JPH11140483A - アルカリ洗浄剤組成物 - Google Patents

アルカリ洗浄剤組成物

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JPH11140483A
JPH11140483A JP9304571A JP30457197A JPH11140483A JP H11140483 A JPH11140483 A JP H11140483A JP 9304571 A JP9304571 A JP 9304571A JP 30457197 A JP30457197 A JP 30457197A JP H11140483 A JPH11140483 A JP H11140483A
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JP
Japan
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ether
weight
polyoxyethylene
salts
chelating agent
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Pending
Application number
JP9304571A
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English (en)
Inventor
Koji Inada
弘二 稲田
Satoru Fukazawa
哲 深沢
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Publication date
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  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)
  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 (a)2−エチル酪酸、並びにそのアルカリ
金塩属、アルカリ土類金属塩、炭素数1〜4の脂肪族ア
ミン塩、アンモウム塩及びアルカノールアミン塩から選
ばれる一種以上0.1〜30重量%、(b)特定のポリ
オキシアルキレンエーテル類0.1〜50重量%、
(c)アルカリ剤0.1〜50重量%及び(d)アミノ
ポリカルボン酸型キレート剤及びオキシカルボン酸型キ
レート剤から選ばれる1種以上0.1〜20重量%を含
有させることにより、高濃度で一液化し、低泡性で洗浄
力に優れたアルカリ洗浄剤組成物を提供する。 【解決手段】 48重量%液体苛性ソーダ50重量%、
オクチルフェノールエチレンオキサイド11モル付加物
1重量%、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム1重量
%、グルコン酸ナトリウム1重量%及び2−エチル酪酸
7重量%を含有するアルカリ洗浄剤組成物を調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属・ガラス等の
硬質表面汚れに適する、低臭気、低泡性でかつ洗浄力が
高い液状(透明もしくは乳濁)アルカリ洗浄剤組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より金属・ガラス等の硬質表面汚れ
の洗浄剤として一般にアルカリ剤、例えば苛性ソーダ、
苛性カリウム、オルソ珪酸ソーダ、メタ珪酸ソーダ等が
使用されており、これに洗浄剤ビルダーや硬水軟化剤と
してキレート剤を併用している。さらに、浸透性、乳化
性、分散性の優れた非イオン界面活性剤を加え、これら
3成分を混合して使用されているのが一般的である。
【0003】しかし、界面活性剤は起泡性を有するので
洗浄液が発泡し、作業性や廃水処理性が低下し、さら
に、被洗浄物による洗浄液の持ち出し量の増加をきた
す。また、洗浄による除去対象となる汚れが発泡性を有
する場合、上記と同様に発泡による障害が生じ作業性が
大幅に低下するという問題を抱えていた。例えば、圧延
処理後の圧延鋼板には牛脂等の圧延用油脂が付着してい
るが、これをアルカリ洗浄すると洗浄液中で油脂が鹸化
されて石鹸を生成し、発泡を押さえきれずに泡が洗浄液
タンクから溢れ出るなどの問題が発生している。
【0004】従来はアルコールやシリコン系の消泡剤を
別添加することにより対処してきたが、高温による蒸
発、被洗物へのシリコンの吸着による表面処理性の阻害
等により、効果的な消泡剤および非イオン界面活性剤を
含む高濃度一液アルカリ溶液を得ることは、容易ではな
かった。
【0005】さらに上記のような、アルカリ洗浄剤にお
ける一液性や発泡性の問題を解決するために、分岐カル
ボン酸を配合することが、特開平5−230498号公
報及び特開平5−320962号公報において開示され
ているが、特開平5−230498号公報に記載のアル
カリ性水溶性組成物においては低泡性が充分でなく、特
開平5−320962号公報に記載の金属洗剤組成物に
おいても高濃度一液アルカリ溶液を得るには充分ではな
かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、このような課題を解決するために、アルカリ剤、非
イオン界面活性剤および所定のキレート剤からなる洗浄
