JP2011170375A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
定着装置及び画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011170375A JP2011170375A JP2011090007A JP2011090007A JP2011170375A JP 2011170375 A JP2011170375 A JP 2011170375A JP 2011090007 A JP2011090007 A JP 2011090007A JP 2011090007 A JP2011090007 A JP 2011090007A JP 2011170375 A JP2011170375 A JP 2011170375A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- belt
- guide plate
- fixing belt
- fixing
- magnetic flux
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Fixing For Electrophotography (AREA)
Abstract
【解決手段】定着装置であって、無端状の定着ベルト155の周回経路内側において、定着ベルト155の裏面に接触して、周回方向に案内するガイドプレート156と、前記周回経路外側において、定着ベルト155を挟んでガイドプレート156対向する位置に配され、磁束を発生させる磁束発生部170とを備え、定着ベルト155は、前記磁束によって発熱する発熱層155cを有し、ガイドプレート156は、表面が定着ベルト155
と対向し、所定温度を超えると強磁性から非磁性に変化する整磁合金層156aと、整磁合金層156aの裏面の前記周回方向両端に亘って沿設された低抵抗導電層156bとを有し、両端のうちの少なくも一方の端部において、定着ベルト155から遠ざかる方向に折り曲げられている。
【選択図】図3
Description
される定着ベルトを利用した定着装置においてウォーミングアップ時間を短縮する技術に
関する。
エネルギー化を図れる電磁誘導加熱方式の定着装置を備えるものが採用され始めている(
例えば、特許文献1)。
図9は、当該特許文献1における電磁誘導加熱方式の定着装置300の構成を示す断面
図である。
ーラ303、磁束発生部304およびガイドプレート305などを備えている。
定着ベルト301は、誘導発熱層301aと、その裏面に設けられた整磁合金層301
bとを含む円筒状の弾性変形可能なベルトであり、矢印P方向に周回駆動される。
この整磁合金層301bは、通常の温度では強磁性体であるがキュリー温度を超えると
非磁性になる特性を有する。
は、定着ベルト301の周回経路外側に配され、定着ベルト301を介して定着ローラ3
02を押圧し、定着ニップ310を確保する。加圧ローラ303は、駆動モータ(不図示
)からの駆動力を受けて矢印Q方向に回転する。この駆動力が定着ローラ302と定着ベ
ルト301に伝わることにより、定着ローラ302と定着ベルト301が従動回転する。
で加圧ローラ303に相対する位置に配され、定着ベルト301の誘導発熱層301aを
発熱させるための磁束を発生させる。
ガイドプレート305は、抵抗が小さな非磁性体からなり、定着ベルト301の周回経
路内側において、定着ベルト301を介して磁束発生部304に対向する位置に配され、
定着ベルト301の曲率に沿って湾曲しており、周回駆動される定着ベルト301の裏面
に面接触して定着ベルト301をその周回方向に案内しつつ定着ベルト301と磁束発生
部304との相対位置を規制する。
磁束が発せられると、定着ベルト301内の誘導発熱層301aの、磁束発生部304に
対向する部分が主に発熱し、この発熱部分が定着ニップ310に至り、定着ニップ310
の領域が定着に適した温度まで昇温され、シートS上に形成されたトナー像が定着ニップ
310を通過する際に、加熱、加圧されて当該シートSに熱定着される。
を奪われて温度が低下するが、シートが通過しない両端側の部分(以下、「非通紙部」と
いう。)では、熱が奪われずに温度が高いままとなっているため、定着ベルト301の中
央部分を目標温度に合わせようとして、磁束発生部304に電力を供給すると、非通紙部
の温度がさらに上昇する。
温度以上に加熱され、強磁性体から非磁性体に転じ、それまで整磁合金層301b内を通
っていた磁束が、今度は整磁合金層301bを突き抜けてガイドプレート305に到達す
る。
この磁束によって、ガイドプレート305では、当該磁束を打ち消す方向にうず電流が
生じ、非通紙部における温度上昇が緩和される。
さらに、整磁合金層301bとガイドプレート305の相互作用により、ベルト301の
非通紙部が過熱しないように自動的に温度制御することができる。
