JP4665995B2 - 定着装置およびこれを備える画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁誘導加熱方式の定着装置およびこれを備える画像形成装置に関する。
プリンタ等の画像形成装置では、近年、ハロゲンヒータを熱源とする定着装置よりも省エネルギー化を図れる電磁誘導加熱方式の定着装置を備えるものが採用され始めている。
図6は、電磁誘導加熱方式の定着装置300の構成例を示す断面図である。
同図に示すように、定着装置300は、定着ベルト301、定着ローラ302、加圧ローラ303、磁束発生部304および規制板305などを備えている。なお、同図では、定着ベルト301が静止状態の様子を示している。
定着ベルト301は、誘導発熱層を含む円筒状の弾性変形可能なベルトであり、矢印A方向に周回駆動される。定着ローラ302は、定着ベルト301の周回経路内側に配される。加圧ローラ303は、定着ベルト301の周回経路外側に配され、定着ベルト301を介して定着ローラ302を押圧し、定着ニップ310を確保する。加圧ローラ303は、駆動モータ(不図示)からの駆動力を受けて矢印B方向に回転する。この駆動力が定着ローラ302と定着ベルト301に伝わることにより、定着ローラ302と定着ベルト301が従動回転する。
磁束発生部304は、定着ベルト301の周回経路外側であり定着ベルト301を挟んで加圧ローラ303に相対する位置に配され、定着ベルト301の誘導発熱層を発熱させるための磁束を発生させる。
規制板305は、定着ベルト301の周回経路内側であり定着ベルト301を介して磁束発生部304に対向する位置に配され、定着ベルト301の曲率に沿って湾曲しており、周回駆動される定着ベルト301の裏面に面接触して定着ベルト301をその周回方向に案内しつつ定着ベルト301と磁束発生部304との相対位置を規制する。
規制板305を設けることにより、規制板305を設けない構成にした場合に定着ベルト301の周回駆動中にその振動などで、定着ベルト301の周回経路が周回毎にぶれて、定着ベルト301と磁束発生部304間の距離がばらつき、このばらつきにより定着ベルト301の発熱量が周回毎に変動してしまうといったことの抑制を図れる。
このような構成において、定着ベルト301が周回駆動されつつ磁束発生部304から磁束が発せられると、定着ベルト301内の誘導発熱層の、磁束発生部304に対向する部分が主に発熱し、この発熱部分が定着ニップ310に至り、定着ニップ310の領域が定着に適した温度まで昇温され、シートS上に形成されたトナー像が定着ニップ310を通過する際に、加熱、加圧されて当該シートSに熱定着される。
特開2007−264421号公報
上記の定着装置では、定着ベルト301が周回駆動中に規制板305上を摺動する際に生じる定着ベルト301と規制板305間の摩擦抵抗により、定着ベルト301のうち、ニップ入口側の部分311が常時、引っ張られ気味になって規制板305の端部307との接触圧が強くなり、累積駆動時間が長くなるに連れて擦れにより定着ベルト301が削れて早期に破損し易くなるといった問題がある。
一方、ニップ出口側の部分312では、入口側とは逆に定着ベルト301が弛み気味になり、磁束発生部304との距離が不安定になって発熱量の変動が生じる場合がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、ベルトと磁束発生部との相対位置を規制部材により規制する構成において、ベルトの温度ばらつきの防止と共に長寿命化を図ることができる電磁誘導加熱方式の定着装置およびこれを備える画像形成装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、周回駆動されるベルトの周回経路内側に配された第1ローラを、前記周回経路外側から当該ベルトを介して第2ローラで押圧して、当該ベルト表面と当該第2ローラの間に定着ニップを確保すると共に、前記ベルトを電磁誘導により加熱して、未定着画像の形成されたシートを前記定着ニップを通し、前記未定着画像を熱定着する定着装置であって、前記周回経路外側であり前記ベルトを挟んで前記第2ローラと相対する位置に配され、前記ベルトを加熱するための磁束を発生させる磁束発生部と、前記周回経路内側であり前記ベルトを介して前記磁束発生部に対向する位置に配され、前記周回駆動されるベルトの裏面に接触して、当該ベルトをその周回方向に案内しつつ当該ベルトと前記磁束発生部の相対位置を規制する規制部材と、を備え、前記規制部材は、前記ベルトの裏面に接触する案内面が前記周回方向に沿って円弧状に湾曲し、前記案内面における前記周回方向上流側の第1端縁から前記第1ローラの軸芯までの距離をL1、前記周回方向下流側の第2端縁から前記第1ローラの軸芯までの距離をL2としたとき、L1>L2の関係を有する位置に配置されていることを特徴とする。
