JP2014202897A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着ベルトの側端縁に損傷を与えることなく前記定着ベルトの軸方向の移動を規制する。【解決手段】定着ローラー31のシャフト311の両端部には、定着ベルト31Aの回転軸31S方向の移動を規制する規制部材35が装着されている。規制部材35は、定着ベルト31Aのベルト幅方向の側端縁31Eと対向する環状の規制面35Rを有する。規制面35Rは、回転軸31Sと平行な断面視において、回転軸31Sに対して直交する垂直線Lに対して角度θだけ傾斜した平面である。前記傾斜は、回転軸31Sから定着ローラー31の径方向外側に向かうに連れて、シャフト311の長さ方向の中心に近づく傾斜である。規制面35Rは、側端縁31Eの軸方向の移動を規制するだけでなく、径方向の移動も規制する。この場合、前記傾斜を有することから、側端縁31Eが規制面35Rと擦れることはない。【選択図】図4

Description

本発明は、シートにトナー像を定着する定着装置、及び該定着装置が適用された画像形成装置に関する。
画像形成装置の定着装置は、定着ローラーと加圧ローラーとが圧接されることにより形成される定着ニップ部を備える。定着ニップ部をシートが通過したとき、シートが加圧及び加熱されることにより、シート上のトナー像がシートに定着される。上記定着ローラーとして、弾性を有するローラー部材の上に金属ベルト(定着ベルト)を被嵌してなる構成の定着ローラーが知られている。この定着ベルトは、誘導加熱方式で加熱される。
前記定着ベルトは、常温で前記ローラー部材の外径よりも大きい内径を有し、被嵌状態において両者間にはクリアランスが存在する。定着装置の稼働に伴う昇熱により、前記ローラー部材が熱膨張すると、前記定着ベルトと前記ローラー部材とは密着状態となる。この密着状態が形成されるまでの間、定着ベルトは定着ローラーの軸方向に蛇行することがあるので、当該定着ベルトの前記軸方向の移動を規制する必要がある。このため、定着ローラーの軸端付近に、定着ベルトの側端縁と対向する規制面を備えた円板状の規制部材が取り付けられる(例えば特許文献1)。
また、定着ローラーが加圧ローラーに圧接されると、定着ベルトは前記クリアランスの分だけ楕円形状に変形する。この変形状態では、前記定着ベルトの前記楕円の長径が前記規制部材の外径よりも大きくなることがある。この場合、当該定着ベルトの側端縁が前記規制部材の外周縁と繰り返し接触することとなり、定着ベルトの側端縁がダメージを受け易くなる。このため、規制部材の外周縁に、前記定着ベルトの側端縁が径方向外側に抜け出すことを規制する外周壁を設けることが知られている(特許文献2)。
特開2007−279671号公報 特開2010−169737号公報
上記規制部材の配置によって定着ベルトの蛇行を規制する手法を取る場合に問題となるのが、前記規制面と前記定着ベルトの側端縁との擦れによる、前記側端縁の疲労破壊や磨耗である。また、定着ベルトの径方向外側への抜けを規制する前記外周壁を前記規制部材に設けると、その分だけ前記規制部材の外径が大きくなる。このため、定着装置のコンパクト化の観点からは好ましくない。
本発明の目的は、定着ベルトの側端縁に損傷を与えることなく前記定着ベルトの軸方向の移動を規制し、且つ、装置のコンパクト化の要請も満たすことができる定着装置、及びこれを用いた画像形成装置を提供することにある。
本発明の一局面に係る定着装置は、一方向に延びるシャフトと該シャフトの上に一体的に形成された弾性層とを有するローラー部材と、該ローラー部材の上に被嵌された定着ベルトとを含み、前記シャフトの軸心を回転軸として回転する定着ローラーと、前記定着ローラーと定着ニップ部を形成する加圧ローラーと、前記シャフトの端部に装着され、前記定着ベルトの側端縁と対向する環状の規制面を有し、前記定着ベルトの前記回転軸方向の移動を規制する規制部材と、を備え、前記規制面は、前記回転軸と平行な断面視において、前記回転軸に対して垂直な線に対して傾斜した面であり、前記傾斜は、前記回転軸から前記定着ローラーの径方向外側に向かうに連れて、前記シャフトの長さ方向の中心に近づく傾斜である。
この構成によれば、規制部材は、上記の傾斜を有する規制面を備える。このため、定着ベルトの側端縁の前記回転軸方向の移動が規制されるだけでなく、前記側端縁が規制面に接触した状態で径方向内側に移動するとき、前記傾斜を有することから、当該側端縁と前記規制面との接触が解消される。従って、前記側端縁が前記規制面と擦れることはなく、前記側端縁の損傷が生じない。また、前記傾斜によって、定着ベルトの側端縁が前記回転軸に近寄る方向に誘導される。つまり、前記側端縁が規制面の径方向外側へ抜けることを阻止する作用を、前記傾斜は果たす。このことは、定着ローラーの回転時において、定着ベルトが断面視で真円に近い状態に維持されることに寄与する。従って、定着ベルトの側端縁が規制部材の外周縁と可及的に接触しないようにすることができる。
上記構成において、前記傾斜は、前記規制面の前記径方向の内側領域の前記垂直な線に対する傾斜角をθ1、前記径方向の外側領域の前記垂直な線に対する傾斜角をθ2とするとき、
θ2>θ1
の関係を満たす傾斜であることが望ましい。
この構成によれば、前記規制面の前記垂直な線に対する傾斜が、径方向の外側に向かうに連れて大きくなる。従って、定着ベルトの前記側端縁の径方向外側への抜け出しを規制する作用を高めることができ、また、より定着ベルトの真円性を高めることができる。
上記構成において、前記規制部材は円板状の部材であって、前記シャフトが挿入される孔部と、前記ローラー部材の側端縁と対向する環状平面と、該環状平面の径方向外側に連設された前記規制面と、該規制面の径方向外側に連設され前記回転軸と平行な外周面とを含むことが望ましい。
この構成によれば、規制面の径方向外側には前記回転軸と平行な外周面が連なっている。つまり、規制面の径方向外側には実質的に何も存在しない。従って、前記規制部材のサイズを最小限のサイズとすることができ、定着装置のコンパクト化に寄与できる。
上記構成において、前記規制面の径方向外側と前記外周面との境界部分に面取り部が設けられていることが望ましい。
この構成によれば、仮に定着ベルトの前記側端縁の一部が前記規制部材(前記外周面)の径方向外側へ抜け出したとしても、前記面取り部が設けられているので、前記側端縁の一部はストレスを受けることなく径方向内側へ移動することができる。
上記構成において、前記規制部材は、前記シャフトの端部に対して、前記規制面への前記定着ベルト側端縁の衝突により当該規制部材が前記垂直な線に対して所定角度だけ傾くことが可能に装着されていることが望ましい。
或いは、前記規制部材の前記シャフトの端部からの抜け出しを防止する止めリングをさらに備え、該止めリングは、前記環状平面の裏面側において前記規制部材と当接するものであって、該当接の位置と前記ローラー部材の側端縁との間の距離は、前記規制部材の肉厚よりも長く設定され、前記規制部材の前記孔部を区画する孔壁と前記シャフトの周面との間には、前記規制面への前記定着ベルト側端縁の衝突により当該規制部材が前記垂直な線に対して所定角度だけ傾くことを許容するギャップが設けられていることが望ましい。
これらの構成によれば、例えば定着ベルトに急激な蛇行が生じ、前記規制面への前記定着ベルト側端縁の衝突した場合でも、前記規制部材は所定角度だけ傾くことができるので、前記衝突の衝撃を緩和することができる。従って、前記側端縁の損傷の発生を抑止することができる。
上記構成において、前記定着ベルトを誘導加熱する加熱装置をさらに備え、前記加熱装置は、前記定着ローラーの外周面形状に沿った形状を備え前記定着ローラーに対向して配置されるボビンと、前記ボビンに巻回され前記誘導加熱のための高周波電圧が印加されるコイルとを含むことが望ましい。
この構成によれば、誘導加熱方式で定着ベルトが加熱される。前記規制部材は、その径方向のサイズを抑制可能である。このため、前記ボビンを、可及的に前記定着ベルトに接近させて配置することができる。従って、定着装置のコンパクト化に寄与できる。
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、シートにトナー像を転写する画像形成部と、前記トナー像を前記シートに定着させる、上記の定着装置と、を備える。
本発明によれば、定着ベルトの側端縁に損傷を与えることなく前記定着ベルトの軸方向の移動を規制し、且つ、装置のコンパクト化の要請も満たすことができる定着装置、及びこれを用いた画像形成装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す概略断面図である。 前記画像形成装置に組み込まれている、第1実施形態に係る定着装置の断面図である。 前記定着装置の回転軸方向に沿った断面図である。 図3の要部拡大断面図である。 図4の要部拡大断面図であって、規制面の作用を説明するための図である。 図3の要部の分解斜視図である。 比較例に係る定着装置の断面図である。 比較例に係る規制面の作用を説明するための図である。 比較例に係る規制面の作用を説明するための図である。 第1実施形態に係る規制面の作用を説明するための図である。 他の比較例に係る定着装置の断面図である。 第2実施形態に係る定着装置の断面図である。 第2実施形態に係る規制面の作用を説明するための図である。 第2実施形態に係る規制面の他の作用を説明するための図である。 第3実施形態に係る定着装置の断面図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を詳述する。図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置1の内部構造を示す概略断面図である。画像形成装置1は、カラープリンターであって、略直方体のハウジングからなる本体ハウジング10を含む。
本体ハウジング10は、シートに対して画像形成処理を行う複数の処理ユニットを内部に含む。本実施形態では、処理ユニットとして、画像形成ユニット2Y、2C、2M、2Bk、光走査装置23、中間転写ユニット28及び定着装置30を含む。本体ハウジング10の上面には排紙トレイ11が備えられている。排紙トレイ11に対向して、シート排出口12が開口している。また、本体ハウジング10の側壁には、手差し給紙トレイ13が開閉自在に取り付けられている。本体ハウジング10の下部には、画像形成処理が施されるシートを収容する給紙カセット14が、着脱自在に装着されている。
画像形成ユニット2Y、2C、2M、2Bkは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナー像を、コンピューター等の外部機器から伝送された画像情報に基づき形成するもので、水平方向に所定の間隔でタンデムに配置されている。各画像形成ユニット2Y、2C、2M、2Bkは、静電潜像及びトナー像を担持する感光体ドラム21、感光体ドラム21の周面を帯電させる帯電器22、感光体ドラム21の周面上に静電潜像を形成する光走査ユニット23、前記静電潜像に現像剤を付着させてトナー像を形成する現像器24、この現像器24に各色のトナーを供給するイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各トナーコンテナ25Y、25C、25M、25Bk、感光体ドラム21上に形成されたトナー像を一次転写させる一次転写ローラー26、及び感光体ドラム21の周面の残留トナーを除去するクリーニング装置27を含む。
中間転写ユニット28は、感光体ドラム21上に形成されたトナー像を一次転写させる。中間転写ユニット28は、各感光体ドラム21の周面に接触しつつ周回する転写ベルト281と、転写ベルト281が架け渡される駆動ローラー282および従動ローラー283とを含む。転写ベルト281は、一次転写ローラー26によって各感光体ドラム21の周面に押し付けられている。各色の感光体ドラム21上のトナー像は転写ベルト281上の同一箇所に重ね合わせて一次転写される。これにより、フルカラーのトナー像が転写ベルト281上に形成される。
駆動ローラー282に対向して、転写ベルト281を挟んで二次転写ニップ部Tを形成する二次転写ローラー29が配置されている。転写ベルト281上のフルカラートナー像は、前記二次転写ニップ部Tにおいてシート上に二次転写される。シート上に転写されずに転写ベルト281の周面に残留したトナーは、従動ローラー283に対向して配置されたベルトクリーニング装置284によって回収される。
定着装置30は、熱源が内蔵された定着ローラー31と、定着ローラー31と共に定着ニップ部Nを形成する加圧ローラー32とを含む。定着装置30は、二次転写ニップ部Tにおいてトナー像が転写されたシートを、定着ニップ部Nにおいて加熱及び加圧することで、トナーをシートに溶着させる定着処理を施す。定着処理が施されたシートは、シート排出口12から排紙トレイ11に向けて排出される。この定着装置30については、後記で詳述する。
本体ハウジング10の内部には、シートを搬送するためのシート搬送路が設けられている。シート搬送路は、本体ハウジング10の下部付近から上部付近まで、二次転写ニップ部T及び定着装置30を経由して、上下方向に延びるメイン搬送路P1を含む。メイン搬送路P1の下流端は、シート排出口12に接続されている。両面印刷の際にシートを反転搬送する反転搬送路P2が、メイン搬送路P1の最下流端から上流端付近まで延設されている。また、手差しトレイ13からメイン搬送路P1に至る手差しシート用搬送路P3が、給紙カセット14の上方に配置されている。
給紙カセット14は、シートの束を収容するシート収容部を備える。給紙カセット14の右上付近には、シート束の最上層のシートを1枚ずつ繰り出すピックアップローラー151と、そのシートをメイン搬送路P1の上流端に送り出す給紙ローラー対152とが備えられている。手差しトレイ13に載置されたシートも、手差しシート用搬送路P3を通して、メイン搬送路P1の上流端に送り出される。メイン搬送路P1の二次転写ニップ部Tよりも上流側には、所定のタイミングでシートを転写ニップ部に送り出すレジストローラー対153が配置されている。
シートに片面印刷(画像形成)処理が行われる場合、給紙カセット14又は手差しトレイ13からシートがメイン搬送路P1に送り出され、該シートに二次転写ニップ部Tにおいてトナー像の転写処理が、定着装置30において転写されたトナーをシートに定着させる定着処理が、各々施される。その後、該シートは、シート排出口12から排紙トレイ11上に排紙される。一方、シートに両面印刷処理が行われる場合、シートの片面に対して転写処理及び定着処理が施された後、該シートは、シート排出口12から排紙トレイ11上に一部が排紙される。その後、該シートはスイッチバック搬送され、反転搬送路P2を経て、メイン搬送路P1の上流端付近に戻される。しかる後、シートの他面に対して転写処理及び定着処理が施され、該シートは、シート排出口12から排紙トレイ11上に排紙される。
<第1実施形態>
以下、定着装置30の構成について詳細に説明する。図2は、第1実施形態に係る定着装置30の概略断面図である。定着装置30は、上述の定着ローラー31及び加圧ローラー32と、定着ローラー31を加熱する誘導加熱方式の加熱装置33と、定着ローラー31の温度を検出する温度センサ34と、これらの部材を収容する定着ハウジング300とを含む。
定着ハウジング300は、二次転写ニップ部TからシートSを受け入れる入口開口301と、定着処理後のシートSを送り出す出口開口302とを備える。入口開口301には、シートSを定着ニップ部Nに向けて誘導するガイド板303が配置されている。また、出口開口302には、定着ニップ部Nを通過したシートSを出口開口302から下流へ送り出す搬送ローラー対304が配置されている。
定着ローラー31は前後方向(図2の紙面の垂直方向)に延びる回転軸31Sを有し、加圧ローラー32は前後方向に回転軸31Sと平行に延びる回転軸32Sを有する。定着ローラー31及び加圧ローラー32は、それぞれ定着ハウジング300にて、回転軸31S、32Sの軸回りに回転可能に保持されている。本実施形態では、加圧ローラー32に対して時計方向に回転させる回転駆動力が与えられ、定着ローラー31は加圧ローラー32の回転に伴って反時計方向に従動回転する。
定着ローラー31は、弾性を有するローラー部材31Bと、このローラー部材31Bの上に所定のクリアランスCをもって被嵌される定着ベルト31Aとを含む。ローラー部材31Bは、前後方向(一方向)に延びるシャフト311と、該シャフト311の上に一体的に形成された弾性層312とを有する。定着ローラー31は、シャフト311の軸心を回転軸31Sとして回転する。シャフト311としては、SUS等の金属芯金を例示できる。弾性層312としては、シリコンスポンジ等の樹脂発泡層を例示できる。定着ベルト31Aとしては、誘導加熱が可能なニッケル等の磁性体金属基材、シリコンゴム等の弾性層、及びフッ素系樹脂等で形成された表面離形層を含む、多層構造の無端ベルトを例示できる。
加圧ローラー32は、シャフト321と、該シャフト321の上に一体的に形成されたローラー層322とを含む。シャフト321としては、アルミニウム等の非磁性金属芯金を例示できる。ローラー層322は、定着ローラー31の弾性層312よりも高い剛性を有する層であり、例えばシリコンゴム等からなる層を例示することができる。このローラー層322の外周には、離形層が形成されていることが望ましい。加圧ローラー32のシャフト321には、図略の駆動機構から回転駆動力が与えられ、これにより加圧ローラー32は、シャフト321の軸心を回転軸32Sとして回転する。
定着ローラー31は所定の圧力で加圧ローラー32に圧接され、これにより定着ローラー31(定着ベルト31A)の周面が凹の円弧状に加圧変形した状態で加圧ローラー32の周面に当接している。この当接部分が定着ニップ部Nである。定着処理が施されるシートSは、入口開口301から定着ハウジング300内に入って定着ニップ部Nでニップされ、定着ローラー31及び加圧ローラー32の回転軸31S、32S回りの回転によって搬送される。この定着ニップ部Nでの搬送の際に、シートSは加熱加圧される。その後、シートSは搬送ローラー対304によって出口開口302から搬出される。
定着ローラー31の、定着ニップ部Nよりも回転方向下流側の周面には、シートの分離部材305が配置されている。分離部材305は、定着ベルト31Aの軸方向の幅とほぼ同サイズの板状部材である。また、加圧ローラー32の、定着ニップ部Nよりも回転方向下流側の周面には、シートの分離爪306が配置されている。分離爪306は、加圧ローラー32の軸方向に沿って複数個配置されている。分離部材305及び分離爪306は、定着ニップ部Nを通過したシートSが定着ローラー31又は加圧ローラー32の周面に巻き付いた場合に、これを前記周面から引き剥がすために配置されている部材である。
加熱装置33は、前記誘導加熱のための高周波電圧が印加されるコイル331と、このコイル331が巻回されるボビン332と、コイル331が発生する磁界の磁路を形成するための磁性コア333、334、335とを含む。ボビン332は、定着ローラー31の外周面形状に沿った湾曲内面332Aを備え、この湾曲内面332Aが定着ローラー31の周面に対向して配置される。磁性コア333はセンターコアであり、ボビン332の断面視の中央に配置されている。一対の磁性コア334はサイドコアであり、ボビン332の端部付近に配置されている。磁性コア335はアーチコアであり、一対の磁性コア334を橋絡するように配置されている。高周波電圧が印加されるとコイル331は磁界を生成し、磁性コア333、334、335の作用によって定着ベルト31Aを通過する磁路が形成される。これによ、定着ベルト31Aの前記磁性体金属基材に渦電流が流れ、定着ベルト31Aが熱を帯びるようになる。
温度センサ34は、サーミスタ等の非接触型のセンサであり、定着ローラー31(定着ベルト31A)の表面温度を検出する。検出された表面温度は図略の制御部に伝送され、制御部はその表面温度に基づいて、コイル331に与える高周波電圧を調整することで、コイル331が発生する磁束の密度を調整する。
図3は、第1実施形態に係る定着装置30の、回転軸31Sと平行な方向の断面図、図4は、図3の要部拡大断面図である。これらの図では、定着ローラー31及び加圧ローラー32だけを描いている。定着ローラー31のシャフト311の両端部には、定着ベルト31Aの回転軸31S方向の移動を規制する規制部材35が装着されている。規制部材35は、定着ベルト31Aのベルト幅方向(回転軸31Sの延伸方向)の側端縁31Eと対向する環状の規制面35Rを有する。図5は、この規制面35Rの拡大図、図6は、シャフト311の端部付近の分解斜視図である。
