JP2010197726A - 近接スキャン露光装置及び近接スキャン露光方法 - Google Patents

近接スキャン露光装置及び近接スキャン露光方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のマスクを使用して近接露光する際に、隣り合う被露光領域での繋ぎムラの発生を防止することができる近接スキャン露光装置及び近接スキャン露光方法を提供する。
【解決手段】近接スキャン露光装置1は、搬送される基板Wに対して複数のマスクMを介して露光用光ELを照射して、基板Wに各マスクMのパターンを露光し、搬送方向と直交する方向に並ぶ複数の被露光領域を形成する。該露光装置1は、直交方向で隣り合う被露光領域を露光する各マスクと基板との各ギャップの少なくとも一方をリアルタイムに変化させるギャップ変更手段を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、近接スキャン露光装置及び近接スキャン露光方法に関する。
大型の薄形テレビ等に用いられる液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の大型のフラットパネルディスプレイは、基板上にマスクのパターンを分割逐次露光方式で近接露光転写することで製造されている。この種の分割逐次露光方法としては、マスクを細分化して、これらマスクを保持する複数のマスク保持部を千鳥状に配置し、基板を一方向に移動させながら露光を行うスキャン露光方式が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この露光方式では、基板に形成されるパターンに、ある程度繰り返される部位があることを前提として、これをつなぎ合わせることで大きなパターンを形成できることを利用したものである。この場合、マスクは、パネルに合わせて大きくする必要がなく、比較的安価なマスクを用いることができる。
ところで、このような複数のマスク及び複数の光源を使用する近接スキャン露光方法では、隣り合うマスクのパターンが露光される露光領域に繋ぎ目が発生する。繋ぎ目においては、各光源に照度差があると領域ごとに感光材料の露光結果に違いが生じ、繋ぎムラができてしまい、製品品質を低下させてしまう。
一方、投影露光方式においては、複数のフォトマスクを用いてカラーフィルタを分割して製造する際に、レンズにおける左右の非対称性によるズレ、及び露光された感光剤の経時変化を考慮して、分割された領域ごとの隣接部における繋ぎムラを防止する手法が考案されている(例えば、特許文献2参照。)。特許文献2に記載の方法では、市松模様のフォトマスクのパターンを繋ぎ目の部分だけ、お互いに重なり合わないようにランダムに配置するようにしている。
特開2007−310007号公報 特許第2575743号公報
ところで、近接露光方法の場合には、光源から照射される露光光の照度分布、マスクと基板との間のギャップによってムラの発生の仕方が変わってくる。この主な原因の一つ目は、左右における照度の微妙な違いが挙げられ、この違いは露光後の感光剤の膜厚に微小な差を生じる。また、2つ目の原因として、露光された感光剤の経時変化にあり、後から露光した方がわずかに線幅が細くなる傾向にある。特許文献2に記載の繋ぎムラの発生を防止する方法では、投影露光方式の対策であるため、近接露光方式の上記一つ目の原因に対しては十分に適応することができない。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のマスクを使用して近接露光する際に、隣り合う被露光領域での繋ぎムラの発生を防止することができる近接スキャン露光装置及び近接スキャン露光方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 基板を所定方向に沿って搬送可能な基板搬送機構と、
複数のマスクを前記搬送される基板から離れた状態でそれぞれ保持する複数のマスク保持部と、
前記複数のマスク保持部の上方にそれぞれ配置され、露光用光を照射する複数の照射部と、
を備え、前記搬送される基板に対して前記複数のマスクを介して前記露光用光を照射して、前記基板に前記各マスクのパターンを露光し、前記所定方向と直交する方向に並ぶ複数の被露光領域を形成する近接スキャン露光装置であって、
前記直交方向で隣り合う前記被露光領域を露光する前記各マスクと前記基板との間の各ギャップの少なくとも一方をリアルタイムに変化させるギャップ変更手段を備えることを特徴とする近接スキャン露光装置。
