JP2011175025A - 近接走査露光装置及び基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】配向膜の光配向処理を効率的に行うことができる近接走査露光装置及び基板の製造方法を提供する。
【解決手段】近接走査露光装置1の照射部14は、光源41から照射された露光用光ELを反射部46、47で2方向に分岐させ、それぞれ異なる2方向から、1枚のマスクMに形成された第1のパターンP1、及び第2のパターンP2に照射して基板Wを露光する。
【選択図】図4

Description

本発明は、近接走査露光装置及び基板の製造方法に関する。
従来、液晶表示素子の製造に不可欠な液晶配向処理として、メカニカルラビング法が一般に行われていたが、ラビングの際に発生する塵による汚染や、摩擦によってTFT基板に与える静電ダメージなどの問題があった。このようなメカニカルラビング法の問題に対処するため、メカニカルラビング法に代えて、非接触液晶配向方法である光配向技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この光配向技術は、透明基板上に配向膜を形成した後、露光用光である偏光紫外線を照射して、配向膜に液晶配向の方向性とプレチルト角とを与える技術であり、配向膜の微細領域に液晶配向を行うことにより、視野角の改善を図っている。
具体的には、図8(a)に示すように、TFTアレイ側基板50の各絵素53を略中間の仮想線54で二分して形成される第1露光部51、及び第2露光部52に、絵素53の法線Nに対して所定の角度aだけ傾斜する互いに異なる方向から紫外線を照射して配向膜の光配向処理を行う。また、カラーフィルタ側基板60の配向膜の光配向処理は、図8(b)に示すように、TFTアレイ側基板50と貼り合わせたとき、TFTアレイ側基板50の仮想線54に対して直交し、カラーフィルタ側基板60の各絵素63を略中間の仮想線64で二分して形成される第1露光部61、及び第2露光部62に、絵素63の法線Nに対して所定の角度aだけ傾斜する互いに異なる方向から紫外線を照射して光配向処理を行う。そして、このようにそれぞれ光配向処理が施された基板50、60同士を貼り合わせて液晶パネルを構成する。これにより、図8(c)に示すように、両基板50、60の間に充填される液晶分子は、基板50、60の各露光部51、52、61、62に施された配向処理の向き、すなわち紫外線の照射方向に従って配向し、各絵素53、63内には、液晶分子の配向の向きが互いに異なる複数のドメイン領域が形成されて、視野角が改善される。
特開2007−240702号公報
ところで、従来の露光装置として、マスクを保持する複数のマスク保持部を千鳥状に二列配置し、基板を一方向に移動させながら、1つのマスクに対して一方向から紫外線を照射して露光を行う近接走査露光装置がある。この近接走査露光装置を用いて、TFTアレイ側基板50及びカラーフィルタ側基板60の各絵素53、63を分割した各露光部51、52、61、62に、それぞれ異なる方向から紫外線を照射するには、2台の露光装置を使用するため、多数のマスクが必要となり、設備費用や、タクトタイムが長くなることによる製造コスト増大の問題があり、配向膜の光配向処理を更に効率的に行うことができる露光装置が求められていた。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、配向膜の光配向処理を効率的に行うことができる近接走査露光装置及び基板の製造方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) マスクを保持するマスク保持部と、前記マスク保持部の上方に配置され、露光用光を照射する照射部と、基板を保持して所定の方向に搬送可能な基板搬送機構とを備え、前記基板を搬送しながら前記マスクのパターンを前記基板に露光する近接走査露光装置であって、
前記マスクのパターンは、それぞれ異なる少なくとも第1及び第2のパターンを備え、
前記照射部は、前記第1及び第2のパターンにそれぞれ異なる方向から前記露光用光を同時に照射して前記基板に前記第1及び第2のパターンを露光することを特徴とする近接走査露光装置。
