JP4152223B2 - 定着用回転体と定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着用回転体と定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子写真方式の複写機やプリンタ等で記録媒体に転写したトナー像を定着する定着用回転体と定着装置及び画像形成装置、特に離型性と耐久性の向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開昭60−247250号公報
電子写真方式を使用した複写機等の画像形成装置で記録紙に転写したトナー像を定着する定着装置には熱ローラ方式の定着装置が多く用いられている。この定着装置は内部に熱源を有し、表面をトナーに対し離型性を有する材料、例えばシリコーンゴムやフッ素樹脂で形成した定着ローラと加圧ローラを圧接回転させ、両ローラの圧接部をなすニップを通過する記録紙上の未定着トナー像を加熱加圧して定着する。この熱ローラ方式の定着装置は、定着ローラの表面と記録紙上のトナー像とが加圧下で接触するため、トナー像を記録紙上に融着する際の熱効率が極めて良好であり、迅速に定着を行なうことができ、高速度電子写真複写機等において非常に有効である。しかしながら、定着ローラ表面とトナー像とが溶融状態で、かつ加圧下で接触するため、トナー像の一部が定着ローラ表面に付着して転移し、次の記録紙を汚すというオフセット現象が生じる。この定着ローラの表面に対してトナーが付着しないようにすることは、熱ローラー定着方式の必須条件の一つとされている。
【0003】
また、フルカラーの場合では、色材の3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンの3色のトナー又はそれに黒色トナーを加えた4色のトナーを用いて色再現を行なうものであり、多色面像を紙上に定着したり、オーバーヘッドプロジェクターシート(OHT)に定着するが、色再現性と透過性を満足しなくてはならない。このためトナー層を充分に溶融し、画像表面を平滑にすることが要求され、オフセットを防止する目的で、定着ローラに例えばシリコーンオイル等を供給しローラ上に均一に被覆する方法が現在の主流となっている。
【0004】
この方法はトナーのオフセットを防止する点では極めて有効であるが、オフセット防止用液体を供給するための装置が必要なため、定着装置が複雑になるという短所を有しており、小型で安価なシステムを設計する上での阻害因子となっている。さらに、プレゼンテーション用としての必要性が増しているオーバーヘッドプロジェクターを利用するトランスペアレンシーフィルム(OHPフィルム)においては、紙と異なりオイル吸収能力が低いため、定着後のOHPフィルム表面のべたつきが問題となっている。このような背景からオイルレス又はオイルの塗布量の少ない定着が可能な定着装置が強く求められている。
【0005】
このため、例えば特許文献1等に示されているように、離型剤として固形シリコーンワニスや高級脂肪酸又は高級アルコール各種ワックス等をトナーに添加することが提案されている。また、定着ローラの外表面にペルフルオロアルコキシふっ素樹脂PFAやポリ4ふっ化エチレンPTFEや4ふっ化エチレン6ふっ化プロピレン共重合体FEPといったふっ素樹脂等の高離型を有する材料を形成してオフセットを防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらトナーに固形シリコーンワニスや高級脂肪酸又は高級アルコール各種ワックス等の離型剤をある量以上を添加すると、現像中に離型剤がトナーから遊離して感光体やキャリアに付着するいわゆるフィルミングやスペントが発生するという短所がある。
【0007】
また、定着ローラの表面にふっ素樹脂等で離型層を形成すると、純粋なふっ素樹脂は耐摩耗性に関してそれ程強靭さを備えておらず、寿命が短いという不具合がある。この耐摩耗性は、窒化ケイ素や窒化アルミ,アルミナ,シリカ,カーボン,マイカ,2硫化モリブデン等の比較的高い硬度を持つ無機充填剤を混入することにより向上できるが、無機充填剤の混入量が少ないと耐摩耗性向上の効果が充分でなく、無機充填剤の混入量を増加させると離型性や表面の平滑性が悪くなり、オフセット防止効果が低下してしまうという短所がある。
【0008】
