のクロスマークG3「+」は、光学中心(眼鏡装用者眼の瞳孔Pi)の位置を示し、吸着カップ7の中心軸O”は、玉型の幾何学中心位置Poに装着されている。
右側の玉型の場合、この光学中心位置「+」と、吸着カップ7の中心軸(玉型の幾何学中心)O”とが偏芯量「→6.2」(左内側に6.2mmの左内寄せ)、「↑2.0」(上側に2.0mmの上寄せ)のボクシング偏芯量G7を持っていることを示す。
また、左側の玉型の場合、この光学中心位置「+」と、吸着カップの中心(玉型の幾何学中心)とがボクシング偏芯量G7「←6.2」(右内側に6.2mmの左内寄せ)、「↑2.0」(上側に2.0mmの上寄せ)のボクシング偏芯量を持っていることを示す。
これらについては、以下に、再度詳細に説明する。
図14はレイアウト画面6に表示された従来のクロスマークMrの表示位置と本発明に係るクロスマークG3の表示位置と幾何学中心Poとの位置関係を比較して示した説明図であり、図14(a)は眼鏡レンズMRが右フレーム枠1と左フレーム枠2とに実際に装着されている眼鏡フレームFLを眼鏡装用者が装用している状態に対応する部分断面図を示している。
図14(b)はその図14(a)に示す眼鏡レンズMRが装着されている右フレーム枠1と左フレーム枠2との開口基準直線STLをそれぞれ連結点1a、2aを中心にして反り角θ’だけ回動させて視軸線Vsに直交する状態として眼鏡レンズMRを水平面に対して直交する直交平面に射影したときの玉型形状線Fsと回動前の幾何学中心位置P1と回動前の瞳孔位置Piと回動後の瞳孔位置Pi’との相対位置関係をレイアウト画面6に表示した状態が示されている。
この図14は連結点1a、2aを基準にして反り角θ’だけ開口基準直線STLを回動させているが、図2、図3に示す幾何学中心P1を基準に開口基準直線STLを回動させた場合と基本的に変わりはない。
従って、この図14において、図2、図3に示す構成要素と同一構成要素には、同一符号を付して示すこととする。
その図14から明らかなように、眼鏡フレームFLの装用状態の幾何学中心P1の位置から瞳孔位置Piまでの開口基準直線STL上における幾何学中心P1から直交線交点P3までのボクシング偏芯量DCNと、幾何学中心P1に対応する幾何学中心Poから瞳孔位置Piまでの寄せ量(水平方向距離)hとは異なっている。
従って、従来のように、レイアウト画面6にクロスマークMrの交点を瞳孔位置Piとして表示し、生地レンズ8の光軸OをこのクロスマークMrの交点に合致させて表示することにすると、生地レンズ8の光軸Oは本来はクロスマークマークG3だけずらした位置にあるので、生地レンズ8の選択を誤るおそれがある。
そこで、この発明に係る実施例では、クロスマークMrの表示を止めて、瞳孔位置PiがクロスマークG3の位置にあることをレイアウト画面6(図12、図13参照)に表示し、その代わりに、瞳孔位置Piの表示が従来の計算によって得られる寄せ量hよりも内側に表示されているという意味を示す仮のPD補正量h’(3D補正量)をG4として図12、図13に示すことにしたものである。
例えば、図12、図13のエリアE3には、FPD72.5と表示され、PD=64.0と表示されているので、従来の寄せ量hは、h=(72.5−64.0)/2=4.25
である。
本来、この幾何学中心Poから4.25mmの位置に表示されるべきクロスマークMrが更に内側に2.0mmだけ寄せてクロスマークG3として表示されている。
更に、レイアウト画面6にはその「2.0mm」だけ内側に寄せているということを意味する3D補正量が数値「2.0」と矢印「→」又は「←」で表示されている。
また、レイアウト画面6には、従来の寄せ量「4.25mm」よりも更に内側に寄せ量(本発明の偏芯量)が約6.2mm必要であるという意味で、偏芯量が数値「6.2」と矢印「→」又は「←」で表示されている。
眼鏡店では、レンズ加工を行う場合、レンズ研削加工装置や吸着治具装着装置のレイアウト画面上に表示された二次元の玉型形状に生地レンズを載せ又は重ねて、加工できるかどうかを判断している。
従って、この発明によれば、作業者が研削加工に必要な径の生地レンズ8を誤り無く選択できることになる。