ここで、前記ベルトを電磁誘導により加熱とは、磁束発生部からの磁束により発熱する発熱部材がベルトの少なくとも一部に含まれており当該発熱部材からの熱によりベルトが加熱される構成の他、発熱部材が規制部材に含まれており規制部材から発せられる熱がベルトに伝わってベルトが加熱される構成、または両方の構成を含む意味で用いられる。
また、前記案内面のうち、前記第1端縁から前記周回方向に前記第1ローラと第2ローラ双方の回転軸を含む仮想平面と交わる位置までの部分の曲率をC1、当該位置から前記周回方向に前記第2端縁までの部分の曲率をC2としたとき、C1<C2の関係を有することを特徴とする。
また、前記案内面の曲率が前記第1端縁から前記周回方向に第2端縁までの間で略一定であり、当該案内面の前記周回方向中央における法線が前記第1ローラと第2ローラ双方の回転軸を含む仮想平面に対し、前記周回方向に所定角度だけ傾斜していることを特徴とする。
さらに、前記ベルトは、自己形状保持可能な円筒形状であり、前記磁束発生部からの磁束により発熱する発熱層を含み、前記規制部材は、前記ベルトの幅方向に沿って伸びる長尺状の板状部材であり、所定温度を超えると非磁性に変わる整磁合金層と、当該整磁合金層よりも前記磁束発生部から遠い側に設けられた導電層とを含み、前記案内面の曲率が前記ベルトの静止状態における裏面の曲率と略同じになっていることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、シート上に形成された未定着画像を定着部により熱定着する画像形成装置であって、前記定着部として上記定着装置を備えることを特徴とする。
このようにすれば、ベルト周回駆動中に、ベルトと、規制部材のベルト周回方向下流側の端部との接触圧を低減できると共に、規制部材のベルト周回方向上流側の端部でベルトをスムーズに案内できるようになり、ベルトの温度ばらつきの防止と共に長寿命化を図ることが可能になる。
以下、本発明に係る定着装置および画像形成装置の実施の形態を、タンデム型カラーデジタルプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)を例にして説明する。
<実施の形態1>
図1は、プリンタ1の全体の構成を示す図である。
同図に示すように、プリンタ1は、周知の電子写真方式により画像を形成するものであり、画像プロセス部10と、ベルト搬送部20と、給送部30と、定着部40を備え、ネットワーク(例えばLAN)に接続されて、外部の端末装置(不図示)からの印刷(プリント)ジョブの実行指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)色からなるカラーの画像形成を実行する。
画像プロセス部10は、Y〜K色のそれぞれに対応する作像部10Y〜10Kを備えている。作像部10Yは、感光体ドラム11Yと、その周囲に配設された帯電器12Y、露光部13Y、現像器14Y、転写ローラ15Y、感光体ドラム11Yを清掃するためのクリーナなどを備えており、公知の帯電、露光、現像工程を経て感光体ドラム11Y上にY色のトナー像を作像する。この構成は、他の作像部10M〜10Kについて同様であり、対応する色のトナー像が感光体ドラム11M〜11K上に作像される。
給送部30は、給紙カセットから記録用のシートSを搬送路35に1枚ずつ繰り出して、ベルト搬送部20に送る。
ベルト搬送部20は、矢印方向に循環走行される搬送ベルト21を備え、給送部30からのシートSを搬送ベルト21に密着させた状態で感光体ドラム11Y〜11Kの転写位置に順次搬送する。シートSが各転写位置を通過する際に、各転写位置において転写ローラ15Y〜15Kと感光体ドラム11Y〜11K間に生じる電界による静電力の作用を受けて感光体ドラム11Y〜11K上のトナー像がシートS上に多重転写される。各色トナー像が転写された後、シートSは、搬送ベルト21から離間して定着部40に送られる。