剤成分を高濃度で一液化し、安定で、低泡性である硬表
面洗浄液を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため、鋭意検討を行った結果、高濃度アルカ
リ条件下で、ある特定の分岐カルボン酸と特定のポリオ
キシアルキレンエーテル類とを併用することにより、洗
浄性を維持しつつ発泡を抑制できるアルカリ洗浄剤が得
られることを見いだし、本発明に達した。
【0008】すなわち、本発明は、(a)2−エチル酪
酸、並びにそのアルカリ金塩属、アルカリ土類金属塩、
炭素数1〜4の脂肪族アミン塩、アンモウム塩及びアル
カノールアミン塩からなる群より選ばれる一種以上の化
合物0.1〜30重量%、(b)下記の一般式(1)で
表されるポリオキシアルキレンエーテル類0.1〜50
重量%、 R1−O−[(C24O)m(C36O)n]−H (1) (式中、R1 は全炭素数が6〜20であり、直鎖もしく
は分岐鎖を有する飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、
mは0〜25の数を、nは0〜20の数を示し、かつ、
m+n=1〜45の数である。又、式中のオキシエチレ
ン基とオキシプロピレン基とはランダム付加でもブロッ
ク付加でもどちらでもよい。尚、ブロック付加の場合は
オキシエチレン基とオキシプロピレン基の付加順序は問
わない) (c)アルカリ剤0.1〜50重量%及び(d)アミノ
ポリカルボン酸型キレート剤及びオキシカルボン酸型キ
レート剤からなる群より選ばれる1種以上のキレート剤
0.1〜20重量%を含有することを特徴とするアルカ
リ洗浄剤組成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明における成分(a)は、2
−エチル酪酸、並びにそのアルカリ金塩属、アルカリ土
類金属塩、炭素数1〜4の脂肪族アミン塩、アンモウム
塩及びアルカノールアミン塩からなる群より選ばれる一
種以上の化合物である。アルカリ金属塩としては、ナト
リウム塩、カリウム塩等が、アルカリ土類金属塩として
は、マグネシウム塩、カルシウム塩等が、低級アミン塩
としては、メチルアミン塩、エチルアミン塩、プロピル
アミン塩、ブチルアミン塩、エチレンジアミン塩、ジエ
チレントリアミン塩等が、アルカノールアミン塩として
は、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、
トリエタノールアミン塩等が挙げられる。これらの2−
エチル酪酸(塩)は、組成物中に通常0.1〜30重量
%、特に、1〜10重量%になることが望ましい。0.
1重量%未満だったり、30重量%を超えると洗浄剤の
安定性が悪くなるため、好ましくない。
【0010】本発明においては、これらの中から一種以
上の化合物が使用され、単独であるいは複数の化合物を
併用して使用される。複数の化合物が併用される態様と
しては、特に限定されるものではなく、例えば2−エチ
ル酪酸とそのアルカリ金属塩もしくは低級アミン塩との
組み合わせなど、種々の例が挙げられる。
【0011】本発明に用いられる成分(b)のポリオキ
シアルキレンエーテル類は、上記一般式(1)で示され
るように、全炭素数6〜20であり、直鎖もしくは分岐
鎖を有する飽和又は不飽和の炭化水素と、ポリオキシア
ルキレンとがエーテル結合した化合物である。成分
(b)としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、ポリオキシプロピレンポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル等が挙げられる。
【0012】これらの中でも、ポリオキシエチレンヘキ
シルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエー
テル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンオクチ
ルエーテル、ポリオキシエチレンノニルエーテル、ポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンノニルエーテル、
ポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンデシルエーテル、ポリオキシエ
チレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンミ
リスチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロ
ピレンミリスチルエーテル、ポリオキシエチレンセチル
エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセ
チルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンステアリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンオレイルエーテ
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン1−ペン
チルヘプチルエーテル、ポリオキシエチレン1−ペンチ
ルヘプチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレン1−ヘキシルヘプチルエーテル、ポリオキシエ