の定着ベルトよりも熱容量が大きいため、その分、ウォーミングアップ時間が若干長くな
る。
このため、本発明者らは、整磁合金層301bをガイドプレート305側に設けて、定
着ベルト301の熱容量を小さくすることを思いついた。
いるので、定着ベルト301とガイドプレート30との間の熱伝導が大きいと、ウォーミ
ングアップ時間が思ったほど短縮できないという問題がある。
そこで、定着ベルト301の周回方向におけるガイドプレート30の長さを短くして、
定着ベルト301とガイドプレート30の接触面積を減らし、熱伝導を小さくすることが
考えられるが、長さが短くなると、非通紙部の自動温度制御性能が低下してしまう。
性能を維持しながら、定着ベルト301とガイドプレート30との間の熱伝導を小さくし
て、ウォーミングアップ時間の短縮化が可能な定着装置を提供することを目的とする。
に配され、第1ローラを、前記ベルトの周回経路外側から当該ベルトを介して第2ローラ
で押圧して、当該ベルト表面と当該第2ローラの間に定着ニップを確保すると共に、前記
ベルトを周回させつつ電磁誘導により加熱して、未定着画像の形成されたシートを前記定
着ニップに通して、前記未定着画像の熱定着を行う定着装置であって、前記ベルトの周回
経路内側において、前記第1ローラの軸と平行に伸びており、周回駆動されるベルトの裏
面に接触して、当該ベルトをその周回方向に案内するガイドプレートと、前記ベルトの周
回経路外側において、前記ベルトを挟んで前記ガイドプレートと対向する位置に配され、
前記ベルトを加熱するための磁束を発生させる磁束発生部とを備え、前記ベルトは、前記
磁束によって発熱する発熱層を有し、前記ガイドプレートは、表面が前記ベルトと対向し
、所定温度を超えると強磁性から非磁性に可逆的に変化する整磁合金層と、当該整磁合金
層の裏面の前記周回方向両端に亘って沿設された低抵抗導電層とを有し、前記両端のうち
の少なくも一方の端部において、前記ベルトから遠ざかる方向に折り曲げられていること
を特徴とする。
ら遠ざかる方向に折り曲げられているので、その分ベルトの接触面積が少なくなり、ベル
トとガイドプレートとの間の熱伝導が少なくなるため、定着装置のウォーミングアップ時
間が短縮されると共に、整磁合金層と低抵抗導電層との相互作用により温度制御が行われ
たときのベルトの温度低下率も大きくなるので、より効率的にベルトの幅方向の両端部に
おける温度制御が実施される。
ートよりも上流側の端部が折り曲げられていることが望ましい。
これにより、ガイドプレートの上記上流側端部との摩擦により生じるベルトの摩耗が抑
制される。
また、前記ガイドプレートは、前記折り曲げの角度が180度であることが望ましい。
る温度制御を実施することができる。
なお、本発明は、上記定着装置を備えた画像形成装置としてもよい。
(以下、単に「プリンタ」という。)に適用した場合を例にして説明する。
図1は、当該プリンタ1の全体の構成を示す断面概略図である。
同図に示すように、このプリンタ1は、画像プロセス部3、給紙部4、定着部5および
制御部60を備えており、ネットワーク(例えばLAN)に接続されて、外部の端末装置
(不図示)からのプリントジョブの実行指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロ
ー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色のトナー像を形成し、これらを多重転写して
フルカラーの画像形成を実行する。
再現色に関連する構成部分の番号にこのY、M、C、Kを添字として付加する。
<画像プロセス部>
画像プロセス部3は、作像部3Y,3M,3C,3K、光学部10、中間転写ベルト1
1などを備えている。
3Y、一次転写ローラ34Y、および感光体ドラム31Yを清掃するためのクリーナ35
Yなどを備えており、感光体ドラム31Y上にY色のトナー像を作像する。なお、他の作
像部3M〜3Kについても、トナーの色が異なる以外は作像部3Yと同様、帯電器32M
〜32Kなどの構成を有するが、図面が煩雑になるのを防ぐため、それらの符号は表記し
ていない。
架されて矢印C方向に周回駆動される。
光学部10は、レーザダイオードなどの発光素子を備え、制御部60からの駆動信号に
よりY〜K色の画像形成のためのレーザ光Lを発し、感光体ドラム31Y〜31Kを露光
走査する。
1K上に静電潜像が形成される。各静電潜像は、現像器33Y〜33Kにより現像されて
感光体ドラム31Y〜31K上にY〜K色のトナー像が、中間転写ベルト11上の同じ位
置に重ね合わせて一次転写されるようにタイミングをずらして実行される。
一次転写ローラ34Y〜34Kにより作用する静電力により中間転写ベルト11上に各
色のトナー像が順次転写されフルカラーのトナー像が形成され、さらに二次転写位置46
方向に移動する。
Sを搬送路43上に1枚ずつ繰り出す繰り出しローラ42と、繰り出された用紙Sを二次