なお、その図14(a)において、Lxは各フレーム枠1、2に形成されている溝を示し、Lyはヤゲンを示し、Ly’はヤゲンLyの頂点位置を示している。その他の符号は先に説明したものと同じである。
演算制御回路40は、クランプボタン16aが操作されるまで、この図12、図13に示すレイアウト画面を表示した状態を維持させる。
このように、ボクシング吸着、光学中心位置吸着いずれの場合にも、レイアウト画面6上で、玉型形状線Fsに対して生地レンズ8を重ね合わせることによって、作業者は生地レンズ8の径の不足を確認できる。
次に、図11に戻って、作業者は、この間に、生地レンズ8の軸出し作業を行う。幾何学中心による研削加工の場合であって、手動軸出し器を用いるときには、図12に示すレイアウト画面6のボクシング偏芯量G7の表示値を見つつその表示値と一致する箇所に公知のスケール(図示を略す)を移動させ、吸着カップ7の吸着位置をセットする(S.5)。
なお、公知の自動軸出し器の場合には、3D補正値h’が加味された軸出し器用レイアウトデータに基づき、生地レンズ8の吸着位置が自動的に設定される。
以下に、軸出し作業の一例を説明する。
<軸出し、吸着カップ装着作業>
<光学中心位置基準吸着作業>
本発明に係る演算方法により求められた、光学中心を基準とした寄せ量DCN[opt]を用いて光学中心を基準とした吸着カップ7の装着を行う。
吸着カップ装着には、吸着治具装着装置を用いる。ここで、吸着治具装置の一例は、たとえば、特開2005−316340号公報を参照されたい。
図15は、載置台50上に未加工の生地レンズ8を配置し、生地レンズ8の光学中心軸(光軸O)上に吸着カップ7を装着する状態を示している。
吸着カップ7の中心軸O”は、図15(a)に示すように、生地レンズ8の光学中心軸Oと同軸方向から生地レンズ8のフロント屈折面frに吸着される。光学中心軸Oを基準位置として吸着カップ7を生地レンズ8のフロント屈折面frに吸着させるときの吸着カップ7の中心軸O”が、幾何学中心P1を基準位置として吸着カップ7を生地レンズ8のフロント屈折面frに吸着させるときの吸着カップ7の中心軸O”に対する傾斜角度はδである。
DCN[opt]は幾何学中心P1から直交交点P3’までの傾斜直線Fxvの傾斜直線長さである。これに対して、近似的に求めたフレームカーブ上の幾何学中心P1’(P1”)は、開口基準直線STL’の幾何学中心P1からずれている。このずれ量をop’(図2のh”に相当する)とする。このずれ量OP’は傾斜角度δに起因する。
また、ボックス中心の時の吸着カップ7の中心軸O”に対して光学中心の時の吸着カップ7の中心軸O”が傾斜角度δだけ傾いているので、玉型形状線Fsも傾いている。従って、傾斜角度δ分だけ、玉型形状線Fsの大きさ(サイズ)を補正しなければならない。
図15(b)はその図15(a)に示す生地レンズ8と吸着カップ7とを真上から見た状態を示しており、この図15(b)には、生地レンズ8の投影イメージG1と、吸着カップ7の吸着軸マークG10とサイズ補正された玉型形状線Fs’とクロスマークG3と印点G9との位置関係が表示されている。
この図15(b)に示すように、吸着治具装着装置の液晶表示パネル上には、現実の生地レンズ8の投影イメージG1と、レンズ研削加工装置から入力されたサイズ補正後の玉型形状線Fsとが重畳されて表示される。
そして、シミュレーション画面では、図15(c)に示すように、サイズ補正された玉型形状線Fs’と吸着カップ7の吸着軸マークG10’と吸着カップ7の先端部分の小判形のコバ形状部分G11と、開口基準直線STL’の幾何学中心P1に対する実際の幾何学中心P1’(P1”)に対応する幾何学中心マークPO’が表示される。
すなわち、光学中心による研削加工の場合、吸着カップ7の吸着位置Qqは、開口基準直線STL’の幾何学中心P1に対して生地レンズ8のフロント屈折面fr上の幾何学中心P1’(P1”)に存在するので、玉型形状線Fs’の幾何学中心PO’を幾何学中心P1の位置からずらして表示させる必要がある。
これにより、吸着カップ7のコバ形状部分(吸着盤)G11が玉型形状線Fs’からはみ出していないのかどうかを事前にチェックすることができ、眼鏡レンズMRを挟持するレンズ回転軸9、10と回転軸Fxとが衝突してしまう加工干渉の発生を未然することができる。