(2) 前記基板の配向膜は、各絵素内において、前記基板の搬送方向に沿う仮想線により前記搬送方向と直交する方向に分割された第1露光部と第2露光部とを有し、
前記第1露光部には、前記マスクの前記第1のパターンが露光転写され、前記第2露光部には、前記マスクの前記第2のパターンが露光転写されることを特徴とする(1)に記載の近接走査露光装置。
(3) 前記照射部は、光源から照射された光を2つの方向に分岐させて、前記マスクの法線に対して傾斜する互いに異なる第1及び第2の方向から前記マスクの第1及び第2のパターンにそれぞれ照射する反射部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の近接走査露光装置。
(4) 前記マスクの前記第1のパターンは、前記露光用光を透過させて前記第1露光部に照射可能な複数の第1露光窓を有し、
前記マスクの前記第2のパターンは、前記露光用光を透過させて前記第2露光部に照射可能な複数の第2露光窓を有し、
前記照射部は、前記マスクの法線に対して傾斜する第1の方向から前記マスクの第1のパターンに照射された前記露光用光のうち、前記第1露光窓間の遮光部で反射された反射光を、前記マスクの法線に対して傾斜する第1の方向と異なる第2の方向に変換して前記マスクの第2のパターンに照射する照射方向変換部を備えることを特徴とする(2)に記載の近接走査露光装置。
(5) 互いに異なる第1及び第2のパターンを備えるマスクを保持するマスク保持部と、前記マスク保持部の上方に配置され、露光用光を照射する照射部と、基板を保持して所定の方向に搬送可能な基板搬送機構とを備える近接走査露光装置を用いて、各絵素内において、対向する2辺の略中間を通る仮想線により分割される第1露光部と第2露光部とを有する前記基板の配向膜に光配向処理を施す基板の製造方法であって、
前記照射部が前記第1のパターンに前記露光用光を照射して、前記基板の第1露光部に前記第1のパターンを露光する工程と、
前記照射部が前記第2のパターンに前記露光用光を第1のパターンの照射方向と異なる方向から前記第1のパターンへの照射と同時に照射して、前記基板の第2露光部に前記第2のパターンを露光する工程と、
を有することを特徴とする基板の製造方法。
本発明の近接走査露光装置によれば、マスクは、それぞれ異なる第1及び第2のパターンを備えており、照射部が、それぞれ異なる方向から第1及び第2のパターンに露光用光を同時に照射して基板に第1及び第2のパターンを露光するようにしたので、異なる方向からの露光用光によって、第1及び第2のパターンを基板に同時に露光することができ、従来の装置と比較して、光配向処理工数が半減すると共に、必要マスク数も半減する。これにより、光配向処理を効率的に行って、設備費用や製造コストを抑制することができる。
また、本発明の基板の製造方法によれば、各絵素内において、対向する2辺の略中間を通る仮想線により分割される第1露光部と第2露光部とを有する基板の配向膜に光配向処理を施す際、照射部がマスクの第1のパターンに露光用光を照射して、基板の第1露光部に第1のパターンを露光する工程と、照射部がマスクの第2のパターンに露光用光を第1のパターンの照射方向と異なる方向から第1のパターンへの照射と同時に照射して、基板の第2露光部に第2のパターンを露光する工程と、を備える。これにより、1枚のマスクによって、各絵素内において分割された2つの露光部に、配向方向が互いに異なる光配向処理を施すことができ、この基板を用いた液晶表示素子の視野角を改善することができる。
本発明の近接走査露光装置の全体斜視図である。 図1における近接走査露光装置の照射部を取り外した状態で示す平面図である。 図1における近接走査露光装置の正面図である。 本発明の第1実施形態の照射部の構成図である。 図1における近接走査露光装置により基板が露光される工程を示し、(a)は側面図、(b)は平面図である。 図1における近接走査露光装置で用いられるマスクのパターンを示す平面図である。 (a)は、本発明の第2実施形態の照射部の構成図であり、(b)は第2実施形態で用いられるマスクのパターンを示す平面図である。 光配向処理されたTFTアレイ側基板とカラーフィルタ側基板が貼り合わされる状態を示し、(a)はTFTアレイ側基板の絵素に照射される光の照射方向、(b)はカラーフィルタ側基板の絵素に照射される光の照射方向、(c)は貼り合わされたTFTアレイ側基板とカラーフィルタ側基板の絵素の拡大図である。