転写位置46に送り出すタイミングをとるためのタイミングローラ対44などを備えてお
り、中間転写ベルト11上のトナー像の移動タイミングに合わせて給紙部4から用紙Sを
二次転写位置に給送し、二次転写ローラ45による静電力の作用により中間転写ベルト1
1上のトナー像が一括して用紙S上に二次転写される。
像(未定着画像)が、定着部5における加熱・加圧により用紙Sに定着された後、排出ロ
ーラ対71を介して排出トレイ72上に排出される。
<定着部>
図2は、上記定着部5の構成を示す部分断面斜視図であり、図3(a)は、その要部に
おける横断面図である。
レート156と、加圧ローラ160と、磁束発生部170とを備える。
同図3(a)に示すように、定着ローラ150は、長尺で円柱状の芯金152の周囲を
弾性体層153で被覆されてなり、定着ベルト155の周回経路(周回走行路)内側に配
される。
ある。
弾性体層153は、厚さが約10mmであり、定着ローラ150の外径は、約40mm
である。
材質は、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の発泡弾性体であり、耐熱性及び断熱性の高い
ものが望まれる。
63が積層されてなり、定着ベルト155の周回経路外側に配置され、定着ベルト155
の外側から定着ベルト155を介して定着ローラ150を押圧して、定着ベルト155表
面との間に周方向に所定幅を有する定着ニップ155nが形成される。
芯金161は、アルミニウム等からなり、弾性体層162は、シリコンスポンジゴム等
からなり、離型層163は、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル共重合体)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)コート等からなる。
加圧ローラ160の外径は、約35mmである。
ないフレームの軸受部に回転自在に軸支されると共に、加圧ローラ160は、駆動モータ
(不図示)からの駆動力が伝達されることにより矢印B方向に回転駆動される。この加圧
ローラ160の回転に伴って定着ベルト155と定着ローラ150が矢印A方向に従動回
転する。
に示すように、離型層155aと、弾性体層155bと、発熱層155cとが、この順に
離型層155aが外周面側になるように積層されてなる。
定着ベルト155は、自立して円筒形を保持できるベルトが用いられている。定着ベル
ト155のベルト幅方向(定着ローラ150の回転軸方向に相当)長さは、最大サイズの
シートの幅方向長さよりも長くなっている。
m以上、40μm以下の範囲から適宜決定される。
弾性体層155bは、厚みが約200μmのシリコーンゴムなどからなり、この他、フ
ッ素ゴムなどを使用してもよい。
発熱層155cは、厚みが約40μmのニッケルなどからなり、磁束発生部170から
発せられる磁束により発熱する。
イル173と、コア174と、カバー175とを有し、定着ベルト155の周回経路外側
であり、定着ベルト155を挟んで加圧ローラ160と相対する位置を基準として、ここ
から周回方向のやや上流側に、定着ベルト155の幅方向に沿うように配置される。
励磁コイル173は、定着ベルト155に含まれている発熱層155cを加熱するため
の磁束を発生させるものであり、コイルボビン171に巻かれている。
ベルト155に導かれ、定着ベルト155の発熱層155c(図3(c)参照)の、主に
磁束発生部170に対向する部分を貫き、この部分に渦電流を発生させて発熱層155c
自体を発熱させ、定着ベルト155を加熱する。定着ベルト155の昇温により、これに
定着ニップ155nで接触している加圧ローラ160も昇温する。
センサが別途配置されており、このセンサの検出信号により定着ベルト155の現在の温
度を検出し、この検出温度に基づき定着ニップ155nの領域の温度が目標温度に維持さ
れるように励磁コイル173への電力供給が制御される。
定着ニップ155nが目標温度に維持された状態でシートSが定着ニップ155nを通
過する際に、シートS上の未定着のトナー像が加熱、加圧されて当該シートS上に熱定着
される(図2参照)。
、表面が定着ベルト155と対向している整磁合金層156aと、これの裏面であって、
定着ベルト155の周回方向(以下、「ベルト周回方向」という。)における両端に亘っ
て設けられた低抵抗導電層156bとからなり、表面が定着ベルト155と接触して、当
該定着ベルト155をベルト周回方向に案内する。
れている。
そして、このガイドプレート156は、図3(b)に示すように、ベルト周回方向にお
ける全長がL0となっている板をその外周が曲率半径R1となるようにカーブしており、
さらに、ベルト周回方向における上流側及び下流側の端部において、先端からそれぞれL
1、L2の距離の位置で、定着ベルト155から遠ざかる側に180度折り曲げられてい
る。