この発明はかかる短所を改善し、少ない離型剤で離型性を確保してオフセットが生じることを防ぐとともに耐磨耗性を向上して、良質な画像を安定して定着することができる定着用回転体と定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明の定着用回転体は、基体表面に弾性層を被覆し、弾性層の表面に離型層を有し、内部に設けられた熱源により加熱して記録媒体に転写された現像剤を記録媒体に定着する定着用回転体において、離型層を、基体側離型層と表面離型層の2層で形成し、基体側離型層を耐磨耗性が高いPFAで形成し、前記表面離型層を溶融流動性が高いFEPで形成し、基体側離型層と表面離型層の界面を微細な山谷構造にし、記録媒体に転写された現像剤像を定着したとき、表面離型層のFEPで現像剤に対する離型性を高めてオフセットが生じることを防ぐ。また、大量の記録媒体を通紙して、表面離型層のFEPが磨耗しても、微細な山谷構造をした基体側離型層のPFAの一部が表面に現れて耐磨耗性を高める。さらに、基体側離型層のPFAの一部が表面に現れても、表面離型層のFEPの大部分が残っているから離型性を保つ。
【0010】
また、基体側離型層を形成するPFAに無機充填剤を充填して、溶融流動性をより低くして基体側離型層と表面離型層の界面の微細な山谷構造を深くする。
【0011】
さらに、基体側離型層を形成するPFAの平均粒径を10〜30μmとし、表面離型層を形成するFEPの平均粒径をPFAの平均粒径より小さくして、基体側離型層と表面離型層の界面の微細な山谷構造を安定して形成する。
【0012】
また、基体を金属からなるローラで形成し、前記2層構造の離型層を、ローラを保持する軸受部まで形成し、ローラの回転に対する負荷を低減する。
【0013】
この発明の定着装置は、前記定着用回転体を有し、良質な画像を長期間定着するすることを特徴とする。
【0014】
この発明の画像形成装置は、前記定着装置を有し、良質な画像を長期間形成することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明のデジタル複写機の構成図である。デジタル複写機1は複写機本体2と原稿自動送り装置(以下、ADFという)3と自動仕分け装置4とを有する。複写機本体2は原稿読取ユニット5と書込ユニット6とエンジン部7と給紙ユニット8を有する。原稿読取ユニット5は光源と複数のミラーを有するキャリッジ9とレンズ10とCCD11及びバッファ12を有し、ADF3で送られた原稿を走査して読み取る。書込ユニット6はレーザ光源やポリゴンミラー等を有し、画像情報を含むレーザビーム13をエンジン部7に出射する。エンジン部7は、画像形成ユニット14と1次転写ユニット15と2次転写ユニット16及び定着ユニット17を有する。画像形成ユニット14は、感光体18の周囲に配置された帯電ローラ19と書込ユニット5からのレーザビーム13の照射部とシアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)からなるカラー現像部20及びドラムクリーニング部21を有し、感光体18に微小間隙をおいて配置された帯電ローラ19で帯電した感光体18上にレーザビーム13で静電潜像を形成し、形成した静電潜像をカラー現像部20で可視化してトナー像を形成する。1次転写ユニット15は中間転写ベルト22と1次転写部23とテンションローラ24と2次転写ローラ25とクリーニング部26及び基準位置センサ27を有し、感光体18に形成されたトナー像を中間転写ベルト22に1次転写する。中間転写ベルト22は、このデジタル複写機1における最大転写紙サイズであるA3よりも大きく形成されており、使用する転写紙がA4サイズ以下の場合には、2面分のトナー像を保持することができる。この中間転写ベルト22は感光体18上のトナー像を1次転写するとき以外は図示しない接離機構によって感光体18表面から離れ、中間転写ベルト22に画像を1次転写するときだけ感光体18表面に圧接される。2次転写ユニット16は中間転写ベルト22に転写されたトナー像を記録紙に2次転写する。定着ユニット17は記録紙に転写されたトナー像を熱と圧力で定着する。給紙ユニット8は複数の給紙カセット28a〜28cと手差トレイ29を有し、記録紙を2次転写ユニット16に送る。
【0016】
ADF3は読み取る原稿を原稿読取ユニット5に送り、原稿読取ユニット5で読み取った原稿を回収する。自動仕分け装置4は複数段の仕分けビン30a〜30nを有し、画像が形成された記録紙を仕分けして排出する。