(2) 前記ギャップ変更手段は、前記基板を鉛直方向に振動させる機構であることを特徴とする(1)に記載の近接スキャン露光装置。
(3) 前記基板搬送機構は、前記基板が浮上するように排気を行う或いは排気と吸気を同時に行う浮上ユニットと、前記基板の一辺を保持して該基板を前記所定方向に搬送する基板駆動ユニットと、を備え、
前記ギャップ変更手段は、前記浮上ユニットによって前記基板を鉛直方向に振動させることを特徴とする(2)に記載の近接スキャン露光装置。
(4) 前記ギャップは、前記浮上ユニットの排気量或いは、排気量と吸気量はそれぞれ圧力センサーの出力によって制御されることを特徴とする(3)に記載の近接スキャン露光装置。
(5) 前記ギャップ変更手段は、前記マスクを鉛直方向に振動させる機構であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の近接スキャン露光装置。
(6) 前記ギャップ変更手段は、前記マスク保持部を駆動するマスク駆動部によって、前記マスクを鉛直方向に振動させることを特徴とする(5)に記載の近接スキャン露光装置。
(7) 前記ギャップ変更手段は、前記マスクを前記直交方向における中間部を中心として揺動することで、前記マスクの前記直交方向における両端部を振動させることを特徴とする(5)に記載の近接スキャン露光装置。
(8) 前記ギャップ変更手段は、前記ギャップを正弦的に変化させることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の近接スキャン露光装置。
(9) 前記照射部は、光源としてフラッシュ光源を有し、
前記基板と前記マスクの少なくとも一方の振動周波数は、前記光源の発光周波数の整数倍を除いた略整数倍であることを特徴とする(2)〜(8)のいずれかに記載の近接スキャン露光装置。
(10) 基板を所定方向に沿って搬送可能な基板搬送機構と、複数のマスクを前記搬送される基板から離れた状態でそれぞれ保持する複数のマスク保持部と、前記複数のマスク保持部の上方にそれぞれ配置され、露光用光を照射する複数の照射部と、を備える近接スキャン露光装置を使用し、前記搬送される基板に対して前記複数のマスクを介して前記露光用光を照射して、前記基板に前記各マスクのパターンを露光し、前記所定方向と直交する方向に並ぶ複数の被露光領域を形成する近接スキャン露光方法であって、
前記直交方向で隣り合う前記被露光領域を露光する前記各マスクと前記基板との各ギャップの少なくとも一方をリアルタイムに変化させながら、前記露光が行われることを特徴とする近接スキャン露光装置。
(11) 前記複数のマスク保持部は前記直交方向に直線状に配置されており、
前記露光は、所定方向に沿って前記基板を搬送して前記直交方向に所定の間隔ずつ離れた複数の第1の転写パターンを形成する工程と、
前記複数のマスクに対して前記基板を前記直交方向に所定の距離移動する工程と、
前記所定方向或いは該方向と反対方向に沿って前記基板を搬送して前記複数の第1の転写パターン間に複数の第2の転写パターンを形成する工程と、
を備え、
前記第1の転写パターン形成工程と前記第2の転写パターン形成工程のいずれか一方の工程において、前記各マスクと前記基板との各ギャップの少なくとも一方をリアルタイムに変化させることを特徴とする(10)に記載の近接スキャン露光方法。
本発明の近接スキャン露光装置及び近接スキャン露光方法によれば、搬送方向と直交する方向で隣り合う被露光領域を露光する各マスクと基板との各ギャップの少なくとも一方をリアルタイムに変化させるギャップ変更手段を備える。ギャップが広くなるほど、露光光の裾野は広がり、照度は下がる。反対に、ギャップが狭くなると、露光光の広がりは小さくなり、照度は上がる。従って、ギャップがリアルタイムに変化することで、照度を平均化することができ、隣り合う被露光領域での繋ぎムラの発生を防止することができる。
本発明の第1実施形態である近接露光装置を、照射部を取り外した状態で示す平面図である。 図1における近接スキャン露光装置の正面図である。 第1実施形態においてエアパッドによって基板を振動させる状態を示す概略図である。 本発明の第2実施形態である近接露光装置、照射部を取り外した状態で示す平面図である。 図4における近接露光装置の正面図である。 (a)は、基板駆動ユニットのY方向搬送機構の上面図であり、(b)は、ボールねじ機構の拡大断面図である。 第2実施形態における露光方法の動作説明図である。