チレン1−ヘキシルヘプチルエーテル、ポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレン1−ブチルオクチルエーテ
ル、ポリオキシエチレン1−ブチルオクチルエーテル、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン1−ペンチル
オクチルエーテル、ポリオキシエチレン1−ペンチルオ
クチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピ
レン1−ヘキシルオクチルエーテル、ポリオキシエチレ
ン1−ヘキシルオクチルエーテル、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレン3−メチル2−エチルノニルエー
テル、ポリオキシエチレン3−メチル2−エチルノニル
エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン1
−プロピルノニルエーテル、ポリオキシエチレン1−プ
ロピルノニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレン1−ブチルノニルエーテル、ポリオキシエチ
レン1−ブチルノニルエーテル、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレン1−ペンチルノニルエーテル、ポリ
オキシエチレン1−ペンチルノニルエーテル、ポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレン1−メチルデシルエー
テル、ポリオキシエチレン1−メチルデシルエーテル、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン1−エチルデ
シルエーテル、ポリオキシエチレン1−エチルデシルエ
ーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン1−
プロピルデシルエーテル、ポリオキシエチレン1−プロ
ピルデシルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレン1−ブチルデシルエーテル、ポリオキシエチレ
ン1−ブチルデシルエーテル、ポリオキシエチレンポリ
オキシプロピレン1−メチルウンデシルエーテル、ポリ
オキシエチレン1−メチルウンデシルエーテル、ポリオ
キシエチレンポリオキシプロピレン1−エチルウンデシ
ルエーテル、ポリオキシエチレン1−エチルウンデシル
エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン1
−プロピルウンデシルエーテル、ポリオキシエチレン1
−プロピルウンデシルエーテル、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレン1−メチルドデシルエーテル、ポリ
オキシエチレン1−メチルドデシルエーテル、ポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレン1−エチルドデシルエ
ーテル、ポリオキシエチレン1−エチルドデシルエーテ
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン1−メチ
ルトリデシルエーテル、ポリオキシエチレン1−メチル
トリデシルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンイソノニルエーテル、ポリオキシエチレンポリ
オキシプロピレンイソラウリルエーテル、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンイソパルチミルエーテル、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンイソステアリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンオクチ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンデシルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピ
レンデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデ
シルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレンドデシルフェニルエーテル等が好ましい。
【0013】2種のオキシアルキレン基が混合する場合
の付加形態はランダム付加でもブロック付加でもいずれ
でもよく、平均付加モル数としては、エチレンオキサイ
ドの付加モル数が0〜25モル、プロピレンオキサイド
の付加モル数が0〜20モルで、かつエチレンオキサイ
ドとプロピレンオキサイドとの合計付加モル数が1〜4
5モルである。これらの中でも付加形態としては、R1
−O−[(C24O)m(C 36O)n]−H 、又はR1−O−
[(C36O)n(C24O)m]−H のブロック付加体が好
ましい。また、エチレンオキサイドの付加モル数が5〜
20モルで、プロピレンオキサイドの付加モル数が0〜
10モルであるポリオキシアルキレンの、直鎖もしくは
分岐鎖エーテルもしくはアルキルフェニルエーテルを用