定着部40は、定着ベルト101を備える電磁誘導加熱方式によるものであり、搬送ベルト21から送られて来るシートSを加熱、加圧して、シートS上の各色トナー像を定着させる。定着後のシートSは、排出トレイ39上に排出される。
図2は、定着部40の構成を示す斜視図であり、図3(a)は、定着部40の構成を示す横断面図であり、図3(b)は、定着ベルト101の構成を示す断面図である。図2では、構成を判り易くするために一部を切り欠いて示している。また、図3(a)は、定着ベルト101等の部材が静止した状態を示している。
両図に示すように、定着部40は、定着ベルト101と、定着ローラ102と、加圧ローラ103と、磁束発生部104と、規制板105を備える。
定着ベルト101は、矢印A方向に周回駆動される円筒状のベルトであり、図3(b)に示すように離型層111と、弾性層112と、発熱層113と、整磁合金層114が、この順に離型層111が表面側になるように積層されてなる。
定着ベルト101は、その内径が約40〔mm〕であり、自立して略円筒形を保持できる弾性の自己形状保持可能なベルトが用いられている。定着ベルト101のベルト幅方向(定着ローラ102の回転軸方向に相当)長さは、最大サイズのシートの幅方向長さよりも長くなっている。図2では、最大サイズよりもサイズの小さい小サイズ紙が定着ニップ107を通過している様子を示している。
離型層111は、厚みが約20〔μm〕のPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)などからなる。弾性層112は、厚みが約200〔μm〕のシリコンゴムなどからなる。発熱層113は、厚みが約10〔μm〕のニッケルなどからなり、磁束発生部104から発せられる磁束により発熱する。
整磁合金層114は、ニッケルと銅の合金などからなり、厚みが約30〔μm〕であり、予め設定されたキュリー温度を超えると非磁性になる特性を有する。整磁合金層114が非磁性に変わることで磁束発生部104からの磁束が発熱層113から整磁合金層114を介して規制板105に通り抜け易くなり、発熱層113の発熱が抑えられる。
本実施の形態では、キュリー温度を、定着に適した温度(目標温度)よりも約20〔℃〕高い温度に設定しており、これにより多数枚の小サイズのシートを連続してプリントする場合に、定着ベルト101のうち、ベルト幅方向に当該シートが通過しない両端側の部分(非通紙部)P(図2)の温度が、当該シートに熱が奪われないために目標温度より上昇しても、キュリー温度を大幅に超えることがなくなって、定着ベルト101にダメージを与えるような高温に至るといったことが防止される。なお、キュリー温度は、上記の温度に限られず、定着部40の構成によって適切な温度が設定される。
定着ローラ102は、長尺で円柱状の芯金121の周囲に弾性層122を介して表層123が積層されてなり、定着ベルト101の周回経路(周回走行路)内側に配される。芯金121は、アルミニウムまたはステンレス等からなり、弾性層122は、ウレタンゴム等からなり断熱層としても機能し、表層123は、PFAチューブなどからなる。定着ローラ102の外径は、約33〔mm〕である。
加圧ローラ103は、長尺で円柱状の芯金131の周囲に、弾性層132を介して離型層133が積層されてなり、定着ベルト101の周回経路外側に配置され、定着ベルト101の外側から定着ベルト101を介して定着ローラ102を押圧して、定着ベルト101表面との間に定着ニップ107を確保する。
芯金131は、アルミニウム等からなり、弾性層132は、シリコンスポンジゴム等からなり、離型層133は、PFAやPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)コート等からなる。加圧ローラ103の外径は、約35〔mm〕である。
定着ローラ102と加圧ローラ103は、芯金121、131の軸方向両端部が図示しないフレームに軸受部材などを介して回転自在に支持されると共に、加圧ローラ103は、駆動モータ(不図示)からの駆動力が伝達されることにより矢印B方向に回転駆動される。この加圧ローラ103の回転に伴って定着ベルト101と定着ローラ102が矢印A方向に従動回転する。