ここでは、L1及びL2の値は、いずれも同じ値となっており、その長さは、約5mm
となっている。
なお、ガイドプレート156の曲率半径R1は、静止時における定着ベルト155の、
磁束発生部170に対向する部分の裏面の曲率半径と略等しい。
、通常の温度では強磁性体であるがキュリー温度を超えると非磁性になる特性を有する。
この他の材料として、ニッケルと鉄とクロムなどを用いてもよい。
低抵抗導電層156bは、例えば、厚みが約500μmの銅などの非磁性の低抵抗導電
材料から形成される。
整磁合金層156aが強磁性体のとき、磁束発生部170からの磁束は、定着ベルト1
55の発熱層155cを突き抜けて、整磁合金層156aに達し、当該整磁合金層156
aのベルト周回方向における略中央から両端側に分岐し、その先で最も近い位置にある裾
コア172へと向かう。
れる。
整磁合金層156aは、定着ベルト155からの熱伝導によって、キュリー温度以上と
なった場合、その部分が強磁性体から非磁性に転じ、磁束発生部170からの磁束が発熱
層155cから整磁合金層156aを介して低抵抗導電層156bに通り抜け易くなる。
この低抵抗導電層156bは低抵抗なので、そこで発生した渦電流により磁束発生部17
0で発生した磁束を打ち消す方向の磁束が発生し、その部分における磁束密度を低下させ
て発熱層155cの発熱が抑えられる。
れており、これにより多数枚の小サイズのシートを連続してプリントする場合に、定着ベ
ルト155のうち、ベルト幅方向に当該シートが通過しない両端側の部分、即ち、非通紙
部Pの温度が、当該シートに熱が奪われないために目標温度を上回っても、キュリー温度
を大幅に超えることがなくなって、定着ベルト155にダメージを与えるような高温に至
るといったことが防止される。なお、設定すべきキュリー温度は、上記の温度に限られず
、通紙部の温度が所定の定着温度を維持しつつ、非通紙部が過昇温しないように定着部5
の構成等に応じて実験などにより適宜設定される。
部が折り曲げられると、折り曲げない状態と比べて、ガイドプレート156と定着ベルト
155との接触面積が小さくなるので、定着ベルト155が加熱される際にガイドプレー
ト156に伝わる無駄な熱量が小さく抑えられ、定着ベルト155の昇温スピードが速く
なり、ウォーミングアップ時間の短縮が図ることができる。
、これら両端における定着ベルト155との摩擦が低減し、定着ベルト155の劣化が抑
制された。
さらに、本発明者らは、鋭意検討の結果、このような折り曲げをガイドプレートに対し
て実施しても、折り曲げを行わなかったガイドプレートより整磁合金層156aの磁性変
化前後で生じる定着ベルト155の温度変化幅が大きくなり、反って非通紙部Pの温度制
御性能が向上することを見い出した。
きる。
以下、本実施の形態の定着部5における非通紙部Pの温度制御性能の向上について説明
する。
(温度制御性能に関するシミュレーション結果)
以下に記載の実施例品と従来品とにおいて、整磁合金層が強磁性体から非磁性体に変化
したときの定着ベルトの温度変化率を、有限要素法を用いて算出した。
<具体的仕様>
(実施例品と従来品とで共通するパラメータについて)
i)ガイドプレート
ベルト周回方向の全長L0 :30mm
外周曲率半径R1 :20mm
整磁合金層の膜厚 :200μmm
整磁合金層のキュリー温度未満での透磁率:130H/m
整磁合金層のキュリー温度以上での透磁率:3H/m
低抵抗導電層の材質 :銅
低抵抗導電層の膜厚 :500μmm
ii)励磁コイル
線径:0.15mm
線長:800mm
巻数:10
消費電力は、整磁合金層が強磁性体状態にあるときにおける電力を基準に、全て一定と
した。
(実施例品と従来品とで相違するパラメータについて)
ガイドプレートのベルト周回方向における折り曲げの有無
1)実施例品
ガイドプレートのベルト周回方向における両端部に折り曲げあり
上流側折り曲げ量L1:5mm
下流側折り曲げ量L2:5mm
折り曲げ角 :180度
(低抵抗導電層156b同士が隙間無く接触する状態)
2)従来品
ガイドプレートのベルト周回方向における両端部に折り曲げなし
T0: 整磁合金層が強磁性体のときの定着ベルトの温度
T1: 整磁合金層が非磁性体のときの定着ベルトの温度
表1から明らかなように、実施例品は、従来品よりも、整磁合金層が強磁性体から非磁
性体に転じたときの温度低下の割合が大きいことがわかる。
、比較的磁束密度が高い場所であるため、従来品のガイドプレートのように、ガイドプレ
ートの両端で低抵抗導電層156bの端面が露出していると、この端面からいくらかの洩
れ磁束が侵入し、そのため磁束発生部170で発生させた磁束の一部を打ち消してしまい
、加熱効率を低下させているものと推測される。
より、整磁合金層156aが強磁性体となっているときにおいて、ガイドプレートの両端
よりも磁束密度の低い中心寄りの位置で、抵抗導電層156bの端面が露出しているため
、低抵抗導電層156bの端部に洩れ磁束が侵入し難くなっている。