以下、本発明に係る近接走査露光装置及び基板の製造方法の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
先ず、本実施形態の近接走査露光装置1の構成について概略説明する。図1から図3に示すように、本実施形態の近接走査露光装置1は、基板(例えば、液晶ディスプレイ用基板としてのカラーフィルタ基板)Wを浮上させて支持すると共に、所定方向(図1のX方向)に搬送する基板搬送機構10と、複数のマスクMをそれぞれ保持し、所定方向と交差する方向(図1のY方向)に沿って千鳥状に二列配置された複数(図1に示す実施形態において、左右それぞれ6個)のマスク保持部11と、複数のマスク保持部11をそれぞれ駆動する複数のマスク駆動部12と、複数のマスク保持部11の上部にそれぞれ配置されて露光用光を照射する複数の照射部14と、近接走査露光装置1の各作動部分の動作を制御する制御部15と、を主に備える。
基板搬送機構10は、基板WをX方向に搬送する領域、即ち、複数のマスク保持部11の下方領域、及びその下方領域からX方向両側に亘る領域に設けられた浮上ユニット16と、基板WのY方向一側(図2において上辺)を保持してX方向に搬送する基板駆動ユニット17とを備える。浮上ユニット16は、複数のフレーム19上にそれぞれ設けられた排気のみ或いは排気と吸気を同時に行なう複数のエアパッド20を備える。
基板駆動ユニット17は、図2に示すように、浮上ユニット16によって浮上、支持された基板Wの一端を保持する吸着パッド22を備え、モータ23、ボールねじ24、及びナット(図示せず)からなるX方向搬送機構であるボールねじ機構25によって、ガイドレール26に沿って基板WをX方向に搬送する。なお、図3に示すように、複数のフレーム19は、地面にレベルブロック18を介して設置された装置ベース27上に他のレベルブロック28を介して配置されている。また、基板Wは、ボールねじ機構25の代わりに、リニアサーボアクチュエータによって搬送されてもよい。
図3に示すように、マスク駆動部12は、フレーム(図示せず)に取り付けられ、マスク保持部11をX方向に沿って駆動するX方向駆動部31と、X方向駆動部31の先端に取り付けられ、マスク保持部11をZ方向(X,Y方向からなる水平面の鉛直方向)に駆動するZ方向駆動部34と、Z方向駆動部34の先端に取り付けられ、マスク保持部11をY方向に沿って駆動するY方向駆動部32と、Y方向駆動部32の先端に取り付けられ、マスク保持部11をX方向周りに回転駆動するα方向駆動部35とが設けられている。
これにより、α方向駆動部35の先端に取り付けられたマスク保持部11に保持されるマスクMは、マスク駆動部12によってX,Y,Z,α方向に駆動可能である。なお、X,Y,Z,α方向駆動部31,32,34,35の配置の順序は、適宜変更可能である。マスク駆動部12は、後述するラインカメラ39によって撮像された基板WのパターンとマスクMのマークに基づいて、マスクMと基板Wとの相対的なズレを補正する。なお、マスク駆動部12は、マスク保持部11をθ方向(X,Y方向からなる水平面の法線回り)に回転駆動するθ方向駆動部を有するものであってもよい。
また、図2に示すように、Y方向に沿ってそれぞれ直線状に配置された上流側及び下流側の各マスク保持部11a,11b間には、各マスク保持部11のマスクMを同時に交換可能なマスクチェンジャ2が配設されている。マスクチェンジャ2により搬送される使用済み或いは未使用のマスクMは、マスクストッカ3,4との間でマスクローダー5により受け渡しが行なわれる。なお、マスクストッカ3とマスクチェンジャ2とで受け渡しが行なわれる間にマスクプリアライメント機構6(図1参照)によってマスクMのプリアライメントが行なわれる。