いると、洗浄性および発泡抑制作用が特に顕著であり好
ましい。また、本発明においては、これらの中の少なく
とも一種以上の非イオン界面活性剤を用いるものであ
り、単独もしくは複数を併用し、その組み合わせは特に
限定されないが、例えば洗浄性向上のため、オクチルフ
ェニルエーテルエチレンオキサイド11モル付加物2重
量%に、発泡抑制のためポリオキシプロピレン(2.5
モル)ラウリルエーテル1重量%を併用することもでき
る。
【0014】これらの非イオン界面活性剤は、組成物中
に通常0.1〜50重量%、好ましくは0.1〜10重
量%、より好ましくは0.5〜5重量%である。0.1
重量%未満では充分な洗浄効果を発揮できず、50重量
%を超えると洗浄液の発泡が激しくなるため、使用上好
ましくない。
【0015】本発明における成分(c)であるアルカリ
剤としては、苛性ソーダ、苛性カリウム、オルソ珪酸ソ
ーダ、メタ珪酸ソーダ等の珪酸ソーダ類、トリポリリン
酸ソーダ、オルソリン酸ソーダ、メタリン酸ソーダ等の
リン酸ソーダ類が挙げられ、その含有量は組成物中に通
常0.1〜50重量%、好ましくは5〜40重量%であ
る。50重量%を超えると、キレート剤及びアルカリ剤
の結晶が析出、もしくは液体の粘度が上昇するので好ま
しくない。
【0016】本発明で用いられる成分(d)は、アミノ
ポリカルボン酸型キレート剤及びオキシカルボン酸型キ
レート剤からなる群より選ばれる1種以上のキレート剤
である。アミノポリカルボン酸型キレート剤としては、
例えば、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、エ
チレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢
酸、エチレンジアミン二酢酸、イミノ二酢酸、メタフェ
ニレンジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジア
ミン三酢酸等のアルカリ金属塩、低級アミン塩、アンモ
ニウム塩又はアルカノールアミン塩が挙げられ、好まし
くはエチレンジアミン四酢酸のナトリウム塩もしくはカ
リウム塩である。オキシカルボン酸型キレート剤として
は、例えば、リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸、グルコ
ヘプトン酸等のアルカリ金属塩、低級アミン塩又はアル
カノールアミン塩が挙げられ、好ましくはグルコン酸ナ
トリウム塩もしくはカリウム塩である。いずれのキレー
ト剤においても、アルカリ金属塩としては、ナトリウム
塩、カリウム塩等が、低級アミン塩としては、メチルア
ミン塩、エチルアミン塩、プロピルアミン塩、ブチルア
ミン塩、エチレンジアミン塩、ジエチレントリアミン塩
等が、アルカノールアミン塩としては、モノエタノール
アミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミ
ン塩等が挙げられる。
【0017】本発明においては、これらの中の少なくと
も一種以上のキレート剤を用いるものであり、アミノカ
ルボン酸型キレート剤またはオキシカルボン酸型キレー
ト剤をそれぞれ単独で使用してもよく、両者を併用して
もよい。また、アミノポリカルボン酸型キレート剤の中
から複数のキレート剤を併用してもよく、同様にオキシ
カルボン酸型キレート剤の中から複数のキレート剤を併
用してもよいなど、その組み合わせは特に限定されるも
のではないが、好ましくはアミノポリカルボン酸型キレ
ート剤とオキシカルボン酸型キレート剤との併用であ
る。このようなキレート剤の使用量は組成物中に通常
0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜7重量%であ
る。キレート剤の使用量が0.1重量%未満ではキレー
トビルダーとして充分な効果を発揮できず、20重量%
を超えると、当該アルカリ水溶液からキレート剤の結晶
が析出し、本発明の目的を達成することができない。
【0018】本発明のアルカリ洗浄剤組成物は、必要量
のアルカリ剤、キレート剤を必要量の水に混合、溶解さ
せ、これらに非イオン界面活性剤、2−エチル酪酸
(塩)を混合して一液化する。また、さらに本発明のア
ルカリ洗浄剤組成物において、さらなる性能向上のた
め、消泡剤を任意に配合してもよい。
【0019】本発明における消泡剤としては、流動パラ
フィン(#30、#60、#70、#300等)などの
パラフィン類、白スピンドル油などのスピンドル油類、
鉱油、直鎖もしくは分岐鎖を有する飽和もしくは不飽和
のアルカン、アルケン、アルキン等、またはこれらのア
ルコール等が挙げられる。これらの消泡剤の使用量は、
組成物中に通常0.1〜20重量%である。
【0020】本発明のアルカリ洗浄剤組成物は、アルカ
リ剤濃度が比較的薄い20重量%以下の場合、一般的な
撹拌装置により均一透明な液体を容易に得ることができ
るが、アルカリ剤濃度30重量%以上のような高濃度ア
ルカリ系の場合は、ホモミキサーのような高剪断乳化装
置により乳化してもよい。この場合、本発明のアルカリ
洗浄剤組成物は淡黄色の乳濁液体になり、エマルジョン
の粒子は100μm以下、好ましくは50μm以下であ
る。このようにして得られた本発明のアルカリ洗浄剤組
成物は均一透明もしくは乳濁した液体組成物であり、低
泡性な硬表面洗浄液として使用することができる。
【0021】
【実施例】以下に本発明を実施例及び比較例を用いて説