これによって、整磁合金層156aが強磁性体となっているときの定着ベルト温度T0は
、ガイドプレート156のベルト周回方向の両端部が折り曲げられている実施例品の方が
、折り曲げられていない従来品よりも大きくなり、強磁性体から非磁性体に転じる際の温
度差が大きくなって、温度低下率Eが大きくなる、つまり、温度制御性能が向上するもの
と考えられる。
の両端部を折り曲げるという簡単な構成により、ウォーミングアップ時間の短縮化が図ら
れるだけでなく、定着部5の非通紙部Pの温度制御性能も向上すると共に、定着ベルト1
55の耐摩耗性をも向上することができる。
<変形例>
以上、本発明を種々の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明の内容が、上記実
施の形態に限定されないことは勿論であり、例えば、以下のような変形例を考えることが
できる。
(1)上記実施の形態では、ガイドプレート156のベルト周回方向における両端部のそ
れぞれを折り曲げたとしたが、これに限るものではなく、例えば、図4に示すように、ガ
イドプレート156のベルト周回方向の全長はL0のままで、上記両端部のうちの少なく
一方の端部を折り曲げたとしても、上記両端部のいずれも折り曲げられていないものと比
べ、ウォーミングアップ時間の短縮化、非通紙部Pの温度制御性能の向上及び定着ベルト
155の耐摩耗性の向上について、それなりの効果を奏する。
ととなり、下流側よりも上流側の摩擦が大きいので、この摩擦を低減するように、上記両
端部のうちのどちらか一方の端部を折り曲げるとすれば、上流側を優先して折り曲げるこ
とが望ましい。
(2)上記実施の形態では、ガイドプレート156は、ベルト周回方向における上流側及
び下流側の端部において、先端からそれぞれL1、L2の距離の位置で、定着ベルト15
5から遠ざかる側に180度折り曲げられているとしたが、これに限定するものではなく
、L1、L2の距離は、非通紙部Pの温度制御性能を阻害しない範囲で適宜決定すればよ
い。
、ガイドプレートのベルト周回方向における少なくとも一方の端部を僅かに折り曲げ、折
り曲げ部の内角θ1が鈍角となるようにしてもよく、もしくは、図6に示すように、折り
曲げ部の内角θ2が略直角になるようにしてもよく、さらには、鋭角となるようにしても
構わない。
端面が磁束密度の高い場所から遠ざかるので、低抵抗導電層の端部への洩れ磁束の侵入が
それなりに抑制されるからである。
また、その場合の折り曲げ部の長さL3(図5参照)及びL4(図6参照)は、上記と
同様に、非通紙部Pの温度制御性能を阻害しない範囲で適宜決定すればよい。
(3)上記実施の形態では、ガイドプレート156のベルト周回方向における端部を18
0度折り曲げた場合、この折り曲げにより対向する面同士の間には、殆ど隙間が生じない
状態となっているとしたが、例えば、図7に示すように、曲げRを大きくとって、曲げ中
心に空間を設けてもよい。
にあまり影響されずに、低抵抗導電層への洩れ磁束の侵入を抑制することができる。
(4)また、上記実施の形態では、ガイドプレートのベルト周回方向における1つの端部
において、折り曲げ箇所は1箇所であったが、図8に示すように、多段階的に折り曲げを
実施しても構わない。
(5)本実施の形態及び上記(1)〜(4)の変形例において、ガイドプレートのベルト
周回方向の全長は、全てL0であるが(図3(b)、図4〜図8参照)、これは、ガイド
プレートのベルト周回方向の端部を折り曲げる前の状態を統一し、この状態を基準として
、端部を折り曲げることによるウォーミングアップ時間の短縮化及び定着部5の非通紙部
Pの温度制御性能向上の有効性を示したかったに過ぎず、ガイドプレートのベルト周回方
向の全長を所定の値に限定するものではない。
りも5mmほど長くし、その分、折り曲げる部分の長さを、L1よりも5mm長くすれば
、結果として、定着ベルトとガイドプレートの接触面積は変わらないことからもわかる。
つまり、ガイドプレートのベルト周回方向の端部を折り曲げないものと、折り曲げたも
のとでは、後者の方が前者よりもよりウォーミングアップ時間の短縮化、非通紙部Pの温
度制御性能の向上及び定着ベルトの耐摩耗性が向上するということであり、全長L0は、
設計条件等により適宜決定すればよい。
(6)なお、上記実施の形態では、タンデム型のカラープリンタについて説明したが、本
発明はこれに限らず、例えば、モノクロプリンタであってもよく、さらに、複写機やファ
ックスといった付加機能を有する装置であってもよく、要するに、定着ベルトとこれを周
回方向に案内するガイドプレートとを用いる定着装置を備えた全ての画像形成装置に適用
されるものである。
及びこれを用いる画像形成装置に広く適用することができる。
3 画像プロセス部
3Y,3M,3C,3K 作像部
4 給紙部
5 定着部
10 光学部
11 中間転写ベルト
12 駆動ローラ
13 従動ローラ
31 感光体ドラム
