JPS631359B2

JPS631359B2 -

Info

Publication number: JPS631359B2
Application number: JP54122614A
Authority: JP
Inventors: Takuro Handa; Hidekatsu Kato; Hitoshi Umemura; Goro Yamamoto
Original assignee: Asahi Denka Kogyo KK
Current assignee: Adeka Corp
Priority date: 1979-09-26
Filing date: 1979-09-26
Publication date: 1988-01-12
Also published as: JPS5647496A

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は液体洗浄剤組成物に関するものであ
る。さらに詳しくは安定な優れた性能を有するア
ルカリ性含溶剤型の硬表面洗浄剤に関するもので
ある。硬表面における汚れは、一般にほこり、土砂、
繊維等が媒煙、ピツチ、樹脂、グリース、油脂等
で固められた非常に落しにくいものである。これらの洗浄には、拡散、浸透のさせやすさか
ら液体洗浄剤がそのままもしくは希釈されて使用
されるが、その洗浄の困難さから、それらの構成
要素として一般的な乳化剤だけでなく、浸透溶解
作用を有する溶剤や、脱脂作用を強めるアルカリ
ビルダーが用いられる。アルカリビルダーを加え
た場合、その塩析作用により、乳化剤、溶剤の系
内での溶解度が減少して、洗浄剤が白濁したり、
分離を起し、製品としての外観をそこなうばかり
でなく、使用時の効果の減少やばらつきの原因と
なる。そこで系を安定させるために、一般にトル
エンスルホン酸ソーダ、キシレンスルホン酸ソー
ダなどが可溶化剤として用いられているが、多量
の添加が必要で、コスト的にも引き合わないばか
りでなく、効果も弱い。またアルカリビルダーの
配合量も少なくなり、洗浄剤としての効果も限ら
れていた。本発明者らはこのようなアルカリビルダー溶剤
−乳化剤のカツプリングの問題について種々検討
を加えた結果、アルカリ性含溶剤型硬表面洗浄剤
にC₆〜C₁₀の脂肪酸の塩を添加することにより系
は著しく安定化し且つアルカリビルダーを配合す
ることが容易になり、脱脂力が強くなるばかりで
なく、洗浄力も増すことを見いだし、本発明の硬
表面液体洗浄剤組成物を完成するに至つた。本発明の液体洗浄剤組成物は、必須の構成成分
として界面活性剤（）0.1〜50重量部、アルカ
リビルダー（）１〜20重量部、１種または２種
以上の炭素原子数６〜10の脂肪酸塩（）0.5〜
20重量部、１種または２種以上の、一般式