【0017】
このデジタル複写機1で原稿読取ユニット5で読み取った原稿の画像形成サイクルが始まると、形成する画像が1色の場合は、読み取った原稿の画像データにより感光体18にトナー像を形成し、形成されたトナー像を中間転写ベルト22に1次転写する。2次転写ユニット16は中間転写ベルト22に転写されたトナー像の先端に合わせて給紙された記録紙にトナー像を2次転写する。トナー像を転写した記録紙は定着ユニット17に送られ加熱,加圧して定着される。トナー像が定着された記録紙は自動仕分け装置4に排出される。また、中間転写ベルト22に残留しているトナーはクリーニング部26で回収する。
【0018】
形成する画像が2色以上の場合は、中間転写ベルト22に設けた基準マークを基準位置センサ27で検出したことを基準にして原稿読取ユニッ5で原稿を読み取り、読み取った画像データを制御部100の中央制御部101に送るとともに画像メモリ102に格納する。中央制御部101は送られた画像データにより感光体18に第1色目のトナー像を形成し、感光体18に形成したトナー像を中間転写ベルト22に1次転写する。引き続いて中央制御部101は画像メモリ102に格納された画像データにより感光体18に第2色目のトナー像を形成し、感光体18に形成したトナー像を中間転写ベルト22に1次転写する。この感光体18に対する画像形成と中間転写ベルト22に対する1次転写を各色毎に繰り返す。すなわち、2色の画像を形成する場合には中間転写ベルト22を2回転し、フルカラーの画像を形成する場合には中間転写ベルト22を4回転して、各回転毎に感光体18に形成されたトナー像を中間転写ベルト22に1次転写して各色の画像を位置ずれなしに重ね合わせる。所定の色のトナー像を中間転写ベルト22に転写したら、中間転写ベルト22に転写されたトナー像の先端に合わせて給紙された記録紙にトナー像を2次転写し、定着ユニット17で加熱,加圧して定着する。
【0019】
このデジタル複写機1の定着ユニット17は定着ローラ31と加圧ローラ32を有する。定着ローラ31は、図2の断面図に示すように、ヒータ33を内蔵し、加圧ローラ32とのニップ部で記録紙34に転写されたトナー像35を加熱加圧して記録紙34に定着する。トナー像35を定着後の記録紙34は分離爪36によって定着ローラ31の表面から剥離されて所定の方向に取り出される。この定着ローラ31を加熱するとき例えばサーミスタ等の温度センサ37で定着ローラ31の表面温度を検出してヒータ33に対する通電を制御する。定着ローラ31の表面に付着したトナーはクリーニング手段38で除去される。
【0020】
定着ローラ31は、アルミニウム等の金属ローラの基体39の表面に例えばシリコーンゴムからなる弾性層40が被覆され、弾性層40の表面にふっ素樹脂からなる離型層41が被覆されている。基体39の内面はヒータ33の熱を吸収しやすくするために黒体塗装しても良い。また、弾性層40はフルカラー用の定着ローラ31に使われているが、モノクロ用の場合使用しない場合がある。また、基体39と弾性層40の間と、弾性層40と離型層41の間には必要に応じて接着層を設けても良い。
【0021】
離型層41は、図3の部分拡大断面図の(a)に示すように、基体側離型層41aと表面離型層41bの2層から形成されている。基体側離型層41aはペルフルオロアルコキシふっ素樹脂PFAで形成され、表面離型層41bは例えば4ふっ化エチレン6ふっ化プロピレン共重合体FEPで形成されている。この基体側離型層41aと表面離型層41bの界面は微細な山谷構造をしており、表面離型層41bの表面は平滑面となっている。基体側離型層41aを形成するPFAは表面離型層41bを形成するFEPより離型性と溶融時の流動性はより低いが、耐摩耗性はFEPより高い。また、表面離型層41bを形成するFEPは溶融流動性が高いため、FEPを塗装した後に焼成しただけで平滑面が得られ、PFAのように研磨等の平滑化加工を必要としないという利点を有する。
【0022】
