JP4137579B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子写真方式の複写機やプリンタ等で記録媒体に転写したトナー像を定着する定着装置及び画像形成装置、特に離型性の向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開昭60−247250号公報
【特許文献2】
特開平10−221991号公報
【特許文献3】
特開2000−125414号公報
電子写真方式を使用した複写機等の画像形成装置で記録紙に転写したトナー像を定着する定着装置には熱ローラ方式の定着装置が多く用いられている。この定着装置は内部に熱源を有し、表面をトナーに対し離型性を有する材料、例えばシリコーンゴムやフッ素樹脂で形成した定着ローラと加圧ローラを圧接回転させ、両ローラの圧接部をなすニップを通過する記録紙上の未定着トナー像を加熱加圧して定着する。この熱ローラ方式の定着装置は、定着ローラの表面と記録紙上のトナー像とが加圧下で接触するため、トナー像を記録紙上に融着する際の熱効率が極めて良好であり、迅速に定着を行なうことができ、高速度電子写真複写機等において非常に有効である。しかしながら、定着ローラ表面とトナー像とが溶融状態で、かつ加圧下で接触するため、トナー像の一部が定着ローラ表面に付着して転移し、次の記録紙を汚すというオフセット現象が生じる。この定着ローラの表面に対してトナーが付着しないようにすることは、熱ローラー定着方式の必須条件の一つとされている。
【0003】
また、フルカラーの場合では、色材の3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンの3色のトナー又はそれに黒色トナーを加えた4色のトナーを用いて色再現を行なうものであり、多色面像を紙上に定着したり、オーバーヘッドプロジェクターシート(OHT)に定着するが、色再現性と透過性を満足しなくてはならない。このためトナー層を充分に溶融し、画像表面を平滑にすることが要求され、オフセットを防止する目的で、定着ローラに例えばシリコーンオイル等を供給しローラ上に均一に被覆する方法が現在の主流となっている。
【0004】
この方法はトナーのオフセットを防止する点では極めて有効であるが、オフセット防止用液体を供給するための装置が必要なため、定着装置が複雑になるという短所を有しており、小型で安価なシステムを設計する上での阻害因子となっている。さらに、プレゼンテーション用としての必要性が増しているオーバーヘッドプロジェクターを利用するトランスペアレンシーフィルム(OHPフィルム)においては、紙と異なりオイル吸収能力が低いため、定着後のOHPフィルム表面のべたつきが問題となっている。このような背景からオイルレス又はオイルの塗布量の少ない定着が可能な定着装置が強く求められている。
【0005】
このため、例えば特許文献1等に示されているように、離型剤として固形シリコーンワニスや高級脂肪酸又は高級アルコール各種ワックス等をトナーに添加することが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらトナーに固形シリコーンワニスや高級脂肪酸又は高級アルコール各種ワックス等の離型剤をある量以上だけ添加すると、現像中に離型剤がトナーから遊離して感光体やキャリアに付着するいわゆるフィルミングやスペントが発生するという短所がある。
また、特に破砕系のトナーでは、トナー表面に現れて離型性に寄与する離型剤の量が添加量に比して少ないため、長期にわたって安定して良質の画像を形成することは困難であった。特に高光沢度の画像が必要な場合には、加圧力を挙げる必要があり、特許文献2に示すように、低加圧力での対応が難しく、また、特許文献3に示すように、重合トナーのようなトナーを用いないと離型性を維持することが困難である。
【0007】
この発明はかかる短所を改善し、少ない離型剤で離型性を確保するとともにオフセットがしにくく、良質な画像を安定して定着することができる定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る定着装置は、熱源を内蔵する定着ローラの未定着現像剤及び固体の離型剤と接触する表面に、熱伝導性を有するフィラー含有量が異なる硬いフッ素樹脂層の領域と柔らかいフッ素樹脂層の領域とを混在させた表面離型層を設け、該表面離型層に圧接した現像剤中のトナーにより前記柔らかいフッ素樹脂層の部分が窪んで微細溝を形成し、この微細溝に軟化した離型剤を入り込ませて毛細管現象により広範囲に広げる。