【式】（式中R₁は炭素原子数１〜４のアルキル基、R₂は水素原子、メチル基ま
たはエチル基、ｎ＝１〜10）で示されるアルキル
ポリアルキレングリコールエーテル（）１〜20
重量部を含有することを特徴とする。本発明は汚れの浸透溶解剤としての溶剤（）、
汚れの硬表面からの脱脂脱離剤としてのアルカリ
ビルダー（）、乳化剤としての界面活性剤
（）、洗浄剤の安定剤及び洗浄助剤としての低級
脂肪酸石ケン（）の４種を組合わせてなる、汚
れを落す性能の優れた洗浄剤組成物に関するもの
である。硬表面における固着した汚れは一般に溶
剤（）の浸透作用により膨潤し、洗浄液中への
溶解、はく離を起す。更に汚れはアルカリビルダ
ー（）の働きにより硬表面より脱脂脱離され、
それらは界面活性剤（）と低級脂肪酸石ケン
（）により乳化、分散し洗浄される。低級脂肪
酸石ケン（）はアルカリビルダーの配合量を増
加させる働きをもつ。これらの４種の配合効果により、これまでの洗
浄剤に比べ非常に優れた洗浄剤を得ることができ
る。界面活性剤（）としてはアニオン活性剤また
はノニオン活性剤が単独または２種以上の配合で
用いられる。その量は洗浄の条件、対象によつて
異るが、0.1〜50重量部である。アルカリビルダー（）としてはアルカリ金属
水酸化物またはその塩、たとえば、カセイカリ、
カセイソーダ、リン酸三ソーダ、ピロリン酸ソー
ダ、トリポリリン酸ソーダ、炭酸ソーダ、メタケ
イ酸ソーダ、オルソケイ酸ソーダ、リン酸三カリ
ウム、ピロリン酸カリウム、トリポリリン酸カリ
ウム、炭酸カリウム、メタケイ酸カリウム、オル
ソケイ酸カリウムなど、またはアルカノールアミ
ン、例えばモノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパ
ノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリ
イソプロパノールアミン、Ｎ，N′−テトラエタ
ノールエチレンジアミン、Ｎ，N′−テトライソ
プロパノールエチレンジアミンなどが用いられ、
好ましくは、アルカリ金属塩がよく、それらの１
種または２種以上の配合で用い、その量は１〜20
重量部である。脂肪酸塩（）は炭素数５以下では系のカツプ
リング効果が弱い。また多量のビルダーを配合し
た場合は濁りを生じやすい。また刺激臭が強く不
適当である。炭素数11以上では洗浄性をさらに向
上させるが、カツプリング効果は弱く、また耐硬
水性が悪く、硬水中ではスカムを発生させ洗浄性
を低下させる。脂肪酸のアルキル鎖は直鎖でも枝
分れ鎖でも同様の効果を示す。それらの脂肪酸と
しては例とえばカプロイン酸、イソヘプタン酸、
カプリル酸、イソノナン酸、カプリン酸等があ
る。これらは１種または２種以上の配合で用いら
れ、その使用量は0.5〜20重量部である。アルキルポリアルキレングリコールエーテル
（）としては例えばジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル、対応するモノエチルエーテル、
エチレングリコールモノブチルエーテル、対応す
るモノエチルエーテル、トリエチレングリコール
モノブチルエーテル、対応するモノエチルエーテ
ル、ポリエチレングリコールモノブチルエーテル
（ｎ＝４〜10）、対応するモノエチルエーテルなど
である。本発明の硬表面用液体洗浄剤組成物は本発明の
目的を逸脱しない範囲内で他の成分を含むことが
できる。本発明の液体洗浄剤組成物は使用時に適
宜な濃度に希釈して使用することができる。本発明の効果は安定で良好な洗浄力を持つ優れ
た硬表面用液体洗浄剤組成物を提供したことにあ
る。以下、本発明を実施例によつて、さらに具体的
に説明する。実施例１、比較例１〜比較例４（コンクリート床洗浄剤）下記の表に示す配合で洗浄剤（水を加えて100
重量部とする）を調製した。

【表】これはガソリンスタンドや機械工場などのコン
クリート床の油汚れを落すのに最適な洗浄剤に関
するものである。洗浄力は次の方法で評価した。
20cm×20cm×0.5cmのコンクリート板を活性炭１
％を混合したオイル（10W−40）に５分間浸漬し
た後引き上げテストピースした。各々の洗浄剤の
10％水溶液を調製し、その中にテストピースを浸
漬した後引き上げ水洗乾燥した。評価は日本電気
（KK）製ハンター白度計により、洗浄率＝試験テストピース白度／未処理コンクリート
白度×100 で評価した。実施例１に示すごとく本発明品は−10〜65℃ま
で安定で洗浄力も良好であつた。比較例に示すよ
うにカプリル酸ソーダを通常用いられているパラ
トルエンスルホン酸ソーダに替えたものは常温で
白濁し、系が不安定であつた。洗浄力も不足して
いた。実施例１はまた比較例２に示す市販品より
も安定性が高く、洗浄力も良好であつた。実施例２、比較例５および比較例６（汎用硬表面洗浄剤）下記の表に示す配合で洗浄剤（水を加えて100
重量部とする）を調製した。

【表】実施例２に示すごとく、本発明品は−10〜60℃
で安定で洗浄力もまた良好であつた。比較例３に示すようにノナン酸ソーダを通常用
いられているパラトルエンスルホン酸ソーダに変
えたものは白濁し使用できなかつた。洗浄力は20人のモニターにより、ガスレンジ台
等のの洗浄にテストしてもらい、実施例２と比較
例４とを比較したところ、次の表のように実施例
２の本発明品は洗浄力が優れていた。

【表】

Claims

【特許請求の範囲】１必須の構成成分として界面活性剤（） 0.1〜50重量部アルカリビルダー（）１〜20重量部１種または２種以上の炭素原子数６〜10の脂肪
酸塩（） 0.5〜20重量部１種または２種以上の一般式
【式】（式中R₁は炭素原子数１〜４のアルキル基、R₂は水素原子、メチル基ま
たはエチル基、ｎ＝１〜10）で示されるアルキル
ポリアルキレングリコールエーテル（）１〜20
重量部を含有する硬表面用液体洗浄剤組成物。