以下、本発明に係る近接露光装置及び近接露光方法の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
先ず、本実施形態の近接露光装置1の構成について概略説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態の近接露光装置1は、基板(例えば、液晶ディスプレイ用基板としてのカラーフィルタ基板)Wを浮上させて支持すると共に、所定方向(図1のX方向)に搬送する基板搬送機構10と、複数のマスクMをそれぞれ保持し、所定方向と直交する方向(図1のY方向)に沿って千鳥状に二列配置された複数(図1に示す実施形態において、左右それぞれ6個)のマスク保持部11と、マスク保持部11を駆動するマスク駆動部12と、複数のマスク保持部11の上部にそれぞれ配置されて露光用光を照射する複数の照射部14(図2参照)と、スキャン露光装置1の各作動部分の動作を制御する制御部15と、を主に備える。
基板搬送機構10は、基板WをX方向に搬送する領域、即ち、複数のマスク保持部11の下方領域、及びその下方領域からX方向両側に亘る領域に設けられた浮上ユニット16と、基板WのY方向一側(図1において上辺)を保持してX方向に搬送する基板駆動ユニット17とを備える。浮上ユニット16は、複数のフレーム19上にそれぞれ設けられた排気のみ或いは排気と吸気を同時に行なう複数のエアパッド20を備える。図3に示すように、各エアパッド20は、複数の排気孔26からエアを排出するためのエア排出系70及びエア排出用ポンプ71と、複数の吸気孔27からエアを吸引するためのエア吸引系72及びエア吸引用ポンプ73と、を備え、エアを吸排気する。なお、エアパッド20には、複数の排気孔26、エア排出系70及びエア排出用ポンプ71のみが設けられて、エアの排気のみが行われてもよい。
基板駆動ユニット17は、図1に示すように、浮上ユニット16によって浮上、支持された基板Wの一端を保持する吸着パッド22を備え、モータ23、ボールねじ24、及びナット(図示せず)からなるX方向搬送機構であるボールねじ機構25によって、ガイドレール26に沿って基板WをX方向に搬送する。なお、図2に示すように、複数のフレーム19は、地面にレベルブロック18を介して設置された装置ベース27上に他のレベルブロック28を介して配置されている。また、基板Wは、ボールねじ機構25の代わりに、リニアサーボアクチュエータによって搬送されてもよい。
マスク駆動部12は、フレーム(図示せず)に取り付けられ、マスク保持部11をX方向に沿って駆動するX方向駆動部31と、X方向駆動部31の先端に取り付けられ、マスク保持部11をY方向に沿って駆動するY方向駆動部32と、Y方向駆動部32の先端に取り付けられ、マスク保持部11をθ方向(X,Y方向からなる水平面の法線回り)に回転駆動するθ方向駆動部33と、θ方向駆動部33の先端に取り付けられ、マスク保持部11をZ方向(X,Y方向からなる水平面の鉛直方向)に駆動するZ方向駆動部34と、を有する。これにより、Z方向駆動部34の先端に取り付けられたマスク保持部11は、マスク駆動部12によってX,Y,Z,θ方向に駆動可能である。なお、X,Y,θ,Z方向駆動部31,32,33,34の配置の順序は、適宜変更可能である。マスク駆動部12は、後述するラインカメラ35によって撮像された基板WのパターンとマスクMのマークに基づいて、マスクMと基板Wとの相対的なズレを補正する。
また、図1に示すように、Y方向に沿ってそれぞれ直線状に配置された上流側及び下流側の各マスク保持部11a,11b間には、各マスク保持部11のマスクMを同時に交換可能なマスクチェンジャ2が配設されている。マスクチェンジャ2により搬送される使用済み或いは未使用のマスクMは、マスクストッカ3,4との間でマスクローダー5により受け渡しが行なわれる。なお、マスクストッカ3とマスクチェンジャ2とで受け渡しが行なわれる間にマスクプリアライメント機構(図示せず)によってマスクMのプリアライメントが行なわれる。
図2に示すように、マスク保持部11の上部に配置される照射部14は、紫外線を含んだ露光用光ELを放射する、超高圧水銀ランプからなる光源41と、光源41から照射された光を集光する凹面鏡42と、この凹面鏡42の焦点近傍に光路方向に移動可能な機構を有するオプチカルインテグレータ43と、光路の向きを変えるための平面ミラー45及び球面ミラー46と、この平面ミラー45とオプチカルインテグレータ43との間に配置された照射光路を開閉制御するシャッター44と、を備える。なお、光源41としては、YAGフラッシュレーザやエキシマレーザであってもよい。フラッシュ光源を使用する場合には、制御部15は、シャッターを開閉制御する必要がない。