32 帯電器
33 現像器
34 一次転写ローラ
35 クリーナ
41 給紙カセット
42 ローラ
43 搬送路
44 タイミングローラ対
45 二次転写ローラ
46 二次転写位置
60 制御部
71 排出ローラ対
72 排出トレイ
150 定着ローラ
152 芯金
153 弾性体層
155 定着ベルト
155a 離型層
155b 弾性体層
155c 発熱層
155n 定着ニップ
156 ガイドプレート
156a 整磁合金層
156b 低抵抗導電層
160 加圧ローラ
161 芯金
162 弾性体層
163 離型層
170 磁束発生部
171 コイルボビン
172 裾コア
173 励磁コイル
174 コア
175 カバー
Claims (4)
- 無端状のベルトの周回経路内側に配され、第1ローラを、前記ベルトの周回経路外側か
ら当該ベルトを介して第2ローラで押圧して、当該ベルト表面と当該第2ローラの間に定
着ニップを確保すると共に、前記ベルトを周回させつつ電磁誘導により加熱して、未定着
画像の形成されたシートを前記定着ニップに通して、前記未定着画像の熱定着を行う定着
装置であって、
前記ベルトの周回経路内側において、前記第1ローラの軸と平行に伸びており、周回駆
動されるベルトの裏面に接触して、当該ベルトをその周回方向に案内するガイドプレート
と、
前記ベルトの周回経路外側において、前記ベルトを挟んで前記ガイドプレートと対向す
る位置に配され、前記ベルトを加熱するための磁束を発生させる磁束発生部とを備え、
前記ベルトは、前記磁束によって発熱する発熱層を有し、
前記ガイドプレートは、表面が前記ベルトと対向し、所定温度を超えると強磁性から非
磁性に可逆的に変化する整磁合金層と、当該整磁合金層の裏面の前記周回方向両端に亘っ
て沿設された低抵抗導電層とを有し、前記両端のうちの少なくも一方の端部において、前
記ベルトから遠ざかる方向に折り曲げられていることを特徴とする定着装置。 - 前記ガイドプレートは、前記両端のうち、前記周回方向における当該ガイドプレートよ
りも上流側の端部が折り曲げられていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。 - 前記ガイドプレートは、前記折り曲げの角度が180度であることを特徴とする請求項
1または2に記載の定着装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載の定着装置を備えた画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011090007A JP4973795B2 (ja) | 2011-04-14 | 2011-04-14 | 定着装置及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011090007A JP4973795B2 (ja) | 2011-04-14 | 2011-04-14 | 定着装置及び画像形成装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008159651A Division JP4725602B2 (ja) | 2008-06-18 | 2008-06-18 | 定着装置及び画像形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011170375A true JP2011170375A (ja) | 2011-09-01 |
JP4973795B2 JP4973795B2 (ja) | 2012-07-11 |
Family
ID=44684483
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011090007A Active JP4973795B2 (ja) | 2011-04-14 | 2011-04-14 | 定着装置及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4973795B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003287969A (ja) * | 2002-03-28 | 2003-10-10 | Minolta Co Ltd | ベルト式定着装置 |
JP3988251B2 (ja) * | 1998-05-15 | 2007-10-10 | 松下電器産業株式会社 | 像加熱装置および画像形成装置 |
JP2008129517A (ja) * | 2006-11-24 | 2008-06-05 | Fuji Xerox Co Ltd | 定着装置、及び画像形成装置 |
-
2011