磁束発生部104は、励磁コイル141と、メインコア142と、センターコア143と、裾コア144と、カバー145と、コイルボビン146を有し、定着ベルト101の周回経路外側であり、定着ベルト101を挟んで加圧ローラ103と相対する位置に、定着ベルト101にその幅方向に沿うように配置される。
励磁コイル141は、定着ベルト101の発熱層113を加熱するための磁束を発生させるものであり、コイルボビン146に巻かれている。励磁コイル141から発生される磁束は、メインコア142〜裾コア144により定着ベルト101に導かれ、定着ベルト101の発熱層113の、主に磁束発生部104に対向する部分を貫き、この発熱層113の部分に渦電流を発生させて発熱層113自体を発熱させる。
この発熱した部分の熱が定着ベルト101の周回駆動により定着ニップ107の位置で加圧ローラ103等に伝わることにより定着ニップ107の領域(シート通過領域)が昇温される。なお、図示していないが定着ベルト101の温度を検出するためのセンサが別途配置されており、このセンサの検出信号により定着ベルト101の現在の温度を検出し、この検出温度に基づき定着ニップ107の領域の温度が目標温度に維持されるように励磁コイル141への電力供給が制御される。定着ニップ107の領域が目標温度に維持された状態でシートSが定着ニップ107を通過する際に、シートS上の未定着のトナー像が加熱、加圧されて当該シートS上に熱定着される。
規制板105は、厚みが約1〔mm〕で、長さが定着ベルト101のベルト幅方向長さよりも長い長尺状の銅などからなる板状部材であり、定着ベルト101の周回経路内側かつ定着ベルト101を介して磁束発生部104に対向する位置に配置され、定着ベルト101の裏面(以下、「ベルト裏面」という。)115に接触して、周回駆動される定着ベルト101をその周回方向(以下、「ベルト周回方向」という。)に案内しつつ、定着ベルト101と磁束発生部104の相対位置を規制する。なお、規制板105は、その長さ方向両端部が図示しないフレームに固定されている。本実施の形態では、定着ベルト101とコイルボビン146の間隔が約2.5〔mm〕になっている。
規制板105は、磁束発生部104に対向する面(以下、「規制板表面」という。)151の曲率が仮想平面160(定着ローラ102の回転軸161と加圧ローラ103の回転軸162の双方を含む平面。図2では、同図が断面図なので直線で示されている。)と交わる位置150を挟んでベルト周回方向上流側と下流側で異なるように形成されている。なお、同図では曲率が一定の場合(従来相当)の例を比較例として破線で示している。
図4は、規制板表面151において曲率が異なる様子を説明するための模式図である。ここで同図では、曲率が一定(従来相当)の規制板表面の輪郭だけを破線で示している。破線で示す規制板表面の曲率C0は、静止時における定着ベルト101の、磁束発生部104に対向する部分の裏面115の曲率と略同じである。
同図に示すように、規制板表面151を、仮想平面160を挟んでベルト周回方向上流側の部分(端縁152からベルト周回方向に位置150までの部分)155と下流側の部分(位置150からベルト周回方向に端縁153までの部分)156に分け、上流側の部分155の曲率をC1、下流側の部分156の曲率をC2としたとき、C1<C0<C2の関係になっている。このような関係を満たすことにより、次のような効果を得られる。
すなわち、ベルト周回方向下流側において、曲率C2をC0よりも大きくすれば、規制板表面151のベルト周回方向下流側の端縁153における接線158(図4)と、定着ベルト101の、当該端縁153を離れた直後の進行方向(図4の線分159で示す)とのなす角a(ベルト進出角度)が、曲率C0の場合の角度bよりも曲率の差分だけ小さくなる。周回駆動中の定着ベルト101におけるニップ入口側の部分117に生じる引張力が曲率C2とC0の場合で略同じとすると、ベルト進出角度が小さくなった分(角度aとbの差分)だけ、引っ張り力の垂直成分(ベルト裏面115が端縁153を押圧する力に相当)が小さくなり、これにより両者間の摩擦力が低減され、累積駆動時間が長くなることに伴うベルト磨耗の進行の抑制を図れることになる。