【0010】
また、表面離型層の表面全面に、記録媒体の移動方向に沿った平行な微細溝を設け、定着ローラに圧接した現像剤の表面に現れた離型剤を定着ローラの柔らかいフッ素樹脂の部分が窪んで形成された微細溝と記録媒体の移動方向に沿った平行な微細溝内に入り込ませて広範囲に広げる。
【0011】
さらに、微細溝表面の現像剤に含浸した離型剤に対するぬれ性の良い部分として親油性粉体を含ませることにより、微細溝に入り込んだ離型剤をより広範囲に広げる。
【0012】
また、表面離型層表面の表面粗さRzを5μm以下することにより、ぬれ性をより高める。
【0013】
この定着装置を画像形成装置に使用することにより、安定した画像を記録媒体に定着することができるとともに、定着ローラの表面が現像剤により汚れることを防ぐ。
【0014】
さらに、この定着装置を使用して、離型剤としてワックス含有の現像剤を用いて画像を形成することにより、良質な画像を安定して形成する。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明のデジタル複写機の構成図である。図に示すように、デジタル複写機1は複写機本体2と原稿自動送り装置(以下、ADFという)3と自動仕分け装置4とを有する。複写機本体2は原稿読取ユニット5と書込ユニット6とエンジン部7と給紙ユニット8を有する。原稿読取ユニット5は光源と複数のミラーを有するキャリッジ9とレンズ10とCCD11及びバッファ12を有し、ADF3で送られた原稿を走査して読み取る。書込ユニット6はレーザ光源やポリゴンミラー等を有し、画像情報を含むレーザビーム13をエンジン部7に出射する。エンジン部7は、画像形成ユニット14と1次転写ユニット15と2次転写ユニット16及び定着ユニット17を有する。画像形成ユニット14は、感光体18の周囲に配置された帯電チャージャ19と書込ユニット5からのレーザビーム13の照射部とシアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)からなるカラー現像部20及びドラムクリーニング部21を有し、帯電チャージャ19で帯電した感光体18上にレーザビーム13で静電潜像を形成し、形成した静電潜像をカラー現像部20で可視化してトナー像を形成する。1次転写ユニット15は中間転写ベルト22と1次転写部23とテンションローラ24と2次転写ローラ25とクリーニング部26及び基準位置センサ27を有し、感光体18に形成されたトナー像を中間転写ベルト22に1次転写する。中間転写ベルト22は、このデジタル複写機1における最大転写紙サイズであるA3よりも大きく形成されており、使用する転写紙がA4サイズ以下の場合には、2面分のトナー像を保持することができる。この中間転写ベルト22は感光体18上のトナー像を1次転写するとき以外は図示しない接離機構によって感光体18表面から離れ、中間転写ベルト22に画像を1次転写するときだけ感光体18表面に圧接される。2次転写ユニット16は中間転写ベルト22に転写されたトナー像を記録紙に2次転写する。定着ユニット17は記録紙に転写されたトナー像を熱と圧力で定着する。給紙ユニット8は複数の給紙カセット28a〜28cと手差トレイ29を有し、記録紙を2次転写ユニット16に送る。
【0016】
ADF3は読み取る原稿を原稿読取ユニット5に送り、原稿読取ユニット5で読み取った原稿を回収する。自動仕分け装置4は複数段の仕分けビン30a〜30nを有し、画像が形成された記録紙を仕分けして排出する。
【0017】
このデジタル複写機1で原稿読取ユニット5で読み取った原稿の画像形成サイクルが始まると、形成する画像が1色の場合は、読み取った原稿の画像データにより感光体18にトナー像を形成し、形成されたトナー像を中間転写ベルト22に1次転写する。2次転写ユニット16は中間転写ベルト22に転写されたトナー像の先端に合わせて給紙された記録紙にトナー像を2次転写する。トナー像を転写した記録紙は定着ユニット17に送られ加熱,加圧して定着される。トナー像が定着された記録紙は自動仕分け装置4に排出される。また、中間転写ベルト22に残留しているトナーはクリーニング部26で回収する。
【0018】