このように定着ローラ31の離型層41を基体側離型層41aと表面離型層41bの2層で形成し、基体側離型層41aを耐磨耗性を有するPFAで形成し、表面離型層41bを離型性が良いFEPで形成し、かつ基体側離型層41aと表面離型層41bの界面は微細な山谷構造にすることにより、記録紙34に転写されたトナー像35を加熱加圧して定着したときに、定着ローラ31のトナーに対する離型性を高めてオフセットが生じることを防ぐことができる。また大量の記録紙34を通紙して、表面離型層41bのFEPが磨耗しても、微細な山谷構造をした基体側離型層41aのPFAの一部が表面に現れて耐磨耗性を高めることができる。また、基体側離型層41aのPFAの一部が表面に現れても、表面離型層41bのFEPの大部分が残っているから離型性を保つことができる。
【0023】
また、基体側離型層41aと表面離型層41bの2層で形成した離型層41を、図4の側面図の(b)に示すように、通紙幅Wの範囲でなく、(a)に示すように定着ローラ31を保持する滑り軸受42の範囲W1まで設けることにより、定着ローラ31と滑る軸受42との間の摩擦を小さくすることができ、定着ローラ31を回転するモータの負荷を小さくすることができる。また、定着ローラ31の滑る軸受42との接触面の磨耗を小さくして、長時間安定して使用することができる。
【0024】
次に、定着ローラ31の製造方法について図5の断面図を参照して説明する。基体39の表面にプライマーを塗布した後、シリコーンゴムを被覆して弾性層40を形成する。この弾性層40の表面にプライマーを塗布し、その上に基体側離型層41aを形成する平均粒径が10〜30μmのPFAを塗装し、その後、表面離型層41bを、PFAの平均粒径より小さく、例えば10μm以下の平均粒径のFEPを塗装して焼成して離型層41を形成する。このPFAとFEPの塗装はスプレー塗装や静電粉体塗装で行えば良い。この離型層41を形成するとき、PFAはFEPよりも溶融流動性が低いため、焼成後、PFAは粒状を保ち、このPFAの隙間をFEPが埋めて、図3に示すように、基体側離型層41aと表面離型層41bの界面を山谷構造にすることができる。この界面の山谷構造を形成するために、PFAの平均粒径を10〜30μmにすることが望ましく、また、焼成後に平滑加工を行わず平滑な表面を得るためにはFEPの平均粒径を10μm以下にすることが望ましい。
【0025】
また、定着ローラ31の離型層41を形成するとき、PFAに無機充填剤、例えば窒化ケイ素や窒化アルミ,アルミナ,シリカ,カーボン,マイカ又は2硫化モリブデンのいずれかを充填することにより、溶融流動性をPFA単体より低くすることができ、基体側離型層41aと表面離型層41bの界面を山谷構造をより深くすることができる。
【0026】
この定着ローラ31をデジタル複写機1に使用してオフセットと耐磨耗性を評価した結果と、比較例として離型層41にFEPの1層を設けた場合と、離型層41にPFAの1層を設けた場合及びPFAにシリカを充填したPFAを1層設けた場合のオフセットと耐磨耗性を評価した結果を下記表に示す。下記表において、本発明1は離型層41をPFAの基体側離型層41aとFEPの表面離型層41bで形成した場合、本発明2〜本発明8はPFAにカーボン,マイカ,2硫化モリブデン,窒化アルミ,窒化ケイ素,アルミナ,シリカをそれぞれ充填して基体側離型層41aを形成した場合を示す。離型性は罫線状オフセットチャートを連続100枚通紙して評価し耐摩耗性は20000枚通紙を行ない、表面の削れ量により評価した。
【0027】
【表1】
Figure 0004152223
【0028】
前記表に示す離型性の評価結果の2重丸印はオフセットなしで、定着ローラ31の汚れなしの場合、丸印は実用上問題となるオフセットなして、定着ローラ31の汚れなしの場合、三角印は実用上問題となるオフセットはないが定着ローラ31に汚れがある場合、ばつ印は実用上問題となるオフセットがある場合を示す。また、耐摩耗性の評価結果は、丸印は定着ローラ31に疵がないか、摩耗と疵はめられるが、画像上問題ない場合、三角印はハーフトーン画像で軽微な疵が発生した場合、ばつ印は定着ローラ31に疵等が発生して画像スジ等の欠陥が認められた場合を示す。前記表に示すように、本発明の場合はいずれも比較例と比べて定着ローラ31の寿命を長くすることができるとともに良質な画像を安定して形成することができた。
【0029】
前記説明では定着ユニット17に定着ローラ31を使用した場合について示したが、図6の構成図に示すように、加熱ローラ43と駆動ローラ44に巻き回された定着ベルト45を、図3(b)の部分断面図に示すように、ポリイミドや金属箔のエンドレスベルト基体46の表面に弾性層40と離型層41を形成し、離型層41を、PFA又は無機充填剤を充填したPFAの基体側離型層41aとFEPの表面離型層41bの2層で形成し、基体側離型層41aと表面離型層41bの界面を微細な山谷構造にすることにより、定着ベルト45のオフセットを防止して寿命を長くすることができる。
【0030】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、定着用回転体の離型層を、基体側離型層と表面離型層の2層で形成し、基体側離型層を耐磨耗性が高いPFAで形成し、前記表面離型層を溶融流動性が高いFEPで形成し、基体側離型層と表面離型層の界面を微細な山谷構造にすることにより、記録媒体に転写された現像剤像を定着したとき、表面離型層のFEPで現像剤に対する離型性を高めてオフセットが生じることを防ぐことができる。また、大量の記録媒体を通紙して、表面離型層のFEPが磨耗しても、微細な山谷構造をした基体側離型層のPFAの一部が表面に現れて耐磨耗性を高めることができる。さらに、基体側離型層のPFAの一部が表面に現れても、表面離型層のFEPの大部分が残っているから離型性を保つことができる。
【0031】
また、基体側離型層を形成するPFAに無機充填剤を充填することにより、基体側離型層の溶融流動性をより低くして基体側離型層と表面離型層の界面の微細な山谷構造を深くすることができ、長期間安定して離型性を保つことができる。
【0032】
さらに、基体側離型層を形成するPFAの平均粒径を10〜30μmとし、表面離型層を形成するFEPの平均粒径をPFAの平均粒径より小さくすることにより、基体側離型層と表面離型層の界面の微細な山谷構造を安定して形成し、離型性と体磨耗性を高めることができる。
【0033】
また、基体を金属からなるローラで形成し、2層構造の離型層を、ローラを保持する軸受部まで形成し、ローラの回転に対する負荷を低減するとともに、ローラの軸受部における磨耗を低減することができる。
【0034】
この定着用回転体を定着装置に使用することにより、良質な画像を長期間定着するすることができる。
【0035】
また、この定着装置を電子写真方式の画像形成装置に使用することにより、良質な画像を長期間形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のデジタル複写機の構成図である。
【図2】定着ユニットの構成を示す断面図である。
【図3】離型層の構成を示す部分断面図である。
【図4】離型層の範囲を示す側面図である。
【図5】離型層の製造方法を示す部分断面図である。
【図6】他の定着ユニットの構成図である。
【符号の説明】
1;デジタル複写機、2;複写機本体、3;ADF、4;自動仕分け装置、
5;原稿読取ユニット、6;書込ユニット、7;エンジン部、
8;給紙ユニット、14;画像形成ユニット、15;1次転写ユニット、
16;2次転写ユニット、17;定着ユニット、18;感光体、
31;定着ローラ、39;基体、40;弾性層、41;離型層、
41a;基体側離型層、41b;表面離型層。

Claims (6)

  1. 基体表面に弾性層を被覆し、弾性層の表面に離型層を有し、内部に設けられた熱源により加熱して記録媒体に転写された現像剤を記録媒体に定着する定着用回転体において、
    前記離型層を、基体側離型層と表面離型層の2層で形成し、前記基体側離型層を耐磨耗性が高いPFAで形成し、前記表面離型層を溶融流動性が高いFEPで形成し、基体側離型層と表面離型層の界面を微細な山谷構造にしたことを特徴とする定着用回転体。
  2. 前記基体側離型層を形成するPFAに無機充填剤を充填した請求項1記載の定着用回転体。
  3. 前記基体側離型層を形成するPFAの平均粒径を10〜30μmとし、前記表面離型層を形成するFEPの平均粒径をPFAの平均粒径より小さくした請求項1又は2に記載の定着用回転体。
  4. 前記基体を金属からなるローラで形成し、前記2層構造の離型層を、ローラを保持する軸受部まで形成した請求項1乃至3のいずれかに記載の定着用回転体。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の定着用回転体を有することを特徴とする定着装置。
  6. 請求項5に記載の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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