JP2011175189A - 定着部材、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着部材、定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】記録媒体の端部による磨耗が抑制された定着部材を提供すること。
【解決手段】定着部材62において、例えば、離型性を持つ耐熱性樹脂を含む樹脂組成物で構成された第1の帯状部分4(耐熱性樹脂部4)と、樹脂組成物よりも機械的強度が高い第2の帯状部分6(補強部6)とで、表面層2を構成する。そして、耐熱性樹脂部4と補強部6とを、例えば、定着ベルト62の周方向に沿って螺旋状に配置され、且つ、各部の幅方向、すなわち、定着ベルト62の回転軸方向の全体に沿って縞模様を形成するように交互に配置させる。補強部6は、表面層3に内在させてもよい。
【選択図】図4

Description

本発明は、定着部材、定着装置及び画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いる複写機等の画像形成装置では、加熱定着法が広く採用されている。この加熱定着法に用いる定着装置として、例えば、無端ベルトである定着ベルトの外周面を定着ロールの外周面に押圧して接触領域を形成し、定着ベルトと定着ロールとの接触領域に、用紙等の記録媒体を挟み込んだ状態で通過させるベルト挟込方式が開発されている(特許文献1参照)。
ところで、表面の離型層が半導電性化された定着ベルトが提案されている(特許文献2参照)。
また、記録用紙の両端部の搬送速度が中央部に比べて若干速くなるように構成し、定着ロールの表面層の記録用紙に対する摩擦係数よりも定着ベルトの表面層側の用紙に対する摩擦係数を低くなるように設定することによって、時間の経過に伴って摺動部材と定着ベルトの内面の摺動抵抗が変動しても、定着ロールによる記録用紙の搬送能力の安定化を図り、長期にわたり紙しわや画像ずれ等のない画像形成を図ることが提案されている(特許文献3参照)。
また、ポリイミド樹脂の管状物で構成された基材の表面に接着補強層としてのプライマー層を介してフッ素樹脂層が設けられるとともに、このフッ素樹脂層中に、平均粒子径が5μm以上25μm以下の無機粒子状物質と導電性物質とを配合した定着ベルト(特許文献4)、定着ベルトの内面に接触して定着ベルトを滑らせるシート材が、接地された導電層を有する定着装置(特許文献5参照)などが提案されている。
耐熱性樹脂粉末を混入させたり(特許文献6参照)、又はトナーに対して離型性を有する耐熱性樹脂内に前記耐熱性樹脂よりも強度の高い耐熱性樹脂を網目状に形成させたもの(特許文献7参照)が提案されている
特許第3298354号公報 特許第3215230号公報 特開2005−70453号公報 特開2005−258432号公報 特開2008−203401号公報 特開2003−12885号公報 特許第4207202号公報
本発明は、離型性を持つ耐熱性樹脂を含む樹脂組成物のみで構成された表面層を有する場合に比べ、記録媒体の端部による磨耗が抑制された定着部材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、以下の発明が提供される。
請求項1に係る発明は、
離型性を持つ耐熱性樹脂を含む樹脂組成物で構成される第1の帯状部分と、前記樹脂組成物よりも機械的強度が高い第2の帯状部分と、を有する管状の表面層を備え、
前記第1の帯状部分と前記第2の帯状部分とが、それぞれ前記表面層の周方向に沿って配置され、且つ幅方向に交互に配置されている定着部材。
請求項2に係る発明は、
離型性を有する耐熱性樹脂を含む樹脂組成物で構成される管状の表面層であって、前記樹脂組成物よりも機械的強度が高い帯状部分が内在する管状の表面層を備え、
前記帯状部分が、前記表面層の周方向に沿って配置され、且つ幅方向に間隔を持って配置されている定着部材。
請求項3に係る発明は、
回転駆動する第1の回転体と、
前記第1の回転体と互いの外周面が接触して配置され、当該第1の回転体の回転に伴って回転する第2の回転体と、
未定着のトナー像を有する記録媒体を前記第1の回転体と前記第2の回転体とが接触する領域に通過させるときに、前記第1の回転体又は前記第2の回転体を介して前記記録媒体上の未定着のトナー像を加熱する加熱手段と、を備え、
前記第1の回転体及び前記第2の回転体のうち少なくとも一方の回転体が請求項1又は請求項2に記載の定着部材を含む定着装置。
請求項4に係る発明は、
前記第1の回転体及び前記第2の回転体のうち一方の回転体のみが前記定着部材を含み、前記定着部材の外周面を前記記録媒体の前記未定着のトナー像を有する面とは反対側の面と接触させる請求項3に記載の定着装置。
請求項5に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
前記帯電手段により帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
前記像保持体の表面に形成された前記潜像をトナーを含む現像剤によって現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写された前記トナー像を前記記録媒体に定着させる定着手段であって、請求項3又は請求項4に記載の定着装置を含む定着手段と、
を備える画像形成装置。
請求項1、2に係る発明によれば、離型性を持つ耐熱性樹脂を含む樹脂組成物のみで構成された表面層を有する場合に比べ、記録媒体の端部による磨耗が抑制された定着部材が提供される。
請求項3に係る発明によれば、離型性を持つ耐熱性樹脂を含む樹脂組成物のみで構成された表面層を有する場合に比べ、定着部材における記録媒体の端部による磨耗が抑制された定着装置が提供される。
請求項4に係る発明によれば、機械的強度が高い帯状部分を表面層に有する定着部材を記録媒体の未定着のトナー像が形成されている側の面と接触させる場合に比べ、定着部材における記録媒体の端部による磨耗が抑制された定着装置が提供される。
請求項5に係る発明によれば、離型性を持つ耐熱性樹脂を含む樹脂組成物のみで構成された表面層を有する定着部材を適用した場合に比べ、定着部材における記録媒体の端部による磨耗が抑制された画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係る定着装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係る定着装置の定着ベルト側の構造を示す概略断面図である。 第1実施形態に係る定着部材の一例を示す概略図である。 第1実施形態に係る定着部材の表層部の一部を拡大して示す概略断面図である。 第1実施形態に係る定着部材の他の例を示す概略図である。 第2実施形態に係る定着部材の一例を示す概略図である。 第2実施形態に係る定着部材の表層部の一部を拡大して示す概略断面図である。 第2実施形態に係る定着部材の他の例を示す概略図である。 本実施形態に係る定着装置の他の例を示す概略構成図である。