マスク保持部11の上部に配置される照射部14は、マスクMの法線Nに対して互いに異なる方向に傾斜する第1及び第2の方向から、紫外線を含んだ露光用光EL(EL1、EL2)を1枚のマスクMに対して照射して、マスクMのパターンを基板Wに形成された配向膜に転写する。
図4に示すように、照射部14は、露光用光ELを放射する超高圧水銀ランプからなる光源41と、光源41から照射された光を集光する凹面鏡42と、この凹面鏡42の焦点近傍に光路方向に移動可能な機構を有するオプチカルインテグレータ43と、光路の向きを変えるための球面ミラー45と、反射部である平面ミラー46、47と、球面ミラー45とオプチカルインテグレータ43との間に配置されて照射光路を開閉制御するシャッター44と、を備える。
平面ミラー(反射部)46は、球面ミラー45から照射される露光用光ELの光軸に対して対称に配置された一対の平面ミラー46a、46bからなり、球面ミラー45からの露光用光ELを2つの方向の露光用光EL1、EL2に分岐させる。また、平面ミラー47は、各マスク保持部11a,11bの上流側及び下流側に垂直方向に配置された一対の平面ミラー47a、47bからなる。平面ミラー47aは、平面ミラー46aで反射される露光用光EL1を更に反射して、後に詳述するマスクMの第1のパターンP1に照射するように角度が設定されている。また、平面ミラー47bは、平面ミラー46bで反射される露光用光EL2を、更に反射してマスクMの第2のパターンP2に照射するように角度が設定されている。なお、光源41としては、YAGフラッシュレーザやエキシマレーザであってもよく、また、小型の超高圧水銀ランプを複数備えたマルチランプユニットで構成してもよい。
また、図3に示すように、マスク保持部11の下方に配置されたフレーム19には、基板WとマスクMの相対位置を検知する撮像手段であるラインカメラ39が、マスクMの窓部を観測可能な位置で、複数のマスク保持部11ごとに配置されている。ラインカメラ39としては、公知の構成のものが適用され、搬送される基板Wに予め形成されたパターン(例えば、カラーフィルタ基板の場合には、ブラックマトリクスの基準線)と、各マスクMに設けられたラインカメラ用のマークとを、それぞれ同一視野に捕らえて撮像するものであり、光を受光する多数の受光素子を一直線上に並べて備えた受光面としてのラインCCDと、基板Wの基準線やマークをラインCCD上に結像させる集光レンズ等を備える。
また、各マスクMの有効露光エリアには、マスクMと基板Wとの間のギャップを測定する不図示のギャップセンサが設けられている。ギャップセンサは、例えば、各マスクMのマスク保持部自由端側の2つの隅部と、マスク保持部基部側の中央部との、有効露光エリア内に配置されている。
このような近接走査露光装置1は、浮上ユニット16のエアパッド20の空気流によって基板Wを浮上させて保持し、基板Wの一端を基板駆動ユニット17で吸着してX方向に搬送する。そして、アライメント処理を施しながら、各マスクMの下方に搬送された基板Wに対して、照射部14からの露光用光EL(EL1、EL2)が基板Wに近接するマスクMを介して照射され、マスクMのパターンが基板Wに露光転写される。
次に、図5、図6及び図8を参照して、基板Wに形成された配向膜の表面に液晶分子の電圧無印加時の配向状態を規制するための配向処理である光配向処理について、TFTアレイ側基板W(50)を例にとって詳述する。図5に示すように、ポリイミド等からなる配向膜が形成されたTFTアレイ側基板(基板)Wは、基板駆動ユニット17でX方向に搬送されながら、千鳥状に二列配置された複数のマスク保持部11(11a、11b)で保持されるそれぞれのマスクMに対して、方向が互いに異なる2方向から露光用光EL1、EL2が照射されて光配向処理される。
具体的に、TFTアレイ側基板Wは、基板搬送方向上流側に配置されたマスク保持部11aに保持されるマスクMUにより、それぞれのマスクMUに対応して基板搬送方向に延びる第1エリアEA1(図5では3か所のみ示す)が露光処理され、次いで、基板搬送方向下流側に配置されたマスク保持部11bに保持されるマスクMDにより、それぞれのマスクMDに対応して基板搬送方向に延びる第2エリアEA2(図5では3か所のみ示す)が露光処理される。即ち、基板搬送方向上流側及び下流側に配設された2枚のマスクMU、MDによって、基板Wの全面が処理される。