また、マスク保持部11の下方に配置されたフレーム19には、基板WとマスクMの相対位置を検知する撮像手段であるラインカメラ35が、マスクMの窓部87を観測可能な位置で、複数のマスク保持部11ごとに配置されている。ラインカメラ35としては、公知の構成のものが適用され、搬送される基板Wに予め形成されたパターン(R,G,Bを露光する場合には、ブラックマトリクスの基準線)と、各マスクMに設けられたラインカメラ用のマークとを、それぞれ同一視野に捕らえて撮像するものであり、光を受光する多数の受光素子を一直線上に並べて備えた受光面としてのラインCCDと、基板Wの基準線やマークをラインCCD上に結増させる集光レンズ等を備える。
このような近接露光装置1は、浮上ユニット16のエアパッド20の空気流によって基板Wを浮上させて保持し、基板Wの一端を基板駆動ユニット17で吸着してX方向に搬送する。そして、アライメント処理を施しながら、各マスクMの下方に搬送された基板Wに対して、照射部14からの露光用光ELが基板Wに近接するマスクMを介して照射され、マスクMのパターンを基板Wに塗布されたレジストに転写する。
ここで、近接露光装置1では、基板WとマスクMとの間のギャップgは100μm程度となるように設定されている。通常、ギャップが広がるほど露光光ELの裾野も広がり、照度は下がる。一方、ギャップが狭くなると、露光光ELの広がり幅は小さくなり、照度は上がる。また、各照射部14の光源41の照度にもばらつきがある。このため、直交方向で隣り合う被露光領域A1,A2を露光する上流側のマスク保持部11aのマスクMと下流側マスク保持部11bのマスクMとの間で、該ギャップや照度、位置合せ精度に微小な違いがあると、露光される基板W上に繋ぎムラが発生してしまう。
例えば、薄型テレビ用のカラーフィルタの線幅では、例えば、ギャップgが10μm変化すると、露光線幅が1μm程度変化する。通常、カラーフィルタの線幅は100μm程度であるため、この線幅の変化による影響は小さい。しかし、線幅が大きく変化してしまうと、これもムラの原因となるため、ギャップ変化が許容できるのは±30μm程度である。
このため、本実施形態では、まず、図示しないギャップセンサによって検出されるギャップが100μmとなるようにマスクMの高さ或いは基板Wの高さをマスク駆動部12或いは浮上ユニット16によって調整する。そして、図3に示すように、マスク保持部11bの下方に位置する基板Wに対して、図3(a)に示すように、エアパッド20からの吹き出し量を大きくして基板Wの浮上量を大きくしたり、図3(b)に示すように、吹き出し量を小さくして基板Wの浮上量を小さくしたりして、エアパッド20の浮上量調整用流体の吹き出し量を調整する。これにより、基板Wが上下(鉛直方向)に振動することで、ギャップgが平均化され、照射される光の積算露光量を均一化して、上流側のマスク保持部11aのマスクMによって露光される被露光領域A1と、下流側のマスク保持部11bのマスクMによって露光される被露光領域A2との間の繋ぎムラを防止することができる。この場合、浮上ユニットの排気量と吸気量はそれぞれエア排出系70とエアパッド20との間、及びエア吸引系72とエアパッド20との間に配置された各圧力センサー74,75の出力によって制御される。なお、ギャップg、即ち、基板Wの浮上量は、その所定値(本実施形態では、100μm)を中心に時間とともに正弦的に変化させることで、平均化された値は所定値に近い値となる。
また、照射部14の光源41がフラッシュ光源である場合には、基板Wの振動周波数は、光源41の発光周波数の略整数倍である(但し、整数倍を除く)ことが好ましい。例えば、フラッシュ光源の発光周波数が50Hzの場合、基板Wの振動周波数は整数倍した値に対して2%以内のずれとなる、51Hzや498Hz等に設定されることが好ましい。これにより、基板Wに照射される光源41の照度は平均化され、各露光部での照度のむらが緩和される。
以上説明したように、本実施形態の近接露光装置1及び近接露光方法によれば、ギャップ変更手段としてのエアパッド20によって、搬送方向と直交する方向で隣り合う被露光領域を露光する上流側及び下流側マスク保持部11a,11bのマスクMと基板Wとの各ギャップgをリアルタイムに変化させるので、照度を平均化することができ、隣り合う被露光領域での繋ぎムラの発生を防止することができる。特に、マスクMの高さを調整しても、マスクのねじれやメカ組み付け精度等の理由から被露光領域が隣り合うマスクの繋ぎ部での高さにばらつきが残ってしまうような場合でも、ギャップをリアルタイムに変化させておくことで、積算露光量が均一化され、繋ぎムラの発生を防止することができる。