以下、図面を参照しながら本実施形態について説明する。なお、図面は、本実施形態を説明するために使用するものであり、実際の大きさを現すものではない。また、実質的に同一の機能を有する部材には、全図面を通して同じ符合を付与し、重複する説明は適宜省略する。
第1実施形態に係る定着部材は、離型性を持つ耐熱性樹脂を含む樹脂組成物で構成される第1の帯状部分と、前記樹脂組成物よりも機械的強度が高い第2の帯状部分と、を有する管状の表面層を備え、
前記第1の帯状部分と前記第2の帯状部分とが、それぞれ前記表面層の周方向に沿って配置され、且つ幅方向に交互に配置されている。
一方、第2実施形態に係る定着部材は、離型性を有する耐熱性樹脂を含む樹脂組成物で構成される管状の表面層であって、前記樹脂組成物よりも機械的強度が高い帯状部分が内在する管状の表面層を備え、
前記帯状部分が、前記表面層の周方向に沿って配置され、且つ幅方向に間隔を持って配置されている。
上記本実施形態に係る定着部材は、上記構成とすることで、記録媒体の端部による磨耗が抑制された
従来、定着装置においては、記録媒体(例えば用紙)のしわの発生を防止するために一対の定着部材の形状や一対の定着部材間の接触部(ニップ部)の圧力分布を制御して、定着部材の中央部から両端部に向かう幅方向の引張力を作用させて、記録媒体(例えば用紙)におけるしわの発生や画像ずれの発生を抑制している。
このため、記録媒体の端部と定着部材との滑りが記録媒体の端部で大きく、滑りに伴う摩耗が大きくなっている。このため、定着部材は、その耐摩耗性が低いと記録媒体の端部での表面層が早期に摩滅して基材層が露出してしまい、トナーの固着による画像不良や記録媒体の巻き付きなどにつながってしまう。このため、全体的な耐摩耗性の向上に加えて記録媒体の端部での耐摩耗性の向上が特に重要である
また、定着部材の表面層において、記録媒体の端部による摩耗速度は、記録媒体の通過速度が速いほど大きく、画像形成装置の高速化においても定着部材における表面層の耐摩耗性の改善が重要となる。
ここで、定着部材の表面層の耐摩耗性改善手段として、一般にトナーに対して離型性を有する耐熱性樹脂に無機充填剤を混入させたり、耐熱性樹脂粉末を混入させたり、又はトナーに対して離型性を有する耐熱性樹脂内に前記耐熱性樹脂よりも強度の高い耐熱性樹脂を網目状に形成させたものが提案されているが、いずれも、記録媒体の搬送方向に対しては均等な表面構成となっている。
そこで、上記第1及び第2実施形態に係る定着部材では、いずれも、他の領域よりも機械的強度が高く、表面層の周方向に沿った帯状部分を表面層の幅方向に間隔を持って配置するように設けられている(第1実施形態では当該帯状部分が表面層を分断するように設けられ、第2実施形態では当該帯状部分が表面層に内在するように設けられる)。すると、定着時に記録媒体の端部は、表面層において、離型性を持つ耐熱性樹脂を含む樹脂組成物のみで構成される領域と、樹脂組成物よりも機械的強度が高く、表面層の周方向に沿って形成された帯状部分が存在する領域と、に対して交互に接触することとなる。
このため、記録媒体の端部による記録媒体搬送方向への摺擦や掘り起こしの力に対して、離型性を持つ耐熱性樹脂を含む樹脂組成物のみで構成される領域をこれよりも機械的強度が高い帯状部分によって補強された状態となることから、記録媒体の端部による磨耗が抑制されると考えられる。
つまり、定着部材の表面層の削れ及び表面層が充填剤(フィラー)を含む場合その脱離が抑制される。その結果、表面層の摩滅によるトナーの固着や固着による記録媒体の詰まり等が抑制され長寿命化も図られる。
特に、第1実施形態に係る定着部材では、他の領域よりも機械的強度が高く、表面層の周方向に沿った帯状部分が、表面層を分断するように、その幅方向に間隔を持って配置するように設けられていることから、当該帯状部分が表面層に露出して配置されており、第2実施形態に比べ、記録媒体の端部による磨耗が抑制される点で有利である。
一方、第2実施形態に係る定着部材では、他の領域よりも機械的強度が高く、表面層の周方向に沿った帯状部分が、表面層に内在するよういにして設けられることから、当該帯状部分が表面相違から露出しないで配置されており、第1実施形態に比べ、トナーに対する離型性が高まる点で有利である。
(画像形成装置)
まず、本実施形態に係る定着部材が適用される画像形成装置について説明する。本実施形態に係る定着部材を適用する画像形成装置は、記録媒体上の未定着のトナー像を熱及び圧力を加えて定着させるものであれば特に限定されない。ここでは、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置を例に挙げて説明する。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図1に示すように、像形成部として、電子写真方式により各色成分のトナー像を形成する複数の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kを備える。また、転写部として、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにより各像保持体11の表面に形成した各色成分のトナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)する一次転写部10と、中間転写ベルト上に転写した重なり合ったトナー像を記録媒体である用紙Pに一括転写(二次転写)する二次転写部20を有する。さらに、定着部として、二次転写された画像を用紙P上に定着する定着装置60を備える。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有する。
各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、矢印A方向に回転する像保持体(感光体ドラム)11と、感光体ドラム11を帯電する帯電器12と、感光体ドラム11上に静電潜像を形成するレーザ露光器13と、各色成分トナーを収容し感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化してトナー像を形成する現像器14とを有する。また、感光体ドラム11上に形成する各色成分のトナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16と、感光体ドラム11上の残留トナーを除去する異物除去部材(ドラムクリーナ)17と、を有する。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に略直線状に配置されている。