各マスクMのパターンは、図6に示すように、基板搬送方向上流側に設けられた第1のパターンP1と、基板搬送方向下流側に設けられた第2のパターンP2とに分割して形成されている。図8(a)を参照して、TFTアレイ側基板Wの配向膜は、矩形状の各絵素53において、対向する2辺の略中間を通る仮想線により分割される、即ち、基板搬送方向に沿う仮想線54により搬送方向と直交する方向に分割される第1露光部51と第2露光部52を有する。第1のパターンP1には、この第1露光部51に露光用光EL1を照射可能な複数の第1露光窓71が形成されている。また、第2のパターンP2には、第2露光部52に露光用光EL2を照射可能な複数の第2露光窓72が形成されている。
このようなパターンが形成された各マスクMの第1のパターンP1に、図4に示すように、マスクMの法線Nに対して所定の角度aで傾斜する第1の方向(図中左上方から)から露光用光EL1を照射することにより、第1露光窓71に対応する絵素53の第1露光部51が光配向処理される。また、第2のパターンP2には、マスクMの法線Nに対して所定の角度a、即ち、第1の方向に対して対称に傾斜する第2の方向(図中右上方から)から露光用光EL2を照射することにより、第2露光窓72に対応する絵素53の第2露光部52が光配向処理される。
このように、基板搬送方向上流側に配置されたマスクMUの第1のパターンP1及び第2のパターンP2に対して、それぞれ第1及び第2の方向から露光用光EL1、EL2を照射することにより、基板Wの第1エリアEA1(図5参照)に形成された各絵素53の第1露光部51、及び第2露光部52に、互いに配向方向が異なる光配向処理が施される。
同様に、基板搬送方向下流側に配置されたマスクMDの第1のパターンP1及び第2のパターンP2に対して、それぞれ第1及び第2の方向から露光用光EL1、EL2を照射することにより、基板Wの第2エリアEA2に形成された各絵素53の第1露光部51、及び第2露光部52に、互いに配向方向が異なる光配向処理が施される。
図8(b)に示すカラーフィルタ側基板W(60)についても、TFTアレイ側基板W(50)と全く同様に処理することにより、基板搬送方向に沿う仮想線64で各絵素63を搬送方向と直交する方向に分割する第1露光部61、及び第2露光部62に配向方向が互いに異なる光配向処理を施す。
そして、図8(c)に示すように、カラーフィルタ側基板W(60)を90°回転させた状態でTFTアレイ側基板W(50)に貼り合わせ、液晶注入などの後処理を行うことにより、マルチドメイン化された液晶表示素子が製作される。
従って、本実施形態の近接走査露光装置1によれば、1枚のマスクMの第1のパターンP1及び第2のパターンP2に対して、照射方向が互いに異なる第1及び第2の方向から露光用光EL1、EL2を同時に照射することにより、光配向処理を効率的に行って、従来、2台の近接走査露光装置が必要であった光配向処理を1台の近接走査露光装置で実施することができ、生産効率が向上する。また、マスク保持部11(即ち、マスクM)及び照射部14の数量も半減することが可能となり、設備費用や製造コストを削減することができる。
また、基板Wの配向膜は、各絵素53、63内において、基板の搬送方向に沿う仮想線54、64により搬送方向と直交する方向に分割された第1露光部51、61と第2露光部52,62とを有し、第1露光部51、61には、マスクMの第1のパターンP1が露光転写され、第2露光部52,62には、マスクMの前記第2のパターンP2が露光転写される。これにより、1枚のマスクによって、各絵素53,63が分割された2つの露光部51、52、61、62に、配向方向が互いに異なる光配向処理を施すことができ、この基板を用いた液晶表示素子の視野角を改善することができる。