なお、上記実施形態では、上流側及び下流側マスク保持部11a,11bの各マスクMの下方に位置する基板Wを振動させて、隣り合う被露光領域のギャップgの両方を平均化しているが、上流側及び下流側マスク保持部11a,11bの各マスクMの一方の下方に位置する基板Wのみを振動させ、隣り合う被露光領域のギャップgの一方のみが平均化されてもよい。
このため、例えば、上流側のマスク保持部11aにおけるマスクMと基板WとのギャップgをギャップセンサによってマスクMの直交方向両側で検出しておく。そして、直交方向両側の下流側マスク保持部11bのマスクM下方に位置する基板Wを、検出された両側のギャップgに合わせるように、エアパッド20の吹き出し量を調整すれば、隣り合う被露光領域での繋ぎムラの発生を防止できる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る近接露光装置及び近接露光方法について説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等部分については、同一符号を付して説明を省略或いは簡略化する。
この実施形態では、ギャップ変更手段として、マスク駆動部12のZ方向駆動部34を構成するボールねじやエアシリンダによってマスク保持部11を上下(鉛直方向)に駆動させ、マスクMを上下に振動させる。これにより、マスクMと基板Wとのギャップgを正弦的に変化させることで、照度を平均化することができ、隣り合う被露光領域での繋ぎムラの発生を防止することができる。
その他の構成及び作用については、第1実施形態のものと同様である。
また、マスクMを振動させる変形例として、マスク保持部11はマスク駆動部12にY方向中間部にて支持されているので、マスクMのY方向両端部にギャップ変更手段としての超音波振動子(図示せず)を配置して、該超音波振動子によってY方向中間部を中心に揺動させることで、マスクMのY方向両端部を振動させるようにしてもよい。これにより、マスクMのY方向両端部におけるマスクMと基板Wとのギャップgが変化し、照度を平均化することができ、隣り合う被露光領域での繋ぎムラの発生を防止することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る近接露光装置及び近接露光方法について説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等部分については、同一符号を付して説明を省略或いは簡略化する。
この実施形態では、照射部14での光源41の照度を測定しておき、照度が高い光源41によって露光される場合には、マスクMと基板Wとのギャップgを大きくし、照度が低い光源41によって露光される場合には、ギャップgを小さくする。これにより、各マスク保持部11での積算露光量を均一化できる。なお、ギャップgは第1実施形態のようにエアパッド20による浮上量を変更させてもよいし、第2実施形態のようにマスク駆動部12によってマスクMの高さを変更してもよい。また、第1及び第2実施形態のように、照度に応じたギャップgを所定値として時間とともに正弦的に変化させるようにしてもよい。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係る近接露光装置及び近接露光方法について、図4〜図7を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等部分については、同一符号を付して説明を省略或いは簡略化する。
第4実施形態の近接露光装置1aでは、図4に示すように、マスク保持部11は、上流側のマスク保持部11aのみから構成される。また、基板駆動ユニット17は、X方向搬送機構であるボールねじ機構25によって、移動基台52をX方向に沿って往復搬送するものとし、移動基台52上にはY方向搬送機構54と、このY方向搬送機構54によってY方向に往復搬送される吸着パッド56と、が設けられる。
Y方向搬送機構54は、図6に示すように、互いに平行に配置され、且つ互いに独立して駆動可能な第1及び第2の駆動部である第1及び第2のボールねじ機構64,65をそれぞれ備えている。各ボールねじ機構64,65は、ボールねじ64a,65aのねじ軸を回転駆動する駆動モータ64b,65bを備えると共に、ボールねじ64a,65aのナット64c,65cには、ベアリング66を介して吸着パッド56の端部を回動自在に支持する支持軸67が設けられている。これにより、Y方向搬送機構54は、吸着パッド56を移動基台52に対してY方向に移動可能、且つ、X方向及びY方向に垂直な法線回りのθ方向に揺動可能とする。