形成する画像が2色以上の場合は、中間転写ベルト22に設けた基準マークを基準位置センサ27で検出したことを基準にして原稿読取ユニッ5で原稿を読み取り、読み取った画像データを画像メモリに格納し、この画像データにより感光体18に第1色目のトナー像を形成し、感光体18に形成したトナー像を中間転写ベルト22に1次転写する。引き続いて画像メモリに格納された画像データにより感光体18に第2色目のトナー像を形成し、感光体18に形成したトナー像を中間転写ベルト22に1次転写する。この感光体18に対する画像形成と中間転写ベルト22に対する1次転写を各色毎に繰り返す。すなわち、2色の画像を形成する場合には中間転写ベルト22を2回転し、フルカラーの画像を形成する場合には中間転写ベルト22を4回転して、各回転毎に感光体18に形成されたトナー像を中間転写ベルト22に1次転写して各色の画像を位置ずれなしに重ね合わせる。所定の色のトナー像を中間転写ベルト22に転写したら、中間転写ベルト22に転写されたトナー像の先端に合わせて給紙された記録紙にトナー像を2次転写し、定着ユニット17で加熱,加圧して定着する。
【0019】
また、基準サイズ例えばA4サイズで縦向きの原稿の画像のトナー像を2面分同時に中間転写ベルト22に転写する2面取りモードのときは、1面目のトナー像を中間転写ベルト22に転写してから中間転写ベルト22の周長と原稿サイズで定まる所定のタイミングをおいて2面目のトナー像を中間転写ベルト22に転写する。フルカラーの画像を形成する場合には中間転写ベルト22を4回転して、各回転毎に感光体18に形成されたトナー像を中間転写ベルト22に1次転写して各色の画像を位置ずれなしに重ね合わせる。所定の色のトナー像を中間転写ベルト22に転写したら、中間転写ベルト22に転写された各トナー像の先端に合わせて給紙された記録紙にトナー像を2次転写し、定着ユニット17で加熱,加圧して定着して、画像が形成された2枚の記録紙を連続的に排出する。このようにして画像形成効率を高めることができる。
【0020】
このデジタル複写機1の定着ユニット17は定着ローラ31と加圧ローラ32を有する。定着ローラ31は、図2の断面図に示すように、ヒータ33を内蔵し、加圧ローラ32とのニップ部で記録紙に転写されたトナー像を加熱加圧して記録紙に定着する。この定着ローラ31はアルミニウム等の金属の芯金34の表面にPAI等のプライマー層等の弾性層35を有し、弾性層35の外面に表面離型層36を積層している。加圧ローラ32もヒータ37を内蔵した芯金38の外面に表面離型層39を有する。この定着ローラ31と加圧ローラ32の温度は温度検出手段40,41で検出されて制御される。そして加圧ローラ32を定着ローラ31に押圧し、記録紙42に転写されたトナー43と固体の離型剤44を加熱加圧して記録紙42に定着してトナー像45を形成する。
【0021】
定着ローラ31の外周面を構成する表面離型層36は、フィラー含有量が異なる少なくとも2種類のフッ素樹脂層、例えば図3の部分拡大断面図に示すように、硬いフッ素樹脂層46と柔かいフッ素樹脂層47が設けられている。この定着ローラ31と加熱ローラ32のニップ部で記録紙42に転写されたトナー43と固体の離型剤44を加熱溶融して記録紙42に定着するとき、図3に示すように、定着ローラ31の表面離型層36にトナー43が圧接すると、圧接したトナー43により柔かいフッ素樹脂層47の部分が窪んで溝48が形成される。この溝48にトナー43の表面に溶融して現れた離型剤44が入り、毛細管現象で広範囲に広がる。したがってトナー43が定着ローラ31の表面に張り付くことを防ぐことができ、安定したトナー像45を記録紙42に定着することができるとともに、定着ローラ31の表面がトナー43により汚れることを防ぐことができる。
【0022】
この定着ローラ31の表面離型層36を形成する硬いフッ素樹脂層46と柔かいフッ素樹脂層47に含有するフィラーとして熱伝導性があるフィラーを使用することにより、表面離型層36の熱分布を良くすることができ、トナー43の表面に現れた離型剤44をより溶かし易くして離型性を向上させることができる。この熱伝導性フィラーとしては、10−3cal/s・cm・℃以上の伝熱係数を有する材料を使用すれば良い。このような材料として、例えばダイヤモンドや銀、銅、アルミニウム、大理石、ガラス等があるが、実用的にはシリカやアルミナ、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、酸化ベリリウムを使用すれば良い。また、ポリイミド系樹脂との複合材において熱伝導を左右する要因としてはフィラーの充填量、形状、サイズ、分散形態等あるが、充填量はポリイミド系樹脂100重量部に対し、0.1〜50重量部が好ましい。充填量が0.1重量部未満であると熱伝導効果が十分発揮できない傾向があり、50重量部を超えると、バインダーとなるポリイミド系樹脂との接着面積が減少し、強度の低下が激しくなる傾向があるためである。