中間転写ベルト15は、各種ロールにより、図1に示す矢印B方向に循環駆動する。各種ロールとして、中間転写ベルト15を駆動する駆動ロール31と、中間転写ベルト15を支持する支持ロール32と、中間転写ベルト15に一定の張力を与えるとともに蛇行を防止する張力ロール33と、二次転写部20に設ける背面ロール25と、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けるクリーニング部背面ロール34とを有している。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟み感光体ドラム11に対向する一次転写ロール16を有する。二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像を保持する面側に配置している二次転写ロール(転写部材)22と、二次転写ロール22の対向電極として中間転写ベルト15の裏面側に配置された背面ロール25と、背面ロール25に二次転写バイアスを印加する給電ロール26とを有する。
二次転写部20の下流側に、中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去する中間転写ベルトクリーナ35が配置されている。イエローの画像形成ユニット1Yの上流側には、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおける画像形成のタイミングをとるための基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配置されている。また、黒の画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配置されている。
用紙搬送系には、用紙収容部50と、用紙収容部50中の用紙(P)を取り出して搬送するピックアップロール51と、用紙Pを搬送する搬送ロール52と、用紙Pを二次転写部20へと送る搬送台53と、二次転写ロール22により二次転写された用紙Pを定着装置60へと搬送する搬送ベルト55と、用紙Pを定着装置60に導く定着入口ガイド56とを有する。
次に、本実施形態に係る画像形成装置100の基本的なプロセスについて説明する。
本実施形態に係る画像形成装置100では、画像読取装置(図示せず)等から出力される画像データに画像処理を施した後、画像データをY、M、C、Kの4色の色材階調データに変換し、レーザ露光器13に出力する。レーザ露光器13は、入力される色材階調データに応じ、例えば、半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの矢印A方向に回転する各感光体ドラム11に照射する。各感光体ドラム11の表面を帯電器によって帯電した後、レーザ露光器13によって表面を走査露光し、静電潜像を形成する。形成した静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
次に、感光体ドラム11上に形成されたトナー像を、一次転写部10において中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせて一次転写を行う。中間転写ベルト15は矢印B方向に移動してトナー像を二次転写部20に搬送する。用紙搬送系は、トナー像を二次転写部20に搬送するタイミングに合わせて、用紙収容部50から用紙Pを供給する。
二次転写部20では、中間転写ベルト15上に保持された未定着のトナー像を、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれた用紙P上に静電転写する。その後、トナー像を静電転写した用紙Pを搬送ベルト55により定着装置60まで搬送し、定着装置60は、用紙P上の未定着トナー像に熱及び圧力を加え、用紙Pにトナー像を定着する。定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置100の排出部に設けた排紙受け部(不図示)に搬送される。
(定着装置)
次に、図2及び図3を用いて定着装置60についてより具体的に説明する。図2に示すように、定着装置60は、回転方向Cに回転駆動する定着ロール(第1の回転体)61、定着ロール61の回転に伴って回転方向Dに回転(従動回転)する定着ベルト(第2の回転体)62、定着ベルト62の内側に配置され、定着ベルト62を定着ロール61に圧接させる圧力部材としての圧力パッド64(ここでは、弾性圧力パッド64bと、高剛性パッド64aにより構成されている)、及びシート状の摺動部材68から主要部が構成されている。
また、用紙Pを定着ロール61から剥離する補助手段として、接触領域Nの下流側に、剥離部材70が設置されている。剥離部材70は、定着ロール61の回転方向Cと対向する向き(カウンタ方向)に、定着ロール61と近接する状態で配置される剥離バッフル71と、剥離バッフル71を保持するホルダ72とで構成されている。
なお、本実施形態に限定されず、圧力部材は、定着ベルト62と定着ロール61とが相対的に加圧されるように配置されていればよい。従って、定着ベルト62側が定着ロール61に加圧されても良く、定着ロール61側が定着ベルト62を介して圧力パッド64によって加圧されても良い。
定着ロール61は、金属製のコア(円筒状芯金)611の周囲に耐熱性の弾性体層612、及び離型層613を積層して構成されている。
コア611の外径及び肉厚は、本実施形態では、通常、外径20mm以上40mm以下であり、例えば、アルミニウム製の場合は1mm以上3mm以下、SUS又は鉄製の場合は0.4mm以上1.5mm以下程度である。
耐熱性の弾性体層612の材料としては、例えば、硬度が15°以上45°以下(JIS−A)程度のシリコーンゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。
離型層613の材料としては、フッ素樹脂が挙げられる。具体的には、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等が挙げられる。また、それらの複合材料、又それらの樹脂にカーボン、アルミナ、硫酸バリウム等のフィラーを配合したものを使用してもよい。離型層613の厚みは、望ましくは5μm以上50μm以下、より望ましくは10μm以上40μm以下である。本実施形態では、厚さ30μmのPFAチューブを被覆している。
定着ロール61の内部には、加熱手段としてのハロゲンヒータ66が配置されている。一方、定着ロール61の表面には温度センサ69が接触して配置されている。画像形成装置100の制御部40(図1参照)は、温度センサ69による温度計測値に基づいてハロゲンヒータ66の点灯を制御し、定着ロール61の表面温度が設定温度(例えば、170℃)を維持するように調整する。
定着ベルト62は、内部に配置された圧力パッド64とベルト走行ガイド63と、さらに図3に示すように、両端部に配置された蛇行防止部材80によって回転自在に支持されている。ベルト走行ガイド63は低摩擦材料で形成され、定着ベルト62の内周面との摺擦抵抗が低減される。また、ベルト走行ガイド63は低熱伝導性材料で形成され、定着ベルト62からの熱伝導を抑制している。定着ベルト62の構造については後述する。