さらに、撮像手段であるラインカメラ35は、図5に示すように、X方向に沿って配置された移動案内軸36に案内されてX方向に移動可能であり、制御部15からの指令に基づいて作動する駆動装置(図示せず)によって駆動されて、マスクMのパターン85に対して基板Wの搬送方向上流側と下流側に移動可能である。なお、ラインカメラ35を移動させる構成の代わりに、各マスク保持部11に一対のラインカメラが設けられてもよい。
本実施形態のマスクMでは、2種類のマスクパターン85,86(図7参照。)が設けられており、マスク駆動部12によってマスク保持部11を移動させることにより、いずれか一方のマスクパターンが、照射部13からの露光用光ELの照射領域内に配置されることで切り替えられる。即ち、露光に際しては、2種類のマスクパターン85,86が切り替えられて、いずれか一方のマスクパターンが有効となって基板Wに露光転写される。
このような近接露光装置1aでは、基板W全体が複数のマスク保持部11をX方向に通過することで、基板Wには、図7(a)に示すように、Y方向に所定の間隔ずつ離れた複数の第1の転写パターン83が形成される。
次に、図7(b)に示すように、第1の転写パターン形成後、基板駆動ユニット17のY方向搬送機構62によって、基板Wを保持する吸着パッド56をマスク保持部11に対して所定の距離だけ移動させる。具体的に、各マスクパターン85,86のY方向における中心位置が一致している本実施形態においては、所定の距離Lは、隣接するマスクMのマスクパターン85,86のY方向における中心間距離Dの略1/2である。
さらに、マスクパターン86が照射部13からの露光用光の照射領域内に位置するように、マスク駆動部12によってマスク保持部11を移動させ、有効なマスクパターンをマスクパターン85からマスクパターン86に切り替える。
そして、ラインカメラ35をパターン85に対して下流側に位置させた状態で、基板駆動ユニット17のX方向搬送機構25は基板Wの搬送方向をX方向と逆方向に切り替えて、基板Wを、X方向と逆方向に搬送する。そして、基板W全体が複数のマスク保持部11を通過することで、第1の転写パターン83間の未露光部にマスクパターン86を露光転写して第2の転写パターン84を形成する(図7(c)参照)。
従って、マスクM、マスク保持部11、照射部14の数を削減した第4実施形態においても、基板W全体を露光することができ、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
ところで、本実施形態においても、第1の転写パターン83を露光する際のマスク保持部11におけるマスクMと基板WとのギャップgをギャップセンサによってマスクMの直交方向両側で検出しておく。そして、第2の転写パターン84を露光する際に、マスク保持部11のマスクM下方に位置する基板Wを、検出された両側のギャップgに合わせるように、エアパッド20の吹き出し量を調整すれば、隣り合う被露光領域での繋ぎムラの発生を防止できる。
これにより、Y方向で隣り合う被露光領域を露光する往路と復路のギャップgの一方をリアルタイムに変化させる際に、該変化させる際の装置の振動がギャップgを変化させない往路と復路の他方の露光に影響を与えないので、ギャップgがより制御しやすい。
なお、本実施形態においても、往路と復路の両方において、各ギャップgをリアルタイムに変化させ、照度を平均化してもよく、隣り合う被露光領域での繋ぎムラの発生を防止することができる。また、ギャップ変更手段としては、エアパッド20の他に、第2実施形態のように、マスク駆動部12等が適用されてもよい。
なお、第4実施形態の変形例として、第1及び第2の転写パターン83,84を同一方向から搬送する場合には、移動軸や一対のラインカメラを設けずに、単一のラインカメラ35をパターン85の上流側に固定するようにしてもよい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものでなく、適宜、変更、改良等が可能である。
さらに、第2実施形態の基板駆動ユニットのY方向搬送機構は、第1実施形態に適用して基板のθ方向を補正する機構としても適用できる。
1 近接露光装置
2 マスクチェンジャ
10 基板搬送機構
11 マスク保持部