【0023】
また、定着ローラ31の表面離型層36に、図4の斜視図に示すように、円周方向に沿って複数の微細溝49を形成しても良い。このように表面離型層36に微細溝49を形成すると、定着ローラ31の表面離型層36にトナー43が圧接して柔かいフッ素樹脂層47の部分が窪んで形成された溝48と微細溝49の両方に、トナー43の表面に現れた離型剤44が入って毛細管現象で広範囲に広がり、トナー43が定着ローラ31の表面に張り付くことをより確実に防ぐことができる。
【0024】
さらに、定着ローラ31の表面離型層36のぬれ性を向上させると、より定着ローラ31の離型性を高めることができる。そこで、図5の拡大断面図に示すように、定着ローラ31の表面剥離層36に親油性のカーボン粉体50を分散させ、微細溝49を切込みで形成して、微細溝49の表面にカーボン粉体50を露出させると良い。一般に、母材のポリマーにきれいに分散された粉体は、その表面が母材で覆われている。この表面にコランダムなどの硬質粒子により微小溝形状の切れ込みを入れると、表面の母材を残しながら溝の部分で粉体が局部的に表面に現れて露出する。このようにして定着ローラ31の微細溝49に親油性のカーボン粉体50を露出させることにより、微細溝49表面の離型剤に対するぬれ性を高めることができ、トナー43に含まれる離型剤44が微細溝49に入り込んだとき、この離型剤44を定着ローラ31の広い範囲に確実に拡散することができる。
【0025】
この親油性のカーボン粉体50を分散した定着ローラ31の表面離型層36を作製する方法としては、カーボンが分散されたフッ素樹脂粉を静電塗装して、焼結後、研磨剤で切れ込みを入れて作製する方法や、液体分散された含カーボンフッ素樹脂用ディスパージョン液のカーボン濃度を減らしたもので多層塗りを行い、これに切れ込みを入れる方法、またはカーボンが分散されたフッ素樹脂のチューブをプライマー層用いて最上層を形成し、切れ込みを入れる方法などがある。
【0026】
【実施例】
例えば定着ローラ31の表面離型層36として2種類の静電粉体をまぜてフッ素樹脂層を作り、固さが異なる部分を作製した。この硬さが異なる部分は、図6(a)の平面図と(b)の断面図に示すように、PFT(4フッ化エチレン−パークロロアルコキシエチレン共重合樹脂)+ケッチェンブラック3wt%領域51と、PFA+ケッチェンブラック5wt%領域52及び純PFA領域53で形成した。これを粒径の異なるコランダム粒子で研磨を行い、表面粗さRzが2μmと3μmと5μm及び7μMの4種類を作製した。また、比較例としてカーボン5%含有のもので20μmの膜を形成した。
【0027】
この定着ローラ31を使用し、ワックス含有トナーによる未定着ベタ画像を10000枚通し、定着ローラ31の表面のトナー付着量と記録紙42の巻き付きを確認した結果を下記表に示す。
【0028】
【表1】
Figure 0004137579
【0029】
この結果、表面粗さRzで5μm以下であれば、定着ローラ31の表面にトナー43が付着せず、記録紙42の巻き付きもないことが確認できた。
【0030】
また、前記と同様にして表面粗さRzが2μmの定着ローラ31を作製し、加圧ローラ32による加圧力を0.3kgf/cmと0.5kgf/cmと1.0kgf/cmと2.0kgf/cm及び4.0kgf/cmと可変して、トナー43による未定着ベタ画像を10000枚通し、定着ローラ31の表面のトナー付着量と記録紙42の巻き付きを確認した結果を下記表に示す。
【0031】
【表2】
Figure 0004137579
【0032】
上記表に示すように、加圧力が1.0kgf/cm以下では、定着ローラ31の表面にトナー43が付着せず、記録紙42の巻き付きもないが、加圧力が0.5kgf/cm以下でトナー43の定着性が悪く、また、加圧力が2.0kgf/cm以上では、定着ローラ31に対するトナー43の付着が見られた。したがって加圧力を1.0kgf/cm程度に設定することにより、安定したトナー像45を記録紙42に定着することができるとともに、定着ローラ31の表面がトナー43により汚れることを防ぐことができる。