また、照射部14は、光源41から照射された光を2方向に分岐させ、マスクMの第1及び第2のパターンP1、P2に対して、互いに異なる第1及び第2の方向から照射する反射部46、47を有するので、1つの光源41からの露光用光ELによって、基板Wを同時に2方向から露光することができるので、照射部14の構成を簡素化することができる。
また、本実施形態の基板Wの製造方法によれば、各絵素内において、対向する2辺の略中間を通る仮想線54,64により分割される第1露光部51,61と第2露光部52,62とを有する基板Wの配向膜に光配向処理を施す際、照射部14がマスクMの第1のパターンP1に露光用光EL1を照射して、基板Wの第1露光部51,61に第1のパターンP1を露光する工程と、照射部14がマスクMの第2のパターンP2に露光用光EL2を第1のパターンP1の照射方向と異なる方向から第1のパターンP1への照射と同時に照射して、基板Wの第2露光部52,62に第2のパターンP2を露光する工程と、を備える。これにより、1枚のマスクMによって、各絵素53,63内において分割された2つの露光部51,52,61,62に、配向方向が互いに異なる光配向処理を施すことができ、この基板Wを用いた液晶表示素子の視野角を改善することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態の近接走査露光装置について図7を参照して説明する。第2実施形態である近接走査露光装置は、照射部の構成が異なる以外は、本発明の第1実施形態の近接走査露光装置と同様である。このため、第1実施形態と同一又は同等部分については、同一符号を付して説明を省略或いは簡略化する。
図7に示すように、第2実施形態の照射部14Aは、第1実施形態の照射部14と同様に、光源41、凹面鏡42、オプチカルインテグレータ43、シャッター44、及び球面ミラー45を有し、更に照射方向変換部である平面ミラー48を備える。平面ミラー48は、例えば、マスクMに対して平行及び垂直方向に向けられて、マスクMの側方に配置された一対の平面ミラー48a、48bから構成されている。一対の平面ミラー48a、48bは、マスクMの第1のパターンP1からの反射光が、第2のパターンP2に照射されるように角度が設定されている。
光源41から照射された露光用光ELは、凹面鏡42、オプチカルインテグレータ43、及びシャッター44を介した後、球面ミラー45で光の向きが変更され、マスクMの法線Nに対して所定の角度a(例えば45°)で傾斜する第1の方向(図中左上方から)からマスクMの第1のパターンP1に照射される。
マスクMのパターンを形成する露光窓71、72以外の部分は、マスクMの表面にクロームメッキ処理された遮光部73となり、高い反射率を有する。このため、第1のパターンP1に照射された露光用光ELは、遮光部73で反射した後、一対の平面ミラー48a、48bで光路が180°反転して、マスクMの法線Nに対して所定の角度a(例えば45°)で傾斜する第2の方向(図中右上方から)からマスクMの第2のパターンP2に照射される。
これにより、光源41からの直接光によって、第1のパターンP1の第1露光窓71に対応する各絵素53の第1露光部51が光配向処理され、平面ミラー48a、48bからの反射光によって、第2のパターンP2の第2露光窓72に対応する各絵素53の第2露光部52が光配向処理される。
なお、第2のパターンP2に照射される露光用光ELは、遮光部73からの反射光であるので減衰しているので、第2のパターンP2の基板搬送方向の幅Bを第1のパターンP1の基板搬送方向の幅Aよりも長くして、第2のパターンP2の面積を第1のパターンP1の面積より広く設定することにより、露光光量が同じ光量となるように調整することができる。
従って、本実施形態の近接走査露光装置1によれば、照射部14Aが、マスクMの第1のパターンP1に照射された露光用光ELの反射光を、第2の方向に変換して第2のパターンP2に照射する照射方向変換部48を備えるので、1つの光源41からの露光用光ELによって、基板Wを2方向から同時に露光することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜、変更、改良等が可能である。