12 マスク駆動部
14 照射部
15 制御部
41 超高圧水銀ランプ
44 シャッター
EL 露光用光
M マスク
W カラーフィルタ基板(基板)

Claims (11)

  1. 基板を所定方向に沿って搬送可能な基板搬送機構と、
    複数のマスクを前記搬送される基板から離れた状態でそれぞれ保持する複数のマスク保持部と、
    前記複数のマスク保持部の上方にそれぞれ配置され、露光用光を照射する複数の照射部と、
    を備え、前記搬送される基板に対して前記複数のマスクを介して前記露光用光を照射して、前記基板に前記各マスクのパターンを露光し、前記所定方向と直交する方向に並ぶ複数の被露光領域を形成する近接スキャン露光装置であって、
    前記直交方向で隣り合う前記被露光領域を露光する前記各マスクと前記基板との間の各ギャップの少なくとも一方をリアルタイムに変化させるギャップ変更手段を備えることを特徴とする近接スキャン露光装置。
  2. 前記ギャップ変更手段は、前記基板を鉛直方向に振動させる機構であることを特徴とする請求項1に記載の近接スキャン露光装置。
  3. 前記基板搬送機構は、前記基板が浮上するように排気を行う或いは排気と吸気を同時に行う浮上ユニットと、前記基板の一辺を保持して該基板を前記所定方向に搬送する基板駆動ユニットと、を備え、
    前記ギャップ変更手段は、前記浮上ユニットによって前記基板を鉛直方向に振動させることを特徴とする請求項2に記載の近接スキャン露光装置。
  4. 前記ギャップは、前記浮上ユニットの排気量或いは、排気量と吸気量はそれぞれ圧力センサーの出力によって制御されることを特徴とする請求項3に記載の近接スキャン露光装置。
  5. 前記ギャップ変更手段は、前記マスクを鉛直方向に振動させる機構であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の近接スキャン露光装置。
  6. 前記ギャップ変更手段は、前記マスク保持部を駆動するマスク駆動部によって、前記マスクを鉛直方向に振動させることを特徴とする請求項5に記載の近接スキャン露光装置。
  7. 前記ギャップ変更手段は、前記マスクを前記直交方向における中間部を中心として揺動することで、前記マスクの前記直交方向における両端部を振動させることを特徴とする請求項5に記載の近接スキャン露光装置。
  8. 前記ギャップ変更手段は、前記ギャップを正弦的に変化させることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の近接スキャン露光装置。
  9. 前記照射部は、光源としてフラッシュ光源を有し、
    前記基板と前記マスクの少なくとも一方の振動周波数は、前記光源の発光周波数の整数倍を除いた略整数倍であることを特徴とする請求項2〜8のいずれかに記載の近接スキャン露光装置。
  10. 基板を所定方向に沿って搬送可能な基板搬送機構と、複数のマスクを前記搬送される基板から離れた状態でそれぞれ保持する複数のマスク保持部と、前記複数のマスク保持部の上方にそれぞれ配置され、露光用光を照射する複数の照射部と、を備える近接スキャン露光装置を使用し、前記搬送される基板に対して前記複数のマスクを介して前記露光用光を照射して、前記基板に前記各マスクのパターンを露光し、前記所定方向と直交する方向に並ぶ複数の被露光領域を形成する近接スキャン露光方法であって、
    前記直交方向で隣り合う前記被露光領域を露光する前記各マスクと前記基板との各ギャップの少なくとも一方をリアルタイムに変化させながら、前記露光が行われることを特徴とする近接スキャン露光方法。
  11. 前記複数のマスク保持部は前記直交方向に直線状に配置されており、
    前記露光は、所定方向に沿って前記基板を搬送して前記直交方向に所定の間隔ずつ離れた複数の第1の転写パターンを形成する工程と、
    前記複数のマスクに対して前記基板を前記直交方向に所定の距離移動する工程と、
    前記所定方向或いは該方向と反対方向に沿って前記基板を搬送して前記複数の第1の転写パターン間に複数の第2の転写パターンを形成する工程と、
    を備え、
    前記第1の転写パターン形成工程と前記第2の転写パターン形成工程のいずれか一方の工程において、前記各マスクと前記基板との各ギャップの少なくとも一方をリアルタイムに変化させることを特徴とする請求項10に記載の近接スキャン露光方法。
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