【0033】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、熱源を内蔵する定着ローラの現像剤と接触する表面離型層を、熱伝導性を有するフィラー含有量が異なる硬いフッ素樹脂層の領域と柔らかいフッ素樹脂層の領域とを混在させて構成し、表面離型層に圧接した現像剤により柔かいフッ素樹脂の部分が窪んで溝を形成し、この溝に現像剤の表面に軟化して現れた離型剤を入り込ませて広範囲に広げ、現像剤が定着ローラの表面に貼り付くことを防ぐことができ、安定した画像を記録媒体に定着することができるとともに、定着ローラの表面が現像剤により汚れることを防ぐことができる。
【0034】
また、フィラーとして熱伝導性フィラーを使用し、表面離型層の熱分布を良くすることにより、現像剤の表面に現れた離型剤をより溶かし易くして離型性を向上させることができる。
【0035】
また、表面離型層の表面全面に、記録媒体の移動方向に沿った平行な微細溝を設け、定着ローラに圧接した現像剤の表面に現れた離型剤を定着ローラの柔らかいフッ素樹脂の部分が窪んで形成された微細溝と記録媒体の移動方向に沿った平行な微細溝内に入り込ませて広範囲に広げることにより、離型性をより高めることができる。
【0036】
さらに、微細溝表面の現像剤に含浸した離型剤に対するぬれ性の良い部分は、親油性粉体を含ませることにより、微細溝に入り込んだ離型剤をより広範囲に広げて、離型性を向上させることができる。
【0037】
また、表面離型層表面の表面粗さRzを5μm以下することにより、ぬれ性をより高め、離型剤を安定して広げることができる。
【0038】
また、この定着装置を画像形成装置に使用することにより、安定した画像を記録媒体に定着することができるとともに、定着ローラの表面が現像剤により汚れることを防ぐことができる。
【0039】
さらに、この定着装置を使用して、離型剤としてワックス含有の現像剤を用いて画像を形成することにより、良質な画像を安定して形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のデジタル複写機の構成図である。
【図2】定着ユニットの構成を示す断面図である。
【図3】定着ローラの表面離型層にトナーが圧接した状態を示す部分拡大断面図である。
【図4】定着ローラの微細溝の構成を示す斜視図である。
【図5】定着ローラの表面離型層の微細溝部分を示す拡大断面図である。
【図6】定着ローラの表面離型層の構成図である。
【符号の説明】
1;デジタル複写機、2;複写機本体、3;ADF、4;自動仕分け装置、
5;原稿読取ユニット、6;書込ユニット、7;エンジン部、
8;給紙ユニット、14;画像形成ユニット、15;1次転写ユニット、
16;2次転写ユニット、17;定着ユニット、31;定着ローラ、
32;加圧ローラ、36;表面離型層、46;硬いフッ素樹脂層、
47;柔かいフッ素樹脂層、48;溝、49;微細溝、
50;カーボン粉体。

Claims (6)

  1. 熱源を内蔵する定着ローラと、定着ローラに圧接する加圧ローラとを有し、定着ローラと加圧ローラのニップ部に多色多層又は単色の未定着現像剤と固体の離型剤とを担持した記録媒体を搬送して未定着現像剤を記録媒体に定着する定着装置において、
    前記定着ローラの未定着現像剤及び固体の離型剤と接触する表面に、熱伝導性を有するフィラー含有量が異なる硬いフッ素樹脂層の領域と柔らかいフッ素樹脂層の領域とを混在させた表面離型層を設け、該表面離型層に圧接した現像剤中のトナーにより前記柔らかいフッ素樹脂層の部分が窪んで微細溝を形成することを特徴とする定着装置。
  2. 前記表面離型層の表面全面に、記録媒体の移動方向に沿った平行な微細溝を設けた請求項1記載の定着装置。
  3. 前記微細溝表面には露出した親油性粉体を局部的に有する請求項2記載の定着装置。
  4. 前記表面離型層表面の表面粗さRzは5μm以下である請求項1乃至3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至4のいずれかに記載の定着装置を有し、離型剤としてワックス含有の現像剤を用いて画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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