明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限され
るものではない。なお、実施例において使用した化合物
および可溶化の試験方法は以下の通りである。
【0022】実施例1 表1に示す各種カルボン酸を用いて下記組成の洗浄剤組
成物を次のようにして調製し、均一に溶解するかどうか
(可溶化能力)を検討した。調製方法は、アルカリ剤、
キレート剤を水に混合、攪拌して溶解させ、これらに非
イオン界面活性剤、表1に示す各種カルボン酸を混合し
た。尚、可溶化能力の評価基準は溶液の状態で評価し、
溶液状態が均一に溶解したものを○、ゲル化、固化もし
くは分離したものを×とした。結果を表1に示す。
【0023】 洗浄剤組成 アルカリ剤 ;48重量%液体苛性ソーダ:50重量% 非イオン界面活性剤;オクチルフェノールエチレンオキサイド11モル付加物 :1重量% キレート剤 ;エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム:1重量% グルコン酸ナトリウム:1重量% 各種カルボン酸 ;7重量% イオン交換水 ;バランス
【0024】
【表1】 全炭素数 カルボン酸 溶液状態 本発明品 6 2−エチル酪酸 ○ 比較品1 6 4−メチルペンタン酸 × 2 7 2−メチルヘキサン酸 × 3 8 2−エチルヘキサン酸 × 4 5 n−ペンタン酸 × 5 6 n−ヘキサン酸 × 6 7 n−ヘプタン酸 × 7 8 n−オクタン酸 × 8 5 2−メチル酪酸 ○ 9 − なし ×
【0025】実施例2 2−エチル酪酸(塩)の消泡効果のみをクローズアップ
するために、あえて特別な消泡作用のある界面活性剤を
配合せずに消泡効果を検討した。下記組成に加えて表2
に示すように2−エチル酪酸の濃度をそれぞれ0重量
%、5重量%、または2−メチル酪酸5重量%添加した
洗浄剤を実施例1と同様に調製し、各10重量%に希釈
した洗浄液を調製した。これにそれぞれ牛脂0.5重量
%を添加して80℃で6時間加温し充分鹸化させ、擬似
的な劣化洗浄液を調製した。この洗浄液を、エプトン管
に30ミリリットルを入れ、上下に10回振とうするこ
とで発生した泡量を、液面からの泡高として振とう直後
および3分後に測定した。結果を表2に示す。
【0026】 洗浄剤組成 アルカリ剤 ;48重量%液体苛性ソーダ:50重量% 非イオン界面活性剤;オクチルフェノールエチレンオキサイド11モル付加物 :1重量% キレート剤 ;エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム:1重量% グルコン酸ナトリウム:1重量% 水 ;バランス 洗浄液温度 ;70℃
【0027】
【表2】 カルボン酸 液面からの泡高 (mm) 振とう直後 3分後 比較品1 なし 95 85 比較品2 2−メチル酪酸5重量% 90 75 本発明品 2−エチル酪酸5重量% 90 65
【0028】上記表2の結果から明らかなように、3分
後の泡高で比較すると、2−エチル酪酸を洗浄剤中に5
重量%添加することにより、泡高を約20%低下するこ
とができ、低泡性となる。
【0029】実施例3 アルカリ剤、非イオン界面活性剤、キレート剤の種類及
び配合量を変えて表3〜5に示す組成で洗浄剤組成物を
実施例1と同様に調製し、実施例1と同様に評価した。
その結果を表3〜5に示す。尚、発泡性の評価は実施例
2と同様の方法で行ない、評価基準としては、牛脂0.
5重量%添加状態で、3分後の泡高が30mm以下を
◎、30〜70mmを○、70〜85mmを△、85m
m以上を×とした。また、洗浄力の評価は、各洗浄剤を
10重量%に希釈し、スプレー圧1.0kg/cm2
て5秒間洗浄を行い、その結果を目視判定した。評価基
準は、水濡れ面積90%以上を◎、70〜90%を○、
70%以下を×とした。
【0030】
【表3】 化合物 本発明品(重量%) 1 2 3 アルカリ剤 48重量%NaOH 41.7 41.7 0 48重量%KOH 0 0 41.7 非イオン界 ポリオキシエチレン(11モル) 1.0 1.0 1.0 面活性剤 オクチルフェニルエーテル ポリオキシエチレン(12モル) 0 0 0 第2級アルキルエーテル(C1214) ポリオキシエチレン(8.6モル) 1.0 1.0 0 ノニルフェニルエーテル ポリオキシエチレン(9モル) 0 0 0 ラウリルエーテル ポリオキシエチレン(15モル)ポリオキシ 0 0 1.0 プロピレン(9モル)ステアリルエーテル キレート剤 グルコン酸ナトリウム塩 1.0 1.0 1.0 エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩 1.0 1.0 1.0 2-エチル酪酸 7.0 20.0 7.0 水 47.3 34.3 47.3 溶液状態 ○ ○ ○ 評価結果 発泡性 ○ ○ ◎ 洗浄力 ○ ○ ○
【0031】