図3に示すように静止状態ではベルト裏面115と規制板表面151間にベルト周回方向下流側において隙間ができるが、周回駆動中には定着ベルト101が引っ張られて、この隙間がなくなり、当該下流側においてベルト裏面115が規制板表面151に面接触しつつ周回方向にスムーズに案内される。
一方、ベルト周回方向上流側では、曲率C1をC0よりも小さくすれば、規制板表面151のベルト周回方向上流側の端縁152が、曲率の差分だけ定着ニップ107から離れる方向に位置する。従って、定着ベルト101のニップ出口側の部分118が弛み気味になるときのそのベルト裏面115の周回経路の位置に丁度、規制板105の端縁153が位置するように曲率C1の大きさを決めることにより、ベルト裏面115が規制板105から浮くようなことがなく規制板表面151に面接触した状態で定着ベルト101を周回方向に案内できるようになり、規制板105の端縁152付近における定着ベルト101と磁束発生部104間の距離の変動を抑制できる。
曲率C2は、例えば小さすぎると定着ベルト101の磨耗を抑制できなくなり、逆に大きすぎると定着ベルト101が規制板105の端縁153付近で規制板105から浮き気味になって定着ベルト101と磁束発生部104間の距離が不安定になる場合がある。一方、曲率C1が小さすぎると、定着ベルト101と規制板の端縁152との接触圧が強くなって定着ベルト101が規制板105に擦れて磨耗する場合があるので、装置構成に応じて適正な値が予め実験などから決められる。例えば、定着ベルト101の周長が120〜135〔mm〕、規制板表面151のベルト周回方向長さが40〜45〔mm〕の範囲内の場合に、曲率〔1/m〕としては、C1を22.7〜24.4の範囲内、C2を25.6〜27.8の範囲内とすることができる。
曲率C1、C2の大小関係は、図4に示すように定着ローラ102の回転軸161から規制板105の端縁152までの間の距離をL1、規制板105の端縁153までの間の距離をL2としたとき、L2<L1の関係を満たすことと同じであるといえる。
このように定着ベルト101と規制板105との磨耗が抑制されることにより定着ベルト101の長寿命化を図りつつ、規制板105の端縁152付近において定着ベルト101と磁束発生部104間の距離がより安定化することによりベルト温度のばらつきを抑制して、定着ムラ等の発生を防止することが可能になる。
<実施の形態2>
上記実施の形態では、規制板105の曲率を仮想平面160を挟んでベルト周回方向上流側の部分と下流側の部分で異ならせるとしたが、本実施の形態では、曲率が略一定のものを用いるとしており、この点が実施の形態1と異なっている。以下、説明の重複を避けるため、第1の実施の形態と同じ内容についてはその説明を省略し、同じ構成要素については、同符号を付すものとする。
図5は、本実施の形態に係る定着部200の構成を示す断面図である。
同図に示すように、定着部200は、基本的に実施の形態1の定着部40と同様の構成であるが、規制板205の形状および仮想平面160との位置関係が異なる。
規制板205は、規制板表面251の曲率が、静止時における定着ベルト101の、磁束発生部104に対向する部分の裏面115の曲率に略等しくなるように湾曲した断面円弧状に形成されている。曲率は、規制板表面251のベルト周回方向上流側の端縁252から下流側の端縁253までの間において略一定である。
規制板205は、規制板表面251のベルト周回方向中央250が仮想平面160上に存すると共に、当該中央250における法線201が仮想平面160に対しベルト周回方向に所定角度α、例えば4〔°〕だけ傾斜した姿勢で固定されている。なお、同図の破線で示す姿勢は、角度αがゼロの場合であり、仮想平面160を挟んで左右対称になる対称姿勢(従来相当)を比較例として示している。
このように対称姿勢に対し規制板205を傾斜させることにより、規制板205の端縁252から定着ローラ102の回転軸161までの距離をL1、規制板205の端縁253から回転軸161までの距離をL2としたとき、実施の形態1と同様に距離L2<L1の関係を満たすことになり、定着ベルト101と規制板205間の摩擦力を低減でき、時間経過に伴う定着ベルト101の磨耗の進行を抑制して長寿命化を図れる。また、規制板205の端縁252付近において定着ベルト101がスムーズに案内されるようになり、温度ばらつきを抑制できる。