そして、定着ロール61と定着ベルト62は互いの外周面で接触して用紙(P)が供給される接触領域N(押圧部)を形成し、定着ベルト62は接触領域Nにおいて定着ロール61に対して相対的に加圧して配置されている。接触領域Nには、定着入口ガイド56を介し用紙Pが供給される。
なお、接触領域Nに供給する記録媒体は、用紙Pに限られず、例えばプラスチックフィルム等のシートであってもよい。シートとしては、画像が記録される記録媒体に限られるものでなく、種々の用途のシートが用いられる。また、その枚数としては、1枚でもよいし、ラミネートシートを作製する場合のように複数枚であってもよい。
圧力パッド64は、定着ベルト62の内側に配置され、定着ベルト62を介して定着ロール61に押圧され、これにより定着ロール61と定着ベルト62との間で接触領域Nが形成されている。圧力パッド64は、ホルダ65に支持され、弾性圧力パッド(プレニップ用)64bを接触領域Nの入口側に配置し、幅の広い接触領域Nを確保している。また、高剛性パッド(剥離ニップ用)64aを接触領域Nの出口側に配置し、定着ロール61に歪みを与えている。
弾性圧力パッド64bの材料は、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性体や板バネ等が挙げられる。また、定着ロール61の外周面に倣うように凹形状を有している。
高剛性パッド64aの材料は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリイミド、ポリエステル、ポリアミド等の耐熱性樹脂や、それらの樹脂にガラスファイバー等を添加し強化した材料、鉄、アルミニウム、SUS等の金属が挙げられる。
弾性圧力パッド64b及び高剛性パッド64aの定着ベルト62と接する面に摺動部材68が設けられ、定着ベルト62の内周面と圧力パッド64との摺動抵抗を低減している。摺動部材68の材料は、例えば、シンタード成型したPTFE樹脂シート、フッ素樹脂を含浸させたガラス繊維シート、ガラス繊維にフッ素樹脂のフィルムシートを加熱融着して挟み込んだ積層シート等が挙げられる。
なお、圧力パッド64と定着ロール61との間の圧力は、バネ等の部材(図示せず)によって荷重が負荷され、その荷重は、例えば、A4サイズ対応(A4SEF通紙幅対応)の装置で100N以上350N以下、A3サイズ対応(A4LEF通紙幅対応)の装置で150N以上450N以下程度である。
ホルダ65には、定着装置60の長手方向にわたって、潤滑剤塗布部材67が配置されている。潤滑剤塗布部材67は、定着ベルト62の内周面に対して接触するように配置され、アミノ変性シリコーンオイル等の潤滑剤を適量供給する。これにより、定着ベルト62と摺動部材68との摺動部に潤滑剤を供給し、摺動部材68を介した定着ベルト62と圧力パッド65との摺動抵抗がさらに低減される。
また、本実施形態に係る定着装置60は、定着ベルト62の端面に接触し、その蛇行を防止する蛇行防止部材80を備えている。図3は、蛇行防止部材を説明する図である。
図3に示すように、蛇行防止部材80は、支持部801と、フランジ部802と、挿入部803と、を有し、その挿入部803を定着ベルト62の両端部から挿入し、フランジ部802を定着ベルト62が蛇行した際にその端面と突き当たるように一定の距離で離間させた状態で配置される。
定着ベルト62はベルト走行ガイド63の外周面に沿って回転する。また、定着ベルト62は圧力パッド65よって定着ロール61に押圧され、その押圧力による定着ロール61からの摩擦力で従動して回転する。この際、部品寸法のバラツキや接触領域Nを通過する用紙Pの影響を受ける。そして、定着ロール61からの摩擦力が幅方向で不均一になると、定着ベルト62は軸方向に移動する力が働き、いずれかの端部に片寄る、いわゆるベルトウォークが発生する。蛇行防止部材80を備えることにより定着ベルト62の蛇行が抑制される。
なお、蛇行防止部材80は、PPS、PET、PBT、LCP等の耐熱性樹脂や、更に耐久性や摩擦係数を下げるためのフィラーを加えたものによって形成されている。
この構成の定着装置60では、未定着のトナー像を有する用紙Pを定着ロール61と定着ベルト62とが接触する領域Nに通過させるときに、未定着のトナー像を有する面は定着ロール61に、反対側の面は定着ベルト62にそれぞれ接触して加圧されるとともに、ハロゲンヒータ66によって定着ロール61を介して用紙P上の未定着のトナー像が加熱されて用紙Pに定着される。
(定着ベルト)
−−第1実施形態−−
第1実施形態に係る定着ベルト62は、図4及び図5に示すように、管状(円筒形状)の無端ベルトであり、ここでは、内周層となる基層5と、基層5上に配置され、外周層となる表面層3とが接着して構成されている。
−基層−
基層5を構成する材料としては特に限定されず、通常、公知の各種樹脂材料、金属材料等から選択される。
基層5を構成する樹脂材料としては、一般に、エンジニアリングプラスチックと呼ばれるものが適している。エンジニアリングプラスチックとしては、例えば、フッ素樹脂、ポリイミド(PI)(熱硬化性ポリイミド、熱可塑性ポリイミド)、フッ化ポリイミド、ポリアミドイミド(PAI)、ポリベンズイミダゾール(PBI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルフォン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルイミド(PEI)、全芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)等が挙げられる。これらの中でも、ポリイミド、フッ化ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、フッ素樹脂等は、機械的強度、耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性等に優れるので望ましい。
基層5を構成する金属材料としては、例えば、SUS、ニッケル、銅、アルミ等の各種金属が使用される。なお、前述した各種樹脂材料と各種金属材料を積層してもよい。
定着ベルトとしての強度を有するとともに柔軟性を確保するため、基層5の厚さは、通常、20μm以上200μm以下であり、望ましくは40μm以上100μm以下の範囲である。
−表面層−
表面層3は、図4及び図5に示すように、離型性を持つ耐熱性樹脂を含む樹脂組成物で構成された第1の帯状部分4(以下、耐熱性樹脂部4と称する)と、樹脂組成物よりも機械的強度が高い第2の帯状部分6(以下、補強部6と称する)と、を有している。耐熱性樹脂部4と補強部6とは、定着ベルト62の周方向に沿って螺旋状に配置され、且つ、各部の幅方向、すなわち、定着ベルト62の回転軸方向の全体に沿って縞模様を形成するように交互に配置されている。
耐熱性樹脂部4と補強部6との相互の割合は特に限定されないが、表面層の離型性を確保すると共に耐摩耗性を向上させる観点から、耐熱性樹脂部4の幅が、補強部6の幅よりも広いことが望ましい。