【表4】 化合物 本発明品(重量%) 4 5 6 アルカリ剤 48重量%NaOH 41.7 41.7 41.7 48重量%KOH 10.4 0 0 非イオン界 ポリオキシエチレン(11モル) 1.0 1.0 1.0 面活性剤 オクチルフェニルエーテル ポリオキシエチレン(12モル) 0 0 1.0 第2級アルキルエーテル(C1214) ポリオキシエチレン(8.6モル) 1.0 0 1.0 ノニルフェニルエーテル ポリオキシエチレン(9モル) 0 1.0 0 ラウリルエーテル ポリオキシエチレン(15モル)ポリオキシ 1.0 0.5 0.5 プロピレン(9モル)ステアリルエーテル キレート剤 グルコン酸ナトリウム塩 3.5 1.0 1.0 エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩 2.0 1.0 1.0 2-エチル酪酸 14.0 7.0 7.0 水 25.4 46.8 45.8 溶液状態 ○ ○ ○ 評価結果 発泡性 ◎ ○ ○ 洗浄力 ◎ ○ ○
【0032】
【表5】 化合物 比較品(重量%) 1 2 3 アルカリ剤 48重量%NaOH 0 41.7 41.7 48重量%KOH 0 0 0 非イオン界 ポリオキシエチレン(11モル) 1.0 0 1.0 面活性剤 オクチルフェニルエーテル ポリオキシエチレン(12モル) 1.0 0 0 第2級アルキルエーテル(C1214) ポリオキシエチレン(8.6モル) 1.0 0 1.0 ノニルフェニルエーテル ポリオキシエチレン(9モル) 1.0 0 0 ラウリルエーテル ポリオキシエチレン(15モル)ポリオキシ 1.0 0 0 プロピレン(9モル)ステアリルエーテル キレート剤 グルコン酸ナトリウム塩 1.0 1.0 0 エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩 1.0 1.0 0 2-エチル酪酸 7.0 7.0 7.0 水 86.0 49.3 49.3 溶液状態 × ○ ○ 評価結果 発泡性 −* ○ ○ 洗浄力 × × × *分離しているため測定不可
【0033】表5の比較品1〜3の結果より、アルカリ
剤、非イオン界面活性剤、キレート剤のいずれかが配合
されていない組成物では洗浄性が劣る。また、比較品1
で示されるように、アルカリ剤が存在しない場合は2−
エチル酪酸が分離する。
【0034】表3及び4の本発明品1〜6の発泡性およ
び洗浄性評価結果は、いずれの場合も実施例1の本発明
品と同等以上であった。非イオン界面活性剤、キレート
剤の増量、多種類の非イオン界面活性剤の併用、及びポ
リオキシプロピレン型の非イオン界面活性剤を併用する
ことによって発泡性および洗浄性が向上している。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明は、低泡性で洗浄力
に優れた液状アルカリ洗浄剤組成物を提供する。これを
アルカリ洗浄に適用すれば、洗浄性を維持しつつ、ハン
ドリング及び低泡性から作業性の向上を図ることがで
き、品質劣化や工程増加等がなく、短時間に洗浄を行う
ことが可能になり、洗浄効率が向上する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C11D 3/06 C11D 3/06 3/08 3/08 3/20 3/20 3/33 3/33 3/37 3/37 C23G 1/14 C23G 1/14

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)2−エチル酪酸、並びにそのアルカ
    リ金塩属、アルカリ土類金属塩、炭素数1〜4の脂肪族
    アミン塩、アンモウム塩及びアルカノールアミン塩から
    なる群より選ばれる一種以上の化合物0.1〜30重量
    %、(b)下記の一般式(1)で表されるポリオキシア
    ルキレンエーテル類0.1〜50重量%、 R1−O−[(C24O)m(C36O)n]−H (1) (式中、R1 は全炭素数が6〜20であり、直鎖もしく
    は分岐鎖を有する飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、
    mは0〜25の数を、nは0〜20の数を示し、かつ、
    m+n=1〜45の数である。又、式中のオキシエチレ
    ン基とオキシプロピレン基とはランダム付加でもブロッ
    ク付加でもどちらでもよい。尚、ブロック付加の場合は
    オキシエチレン基とオキシプロピレン基の付加順序は問
    わない) (c)アルカリ剤0.1〜50重量%及び(d)アミノ
    ポリカルボン酸型キレート剤及びオキシカルボン酸型キ
    レート剤からなる群より選ばれる1種以上のキレート剤
    0.1〜20重量%を含有することを特徴とするアルカ
    リ洗浄剤組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017518432A (ja) * 2014-05-30 2017-07-06 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー バイオフィルム処理のための組成物及び方法
JP2017525829A (ja) * 2014-05-30 2017-09-07 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 水クラスターが支配的なアルカリ界面活性剤組成物及びその使用
JP2017525830A (ja) * 2014-05-30 2017-09-07 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 水クラスターが支配的なアルカリ界面活性剤組成物及びその使用

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