- 2011-04-14 JP JP2011090007A patent/JP4973795B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3988251B2 (ja) * | 1998-05-15 | 2007-10-10 | 松下電器産業株式会社 | 像加熱装置および画像形成装置 |
JP2003287969A (ja) * | 2002-03-28 | 2003-10-10 | Minolta Co Ltd | ベルト式定着装置 |
JP2008129517A (ja) * | 2006-11-24 | 2008-06-05 | Fuji Xerox Co Ltd | 定着装置、及び画像形成装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4973795B2 (ja) | 2012-07-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6108837B2 (ja) | 画像加熱装置 | |
US8600278B2 (en) | Fixing device and image formation apparatus | |
JP6137893B2 (ja) | 加熱装置および画像形成装置 | |
JP2010060595A (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP4557053B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP2010249917A (ja) | 定着装置およびこれを備える画像形成装置 | |
JP4725602B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP4725598B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP4760860B2 (ja) | 定着装置およびこれを備える画像形成装置 | |
JP2011039397A (ja) | 画像加熱装置及びこれを備えた画像形成装置 | |
JP2010072345A (ja) | 定着装置およびこれを備える画像形成装置 | |
JP4973795B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP4596055B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP2009276551A (ja) | 定着装置およびこれを備える画像形成装置 | |
JP5439754B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP4665994B2 (ja) | 定着装置およびこれを備える画像形成装置 | |
JP5509545B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP4665995B2 (ja) | 定着装置およびこれを備える画像形成装置 | |
JP2014052452A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4877316B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2009282136A (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP5810742B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP5348301B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2009300863A (ja) | 定着装置およびこれを備える画像形成装置 | |
JP2012113266A (ja) | 画像加熱装置、及びこれを備えた画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110617 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110617 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120313 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120326 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4973795 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150420 Year of fee payment: 3 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |