JP2011168730A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリオキシアルキレン付加型非イオン性界面活性剤を含有する希釈容易な界面活性剤組成物を提供する。
【解決手段】(A)複合金属酸化物触媒の存在下、(B)高級アルコール及び/又は脂肪酸アルキルエステル並びに(B)100質量部に対して2〜15質量部の(C)炭素数1〜3のアルコールと、(D)エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドとを反応させることにより得られる、(E)特定の非イオン性界面活性剤及び(F)特定の非イオン性化合物を含有する(G)界面活性剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、複合金属酸化物触媒を用いて得られた、ポリオキシアルキレン付加型非イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤組成物に関する。また、該界面活性剤組成物を含有する液体洗浄剤組成物に関する。更に、本発明は、複合金属酸化物触媒を用いて、ポリオキシアルキレン付加型非イオン性界面活性剤を製造する方法に関する。
洗浄剤組成物としては、主に、粒状洗浄剤組成物と液体洗浄剤組成物が挙げられる。液体洗浄剤組成物は粒状洗浄剤組成物に比べ、汚れ部分に直接塗布できる、粉むせがないといった点で優れているが、液体洗浄剤組成物においては、洗浄力と液安定性を両立することが重要な技術課題となる。まず、一般的に粒状洗浄剤組成物において洗浄力向上を目的として配合されるゼオライト等のカルシウム捕捉剤は、液安定性の点で十分な量を配合することは難しいため、界面活性剤としては耐硬水性に優れるアルキルエーテル硫酸塩や非イオン性界面活性剤が主に用いられる。
また、近年、環境に対する意識が高まってきており、環境に対し負荷の少ない洗浄剤組成物の登場が渇望されている。従来の洗浄剤組成物より洗浄成分濃度が高い、いわゆる濃縮タイプの洗浄剤組成物は、洗浄剤組成物自身のサイズを小さくし、容器樹脂量の削減、輸送費の削減、使用後のゴミの削減等、環境に対する負荷を低減させるのに非常に有効であると考えられる。
しかしながら、通常の液体洗浄剤組成物において、洗浄成分である界面活性剤濃度を増加させると増粘やゲル化が起こり、著しく使用性を損ねてしまうという課題があった。これは、界面活性剤濃度の上昇により、組成物中に液晶や結晶といった粘度が著しく高い相を形成してしまうためである。またこのような界面活性剤高濃度系において、溶剤や可溶化剤等を多量に配合し低粘度組成物を得る方法が一般に知られているが、水、特に冷水による希釈時に組成物が水で希釈されていくと、希釈された組成物は液晶を形成し溶解性不良を起こしたり、また界面活性剤濃度が高まってくると、低温保管時に組成物が固化し易くなるなど、溶解性や安定性に課題があった。
特許文献1〜3には、特定の非イオン性界面活性剤を配合した濃縮タイプの液体洗浄剤組成物が記載されているが、低温における安定性や冷水に対する溶解性に課題があった。
一方、濃縮タイプの液体洗浄剤組成物に用いる非イオン性界面活性剤としては、活性水素を有する有機化合物やエステル類にアルキレンオキサイドを付加した化合物が広く用いられている。特に、アルコール、脂肪酸、脂肪酸エステル、アミン、アルキルフェノール等を、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドのアルキレンオキサイドによりポリアルコシキル化したものは、非イオン性界面活性剤として広範に活用されている。
アルキレンオキサイド付加物を得る方法としては、以下に示すような複合金属酸化物が、アルキレンオキサイド付加物を製造するための固体触媒として提案されている。
1)アルミニウム等の金属イオンを添加した酸化マグネシウムを触媒とする製造方法(特許文献4参照)。
2)焼成ハイドロタルサイトを触媒とする製造方法(特許文献5参照)。
3)亜鉛、アンチモン、錫等を含有する酸化マグネシウムを触媒とする製造方法(特許文献6参照)。
4)水酸化アルミニウム・マグネシウムを焼成活性化したアルミニウム・マグネシウム複合酸化物を触媒とする製造方法(特許文献7参照)。
一般的には、アルキレンオキサイド付加物を得た後に、このような複合金属酸化物触媒はアルキレンオキサイド付加物から濾別されるが、副生される高分子量のポリアルキレンオキサイドにより濾過速度が著しく低下することが知られており、特定の複合金属酸化物触媒を用いる等の試み(特許文献8参照)や、エチレンオキサイドと、該エチレンオキサイド以外のアルキレンオキサイドとをランダムに付加する試み(特許文献9参照)や、複合金属酸化物触媒を微細な粒子とすることで濾過することなく、複合金属酸化物触媒を得られたアルキレンオキサイド付加物に留めたままにする製造方法も提案されている(特許文献10参照)。しかし、このように濾過効率を上げて製造した非イオン性界面活性剤であっても、濃縮タイプの液体洗剤組成物を製造するにあたり、配合順序等を検討しなければ製造時に増粘やゲル化が起こり、容易に製造できるというものではなかった。
特開2008−7705号公報 特開2008−7706号公報 特開2008−7707号公報 特開平1−164437号公報 特開平2−71841号公報 特開平7−227540号公報 特開平8−268919号公報 特開2000−61304号公報 特開2005−187415号公報 国際公開第2007/113985号パンフレット
本発明の課題は、第一に、ポリオキシアルキレン付加型非イオン性界面活性剤を含有する希釈容易な界面活性剤組成物を提供することにある。第二に、使用時における水への希釈溶解性に優れた液体洗浄剤組成物を提供することにある。第三に、複合酸化物触媒の存在下、高級アルコール及び/又は脂肪酸アルキルエステルにアルキレンオキサイドを付加する製造方法において、複合酸化物触媒を濾過する工程での、濾過効率が優れる製造方法を提供することにある。
本発明は、
(A)複合金属酸化物触媒の存在下、
(B)高級アルコール及び/又は脂肪酸アルキルエステル並びに(B)100質量部に対して2〜15質量部の(C)炭素数1〜3のアルコールと、(D)エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドとを反応させることにより得られる、
(E)一般式(E1)で示される非イオン性界面活性剤及び(F)一般式(F1)で示される非イオン性化合物〔以下、(F)成分という〕を含有する(G)界面活性剤組成物に関する。
1−X−〔(EO)n/(PO)m〕−R2 (E1)
(式中、R1は炭化水素基であり、−X−は−O−又は−COO−であり、R1−X−は総炭素数8〜22である。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を表し、n及びmは平均付加モル数を表し、nは5〜25の数であり、mは0〜5(即ち、0以上、5以下)の数である。R2は水素原子又は炭素数1〜3の炭化水素基である。“/”はEO及びPOが、ランダム又はブロックのいずれに結合したものであってもよいことを示す。)
3−O−〔(EO)n1/(PO)m1〕−H (F1)
(式中、R3は炭素数1〜3の炭化水素基である。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を表し、n1及びm1は平均付加モル数を表し、n1は5〜25の数であり、m1は0〜5(即ち、0以上、5以下)の数である。“/”はEO及びPOが、ランダム又はブロックのいずれに結合したものであってもよいことを示す。)
また、本発明は、上記本発明の(G)界面活性剤組成物〔以下、(G)成分という〕を40〜80質量%、(H)有機酸及び/又はその塩〔以下、(H)成分という〕、並びに(I)水〔以下、(I)成分という〕を含有し、JIS K3362:1998記載の25℃で測定するpHが5〜9である液体洗浄剤組成物に関する。
また、本発明は、
(A)複合金属酸化物触媒〔以下、(A)成分という〕の存在下、
(B)高級アルコール及び/又は脂肪酸アルキルエステル〔以下、(B)成分という〕と、(D)エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド〔以下、(D)成分という〕とを反応させる、(E)一般式(E1)で示される非イオン性界面活性剤〔以下、(E)成分という〕の製造方法であって、
反応時に、(B)高級アルコール及び/又は脂肪酸アルキルエステル100質量部に対して、(C)炭素数1〜3のアルコール〔以下、(C)成分という〕2〜15質量部を共存させる非イオン性界面活性剤の製造方法に関する。
1−X−〔(EO)n/(PO)m〕−R2 (E1)
(式中、R1は炭化水素基であり、−X−は−O−又は−COO−であり、R1−X−は総炭素数8〜22である。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を表し、n及びmは平均付加モル数を表し、nは5〜25の数であり、mは0〜5(即ち、0以上、5以下)の数である。R2は水素原子又は炭素数1〜3の炭化水素基である。“/”はEO及びPOが、ランダム又はブロックのいずれに結合したものであってもよいことを示す。)
本発明によれば、第一に、ポリオキシアルキレン付加型非イオン性界面活性剤を含有する希釈容易な界面活性剤組成物が得られる。第二に、使用時における水への希釈溶解性に優れた液体洗浄剤組成物が得られる。第三に、複合酸化物触媒の存在下、高級アルコール及び/又は脂肪酸アルキルエステルにアルキレンオキサイドを付加する非イオン性界面活性剤の製造方法であって、複合酸化物触媒を濾過する工程での濾過効率に優れる製造方法が得られる。
〔(A)成分〕
本発明の(A)成分は、複合金属酸化物触媒である。複合金属酸化物触媒とは、金属種が2種以上の酸化物触媒である。複合金属酸化物触媒としては、特開平1−164437号公報に記載されているアルミニウム等の金属イオンを添加した酸化マグネシウム、特開平2−71841号公報に記載されている焼成ハイドロタルサイト、特開平7−227540号公報に記載されている亜鉛、アンチモン、錫等を含有する酸化マグネシウム、特開平8−268919号公報や国際公開第2007/113985号に記載されている水酸化アルミニウム・マグネシウムを焼成活性化したアルミニウム・マグネシウム複合酸化物等のマグネシウム系複合金属酸化物触媒が好ましく、中でも水酸化アルミニウム・マグネシウムを焼成活性化したアルミニウム・マグネシウム複合金属酸化物がより好ましい。複合金属酸化物触媒は、1種単独でもよいし、2種以上の併用でもよい。
また、特開平8−169860号公報、特開平8−169861号公報に記載されているような、金属水酸化物又は金属アルコキシドで表面改質された複合金属酸化物でもよい。
本発明の(A)成分は、(B)成分と(D)成分を用いた、(E)成分合成時の触媒として用いられるものである。
〔(B)成分〕
本発明の(B)成分は、高級アルコール及び/又は脂肪酸アルキルエステルである。(B)成分としては、下記一般式(B1)で表されるものが挙げられる。
1−X−R2 (B1)
(式中、R1は炭化水素基であり、−X−は−O−又は−COO−であり、R1−X−は総炭素数8〜22であり、R2は水素原子又は炭素数1〜3の炭化水素基である。)
高級アルコールとしては、特に限定されるものでなく、例えば、n−オクタノール、n−デカノール、n−ドデカノール、n−テトラデカノール、n−ヘキサデカノール、n−オクタデカノール、オレイルアルコール、エイコサノール、ベヘノール、ノナノール、ウンデカノール、トリデカノール等の炭素数8〜22の炭化水素基、好ましくは飽和又は不飽和の直鎖炭化水素基、より好ましくはアルキル基を有する高級脂肪族第一級アルコール、又は、2−エチルヘキサノール、炭素数16〜22のゲルベ型アルコール等の分岐鎖を有するアルキル第一級アルコール、及び2−オクタノール、2−デカノール、2−ドデカノール等の第二級アルコール等が挙げられる。
脂肪酸アルキルエステルとしては、特に限定されるものでなく、例えば、一般式R1−COO−R2(式中、R1は炭素数7〜21の炭化水素基、R2は炭素数1〜3の炭化水素基)で表されるものが挙げられる。洗浄剤組成物に配合した時の洗浄性能の観点から、R1は炭素数9〜19が好ましく、炭素数11〜17がより好ましく、炭素数11〜15が更に好ましく、炭素数11〜13が特に好ましい。また、R2は炭素数1又は2の炭化水素基が好ましく、メチル基がより好ましい。
〔(C)成分〕
本発明の(C)成分は、炭素数1〜3のアルコールである。濾過効率向上の観点から、1価アルコールが好ましく、炭素数1又は2のアルコールが好ましく、メタノールがより好ましい。
〔(D)成分〕
本発明の(D)成分は、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドである。
〔(E)成分〕
本発明の(E)成分は、上記(A)成分の存在下、(B)成分及び(C)成分と、(D)成分とを反応させることにより得られる非イオン性界面活性剤であって、一般式(E1)で示される非イオン性界面活性剤である。
1−X−〔(EO)n/(PO)m〕−R2 (E1)
(式中、R1は炭化水素基であり、−X−は−O−又は−COO−であり、R1−X−は総炭素数8〜22である。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を表し、n及びmは平均付加モル数を表し、nは5〜25の数であり、mは0〜5の数である。R2は水素原子又は炭素数1〜3の炭化水素基である。“/”はEO及びPOが、ランダム又はブロックのいずれに結合したものであってもよいことを示す。)
一般式(E1)において、R1は、直鎖、分岐鎖、1級、2級等の何れでもよいが、好ましくは、直鎖1級である。洗浄剤組成物に配合した時の洗浄性能の観点から、R1−X−は総炭素数10〜20が好ましく、炭素数12〜18がより好ましく、炭素数12〜16が更に好ましく、炭素数12〜14が特に好ましい。
また、一般式(E1)において、R2は炭素数1〜3の炭化水素基であっても良く、炭素数1又は2の炭化水素基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。また、nは好ましくは8〜20の数、より好ましくは10〜18の数であり、mは好ましくは0〜3の数、より好ましくは1〜2の数である。EOとPOはランダム付加でもブロック付加でもよく、ブロック付加がより好ましい。
〔(F)成分〕
本発明の(F)成分は、上記(A)成分の存在下、(B)成分及び(C)成分と、(D)成分を反応させることにより得られる非イオン性化合物であって、一般式(F1)で示される非イオン性化合物である。
3−O−〔(EO)n1/(PO)m1〕−H (F1)
(式中、R3は炭素数1〜3の炭化水素基である。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を表し、n1及びm1は平均付加モル数を表し、n1は5〜25の数であり、m1は0〜5の数である。“/”はEO及びPOが、ランダム又はブロックのいずれに結合したものであってもよいことを示す。)
洗浄剤組成物製造時の製造容易性、洗浄剤組成物に配合した時の希釈時の溶解性の観点から、R3は炭素数1又は2の炭化水素基が好ましく、メチル基がより好ましい。また、n1は好ましくは8〜20の数、より好ましくは10〜18の数であり、m1は好ましくは0〜3の数、より好ましくは1〜2の数である。EOとPOはランダム付加でもブロック付加でもよく、ブロック付加がより好ましい。
<界面活性剤組成物〔(G)成分〕>
本発明の(G)成分は、(A)成分の存在下、(B)成分及び(C)成分と、(D)成分を反応させることにより得られる、(E)成分及び(F)成分を含有する界面活性剤組成物である。
洗浄剤組成物製造時の製造容易性、洗浄剤組成物に配合した時の希釈時の溶解性の観点から、(E)成分と(F)成分の質量比〔(E)成分/(F)成分〕は、100/100〜100/5が好ましく、100/80〜100/10がより好ましく、100/60〜100/20が更に好ましく、100/50〜100/30が特に好ましい。
洗浄剤組成物製造時の製造容易性、保存安定性の観点から、(G)成分中の水分含量は3〜20質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましく、7〜12質量%が更に好ましい。また、(G)成分は、JIS K3362:1998記載の25℃で測定する組成物の5質量%水溶液のpHは4〜8が好ましく、5〜7がより好ましく、5〜6が更に好ましい。
<液体洗浄剤組成物>
本発明の液体洗浄剤組成物は、(G)成分を40〜80質量%、(H)成分、並びに(I)成分を含有し、JIS K3362:1998記載の25℃で測定するpHが5〜9である液体洗浄剤組成物である。特定の方法により得られる(G)成分を配合した液体洗浄剤組成物は、使用時における水への希釈溶解性に優れる。
使用時における水への希釈溶解性、洗浄性能、製品のコンパクト化の観点から、液体洗浄剤組成物中の(G)成分の含有量は40〜80質量%が好ましく、45〜75質量%がより好ましく、50〜70質量%が更に好ましい。また、使用時における水への希釈溶解性、洗浄性能、製品のコンパクト化の観点から、液体洗浄剤組成物中の(E)成分及び(F)成分の含有量の合計は、30〜75質量%が好ましく、40〜70質量%がより好ましく、45〜65質量%が更に好ましく、この範囲となるように(G)成分を用いることが好ましい。
〔(H)成分〕
本発明の(H)成分は、有機酸及び/又はその塩である。(H)成分としては、例えば、クエン酸、リンゴ酸、マレイン酸、コハク酸、乳酸、安息香酸、サリチル酸、エチル安息香酸、ジヒドロキシ安息香酸、及びこれらの塩が挙げられる。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩などが挙げられる。これらの中で、特に、液体洗浄剤組成物のpH安定化効果及び組成の保存安定性などの点から、クエン酸、安息香酸、及びこれらの塩から選ばれる化合物がより好ましい。(H)成分は、1種又は2種以上混合して用いることができる。なお、pH調整剤として(H)成分に該当する化合物を用いることもできるが、それらの量は(H)成分に算入する。
液体洗浄剤組成物の安定性、使用時における水への希釈溶解性、洗浄性能の観点から、本発明の液体洗浄剤組成物における(H)成分の含有量は、0.05〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましく、0.2〜1.5質量%が更に好ましい。(H)成分は酸型又はその塩であるが、塩の分子量によって、その質量が異なることから、本発明では塩であっても、酸型と仮定した時の質量を(H)成分の質量とする。
〔(I)成分〕
本発明の(I)成分は、水である。液体洗浄剤組成物の安定性、使用時における水への希釈溶解性、洗浄性能の観点から、本発明の液体洗浄剤組成物における(H)成分の含有量は、10〜50質量%が好ましく、15〜45質量%がより好ましく、20〜40質量%が更に好ましい。
〔(J)成分〕
本発明の液体洗浄剤組成物は、洗浄性向上の観点から、更に、(J)成分として、過酸化水素を含有することが特に好ましい。(G)成分を配合した液体洗浄剤組成物は、使用時における水への希釈溶解性に優れるため、(J)成分を配合しても、(J)成分による被洗浄物の局所劣化(褪色や損傷)を防止できる。これにより、襟、袖口、染みといった局所的に洗浄力を必要とする部位へも局所劣化を気にすることなく塗布等することができる。洗浄性能、安定性の観点から、本発明の液体洗浄剤組成物における(J)成分の含有量は、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜6質量%がより好ましく、1〜4質量%が更に好ましい。
〔(K)成分〕
本発明の液体洗浄剤組成物は、更に、(K)成分として、陰イオン性界面活性剤を含有することが好ましい。(K)成分としては、特に限定されるものではないが、例えばアルキルベンゼンスルホン酸及び/又はその塩(LAS)、アルキル硫酸エステル及び/又はその塩(AS)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル及び/又はその塩(AES)、α−オレフィンスルホン酸及び/又はその塩(AOS)、アルカンスルホン酸及び/又はその塩、α−スルホ脂肪酸エステル及び/又はその塩(α−SFE)、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸及び/又はその塩、高級脂肪酸及び/又はその塩(石鹸)等が挙げられる。
上記のなかでも、アルキルベンゼンスルホン酸及び/又はその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル及び/又はその塩、アルカンスルホン酸及び/又はその塩が好ましく、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及び/又はその塩がより好ましい。
具体的には、炭素数8〜16、好ましくは10〜14のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸及び/又はその塩、炭素数10〜20、好ましくは12〜18のアルキル基を有するアルキル硫酸エステル及び/又はその塩、炭素数10〜20、好ましくは12〜18のアルキル基を有し、エチレンオキサイドの平均付加モル数1〜10、好ましくは2〜8のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル及び/又はその塩、炭素数10〜20のアルキル基を有するα−オレフィンスルホン酸及び/又はその塩、炭素数10〜20、好ましくは12〜14のアルキル基を有するアルカンスルホン酸及び/又はその塩、好ましくは2級アルカンスルホン酸及び/又はその塩、炭素数10〜20のアルキル基を有するα−スルホ脂肪酸メチルエステル及び/又はその塩、炭素数10〜20のアルキル基を有し、エチレンオキサイドの平均付加モル数1〜10のポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸及び/又はその塩、炭素数12〜14の高級脂肪酸及び/又はその塩(石鹸)等が好ましく挙げられる。
塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩などが挙げられる。
液体洗浄剤組成物の安定性、使用時における水への希釈溶解性、洗浄性能の観点から、本発明の液体洗浄剤組成物における(K)成分の含有量は、1〜15質量%が好ましく、1.5〜12質量%がより好ましく、2〜8質量%が更に好ましい。(K)成分は、塩の分子量によって、その質量が異なることから、本発明では塩ではなく、酸型すなわち対イオンを水素原子イオンと仮定した時の質量を(K)成分の質量とする。
液体洗浄剤組成物の安定性、使用時における水への希釈溶解性、洗浄性能の観点から、(G)成分と(K)成分の質量比〔(G)成分/(K)成分〕は70/30〜98/2が好ましく、80/20〜97/3がより好ましく、85/15〜96/4が更に好ましく、90/10〜95/5が特に好ましい。
液体洗浄剤組成物の安定性、使用時における水への希釈溶解性、洗浄性能の観点から、液体洗浄剤組成物に用いる界面活性剤中、(G)成分は60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましい。上限値は100質量%である。
本発明の液体洗浄剤組成物には、上記の成分以外に必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、種々の任意成分を適宜配合することができる。
たとえば、その他の界面活性剤(陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、その他の非イオン性界面活性剤)、粘度低下剤(イソプロパノール等の低級アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類など)、アルカリ剤(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン等)、金属イオン捕捉剤(マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、ジグリコール酸、酒石酸、クエン酸、又はそれらの塩等)、シリコーン等の風合い向上剤、防腐剤、ハイドロトロープ剤、蛍光剤、移染防止剤、パール剤、酸化防止剤(ジブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾール、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等)、酵素、着香剤又は乳濁化剤等の添加剤などが挙げられる。
液体洗浄剤組成物の安定性、使用時における水への希釈溶解性、洗浄性能の観点から、JIS K3362:1998記載の25℃で測定する本発明の液体洗浄剤組成物のpHは5〜9であり、6〜8が好ましい。(J)成分を用いる場合は、(J)成分の安定性の観点から、25℃でのpHは5〜7が好ましく、5〜6がより好ましい。
また、本発明の液体洗浄剤組成物において、pH調整剤としては、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、多価カルボン酸類、ヒドロキシカルボン酸類等の有機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミン、アンモニア等が挙げられ、液体洗浄剤組成物の経時安定性の面から、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミンが好ましい。
液体洗浄剤組成物の使用方法は、通常の使用方法、すなわち液体洗浄剤組成物を、洗濯時に洗濯物と一緒に水に投入する方法、泥汚れや皮脂汚れに液体洗浄剤組成物を直接塗布する方法、液体洗浄剤組成物を予め水に溶かして衣類を浸漬する方法等が挙げられる。また、液体洗浄剤組成物を洗濯物に塗布後、適宜放置し、その後、通常の洗濯液を用いて通常の洗濯を行う方法も好ましい。本発明の液体洗浄剤組成物は衣料用として好適である。
<非イオン性界面活性剤の製造方法>
本発明の非イオン性界面活性剤の製造方法は、(E)成分の製造方法であり、(A)成分の存在下、(B)成分に(D)成分を反応させる製造方法であって、反応時に、(B)成分100質量部に対して(C)成分2〜15質量部を共存させることを特徴とする。濾過効率向上の観点から(B)成分100質量部に対して(C)成分5〜12質量部が好ましく、7〜10質量部がより好ましい。
(D)成分の付加反応は、周知の操作手順及び反応条件下で容易に行うことができる。反応温度は80〜230℃である。また、反応圧力は反応温度にもよるが0〜2MPa、好ましくは0.2〜0.5MPaであり、必要により窒素希釈した条件下で(D)成分を付加反応させることもできる。(A)成分の使用量は、反応に供される(D)成分と(B)成分の種類、付加モル数によっても異なるが、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の合計量の0.01〜5質量%が好ましく、0.03〜1質量%がより好ましく、0.05〜0.2質量%が更に好ましい。
上記反応は、例えばオートクレーブ中に(B)成分及び(C)成分と(A)成分とを仕込み、窒素雰囲気下で所定の温度、圧力条件下で(D)成分を導入して反応させるのが好ましい。予め、(B)成分と(C)成分とを混合することがより好ましい。
濾過性向上の観点から、このようにして製造した反応粗製物の水分含量を3〜20質量%に調整することが好ましく、5〜15質量%がより好ましく、7〜12質量%が更に好ましい。また、反応粗製物は、JIS K3362:1998記載の25℃で測定する5質量%水溶液のpHは4〜8が好ましく、5〜8がより好ましく、6〜8が更に好ましい。更に、pH調整剤として、(H)成分を用いることが好ましく、中でもクエン酸、安息香酸又は/及びそれらの塩が好ましい。また、pH調整剤として活性白土や酸性白土を用いることもできる。
このようにして製造した反応粗製物は、例えば周知の操作手順及び濾過条件で(A)成分等を容易に濾過することができる。更には、遠心分離により、例えばデカンター或いは遠心分離機などを用いて(A)成分等を除去することも可能である。
濾過は、例えば、濾紙としてセルロースとポリエステルの二層フィルター、金属メッシュ型フィルターなどを用い、減圧又は加圧下、温度35〜100℃、好ましくは40〜85℃の条件下で濾過するのがよい。
濾過性を向上させる観点から、濾過助剤を用いることができる。濾過助剤としては、周知の濾過助剤を用いることができる。例えば、主成分であるSiO2を80〜95質量%含有する非結晶質ケイ酸のケイソウ土として、例えばラジオライト#100、ラジオライト#200、ラジオライト#500、ラジオライト#600、ラジオライト#900、ゼムライトスーパーM、ゼムライトスーパー1、ゼムライトスーパー56、ゼムライトスーパー2、セライト501、セライト503、セライト535、セライト545、ハイフロスーパーセル、スタンダードスーパーセル、フィルターセル等が挙げられる。又、主成分であるSiO2が約70質量%の含有ケイ酸アルミニウムとして、例えばトプコ#31、トプコ#34等が例示でき、セルロース系濾過助剤としては、KCフロック、SW40、BW20、BW40、BW100、BW200、BNB20等があげられる。更に、活性炭、合成ゼオライト、シリカゲル、活性アルミナなどが挙げられ、それぞれ単独又は2種以上の混合物として用いることができる。濾過助剤の使用量は、反応粗製物に対して0.05〜5質量%添加するのが好ましく、0.1〜2質量%がより好ましい。
本発明の非イオン性界面活性剤の製造方法により、(A)成分を分離する際の濾過速度を向上させることができる。これは例えば、平均濾過速度(1時間、1m2当たり処理できる濾液の量)を測定することにより確認することができる。
〔濾過効率の評価〕
濾過装置として、濾剤がセルロースとポリエステルの二層フィルター、内径4.5cmの加圧濾過器(ADVANTEC社製)を用い、温度80℃、窒素圧0.2MPaで濾過効率の評価を行う。
(E)成分を含有する反応粗製物に、濾過助剤としてハイフロースーパーセル(東京珪藻土工(株)製)を反応粗製物に対して0.3質量%、KCフロックW−50(s)(日本製紙ケミカル(株)製)を反応粗製物に対して0.5質量%添加し、混合する。
次いで、該混合物170gに、更にプレコート剤としてハイフロースーパーセル0.25g、KCフロックW−50(s)1.26gを添加し、均一混合の後、プレコートを行う。
次いで、濾過助剤が添加された反応粗製物500gを濾過し、1000kgを1m2の濾過面積で処理した場合の所要時間に換算し、以下の評価基準に従って分類する。
◎:30分以内
○:30分超、1時間以内
△:1時間超、3時間以内
×:3時間超
〔溶解性のモデル評価〕
界面活性剤組成物(実施例9では液体洗浄剤組成物)とイオン交換水を、〔(界面活性剤組成物の質量)/(界面活性剤組成物の質量+イオン交換水の質量)〕×100=5〜95質量%となるように、5質量%刻みで混合する計19サンプルを準備し、5℃の恒温室で1日間静置の後、このサンプルの5℃における粘度を以下の条件で測定し、以下の基準で判定する。これは5℃の水に対する溶解性モデル試験である。
測定機器 東京計器(株)製 デジタルB型粘度計(型番;DV M−B)
測定条件 60r/min 60秒
○;すべてのサンプルの粘度が1500mPa・s未満である。これは、冷水による希釈時に液晶形成や結晶形成等により増粘しないことを意味し、溶解性に優れると判断できる。
×;サンプルの中に粘度が1500mPa・s以上のものがある。これは冷水による希釈時に液晶形成、又は結晶形成等により増粘する場合があることを意味し、溶解性が劣ると判断される。
比較例1
4リットルのオートクレーブ中に(A)成分として2.5MgO・Al23・mH2Oなる化学組成の水酸化アルミニウム・マグネシウム(協和化学工業(株)製、商品名:キョーワード300)を窒素雰囲気下、750℃で3時間焼成して複合金属酸化物触媒1.5g、及び(B)成分としてラウリルアルコール400gを仕込み、攪拌混合しながらオートクレーブ内を窒素置換する。次いで、180℃にて、圧力上限値を0.49MPaとし、(D)成分としてエチレンオキサイドを導入する。更に0.5時間熟成の後、80℃まで冷却して、(E)成分としてポリオキシエチレン(平均付加モル数10)ラウリルエーテルを含有する界面活性剤組成物を得る。
濾過効の率評価は×である。
溶解性の評価は×である。
実施例1
比較例1において、(B)成分としてラウリルアルコール400gを用いる代りに、(B)成分400gと(C)成分としてメタノール40g((B)成分100質量部に対して10質量部に相当)を予め混合して用いる以外は、比較例1と同様にして行うことにより、(E)成分としてポリオキシエチレン(平均付加モル数10)ラウリルエーテルと(F)成分としてポリオキシエチレン(平均付加モル数10)メチルエーテルを含有する界面活性剤組成物を得る。