<幾何学中心基準吸着作業>
図16は載置台50上に未加工の生地レンズ8を配置し、生地レンズ8の幾何学中心軸、すなわち、フロント屈折面frの幾何学中心P1’上に吸着カップ7を装着する状態を示している。この場合には、開口基準直線STLの幾何学中心位置P1を基準にした寄せ量DCN[Box]を用いて、吸着カップ7を吸着治具装着装置により装着する。
吸着カップ7の中心軸O”は、図16(a)に示すように、生地レンズ8の光学中心軸Oに対して傾斜角度δをもって生地レンズ8のフロント屈折面frに吸着される。
DCN[Box]、DCN[opt]の記号の意味は、上述の通りである。
吸着カップ7の中心軸O”は開口基準直線STL’(STL)の幾何学中心P1、実際の幾何学中心P1’(P”)を通るので、図16(b)に示すように、吸着治具装着装置の液晶表示パネル上には、現実の生地レンズ8の生地レンズ投影像G1と、サイズ補正された玉型形状線Fs’とが重畳されて表示される。
クロスマークG3は、DCN[opt]の位置に表示されている。幾何学中心P1の場合の実際の吸着位置Qqはフロント屈折面fr上にある。従って、吸着カップ7を装着したときのシミュレーションは、図16(c)に示すようにして行われる。
これにより、吸着カップ7の吸着軸マークG10’、コバ形状部分(吸着盤)G11が玉型形状線Fs’からはみ出していないのかどうか事前にチェックすることができ、眼鏡レンズMRを挟持するレンズ回転軸9、10と回転軸Fxとが衝突してしまう加工干渉の発生を未然することができる。
更に、幾何学中心位置P1基準の吸着位置Qqと、光学中心位置G3基準の吸着位置Qqとのずれも認識することができる。
また、簡易的に吸着カップ7のみ装着するような簡易型の吸着治具装着装置の場合であっても(特願2009-224367号参照)、同様に、玉型形状の幾何学中心位置を基準にした寄せ量DCNをもとに、吸着カップ7を吸着治具装着装置により装着することもできる。
図17は、特願2009-224367号に開示の簡易型の吸着治具装着装置の外観図を示している。また、図18(a)は生地レンズ8を斜めに支持ピンPinに支持させて吸着させる例を示している。簡易型の吸着治具装着装置の場合でボックス中心の吸着を行う場合、生地レンズ8の光学軸を斜めに支持ピンPinに傾けて手動によりセットする。
吸着治具装着装置の液晶表示パネル上には、図18(b)に示すように、現実の生地レンズ8の投影イメージG1と、レンズ研削加工装置12から入力された玉型形状線Fsとが重畳されて表示される。この玉型形状線Fsはサイズ補正はされてはいない。
というのは、生地レンズ8そのものが載置台50に対して傾斜角度δをもって載置されるからである。
その代わりに、生地レンズ8が斜めに傾いているので、この場合、エリアE4における生地レンズ8の投影イメージG1は縦に長い楕円に見える。
吸着カップ7を装着したときのシミュレーションは、図18(c)に示すようにして行われる。
これにより、吸着カップ7の吸着マークG10、コバ形状部分G11が玉型形状からはみ出していないのかどうか事前にチェックすることができ、眼鏡レンズMRを挟持するレンズ回転軸9、10と回転軸Fxとが衝突してしまう加工干渉の発生を未然に防止することができる。
玉型形状線Fsの下リムから瞳位置までの上下方向の高さ、すなわちPD直下高さHIPや、加工に必要な最小レンズ径なども簡易にチェックすることができ、加工干渉を未然に防ぐことができる。
次に、作業者がクランプスイッチ16aを操作すると、生地レンズ8が研削加工装置11にクランプされる(図11のS.6参照)。
ついで、左スイッチ16b又は右スイッチ16cが操作されると、その操作されたスイッチに対応する動作モードで加工が開始される。右眼用(R用)又は左眼用(L用)の研削すべきレンズ形状に生地レンズ8の研削加工が開始される(S.7)。
制御回路40は、吸着カップ7の装着が光学中心基準か幾何学中心基準かを判断する(S.8)。
光学中心基準の場合には、吸着カップ7の中心軸O”が幾何学中心P1の位置からずれているので、加工データの偏芯量を従来の寄せ量h+仮のPD補正量h’(A値)を加えた値にセットする(S.9)。
なお、光学中心基準、ボックス中心基準とは別に、加工軸に垂直な二次元平面に射影されて表示されるフレーム形状データをX軸方向に偏心させる量、従来の寄せ量hは従来通り計算する。
幾何学中心基準の場合には、吸着カップ7の中心軸O”が幾何学中心P1の位置からずれていないので、加工データの偏芯量は「ゼロ」である(S.10)。
なお、光学中心基準の場合には、図19、図20に示すように、吸着カップ7の中心軸Oと生地レンズ8の光学軸Oとは一致して表示される。
次に、生地レンズ8のフロント屈折面frの1周目の測定が実施される。これにより、ヤゲン頂点位置Ly’に対応する箇所のフロント屈折面frの実際のレンズフロントカーブが得られる(S.11)。
手動式軸出し器を用いた場合でも、フィラー(レンズ測定子)19a、19bが生地レンズ8の外側に外れることにより、生地レンズ不足を確認できる。
この実際の測定により得られたレンズフロントカーブ値と、図9、図10で説明した演算式とを用いて、真の偏芯量(3D補正量)、ボクシング偏芯量を求める(S.12)。
なお、パラメータには眼鏡フレームFLの左右フレーム枠1、2の反り角θ’の平均値、実際の左又は右の生地レンズのフロントカーブ、左又は右の玉幅BW、幾何学中心間距離FPD、左右瞳孔間距離PDを用いる。
ついで、制御回路40は、吸着カップ7の装着が光学中心基準か幾何学中心基準かを判断する(S.13)。
光学中心基準の場合には、吸着カップ7の中心軸O”が幾何学中心P1の位置からずれているので、加工データの偏芯量を従来の寄せ量h+真のPD補正量(B値)を加えた値に加工偏芯量としてセットする(S.14)。
幾何学中心基準の場合には、吸着カップ7の中心軸O”が幾何学中心P1の位置に一致しているので、仮のPD補正量h’(A値)と真のPD補正量(B値)との差を加工偏芯量としてセットする(S.15)
ついで、生地レンズ8のフロント屈折面frの2周目の測定を行う(S.16)。ヤゲンの肩位置を求めるためである。
生地レンズ8のフロント屈折面frの二周目の測定時にはA値とB値との差は小さいので、レンズ測定子が生地レンズ8の外側に外れる確率は小さくなるが、従来はA値を加味して軸出しを行っていなかったので、B値分だけ測定位置がシフトすることになり、ボクシング中心基準でレンズ測定子が外側に外れ、生地不足エラーが生じていた。
しかし、この発明では、これを解消できる。
ついで、砥石移動スイッチ16d、16eを操作すると、粗加工が実行され(S.17)、仕上げ加工スイッチを操作すると仕上げ加工が実行される(S.18)。
Vs…視軸線
1、2…フレーム枠
STL…開口基準直線
P1…幾何学中心
θ’…反り角
Fs…玉型形状線
Pi、Pi’…瞳孔位置
6…レイアウト画面

Claims (7)

  1. 互いに平行な視軸線を含む水平面に該水平面と直交する方向から各フレーム枠を射影して得られた射影枠の両端を結んだ開口基準直線の中点を幾何学中心と定義すると共に、前記開口基準直線が前記水平面内で前記視軸線と垂直な直線に対して為す角度を反り角と定義して前記中点を基準にして前記開口基準直線が前記視軸線に対して直交する方向に前記反り角分だけ回動させた状態で、前記水平面に対して直交する直交平面に前記各フレーム枠を射影して得られるフレーム形状を玉型形状線として表示すると共に、前記幾何学中心と前記射影枠の回動前の瞳孔位置に対応する回動後の射影枠の瞳孔位置とを表示するレイアウト画面を備えたことを特徴とするレイアウト表示装置。
  2. 幾何学中心を基準とする研削加工を行う場合に、前記レイアウト画面に、前記各フレーム枠の回動前の瞳孔位置と前記フレーム枠の回動後の瞳孔位置とのずれ量を示す仮のPD補正量と、前記幾何学中心を基準としたときの幾何学中心の位置から前記回動後の瞳孔位置までの画面上での表示位置のずれ量を示す偏芯量と、前記瞳孔位置から垂直方向に降ろした垂線が前記玉型形状線と交わる点から前記瞳孔位置までの距離とが表示されていることを特徴とする請求項1に記載のレイアウト表示装置。
  3. 幾何学中心を基準とする研削加工を行う場合に、互いに平行な視軸線を含む水平面に該水平面と直交する方向から各フレーム枠を射影して得られた射影枠の両端を結んだ開口基準直線の中点を幾何学中心と定義すると共に、前記開口基準直線が前記水平面内で前記視軸線と垂直な直線に対して為す角度を反り角と定義して前記中点を基準にして前記開口基準直線が前記視軸線に対して直交する方向に前記反り角分だけ回動させた状態で、前記水平面に対して直交する直交平面に前記各フレーム枠を射影して得られるフレーム形状を玉型形状線として表示すると共に、前記幾何学中心位置と前記射影枠の回動前の瞳孔位置に対応する回動後の射影枠の瞳孔位置とを表示する際に用いられる眼鏡レンズ加工データ演算方法であって、
    前記各射影枠の回動前の瞳孔位置と前記各射影枠の回動後の瞳孔位置とのずれ量を示す仮のPD補正量として、前記回動前の射影枠上の瞳孔位置を通りかつ前記開口基準直線と直交する直交直線の直交線交点から前記瞳孔位置を通る視軸線が前記回動前の開口基準直線と交わる視軸線交点までの開口基準直線長さを、前記直交線交点から前記射影枠上の瞳孔位置までの長さに相当する突出量と前記視軸線交点から前記瞳孔位置までの長さと前記各フレームの反り角とに幾何学的演算に基づく数式を適用して、演算により求めることを特徴とする眼鏡レンズ加工データ演算方法。
  4. 幾何学中心を基準位置にして吸着カップを生地レンズに装着したときの該生地レンズの接平面に対して光学中心を基準位置にして吸着カップを前記生地レンズに装着したときの該生地レンズの接平面が為す傾斜角度を有しかつ前記幾何学中心を通る傾斜直線と前記視軸線とが交わる視軸線交点から前記幾何学中心までの傾斜直線長さと、前記瞳孔位置を通りかつ前記傾斜直線に対して直交する直交直線が前記傾斜直線と交わる直交線交点から前記視軸線交点までの傾斜直線長さとに基づいて選択すべき生地レンズの径を演算することを特徴とする請求項3に記載の眼鏡レンズ加工データ演算方法。
  5. 幾何学中心を基準とする研削加工を行う場合に、互いに平行な視軸線を含む水平面に該水平面と直交する方向から各フレーム枠を射影して得られた射影枠の両端を結んだ開口基準直線の中点を幾何学中心と定義すると共に、前記開口基準直線が前記水平面内で前記視軸線と垂直な直線に対して為す角度を反り角と定義して前記中点を基準にして前記開口基準直線が前記視軸線に対して直交する方向に前記反り角分だけ回動させた状態で、前記水平面に対して直交する直交平面に前記各フレーム枠を射影して得られるフレーム形状を玉型形状線として表示すると共に、前記幾何学中心位置と前記射影枠の回動前の瞳孔位置に対応する回動後の射影枠の瞳孔位置とを表示する際に用いられる眼鏡レンズ加工データ演算装置であって、
    前記各射影枠の回動前の瞳孔位置と前記各射影枠の回動後の瞳孔位置とのずれ量を示す仮のPD補正量として、前記回動前の射影枠上の瞳孔位置を通りかつ前記開口基準直線と直交する直交直線の直交線交点から前記瞳孔位置を通る視軸線が前記回動前の開口基準直線と交わる視軸線交点までの開口基準直線長さを、前記直交線交点から前記射影枠上の瞳孔位置までの長さに相当する突出量と前記視軸線交点から前記瞳孔位置までの長さと前記各フレームの反り角とに幾何学的演算に基づく数式を適用して、演算する演算部を有することを特徴とする眼鏡レンズ加工データ演算装置。
  6. 前記演算部は、幾何学中心を基準位置にして吸着カップを生地レンズに装着したときの該生地レンズの接平面に対して光学中心を基準位置にして吸着カップを前記生地レンズに装着したときの該生地レンズの接平面が為す傾斜角度を有しかつ前記幾何学中心を通る傾斜直線と前記視軸線とが交わる視軸線交点から前記幾何学中心までの傾斜直線長さと、前記瞳孔位置を通りかつ前記傾斜直線に対して直交する直交直線が前記傾斜直線と交わる直交線交点から前記視軸線交点までの傾斜直線長さとに基づいて選択すべき生地レンズの径を演算することを特徴とする請求項5に記載の眼鏡レンズ加工データ演算装置は。
  7. 請求項1又は請求項2に記載のレイアウト表示装置又は請求項5又は請求項6に記載の眼鏡レンズ加工データ演算装置を有することを特徴とする眼鏡レンズ研削加工装置。
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