なお、角度αは上記の4〔°〕に限られない。例えば、上記の装置構成の範囲で2〔°〕〜5〔°〕の範囲内とすることができる。角度が小さすぎると、実施の形態1における曲率C2が小さすぎることと同様に定着ベルト101の磨耗を抑制できず、逆に角度が大きすぎると、定着ベルト101が規制板205の端縁253付近で規制板205から浮き気味になって定着ベルト101と磁束発生部104間の距離が不安定になったり、定着ベルト101と規制板の端縁252との接触圧が強くなって定着ベルト101が規制板205に擦れて磨耗したりする場合があるので、装置構成に応じて適正な値が予め実験などから決められる。また、上記では規制板表面251のベルト周回方向中央250が仮想平面160に存するとしたが、距離L2<L1の関係を満たす範囲内で、例えば所定距離だけずれた位置に存する構成をとることもできる。
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、規制板表面151の曲率が仮想平面160を挟んで異なる構成と、曲率が略一定の規制板205をそのベルト周回方向中央の法線201が仮想平面160に対し傾斜する姿勢で固定する構成の2つの例を説明したが、上記距離L1とL2の大小関係を満たす構成であれば、これらに限られることはない。例えば、実施の形態2と同じ規制板を用い、この規制板を、シート搬送方向に対しベルト周回方向に所定角度だけ傾斜した方向を設定し、設定した方向に沿って平行移動した位置に配置する構成をとることもできる。ずれ量は、上記のように装置構成に応じて適切な値が決められる。
(2)上記実施の形態では、定着ベルト101を自己形状保持可能なものを用いるとしたが、これに限られない。また、ベルト周回経路の内側に定着ローラ102と規制板105を配置できる構成であれば良く、例えば定着ベルト101をその周長が上記のものよりも長いもの、または短いものを用いるとしても良い。規制板105についても、そのベルト周回方向長さが上記のものよりも長いものを用いるとしても構わない。さらに、磁束発生部104をそのシート搬送方向中央148(図3)の位置が仮想平面160上に位置すると共に仮想平面160を挟んで略左右対称の位置関係になるように配置するとしたが、これに限られない。例えば、実施の形態2において規制板205の傾斜に合わせて磁束発生部104も仮想平面160に対し所定角だけ傾斜させる構成をとるとしても良い。
(3)上記実施の形態では、定着ベルト101が整磁合金層を含むとしたが、これに限られることはない。例えば、定着ベルト101に整磁合金層が含まれず、規制板105に含まれる、具体的には表面側から整磁合金層、導電層の順に積層される構成をとることもできる。また、定着部40において整磁合金層が配されない構成にも適用できる。
また、定着ベルト101が発熱層を含むとしたが、これに限られず、例えば規制板105に含まれる構成や定着ベルト101と規制板105両方に含まれる構成をとるとしても良い。さらに、定着ベルト101、規制板105、磁束発生部104等の大きさ、材料、形状、厚み、長さ、構成要素、定着ベルトとコイルボビン(励磁コイル)の間隔等が上記の形状、数値、部材等に限られないことはいうまでもない。
(4)上記実施の形態では、規制部材としての規制板105をベルト幅方向に定着ベルト101の幅よりも長い長尺状のものを1つ配置するとしたが、これに限られない。例えば、ベルト幅方向長さが短い2つの規制部材をベルト幅方向の両端側に1つずつ分けて配置する構成をとるとしても良い。
(5)上記実施の形態では、本発明に係る定着装置および画像形成装置をタンデム型カラーデジタルプリンタに適用した場合の例を説明したが、これに限られない。カラーやモノクロの画像形成に関わらず、定着ベルトの周回経路の内側に配された第1ローラをその周回経路の外側から定着ベルトを介して第2ローラで押圧して定着ニップを確保すると共に、定着ベルトの周回経路の内側に規制板を配し、その規制板により定着ベルトを周回方向に案内しつつ定着ベルトの周回経路の外側に配された磁束発生部との相対位置を規制する構成の電磁誘導加熱方式の定着装置およびこれを備える画像形成装置であれば、例えば複写機、FAX、MFP(Multiple Function Peripheral)等に適用できる。また、定着ローラ102と加圧ローラ103を上下の位置関係になるように配置する構成例を説明したが、これに限られず、例えば定着ローラ102と加圧ローラ103を左右の位置関係になるように配置する構成にも適用できる。