濾過効率の評価は○である。
溶解性の評価は○である。
比較例2
比較例1において、(B)成分としてラウリルアルコールを用いる代りに、(B)成分としてラウリン酸メチルエステルを用いる以外は、比較例1と同様にして行いことにより、(E)成分としてラウリン酸ポリオキシエチレン(平均付加モル数10)メチルエーテルを含有する界面活性剤組成物を得る。
濾過効率の評価は×である。
溶解性の評価は×である。
実施例2
比較例2において、(B)成分としてラウリルアルコール400gを用いる代りに、(B)成分400gと(C)成分としてメタノール40g((B)成分100質量部に対して10質量部に相当)を予め混合して用いる以外は、比較例2と同様にして行うことにより、(E)成分としてラウリン酸ポリオキシエチレン(平均付加モル数10)メチルエーテルと(F)成分としてポリオキシエチレン(平均付加モル数10)メチルエーテルを含有する界面活性剤組成物を得る。
濾過効率の評価は○である。
溶解性の評価は○である。
実施例3
実施例2で得られた反応粗製物に水を加え、水分量10質量%に調整し、また、クエン酸によりpHを7.5に調整し、界面活性剤組成物を得る。
濾過効率の評価は◎である。
溶解性の評価は○である。
実施例4
実施例2と同様にして、(E)成分としてラウリン酸ポリオキシエチレン(平均付加モル数15)メチルエーテル、(F)成分としてポリオキシエチレン(平均付加モル数15)メチルエーテルを含有する界面活性剤組成物(反応粗製物)を得る。
濾過効率の評価は○である。
溶解性の評価は○である。
該反応粗製物に水を加え、水分量10質量%に調整し、また、クエン酸によりpHを7.5に調整し、界面活性剤組成物を得る。
濾過効率の評価は◎である。
溶解性の評価は○である。
実施例5
比較例2において、(B)成分としてラウリルアルコール400gを用いる代りに、(B)成分400gと(C)成分としてエタノール40g((B)成分100質量部に対して10質量部に相当)を予め混合して用いる以外は、比較例2と同様にして行うことにより、(E)成分としてラウリン酸ポリオキシエチレン(平均付加モル数10)エチルエーテル、(F)成分としてポリオキシエチレン(平均付加モル数10)エチルエーテルを含有する界面活性剤組成物(反応粗製物)を得る。
濾過効率の評価は○である。
溶解性の評価は○である。
該反応粗製物に水を加え、水分量10質量%に調整し、また、安息香酸によりpHを7.5に調整し、界面活性剤組成物を得る。
濾過効率の評価は◎である。
溶解性の評価は○である。
実施例6
比較例2において、(B)成分としてラウリルアルコール400gを用いる代りに、(B)成分400gと(C)成分としてメタノール20g((B)成分100質量部に対して5質量部に相当)を予め混合して用いる以外は、比較例2と同様にして行うことにより、(E)成分としてラウリン酸ポリオキシエチレン(平均付加モル数10)メチルエーテル、(F)成分としてポリオキシエチレン(平均付加モル数10)メチルエーテルを含有する界面活性剤組成物(反応粗製物)を得る。
濾過効率の評価は○である。
溶解性の評価は○である。
該反応粗製物に水を加え、水分量10質量%に調整し、また、クエン酸によりpHを7.5に調整し、界面活性剤組成物を得る。
濾過効率の評価は◎である。
溶解性の評価は○である。
実施例7
比較例2において、(B)成分としてラウリルアルコール400gを用いる代りに、(B)成分400gと(C)成分としてメタノール60g((B)成分100質量部に対して15質量部に相当)を予め混合して用いる以外は、比較例2と同様にして行うことにより、(E)成分としてラウリン酸ポリオキシエチレン(平均付加モル数10)メチルエーテル、(F)成分としてポリオキシエチレン(平均付加モル数10)メチルエーテルを含有する界面活性剤組成物(反応粗製物)を得る。
濾過効率の評価は○である。
溶解性の評価は○である。
該反応粗製物に水を加え、水分量10質量%に調整し、また、クエン酸によりpHを7.5に調整し、界面活性剤組成物を得る。
濾過効率の評価は◎である。
溶解性の評価は○である。
比較例3
比較例2において、(B)成分としてラウリルアルコール400gを用いる代りに、(B)成分400gと(C)成分としてデシルアルコール40g((B)成分100質量部に対して10質量部に相当)を予め混合して用いる以外は、比較例2と同様にして行うことにより、(E)成分としてラウリン酸ポリオキシエチレン(平均付加モル数10)デシルエーテル、(F)成分としてポリオキシエチレン(平均付加モル数10)デシルエーテルを含有する界面活性剤組成物(反応粗製物)を得る。
濾過効率の評価は×である。
溶解性の評価は×である。
該反応粗製物に水を加え、水分量10質量%に調整し、また、クエン酸によりpHを7.5に調整し、界面活性剤組成物を得る。
濾過効率の評価は△である。
溶解性の評価は×である。
実施例8
(B)成分100質量部に対して、(C)成分としてメタノール10質量部を予め混合し、比較例2と同様にしてエチレンオキサイドを付加した後、更にプロピレンオキサイドを付加し、(E)成分としてラウリン酸ポリオキシプロピレン(平均付加モル数2)ポリオキシエチレン(平均付加モル数10)メチルエーテル、(F)成分としてポリオキシエチレン(平均付加モル数10)ポリオキシプロピレン(平均付加モル数2)メチルエーテルを含有する界面活性剤組成物(反応粗製物)を得る。
濾過効率の評価は○である。
溶解性の評価は○である。
該反応粗製物に水を加え、水分量10質量%に調整し、また、クエン酸によりpHを7.5に調整し、界面活性剤組成物を得る。