定着ベルト31Aは、常温でローラー部材31Bの外径よりも大きい内径を有する。従って、定着ベルト31Aがローラー部材31Bに被嵌された状態において、両者間にはクリアランスCが存在する。定着装置30の稼働に伴う昇熱により、ローラー部材31Bの弾性層312が熱膨張すると、定着ベルト31Aの内周面とローラー部材31Bの外周面とは密着状態となる。この密着状態が形成されるまでの間、定着ベルト31Aは定着ローラー31の回転軸31S方向に蛇行することがあるので、当該定着ベルト31Aの回転軸31S方向の移動を規制する必要がある。規制部材35は、この定着ベルト31Aの移動規制のために、シャフト311の両端部に取り付けられている。
規制部材35は円板状の部材であって、当該円板状部材の中心に穿孔された孔部351と、この孔部351の周囲に順次形成された環状平面352、規制面35R及び外周面353とを含む。孔部351は、円柱型のシャフト311の外径に応じた内径を有する円形の孔であり、シャフト311の端部が挿入される。環状平面352は、ローラー部材31Bの弾性層312の側端縁と対向する平面である。規制面35Rは、環状平面352の径方向外側に連設された傾斜面である。外周面353は、規制面35Rの径方向外側に連設され回転軸31Sと平行な面である。
規制部材35の装着位置よりも回転軸31S方向の外側には、止めリング36が取り付けられている。止めリング36は、シャフト311の外径よりも僅かに小さい内径を備える本体部361と、本体部361の端部であってギャップを置いて互いに対向する端部362、363とを有する。止めリング36は、端部362、363間のギャップが広がるように拡径され、締め付け力を持った状態でシャフト311に嵌め込まれる。止めリング36の内側面は規制部材35の環状平面352の裏面側と当接し、規制部材35のシャフト311端部からの抜け出しを防止する。
次に、規制面35Rについて、主に図5を参照して詳述する。規制面35Rは、定着ベルト31Aの側端縁31Eと対向する環状の面であって、回転軸31Sと平行な断面視において、回転軸31Sに対して直交する垂直線Lに対して角度θだけ傾斜した平面である。前記傾斜は、回転軸31Sから定着ローラー31の径方向外側に向かうに連れて、シャフト311の長さ方向の中心に近づく傾斜である。すなわち、定着ベルト31Aの側端縁31Eから見ると、規制面35Rは、回転軸31Sに近づく程に深くなるすり鉢状のテーパ面である。角度θは、0°<θ<40°の範囲、好ましくは3°<θ<30°の範囲から選ぶことができる。
規制面35Rの最も回転軸31Sに近い部分である内径部354は、環状平面352に対して軸方向外側に没した位置にある。このため、定着ベルト31Aが幅方向の定位置にあるとき、つまり、側端縁31Eと弾性層312の側端縁312Eとが回転軸31S方向で見て概ね揃った位置にあるとき、内径部354は側端縁31Eと接することはなく、当該側端縁31Eに対して最も離間する部分となる。一方、規制面35Rの最も径方向外側の部分である外径部355は、側端縁312Eよりも僅かに軸方向内側に突出した部分である。つまり、前記定位置のとき、外径部355は定着ベルト31Aの側端縁31Eよりも軸方向内側に位置することになる。
規制面35Rの径方向外側と外周面353との境界部、すなわち、外径部355と外周面353の軸方向内側端部との間にはC面356(面取り部)が設けられている。また、規制面35Rの径方向内側と環状平面352との境界部には、回転軸31Sと平行な段差面357が備えられている。
内径部354の直径は、弾性層312の直径よりも小さい。この大小関係が、弾性層312の経年使用による破泡に伴う径小化によっても崩れないよう、内径部354の直径が選ばれる。一方、外径部355の直径は、弾性層312に定着ベルト31Aの厚みを加えた直径よりも大きい。このため、定着ベルト31Aの側端縁31Eは、内径部354と外径部355との間の斜面に対向することになる。
この規制面35Rの機能について説明する。加圧ローラー32が回転駆動されると、定着ローラー31(定着ベルト31A)も従動回転する。弾性層312が十分に加熱膨張していない段階では、定着ベルト31Aと弾性層312との間にはクリアランスCが存在し、定着ベルト31Aはローラー部材31Bに対して揺動し得る状態である。前記従動回転の最中に、定着ベルト31Aが回転軸31Sの延伸方向(軸方向)に移動したとする(図4、図5において右方に移動したとする)。この場合、定着ベルト31Aの側端縁31Eが規制面35Rに当接する。従って、定着ベルト31Aの、それ以上の軸方向右方への移動は規制される。つまり、定着ベルト31Aの蛇行が矯正される。
定着ベルト31Aは、前記軸方向だけでなく、前記軸方向と直交する方向にも揺動する。これは、クリアランスCが存在する状態で定着ローラー31が加圧ローラー32に圧接されると、定着ベルト31Aが楕円形状に変形することに依る。すなわち、定着ニップ部Nと回転軸31Sとを結ぶ第1方向が短径方向となり、前記第1方向と直交する第2方向が長径方向となるように、定着ベルト31Aが側面視において楕円変形する。規制部材35は、定着ローラー31と一体回転する。このため、規制面35Rの周方向の任意箇所において、側端縁31Eは短径状態から長径状態への径方向の移動、及びその逆の径方向の移動を行う。
図5は、定着ベルト31Aの側端縁31Eが長径状態(点線)から、短径状態(実線)へ径方向に移動している状態を示している。この場合、長径状態では側端縁31Eが規制面35Rに接触していたとしても、側端縁31Eが径方向内側に移動するとき、規制面35Rは傾斜面であることから、側端縁31Eと規制面35Rとの接触が解消される。つまり、規制面35Rは、径方向内側に向かうほど軸方向外側に向かう傾斜面であるので、径方向内側に向かう側端縁31Eは規制面35Rから離間することになる。従って、側端縁31Eが規制面35Rと擦れることはなく、側端縁31Eの損傷が生じない。
規制面35Rが傾斜を有さない平面である場合は、上記の利点を得ることはできない。図7は、比較例に係る規制部材350を備えた定着装置の断面図、図8は、図7のVIII部の拡大図であって、比較例に係る規制面350Rの作用を説明するための図である。規制部材350が、定着ベルト31Aの側端縁31Eに対向する面に備える規制面350Rは、回転軸31Sと直交する平面である。
この場合、定着ベルト31Aの側端縁31Eが長径状態(図8の点線)から、短径状態(実線)へ径方向に移動する際、側端縁31Eが規制面350Rに接触していると、側端縁31Eが定着ベルト31Aの前記径方向の移動に追従しない場合がある。すなわち、規制面350Rが平面であるため、側端縁31Eが径方向内側へ移動する場合においても、側端縁31Eと規制面350Rとの接触が解消されない。このため、側端縁31Eが摩擦力によって長径状態の位置に留まる場合があり、図8に示すように側端縁31Eの近傍部分がラッパ状に屈曲変形することがある。このような屈曲変形が生じると、当該部分に疲労破壊が生じ得る。また、屈曲変形が生じなかったとしても、側端縁31Eは常時規制面350Rと摺擦することになり、側端縁31Eの削れが引き起こされる。本実施形態のように、傾斜を有する規制面35Rであれば、上記の疲労破壊や削れの問題を解消することができる。
また、傾斜を有する規制面35Rを採用することで、定着ベルト31Aの周回軌道の真円性を確保し易くなる利点もある。まず、比較のため図9に基づいて、上述の傾斜を持たない規制面350Rの場合について説明する。図9(A)は、比較例に係る規制部材350を備えた定着装置の断面図、図9(B)はその要部拡大図である。既述の通り、クリアランスCが存在する状態で定着ローラー31が加圧ローラー32に圧接されると、定着ベルト31Aが楕円形状に変形する。ここで、規制面350Rは平面であるため、上述の摩擦力によるある程度の引き留め作用があるものの、側端縁31Eを積極的に拘束する作用は期待できない。
このため、定着ベルト31AはクリアランスCに応じた自由変形が可能であり、比較的大きな長径部31Lが形成される。この長径部31Lは、規制部材350の外径よりも大きい径になり、規制面350Rの径方向外側へ抜けることがある。この場合、定着ベルト31Aの側端縁31Eが、規制部材350(規制面350R)のエッジEd(図8)を横切る交差部Fが生じる。当該交差部Fにおいて、側端縁31EがエッジEdとの接触により切削されてしまう場合がある。また、定着ベルト31Aが大きく楕円変形すると、軸方向の座屈強度が低下する問題も生じる。例えば、定着ベルト31Aが軸方向に大きく蛇行し、側端縁31Eが規制面350Rに強く押し当てられると、定着ベルト31Aが座屈する懸念がある。
これに対し、本実施形態の規制面35Rによれば、前記傾斜によって、定着ベルト31Aの側端縁31Eが前記回転軸に近寄る方向に誘導される。つまり、図10に示すように、側端縁31Eが規制面35Rの径方向外側へ抜けることを阻止する作用を、前記傾斜は果たす。これは、すり鉢状の規制面35Rが、定着ベルト31Aの長径部に対して図中矢印で示す径方向内側へ戻す力を生成し、前記長径部の成長を規制するからである。このことは、定着ローラー31の回転時において、定着ベルト31Aが断面視で真円に近い状態に維持されることに寄与する。従って、定着ベルト31Aの側端縁31Eが規制部材35のエッジに可及的に接触しないようにすることができる。さらに、定着ベルト31Aの真円性が確保できることから、定着ベルト31Aの軸方向の座屈強度を高めることができる。
なお、定着ベルト31Aの側端縁31Eの一部が規制面35Rの径方向外側へ抜け、外周面353へ至ったとしても、その復帰は容易である。すなわち、本実施形態では、外径部355と外周面353との間には、両者間のエッジ部をカットしてなるC面356が設けられている。このため、側端縁31Eの一部が外周面353に乗り上げたとしても、前記側端縁31Eの一部は、C面356に沿ってストレスを受けることなく径方向内側へ移動することができる。また、エッジ部が除去されているので、定着ベルト31Aの摺擦による損耗を抑止できる。
さらに、本実施形態によれば、規制面35Rが側端縁31Eの径方向外側への抜け出し規制機能を兼用することから、定着装置30のコンパクト化に寄与できる。図11は、他の比較例に係る定着装置の断面図である。ここでは、図7及び図8の比較例に挙げた規制部材350の外周に、側端縁31Eの径方向外側への抜け出しを規制するリング壁350Aを設けた比較例を示している。この比較例によれば、側端縁31Eの周囲がリング壁350Aで囲まれる態様となるので、側端縁31Eの径方向外側への抜け出しは防止され、定着ベルト31Aの真円性が確保できるようになる。しかし、規制部材350の本来の径d1に加え、リング壁350Aの厚さd2が付加されるので、定着ローラー31の組立体としての径が大きくなってしまう。
図2を参照して、定着ローラー31の組立体に部分的に径が大きい部分が存在すると、その大径部分に合わせて加熱装置33を配置せねばならない。上記のリング壁350Aのような部材が存在すると、ボビン332との干渉を避けるため、また、電気絶縁性の確保のため、加熱装置33を定着ローラー31からより一層離間して配置する必要がある。このため、定着装置30のコンパクト化が阻害される。また、離間した分だけ、コイル331へ通電する高周波電流を大きくする、若しくはコイル331のターン数を増やす、電源周波数を上げる、といった対策が必要となる。これらの対策は、いずれもコイル331における損失を増加させるため好ましくない。
これに対し、本実施形態の規制部材35は、規制面35Rの径方向外側には、C面356を介して、回転軸31Sと平行な外周面353が連なる構成である。つまり、規制面35Rの径方向外側には実質的に何も存在しない。従って、規制部材35のサイズを最小限のサイズとすることができ、加熱装置33を定着ローラー31の組立体に近接して配置することができる。このため、定着装置30のコンパクト化に寄与できる。
<第2実施形態>
図12は、第2実施形態に係る規制部材35Aを備えた定着装置の回転軸31Sに沿った断面図、図13及び図14は、規制部材35Aが備える規制面35R1の作用を説明するための図である。なお、第1実施形態と同一部分には同一符号を付しており、これらの部分については説明を省略乃至は簡素化する。
規制部材35Aが第1実施形態の規制部材35と相違する点は、規制面35R1が平面の傾斜面ではなく湾曲した傾斜面であること、及び、規制面35R1と外周面353との間の面取り部がR面356Aであること、の2点である。
図13は、前者の点を説明するための図である。規制面35R1は、回転軸31Sから定着ローラー31の径方向外側に向かうに連れて、シャフト311の長さ方向の中心に近づく傾斜である点において、第1実施形態と同一である。しかし前記傾斜は、規制面35R1の径方向の内側領域(点P1)の垂直線Lに対する傾斜角をθ1、前記径方向の外側領域(点P2)の垂直線Lに対する傾斜角をθ2とするとき、
θ2>θ1
の関係を満たす傾斜である。
つまり、規制面35R1は、当該規制面35R1の径方向の外側に向かうに連れて、垂直線Lに対する傾斜が大きくなる湾曲面である。このように湾曲した規制面35R1によれば、定着ベルト31Aの側端縁31Eの径方向外側への抜け出しを規制する作用を高めることができる。また、前記抜け出しの規制力が高まることで、より定着ベルト31Aの真円性を高めることができる。
図14は、R面356Aの作用を示す図である。R面356Aは、規制面35R1の径方向外側と外周面353との境界部、すなわち、外径部355と外周面353の軸方向内側端部との間に設けられた曲面である。このR面356Aが設けられているので、定着ベルト31Aの側端縁31Eの一部が外周面353に乗り上げたとしても(図14の点線)、前記側端縁31Eの一部は、R面356Aに沿ってストレスを受けることなく径方向内側へ移動することができる。また、規制面35R1と外周面353との間にはエッジ部が存在しないので、定着ベルト31Aの摺擦による損耗を抑止できる。
<第3実施形態>
図15は、第3実施形態に係る規制部材35Bを備えた定着装置の回転軸31Sに沿った断面図である。なお、第1実施形態と同一部分には同一符号を付しており、これらの部分については説明を省略乃至は簡素化する。規制部材35Bが第1実施形態の規制部材35と相違する点は、規制部材35Bが回転軸31Sと直交する線に対して所定角度だけ傾くことが許容されている点である。
規制部材35Bは、傾斜した規制面35R2を有する。規制部材35Bの中心に穿孔されたシャフト311の挿入用の孔部351を区画する孔壁と、シャフト311の周面との間には、僅かなギャップが設けられている。つまり、規制部材35Bは、シャフト311に対してガタが有る状態で嵌め込まれている。孔部351の前記孔壁の軸方向内側には、徐々に孔径を拡張するテーパ面351Tが設けられている。止めリング36は、環状平面352の裏面側と当接する側面(当接の位置)と、弾性層312(ローラー部材31B)の側端縁312Eとの間の距離が、規制部材35Bの肉厚よりも長くなる位置に固定されている。つまり、弾性層312の側端縁312Eと環状平面352との間にクリアランスが生じるよう、規制部材35Bが止めリング36によって抜け止めされている。
このように構成することで、規制部材35Bは、回転軸31Sと直交する線に対して前記ギャップ及びクリアランスの範囲において傾くことが許容される。例えば、何らかの原因で定着ベルト31Aに急激な蛇行が生じ、規制面35R2へ定着ベルト31Aの側端縁31Eが強い力で衝突する場合がある。この場合、規制部材35Bがリジッドに固定されていると、側端縁31Eが損傷することがある。
しかし、本実施形態では、規制部材35Bは所定角度だけ傾くことができる。図15において、点線で示す規制部材35Bの位置が、傾く前の状態の位置である。この状態において、図15の上側の側端縁31Eが強い力で規制面35R2に衝突したとする。このとき、上側の規制面35R2は、矢印Y1で示すように、軸方向外側への押圧力を受けることになる。一方、下側の規制面35R2には、その反動によって矢印Y2で示すように、軸方向内側への移動力が働く。このため、規制部材35Bは、点線の位置から実線の位置のように傾く。かかる傾き動作によって、側端縁31Eの衝突の衝撃を緩和することができる。従って、側端縁31Eの損傷の発生を抑止することができる。
以上説明した通り、本実施形態に係る定着装置30及びこれを用いた画像形成装置1によれば、定着ベルト31Aの側端縁31Eに損傷を与えることなく、定着ベルト31Aの軸方向の移動を規制することができる。また、誘導加熱型の加熱装置33を用いた定着装置30のコンパクト化の要請も満たすことができる。
1 画像形成装置
30 定着装置
31 定着ローラー
31A 定着ベルト
31B ローラー部材
31E 側端縁
31S 回転軸
311 シャフト
312 弾性層
312E 側端縁
32 加圧ローラー
33 加熱装置
331 コイル
332 ボビン
35、35A、35B 規制部材
35R、35R1、35R2 規制面
351 孔部
352 環状平面
353 外周面
36 止めリング
N 定着ニップ部

Claims (8)

  1. 一方向に延びるシャフトと該シャフトの上に一体的に形成された弾性層とを有するローラー部材と、該ローラー部材の上に被嵌された定着ベルトとを含み、前記シャフトの軸心を回転軸として回転する定着ローラーと、
    前記定着ローラーと定着ニップ部を形成する加圧ローラーと、
    前記シャフトの端部に装着され、前記定着ベルトの側端縁と対向する環状の規制面を有し、前記定着ベルトの前記回転軸方向の移動を規制する規制部材と、を備え、
    前記規制面は、前記回転軸と平行な断面視において、前記回転軸に対して垂直な線に対して傾斜した面であり、
    前記傾斜は、前記回転軸から前記定着ローラーの径方向外側に向かうに連れて、前記シャフトの長さ方向の中心に近づく傾斜である、定着装置。
  2. 請求項1に記載の定着装置において、
    前記傾斜は、前記規制面の前記径方向の内側領域の前記垂直な線に対する傾斜角をθ1、前記径方向の外側領域の前記垂直な線に対する傾斜角をθ2とするとき、
    θ2>θ1
    の関係を満たす傾斜である、定着装置。
  3. 請求項1又は2に記載の定着装置において、
    前記規制部材は円板状の部材であって、前記シャフトが挿入される孔部と、前記ローラー部材の側端縁と対向する環状平面と、該環状平面の径方向外側に連設された前記規制面と、該規制面の径方向外側に連設され前記回転軸と平行な外周面とを含む、定着装置。
  4. 請求項3に記載の定着装置において、
    前記規制面の径方向外側と前記外周面との境界部分に面取り部が設けられている、定着装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の定着装置において、
    前記規制部材は、前記シャフトの端部に対して、前記規制面への前記定着ベルト側端縁の衝突により当該規制部材が前記垂直な線に対して所定角度だけ傾くことが可能に装着されている、定着装置。
  6. 請求項3又は4に記載の定着装置において、
    前記規制部材の前記シャフトの端部からの抜け出しを防止する止めリングをさらに備え、該止めリングは、前記環状平面の裏面側において前記規制部材と当接するものであって、該当接の位置と前記ローラー部材の側端縁との間の距離は、前記規制部材の肉厚よりも長く設定され、
    前記規制部材の前記孔部を区画する孔壁と前記シャフトの周面との間には、前記規制面への前記定着ベルト側端縁の衝突により当該規制部材が前記垂直な線に対して所定角度だけ傾くことを許容するギャップが設けられている、定着装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の定着装置において、
    前記定着ベルトを誘導加熱する加熱装置をさらに備え、
    前記加熱装置は、前記定着ローラーの外周面形状に沿った形状を備え前記定着ローラーに対向して配置されるボビンと、前記ボビンに巻回され前記誘導加熱のための高周波電圧が印加されるコイルとを含む、定着装置。
  8. シートにトナー像を転写する画像形成部と、
    前記トナー像を前記シートに定着させる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の定着装置と、を備える画像形成装置。
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