上記実施形態では、1つの光源から出射された光でマスクの2つのパターンを照射するようにしたが、2つの光源を用いてそれぞれマスクの2つのパターンを照射するようにしてもよい。
また、本実施形態では、マスクの法線に対して傾斜する方向からマスクのパターンに照射する露光用光は、基板搬送方向と平行な面に沿って指向されるが、基板搬送方向に対して水平方向に傾斜した方向と平行な面に沿って指向されてもよい。
1 近接走査露光装置
10 基板搬送機構
11、11a、11b マスク保持部
14、14A 照射部
41 光源
46 平面ミラー(反射部)
47 平面ミラー(反射部)
48 平面ミラー(照射方向変換部)
51、61 第1露光部
52、62 第2露光部
53、63 絵素
54、64 仮想線
71 第1露光窓
72 第2露光窓
EL、EL1、EL2 露光用光
M、MD、MU マスク
N マスクの法線
P1 第1のパターン
P2 第2のパターン
W(50) アレイ側基板(基板)
W(60) カラーフィルタ側基板(基板)

Claims (5)

  1. マスクを保持するマスク保持部と、前記マスク保持部の上方に配置され、露光用光を照射する照射部と、基板を保持して所定の方向に搬送可能な基板搬送機構とを備え、前記基板を搬送しながら前記マスクのパターンを前記基板に露光する近接走査露光装置であって、
    前記マスクのパターンは、それぞれ異なる少なくとも第1及び第2のパターンを備え、
    前記照射部は、前記第1及び第2のパターンにそれぞれ異なる方向から前記露光用光を同時に照射して前記基板に前記第1及び第2のパターンを露光することを特徴とする近接走査露光装置。
  2. 前記基板の配向膜は、各絵素内において、前記基板の搬送方向に沿う仮想線により前記搬送方向と直交する方向に分割された第1露光部と第2露光部とを有し、
    前記第1露光部には、前記マスクの前記第1のパターンが露光転写され、前記第2露光部には、前記マスクの前記第2のパターンが露光転写されることを特徴とする請求項1に記載の近接走査露光装置。
  3. 前記照射部は、光源から照射された光を2つの方向に分岐させて、前記マスクの法線に対して傾斜する互いに異なる第1及び第2の方向から前記マスクの第1及び第2のパターンにそれぞれ照射する反射部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の近接走査露光装置。
  4. 前記マスクの前記第1のパターンは、前記露光用光を透過させて前記第1露光部に照射可能な複数の第1露光窓を有し、
    前記マスクの前記第2のパターンは、前記露光用光を透過させて前記第2露光部に照射可能な複数の第2露光窓を有し、
    前記照射部は、前記マスクの法線に対して傾斜する第1の方向から前記マスクの第1のパターンに照射された前記露光用光のうち、前記第1露光窓間の遮光部で反射された反射光を、前記マスクの法線に対して傾斜する第1の方向と異なる第2の方向に変換して前記マスクの第2のパターンに照射する照射方向変換部を備えることを特徴とする請求項2に記載の近接走査露光装置。
  5. 互いに異なる第1及び第2のパターンを備えるマスクを保持するマスク保持部と、前記マスク保持部の上方に配置され、露光用光を照射する照射部と、基板を保持して所定の方向に搬送可能な基板搬送機構とを備える近接走査露光装置を用いて、各絵素内において、対向する2辺の略中間を通る仮想線により分割される第1露光部と第2露光部とを有する前記基板の配向膜に光配向処理を施す基板の製造方法であって、
    前記照射部が前記第1のパターンに前記露光用光を照射して、前記基板の第1露光部に前記第1のパターンを露光する工程と、
    前記照射部が前記第2のパターンに前記露光用光を第1のパターンの照射方向と異なる方向から前記第1のパターンへの照射と同時に照射して、前記基板の第2露光部に前記第2のパターンを露光する工程と、
    を有することを特徴とする基板の製造方法。
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