また、上記実施の形態及び上記変形例の内容をそれぞれ組み合わせるとしても良い。
本発明は、電磁誘導加熱方式の定着装置に適用することができる。
実施の形態1に係るプリンタの全体の構成を示す図である。 プリンタに配される定着部の構成を示す斜視図である。 定着部の構成を示す横断面図である。 定着部の規制板と仮想平面の位置関係を模式的に示した図である。 実施の形態2に係る定着部の構成を示す断面図である。 従来の電磁誘導加熱方式の定着装置の構成例を示す断面図である。
符号の説明
1 プリンタ
40、200 定着部
101 定着ベルト
102 定着ローラ(第1ローラ)
103 加圧ローラ(第2ローラ)
104 磁束発生部
105、205 規制板
107 定着ニップ
115 定着ベルトの裏面
151 規制板の表面
152、252 規制板表面のベルト周回方向上流側の端縁
153、253 規制板表面のベルト周回方向下流側の端縁
155 規制板表面のベルト周回方向上流側の部分
156 規制板表面のベルト周回方向下流側の部分
160 仮想平面
161 定着ローラの回転軸
162 加圧ローラの回転軸
201 法線
250 規制板のベルト周回方向の中央

Claims (5)

  1. 周回駆動されるベルトの周回経路内側に配された第1ローラを、前記周回経路外側から当該ベルトを介して第2ローラで押圧して、当該ベルト表面と当該第2ローラの間に定着ニップを確保すると共に、前記ベルトを電磁誘導により加熱して、未定着画像の形成されたシートを前記定着ニップを通し、前記未定着画像を熱定着する定着装置であって、
    前記周回経路外側であり前記ベルトを挟んで前記第2ローラと相対する位置に配され、前記ベルトを加熱するための磁束を発生させる磁束発生部と、
    前記周回経路内側であり前記ベルトを介して前記磁束発生部に対向する位置に配され、前記周回駆動されるベルトの裏面に接触して、当該ベルトをその周回方向に案内しつつ当該ベルトと前記磁束発生部の相対位置を規制する規制部材と、を備え、
    前記規制部材は、
    前記ベルトの裏面に接触する案内面が前記周回方向に沿って円弧状に湾曲し、前記案内面における前記周回方向上流側の第1端縁から前記第1ローラの軸芯までの距離をL1、前記周回方向下流側の第2端縁から前記第1ローラの軸芯までの距離をL2としたとき、L1>L2の関係を有する位置に配置されていることを特徴とする定着装置。
  2. 前記案内面のうち、前記第1端縁から前記周回方向に前記第1ローラと第2ローラ双方の回転軸を含む仮想平面と交わる位置までの部分の曲率をC1、当該位置から前記周回方向に前記第2端縁までの部分の曲率をC2としたとき、C1<C2の関係を有することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記案内面の曲率が前記第1端縁から前記周回方向に第2端縁までの間で略一定であり、当該案内面の前記周回方向中央における法線が前記第1ローラと第2ローラ双方の回転軸を含む仮想平面に対し、前記周回方向に所定角度だけ傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記ベルトは、
    自己形状保持可能な円筒形状であり、
    前記磁束発生部からの磁束により発熱する発熱層を含み、
    前記規制部材は、
    前記ベルトの幅方向に沿って伸びる長尺状の板状部材であり、
    所定温度を超えると非磁性に変わる整磁合金層と、
    当該整磁合金層よりも前記磁束発生部から遠い側に設けられた導電層とを含み、
    前記案内面の曲率が前記ベルトの静止状態における裏面の曲率と略同じになっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. シート上に形成された未定着画像を定着部により熱定着する画像形成装置であって、
    前記定着部として、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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