濾過効率の評価は◎である。
溶解性の評価は○である。
実施例9
実施例1〜8及び比較例1〜4で得られた界面活性剤組成物を用いて、表1に示す液体洗浄剤組成物を製造する。各組成物の溶解性を実施例1等と同様にして評価する。また、洗浄力を以下の方法で評価する。結果を表1に示す。なお、各界面活性剤組成物は、前記「濾過効率の評価」の方法で濾過したものを用いた。
比較例4
比較例2で得られたラウリン酸ポリオキシエチレン(平均付加モル数10)メチルエーテルを含有する界面活性剤組成物に、ラウリン酸ポリオキシエチレン(平均付加モル数10)メチルエーテル100質量部に対して別途合成したポリオキシエチレン(平均付加モル数10)メチルエーテル50質量部を添加して混合した。
濾過効率の評価は×である。
溶解性の評価は○である。
〔洗浄力の評価〕
JIS K 3362記載の『衣料用合成洗剤の洗浄力評価方法』に従い、表1の液体洗浄剤組成物と洗浄力判定用指標洗剤の洗浄力を比較する。液体洗浄剤組成物の使用濃度は15g/Lとする。結果の解析及び評価において、評価点の合計が0未満の場合標準洗剤より劣る(×)と判断し、0以上1未満を標準洗剤と同等(○)と判断し、1以上を標準洗剤以上(◎)であると判断する。
Figure 2011168730
表中の成分は以下のものである。また、表中、「調整量」は、pHを表中の値に調整するための量である。
・LAS:アルキル(炭素数12、14)ベンゼンスルホン酸
・ノニオン(1):ポリオキシエチレンアルキルエーテル〔エチレンオキサイド平均付加モル数6、アルキル基の炭素数12、14、エチレンオキサイド付加時に触媒としてアルカリ触媒(KOH)を用いた。〕
・ノニオン(2):ポリオキシエチレンアルキルエーテル〔エチレンオキサイド平均付加モル数3、アルキル基の炭素数12、14、エチレンオキサイド付加時に触媒としてアルカリ触媒(KOH)を用いた。〕
・Dequest2010:ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)(ソルーシア社製)

Claims (5)

  1. (A)複合金属酸化物触媒の存在下、
    (B)高級アルコール及び/又は脂肪酸アルキルエステル並びに(B)100質量部に対して2〜15質量部の(C)炭素数1〜3のアルコールと、(D)エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドとを反応させることにより得られる、
    (E)一般式(E1)で示される非イオン性界面活性剤及び(F)一般式(F1)で示される非イオン性化合物を含有する(G)界面活性剤組成物。
    1−X−〔(EO)n/(PO)m〕−R2 (E1)
    (式中、R1は炭化水素基であり、−X−は−O−又は−COO−であり、R1−X−は総炭素数8〜22である。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を表し、n及びmは平均付加モル数を表し、nは5〜25の数であり、mは0〜5の数である。R2は水素原子又は炭素数1〜3の炭化水素基である。“/”はEO及びPOが、ランダム又はブロックのいずれに結合したものであってもよいことを示す。)
    3−O−〔(EO)n1/(PO)m1〕−H (F1)
    (式中、R3は炭素数1〜3の炭化水素基である。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を表し、n1及びm1は平均付加モル数を表し、n1は5〜25の数であり、m1は0〜5の数である。“/”はEO及びPOが、ランダム又はブロックのいずれに結合したものであってもよいことを示す。)
  2. 請求項1記載の(G)界面活性剤組成物を40〜80質量%、(H)有機酸及び/又はその塩、並びに(I)水を含有し、JIS K3362:1998記載の25℃で測定するpHが5〜9である液体洗浄剤組成物。
  3. 更に、(J)過酸化水素を含有し、JIS K3362:1998記載の25℃で測定する組成物のpHが5〜7である請求項2記載の液体洗浄剤組成物。
  4. (G)界面活性剤組成物100質量部に対して、(K)陰イオン性界面活性剤を1〜20質量部含有する請求項2又は3記載の液体洗浄剤組成物。
  5. (A)複合金属酸化物触媒の存在下、
    (B)高級アルコール及び/又は脂肪酸アルキルエステルと、(D)エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドとを反応させる、(E)一般式(E1)で示される非イオン性界面活性剤の製造方法であって、
    反応時に、(B)高級アルコール及び/又は脂肪酸アルキルエステル100質量部に対して、(C)炭素数1〜3のアルコール2〜15質量部を共存させる非イオン性界面活性剤の製造方法。
    1−X−〔(EO)n/(PO)m〕−R2 (E1)
    (式中、R1は炭化水素基であり、−X−は−O−又は−COO−であり、R1−X−は総炭素数8〜22である。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を表し、n及びmは平均付加モル数を表し、nは5〜25の数であり、mは0〜5の数である。R2は水素原子又は炭素数1〜3の炭化水素基である。“/”はEO及びPOが、ランダム又はブロックのいずれに結合したものであってもよいことを示す。)
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