具体的には、例えば、離型性を確保すると共に耐摩耗性をより確実に向上させる観点から、1本分の耐熱性樹脂部4と1本分の補強部6の幅を合わせた幅を100%としたときに、耐熱性樹脂部4の幅は60%以上95%以下の範囲で選択することがよい(言い換えれば補強部6の幅は0.5%以上40%以下の範囲で選択することがよい)。
なお、隣接する耐熱性樹脂部4と補強部6を合わせた軸方向の幅は、第1実施形態では、離型性を確保すると共に耐摩耗性をより確実に向上させる観点から、0.1mm以上5mm以下程度の範囲が望ましく、0.5mm以上3mm以下程度の範囲がより望ましい。
ここで、補強部6は、耐熱性樹脂部4を構成する樹脂組成物(離型性を持つ耐熱性樹脂を含む樹脂組成物)よりも機械的強度が高いが(つまり耐熱性樹脂部4よりも機械的強度が高い)、これは、ヤング率(引張り弾性率)が高いことを意味する。なお、樹脂組成物が離型性を持つ耐熱性樹脂以外の材料(充填材や導電剤等)を含む場合には、補強部6はこれらも含む樹脂組成物よりも機械的強度が高いことを意味する。
具体的には、例えば、補強部6は、耐熱性樹脂部4を構成する樹脂組成物よりもヤング率(引張り弾性率)が 300MPa以上(30000MPa以下)高いことがよい。
このヤング率(引張り弾性率)は、JIS K7127(1999)に準じて引張試験を行い、得られた応力・歪曲線の初期ひずみ領域の曲線に接線を引き、その傾きにより求める。測定条件としては、短冊状試験片(幅6mm、長さ130mm)、ダンベル1号、試験速度500mm/分とする。
耐熱性樹脂部4を構成する樹脂組成物に含まれる離型性を持つ耐熱性樹脂としては、耐熱性を有し、さらにトナーに対する離型性に優れるフッ素樹脂が好適である。
フッ素樹脂としては、例えば、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MFA)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロエチルビニルエーテル共重合体(EFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリエチレン−テトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、フッ化ビニル(PVF)等が挙げられる。これらの中でも特に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MFA)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロエチルビニルエーテル共重合体(EFA)又はこれらの変性体は、耐熱性、機械特性等の面から好適である。さらに、フッ素樹脂以外の樹脂としては、フッ化ポリイミド等が挙げられる。
これらの樹脂は、それぞれ単独又は2種以上を組み合わせて使用される。また、耐熱性樹脂の分子量は特に制限はなく、選択すればよい。
耐熱性樹脂部4を構成する樹脂組成物には、トナーに対する離型性を損なわない範囲で各種の充填材を添加してもよい。充填材としては特に限定されず、例えば、公知の無機粉末材料、耐熱樹脂粉末などの中から選択して使用される。充填材の粒径は、平均粒径1μm以上20μm以下程度が望ましく、2μm以上10μm以下の範囲がより望ましい。また、充填材の形状は特に限定されず、不定形、燐片状、針状、繊維状等のものが使用される。これらの中でも不定形がより望ましい。
無機粉末材料としては、例えば、二硫化モリブデン、六方晶窒化硼素、マイカ、グラファイト、タルク、黒鉛等の層状構造を有する潤滑性充填材;酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化ケイ素、酸化セリウム、複合金属酸化物等の金属酸化物;炭化珪素、炭化ホウ素等の炭化物;立方晶窒化硼素、窒化珪素等の窒化物;さらに、ガラス粉末、珪酸アルミ、ホウ酸アルミ、金属粉末、炭素繊維、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、ケイ酸塩化合物等が挙げられる。耐熱性樹脂粉末の耐熱性樹脂としては、例えば、(弗化)ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリベンズイミダゾール、全芳香族ポリエステル系樹脂、変性PTFE、架橋PTFE等が挙げられる。さらに、耐熱性樹脂に無機充填剤をマイクロカプセル化した粉末等を使用してもよい。また、フッ素樹脂との密着性を向上させるために、フッ素系のカップリング剤で表面処理してもよい。
耐熱性樹脂部4を構成する樹脂組成物には、静電オフセットの防止を狙いとして、各種導電剤を添加してもよい。導電剤としては、例えば、以下の電子伝導性系導電剤とイオン伝導性系導電剤が挙げられる。
電子伝導性系導電剤としては、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、ニッケル、銅合金等の金属又は合金;酸化錫、酸化亜鉛、チタン酸カリウム、酸化錫−酸化インジウムや酸化錫−酸化アンチモン複合酸化物等の金属酸化物が挙げられる。
イオン伝電性導電剤としては、スルホン酸塩、アンモニア塩、及び、カチオン系、アニオン系、ノニオン系等の各種の界面活性剤等が挙げられる。
一方、補強部6を構成する材料としては、耐熱性樹脂部4を構成する樹脂組成物よりも機械的強度が高い材料で、耐熱性を有すれば、特に制限はないが、例えば、基層5を構成する樹脂材料と同様に、一般に、エンジニアリングプラスチックと呼ばれる、フッ素樹脂、ポリイミド(PI)(熱硬化性ポリイミド、熱可塑性ポリイミド)、フッ化ポリイミド、ポリアミドイミド(PAI)、ポリベンズイミダゾール(PBI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルフォン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルイミド(PEI)、全芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)等が挙げられる。これらの中でも、ポリイミド、フッ化ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、フッ素樹脂等は、機械的強度、耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性等に優れるので望ましい。
また、補強部6は、樹脂材料に上記充填材を添加して、機械的強度を高めた構成であってもよい。
第1実施形態に係る定着ベルト62は、基層5の全面又は一部にゴム材料を積層してもよい。ゴム材料としては、例えば、ウレタンゴム、エチレン・プロピレンゴム(EPM)、シリコーンゴム、フッ素ゴム(FKM)等が挙げられる。特に、シリコーンゴムは、耐熱性、加工性に優れるので望ましい。ゴム材料の厚さは、例えば30μm以上500μm以下、より限定した範囲では100μm以上300μm以下である。
さらに、定着ベルト62の表面層3以外の層においても、導電性、熱伝導性、絶縁性、剥離性、摺動性、補強等の目的に応じ、各種充填材を添加してもよい。各種添加材としては表面層3に添加されるものを使用してもよい。
なお、第1実施形態に係る定着ベルト62は、主に基層5の上に耐熱性樹脂を主成分とする表面層3を積層した2層構造を有するが、2層構造に限定されない。例えば、図5に示されるように、基層5と表面層3との間に接着層7などの他の層が介在してもよい。さらに、耐熱性樹脂を主成分とする表面層3のみの単層構造であってもよい。また、定着ベルト62は、その材質、形状、大きさ等については特に限定されない。
第1実施形態に係る定着ベルト62を製造する方法は特に限定されないが、例えば、以下の方法によって製造される。
まず、耐熱性樹脂部4形成用と補強部6形成用の2種の塗布液(第1の塗布液、第2の塗布液)を調製する。次に、これら2種の塗布液を、それぞれ塗液吐出口を備えた別々の塗液圧送供給容器に入れる。続いて、これら2個の塗液圧送供給容器を、円筒形状の金型の軸方向に一定の間隔で隣接させて配置し、それぞれの塗液吐出口が、例えば、予め形成されたポリイミド前駆体からなる層の表面近傍に配置されるように塗液圧送供給容器を装着する。
次に、円筒管状の金型を回転させ、金型の軸方向に沿って塗液圧送供給容器を移動しつつ、それぞれの塗液吐出口から第1の塗布液と第2の塗布液を同時に吐出させる。そして、金型に塗布したポリイミド前駆体の表面に、第1の塗布液と第2の塗布液とを、金型の軸方向に対し交互に塗布しつつ、金型をさらに回転し、加熱状態で塗布液を乾燥させる。さらに、加熱処理を行い、ポリイミド前駆体の硬化物からなる基層5上に表面層3を形成する。この製造方法によって、表面層3は、2種の部分(耐熱性樹脂部4、補強部6)が、軸方向に沿って交互に、かつ周方向にぞれぞれ連続して形成される。
なお、上述の製造方法以外の方法として、例えば、円筒形状の金型の表面に第1の塗布液を塗布した後、さらに、その上から第2の塗布液を一定の間隔を空けて塗布することによって表面層を形成してもよい。
ここで、第1実施形態に係る定着ベルト62は、上記構成に限られず、例えば、図6に示すように、それぞれ定着ベルト62の周方向に沿った環状の耐熱性樹脂部4と補強部6とが、これらの幅方向、すなわち、定着ベルト62の軸方向に沿って交互に、かつ、平行に配置されている形態であってもよい。
−−第2実施形態−−
第2実施形態に係る定着ベルト62は、図7及び図8に示すように、管状(円筒形状)の無端ベルトであり、ここでは、内周層となる基層5と、基層5上に配置され、外周層となる表面層3とが接着して構成されている。
第2実施形態に係る定着ベルト62において、表面層3は、図7及び図8に示すように、離型性を持つ耐熱性樹脂を含む樹脂組成物で構成された表面層3であって、樹脂組成物よりも機械的強度が高い帯状部分6(以下、補強部6と称する)が内在したものである。補強部6は、表面層3内部において、定着ベルト62の周方向に沿って螺旋状に配置され、且つ、表面層の幅方向、すなわち、定着ベルト62の回転軸方向に沿って間隔を持って配置されている。
補強部6同士の間隔は、耐摩耗性を向上させる観点から、例えば0.1mm以上5mm以下であることがよい。
また、補強部6の厚みは、表面層3の厚みよりも薄いことがよく、表面層の厚みに対して10%以上90%以下であることがよい。
ここで、補強部6は、表面層3を構成する樹脂組成物(離型性を持つ耐熱性樹脂を含む樹脂組成物)よりも機械的強度が高いが(つまり耐熱性樹脂部4よりも機械的強度が高い)、これは、ヤング率(引張り弾性率)が高いことを意味する。なお、樹脂組成物が離型性を持つ耐熱性樹脂以外の材料(充填材や導電剤等)を含む場合には、補強部6はこれらも含む樹脂組成物よりも機械的強度が高いことを意味する。
具体的には、例えば、補強部6は、表面層3を構成する樹脂組成物よりもヤング率(引張り弾性率)が300MPa以上(30000MPa以下)高いことがよい。
このヤング率(引張り弾性率)は、JIS K7127(1999)に準じて引張試験を行い、得られた応力・歪曲線の初期ひずみ領域の曲線に接線を引き、その傾きにより求める。測定条件としては、短冊状試験片(幅6mm、長さ130mm)、ダンベル1号、試験速度500mm/分とする。
第2実施形態に係る定着ベルト62を製造する方法は特に限定されないが、例えば、以下の方法によって製造される。
まず、表面層3形成用と補強部6形成用の2種の塗布液(第1の塗布液、第2の塗布液)を調製する。次に、補強部6形成用の塗布液を、予め形成されたポリイミド前駆体からなる層の表面に、螺旋状に塗布した後、表面層3形成用の塗布液を、当該ポリイミド前駆体からなる層の全面に塗布する。そして、加熱処理を行い、ポリイミド前駆体の硬化物からなる基層5上に表面層3を形成する。
これら以外は、基層5、樹脂組成物の構成、補強部6の構成等、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
なお、第2実施形態に係る定着ベルト62は、第1実施形態と同様に、螺旋状に配置された補強部6に限られず、図9に示すように、定着ベルト62の周方向に沿った環状の耐熱性樹脂部4と補強部6とが、これらの幅方向、すなわち、定着ベルト162の軸方向に沿って交互に、かつ、平行に配置されている形態であってもよい。
(他の定着装置)
上記第1及び第2実施形態では、定着ベルト62について説明したが、これに限られず、定着ロールに適応した形態であってもよい。本定着ロールを備えた定着装置としては、例えば、電磁誘導方式の定着装置や、その他ロール・ロール加熱定着方式の定着装置が挙げられる。
ここで、図10は、本実施形態に係る定着装置の他の一例として、電磁誘導方式の定着装置の一例を示している。この定着装置200は、図10に示すように、定着ベルト110の一部を加圧するように定着ロール111が配置され、定着ベルト110と定着ロール111との間に接触領域が形成されている。この接触領域において、定着ベルト110は、定着ロール111の周面に沿った形に湾曲する。
定着ロール111は、基材111A上にシリコーンゴム等による弾性体層111Bが形成され、さらに弾性体層111B上に表面層となるフッ素系樹脂等からなる離型層111Cが形成されて構成されている。
定着ベルト110の内側には、定着ロール111と対向する位置に押圧部材113が配置されている。押圧部材113は、金属、耐熱樹脂、耐熱ゴム等からなり、定着ベルト110の内周面に接して局所的に圧力を高めるパッド113Bと、パッド113Bを支持する支持体113Aを有している。
定着ベルト110を中心として定着ロール111と対向する位置には、電磁誘導コイル(励磁コイル)を内蔵した電磁誘導加熱装置112が設けられている。電磁誘導加熱装置112は、電磁誘導コイルに交流電流を印加することにより、発生する磁場を励磁回路で変化させ、定着ベルト110の一部を構成する金属発熱層に渦電流を発生させる。この渦電流が金属発熱層の電気抵抗によって熱(ジュール熱)に変換され、結果的に定着ベルト110の表面が発熱する。なお、電磁誘導加熱装置112の位置は限定されず、例えば定着ベルト110の内側に設置されていてもよい。
定着ベルト110と定着ロール111の一方を回転駆動させて他方を従動させることで、定着ベルト110を矢印B方向に、定着ロール111を矢印C方向にそれぞれ回転させる。そして、未定着のトナー像114を有する記録媒体115を矢印A方向に移動させてトナー像を定着させる。
この電磁誘導加熱方式の定着装置200では、記録媒体115における未定着のトナー像114を有する面とは反対側の面が定着ロール111の外周面と接触して通過する。例えば、電磁誘導加熱方式の定着装置200において、記録媒体115における未定着のトナー像114を有する面とは反対側の面が接触する定着ロール111は、記録媒体115における未定着のトナー像114を有する面と接触する定着ベルト110に比べ、記録媒体の端部による記録媒体搬送方向への摺擦や掘り起こしの力が強く付加されることが多い。このため、この定着ロール111の表面層111Cとして、第1又は第2実施形態を適用した定着ロールを備えると、定着ロール111の表面層111Cにおける記録媒体115の端部による摩耗が効果的に抑制される。
以下、実施例に基づき本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
<画像形成装置による通紙試験>
後述する実施例1、2と比較例1で作製した無端ベルトを、図2に示す定着装置に定着ベルトとして装着し、さらに、この定着装置を図1に示す画像形成装置に取り付け、以下の条件で通紙試験を行った。用紙は富士ゼロックス製C2紙を使用し、画像密度は文字画像で5%とした。
画像形成装置により100,000枚の画像形成を実施し、走行終了後、定着ベルトの表面層の摩耗状態、トナーの固着状態、及び高画像密度(100%)での両面印刷時の裏面(ベルト接触面側)画像への影響を評価した。
定着装置中の定着ロールは、肉厚0.5mm、外径25mmの炭素鋼管の表面上に、シリコーンゴム(信越化学工業株式会社製LSR)を厚さ0.6mm、最外表面層として、厚さ30μmのPFAチューブが一体に被覆されるように、(内径約26.2mmの)金型にPFAチューブ及び炭素鋼管を挿入したのちPFAチューブ及び炭素鋼管の隙間にシリコーンゴムを注入成型することにより成形した。PFAチューブは、PFA(三井・デュポンフロロケミカル株式会社製950HP−Plus)を押し出し成型し、内面をエキシマレーザーにより処理した。
なお、通紙試験に際し、定着ロールと定着ベルトとの接触域の圧力(ニップ圧力)を、通常の1.5倍に増大し、また、定着ベルトの内側に供給するオイル潤滑剤の量は、通常の25%とした。このように、評価条件を厳しい条件とし、定着ベルトの耐摩耗性を評価した。
また、トナーの固着状態は、目視にて評価した。
<表面層の最大摩耗量>
画像形成前の定着ベルトの厚さと100,000枚の画像形成後の厚さをそれぞれ測定し、画像形成前後での厚さ変化量を摩耗量とした。定着ベルトの軸方向に沿って定着ベルトの全長を5mm間隔で測定した。また、周方向の測定位置は90°置きの4ヶ所とした。それらの測定値の中の最大値を表面層の最大摩耗量とした。
なお、表面層の厚さの測定は、(株)フィッシャー・インストルメンツ製の渦電流式膜厚計ISOSCOPE MP30を使用して行った。
(実施例1)
以下の操作に従い、無端ベルトを作製した。先ず、外径30mm、長さ500mmのアルミニウム製の円筒管の表面をブラスト処理により粗面化し、さらに、シリコーン系離型剤を塗布し、200℃で60分間乾燥した。その後、さらに340℃で30分間加熱して焼き付け、表面粗さRaが0.8μmで、表面にシリコーン系離型剤を焼き付けた金型を用意した。
次に、用意した金型の中央部470mmに、フローコーティング(螺旋巻き塗布)法により、粘度120Pa・sに調整したポリイミド前駆体のN−メチルピロリドン溶液(宇部興産株式会社製:商品名UワニスS)を塗布した。次いで、金型を100℃で50分間回転しながら塗布液を乾燥し、塗布したポリイミド前駆体を平滑化した。
一方、フッ素樹脂(PFA)分散溶液(三井・デュポンフロロケミカル株式会社製:商品名945HP−Plus)に、充填材として平均粒径5μmの硫酸バリウム(堺化学株式会社製:商品名BMH−60)を、固形分中の割合が10質量%となるように配合した。
次いで、導電剤としてカーボンブラック(ライオン株式会社製ケッチェンブラック分散溶液)を、固形分中の割合が2質量%となるように配合した。さらに、水及び増粘剤により溶液の粘度を調整し、第1の塗布液を調製した。この塗布液中の全固形分濃度は50質量%であった。
次いで、基材層作製で使用したものと同じポリイミド前駆体のN−メチルピロリドン溶液(宇部興産株式会社製:商品名UワニスS)にN−メチルピロリドンを添加してワニス中の固形分を7%とした第2の塗布液を調製した。
続いて、第1の塗布液と第2の塗布液を、2個の別々の塗液圧送供給容器にそれぞれ入れた。次に、予め表面にポリイミド前駆体を塗布した金型(アルミニウム製円筒管)の軸方向に前記2個の塗液圧送供給容器を隣接させ、且つそれぞれの塗液吐出口(間隔1.2mm)が予め形成されるポリイミド前駆体からなる層の表面近くに配置されるように塗液圧送供給容器を装着した。
次に、円筒管状の金型を回転させ、金型の軸方向に沿って塗液圧送供給容器を移動しつつ、それぞれの塗液吐出口から第1の塗布液と第2の塗布液を同時に吐出させた。そして、金型に塗布したポリイミド前駆体の表面に、第1の塗布液と第2の塗布液とを、金型の軸方向に対しそれぞれ螺旋状に交互に塗布しつつ、金型をさらに回転し、塗布液を80℃で10分間乾燥させた。さらに、380℃で60分間焼成を行い、ポリイミド前駆体を硬化させた。
次いで、金型の表面に形成された被膜を金型表面から取り外し、さらに、両端部を切断して無端ベルトを得た。得られた無端ベルトは、ポリイミド樹脂からなる厚さ85μmの基層と、基層の外周に形成された厚さ25μmの表面層とを有している。また、無端ベルトは、内径30mm、全長352mmである。
得られた無端ベルトの表面は、無端ベルトの幅方向に沿って、幅が1mmで周方向に沿って形成されたフッ素樹脂からなる耐熱性樹脂部(第1の帯状部分)と、幅が0.3mmで周方向に沿って形成されたポリイミドからなる補強部(第2の帯状部分)とが、幅方向に交互に配置されて螺旋状に形成されていた(図4及び図5参照)。
なお、耐熱性樹脂部のヤング率は510MPaであり、補強部のヤング率は6600MPaであった。
このように作製した無端ベルトを定着ベルトとして定着装置に装着し、画像形成装置を使用して通紙試験を行った。なお、定着ベルトと定着ロールとの接触領域を紙が通過する際、未定着のトナー像を有する面とは反対側の面が定着ベルトの外周面と接触するように装着した。結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1と同様にしてアルミニウム製の円筒管からなる金型表面にポリイミド前駆体を塗布し平滑化した。
一方、フッ素樹脂(PFA)分散溶液(三井・デュポンフロロケミカル株式会社製:商品名945HP−Plus)に、充填材として平均粒径5μmの硫酸バリウム(堺化学株式会社製:商品名BMH−60)を、固形分中の割合が10質量%となるように配合した。
次いで、導電剤としてカーボンブラック(ライオン株式会社製ケッチェンブラック分散溶液)を、固形分中の割合が2質量%となるように配合した。さらに、水及び増粘剤により溶液の粘度を調整し、第1の塗布液を調製した。この塗布液中の全固形分濃度は50質量%であった。
次いで、基材層作製で使用したものと同じポリイミド前駆体のN−メチルピロリドン溶液(宇部興産株式会社製:商品名UワニスS)にN−メチルピロリドンを添加してワニス中の固形分を11%とした第2の塗布液を調製した。
続いて、実施例1と同様に第1の塗布液と第2の塗布液を、2個の別々の塗液圧送供給容器にそれぞれ入れた。次に、予め表面にポリイミド前駆体を塗布した金型(アルミニウム製円筒管)の軸方向に前記2個の塗液圧送供給容器を隣接させ、且つそれぞれの塗液吐出口(間隔1.2mm)が予め形成されるポリイミド前駆体の表面近くに配置されるように塗液圧送供給容器を装着した。
次に、円筒管状の金型を回転させ、金型の軸方向に沿って塗液圧送供給容器を移動しつつ、それぞれの塗液吐出口から第1の塗布液と第2の塗布液を同時に吐出させた。そして、金型に塗布したポリイミド前駆体の表面に、第1の塗布液と第2の塗布液とを、金型の軸方向に対しそれぞれ螺旋状に交互に塗布しつつ、金型をさらに回転し、塗布液を80℃で10分間乾燥させた。
但し、実施例1と比較して実施例2においては第2の塗布液を先行して塗布しかつ第2の塗布液に対する第1塗布液の吐出量を多くして、第1の塗布液が第2の塗布液の上をすべて覆うようにした。
さらに、380℃で60分間焼成を行い、ポリイミド前駆体を硬化させた。
次いで、金型の表面に形成された被膜を金型表面から取り外し、さらに、両端部を切断して無端ベルトを得た。得られた無端ベルトは、ポリイミド樹脂からなる厚さ85μmの基層5と、基層の外周に形成された厚さ25μmの表面層とを有している。また、無端ベルトは、内径30mm、全長352mmである。
得られた無端ベルトの表面は、フッ素樹脂からなる表面層に、厚みが20μm、幅が約0.3mmで周方向に沿って形成されたポリイミドからなる補強部が幅方向に間隔1mmを持って螺旋状に内在して形成されていた(図7及び図8参照)。
なお、補強部以外の表面層部位のヤング率は510MPaであり、補強部のヤング率は6600MPaであった。
このように作製した無端ベルトを定着ベルトとして実施例1と同様に定着装置に装着し、画像形成装置を使用して通紙試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において調製した第1の塗布液の一種類のみを使用して、それ以外は実施例1と同様な操作を行い、全面にわたって同じ組成の表面層を有する無端ベルトを作製した。
得られた無端ベルトは、ポリイミド樹脂からなる厚さ70μmの基層と、基層の外周に形成された厚さ25μmの表面層とを有している。また、無端ベルトは、内径30mm、全長352mmである。
得られた無端ベルトの表面は、全面にわたってフッ素樹脂による同じ組成で構成されたものであった。このように作製した無端ベルトを定着ベルトとして実施例1と同様に定着装置に装着し、画像形成装置を使用して通紙試験を行った。結果を表1に示す。
Figure 2011175189
表1に示す結果から、補強部を有する無端ベルト(実施例1、2)では、補強部が無い無端ベルトの場合(比較例1)と比べ、表面の最大摩耗量が効果的に抑制されていることがわかる。また、実施例2では最大磨耗量(用紙端部)では、実施例1に比べ劣っていたものの離型性には優れていることがわかる。
以上、実施形態及び実施例について説明したが、本発明は、上記実施形態及び実施例に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施してもよい。
3 表面層
4 第1の帯状部分(耐熱性樹脂部)
5 基層
6 第2の帯状部分、帯状部分(補強部)
11 感光体ドラム(像保持体の一例)
12 帯電器(帯電手段の一例)
13 レーザー露光器(潜像形成手段の一例)
14 現像器(現像手段の一例)
22 二次転写ロール(転写手段の一例)
60 定着装置
61 定着ロール(回転体の一例)
62 定着ベルト(回転体の一例)
66 ハロゲンランプ(加熱手段の一例)
100 画像形成装置
P 用紙(記録媒体の一例)
N 接触領域

Claims (5)

  1. 離型性を持つ耐熱性樹脂を含む樹脂組成物で構成される第1の帯状部分と、前記樹脂組成物よりも機械的強度が高い第2の帯状部分と、を有する管状の表面層を備え、
    前記第1の帯状部分と前記第2の帯状部分とが、それぞれ前記表面層の周方向に沿って配置され、且つ幅方向に交互に配置されている定着部材。
  2. 離型性を有する耐熱性樹脂を含む樹脂組成物で構成される管状の表面層であって、前記樹脂組成物よりも機械的強度が高い帯状部分が内在する管状の表面層を備え、
    前記帯状部分が、前記表面層の周方向に沿って配置され、且つ幅方向に間隔を持って配置されている定着部材。
  3. 回転駆動する第1の回転体と、
    前記第1の回転体と互いの外周面が接触して配置され、当該第1の回転体の回転に伴って回転する第2の回転体と、
    未定着のトナー像を有する記録媒体を前記第1の回転体と前記第2の回転体とが接触する領域に通過させるときに、前記第1の回転体又は前記第2の回転体を介して前記記録媒体上の未定着のトナー像を加熱する加熱手段と、を備え、
    前記第1の回転体及び前記第2の回転体のうち少なくとも一方の回転体が請求項1又は請求項2に記載の定着部材を含む定着装置。
  4. 前記第1の回転体及び前記第2の回転体のうち一方の回転体のみが前記定着部材を含み、前記定着部材の外周面を前記記録媒体の前記未定着のトナー像を有する面とは反対側の面と接触させる請求項3に記載の定着装置。
  5. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
    前記帯電手段により帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
    前記像保持体の表面に形成された前記潜像をトナーを含む現像剤によって現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記記録媒体に転写された前記トナー像を前記記録媒体に定着させる定着手段であって、請求項3又は請求項4に記載の定着装置を含む定着手段と、
    を備える画像形成装置。
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